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JP2010001224A - 遷移金属化合物の製造方法 - Google Patents

遷移金属化合物の製造方法 Download PDF

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JP2010001224A
JP2010001224A JP2008159094A JP2008159094A JP2010001224A JP 2010001224 A JP2010001224 A JP 2010001224A JP 2008159094 A JP2008159094 A JP 2008159094A JP 2008159094 A JP2008159094 A JP 2008159094A JP 2010001224 A JP2010001224 A JP 2010001224A
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Abstract

【課題】オレフィン重合触媒成分として有用な、特定の遷移金属化合物を効果的に製造する方法を提供すること。
【解決手段】下記の[工程1]および[工程2]を順次実施することを特徴とする遷移金属化合物の製造方法。[工程1]:例えば配位子(2,4−ジ−tert−ブチル−6−(9H−フルオレン−9−イル)フェノール)を、水素化カリウムと反応させることによって、ジアニオン性配位子(L)(カリウム(2,4−ジ−tert−ブチル−6−(9H−フルオレン−9−イル)フェノキシド)に転換する工程、[工程2]:前記の[工程1]で得られたジアニオン性配位子(L)に、遷移金属化合物(チタンテトラクロライド)を反応させることによって、遷移金属化合物(2,4−ジ−tert−ブチル−6−(9H−フルオレン−9−イル)フェノキシ)チタニウムジクロリド)を調製する工程。
【選択図】なし

Description

本発明は、オレフィン重合用触媒として有用な遷移金属化合物を簡便な方法で高い収率で製造する改良された方法に関する。
オレフィン重合用触媒としては、シクロペンタジエニル基を配位子とするカミンスキー触媒が知られている。この触媒は重合活性が高く、分子量分布が狭い重合体が得られるという特徴を有する(特許文献1、2参照)。最近、窒素原子、酸素原子、リン原子などの非炭素原子を含む基が結合したモノシクロペンタジエニル化合物を含む触媒系を用いてオレフィンを重合する方法は、多くの改良が行われており(特許文献4、5、非特許文献1〜6を参照)、一方本発明者らは、特許文献3において、エチレンの重合活性を示す遷移金属化合物を含む触媒系を、特許文献6において前記触媒系によるオレフィンの重合法を開示している。
しかし、これらの従来技術において用いられている遷移金属化合物を用いた重合では、生成する重合体の分子量が十分でない問題があるため、シクロペンタジエニル基より嵩高く、分子量向上が期待できる錯体の合成が必要とされている。ポリオレフィンの物性に対する近年の多様な要求を満足し得る新規重合触媒成分の候補として、フルオレニル配位子を持つ遷移金属化合物(A)があげられるが、特許文献7に記載のような従来の合成方法では収率が極めて低く、また精製が困難であるため、オレフィン重合用触媒としての品質を満足するものではなかった。
特開昭58−19309号公報 特開昭61−130314号公報 特開平8−325283号公報 US5856258号公報 特開2004−13191号公報 WO2006022355号公報 CN1431232号公報 Chem. Rev., 1998(98), 2587 Chem. Rev., 2003(103), 2633 Organometallics, 1997(16), 5958 Organometallics, 2003(22), 3877 Organometallics, 2004(23), 540 Organometallics, 2006(25), 631
本発明は、フルオレニル配位子を持つ遷移金属化合物(A)を、簡便でかつ高い収率で製造できる改良方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、下記一般式(4)で表される遷移金属化合物(A)を簡便に合成する方法を開発することに成功した。
本発明の遷移金属化合物(A)の製造方法は、下記の[工程1]および[工程2]を順次実施することを特徴としている。
[工程1]: 下記一般式(1)で表される配位子(l)を、カリウムアルコキシドおよび水素化カリウムからなる群から選ばれる1種以上のカリウム化合物と反応させることによって、下記一般式(2)で表されるジアニオン性配位子(L)に転換する工程、
[工程2]: 上記の[工程1]で得られたジアニオン性配位子(L)に、下記一般式(3)で表される遷移金属化合物(a)を反応させることによって、下記一般式(4)で表わされる遷移金属化合物(A)を調製する工程。
Figure 2010001224
(上記式(1)中、R〜R12は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、ハロゲン化炭化水素基、シリル化炭化水素基、酸素含有基または窒素含有基を示し、R〜R12で示される原子または基のうち互いに隣接する2個の基が結合して、それらの結合する炭素原子とともに芳香族環、脂肪族環またはヘテロ環を形成してもよく、Qは、酸素原子、硫黄原子、NR基またはPR基を示し、RおよびRは水素原子または炭素数1〜20の炭化水素基である。)
