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JP2010014089A - エンジン始動用トルク伝達装置 - Google Patents

エンジン始動用トルク伝達装置 Download PDF

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JP2010014089A
JP2010014089A JP2008177092A JP2008177092A JP2010014089A JP 2010014089 A JP2010014089 A JP 2010014089A JP 2008177092 A JP2008177092 A JP 2008177092A JP 2008177092 A JP2008177092 A JP 2008177092A JP 2010014089 A JP2010014089 A JP 2010014089A
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Taro Okada
太郎 岡田
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Denso Corp
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Abstract

【課題】アウタ固定部80と伝達部材12との合わせ面から、クラッチ8に使用される潤滑剤が流出することを抑止できるエンジン始動用トルク伝達装置1を提供する。
【解決手段】クラッチ8のアウタ8bは、軸方向の一端側より径方向の外周側へ延設されたアウタ固定部80を有し、このアウタ固定部80が伝達部材12にボルト14を締め付けて固定されている。アウタ固定部80と伝達部材12との間には、静的シール部材15(例えば、紙、ゴムシート、金属ガスケット等)が挟み込まれている。この静的シール部材15は、アウタ固定部80と伝達部材12とが軸方向に対向する合わせ面全体に配置され、ボルト14の締め付け力により軸方向に圧縮されることで、アウタ固定部80と伝達部材12との合わせ面をシールしている。
【選択図】図1

Description

本発明は、エンジンのリングギヤにクラッチを内蔵し、このクラッチを介してリングギヤからエンジンのクランク軸にスタータの駆動トルクを伝達してエンジンを始動させるエンジン始動用トルク伝達装置に関する。
近年、地球温暖化の原因の一つである自動車の排ガス対策として、例えば、交差点での信号停止時にエンジンを自動停止させるアイドリングストップシステムが実用化されている。同システムに採用される従来技術として、例えば、特許文献1に記載された内燃機関の始動装置がある。
この始動装置は、図9に示す様に、外周にリングギヤ100が設けられた第1の回転体110と、この第1の回転体110に軸受120を介して相対回転可能に組み付けられ、且つ、エンジンのクランク軸130にボルト140により固定された第2の回転体150(例えばフライホイール)と、第1の回転体110と第2の回転体150との間に配設される一方向クラッチ160等を備え、スタータのピニオンギヤ(図示せず)が常時リングギヤ100に噛み合っている。
エンジン始動時には、スタータの駆動トルクがピニオンギヤからリングギヤ100に伝達されて、そのリングギヤ100を有する第1の回転体110が回転することにより、第1の回転体110の回転がクラッチ160を介して第2の回転体150に伝達されてエンジンをクランキングする。また、エンジンの始動により、第2の回転体150の回転速度が第1の回転体110の回転速度を上回ると、クラッチ160が空転して第2の回転体150から第1の回転体110へのトルク伝達が遮断される。
このような常時噛み合い式始動装置は、エンジン始動時にピニオンギヤを押し出してリングギヤに噛み合わせる電磁押し込み式始動装置に比べて、ピニオンギヤとリングギヤとの噛み合い部分に発生する摩耗および騒音を低減できる効果がある。
特開2008−82186号公報
