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JP2010064371A - 修正方法、及び、液体噴射装置 - Google Patents

修正方法、及び、液体噴射装置 Download PDF

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JP2010064371A
JP2010064371A JP2008232984A JP2008232984A JP2010064371A JP 2010064371 A JP2010064371 A JP 2010064371A JP 2008232984 A JP2008232984 A JP 2008232984A JP 2008232984 A JP2008232984 A JP 2008232984A JP 2010064371 A JP2010064371 A JP 2010064371A
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Hirokazu Kasahara
広和 笠原
透 ▲高▼橋
Toru Takahashi
Toru Miyamoto
徹 宮本
Kazuyoshi Tanase
和義 棚瀬
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Abstract

【課題】濃度むら補正値の修正を容易に行うこと。
【解決手段】液体を噴射するノズルが所定方向に並ぶノズル列と、前記ノズル列と媒体とを前記所定方向と交差する方向に移動させる移動機構と、印刷データ上において前記交差する方向と対応する方向に並ぶ画素列ごとの補正値に基づいて、各前記画素列に属する画素の示す階調値を補正する制御部と、を有する液体噴射装置の前記補正値の修正方法であって、前記ノズル列によって修正用パターンを形成することと、前記修正用パターンを測定装置に読み取らせて、前記補正値の数よりも少ない数の読取階調値を取得することと、前記読取階調値に基づいて、前記補正値を修正すること、を有する修正方法。
【選択図】図11A

Description

本発明は、修正方法、及び、液体噴射装置に関する。
液体噴射装置として、ノズルからインクを噴射するインクジェットプリンタ(以下、プリンタ)が知られている。このようなプリンタでは、ノズルの加工精度等の問題により、媒体上の正しい位置にインク滴が着弾せず、濃度むらが発生する虞がある。そのため、淡く視認される画像片は濃く印刷されるように、また、濃く視認される画像片は淡く印刷されるように、画素の示す階調値を補正する。
しかし、ある画像片に対応付けられたノズルが同じであっても、その画像片と隣接する画像片に対応付けられたノズルが異なれば、その画像片の濃度も異なってくる。そこで、画像片ごとの補正値に基づいて、濃度むらを補正する方法が提案されている(特許文献1参照)。
特開2005−205691号公報
プリンタの経年変化や環境変化に応じて、インクの噴射特性などが変化する。そのため、同じ補正値では濃度むらが抑制され難くなってしまう。しかし、経年変化や環境変化に応じて、画像片ごとの補正値を始めから算出し直して修正することは大変な作業である。
そこで、本発明では、濃度むら補正値の修正を容易に行うことを目的とする。
課題を解決するための主たる発明は、液体を噴射するノズルが所定方向に並ぶノズル列と、前記ノズル列と媒体とを前記所定方向と交差する方向に移動させる移動機構と、印刷データ上において前記交差する方向と対応する方向に並ぶ画素列ごとの補正値に基づいて、各前記画素列に属する画素の示す階調値を補正する制御部と、を有する液体噴射装置の前記補正値の修正方法であって、前記ノズル列によって修正用パターンを形成することと、前記修正用パターンを測定装置に読み取らせて、前記補正値の数よりも少ない数の読取階調値を取得することと、前記読取階調値に基づいて、前記補正値を修正すること、を有する修正方法である。
本発明の他の特徴は、本明細書、及び添付図面の記載により、明らかにする。
===開示の概要===
本明細書の記載、及び添付図面の記載により、少なくとも次のことが明らかとなる。
即ち、液体を噴射するノズルが所定方向に並ぶノズル列と、前記ノズル列と媒体とを前記所定方向と交差する方向に移動させる移動機構と、印刷データ上において前記交差する方向と対応する方向に並ぶ画素列ごとの補正値に基づいて、各前記画素列に属する画素の示す階調値を補正する制御部と、を有する液体噴射装置の前記補正値の修正方法であって、前記ノズル列によって修正用パターンを形成することと、前記修正用パターンを測定装置に読み取らせて、前記補正値の数よりも少ない数の読取階調値を取得することと、前記読取階調値に基づいて、前記補正値を修正すること、を有する修正方法を実現すること。
このような修正方法によれば、経年変化や環境変化による濃度むらを抑制するために、補正値を新たに算出し直すよりも容易に補正値を修正することができる。
かかる修正方法であって、前記補正値を複数のグループに分け、前記グループごとに、前記読取階調値に基づいて前記補正値を修正するための修正値を算出すること。
このような修正方法によれば、経年変化や環境変化による濃度むらはグループごとに発生しやすいため、グループごとの修正値により濃度むらを抑制できる。また、グループごとに修正値を算出する方が、補正値を新たに算出し直すよりも、容易に補正値を修正できる。
かかる修正方法であって、前記液体噴射装置は、前記ノズル列を有する複数のヘッドを有し、前記ヘッドごとに、前記読取階調値に基づいて前記補正値を修正するための修正値を算出すること。
このような修正方法によれば、経年変化や環境変化による濃度むらはヘッドごとに発生しやすいため、ヘッドごとの修正値により濃度むらを抑制できる。また、ヘッドごとに修正値を算出する方が、補正値を新たに算出し直すよりも、容易に補正値を修正できる。
かかる修正方法であって、複数の前記画素列に基づいて前記修正用パターンを形成し、複数の前記画素列に対応する前記修正用パターン上の複数の列領域のうちの一部の前記列領域に対応する前記読取階調値を取得し、一部の前記列領域に対応する前記読取階調値を補間したデータに基づいて、各前記列領域に対応する前記画素列の前記補正値を修正すること。
このような修正方法によれば、経年変化や環境変化による濃度むらを抑制するために、補正値を新たに算出し直すよりも容易に補正値を修正することができる。
かかる修正方法であって、前記制御部は複数の指令階調値に対する前記画素列ごとの前記補正値に基づいて前記画素の示す階調値を補正し、前記複数の指令階調値よりも少ない数の指令階調値に基づいて前記修正用パターンを形成し、前記修正用パターンの前記読取階調値に基づいて、前記複数の指令階調値に対する前記補正値を修正すること。
このような修正方法によれば、経年変化や環境変化による濃度むらを抑制するために、補正値を新たに算出し直すよりも容易に補正値を修正することができる。
かかる修正方法であって、前記液体噴射装置は、複数の前記ノズル列を有するヘッドを有し、複数の前記ノズル列のうちのある前記ノズル列によって、前記修正用パターンを形成し、前記修正用パターンの前記読取階調値に基づいて、前記ヘッドが有する複数の前記ノズル列にそれぞれ割り当てられる前記画素列の前記補正値を修正すること。
このような修正方法によれば、経年変化や環境変化による濃度むらを抑制するために、補正値を新たに算出し直すよりも容易に補正値を修正することができる。
また、(1)液体を噴射するノズルが所定方向に並ぶノズル列と、(2)前記ノズル列と媒体とを前記所定方向と交差する方向に移動させる移動機構と、(3)印刷データ上において前記交差する方向と対応する方向に並ぶ画素列ごとの補正値に基づいて、各前記画素列に属する画素の示す階調値を補正する制御部であって、前記ノズル列によって修正用パターンを形成させて、前記修正用パターンを測定装置に読み取らせて、前記補正値の数よりも少ない数の読取階調値を取得し、前記読取階調値に基づいて、前記補正値を修正する制御部と、
を有する液体噴射装置である。
このような液体噴射装置によれば、経年変化や環境変化による濃度むらを抑制するために、補正値を新たに算出し直すよりも容易に補正値を修正することができる。
===インクジェットプリンタについて===
以下、インクジェットプリンタの中のラインヘッドプリンタ(プリンタ1)を例に挙げて実施形態を説明する。
