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JP2010009032A - プラスチックレンズとその製造方法 - Google Patents

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JP2010009032A JP2009126838A JP2009126838A JP2010009032A JP 2010009032 A JP2010009032 A JP 2010009032A JP 2009126838 A JP2009126838 A JP 2009126838A JP 2009126838 A JP2009126838 A JP 2009126838A JP 2010009032 A JP2010009032 A JP 2010009032A
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博 小島
Takeshi Sakurazawa
毅 桜澤
Yutaka Ito
伊藤  豊
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Hoya Corp
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Abstract

【課題】耐擦傷性及び表面硬度を高め、且つクラックが発生しない実用的なプラスチックレンズを提供する。
【解決手段】プラスチックより成るレンズ基材上に成膜されるハードコート液として、金属酸化物を1種以上含む第1の液と、有機ケイ素化合物を1種以上含む第2の液と、を用意する。そして、第1の液の固形分と、第2の液の固形分との質量比を、45/55以上65/35以下としてハードコート液を作製し、このハードコート液をレンズ基材上に成膜した後硬化する。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば眼鏡用のプラスチックレンズ、特に高屈折率のプラスチックレンズとその製造方法に適用して好適なプラスチックレンズ及びその製造方法に関する。
近年、眼鏡用のプラスチックレンズとして、薄板化を達成するために高屈折率のプラスチックレンズが開発されている。プラスチックレンズはガラスレンズに比べて軽量で且つ加工が容易であり、衝撃にも比較的強いという利点を有するが、硬度が低いため耐擦傷性や耐候性に劣る。このため、特に眼鏡レンズとして提供する場合、ハードコートと呼ばれる硬化膜が施されるのが一般的である。眼鏡レンズの場合は反射防止膜が表面に形成されるが、ハードコートとの間に屈折率差があると干渉縞が発生するので、ハードコートの材料も高屈折率であることが求められる。
このような高屈折率を達成するハードコート材料として、金属酸化物と有機ケイ素化合物、いわゆるシランカップリング材とを含むハードコート材が提案されている。例えば下記の特許文献1には、有機ケイ素化合物又はその加水分解物と、酸化チタン、酸化スズ及び酸化ジルコニウムから構成される複合酸化物ゾルとより成るコーティング組成物が開示され、耐擦傷性、表面硬度、耐摩耗性等の向上が図られている。
特開2002−129102号公報
上記特許文献1に記載されているような金属酸化物と有機ケイ素化合物とを含むハードコート材を用いる場合、高屈折率で且つ耐擦傷性に優れたハードコートが得られる。しかしながら、耐擦傷性の向上を図るために金属酸化物の含有量を高めると、膜の熱硬化時における重合収縮の過程で亀裂(クラック)が入ってしまう場合がある。
以上の問題に鑑みて、本発明は、比較的高い屈折率を実現するハードコート層をプラスチックレンズに設けるにあたって、耐擦傷性及び表面硬度を高め、且つクラックが発生しない実用的なプラスチックレンズとその製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明によるプラスチックレンズの製造方法は、プラスチックより成るレンズ基材上に成膜されるハードコート液として、金属酸化物を1種以上含む第1の液と、有機ケイ素化合物を1種以上含む第2の液と、を用意する。そして、第1の液の固形分と、第2の液の固形分との質量比を、45/55以上65/35以下としてハードコート液を作製し、このハードコート液をレンズ基材上に成膜した後硬化する。
また、本発明によるプラスチックレンズは、レンズ基材上に、金属酸化物を1種以上と、有機ケイ素化合物を1種以上とを含むハードコート層が成膜され、このハードコート層内の金属酸化物と有機ケイ素化合物との固形分の質量比が、45/55以上65/35以下として構成される。
上述したように、本発明によるプラスチックレンズ及びその製造方法は、ハードコート層内に含まれる金属酸化物と有機ケイ素化合物との固形分の質量比を45/55以上65/35以下の範囲とするものである。このように、金属酸化物と有機ケイ素化合物との固形分の質量比を特定の範囲に選定することによって、確実に、十分な表面硬度及び耐擦傷性の両立を図ることができる。
本発明によれば、耐擦傷性と表面硬度とを両立する実用的なプラスチックレンズとその製造方法を提供することができる。
本発明の実施の形態例に係るプラスチックレンズの製造方法の工程を示すフローチャートである。