しかし、上記の従来技術では、一方向クラッチ160のアウタ161が第2の回転体150と別体構造であり、そのアウタ161が第2の回転体150にボルト170で固定されているため、以下の問題が生じる恐れがある。すなわち、実用上は問題ないが、一方向クラッチ160に使用される潤滑剤は、エンジン作動時に極めて過大な遠心力が掛かるため、第2の回転体150とアウタ161との間に十分なシール性が確保されていないと、第2の回転体150とアウタ161との合わせ面から潤滑剤が抜けることが懸念される。潤滑剤が抜けることで予想される事象としては、一方向クラッチ160の潤滑が十分に行われなくなるため、インナ162および係合子163の異常摩耗やロストルクの増加が考えられ、性能の維持が困難になることがある。
本発明は、上記事情に基づいて成されたもので、その目的は、第2の回転体とアウタとの合わせ面から、一方向クラッチに使用される潤滑剤が流出することを抑止できるエンジン始動用トルク伝達装置を提供することにある。
(請求項1の発明)
本発明は、スタータが発生する駆動トルクをエンジンのクランク軸に伝達して、エンジンを始動させるためのエンジン始動用トルク伝達装置であって、外周にリングギヤが形成された第1の回転体と、この第1の回転体に軸受を介して相対回転可能に組み付けられ、且つ、クランク軸に固定される第2の回転体と、リングギヤがスタータに駆動されて第1の回転体が回転する時に、第1の回転体から第2の回転体へトルクを伝達する一方向クラッチとを備え、この一方向クラッチは、リングギヤと一体に構成されるインナと、第2の回転体と別体に設けられ、且つ、固定手段によって第2の回転体に固定されるアウタと、インナとアウタとの間でトルクの伝達を断続するための係合子とを有し、一方向クラッチに使用される潤滑剤が、アウタと第2の回転体との合わせ面から流出することを抑止するための潤滑剤流出抑止手段を有することを特徴とする。
本発明によれば、潤滑剤流出抑止手段により、アウタと第2の回転体との合わせ面から、一方向クラッチに使用される潤滑剤が流出することを抑止できる。これにより、クラッチのインナおよび係合子の異常摩耗やロストルクの増加を抑制できるので、クラッチの性能を維持できる。
(請求項2の発明)
請求項1に記載したエンジン始動用トルク伝達装置において、潤滑剤流出抑止手段は、アウタと第2の回転体との合わせ面に介在され、その合わせ面のうち、少なくとも最も小径部位に配置されていることを特徴とする。
上記の構成によれば、アウタと第2の回転体との合わせ面のうち、最も小径部位で潤滑剤の流出を抑止できる。その結果、クランク軸の回転によって潤滑剤に作用する遠心力を抑制でき、その遠心力による潤滑剤流出抑止手段への押圧力が低くなることで、潤滑剤の流出を抑制する効果が向上する。また、圧縮力によりシール性能が向上するタイプの潤滑剤流出抑止手段を用いた場合は、潤滑剤流出抑止手段への押圧力が低くなることにより、固定手段による潤滑剤流出抑止手段への圧縮力を抑えた設計を行うことが可能となる。
(請求項3の発明)
請求項1に記載したエンジン始動用トルク伝達装置において、アウタと第2の回転体とが径方向に対向する合わせ面を有し、潤滑剤流出抑止手段は、径方向の合わせ面に介在されていることを特徴とする。
上記の構成によれば、クランク軸の回転によって潤滑剤に作用する遠心力が直接潤滑剤流出抑止手段に掛からないため、軸方向の合わせ面に潤滑剤流出抑止手段を配置した場合と比較すると、潤滑剤の流出を抑止する性能向上が可能となる。もしくは、潤滑剤流出抑止手段のシール性能を抑えることが可能となるため、設計が容易となる。
(請求項4の発明)
請求項1〜3に記載した何れかのエンジン始動用トルク伝達装置において、潤滑剤流出抑止手段は、アウタと第2の回転体との合わせ面に塗布される液状ガスケットであることを特徴とする。
液状ガスケットは、合わせ面に塗布した後、一定時間後に硬化する特性を有している、つまり、合わせ面への塗布時には、流動性を有しているので、シール材の設計に必要となる合わせ面の面粗さや隙間の均一性を考慮する必要が無くなる。その結果、第2の回転体およびアウタの製造が容易となり、生産性の向上が可能である。また、シート状ガスケット(例えば、ゴムシート、金属ガスケット等)を使用する場合と比較すると、ガスケットを配置するための空間を確保する必要がないため、装置の小型化が可能となる。
(請求項5の発明)
請求項1〜4に記載した何れかのエンジン始動用トルク伝達装置において、アウタと第2の回転体とが径方向に対向する合わせ面を径方向合わせ面と呼び、アウタとインナとの間に係合子が配設される空間をクラッチ室と呼ぶ時に、径方向合わせ面の一端がクラッチ室に直接通じており、且つ、径方向合わせ面の直径がクラッチ室の外径より小さく形成されて、クラッチ室の外周面と径方向合わせ面との間に段差が設けられていることを特徴とする。上記の構成によれば、クランク軸の回転によって遠心力を受ける潤滑剤が、クラッチ室の外周面と径方向合わせ面との間に設けられる段差を乗り越えて径方向合わせ面より流出することは困難であるため、潤滑剤の流出を抑制できる性能が向上する。