図1は、本実施形態のプリンタ1の全体構成ブロック図である。図2Aは、プリンタ1の断面図である。図2Bは、プリンタ1が用紙S(媒体)を搬送する様子を示す図である。外部装置であるコンピュータ50から印刷データを受信したプリンタ1は、コントローラ10により、各ユニット(搬送ユニット20、ヘッドユニット30)を制御し、用紙Sに画像を形成する。また、プリンタ1内の状況を検出器群40が監視し、その検出結果に基づいて、コントローラ10は各ユニットを制御する。
コントローラ10は、プリンタ1の制御を行うための制御ユニットである。インターフェース部11は、外部装置であるコンピュータ50とプリンタ1との間でデータの送受信を行うためのものである。CPU12は、プリンタ1全体の制御を行うための演算処理装置である。メモリ13は、CPU12のプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものである。CPU12は、メモリ13に格納されているプログラムに従ったユニット制御回路14により各ユニットを制御する。
搬送ユニット20(移動機構に相当)は搬送ローラ21A,21Bと搬送ベルト22とを有し、用紙Sを印刷可能な位置に送り込み、印刷時には搬送方向(交差する方向に相当)に所定の搬送速度で用紙Sを搬送させる。給紙ローラ23は、紙挿入口に挿入された用紙Sをプリンタ1内の搬送ベルト22上に自動的に給紙するためのローラである。輪状の搬送ベルト22が搬送ローラ21A及び21Bにより回転することで、搬送ベルト22上の用紙Sは搬送される。また、搬送ベルト22上の用紙は下側から静電吸着やバキューム吸着される。
ヘッドユニット30は、用紙Sにインクを噴射するためのものであり、複数のヘッド31を有する。ヘッド31の下面には、インク噴射部であるノズルが複数設けられる。そして、各ノズルには、インクが入った圧力室と、圧力室の容量を変化させてインクを噴射させるための駆動素子(ピエゾ素子)が設けられている。
図3Aは、ヘッドユニット30の下面のノズル配列を示す。ヘッドユニット30は、複数(n個)のヘッド31を有する。紙幅方向(所定方向に相当)の右側に位置するヘッド31から順に、第1ヘッド31(1),第2ヘッド31(2)…第nヘッド31(n)とする。そして、複数のヘッド31は、搬送方向と交差する紙幅方向に千鳥状に並んで配置されている。ヘッド31の下面には、イエローインクノズル列Yと、マゼンタインクノズル列Mと、シアンインクノズル列Cと、ブラックインクノズル列Kが形成され、各ノズル列はノズルを180個ずつ備える。そして、各ノズル列のノズルは紙幅方向に一定の間隔360dpiで整列している。また、紙幅方向に並ぶ2つのヘッド31のうちの左側のヘッドの最も右側のノズル(例:31(2)の#1)と、右側のヘッドの最も左側のノズル(例:31(1)の#180)との間隔が一定の間隔360dpiとなるように、各ヘッド31が配置されている。即ち、ヘッドユニット30内において、4色のノズル(YMCK)がそれぞれ一定の間隔360dpiで紙幅方向に並んでいることになる。
図3Bは、ノズル周辺の部材を示す図である。ヘッド31は流路ユニット312と、ピエゾ素子PZTを有する。流路ユニット312は、流路形成板312aと、弾性板312bと、ノズルプレート312cとを有する。流路形成板312aには、圧力室312dとなる溝部、ノズル連通口312eとなる貫通口、共通インク室312fとなる貫通口、インク供給路312gとなる溝部が形成されている。弾性板312bは、支持枠312hと、ピエゾ素子PZTの先端が接合されるアイランド部312jとを有する。そして、アイランド部312jの周囲には、弾性膜312iによる弾性領域が形成されている。ノズルプレート312cは、図3に示すようなノズルNzが形成されたプレートである。
そして、インクカートリッジに貯留されたインクがまずインク供給管313から共通インク室312fに供給され、共通インク室312fを介して各ノズルに対応した圧力室312dにインクが供給される。ピエゾ素子PZTを用いて、インクが充填された圧力室312d内の圧力を変化させることで、ノズルNzからインクを噴射する。ピエゾ素子PZTは、駆動信号の電位に応じて長手方向に伸縮する。ピエゾ素子PZTが伸縮すると、アイランド部312jは圧力室312d側に押されたり、反対方向に引かれたりする。このとき、アイランド部312j周辺の弾性膜312iが変形し、圧力室312d内の圧力が上昇・下降することにより、ノズルNzからインク滴が噴射される。
このようなラインヘッドプリンタ1では、コントローラ10が印刷データを受信すると、コントローラ10は、まず、給紙ローラ23を回転させ、印刷すべき用紙Sを搬送ベルト22上まで送る。用紙Sは搬送ベルト22上を一定速度で停まることなく搬送され、ヘッドユニット30の下を通る。ヘッドユニット30の下を用紙Sが通る間に、各ノズルからインクが断続的に噴射される。その結果、用紙S上には搬送方向に沿った複数のドットからなるドット列が形成され、画像が印刷される。
===濃度むらについて===
以下の説明のため、「画素領域」と「列領域(画像片)」を設定する。画素領域とは、用紙上に仮想的に定められた矩形状の領域を指し、印刷解像度に応じて大きさや形が定められる。そして、1つの画素領域には、画像データを構成する1つの「画素」が対応する。また、「列領域」とは、搬送方向に並ぶ複数の画素領域によって構成される用紙上の領域(画素領域の列)とする。1つの列領域には、データ上において搬送方向(交差する方向)と対応する方向に画素が並んだ「画素列」が対応する。
図4Aは、理想的にドットが形成されたときの様子の説明図である。理想的にドットが形成されるとは、画素領域の中心位置にインク滴が着弾し、そのインク滴が用紙上に広がって、画素領域にドットが形成されることである。各ドットが各画素領域に正確に形成されると、ラスタライン(搬送方向にドットが並んだドット列)が列領域に正確に形成される。
図4Bは、濃度むらが発生したときの説明図である。2番目の列領域に形成されたラスタラインは、ノズルから噴射されたインク滴の飛行方向のばらつきにより、3番目の列領域側に寄って形成されている。その結果、2番目の列領域は淡くなり、3列目の列領域は濃くなる。また、5番目の列領域に噴射されたインク滴のインク量は規定のインク量よりも少なく、5番目の列領域に形成されるドットが小さくなっている。その結果、5列目の列領域は淡くなる。
このように濃淡の違うラスタラインからなる印刷画像を巨視的に見ると、搬送方向に沿う縞状の濃度むらが視認される。この濃度むらは、印刷画像の画質を低下させる原因となる。
図4Cは、本実施形態の印刷方法によりドットが形成されたときの様子を示す図である。本実施形態では、濃く視認されやすい列領域に対しては、淡く画像片が形成されるように、その列領域に対応する画素の画素データの階調値を補正する。また、淡く視認されやすい列領域に対しては、濃く画像片が形成されるように、その列領域に対応する画素の画素データの階調値を補正する。
例えば、図4C中では、淡く視認される2番目と5番目の列領域のドット生成率が高くなり、濃く視認される3番目の列領域のドット生成率が低くなるように、各列領域に対応する画素の画素データの階調値が補正される。これにより、各列領域のラスタラインのドット生成率が変更され、列領域の画像片の濃度が補正されて、印刷画像全体の濃度むらが抑制される。
ところで、図4Bにおいて、3番目の列領域に形成される画像片の濃度が濃くなる理由は、3番目の列領域にラスタラインを形成するノズルの影響によるものではなく、隣接する2番目の列領域にラスタラインを形成するノズルの影響によるものである。このため、3番目の列領域にラスタラインを形成するノズルが別の列領域にラスタラインを形成する場合、その列領域に形成される画像片が濃くなるとは限らない。つまり、同じノズルにより形成された画像片であっても、隣接する画像片を形成するノズルが異なれば、濃度が異なる場合がある。このような場合、単にノズルに対応付けた補正値では、濃度むらを抑制することができない。そこで、本実施形態では、列領域毎に設定される補正値Hに基づいて、画素データの階調値を補正する。
===濃度むら補正値Hの算出について===
図5は、プリンタ製造後の検査工程で行われる補正値Hの算出処理のフローである。検査のため、濃度むらの検査対象となるプリンタ1とスキャナ(不図示)とが、コンピュータ50に接続される。コンピュータ50にインストールされた補正値算出プログラムは、列領域ごとの補正値Hを算出するために、まず、プリンタ1に実際にテストパターンを印刷させる(S001)。そして、そのテストパターンをスキャナで読み取った結果である読取階調値を補正値算出プログラムが取得すると(S002)、補正値算出プログラムは読取階調値に基づいて補正値Hを算出する(S003)。例えば、ある列領域の濃度が目標濃度(階調値)よりも濃く印刷された場合には、その列領域が淡く印刷されるような補正値Hを算出し、逆に、ある列領域の濃度が目標濃度(階調値)よりも淡く印刷された場合には、その列領域が濃く印刷されるような補正値Hを算出する。最後に算出した補正値Hをプリンタ1のメモリ13に記憶させる(S004)。
