JP2010031819A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents
内燃機関の制御装置Info
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Abstract
【課題】エンジンの半暖機状態での車両の制動時にアイドル回転数の目標値が基準値未満の暫定値に設定されてもエンジンの耐エンスト性の向上を図ることができるエンジンの制御装置を提供する。
【解決手段】半暖機状態での車両の制動時に、アイドル回転数の目標値NeXを、半暖機状態での冷却水の温度に応じて基準値Nebaseから第1の暫定値Ne01よりも大きな第2の暫定値Ne02まで徐変させることにより第2の暫定値Ne02に変更している。
【選択図】図3
【解決手段】半暖機状態での車両の制動時に、アイドル回転数の目標値NeXを、半暖機状態での冷却水の温度に応じて基準値Nebaseから第1の暫定値Ne01よりも大きな第2の暫定値Ne02まで徐変させることにより第2の暫定値Ne02に変更している。
【選択図】図3
Description
本発明は、アイドル回転数を変化させることが可能なアイドル回転数可変手段を備えた内燃機関の制御装置に関し、特に、内燃機関が半暖機状態であるときの車両の制動時にアイドル回転数の目標値を基準値未満の暫定値に設定した際の内燃機関の耐エンスト性の向上を図る対策に係る。
一般に、気筒内に吸入される空気に係る吸入空気量を変化させることによりアイドル回転数を変化させることが可能なアイドル回転数可変手段、例えば電子制御式スロットルバルブまたはISC(Idle Speed Control)バルブなどを具備した内燃機関にあっては、アイドル回転数の目標値が、内燃機関の冷却に供される冷却水の温度に基づいた基準値に設定されている。このため、電子制御式スロットルバルブまたはISCは、アイドル回転数が目標値(基準値)となるように制御される。この場合、アイドル回転数の目標値は、暖機完了前の冷却水の温度が低いときは大きな基準値に設定され、暖機完了後に冷却水の温度が高くなるに従い小さい基準値に設定される。
このため、自動変速機を備えた車両にあっては、制動時に、冷却水の温度によって制動距離に差が生じることがある。これは、冷却水の温度が低い暖機時などにアイドル回転数の目標値が大きい基準値に設定されているため、その大きい基準値により制動時の駆動力が増加し、特に低μ路では制動性が悪化するからである。しかも、後輪のみに駆動力が伝達される後輪駆動車両つまりFR(Frontengin Reardrive)車にあっては、後輪の制動力が前輪の制動力に比して小さいため、冷間時に駆動力が増加している後輪を小さい制動力により制動させる場合には、前輪がロック状態であるにもかかわらず後輪(駆動輪)に制動力を加え続ける必要がある。このため、低μ路での制動時に前輪のロック状態の時間が自ずと長くなり、これによって車両が前方に押し出される形となることから、FR車では低μ路での制動性の悪化傾向がより顕著に表れる。
かかる点から、従来より、アイドル回転数の目標値が大きい基準値に設定される暖機時などにあっては、車両の制動時にアイドル回転数の目標値を基準値未満の小さな暫定値に設定することで、車両の制動時に後輪にかかる駆動力を小さくして、制動性を向上させるようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−14238号公報
ところが、上記従来のものでは、内燃機関の暖機が未だ完了していない状況下での制動時にアイドル回転数の目標値を小さな暫定値に設定して制動性を確保するようにしてはいるものの、その暫定値が冷却水の温度に基づいて個々に設定されたものではなく、暖機完了前の冷却水の温度が65°C未満であればアイドル回転数の目標値が均一に小さな暫定値に設定されることになる。このため、暖機が未だ完了していないものの冷却水の温度が暖機完了温度(例えば65°程度)に近付きつつある半暖機状態にあるときに、そのときの冷却水の温度に応じてアイドル回転数の目標値が、かなり小さくなった基準値から更に小さな均一の暫定値に設定されると、内燃機関の摩擦部位での摩擦抵抗や摺動部位での摺動抵抗などの外乱によって、内燃機関がエンストするおそれがあり、内燃機関の耐エンスト性の悪化が危惧される。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、内燃機関が半暖機状態にあるときの車両の制動時にアイドル回転数の目標値が基準値からこの基準値未満の暫定値に設定されても内燃機関の耐エンスト性の向上を図ることができる内燃機関の制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明では、気筒内に吸入される空気に係る吸入空気量を変化させることによりアイドル回転数を変化させることが可能なアイドル回転数可変手段を有する内燃機関を搭載した車両において上記内燃機関を制御する内燃機関の制御装置を前提とし、上記内燃機関の冷却に供される冷却水の温度を検出する冷却水温検出手段を備えている。更に、上記アイドル回転数の目標値を、上記車両の制動時に基準値未満の第1の暫定値に設定する一方、上記車両が停止したときに上記基準値に設定する設定手段を備えている。そして、上記車両の制動時に、上記設定手段により設定された上記目標値を上記冷却水温検出手段により検出された冷却水の温度が高くなるに従い上記基準値未満でかつ上記第1の暫定値よりも大きな第2の暫定値となるように変更する変更手段を備えているとともに、上記アイドル回転数が上記設定手段により設定された目標値または上記変更手段により変更された目標値となるように上記アイドル回転数可変手段を制御する制御手段を備えている。
この特定事項により、車両の制動時、アイドル回転数の目標値を、冷却水の温度に応じた基準値未満の第2の暫定値に設定、つまり冷却水の温度が高くなるに従い大きな第2の暫定値に変更しているので、冷却水の温度に応じて基準値に設定されていたアイドル回転数の目標値は、内燃機関の暖機が未だ完了していない状況下での制動時つまり半暖機状態での制動時に、均一の小さな第1の暫定値に設定されることなく、冷却水の温度に応じて第1の暫定値よりも大きな第2の暫定値に変更されることになる。このため、暖機が未だ完了していないものの冷却水の温度が暖機完了温度に近付きつつある半暖機状態にあるときに、アイドル回転数の目標値が半暖機状態での冷却水の温度に応じて第1の暫定値よりも大きな第2の暫定値に変更される。これにより、半暖機状態での車両の制動時に、内燃機関の摩擦部位での摩擦抵抗や摺動部位での摺動抵抗などの外乱による内燃機関のエンストを防止して、内燃機関の耐エンスト性の向上を図ることが可能となる。