(請求項6の発明)
請求項1に記載したエンジン始動用トルク伝達装置において、アウタと第2の回転体とが径方向に密着する合わせ面を有し、この径方向に密着する合わせ面によって潤滑剤流出抑止手段が構成されることを特徴とする。
この場合、クランク軸の回転によって潤滑剤に掛かる遠心力の方向と、潤滑剤の流出経路となる合わせ面の方向とが垂直関係となるため、遠心力による潤滑剤の流出を抑制することが可能である。また、アウタと第2の回転体とが径方向に密着する合わせ面によって潤滑剤の流出を抑止するので、例えば、ガスケットやOリング等のシール部品を使用する必要はなく、部品点数の低減が可能である。但し、上記の合わせ面(アウタと第2の回転体とが径方向に密着する合わせ面)、または、アウタと第2の回転体とが軸方向に対向する合わせ面にシール部品を配置することは可能であり、この場合、より確実に潤滑剤の流出を抑制できる。
本発明を実施するための最良の形態を以下の実施例により詳細に説明する。
図1は実施例1に係るエンジン始動用トルク伝達装置(以下、トルク伝達装置1と略して呼ぶ)の断面図である。
本実施例のトルク伝達装置1は、スタータ2(図2参照)が発生するトルクをエンジンのクランク軸3(図2参照)に伝達する働きを有し、図1に示す様に、外周にリングギヤ4が形成された第1の回転体5と、この第1の回転体5に軸受6を介して相対回転可能に組み付けられ、且つ、クランク軸3に固定される第2の回転体7と、第1の回転体5と第2の回転体7との間に設けられる一方向クラッチ8と、このクラッチ8に使用される潤滑剤の流出を防止するためのシール部材9等より構成される。
第1の回転体5は、図2に示す様に、リングギヤ4にスタータ2のピニオンギヤ10が常時噛み合っており、リングギヤ4がスタータ2に駆動されて回転する。
第2の回転体7は、例えば、MT車用のフライホイール11(またはAT車用のドライブプレート)と、このフライホイール11とは別体に設けられた伝達部材12とで構成される。フライホイール11と伝達部材12は、図1に示す様に、両者の最内径部にそれぞれボス部11a、12aが設けられ、このボス部11a、12aに形成された貫通孔11b、12bにボルト13(図2参照)を通し、そのボルト13をクランク軸3の端部に締め付けて固定されている。
軸受6は、図1に示す様に、外輪と内輪との間に複数のボールを転動自在に配置したボールベアリングであり、ボールの両側には、それぞれシール性を保つためのシール板6aが取り付けられている。この軸受6は、伝達部材12に設けられたボス部12aと、第1の回転体5の最内径部に設けられた円筒壁部5aとの間に組み込まれている。
クラッチ8は、第1の回転体5と一体に回転するインナ8aと、第2の回転体7と一体に回転するアウタ8bと、インナ8aとアウタ8bとの間に配置される係合子8c等より構成され、内部に潤滑剤(例えば、グリース、エンジンオイル等)が封入されている。
インナ8aは、第1の回転体5の円筒壁部5aの外周に嵌合して、例えば、かしめ等の手段により円筒壁部5aに固定されている。
アウタ8bは、軸方向の一端側(図1の右端側)より径方向の外周側へ延設されたアウタ固定部80を有し、このアウタ固定部80が伝達部材12にボルト14を締め付けて固定されている。
アウタ固定部80と伝達部材12との間には、本発明の潤滑剤流出抑止手段の一例である静的シール部材15が挟み込まれている。なお、静的シールとは、相対運動を伴わない静止面の密封に使われるシールの総称であり、静的シール部材15の具体例として、紙、ゴムシート、金属ガスケット等のシート部材を使用できる。この静的シール部材15は、アウタ固定部80と伝達部材12とが軸方向(図1の左右方向)に対向する合わせ面全体に配置され、ボルト14の締め付け力により軸方向に圧縮されることで、アウタ固定部80と伝達部材12との合わせ面をシールしている。
係合子8cは、例えば、ローラ、スプラグ、カム等であり、インナ8aとアウタ8bとの間でトルクの伝達を断続する働きを有する。具体的には、インナ8aからアウタ8bへのトルク伝達を許容し、アウタ8bからインナ8aへのトルク伝達を遮断する。