Figure 2010001224
(上記式(2)中、R〜R12およびQは、式(1)とそれぞれ同様の原子または基を示す。)
Figure 2010001224
(上記式(3)中、Mは周期律表第4〜6族から選ばれる遷移金属原子を示し、Xは水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、ハロゲン化炭化水素基、酸素含有基または窒素含有基を示し、mはMの価数を満たす数であり、mが2以上の場合は、Xで示される複数の原子または基は互いに同一でも異なっていてもよく、Xで示される複数の基は互いに結合していても、共役直鎖状ジエン、共役分岐状ジエン、非共役直鎖状ジエンまたは非共役分岐状ジエンを形成していてもよく、またXで示される複数の基は互いに結合して環を形成していてもよく、さらに互いに芳香族環、脂肪族環、共役環状ジエン、非共役環状ジエンを形成していてもよい。)
Figure 2010001224
(上記式(4)中、MおよびXは式(3)とそれぞれ同様の原子または基を示し、Lは上記一般式(2)で表されるジアニオン性配位子を示し、nはMの価数を満たす数であり、nが2以上の場合は、Xで示される複数の原子または基は互いに同一でも異なっていてもよく、Xで示される複数の基は互いに結合していても、共役直鎖状ジエン、共役分岐状ジエン、非共役直鎖状ジエンまたは非共役分岐状ジエンを形成していてもよく、またXで示される複数の基は互いに結合して環を形成していてもよく、さらに互いに芳香族環、脂肪族環、共役環状ジエン、非共役環状ジエンを形成していてもよい。)
本発明の遷移金属化合物(A)の製造方法では、[工程1]におけるカリウム化合物が水素化カリウムであることが好ましい。
また本発明の遷移金属化合物(A)の製造方法は、Qが酸素原子であるもの、遷移金属原子Mが2価、3価または4価の原子価状態を有する周期律表第4族の遷移金属原子であるもの、特に遷移金属原子Mがチタン原子であるもの、mが2以上であってXで示される複数の基が互いに結合した共役、非共役の非環状、あるいは環状のジエンであるものの製造に好ましく用いられる。
本発明により、前記一般式(4)で表される遷移金属化合物(A)を簡便に、高収率で、かつ良好な純度で製造することが可能となり、オレフィン重合用触媒の製造方法として工業的に極めて価値がある。
以下、本発明に係る遷移金属化合物(A)の製造方法について具体的に説明する。
<配位子(l)をジアニオン性配位子(L)に転換する工程[工程1]>
本発明の[工程1]では、配位子(l)をカリウム化合物と反応させ、ジアニオン性配位子(L)に転換する。
本発明の方法に用いる配位子(l)は、下記一般式(1)の化合物である。
Figure 2010001224
上記式(1)中、R〜R12は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜30の炭化水素基、炭素数1〜30のハロゲン化炭化水素基、炭素数1〜30のシリル化炭化水素基、酸素含有基、窒素含有基を示す。また、R〜R12で示される原子または基のうち互いに隣接する2個の基が結合して、それらの結合する炭素原子とともに芳香族環、脂肪族環またはヘテロ環を形成してもよい。
ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられ、好ましいハロゲン原子としては塩素が挙げられる。
炭素数1〜30の炭化水素基として具体的には、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシル、オクチル、ノニル、ドデシル、アイコシルなどのアルキル基;シクロペンチル、シクロヘキシル、ノルボルニル、アダマンチルなどの炭素原子数が3〜30のシクロアルキル基;ビニル、プロペニル、シクロヘキセニルなどのアルケニル基;ベンジル、フェニルエチル、フェニルプロピルなどのアリールアルキル基;フェニル、トリル、ジメチルフェニル、トリメチルフェニル、エチルフェニル、プロピルフェニル、ビフェニル、ナフチル、メチルナフチル、アントリル、フェナントリルなどのアリール基などが挙げられる。これらのうち、炭素原子数が1〜20のものが好ましい。
炭素数1〜30のハロゲン化炭化水素基としては、前記の炭素数1〜30の炭化水素基の少なくとも一つの水素が、前記のハロゲン原子で置換した基が挙げられる。これらのうち、炭素原子数が1〜20のものが好ましい。
炭素数1〜30のシリル化炭化水素基としては、前記の炭素数1〜30の炭化水素基の少なくとも一つの水素が、シリル基で置換した基が挙げられる。シリル基として具体的には、トリメチルシリル、メチルジフェニルシリル、ジメチルフェニルシリル、トリフェニルシリル基が挙げられる。
酸素含有基として具体的には、オキシ基;ペルオキシ基;ヒドロキシ基;ヒドロペルオキシ基;メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシなどのアルコシキ基;フェノキシ、メチルフェノキシ、ジメチルフェノキシ、ナフトキシなどのアリーロキシ基;フェニルメトキシ、フェニルエトキシなどのアリールアルコキシ基;アセトキシ基;カルボニル基;アセチルアセトナト基(acac);オキソ基などが挙げられる。好ましい酸素含有基としては、ヒドロキシ基が挙げられる。
