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JP2010097143A - 吸音体 - Google Patents

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JP2010097143A
JP2010097143A JP2008270252A JP2008270252A JP2010097143A JP 2010097143 A JP2010097143 A JP 2010097143A JP 2008270252 A JP2008270252 A JP 2008270252A JP 2008270252 A JP2008270252 A JP 2008270252A JP 2010097143 A JP2010097143 A JP 2010097143A
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JP2008270252A
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Naganori Masubuchi
長則 増渕
Wataru Minoshima
亘 箕島
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Riken Technos Corp
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Riken Technos Corp
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Abstract

【課題】低周波領域において良好な吸音効果が得られるとともに、高い平均吸音率を達成できる吸音体を提供する。
【解決手段】開口部2aを有する枠体2と、開口部2aを覆う吸音材3とを有し、枠体2の厚みTが5〜20mm、開口部2aの内径Dが70〜160mm、吸音材3の厚みTが0.5〜3mm、吸音材3の比重Gが0.9〜1.6、吸音材3の貯蔵弾性率E’が1×10〜1×10Paであり、吸音材3は高分子材料(X)を用いて形成されており、該高分子材料(X)は80℃以上の融点または80℃以上のガラス転移点を有し、かつ該高分子材料(X)はtanδが0.08以上である高分子材料(A)を含む。
【選択図】図1

Description

本発明は吸音体に関する。
騒音は振動とともに身近な問題であり、吸音体への要求は依然として高い。また、用途や目的に応じて要求特性も多岐にわたり、最近では、低周波領域での吸音性能が高い材料が望まれている。
従来の吸音材料として、例えば、グラスウール、ロックウールのように繊維を綿状またはボード状に成型した材料や、ポリウレタンフォームのように高分子材料を発泡させた材料などの多孔質材料が知られている。これらの多孔質材料に音波が入射すると、音波が材料内の隙間の空気を振動させるため、空気自身の粘性および周囲との摩擦によって、振動エネルギーの一部が熱エネルギーに変換、散逸されて吸音効果が得られる。
特に、500Hz以下の低周波領域における良好な吸音効果が得られる吸音体として、本発明者等は先に、枠体に設けられた開口部を、特定の貯蔵弾性率を有する吸音材で覆った構成を有する吸音体を提案している(特許文献1)。
特開2008−96826号公報
吸音特性は、例えば周波数を横軸、吸音率を縦軸とするグラフで表わされ、低周波領域において吸音効果を得るためには、吸音率がピークとなる周波数(ピーク周波数)が低く、吸音率のピーク値が高いことが好ましい。
また吸音材の設置場所によっては、ピーク形状がブロードで良好な吸音が生じる周波数の範囲が広いことが要求される。その指標として、ピーク周波数が500Hz以下である場合には、例えばピーク周波数±50Hzの範囲における吸音率の平均を表わす平均吸音率を用いることができる。吸音率のピーク値が同じである場合、該平均吸音率がより高い方が、ピーク形状がよりブロードであることを示す。
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、低周波領域において良好な吸音効果が得られるとともに、高い平均吸音率を達成できる吸音体を提供することを目的とする。
