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JP2010031073A - 硬化性樹脂組成物 - Google Patents

硬化性樹脂組成物 Download PDF

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JP2010031073A
JP2010031073A JP2008191832A JP2008191832A JP2010031073A JP 2010031073 A JP2010031073 A JP 2010031073A JP 2008191832 A JP2008191832 A JP 2008191832A JP 2008191832 A JP2008191832 A JP 2008191832A JP 2010031073 A JP2010031073 A JP 2010031073A
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JP2008191832A
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English (en)
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Yasunobu Nakagawa
泰伸 中川
Toshihiko Nijukken
年彦 二十軒
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Daicel Corp
Original Assignee
Daicel Chemical Industries Ltd
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Abstract

【課題】 基材に対する密着性に優れるとともに、耐熱性、耐薬品性に優れた硬化物の得られる硬化性樹脂組成物を得る。
【解決手段】 本発明の硬化性樹脂組成物は、下記式(1)
【化1】
Figure 2010031073

(式中、Raは水素原子又は炭素数1〜7のアルキル基を示し、Aは単結合又は2価の炭化水素基を示す。Rb、Rcは炭素数1〜6のアルキル基等を示し、Rdは炭素数1〜6のアルキル基を示す。xは0又は1であり、yは1〜10の整数である)で表される一種又は複数種のアルコキシシリル基含有ビニル単量体aのみをモノマー成分とする重合体Aと、前記式(1)で表されるアルコキシシリル基含有ビニル単量体a、3〜5員の環状エーテル基を有するビニル単量体b、及び側鎖にε−カプロラクトン開環重合鎖部を有するヒドロキシル基含有ビニル単量体cをモノマー成分として含有してなる共重合体Bとを含む。
【選択図】 なし

Description

本発明は、アルコキシシリル基含有ビニル単量体のみをモノマー成分とする重合体と、アルコキシシリル基、環状エーテル基、及びε−カプロラクトン開環重合部位を含むヒドロキシル基含有基を有する共重合体とを含む硬化性樹脂組成物に関する。本発明の硬化性樹脂組成物は、塗料、コーティング剤、粘接着剤、電子材料用途(保護膜、封止材料、ナノインプリント用材料など)に有用である。
従来、熱や光により硬化して硬化塗膜を形成しうる組成物として、側鎖にエポキシ基を有する重合体を含む硬化性樹脂組成物、側鎖にイソシアネート基を有する重合体を含む硬化性樹脂組成物、アルコキシシラン基を含む重合体に、酸、塩基、有機金属触媒等を添加した硬化性樹脂組成物などが知られている。しかし、これらの硬化性樹脂組成物から得られる硬化塗膜では、硬化性、基材への密着性、耐薬品性、保存安定性等の要求性能をすべて満足させることはできない。
それを解決すべく、特開2007−223825号公報には、シランカップリング基等の反応性基を末端に有する高分子化合物と加水分解性の金属アルコキシド化合物とを含有する親水性塗布液組成物を調製し、それをガラス基板の表面に塗布、乾燥して表面親水性層を形成した耐熱ガラスが開示されている。この耐熱ガラスは、親水性を保持し、耐久性、透明性、保存安定性に優れた表面親水性層を備え、耐久性のある防汚性、防曇性を有するとされている。しかしながら、モノマー成分が複雑で、入手し難い単量体を用いる必要などがあった。
特開2007−223825号公報
本発明者らは、モノマー成分がシンプルで、入手し易い単量体を用いて、耐溶剤性に優れるとともに、基材に対する密着性に優れた硬化物が得られる重合体として、アルコキシシリル基含有ビニル単量体のみをモノマー成分とする重合体を提案している。しかしながら、この重合体を含む組成物を硬化して得られる塗膜は、耐薬品性、特に耐アルカリ性についての性能が必ずしも充分でない。
従って、本発明の目的は、入手しやすい単量体から得られるポリマーを含み、基材に対する密着性に優れるとともに、耐熱性、耐薬品性(特に耐アルカリ性、耐溶剤性)に優れた硬化物の得られる硬化性樹脂組成物、及び該硬化性樹脂組成物を硬化して得られる硬化物を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、アルコキシシリル基含有ビニル単量体のみをモノマー成分とする重合体と、アルコキシシリル基含有ビニル単量体と3〜5員の環状エーテル基を有するビニル単量体と側鎖にε−カプロラクトンを開環重合したヒドロキシル基含有ビニル単量体を単量体成分として含有する共重合体との混合物からなる硬化性樹脂組成物を基材に塗布して硬化させると、耐薬品性、耐溶剤性、耐アルカリ性に優れるとともに、特に基材に対する密着性に優れた硬化物の塗膜が得られることを見いだし、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、下記式(1)
Figure 2010031073
(式中、Raは水素原子又は炭素数1〜7のアルキル基を示し、Aは単結合又は2価の炭化水素基を示す。Rb、Rcは、同一又は異なって、炭素数1〜6のアルキル基、アリール基又は炭素数1〜6のアルコキシ基を示し、Rdは炭素数1〜6のアルキル基を示す。xは0又は1であり、yは1〜10の整数である。yが2〜10の整数の場合、y個のRb、Rcは、それぞれ、同一であっても異なっていてもよい)