特に、自動変速機のリバースレンジを選択して走行している際のさらなる耐エンスト性の向上を図るものとして、以下の構成が掲げられる。つまり、上記内燃機関の出力軸に流体継手を介して接続された自動変速機を備え、上記設定手段によって、上記車両が上記自動変速機のシフトレバーによりリバースレンジを選択して走行している状態での制動時に、上記変更手段により変更された上記目標値を上記基準値から上記第2の暫定値まで徐変させることにより上記第2の暫定値に設定している。
この特定事項により、アイドル回転数の目標値は、自動変速機のリバースレンジを選択して走行している状態での制動時に、基準値から徐変されて第2の暫定値に設定されるので、冷却水の温度に応じて設定されていたアイドル回転数の目標値は、半暖機状態での冷却水の温度に応じて変更された第2の暫定値まで徐々に低下することになる。これにより、半暖機状態での車両の制動時に、内燃機関の外乱による内燃機関のエンストが円滑に防止されることになり、リバースレンジでの制動時における内燃機関の耐エンスト性の向上をより図ることが可能となる。
また、自動変速機のリバースレンジを選択している際の停止状態からのドライバビリティ性の向上を図るものとして、以下の構成が掲げられる。つまり、上記設定手段によって、上記車両が停止したときに、上記変更手段により変更された上記目標値を上記第2の暫定値から上記基準値まで徐変させることにより上記基準値に設定している。
この特定事項により、制動時に第2の暫定値まで低下させたアイドル回転数の目標値は、車両が停止したときに第2の暫定値から徐変されて基準値に設定されるので、内燃機関の半暖機状態で車両が停止したときにアイドル回転数の目標値は、冷却水の温度に応じて変更された第2の暫定値から徐々に基準値まで戻されることになる。これにより、半暖機状態で車両が停止しているときに、アイドル回転数の目標値が第2の暫定値から一気に基準値まで上昇することによって生じるアイドル回転数の吹き上がりが抑制され、リバースレンジでの車両の停止状態からのドライバビリティ性の向上を図ることが可能となる。
また、半暖機状態での車両の停止時に第2の暫定値に設定されていたアイドル回転数の目標値を基準値に設定する際の設定速度を変更するものとして、以下の構成が掲げられる。つまり、上記設定手段によって、上記車両が停止したときに、上記変更手段により変更された上記目標値を上記第2の暫定値から上記基準値に設定する際の設定速度を、上記冷却水の温度に応じて設定、例えば上記冷却水の温度が高くなるに従い速くなるように設定している。
この特定事項により、車両が停止したときにアイドル回転数の目標値を第2の暫定値から基準値に設定する際の設定速度が、冷却水の温度が高くなるに従い速くなるように冷却水の温度に応じて変更されるので、内燃機関の半暖機状態で車両が停止したときに冷却水の温度が高ければ、アイドリング回転数の目標値が第2の暫定値から基準値まで迅速に戻され、アイドリング回転数の目標値が第2の暫定値に止まる時間が短くて済む。これにより、半暖機状態での車両の制動時に内燃機関の外乱による内燃機関のエンストが円滑に防止され、半暖機状態での制動時における内燃機関の耐エンスト性の向上をより一層図ることが可能となる。
しかも、半暖機状態で車両が停止したときにアイドル回転数の目標値を第2の暫定値から基準値に設定する際の設定速度が冷却水の温度が低いほど遅くなるので、アイドル回転数の目標値が第2の暫定値から基準値までゆっくり戻されることになり、車両の停止後にアイドル回転数の目標値が第2の暫定値から基準値に復帰する際に生じるアイドル回転数の吹き上がりが抑制され、車両の停止状態からのドライバビリティ性の向上を図ることも可能となる。
これに対し、上記設定手段によって、上記車両が停止したときに、上記変更手段により変更された上記目標値を上記第2の暫定値から上記基準値に設定する際の設定時期を、上記冷却水の温度に応じて設定、例えば上記冷却水の温度が高くなるに従い早くするように設定している場合には、半暖機状態で車両が停止したときに冷却水の温度が高ければ、アイドリング回転数の目標値が第2の暫定値から基準値まで早いタイミングで戻されることになり、冷却水の温度が高いほどアイドル回転数の目標値が第2の暫定値に設定されている時間が短縮される。これにより、半暖機状態での車両の制動時に内燃機関の外乱による内燃機関のエンストが円滑に防止され、半暖機状態での制動時における内燃機関の耐エンスト性の向上をより一層図ることが可能となる。
以上、要するに、車両の制動時、アイドル回転数の目標値を、冷却水の温度に応じた基準値未満の第2の暫定値に設定、例えば冷却水の温度が高くなるに従い大きな第2の暫定値に変更することで、半暖機状態での車両の制動時に、アイドル回転数の目標値を半暖機状態での冷却水の温度に応じて第1の暫定値よりも大きな第2の暫定値に変更し、外乱による内燃機関のエンストを防止して内燃機関の耐エンスト性の向上を図ることができる。
−発明の実施形態−
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。
−実施形態の構成−
図1は車両の模式図であって、この車両1は、ECU2およびエンジン3を備えている。
図1は車両の模式図であって、この車両1は、ECU2およびエンジン3を備えている。
ECU2は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)等を備え、車両1の動作全体を制御する電子制御ユニットであり、本発明に係る「内燃機関の制御装置」の一例である。ECU2は、ROMに格納された制御プログラムに従って、後述するアイドル回転数設定処理を実行することが可能に構成されている。
車両1は、夫々運転者による操作が可能に構成されたアクセルペダル11およびブレーキペダル12を備える。アクセルペダル11の近傍には、アクセルペダル11の操作量(以下、適宜「アクセル開度」と称する)を検出可能に構成されたアクセルポジションセンサ111が配設されている。アクセルポジションセンサ111は、ECU2と電気的に接続されており、検出されたアクセル開度は、ECU2によって常に把握される構成となっている。一方、ブレーキペダル12の近傍には、ブレーキペダル12の操作量を検出可能に構成されたブレーキポジションセンサ121が配設されている。ブレーキポジションセンサ121は、ECU2と電気的に接続されており、検出されたブレーキペダル12の操作量は、ECU2により常に把握される構成となっている。