[1]本発明の吸音体は、開口部を有する枠体と、該開口部を覆う吸音材とを有し、前記枠体の厚みTが5〜20mm、前記開口部の内径Dが70〜160mm、前記吸音材の厚みTが0.5〜3mm、前記吸音材の比重Gが0.9〜1.6、前記吸音材の貯蔵弾性率E’が1×10〜1×10Paであり、前記吸音材は高分子材料(X)を用いて形成されており、該高分子材料(X)は80℃以上の融点または80℃以上のガラス転移点を有し、かつ該高分子材料(X)はtanδが0.08以上である高分子材料(A)を含むことを特徴とする。
[2]前記[1]において、前記高分子材料(X)は、tanδが0.2以上である高分子材料(A1)、およびtanδが0.08未満である高分子材料(B)を含むことが好ましい。
[3]前記[2]において、前記吸音材に含まれる高分子材料(X)の全体を100質量%とするとき、前記高分子材料(A1)の含有量が5〜75質量%、前記高分子材料(B)の含有量が25〜95質量%であることが好ましい。
[4]または、前記[1]において、前記高分子材料(X)は、tanδが0.08以上0.2未満である高分子材料(A2)を含むことが好ましい。
[5]前記[4]において、前記吸音材に含まれる高分子材料(X)の全体を100質量%とするとき、前記高分子材料(A2)の含有量が50質量%以上であることが好ましい。
[6]前記[4]または[5]において、前記高分子材料(X)は、さらに、tanδが0.08未満である高分子材料(B)を含むことが好ましい。
[7]前記[6]において、前記吸音材に含まれる高分子材料(X)の全体を100質量%とするとき、前記高分子材料(B)の含有量が0超〜50質量%未満であることが好ましい。
[8]前記[1]〜[7]において、前記吸音材の20Hz、15℃におけるtanδが0.07以上であることが好ましい。
本発明によれば、低周波領域において良好な吸音効果が得られるとともに、高い平均吸音率を達成できる吸音体が得られる。
本発明における貯蔵弾性率(E’)の値は JIS K7244−4(引張振動)に準処する測定方法により、サンプルサイズを長さ40mm、幅10mm、厚さ1mmとし、測定条件をスパン間距離20mm、歪振幅6μm、25℃、20Hzとして得られる値(単位:Pa)である。
tanδ(損失正接)は、貯蔵弾性率(E’)に対する損失弾性率(E”)の比(E”/E’)の絶対値で表される値である。
本発明における吸音材のtanδ(損失正接)は、20Hz、15℃における値である。貯蔵弾性率(E’)およびtanδの測定周波数は、一般的に測定可能な範囲(0.2〜50Hz)の中で、実際の吸音周波数により近いという理由で20Hzを採用した(なお、50Hzではデータのばらつきが多い為、20Hzとした。)。また低周波領域(250〜400Hz程度)における常温(25℃)での粘弾性特性は、マスターカーブに基づいて推測すると、20Hzにおける15℃での粘弾性特性と類似するため、tanδの測定温度は15℃を採用した。
貯蔵弾性率(E’)およびtanδ(損失正接)は材質によって決まる値である。
尚、貯蔵弾性率(E’)およびtanδ(損失正接)の測定は、エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社製、粘弾性スペクトロメータEXSTAR6000 DMS、形式名DMS6100を使用した。
本明細書における吸音率は「垂直入射吸音率」の意味であり、JIS A 1405−2に準処する方法で、直径100mmのインピーダンス管内にサンプルをセットして測定される値である。サンプル直径は100mm弱とし、スペーサーを介して、インピーダンス管内に固定する。背後空気層厚(すなわち、枠体の厚さT)の変更は、サンプルの背後にある剛体(ピストン)の位置を調整することによって行うことができる。またサンプル径(すなわち、枠体の開口部の内径D)の変更は、スペーサーの内径を調整することによって行うことができる。
入射周波数を変化させながら吸音率を測定し、吸音率が最も高くなるときの周波数をピーク周波数という。
また、本発明の吸音体による吸音は膜振動型吸音であるため、共振する周波数での吸音となる。そこで、良好な吸音が生じる周波数の範囲の広さの指標となる値として、ピーク周波数±50Hzの範囲における吸音率の平均をとり、平均吸音率と定義する。
本発明における高分子材料の融点は、JIS K 7121に準処する示差走査熱量側定(DSC)法により、加熱速度10℃/分、測定開始温度−50℃、測定終了温度200℃の条件で測定して得られる値である。