窒素含有基として具体的には、アミノ基;メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジプロピルアミノ、ジブチルアミノ、ジシクロヘキシルアミノなどのアルキルアミノ基;フェニルアミノ、ジフェニルアミノ、ジトリルアミノ、ジナフチルアミノ、メチルフェニルアミノなどのアリールアミノ基またはアルキルアリールアミノ基;ビストリメチルシリルアミノ基、ビストリエチルシリルアミノ基などのシリルアミノ基;メチルイミノ、エチルイミノ基、i−プロピルイミノ基、t−ブチルイミノ基、などのアルキルイミノ基;フェニルイミノ、2−メチルフェニルイミノ基、2,6−ジメチルフェニルイミノ基、2,4,6−トリメチルフェニルイミノ基、2−i−プロピルフェニルイミノ基、2,6−ジ−i−プロピルフェニルイミノ基、2,4,6−トリ−i−プロピルフェニルイミノ基、2−t−ブチルフェニルイミノ基、2,6−ジ−t−ブチルフェニルイミノ基、2,4,6−トリ−t−ブチルフェニルイミノ基などのアリールイミノ基が挙げられる。
前記式(1)中、Qは、酸素原子、硫黄原子、NR基またはPR基を示し、RおよびRは水素原子または炭素数1〜20の炭化水素基である。炭素数1〜20の炭化水素基として具体的には、前記R〜R12の炭化水素基として例示した基のうち、炭素数が1〜20であるものが挙げられる。
前記一般式(1)で表される配位子(l)の合成は、Bull. Chem. Soc. Jpn, 1980(53), 3248、Organometallics, 2003(22), 3877、Organometallics, 2004(23), 540などに記載の方法、またはそれらに類似した方法で行うことができる。すなわち、臭素化置換フェノールに対しておよそ2.1倍モル量のアルキルリチウムを作用させた後、フルオレノンもしくは置換フルオレノンを反応させてフルオレノールを合成し、引き続き、酢酸中でよう化水素酸を反応させることで目的物を合成することが可能である。
アルキルリチウムを用いる反応では、反応温度は、通常−100℃以上から溶媒の沸点以下、好ましくは−80℃程度で開始し、徐々に室温付近まで昇温して行くのが好ましい。使用する溶媒としては、特に限定されるものではないが、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテルなどエーテル系溶媒あるいはこれらの混合溶液が好ましい。反応終了後、精製することなく、次の反応に使用する。よう化水素酸を使用する反応は、室温で5時間程度反応させるのが好ましい。反応の進行を確認後、配位子を純粋に取り出す方法として、カラムクロマトグラフィーによる分離操作を用いることが好適である。
本発明の方法に用いるカリウム化合物は、カリウムアルコキシドおよび水素化カリウムからなる群から選ばれる1種以上のカリウム化合物である。カリウムアルコキシドとしては、例えば、カリウムメトキシド、カリウムエトキシド、カリウムプロポキシド、カリウムブトキシド、およびカリウムtert-ブトキシド等が挙げられる。これらのカリウム化合物のうち、反応性が高く入手が容易であることからカリウムtert-ブトキシドまたは水素化カリウムが好ましく、反応後に副生成物が残留しない点から特に水素化カリウムが好ましい。
カリウム化合物の使用量は、前記一般式(1)で表される配位子(l)に対して、通常1〜10倍モル、好ましくは1〜5倍モル、より好ましくは2〜2.5倍モルの範囲である。
配位子(l)とカリウム化合物との反応は、溶媒中に溶解もしくは懸濁させたカリウム化合物に対して、同溶媒に溶解させた配位子(l)を加え、攪拌することにより行うことができる。
使用する溶媒としては、配位子(l)とカリウム化合物との反応に不活性なものであれば良く特に限定されるものではないが、例えば、石油エーテル、ヘキサン、四塩化炭素、トルエン、ベンゼン、ジクロロメタン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、あるいはこれらの混合溶液が挙げられる。溶媒の使用量は、特に制限はないが、カリウム化合物の溶解または懸濁用としてカリウム化合物に対して10〜5000重量倍の範囲、配位子(l)の溶解用として配位子(l)に対して10〜5000重量倍の範囲である。また、カリウム化合物の溶解または懸濁用の溶媒と、配位子(l)の溶解用の溶媒は、同一であっても異なっていてもよい。
配位子(l)とカリウム化合物とを反応させる際の温度は、通常−100℃以上から溶媒の沸点以下、好ましくは−80〜120℃の範囲であり、特に0〜40℃が好ましい。反応時間は、通常5分〜48時間、好ましくは1時間〜30時間の範囲である。また、必要に応じて、反応時間の一部または全部にわたって、反応温度を変化させることもできる。
反応終了後、目的のジアニオン性配位子(L)は、減圧下に脱溶媒する方法等の通常の溶媒除去方法を実施することにより、固形物として得ることが可能である。また、溶媒を除去せず、ジアニオン性配位子(L)が溶解した溶液状態のままで、続く[工程2]にそのまま用いることもできる。特に、前記カリウム化合物として水素化カリウムを用いた場合には、反応で副生する化合物が水素であり、反応液中の副生物の残留が実質的に無いため、溶媒を除去せず溶液状態のままで[工程2]に好適に用いることができる。
また、ジアニオン性配位子(L)は、上記溶液状態で、または固形物として得た後に、必要に応じて抽出・再結晶などの精製操作を実施することもできる。
