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JP2010090368A - 熱収縮性ポリフェニレンスルフィド系チューブ及び該チューブで被覆された部材 - Google Patents

熱収縮性ポリフェニレンスルフィド系チューブ及び該チューブで被覆された部材 Download PDF

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JP2010090368A JP2009207749A JP2009207749A JP2010090368A JP 2010090368 A JP2010090368 A JP 2010090368A JP 2009207749 A JP2009207749 A JP 2009207749A JP 2009207749 A JP2009207749 A JP 2009207749A JP 2010090368 A JP2010090368 A JP 2010090368A
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Hidetaka Arai
英敬 新井
Genichi Yamashita
元一 山下
Koichiro Taniguchi
浩一郎 谷口
Asami Kitajima
阿沙美 北島
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Mitsubishi Plastics Inc
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Abstract

【課題】耐熱性、低温収縮性、電気特性、耐薬品性、耐電解液性など熱収縮性チューブに要求される特性を満たすポリフェニレンスルフィド系熱収縮性チューブの提供。
【解決手段】熱収縮性ポリフェニレンスルフィド系チューブにおいて、熱可塑性ポリフェニレンスルフィド系樹脂(a)からなる樹脂組成物(A)を主成分とし、JIS−K7121に準じて示差走査熱量計で測定される冷結晶化温度Tcと、同様に測定されるガラス転移温度Tgとの差を35℃以上とし、かつTgを65℃から85℃の範囲とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、結晶性樹脂を用いた熱収縮性チューブ及び該チューブで被覆された部材に関し、さらに詳細には、耐熱性と低温収縮性に優れ、電子部品、特にはアルミ電解コンデンサなどのコンデンサの被覆用として好適な熱収縮性チューブ及び該チューブで被覆された部材に関する。
従来、コンデンサ被覆用途などに使用される電気絶縁材料としては、主としてポリ塩化ビニルからなる熱収縮性チューブが広く使用されてきた。近年は、コンデンサなどの電子部品が、製品の軽薄短小化のため高密度化し、また自動車の電装部品などの使用温度の高い分野も急速に拡大しつつある。このため熱収縮性チューブにおいても良好な耐熱性が求められている。ポリ塩化ビニル製の熱収縮チューブでは耐熱性が不十分であり、また燃焼時に塩化水素ガスが発生し、焼却等の廃棄処理をする際に焼却炉を傷め易い等の問題点があった。このような側面からポリ塩化ビニル製チューブの代替として、ポリエステル系樹脂やポリフェニレンスルフィド系樹脂のような結晶性樹脂からなる熱収縮性チューブが使用されるようになってきている。
なかでも、ポリフェニレンスルフィド系樹脂は耐熱性だけでなく、難燃性、耐薬品性、耐電解液性などにも優れているため自動車の電装部品や電子部品用途に好適であり、これまでにもこのような特性に着目して、ポリフェニレンスルフィド系樹脂を用いた熱収縮性チューブが検討されてきた(特許文献1)。しかしながら、特許文献1記載の方法により得られるチューブは、樹脂のガラス転移温度Tgが高いため短時間の収縮に対応できず、近年の生産条件、すなわち生産性の向上を目的としてコンデンサなどにチューブを被覆する工程の速度が速くなり、被覆条件が高温で短時間となる生産条件においては適用できないという問題があった。
上記問題を解決すべく、本発明者らは、主としてポリフェニレンスルフィド系樹脂からなる低温収縮性に優れたチューブを提案した。しかしながら、かかるチューブはコンデンサ等の実装工程等の高温下に曝された場合、一度コンデンサ等の被覆物に密着したチューブが結晶の成長により弛緩してしまう(耐熱膨れ)などの問題点が指摘されており、コンデンサ被覆用途などにおいては耐熱膨れに対して更なる改善が求められている。
特開平9−157402号公報
