JP2009190325A - 補正値取得方法、液体吐出方法、及び、プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】濃度むらをより改善すること。
【解決手段】所定方向に複数の画素が並ぶ画素列が前記所定方向と交差する方向に複数並んで構成されるテストパターンを形成し、前記テストパターンをスキャナに読み取らせ、前記画素列ごとの読取階調値を取得し、前記読取階調値に基づいて、前記画素列ごとに補正量を算出し、ある前記画素列の補正値を、各前記画素列に対応付けられたノズルから吐出される液滴の飛行曲がり量と、その前記画素列の前記補正量と、その前記画素列と隣接する前記画素列の前記補正量と、に基づいて算出し、前記補正値を用いて前記画素の示す階調値を補正する液体吐出方法である。
【選択図】図15
【解決手段】所定方向に複数の画素が並ぶ画素列が前記所定方向と交差する方向に複数並んで構成されるテストパターンを形成し、前記テストパターンをスキャナに読み取らせ、前記画素列ごとの読取階調値を取得し、前記読取階調値に基づいて、前記画素列ごとに補正量を算出し、ある前記画素列の補正値を、各前記画素列に対応付けられたノズルから吐出される液滴の飛行曲がり量と、その前記画素列の前記補正量と、その前記画素列と隣接する前記画素列の前記補正量と、に基づいて算出し、前記補正値を用いて前記画素の示す階調値を補正する液体吐出方法である。
【選択図】図15
Description
本発明は、補正値取得方法、液体吐出方法、及び、プログラムに関する。
液体吐出装置として、ノズルからインクを吐出するインクジェットプリンタ(以下、プリンタ)が知られている。このようなプリンタでは、ノズルの加工精度等の問題により、媒体上の正しい位置にインク滴が着弾せず、濃度むらが発生する虞がある。そのため、淡く視認される画像片は濃く印刷されるように、また、濃く視認される画像片は淡く印刷されるように、画素の示す階調値を補正する。
しかし、ある画素片に対応付けられたノズルが同じであっても、その画像片と隣接する画像片に対応付けられたノズルが異なれば、その画像片の濃度も異なってくる。そこで、画像片ごとの補正値に基づいて、濃度むらを補正する方法が提案されている。(特許文献1参照)
特開2006−305952号公報
しかし、上記のような濃度補正方法では、濃度むらの補正効果は不十分である。例えば、ある画像片に対応付けられたノズルから吐出されるインクが飛行曲がりすることで、その画像片が淡く視認されるとする。この場合、その画像片が濃く印刷されるように、その画像片に対応付けられたノズルからのインク吐出量を高めたとしても、その画像片からずれてインクが着弾するため、その画像片の補正効果は不十分となる。
そこで、本発明では、濃度むらをより改善することを目的とする。
そこで、本発明では、濃度むらをより改善することを目的とする。
課題を解決するための主たる発明は、所定方向に複数の画素が並ぶ画素列が前記所定方向と交差する方向に複数並んで構成されるテストパターンを形成するステップと、前記テストパターンをスキャナに読み取らせ、前記画素列ごとの読取階調値を取得するステップと、前記読取階調値に基づいて、前記画素列ごとに補正量を算出するステップと、ある前記画素列の補正値を、各前記画素列に対応付けられたノズルから吐出される液滴の飛行曲がり量と、その前記画素列の前記補正量と、その前記画素列と隣接する前記画素列の前記補正量と、に基づいて算出するステップと、を有する補正値取得方法である。
本発明の他の特徴は、本明細書、及び添付図面の記載により、明らかにする。
===開示の概要===
本明細書の記載、及び添付図面の記載により、少なくとも次のことが明らかとなる。
本明細書の記載、及び添付図面の記載により、少なくとも次のことが明らかとなる。
即ち、所定方向に複数の画素が並ぶ画素列が前記所定方向と交差する方向に複数並んで構成されるテストパターンを形成するステップと、前記テストパターンをスキャナに読み取らせ、前記画素列ごとの読取階調値を取得するステップと、前記読取階調値に基づいて、前記画素列ごとに補正量を算出するステップと、ある前記画素列の補正値を、各前記画素列に対応付けられたノズルから吐出される液滴の飛行曲がり量と、その前記画素列の前記補正量と、その前記画素列と隣接する前記画素列の前記補正量と、に基づいて算出するステップと、を有する補正値取得方法を実現すること。
このような補正値取得方法によれば、飛行曲がりするノズルが対応付けられた画素列(または画素列に対応する用紙上の領域である列領域)や、飛行曲がりするノズルが対応付けられた画素列と隣接する画素列などのように、自身の画素列に対応付けられたノズルからの液体吐出量を調整するだけでは補正が不十分な画素列の補正を隣接する画素列に補ってもらうことができ、補正効果を高めることができる。例えば液体がインクである場合には、各画素列に形成される画像片の濃度むらを改善するような補正値を得られる。
このような補正値取得方法によれば、飛行曲がりするノズルが対応付けられた画素列(または画素列に対応する用紙上の領域である列領域)や、飛行曲がりするノズルが対応付けられた画素列と隣接する画素列などのように、自身の画素列に対応付けられたノズルからの液体吐出量を調整するだけでは補正が不十分な画素列の補正を隣接する画素列に補ってもらうことができ、補正効果を高めることができる。例えば液体がインクである場合には、各画素列に形成される画像片の濃度むらを改善するような補正値を得られる。
かかる補正値取得方法であって、前記補正値を算出するステップにおいて、各前記画素列の前記補正量と前記飛行曲がり量とに基づいて、各前記画素列の前記補正量のうち、各前記画素列と隣接する隣接画素列に分配する補正量を決定し、ある前記画素列の前記補正量と前記隣接画素列から分配される前記補正量とを加算した前記補正量に基づいて、その前記画素列の前記補正値を算出すること。
このような補正値取得方法によれば、例えば、自身の画素列に対応付けられたノズルの飛行曲がり量が大きいほど、自身の画素列に影響する度合いが小さいため、自身の画素列の補正量を隣接する画素列により多く分配することで、補正効果を高めることができる。
このような補正値取得方法によれば、例えば、自身の画素列に対応付けられたノズルの飛行曲がり量が大きいほど、自身の画素列に影響する度合いが小さいため、自身の画素列の補正量を隣接する画素列により多く分配することで、補正効果を高めることができる。
かかる補正値取得方法であって、ある前記画素列の一方側に隣接する前記隣接画素列に対応付けられたノズルから吐出される液滴の着弾位置とその前記画素列との距離と、その前記画素列の他方側に隣接する前記隣接画素列に対応付けられたノズルから吐出される液滴の着弾位置とその前記画素列との距離と、を比較し、前記距離が近い方の前記隣接画素列により多くの前記補正量を分配すること。
このような補正値取得方法によれば、ある画素列のより近い位置に液滴が着弾する隣接画素列の液体吐出量の方が、その画素列に大きく影響するため、多くの補正量を分配することで、補正効果をより高めることができる。
このような補正値取得方法によれば、ある画素列のより近い位置に液滴が着弾する隣接画素列の液体吐出量の方が、その画素列に大きく影響するため、多くの補正量を分配することで、補正効果をより高めることができる。
かかる補正値取得方法であって、ある前記画素列に対応付けられたノズルから吐出される液滴が、規定の着弾位置よりも前記交差する方向の一方側に寄って着弾する場合、その前記画素列と前記交差する方向の一方側よりも他方側に隣接する前記隣接画素列により多くの前記補正量を分配すること。
このような補正値取得方法によれば、ある画素列と一方側に隣接する画素列は、その画素列の液滴の影響を受けるため、その画素列の補正を、その画素列と他方側に隣接する画素列に補ってもらう方が、補正効果をより高めることができる。
このような補正値取得方法によれば、ある画素列と一方側に隣接する画素列は、その画素列の液滴の影響を受けるため、その画素列の補正を、その画素列と他方側に隣接する画素列に補ってもらう方が、補正効果をより高めることができる。
かかる補正値取得方法であって、前記読取階調値に基づいて、前記画素列ごとに前記補正値とは異なる仮補正値を算出し、前記仮補正値を用いて、前記画素列が前記交差する方向に並んで構成される仮テストパターンを形成し、前記仮テストパターンを前記スキャナに読み取らせ、前記画素列ごとに仮読取階調値を取得し、前記画素列の目標読取階調値と前記読取階調値と前記仮読取階調値とに基づいて、前記画素列ごとに前記仮補正値の補正効果を算出し、前記補正効果により、前記隣接画素列に分配する前記補正量が異なること。
このような補正値取得方法によれば、自身の画素列に対応付けられたノズルからの液体吐出量を調整するだけでは補正が不十分な補正量分だけ、隣接する画素列に補ってもらうことができる。各画素列によって、仮補正値による補正効果が異なるため、補正効果にもとづいて分配量を決めることで補正効果をより高めることができる。
このような補正値取得方法によれば、自身の画素列に対応付けられたノズルからの液体吐出量を調整するだけでは補正が不十分な補正量分だけ、隣接する画素列に補ってもらうことができる。各画素列によって、仮補正値による補正効果が異なるため、補正効果にもとづいて分配量を決めることで補正効果をより高めることができる。
また、所定方向に複数の画素が並ぶ画素列が前記所定方向と交差する方向に複数並んで構成されるテストパターンを形成するステップと、前記テストパターンをスキャナに読み取らせ、前記画素列ごとの読取階調値を取得するステップと、前記読取階調値に基づいて、前記画素列ごとに補正量を算出するステップと、ある前記画素列の補正値を、各前記画素列に対応付けられたノズルから吐出される液滴の飛行曲がり量と、その前記画素列の前記補正量と、その前記画素列と隣接する前記画素列の前記補正量と、に基づいて算出するステップと、前記補正値を用いて前記画素の示す階調値を補正し、媒体に液体を吐出するステップと、を有する液体吐出方法である。
このような液体吐出方法によれば、自身の画素列に対応付けられたノズルからの液体吐出量を調整するだけでは補正が不十分な画素列の補正効果を高める補正値に基づいて液体を吐出することができる。
このような液体吐出方法によれば、自身の画素列に対応付けられたノズルからの液体吐出量を調整するだけでは補正が不十分な画素列の補正効果を高める補正値に基づいて液体を吐出することができる。
また、コンピュータに、所定方向に複数の画素が並ぶ画素列が前記所定方向と交差する方向に複数並んで構成されるテストパターンを形成する機能と、前記テストパターンをスキャナに読み取らせ、前記画素列ごとの読取階調値を取得する機能と、前記読取階調値に基づいて、前記画素列ごとに補正量を算出する機能と、ある前記画素列の補正値を、各前記画素列に対応付けられたノズルから吐出される液滴の飛行曲がり量と、その前記画素列の前記補正量と、その前記画素列と隣接する前記画素列の前記補正量と、に基づいて算出する機能と、を実現させるためのプログラムである。
このようなプログラムによれば、自身の画素列に対応付けられたノズルからの液体吐出量を調整するだけでは補正が不十分な画素列の補正効果を高める補正値を取得することができる。
このようなプログラムによれば、自身の画素列に対応付けられたノズルからの液体吐出量を調整するだけでは補正が不十分な画素列の補正効果を高める補正値を取得することができる。
===インクジェットプリンタについて===
以下、液体吐出装置をインクジェットプリンタとし、また、インクジェットプリンタの中のシリアル式プリンタ(プリンタ1)を例に挙げて実施形態を説明する。
以下、液体吐出装置をインクジェットプリンタとし、また、インクジェットプリンタの中のシリアル式プリンタ(プリンタ1)を例に挙げて実施形態を説明する。
図1は、本実施形態のプリンタ1の全体構成ブロック図である。図2Aは、プリンタ1の斜視図の一部であり、図2Bは、プリンタ1の断面図の一部である。外部装置であるコンピュータ60から印刷データを受信したプリンタ1は、コントローラ10により、各ユニット(搬送ユニット20、キャリッジユニット30、ヘッドユニット40)を制御し、用紙S(媒体)に画像を形成する。また、プリンタ1内の状況を検出器群50が監視し、その検出結果に基づいて、コントローラ10は各ユニットを制御する。
コントローラ10は、プリンタ1の制御を行うための制御ユニットである。インターフェース部11は、外部装置であるコンピュータ60とプリンタ1との間でデータの送受信を行うためのものである。CPU12は、プリンタ1全体の制御を行うための演算処理装置である。メモリ13は、CPU12のプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものである。CPU12は、ユニット制御回路14により各ユニットを制御する。