で表される一種又は複数種のアルコキシシリル基含有ビニル単量体aのみをモノマー成分とする重合体Aと、前記式(1)で表される一種又は複数種のアルコキシシリル基含有ビニル単量体a、3〜5員の環状エーテル基を有する一種又は複数種のビニル単量体b、及び側鎖にε−カプロラクトン開環重合鎖部を有する一種又は複数種のヒドロキシル基含有ビニル単量体cをモノマー成分として含有してなる共重合体Bとを含むことを特徴とする硬化性樹脂組成物を提供する。
この硬化性樹脂組成物において、重合体Aと共重合体Bとの含有比率が、重量比で、25:75〜75:25の範囲にあるのが好ましい。
本発明は、また、前記の硬化性樹脂組成物を硬化して得られる硬化物を提供する。
本発明の硬化性樹脂組成物を硬化させることにより、耐薬品性、耐溶剤性、耐アルカリ性に優れるとともに、特に基材に対する密着性に優れた硬化物(硬化皮膜等)を得ることができる。また、本発明の硬化性樹脂組成物は硬化性及び保存安定性にも優れている。そのため、塗料、コーティング剤、粘接着剤等として利用でき、特に電子材料分野(保護膜、封止材料、ナノインプリント用材料など)で好適に使用できる。
本発明の硬化性樹脂組成物は、前記式(1)で表される一種又は複数種のアルコキシシリル基含有ビニル単量体aのみをモノマー成分とする重合体Aと、前記式(1)で表される一種又は複数種のアルコキシシリル基含有ビニル単量体a、3〜5員の環状エーテル基を有する一種又は複数種のビニル単量体b、及び側鎖にε−カプロラクトン開環重合鎖部を有する一種又は複数種のヒドロキシル基含有ビニル単量体cをモノマー成分として含有してなる共重合体Bとを含む。
[重合体A]
重合体Aは式(1)で表される一種又は複数種のアルコキシシリル基含有ビニル単量体aのみをモノマー成分としている。なお、本明細書において、単量体、モノマー成分というときは、重合反応に使用される重合開始剤、連鎖移動剤、及びそれらの分解物などは含まない。
式(1)で表されるアルコキシシリル基含有ビニル単量体aにおけるRaは水素原子又は炭素数1〜7のアルキル基を示し、Aは単結合又は2価の炭化水素基を示す。Rb、Rcは、同一又は異なって、炭素数1〜6のアルキル基、アリール基又は炭素数1〜6のアルコキシ基を示し、Rdは炭素数1〜6のアルキル基を示す。xは0又は1であり、yは1〜10の整数である。yが2〜10の整数の場合、y個のRb、Rcは、それぞれ、同一であっても異なっていてもよい。
aにおける炭素数1〜7のアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル基等の直鎖状又は分岐鎖状アルキル基が挙げられる。これらのなかでも、メチル基、エチル基が好ましい。Raとしては、特に、水素原子又はメチル基が好ましい。
式(1)中、Aにおける2価の炭化水素基としては、例えば、メチレン、エチレン、プロピレン、テトラメチレン、エチルエチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン等などの直鎖状又は分枝鎖状のアルキレン基;フェニレン基等のアリーレン基;シクロへキシレン基等のシクロアルキレン基;これらを2以上結合した基などが挙げられる。これらのなかでも、炭素数1〜6の直鎖状又は分岐鎖状アルキレン基が好ましく、特に、メチレン、エチレン、プロピレン基などの炭素数1〜3の直鎖状又は分枝鎖状アルキレン基が好ましい。
b、Rc、Rdにおける炭素数1〜6のアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、ペンチル、ヘキシル基等の直鎖状又は分岐鎖状アルキル基が挙げられる。これらのなかでも、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル基等の炭素数1〜3の直鎖状又は分岐鎖状アルキル基が好ましい。
b、Rcにおけるアリール基としては、例えば、フェニル、ナフチル基等が挙げられる。
b、Rcにおける炭素数1〜6のアルコキシル基としては、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、s−ブトキシ、ペントキシ、ヘキシルオキシ基等の直鎖状又は分岐鎖状アルコキシル基が挙げられる。
式(1)で表されるアルコキシシリル基含有ビニル単量体aの代表的な例として、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、β−(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメトキシシラン、β−(メタ)アクリロイルオキシエチルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシブチルフェニルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシブチルフェニルジエトキシシラン等のアルコキシシリル基含有重合性不飽和化合物等が挙げられ、これらから選択される1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
重合体Aは、前記式(1)で表される一種又は複数種のアルコキシシリル基含有ビニル単量体のみからなるモノマー成分を重合に付すことにより得ることができる。重合方法の詳細については後述する。
重合体Aの重量平均分子量は、一般に500〜20000程度であるが、好ましくは700〜5000、さらに好ましくは2000〜5000である。重合体Aの重量平均分子量は、重合開始剤の種類や量、連鎖移動剤の種類や量などにより調整できる。重合体Aの分散度(重量平均分子量Mw/数平均分子量Mn)は1〜3程度であり、好ましくは1〜2.6である。
例えば、重合開始剤の使用量を、全単量体成分100重量部に対して、例えば7〜30重量部程度、好ましくは10〜25重量部程度、より好ましくは10〜20重量部程度とすることにより、重量平均分子量が700〜5000である低分子量の重合体を再現性良く製造できる。重合開始剤の使用量が全単量体成分100重量部に対して、7重量部未満の場合には、得られる重合体Aの重量平均分子量が5000を超える場合が多く、また、得られる重合体Aの分散度が2.6を超えて、高分子量成分が多くなりやすく、この重合体を含む硬化性樹脂組成物を硬化したときには、基材との密着性が悪くなる傾向となる。一方、重合開始剤の使用量が全単量体成分100重量部に対して、30重量部超の場合には、反応終了後の系内の残留開始剤量が多くなるため、この重合体を含む硬化性樹脂組成物を基材に塗布して硬化したときには、塗膜の耐溶剤性が低下しやすくなる。また、加熱によって重合開始剤を分解処理すると、その加熱により高分子量の樹脂が生成し、結果としてこの重合体からなる硬化性樹脂組成物を基材に塗布して硬化したときに基材との密着性が悪くなる傾向となる。