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、本発明の課題は優れた耐熱性を有するとともに、低温収縮性、電気特性、耐薬品性、耐電解液性など熱収縮性チューブに要求される特性を満たす熱収縮性ポリフェニレンスルフィド系チューブ及び該チューブで被覆された部材を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために、ポリフェニレンスルフィド系樹脂に関し鋭意検討した結果、低温収縮性等の熱収縮性チューブに要求される特性を満たすとともに、耐熱性にも優れる熱収縮性ポリフェニレンスルフィド系チューブを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の課題は、熱可塑性ポリフェニレンスルフィド系樹脂(a)を主成分とする樹脂組成物(A)で構成され、JIS−K7121に準じてDSCで測定される冷結晶化温度Tcとガラス転移温度Tgとの差が35℃以上であり、かつ、ガラス転移温度Tgが65℃以上85℃以下の範囲に存在することを特徴とするポリフェニレンスルフィド系熱収縮性チューブ(以下「本発明のチューブ」ともいう。)により達成される。
本発明のチューブは、熱可塑性エラストマー(b)を含有し、かつ、この熱可塑性エラストマー(b)の含有率が、この熱可塑性エラストマー(b)を含有する前記樹脂組成物(A)100質量%に対し、0.5質量%以上13質量%以下である前記樹脂組成物(A)で形成することができる。
本発明のチューブは、熱可塑性ポリフェニレンスルフィド系樹脂(a)以外の熱可塑性樹脂(d)を含有し、かつ、この熱可塑性樹脂(d)の含有率が、この熱可塑性樹脂(d)を含有する前記樹脂組成物(A)100質量%に対し、25質量%以下である前記樹脂組成物(A)で形成することができる。
本発明のチューブは、可塑剤(c)を含有し、かつ、この可塑剤(c)の含有率が、この可塑剤(c)を含有する前記樹脂組成物(A)100質量%に対し、0.5質量%以上15質量%以下である前記樹脂組成物(A)で形成することができる。
本発明のチューブにおいて、前記可塑剤(c)はリン系可塑剤であることが好ましい。
本発明のチューブは、100℃の温水中に5秒間浸漬したときの熱収縮率が、径方向で30%以上70%以下、長さ方向で30%以下であることが好ましい。
また本発明のチューブは、90℃の温水中に5秒間浸漬したときの熱収縮率が、径方向で20%以上60%以下、長さ方向で25%以下であることが好ましい。
本発明によれば、耐熱性に優れ、さらに低温収縮性、電気特性、耐薬品性、耐電解液性など熱収縮性チューブに求められる特性を満たしたポリフェニレンスルフィド系熱収縮性チューブを提供することができる。したがって、本発明であれば、従来の塩化ビニル系熱収縮性チューブやポリエステル系熱収縮性チューブの代替としてコンデンサ、1次電池、2次電池等の電子部品における被覆部材として有用である。
以下、本発明のチューブ及び該チューブで被覆された部材について詳細に説明する。
なお、本明細書において、「主成分とする」とは、樹脂組成物(A)を構成する樹脂や可塑剤の作用・効果を妨げない範囲で、他の成分を含むことを許容する趣旨である。さらに、この用語は、具体的な含有率を制限するものではないが、樹脂組成物(A)の構成成分全体の50質量%以上、好ましくは60質量%以上、さらに好ましくは70質量%以上であって100質量%以下の範囲を占める成分である。
[熱収縮性チューブ]
本発明のチューブは、熱可塑性ポリフェニレンスルフィド系(以下、「PPS」ともいう。)樹脂(a)を主成分とする樹脂組成物(A)で構成され、JIS−K7121に準じてDSCで測定される冷結晶化温度Tc及びガラス転移温度Tgとの差(Tc−Tg)が35℃以上であり、かつ、ガラス転移温度Tgが65℃以上85℃以下の範囲に存在することを特徴とする。
<冷結晶化温度Tcとガラス転移温度Tg>
本発明のチューブは、Tc−Tgを35℃以上とする。Tc−Tgを35℃以上にすることにより、熱収縮性フィルムに優れた耐熱性を付与でき、これにより本発明のフィルムをコンデンサや電池の被覆材として好適に利用することができる。Tc−Tgが35℃未満であると、コンデンサ等の実装工程等の高温下に曝された場合、一度コンデンサ等の被覆物に密着したチューブが結晶の成長により弛緩してしまうなどの問題点が生じやすくなる。またTc−Tgの上限は特に制限はないが、Tc−Tgがあまり大きくなりすぎると、PPS樹脂(a)の特徴である耐熱性が損なわれるようになるため、Tc−Tgの上限は60℃程度であることが好ましい。
Tc−Tgを前記温度範囲に調整するためには、使用する樹脂の組み合せ、熱可塑性エラストマー(b)や可塑剤(c)の添加量などを適宜調整することにより可能である。例えば、Tc−Tgの値を小さくしたい場合には、熱可塑性エラストマー(b)の量を少なくする、可塑剤(c)の添加量を増やす、あるいはポリブチレンテレフタレートのような結晶化速度の速い樹脂を添加することにより達成できる。またTc−Tgの値を大きくしたい場合には、熱可塑性エラストマー(b)の量を増やす、可塑剤(c)の添加量を少なくする、あるいはポリカーボネートのような非晶性の樹脂を添加することにより達成できる。
また本発明のチューブは、特定のガラス転移温度Tgを有するものが特にコンデンサや電池の被覆材としての性能が優れているとの観点から、ガラス転移温度Tgを65℃以上85℃以下の範囲とする。Tgが65℃未満であると、延伸の際に厚み精度が悪化するなどの問題が生じやすく、また、Tgが85℃を超えると、コンデンサ等への被覆工程において良好な被覆仕上がり性が得られないなどの問題を生じやすい。