<S001:テストパターンの印刷>
図6Aは、プリンタ1に印刷させるテストパターンを示す図であり、図6Bは、補正用パターンを示す図である。テストパターンは、4色のインクを噴射するノズル列YMCKごと形成される4つの補正用パターンによって構成される。各補正用パターンは3種類の濃度(30%〜70%)の帯状パターンから構成される。帯状パターンはそれぞれ一定の階調値(以下、指令階調値と呼ぶ)の画像データから生成されたものである。濃度30%の帯状パターンの指令階調値をSa(76)、濃度50%の帯状パターンの指令階調値をSb(128)、濃度70%の帯状パターンの指令階調値をSc(178)、と表す。なお、本実施形態では、階調値が高いほど濃い階調値とし、階調値が低いほど淡い階調値とする。
本実施形態のラインヘッドプリンタ1は、ヘッドユニット30が移動することなく、用紙Sがヘッドユニット30の下を搬送されることにより、用紙Sに画像が印刷される。また、本実施形態のプリンタ1のように、ヘッドユニット30(図3)を複数有さないプリンタでは、1つの列領域(1つの画素列)に1つのノズルが対応付けられる。ゆえに、算出する補正値Hの数(180×n個)はプリンタ1が有するノズル数と等しく、補正用パターンは180×n個のラスタラインから構成される。なお、紙幅方向の右側のノズル、即ち、第1ヘッド31(1)のノズル#1が対応付けられた列領域から順に1番目の列領域とする。
<S002:読取階調値の取得>
次に、補正値算出プログラムは用紙Sに印刷されたテストパターンをスキャナに読み取らせる。テストパターンの読取データ上において、補正用パターンの画像が傾いている場合には、画像の傾きθを検出し、画像データに対して傾きθに応じた回転処理を行う。以下、読取データ上において、補正用パターンの「画素領域」に対応する領域を「画素」と呼び、「列領域」に対応する領域を「画素列(移動方向に対応する方向に並ぶ画素の列)」と呼ぶ。
そして、テストパターン印刷時の紙幅方向の解像度よりも高い解像度にてテストパターンを読み取らせた場合には、読取データ上の画素列の数を補正用パターンのラスタラインの数(列領域の数)と同数にする。そうして、データ上の画素列と用紙S上に定められる列領域を一対一で対応させる。
図7は、シアンの補正用パターンの読取結果(読取階調値)をグラフにて示した図である。画素列と列領域を対応させた後、帯状パターンごとに各列領域の濃度を算出する。即ち、ある帯状パターンのある列領域に対応する画素列に属する各画素の読取階調値の平均値を、その帯状パターンのその列領域の「読取階調値」とする。図中のグラフでは、横軸が列領域番号であり、縦軸が読取階調値である。グラフに示されるように、各帯状パターンは、それぞれの指令階調値(Sa,Sb,Sc)で一様に形成されたにも関わらず、列領域ごとに読取階調値にばらつきが生じている。例えば、図中のグラフでは、i列領域は他の列領域に比べて淡く視認され、j列領域は他の列領域に比べて濃く視認されることが分かる。この列領域ごとの濃度のばらつきが印刷画像の濃度むらの原因となる。
<S003:補正値Hの算出>
次に、補正値算出プログラムは、帯状パターンごと列領域ごとの読取階調値に基づいて、補正値Hを算出する。そのために、図7に示すような同一階調値における列領域ごとの読取階調値のばらつきを低減すればよく、各列領域に形成される画像片(ラスタライン)の濃度を一定の値に近づけるとよい。そこで、同一の指令階調値(例えばSb)において、全列領域の読取階調値の平均値Cbtを「目標値Cbt」として設定する。そして、指令階調値Sbにおける各列領域の読取階調値を目標値Cbtに近づけるように、各列領域に対応する画素(データ)の階調値を補正する。即ち、ある列領域に対応する画素列のデータが階調値Sbを示す場合に、その列領域の読取階調値が目標値Cbtとなるように、実際には、階調値Sbを補正値Hにて補正した「目標階調値Sbt」によって印刷を行う。
図8Aは、目標の階調値Cbtよりも読取結果の低いi列領域の目標階調値Sbtの算出方法を示す図である。横軸が指令階調値を示し、縦軸が読取階調値を示す。グラフ上には、指令階調値(Sa,Sb,Sc)に対するi列領域のシアンの読取結果(Cai,Cbi,Cci)がプロットされている。指令階調値Sbに対してi列領域が目標値Cbtにて表されるための目標指令階調値Sbtは次式(直線BCに基づく線形補間)により算出される。
Sbt=Sb+(Sc−Sb)×{(Cbt−Cbi)/(Cci−Cbi)}
図8Bは、目標の階調値Cbtよりも読取結果の高いj列領域の目標階調値Sbtの算出方法を示す図である。グラフ上には、j列領域のシアンの読取結果がプロットされている。指令階調値Sbに対してj列領域が目標値Cbtにて表されるための目標指令階調値Sbtは次式(直線ABに基づく線形補間)により算出される。
Sbt=Sa+(Sb−Sa)×{(Cbt−Caj)/(Cbj−Caj)}
こうして、指令階調値Sbに対して、各列領域の濃度が目標値Cbtにて表されるための目標指令階調値Sbtを算出した後、次式により、各列領域の指令階調値Sbに対する補正値Hを算出する。
Hb=(Sbt−Sb)/Sb
同様にして、3つの指令階調値(Sa,Sb,Sc)に対する3つの補正値(Ha,Hb,Hc)を列領域ごとに算出する。また、シアンノズル列Cだけでなく、その他のノズル列YMKの補正値Hも算出する。
<S004:補正値Hの記憶>
図9は、シアンノズル列に関する補正値テーブルである。補正値算出プログラムは、補正値Hの算出後、補正値Hをプリンタ1のメモリ13に記憶する。補正値テーブルには3つの指令階調値に対する3つの補正値(Ha_x,Hb_x,Hc_x)が列領域xごとに対応付けられている。本実施形態では、プリンタ1が有するノズル数N(=180×n)だけ補正値Hが算出される。また、このような補正値テーブルがノズル列YMCKごとにメモリ13に記憶される。
<ユーザーの元での使用>
プリンタ1の製造工程において、濃度むら補正のための補正値Hが算出され、補正値Hがプリンタのメモリ13に記憶された後、プリンタ1は出荷される。そして、ユーザーが、プリンタ1を使用する際にプリンタドライバをインストールすると、プリンタドライバはプリンタ1に対してメモリ13に記憶されている補正値Hをコンピュータ50に送信するように要求する。プリンタドライバは、プリンタ1から送られてくる補正値Hをコンピュータ50内のメモリに記憶する。
そして、プリンタドライバは、ユーザーからの印刷命令を受けると、解像度変換処理により、アプリケーションプログラムから出力された画像データを、用紙Sに印刷する際の解像度に変換する。次に、色変換処理により、RGBデータを、プリンタ1のインクに対応したCMYK色空間により表されるCMYKデータに変換する。
その後、画素データの示す高階調(例えば256階調)の階調値を補正値Hにより補正する。プリンタドライバ(制御部に相当)は、各画素データの階調値(以下、補正前の階調値S_inとする)を、その画素データが対応する列領域の補正値Hに基づいて補正する(補正後の階調値S_outとする)。
補正前の階調値S_inが指令階調値のいずれかSa,Sb,Scと同じであれば、コンピュータ50のメモリに記憶されている補正値Ha,Hb,Hcをそのまま用いることができる。例えば、補正前の階調値S_in=Scであれば、補正後の階調値S_out(即ち、目標階調値Sbt)は次式により求められる。
S_out=Sc×(1+Hc)
図10は、シアンのx番目の列領域の補正前の階調値S_inが指令階調値と異なる場合の補正方法を示す図である。横軸を補正前の階調値S_inとし、縦軸を補正後の階調値S_outとする。例えば、補正前の階調値S_inが指令階調値SaとSbの間であるとき、指令階調値Saの補正値Haと指令階調値Sbの補正値Hbを基に線形補間によって次式により補正後の階調値S_outを算出する。
S_out=Sa+(Sbt−Sat)×{(S_in−Sa)/(Sb−Sa)}