また高分子材料のガラス転移点(以下、Tgということもある。)はJIS K 7244−3(引張振動)に準拠する測定方法により、測定周波数20Hz、測定温度−50℃〜200℃を2℃/分で温度上昇させながらtanδ(損失正接)を測定したときに得られるピーク値を示す温度から求めた値である。
高分子材料がガラス転移点を2つ以上有する場合、少なくとも1つのガラス転移点が80℃以上であれば、「80℃以上のガラス転移点を有する」とする。
図1は本発明の吸音体の一実施形態を示したもので、図1(a)は平面図、(b)は(a)中のB−B線に沿う断面図である。図中符号1は吸音体、2は枠体、3は吸音材、4は吸音体が取り付けられている施工面を示している。枠体2はその表面と裏面とを連通する貫通孔を有し、表面および裏面においてそれぞれ開口部2aが形成されている。枠体2の表面側の端面2bは平坦面である。吸音材3は開口部2aを覆うように、表面側の端面2b上に積層、固定されている。
枠体2の裏面側の端面2cも平坦面である。裏面側の端面2cは施工面4に接着固定されている。すなわち裏面側の開口部2aは施工面4によって閉じられており、吸音材3と施工面4との間に背後空気層5が形成されている。
本実施形態の枠体2は、外形形状が円形で、同心円状の貫通孔を有する。枠体2は表面側に開口部2aを有し、該開口部2aに連続して背後空気層5が形成される構成であればよく、外形形状は任意とすることができる。本実施形態において枠体2自身は、吸音性能を有していてもよく、有していなくてもよい。枠体2の材質は特に制限されないが、軽量化の点からは樹脂などの比重の低い材料が好ましい。
枠体2の厚さTによって吸音材3の施工面4側に形成される背後空気層5の厚さが決まる。本発明において枠体2の厚さTは5〜20mmであり、好ましくは6〜15mmである。5mm以上であると吸音材の良好な一次振動が得られやすい。20mm以下であると、小型化、軽量化を実現しやすい。
枠体2の厚さが開口部2aにおいて不均一である場合は、Tとして平均値を用いる。
枠体2の表面側における開口部2aの形状(表面側の端面2bにおける開口の形状)は円形に限らず、多角形など任意の形状とすることができる。
本発明において開口部2aの内径Dは70〜160mmであり、好ましくは80〜135mm、より好ましくは90〜110mmである。70mm以上であるとピーク周波数が低くなり易く、160mm以下であると小型化の点で好ましい。開口部2aが小さい方が一定の面積内に設けることができる開口部2aの数が多くなり、該一定の面積における吸音性能が向上する。
本発明において開口部2aが円形でない場合、開口部2aの内径Dの値は、該開口部2aの面積と同面積の円の直径の値を用いるものとする。
開口部2aが正方形である場合、1辺の長さは62〜142mmが好ましく、70〜120mmがより好ましく、80〜97mmがさらに好ましい。
吸音材3は、その材質によって、比重G、貯蔵弾性率E’およびtanδが変わる。
本発明において吸音材3の比重Gは0.9〜1.6であり、1.0〜1.4が好ましい。比重Gが0.9以上であると、低周波領域における良好な吸音効果が得られやすい。1.6以下であると軽量化の点で好ましい。
本発明において吸音材3の貯蔵弾性率E’は1×10〜1×10Paであり、1×10〜5×10が好ましい。
貯蔵弾性率E’が1×10Pa以上であると、吸音材の良好な一次振動が得られやすく、低周波領域における良好な吸音効果が得られやすい。1×10Pa以下であるとピーク周波数が低くなりやすい。
本発明において吸音材3のtanδは0.07以上であることが好ましい。0.07以上であると平均吸音率が顕著に向上する。tanδの上限は特に限定されないが、他のパラメータの好ましい範囲を満たすためには0.3以下が好ましい。
[高分子材料(X)]
吸音材3は高分子材料(X)を用いて形成される。好ましくは高分子材料(X)とフィラーを用いて形成される。例えば吸音材3は、高分子材料(X)とフィラーの混合物からなる。高分子材料(X)は単一の高分子材料からなっていてもよく、2種以上の高分子材料の組み合わせであってもよい。
高分子材料(X)は、80℃以上の融点または80℃以上のガラス転移点を有する。
80℃未満は、吸音体の通常の使用温度を想定している。使用温度範囲よりも高い温度の融点またはガラス転移点を有する高分子材料は、使用温度範囲において結晶構造またはガラス状物質を有しており、耐熱性に優れる。使用温度において結晶構造およびガラス状物質のいずれも有していない材料からなる吸音材は、自重による変形が起き易く、この変形により、吸音特性が大幅に変化する(主に高周波数側に大きくシフトする)恐れがあるため好ましくない。