Tgを上記の温度範囲内にするには、使用する樹脂の組み合せ、熱可塑性エラストマー(b)や可塑剤(c)の添加量などを適宜調整することにより可能である。例えば、ガラス転移温度Tgを低温側(65℃側)へ下げたい場合には、熱可塑性エラストマー(b)の量を増やす、可塑剤(c)の添加量を多くする、あるいはポリスチレンのようにガラス転移温度TgがPPS樹脂(a)より低い樹脂を添加することにより達成でき、また高温側(85℃側)へ上げたい場合には、熱可塑性エラストマー(b)の量を少なくする、可塑剤(c)の添加量を少なくする、あるいはポリカーボネートのようにTgがPPS樹脂(a)より高い樹脂を添加することにより達成される。
上記の冷結晶化温度Tcは、パーキンエルマー社製DSC−7を用いて、チューブから切り出した試料10mgをJIS−K7121に準じて、加熱速度10℃/分で−50℃から340℃まで昇温したときのサーモグラムにより求めることができる。また、ガラス転移温度Tgは、同様に、パーキンエルマー社製DSC−7を用いて、チューブから切り出した試料10mgをJIS−K7121に準じて、加熱速度を10℃/分で−50℃から340℃まで昇温し、340℃で1分間保持した後、冷却速度10℃/分で−50℃まで降温し、−50℃で1分間保持した後、加熱速度10℃/分で再昇温した時のサーモグラムにより求めることができる。
次に、本発明のチューブで用いられる熱可塑性ポリフェニレンスルフィド系樹脂(a)、熱可塑性エラストマー(b)、可塑剤(c)、及び他の熱可塑性樹脂(d)について説明する。
<熱可塑性ポリフェニレンスルフィド系樹脂(a)>
本発明で用いるPPS樹脂(a)は、下記式(1)のポリフェニレンスルフィドの繰返し単位が70モル%以上、好ましくは80モル%以上含まれる樹脂である。PPS樹脂(a)における下記繰返し単位が70モル%以上であれば、ポリマーの結晶性や熱転移温度などの低下を抑えることができ、また、PPS樹脂(a)を主成分とする樹脂組成物の特徴である難燃性、耐薬品性及び電気的特性などの諸特性を損なうことを抑えることができる。
Figure 2010090368
PPS樹脂(a)において、30モル%未満、好ましくは20モル%未満であれば、共重合可能な他のスルフィド結合を有する単位を含むこともできる。共重合可能な他の繰り返し単位としては、例えば、メタ結合単位、オルト結合単位、3官能単位、エーテル単位、ケトン単位、スルホン単位、アルキル基などの置換基を有するアリール単位、ビフェニル単位、ターフェニレン単位、ビニレン単位、カーボネート単位などが具体例として挙げられる。これらの単位は、1種類のみを単独で、2種類以上を組み合わせて含むことができる。この場合、これらの構成単位は、ランダム型又はブロック型などのいずれの共重合方式であってもかまわない。
PPS樹脂(a)は、直鎖・線状(リニアー型)の分子量50,000以上の高分子であることが好ましいがこれに限定されるものではなく、分岐鎖を有した高分子でも、一部架橋構造を有した高分子であっても用いることができる。
PPS樹脂(a)は、低分子量オリゴマーを含んでいてもかまわないが、その場合、低分子量オリゴマーの含有率は1.5質量%程度以下であることが耐熱劣化性や機械的強度の点から好ましい。低分子量オリゴマーの分子量は100以上2,000以下の範囲であり、PPS樹脂中に含まれる低分子量オリゴマーは、ジフェニルエーテルなどの溶媒で洗浄することにより除去できる。
PPS樹脂(a)の溶融粘度は、所定の物性を満たす熱収縮性部材が得られれば特に制限はないが、300℃、剪断速度100sec- 1 、オリフィスL/D=10/1(mm)の条件で測定した見かけ粘度が100Pa・s以上、好ましくは200Pa・s以上、さらに好ましくは400Pa・s以上であり、かつ10,000Pa・s以下、好ましくは5,000Pa・s以下、さらに好ましくは2,000Pa・s以下である。見かけ粘度が100Pa・s以上であれば製膜が可能であり、また見かけ粘度が10,000Pa・s以下であれば、押出時における押出機の負荷を抑えることができる。
PPS樹脂(a)の製造方法は、公知の製造方法が適用でき、特に限定されるものではない。例えば、N−メチル−2−ピロリドン(以下「NMP」と略することがある。)等の非プロトン性有機溶媒中でp−ジクロロベンゼン等のジハロゲン化芳香族化合物と硫化ナトリウム等のナトリウム塩とを反応させる方法が一般に用いられる。重合度を調整するために苛性アルカリ、カルボン酸アルカリ金属塩などの重合助剤を添加して、230℃以上280℃以下の温度で反応させるのが好ましい。重合系内の圧力、重合時間は、所望する重合度、使用する重合助剤の種類や量などのよって適宜決定すればよい。
しかしながら、上記方法ではハロゲン化ナトリウムが副生し、このハロゲン化ナトリウムはNMP等の溶媒に不溶であるため樹脂中に取り込まれてしまい、重合後、多量の水でPPS樹脂を洗浄しても、PPS樹脂中のハロゲン化ナトリウムを十分に取り除くことはできない。そこで、ナトリウム塩に代えてリチウム塩を用いて重合を行う方法も用いることができる。
PPS樹脂(a)の市販品としては、フォートロン(ポリプラスチック社製)、DIC−PPS(DIC社製)、トレリナ(東レ社製)などが挙げられる。
<熱可塑性エラストマー(b)>