なお、補正前の階調値S_inが指令階調値Saよりも小さい場合には、階調値0(最低階調値)と指令階調値Saの線形補間によって、補正後の階調値S_outを算出する。補正前の階調値S_inが指令階調値Scよりも大きい場合には、階調値255(最高階調値)と指令階調値Scの線形補間によって、補正後の階調値S_outを算出する。また、これに限らず、指令階調値とは異なる補正前の階調値S_inに対応した補正値H_outを算出し、補正後の階調値S_outを算出してもよい(S_out=S_in×(1+H_out))。
こうして、列領域ごとの濃度補正処理が行われた後に、補正後の階調値S_outをハーフトーン処理して、プリンタ1が形成可能な階調数のデータに変換する。最後に、ラスタライズ処理により、マトリクス状の画像データを、プリンタ1に転送すべきデータ順に、画素データごとに並べ替えられる。これらの処理を経て生成された印刷データは、印刷方式に応じたコマンドデータ(搬送量など)と共に、プリンタドライバによりプリンタ1に送信され、印刷が行われる。
===濃度むら補正値Hの修正について===
プリンタ1は、経年変化や環境変化によって、ノズルからのインクの噴射特性などが変わってくる。例えば、印刷装置を使用し続けると、図3Bに示す共通インク室312fなどにインクの成分が沈降して、圧力室312dへのインクの供給の仕方が異なったり、ヘッド31を構成する部材に変化が生じたりして、時間と共にインクの噴射特性が変わってくる。また、プリンタ1を使用する環境やプリンタ1を設置する場所によってもインクの噴射特性が変わる。そのため、製造工程において最初に算出した補正値H(図9)では、経年変化や環境変化による濃度むらを抑制しきれなくなってしまう。しかし、所定期間が経過したり環境が変化したりする度に、前述の図5のフローに従って、新たな補正値Hを算出し直すことは大変な作業量である。
そこで、本実施形態では、経年変化や環境変化に応じて濃度むら補正値Hを新たに算出し直すことなく、濃度むらを抑制することを目的とする。即ち、本実施形態では、製造工程にて最初に算出した濃度むらの補正値Hを、経年変化や環境変化に応じて容易に修正することを目的とする。そのために、補正値Hを修正するための修正値ΔCを算出する。補正値Hを容易に修正するとは、言い換えれば、新たな補正値Hを算出し直して補正値Hを修正する処理よりも、補正値Hを修正するための修正値ΔCを算出する処理を容易にするということである。以下、修正値ΔCの算出方法を示す。
<第1修正方法>
本実施形態のプリンタ1は図3Aに示すように複数個(n個)のヘッド31を有し、全てのヘッド31が同じ構造をしている。しかし、同じ構造をしていても、ヘッド31を構成する材料の特性差や各部材の組み合わせ方の微小な違いによって、経年変化や環境変化の仕方がヘッド31ごとに異なる。また、ヘッド31ごとにインク供給路が異なり、時間と共にインク成分の沈降具合がインク供給路ごとに変わる。そのため、経年変化の仕方がヘッド31ごとに異なる。そこで、第1修正方法では、最初に算出した列領域ごと(画素列ごと)の補正値Hをヘッド31ごとの修正値ΔCにより修正する。
図11Aは、修正値ΔCの算出フローである。修正値ΔCの算出も補正値Hと同様にコンピュータ50にインストールされた補正値算出プログラムが行うとする。補正値算出プログラムは、まず、ノズル列YMCKごとに図6Bに示す補正用パターンと同じ形状の「修正用パターン」をプリンタ1に印刷させる(S101)。その際に、最初に算出した列領域ごとの補正値H(図9)を用いて修正用パターンを印刷させる。即ち、指令階調値Sa,Sb,Scを列領域ごとの補正値Hで補正して(補正後の階調値S_outにて)修正用パターンを印刷させる。プリンタ1を使用し始めた頃であれば修正用パターンには濃度むらが発生しないはずであるが、プリンタ1の経年変化や環境変化により補正値Hでは濃度むらを抑制しきれなくなれば、修正用パターンに濃度むらが発生してしまう。第1修正方法では、この経年変化や環境変化により発生する濃度むらを抑制するために、ヘッド31ごとの修正値ΔCを算出する。
図11Bは修正用パターンの測定点を示す図である。なお、説明のためヘッド31の数を減らしている。列領域ごとの補正値Hを反映した修正用パターンをプリンタ1に印刷させた後、補正値算出プログラムはスキャナ(測定装置に相当)に修正用パターンを読み取らせる(S102)。このとき、1つのヘッド31(ノズル列)に形成された1つの帯状パターン結果から1つの読取階調値を取得する。即ち、帯状パターン(指令階調値)ごと列領域ごとに算出された補正値Hの数に比べて、修正用パターンから取得する読取階調値の数は少ない。図中では測定点を「×」にて示し、例えば、ブラックの濃度30%の帯状パターンのうち、第1ヘッド31(1)のブラックノズル列Kに形成された帯状パターン結果から1つの読取階調値を取得する。
図11Cは修正用パターンにおいてシアンの濃度50%の帯状パターンの読取結果(読取階調値)を示す図である。横軸がヘッド31の位置を示し、縦軸が読取階調値を示す。各ヘッド31(1)〜31(4)がそれぞれ1つの読取階調値を取得する。説明のため、第1ヘッド31(1)に形成されたシアンの濃度50%の帯状パターンの読取階調値を「Cb(1)」と付し、他のヘッド31(2)〜31(4)の読取階調値も同様に付す。異なるヘッド31の読取階調値に差が生じており、前述のように、経年変化や環境変化に伴ってヘッド31ごとに特性差(濃度むら)が現れることが分かる。例えば、第1ヘッド31(1)の読取階調値Cb(1)に比べて、第2ヘッド31(2)の読取階調値Cb(2)は大きく、第1ヘッド31(1)よりも第2ヘッド31(2)に形成される帯状パターンの方が濃く視認されることが分かる。一方、第1ヘッド31(1)の読取階調値Cb(1)に比べて、第4ヘッド31(4)の読取階調値Cb(4)は小さく、第1ヘッド31(1)よりも第4ヘッド31(4)に形成される帯状パターンの方が淡く視認されることが分かる。このヘッド31ごとの読取階調値の差が、経年変化や環境変化によるヘッド31ごとの特性差となり、濃度むらの原因となる。そこで、このヘッド31ごとの読取階調値の差が低減するように、ヘッド31ごとの修正値ΔCを算出する。
ところで、修正用パターンの1つの帯状パターンからヘッド31ごとに1つの読取階調値を取得する。1つのヘッド31に割り当てられる列領域の数は1つのノズル列に属するノズル数と等しく「180個」である。そのため、1つのヘッド31に形成された1つの帯状パターン結果から1つの読取階調値を取得するということは、修正用パターンの180個の列領域の読取結果を1つの読取階調値として取得すれば良いことになる。前述のテストパターン(図6A)では、列領域ごとの読み取り階調値を取得するために、紙幅方向の読取解像度は「360dpi(ノズルピッチ・列領域間隔)」となる。これに対して、修正用パターンでは、180個の列領域を1つの読取階調値として取得すればよいため、紙幅方向の読取解像度は「2dpi」となる。つまり、テストパターンに比べて、修正用パターンの紙幅方向の読取解像度を低くすることができる。その結果、スキャナは修正用パターンを早く読み取ることができる。また、高解像度のスキャナを有さないユーザーのもとにおいても修正値ΔCを算出することができる。
また、スキャナの紙幅方向の読取解像度がテストパターンを読み取る時と同じであるとすると、修正用パターンでは、1つのヘッド31(ノズル列)に形成された1つの帯状パターンを構成する180個の列領域の中から1つの列領域を選択し、その1つの列領域の読取階調値を取得すればよい。つまり、テストパターンに比べて、修正用パターンから取得するデータ数(読取階調値の数)が少ないため、スキャナは修正用パターンを早く読み取ることができる。
また、1つのヘッド31に形成された帯状パターン結果から取得する読取階調値は1つに限らず、複数の読取階調値を取得してもよい。例えば、1つのヘッド31に形成された帯状パターン結果から3つの読取階調値を取得した場合には、その3つの読取階調値の平均値を算出する。そして、その平均値を、例えば、第1ヘッド31(1)に形成されたシアンの濃度50%の帯状パターンの読取階調値を「Cb(1)」とする。ただし、1つのヘッド31に形成された帯状パターン結果から取得する読取階調値の数は列領域の数(180個)よりも少ないとする。なぜならば、経年変化や環境変化による濃度むらはヘッド31ごとに発生しやすいため、列領域ごとの読取階調値を取得する必要がないからである。つまり、1つのヘッド31に形成された帯状パターン結果から少なくとも1つの読取階調値を取得して修正値ΔCを算出することで、補正値Hの算出処理よりも修正値ΔCの算出処理を容易にする。
