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JP2010095399A - 多孔質膜形成用塗料及び多孔質膜、セラミックフィルタ、排ガス浄化フィルタ並びにセラミックフィルタの製造方法 - Google Patents

多孔質膜形成用塗料及び多孔質膜、セラミックフィルタ、排ガス浄化フィルタ並びにセラミックフィルタの製造方法 Download PDF

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JP2010095399A JP2008266537A JP2008266537A JP2010095399A JP 2010095399 A JP2010095399 A JP 2010095399A JP 2008266537 A JP2008266537 A JP 2008266537A JP 2008266537 A JP2008266537 A JP 2008266537A JP 2010095399 A JP2010095399 A JP 2010095399A
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Abstract

【課題】DPF等の多孔質セラミックスからなる支持体の表面にセラミックスの多孔質膜を形成することが可能な多孔質膜形成用塗料及び多孔質膜、この多孔質膜を多孔質セラミックスの支持体の表面に形成したセラミックフィルタ及びその製造方法、さらには排ガス浄化フィルタを提供する。
【解決手段】本発明の多孔質膜形成用塗料は、酸化物微粒子と分散媒とを含有してなる塗料であり、酸化物微粒子は、平均一次粒子径が10nm以上かつ1000nm以下、タップかさ密度が0.1g/cm以上かつ1.5g/cm以下、塗料中の平均二次粒子径が0.1μm以上かつ10μm以下であり、この塗料の粘度は、2mPa・s以上かつ1000mPa・s以下である。
【選択図】なし

Description

本発明は、多孔質膜形成用塗料及び多孔質膜、セラミックフィルタ、排ガス浄化フィルタ並びにセラミックフィルタの製造方法に関し、更に詳しくは、自動車のディーゼルエンジン等から排出される排ガスから粒子状物質を除去するための排ガス浄化フィルタの隔壁表面に多孔質膜を形成する際に用いて好適な多孔質膜形成用塗料、この多孔質膜形成用塗料を塗布、熱処理して得られた多孔質膜、この多孔質膜を多孔質セラミックスの支持体の表面に形成したセラミックフィルタ、このセラミックフィルタを備えた排ガス浄化フィルタ、並びにセラミックフィルタの製造方法に関するものである。
従来、使用時の圧力損失が低くかつ微粒子の捕集効率が高いフィルタとしては、大きな気孔径を有する多孔質支持体の表面に、気孔径が多孔質支持体の気孔径よりも小さくかつ厚みが薄い多孔質膜を設けたフィルタが知られている。
このようなフィルタとしては、多孔質セラミックスからなる支持体の表面にセラミックスからなる多孔質膜が形成されたセラミックフィルタが知られている。
このセラミックフィルタでは、多孔質膜は、多孔質セラミックスからなる支持体の表面に、粒子径の小さいセラミックス粒子からなる積層体を形成し、この積層体を熱処理することにより形成される。この多孔質膜の気孔径を捕集する粒子の大きさに合わせて制御する方法としては、積層体を構成しているセラミックス粒子の粒子径を調整する方法が用いられている。
ところで、多孔質セラミックスからなる支持体の表面に、この多孔質セラミックスよりも気孔径が小さくかつ厚みが薄い多孔質膜を形成する場合には、多孔質膜を構成するセラミックス粒子の粒子径を多孔質セラミックスの気孔径よりも小さくする必要があった。このため、多孔質膜を形成する際に、この多孔質膜を構成するセラミックス粒子が多孔質セラミックスの気孔内に侵入してしまうという問題点が生じる虞があった。
そこで、このような問題点を解決するための様々な方法が提案されている。
例えば、セラミックからなる多孔質基材を疎水化処理するとともに、粒子径の小さいセラミックス粒子を含む水系スラリーを用いることにより、この水系スラリーが多孔質基材の気孔内に入らないようにする方法が提案されている(例えば特許文献1)。この方法では、多孔質基材の表面に水系スラリーを付着させるために、水系スラリーに疎水化処理剤を除去またはその機能を低下させる物質を添加している。
また、予め、粒子径の小さいセラミックス粒子を多孔質支持体の気孔径と同等もしくはそれ以上の大きさの二次粒子とし、この二次粒子を含むスラリーを用いて、多孔質膜を形成する方法が提案されており、二次粒子の製造方法としては、セラミックス粒子を予め仮焼する方法(例えば特許文献2)や、スラリーに凝集剤を加えて、セラミックス粒子を凝集させる方法(例えば特許文献3)が提案されている。
さらに、多孔質支持体の気孔に除去可能な物質を充填して、この気孔を塞いだ後、多孔質支持体の表面に粒子径の小さいセラミックス粒子を含むスラリーを塗布する方法が提案されており、気孔を塞ぐ方法としては、除去可能な物質として可燃性物質を用い、この可燃性物質を後の焼成工程により燃焼除去する方法(例えば特許文献4)や、除去可能な物質として水やアルコールを用い、塗布後、乾燥することにより、これら水やアルコールを除去する方法(例えば特許文献5、6)が提案されている。
一方、自動車のディーゼルエンジンから排出される排ガス中に含まれる様々な物質は、大気汚染の原因となり、これまでに様々な環境問題を引き起こしている。特に、排ガス中に含まれる粒子状物質(PM:Particulate Matter)は、喘息や花粉症等のアレルギー性疾患を引き起こす要因とも言われている。
一般に、自動車用ディーゼルエンジンでは、粒子状物質を捕集するために、DPF(Diesel Particulate Filter)と称される排ガス浄化フィルタが使用されている。このDPFは、セラミックス製のハニカム構造体からなるガス流路の両端を市松模様に目封じし、一方のガス流路を排ガスの流入セル(流入ガス流路)、他方のガス流路を排ガスの流出セル(流出ガス流路)としたものであり、この流入セルと流出セルとの間の隔壁中の細孔を排ガスが通過する際に、この排ガス中の粒子状物質が捕集されるようになっている(例えば特許文献7)。
このDPFでは、特にサブミクロン径の粒子状物質の捕集特性を向上させることが要求されているが、従来のDPFでは、その隔壁の平均気孔径が5〜50μm程度であるから、隔壁にPMが堆積していない状態でのDPFにおける捕集効率(PM重量基準)は90%に達しておらず、隔壁にPMが堆積するにつれて、この隔壁にPMの層が形成され、このPM層に新しいPMが捕集されることでDPFにおける捕集効率が向上し、100%に近付いていく。このように、従来のDPFでは、PM層が形成した後の捕集効率は高いものの、PM堆積量が少ない状態での捕集効率は必ずしも満足できるものではないことが知られている(非特許文献1)。