樹脂組成物(A)は、PPS樹脂(a)単独で構成することもできるが、熱可塑性エラストマー(b)とブレンド又はアロイ化して構成することもできる。PPS樹脂(a)と熱可塑性エラストマー(b)とをブレンド及びアロイ化することにより、樹脂組成物(A)の耐衝撃性を高めることができる。
PPS樹脂(a)とブレンド又はアロイ化が可能な熱可塑性エラストマー(b)としては、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリウレタン系、オレフィン系共重合体、ポリスチレン系等の熱可塑性エラストマー、ニトリル系ゴム、アクリル系ゴムなどが挙げられる。
ポリエステル系エラストマーとしては、例えばポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレートといった芳香族ポリエステルをハードセグメントとし、ポリエチレングリコールやポリテトラメチレングリコールといったポリエーテル、又はポリエチレンアジペート、ポリブチレンアジペート、ポリカプロラクトンといった脂肪族ポリエステルをソフトセグメントとするブロック共重合体が挙げられる。
また、ポリアミド系エラストマーとしては、例えばナイロン6 、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン12などをハードセグメントとし、ポリエーテル又は脂肪族ポリエステルをソフトセグメントとするブロック共重合体が挙げられる。
また、ウレタン系エラストマーとしては、例えば4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等のジイソシアネートとエチレングリコール、テトラメチレングリコール等のグリコールとを反応させることによって得られるポリウレタンをハードセグメントとし、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のポリエーテル若しくはポリエチレンアジペート、ポリブチレンアジペート、ポリカプロラクトン等の脂肪族ポリエステルをソフトセグメントとするブロック共重合体が挙げられる。
また、オレフィン系エラストマー及びスチレン系エラストマーの例としては、ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、ブタジエン−スチレン共重合体(ランダム、ブロック、グラフトの各共重合体)、イソプレン共重合体、クロロブタジエン共重合体、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、イソブチレン共重合体、イソブチレン−ブタジエン共重合体、イソブチレン−イソプレン共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体などが挙げられる。
さらに、部分変性したゴム成分も用いることができ、例えば、部分水添スチレン−ブタジエンブロック共重合体、酸変性部分水添スチレン−ブタジエンブロック共重合体、部分水添スチレン−イソプレンブロック共重合体などが挙げられる。なかでも酸変性部分水添スチレン−ブタジエンブロック共重合体が好ましい。ここでいう酸変性とは、マレイン酸、フタル酸、クエン酸、リンゴ酸、アジピン酸、アクリル酸等の有機酸で変性されていることを言い、特にマレイン酸で変性されていること(例えば、マレイン酸変性SEBS)が好ましい。
PPS樹脂(a)に混合する熱可塑性エラストマー(b)の含有率は、熱可塑性エラストマー(b)を含む樹脂組成物(A)の総量を100質量%とした場合に、0.5質量%以上、好ましくは1質量%以上、さらに好ましくは3質量%以上であり、13質量%以下、好ましくは10質量%以下、さらに好ましくは9質量%以下であることが望ましい。PPS樹脂(a)に混合する他の熱可塑性エラストマー(b)の割合が少なすぎると、その添加効果を期待できず、また多すぎると難燃性などのPPS樹脂(a)の特徴が損なわれるおそれがある。
熱可塑性エラストマー(b)の市販品としては、例えばタフテックM(酸変性SEBS樹脂、旭化成ケミカルズ製)、クレイトンG(酸変性SEBS樹脂、クレイトンジャパン社製)などが挙げられる。
<可塑剤(c)>
樹脂組成物(A)は、可塑剤(c)を含有していてもよい。可塑剤を用いることにより、PPS樹脂(a)の優れた難燃性を損なうことなく樹脂組成物(A)のガラス転移温度Tgを下げることができ、その結果、樹脂組成物(A)に低温収縮性を付与することができる。
可塑剤(c)としては、例えば、フタル酸エステル系可塑剤、テトラヒドロフタル酸エステル系可塑剤、トリメリット酸エステル系可塑剤、アジピン酸エステル系可塑剤、セバシン酸エステル系可塑剤、リン酸エステル系可塑剤、クエン酸エステル系可塑剤、ポリエステル系可塑剤、エポキシ系可塑剤、ラクタム系可塑剤、スルホンアミド系可塑剤、グリコール酸系可塑剤、パラフィン系鉱油、ナフテン系鉱油、ポリオレフィン及びポリシロキサンなどの公知の各種可塑剤が挙げられる。