こうして、ヘッド31ごとに読取階調値を取得した後、補正値算出プログラムは、補正値Hを算出する時と同様に、各ヘッド31の読取階調値が一定の値となるように「新たな目標値」を設定する(図11AのS103)。新たな目標値は各ヘッド31(1)〜31(4)の読取階調値の平均値とする。ただし、これに限らず、例えば、濃度むら補正値Hを算出した際の目標値でもよい。また、新たな目標値は、ノズル列YMCKごと帯状パターンごとに設定される。
具体的に説明すると、図11Cに示すように、シアンの濃度50%の帯状パターンの新たな目標値は「Cbt’(=Cb(1)〜Cb(4)の平均値)」である。そして、指令階調値Sbを濃度むら補正値Hで補正した階調値(Sb_out=Sb×(1+Hb))にて画像を印刷する際に、全てのヘッド31(1)〜31(4)に印刷される画像の読取階調値が一定となるようにすることで、濃度むらを抑制する。
図12Aは、第1ヘッド31(1)のシアンノズル列Cにおいて、指令階調値Sb(補正後の指令階調値Sb_out)に対する目標階調値Sbt’を示す図である。新たな目標値(例えばCbt’)を算出した後、補正値算出プログラムは、指令階調値Sbにて各ヘッド31(1)〜31(4)が印刷する画像の読取階調値が新たな目標値Cbt’となるように、「新たな目標階調値Sbt’」を算出する(図11AのS104)。図12Aには、第1ヘッド31(1)に形成された3つの帯状パターンの読取結果がプロットされている。点Aは濃度30%の帯状パターンの読取結果であり、点Bは濃度50%の帯状パターンの読取結果であり、点Cは濃度70%の帯状パターンの読取結果である。
図12A示すように、第1ヘッド31(1)に形成された帯状パターンの読取結果Cb(1)は、新たな目標値Cbt’よりも低いため、直線BCの線形補間によって、新たな目標階調値Sbt’を算出する。同様にして、補正値算出プログラムは、ヘッド31ごと、ノズル列ごと、指令階調値ごとに、新たな目標階調値を算出する。
新たな目標階調値が算出された後、補正値算出プログラムは次式により修正値ΔCを算出する(図11AのS105)。なお、次式は、指令階調値Sbに対する修正値ΔCbの算出式である。
ΔCb=(Sbt’−Sb_out)/Sb_out
=(Sbt’−Sb×(1+Hb))/(Sb×(1+Hb))
図12Bは、シアンノズル列Cに関する修正値テーブルである。補正値算出プログラムは、修正値ΔCの算出後、修正値ΔCをコンピュータ50のメモリに記憶する(図11AのS106)。修正値テーブルには、3つの指令階調値Sa,Sb,Scに対する3つの修正値(ΔCa,ΔCb,ΔCc)がヘッド31ごとに対応付けられている。このように、ヘッド31ごとに算出される修正値ΔCの数(図12B、ヘッド数n×3)は、列領域ごとに算出される濃度むら補正値Hの数(図9、列領域数180n×3)よりも大幅に少ない。つまり、修正値ΔCを算出する方が補正値Hを算出するよりも算出するデータ数が少ないため、算出処理が容易であり、算出処理を早く行うことができる。ゆえに、経年変化や環境変化による濃度むらを抑制するために、列領域ごとの補正値Hを算出し直すのではなく、補正値Hの修正値ΔCを算出することで、濃度むらを抑制しつつ、処理を容易にできる。
こうして算出された修正値ΔC(図12B)は、実際の印刷においてプリンタドライバが印刷データを作成する際に、列領域ごとの濃度むら補正値Hと共に利用される。プリンタドライバが、各種アプリケーションソフトから画像データを受信した後に、その画像データが、解像度変換処理され、色変換処理される。次にプリンタドライバは、補正値Hに修正値ΔCを加算して補正値Hを修正し(H+ΔC)、修正した補正値Hに基づいて濃度補正処理する。濃度むら補正値Hは列領域ごとに算出されるが、修正値ΔCはヘッド31ごとに算出される。そのため、ある列領域に対応する画素データは、その列領域に対応する濃度むら補正値Hと、その列領域が割り当てられるヘッド31に対応する修正値ΔCと、を加算した値に基づいて、濃度補正処理される。つまり、1つのヘッド31が有するあるノズル列に割り当てられる180個の列領域の補正値Hを共通の修正値ΔCによって修正する。例えば、図12Bに示すシアンノズル列Cの指令階調値Saに関する第1ヘッド31(1)の修正値ΔCa(1)を、図9に示すシアンノズル列の指令階調値Saに関する1番目から180番目の列領域の補正値(Ha_1〜Ha_180)に加算して修正する。
ユーザーのもとでの濃度補正処理は、具体的には、濃度補正処理前の階調値S_inが指令階調値のいずれかSa,Sb,Scと同じであれば、コンピュータ50のメモリに記憶されている補正値Hと修正値ΔCをそのまま用いることができる。例えば、印刷データが示す補正前の階調値S_in=Scであれば、補正後の階調値S_outは次式により求められる。
S_out=Sc×(1+Hc+ΔCc)
そして、補正前の階調値S_inが指令階調値と異なる場合には、前述の図10と同様に線形補間により補正後の階調値S_outを算出する。例えば、補正前の階調値S_inが指令階調値SaとSbの間であるとき、指令階調値Saに対する補正後の階調値(=Sa×(1+Ha+ΔCa))と指令階調値Sbに対する補正後の階調値(=Sb×(1+Hb+ΔCb))の線形補間によって補正後の階調値S_outを算出する。
ところで、ノズルごとの特性により発生する濃度むらは列領域ごとに補正する必要がある。例えば、飛行曲がりするノズルの影響を受ける列領域やインク噴射量が適切でないノズルの影響を受ける列領域が原因により発生する濃度むらは、列領域ごとの補正値Hにより抑制される。ただし、飛行曲がり等のノズルごとの特性は経年変化や環境変化によってあまり変化しない。そのため、経年変化や環境変化が原因により発生する濃度むらは、列領域ごとの修正値ΔCにより補正する必要はなく、ヘッド31ごとの修正値ΔCにより補正すれば十分である。そこで、この第1修正方法のように、列領域ごとの補正値Hとヘッド31ごとの修正値ΔCを加算して濃度補正処理を行うことで、ノズルごとの特性により発生する濃度むらと経年変化や環境変化により発生する濃度むらの両方を抑制することができる。
以上をまとめると、第1修正方法では、ヘッド31ごとに修正値ΔCを算出するため、修正用パターン(図11A)を読み取る際にヘッド31ごとの読取階調値を少なくとも1つ以上取得すればよい。即ち、列領域ごとの補正値Hの数よりも少ない数の読取階調値に基づいて修正値ΔCを算出する。そのため、テストパターン(図6A)から列領域ごとの読取階調値を取得する補正値Hの算出処理に比べて、修正値ΔCの算出処理は容易となる。また列領域ごとの読取階調値を取得しなくてもよいため、高解像度のスキャナを用いなくとも修正値ΔCを算出できる。また、修正用パターンの読取結果からヘッド31ごとに修正値ΔCを算出するため、テストパターンの読取結果から列領域ごとに補正値Hを算出する処理に比べて、修正値ΔCの算出処理は容易となる。つまり、経年変化や環境変化に応じて、補正値Hを新たに算出し直すよりも、ヘッド31ごとの修正値ΔCにより補正値Hを修正する方が容易に濃度むらを抑制できる。
このように、経年変化や環境変化に応じた補正値Hの修正が容易になることで、補正値Hの修正、即ち、修正値ΔCの算出を所定期間おき(例えば、1日おき、一定量印刷おき、クリーニング時)に行うことができる。つまり、列領域ごとの濃度むら補正値Hの修正を容易にすることで、頻繁に濃度むら補正値Hを修正することができ、濃度むらをより改善することができる。また、ヘッドユニット30よりも搬送方向の下流側に修正用パターンを読み取るためのスキャナ等を備えているプリンタであれば、所定期間おきに自動的に修正値ΔCを算出してもよい。そうすれば、修正値ΔCの算出処理に慣れていないユーザーのもとでも濃度むらが確実に抑制される。
なお、ここでは修正値ΔCを算出するための測定データとして、修正用パターンをスキャナで読み取った結果(濃度・読取階調値)を利用しているが、これに限らない。即ち、修正用パターンを読み取る測定装置はスキャナに限られない。例えば、測色器によって修正用パターンから反射率のデータを取得しても良いし、各種測定装置により、修正用パターンから、輝度値、XYZ値、RGB値、L値などを取得してもよい。これら修正用パターンから読み取った結果が読取階調値に相当する。
<変形例>