配位子(l)とカリウム化合物との反応により生成するジアニオン性配位子(L)は、下記一般式(2)で表される化合物であり、フルオレン配位子中のシクロペンタジエンおよびQH基上がアニオン化されている。この化合物は、水やアルコールなどと接触すると容易にプロトン化され、元の配位子(l)に変化する。
Figure 2010001224
<遷移金属化合物(A)を調製する工程[工程2]>
本発明の[工程2]では、前記の[工程1]で得られたジアニオン性配位子(L)に、遷移金属化合物(a)を反応させることによって、遷移金属化合物(A)を調製する。
本発明に用いる遷移金属化合物(a)は、下記一般式(3)で表される化合物である。
Figure 2010001224
上記式(3)中、Mは周期表第4〜6族から選ばれる遷移金属原子を示し、具体的にはチタン、ジルコニウム、ハフニウムの第4族金属原子、バナジウム、ニオブ、タンタルの第5族金属原子、クロム、モリブデン、タングステンの第6族金属原子である。これらのうちではチタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロムなどの遷移金属が好ましく、この中でも第4族金属原子、第5族金属原子が好ましく、また、遷移金属原子Mの原子価状態が、2価、3価または4価である周期律表第4族あるいは第5族の遷移金属原子がさらに好ましく、特にチタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウムが好ましい。
Xは水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜30の炭化水素基、炭素数1〜30のハロゲン化炭化水素基、炭素数1〜30のシリル化炭化水素基、酸素含有基、窒素含有基を示す。
ハロゲン原子として具体的には、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。
炭素数1〜30の炭化水素基として具体的には、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシル、シクロヘキシル、オクチル、ノニル、ドデシル、アイコシル、ノルボルニル、アダマンチルなどのアルキル基、ベンジル、フェニルエチル、フェニルプロピルなどのアリールアルキル基、フェニル、トリル、ジメチルフェニル、トリメチルフェニル、エチルフェニル、プロピルフェニル、ビフェニル、ナフチル、メチルナフチル、アントラセニル、フェナントリルなどのアリール基が挙げられる。
炭素数1〜30のハロゲン化炭化水素基として具体的には、前記炭素数1〜30の炭化水素基に前記ハロゲン原子が置換したものが挙げられる。
炭素数1〜30のシリル化炭化水素基として具体的には、前記炭素数1〜30の炭化水素基にシリル基が置換したものが挙げられる。シリル基として具体的には、トリメチルシリル、メチルジフェニルシリル、ジメチルフェニルシリル、トリフェニルシリル基が挙げられる。
酸素含有基および窒素含有基としては、前記一般式(1)中のR〜R12の例として挙げたものと同様のものが挙げられる。
mはMの価数を満たす数であり、mが2以上の場合は、Xで示される複数の原子または基は互いに同一でも異なっていてもよく、Xで示される複数の基は互いに結合していても、共役直鎖状ジエン、共役分岐状ジエン、非共役直鎖状ジエンまたは非共役分岐状ジエンを形成していてもよく、またXで示される複数の基は互いに結合して環を形成していてもよく、さらに互いに芳香族環、脂肪族環、共役環状ジエン、非共役環状ジエンを形成していてもよい。
遷移金属化合物(a)の使用量は、ジアニオン性配位子(L)に対し、当モル以上、好ましくは1.00〜1.50倍モルの範囲である。特に、小過剰量、例えば1.01〜1.20倍モルで反応させるのが好ましい。
ジアニオン性配位子(L)と遷移金属化合物(a)との反応は、窒素雰囲気下、溶媒中に溶解または懸濁させた遷移金属化合物(a)に対して、溶媒に溶解させたジアニオン性配位子(L)を滴下し、攪拌することにより行うことができる。
反応に使用する溶媒としては、前記[工程1]で例示した溶媒を用いることができる。溶媒の使用量は、特に制限はないが、遷移金属化合物(a)の溶解または懸濁用として遷移金属化合物(a)に対して10〜5000重量倍の範囲、ジアニオン性配位子(L)の溶解用としてジアニオン性配位子(L)に対して10〜5000重量倍の範囲である。また、遷移金属化合物(a)の溶解または懸濁用の溶媒と、ジアニオン性配位子(L)の溶解用の溶媒は、同一であっても異なっていてもよい。
上記の反応においては、前記[工程1]で溶媒を除去して得られた固形のジアニオン性配位子(L)を上記溶媒に溶解して用いることもできるが、[工程1]で使用した溶媒を除去せず、ジアニオン性配位子(L)が溶解した溶液状態のままで、そのまま用いることもできる。この場合、遷移金属化合物(a)の溶解または懸濁用として使用する溶媒と、[工程1]で使用した溶媒とは同一であっても異なっていてもよい。
ジアニオン性配位子(L)と遷移金属化合物(a)とを反応させる際の温度は、通常−100℃以上から溶媒の沸点以下、好ましくは−80〜120℃の範囲であり、特に−20〜40℃が好ましい。反応時間は、通常5分〜100時間、好ましくは20分〜30時間の範囲である。また、必要に応じて、反応時間の一部または全部にわたって、反応温度を変化させることもできる。