搬送ユニット20は、用紙Sを印刷可能な位置に送り込んだ後、印刷時に搬送方向に所定の搬送量で用紙Sを搬送させるためのものである。給紙ローラ21を回転させ、印刷すべき用紙Sを搬送ローラ22まで送る。用紙Sが印刷開始位置に位置決めされたとき、ヘッド41の少なくとも一部のノズルは、用紙Sと対向している。印刷が終了した用紙Sは排紙ローラ23により排紙される。
キャリッジユニット30は、キャリッジ31によりヘッド41を搬送方向と交差する方向(以下、移動方向という)に移動させるためのものである。
キャリッジユニット30は、キャリッジ31によりヘッド41を搬送方向と交差する方向(以下、移動方向という)に移動させるためのものである。
ヘッドユニット40は、用紙Sにインクを吐出するためのものである。ヘッド41の下面には、インク吐出部であるノズルが複数設けられ、各ノズルには、インクが入ったインク室(不図示)と、インク室の容量を変化させてインクを吐出させるための駆動素子(ピエゾ素子)が設けられている。
図3は、ヘッド41の下面(ノズル面)におけるノズルの配列を示す説明図である。ヘッド41の下面には、イエローインクノズル列Yとブラックインクノズル列Kとシアンインクノズル列Cとマゼンタインクノズル列Mが形成されている。各ノズル列は180個のノズルを備え、下流側のノズルほど若い番号が付されている(#i=#1〜#180)。また、各ノズル列のノズルは、搬送方向に沿って、一定の間隔k・Dでそれぞれ整列している。
図3は、ヘッド41の下面(ノズル面)におけるノズルの配列を示す説明図である。ヘッド41の下面には、イエローインクノズル列Yとブラックインクノズル列Kとシアンインクノズル列Cとマゼンタインクノズル列Mが形成されている。各ノズル列は180個のノズルを備え、下流側のノズルほど若い番号が付されている(#i=#1〜#180)。また、各ノズル列のノズルは、搬送方向に沿って、一定の間隔k・Dでそれぞれ整列している。
シリアル式のプリンタ1は、移動方向に沿って移動するヘッド41からインクを断続的に吐出させ、用紙S上にドットを形成するドット形成処理と、用紙Sを搬送方向に搬送する搬送処理を交互に繰り返すことで、先のドット形成処理により形成されたドットの位置とは異なる位置にドットが形成され、画像が完成する。
===印刷データについて===
図4は、印刷データ作成処理のフローである。コンピュータ60からプリンタ1に送信される印刷データは、コンピュータ60のメモリに記憶されているプリンタドライバに従って作成される。つまり、プリンタドライバは、コンピュータ60に印刷データを作成させて、印刷データをプリンタ1へ送信させるためのプログラムである。
図4は、印刷データ作成処理のフローである。コンピュータ60からプリンタ1に送信される印刷データは、コンピュータ60のメモリに記憶されているプリンタドライバに従って作成される。つまり、プリンタドライバは、コンピュータ60に印刷データを作成させて、印刷データをプリンタ1へ送信させるためのプログラムである。
解像度変換処理(S001)は、アプリケーションプログラムから出力された画像データを、用紙Sに印刷する際の解像度に変換する処理である。用紙Sに印刷する際の解像度が720×720dpiに指定されている場合、アプリケーションプログラムから受け取った画像データを720×720dpiの解像度の画像データに変換する。なお、解像度変換処理後の画像データは、RGB色空間により表される256階調のデータ(RGBデータ)である。
ここで、画像データは画素データの集まりであり、画素データは画素の示す階調値である。そして、画素とは画像を構成する単位要素であり、この画素が2次元的に並ぶことにより画像が構成される。画像データが256階調のデータということは、1つの画素が256階調で表現されることであり、1つの画素データは8ビットのデータとなる(2の8乗=256)。なお、本実施形態では階調値が高くなるほどその画素に対応する領域の濃度が高くなるとする。
色変換処理(S002)は、RGBデータを、プリンタ1のインクに対応したCMYK色空間により表されるCMYKデータに変換する処理である。この色変換処理は、RGBデータの階調値とCMYKデータの階調値とを対応づけたテーブル(不図示)をプリンタドライバが参照することによって行われる。
濃度補正処理(S003)は、各画素データの階調値をその画素データが属する列領域に対応する補正値に基づいて補正する処理である。詳細は後述する。
ハーフトーン処理(S004)は、高階調数のデータを、プリンタ1が形成可能な階調数のデータに変換する処理である。
ラスタライズ処理(S005)は、マトリクス状の画像データを、プリンタ1に転送すべきデータ順に、画素データごとに並べ替えられる処理である。これらの処理を経て生成された印刷データは、印刷方式に応じたコマンドデータ(搬送量など)と共に、プリンタドライバによりプリンタ1に送信される。
濃度補正処理(S003)は、各画素データの階調値をその画素データが属する列領域に対応する補正値に基づいて補正する処理である。詳細は後述する。
ハーフトーン処理(S004)は、高階調数のデータを、プリンタ1が形成可能な階調数のデータに変換する処理である。
ラスタライズ処理(S005)は、マトリクス状の画像データを、プリンタ1に転送すべきデータ順に、画素データごとに並べ替えられる処理である。これらの処理を経て生成された印刷データは、印刷方式に応じたコマンドデータ(搬送量など)と共に、プリンタドライバによりプリンタ1に送信される。
===インターレース印刷について===
本実施形態のプリンタ1は、通常、インターレース印刷を行うとする。インターレース印刷とは、1回のパスで記録されるラスタライン間に、当該パスでは記録されないラスタラインが挟まれるような印刷方法である。なお、ラスタラインとは、移動方向に沿って複数のドットが並んだドット列のことである。インターレース印刷では、印刷の始めと終わりの印刷方法が通常と異なるため、通常印刷と、先端印刷及び後端印刷に分けて説明する。
本実施形態のプリンタ1は、通常、インターレース印刷を行うとする。インターレース印刷とは、1回のパスで記録されるラスタライン間に、当該パスでは記録されないラスタラインが挟まれるような印刷方法である。なお、ラスタラインとは、移動方向に沿って複数のドットが並んだドット列のことである。インターレース印刷では、印刷の始めと終わりの印刷方法が通常と異なるため、通常印刷と、先端印刷及び後端印刷に分けて説明する。
図5A及び図5Bは、通常印刷の説明図である。図5Aは、パスn〜パスn+3におけるヘッド41の位置とドット形成の様子を示し、図5Bは、パスn〜パスn+4におけるヘッド41の位置とドットの形成の様子を示している。説明の便宜上、一つのノズル列のみを示し、ノズル列のノズル数も少なくしている。また、ヘッド41(ノズル列)が用紙Sに対して移動しているように描かれているが、同図はヘッド41と用紙Sとの相対的な位置を示すものであって、実際には用紙Sが搬送方向に移動される。同図において、黒丸で示されたノズルはインクを吐出可能なノズルであり、白丸で示されたノズルはインクを吐出不可なノズルである。また、同図において、黒丸で示されたドットは、最後のパスで形成されたドットであり、白丸で示されたドットは、それ以前のパスで形成されたドットである。
インターレース印刷の通常印刷では、用紙Sが搬送方向に一定の搬送量Fで搬送されるごとに、各ノズルが、その直前のパスで記録されたラスタラインの直ぐ上(先端側)のラスタラインを記録する。このように搬送量を一定にして記録を行うためには、(1)インクを吐出可能なノズル数N(整数)はk(ノズル間隔k・D)と互いに素の関係にあること、(2)搬送量FはN・Dに設定されること、が条件となる。ここでは、N=7、k=4、F=7・Dである。しかし、これでは、印刷の始めと終わりに、ラスタラインを形成されない箇所がある。その為、先端印刷及び後端印刷では、通常印刷とは異なる印刷方法を行う。
図6は、先端印刷及び後端印刷の説明図である。最初の5回のパスが先端印刷であり、最後の5回のパスが後端印刷である。先端印刷では、通常印刷時の搬送量(7・D)よりも少ない搬送量(1・D又は2・D)にて、用紙Sが搬送される。そして、先端印刷と後端印刷では、インクを吐出するノズルが一定していない。これにより、印刷の初めと終わりにも、搬送方向に連続して並ぶ複数のラスタラインを形成することができる。また、先端印刷では30本のラスタラインが形成され、後端印刷でも30本のラスタラインが形成される。これに対し、通常印刷では、用紙Sの大きさにもよるが、およそ数千本のラスタラインが形成される。
なお、通常印刷により印刷される領域(以下、通常印刷領域という)のラスタラインの並び方には、インク吐出可能なノズル数(ここではN=7個)と同じ数のラスタラインごとに規則性がある。通常印刷で最初に形成されたラスタラインから7番目までのラスタラインは、それぞれ、ノズル♯3、♯5、♯7、♯2、♯4、♯6、♯8、により形成され、次の8番目以降の7本のラスタラインも、これと同じ順序の各ノズルで形成されている。一方、先端印刷により印刷される領域(以下、先端印刷領域という)及び後端印刷により印刷される領域(以下、後端印刷領域という)のラスタラインの並びには、通常印刷領域のラスタラインと比べると、規則性を見出し難い。
===濃度むらについて===
ここで「画素領域」と「列領域」を設定する。「画素領域」とは、用紙S上に仮想的に定められた矩形状の領域を指し、印刷解像度に応じて大きさが決定する。用紙S上の1つの「画素領域」と画像データ上の1つの「画素」が対応する。また、「列領域」とは、移動方向(所定方向に相当)に並ぶ複数の画素領域によって構成される領域である。「列領域」は、画像データ上の複数の画素が移動方向に対応する方向に沿って並ぶ「画素列」と対応する。
ここで「画素領域」と「列領域」を設定する。「画素領域」とは、用紙S上に仮想的に定められた矩形状の領域を指し、印刷解像度に応じて大きさが決定する。用紙S上の1つの「画素領域」と画像データ上の1つの「画素」が対応する。また、「列領域」とは、移動方向(所定方向に相当)に並ぶ複数の画素領域によって構成される領域である。「列領域」は、画像データ上の複数の画素が移動方向に対応する方向に沿って並ぶ「画素列」と対応する。
図7Aは、理想的にドットが形成されたときの説明図である。理想的にドットが形成されるとは、画素領域の中心に規定量のインク滴が着弾し、ドットが形成されることである。
図7Bは、濃度むらが発生したときの説明図である。2番目の列領域に形成されたラスタラインは、ノズルから吐出されたインク滴の飛行曲がりにより、3番目の列領域側に寄って形成される。その結果、2番目の列領域は淡くなり、3列目の列領域は濃くなる。一方、5番目の列領域に吐出されたインク滴のインク量は規定量よりも少なく、5番目の列領域に形成されるドットが小さくなっている。その結果、5列目の列領域は淡くなる。
図7Bは、濃度むらが発生したときの説明図である。2番目の列領域に形成されたラスタラインは、ノズルから吐出されたインク滴の飛行曲がりにより、3番目の列領域側に寄って形成される。その結果、2番目の列領域は淡くなり、3列目の列領域は濃くなる。一方、5番目の列領域に吐出されたインク滴のインク量は規定量よりも少なく、5番目の列領域に形成されるドットが小さくなっている。その結果、5列目の列領域は淡くなる。
このように濃淡の違う列領域からなる画像を巨視的に見ると、キャリッジの移動方向に沿う縞状の濃度むらが視認される。この濃度むらにより印刷画像の画質は低下する。そこで、本実施形態では、濃度むらを抑制することを目的とする。
===濃度むら補正について===
〈比較例の濃度むら補正〉
図7Cは、図7Bの濃度むらを補正する様子を示す図である。濃度むら補正のため、濃く視認される列領域には淡く画像片が形成されるように、その列領域に対応する画素の階調値を補正する。また、淡く視認される列領域には濃く画像片が形成されるように、その列領域に対応する画素の階調値を補正する。
例えば、図7C中では、淡く視認される2番目と5番目の列領域のドットの生成率が高くなり、濃く視認される3番目の列領域のドットの生成率が低くなるように、各列領域に対応する画素の階調値を補正する。そうすることで、各列領域のドット生成率が変更され、各列領域に形成される画像片の濃度が補正される。その結果、印刷画像全体の濃度むらが抑制される。
また、複数サイズのドットを形成することが可能なプリンタであれば、淡く視認される列領域に形成されるドット径を大きくし、濃く視認される列領域のドット径を小さくするように補正してもよい。