高分子材料(X)は、tanδが0.08以上である高分子材料(A)を必須成分として含む。その他に、tanδが0.08未満である高分子材料(B)を含んでもよい。tanδが0.08未満の高分子材料(B)を用いると、吸音材における貯蔵弾性率(E’)の調整が容易となる。
ここで、本発明における高分子材料は、目的とする高分子化合物のみからなる材料が好ましいが、市販品から入手する場合は、目的とする高分子化合物を主成分とし、その他に添加剤を含む組成物であってもよい。組成物である場合には、その組成物の状態での物性値および分子構造を、高分子材料の物性値および分子構造とみなす。
高分子材料(X)を調製する際の配合は、得られる吸音材3のtanδが0.07以上となるようにするのが好ましい。
高分子材料(A)として、tanδが0.2以上である高分子材料(A1)を用いる場合と、tanδが0.08以上0.2未満である高分子材料(A2)を用いる場合とで、好ましい配合割合が異なる。
[高分子材料(A)]
tanδが0.2以上である高分子材料(A1)としては、SIS(スチレンイソプレンスチレンブロック共重合体)またはその水添物(以下、総称してSISという)が挙げられる。SISは市販品から入手可能である。SISは非結晶性高分子であり、ガラス転移点は、市販品のグレードによって異なるが、概ね−20〜20℃の範囲内と90〜100℃の範囲内の2つ有している。
tanδが0.08以上0.2未満である高分子材料(A2)としては、CPE(塩素化ポリエチレン)が挙げられる。CPEは市販品から入手可能である。市販品のグレードによって結晶性(融点100〜130℃)を有するものと、非結晶性のものがある。
[高分子材料(B)]
高分子材料(B)はtanδが0.08未満の高分子材料である。
高分子材料(B)の具体例としては、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)等のPE(ポリエチレン);PP(ポリプロピレン)、PS(ポリスチレン)、PC(ポリカーボネート)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、ポリ乳酸、EBR(エチレンブテン共重合体)、EOR(エチレン、オクテン共重合体)等のエチレン−αオレフィン共重合体等が挙げられる。
高分子材料(A)が、SISなど非結晶性高分子である場合は、高分子材料(B)として、結晶性高分子であって融点が80℃以上であるもの、例えばLLDPE、HDPE、LDPE、PPや、非結晶性高分子であってガラス転移温度が80℃以上であるもの、例えばPS、PC、PET、ポリ乳酸等を用いることが好ましい。
例えば、塩化ビニル樹脂(PVC)はガラス転移温度が80℃よりも高いが、市販の軟質PVCは可塑剤が含まれているためガラス転移温度が80℃よりも低い。
高分子材料(A)として高分子材料(A1)を用いる場合、高分子材料(X)の全体を100質量%とするとき、高分子材料(X)は高分子材料(A1)を5〜75質量%含有し、高分子材料(B)を25〜95質量%含有することが好ましい。この範囲であると高い平均吸音率が得られやすい。
該含有量のより好ましい範囲は、高分子材料(A1)が5〜50質量%、高分子材料(B)が50〜95質量%であり、さらに好ましくは高分子材料(A1)が7〜40質量%、高分子材料(B)が60〜93質量%である。
高分子材料(A)として高分子材料(A2)を用いる場合、高分子材料(X)の全体(100質量%)のうち、高分子材料(A2)を50質量%以上用いることが好ましい。この範囲であると高い平均吸音率が得られやすい。高分子材料(A2)の含有量は、より好ましくは60質量%以上であり、100質量%でもよい。
高分子材料(A)として高分子材料(A2)を用いるとともに、さらに高分子材料(B)を併用することも好ましい。この場合は、高分子材料(A2)を50質量%以上、100質量%未満含有し、高分子材料(B)を0質量%超、50質量%以下含有することが好ましい。高分子材料(B)の添加効果を充分に得るうえで、高分子材料(A2)が60〜90質量%、高分子材料(B)が10〜40質量%であることがより好ましい。