反応終了後、NMRなどで反応が定量的に進行していることが確認された場合は、減圧下に脱溶媒する方法等の通常の溶媒除去方法を実施することにより、目的物である遷移金属化合物(A)を固形物として得ることが可能である。副生成物を含む場合には、目的とする遷移金属化合物(A)を純粋に取り出す方法として、抽出、再結晶等の遷移金属化合物の精製を行う際に用いられる通常の操作が使用される。
抽出、再結晶に用いる溶媒としては、特に限定されるものではないが、例えば、石油エーテル、ヘキサン、四塩化炭素、トルエン、ベンゼン、ジクロロメタン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、あるいはこれらの混合溶液が挙げられる。
このようにして調製された遷移金属化合物(A)は、下記一般式(4)で表される化合物である。
Figure 2010001224
上記式(4)中、MおよびXは式(3)とそれぞれ同様の原子または基を示し、Lは前記一般式(2)で表されるジアニオン性配位子を示し、nはMの価数を満たす数であり、nが2以上の場合は、Xで示される複数の原子または基は互いに同一でも異なっていてもよく、Xで示される複数の基は互いに結合していても、共役直鎖状ジエン、共役分岐状ジエン、非共役直鎖状ジエンまたは非共役分岐状ジエンを形成していてもよく、またXで示される複数の基は互いに結合して環を形成していてもよく、さらに互いに芳香族環、脂肪族環、共役環状ジエン、非共役環状ジエンを形成していてもよい。
本発明の方法により製造される遷移金属化合物(A)として、以下に具体的な構造例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、本明細書では、メチル基をMe、エチル基をEt、n−プロピル基をPu、tert−ブチル基をBu、アダマンチル基をAd、クミル基をCu、トリメチルシリル基をTMS、トリフェニルシリル基をTPS、トリチル基をTr、フェニル基をPh、とそれぞれ略記することがある。
Figure 2010001224
本発明の方法は、従来技術では合成が困難であったフルオレニル−フェノキシ配位子を有する錯体を、高収率かつ高純度で簡便に合成することを可能にするものであり、オレフィン重合用触媒の製造方法として工業的に非常に有用な合成法である。
[実施例]
以下、実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
≪(2,4−ジ−tert−ブチル−6−(9H−フルオレン−9−イル)−フェノキシ)チタニウムジクロリドの合成≫
[カリウム(2,4−ジ−tert−ブチル−6−(9H−フルオレン−9−イル)−フェノキシド)の合成]
充分に乾燥、窒素置換した反応容器に回転子を入れ、WO2006/022355A1に記載の方法により得られた2,4−ジ−tert−ブチル−6−(9H−フルオレン−9−イル)フェノール(0.10g,0.27mmol)、および水素化カリウム(0.022g,0.54mmol)を入れ、これにトルエン(10mL)を加えて室温で攪拌しながら18時間反応させた。得られた赤色懸濁液を乾固することによって定量的に目的物を得た。得られた生成物をNMRで分析した結果は以下のとおりであった。
1H NMR (THF-d8): δ 8.01 (d, J = 7.25 Hz, 2H, Fluorenyl), 7.51 (d, J = 8.25 Hz, 2H, Fluorenyl), 7.22 (d, J = 2.64 Hz, 1H, Phenoxy), 6.90 (d, J = 2.64 Hz, 1H, Phenoxy), 6.88 (t, J = 7.26 Hz, 2H, Fluorenyl), 6.49 (t, J = 7.26 Hz, 2H, Fluorenyl).
[(2,4−ジ−tert−ブチル−6−(9H−フルオレン−9−イル)−フェノキシ)チタニウムジクロリドの合成]
充分に乾燥、窒素置換した反応容器に回転子を入れ、これにチタンテトラクロライド(0.19g,1.00 mmol)、およびトルエン(10mL)を入れ、攪拌しながら前記反応で得られたカリウム(2,4−ジ−tert−ブチル−6−(9H−フルオレン−9−イル)−フェノキシド)(0.09g,0.20mmol)のトルエン溶液(10mL)を室温においてゆっくり滴下し、滴下終了後室温で30分攪拌しながら反応させた。得られた茶色懸濁液を乾固し、再度トルエンに溶解後、セライトを充填したグラスフィルターでろ過した後、ろ液を濃縮・乾固することによって目的物を定量的に得た。得られた生成物をNMR、およびFD−MSで分析した結果は以下のとおりであった。
元素分析: Calc.: C, 66.55; H, 5.79. Found: C, 67.79; H, 5.46.
1H NMR (CDCl3): δ 8.29 (d, J = 8.24 Hz, 2H, Fluorenyl), 7.67-7.51 (m, 6H, Aromatics), 7.41 (dd, J = 6.77 2.14 Hz, 2H, Aromatics), 1.41 (s, 9H, tBu), 1.32 (s, 9H, tBu).
13C{1H} NMR (CDCl3): d 171.3 (Ti-O-C), 146.8, 138.3, 134.1, 131.0, 128.5, 128.2, 127.1, 126.0, 125.5, 124.4, 122.1 (unsaturated C); 35.2, 35.0 (CMe3); 31.9, 29.8 (CMe 3).
FD-MS: 486 (M+).