図13Aは別の修正値ΔC’の算出方法を示す図であり、図13Bは修正値ΔC’を算出した階調値とは異なる階調値を修正する様子を示す図である。ここまで、濃度むらを抑制するために、画素データの示す階調値(256階調のYMCKデータ)を補正値Hと修正値ΔCとによって修正しているが、これに限らない。例えば、画素データの示す階調値によって決定するドット発生率を、列領域ごとの補正値H’や修正値ΔC’によって修正してもよい。図中のグラフの横軸がドット発生率を示し、縦軸が階調値(画素データ)を示す。このようなグラフで表されるドット発生率テーブルを、プリンタドライバがコンピュータ50のメモリに記憶しているとする。そして、プリンタドライバは画像データを受信すると、解像度変換処理、色変換処理を行って、256階調のYMCKデータをドット発生率テーブルに照合し、ドット発生率を決定する。そのドット発生率に基づき、プリンタドライバは256階調のデータをプリンタ1が印刷可能なデータに変換する(ハーフトーン処理)。変形例では、濃度むらを抑制するために、列領域ごとの補正値H’によりドット発生率を補正し、経年変化や環境変化に応じてヘッド31ごとの修正値ΔC’により補正値H’を修正する。
変形例の修正値ΔC’の算出方法を以下に説明する。補正値算出プログラムは、前述の実施例と同様に、まず、列領域ごとの補正値H’によりドット発生率を補正し、図11Bに示す修正用パターンをプリンタ1に印刷させて、修正用パターンをスキャナに読み取らせてヘッド31ごとの読取階調値を取得する。図中のグラフには、第1ヘッド31(1)のあるノズル列のある濃度の帯状パターンの読取結果(読取階調値)を示す。補正値算出プログラムは、各ヘッド31の読取階調値の平均値と第1ヘッド31(1)の読取階調値との差「ΔY」を算出する。図13Aに示すように、第1ヘッド31(1)の帯状パターンは他のヘッド31の帯状パターンに比べて淡く印刷されたため、平均値に対応するドット発生率D1よりも高いドット発生率にする必要がある。即ち、第1ヘッド31(1)では、平均値と読取階調値との差「ΔY」を平均値に加算した目標階調値に対応するドット発生率D2に基づいて印刷を行うことで、他のヘッド31と同じ濃度の画像を印刷でき、濃度むらを抑制できる。
そして、補正値算出プログラムは、「平均値に対応するドット発生率D1と目標階調値に対応するドット発生率D2との差ΔC’」を修正値ΔC’として算出し、コンピュータ50のメモリに記憶させる。実際の印刷では、列領域ごとの補正値H’に修正値ΔC’を加えて補正値H’を修正し、印刷データの示す階調値Xに対応するドット発生率D3に修正した補正値H’を加算する(D4=D3+H’+ΔC’)。こうして、補正したドット発生率D4に基づいて第1ヘッド31(1)が印刷を行うことで、濃度むらを抑制できる。この変形例でも、最初は列領域ごとのドット発生率に対する補正値H’を算出し、その後、経年変化や環境変化に応じて、補正値H’の修正値ΔC’をヘッド31ごとに算出する。そうすることで、経年変化や環境変化による濃度むらを抑制するために、列領域ごとの補正値H’を容易に修正できる。
<第2修正方法>
図14は、第2修正方法にて印刷する修正用パターンを示す図である。説明のためヘッド31の数を減らしている。前述の第1修正方法では、列領域ごとの濃度むら補正値Hを算出する際に印刷したテストパターン(図6A)と同じ形状の修正用パターン(図11A)に基づいて、ヘッド31ごとの修正値ΔCを算出する。即ち、第1修正方法では、ノズル列ごとに、3つの指令階調値Sa,Sb,Scに基づいて3つの帯状パターンから構成される修正用パターンを形成している。これに対して、この第2修正方法では、ノズル列ごとに、1つの指令階調値(例えばSb)に基づいて、1つの帯状パターン(例えば濃度50%の帯状パターン)から構成される修正用パターン、すなわち、均一濃度の修正用パターンを形成する。つまり、第2修正方法では、補正値Hを算出するためのテストパターンを形成した3つの指令階調値よりも少ない数の指令階調値に基づいて修正用パターンを形成し、ヘッド31ごとの修正値ΔCを算出する。なお、プリンタ1に修正用パターンを印刷させるときには列領域ごとの補正値Hを用いて印刷させる。
補正値算出プログラムは、均一濃度の修正用パターン(図14)をスキャナに読み取らせ、ヘッド31ごとの読取階調値を取得する。即ち、修正用パターンをスキャナに読み取らせて、列領域ごとの補正値Hよりも少ない数の読取階調値を取得する。そのため、補正値Hを算出する場合に比べて、ヘッド31ごとの修正値ΔCを算出する方が、スキャナが修正用パターンを早く読み取ることができる。また、高解像度のスキャナを用いなくとも修正用パターンから修正値ΔCに必要な読取階調値を取得できる。更に、この第2修正方法では、第1修正方法よりも、帯状パターンの数が少ないため、スキャナが修正用パターンから取得する読取階調値の数が少なくなり、スキャナが修正用パターンを早く読み取ることができる。なお、1つの帯状パターンから構成される修正用パターンに限らず、テストパターンを構成する3つの帯状パターンよりも少ない2つの帯状パターンから構成される修正用パターンでもよい。
均一濃度の修正用パターンからヘッド31ごとの読取階調値を取得したら、前述の第1実施例と同様に修正値ΔCを算出する。簡単に説明すると、補正値算出プログラムは図11Cに示すように目標値(例えばCbt’)を算出する。そして、ヘッド31ごとに修正用パターンを印刷した指令階調値(例えばSb)に対する目標階調値(例えばSbt’)を算出し、その目標階調値に基づいて修正値ΔCを算出する。ヘッド31ごとに修正値ΔCを算出するため、列領域ごとの補正値Hを算出するよりも処理が容易となる。また、第1修正方法では3つの指令階調値(Sa,Sb,Sc)に対する修正値ΔCを算出するのに対して、第2修正方法では1つの指令階調値(Sb)に対する修正値ΔCを算出すればよく、算出する修正値ΔCの数が少ないため、処理が更に容易となる。
ただし、1つの指令階調値に対する1つの修正値ΔCだけでは、第1修正方法のように、3つの指令階調値Sa,Sb,Scに対する3つの修正値ΔCa,ΔCb,ΔCcに基づいて、線形補間により各階調値(0〜255)に応じた修正値ΔCを算出することができない。即ち、第2修正方法では、補正値Hは図10に示すように画素データの示す階調値(S_in)に応じて変化するが、修正値ΔCは画素データの示す階調値(S_in)に応じて変化しないため、共通の修正値ΔCを、3つの指令階調値に対する3つの補正値Hに加算して修正する。次式に示すように、補正後の階調値S_outを算出するとよい。
S_out=S_in×(1+H+ΔC)
なお、上式のように全ての階調値(S_in)に同じ修正値ΔCを用いると、補正後の階調値S_outの算出処理は容易となるが、低い階調値(0付近)や高い階調値(255付近)にて差がなくなってしまう。そのため、次式に示すように、修正用パターンを印刷する際に用いた階調値「Sbt=Sb×(1+H)」と新たな目標階調値「Sbt’=Sb×(1+H+ΔC)」の比率により、他の階調値S_inに対する補正後の階調値S_outを算出してもよい。
S_out=S_in×{1+H+(Sbt’/Sbt)}
以上をまとめると、第2修正方法では、均一濃度の修正用パターンに基づいて、1つの指令階調値に対する1つの修正値ΔCをヘッド31ごとに算出する。そのため、列領域ごとに3つの指令階調値に対する補正値Hを算出し直す処理に比べて、修正値ΔCによる補正値Hの修正処理は容易となる。そして、ノズルごとの特性差による濃度むらは列領域ごとの補正値Hにより抑制でき、経年変化や環境変化による濃度むらはヘッド31ごとの修正値ΔCにより抑制できる。つまり、均一濃度の修正用パターンからヘッド31ごとに算出する修正値ΔCによれば、経年変化や環境変化による濃度むら抑制のための補正値Hの修正を容易に行える。
<第3修正方法>
図15は、第3修正方法における修正用パターンを示す図である。前述の第1修正方法および第2修正方法では、ノズル列ごとに修正用パターンを形成し、ノズル列ごとの修正値ΔCを算出している。これに対して、第3修正方法では、プリンタ1が有する4つのノズル列YMCAのうちの1つのノズル列によって1つの修正用パターンを形成させる。そうして、補正値算出プログラムは、1つのノズル列によって形成された修正用パターンからヘッド31ごとの読取階調値を取得して、修正用パターンを形成したノズル列に関してヘッド31ごとの修正値ΔCを算出する。そのため、修正用パターンから取得する読取階調値の数は、ノズル列YMCKごとに列領域ごとの補正値Hを算出するためにテストパターンから取得する読取階調値の数よりも少なくなる。即ち、修正用パターンから補正値Hの数よりも少ない数の読取階調値を取得する。なお、修正値ΔCの算出方法は前述の第1修正方法と同じである。