以下本発明を実施するための最良の形態の例を説明するが、本発明は以下の例に限定されるものではない。
本発明によるプラスチックレンズは、プラスチックより成るレンズ基材上に、必要に応じて密着性、耐衝撃性を向上させるプライマー層を介してハードコート層が形成され、その上に少なくとも反射防止膜が形成されて構成される。
本発明のプラスチックレンズに用いるレンズ基材としては、以下の材料を用いることができる。例えばメチルメタクリレート単独重合体、メチルメタクリレートと一種以上の他のモノマーとをモノマー成分とする共重合体、ジエチレングリコールビスアリルカーボネート単独重合体、ジエチレングリコールビスアリルカーボネートと一種以上の他のモノマーとをモノマー成分とする共重合体、イオウ含有共重合体、ハロゲン含有共重合体、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、不飽和ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリウレタン、ポリチオウレタン、スルフィド結合を有するモノマーの単独重合体、スルフィドと一種以上の他のモノマーとをモノマー成分とする共重合体、ポリスルフィドと一種以上の他のモノマーとをモノマー成分とする共重合体、ポリジスルフィドと一種以上の他のモノマーとをモノマー成分とする共重合体等である。
特にレンズ基材の材料として、屈折率が1.6以上程度の比較的高屈折率な材料を用いてレンズを構成する場合に、本発明を好適に適用することができる。
また、プライマー層をレンズ基材とハードコート層との間に設ける場合、プライマー層の材料としては、レンズ基材とハードコート層との密着性及び耐衝撃性を高め、またレンズ基材を比較的高屈折率材料より構成する場合は、光学特性に影響を及ぼさない材料であればよい。プライマー層の形成方法としては、ディッピング法やスピンコート法、スプレー法等により塗布した後、加熱や光線照射等により硬化して形成することができる。
ハードコート層の上に設ける反射防止膜としては、無機材料、有機材料いずれも使用可能であり、レンズ基材を高屈折率材料とする場合はその光学特性に影響を及ぼさない材料であればよい。無機材料より成る場合は真空蒸着法等によって形成し、有機材料より成る場合はディッピング法、スピンコーティング法等により塗布した後、加熱や光線照射等によって硬化して形成することができる。
そして、ハードコート層を構成するハードコート液としては、金属酸化物を1種以上含む第1の液と、有機ケイ素化合物を1種以上含む第2の液とを混合して作製する。第1の液に含まれる金属酸化物としては、Al、Ti、Sb、Zr、Si、Ce、Fe、In、Sn等の金属のうち1種以上の酸化物、複合酸化物が挙げられる。特に、TiO、ZrO、CeO、ZnO、SnO、ITO(インジウム−スズ複合酸化物)を用いる場合は、これらを含むハードコート層全体の屈折率を比較的高くすることができるので、高屈折率のレンズ基材を用いる場合に、好適となる。
また、この金属酸化物を分散させる溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール類、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールプロピルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル等のグリコールエーテル類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類等公知の原料を用いることができる。
また、有機ケイ素化合物としては、アミノ系、イソシアネート系、エポキシ系、アクリル系、ビニル系、メタクリル系、スチリル系、ウレイド系、メルカプト系のシランカップリング剤からなる群から選ばれる少なくとも1種以上を用いる場合に好適である。例えば、下記一般式(1)で表わされる有機ケイ素化合物、下記化1に示す一般式(2)で表わされる有機ケイ素化合物及びそれらの加水分解物の中から選ばれる少なくとも一種を用いることができる。
(RSi(OR4−n・・・(1)
一般式(1)において、Rは官能基(アミノ基・イソシアネート基・エポキシ基・アクリル基・ビニル基・メタクリル基・スチリル基・ウレイド基・メルカプト基)を有する1価の炭素数3〜20の炭化水素基であり、例えばγ−アミノプロピル基、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピル基、N−フェニル−γ−アミノプロピル基、γ−イソシアネートプロピル基、γ−グリシドキシプロピル基、β−エポキシシクロヘキシルエチル基、γ−アクリロキシプロピル基、ビニル基、γ−メタクリロキシプロピル基、p−スチリル基、γ−ウレイドプロピル基、γ−メルカプトプロピル基などが挙げられる。
また一般式(1)においてRは炭素数1〜8のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数7〜10のアラルキル基、又は炭素数2〜10のアシル基である。