エンジン3は、車両1の動力源として機能するガソリンエンジンであり、本発明に係る「内燃機関」の一例である。ここで、図2を参照して、エンジン3の詳細な構成について説明する。図2は、エンジン3の模式図である。尚、同図において、図1と重複する箇所には同一の符号を付してその説明を適宜省略する。
図2において、エンジン3は、シリンダ30内にその一部たる点火プラグの一部が露出してなる点火装置31の点火動作により混合気を爆発させると共に、爆発力に応じて生じるピストン32の往復運動を、コネクションロッド33を介してクランクシャフト34の回転運動に変換することが可能に構成されている。また、クランクシャフト34近傍には、クランクシャフト34の回転位置を検出するクランクポジションセンサ341が設置されている。クランクポジションセンサ341は、ECU2と電気的に接続されており、ECU2は、クランクポジションセンサ341によって検出されたクランクシャフト34の回転位置に基づいて、点火装置31の点火時期等を制御するように構成されている。また、ECU2は、クランクシャフト34の回転位置に基づいてエンジン3の機関回転数Neを算出することが可能に構成されている。以下に、エンジン3の要部構成を、その動作の一部と共に説明する。
シリンダ30内における燃料の燃焼に際し、外部から吸入された空気は吸気管35を通過し、吸気ポート36において、インジェクタ37から噴射された燃料と混合されて上述の混合気となる。燃料は、燃料タンク38に貯留されており、低圧ポンプ39の作用によりデリバリパイプ40を介してインジェクタ37に圧送供給されている。インジェクタ37は、ECU2と電気的に接続されており、この供給される燃料を、ECU2の制御に従って吸気ポート36に噴射することが可能に構成されている。
シリンダ30内部と吸気管35とは、吸気バルブ41の開閉によって連通状態が制御されている。シリンダ30内部で燃焼した混合気は排気となり吸気バルブ41の開閉に連動して開閉する排気バルブ42の開弁時に排気ポート43を介して排気管44に導かれる。
吸気管35上には、エアクリーナ45が配設されており、外部から吸入される空気が浄化される構成となっている。エアクリーナ45の下流側(シリンダ30側)には、エアフローメータ46が配設されている。このエアフローメータ46は、ホットワイヤー式と称される形態を有しており、吸入された空気の質量流量を直接検出することが可能に構成されている。尚、エアフローメータ46は、ECU2と電気的に接続されており、検出された吸入空気の質量流量は、ECU2によって絶えず把握される構成となっている。
吸気管35におけるエアフローメータ46の下流側には、シリンダ30内部へ吸入される空気に係る吸入空気量を調節するスロットルバルブ47(即ち、本発明に係る「アイドル回転数可変手段」の一例)が配設されている。このスロットルバルブ47には、スロットルポジションセンサ471が電気的に接続されており、その開度たるスロットル開度を検出することが可能に構成されている。
一方、ECU2は、上述したアクセルポジションセンサ111によって検出されるアクセル開度に基づいてスロットルバルブモータ48の駆動状態を制御する。スロットルバルブ47は、係るスロットルバルブモータ48の駆動力によって駆動される構成となっている。尚、スロットルバルブ47は、ECU2により制御されたスロットルバルブモータ48の駆動力により駆動される電子制御式のスロットルバルブであり、スロットル開度は、ECU2によって、運転者の意思(即ち、アクセル開度)とは無関係に制御され得る。例えばスロットル開度は、後述するアイドル制御において、アクセル開度とは無関係に、アイドル回転数の目標値を維持すべく制御される。
排気管44には、三元触媒50が設置されている。三元触媒50は、エンジン3から排出されるCO(一酸化炭素)、HC(炭化水素)、およびNOx(窒素酸化物)を夫々浄化することが可能な触媒である。排気管44における三元触媒50の上流側には、空燃比センサ51が配設されている。この空燃比センサ51は、排気ポート43を介して排出される排気ガスから、エンジン3の空燃比を検出することが可能に構成されている。空燃比センサ51は、ECU2と電気的に接続されており、検出された空燃比は、絶えずECU2によって把握される構成となっている。
また、シリンダ30を収容するシリンダブロックに設置されたウォータージャケット52には、エンジン3を冷却するための冷却水の温度(以下、適宜「エンジン冷却水温」と称する)を検出するための冷却水温検出手段としての温度センサ521が配設されている。この温度センサ521は、ECU2と電気的に接続されており、検出されたエンジン冷却水温は、ECU2によって絶えず把握される構成となっている。
図1において、車両1は、車輪として、非駆動輪たる左前輪FLおよび右前輪FR並びに駆動輪たる左後輪RLおよび右後輪RRを備え、エンジン200におけるクランクシャフト34の回転動力により左右後輪RL,RRが駆動せしめられるFR車両である。
クランクシャフト34を介したエンジン3の回転動力は、トルクコンバータ13AおよびECT(Electronic Controlled Transmission)13Bを備えた変速系13に入力される。
トルクコンバータ13Aは、エンジン3のクランクシャフト34に接続された入力軸およびECT13Bに接続された出力軸(いずれも不図示)を備え、入力軸に接続されたポンプインペラ(不図示)の回転動力をATF(Automatic Transmission Fluid)を介して、またステータ(不図示)によってトルクを増幅させつつ出力軸に接続されたタービンランナ(不図示)に回転動力として伝達することが可能に構成されている。即ち、エンジン3の動力は、トルクコンバータ13Aを介してECT13Bに伝達される構成となっている。尚、トルクコンバータ13Aにおけるタービンランナの回転速度(以下、適宜「タービン回転数」と称する)は、不図示の回転センサによって検出され、係る回転センサと電気的に接続されたECU2によって絶えず把握される構成となっている。
ECT13Bは、複数のクラッチ要素、ブレーキ要素及びワンウェイクラッチ要素等からなる複数の摩擦係合装置(不図示)を備えた変速機である。ECT13Bは、ECU2と電気的に接続されており、ECU2による各種ソレノイド(不図示)等の駆動制御を介してこれら各摩擦係合装置相互間の係合状態が変化することによって、相互に異なる複数の変速比を得ることが可能に構成される。