[共重合体B]
共重合体Bは、前記式(1)で表される一種又は複数種のアルコキシシリル基含有ビニル単量体aに対応するモノマー単位、3〜5員の環状エーテル基を有する一種又は複数種のビニル単量体bに対応するモノマー単位、及び側鎖にε−カプロラクトン開環重合鎖部を有する一種又は複数種のヒドロキシル基含有ビニル単量体cに対応するモノマー単位を少なくとも含んでいる。
式(1)で表される一種又は複数種のアルコキシシリル基含有ビニル単量体aとしては、前記のものを使用できる。
共重合体Bにおいて、3〜5員の環状エーテル基を有するビニル単量体bには、オキシラン環(エポキシ基)含有重合性不飽和化合物、オキセタン環(オキセタニル基)含有重合性不飽和化合物、オキソラン環(オキソラニル基)含有重合性不飽和化合物が含まれる。
オキシラン環(エポキシ基)含有重合性不飽和化合物としては、例えば、オキシラニル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、2−メチルグリシジル(メタ)アクリレート、2−エチルグリシジル(メタ)アクリレート、2−オキシラニルエチル(メタ)アクリレート、2−グリシジルオキシエチル(メタ)アクリレート、3−グリシジルオキシプロピル(メタ)アクリレート、グリシジルオキシフェニル(メタ)アクリレート等のオキシラン環(単環)を含む重合性不飽和化合物((メタ)アクリル酸エステル誘導体など);3,4−エポキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル(メタ)アクリレート、2−(3,4−エポキシシクロヘキシルメチルオキシ)エチル(メタ)アクリレート、3−(3,4−エポキシシクロヘキシルメチルオキシ)プロピル(メタ)アクリレートなどの3,4−エポキシシクロヘキサン環等のエポキシ基含有脂環式炭素環を含む重合性不飽和化合物((メタ)アクリル酸エステル誘導体など);5,6−エポキシ−2−ビシクロ[2.2.1]ヘプチル(メタ)アクリレート等の5,6−エポキシ−2−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン環を含む重合性不飽和化合物((メタ)アクリル酸エステル誘導体など);エポキシ化ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート[3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−9−イル(メタ)アクリレート;3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル(メタ)アクリレート]、エポキシ化ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート[2−(3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−9−イルオキシ)エチル(メタ)アクリレート;2−(3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イルオキシ)エチル(メタ)アクリレート]、エポキシ化ジシクロペンテニルオキシブチル(メタ)アクリレート、エポキシ化ジシクロペンテニルオキシヘキシル(メタ)アクリレートなどの3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン環を含む重合性不飽和化合物((メタ)アクリル酸エステル誘導体など)などが挙げられる。他のオキシラン環(エポキシ基)含有重合性不飽和化合物として、エポキシ基を含むビニルエーテル化合物、エポキシ基を含むアリルエーテル化合物等を用いることもできる。
オキセタン環(オキセタニル基)含有重合性不飽和化合物としては、例えば、オキセタニル(メタ)アクリレート、3−メチル−3−オキセタニル(メタ)アクリレート、3−エチル−3−オキセタニル(メタ)アクリレート、(3−メチル−3−オキセタニル)メチル(メタ)アクリレート、(3−エチル−3−オキセタニル)メチル(メタ)アクリレート、2−(3−メチル−3−オキセタニル)エチル(メタ)アクリレート、2−(3−エチル−3−オキセタニル)エチル(メタ)アクリレート、2−[(3−メチル−3−オキセタニル)メチルオキシ]エチル(メタ)アクリレート、2−[(3−エチル−3−オキセタニル)メチルオキシ]エチル(メタ)アクリレート、3−[(3−メチル−3−オキセタニル)メチルオキシ]プロピル(メタ)アクリレート、3−[(3−エチル−3−オキセタニル)メチルオキシ]プロピル(メタ)アクリレートや、オキセタニル基を含むビニルエーテル化合物、オキセタニル基を含むアリルエーテル化合物などが挙げられる。
オキソラン環(オキソラニル基)含有重合性不飽和化合物としては、例えば、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレートや、オキソラニル基を含むビニルエーテル化合物、オキソラニル基を含むアリルエーテル化合物などが挙げられる。
共重合体Bにおいて、3〜5員の環状エーテル基[オキシラン環(エポキシ基)、オキセタン環(オキセタニル基)、オキソラン環(オキソラニル基)]は硬化性基として作用する。3〜5員の環状エーテル基は、主に耐薬品性(耐溶剤性、耐アルカリ性等)の向上に寄与する。
ビニル単量体bとしては、なかでもオキシラン環(エポキシ基)含有重合性不飽和化合物が好ましく、特に、エポキシ基が脂環式炭素環(単環又は多環)上に形成されている脂環式エポキシ基を含むビニル単量体が好ましい。
共重合体Bにおいて、側鎖にε−カプロラクトン開環重合鎖部を有するヒドロキシル基含有ビニル単量体cとしては、例えば、多価アルコールとアクリル酸又はメタクリル酸とのモノエステル化物[例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレートなど]にε−カプロラクトンを開環重合した化合物(6−ヘキサノリド付加重合物、ε−カプロラクトンの重合度1〜6程度)を挙げることができる。