高分子材料(A)として高分子材料(A1)と(A2)を併用してもよい。この場合、高分子材料(X)は高分子材料(A1)を5〜50質量%、高分子材料(A2)を5〜40質量%、高分子材料(B)を30〜90質量%含有することが好ましい。より好ましい範囲は、高分子材料(A1)5〜40質量%、高分子材料(A2)5〜30質量%、高分子材料(B)50〜90質量%である。
[フィラー]
フィラーとして、無機フィラーおよび/または有機フィラーを用いることができる。
無機フィラーの例としては、マイカ、タルク、炭酸カルシウム、水酸化マグネシウム、硫酸バリウム等が挙げられる。
無機フィラーを配合する場合、その配合量は特に限定されず、吸音材の比重G、貯蔵弾性率E’、およびtanδの良好な範囲が得られる範囲であればよい。機械強度の点からは、吸音材3の構成材料中80質量%以下が好ましく、60質量%以下がより好ましい。
有機フィラーの例としては、3,3’,3’’,5,5’,5’’−ヘキサ−tert−ブチル−a,a’,a’’−(メシチレン−2,4,6−トリイル)トリ−p−クレゾール(例えば、製品名:アデカスタブ AO−330、ADEKA社製)、トリス(2,4ジ−tert−ブチルフェニル)フォスファイト(例えば、製品名:Irg168、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)が好ましい。
有機フィラーを配合する場合、その配合量は特に限定されず、吸音材の比重G、貯蔵弾性率E’、およびtanδの良好な範囲が得られる範囲であればよい。機械強度の点からは、吸音材3の構成材料中50質量%以下が好ましく、30質量%以下がより好ましい。
本発明において吸音材3の厚さTは、0.5〜3mmであり、好ましくは0.6〜2mmである。0.5mm以上であると吸音材の良好な一次振動が得られやすい。3mm以下であると軽量化の点で好ましい。
吸音材3の厚さが不均一である場合は、Tとして平均値を用いる。
枠体2に吸音材3を固定する手段としては、接着剤、両面テープ等の接着手段を用いてもよく、圧着、溶融圧着により固定してもよい。
さらに吸音材3の表面上(枠体2側とは反対側)に、他の吸音層(図示せず)を積層してもよい。かかる他の吸音層の材質は特に制限されず、従来の吸音材として公知の材料を適宜使用できる。例えば、吸音材3により吸音効果が得られる周波数領域よりも、高周波数領域において吸音効果を奏する吸音層を吸音材3上に積層して設けることにより、吸音体1全体として、吸音効果が得られる周波数領域をより広くすることができる。かかる他の吸音層の材質としては、例えば、発泡樹脂、フェルト、繊維材料、グラスウール、ロックウール、木粉セメント等が挙げられる。特に発泡樹脂、フェルト、繊維材料、グラスウールが好ましい。
吸音体1は、枠体の厚みT、開口部の内径D、吸音材の厚みT、吸音材の比重G、吸音材の貯蔵弾性率E’、およびtanδを上記の範囲とすることにより、小型かつ軽量であり、吸音率のピーク周波数が500Hz以下、好ましくは450Hz以下であり、該ピーク周波数における吸音率(ピーク値)が0.5以上であり、平均吸音率が0.4超、好ましくは0.45以上であるような、低周波領域における高度な吸音効果が得られる。
なお、本発明の吸音体は、開口部を有する枠体と、該開口部を覆う吸音材を備えた構成であればよく、図1に示す形態に限らず、各種の構成とすることができる。例えば図2に示すように、板状の枠体22に複数の開口部22aが設けられており、該枠体22の一面上に、該複数の開口部22aを一括的に覆うように吸音材23が積層、固定された構成を有する吸音体21であってもよい。図2は吸音体21を枠体22側から見た斜視図である。
このように、枠体22に複数の開口部22aが設けられている場合、該複数の開口部22aの形状および大きさは均一でもよく、異なっていてもよい。
また該複数の開口部22aの配置は任意であるが、隣り合う開口部22aどうしの距離dが小さいほど吸音体21における吸音の効率が高くなる。
このような構成の吸音体21においても、同様に、小型かつ軽量で、低周波領域における高度な吸音効果を有し、しかも平均吸音率が高い吸音体が得られる。
以下に実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(例1〜17)