つまり、淡く視認される列領域に向けて吐出されるインク量を増加させ、濃く視認される列領域に向けて吐出されるインク量を減少させることで、濃度むらを抑制する。まず、比較例の濃度むら補正を以下に示す。
〈比較例の濃度むら補正〉
図7Cは、図7Bの濃度むらを補正する様子を示す図である。濃度むら補正のため、濃く視認される列領域には淡く画像片が形成されるように、その列領域に対応する画素の階調値を補正する。また、淡く視認される列領域には濃く画像片が形成されるように、その列領域に対応する画素の階調値を補正する。
例えば、図7C中では、淡く視認される2番目と5番目の列領域のドットの生成率が高くなり、濃く視認される3番目の列領域のドットの生成率が低くなるように、各列領域に対応する画素の階調値を補正する。そうすることで、各列領域のドット生成率が変更され、各列領域に形成される画像片の濃度が補正される。その結果、印刷画像全体の濃度むらが抑制される。
また、複数サイズのドットを形成することが可能なプリンタであれば、淡く視認される列領域に形成されるドット径を大きくし、濃く視認される列領域のドット径を小さくするように補正してもよい。
つまり、淡く視認される列領域に向けて吐出されるインク量を増加させ、濃く視認される列領域に向けて吐出されるインク量を減少させることで、濃度むらを抑制する。まず、比較例の濃度むら補正を以下に示す。
図7Bにおいて、3番目の列領域に形成される画像片の濃度が濃くなる理由は、3番目の列領域に対応付けられたノズルが原因ではなく、隣接する2番目の列領域に対応付けられたノズルの影響によるものである。このため、3番目の列領域に対応付けられたノズルが別の列領域にラスタラインを形成する場合、必ずしもその列領域に形成される画像片が濃くなるとは限らない。つまり、同じノズルにより形成された画像片であっても、隣接する画像片を形成するノズルが異なれば、濃度が異なる場合がある。このような場合、単にノズルに対応付けた補正値では、濃度むらを抑制することができない。そこで、比較例の濃度むら補正では、列領域ごとに設定される補正値に基づいて、各列領域に対応する画素の階調値を補正する。
図8Aと図8Bは、列領域ごとの補正値に基づく、比較例の濃度むら補正の様子を示す図である。なお、実際の濃度補正処理は、各画素が示す256階調の階調値を補正し、補正した階調値に基づいてハーフトーン処理が行われる(図4のS004)。例えば、濃度が濃くなるように補正される場合、補正後の階調値にてハーフトーン処理を行うと、補正前の階調値によりハーフトーン処理が行われた結果に比べて、ドット生成率が高くなったり、複数サイズのドットが形成されるときには大きいサイズのドットが形成される確率が高くなったりする。以下では、説明の便宜上、ドット径の違いによる濃度補正の様子を説明する。
図8Aは、インク吐出量のばらつきにより発生した濃度むらの補正を示す図である。例えば、2番目の列領域に対応付けられたノズルからは規定量よりも少ないインクが吐出されるとする。そうすると、2番目の列領域に形成されるドットは他の列領域に形成されるドットに比べて小さく、2番目の列領域だけ淡く視認される。そこで、2番目の列領域に対応する画素の階調値が高くなるように補正する(濃く視認されるように階調値を補正する)。例えば、1〜4番目の列領域に中ドットを形成するように指示したとしても、2番目の列領域に形成された中ドットは規定の大きさよりも小さくなるため、2番目の列領域には中ドットよりも大きいドットが形成されるように、階調値を補正する。
そうすると、2番目の列領域には、補正前のドットよりも大きなドットが形成される。その結果、淡く視認されていた2番目の列領域の濃度と他の列領域の濃度の差が縮まり、濃度むらが解消される。
そうすると、2番目の列領域には、補正前のドットよりも大きなドットが形成される。その結果、淡く視認されていた2番目の列領域の濃度と他の列領域の濃度の差が縮まり、濃度むらが解消される。
図8Bは、インク滴の飛行曲がりにより発生した濃度むらの補正を示す図である。2番目の列領域のドットが1番目の列領域側に寄って形成されるとすると、1番目の列領域は濃く視認され、2番目の列領域は淡く視認される。そこで、比較例の濃度むら補正方法では、1番目の列領域に対応する画素の階調値を低くし、1番目の列領域に形成されるドット径を小さくする。一方、2番目の列領域に対応する画素の階調値を高くし、2番目の列領域に形成されるドット径を大きくする。
図8Cは、飛行曲がりによる濃度むら(図8B)の計算上の補正結果を示す図である。計算上においては、2番目の列領域の補正前のドットが1番目の列領域に寄って形成された分だけ、1番目の列領域のドットを小さくすることで、1番目の列領域が淡く視認されるように補正する。そして、2番目の列領域のドットが1番目の列領域に寄った分だけ、2番目の列領域のドットを大きくすることで、淡く視認される2番目の列領域が濃くなるように補正する。
しかし、実際には、図8Bに示すように、1番目の列領域のドットを小さくしたことによる補正効果は、1番目の列領域に寄って形成される2番目の列領域のドットが大きくなることで(点線→実線)低減してしまう。一方、2番目の列領域のドットを大きくしたとしても、大きくしたドットの一部が1番目の列領域に寄って形成されるため(ドットの点線部分が2番目の列領域に形成されないため)、補正効果は不十分である。
即ち、比較例の濃度補正方法では、ある列領域の濃度を、その列領域に対応付けられたノズルのみにより補正しようとするため、飛行曲がりするノズルが対応付けられた列領域や、その列領域に隣接する列領域では、濃度補正の効果が不十分となる虞がある。つまり、飛行曲がりするノズルからのインク吐出量は、飛行曲がりするノズルが対応付けられた列領域に影響する度合いが低い。そのため、飛行曲がりするノズルのみにより濃度補正しようとしても、計算上の補正結果(図8C)に比べて補正効果が不十分となってしまう。また、飛行曲がりするノズルが対応付けられた列領域と隣接する列領域では、飛行曲がりして形成されたドットの影響を受けて補正効果が低減してしまう。
図9は、隣接する列領域に形成されるドット同士が重なり合う場合の濃度補正の様子を示す図である。列領域をはみ出る程の大きさのドットが形成され、隣接する列領域のドットの一部が重なるとする。このような場合、隣接する列領域に形成されるドットが小さくなってしまったら、その列領域の濃度も若干淡くなってしまう。例えば、図9に示すように、2番目の列領域のドットが1番目の列領域側に寄って形成されるとする。このとき、自身の列領域に対応付けられたノズルのみにより自身の列領域を補正すると、1番目の列領域は濃く視認されるため、ドット径が小さくなるように補正される。2番目の列領域は淡く視認されるため、ドット径が大きくなるように補正される。そうすると、補正後の印刷結果において、2番目の列領域に着目すると、1番目の列領域のドットが2番目の列領域にはみ出していた部分(斜線部)がなくなり、2番目の列領域を濃くしようとする補正効果が低減してしまう。
このように、隣接する列領域に形成されるドット同士が重なり合う場合にも、隣接する列領域の濃度補正の影響を受けて、補正効果が低減してしまう虞がある。
このように、隣接する列領域に形成されるドット同士が重なり合う場合にも、隣接する列領域の濃度補正の影響を受けて、補正効果が低減してしまう虞がある。
そこで、本実施形態では、飛行曲がりするノズルが対応付けられた列領域や隣接する列領域の影響を受けて補正効果が低減してしまう列領域の濃度むら補正の効果を高めることを目的とする(列領域ごとの液体吐出量のばらつきを低減することを目的とする)。即ち、本実施形態では、ある列領域の濃度をその列領域に対応付けられたノズルのみにより補正する比較例の濃度むら補正方法よりも更に濃度むらを低減することを目的とする。
〈本実施形態の濃度むら補正〉
図10は、本実施形態の濃度むら補正の様子を示す図である。2番目の列領域のドットが1番目の列領域側に寄って形成された結果、1番目の列領域が濃く視認され、2番目の列領域が淡く視認される。
図10は、本実施形態の濃度むら補正の様子を示す図である。2番目の列領域のドットが1番目の列領域側に寄って形成された結果、1番目の列領域が濃く視認され、2番目の列領域が淡く視認される。
2番目の列領域に着目すると、ドットが飛行曲がりするため、補正前の状態では淡く視認される。そこで、2番目の列領域が濃く視認されるように、2番目の列領域に対応付けられたノズルにより形成されるドットが大きくなるように補正する。しかし、これだけでは、比較例の濃度むら補正方法と同じである。2番目の列領域において、飛行曲がりして形成されるドットを大きくするだけでは、濃度補正の効果は不十分である。そこで、本実施形態では、2番目の列領域の補正量の一部を1番目と3番目の列領域にも分配する。その結果、3番目の列領域には2番目の列領域にはみ出すほどの大きなドットが形成される。比較例の補正方法(図8B)では、3番目の列領域のドットが大きくなるように補正されないため、2番目の列領域の淡さの補正効果が低い。これに対して、本実施形態では、2番目の列領域の淡さを3番目の列領域のドットにより補うことができ、比較例の補正方法よりも濃度むらが改善される。
また、2番目の列領域のみに着目すると、2番目の列領域に対応付けられたノズルにより形成されるドッドが大きくなるように補正したいところであるが、2番目の列領域には、隣接する1番目と3番目の列領域の補正量の一部が分配される。1番目の列領域は濃く視認されるため、淡く視認されるように補正する必要がある。この1番目の列領域の淡くするための補正量が2番目の列領域に分配される。なお、3番目の列領域は他の列領域との濃淡差がないため、3番目の列領域から2番目の列領域に分配される補正量はゼロとする。即ち、2番目の列領域の濃くするための補正量と1番目の列領域からの淡くするための補正量に基づいて、2番目の列領域のドットは形成される。その結果、2番目の列領域のドットは、比較例(図8B)に比べて、大きくなり過ぎないように形成される(又はドット生成率が高くなり過ぎないように形成される)。こうすることで、1番目の列領域が淡く視認されるようにドットを小さくした補正効果が2番目の列領域のドットにより低減してしまうことを防止できる。
また、2番目の列領域の補正量は1番目の列領域にも分配される。図10ではドット径の違いを分かりやすくするために、隣接する列領域のドット同士が重ならないように描いているが、列領域をはみ出る程の大きさのドットが形成される場合には、2番目の列領域の補正量を1番目の列領域に分配することで、1番目の列領域のドットが小さくなり過ぎないように形成される。その結果、1番目の列領域のドットが2番目の列領域にはみ出る部分が小さくなり過ぎてしまうことが防止され、2番目の列領域を濃くするための補正効果が低減してしまうことを防止できる。
以下、濃度補正値の算出方法(実施例1と実施例2)について詳しく説明する。
以下、濃度補正値の算出方法(実施例1と実施例2)について詳しく説明する。
===濃度補正値の算出方法:実施例1===
ところで、濃度むら発生の原因は「インク吐出量のばらつき」と「インク滴の飛行曲がり」が考えられる。濃度補正処理を行わずに、プリンタにより実際にテストパターンを印刷することで、濃度むらの発生の有無を知ることができる。しかし、濃度補正処理を行わないテストパターンだけでは、濃度むらの原因がインク吐出量のばらつきに因るものなのか、インク滴の飛行曲がりに因るものなのかを判断することはできない。
ところで、濃度むら発生の原因は「インク吐出量のばらつき」と「インク滴の飛行曲がり」が考えられる。濃度補正処理を行わずに、プリンタにより実際にテストパターンを印刷することで、濃度むらの発生の有無を知ることができる。しかし、濃度補正処理を行わないテストパターンだけでは、濃度むらの原因がインク吐出量のばらつきに因るものなのか、インク滴の飛行曲がりに因るものなのかを判断することはできない。
そこで、実施例1では、濃度補正処理を行わずに第1テストパターン(テストパターンに相当)を印刷し、濃度むらの発生の有無を調べる。濃度むらが発生する場合にはその濃度むらが発生する原因を知るために、比較例の濃度むら補正のように各列領域に対応付けられたノズルのみにより濃度むら補正処理を行い、第2テストパターン(仮テストパターンに相当)を印刷する。第2テストパターンの結果、濃度むらが補正されている場合には、「インク吐出量のばらつき」により濃度むらが発生することが分かり(例えば図8A)、濃度むらの補正が不十分な場合には、「インク滴の飛行曲がり」により濃度むらが発生するか、隣接する列領域の影響を受けて濃度むら補正の効果が低減してしまうことが分かる(例えば図8B)。自身の列領域に対応付けられたノズルだけでは濃度むらの補正が不十分である場合、隣接する列領域に補正量を分配し、濃度補正処理を行う。