尚、ECT13B(或いはトルクコンバータ13Aを含む変速系13)は、公知の電子制御式自動変速機と同等の構成を有しており、その詳細な図示は省略するが、本実施形態では、車両1の前進方向に対応する変速レンジとして、ギア比の大きい順に「1st」、「2nd」、「3rd」、「4th」及び「5th」の5段の変速レンジを有しており、これらギア比が大きい順に大きい変速比が得られる構成となっている。つまり、シフトレバーによって「D]レンジを選択して車両1が前進する場合、ECU2は、ECT13Bにおける各摩擦係合装置の係合状態を制御することにより上記いずれかの変速レンジを選択し、ECT13Bの変速比を選択された変速レンジに対応する値に設定することが可能である。なお、ECT13Bは、車両1の後進方向に対応する変速レンジとして「R」の変速レンジを有している。この「R」の変速レンジは、シフトレバーにより選択される。
ECT13Bの出力軸は、車両1における駆動力の伝達軸たるプロペラシャフト14に接続されている。このプロペラシャフト14は、ECT13Bの出力軸の回転に伴って回転することが可能に構成されている。
プロペラシャフト14は更に、デファレンシャル15に接続されている。このデファレンシャル15は、プロペラシャフト14の回転を、左右後輪RL,RRに対応する駆動軸15L,15Rの回転に変換することが可能に構成されている。このように、車両1では、エンジン3の回転動力が、トルクコンバータ13A、ECT13B、プロペラシャフト14、デファレンシャル15並びに駆動軸15L及び15Rを順次介して左右後輪RL,RRに伝達され、左右後輪RL,RRが回転する構成となっている。
一方、非駆動輪となる左右前輪FL,FRは、各々が相互に独立して回転することが可能に構成されると共に、夫々操舵軸16Lおよび16Rを介して、車両1の進行方向を制御するための操舵装置16に接続されている。この操舵装置16は、不図示のステアリングシャフトを介して不図示のステアリングホイルに接続されており、運転者によるステアリングホイルの操作を反映して左右前輪FL,FRの操舵角を制御することが可能に構成されている。
左右後輪RL,RRおよび左右前輪FL,FRには、それぞれ相互に同等の構成を有する制動装置17RL,17RR,17FL,17FRが設けられている。各制動装置17RL,17RR,17FL,17FRは、所謂ディスクブレーキ装置の構成を有し、左右後輪RL,RRおよび左右前輪FL,FRに対し制動力を付与することが可能に構成されている。
各制動装置17RL,17RR,17FL,17FRに係る制動力は、各制動装置17RL,17RR,17FL,17FRに設けられたホイルシリンダ18RL,18RR,18FL,18FRの駆動状態に応じて制御される。各ホイルシリンダ18RL,18RR,18FL,18FRは、所定のブレーキ液の液圧に応じた駆動力を各制動装置17RL,17RR,17FL,17FRに付与することが可能に構成されており、係る駆動力が大きい程、各制動装置17RL,17RR,17FL,17FRは各車輪つまり左右後輪RL,RRおよび左右前輪FL,FRに対し大きい制動力を付与することが可能に構成されている。
各ホイルシリンダ18RL,18RR,18FL,18FRに供給されるブレーキ液の液圧は、ブレーキアクチュエータ19によって制御されている。このブレーキアクチュエータ19は、リザーバタンク、電動ポンプ、デリバリパイプ、複数の電磁弁および保持弁等からなり、電動ポンプの作用により、電磁弁および保持弁等の駆動状態に応じて決定されるブレーキ液の伝達経路を介して適宜ブレーキ液を供給し、最終的に各ホイルシリンダ18RL,18RR,18FL,18FRにブレーキ液の液圧を印加している。
尚、図示は省略するが、左右後輪RL,RRおよび左右前輪FL,FRには、各々がECU2に電気的に接続されると共に左右後輪RL,RRおよび左右前輪FL,FRの車輪速を検出可能な車輪速センサが備わっており、検出された車輪速は常にECU2により把握される構成となっている。ECU2は、この検出された車輪速に基づいて、左右後輪RL,RRおよび左右前輪FL,FRの制動力を個別に制御することが可能に構成されており、例えば左右後輪RL,RRおよび左右前輪FL,FRのうちのいずれかの車輪がロックした場合には、該当する車輪の制動力を一時的に減少させロック状態を解消する、所謂アンチロック制御を実行することが可能である。即ち、車両1に備わる、制動装置17RL,17RR,17FL,17FRおよびホイルシリンダ18RL,18RR,18FL,18FR等を含む制動システムは、所謂ABSと同等の構成を有している。
ブレーキアクチュエータ19は、ECU2と電気的に接続されており、その動作がECU2によって上位に制御される構成となっている。この際、ECU2は、ブレーキペダルセンサにより検出されるブレーキペダルの操作量に応じた制動力が得られるように、ブレーキアクチュエータ19を制御する。
<実施形態の動作>
<アイドル制御>
車両1では、停止時、或いは制動減速時の一部の期間において、冷却水の温度に応じたアイドル制御が実行され、エンジン3の機関回転数が設定されたアイドル回転数の目標値NeXは、ECU2により冷却水の温度に応じた基準値Nebaseに設定される。つまり、エンジン3が冷間状態にある、例えば暖機時等においては、冷却水の温度が極めて低いため、ECU2はアイドル回転数の目標値NeXを冷却水の温度に応じた高い基準値Nebase(概ね1000rpm程度)に設定する一方、暖機が完了して冷却水の温度が高くなると、ECU2はアイドル回転数の目標値NeXを冷却水の温度に応じた低い基準値Nebase(概ね500〜600rpm程度)に設定する。このとき、暖機が未だ完了していないものの冷却水の温度が暖機完了温度に近付きつつある半暖機状態であれば、アイドル回転数の目標値を半暖機状態での冷却水の温度に応じた基準値Nebase(概ね700〜800rpm程度)に設定する。このように、ECU2は、アイドル回転数の目標値NeXを冷却水の温度に応じた基準値Nebaseに設定している。そして、ECU2は、機関回転数Neが、この設定されたアイドル回転数の目標値NeX(基準値Nebase)に収束するように、スロットルバルブモータ48の駆動制御を介してスロットル開度をフィードバック制御している。この場合、冷却水の温度に応じたアイドル回転数の基準値Nebaseは、予めROMに格納されている。
<アイドル制御>