なかでもリン酸エステル系可塑剤をはじめとする難燃性可塑剤はPPS樹脂(a)の特徴である難燃性を損なうことがないため、可塑剤(c)として好ましい。また、280℃以上320℃以下というPPS樹脂(a)の押出温度を考慮すると、沸点や熱分解温度が400℃程度以上の可塑剤が好ましい。好ましいリン酸エステル系可塑剤としては、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、レゾルシノールビスジ−2,6−キシレニルホスフェートなどが挙げられる。
樹脂組成物(A)に含まれる可塑剤(c)の含有率は、樹脂組成物(A)の総量に対して0.5質量%以上、好ましくは1質量%以上、さらに好ましくは3質量%以上であって、15質量%以下、好ましくは10質量%以下、さらに好ましくは9質量%以下、最も好ましくは8質量以下である。可塑剤(c)の含有率が0.5質量%以上あれば、可塑化効果が得られ、低温収縮性や、折り目白化抑制効果が得られる。また、可塑剤(c)の含有率が15質量%以下であると、溶融粘度が下がりすぎることなく、厚み精度の悪化を抑えられる。
可塑剤(c)の市販品としては、例えばTPP(トリフェニルホスフェート、大八化学工業株式会社製)、TCP(トリクレジルホスフェート、大八化学工業株式会社製)、TXP(トリキシレニルホスフェート、大八化学工業株式会社製)、Pxシリーズ(レゾルシノールビスジ−2,6−キシレニルホスフェート、大八化学工業株式会社製)などが挙げられる。
<PPS樹脂以外の熱可塑性樹脂(d)>
樹脂組成物(A)は、PPS樹脂(a)以外の他の熱可塑性樹脂(d)などをブレンド又はアロイ化してもよい。PPS樹脂(a)をPPS樹脂(a)以外の他の熱可塑性樹脂(d)とブレンド又はアロイ化することにより樹脂組成物(A)とインキ等との異材密着性を高める効果が得られる。
熱可塑性樹脂(d)としては、ポリエステル、液晶ポリマー、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリオレフィン、ポリスチレン、ABS樹脂、イミド変性ABS樹脂、AES樹脂、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンエーテルとポリスチレンとの共重合体及び/又は混合物、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアリレート、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルサルホン、ポリサルホンなどを例示できる。
PPS樹脂(a)に混合する他の熱可塑性樹脂(d)の含有率は、熱可塑性樹脂(d)を含有する樹脂組成物(A)の総量を100質量%とした場合に、好ましくは1質量%以上、さらに好ましくは5質量%以上であり、好ましくは20質量%以下、さらに好ましくは15質量%以下であることが望ましい。PPS樹脂(a)に混合する他の熱可塑性樹脂(d)の割合が少なすぎると、その添加効果を期待できず、また多すぎると難燃性などのPPS樹脂(a)の特徴が損なわれるおそれがある。
熱可塑性樹脂(d)の市販品としては、例えばノバミッド(ポリアミド樹脂、三菱エンジニアリングプラスチック製)、ユーピロン(ポリカーボネート樹脂、三菱エンジニアリングプラスチック製)、HIPS(ポリスチレン樹脂、PS−ジャパン製)、Noryl(ポリフェニレンエーテル樹脂、SABIC製)などが挙げられる。
<本発明のチューブの製造方法>
本発明のチューブで用いられる樹脂組成物(A)は、通常の公知の製造方法を用いて製造することができる。例えば、PPS樹脂(a)、あるいはこれらに熱可塑性エラストマー(b)、可塑剤(c)、その他の熱可塑性樹脂(d)、必要に応じて他の添加剤を混合して、単軸又は2軸の押出機、タンブラー、V型ブレンダー、バンバリーミキサー、ニーダー、ミキシングロールなど通常公知の溶融混合機に供給して180℃以上450℃以下程度の温度で混練する方法や、2ケ所以上の供給口を有する押出機の各供給口に別々に計量した成分を供給する方法などが挙げられる。また、原料の混合順序にも特に制限はなく、使用するPPS樹脂(a)に直接各種の樹脂、可塑剤、又は添加剤を混合し、溶融混練する方法、各種の樹脂、可塑剤、又は添加剤をPPS樹脂(a)に高濃度(代表的な含有量としては5〜60質量%程度)に混合したマスターバッチを別途作製しておき、これをPPS樹脂(a)に混合し濃度を調整する方法、一部の原材料を上記の方法により溶融混練しさらに残りの原材料を溶融混練する方法、あるいは一部の原材料を単軸又は二軸の押出機により溶融混練中にサイドフィーダーを用いて残りの原材料を混合する方法など、いずれの方法を用いてもよい。また、少量添加剤成分については、他の成分を上記の方法などで混練し、ペレット化した後、成形前に添加して成形に供することもできる。
本発明のチューブで用いられる樹脂組成物(A)には、必要に応じてその性質を損なわない程度に、有機滑剤、無機滑剤、無機充填剤、安定剤、着色剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等、難燃剤など各種の助剤を配合できる。