具体的には、濃度補正処理を行わない第1テストパターンの列領域ごとの濃度(第1読取階調値)に基づいて、列領域ごとに第1補正値H1(仮補正値に相当)を設定する。この第1補正値H1は、ある列領域の濃度補正を行うために、その列領域に対応付けられたノズルからのインク吐出量を調整するための補正値である。その後、第1補正値H1を用いて濃度補正処理を行った第2テストパターンの列領域ごとの濃度(第2読取階調値)を取得する。
そして、第2テストパターンを評価する。そのために、第2テストパターンの列領域ごとの濃度(第2読取階調値)と、第1読取階調値(読取階調値に相当)に基づいて算出すする目標値(例えばCbt・目標読取階調値に相当)とを比較する。第2読取階調値(仮読取階調値に相当)と目標値との差がない列領域は、第1補正値H1により濃度むらが補正されたと考えられる。
一方、第2読取階調値と目標値との差がある列領域は、第1補正値H1による濃度補正が不十分であると考えられるため、隣接する列領域(隣接画素列に対応)にその列領域の補正量の一部を分配する。つまり、ある列領域の濃度補正を、その列領域のドットとその列領域に隣接する列領域のドットとで行う。言い換えれば、各列領域の最終的な濃度補正値(第2補正値H2という・補正値に相当)を、その列領域の補正量とその列領域と隣接する列領域の補正量とに基づいて算出する。その結果、濃度むらをより低減することができる。
一方、第2読取階調値と目標値との差がある列領域は、第1補正値H1による濃度補正が不十分であると考えられるため、隣接する列領域(隣接画素列に対応)にその列領域の補正量の一部を分配する。つまり、ある列領域の濃度補正を、その列領域のドットとその列領域に隣接する列領域のドットとで行う。言い換えれば、各列領域の最終的な濃度補正値(第2補正値H2という・補正値に相当)を、その列領域の補正量とその列領域と隣接する列領域の補正量とに基づいて算出する。その結果、濃度むらをより低減することができる。
図11は、濃度補正値(第2補正値H2)の算出フロー(補正値取得方法の流れ)である。本実施形態では、プリンタ製造後の検査工程にて、プリンタごとの最終的な補正値(第2補正値H2)を取得する。なお、第2補正値取得のために、対象となるプリンタ1とスキャナ(不図示)をコンピュータ60に接続する。コンピュータ60には、予め、テストパターンをプリンタ1に印刷させるためのプリンタドライバと、スキャナを制御するためのスキャナドライバと、スキャナから読み取ったテストパターンの画像データに基づいて第2補正値を取得する補正値取得プログラムがインストールされている。
〈S101:第1テストパターンの印刷〉
図12Aは、第1テストパターンを示す図であり、図12Bは、補正用パターンを示す図である。コンピュータ60のプリンタドライバはプリンタ1に図12Aに示すようなテストパターンを印刷させる。
図12Aは、第1テストパターンを示す図であり、図12Bは、補正用パターンを示す図である。コンピュータ60のプリンタドライバはプリンタ1に図12Aに示すようなテストパターンを印刷させる。
第1テストパターンは、異なる色のノズル列ごと(シアン・マゼンタ・イエロー・ブラック)に形成された4つの補正用パターンによって構成される。各補正用パターンは5種類の濃度の帯状パターンから構成される。帯状パターンはそれぞれ一定の階調値の画像データから生成されたものである。帯状パターンの階調値を指令階調値と呼び、濃度30%の帯状パターンの指令階調値をSa(76)、濃度40%の帯状パターンの指令階調値をSb(102)、濃度50%の帯状パターンの指令階調値をSc(128)、濃度60%の帯状パターンの指令階調値をSd(153)、濃度70%の帯状パターンの指令階調値をSe(178)と表す。
また、各帯状パターンは、先端印刷による30個のラスタラインと、通常印刷による56個のラスタラインと、後端印刷による30個のラスタラインから構成される。即ち、帯状パターンは搬送方向(交差する方向に相当)に116個の列領域(画素列)から構成されるといえる。
〈S102:第1読取階調値の取得〉
次に、印刷された第1テストパターンをスキャナで読み取る。例えば、図12Aに示すように、第1テストパターンが印刷された用紙の左上をスキャナの原点とし、シアンの補正用パターンを囲む範囲(一点鎖線)を読取範囲とすればよい。同様に、他のノズル列が形成した補正用パターンも読み取る。読み取った補正用パターンの画像(一点鎖線の範囲)が傾いている場合には、画像の傾きθを検出し、画像データに対して傾きθに応じた回転処理を行う。
次に、印刷された第1テストパターンをスキャナで読み取る。例えば、図12Aに示すように、第1テストパターンが印刷された用紙の左上をスキャナの原点とし、シアンの補正用パターンを囲む範囲(一点鎖線)を読取範囲とすればよい。同様に、他のノズル列が形成した補正用パターンも読み取る。読み取った補正用パターンの画像(一点鎖線の範囲)が傾いている場合には、画像の傾きθを検出し、画像データに対して傾きθに応じた回転処理を行う。
補正用パターンの画像データ上において、補正用パターンの「画素領域」に対応する領域が「画素」であり、「列領域」に対応する領域を「画素列(複数の画素が移動方向に対応する方向に並んだ画素列)」とする。そして、補正用パターンよりも大きい範囲(一点鎖線の範囲)にて読み取った画像データのうちの不要な画素をトリミングする。そうして、搬送方向に相当する方向の画素数を、補正用パターンのラスタラインの数(列領域の数)と同数になるようにする。つまり、画素列と列領域を一対一で対応させる。例えば、一番上に位置する画素列が1番目の列領域に対応し、その下に位置する画素列は2番目の列領域に対応する。
図13Aは、シアンの5種類の帯状パターンの読取結果(第1読取階調値という・読取階調値に相当)をまとめた測定値テーブルであり、図13Bは、濃度30%から50%の帯状パターンの読取結果をグラフにて示した図である。画素列と列領域を一対一で対応させた後、帯状パターンごとに、各列領域の濃度を算出する。ある列領域に対応する画素列の各画素の読取階調値の平均値を、その列領域の第1読取階調値とする。その結果、図13Aに示すように、5種類の帯状パターンごとに、各列領域の第1読取階調値が算出される。なお、シアンの濃度30%(Sa)の帯状パターンの1番目の列領域の第1読取階調値をCa1と表し、シアンの濃度50%(Sc)の帯状パターンの2番目の列領域の第1読取階調値をCc2と表す。
補正用パターンの読取結果をグラフにて示した図13Bでは、横軸が列領域番号であり、縦軸が第1読取階調値である。グラフに示されるように、各帯状パターンは、それぞれの指令階調値で一様に形成されたにも関わらず、列領域ごとに第1読取階調値にばらつきが生じている。例えば、図13Bのグラフによると、i列領域は他の列領域に比べて淡く視認され、j列領域は他の列領域に比べて濃く視認されることが分かる。この列領域ごとの濃度のばらつきが印刷画像の濃度むらの原因となる。
〈S103:第1補正値H1の算出〉
図13Bに示すような列領域ごとの濃度のばらつきを低減するためには、同一の階調値における列領域ごとの濃度のばらつきをなくせばよい。即ち、各列領域の濃度を一定の値に近づけることで、濃度むらが改善される。
図13Bに示すような列領域ごとの濃度のばらつきを低減するためには、同一の階調値における列領域ごとの濃度のばらつきをなくせばよい。即ち、各列領域の濃度を一定の値に近づけることで、濃度むらが改善される。
そこで、同一の指令階調値、例えば、Sbにおいて、全列領域の第1読取階調値(Cb1〜Cb116)の平均値Cbtを、「目標値Cbt」として設定する。そして、指令階調値Sbにおける各列領域の第1読取階調値を目標値Cbtに近づけるように、各列領域に対応する画素の階調値を補正する。
指令階調値Sbに対するシアンインクの目標値をCbtよりも読取階調値の低い列領域i(Cbi)では、指令階調値Sbの設定よりも濃く印刷されるように階調値を補正する。一方、目標値Cbtよりも読取階調値の高い列領域j(Cbj)では、指令階調値Sbの設定よりも淡く印刷されるように階調値を補正する。
このように、同一の階調値に対して、全列領域の濃度を一定の値(目標値)に近づけるために、各列領域に対応する画素の階調値を補正する補正値を第1補正値H1(仮補正値に相当)とする。第1補正値H1は、自身の列領域の測定結果(第1読取階調値)に基づき算出され、自身の列領域に対応する画素の階調値のみを補正するための補正値である。
図14A及び図14Bは、補正値取得プログラムによる第1補正値H1の具体的な算出方法を示す図である。
図14Aは、目標の階調値Cbtよりも読取結果の低いi列領域の目標階調値Sbtの算出方法を示す図である。横軸が指令階調値を示し、縦軸が第1読取階調値を示す。グラフ上には、指令階調値(Sa,Sb,Sc)に対するi列領域のシアンの読取結果(Cai,Cbi,Cci)がプロットされている。指令階調値Sbに対してi列領域が目標値Cbtにて表されるための目標指令階調値Sbtは次式(直線BCに基づく線形補間)により算出される。
Sbt=Sb+(Sc−Sb)×{(Cbt−Cbi)/(Cci−Cbi)}
図14Aは、目標の階調値Cbtよりも読取結果の低いi列領域の目標階調値Sbtの算出方法を示す図である。横軸が指令階調値を示し、縦軸が第1読取階調値を示す。グラフ上には、指令階調値(Sa,Sb,Sc)に対するi列領域のシアンの読取結果(Cai,Cbi,Cci)がプロットされている。指令階調値Sbに対してi列領域が目標値Cbtにて表されるための目標指令階調値Sbtは次式(直線BCに基づく線形補間)により算出される。
Sbt=Sb+(Sc−Sb)×{(Cbt−Cbi)/(Cci−Cbi)}
図14Bは、目標の階調値Cbtよりも読取結果の高いj列領域の目標階調値Sbtの算出方法を示す図である。グラフ上には、j列領域のシアンの読取結果がプロットされている。指令階調値Sbに対してj列領域が目標値Cbtにて表されるための目標指令階調値Sbtは次式(直線ABに基づく線形補間)により算出される。
Sbt=Sa+(Sb−Sa)×{(Cbt−Caj)/(Cbj−Caj)}
Sbt=Sa+(Sb−Sa)×{(Cbt−Caj)/(Cbj−Caj)}
こうして、補正値取得プログラムにより指令階調値Sbに対して、各列領域の濃度が目標値Cbtにて表されるための目標指令階調値Sbtを算出した後、次式により、各列領域の指令階調値Sbに対する第1補正値H1bを算出する。
H1b=(Sbt−Sb)/Sb
H1b=(Sbt−Sb)/Sb
同様にして、5つの指令階調値(Sa,Sb,Sc,Sd,Se)に対する5つの第1補正値(H1a,H1b,H1c,H1d,H1e)を列領域ごとに算出する。また、シアンだけでなく、その他のノズル列の第1補正値も算出する。
なお、本実施形態の補正用パターンの通常印刷領域には56個のラスタラインが印刷される。通常印刷領域では7個のラスタラインごとに規則性があるため、7個おきの合計8個の列領域の第1読取階調値の平均値に基づいて、7個の第1補正値を算出する。
〈S104:第2テストパターンの印刷〉
ノズル列YMCKごと、列領域ごとに5つの第1補正値(H1a,H1b,H1c,H1d,H1e)が算出されたら、その第1補正値H1を用いて濃度補正処理を行い、第2テストパターン(仮テストパターンに相当)を印刷する。第2テストパターンは、図12Aに示す第1テストパターンと同様に、ノズル列ごとに4つの補正用パターンを形成する。5つの帯状パターンの各指令階調値Sa〜Seを列領域ごとに第1補正値H1を用いて濃度補正処理し、第2テストパターンを印刷する。
ノズル列YMCKごと、列領域ごとに5つの第1補正値(H1a,H1b,H1c,H1d,H1e)が算出されたら、その第1補正値H1を用いて濃度補正処理を行い、第2テストパターン(仮テストパターンに相当)を印刷する。第2テストパターンは、図12Aに示す第1テストパターンと同様に、ノズル列ごとに4つの補正用パターンを形成する。5つの帯状パターンの各指令階調値Sa〜Seを列領域ごとに第1補正値H1を用いて濃度補正処理し、第2テストパターンを印刷する。
例えば、シアンの濃度30%(Sa)の帯状パターンのi列領域の補正後の階調値S_outは以下の式にて表される。指令階調値Saに対するi列領域の第1補正値を「H1a_i」とする。
S_out=(1+H1a_i)×Sa
こうして、プリンタドライバは、第1補正値H1を用いて、各指令階調値Sa〜Seを列領域ごとに補正し(S_out)、第2テストパターンを印刷させる。
S_out=(1+H1a_i)×Sa