前記Rの炭素数1〜8のアルキル基は、直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよく、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。アリール基としては、例えば、フェニル基、トリル基などが挙げられ、アラルキル基としては、例えば、ベンジル基、フェネチル基などが挙げられ、アシル基としては、例えばアセチル基などが挙げられる。
一般式(1)において、nは1又は2の整数を示し、Rが複数ある場合には複数のRはたがいに同一でも異なっていてもよく、複数のORはたがいに同一でも異なっていてもよい。
一般式(1)で表わされる有機ケイ素化合物の具体例としては、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルジメトキシメチルシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルジエトキシメチルシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルジメトキシメチルシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルジエトキシメチルシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルジメトキシメチルシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルジエトキシメチルシラン、γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルジメトキシメチルシラン、γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルジエトキシメチルシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルジメトキシメチルシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルジエトキシメチルシラン、β−エポキシシクロヘキシルエチルトリメトキシシラン、β−エポキシシクロヘキシルエチルジメトキシメチルシラン、β−エポキシシクロヘキシルエチルトリエトキシシラン、β−エポキシシクロヘキシルエチルジエトキシメチルシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルジメトキシメチルシラン、γ−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルジエトキシメチルシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルジメトキシメチルシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルジエトキシメチルシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルジメトキシメチルシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルジエトキシメチルシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、p−スチリルジメトキシメチルシラン、p−スチリルトリエトキシシラン、p−スチリルジエトキシメチルシラン、γ−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルジメトキシメチルシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、γ−ウレイドプロピルジエトキシメチルシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルジメトキシメチルシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルジエトキシメチルシラン等が挙げられる。
Figure 2010009032
一般式(2)において、R及びRは、それぞれ炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数2〜4のアシル基であり、同一でも異なっていてもよく、R及びRは、それぞれ官能基を有するもしくは有しない炭素数1〜5の1価の炭化水素基であり、同一でも異なっていてもよい。
前記R及びRのアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基などが挙げられ、炭素数2〜4のアシル基としては、例えばアセチル基などが挙げられる。
及びRの炭化水素基としては、例えば、炭素数1〜5のアルキル基及び炭素数2〜5のアルケニル基などが挙げられる。これらは直鎖状、分岐状のいずれであってもよく、アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基などが挙げられ、アルケニル基としては、例えば、ビニル基、アリル基、ブテニル基などが挙げられる。
前記炭化水素基の官能基としては、例えば、ハロゲン原子、グリシドキシ基、エポキシ基、アミノ基、メルカプト基、シアノ基、(メタ)アクリロイルオキシ基などが挙げられる。