特開2000−218114号公報 特開平11−33322号公報 特開平11−188217号公報 特開平1−274815号公報 特公昭63−66566号公報 特開2000−288324号公報 特開平9−77573号公報 SAEテクニカルペーパー 980545 米国自動車技術者協会 1998年発行(SAE Technical Paper 980545, Society of Automotive Engineers (1998))
上述したように、従来のDPFでは、隔壁の平均気孔径が5〜50μm程度とミクロン径のオーダーであるために、この平均気孔径より径の小さなサブミクロン径の粒子状物質を捕集することは容易ではないという問題点があった。
サブミクロン径の粒子状物質の捕集特性を向上させるためには、隔壁の平均気孔径を縮小することも一つの方法であるが、隔壁の平均気孔径を縮小すると、サブミクロン径の粒子状物質の捕集特性は向上するものの、DPFとしての通気性が低下し、圧力損失が増加するため、十分な排ガス流量が得られないという不具合が生じることとなる。すなわち、従来のDPFでは、特にPM堆積量が少ない状態における高い捕集効率と低い圧力損失(十分な排ガス流量)を両立できておらず、この両方の性能を満たす材料が求められていた。
そこで、DPFにおける隔壁の平均気孔径を5〜50μmのままとし、この隔壁の表面に平均気孔径が数10nm〜5μmの多孔質膜を形成することが考えられている。この多孔質膜を形成する場合、上述した従来技術を適用することが考えられる。
しかしながら、このような多孔質膜を有するDPFにおいても、次のような問題点がある。
例えば、平均気孔径が100nmの多孔質膜を形成するためには、多孔質膜を構成する粒子の一次粒子径を40〜60nm程度とする必要があり、この粒子径はDPFの平均気孔径の数100分の1程度の大きさである。このように、多孔質膜を構成する粒子の一次粒子径は、上記の従来技術における多孔質膜の粒子径がサブミクロンからミクロンのオーダーであるのに比べて非常に小さい。
そのため、DPFの隔壁に多孔質膜を形成する際に、従来技術をそのまま適用すると、多孔質膜を構成する粒子の一部が隔壁の気孔内に流入することを避けるのが難しい。
さらに、DPFは、それぞれのセルが、例えば一端が封止された断面1mm角、長さ150mmの細長い筒状をなしており、さらに、これらのセルは、隣接するセルの封止端部の位置が互いに逆方向となるように交互に封止端部が設けられ、重ねられてハニカム状とされた特殊な形状であるのに対し、上述の従来技術における多孔質支持体は、板状または直径がセンチメートルのオーダーの筒状である。したがって、DPFの主要部であるハニカム構造体の隔壁に多孔質膜を形成する際に上記の従来技術を適用しようとしても、形状が大幅に異なることから適用が難しい。また、従来技術が適用可能であったとしても、工程が複雑になり、用いる材料等も工夫する必要があり、製造コストが高くなる虞がある。
このように、DPFにおけるハニカム構造体の隔壁の表面に多孔質膜を形成する技術については、いまだに確立されていないのが現状である。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、DPF等の多孔質セラミックスからなる支持体の表面にセラミックスの多孔質膜を形成することが可能な多孔質膜形成用塗料及び多孔質膜、この多孔質膜を多孔質セラミックスからなる多孔質支持体の表面に形成したセラミックフィルタ及びその製造方法を提供することを目的とする。
また、本発明のセラミックフィルタにより、粒子状物質の堆積量が少ない状態でも高い捕集効率が得られ、同時に圧力損失が低い排ガス浄化フィルタを提供することをも目的とする。
本発明者等は、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、アルミナやジルコニア等の酸化物を主成分とした微粒子を用いてセラミックス多孔質膜を形成する場合に、平均一次粒子径、タップかさ密度及び塗料中の平均二次粒子径が制御された酸化物を成分とする微粒子と、水を成分とする分散媒とを含有し、その粘度が2mPa・s以上かつ1000mPa・s以下に制御された多孔質膜形成用塗料を用いれば、多孔質セラミックスからなる多孔質支持体の表面にセラミックスの多孔質膜を形成することが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の多孔質膜形成用塗料は、酸化物を成分とする微粒子と分散媒とを含有してなる多孔質膜形成用の塗料であって、前記微粒子は、平均一次粒子径が10nm以上かつ1000nm以下、タップかさ密度が0.1g/cm以上かつ1.5g/cm以下、前記塗料中の平均二次粒子径が0.1μm以上かつ10μm以下であり、前記塗料の粘度は、2mPa・s以上かつ1000mPa・s以下であることを特徴とする。
前記酸化物は、アルミナ、ジルコニア、チタニア、酸化亜鉛、シリカ、イットリア、ムライト、コージェライト、チタン酸アルミニウム、マグネシアの群から選択される1種または2種以上であることが好ましい。
本発明の多孔質膜は、本発明の多孔質膜形成用塗料を塗布して得られた塗膜を熱処理してなる多孔質膜であって、この多孔質膜の平均気孔径は0.02μm以上かつ5μm以下、気孔率は35%以上かつ90%以下であることを特徴とする。
本発明のセラミックフィルタは、平均気孔径が5μm以上かつ50μm以下の多孔質セラミックスからなる多孔質支持体の表面に、本発明の多孔質膜が形成されていることを特徴とする。
本発明の排ガス浄化フィルタは、本発明のセラミックフィルタを備えてなることを特徴とする。
本発明のセラミックフィルタの製造方法は、平均気孔径が5μm以上かつ50μm以下の多孔質セラミックスからなる多孔質支持体の表面に本発明の多孔質膜形成用塗料を塗布して塗膜を形成し、次いで、この塗膜を熱処理することを特徴とする。
本発明の多孔質膜形成用塗料によれば、酸化物を成分とする微粒子の平均一次粒子径を10nm以上かつ1000nm以下、タップかさ密度を0.1g/cm以上かつ1.5g/cm以下、塗料中の平均二次粒子径を0.1μm以上かつ10μm以下に制御し、さらに、塗料の粘度を2mPa・s以上かつ1000mPa・s以下に制御したので、多孔質セラミックスからなる多孔質支持体の表面に塗布した際に、微粒子が多孔質支持体の気孔内に侵入するのを抑制することができる。したがって、多孔質セラミックスからなる多孔質支持体の表面に0.02μm以上かつ5μm以下の平均気孔径を有する均質性に優れたセラミックスの多孔質膜を容易に形成することができる。
また、この多孔質膜形成用塗料を多孔質支持体の表面に塗布するだけで塗膜を形成することができるので、いかなる形状の多孔質支持体であっても、多孔質支持体の形状等の制約を受けることなく、その表面に均質性に優れた多孔質膜を容易に形成することができる。
本発明の多孔質膜によれば、本発明の多孔質膜形成用塗料を塗布して得られた塗膜を熱処理してなる多孔質膜であり、この多孔質膜の平均気孔径を0.02μm以上かつ5μm以下、気孔率を35%以上かつ90%以下としたので、微細粒子を捕集することが可能な多孔質膜を得ることができる。