そして、修正用パターンを形成したノズル列の修正値ΔCをそのノズル列だけでなく他のノズル列に割り当てられた印刷データの濃度補正処理の際にも適用する。例えば、第1ヘッド31(1)のブラックノズル列Kにて修正用パターンを形成させて、その修正用パターンから得られた修正値ΔCを、第1ヘッド31(1)のシアンノズル列Cに割り当てられる印刷データにも適用する。前述のように、経年変化や環境変化によるインク噴射特性の差はヘッド31ごとに生じやすい。そのため、同じヘッド31に属するノズル列であれば、同じ修正値ΔCによって経年変化や環境変化による濃度むらを抑制できる。こうすることで、ノズル列ごと、列領域ごとに補正値Hを算出する処理よりも、修正値ΔCの算出処理が容易となる。つまり、第3修正方法によれば、経年変化や環境変化による濃度むらを抑制するために補正値Hを修正する処理を容易にできる。
また、第3修正方法は、ノズル列ごとに修正用パターンを形成し、ノズル列ごとに修正値ΔCを算出している第1修正方法や第2修正方法に比べて、修正値ΔCの算出処理が更に容易となる。ただし、ノズル列が異なればインク供給路なども異なるため、ノズル列ごとに修正値ΔCを算出する方が濃度むらはより抑制できる。
なお、図15では、ある1つのノズル列に均一濃度の修正用パターンを形成させて、1つの指令階調値に対する1つの修正値ΔCを算出しているがこれに限らない。例えば、ある1つのノズル列によって、第1修正方法のように、3つの帯状パターンから構成される修正用パターンを印刷してもよい。
<第4修正方法>
図16Aは濃度むら補正値Hを算出するためにシアンのテストパターンを読み取った結果であり、図16Bは修正値ΔCを算出するためにシアンの修正用パターンを読み取った結果である。図中のプロットされた点が読み取り結果である。濃度むら補正値Hは、ノズル列ごとに、列領域の数(ノズル数180個×ヘッド数n個)の補正値Hを算出する。一方、経年変化や環境変化に応じて濃度むら補正値Hを容易に修正するために、前述の第1修正方法から第3修正方法ではヘッド31ごとの修正値ΔCを算出する。この第4修正方法では、ヘッド31ごとに限らず、複数の列領域の読取結果を1つの読取階調値(一部の列領域に対応する読取階調値に相当)として取得する。即ち、修正用パターンから列領域ごとの補正値Hよりも少ない数の読取階調値を取得する。
補正値算出プログラムは、まず、第1修正方法の修正用パターン(図11B)と同じように、列領域ごとの補正値Hを反映させた修正用パターンをプリンタ1に印刷させる。そして、濃度むら補正値Hのテストパターン(図6)をスキャナ読み取らせる際の紙幅方向の読取解像度よりも低い読取解像度にて、修正用パターンをスキャナに読み取らせる。図16Aに示すように、列領域ごとの補正値Hを算出するためにテストパターンをスキャナに読み取らせる際には、列領域ごとの読取階調値を取得する。そのため、紙幅方向の読取解像度は「列領域間隔=ノズルピッチ=360dpi」となる。一方、図16Bに示すように、ここでは4つの列領域の読取結果を1つの読取階調値として取得するため、修正用パターンをスキャナに読み取らせる際の紙幅方向の読取解像度は「90dpi」となる。なお、読取階調値を取得する数は4つの列領域ごとに限らない。
その結果、テストパターンの読取結果では(図16A)、各列領域に対して1つの読取階調値が得られる。これに対して、修正用パターンの読取結果では(図16B)、4つの列領域に対して1つの読取階調値が得られる。このように、スキャナの紙幅方向における読取解像度を低くすることで、スキャナは修正用パターンを早く読み取ることができる。また、高解像度のスキャナを有さないユーザーのもとにおいても濃度むら補正値Hを修正できる。
こうして4つの列領域ごとに離散的に取得した読取階調値に基づいて、列領域ごとの補正値Hを修正する。例えば、1番目から4番目の列領域の読み取り結果を1つの読取階調(図16Bでは「1−4」と示す点)として取得した場合、1番目から4番目の列領域の各補正値Hを、同じ読取階調値に基づいて算出した修正値ΔCにて修正するとよい。なお、修正値ΔCの算出方法および修正値ΔCによる補正値Hの修正方法は第1修正方法と同様である。そうすることで、列領域ごとの補正値Hを算出するよりも、複数個おきの列領域の修正値ΔCを算出する方が、算出するデータ数が少なくなる。つまり、列領域ごとの補正値Hを新たに算出し直すよりも、複数個おきの列領域の読取階調値に基づいて算出した修正値ΔCにより列領域ごとの補正値を修正する方が、容易に濃度むらを抑制できる。
また、4つの列領域ごとの読取階調値に基づいて算出した修正値ΔCを、その4つの列領域の補正値Hの修正にそのまま利用するに限らない。例えば、9〜12番目の列領域を1つの読取階調値(図16Bでは「9−12」と示す点)として取得したとしても、9番目の列領域は5〜8番目の列領域の読取階調値「5−8」に影響を与え、12番目の列領域は13〜16番目の列領域の読取階調値「13−16」に影響を与える。そのため、4つの列領域のごとに取得した読取階調値(一部の列領域に対応する読取階調値に相当)の結果を補間し、補間したデータに基づいて列領域ごとの補正値Hを修正してもよい。図16Bに示すように、4つの列領域ごとに離散的に取得した読取階調値の結果を、補正値算出プログラムは近似曲線などで補間するとよい。図中のグラフにプロットされた点が測定結果であり、点線が近似曲線である。そうすることで、修正用パターンをスキャナに読み取らせて取得する読取階調値の数が列領域ごとの補正値Hの数よりも少なくなる。
この近似曲線により、例えば、9番目の列領域の読取階調値ΔC(9)を、5〜8番目の列領域の読取階調値「5−8」と9〜12番目の列領域の読取階調値「9−12」に基づいて、予測できる。そして、離散的な読取階調値の平均値(図中ではCbt)を目標値とし、各列領域の読取階調値(実際の読取階調値と近似曲線により予測した読取階調値)が一定となるように、各列領域に対応する修正値ΔCを算出する。
このように、第4修正方法では、修正用パターンを構成する複数の列領域のうちの一部の列領域に対応する読取階調値(即ち、複数の列領域を1つの列領域として取得した読取階調値)を取得し、一部の列領域の読取階調値を補間したデータに基づいて、各列領域(画素列)の補正値を修正する。その結果、スキャナが読み取るデータ数を少なくすることができ、濃度むら補正値Hを算出し直すよりも修正値ΔCにより補正値Hを修正する方が容易となる。また、実際の印刷では、プリンタドライバが印刷データを作成する際に、画素データの示す階調値を、補正値Hに修正値ΔCを加算して修正した補正値Hに基づいて、濃度補正処理する。そのため、ノズルごとの特性差による濃度むらは列領域ごとの補正値Hにより抑制される。ゆえに、経年変化や環境変化による濃度むらを抑制するための修正値ΔCは複数個おきの列領域の読取階調値を補間したデータに基づいて算出しても問題なく濃度むらが抑制される。
図17は、離散的に算出した修正値ΔCを近似曲線などで補間したグラフを示す図である。横軸が列領域番号を示し、縦軸が修正値ΔCを示す。前述の図16Bに示すように、4つの列領域ごとに離散的に算出した読取階調値に基づいて、4つの列領域ごとの修正値ΔCを算出してもよい。そうして、離散的に算出された修正値ΔCを近似曲線などで補間して、列領域ごとの修正値ΔCを算出してもよい。例えば、図示するように、6番目の列領域の補正値Hの修正値ΔC(6)を、1〜4番目の列領域の読取階調値に基づく修正値ΔC(1−4)と5〜8番目の列領域の読取階調値に基づく修正値ΔC(5−8)とを補間したデータに基づいて算出するとよい。そうすることで、修正値ΔCを算出する数が列領域ごとの補正値Hの数に比べて少なくなるため、修正用パターンから読取階調値を取得する処理だけでなく、修正値ΔCを算出する処理も、補正値Hの算出処理に比べて容易になる。
なお、ここでは4つの列領域ごとの読取階調値を取得するとし、ヘッド31に関係なく、修正値ΔCを算出しているが、前述のように、経年変化や環境変化による濃度むらは、ヘッド31ごと発生しやすい。そのため、ヘッド31の境目が割り当てられる列領域の修正値ΔCを、隣接するヘッド31の読取階調値を補間したデータに基づいて算出すると、濃度むらの抑制効果が低くなる場合がある。そこで、ヘッド31ごと(グループごと)に区切って、離散的な読取階調値の結果に基づいて修正値ΔCを算出することで、濃度むらをより抑制できる。
また、図11Aに示すような3つの帯状パターンからなる修正用パターンに限らず、図14に示すような均一濃度からなる修正用パターンであってもよい。また、ノズル列ごとの修正値ΔCを算出しなくとも、あるノズル列によって形成した修正用パターンから算出した修正値ΔCを他のノズル列の濃度補正処理に適用してもよい。
===その他の実施形態===