一般式(2)において、Yは炭素数2〜20の2価の炭化水素基であり、炭素数2〜10のアルキレン基及びアルキリデン基が好ましく、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、エチリデン基、プロピリデン基などが挙げられる。
一般式(2)において、a及びbは、それぞれ0又は1の整数を示し、複数のORはたがいに同一でも異なっていてもよいし、複数のORはたがいに同一でも異なっていてもよい。
一般式(2)で表わされる有機ケイ素化合物の具体例としては、ビス(トリエトキシシリル)エタン、ビス(トリメトキシシリル)エタン、ビス(トリエトキシシリル)メタン、ビス(トリメトキシシリル)ヘキサン、ビス(トリエトキシシリル)オクタンなどが挙げられ、ビス(トリエトキシシリル)エタン、ビス(トリメトキシシリル)エタンが好ましい。
以上の材料のうち、本発明のプラスチックレンズのハードコート液に用いる有機ケイ素化合物としては、エポキシ系、アクリル系、ビニル系、メタクリル系のシランカップリング剤からなる群から選ばれる少なくとも1種以上含むことが望ましい。
また他の有機ケイ素化合物として、アミノ系、イソシアネート系のシランカップリング剤からなる群から選ばれる少なくとも1種以上含むことが望ましい。
これらの化合物の中でも、下記一般式(3)で表わされるアミノ基を有する有機ケイ素化合物及びそれらの加水分解物の中から選ばれる少なくとも1種を用いることが好ましい。
(RSi(OR4−n・・・(3)
一般式(3)において、Rはアミノ基を有する1価の炭素数1〜20の炭化水素基であり、例えば、γ−アミノプロピル基、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピル基、N−フェニル−γ−アミノプロピル基などが挙げられる。
一般式(3)において、Rは炭素数1〜8のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数7〜10のアラルキル基、又は炭素数2〜10のアシル基であり、これら各基の例としては、前記Rと同様の例が挙げられる。
また一般式(3)において、nは1又は2の整数を示し、Rが複数ある場合には複数のRはたがいに同一でも異なっていてもよく、複数のORはたがいに同一でも異なっていてもよい。
一般式(3)で表わされる有機ケイ素化合物の具体例としては、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルジメトキシメチルシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルジエトキシメチルシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルジメトキシメチルシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ―アミノプロピルジエトキシメチルシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルジメトキシメチルシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルジエトキシメチルシランなどのアミノ系のシランカップリング剤が挙げられる。
これらの中でも、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルジメトキシメチルシラン、γ−アミノプロピルジエトキシメチルシランが好ましく、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリアルコキシシランがさらに好ましい。
また、下記一般式(4)で表わされるイソシアネート基を有する有機ケイ素化合物及びそれらの加水分解物の中から選ばれる少なくとも1種以上を用いることができる。
(RSi(OR104−n・・・(4)
一般式(4)において、Rはイソシアネート基を有する1価の炭素数1〜20の炭化水素基であり、例えば、イソシアネートメチル基、α−イソシアネートエチル基、β−イソシアネートエチル基、α−イソシアネートプロピル基、β−イソシアネートプロピル基、γ−イソシアネートプロピル基などが挙げられる。
一般式(4)において、R10は炭素数1〜8のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数7〜10のアラルキル基、又は炭素数2〜10のアシル基であり、これら各基の例としては、前記Rと同様の例が挙げられる。
また一般式(4)において、nは1又は2の整数を示し、Rが複数ある場合には複数のRはたがいに同一でも異なっていてもよく、複数のOR10はたがいに同一でも異なっていてもよい。
一般式(4)で表わされる化合物の例としては、γ−イソシアナトプロピルトリメトキシシラン、γ−イソシアナトプロピルジメトキシメチルシラン、γ−イソシアナトプロピルトリエトキシシラン、γ−イソシアナトプロピルジエトキシメチルシランなどのイソシアネート系シランカップリング剤が挙げられ、γ−イソシアナトプロピルトリメトキシシラン、γ−イソシアナトプロピルトリエトキシシラン、γ−イソシアナトプロピルトリアルコキシシランが好ましい。