本発明のセラミックフィルタによれば、平均気孔径が5μm以上かつ50μm以下の多孔質セラミックスからなる多孔質支持体の表面に、本発明の多孔質膜を形成したので、フィルタとしての実効的な平均気孔径を0.02μm以上かつ5μm以下に制御することができる。したがって、サブミクロン径の粒子状物質を捕集することができ、この粒子状物質の捕集特性を向上させるとともに、圧力損失の低いセラミックフィルタを得ることができる。
本発明の排ガス浄化フィルタによれば、本発明のセラミックフィルタを備えたので、高いPM捕集効率と低い圧力損失とを両立させることができる。
本発明のセラミックフィルタの製造方法によれば、平均気孔径が5μm以上かつ50μm以下の多孔質セラミックスからなる多孔質支持体の表面に本発明の多孔質膜形成用塗料を塗布して塗膜を形成し、次いで、この塗膜を熱処理するので、多孔質セラミックスからなる多孔質支持体の表面に、サブミクロンのオーダーの気孔径を有する均質性に優れたセラミックスの多孔質膜を容易に形成することができる。
また、この多孔質膜形成用塗料を多孔質支持体の表面に塗布するだけで塗膜を形成することができるので、いかなる形状の多孔質支持体であっても、多孔質支持体の形状等の制約を受けることなく、その表面に均質性に優れた多孔質膜を容易に形成することができる。以上により、低コストかつ量産性に優れたセラミックフィルタを製造することができる。
本発明の多孔質膜形成用塗料及び多孔質膜、セラミックフィルタ、排ガス浄化フィルタ並びにセラミックフィルタの製造方法を実施するための最良の形態について説明する。
なお、この形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
「多孔質膜形成用塗料」
本実施形態の多孔質膜形成用塗料は、酸化物を成分とする微粒子と分散媒とを含有してなる多孔質膜形成用の塗料であり、この微粒子は、平均一次粒子径が10nm以上かつ1000nm以下、タップかさ密度が0.1g/cm以上かつ1.5g/cm以下、塗料中の平均二次粒子径が0.1μm以上かつ10μm以下であり、この塗料の粘度は、2mPa・s以上かつ1000mPa・s以下である。
微粒子としては、酸化物を主成分とする酸化物微粒子が好ましく、この酸化物としては、アルミナ、ジルコニア、チタニア、酸化亜鉛、シリカ、イットリア、ムライト(ケイ酸アルミニウム)、コージェライト(ケイ酸アルミニウムマグネシウム)、チタン酸アルミニウム、マグネシアの群から選択される1種または2種以上であることが好ましい。
ここで、微粒子の主成分を酸化物とした理由は、この多孔質膜形成用塗料により得られた多孔質膜の耐熱性を十分に確保することができるからである。例えば、DPF等のセラミックフィルタの場合、排ガスの温度が1000℃程度にまで上昇することがあるので、多孔質膜の材料に対しても1000℃程度までの耐熱性が必要になる。
ここで、本実施形態の多孔質膜形成用塗料中の微粒子により形成される多孔質膜の気孔径と気孔率との関係について説明する。
一般に、気孔径や気孔率は膜を形成する微粒子の平均粒子径により決定されることが知られている。ここで、微粒子の形状が球状に近い等方的な形状であれば、両者の相関に特に問題は発生しない。しかしながら、微粒子の形状に異方性がある場合、両者の相関にずれが生じる。これは、平均粒子径は寸法値のみの規定であって、粒子の形状が考慮されていないからである。
次に、「タップかさ密度」について説明する。なお、この「タップかさ密度」とは、日本工業規格JIS R 1628−1997「ファインセラミックス粉末のかさ密度測定方法」に規定されている「タップかさ密度」のことであり、上記の規格には、タップかさ密度の測定方法についても規定されている。
この微粒子のタップかさ密度が真密度(真比重)より小さくなる原因は、微粒子間に空隙が生じるからである。すなわち、タップかさ密度(ρt)と真密度(ρr)との比(ρt/ρr)は、空隙率、すなわち気孔率を示すことになる。
ここで、タップかさ密度を決定付ける主要因は、微粒子の一次粒子径と粒子形状である。粒子形状に差異が無い場合には、微粒子の平均一次粒子径が小さいほどタップかさ密度は小さくなり、得られる多孔質膜の気孔率は増大するが、気孔径は小さくなる。また、微粒子の一次粒子径が等しい場合には、微粒子の形状異方性が高いほどタップかさ密度は小さくなり、得られる多孔質膜の気孔率が増大し気孔径も大きくなる。
したがって、本実施形態の多孔質膜形成用塗料に含まれる微粒子の一次粒子径とタップかさ密度を規定することにより、本実施形態の塗料を用いて形成される多孔質膜の気孔径と気孔率を制御することが可能となる。
以上の点を考慮すると、この微粒子の平均一次粒子径は、10nm以上かつ1000nm以下が好ましく、より好ましくは10nm以上かつ700nm以下、さらに好ましくは15nm以上かつ500nm以下である。
また、この微粒子のタップかさ密度は、0.1g/cm以上かつ1.5g/cm以下が好ましく、より好ましくは0.1g/cm以上かつ1.3g/cm以下、さらに好ましくは0.2g/cm以上かつ1.2g/cm以下である。
これは、微粒子の平均一次粒子径とタップかさ密度を上記の範囲に限定すれば、本発明の目的とする平均気孔径が0.02μm以上かつ5μm以下、気孔率が35%以上かつ90%以下の多孔質膜を形成することができることを示している。
そして、上記の範囲内で平均一次粒子径とタップかさ密度が異なる複数種の微粒子を混合して用いることにより、多孔質膜の気孔径を所望の値に制御することができる。
さらに、微粒子の平均一次粒子径を上記の範囲に限定した理由は、平均一次粒子径が10nmを下回ると、本塗料を用いて形成した多孔質膜の平均気孔径が微粒子の形状に因らず小さくなり、排ガス等がフィルタ内に流入した際に圧力損失が大きくなるので好ましくないからである。また、平均一次粒子径が10nmを下回る微粒子の製造は、コスト高となり、生産性の観点からも好ましくない。
また、微粒子のタップかさ密度が0.1g/cmを下回ると、この微粒子を含む多孔質膜形成用塗料の安定性を保つのが困難になり、また、このような粒子を量産性良く生産するのが難しくなるので、好ましくない。
また、平均一次粒子径が1000nmを超えるか、またはタップかさ密度が1.5g/cmを超えると、粒子径が過大となるために、平均気孔径が5μm以下の多孔質膜を得ることができる安定性が良好な塗料を得るのが難しくなるので、好ましくない。
このような微粒子を分散媒中に分散させて、多孔質膜形成用塗料とする。
この分散工程は、湿式法によることが好ましい。また、この湿式法で用いられる分散機としては、開放型、密閉型のいずれも使用可能であり、例えば、ボールミル、攪拌ミル、ジェットミル、振動ミル、アトライター、高速ミル、ハンマーミル等が好適に用いられる。
上記のボールミルとしては、転動ミル、振動ミル、遊星ミル等が挙げられ、また、攪拌ミルとしては、塔式ミル、攪拌槽型ミル、流通管式ミル、管状ミル等が挙げられる。