側鎖にε−カプロラクトン開環重合鎖部を有するヒドロキシル基含有ビニル単量体cの代表的な例として、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートの6−ヘキサノリド付加重合物(重合度1〜6)(ダイセル化学工業株式会社製のプラクセルFAシリーズ、プラクセルFMシリーズ等)などが挙げられる。
共重合体Bにおいて、側鎖にε−カプロラクトン開環重合鎖部を有するヒドロキシル基含有ビニル単量体cに対応するモノマー単位は、主に、タックフリーでの柔軟性付与や溶媒への溶解性の向上、他原料との相溶性の向上に寄与する。
共重合体Bにおいて、ビニル単量体aに対応するモノマー単位、ビニル単量体bに対応するモノマー単位及びビニル単量体cに対応するモノマー単位は、それぞれ、1種であってもよく、2種以上存在していてもよい。
ビニル単量体aに対応するモノマー単位の共重合体Bに占める割合は、共重合体Bを構成する全モノマー単位に対して、例えば1〜95重量%、好ましくは10〜90重量%、さらに好ましくは20〜85重量%である。
ビニル単量体bに対応するモノマー単位の共重合体Bに占める割合は、共重合体Bを構成する全モノマー単位に対して、例えば1〜95重量%、好ましくは5〜80重量%、さらに好ましくは12〜70重量%である。
ビニル単量体cに対応するモノマー単位の共重合体Bに占める割合は、共重合体Bを構成する全モノマー単位に対して、例えば0.1〜95重量%、好ましくは0.2〜50重量%、さらに好ましくは0.2〜30重量%である。
ビニル単量体aに対応するモノマー単位とビニル単量体bに対応するモノマー単位とビニル単量体cに対応するモノマー単位の総和の共重合体Bに占める割合は、共重合体Bを構成する全モノマー単位に対して、例えば40重量%〜100重量%、好ましくは50〜100重量%、さらに好ましくは60〜100重量%、特に好ましくは80〜100重量%である。
共重合体Bは、ビニル単量体aに対応するモノマー単位とビニル単量体bに対応するモノマー単位とビニル単量体cに対応するモノマー単位のみで構成されていてもよいが、ビニル単量体aに対応するモノマー単位、ビニル単量体bに対応するモノマー単位及びビニル単量体cに対応に対応するモノマー単位に加えて、他のモノマー単位を含んでいてもよい。他のモノマー単位としては、ビニル単量体a、ビニル単量体b及びビニル単量体cと共重合可能な重合性単量体に対応するモノマー単位であって、基材に対する密着性及び耐薬品性を損なわないような構造単位であれば特に限定されない。
このような共重合体Bが含んでいてもよい他のモノマー単位を形成しうる単量体として、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル、(メタ)アクリル酸アリールエステル、(メタ)アクリル酸アラルキルエステル、芳香族ビニル化合物、ヒドロキシル基含有単量体[(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル]、カルボキシル基又は酸無水物基含有単量体が挙げられる。これらの単量体は単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
共重合体Bの重量平均分子量は、例えば500〜100000、好ましくは1000〜40000、さらに好ましくは2000〜30000程度である。共重合体Bの分散度(重量平均分子量Mw/数平均分子量Mn)は1〜3程度である。
[重合方法]
重合体Aは、前記のように、式(1)で表される一種又は複数種のアルコキシシリル基含有ビニル単量体のみからなるモノマー成分を重合に付すことにより製造できる。また、共重合体Bは、式(1)で表されるアルコキシシリル基含有ビニル単量体aと、3〜5員の環状エーテル基を有するビニル単量体bと、側鎖にε−カプロラクトン開環重合鎖部を有するヒドロキシル基含有ビニル単量体cと、必要に応じて他の共重合性単量体とを含む単量体混合物を重合(共重合)に付すことにより製造できる。
重合に用いられる重合開始剤としては、通常のラジカル開始剤が使用できる。例えば、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、ジメチル−2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、2,2−アゾビス(イソ酪酸)ジメチル、ジエチル−2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、ジブチル−2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオネート)等のアゾ化合物、ベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、t−ブチルペルオキシピバレート、t−ブチルペルオキシオクトエート、1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)シクロヘキサン等の有機過酸化物、過酸化水素などが挙げられる。過酸化物をラジカル重合開始剤として使用する場合、還元剤を組み合わせてレドックス型の開始剤としてもよい。上記のなかでもアゾ化合物が好ましく、特に、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2−アゾビス(イソ酪酸)ジメチルが好ましい。
重合開始剤の使用量は、円滑な共重合を損なわない範囲で適宜選択できるが、通常、全単量体成分及び重合開始剤の総量に対して、1〜30重量%程度であり、好ましくは5〜25重量%程度である。
重合に際しては、ラジカル重合において一般的に使用されている連鎖移動剤を併用してもよい。具体例としては、チオール類(n−ドデシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、n−ブチルメルカプタン、tert−ブチルメルカプタン、n−ラウリルメルカプタン、メルカプトエタノール、メルカプトプロパノール、トリエチレングリコールジメルカプタン等)、チオール酸類(メルカプトプロピオン酸、チオ安息香酸、チオグリコール酸、チオリンゴ酸、メルカプト酢酸2−エチルヘキシル等)、アルコール類(イソプロピルアルコール等)、アミン類(ジブチルアミン等)、次亜燐酸塩類(次亜燐酸ナトリウム等)、α−メチルスチレンダイマー、タービノーレン、ミルセン、リモネン、α−ピネン、β−ピネン等を挙げることができ、連鎖移動剤の量は全ラジカル重合性単量体の量に対して、好ましくは0.001〜3重量%である。連鎖移動剤を使用する場合は、予め重合性ビニル単量体に混合させておくことが好ましい。