更に、有機ケイ素化合物の溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールプロピルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ダイアセトンアルコール、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、トルエン、酢酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等を用いることが望ましい。
また、ハードコート液には、反応を促進するために硬化触媒、レンズ基材への塗布時の濡れ性を向上させ、平滑性を向上させる目的で各種の有機溶剤や界面活性剤を含有させることもできる。さらに、紫外線吸収剤、酸化防止剤、光安定剤等もハードコート層の物性に影響を与えない限り添加することができる。
硬化触媒としては、特に限定されないが、アリルアミン、エチルアミンなどのアミン類、またルイス酸やルイス塩基を含む各種酸や塩基、例えば有機カルボン酸、クロム酸、次亜塩素酸、ホウ酸、過塩素酸、臭素酸、亜セレン酸、チオ硫酸、オルトケイ酸、チオシアン酸、亜硝酸、アルミン酸、炭酸などを有する塩又は金属塩、さらにアルミニウム、ジルコニウム、チタニウムを有する金属アルコキシド又はこれらの金属キレート化合物などが挙げられる。
これらの中でも、特に好ましい硬化触媒は、アルミ系触媒であるアルミニウムキレートである。アルミニウムキレートとしては、例えば、エチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)、アルキルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムモノアセチルアセトネートビス(エチルアセトアセテート)、アルミニウムトリス(アセチルアセトネート)、アルミニウム=モノイソプロポキシモノオレオキシエチルアセトアセテート等が挙げられる。このようなアルミ触媒、特にアルミニウムキレートを用いる場合は、pH調整機能を有するので、例えば金属酸化物を含む材料を複数混合する場合に、pH値が異なることによって生じる凝集を抑制することが可能となる。
このようにして作製したハードコート液をレンズ基材上にディッピング法、スピンコート法、スプレー法等により成膜した後、加熱や光線照射等によって硬化して、レンズ基材上にハードコート層が形成される。
次に、図1を参照して、本発明の実施の形態例に係るプラスチックレンズの製造方法を説明する。この例においては、金属酸化物を2種含む第1の液と、3種の有機ケイ素化合物を含む第2の液とを混合してハードコート液を作製する例を示す。
図1に示すように、先ず、第1の容器内に溶媒を用意する(ステップS1)。次に、第1の容器内の溶媒に、有機ケイ素化合物を添加する(ステップS2)。そして、2種の有機ケイ素化合物を混合して用いる場合は、更に、他の有機ケイ素化合物を添加する(ステップS11)。1種類の有機ケイ素化合物を用いる場合は、ステップS11を省略する。また、3種以上の有機ケイ素化合物を用いる場合は、更に他の有機ケイ素化合物を添加する工程を追加する。1種類の有機ケイ素化合物を用いる場合は溶媒に混合した状態で、また複数の有機ケイ素化合物を混合する場合、溶媒に混合し、必要に応じそれらの化学反応が終了した状態で第2の液が完成する(ステップS3)。
次に、第2の容器に、金属酸化物を含む材料として、例えば溶媒に粒子状等の金属酸化物が分散されたゾル状の材料を用意する(ステップS4)。次に、蒸留水を添加する(ステップS5)。水を添加することによって、金属酸化物を含む材料が中性でない場合に、pH濃度を緩和することができる。
その後、硬化等を促進する触媒を添加する(ステップS6)。そして、2種以上の金属酸化物を混合する場合は、例えば触媒を添加した後に、更に他の金属酸化物を含む材料を添加する(ステップS12)。金属酸化物を1種類とする場合は、このステップS12を省略する。2種目の金属酸化物を含む材料も、例えば溶媒に粒子状等の金属酸化物が分散されたゾル状の材料を用いることができる。
2種以上の金属酸化物を含む材料を混合する場合、混合するそれぞれの金属酸化物を含む材料が、例えばpH値が異なる等の理由によって、混合すると凝集する恐れがある。このような場合は、図1に示す例のように、2種目の金属酸化物を含む材料を添加する前に、予め触媒を添加してもよい。触媒として上述したアルミニウムキレート等の、pH値を調整する作用のある材料を用いる場合は、このような凝集を抑制ないし回避することができるからである。もちろん、他のpH調整用の材料を添加してもよい。また、このような触媒に加えて、触媒を添加する前又は後に、他のpHを調整する材料を添加してもよい。
以上により、第1の液が完成する(ステップS7)。
その後、第1の液と第2の液とを混合する。このとき、第1の液の固形分と第2の液の固形分の混合割合、すなわち質量比が45/55以上65/35以下となるように、第1の液に第2の液を添加する(ステップS8)。
更に、必要に応じて膜の平滑性を高め膜厚を一定化するためのレベリング剤等の添加剤を添加する(ステップS13)。このような添加剤が不要な場合はステップS13を省略することができる。
以上の工程により、ハードコート層の材料となるハードコート液を作製する作業が終了する。