上記の各実施形態は、主としてインクジェット方式のプリンタを有する印刷システムについて記載されているが、濃度むら補正方法等の開示が含まれている。また、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはいうまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
<グループごとの修正値の算出について>
前述の第1修正方法から第3修正方法では、経年変化や環境変化によってヘッド31ごとに濃度むらが発生するため、ヘッド31ごとに修正値ΔCを算出するとしているが、これに限らない。例えば、紙幅方向にノズル列が長く並んだヘッド31において、インク供給路が複数に別れ、共通インク室も複数に分かれている場合には、経年変化や環境変化に伴ってインク供給路ごとに濃度むらが発生する。そこで、共通のインク供給路であるノズルにて形成される列領域を1つのグループとし、グループごとの修正値ΔCにて濃度むら補正値Hを修正するとよい。即ち、列領域ごとの補正値をグループに分け、修正用パターンの読取階調値に基づいて補正値Hを修正するための修正値ΔCをグループごとに算出する。そうすることで、濃度むら補正値Hの修正処理を容易に行える。
<シリアル式のプリンタについて>
前述の実施形態では、媒体の搬送方向と交差する紙幅方向にヘッドが並んだラインヘッドプリンタを例に挙げているがこれに限らない。例えば、単数または複数のヘッドが取り付けられたヘッドユニット30を媒体の搬送方向と交差する移動方向に移動させながら画像を形成する画像形成動作と、媒体を搬送する搬送動作とを交互に行うシリアル式のプリンタでも、経年変化や環境変化による濃度むらを抑制するために、前述の修正方法によって補正値Hを修正するとよい。
<液体噴射装置について>
前述の実施形態では、液体噴射方法を実施する液体噴射装置(一部)としてインクジェットプリンタを例示していたが、これに限らない。液体噴射装置であれば、プリンタ(印刷装置)ではなく、様々な工業用装置に適用可能である。例えば、布地に模様をつけるための捺染装置、カラーフィルター製造装置や有機ELディスプレイ等のディスプレイ製造装置、チップへDNAを溶かした溶液を塗布してDNAチップを製造するDNAチップ製造装置等であっても、本件発明を適用することができる。
また、液体の噴射方式は、駆動素子(ピエゾ素子)に電圧をかけて、インク室を膨張・収縮させることにより液体を噴射するピエゾ方式でもよいし、発熱素子を用いてノズル内に気泡を発生させ、その気泡によって液体を噴射させるサーマル方式でもよい。
前述の実施形態では、コンピュータ50にインストールされたプリンタドライバが画素の示す階調値を補正値により補正するとしているため、プリンタ1とコンピュータ50が接続された印刷システムが液体噴射装置に相当する。また、プリンタ1内のコントローラ10が画素の示す階調値を補正値により補正する場合、プリンタ1が液体噴射装置に相当する。
プリンタの全体構成ブロック図である。 図2Aはプリンタの断面図、図2Bは用紙を搬送する様子を示す図である。 図3Aはヘッドユニットのノズル配列を示し、図3Bはノズル周辺部材を示す図である。 図4Aは理想的なドット形成を示し、図4Bは濃度むらが発生したときの様子を示し、図4Cは本実施形態の印刷方法によりドットが形成されたときの様子を示す図である。 補正値の算出処理のフローである。 図6Aはテストパターンを示す図であり、図6Bは補正用パターンを示す図である。 シアンの補正用パターンの読取結果を示す図である。 図8Aは目標の階調値よりも低い読取結果の目標階調値の算出方法であり、図8Bは目標の階調値よりも高い読取結果の目標階調値の算出方法を示す図である。 シアンノズル列に関する補正値テーブルである。 補正前の階調値が指令階調値と異なる場合を示す図である。 修正値の算出フローである。 修正用パターンの測定点を示す図である。 修正用パターンの読取結果を示す図である。 図12Aは指令階調値に対する目標階調値を示す図であり、図12Bはシアンノズル列Cに関する修正値テーブルである。 図13Aは別の修正値の算出方法を示す図であり、図13Bは修正値を算出した階調値とは異なる階調値を修正する様子を示す図である。 第2修正方法にて印刷する修正用パターンを示す図である。 第3修正方法における修正用パターンを示す図である。 図16Aはテストパターンを読み取った結果であり、図16Bは修正用パターンを読み取った結果である。 離散的に算出した修正値を補間したグラフを示す図である。
符号の説明
1 プリンタ、10 コントローラ、11インターフェース部、12 CPU、13 メモリ、14 ユニット制御回路、20 搬送ユニット、21A 搬送ローラ、21B 搬送ローラ、22 搬送ベルト、23 給紙ローラ、30 ヘッドユニット、31 ヘッド、312 流路ユニット、312a 流路形成板、312b 弾性板、312c ノズルプレート、312d 圧力室、312e ノズル連通口、312f 共通インク室、312g インク供給路、312h 支持枠、312i 弾性膜、313 インク供給管、40 検出器群、50 コンピュータ

Claims (7)

  1. 液体を噴射するノズルが所定方向に並ぶノズル列と、
    前記ノズル列と媒体とを前記所定方向と交差する方向に移動させる移動機構と、
    印刷データ上において前記交差する方向と対応する方向に並ぶ画素列ごとの補正値に基づいて、各前記画素列に属する画素の示す階調値を補正する制御部と、
    を有する液体噴射装置の前記補正値の修正方法であって、
    前記ノズル列によって修正用パターンを形成することと、
    前記修正用パターンを測定装置に読み取らせて、前記補正値の数よりも少ない数の読取階調値を取得することと、
    前記読取階調値に基づいて、前記補正値を修正すること、
    を有する修正方法。
  2. 請求項1に記載の修正方法であって、
    前記補正値を複数のグループに分け、
    前記グループごとに、前記読取階調値に基づいて前記補正値を修正するための修正値を算出する、
    修正方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の修正方法であって、
    前記液体噴射装置は、前記ノズル列を有する複数のヘッドを有し、
    前記ヘッドごとに、前記読取階調値に基づいて前記補正値を修正するための修正値を算出する、
    修正方法。
  4. 請求項1に記載の修正方法であって、
    複数の前記画素列に基づいて前記修正用パターンを形成し、
    複数の前記画素列に対応する前記修正用パターン上の複数の列領域のうちの一部の前記列領域に対応する前記読取階調値を取得し、
    一部の前記列領域に対応する前記読取階調値を補間したデータに基づいて、各前記列領域に対応する前記画素列の前記補正値を修正する、
    修正方法。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の修正方法であって、
    前記制御部は複数の指令階調値に対する前記画素列ごとの前記補正値に基づいて前記画素の示す階調値を補正し、
    前記複数の指令階調値よりも少ない数の指令階調値に基づいて前記修正用パターンを形成し、
    前記修正用パターンの前記読取階調値に基づいて、前記複数の指令階調値に対する前記補正値を修正する、
    修正方法。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の修正方法であって、
    前記液体噴射装置は、複数の前記ノズル列を有するヘッドを有し、
    複数の前記ノズル列のうちのある前記ノズル列によって、前記修正用パターンを形成し、
    前記修正用パターンの前記読取階調値に基づいて、前記ヘッドが有する複数の前記ノズル列にそれぞれ割り当てられる前記画素列の前記補正値を修正する、
    修正方法。
  7. (1)液体を噴射するノズルが所定方向に並ぶノズル列と、
    (2)前記ノズル列と媒体とを前記所定方向と交差する方向に移動させる移動機構と、
    (3)印刷データ上において前記交差する方向と対応する方向に並ぶ画素列ごとの補正値に基づいて、各前記画素列に属する画素の示す階調値を補正する制御部であって、
    前記ノズル列によって修正用パターンを形成させて、前記修正用パターンを測定装置に読み取らせて、前記補正値の数よりも少ない数の読取階調値を取得し、前記読取階調値に基づいて、前記補正値を修正する制御部と、
    を有する液体噴射装置。
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