こうして、プリンタドライバは、第1補正値H1を用いて、各指令階調値Sa〜Seを列領域ごとに補正し(S_out)、第2テストパターンを印刷させる。
〈S105:第2読取階調値の取得〉
次に、第1補正値H1を用いて濃度補正処理された第2テストパターンをスキャナに読み取らせる。そして、第1読取階調値の取得方法と同様に(S102)、補正用パターンYMCKごと、帯状パターン(濃度30%〜70%)ごとに、各列領域に対応する画素の読取階調値の平均値を算出する。その平均値を各列領域の第2読取階調値(仮読取階調値に相当)とする。例えば、シアンの濃度30%(Sa)の帯状パターンの1列目の第2読取階調値を「C’a1」と表し、シアンの濃度50%(Sc)の帯状パターンの2列目の第2読取階調値を「C’c2」と表す。
次に、第1補正値H1を用いて濃度補正処理された第2テストパターンをスキャナに読み取らせる。そして、第1読取階調値の取得方法と同様に(S102)、補正用パターンYMCKごと、帯状パターン(濃度30%〜70%)ごとに、各列領域に対応する画素の読取階調値の平均値を算出する。その平均値を各列領域の第2読取階調値(仮読取階調値に相当)とする。例えば、シアンの濃度30%(Sa)の帯状パターンの1列目の第2読取階調値を「C’a1」と表し、シアンの濃度50%(Sc)の帯状パターンの2列目の第2読取階調値を「C’c2」と表す。
〈S106:第2補正値H2の算出〉
この実施例1では、第2テストパターン結果(第2読取階調値)を評価し、第1補正値H1により濃度補正がなされているか否かを判断する。もし、第1補正値H1による濃度補正の効果が不十分である場合(第2読取階調値と目標値とに差がある場合)、自身の列領域に対応付けられたノズルからのインク吐出量を調整するだけでは濃度補正が不十分であるということである。そのため、隣接する列領域にその列領域の補正量の一部を分配する。更に、この実施例1では、飛行曲がり情報に基づいて、隣接する2つの列領域に分配する補正量を決定する。
この実施例1では、第2テストパターン結果(第2読取階調値)を評価し、第1補正値H1により濃度補正がなされているか否かを判断する。もし、第1補正値H1による濃度補正の効果が不十分である場合(第2読取階調値と目標値とに差がある場合)、自身の列領域に対応付けられたノズルからのインク吐出量を調整するだけでは濃度補正が不十分であるということである。そのため、隣接する列領域にその列領域の補正量の一部を分配する。更に、この実施例1では、飛行曲がり情報に基づいて、隣接する2つの列領域に分配する補正量を決定する。
つまり、ある列領域の最終的な補正値(第2補正値H2)を、飛行曲がり情報(飛行曲がり量に相当)を用いて、その列領域(画素列に対応)の補正量とその列領域と隣接する列領域の補正量とを加算した補正量に基づいて、算出する。なお、飛行曲がり情報は、ヘッド製造時等に、各ノズルから吐出されるインクが飛行曲がりする量を調べたデータである。この飛行曲がり情報は、プリンタ製造時にプリンタ1のメモリ13に記憶され、コンピュータ60が補正値取得プログラムに従って補正値を取得する際に使用される。
図15は、実施例1における第2補正値H2の具体的な算出値を示す図である。図16は、図15に示す値に基づく、第1・第2テストパターン結果と、第2補正値H2による濃度むら補正結果を示す図である。以下、第2補正値H2の算出方法を具体的な値を用いて説明する。
説明のため、シアンの濃度40%の帯状パターン(Sb=102)を構成する116個の列領域のうちの一部の列領域(10〜12番目の列領域)を例に挙げる。10番目の列領域のドットは規定の着弾位置(列領域の中心)から11番目の列領域に5μm寄って形成され、12番目の列領域のドットは規定の着弾位置から11番目の列領域に10μm寄って形成されるとする。その結果、図16に示すように、濃度補正処理を行わない第1テストパターンにおいては、11番目の列領域は濃く視認され、図15に示すように指令階調値「102」に対する11番目の列領域の第1読取階調値を「140」とする。一方、10番目と12番目の列領域は淡く視認され、10番目の列領域の第1読取階調値を「90」とし、12番目の列領域の第1読取階調値を「85」とする。なお、これらの値は列領域ごとの濃度の違いを明確にするために設定した値であり、指令階調値と読取階調値との差などを実際よりも大きな値に設定している。
各列領域の第1読取階調値を取得した後は、各指令階調値に対する目標値(全列領域の第1読取階調値の平均値)を算出する。そして、指令階調値(例えばSb)に対して、各列領域が目標値(Cbt)にて表されるための目標階調値(Sbt)を算出する(図14)。そして、前述のように、指令階調値(Sb)と目標階調値(Sbt)とに基づいて、第1補正値H1を算出する。
ここで、指令階調値「Sb=102」に対するシアンの目標値を「Cbt=100」と設定し、目標値Cbtと列領域iの第1読取階調値Cbiとの差を第1補正量Rbi(=Cbt−Cbi)とする。例えば、10番目の列領域の第1補正量Rb10は「10」である。この第1補正量「Rb10=10」は、指令階調値Sbに対して、10番目の列領域が「階調値10」だけ濃く表されれば、濃度むらが解消されることを示している。一方、11番目の列領域の第1補正量「Rb11=−40」は、指令階調値Sbに対して、11番目の列領域が「階調値40」だけ淡く表されれば、濃度むらが解消されることを示している。
そして、第1補正値H1を用いて濃度処理を行った第2テストパターンによると(図16)、10番目の列領域は第1補正量「Rb10=10」だけ濃く表されるようにドット径が大きくなり、12番目の列領域は第1補正量「Rb12=15」だけ濃く表されるようにドット径が大きくなる。一方、11番目の列領域は第1補正量「Rb11=−40」だけ淡く表されるようにドット径が小さくなる。
しかし、11番目の列領域のドットを小さくしたことによる補正効果が、10番目と12番目の列領域のドットが大きくなることにより低減してしまう。そのため、目標値Cbt=100に対して、第2テストパターンにおける11番目の列領域の第2読取階調値がC’b11=120となるように、濃度補正が不十分な結果となる。
また、10番目と12番目の列領域のドットを大きくしたにも関わらず、ドットが飛行曲がりして形成されるため、自身の列領域に影響を及ぼす度合いが低い。そのため、目標値Cbt=100に対して、第2テストパターンにおける10番目の列領域の第2読取階調値がC’b10=93となり、12番目の列領域の第2読取階調値がC’b12=90となるように、濃度補正が不十分な結果となる。
次に、第1補正値H1にて濃度補正処理を行った第2テストパターン結果の評価を行うために、目標値Cbtと第2読取階調値C’biとの差である第2補正量R’bi(=Cbt−C’bi)を算出する。
例えば、10番目の列領域の第2補正量Rb10は「7(=100−93)」である。これは第1補正値H1により濃度補正処理を行ったが、ドットが飛行曲がりしたことにより、自身の列領域に影響を及ぼす度合いが低くなった結果である。
また、11番目の列領域の第2補正量Rb11は「−20(=100−120)」である。これは第1補正値H1により濃度補正処理を行ったが、飛行曲がりした10番目と12番目の列領域のドットの影響を受けて、濃度補正の効果が低減されてしまった結果である。
例えば、10番目の列領域の第2補正量Rb10は「7(=100−93)」である。これは第1補正値H1により濃度補正処理を行ったが、ドットが飛行曲がりしたことにより、自身の列領域に影響を及ぼす度合いが低くなった結果である。
また、11番目の列領域の第2補正量Rb11は「−20(=100−120)」である。これは第1補正値H1により濃度補正処理を行ったが、飛行曲がりした10番目と12番目の列領域のドットの影響を受けて、濃度補正の効果が低減されてしまった結果である。
ここで、第1補正値H1の補正効果を以下の式にて算出する。第1補正値H1の補正効果は、濃度補正処理を行わないときの補正量(第1補正量Rbi)と、第1補正値H1を用いて濃度補正処理を行ったときの補正量(第2補正量R’bi)との差に基づいて算出する。
補正効果=(第1補正量Rbi−第2補正量R’bi)/第1補正量Rbi
補正効果=(第1補正量Rbi−第2補正量R’bi)/第1補正量Rbi
この補正効果が高いほど、自身の列領域に対応付けられたノズルにより、自身の列領域の濃度補正を行えるといえる。逆に、この補正効果が低いということは、自身の列領域に対応付けられたノズルが飛行曲がりしたり、隣接する列領域の影響を受けたりするということである。そのため、隣接する列領域に自身の列領域の濃度補正をより補ってもらう必要がある。即ち、補正効果によって、隣接する列領域に分配する補正量が異なる。
そこで、ある列領域の第2補正値H2を算出する際に、その列領域の第1補正値H1による濃度補正が不十分である場合、その列領域の補正量の一部を隣接する列領域に分配する。その列領域の補正量とは、濃度補正を行わない場合の第1補正量Rbiと、第1補正値H1にて濃度補正を行っても補正しきれなかった第2補正量R’biとの合計補正量(Rbi+R’bi)とする。この合計補正量(Rbi+R’bi)のうちの第1補正値の補正効果の割合分を、その列領域自身が担う補正量とする。そして、合計補正量のうちの第1補正値による補正効果が無かった割合分を、隣接する列領域に分配する。
図15の表の具体的な値を用いると、11番目の列領域の補正効果は以下の式にて算出される。
補正効果=(第1補正量Rbi−第2補正量R’bi)/第1補正量Rbi
=(−40−(−20))/(−40)=0.5
11番目の列領域の第1補正値H1による補正効果は50%であるため、合計補正量((−40)+(−20)=−60)の50%の補正量「−30」を11番目の列領域が担い、合計補正量のうちの、補正効果が無かった割合分である50%(=100%−50%)の補正量「−30」を隣接する列領域に分配する。
補正効果=(第1補正量Rbi−第2補正量R’bi)/第1補正量Rbi
=(−40−(−20))/(−40)=0.5
11番目の列領域の第1補正値H1による補正効果は50%であるため、合計補正量((−40)+(−20)=−60)の50%の補正量「−30」を11番目の列領域が担い、合計補正量のうちの、補正効果が無かった割合分である50%(=100%−50%)の補正量「−30」を隣接する列領域に分配する。
そして、11番目の列領域において、自身の列領域では補正できない補正量「−30」を隣接する列領域に分配する際に、10番目と12番目の列領域の飛行曲がり情報を利用する。11番目の列領域により寄って形成されるドットの方が、11番目の列領域の濃度により影響するため、11番目の列領域の補正量を多く分配する。i列領域(11番目の列領域)の分配補正量における、i−1列領域(10番目の列領域)の分配率とi+1列領域(12番目の列領域)の分配率の算出式を以下に示す。
i−1列領域の分配率=(i列の中心とi+1列領域のドットとの間隔)/(i−1列領域とi+1列領域のドット間隔)
i+1列領域の分配率=(i列の中心とi−1列領域のドットとの間隔)/(i−1列領域とi+1列領域のドット間隔)
i−1列領域の分配率=(i列の中心とi+1列領域のドットとの間隔)/(i−1列領域とi+1列領域のドット間隔)
i+1列領域の分配率=(i列の中心とi−1列領域のドットとの間隔)/(i−1列領域とi+1列領域のドット間隔)
具体的な値にて示すと、10番目の列領域のドットと11番目の列領域の中心との間隔は15μmであり、11番目の列領域の中心と12番目の列領域のドットとの間隔は10μmであり、10番目と12番目の列領域のドット間隔は25μmである。ゆえに、10番目の列領域の分配率は0.4(=10/25)となり、12番目の列領域の分配率は0.6(=15/25)となる。このように、12番目の列領域のドットの方が10番目の列領域のドットよりも11番目の列領域の近くに着弾するため、12番目の列領域の分配率の方が10番目の列領域の分配率よりも高くなっている。即ち、ある列領域と一方側に隣接する列領域のドットの距離と、その列領域と他方側に隣接する列領域のドットの距離と、を比較し、その距離が近い方の隣接する列領域により多くの補正量を分配する。
そして、11番目の列領域が隣接する列領域に分配する補正量は「−30」であるため、10番目の列領域には11番目の列領域から補正量「−12(=−30×0.4)」が分配され、12番目の列領域には12番目の列領域から補正量「−18(=−30×0.6)」が分配される。