なお、図1に示すフローチャートにおいては、一例として有機ケイ素化合物を混合して得られる第2の液を混合する工程を先に示したが、金属酸化物を含む第1の液を混合する工程を先に行ってもよく、また同時に行ってもよい。
次に、一例として第1の液の固形分と第2の液の固形分との混合割合を変化させ、種々の質量比のハードコート液を用いて作製したハードコート層について、表面の膜硬度とクラック発生の評価を行った。以下これらの例について説明する。
以下の例においては、高屈折率のレンズ基材に設ける一般的なハードコート層の材料として、2種の金属酸化物と2種以上の有機ケイ素化合物とを含むハードコート液を用いた。
先ず、室温で、第1の容器に、有機ケイ素化合物の溶媒として、DAA(ダイアセトンアルコール)30質量部を用意した。ここに、先ず第1の有機ケイ素化合物として、γ−APS(γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製、商品名A−1110)を4質量部添加し、撹拌を開始した。その後、他の有機ケイ素化合物として、γ−IPS(γ−イソシアナトプロピルトリメトキシシラン、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製、商品名Y−5187)を5質量部滴下し、撹拌を続けた。数時間撹拌して、これらの材料の反応を終了させた後、他の有機ケイ素化合物として、γ−GPS(γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、信越化学工業株式会社製、商品名KBM403)70質量部を添加し、反応が終了するまで撹拌を続け、第2の液を完成した。
次に、5℃雰囲気下で、第2の容器に、金属酸化物を含む材料として粒子状のZrOを含む材料200質量部を用意した。この材料としては、日産化学工業株式会社製の商品名HZ−407MHを、メタノールに40重量%分散させたゾル状の材料(ZrOゾル)を用いた。
そしてこの第2の容器に蒸留水30質量部を添加し、更に、DIBA(ジイソブチルアミン)0.16質量部を添加した。DIBAはpHを調整する機能を有する。
更に、硬化用の触媒としてアルミニウムトリスアセチルアセトネート(川研ファインケミカル株式会社製、商品名アルミキレートA(W))7.0質量部を添加した。
上述のZrOを含む材料を用いる場合、pH7程度であるが、蒸留水、DIBA及びアルミ系触媒を添加することによって、pHが8〜11となる。
次に、他の金属酸化物を含む材料として、粒子状のTiOを含む材料を130質量部添加した。この例では、TiOを含む材料として、比較的光活性が小さく、耐光性の良好なルチル結晶TiO(R−TiO、例えば触媒化成工業株式会社製の商品名オプトレイク2120Z)を、PGM(プロピレングリコールモノメチルエーテル)に20重量%分散させたゾル状の材料を用いた。なお、PGMを用いる場合は、PGMの粘性が比較的高いので、ハードコート層の膜厚を厚く形成することが可能となるという利点を有する。
上述したルチル結晶TiOゾルのpHは3.5〜4.5程度であるが、弱アルカリまで分散安定性は良好なので、上述したようにpH8〜11程度とした溶液に添加することができる。ルチル結晶TiOゾルを添加した結果、pH6程度の溶液として第1の液が得られる。なお、蒸留水、DIBA及びアルミ系触媒を添加することなくルチル結晶TiOゾルを添加すると、pHが4〜5程度となってしまい、ZrOゾルが凝集してしまう。水やDIBA等のアミン系材料、更にアルミ系触媒を、2種の金属酸化物ゾルを添加する間の工程に添加することによって、このような凝集の発生を抑制ないしは回避することができる。
そして、第1の容器において混合した有機ケイ素化合物を含む材料(第2の液)を、第2の容器内で混合した、金属酸化物を含む材料(第1の液)に添加して、混合した。第2の容器にて混合した材料は、適量の水が添加された弱酸性溶液なので、第1の容器において混合した有機ケイ素化合物を含む材料を混合することにより、徐々に加水分解が進行する。
この第1の液と第2の液とを混合する工程において、第1の液及び第2の液の混合割合を変化させることで、固形分の質量比が異なる下記の例1〜例9の試料を調整した。
[第1の液の固形分/第2の液の固形分(質量比)]
例1(30/70)
例2(40/60)
例3(45/55)
例4(50/50)
例5(55/45)
例6(60/40)
例7(65/35)
例8(70/30)
例9(75/25)
最後に、表面の平滑性を良好にするために、レベリング剤0.3質量部を添加した。この例では、レベリング剤として東レ・ダウコーニング株式会社製、商品名Y7006をPGMで希釈した材料を用いた。なお、溶媒として一般的な材料であるアルコール系溶媒は揮発性が高く、液粘度が非常に低いので、膜を3μm以上とすることが困難であったが、PGMを用いることで、3μm以上の膜厚を含め所望の膜厚に形成することが可能となる。
以上の材料を、適切な時間(例えば3〜14日間、本例では8日間)かけて徐々に加水分解し、ハードコート液を作製した。
このハードコート液を、チオウレタン及びエピチオ樹脂(HOYA(株)製、商品名EYRY、屈折率1.70)より成るレンズ基材の表面にディッピング法により塗布し、110℃、1時間の熱硬化を行ってハードコート層を形成し、更に反射防止膜を真空蒸着法により成膜して、例1〜例9のハードコート層を設けたプラスチックレンズを作製した。