この分散媒としては、水または有機溶媒が好適に用いられ、その他、必要に応じて、高分子モノマーやオリゴマーの単体もしくはこれらの混合物も用いられる。
上記の有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、ジアセトンアルコール、フルフリルアルコール、エチレングリコール、ヘキシレングリコール等のアルコール類、酢酸メチルエステル、酢酸エチルエステル等のエステル類、ジエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル(メチルセロソルブ)、エチレングリコールモノエチルエーテル(エチルセロソルブ)、エチレングリコールモノブチルエーテル(ブチルセロソルブ)、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、アセチルアセトン、アセト酢酸エステル等のケトン類、N,N−ジメチルホルムアミド等の酸アミド類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素等が好適に用いられ、これらの溶媒のうち1種のみ、または2種以上を混合して用いることができる。
これらの分散媒のうち、塗料用として好ましいものは、水、アルコール類、ケトン類であり、これらの中でも、水、アルコール類がより好ましく、水が最も好ましい。
また、上記の高分子モノマーとしては、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル等のアクリル系またはメタクリル系のモノマー、エポキシ系モノマー等が好適に用いられる。また、上記のオリゴマーとしては、ウレタンアクリレート系オリゴマー、エポキシアクリレート系オリゴマー、アクリレート系オリゴマー等が好適に用いられる。
この塗料では、微粒子と分散媒との親和性を高めるために、微粒子の表面改質を行っても良い。この微粒子がアルミナやジルコニア等の酸化物微粒子の場合、表面改質剤としては、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、システアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、アミノエタンジオール等が挙げられるが、これらに限定されるものではなく、酸化物微粒子の表面に吸着する官能基を有し、かつ分散媒と親和性を有する末端基を有する表面改質剤であれば良い。
この塗料の粘度は、2mPa・s以上かつ1000mPa・s以下が好ましく、より好ましくは2mPa・s以上かつ500mPa・s以下、さらに好ましくは2mPa・s以上かつ300mPa・s以下である。
ここで、塗料の粘度を上記の範囲に限定した理由は、粘度が2mPa・sを下回ると、この塗料を平均気孔径が5μm以上かつ50μm以下の多孔質セラミックスからなる多孔質支持体の表面、特にDPFの隔壁の表面に塗布した場合に、この塗料が多孔質支持体の内部、すなわちDPFの隔壁の気孔内に浸入し易くなり、多孔質支持体の表面に多孔質膜を形成することが難くなるので好ましくないからである。また、粘度が1000mPa・sを超えると、多孔質支持体により構成されるフィルタ基体の内部、特にDPFのセルの内部に塗料を十分に浸透させることができなくなったり、フィルタ基体の内部、特にDPFのセル中の余分な塗料を除去するのが困難になる等のため、所望の多孔質膜が形成されなかったり、均一な厚みの多孔質膜が形成し難くなったりするので好ましくないからである。
この塗料中の微粒子の平均二次粒子径は、0.1μm以上かつ10μm以下が好ましく、より好ましくは0.1μm以上かつ8μm以下、さらに好ましくは0.1μm以上かつ7μm以下である。
ここで、塗料中の微粒子の平均二次粒子径を上記の範囲に限定した理由は、塗料中の微粒子の平均二次粒子径が0.1μmを下回ると、この塗料を平均気孔径が5μm以上かつ50μm以下の多孔質セラミックスからなる多孔質支持体の表面に塗布した場合に、この塗料が多孔質支持体の内部に浸入し易くなり、多孔質支持体の表面に多孔質膜を形成することが難くなるので好ましくないからである。また、微粒子の平均二次粒子径が10μmを超えると、塗料の分散安定性を確保するのが困難になったり、均質な多孔質膜を得難くなるので好ましくないからである。
この塗料中の微粒子の含有率は、塗料の粘度、塗料中の微粒子の平均二次粒子径が本発明の範囲内となるように適宜選択することができ、好ましくは2質量%以上かつ60質量以下、より好ましくは3質量%以上かつ50質量以下、さらに好ましくは5質量%以上かつ40質量以下である。
ここで、塗料中の微粒子の含有率が2質量%を下回ると、塗料の粘度が2mPa・sを下回り易くなったり、所望の膜厚を得るために塗工回数を増やす必要が生じる等により、生産性が劣る虞があるので好ましくない。また、微粒子の含有率が60質量%を超えると、塗料の分散安定性を確保するのが困難になったり、均一な多孔質膜を得難くなるので好ましくない。
この塗料は、微粒子とDPF等の多孔質セラミックスからなる多孔質支持体との間にバインダー機能を持たせる等のために、親水性あるいは疎水性の高分子等を適宜含有してもよい。この高分子等は、上記の分散媒に溶解し、かつ塗料中の微粒子の平均二次粒子径及び塗料の粘度が所望の値になる範囲で適宜選択することができる。
ここで、水を分散媒とした場合、親水性高分子としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、ポリアクリルアミド、ポリスチレンスルホン酸、ポリアクリル酸ポリビニルビロリドン、ポリアリルアミン等の合成高分子;セルロース、デキストリン、デキストラン、デンプン、キトサン、ペクチン、アガロース、カラギーナン、キチン、マンナン等の多糖類;ゼラチン、カゼイン、コラーゲン、ラミニン、フィブロネクチン、エラスチン等のタンパク質等を用いることができる。
また、これら合成高分子、多糖類、タンパク質等を由来とするゲル、ゾル等の物質を用いることもできる。
この塗料における上記の微粒子の質量に対する上記の高分子の質量の比(高分子の質量/微粒子の質量)は、塗料中の微粒子の平均二次粒子径及び塗料の粘度が所望の値になる範囲で適宜選択することができるが、0以上かつ1以下の範囲が好ましい。
上記の高分子は、最終的に熱処理によって揮散、分解ないしは焼失し、多孔質膜には残存しない成分であるから、上記の比が1を超えると、高分子の含有率が高すぎてしまい、コストの上昇を招くことになるので好ましくない。
この塗料の分散安定性を確保したり、あるいは塗布性を向上させたりするために、界面活性剤、防腐剤、安定化剤、消泡剤、レベリング剤等を適宜添加してもよい。これらは、塗料中の微粒子の平均二次粒子径及び塗料の粘度が所望の範囲になるように適宜選択することができる。
これら界面活性剤、防腐剤、安定化剤、消泡剤、レベリング剤等の添加量に特に制限はなく、塗料の粘度及び塗料中の微粒子の平均二次粒子径が本発明の範囲内となるように、添加する目的に応じて加えればよい。