車両1では、停止時、或いは制動減速時の一部の期間において、冷却水の温度に応じたアイドル制御が実行され、エンジン3の機関回転数が設定されたアイドル回転数の目標値NeXは、ECU2により冷却水の温度に応じた基準値Nebaseに設定される。つまり、エンジン3が冷間状態にある、例えば暖機時等においては、冷却水の温度が極めて低いため、ECU2はアイドル回転数の目標値NeXを冷却水の温度に応じた高い基準値Nebase(概ね1000rpm程度)に設定する一方、暖機が完了して冷却水の温度が高くなると、ECU2はアイドル回転数の目標値NeXを冷却水の温度に応じた低い基準値Nebase(概ね500〜600rpm程度)に設定する。このとき、暖機が未だ完了していないものの冷却水の温度が暖機完了温度に近付きつつある半暖機状態であれば、アイドル回転数の目標値を半暖機状態での冷却水の温度に応じた基準値Nebase(概ね700〜800rpm程度)に設定する。このように、ECU2は、アイドル回転数の目標値NeXを冷却水の温度に応じた基準値Nebaseに設定している。そして、ECU2は、機関回転数Neが、この設定されたアイドル回転数の目標値NeX(基準値Nebase)に収束するように、スロットルバルブモータ48の駆動制御を介してスロットル開度をフィードバック制御している。この場合、冷却水の温度に応じたアイドル回転数の基準値Nebaseは、予めROMに格納されている。
ここで、車両1の制動時に車両1に作用する駆動力Fdは、下記(1)式によって表される。また、同じく車両1の制動時に車両1を制動すべく左右前輪FL,FRおよび左右後輪RL,RRに作用する制動力Fbは下記(2)式により表される。尚、(1)式において、Fcは変速系13等を介して左右後輪RL,RRに作用するクリープ力であり、αWは車両1の慣性力である。また、(2)式において、Ffは左右前輪FL,FRに作用する制動力であり、Frは、左右後輪RL,RRに作用する制動力である。制動力Fbが駆動力Fd以上となった場合に、車両1は停止する。
Fd=Fc+αW・・・・・(1)
Fb=Ff+Fr・・・・・(2)
ここで特に、クリープ力Fcは、エンジン3の機関回転数Neに応じて変化し、例えば変速系13におけるECT13Bの変速レンジが固定されていれば、機関回転数Neが高い程大きい値となる。車両1を停止させるためには、左右後輪RL,RRに対し、このクリープ力Fcを打ち消し得る制動力Frを加える必要がある。ところが、左右前輪FL,FRを停止させるために必要な制動力Ffは、本来、制動力Frよりも小さくてよいはずであり、クリープ力Fcを打ち消し得る程度に大きい制動力Frを左右後輪RL,RRに加えると、左右前輪FL,FRはロック状態に陥り易い。
Fb=Ff+Fr・・・・・(2)
ここで特に、クリープ力Fcは、エンジン3の機関回転数Neに応じて変化し、例えば変速系13におけるECT13Bの変速レンジが固定されていれば、機関回転数Neが高い程大きい値となる。車両1を停止させるためには、左右後輪RL,RRに対し、このクリープ力Fcを打ち消し得る制動力Frを加える必要がある。ところが、左右前輪FL,FRを停止させるために必要な制動力Ffは、本来、制動力Frよりも小さくてよいはずであり、クリープ力Fcを打ち消し得る程度に大きい制動力Frを左右後輪RL,RRに加えると、左右前輪FL,FRはロック状態に陥り易い。
この際、ブレーキアクチュエータ19の制御により、駆動輪たる左右後輪RL,RRと非駆動輪たる左右前輪FL,FRにそれぞれ対応する各ホイルシリンダ18RL,18RR,18FL,18FRに、相互に異なる液圧を伝達せしめようとしても、左右後輪RL,RRおよび左右前輪FL,FRの車輪速を検出する不図示の車輪速センサは、車両停止直前の極低車速領域において誤差が大きくなるため実現が困難である。
アイドル回転数の基準値Ne1は、このように左右前輪FL,FRにロックが生じたとしても制動性の悪化が実質的にみて顕在化しない程度に低い値に、或いは左右前輪FL,FRにロックが生じない程度に低い値に設定されており、通常の走行条件において制動性の悪化は現れ難いが、エンジン3の暖機時など冷却水の温度が極めて低いときには、アイドル回転数の目標値NeXが大きな基準値Nebaseに設定されることに伴い、運転者が通常の操作感覚でブレーキペダル12を操作しても車両1が停止しない、或いは被駆動輪たる左右前輪FL,FRがロックしたまま更に駆動輪たる左右後輪RL,RRに制動力を加え続ける時間が長くなるといった事態が生じ、制動距離が長くなり易い。即ち、車両1の制動性が悪化し易い。特に、車両1の走行路面が氷盤等の低μ路である場合、そのような問題は顕著に現れやすいものとなる。
そこで、本実施形態では、ECU2が、アイドル回転数設定処理を実行することにより、暖機時など冷却水の温度が極めて低いためにアイドル回転数の目標値NeXが高い基準値Nebaseに設定される場合の制動性の悪化を抑止するようにしている。
<アイドル回転数設定処理の詳細>
アイドル回転数設定処理は、ECU2によって、アイドル回転数の目標値NeXを冷却水の温度に応じた基準値Ne1よりも小さな第1の暫定値Ne01に設定する。具体的には、ECU2は、アイドル回転数の目標値NeXを、車両の制動時に基準値Nebase未満の第1の暫定値Ne01に設定する一方、車両が停止したときに基準値Nebaseに設定する設定手段21を備えている。そして、設定手段21によりアイドル回転数の目標値NeXの設定が行われると、ECU2によって、然るべきアイドル制御タイミングで、機関回転数が設定された目標値NeX(Ne1)となるように既に述べたスロットル開度制御等を実行している状況において、車両1の制動動作が行われたときに実行される。
アイドル回転数設定処理は、ECU2によって、アイドル回転数の目標値NeXを冷却水の温度に応じた基準値Ne1よりも小さな第1の暫定値Ne01に設定する。具体的には、ECU2は、アイドル回転数の目標値NeXを、車両の制動時に基準値Nebase未満の第1の暫定値Ne01に設定する一方、車両が停止したときに基準値Nebaseに設定する設定手段21を備えている。そして、設定手段21によりアイドル回転数の目標値NeXの設定が行われると、ECU2によって、然るべきアイドル制御タイミングで、機関回転数が設定された目標値NeX(Ne1)となるように既に述べたスロットル開度制御等を実行している状況において、車両1の制動動作が行われたときに実行される。
具体的には、暖機状態にあるときに車両1の制動動作、つまりアクセル開度がゼロであり、ECT13Bのシフトレンジが「1st」であり、車速が15km/h以下であり、且つブレーキペダル12の操作が行われると、図3に示すように、停止性向上要求フラグが「ON」となり、このとき、設定手段21によって、図3に二点鎖線で示すように、アイドル回転数の目標値NeXが、冷却水の温度に応じた基準値Nebaseからこの基準値Nebase未満の第1の暫定値Ne01まで徐変されることにより第1の暫定値Ne01に設定される。そして、ECU2によって、アイドル回転数が、設定手段21により設定された目標値NeX(第1の暫定値Ne01)となるように、スロットルバルブ47によるスロットル開度制御を実行する。これにより、アイドル回転数の目標値NeXが本来の目標値である基準値Nebase未満の第1の暫定値Ne01まで低下せしめられ、車両1の制動性向上が図られる。