反射防止膜は、どの例においてもSiO及びTaを交互に積層した積層膜より構成した。このようにして作製した例1〜例9のハードコート層を備えるプラスチックレンズに対して、ナノインデンテーション及びクラック発生の評価を行った。
ナノインデンテーションの評価としては、株式会社エリオニクス製の硬さ測定機ENT−2100(商品名)により、試験荷重100mgfとして数nm深さの押し込みによる硬さ測定を行って判断した。この結果を下記の表1に示す。
Figure 2010009032
上記表1の結果から、第1の液の質量比が増えるほど膜硬度は高くなることがわかる。第1の液と第2の液との固形分の質量比が30/70,40/60と比較的小さい例1及び例2においては、ナノインデンテーション硬さがそれぞれ56mgf/μm、74mgf/μmであり、膜硬度が低く傷が入り易い状態であり、実用に供し得ない硬さであった。眼鏡用のプラスチックレンズを構成する場合に製品として問題ないレベルを考えると、第1の液の含有量が45%(第1の液の固形分と第2の液の固形分との質量比が45/55)付近以上の場合において良好な特性が得られるといえる。
また、熱硬化処理後にレンズの表面の状態から、クラックの評価を行った。この結果を下記の表2に示す。
Figure 2010009032
表2の結果から、第1の液の質量比が増えるほど、クラックが発生しやすくなり、第1の液と第2の液との固形分の質量比が75/25である例9においては、脆性破壊が発生していた。この場合、加熱硬化処理後にハードコート層が脆性破壊を起こしてしまうと考えられる。上記表2の結果から、第1の液の含有量が70%(第1の液の固形分と第2の液の固形分との質量比が70/30)付近から、このように脆性破壊を起こす傾向が出てくるといえる。
次に、金属酸化物及び有機ケイ素化合物がそれぞれ1種含まれる場合と、それぞれ2種以上含まれる場合とでハードコート液を、第1及び第2の液の混合割合を変えて作製して、強度や光学特性等の評価を行った。評価項目としては、ナノインデンテーション、クラックに加えて、スチールウールを用いたスクラッチによる耐擦傷性と、干渉縞の有無について行った。
先ず、金属酸化物が1種類、有機ケイ素化合物が1種類のハードコート層を設ける例について説明する。以下の各例においては、下記の表3に示す材料を用いてハードコート液を作製した。表3中の数値は各材料の質量%を示す。なお、各材料を混合する順番は下記の表3に示す通りであり、すなわち比較例1及び2、実施例1〜3において、ルチル結晶TiOゾル、γ−GPS、塩酸、メタノール、触媒、レベリング剤の順に混合して作製した。また、ルチル結晶TiOゾル、γ−GPS、触媒、レベリング剤はそれぞれ上記例1〜例8と同様の材料を用いた。塩酸は0.01mol/lの濃度のものを用いた。なお、得られたハードコート液中固形分濃度は20%であり、そのうちのゾル中の金属酸化物フィラーと、有機ケイ素化合物との質量比が、各比較例、実施例における第1の液と第2の液との固形分の質量比となる。各例の質量比は以下の通りである。
[第1の液の固形分/第2の液の固形分(質量比)]
比較例1(30/70)
実施例1(45/55)
実施例2(55/45)
実施例3(65/35)
比較例2(75/25)
Figure 2010009032
次に、金属酸化物を2種類、有機ケイ素化合物を3種類含む材料を用いてハードコート層を形成する例について説明する。以下の各例においては、下記の表4に示す材料を用いてハードコート液を作製した。表4中の数値は、表3と同様に各材料の質量%を示す。なお、各材料を混合する順番は、上述の例1〜8において図1を参照して説明した例と同様とした。また、各材料は、例1〜例8において用いた材料と同様である。得られたハードコート液中固形分濃度は30%であり、そのうちのゾル中の金属酸化物フィラーと有機ケイ素化合物との質量比が、各比較例、実施例における第1の液と第2の液との固形分の質量比となる。各例の質量比は以下の通りである。
[第1の液の固形分/第2の液の固形分(質量比)]
比較例3(30/70)
実施例4(45/55)
実施例5(55/45)
実施例6(65/35)
比較例4(75/25)
Figure 2010009032
なお、上記表3及び表4に示す全ての例において、反射防止膜は、SiO及びTaを交互に真空蒸着法により成膜して構成した。
これら実施例1〜6、比較例1〜4によるプラスチックレンズに対して、以下の方法によりスクラッチ、ナノインデンテーション、クラック及び干渉縞の評価を行った。
先ず、スクラッチの評価として、スチールウール(#0000)を使用し、4kg加重にて20往復のスクラッチ試験を行った。評価基準を下記の表5に示す。
Figure 2010009032
また、ナノインデンテーションの評価として、株式会社エリオニクス製の硬度測定機ENT−2100(商品名)により、荷重値を100mgfとして表面のインデンテーション硬さを測定した。ナノインデンテーションの評価基準を下記の表6に示す。
Figure 2010009032