重合は、溶液重合、塊状重合、懸濁重合、塊状−懸濁重合、乳化重合など、スチレン系ポリマーやアクリル系ポリマーを製造する際に用いる慣用の方法により行うことができる。これらのなかでも溶液重合が好ましい。モノマー、重合開始剤は、それぞれ、反応系に一括供給してもよく、その一部又は全部を反応系に滴下してもよい。例えば、一定温度に保持したモノマーと重合溶媒の混合液中に、重合開始剤を重合溶媒に溶解した溶液を滴下して重合する方法や、予め単量体、重合開始剤を重合溶媒に溶解させた溶液を、一定温度に保持した重合溶媒中に滴下して重合する方法(滴下重合法)などを採用できる。
重合溶媒は単量体組成等に応じて適宜選択できる。重合溶媒として、例えば、エーテル(ジエチルエーテル;エチレングリコールモノ又はジアルキルエーテル、ジエチレングリコールモノ又はジアルキルエーテル、プロピレングリコールモノ又はジアルキルエーテル、プロピレングリコールモノ又はジアリールエーテル、ジプロピレングリコールモノ又はジアルキルエーテル、トリプロピレングリコールモノ又はジアルキルエーテル、1,3−プロパンジオールモノ又はジアルキルエーテル、1,3−ブタンジオールモノ又はジアルキルエーテル、1,4−ブタンジオールモノ又はジアルキルエーテル、グリセリンモノ,ジ又はトリアルキルエーテル等のグリコールエーテル類などの鎖状エーテル;テトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテルなど)、エステル(酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソアミル、乳酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、C5-6シクロアルカンジオールモノ又はジアセテート、C5-6シクロアルカンジメタノールモノ又はジアセテート等のカルボン酸エステル類;エチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、エチレングリコールモノ又はジアセテート、ジエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノ又はジアセテート、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ又はジアセテート、ジプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノ又はジアセテート、1,3−プロパンジオールモノアルキルエーテルアセテート、1,3−プロパンジオールモノ又はジアセテート、1,3−ブタンジオールモノアルキルエーテルアセテート、1,3−ブタンジオールモノ又はジアセテート、1,4−ブタンジオールモノアルキルエーテルアセテート、1,4−ブタンジオールモノ又はジアセテート、グリセリンモノ,ジ又はトリアセテート、グリセリンモノ又はジC1-4アルキルエーテルジ又はモノアセテート、トリプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、トリプロピレングリコールモノ又はジアセテート等のグリコールアセテート類又はグリコールエーテルアセテート類など)、ケトン(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、3,5,5−トリメチル−2−シクロヘキセン−1−オンなど)、アミド(N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミドなど)、スルホキシド(ジメチルスルホキシドなど)、アルコール(メタノール、エタノール、プロパノール、C5-6シクロアルカンジオール、C5-6シクロアルカンジメタノールなど)、炭化水素(ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、ヘキサン等の脂肪族炭化水素、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素など)、これらの混合溶媒などが挙げられる。重合温度は、例えば30〜150℃程度の範囲で適宜選択できる。
上記方法により重合体A、共重合体Bがそれぞれ生成する。
上記方法で得られた重合体Aを含む重合液、共重合体Bを含む重合液は、それぞれ、必要に応じて固形分濃度を調整したり、溶媒交換したり、濾過処理を施した後、適宜の割合で混合し、さらに必要に応じて、硬化触媒[熱酸発生剤(熱硬化触媒、熱カチオン重合開始剤)、光酸発生剤(光硬化触媒、光カチオン重合開始剤)]、硬化剤、硬化促進剤、添加剤(充填剤、消泡剤、難燃剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、低応力化剤、可とう性付与剤、ワックス類、樹脂、架橋剤、ハロゲントラップ剤、レベリング剤、濡れ改良剤など)を配合することにより、硬化性樹脂組成物を得ることができる。また、重合により生成したポリマーを沈殿又は再沈殿等により精製し、この精製したポリマーを適宜な溶媒に溶解した溶液を硬化性樹脂組成物の調製に用いることもできる。
本発明の硬化性樹脂組成物において、重合体Aと共重合体Bとの含有比率(前者:後者)は広い範囲で選択できるが、一般には、重量比で、5:95〜95:5、好ましくは25:75〜75:25、さらに好ましくは30:70〜70:30である。このような条件を満足することにより、硬化性樹脂組成物を硬化させて得られる硬化物の耐薬品性、耐溶剤性、耐アルカリ性を優れたものとし、且つ基材に対する密着性を特に優れたものとすることができる。
前記硬化触媒のうち、熱酸発生剤としては、例えば、サンエイドSI−45、同左SI−47、同左SI−60、同左SI−60L、同左SI−80、同左SI−80L、同左SI−100、同左SI−100L、同左SI−145、同左SI−150、同左SI−160、同左SI−110L、同左SI−180L(以上、三新化学工業社製品、商品名)、CI−2921、CI−2920、CI−2946、CI−3128、CI−2624、CI−2639、CI−2064(以上、日本曹達(株)社製品、商品名)、CP−66、CP−77(旭電化工業社製品、商品名)、FC−520(3M社製品、商品名)などに代表されるジアゾニウム塩、ヨードニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、セレニウム塩、オキソニウム塩、アンモニウム塩等を使用できる。