シール部材9は、例えば、周知のオイルシールであり、第1の回転体5に設けられた軸方向の突起部5bの内周に圧入して組み付けられ、ゴム製のリップ部9aがアウタ8bの外周面に当接している。このシール部材9は、第1の回転体5と第2の回転体7との相対回転が生じた時に、アウタ8bの外周面をリップ部9aが摺接することにより、クラッチ8の外周側をシールして潤滑剤の流出を防止する。
なお、クラッチ8の内周側は、上記の軸受6(シール機能を有するボールベアリング)によってシールされ、さらに、アウタ固定部80と伝達部材12との合わせ面は、両者間に挟持される静的シール部材15によってシールされている。
続いて、トルク伝達装置1の作動を説明する。
a)エンジン始動時
リングギヤ4がスタータ2により駆動されて第1の回転体5が回転すると、クラッチ8が係合状態(係合子8cを介してインナ8aとアウタ8bとが連結された状態)となり、第1の回転体5→クラッチ8→第2の回転体7→クランク軸3の順にトルクが伝達されてクランキングを開始する。
b)エンジン始動後
クランキングからエンジンが完爆してクランク軸3の回転が第2の回転体7に伝達され、その第2の回転体7の回転速度が第1の回転体5の回転速度を上回ると、クラッチ8が空転状態となって、第2の回転体7から第1の回転体5へのトルク伝達が遮断される。これにより、エンジンの回転がスタータ2に入力されることはない。
(実施例1の効果)
本実施例のトルク伝達装置1は、アウタ固定部80と伝達部材12との間に静的シール部材15を挟み込み、ボルト14の締め付けにより静的シール部材15を圧縮させることで、アウタ固定部80と伝達部材12との合わせ面を隙間無くシールできる。これにより、アウタ固定部80と伝達部材12との合わせ面から潤滑剤が流出することを抑止できるので、クラッチ8の空転時におけるアウタ8b、インナ8a、および係合子8cの異常摩耗を抑制でき、且つ、ロストルクの増加を抑えることが可能であり、クラッチ8の性能を維持できる。
また、静的シール部材15は、アウタ固定部80と伝達部材12とが軸方向に対向する合わせ面全体に配置されているので、アウタ固定部80と伝達部材12との合わせ面のうち、最も小径部位で潤滑剤の流出を抑止できる。その結果、クランク軸3の回転によって潤滑剤に作用する遠心力を抑制でき、その遠心力による静的シール部材15への押圧力が低くなることで、潤滑剤の流出を抑制する効果が向上する。また、圧縮力によりシール性能が向上するタイプの静的シール部材15を用いることにより、遠心力による静的シール部材15への押圧力が低くなることで、ボルト14による静的シール部材15への圧縮力を抑えた設計を行うことが可能となる。
図3は実施例2に係るトルク伝達装置1の断面図である。
この実施例2は、本発明の潤滑剤流出抑止手段として、図3に示す様に、Oリング16(または角リングでも良い)を用いた一例である。
Oリング16は、例えば、アウタ固定部80の軸方向端面(伝達部材12との当接面)、または、伝達部材12の軸方向端面(アウタ固定部80との当接面)に形成されたリング溝17に配設され、ボルト14によりアウタ固定部80と伝達部材12とを締結固定することで、Oリング16が軸方向に圧縮されて、アウタ固定部80と伝達部材12との合わせ面を隙間無くシールできる。これにより、アウタ固定部80と伝達部材12との合わせ面から潤滑剤が流出することを抑止できる。
なお、Oリング16は、アウタ固定部80と伝達部材12との合わせ面のうち、ボルト14で締結される部位より内径側に配置されることは言うまでもない。言い換えると、ボルト14で締結される部位より内径側であれば、例えば、図4に示す様に、アウタ固定部80と伝達部材12とが径方向に対向する合わせ面にリング溝17を形成してOリング16を配置することもできる。
図5は実施例3に係るトルク伝達装置1の断面図である。
この実施例3は、本発明の潤滑剤流出抑止手段として、液状ガスケット18を用いた一例である。
液状ガスケット18は、例えば、軸方向に対向するアウタ固定部80と伝達部材12との合わせ面全面に塗布されている。また、アウタ固定部80と伝達部材12は、図5に示す様に、かしめ手段19(本発明の固定手段の一例)によって固定されている。
この液状ガスケット18は、アウタ固定部80と伝達部材12との合わせ面全面に塗布してから一定時間後に硬化する特性を有している。従って、アウタ固定部80と伝達部材12は、両者の合わせ面に液状ガスケット18を塗布した後、液状ガスケット18が硬化する前に組み付けて、かしめ手段19により固定される。