また、ECU2は、車両1の制動時に、設定手段21により設定された目標値NeXを冷却水の温度に応じて変更する変更手段22を備えている。この変更手段22は、設定手段21により設定された目標値NeXを冷却水の温度が高くなるに従い基準値Nebase未満でかつ第1の暫定値Ne01よりも大きな第2の暫定値Ne02となるように変更している。具体的には、暖機が未だ完了していないものの冷却水の温度が暖機完了温度に近付きつつある半暖機状態での車両1の制動時に、変更手段22によって、図3に実線で示すように、アイドル回転数の目標値NeXが、半暖機状態での冷却水の温度に応じて基準値Nebaseから第1の暫定値Ne01よりも大きな第2の暫定値Ne02まで徐変されることにより第2の暫定値Ne02に変更される。そして、ECU2によって、アイドル回転数が、変更手段22により変更された目標値NeX(第2の暫定値Ne02)となるように、スロットルバルブ47によるスロットル開度制御を実行する。このとき、アイドル回転数の目標値NeXが基準値Nebase未満の第1の暫定値Ne01よりも大きな第2の暫定値Ne02まで高められてはいるものの、この第2の暫定値Ne02は基準値Nebase未満であるため、車両1の制動性向上を犠牲にすることはない。この場合、車両1の制動時に、暖機が完了していれば、アイドル回転数の目標値NeXが、変更手段22によって、図3に破線で示すように、そのときの冷却水の温度に応じて基準値Nebaseから第1の暫定値Ne01よりもさらに大きな第2の暫定値Ne02まで徐変されることにより第2の暫定値Ne02に変更される。
そして、車両1が後進方向に走行している状態での制動動作、つまりアクセル開度がゼロであり、ECT13Bのシフトレンジが「R」であり、車速が15km/h以下であり、且つブレーキペダル12の操作が行われると、図4に示すように、停止性向上要求フラグが「ON」となり、このとき、エンジン3が暖機状態であれば、設定手段21によって、図4に二点鎖線で示すように、アイドル回転数の目標値NeXが、冷却水の温度に応じた基準値Nebaseからこの基準値Nebase未満の第1の暫定値Ne01まで徐変されることにより第1の暫定値Ne01に設定される。そして、ECU2によって、アイドル回転数が、設定手段21により設定された目標値NeX(第1の暫定値Ne01)となるように、スロットルバルブ47によるスロットル開度制御を実行する。また、シフトレバーによって「R]レンジを選択して車両1が後進方向に走行している状態で制動動作が行われた際に、暖機が未だ完了していないものの冷却水の温度が暖機完了温度に近付きつつある半暖機状態であれば、変更手段22によって、図4に実線で示すように、アイドル回転数の目標値NeXが、半暖機状態での冷却水の温度に応じて基準値Nebaseから第1の暫定値Ne01よりも大きな第2の暫定値Ne02まで徐変されることにより第2の暫定値Ne02に変更される。そして、ECU2によって、アイドル回転数が、変更手段22により変更された目標値NeX(第2の暫定値Ne02)となるように、スロットルバルブ47によるスロットル開度制御を実行する。この場合、シフトレバーによって「R]レンジを選択して車両1が後進方向に走行している状態で制動動作が行われた際、暖機が完了していれば、アイドル回転数の目標値NeXが、変更手段22によって、図4に破線で示すように、そのときの冷却水の温度に応じて基準値Nebaseから第1の暫定値Ne01よりもさらに大きな第2の暫定値Ne02まで徐変されることにより第2の暫定値Ne02に変更される。
一方、設定手段は、シフトレバーによって「R]レンジを選択して車両1が後進方向に走行している状態から制動動作が行われて停止したときに、エンジン3が暖機状態であれば、図4に二点鎖線で示すように、アイドル回転数の目標値NeXが、第1の暫定値Ne01から基準値Nebaseまで徐変されることにより基準値Nebaseに設定される。また、エンジン3が半暖機状態であれば、図4に実線で示すように、アイドル回転数の目標値NeXが、第2の暫定値Ne02から基準値Nebaseまで徐変されることにより基準値Nebaseに設定される。そして、ECU2によって、アイドル回転数が目標値NeX(基準値Nebase)となるように、スロットルバルブ47によるスロットル開度制御を実行する。この場合、シフトレバーによって「R]レンジを選択して車両1が後進方向に走行している状態から停止したときに、暖機が完了していれば、アイドル回転数の目標値NeXが、変更手段22によって、図4に破線で示すように、そのときの冷却水の温度に応じて第1の暫定値Ne01よりもさらに大きな第2の暫定値Ne02に変更され、この変更されたアイドル回転数の目標値NeXが、設定手段21によって、第2の暫定値Ne02から基準値Nebaseまで徐変されることにより基準値Nebaseに設定される。この場合、シフトレバーによって「D]レンジを選択して車両1が前進方向に走行している状態から停止したときにも、設定手段21によって、アイドル回転数の目標値NeXが第1の暫定値Ne01または第2の暫定値Ne02から基準値Nebaseまで徐変されることにより基準値Nebaseに設定される。
更に、設定手段21は、車両1が前進方向および後進方向からの走行にかかわらず停止したときに、設定手段21により設定された目標値NeXを第1の暫定値Ne01から基準値Nebaseに設定する際の設定速度、または変更手段22により変更された目標値NeXを第2の暫定値Ne02から基準値Nebaseに設定する際の設定速度を、冷却水の温度に応じて設定している。
具体的には、車両1が停止したとき、エンジン3が暖機状態であれば、冷却水の温度が低いので、設定手段21によって、図5に二点鎖線で示すように、アイドル回転数の目標値NeXが、所定時間(例えば2〜3秒)経過後に第1の暫定値Ne01から基準値Nebaseに徐変されることにより基準値Nebaseに設定される際の設定速度を冷却水の温度が低くなるに従い遅くなるように設定している。そして、ECU2によって、アイドル回転数の目標値NeXが、所定時間経過後に第1の暫定値Ne01から遅い設定速度で基準値Nebaseとなるように、スロットルバルブ47によるスロットル開度制御を実行する。一方、車両1が停止したとき、エンジン3が半暖機状態であれば、冷却水の温度が高くなりつつあるので、設定手段21によって、図5に実線で示すように、アイドル回転数の目標値NeXが、所定時間(例えば2〜3秒)経過後に第2の暫定値Ne02から基準値Nebaseに徐変されることにより基準値Nebaseに設定される際の設定速度を暖機時の設定速度よりも速くなるように設定している。そして、ECU2によって、アイドル回転数の目標値NeXが、所定時間経過後に第2の暫定値Ne02から速い設定速度で基準値Nebaseとなるように、スロットルバルブ47によるスロットル開度制御を実行する。この場合、車両が停止したとき、暖機が完了していれば、アイドル回転数の目標値NeXが、第2の暫定値Ne02から基準値Nebaseに徐変されることにより基準値Nebaseに設定される際の設定速度は、半暖機時の設定速度よりも速くなるように設定される。