次に本発明のチューブの製造方法について説明する。本発明のチューブの製造方法については、特に限定されるものではないが、通常丸ダイを用いて未延伸チューブを押出し、ついで延伸してシームレスの熱収縮性チューブとする方法が好ましい方法として挙げられる。その他、TダイやIダイを用いて押出・延伸したフィルムを融着、溶着又は接着などにより貼合せてチューブ形状とする方法、さらに前記チューブ又はフィルムをスパイラル状に貼合せてチューブ形状とする方法などが挙げられる。
ここで、丸ダイを用いて未延伸チューブを押出し、次いで延伸して熱収縮性チューブとする方法についてさらに詳細に説明する。前記した樹脂組成物(A)は、溶融押出装置により融点以上の温度に加熱溶融され、丸ダイから連続的に押し出した後、強制的に冷却され未延伸チューブに成型される。強制冷却の手段としては、低温の水に浸漬する方法、冷風による方法等を用いることができる。中でも低温の水に浸漬する方法が、冷却効率が高く有効である。この未延伸チューブを連続的に次の延伸工程に供給してもよく、また一度ロール状に巻き取った後、この未延伸ロールを次の延伸工程の原反として用いてもよい。製造効率や熱効率の点から未延伸チューブを連続的に次の延伸工程に供給する方法が好ましい。
このようにして得られた未延伸チューブは、チューブ内側より圧縮気体で加圧し、延伸する。延伸方法は特に限定されるものではないが、例えば未延伸チューブの一方の端から圧縮気体による圧力を管の内側に加えつつ一定速度で送り出し、次いで温水または赤外線ヒーター等により加熱し、径方向の延伸倍率を規制するために冷却された円筒管の中を通して固定倍率の延伸を行う。円筒管の適当な位置で延伸される様に温度条件等を調整する。円筒管で冷却された延伸後のチューブは、一対のニップロールにより挟んで延伸圧力を保持しながら延伸チューブとして引き取り巻取られる。延伸は、長さ方向又は径方向のいずれの順序でもよいが、同時に行うのが好ましい。
長さ方向の延伸倍率は、未延伸チューブの送り速度と延伸後のニップロール速度との比で決められ、径方向の延伸倍率は未延伸外径と延伸チューブ外径の比で決められる。これ以外の延伸加圧方法として、未延伸チューブ送り出し側と延伸チューブ引き取り側双方をニップロールに挟み封入した圧縮気体の内圧を維持する方法も採用できる。
延伸条件は、使用する樹脂組成物(A)の特性や目的とする熱収縮率などにより調整されるが、生産安定性や、低温収縮性の面から延伸温度は樹脂組成物(A)のTg+5℃からTg+20℃の範囲が好ましい。
本発明のチューブは、未延伸チューブをその径方向に1.2倍以上、好ましくは1.3倍以上、より好ましくは1.4倍以上から3.0倍以下、好ましくは2.5倍以下、より好ましくは2.0倍以下の範囲、かつ、その長さ方向に1.0倍以上、好ましくは1.02倍以上から2.0倍以下、好ましくは1.5倍以下、より好ましくは1.3倍以下の範囲の倍率で延伸させて得られたものが好ましい。ここで、チューブの径方向の延伸倍率が1.2倍以上であれば被覆するのに足りる収縮量が得られ、また3.0倍以下であれば、厚み振れが大きくなる傾向を抑えることができるとともに、配向結晶化による収縮率の低下を抑えることができる。一方、チューブの長さ方向の延伸倍率が2.0倍以下であれば、長さ方向の収縮量が大きくなりすぎて、電子部品等を被覆加工したときに被覆位置がずれる現象や、カット長さを長くする必要もないためコストアップを抑えることができる。
上記のようにして得られるチューブの厚さは特に限定されないが、コンデンサや電池部材等の被覆に用いることを考えると、0.05mm以上、好ましくは0.07mm以上、さらに好ましくは0.1mm以上であり、かつ1.0mm以下、好ましくは0.5mm以下、より好ましくは0.40mm以下、さらに好ましくは0.30mm以下、特に好ましくは0.20mm以下とすることが望ましい。また、チューブを折り畳んだ状態の幅(以下「折径」という)が4mmから300mmの範囲のものが汎用コンデンサや電池の被覆、汎用の電池のパッケージング全般に対応できる点で好ましい。
本発明のチューブは、その特徴を損なわない範囲で、PPS樹脂(a)含む樹脂組成物(A)とは異なる樹脂組成物からなる他の層を1層以上積層することもできる。積層させる層は、内側の層でも外側の層でも構わない。この場合、積層させる層で用いられる樹脂組成物は、PPS樹脂であることが好ましいが、PPS樹脂以外の樹脂であってもよい。
<本発明のチューブの特性>
本発明のチューブは、PPS樹脂(a)を主成分とする樹脂組成物(A)からなり、特定の熱収縮を有するものが特にコンデンサや電池の被覆材としての性能が優れているものであり、
(1)100℃の温水中で5秒間浸漬したときの長さ方向の収縮率が0%以上、好ましくは3%以上、さらに好ましくは5%以上であり、30%以下、好ましくは20%以下、より好ましくは15%以下の範囲であり、径方向の収縮率は、30%以上、好ましくは35%以上、さらに好ましくは40%以上であり、70%以下、好ましくは60%以下、さらに好ましくは50%以下の範囲となるように調整することにより達成できる。さらに好ましくは(1)と同様に次の特性を満足するものが好ましい。
