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JP2009218383A - 太陽エネルギー利用装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い発電効率の実現と低発電コストを両立した、大発電容量の太陽エネルギー発電プラントを提供すること。
【解決手段】太陽光反射パネル2は、太陽光の入射面前面に、太陽電池の分光感度外の波長帯の太陽光成分のみを反射するホットミラーを配した太陽電池パネルより構成される。太陽光反射パネル2を多数枚配置し、巨大な集光光学系を構成するとともに、前記太陽電池パネルで太陽光発電しつつ、前記ホットミラーで焦点4に集光された前記太陽光成分を用いて熱電変換器3において太陽熱発電し、全体として太陽光・熱複合発電システムとして動作させ、設備コストの大幅な上昇を来たすことなく、高い発電効率を実現する。
【選択図】図1

Description

本発明は、太陽光を電気エネルギーに変換する大発電容量太陽光発電プラントの装置構成に関する。
近年、地球温暖化が懸念される中、化石燃料依存型社会からの早期脱却が叫ばれている。現時点では化石燃料を用いた発電プラントが排出する温暖化ガスが全排出量の大部を占めるため、太陽光などの再生可能な非化石燃料を用いた発電プラントの開発が急務であり、昨今多種多様な発電システムが報告されている。それらのシステムは、技術的には実用化が十分可能なレベルに達しているにもかかわらず、化石燃料を用いた発電プラントと比較した場合には発電コストの点でまだ課題を有しており、十分には普及が進んでいない。特に太陽光発電プラントに関して言えば、同プラントは太陽電池を用いたシステムおよび、太陽熱を利用したシステムに大別されるが、実用的な発電量を得るためには、前者においては高価な太陽電池の大面積敷設が、後者においては大面積の集光光学系が必要とされ、発電コストの上昇を余儀なくされている。
以上の観点より、発電コスト低減には高発電効率の実現が有効であることは言うまでもない。そして、高発電効率を目的とした太陽エネルギー利用装置に適用可能な従来の太陽電池モジュールとしては、太陽光に含まれる広範な波長成分に対して発電感度(以下分光感度と呼ぶ)を持たせて高い発電効率を実現しているものがあった(例えば、特許文献1参照)。図7は、前記特許文献1に記載された従来の太陽電池モジュールの概略構成を示した断面図である。
図7において、太陽電池モジュール20は、多数枚の太陽電池パネル21を太陽光22の入射方向に対して所望の角度傾けブラインド状に配列した構成を有している。太陽電池パネル21は薄体状の基材23の両面に第一太陽電池24と第二太陽電池25が設けられている。なお、第一太陽電池24と第二太陽電池25はそれぞれ第一分光感度、および、第二分光感度を有し、しかも両分光感度は異なっている。
太陽電池パネル21に入射した太陽光22は最初に第一太陽電池24に到達し、第一分光感度の波長帯の太陽光成分の一部が電気エネルギーに変換される。しかしながら、第一分光感度外の波長帯にある太陽光成分は第一太陽電池24の表面で反射ないしは散乱され、対面にある隣接した太陽電池パネル21の裏面側にある第二太陽電池25に到達し、そこで電気エネルギーに変換される。以上のように、太陽電池モジュール20は第一太陽電池24と第二太陽電池25でタンデム発電する機能を有するため高い発電効率を実現することができる。
その他、本発明に関連し得る文献として、特許文献2〜5を挙げることができる。
特開2007−287997号公報(第8頁、図2) 特開2001−042249号公報 特開2005−093449号公報 特開昭56−051713号公報 特開2006−317128号公報
しかしながら、前記従来の構成では、太陽光線の入射方向から見た単位投影面積当りの発電量を増すことは可能であるけれども、太陽電池の単位敷設面積当りの発電効率の降下を招くために太陽電池の大面積の敷設が必要となり、シリコン系太陽電池を用いた大発電容量の発電プラントに前記従来の構成を適用する場合には設備コストの増加、また、それによる発電コストの上昇を免れないという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、簡単な構成により大幅な設備コストの増加を抑えつつ、同一太陽電池敷設面積を有する太陽光発電プラント、および、同一反射鏡敷設面積を有する太陽熱発電プラントよりも高い発電容量を有する太陽光・熱複合発電プラントに適用可能な太陽エネルギー利用装置を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の太陽エネルギー利用装置は、太陽電池の太陽光の受光面前面に、前記太陽電池の分光感度外の波長帯の太陽光成分のみを反射するホットミラーを配した太陽電池パネルを多数枚配置して巨大な集光光学系を構成するとともに、前記太陽電池パネルで太陽光発電するとともに、前記ホットミラーで集光された前記太陽光成分を用いて太陽熱発電することによって、全体として太陽光・熱複合発電システムとして動作させ、設備コストの大幅な上昇を来たすことなく、高い発電効率を実現する。