したがって、上記実施形態では、暖機が未だ完了していないものの冷却水の温度が暖機完了温度に近付きつつある半暖機状態での車両1の制動時に、アイドル回転数の目標値NeXが、半暖機状態での冷却水の温度に応じて基準値Nebaseから第1の暫定値Ne01よりも大きな第2の暫定値Ne02まで徐変されることにより第2の暫定値Ne02に変更されるので、冷却水の温度に応じて基準値Nebaseに設定されていたアイドル回転数の目標値NeXは、エンジン3の暖機が未だ完了していない状況下での制動時つまり半暖機状態での制動時に、均一の小さな第1の暫定値Ne01に設定されることなく、冷却水の温度に応じて第1の暫定値Ne01よりも大きな第2の暫定値Ne02に変更されることになる。このため、暖機が未だ完了していないものの冷却水の温度が暖機完了温度に近付きつつある半暖機状態にあるときに、アイドル回転数の目標値NeXが半暖機状態での冷却水の温度に応じて第1の暫定値Ne01よりも大きな第2の暫定値Ne02に変更される。これにより、半暖機状態での車両1の制動時に、エンジン3の摩擦部位での摩擦抵抗や摺動部位での摺動抵抗などの外乱によるエンジン3のエンストを防止して、エンジン3の耐エンスト性の向上を図ることができる。
しかも、車両1が停止したときにアイドル回転数の目標値NeXを所定時間経過後に第2の暫定値Ne02から基準値Nebaseに設定する際の設定速度が、冷却水の温度が高くなるに従い速くなるように冷却水の温度に応じて変更されるので、エンジン3の半暖機状態で車両1が停止したときに冷却水の温度が高ければ、アイドリング回転数の目標値が第2の暫定値Ne02から基準値Nebaseまで迅速に戻され、アイドリング回転数の目標値が第2の暫定値Ne02に止まる時間が短くて済む。これにより、半暖機状態での車両1の制動時にエンジン3の外乱によるエンストが円滑に防止され、半暖機状態での制動時におけるエンジン3の耐エンスト性の向上をより一層図る上で非常に有利なものとなる。
その上、半暖機状態で車両1が停止したときにアイドル回転数の目標値NeXを第2の暫定値Ne02から基準値Nebaseに設定する際の設定速度が冷却水の温度が低いほど遅くなるので、アイドル回転数の目標値NeXが第2の暫定値Ne02から基準値Nebaseまでゆっくり戻されることになり、車両1の停止後にアイドル回転数の目標値NeXが第2の暫定値Ne02から基準値Nebaseに復帰する際に生じるアイドル回転数の吹き上がりが抑制され、車両1の停止状態からのドライバビリティ性の向上を図ることができる。
また、アイドル回転数の目標値NeXは、シフトレバーによって「R]レンジを選択して車両1が後進方向に走行している状態で制動動作が行われた際に、暖機が未だ完了していないものの冷却水の温度が暖機完了温度に近付きつつある半暖機状態であれば、変更手段22によって、半暖機状態での冷却水の温度に応じて基準値Nebaseから第1の暫定値Ne01よりも大きな第2の暫定値Ne02まで徐変されることにより第2の暫定値Ne02に変更されるので、冷却水の温度に応じて設定されていたアイドル回転数の目標値NeXは、エンジン3の暖機が未だ完了していない半暖機状態での冷却水の温度に応じて変更された第2の暫定値Ne02まで徐々に低下することになる。これにより、半暖機状態での車両1の制動時に、エンジン3の外乱によるエンストが円滑に防止されることになり、シフトレバーによって「R]レンジを選択して車両1が後進方向に走行している状態での制動時におけるエンジン3の耐エンスト性の向上をより図ることができる。
そして、シフトレバーによって「R]レンジを選択して車両1が後進方向に走行している状態での制動時に第2の暫定値Ne02まで低下させたアイドル回転数の目標値NeXは、車両1が停止したときに第2の暫定値Ne02から徐変されて基準値Nebaseに設定されるので、エンジン3の半暖機状態で車両1が停止したときにアイドル回転数の目標値NeXは、冷却水の温度に応じて変更された第2の暫定値Ne02から徐々に基準値Nebaseまで戻されることになる。これにより、半暖機状態で車両1が停止しているときに、アイドル回転数の目標値NeXが第2の暫定値Ne02から一気に基準値Nebaseまで上昇することによって生じるアイドル回転数の吹き上がりが抑制され、シフトレバーによって「R]レンジを選択した車両1の停止状態からのドライバビリティ性の向上を図ることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の変形例を包含している。例えば、上記実施形態では、車両1が停止したときにアイドル回転数の目標値NeXを第2の暫定値Ne02から基準値Nebaseに設定する際の設定速度を冷却水の温度に応じて変更するようにしたが、図6に実線で示すように、車両が停止したときに、変更手段により変更された目標値NeXを第2の暫定値Ne02から基準値Nebaseに設定する際の設定時期を、冷却水の温度に応じて設定、つまり冷却水の温度が高くなるに従い早くするように設定してもよい。この場合には、半暖機状態で車両が停止したときに冷却水の温度が高ければ、図6に実線で示すように、アイドリング回転数の目標値NeXが第2の暫定値Ne02から基準値Nebaseまで戻されるタイミングが、アイドリング回転数の目標値NeXが第1の暫定値Ne01から基準値Nebaseまで戻されるタイミング(図6に二点鎖線で示すタイミング)よりも早くなり、冷却水の温度が高いほどアイドル回転数の目標値NeXが第2の暫定値Ne02に設定されている時間が短縮される。これにより、半暖機状態での車両の制動時にエンジンの外乱によるエンストが円滑に防止され、半暖機状態での制動時におけるエンジンの耐エンスト性の向上をより一層図ることが可能となる。