光酸発生剤としては、例えば、サイラキュアUVI−6970、サイラキュアUVI−6974、サイラキュアUVI−6990、サイラキュアUVI−950(以上、米国ユニオンカーバイド社製、商品名)、イルガキュア261(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、商品名)、SP−150、SP−151、SP−170、オプトマーSP−171(以上、旭電化工業株式会社製、商品名)、CG−24−61(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、商品名)、DAICATII(ダイセル化学工業社製、商品名)、UVAC1591(ダイセル・サイテック(株)社製、商品名)、CI−2064、CI−2639、CI−2624、CI−2481、CI−2734、CI−2855、CI−2823、CI−2758(以上、日本曹達社製品、商品名)、PI−2074(ローヌプーラン社製、商品名、ペンタフルオロフェニルボレートトルイルクミルヨードニウム塩)、FFC509(3M社製品、商品名)、BBI−102、BBI−101、BBI−103、MPI−103、TPS−103、MDS−103、DTS−103、NAT−103、NDS−103(ミドリ化学社製、商品名)、CD−1012(米国、Sartomer社製、商品名)などに代表されるジアゾニウム塩、ヨードニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、セレニウム塩、オキソニウム塩、アンモニウム塩等を使用できる。
硬化触媒の添加量は、硬化性樹脂組成物中の前記重合体及び共重合体の総量(樹脂分)に対して、例えば0.05〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量%である。硬化触媒は単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
硬化剤としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、酸無水物などが挙げられる。
エポキシ樹脂としては、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するもの(多官能のエポキシ樹脂)であれば特に限定されず、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ブロム化ビスフェノールA等のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、ダイマー酸ジグリシジルエステル、フタル酸ジグリシジルエステル等が挙げられる。また、エポキシ樹脂として、多官能の脂環式エポキシ樹脂[例えば、 (3,4-エポキシシクロヘキシル)メチル−3,4−エポキシシクロヘキシルカルボキシレート(ダイセル化学工業株式会社製、商品名「セロキサイド2021」)など]を用いることもできる。エポキシ樹脂は単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。エポキシ樹脂の配合量は、本発明の共重合体100重量部に対して、例えば0〜50重量部(例えば5〜50重量部程度)の範囲で適宜選択できる。
フェノール樹脂としては、例えば、フェノール又はクレゾールをホルムアルデヒドを用いて重合させた樹脂を使用できる。この樹脂は、ジシクロペンタジエン、ナフタレン、ビフェニルなどの脂環式化合物又は芳香族化合物を共重合させたものであってもよい。フェノール樹脂の添加量は、硬化性樹脂組成物中の樹脂分総量100重量部に対して、例えば0〜200重量部(例えば5〜200重量部程度)の範囲で適宜選択できる。
酸無水物としては、多塩基酸無水物が挙げられ、具体的には、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、Δ4−テトラヒドロ無水フタル酸、4−メチル−Δ4−テトラヒドロ無水フタル酸、3−メチル−Δ4−テトラヒドロ無水フタル酸、無水ナジック酸、無水メチルナジック酸、水素化メチルナジック酸無水物、4−(4−メチル−3−ペンテニル)テトラヒドロ無水フタル酸、無水コハク酸、無水アジピン酸、無水マレイン酸、無水セバシン酸、無水ドデカン二酸、メチルシクロヘキセンテトラカルボン酸無水物、ドデセニル無水コハク酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、4−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、3−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、ビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体、アルキルスチレン無水マレイン酸共重合体等が挙げられる。酸無水物の配合量は、硬化性樹脂組成物中の樹脂分総量100重量部に対して、例えば0〜160重量部(例えば20〜160重量部程度)の範囲で適宜選択できる。
硬化剤としてフェノール樹脂や酸無水物を用いた場合には、硬化促進剤を共に用いることが好ましい。硬化促進剤としては、一般に使用されるものであれば特に制限されないが、ジアザビシクロウンデセン系硬化促進剤(ジアザビシクロアルケン類)、リン酸エステル、ホスフィン類などのリン系硬化促進剤や、3級アミンもしくは4級アンモニウム塩などのアミン系硬化促進剤が挙げられる。ジアザビシクロウンデセン系硬化促進剤としては、例えば、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7(DBU)及びその塩を挙げることができるが、特に、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7のオクチル酸塩、スルホン酸塩、オルソフタル酸塩、石炭酸塩等の有機酸塩が好ましい。上記の他の硬化促進剤としては、具体的には、例えば、ベンジルジメチルアミン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等の3級アミン、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール類、テトラ−n−ブチルホスホニウム−O,O−ジエチルホスホロジチオエートなどの芳香族を含まないリン化合物(ホスホニウム塩等)、3級アミン塩、4級アンモニウム塩、オクチル酸スズ等の金属塩等の公知の化合物を挙げることができる。さらに、上記ジアザビシクロアルケン類の有機酸塩とともに、金属有機酸塩を併用することができる。金属有機酸塩としては、例えば、オクチル酸スズ、オクチル酸亜鉛、ナフテン酸スズ、ナフテン酸亜鉛などが挙げられる。硬化促進剤の使用量は、硬化性樹脂組成物中の樹脂分総量100重量部に対して、例えば0〜3重量部(例えば0.05〜3重量部程度)の範囲で適宜選択できる。