このように、第1補正値H1により濃度補正処理を行った結果(第2テストパターン)、ある列領域の濃度補正効果が不十分である場合(即ち、第2補正量R’bi≠0の場合)、自身の列領域では補正できない補正量分を隣接する列領域に分配する。そして、隣接する列領域に補正量を分配する際に、各列領域に対応付けられたノズルの飛行曲がり情報を用いて、隣接する2つの列領域のうち、自身の列領域のより近くにインク滴が着弾する方の列領域により多くの補正量を分配する。
こうして列領域ごとに、隣接する列領域に分配する補正量が決定したら、各列領域の最終補正量を算出する。列領域iの最終補正量Nbiは、i列領域の合計補正量のうちのi列領域自身で担う補正量Mbiと、i−1列領域から分配された補正量αi−1と、i+1列領域から分配された補正量αi+1との合計補正量である。例えば、11番目の列領域の最終補正量Nbiは、「自身の列領域の補正量Mbi=−30」と、10番目の列領域からの補正量「αi−1=3.57」と、12番目の列領域からの補正量「αi+1=5.25」とを合計した値「−21.2」となる。
この最終補正量Nbiに基づいて、第2補正値H2が算出される。例えば、指令階調値Sbに対して、各列領域iが目標値Cbtにて表されるように、「目標値Cbt+最終補正量Nbi」に対応する目標階調値S’btを算出する。そして、目標階調値S’btに基づいて、「第2補正値H2b=(S’bt−Sb)/Sb」を算出する。
図16に示す、第2補正値H2による最終的な補正結果では、10番目と12番目の列領域に11番目の列領域から補正量が分配されるため、第2テストパターンよりも小さなドットが形成されている。そのため、11番目の列領域のドットが小さくなったことによる補正効果が、10番目と12番目の列領域のドットが大きくなり過ぎることにより、低減してしまうことを防止できる。
更に、飛行曲がり情報を用いて算出した分配率に基づいて、11番目の列領域の補正量の一部は、10番目の列領域よりも12番目の列領域により多く分配されている。そのため、12番目の列領域のドット(最終補正量Nb12=−10.5)の方が10番目の列領域のドット(最終補正量Nb10=−6.9)よりも小さく形成される。12番目の列領域のドットの方が10番目の列領域のドットよりも11番目の列領域に影響するため、12番目の列領域のドットを10番目の列領域のドットよりも小さくすることで、11番目の列領域をより淡く補正でき、濃度むらが改善される。
なお、10番目と12番目の列領域は淡く視認されるため濃くなるように補正しなければならないところを、最終的な補正結果ではドットが小さくなっている。これは、10番目と12番目の列領域に11番目の列領域の淡くするための補正量が分配されたからである。仮に、10番目と12番目の列領域のドットが大きくなるように補正しても、11番目の列領域に寄って形成され、10番目と12番目の濃度補正への影響が低い。そのため、本実施形態のように、10番目の列領域の濃くするための補正量は9番目の列領域に分配され、12番目の列領域の濃くするための補正量は13番目の列領域に分配される。そうすると、9番目と13番目の列領域のドット(点線)が10番目と12番目の列領域にはみ出る程に大きく形成されるように補正される。その結果、10番目と12番目の列領域の淡さは9番目と13番目の列領域のドットにより補われ、より濃度むらが改善される。
このように、本実施形態では、自身の列領域に対応付けられたノズルからのインク量だけでは濃度補正が不十分な場合には(R’bi≠0)、隣接する列領域に対応付けられたノズルからのインク量によっても濃度補正を行う。そのため、自身の列領域に対応付けられたノズルが飛行曲がりする場合には、隣接する列領域により濃度が補われる。また、隣接する列領域の影響を受けて濃度補正の効果が低減してしまう場合にも、隣接する列領域に自身の列領域の補正量の一部を分配するため、濃度補正の効果の低減を防止できる。また、隣接する列領域に補正量を分配する際には、飛行曲がり情報を用いて、隣接する列領域のうち、より自身の列領域の近くにドットを形成する方の列領域(影響が大きい方の列領域)に多くの補正量を分配するため、更に濃度むらが改善される。
なお、第2補正量R’bi=0の場合には、i列領域の第1補正量Rbiの一部を隣接する列領域に分配してもよいし、分配しなくてもよいとする。また、i列領域の第2補正量R’bi=0の場合には、i列領域と隣接するi−1列領域とi+1列領域の分配量をi列領域には分配せずに、i−1列領域の補正量はi−2列領域だけに分配し、またi+1列領域の分配量はi+2列領域だけに分配してもよい。
仮に、第2テストパターンの結果において、濃度補正の効果が不十分であった場合に、再び、比較例の濃度むら補正のように、自身の列領域に対応付けられたノズルのみにより補正を行うとする。例えば、図16の第2テストパターンの結果では、10番目の列領域と11番目の列領域の補正効果が不十分であるため、もう1度補正を行うと、10番目の列領域のドットは更に大きくなり、11番目の列領域のドットは更に小さくなる。このように、比較例の濃度むら補正を繰り返すだけでは、本実施形態のように、10番目の列領域の補正量が9番目の列領域に分配されずに、9番目の列領域が10番目の列領域にはみ出すことがない。そのため、10番目の列領域の濃度の淡さは解消されない。また、11番目の列領域の補正量が10番目の列領域に分配されないので、10番目の列領域のドットが大きくなり過ぎてしまう。そのため、11番目の列領域のドットが小さくなることによる濃度補正の効果が低減してしまう。つまり、比較例の濃度むら補正を繰り返すよりも、本実施形態のように、隣接する列領域に自身の列領域の補正量を分配する方が、より濃度むらが改善される。
〈S107:第2補正値H2の記憶について〉
図17は、第2補正値テーブルである。補正値取得プログラムによる第2補正値H2の算出後、第2補正値H2をプリンタ1のメモリ53に記憶する。第2補正値テーブルには、先端印刷用、通常印刷用、後端印刷用の3種類ある。各補正値テーブルには、5つの指令階調値に対する5つの補正値(H2a_i,H2b_i,H2c_i,H2d_i,H2e_i)が列領域iごとに対応付けられている。
図17は、第2補正値テーブルである。補正値取得プログラムによる第2補正値H2の算出後、第2補正値H2をプリンタ1のメモリ53に記憶する。第2補正値テーブルには、先端印刷用、通常印刷用、後端印刷用の3種類ある。各補正値テーブルには、5つの指令階調値に対する5つの補正値(H2a_i,H2b_i,H2c_i,H2d_i,H2e_i)が列領域iごとに対応付けられている。
〈ユーザーのもとでの印刷について〉
プリンタ1の製造工程において、濃度むら補正のための第2補正値H2が算出され、第2補正値H2がプリンタのメモリ53に記憶された後、プリンタ1は出荷される。そして、ユーザーが、プリンタ1を使用する際にプリンタドライバをインストールすると、プリンタドライバはプリンタ1に対してメモリ53に記憶されている第2補正値H2をコンピュータ60に送信するように要求する。プリンタドライバは、プリンタ1から送られてくる第2補正値H2をコンピュータ60内のメモリに記憶する。そして、プリンタドライバは、ユーザーからの印刷命令を受けると、印刷データを生成し、印刷データをプリンタ1に送信する。プリンタドライバは図5の印刷データの作成処理に従って印刷データを作成する。プリンタドライバは図5の印刷データの作成処理に従って印刷データを作成し、印刷を行う(液体吐出方法に相当)。
プリンタ1の製造工程において、濃度むら補正のための第2補正値H2が算出され、第2補正値H2がプリンタのメモリ53に記憶された後、プリンタ1は出荷される。そして、ユーザーが、プリンタ1を使用する際にプリンタドライバをインストールすると、プリンタドライバはプリンタ1に対してメモリ53に記憶されている第2補正値H2をコンピュータ60に送信するように要求する。プリンタドライバは、プリンタ1から送られてくる第2補正値H2をコンピュータ60内のメモリに記憶する。そして、プリンタドライバは、ユーザーからの印刷命令を受けると、印刷データを生成し、印刷データをプリンタ1に送信する。プリンタドライバは図5の印刷データの作成処理に従って印刷データを作成する。プリンタドライバは図5の印刷データの作成処理に従って印刷データを作成し、印刷を行う(液体吐出方法に相当)。
ここで、印刷データ作成処理における濃度補正処理(図5のS003)について説明する。プリンタドライバは、濃度補正処理として、各画素データの階調値(以下、補正前の階調値S_inとする)を、その画素データが対応する列領域の第2補正値H2に基づいて階調値(S_in)を補正する(補正後の階調値S_outとする)。なお、通常印刷では7個の列領域ごとに規則性があるため、およそ数千ある列領域を7個の列領域ごとに、7個の補正値Hを順に繰り返し用いて濃度補正処理を行えばよい。
補正前の階調値S_inが指令階調値のいずれかSa,Sb,Sc,Sd,Seと同じであれば、コンピュータ60のメモリに記憶されている第2補正値H2a,H2b,H2c,H2d,H2eをそのまま用いることができる。例えば、補正前の階調値S_in=Scであれば、補正後の階調値S_outは次式により求められる。
S_out=Sc×(1+H2c)
S_out=Sc×(1+H2c)
図18は、シアンのi番目の列領域の補正前の階調値S_inが指令階調値と異なる場合の補正方法を示す図である。横軸を補正前の階調値S_inとし、縦軸を補正後の階調値S_outとする。補正前の階調値S_inが指令階調値SaとSbの間であるとき、指令階調値Saの第2補正値H2aと指令階調値Sbの補正値H2bを基に線形補間によって次式により補正後の階調値S_outを算出する。
S_out=Sa+(S’bt−S’at)×{(S_in−Sa)/(Sb−Sa)}
S_out=Sa+(S’bt−S’at)×{(S_in−Sa)/(Sb−Sa)}
なお、補正前の階調値S_inが指令階調値Saよりも小さい場合には、階調値0(最低階調値)と指令階調値Saの線形補間によって、補正後の階調値S_outを算出する。補正前の階調値S_inが指令階調値Seよりも大きい場合には、階調値255(最高階調値)と指令階調値Seの線形補間によって、補正後の階調値S_outを算出する。
また、これに限らず、指令階調値とは異なる補正前の階調値S_inに対応した第2補正値H2_outを算出し、補正後の階調値S_outを算出してもよい(S_out=S_in×(1+H2_out))。
また、これに限らず、指令階調値とは異なる補正前の階調値S_inに対応した第2補正値H2_outを算出し、補正後の階調値S_outを算出してもよい(S_out=S_in×(1+H2_out))。
===濃度むら補正値の算出:実施例2===
図19は、実施例2における濃度むら補正値を算出するためのフロー(補正値取得方法の流れ)である。実施例2では、まず、図12に示すような濃度補正処理を行わないテストパターンを印刷する(S201)。そして、各列領域に対応する画素列の読取階調値を取得する(S202)。このテストパターンが実施例1の第1テストパターンに相当し、読取階調値が実施例1の第1読取階調値に相当する。同じ指令階調値(例えばSb)にて印刷したにも関わらず、図13Bに示すように列領域ごとに読取階調値にばらつきがある場合には、印刷される画像に濃度むらが発生してしまう。そこで、同じ指令階調値に対して全ての列領域が同じ濃度にて印刷されるように、全ての列領域の読取階調値の平均値を目標値(例えばCbt)に設定する。そして、指令階調値に対する各列領域の読取階調値が目標値となるように、各列領域に対応する画素の階調値を補正するための補正値を算出する。
図19は、実施例2における濃度むら補正値を算出するためのフロー(補正値取得方法の流れ)である。実施例2では、まず、図12に示すような濃度補正処理を行わないテストパターンを印刷する(S201)。そして、各列領域に対応する画素列の読取階調値を取得する(S202)。このテストパターンが実施例1の第1テストパターンに相当し、読取階調値が実施例1の第1読取階調値に相当する。同じ指令階調値(例えばSb)にて印刷したにも関わらず、図13Bに示すように列領域ごとに読取階調値にばらつきがある場合には、印刷される画像に濃度むらが発生してしまう。そこで、同じ指令階調値に対して全ての列領域が同じ濃度にて印刷されるように、全ての列領域の読取階調値の平均値を目標値(例えばCbt)に設定する。そして、指令階調値に対する各列領域の読取階調値が目標値となるように、各列領域に対応する画素の階調値を補正するための補正値を算出する。
前述のように、濃度むらの原因には、「インク吐出量のばらつき」と「インク滴の飛行曲がり」が考えられる。濃度補正処理を行わないテストパターンからは、各列領域の濃度むら発生の有無を知ることはできるが、濃度むらが発生する原因を知ることはできない。