この多孔質膜形成用塗料によれば、0.02μm以上かつ5μm以下の平均気孔径を有する均質性に優れたセラミックスの多孔質膜を、支持体の表面に容易に形成することができる。
この多孔質膜形成用塗料は、塗布するだけで塗膜を形成することができるので、対象物の形状等の制約を受けることなく、その表面に均質性に優れた多孔質膜を容易に形成することができる。
「多孔質膜」
本実施形態の多孔質膜は、上記の多孔質膜形成用塗料を多孔質セラミックスからなる多孔質支持体の表面に塗布し、得られた塗膜を熱処理することにより、得ることができる。
この多孔質膜の平均気孔径は0.02μm以上かつ5μm以下、気孔率は35%以上かつ90%以下であることが好ましい。
塗布方法については、多孔質支持体の形状や材質に合わせて適宜選択すればよく、特に制限はないが、ウォッシュコート、ディップコート等の塗布方法を用いることができる。
なお、塗布時においては、この多孔質支持体は乾燥した状態でもよいが、この多孔質支持体を溶媒に浸漬し、この多孔質支持体の気孔内の空気を予め溶媒で置換した状態としたものが好ましい。このようにした理由は、多孔質支持体の気孔内に残留している空気が、塗布工程中あるいはその後に多孔質支持体から気泡となって放出され、多孔質膜が部分的に形成されなくなるといった事態を抑制し、均一な多孔質膜が得られる効果があるからである。
この塗膜には、分散剤の他、必要に応じて上記の高分子、界面活性剤、防腐剤、安定化剤、消泡剤、レベリング剤等が添加されているので、これらを除去し、かつ塗膜に微細孔構造を形成する等のために熱処理を行う。
熱処理温度は、200℃以上かつ2000℃以下が好ましく、より好ましくは300℃以上かつ1500℃以下である。
また、熱処理時間は、0.25時間以上かつ10時間以下が好ましく、より好ましくは0.5時間以上かつ5時間以下である。
この熱処理の際の雰囲気は、特に限定されず、大気等の酸化性雰囲気、窒素、アルゴン、ネオン、キセノン等の不活性雰囲気、水素、一酸化炭素等の還元性雰囲気、のいずれかの雰囲気中にて行うことができる。
「セラミックフィルタ」
本実施形態のセラミックフィルタは、平均気孔径が5μm以上かつ50μm以下の多孔質セラミックスからなる多孔質支持体の表面に、上記の多孔質膜が形成された構造である。
多孔質支持体の形状としては、使用する目的、すなわち捕集対象物の種類、その形状及び寸法、使用環境条件(気体あるいは液体中での使用、使用温度等)等に合わせて、板状、筒状、ハニカム状等を適宜選択することができる。
本実施形態のセラミックフィルタは、特に排ガス浄化フィルタとして好適であり、この排ガス浄化フィルタとしては、例えば、後述する自動車用ディーゼルエンジンに用いられる排ガス浄化フィルタであるDPFが挙げられる。
「排ガス浄化フィルタ」
図1は、本発明の一実施形態の自動車用ディーゼルエンジンに用いられる排ガス浄化フィルタであるDPFを示す一部破断斜視図、図2は、同DPFの隔壁構造を示す断面図であり、図1において符号βで示す面を拡大した図である。
このDPF10は、多数の細孔(気孔)を有する円柱状の多孔質セラミックスからなるフィルタ基体(多孔質支持体)11と、このフィルタ基体11内に形成されたガス流路12と、このガス流路12のうち排ガスの上流側の端部が開放された流入セル12Aの内壁面12aに設けられた多孔質膜13とにより概略構成されている。
フィルタ基体11は、炭化ケイ素、コーディエライト、チタン酸アルミニウム、窒化ケイ素等の耐熱性の多孔質セラミックスからなるハニカム構造体であり、排ガスGの流れ方向である軸方向に沿い、平均気孔径が5μm以上かつ50μm以下の多孔質セラミックスからなる隔壁14によりハニカム構造とされ、この隔壁14により囲まれた軸方向の中空の領域が多数のセル状のガス流路12とされている。
このフィルタ基体11の軸方向の両端面のうち一方の端面αが、粒子状物質を含む排ガスGが流入する流入面とされ、他方の端面γが、上記の排ガスGから粒子状物質を取り除いた浄化ガスCを排出する排出面とされている。
ガス流路12は、排ガスGの流れ方向(長手方向)から見た場合に、上流側端部と下流側端部とが交互に閉塞された構造、すなわち、排ガスGの流入側である上流側端部が開放された流入セル12Aと、浄化ガスCを排出する側である下流側端部が開放された流出セル12Bとにより構成されている。
この流入セル12Aの内壁面(隔壁14の流入セル12A側の表面)12aには、耐熱性の高い酸化物微粒子からなる多孔質膜13が形成されている。この多孔質膜13が耐熱性の高い耐熱性の高い酸化物微粒子で形成されているのは、DPF10が、捕集した粒子状物質30を燃焼除去する際に、1000℃程度の高温まで加熱される可能性があるからである。
この多孔質膜13は、フィルタ基体11の隔壁14を構成する多孔質セラミックスの細孔内に実質的に入り込むことなく、流入セル12Aの内壁面12a上にて独立した膜となっている。すなわち、多孔質膜13を形成する耐熱性の高い酸化物微粒子は、フィルタ基体11の隔壁14の内部への侵入が抑制され、また、隔壁14に形成されている気孔を塞ぐことなく、流入セル12Aの内壁面12aに形成されている。
この多孔質膜13は、多数の気孔を有することにより、これらの気孔が連通し、結果として、貫通孔を有するフィルタ状多孔質となっている。
この多孔質膜13の平均気孔径は0.02μm以上かつ5μm以下、気孔率は35%以上かつ90%以下であることが好ましい。
その理由は、平均気孔率や平均気孔径がこれらの範囲より小さい場合には、粒子状物質30を含む排ガスGをDPF10内に流入させた際の圧力損失が高くなるからであり、一方、平均気孔率や平均気孔径がこれらの範囲より大きい場合には、粒子状物質30の捕集率やフィルタ再生時の効率が低下するからである。
このように、多孔質膜13の平均気孔径および平均気孔率を上記の範囲内とするためには、平均一次粒子径が10nm以上かつ1000nm以下、かつタップかさ密度が0.1g/cm以上かつ1.5g/cm以下である耐熱性の高い酸化物微粒子を用いることが好ましい。
このDPF10では、図2に示すように、その流入口側、すなわち端面α側から流入した粒子状物質30を含む排ガスGは、流入セル12Aを、端面α側から端面γ側へと流れる過程で、フィルタ基体11の隔壁14を通過する。この際、排ガスG中に含まれる粒子状物質30は隔壁14の流入セル12A側の内壁面12aに形成された多孔質膜13により捕集されて除去され、この粒子状物質30が除去された浄化ガスCは、流出セル12Bを端面α側から端面γ側へと流れ、最終的に排出口側、すなわち端面γ側から排出される。
本実施形態のDPF10によれば、フィルタ基体11の隔壁14における平均気孔径が5〜50μmであり、従来のDPFにおいてはフィルタ体として作用していた隔壁14の平均気孔径と変わらないので、圧力損失の増加を起こすことなく、十分な排ガス流を得ることができる。