[合成例1]
[1,1,4,4,7,7,10,10−オクタメチル−3,4,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−1H−ジベンゾ[b,h]フルオレン−12(2H)−オンの合成]
Organometallics.,2004(23)1777に記載の方法に従って合成した1,1,4,4,7,7,10,10−オクタメチル−2,3,4,7,8,9,10,12−オクタヒドロ−1H−ジベンゾ[b,h]フルオレン(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレン;5.00g,12.93mmol)を用いて、J. Org. Chem., 1997(62)8767に記載の方法と同様の方法で酸化反応を行った後、シリカゲル充填フラッシュカラムクロマトグラフ(溶離液;ヘキサン/塩化メチレン=1/1)を用いて精製し、目的物3.44g得た(66%、黄色固体)。得られた生成物を元素分析、NMR、およびFD−MSで分析した結果は以下のとおりであった。
元素分析: Calc.: C, 86.95; H, 9.06.
Found: C, 86.90; H, 8.67.
1H NMR (CDCl3): δ 7.61 (s, 2H, Flu) , 7.41 (s, 2H, Flu); 1.70 (s, 8H, CH 2 ); 1.35 (s, 12H, CMe 3 ), 1.29 (s, 12H, CMe 3 ).
13C{1H} NMR (CDCl3): δ194.0 (O=C); 151.8, 145.4, 141.3, 132.6, 122.7, 117.9 (unsaturated C); 35.3, 34.92, 34.85, 34.7, 31.6 (CH3 and CH2). FD-MS: 400 (M+).
[合成例2]
[12−(3,5−ジ−tert−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−1,1,4,4,7,7,10,10−オクタメチル−2,3,4,7,8,9,10,12−オクタヒドロ−1H−ジベンゾ[b,h]フルオレン−12−オールの合成]
充分に乾燥、窒素置換したシュレンク型反応容器に回転子を入れて、これに2−ブロモ−4,6−ジ−tert−ブチルフェノール(2.36g, 8.29mmol)を入れ、テトラヒドロフラン(30mL)を加えて攪拌しながら溶解し、0℃においてノルマルブチルリチウム(1.56M ヘキサン溶液; 11.2mL, 17.41mmol)をゆっくり加えた後、ゆっくり昇温し、室温において12時間攪拌しながら反応させた。得られた混合物を再度−78℃に冷却し、前記反応で得られた1,1,4,4,7,7,10,10−オクタメチル−3,4,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−1H−ジベンゾ[b,h]フルオレン−12(2H)−オン(2.36g, 18.29mmol)をテトラヒドロフラン(50mL)に溶解した溶液をゆっくり加えた後、ゆっくり昇温し、室温において16時間攪拌しながら反応させた。反応後、反応液に水(100mL)を加えて反応を停止し、混合物を分液ロートに移してジエチルエーテルを加えて振とうし、有機層を分離、硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮・乾固することによって目的の12−(3,5−ジ−tert−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−1,1,4,4,7,7,10,10−オクタメチル−2,3,4,7,8,9,10,12−オクタヒドロ−1H−ジベンゾ[b,h]フルオレン−12−オールをクルードの状態で得た(茶色固体)。
[合成例3]
[2,4−ジ−tert−ブチル−6−(1,1,4,4,7,7,10,10−オクタメチル−2,3,4,7,8,9,10,12−オクタヒドロ−1H−ジベンゾ[b,h]フルオレン−12−イル)フェノールの合成]
充分に乾燥、窒素置換したシュレンク型反応容器に回転子を入れて、これに前記の反応で得られたクルードの12−(3,5−ジ−tert−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−1,1,4,4,7,7,10,10−オクタメチル−2,3,4,7,8,9,10,12−オクタヒドロ−1H−ジベンゾ[b,h]フルオレン−12−オール(8.29g)を入れ、酢酸(70mL)と57%よう化水素酸(14mL)を加えて攪拌し、還流しながら7時間反応させた。得られた茶色懸濁液を水(300mL)に注ぎ、ジエチルエーテルで抽出し、得られた有機層を炭酸水素ナトリウム水溶液、続けて亜硫酸水素ナトリウム水溶液(10wt%,ca.150mL)で洗浄し、洗浄後の有機層に硫酸マグネシウムを加えて乾燥後、ろ過して黄色溶液を得た。この溶液をゆっくり濃縮し、析出した1,1,4,4,7,7,10,10−オクタメチル−3,4,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−1H−ジベンゾ[b,h]フルオレン−12(2H)−オンの結晶をろ過で除いた。ろ液は一旦濃縮・乾固し、得られた固体にヘキサン/ジエチルエーテル混合溶液(=95/5、20mL)を加えて溶解し、シリカゲル充填フラッシュカラムクロマトグラフ(溶離液;ヘキサン/ジエチルエーテル=95/5)を用いて精製し、粗生成物を1.04g得た(21%, 淡黄色固体)。これにヘキサンを加え、攪拌後ろ過を行い、得られた白色粉末を乾燥して目的物を0.54g得た(6.6%)。得られた生成物をNMR、およびFD−MSで分析した結果は以下のとおりであった。
1H NMR (CDCl3): δ 9.67 (s, 1H, Fluorenyl-H-9), 7.78 (s, 2H, Fluorenyl), 7.52 (s, 2H, Fluorenyl), 7.20 (d, J= 2.39 Hz, 1H, Phenoxy), 6.47 (d, J= 2.47 Hz, 1H, Phenoxy), 1.70 (s, 8H, CH 2), 1.51, (s, 9H, tBu), 1.373 (s, 6H, Me), 1.365 (s, 6H, Me), 1.30 (s, 6H, Me), 1.23 (s, 6H, Me), 1.07 (s, 9H, tBu).