(2)90℃の温水中で5秒間浸漬したときの長さ方向の収縮率が0%以上、好ましくは3%以上、さらに好ましくは5%以上であり、25%以下、好ましくは20%以下、より好ましくは15%以下の範囲であり、径方向の収縮率は、20%以上、好ましくは25%以上、さらに好ましくは30%以上であり、60%以下、好ましくは50%以下、さらに好ましくは45%以下の範囲となるように調整する。
100℃温水中に5秒間浸漬したときの長さ方向の収縮率が30%以下であれば、長さ方向の収縮量が大きくなりすぎ、電子部品等を被覆加工したときに被覆位置がずれてしまう、カット長さを長くしなければならない、などの問題を抑えることができる。また100℃温水中に5秒間浸漬したときの径方向の収縮率が30%以上であれば、被覆するに充分な収縮量を得ることができる。特に90℃温水中に5秒間浸漬したときの長さ方向の収縮率が15%以下であり、径方向の収縮率が35%以上である場合には、低温収縮特性が得られ、電子部品、特にはアルミ電解コンデンサなどのコンデンサの被覆用として好適に用いることができる。
上記(1)の熱収縮特性、好ましくは(1)及び(2)の熱収縮特性を満たす場合には、被覆外観が良好であり、被覆対象物に被覆する際に低温で収縮させることができるため、エネルギーコストを抑えることができるほか、既存の被覆機を用い、従来のチューブとほぼ同じ条件で被覆することが可能となる。なお、上記収縮率は、温水中に5秒間浸漬した際に得られる収縮率であるが、これまでに同様の評価において温水中に30秒間浸漬した際の収縮率を用いる場合があるが、近年、生産性の向上を目的としてコンデンサなどにチューブを被覆する工程の速度が速くなり、被覆条件が高温・短時間になる傾向があり、従来の測定時間では現実の生産工程と合致し難いため上記条件としている。
上記熱収縮特性は樹脂組成物(A)のTg、及びチューブの延伸温度等を適宜調整することにより得られる。例えば、長さ方向の収縮率を上限(100℃で30%、90℃で25%)側へ増加させる場合には、未延伸チューブの送り速度と延伸後のニップロール速度との比を大きくし、下限(0%)側へ減少させる場合には、未延伸チューブの送り速度と延伸後のニップロール速度との比を小さくすることにより得られる。また、径方向の収縮率を上限(100℃で70%、90℃で60%)側へ増加させる場合には、未延伸チューブの径と延伸後のチューブの径の比を大きくし、下限(100℃で30%、90℃で25%)側へ減少させる場合には、未延伸チューブの径と延伸後のチューブの径の比を小さくすることにより得られる。
[本発明のチューブで被覆された部材]
本発明のチューブは、PPS樹脂(a)を主成分とする樹脂組成物(A)で構成され、耐熱性、低温収縮性、並びに電気特性、耐薬品性、耐電解液性に優れている。そのため、本発明のチューブは、アルミ電解コンデンサなどのコンデンサの被覆用部材として好適に用いることができるが、他の用途、例えば、電線(丸線、角線)、乾電池、リチウムイオン電池等の2次電池、鋼管又はモーターコイルエンド、トランスなどの電気機器や小型モーター、あるいは電球、蛍光灯、ファクシミリやイメージスキャナーの蛍光灯被覆用部材としても利用可能である。
以下に実施例でさらに詳しく説明するが、これらにより本発明は何ら制限を受けるものではない。
なお、本明細書中に表示される熱収縮性チューブについての種々の測定値及び評価は次のようにして行った。
(1)冷結晶化温度Tc
冷結晶化温度Tcは、パーキンエルマー社製DSC−7を用いて、製膜された熱収縮性チューブから切り出した試料10mgをJIS−K7121に準じて、加熱速度10℃/分で−50℃から340℃まで昇温したときのサーモグラムから求めた。
(2)ガラス転移温度Tg
ガラス転移温度Tgは、パーキンエルマー(株)製DSC−7を用いて、製膜された熱収縮性チューブから切り出した試料10mgをJIS−K7121に準じて、加熱速度を10℃/分で−50℃から340℃まで昇温し、340℃で1分間保持した後、冷却速度10℃/分で−50℃まで降温し、−50℃で1分間保持した後、加熱速度10℃/分で再昇温した時のサーモグラムにから求めた。
(3)熱収縮性チューブの収縮率
90℃及び100℃の温水中に5秒間浸漬した前後の熱収縮性チューブの長さ及び折径を測定して、以下の式より算出した。
・長さ方向収縮率[%]=[(浸漬前のチューブの長さ−浸漬後のチューブの長さ)/浸漬前のチューブの長さ]×100
・径方向収縮率[%]=[(浸漬前のチューブの折径−浸漬後のチューブの折径)/浸漬前のチューブの折径]×100
(4)難燃性
本発明の樹脂組成物より得られた熱収縮性部材の難燃性を難燃性評価に使用されるUL224 Optional VW−1 Flame Testによって評価した。
○:VW−1の評価基準を満たしている
×:VW−1の評価基準を満たしてしていない
(5)被覆仕上り性
φ35mm、長さ59.5mmのアルミ電解コンデンサに折径59mm、肉厚0.1mm、長さ73mmのチューブを熱風循環式シュリンク炉にて、200℃で5秒間被覆した際の被覆仕上り性を以下の基準により評価した。
○:チューブがコンデンサに密着している
×:チューブがコンデンサに密着していない
(6)耐熱性