また、隔壁14の流入セル12A側の内壁面12aに形成された多孔質膜13の平均気孔径が0.02〜5μmであり、多孔質支持体(従来のDPFのフィルタ体)の気孔径よりも小さいので、粒子状物質は堆積量が少ない段階から多孔質膜13に捕捉されることとなり、粒子状物質の堆積量に依らず高い捕集効率を得ることができる。
次に、本実施形態のDPF10の製造方法について説明する。
まず、炭化ケイ素、コーディエライト、チタン酸アルミニウム、窒化ケイ素等の耐熱性の多孔質セラミックスからなるハニカム構造体のフィルタ基体11を用意する。
このフィルタ基体11は乾燥した状態でもよいが、フィルタ基体11を溶媒に浸漬し、このフィルタ基体11の隔壁14の気孔内の空気を予め溶媒で置換したものが好ましい。
ここで、隔壁14の気孔内の空気を溶媒で置換しておくことが好ましいのは、気孔内に残留している空気が、塗布工程において隔壁14から気泡となって放出され、多孔質膜13が部分的に形成されなくなるといった事態を抑制し、均一な多孔質膜が得られる効果があるからである。
この溶媒としては、水、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、ジアセトンアルコール、フルフリルアルコール、エチレングリコール、ヘキシレングリコール等のアルコール類、酢酸メチルエステル、酢酸エチルエステル等のエステル類、ジエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル(メチルセロソルブ)、エチレングリコールモノエチルエーテル(エチルセロソルブ)、エチレングリコールモノブチルエーテル(ブチルセロソルブ)、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、アセチルアセトン、アセト酢酸エステル等のケトン類、N,N−ジメチルホルムアミド等の酸アミド類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素等が好適に用いられ、これらの溶媒のうち1種のみ、または2種以上を混合して用いることができる。
これらの溶媒のなかでも、水、アルコール類、ケトン類が好ましく、水、炭素数が1以上かつ3以下のアルコール、アセトン、メチルエチルケトンがより好ましい。
この溶媒中にフィルタ基体を浸漬する際に、溶媒及びフィルタ基体を静置しておいてもよく、また、溶媒及びフィルタ基体に超音波を印加したり、あるいは、これらを煮沸した後冷却する等の方法により、フィルタ基体の気孔内の空気を外部に放出され易くしても良い。
次いで、フィルタ基体11の流入セル12Aの内壁面12aに、上記の多孔質膜形成用塗料を塗布し、塗膜を形成する。
この多孔質膜形成用塗料の塗布方法については、特に制限はなく、ウォッシュコート法、ディップコート法等の塗布方法を用いることができる。
また、塗布した後に、圧縮空気等を用いて所望の膜厚を得るのに必要な量以上の、余分な塗料を除去してもよい。
なお、1回の塗工で所望の厚みの塗膜が得られない場合、所望の膜厚になるまで塗布と乾燥を繰り返し行っても良い。
この場合における乾燥は、次回の塗工にて均一な厚みの塗膜が形成される程度に乾燥していればよく、次工程の熱処理の前工程である乾燥工程である必要はない。また、隔壁14の気孔内には浸漬により予め空気を置換した溶媒が残留し、かつ既に塗布された多孔質膜形成用塗料が上記の溶媒と混ざらない程度に乾燥する工程であってもよい。
次いで、この塗膜が形成されたフィルタ基体11に熱処理を施す。
熱処理温度は、200℃以上かつ2000℃以下が好ましく、より好ましくは300℃以上かつ1500℃以下である。
熱処理時間は、0.25時間以上かつ10時間以下が好ましく、より好ましくは0.5時間以上かつ5時間以下である。
これら熱処理温度及び熱処理時間は、塗膜中の微粒子の成分や粒子径、及び塗膜に含まれる分散剤等の成分や量を考慮して選択することが好ましい。
熱処理の雰囲気は、特に限定されず、大気等の酸化性雰囲気、窒素、アルゴン、ネオン、キセノン等の不活性雰囲気、水素、一酸化炭素等の還元性雰囲気、のなかから適宜選択することができる。選択に際しては、支持体の材質、塗膜中の微粒子の成分、熱処理温度及び熱処理時間等を考慮して最適な雰囲気を選択することが好ましい。
この熱処理により、塗膜に含まれる分散媒や高分子等が揮散、分解ないしは焼失して除去されるとともに、塗膜中の微粒子同士が融着することにより微細孔構造の多孔質膜13が形成される。
このDPF10によれば、多孔質セラミックスからなるフィルタ基体11の流入セル12Aの内壁面12aに多孔質膜13を形成したので、排ガスG中に含まれる粒子状物質30を除去し、クリーンな浄化ガスCとして排出することができる。したがって、排ガスGの浄化性能を向上させることができる。
このDPF10の製造方法によれば、多孔質セラミックスからなるフィルタ基体11の流入セル12Aの内壁面12aに多孔質膜13を形成したDPF10を容易に得ることができる。
また、上記の多孔質膜形成用塗料をフィルタ基体11の流入セル12Aの内壁面12aに塗布するだけで塗膜を形成することができるので、フィルタ基体11がいかなる形状であっても、このフィルタ基体11の形状等の制約を受けることなく、その表面に均質性に優れた多孔質膜13を容易に形成することができる。
以上により、低コストかつ量産性に優れたDPF10を製造することができる。
なお、本実施形態では、セラミックフィルタとして、DPFを例に挙げて説明したが、セラミックフィルタは、DPFに限定されること無く、従来から知られている円筒状フィルタ、円柱の軸方向に多数の貫通孔が形成されたレンコン状フィルタ等はもちろんのこと、DPFより複雑な構造や組成のものに対しても十分適用可能である。
以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
「実施例1」
(塗料の作製)
アルミナ(Al)微粒子A−1(平均一次粒子径:10nm、タップかさ密度:0.1g/cm)45g、ポリカルボン酸系分散剤2.25g、水253gをボールミルで2時間混合し、固形分が15質量%のアルミナ分散液Aを得た。
次いで、このアルミナ分散液A167g、メチルセルロースA(25℃における2%水溶液の粘度が15mPa・s)を15質量%含むメチルセルロース水溶液30g、水53gを、マグネチックスターラーを用いて1時間攪拌・混合し、アルミナ微粒子を水中に分散させた実施例1の塗料Aを得た。
(塗料の評価)
この塗料Aの25℃における粘度を、B型粘度計(東機産業(株)製)を用いて測定した。
また、この塗料A中のアルミナ微粒子の平均二次粒子径を、動的光散乱法により、測定装置HPPS(Malvern Instruments社製)を用いて測定した。
(多孔質膜の形成)
SiC製のハニカムフィルタ(DPF、平均気孔径:10μm、気孔率:42%)を純水に浸漬し、さらに超音波を30分間印加した。その後、超音波の印加を停止した状態で、純水中に12時間保持した。この操作により、ハニカムフィルタの細孔内に水を充填した。