表1に示す配合の膜材料(高分子材料とフィラーの混合物)を用いて膜状の吸音材3を作製した。使用した高分子材料およびフィラー(硫酸バリウム)は表2の通りである。表1の配合の欄において( )内の数値は配合量(単位:質量%)である。例えば「LLDPE(50)/EBR(20)/硫バリ(30)」は、LLDPEの50質量%とEBRの20質量%と硫酸バリウムの30質量%との混合物であることを示す。表1には高分子材料(X)の全体を100質量%とするときの、高分子材料(A1)(A2)(B)のそれぞれの含有割合(単位:質量%)を示す。また高分子材料(X)の融点およびガラス転移温度を上述の方法で測定した。その結果を表1に示す。DSC装置としてはティー・エイ・インスツルメント・ジャパン社製、DSC Q1000を用いた。
吸音材3の厚みTは表3に示す値とした。吸音材3を構成する材料の貯蔵弾性率E’(25℃、20Hz)、比重G、tanδ(15℃および25℃)を測定した結果を表3に示す。貯蔵弾性率E’の欄において、「3E+08」は「3×10」を表わす。
例1,4,5は高分子材料(A1)、(A2)のいずれも用いない比較例である。
得られた膜状の吸音材3を用いて図1に示す構成の吸音体1を作製した。枠体2の材質はアクリル樹脂であり、開口部2aは円形とした。枠体の厚みTおよび開口部2aの内径Dは表1示す値とした。吸音材3と枠体2とは、両面テープにて固定した。
作製した吸音体1について、上述した測定方法により吸音特性(ピーク周波数、吸音率ピーク値、および平均吸音率)を測定した。表3に測定結果を示す。
Figure 2010097143
Figure 2010097143
Figure 2010097143
表3に示されるように、例1〜17のピーク周波数はいずれも430Hz以下であり、低周波領域に吸音効果がある。高分子材料(A1)、(A2)のいずれも用いない例1,4,5に比べて、高分子材料(A1)または(A2)を必須成分として用いた例2、3、6〜17は、平均吸音率が0.44以上と高く、ピーク形状がブロードで良好な吸音が生じる周波数の範囲が広いことがわかる。
本発明の吸音体の一実施形態を示すもので(a)は平面図、(b)は(a)中のB−B線に沿う断面図である。 本発明の吸音体の他の実施形態を示す斜視図である。
符号の説明
1、21…吸音体、
2、22…枠体、
2a、22a…開口部、
3、23…吸音材、
5…背後空気層。

Claims (8)

  1. 開口部を有する枠体と、該開口部を覆う吸音材とを有し、
    前記枠体の厚みTが5〜20mm、前記開口部の内径Dが70〜160mm、前記吸音材の厚みTが0.5〜3mm、前記吸音材の比重Gが0.9〜1.6、前記吸音材の貯蔵弾性率E’が1×10〜1×10Paであり、前記吸音材は高分子材料(X)を用いて形成されており、該高分子材料(X)は80℃以上の融点または80℃以上のガラス転移点を有し、かつ該高分子材料(X)はtanδが0.08以上である高分子材料(A)を含むことを特徴とする吸音体。
  2. 前記高分子材料(X)は、tanδが0.2以上である高分子材料(A1)、およびtanδが0.08未満である高分子材料(B)を含むことを特徴とする請求項1記載の吸音体。
  3. 前記吸音材に含まれる高分子材料(X)の全体を100質量%とするとき、前記高分子材料(A1)の含有量が5〜75質量%、前記高分子材料(B)の含有量が25〜95質量%であることを特徴とする請求項2記載の吸音体。
  4. 前記高分子材料(X)は、tanδが0.08以上0.2未満である高分子材料(A2)を含むことを特徴とする請求項1記載の吸音体。
  5. 前記吸音材に含まれる高分子材料(X)の全体を100質量%とするとき、前記高分子材料(A2)の含有量が50質量%以上であることを特徴とする請求項4記載の吸音体。
  6. 前記高分子材料(X)は、さらに、tanδが0.08未満である高分子材料(B)を含むことを特徴とする請求項4または5に記載の吸音体。
  7. 前記吸音材に含まれる高分子材料(X)の全体を100質量%とするとき、前記高分子材料(B)の含有量が0超〜50質量%未満であることを特徴とする請求項6記載の吸音体。
  8. 前記吸音材の20Hz、15℃におけるtanδが0.07以上であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の吸音体。
JP2008270252A 2008-10-20 2008-10-20 吸音体 Pending JP2010097143A (ja)

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