また、クラックについては発生の有無とし、干渉縞は外観の目視結果とし、◎を全く干渉縞が見えない状態、○を殆ど干渉縞が見えない状態、×を干渉縞が見える状態とした。これらの結果を下記の表7に示す。
Figure 2010009032
表7の結果から、第1の液と第2の液との固形分の質量比を45/55以上65/35以下とする実施例1〜6においては、スクラッチ、ナノインデンテーション、クラック及び干渉縞の評価全てにおいて良好な結果が得られることがわかる。これに対して比較例1〜4においては、スクラッチ、ナノインデンテーションの結果とクラックの評価とが両立せず、良好なプラスチックレンズが得られないことがわかる。したがって、本発明においては、金属酸化物を含む材料である第1の液と、有機ケイ素化合物を含む材料である第2の液との固形分の質量比を45/55以上65/35以下とするものである。
なお、表7の結果からは、第1の液と第2の液との固形分の質量比が55/45以上65/35以下である実施例2,3,5及び6において、スクラッチ及びナノインデンテーションにおいてより良好な結果が得られることがわかる。したがって、本発明においては、第1の液と第2の液との固形分の質量比が55/45以上65/35以下とすることがより好ましいといえる。
更に、金属酸化物及び有機ケイ素化合物を共に2種以上とする実施例5及び6においては、スクラッチ及びナノインデンテーションの評価に加えてクラック及び干渉縞の評価においても良好な結果となることがわかる。したがって、第1の液と第2のとの固形分の質量比が55/45以上65/35以下とすると共に、更に、金属酸化物を2種以上、有機ケイ素化合物を2種以上含むハードコート液を用いてプラスチックレンズを構成することがより望ましいといえる。
なお、第2の液としてγ−GPS、γ−APS及びγ−IPSを用いる場合、その混合割合(質量比)は、γ−GPS/(γ−APS+γ−IPS)が99/1を超えるとハードコート層のレンズ基材との密着性が低下してしまう。また、γ−GPS/(γ−APS+γ−IPS)の質量比が80/20未満となると、膜硬度が低下する。したがって、これらの材料を用いる場合は、γ−GPS/(γ−APS+γ−IPS)の質量比を99/1以上80/20以下とすることが望ましいといえる。
以上説明したように、本発明のプラスチックレンズ及びその製造方法によれば、ハードコート層に含まれる金属酸化物と有機ケイ素化合物との混合割合を適切に選定して質量比を特定の範囲とすることによって、表面の膜硬度を高くすると共に、クラックの発生を回避することができる。
なお、本発明は上述の各例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載される本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変形例、応用例を含むものであることはいうまでもない。

Claims (9)

  1. プラスチックより成るレンズ基材上に成膜されるハードコート液として、金属酸化物を1種以上含む第1の液と、有機ケイ素化合物を1種以上含む第2の液と、を用意し、
    前記第1の液の固形分と、前記第2の液の固形分との質量比を、45/55以上65/35以下として前記ハードコート液を作製し、
    前記ハードコート液をレンズ基材上に成膜した後硬化する
    プラスチックレンズの製造方法。
  2. 前記第1の液に含まれる金属酸化物が、TiO、ZrO、CeO、ZnO、SnO、ITO(インジウム−スズ複合酸化物)の少なくとも1種以上からなる請求項1に記載のプラスチックレンズの製造方法。
  3. 前記第2の液の有機ケイ素化合物が、アミノ系、イソシアネート系、エポキシ系、アクリル系、ビニル系、メタクリル系、スチリル系、ウレイド系、メルカプト系のシランカップリング剤からなる群から選ばれる少なくとも1種以上である請求項1又は2に記載のプラスチックレンズの製造方法。
  4. 前記第1の液の溶媒に、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGM)を用いる請求項1〜3のいずれか1項に記載のプラスチックレンズの製造方法。
  5. 前記第1の液に、金属触媒を添加する請求項1〜4のいずれか1項に記載のプラスチックレンズの製造方法。
  6. 前記第1の液を、前記第2の液と混合する前に、水で希釈する請求項1〜5のいずれか1項に記載のプラスチックレンズの製造方法。
  7. レンズ基材上に、金属酸化物を1種以上と、有機ケイ素化合物を1種以上とを含むハードコート層が成膜され、
    前記ハードコート層内の前記金属酸化物と前記有機ケイ素化合物との固形分の質量比が、45/55以上65/35以下である
    プラスチックレンズ。
  8. 前記金属酸化物が、TiO、ZrO、CeO、ZnO、SnO、ITO(インジウム−スズ複合酸化物)の少なくとも1種以上からなる請求項7に記載のプラスチックレンズ。
  9. 前記有機ケイ素化合物が、アミノ系、イソシアネート系、エポキシ系、アクリル系、ビニル系、メタクリル系、スチリル系、ウレイド系、メルカプト系のシランカップリング剤からなる群から選ばれる少なくとも1種以上である請求項7又は8に記載のプラスチックレンズ。
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