次いで、このハニカムフィルタを塗料Aに浸漬した後に引き上げるディップコートを行い、次いで、150℃にて1時間乾燥し、さらに、大気中、500℃にて2時間焼成した。
この操作を3回繰り返し、ハニカムフィルタの表面にアルミナ微粒子を主成分とするアルミナ多孔質膜が形成された実施例1のDPFを得た。
(多孔質膜の評価)
この実施例1のDPFを小さく破断し、その隔壁の表面及び断面を電界放射型走査電子顕微鏡(FE−SEM)S−4000(日立計測器サービス(株)社製)を用いて観察した。その結果、隔壁の内部における微粒子の量は少なく、この隔壁の表面には約20μmの厚みの多孔質膜が形成されていた。
図3に、実施例1のDPFの隔壁の断面の電界放射型走査電子顕微鏡(FE−SEM)像を示す。
上記の破断したDPFにおける平均気孔径及び気孔率を、水銀ポロシメーター AutoPoreIV 9505(島津製作所社製)を用いて、水銀圧入法により測定した。
同様に、多孔質膜が形成されていないSiC製のハニカムフィルタ(DPF、平均気孔径:10μm、気孔率:42%)における平均気孔径及び気孔率を、水銀ポロシメーター AutoPoreIV 9505(島津製作所社製)を用いて、水銀圧入法により測定した。
次いで、上記の破断したDPFにおける平均気孔径及び気孔率と、上記のハニカムフィルタにおける平均気孔径及び気孔率と、ハニカムフィルタの質量と、ハニカムフィルタの表面に付着したアルミナ微粒子の質量とから、隔壁表面に形成された多孔質膜の平均気孔径及び気孔率を算出した。
これらの結果を表1に示す。
「実施例2」
実施例1のアルミナ分散液A167g、メチルセルロースB(25℃における2%水溶液の粘度が100mPa・s)を15質量%含むメチルセルロース水溶液30g、水53gを、マグネチックスターラーを用いて1時間攪拌・混合し、アルミナ微粒子を水中に分散させた実施例2の塗料Bを得た。
この塗料Bを用い、実施例1と同様にして、塗料の評価、多孔質膜の形成及び評価を行った。
これらの結果を表1に示す。
「実施例3」
実施例1のアルミナ分散液A167g、メチルセルロースC(25℃における2%水溶液の粘度が1000mPa・s)を15質量%含むメチルセルロース水溶液30g、水53gを、マグネチックスターラーを用いて1時間攪拌・混合し、アルミナ微粒子を水中に分散させた実施例3の塗料Cを得た。
この塗料Cを用い、実施例1と同様にして、塗料の評価、多孔質膜の形成及び評価を行った。
これらの結果を表1に示す。
「実施例4」
アルミナ微粒子A−2(平均一次粒子径:60nm、タップかさ密度:0.6g/cm)45g、ポリカルボン酸系分散剤2.25g、水253gをボールミルで2時間混合し、固形分が15質量%のアルミナ分散液Dを得た。
次いで、このアルミナ分散液D167g、メチルセルロースA(25℃における2%水溶液の粘度が15mPa・s)を15質量%含むメチルセルロース水溶液30g、水53gを、マグネチックスターラーを用いて1時間攪拌・混合し、アルミナ微粒子を水中に分散させた実施例4の塗料Dを得た。
この塗料Dを用い、実施例1と同様にして、塗料の評価、多孔質膜の形成及び評価を行った。
これらの結果を表1に示す。
「実施例5」
実施例4のアルミナ分散液D167g、メチルセルロースB(25℃における2%水溶液の粘度が100mPa・s)を15質量%含むメチルセルロース水溶液30g、水53gを、マグネチックスターラーを用いて1時間攪拌・混合し、アルミナ微粒子を水中に分散させた実施例5の塗料Eを得た。
この塗料Eを用い、実施例1と同様にして、塗料の評価、多孔質膜の形成及び評価を行った。
これらの結果を表1に示す。
「実施例6」
実施例4のアルミナ分散液D167g、メチルセルロースC(25℃における2%水溶液の粘度が1000mPa・s)を15質量%含むメチルセルロース水溶液30g、水53gを、マグネチックスターラーを用いて1時間攪拌・混合し、アルミナ微粒子を水中に分散させた実施例6の塗料Fを得た。
この塗料Fを用い、実施例1と同様にして、塗料の評価、多孔質膜の形成及び評価を行った。
これらの結果を表1に示す。
「実施例7」
アルミナ微粒子A−3(平均一次粒子径:200nm、タップかさ密度:1.1g/cm)45g、ポリカルボン酸系分散剤2.25g、水253gをボールミルで2時間混合し、固形分が15質量%のアルミナ分散液Gを得た。
次いで、このアルミナ分散液G167g、メチルセルロースA(25℃における2%水溶液の粘度が15mPa・s)を15質量%含むメチルセルロース水溶液30g、水53gを、マグネチックスターラーを用いて1時間攪拌・混合し、アルミナ微粒子を水中に分散させた実施例7の塗料Gを得た。
この塗料Gを用い、実施例1と同様にして、塗料の評価、多孔質膜の形成及び評価を行った。
これらの結果を表1に示す。
「実施例8」
実施例7のアルミナ分散液G167g、メチルセルロースB(25℃における2%水溶液の粘度が100mPa・s)を15質量%含むメチルセルロース水溶液30g、水53gを、マグネチックスターラーを用いて1時間攪拌・混合し、アルミナ微粒子を水中に分散させた実施例8の塗料Hを得た。
この塗料Hを用い、実施例1と同様にして、塗料の評価、多孔質膜の形成及び評価を行った。
これらの結果を表1に示す。
「実施例9」
実施例7のアルミナ分散液G167g、メチルセルロースC(25℃における2%水溶液の粘度が1000mPa・s)を15質量%含むメチルセルロース水溶液30g、水53gを、マグネチックスターラーを用いて1時間攪拌・混合し、アルミナ微粒子を水中に分散させた実施例9の塗料Iを得た。
この塗料Iを用い、実施例1と同様にして、塗料の評価、多孔質膜の形成及び評価を行った。
これらの結果を表1に示す。
「実施例10」
アルミナ微粒子A−4(平均一次粒子径:1000nm、タップかさ密度:1.5g/cm)45g、ポリカルボン酸系分散剤2.25g、水253gをボールミルで2時間混合し、固形分が15質量%のアルミナ分散液Jを得た。
次いで、このアルミナ分散液J167g、メチルセルロースA(25℃における2%水溶液の粘度が15mPa・s)を15質量%含むメチルセルロース水溶液10g、水73gを、マグネチックスターラーを用いて1時間攪拌・混合し、アルミナ微粒子を水中に分散させた実施例10の塗料Jを得た。
この塗料Jを用い、実施例1と同様にして、塗料の評価、多孔質膜の形成及び評価を行った。
これらの結果を表1に示す。
「実施例11」
チタニア(TiO)微粒子(平均一次粒子径:40nm、タップかさ密度:0.6g/cm)45g、ポリカルボン酸系分散剤2.25g、水253gをボールミルで2時間混合し、固形分が15質量%のチタニア分散液Kを得た。
次いで、このチタニア分散液K167g、メチルセルロースA(25℃における2%水溶液の粘度が15mPa・s)を15質量%含むメチルセルロース水溶液30g、水53gを、マグネチックスターラーを用いて1時間攪拌・混合し、チタニア微粒子を水中に分散させた実施例11の塗料Kを得た。
この塗料Kを用い、実施例1と同様にして、塗料の評価、多孔質膜の形成及び評価を行った。