硬化性樹脂組成物には、ガラス微粒子、金属酸化物微粒子、ゴム微粒子、セラミック微粒子等の微粒子を配合してもよい。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
こうして得られる硬化性樹脂組成物は、硬化により基材や基板に対して高い密着性を有するとともに、耐溶剤性や耐アルカリ性等の耐薬品性に優れた硬化物(硬化皮膜等)を得ることができる。そのため、塗料、コーティング剤、粘接着剤等として有用であり、特に電子材料分野(保護膜、封止材料、ナノインプリント用材料など)で好適に使用できる。
上記硬化性樹脂組成物を硬化させることにより諸物性に優れた硬化物が得られる。例えば、上記硬化性樹脂組成物を、スピンコーター、スリットコーターなどの方式によって、各種基材又は基板へ塗工して塗膜を形成した後、該塗膜を硬化させることにより硬化物を得ることができる。基材又は基板としては、ガラス、セラミック、シリコンウエハ、金属、プラスチックなどが挙げられる。スピンコーターやスリットコーター等による塗工は公知の方法により行うことができる。
塗膜の硬化は加熱すること、あるいは活性エネルギー線を照射し露光すること、又は露光後に加熱することにより行われる。上記硬化性樹脂組成物を熱により硬化させる場合、加熱温度は50℃から260℃の範囲、好ましくは80℃から240℃の範囲である。また、上記硬化性樹脂組成物を光により硬化させる場合、露光には種々の波長の光線、例えば、紫外線、X線、g線、i線、エキシマレーザーなどが使用される。硬化後の塗膜の厚みは、用途によって適宜選択できるが、一般には0.1〜40μm、好ましくは0.3〜20μm、より好ましくは0.5〜10μm程度である。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。なお、生成した重合体、共重合体の重量平均分子量(ポリスチレン換算)及び分散度(重量平均分子量Mw/数平均分子量Mn)は、以下の条件にて測定した。
装置:検出器:RID-10A(島津製作所)
ポンプ:LC-10ADVP(島津製作所)
システムコントローラー:SCL-10AVP(島津製作所)
デガッサー:DGU-14A(島津製作所)
オートインジェクター:SIL-10AF(島津製作所)
カラム:Waters Styragel HR3, Styragel HR4, Styragel HR5 計3本
移動相:THF
流量:1mL/min
温度:オーブン(40℃)、RI(40℃)
検出器:RI POLARITY(+)
注入量:50μL
合成例1 <重合体溶液A−1>
還流冷却器、滴下ロート及び撹拌機を備えた1Lのフラスコ内に窒素を適量流して窒素雰囲気とし、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート100重量部を入れ、撹拌しながら90℃まで加熱した。次いで、該フラスコ内にγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(東レ・ダウコーニング社製)100重量部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート30重量部に溶解した溶液を滴下ポンプを用いて約4時間かけて滴下した。一方、重合開始剤2,2′−アゾビス(イソ酪酸)ジメチル15重量部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート80重量部に溶解した溶液を別の滴下ポンプを用いて約4時間かけて滴下した。重合開始剤の滴下が終了した後、約4時間同温度に保持し、その後室温まで冷却して、固形分33.5重量%の重合体溶液A−1を得た。生成した重合体の重量平均分子量Mwは4000、分散度は1.85であった。
合成例2 <重合体溶液A−2>
単量体組成を、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン(東レ・ダウコーニング社製)100重量部に変更する以外は、合成例1と同様の操作を行い、固形分33.6重量%の重合体溶液A−2を得た。生成した重合体の重量平均分子量Mwは4300、分散度は1.86であった。
合成例3 <重合体溶液B−1>
単量体組成を、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(東レ・ダウコーニング社製)75重量部、メタクリル酸グリシジル(GMA)23重量部、2−ヒドロキシエチルアクリレートの6−ヘキサノリド付加重合物(平均重合度3)(商品名「プラクセルFA−3」、ダイセル化学工業株式会社製)2重量部に変更する以外は、合成例1と同様の操作を行い、固形分34.0重量%の重合体溶液B−1を得た。生成した重合体の重量平均分子量Mwは3900、分散度は1.82であった。
合成例4 <重合体溶液B−2>
単量体組成を、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(東レ・ダウコーニング社製)50重量部、メタクリル酸グリシジル(GMA)46重量部、2−ヒドロキシエチルアクリレートの6−ヘキサノリド付加重合物(平均重合度3)(商品名「プラクセルFA−3」、ダイセル化学工業株式会社製)4重量部に変更する以外は、合成例1と同様の操作を行い、固形分33.0重量%の共重合体溶液B−2を得た。生成した共重合体の重量平均分子量Mwは4000、分散度は1.75であった。
合成例5 <重合体溶液B−3>