また、各列領域の濃度むらを自身の列領域に対応付けられたノズルのみにより補正すると(比較例の補正)、飛行曲がりするノズルが対応付けられた列領域や隣接する列領域の影響を受ける列領域では、補正効果が不十分となる。そのため、本実施形態では、自身の列領域に対応付けられたノズルのみによる濃度補正では補正効果が不十分である場合に、隣接する列領域にも自身の補正量を分配する。
また、各列領域の濃度むらを自身の列領域に対応付けられたノズルのみにより補正すると(比較例の補正)、飛行曲がりするノズルが対応付けられた列領域や隣接する列領域の影響を受ける列領域では、補正効果が不十分となる。そのため、本実施形態では、自身の列領域に対応付けられたノズルのみによる濃度補正では補正効果が不十分である場合に、隣接する列領域にも自身の補正量を分配する。
実施例1では、濃度補正処理を行わない第1テストパターンに基づいて、まず、自身の列領域に対応付けられたノズルのみにより補正を行う第1補正値H1を算出する。そして、第1補正値H1を用いて第2テストパターンを印刷する。第2テストパターンの結果において、第1補正値の補正効果が不十分である列領域は、インク滴が飛行曲がりしたり、隣接する列領域の影響を受けたりすると判断することができる。そこで、第1補正値の補正効果が不十分である列領域に対して、隣接する列領域に自身の補正量の一部を分配する。また、飛行曲がり情報に基づいて、隣接する列領域のうち、自身の列領域のより近くにインク滴が着弾する方の列領域により多くの補正量を分配する。
これに対して、実施例2では、濃度補正処理を行っていないテストパターンと飛行曲がり情報とに基づいて、隣接する列領域に分配する補正量を決定する(S203)。テストパターンから列領域ごとの読取階調値を取得し、各列領域の補正量(=目標値−読取階調値)を算出する。この補正量の一部を飛行曲がり情報に基づいて隣接する列領域に分配する。以下、テストパターン結果(列領域ごとの取階調値)と飛行曲がり情報とに基づいて、隣接する列領域に分配する補正量の決定方法を示す。
図20は、濃度むらが発生しない場合におけるテストパターン結果と補正結果を示す図である。i列領域の読取階調値が目標値(指令階調値)と等しく、また、飛行曲がり情報により、i列領域のドットと、i列領域と隣接する列領域のドットが規定の位置(列領域の中心)に着弾する場合、テストパターンにおいて、図20に示すようにドットが形成されると考えられる。このような場合、i列領域の補正量(=目標値−読取階調値)は「ゼロ」であり、i列領域と隣接する列領域に分配される補正量も「ゼロ」となる。言い換えれば、i列領域の読取階調値が目標値(指令階調値)と等しい場合には、隣接する列領域にi列領域の補正量が分配されない。
図21Aから図21Cは、i列領域が濃く視認される場合におけるテストパターン結果と補正結果を示す図である。i列領域の読取階調値が目標値(指令階調値)よりも大きく(即ち、補正量<0)、i列領域が濃く視認されるとする。このとき、飛行曲がり情報により、i列領域と隣接する列領域のうちの一方の列領域のドットが規定の位置よりもi列領域に寄って形成される場合には、図21Aのようにドットが形成されると考えられる。また、飛行曲がり情報により、i列領域と隣接する列領域の両方のドットが規定の位置よりもi列領域に寄って形成される場合には、図21Bのようにドットが形成されると考えられる。そして、飛行曲がり情報により、隣接する列領域のドットが規定の位置に着弾する場合には、インク吐出量のばらつきの結果、図21Cのように、i列領域に形成されるドットが大きくなると考えられる。
この実施例2では、テストパターンを1回印刷するだけであるため、i列領域が濃く視認されることは分かるが、テストパターンからだけでは、飛行曲がりによりi列領域が濃く視認されるのか、それとも、インク吐出量のばらつきによりi列領域が濃く視認されるのかを判断することができない。そこで、飛行曲がり情報を用いて、図21Aから図21Cのうち、どのようにドットが形成されたかを判断する。
飛行曲がり情報により、図21Aのように、i−1列領域のドットがi列領域に10μm寄って形成され、i+1列領域のドットは飛行曲がりしないことが分かったとする。即ち、i列領域が濃く視認される原因は、i−1列領域のドットの飛行曲がりによることが分かる。そこで、i列領域の淡くするための補正量の一部を、i−1列領域に分配すればよい。仮に、比較例の補正方法のように、自身の列領域に対応付けられたノズルのみにより補正を行おうとすると、濃く視認されるi−1列領域のドットが大きくなることの影響を受けて、淡く視認されるi列領域のドットを小さくしたことによる補正効果が低減してしまう。そこで、この実施例2のように、i列領域に影響を及ぼすi−1列領域にi列領域の補正量を分配することで、i−1列領域のドットが大きくなり過ぎないように補正される。その結果、i列領域のドットが小さくなったことによる補正効果が低減してしまうことを防止でき、より濃度むらが改善される。
なお、隣接する列領域へ分配する補正量は、飛行曲がり量に関係なく、自身の列領域の補正量のうちの所定量(例えば10%)を分配してもよいし、飛行曲がり量に応じて異ならせてもよい。例えば、飛行曲がり量に応じて分配する補正量を変える場合には、隣接する列領域への最大分配量を設定し(例えば自身の列領域の補正量の50%)、隣接する列領域間の距離(図21Aでは20μm)と、i列領域の中心と飛行曲がりするドットの距離(図21Aでは10μm)との割合により決定してもよい(図21Aでは、i列領域の補正量×0.5×(10/20)がi−1列領域に分配されることになる)。
また、図21Aのドットは隣接する列領域のドット同士が重ならない程の大きさであるが、隣接する列領域のドット同士が重なる程の大きさである場合には、i列領域の補正量を、飛行曲がりしないi+1列領域に分配してもよい。そうすることにより、i列領域にはみ出す程度に大きく形成されていたi+1列領域のドットが小さくなるように補正されるため、i列領域を淡く補正することができる。但し、飛行曲がりするi+1列領域の方が飛行曲がりしないi−1列領域よりもi列領域の補正量を多く分配されるとする。
次に、飛行曲がり情報により、図21Bのように、i列領域と隣接する2つの列領域のドットが共に、i列領域に寄って形成されることが分かったとする。この場合、i列領域の補正量の一部を隣接する2つの列領域に補正量を分配する。このとき、飛行曲がり情報を用いて、前述の実施例1と同様に、i−1列領域の分配率とi+1列領域の分配率を算出し、この分配率に基づいてi列領域の補正量を分配する。つまり、i列領域と隣接する列領域のうち、i列領域のより近い位置にドットを形成する列領域の方が、i番目の列領域の濃度に大きく影響するため、i列領域の補正量をより多く分配する。
図21Bでは、i−1列領域のドットの方がi+1列領域のドットよりもi列領域の近くに形成されるため、i列領域の淡くするための補正量は、i+1列領域よりもi−1列領域により多く分配される。その結果、i−1列領域のドットの方がi+1列領域のドットよりも小さく形成され、i列領域のドットが小さくなったことによる補正効果が低減してしまうことをより防止することができる。
そして、i列領域は濃く視認されるが、飛行曲がり情報によると、i列領域と隣接する列領域のドットが飛行曲がりしない場合、図21Cのように、i列領域に対応付けられたノズルからのインク吐出量が多いことが分かる。このような場合には、i列領域の補正量は隣接する列領域には分配せず、i列領域に対応付けられたノズルからのインク吐出量を調整することで、濃度むらが改善される。
図22Aから図22Cは、i列領域が淡く視認される場合におけるテストパターン結果と補正結果を示す図である。i列領域の読取階調値が目標値(指令階調値)よりも小さく(即ち、補正量>0)、i列領域が淡く視認されるとする。
このとき、飛行曲がり情報により、i列領域のドットが隣接する列領域のうちの一方の列領域に寄って形成される場合、図22Aのようにドットが形成されることが分かる。
このとき、飛行曲がり情報により、i列領域のドットが隣接する列領域のうちの一方の列領域に寄って形成される場合、図22Aのようにドットが形成されることが分かる。
図22Aのようにドットが形成されることが分かった場合には、i列領域のドットが飛行曲がりする方向(i−1列側)と反対の方向に隣接する列領域(i+1列領域)に、i列領域の補正量を分配する。仮に、比較例の補正方法のように、自身の列領域に対応付けられたノズルのみにより補正を行うとすると、i列領域のドットを大きくしたとしても、i列領域のドットはi列領域に影響する度合いが低いため、濃度補正が不十分な結果となってしまう。そこで、この実施例2のように、i列領域のドットが飛行曲がりする方向と逆方向に隣接するi+1列領域に、i列領域の補正量を分配する。即ち、ある列領域に対応付けられたノズルから吐出されるインク滴が規定の着弾位置よりも搬送方向の一方側に寄って着弾する場合、その列領域の補正量を、その列領域と他方側に隣接する列領域により多く分配する。その結果、i+1列領域のドットが大きくなるように補正される。i+1列領域のドットがi列領域にはみ出す程の大きさとなるように補正されることで、i列領域のドットだけでは補正しきれない濃度の淡さがi+1列領域のドットにより補われ、より濃度むらが改善される。
なお、i−1列領域は、i列領域のドットが飛行曲がりするため、濃く視認される。そのため、i列領域が飛行曲がりする方向に隣接するi−1列領域にi列領域の補正量を分配したとしても、i−1列領域の淡くするための補正量とi列領域の濃くするための補正量が打ち消し合ってしまう。そこで、i列領域が飛行曲がりする方向と逆方向に隣接する画素列に、i列領域の補正量を分配する。
また、図22Bのように、隣接する列領域のドット同士が重なるように形成される場合、飛行曲がり情報によると、i列領域のドットは飛行曲がりしないが、i列領域と隣接する列領域のドットが飛行曲がりするときにも、i列領域が淡く視認される。図に示すように、i−1列領域のドットがi列領域と反対方向に飛行曲がりするときに、i−1列領域のドットがi列領域にはみ出さなくなる分だけ(点線部)、i列領域が淡くなると考えられる。このとき、i列領域の補正量を隣接する列領域に分配することで、i−1列領域とi+1列領域のドットが大きくなるように補正される。その結果、i−1列領域のドットとi+1列領域のドットがi列領域にはみ出す分だけ、i列領域の淡さが補正され、濃度むらが改善される。
他に、i列領域は淡く視認されるが、飛行曲がり情報によると、i列領域のドットも隣接する列領域のドットも飛行曲がりしない場合、図22Cのようにi列領域に対応付けられたノズルからのインク吐出量が少ないことが分かる。このような場合には、i列領域の補正量を隣接する列領域に分配せず、i列領域に対応付けられたノズルからのインク吐出量を調整することで、濃度むらが改善される。
このように、実施例2では、まず、濃度補正処理を行わないテストパターンを印刷し(S201)、各列領域の読取階調値を取得する(S202)。そして、列領域ごとの読取階調値と目標値(指令階調値)を比較し、各列領域に濃度むらが発生するか否かを判断する。そのために、各列領域の読取階調値と目標値(または指令階調値)との差である補正量を算出する。そして、濃度むらが発生する場合、即ち、「補正量≠0」の場合には、飛行曲がり情報も合わせて、その濃度むらの発生原因が飛行曲がりによるものなのか、インク吐出量のばらつきによるものなのかを予測する。即ち、図20から図22のドットの形成され方のうち、どのようにドットが形成されたのかを予測する。
そして、飛行曲がりするノズルが対応付けられた列領域や隣接する列領域の影響を受ける列領域のように、自身の列領域が対応付けられたノズルのみによる濃度補正では補正効果が不十分である場合、隣接する列領域に自身の列領域の補正量を分配する。一方、インク吐出量のばらつきにより濃度むらが発生する列領域のように、自身の列領域に対応付けられたノズルからのインク吐出量により濃度補正が行える場合には、隣接する列領域に自身の列領域の補正量は分配しない(又は分配する補正量はゼロとなる)。こうして、各列領域の補正量のうち、隣接する列領域に分配する補正量を決定する(S203)。
そして、自身の列領域が担う補正量(自身の列領域の補正量から隣接する列領域に分配する補正量を差し引いた補正量)と、隣接する列領域から分配された補正量と、を加算した補正量を、最終補正量として算出する。その後は、実施例1と同様に、最終補正量(実施例1の最終補正量Nbiに相当)に基づいて、補正値を算出し(S204)、その補正値をプリンタ1のメモリに記憶させる(S205)。ユーザーの下では、この補正値により各画素の示す階調値を補正し、印刷が行われる。