これらの結果を表1に示す。
「実施例12」
イットリア安定化ジルコニア(YSZ)微粒子(平均一次粒子径:40nm、タップかさ密度:0.8g/cm)90g、ポリカルボン酸系分散剤4.5g、水205.5gをボールミルで2時間混合し、固形分が30質量%のイットリア安定化ジルコニア分散液Lを得た。
次いで、このイットリア安定化ジルコニア分散液L167g、メチルセルロースA(25℃における2%水溶液の粘度が15mPa・s)を15質量%含むメチルセルロース水溶液30g、水53gを、マグネチックスターラーを用いて1時間攪拌・混合し、イットリア安定化ジルコニア微粒子を水中に分散させた実施例12の塗料Lを得た。
この塗料Lを用い、実施例1と同様にして、塗料の評価、多孔質膜の形成及び評価を行った。
これらの結果を表1に示す。
「実施例13」
酸化亜鉛(ZnO)微粒子(平均一次粒子径:40nm、タップかさ密度:0.8g/cm)90g、ポリカルボン酸系分散剤4.5g、水205.5gをボールミルで2時間混合し、固形分が30質量%の酸化亜鉛分散液Mを得た。
次いで、この酸化亜鉛分散液M167g、メチルセルロースA(25℃における2%水溶液の粘度が15mPa・s)を15質量%含むメチルセルロース水溶液30g、水53gを、マグネチックスターラーを用いて1時間攪拌・混合し、酸化亜鉛微粒子を水中に分散させた実施例13の塗料Mを得た。
この塗料Mを用い、実施例1と同様にして、塗料の評価、多孔質膜の形成及び評価を行った。
これらの結果を表1に示す。
「比較例1」
実施例1のアルミナ分散液A83g、メチルセルロースD(25℃における2%水溶液の粘度が3mPa・s)を15質量%含むメチルセルロース水溶液16.7g、水150gを、マグネチックスターラーを用いて1時間攪拌・混合し、アルミナ微粒子を水中に分散させた比較例1の塗料Nを得た。
この塗料Nを用い、実施例1と同様にして、塗料の評価、ハニカムフィルタ(DPF)への塗布を行った。
また、実施例1と同様にして、DPFの隔壁の表面及び断面を電界放出型走査型電子顕微鏡(FE−SEM)を用いて観察したところ、隔壁の表面には多孔質膜が形成されていないことが確認された。
これらの結果を表1に示す。
「比較例2」
実施例1のアルミナ分散液A167g、メチルセルロースE(25℃における2%水溶液の粘度が2000mPa・s)を15質量%含むメチルセルロース水溶液30g、水53gをフラスコに投入し、手振りにて攪拌・混合し、アルミナ(Al)微粒子を水中に分散させた比較例2の塗料Pを得た。
この塗料Pを用い、実施例1と同様にして、塗料の評価を行った。
また、この塗料Pを用いて、ハニカムフィルタ(DPF)への塗布を行った。
また、実施例1と同様にして、DPFの隔壁の表面及び断面を電界放出型走査型電子顕微鏡(FE−SEM)を用いて観察したところ、粒子の固着が不均一になっており、多孔質膜が形成されていないことが確認された。
これらの結果を表1に示す。
「比較例3」
アルミナ微粒子A−1(平均一次粒子径:10nm、タップかさ密度:0.1g/cm)45g、ポリカルボン酸系分散剤2.25g、水253gを、直径が0.1mmのジルコニアビーズを用いたサンドグラインダーにて4時間分散処理し、固形分が15質量%のアルミナ分散液Qを得た。
次いで、このアルミナ分散液Q167g、メチルセルロースA(25℃における2%水溶液の粘度が15mPa・s)を15質量%含むメチルセルロース水溶液30g、水53gを、マグネチックスターラーを用いて1時間攪拌・混合し、アルミナ微粒子を水中に分散させた比較例3の塗料Qを得た。
この塗料Qを用い、実施例1と同様にして、塗料の評価、ハニカムフィルタ(DPF)への塗布を行った。
また、実施例1と同様にして、DPFの隔壁の表面及び断面を電界放出型走査型電子顕微鏡(FE−SEM)を用いて観察したところ、隔壁の表面には多孔質膜が形成されていないことが確認された。
これらの結果を表1に示す。
「比較例4」
アルミナ微粒子A−5(平均一次粒子径:2000nm、タップかさ密度:1.6g/cm)45g、ポリカルボン酸系分散剤2.25g、水253gをボールミルで2時間混合し、固形分が15質量%のアルミナ分散液Rを得た。
次いで、このアルミナ分散液R167g、メチルセルロースA(25℃における2%水溶液の粘度が15mPa・s)を15質量%含むメチルセルロース水溶液30g、水53gを、マグネチックスターラーを用いて1時間攪拌・混合し、アルミナ微粒子を水中に分散させた比較例4の塗料Rを得た。
この塗料Rは、撹拌・混合を停止すると、直ちにアルミナ微粒子の沈降が始まり、短時間でアルミナ微粒子の沈殿物と上澄み液との2層に分離してしまった。
これにより、この塗料Rは多孔質膜形成用塗料として適さないことが分かった。
Figure 2010095399
本発明の一実施形態のDPFを示す一部破断斜視図である。 本発明の一実施形態のDPFの隔壁構造を示す断面図である。 本発明の実施例1のDPFの隔壁の断面を示す電界放射型走査電子顕微鏡(FE−SEM)像である。
符号の説明
10 DPF
11 フィルタ基体
12 ガス流路
12A 流入セル
12B 流出セル
13 多孔質膜
14 隔壁
30 粒子状物質
α、γ 端面
G 排ガス
C 浄化ガス

Claims (6)

  1. 酸化物を成分とする微粒子と分散媒とを含有してなる多孔質膜形成用の塗料であって、
    前記微粒子は、平均一次粒子径が10nm以上かつ1000nm以下、タップかさ密度が0.1g/cm以上かつ1.5g/cm以下、前記塗料中の平均二次粒子径が0.1μm以上かつ10μm以下であり、
    前記塗料の粘度は、2mPa・s以上かつ1000mPa・s以下であることを特徴とする多孔質膜形成用塗料。
  2. 前記酸化物は、アルミナ、ジルコニア、チタニア、酸化亜鉛、シリカ、イットリア、ムライト、コージェライト、チタン酸アルミニウム、マグネシアの群から選択される1種または2種以上であることを特徴とする請求項1記載の多孔質膜形成用塗料。
  3. 請求項1または2記載の多孔質膜形成用塗料を塗布して得られた塗膜を熱処理してなる多孔質膜であって、
    この多孔質膜の平均気孔径は0.02μm以上かつ5μm以下、気孔率は35%以上かつ90%以下であることを特徴とする多孔質膜。
  4. 平均気孔径が5μm以上かつ50μm以下の多孔質セラミックスからなる多孔質支持体の表面に、請求項3記載の多孔質膜が形成されていることを特徴とするセラミックフィルタ。
  5. 請求項4記載のセラミックフィルタを備えてなることを特徴とする排ガス浄化フィルタ。
  6. 平均気孔径が5μm以上かつ50μm以下の多孔質セラミックスからなる多孔質支持体の表面に請求項1または2記載の多孔質膜形成用塗料を塗布して塗膜を形成し、次いで、この塗膜を熱処理することを特徴とするセラミックフィルタの製造方法。
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