単量体組成を、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(東レ・ダウコーニング社製)70重量部、メタクリル酸3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(商品名「サイクロマーM100」、ダイセル化学工業株式会社製)25重量部、2−ヒドロキシエチルアクリレートの6−ヘキサノリド付加重合物(平均重合度3)(商品名「プラクセルFA−3」、ダイセル化学工業株式会社製)5重量部に変更する以外は、合成例1と同様の操作を行い、固形分33.0重量%の共重合体溶液B−3を得た。生成した共重合体の重量平均分子量Mwは4000、分散度1.75であった。
合成例6 <重合体溶液C−1>
単量体組成を、メタクリル酸グリシジル(GMA)95重量部、2−ヒドロキシエチルアクリレートの6−ヘキサノリド付加重合物(平均重合度3)(商品名「プラクセルFA−3」、ダイセル化学工業株式会社製)5重量に変更する以外は、実施例1と同じ操作を行い、固形分33.5重量%の共重合体溶液C−1を得た。生成した共重合体の重量平均分子量Mwは3800、分散度は1.65であった。
合成例7 <重合体溶液C−2>
単量体組成を、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(東レ・ダウコーニング社製)95重量部、2−ヒドロキシエチルアクリレートの6−ヘキサノリド付加重合物(平均重合度3)(商品名「プラクセルFA−3」、ダイセル化学工業株式会社製)5重量部に変更する以外は、実施例1と同じ操作を行い、固形分33.8重量%の共重合体溶液C−2を得た。生成した共重合体の重量平均分子量Mwは3900、分散度1.85であった。
合成例8 <重合体溶液C−3>
単量体組成を、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(東レ・ダウコーニング社製)70重量部、メタクリル酸グリシジル(GMA)30重量に変更する以外は、実施例1と同じ操作を行い、固形分32.8重量%の共重合体溶液C−3を得た。生成した共重合体の重量平均分子量Mwは3800、分散度は1.82であった。
合成例1〜8での重合体の合成(重合体溶液の調製)に用いた材料の種類、使用量(合成例1〜8で合成した重合体の組成)を表1にまとめて示した。なお、表中、GMAはメタクリル酸グリシジルのことを示し、サイクロマーM100はメタクリル酸3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(ダイセル化学社製)のことを示し、プラクセルFA−3は2−ヒドロキシエチルアクリレートの6−ヘキサノリド付加重合物(平均重合度3)(ダイセル化学社製)のことを示す。
Figure 2010031073
<硬化性樹脂組成物の調製>
実施例1
重合体溶液A−1:50重量部に、重合体溶液B−1:50重量部を加えて混合することにより硬化性樹脂組成物を得た。
実施例2〜6
重合体溶液の種類、使用量を変更した以外は実施例1と同様にして硬化性樹脂組成物を調製した。
比較例1〜5
重合体溶液の種類、使用量を変更した以外は実施例1と同様にして硬化性樹脂組成物を調製した。
各実施例及び比較例の硬化性樹脂組成物を調製するのに用いた材料の使用量、各硬化性樹脂組成物の構成を表2にまとめて示した。
Figure 2010031073
評価試験
(1)評価用試験片の作製
基材に、各実施例及び比較例で得られた硬化性樹脂組成物をスピンコーターで塗布したのち、80℃のホットプレートで10分間加熱後、230℃のオーブン中で1時間加熱することで各評価用試験片を作製した。基材として、ガラス板とステンレス板を用いた。
(2)耐溶剤性
実施例及び比較例において、ガラス板で作製した評価用試験片を、イソプロピルアルコール(IPA)、γ−ブチロラクトン(γ−BL)、N―メチルピロリドン(NMP)へ浸漬させ、10分間放置した。その後水洗し、塗膜が全く変化していなかったら◎、僅かに変色しているのみであれば○、塗膜が全面的に変色しているようであれば△、全面的に変色し、一部が溶解しているようであれば×とした。なお、ステンレス板で作製した評価用試験片を用いた場合も同様の結果が得られた。
(3)密着性
実施例及び比較例において、耐溶剤性試験後の評価用試験片について、JIS K−5600−5−6に準拠し、基材からの剥離により密着性を測定した。また、JIS K5600−5−6 8.3 表1 試験結果の分類で規定された分類に従って下記基準に基づいて評価した。
◎・・・試験結果の分類の「0」であった。
○・・・試験結果の分類の「1」であった。
△・・・試験結果の分類の「2」であった。
×・・・試験結果の分類の「3」「4」であった。
(4)耐アルカリ性
実施例及び比較例において、ガラス板で作製した評価用試験片へ、1重量%NaOH水溶液を1滴ずつ滴下し、10分間放置した。その後水洗し、1重量%NaOH水溶液を滴下した箇所が全く変化していなかったら◎、僅かに滴下した跡が残るが、拭き取れば消えるようであれば○、滴下した跡が残り、拭き取っても消えないようであれば△、全面的に変色していたら×とした。
評価試験の結果を表3に示す。
Figure 2010031073

Claims (3)

  1. 下記式(1)
    Figure 2010031073
    (式中、Raは水素原子又は炭素数1〜7のアルキル基を示し、Aは単結合又は2価の炭化水素基を示す。Rb、Rcは、同一又は異なって、炭素数1〜6のアルキル基、アリール基又は炭素数1〜6のアルコキシ基を示し、Rdは炭素数1〜6のアルキル基を示す。xは0又は1であり、yは1〜10の整数である。yが2〜10の整数の場合、y個のRb、Rcは、それぞれ、同一であっても異なっていてもよい)
    で表される一種又は複数種のアルコキシシリル基含有ビニル単量体aのみをモノマー成分とする重合体Aと、前記式(1)で表される一種又は複数種のアルコキシシリル基含有ビニル単量体a、3〜5員の環状エーテル基を有する一種又は複数種のビニル単量体b、及び側鎖にε−カプロラクトン開環重合鎖部を有する一種又は複数種のヒドロキシル基含有ビニル単量体cをモノマー成分として含有してなる共重合体Bとを含むことを特徴とする硬化性樹脂組成物。
  2. 重合体Aと共重合体Bとの含有比率が、重量比で、25:75〜75:25である請求項1記載の硬化性樹脂組成物。
  3. 請求項1又は2記載の硬化性樹脂組成物を硬化して得られる硬化物。
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