以上をまとめると、実施例2では、濃度補正処理が行われない1つのテストパターンと飛行曲がり情報とに基づいて、隣接する列領域に分配する補正量を決定する。そのため、2つのテストパターンを形成する実施例1よりも補正値の算出時間が短縮される。但し、各列領域の濃度むらの発生の原因を予測し、隣接する列領域に分配する補正量を決定する処理が複雑となる。
===その他の実施形態===
上記の各実施形態は、主としてインクジェット方式のプリンタを有する印刷システムについて記載されているが、濃度むら補正方法等の開示が含まれている。また、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはいうまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
上記の各実施形態は、主としてインクジェット方式のプリンタを有する印刷システムについて記載されているが、濃度むら補正方法等の開示が含まれている。また、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはいうまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
〈ラインヘッドプリンタについて〉
前述の実施形態では、ヘッドが移動方向に移動しながらラスタラインを形成する動作と用紙を搬送する動作とを交互に繰り返すシリアル式のプリンタを例に挙げているが、これに限らない。例えば、紙幅方向にノズルが並び、そのノズルの下を搬送方向に停まることなく搬送される用紙にインクが吐出されることによって画像を完成させるラインヘッドプリンタにおいても本件発明が適用される。この場合、ラスタラインは搬送方向に沿って形成され、補正用パターンは紙幅方向に並んだ複数のラスタラインから構成される。そして、列領域とは、搬送方向に並ぶ複数の画素領域によって構成される領域をさす。飛行曲がり情報とテストパターン結果に基づいて、自身の列領域に対応付けられたノズルのみの補正では補正効果が不十分な列領域は、紙幅方向に隣接する列領域に自身の列領域の補正量を分配する。
前述の実施形態では、ヘッドが移動方向に移動しながらラスタラインを形成する動作と用紙を搬送する動作とを交互に繰り返すシリアル式のプリンタを例に挙げているが、これに限らない。例えば、紙幅方向にノズルが並び、そのノズルの下を搬送方向に停まることなく搬送される用紙にインクが吐出されることによって画像を完成させるラインヘッドプリンタにおいても本件発明が適用される。この場合、ラスタラインは搬送方向に沿って形成され、補正用パターンは紙幅方向に並んだ複数のラスタラインから構成される。そして、列領域とは、搬送方向に並ぶ複数の画素領域によって構成される領域をさす。飛行曲がり情報とテストパターン結果に基づいて、自身の列領域に対応付けられたノズルのみの補正では補正効果が不十分な列領域は、紙幅方向に隣接する列領域に自身の列領域の補正量を分配する。
ラインヘッドプリンタの場合、紙幅方向に並ぶラスラインのノズルが変わらないため、前述のインターレース印刷のように、印刷方式(通常印刷・先端後端印刷)ごとに補正値を算出する必要がない。但し、ラインヘッドプリンタであっても、紙幅方向に並ぶノズル列を複数有し、複数有するノズル列を一定間隔おきに用いてラスタラインを形成する場合、場所によって隣接するラスタラインを形成するノズルが異なってくるので、その点を考慮して、テストパターンを形成するとよい。
〈バンド印刷について〉
バンド印刷とは、ヘッドの1回の移動方向(パス)に形成されるバンド画像が印刷されると、バンド画像分だけ用紙が搬送され、バンド画像が搬送方向に並ぶように印刷が行われる。即ち、バンド印刷では、あるパスで形成されたラスタラインの間に、他のパスで形成されるラスタラインが印刷されることはない。即ち、隣接する列領域に対応付けられるノズルが常に同じである。そのため、前述の実施形態のように、印刷方式ごとに補正値を算出する必要は無い。自身の列領域に対応付けられたノズルのみによる補正が不十分な場合には、テストパターン結果と飛行曲がり情報に基づいて、隣接する列領域に自身の列領域の補正量を分配することで、より濃度むらを低減することができる。
バンド印刷とは、ヘッドの1回の移動方向(パス)に形成されるバンド画像が印刷されると、バンド画像分だけ用紙が搬送され、バンド画像が搬送方向に並ぶように印刷が行われる。即ち、バンド印刷では、あるパスで形成されたラスタラインの間に、他のパスで形成されるラスタラインが印刷されることはない。即ち、隣接する列領域に対応付けられるノズルが常に同じである。そのため、前述の実施形態のように、印刷方式ごとに補正値を算出する必要は無い。自身の列領域に対応付けられたノズルのみによる補正が不十分な場合には、テストパターン結果と飛行曲がり情報に基づいて、隣接する列領域に自身の列領域の補正量を分配することで、より濃度むらを低減することができる。
〈オーバーラップ印刷について〉
オーバーラップ印刷とは、1つのラスタラインが2つ以上のノズルにより形成される印刷方法である。例えば、前述の実施形態のようなシリアル式のプリンタでは、移動方向に沿った列領域にノズル#1とノズル#90により第1ラスタラインが形成され、第1ラスタラインと搬送方向の上流側に隣接するようにノズル#2とノズル#91により第2ラスタラインが形成される。このようにラスタラインが複数のノズルにより形成される場合であっても、列領域間の濃淡差(濃度むら)を補正するために、列領域ごとに補正値を算出する。このとき、テストパターン結果と飛行曲がり情報に基づいて、隣接する列領域に自身の列領域の補正量を分配することで、より濃度むらを低減することができる。
オーバーラップ印刷とは、1つのラスタラインが2つ以上のノズルにより形成される印刷方法である。例えば、前述の実施形態のようなシリアル式のプリンタでは、移動方向に沿った列領域にノズル#1とノズル#90により第1ラスタラインが形成され、第1ラスタラインと搬送方向の上流側に隣接するようにノズル#2とノズル#91により第2ラスタラインが形成される。このようにラスタラインが複数のノズルにより形成される場合であっても、列領域間の濃淡差(濃度むら)を補正するために、列領域ごとに補正値を算出する。このとき、テストパターン結果と飛行曲がり情報に基づいて、隣接する列領域に自身の列領域の補正量を分配することで、より濃度むらを低減することができる。
〈液体吐出装置について〉
前述の実施形態では、液体吐出方法を実施する液体吐出装置(一部)としてインクジェットプリンタを例示していたが、これに限らない。液体吐出装置であれば、プリンタ(印刷装置)ではなく、様々な工業用装置に適用可能である。例えば、布地に模様をつけるための捺染装置、カラーフィルター製造装置や有機ELディスプレイ等のディスプレイ製造装置、チップへDNAを溶かした溶液を塗布してDNAチップを製造するDNAチップ製造装置、回路基板製造装置等であっても、本件発明を適用することができる。
また、液体の吐出方式は、駆動素子(ピエゾ素子)に電圧をかけて、インク室を膨張・収縮させることにより液体を吐出するピエゾ方式でもよいし、発熱素子を用いてノズル内に気泡を発生させ、その気泡によって液体を吐出させるサーマル方式でもよい。
前述の実施形態では、液体吐出方法を実施する液体吐出装置(一部)としてインクジェットプリンタを例示していたが、これに限らない。液体吐出装置であれば、プリンタ(印刷装置)ではなく、様々な工業用装置に適用可能である。例えば、布地に模様をつけるための捺染装置、カラーフィルター製造装置や有機ELディスプレイ等のディスプレイ製造装置、チップへDNAを溶かした溶液を塗布してDNAチップを製造するDNAチップ製造装置、回路基板製造装置等であっても、本件発明を適用することができる。
また、液体の吐出方式は、駆動素子(ピエゾ素子)に電圧をかけて、インク室を膨張・収縮させることにより液体を吐出するピエゾ方式でもよいし、発熱素子を用いてノズル内に気泡を発生させ、その気泡によって液体を吐出させるサーマル方式でもよい。
1 プリンタ、10 コントローラ、11インターフェース部、12 CPU、
13 メモリ、14 ユニット制御回路、20 搬送ユニット、21 給紙ローラ、
22 搬送ローラ、23 排紙ローラ、30 キャリッジユニット、
31 キャリッジ、40 ヘッドユニット、41 ヘッド、50 検出器群、
60 コンピュータ
13 メモリ、14 ユニット制御回路、20 搬送ユニット、21 給紙ローラ、
22 搬送ローラ、23 排紙ローラ、30 キャリッジユニット、
31 キャリッジ、40 ヘッドユニット、41 ヘッド、50 検出器群、
60 コンピュータ
Claims (7)
- 所定方向に複数の画素が並ぶ画素列が前記所定方向と交差する方向に複数並んで構成されるテストパターンを形成するステップと、
前記テストパターンをスキャナに読み取らせ、前記画素列ごとの読取階調値を取得するステップと、
前記読取階調値に基づいて、前記画素列ごとに補正量を算出するステップと、
ある前記画素列の補正値を、各前記画素列に対応付けられたノズルから吐出される液滴の飛行曲がり量と、その前記画素列の前記補正量と、その前記画素列と隣接する前記画素列の前記補正量と、に基づいて算出するステップと、
を有する補正値取得方法。 - 請求項1に記載の補正値取得方法であって、
前記補正値を算出するステップにおいて、
各前記画素列の前記補正量と前記飛行曲がり量とに基づいて、各前記画素列の前記補正量のうち、各前記画素列と隣接する隣接画素列に分配する補正量を決定し、
ある前記画素列の前記補正量と前記隣接画素列から分配される前記補正量とを加算した前記補正量に基づいて、その前記画素列の前記補正値を算出する、
補正値取得方法。 - 請求項2に記載の補正値取得方法であって、
ある前記画素列の一方側に隣接する前記隣接画素列に対応付けられたノズルから吐出される液滴の着弾位置とその前記画素列との距離と、その前記画素列の他方側に隣接する前記隣接画素列に対応付けられたノズルから吐出される液滴の着弾位置とその前記画素列との距離と、を比較し、
前記距離が近い方の前記隣接画素列により多くの前記補正量を分配する、
補正値取得方法。 - 請求項2に記載の補正値取得方法であって、
ある前記画素列に対応付けられたノズルから吐出される液滴が、規定の着弾位置よりも前記交差する方向の一方側に寄って着弾する場合、
その前記画素列と前記交差する方向の一方側よりも他方側に隣接する前記隣接画素列により多くの前記補正量を分配する、
補正値取得方法。 - 請求項2から請求項4のいずれかに記載の補正値取得方法であって、
前記読取階調値に基づいて、前記画素列ごとに前記補正値とは異なる仮補正値を算出し、
前記仮補正値を用いて、前記画素列が前記交差する方向に並んで構成される仮テストパターンを形成し、
前記仮テストパターンを前記スキャナに読み取らせ、前記画素列ごとに仮読取階調値を取得し、
前記画素列の目標読取階調値と前記読取階調値と前記仮読取階調値とに基づいて、前記画素列ごとに前記仮補正値の補正効果を算出し、
前記補正効果により、前記隣接画素列に分配する前記補正量が異なる、
補正値取得方法。 - 所定方向に複数の画素が並ぶ画素列が前記所定方向と交差する方向に複数並んで構成されるテストパターンを形成するステップと、
前記テストパターンをスキャナに読み取らせ、前記画素列ごとの読取階調値を取得するステップと、
前記読取階調値に基づいて、前記画素列ごとに補正量を算出するステップと、
ある前記画素列の補正値を、各前記画素列に対応付けられたノズルから吐出される液滴の飛行曲がり量と、その前記画素列の前記補正量と、その前記画素列と隣接する前記画素列の前記補正量と、に基づいて算出するステップと、
前記補正値を用いて前記画素の示す階調値を補正し、媒体に液体を吐出するステップと、
を有する液体吐出方法。 - コンピュータに、
所定方向に複数の画素が並ぶ画素列が前記所定方向と交差する方向に複数並んで構成されるテストパターンを形成する機能と、
前記テストパターンをスキャナに読み取らせ、前記画素列ごとの読取階調値を取得する機能と、
前記読取階調値に基づいて、前記画素列ごとに補正量を算出する機能と、
ある前記画素列の補正値を、各前記画素列に対応付けられたノズルから吐出される液滴の飛行曲がり量と、その前記画素列の前記補正量と、その前記画素列と隣接する前記画素列の前記補正量と、に基づいて算出する機能と、
を実現させるためのプログラム。
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Applications Claiming Priority (1)
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