また、上記実施形態では、アイドル回転数可変手段としてスロットルバルブモータ48の駆動力によって駆動されるスロットルバルブ47を適用した場合について述べたが、アイドル回転数可変手段としてISC(Idle Speed Control)バルブなどが適用されていてもよい。
1 車両
13B ECT(自動変速機)
2 ECU(制御手段)
21 設定手段
22 変更手段
3 エンジン(内燃機関)
47 スロットルバルブ(アイドル回転数可変手段)
521 温度センサ(冷却水温検出手段)
NeX 目標値
Nebase 基準値
Ne01 第1の暫定値
Ne02 第2の暫定値
13B ECT(自動変速機)
2 ECU(制御手段)
21 設定手段
22 変更手段
3 エンジン(内燃機関)
47 スロットルバルブ(アイドル回転数可変手段)
521 温度センサ(冷却水温検出手段)
NeX 目標値
Nebase 基準値
Ne01 第1の暫定値
Ne02 第2の暫定値
Claims (7)
- 気筒内に吸入される空気に係る吸入空気量を変化させることによりアイドル回転数を変化させることが可能なアイドル回転数可変手段を有する内燃機関を搭載した車両において上記内燃機関を制御する内燃機関の制御装置であって、
上記内燃機関の冷却に供される冷却水の温度を検出する冷却水温検出手段と、
上記アイドル回転数の目標値を、上記車両の制動時に基準値未満の第1の暫定値に設定する一方、上記車両が停止したときに上記基準値に設定する設定手段と、
上記車両の制動時に、上記設定手段により設定された上記目標値を上記冷却水温検出手段により検出された冷却水の温度が高くなるに従い上記基準値未満でかつ上記第1の暫定値よりも大きな第2の暫定値となるように変更する変更手段と、
上記アイドル回転数が、上記設定手段により設定された目標値または上記変更手段により変更された目標値となるように、上記アイドル回転数可変手段を制御する制御手段と
を備えていることを特徴とする内燃機関の制御装置。 - 請求項1または請求項2に記載の内燃機関の制御装置において、
上記内燃機関の出力軸に流体継手を介して接続された自動変速機を備えており、
上記設定手段は、上記車両が上記自動変速機のシフトレバーによりリバースレンジを選択して走行している状態での制動時に、上記変更手段により上記第2の暫定値に変更された上記目標値を上記基準値から徐変させることにより上記第2の暫定値に設定していることを特徴とする内燃機関の制御装置。 - 請求項2に記載の内燃機関の制御装置において、
上記設定手段は、上記車両が停止したときに、上記変更手段により上記第2の暫定値に変更された上記目標値を上記基準値まで徐変させることにより上記基準値に設定していることを特徴とする内燃機関の制御装置。 - 請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の内燃機関の制御装置において、
上記設定手段は、上記車両が停止したときに、上記変更手段により変更された上記目標値を上記第2の暫定値から上記基準値に設定する際の設定速度を上記冷却水の温度に応じて設定していることを特徴とする内燃機関の制御装置。 - 請求項4に記載の内燃機関の制御装置において、
上記設定手段は、上記設定速度を上記冷却水の温度が高くなるに従い速くなるように設定していることを特徴とする内燃機関の制御装置。 - 請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の内燃機関の制御装置において、
上記設定手段は、上記車両が停止したときに、上記変更手段により変更された上記目標値を上記第2の暫定値から上記基準値に設定する際の設定時期を上記冷却水の温度に応じて設定していることを特徴とする内燃機関の制御装置。 - 請求項6に記載の内燃機関の制御装置において、
上記設定手段は、上記設定時期を上記冷却水の温度が高くなるに従い早くするように設定していることを特徴とする内燃機関の制御装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2008197537A JP2010031819A (ja) | 2008-07-31 | 2008-07-31 | 内燃機関の制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2008197537A JP2010031819A (ja) | 2008-07-31 | 2008-07-31 | 内燃機関の制御装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2010031819A true JP2010031819A (ja) | 2010-02-12 |
Family
ID=41736574
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2008197537A Withdrawn JP2010031819A (ja) | 2008-07-31 | 2008-07-31 | 内燃機関の制御装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2010031819A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2016043852A (ja) * | 2014-08-25 | 2016-04-04 | マツダ株式会社 | パワートレインの制御装置 |
| CN106150712A (zh) * | 2015-05-12 | 2016-11-23 | 丰田自动车株式会社 | 用于车辆的控制设备和用于车辆的控制方法 |
-
2008
- 2008-07-31 JP JP2008197537A patent/JP2010031819A/ja not_active Withdrawn
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|---|---|---|---|---|
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| CN106150712A (zh) * | 2015-05-12 | 2016-11-23 | 丰田自动车株式会社 | 用于车辆的控制设备和用于车辆的控制方法 |
| JP2016210332A (ja) * | 2015-05-12 | 2016-12-15 | トヨタ自動車株式会社 | 車両制御装置 |
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Legal Events
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