本実施例の液状ガスケット18は、アウタ固定部80と伝達部材12との合わせ面に塗布した時点(硬化する前)で流動性が高いので、シール材の設計に必要となる合わせ面の面粗さや隙間の均一性を考慮する必要が無くなる。その結果、アウタ固定部80および伝達部材12の製造が容易となり、生産性の向上が可能である。また、シート状ガスケット(例えば、ゴムシート、金属ガスケット等)を使用する場合と比較すると、アウタ固定部80と伝達部材12との間にシート状ガスケットを配置するための空間を確保する必要がないため、装置の小型化が可能となる。さらに、実施例2に記載したOリング16を用いる場合と比較すると、Oリング16を配置するためのリング溝17を形成する必要もないので、構造を単純にできる。
なお、図5に示すかしめ手段19の他に、例えば、図6に示す様に、伝達部材12の外径をアウタ固定部80の外径より延長して、その延長された部分12cでアウタ固定部80の外径部を包み込んでかしめ固定することもできる。この場合、潤滑剤が流出し得る経路を長く、且つ、ラビリンス状に形成できるので、より潤滑剤の流出を抑制できる。
また、液状ガスケット18を用いる場合でも、上記のかしめ固定に限らず、例えば、実施例1、2に示した様に、ボルト14の締め付けによって固定しても良い。
図7は実施例4に係るトルク伝達装置1の断面図である。
この実施例4は、図7に示す様に、アウタ固定部80と伝達部材12とが径方向に密着する合わせ面20によって本発明の潤滑剤流出抑止手段を構成した一例である。
アウタ固定部80と伝達部材12とが径方向に密着する合わせ面20、つまり、径方向に対向するアウタ固定部80の内周面と伝達部材12の外周面は、例えば、両者を鏡面仕上げして径方向に密着させることで、シール機能を持たせることができる。
上記の構成によれば、クランク軸3の回転によって潤滑剤に掛かる遠心力の方向(図示上方向)と、アウタ固定部80と伝達部材12とが径方向に密着する合わせ面20の方向(図示左右方向)とが垂直関係となるため、遠心力による潤滑剤の流出を抑制することが可能である。
さらに、アウタ固定部80と伝達部材12とが径方向に密着する合わせ面20によって潤滑剤の流出を抑止することにより、例えば、ガスケットやOリング等のシール部品を使用する必要はなく、部品点数の低減が可能である。但し、上記の合わせ面20にリング溝を形成して、そのリング溝にOリングを配置することで、よりシール性能を向上することもできる。または、本実施例の構成(アウタ固定部80と伝達部材12とが径方向に密着する合わせ面20にシール機能を持たせる構成)と共に、アウタ固定部80と伝達部材12とが軸方向に対向する合わせ面21にシール手段(例えば、シート状ガスケット、液状ガスケット、Oリング等)を配置することも可能であり、その結果、より確実に潤滑剤の流出を抑制できる。
図8は実施例5に係るトルク伝達装置1の断面図である。
この実施例5は、図8に示す様に、アウタ8bの内周面に段差22を設けることで、潤滑剤の流出を抑制する一例である。
アウタ8bとインナ8aとの間に係合子8cが配設される空間をクラッチ室23と呼ぶ時に、アウタ固定部80と伝達部材12とが径方向に対向する合わせ面(径方向合わせ面24と呼ぶ)の一端がクラッチ室23に直接通じており、且つ、径方向合わせ面24の直径がクラッチ室23の外径より小さく形成されて、クラッチ室23の外周面と径方向合わせ面24との間に段差22が設けられている。
上記の構成によれば、クランク軸3の回転によって遠心力を受ける潤滑剤が、クラッチ室23の外周面と径方向合わせ面24との間に設けられる段差22を乗り越えて径方向合わせ面24より流出することは困難であるため、潤滑剤の流出を抑制できる。
なお、本実施例は、上記の構成(段差22によって潤滑剤の流出を抑制する構成)を単独で用いることもできるが、実施例1〜4に記載した何れかの構成と併用することで、より確実に潤滑剤の流出を防止できる。
(変形例)
実施例1に記載したトルク伝達装置1は、第1の回転体5に設けられるリングギヤ4にスタータ2のピニオンギヤ10が常時噛み合っているが、エンジン始動時のみピニオンギヤ10を軸方向に押し出してリングギヤ4に噛み合わせる電磁押し込み式のスタータにも適用可能である。