φ35mm、長さ59.5mmのアルミ電解コンデンサに折径59mm、肉厚0.1mm、長さ73mmのチューブを熱風循環式シュリンク炉にて、200℃で5秒間被覆し、熱風オーブンにて85℃雰囲気下60分のエージングをかけた後、再び熱風オーブン中、200℃雰囲気下に5分間曝し、耐熱性を以下の基準により評価した。
○:膨れが生じない
×:膨れが生じる
(7)使用する原料
上記評価に供される熱収縮性チューブを構成する樹脂組成物について、実施例、比較例、及び参考例で使用した原料を以下に示す。
・PPS:ポリフェニレンスルフィド樹脂[ポリプラスチックス製、商品名:フォートロン0220C9、見かけ粘度(300℃、剪断速度100sec−1):510Pa・s]
・熱可塑性エラストマー:酸変性SEBS樹脂(旭化成ケミカルズ製、商品名:タフテックM1943
・リン系可塑剤1:トリフェニルホスフェート(大八化学工業株式会社製 商品名:TPP)
・リン系可塑剤2:レゾルシノールビスジ-2,6-キシレニルホスフェート(大八化学工業株式会社製 商品名:Px−200)
・熱可塑性樹脂1:ポリカーボネート樹脂(三菱エンジニアリングプラスチック製 商品名:ユーピロンS2000)
・熱可塑性樹脂2:ポリフェニレンエーテル樹脂(SABIC製 商品名:Noryl PX9406)
(実施例1〜5及び比較例1〜3)
表1に記載した内容の樹脂組成物を、シリンダー温度300℃に設定した押出機で溶解させ、丸ダイを通してチューブラ成型加工し、折径59mm、厚さ0.1mmのチューブを得た。得られたチューブについて特性を評価した結果を表1に示した。
Figure 2010090368
表1より本発明のチューブは、本発明の規定の範囲内であれば、耐熱性、低温収縮性、被覆仕上り性、及び難燃性を兼ね備えていた。これに対し、ガラス転移温度Tgが85℃を超える場合(比較例1)、Tc−Tgが35℃未満の場合(比較例2)、又はその他の樹脂の添加量が多すぎる場合(比較例3)は、製膜ができず、あるいは耐熱性、被覆仕上り性、難燃性のいずれかが劣っていた。これより、本発明のチューブは、耐熱性、低温収縮性、被覆仕上り性、難燃性を有する熱収縮性チューブであることが分かる。
以上、現時点において、最も、実践的であり、かつ、好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴うポリフェニレンスルフィド系熱収縮性チューブ及び該チューブで被覆された部材もまた本発明の技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。

Claims (9)

  1. 熱可塑性ポリフェニレンスルフィド系樹脂(a)を主成分とする樹脂組成物(A)で構成され、JIS−K7121に準じて示差走査熱量計で測定される冷結晶化温度Tcとガラス転移温度Tgとの差が35℃以上であり、かつ、ガラス転移温度Tgが65℃以上85℃以下の範囲に存在することを特徴とするポリフェニレンスルフィド系熱収縮性チューブ。
  2. 前記樹脂組成物(A)が熱可塑性エラストマー(b)を含有し、かつ、この熱可塑性エラストマー(b)の含有率が、熱可塑性エラストマー(b)を含有する前記樹脂組成物(A)100質量%に対し、0.5質量%以上13質量%以下であることを特徴とする請求項1に記載の熱収縮性ポリフェニレンスルフィド系チューブ。
  3. 前記樹脂組成物(A)が可塑剤(c)を含有し、かつ、この可塑剤(c)の含有率が、この可塑剤(c)を含有する前記樹脂組成物(A)100質量%に対し、0.5質量%以上15質量%以下であることを特徴とする請求項又は2に記載のポリフェニレンスルフィド系熱収縮性チューブ。
  4. 前記可塑剤(c)がリン系可塑剤であることを特徴とする請求項3に記載のポリフェニレンスルフィド系熱収縮性チューブ。
  5. 前記樹脂組成物(A)が熱可塑性ポリフェニレンスルフィド系樹脂(a)以外の熱可塑性樹脂(d)を含有し、かつ、この熱可塑性樹脂(d)の含有率が、この熱可塑性樹脂(d)を含有する前記樹脂組成物(A)100質量%に対し、0.5質量%以上25質量%以下であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のポリフェニレンスルフィド系熱収縮性チューブ。
  6. 100℃の温水中に5秒間浸漬したときの熱収縮率が、径方向で30%以上50%以下、長さ方向で0%以上20%以下であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のポリフェニレンスルフィド系熱収縮性チューブ。
  7. 90℃の温水中に5秒間浸漬したときの熱収縮率が、径方向で20%以上50%以下、長さ方向で0%以上20%以下であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のポリフェニレンスルフィド系熱収縮性チューブ。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載のポリフェニレンスルフィド系熱収縮性チューブで被覆された部材。
  9. 電子機器又は電気機器の用途で用いられる請求項8に記載の部材。
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