13C{1H} NMR (CDCl3): δ 154.05 (Ti-O-C), 146.4, 146.1, 145.1, 140.2, 137.06, 136.96, 126.0, 123.9, 123.6, 122.1, 117.6, (unsaturated C), 35.4, 35.3, 34.9, 34.8, 34.2, 32.2, 32.1, 31.6, 29.9.
FD-MS: 589 (M+).
≪(2,4−ジ−tert−ブチル−6−(1,1,4,4,7,7,10,10−オクタメチル−2,3,4,7,8,9,10,12−オクタヒドロ−1H−ジベンゾ[b,h]フルオレン−12−イル)−フェノキシ)チタニウムジクロリドの合成≫
[カリウム(2,4−ジ−tert−ブチル−6−(1,1,4,4,7,7,10,10−オクタメチル−2,3,4,7,8,9,10,12−オクタヒドロ−1H−ジベンゾ[b,h]フルオレン−12−イル)−フェノキシド)の合成]
充分に乾燥、窒素置換した反応容器に回転子を入れ、前記反応により得られた2,4−ジ−tert−ブチル−6−(1,1,4,4,7,7,10,10−オクタメチル−2,3,4,7,8,9,10,12−オクタヒドロ−1H−ジベンゾ[b,h]フルオレン−12−イル)フェノール(0.16g, 0.28mmol)、および水素化カリウム(0.022g, 0.55mmol)を入れ、これにトルエン(10mL)を加えて室温で攪拌しながら20時間反応させた。得られたベージュ色の懸濁液を乾固することによって定量的に目的物を得た。得られた生成物をNMRで分析した結果は以下のとおりであった。
1H NMR (THF-d8): δ 7.83 (s, 2H, Fluorenyl), 7.48 (s, 2H, Fluorenyl), 6.85 (s, 1H, Phenoxy), 6.25 (d, 1H, Phenoxy), 1.68 (s, 8H, CH 2), 1.50, (s, 9H, tBu), 1.32 (s, 6H, Me), 1.31 (s, 6H, Me), 1.26 (s, 6H, Me), 1.21 (s, 6H, Me), 0.96 (s, 9H, tBu).
[(2,4−ジ−tert−ブチル−6−(1,1,4,4,7,7,10,10−オクタメチル−2,3,4,7,8,9,10,12−オクタヒドロ−1H−ジベンゾ[b,h]フルオレン−12−イル)−フェノキシ)チタニウムジクロリドの合成]
充分に乾燥、窒素置換した反応容器に回転子を入れ、これにチタンテトラクロライド(0.01mL)、および重水素化塩化メチレン(0.3mL)を入れ、攪拌しながら前記反応で得られたカリウム(2,4−ジ−tert−ブチル−6−(1,1,4,4,7,7,10,10−オクタメチル−2,3,4,7,8,9,10,12−オクタヒドロ−1H−ジベンゾ[b,h]フルオレン−12−イル)−フェノキシド) (4.6mg, 6.8μmol)の重水素化塩化メチレン溶液(0.4mL)を室温においてゆっくり滴下し、滴下終了後室温で10分攪拌しながら反応させた。得られた茶色懸濁液を乾固することによって目的物および塩化カリウムの混合物を定量的に得た。
得られた生成物をNMR、およびFD−MSで分析した結果は以下のとおりであった。
1H NMR (CD2Cl2): δ 7.93 (d, J = 2.38 Hz, 1H, Phenoxy), 7.16 (d, J = 2.61 Hz, 1H, Phenoxy), 7.11 (s, 2H, Fluorenyl), 6.81 (s, 2H, Fluorenyl), 1.66, (s, 9H, tBu), 1.66-1.59 (br, 8H, CH 2), 1.38 (s, 9H, tBu), 1.271 (s, 6H, Me), 1.267 (s, 6H, Me), 1.21 (s, 6H, Me), 1.14 (s, 6H, Me).
13C{1H} NMR (CD2Cl2): δ 197.3 (Ti-O-C), 169.4, 168.4, 150.4, 149.8, 147.4, 142.0, 141.2, 140.5, 136.4, 127.4, 127.0, 124.9 (unsaturated C); 37.6, 36.5, 35.5, 34.8 (Quaternary C); 34.18, 34.15 (CH2); 31.15, 31.10, 30.5, 30.3, 29.7 (CH3)..
FD-MS: 706 (M+).