実施例1に係るトルク伝達装置の断面図である。 エンジン始動装置の全体図である。 実施例2に係るトルク伝達装置の断面図である。 実施例2に係るトルク伝達装置の断面図である。 実施例3に係るトルク伝達装置の断面図である。 実施例3に係るトルク伝達装置の断面図である。 実施例4に係るトルク伝達装置の断面図である。 実施例5に係るトルク伝達装置の断面図である。 従来技術に係るトルク伝達装置の断面図である。
符号の説明
1 エンジン始動用トルク伝達装置
2 スタータ
3 クランク軸
4 リングギヤ
5 第1の回転体
6 軸受
7 第2の回転体
8 一方向クラッチ
8a インナ
8b アウタ
8c 係合子
14 ボルト(固定手段)
15 静的シール部材(潤滑剤流出抑止手段)
16 Oリング(潤滑剤流出抑止手段)
18 液状ガスケット(潤滑剤流出抑止手段)
19 かしめ手段(固定手段)
20 アウタ固定部と伝達部材とが径方向に密着する合わせ面(潤滑剤流出抑止手段)
22 段差
23 クラッチ室
24 アウタ固定部と伝達部材との径方向合わせ面

Claims (6)

  1. スタータが発生する駆動トルクをエンジンのクランク軸に伝達して、前記エンジンを始動させるためのエンジン始動用トルク伝達装置であって、
    外周にリングギヤが形成された第1の回転体と、
    この第1の回転体に軸受を介して相対回転可能に組み付けられ、且つ、前記クランク軸に固定される第2の回転体と、
    前記リングギヤが前記スタータに駆動されて前記第1の回転体が回転する時に、前記第1の回転体から前記第2の回転体へトルクを伝達する一方向クラッチとを備え、
    この一方向クラッチは、前記リングギヤと一体に構成されるインナと、前記第2の回転体と別体に設けられ、且つ、固定手段によって前記第2の回転体に固定されるアウタと、前記インナと前記アウタとの間でトルクの伝達を断続するための係合子とを有し、
    前記一方向クラッチに使用される潤滑剤が、前記アウタと前記第2の回転体との合わせ面から流出することを抑止するための潤滑剤流出抑止手段を有することを特徴とするエンジン始動用トルク伝達装置。
  2. 請求項1に記載したエンジン始動用トルク伝達装置において、
    前記潤滑剤流出抑止手段は、前記アウタと前記第2の回転体との合わせ面に介在され、その合わせ面のうち、少なくとも最も小径部位に配置されていることを特徴とするエンジン始動用トルク伝達装置。
  3. 請求項1に記載したエンジン始動用トルク伝達装置において、
    前記アウタと前記第2の回転体とが径方向に対向する合わせ面を有し、
    前記潤滑剤流出抑止手段は、前記径方向の合わせ面に介在されていることを特徴とするエンジン始動用トルク伝達装置。
  4. 請求項1〜3に記載した何れかのエンジン始動用トルク伝達装置において、
    前記潤滑剤流出抑止手段は、前記アウタと前記第2の回転体との合わせ面に塗布される液状ガスケットであることを特徴とするエンジン始動用トルク伝達装置。
  5. 請求項1〜4に記載した何れかのエンジン始動用トルク伝達装置において、
    前記アウタと前記第2の回転体とが径方向に対向する合わせ面を径方向合わせ面と呼び、前記アウタと前記インナとの間に前記係合子が配設される空間をクラッチ室と呼ぶ時に、前記径方向合わせ面の一端が前記クラッチ室に直接通じており、且つ、前記径方向合わせ面の直径が前記クラッチ室の外径より小さく形成されて、前記クラッチ室の外周面と前記径方向合わせ面との間に段差が設けられていることを特徴とするエンジン始動用トルク伝達装置。
  6. 請求項1に記載したエンジン始動用トルク伝達装置において、
    前記アウタと前記第2の回転体とが径方向に密着する合わせ面を有し、この径方向に密着する合わせ面によって前記潤滑剤流出抑止手段が構成されることを特徴とするエンジン始動用トルク伝達装置。
JP2008177092A 2008-06-25 2008-07-07 エンジン始動用トルク伝達装置 Withdrawn JP2010014089A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011226345A (ja) * 2010-04-19 2011-11-10 Nsk Warner Kk ワンウェイクラッチを用いたエンジンスタータ機構
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