〔比較例1〕
≪(2,4−ジ−tert−ブチル−6−(9H−フルオレン−9−イル)−フェノキシ)チタニウムジクロリドの合成≫
充分に乾燥、窒素置換したシュレンク型反応容器に回転子を入れて、これにチタンテトラクロライド(1.0M トルエン溶液; 0.98 mL, 0.98 mmol)を入れ、トルエン(10mL)を加えて攪拌しながら、WO2006/022355A1に記載の方法により得られた2,4−ジ−tert−ブチル−6−(9H−フルオレン−9−イル)フェノール(0.37g, 0.98mmol) を室温においてゆっくり滴下し、滴下終了後室温で1時間攪拌しながら反応させた。得られた赤色溶液をドライアイス−アセトンバスで−78℃に冷却し、ここへノルマルブチルリチウム (1.56Mヘキサン溶液; 1.26mL, 1.97mmol)をゆっくり滴下し、滴下終了後ゆっくり室温にもどし、室温で10時間攪拌、次いで100℃で3時間30分攪拌しながら反応させ茶色懸濁液を得た。この懸濁液を窒素雰囲気下でセライトを充填したグラスフィルターでろ過した後、得られた黒色個体をトルエン(4mL)で洗浄して、その洗液をろ液と混合した。この溶液を濃縮・乾固し、トルエンで再結晶することによって目的物を含む茶色の固体を0.13g得た。得られた生成物をNMR、およびFD−MSで分析した結果は以下のとおりであった。
1H NMR (C6D6): δ 7.70-6.05 (m, 10H, aromatics); 1.44(s, 9H, CMe 3), 1.38(s, 9H, CMe 3).
FD-MS: 486 (M+).
本発明により、前記一般式(4)で表される遷移金属化合物(A)を高収率かつ高純度で簡便に合成することが可能となり、産業上極めて有用である。

Claims (6)

  1. 下記の[工程1]および[工程2]を順次実施することを特徴とする遷移金属化合物(A)の製造方法。
    [工程1]: 下記一般式(1)で表される配位子(l)を、カリウムアルコキシドおよび水素化カリウムからなる群から選ばれる1種以上のカリウム化合物と反応させることによって、下記一般式(2)で表されるジアニオン性配位子(L)に転換する工程、
    [工程2]: 上記の[工程1]で得られたジアニオン性配位子(L)に、下記一般式(3)で表される遷移金属化合物(a)を反応させることによって、下記一般式(4)で表わされる遷移金属化合物(A)を調製する工程。
    Figure 2010001224

    (上記式(1)中、R〜R12は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、ハロゲン化炭化水素基、シリル化炭化水素基、酸素含有基または窒素含有基を示し、R〜R12で示される原子または基のうち互いに隣接する2個の基が結合して、それらの結合する炭素原子とともに芳香族環、脂肪族環またはヘテロ環を形成してもよく、Qは、酸素原子、硫黄原子、NR基またはPR基を示し、RおよびRは水素原子または炭素数1〜20の炭化水素基である。)
    Figure 2010001224

    (上記式(2)中、R〜R12およびQは、式(1)とそれぞれ同様の原子または基を示す。)
    Figure 2010001224

    (上記式(3)中、Mは周期律表第4〜6族から選ばれる遷移金属原子を示し、Xは水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、ハロゲン化炭化水素基、酸素含有基または窒素含有基を示し、mはMの価数を満たす数であり、mが2以上の場合は、Xで示される複数の原子または基は互いに同一でも異なっていてもよく、Xで示される複数の基は互いに結合していても、共役直鎖状ジエン、共役分岐状ジエン、非共役直鎖状ジエンまたは非共役分岐状ジエンを形成していてもよく、またXで示される複数の基は互いに結合して環を形成していてもよく、さらに互いに芳香族環、脂肪族環、共役環状ジエン、非共役環状ジエンを形成していてもよい。)
    Figure 2010001224

    (上記式(4)中、MおよびXは式(3)とそれぞれ同様の原子または基を示し、Lは上記一般式(2)で表されるジアニオン性配位子を示し、nはMの価数を満たす数であり、nが2以上の場合は、Xで示される複数の原子または基は互いに同一でも異なっていてもよく、Xで示される複数の基は互いに結合していても、共役直鎖状ジエン、共役分岐状ジエン、非共役直鎖状ジエンまたは非共役分岐状ジエンを形成していてもよく、またXで示される複数の基は互いに結合して環を形成していてもよく、さらに互いに芳香族環、脂肪族環、共役環状ジエン、非共役環状ジエンを形成していてもよい。)
  2. カリウム化合物が水素化カリウムであることを特徴とする請求項1に記載の遷移金属化合物(A)の製造方法。
  3. Qが酸素原子であることを特徴とする請求項1または2に記載の遷移金属化合物(A)の製造方法。
  4. 遷移金属原子Mが、2価、3価または4価の原子価状態を有する周期律表第4族の遷移金属原子であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の遷移金属化合物(A)の製造方法。
  5. 遷移金属原子Mがチタン原子であり、その原子価状態が2価、3価または4価であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の遷移金属化合物(A)の製造方法。
  6. mが2以上であって、Xで示される複数の基が互いに結合した共役、非共役の非環状、あるいは環状のジエンであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の遷移金属化合物(A)の製造方法。
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