本構成によって、発電コストの低い大発電容量の発電プラントとして有用な太陽エネルギー利用装置を提供することができる。
本発明の太陽エネルギー利用装置によれば、非化石燃料を用いても発電コストの低い大発電容量発電が可能となるため、非化石燃料を用いた電力供給の普及を促進することができ、温暖化防止に貢献できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における太陽エネルギー利用装置の全体構成を示す概略図である。図1において、太陽エネルギー利用装置1は、通常の太陽熱発電プラントと同一構造を有する。すなわち、太陽エネルギー利用装置1は、多数枚の太陽光反射パネル2と熱電変換器3から構成される。太陽光反射パネル2は、平面形状、ないしは所定の位置に焦点を結ぶよう若干の凹面形状を有しており、通常の反射鏡同様に太陽光7を反射する機能を有する。また、太陽光反射パネル2にはヘリオスタット機構が付加されており、太陽の方位に応じて常時所定の方向に太陽光を反射することによって、多数枚の太陽光反射パネル2が全体として巨大な集光光学系を形成する。従って、太陽の方位に依らず、多数枚の太陽光反射パネル2は地表に対して固定された焦点4に常に太陽光を集光するよう機能する。焦点4には熱電変換器3が配置されており、焦点4に集光された太陽光を熱源として熱エネルギーから電気エネルギーへの変換を行なう。ここで、熱電変換器3として動作可能なものとしては、水蒸気や二酸化炭素などの熱溶媒を用いた発電タービンや、スターリングエンジンなどの外燃機関、あるいは、熱電変換素子などが等しく適用可能である。
ところで、本発明の太陽エネルギー利用装置1と従来の太陽熱発電プラントとの構成上の相違点は、太陽光反射パネル2が、太陽光線の反射機能以外に通常の太陽電池パネルと同様に太陽光反射パネル1表面で受けた太陽光を直接電気に変換するよう機能する点にある。次に、このような機能発現を可能とする太陽光パネル2の構成について図2を参照しながら説明する。
図2は、本発明の実施の形態1おける太陽エネルギー利用装置で使用される太陽光反射パネルの断面構造を示した概略構成図である。図2において、太陽光反射パネル2は太陽電池パネル5とホットミラー6より構成される。太陽電池パネルは平面状であり、従来の太陽電池と同様に太陽光7を直接電気エネルギーに変換する機能を有する。従って、従来の太陽電池パネルはすべて本発明の太陽光反射パネル2として等しく適用可能である。ホットミラー6は、主に赤外線を反射し、可視光および紫外光を透過する、いわゆる波長選択性を有する反射鏡である。後に詳述するが、本発明の太陽エネルギー利用装置1の発電コストを下げるためには、低価格な太陽電池の適用が必要不可欠である。その場合、適用しうる太陽電池は単層アモルファスシリコン系であり、それらは主に可視光と紫外光のみに分光感度を有するものほとんどであり、従って赤外光は電気エネルギーとして使用されない。そこで、ホットミラー6は、太陽電池パネル5で使用されない波長帯の光線を全て反射し焦点4に集光し、熱電変換器3によりエネルギー形態の変換を行なって電気エネルギーとして再利用するよう作用する。
以上の構成より、本発明の太陽エネルギー利用装置1が発電効率に優れることが分かる。なぜならば、太陽電池パネル5で発電しながらも、熱電変換器3において太陽電池で未利用の赤外光を太陽熱発電するという、いわゆるタンデム発電構成をとっているからである。以下に、本発明の装置構成での太陽光から電気エネルギーへの変換効率を具体的に算出する。その算出の概略について図3を参照しながら説明する。
図3は、地表面における太陽光線強度のスペクトル分布と単層アモルファスシリコンで構成された太陽電池の分光感度を示したグラフである。図3において、横軸は光の波長を表し、左側の縦軸は太陽光強度の相対値(任意単位)を、そして右側縦軸は太陽電池の分光感度の相対値(任意単位)を表す。図3より分かるように、太陽光強度8は波長約300nmの紫外光領域から波長1μmを越える赤外光領域まで比較的大きな値を有しているのに対し、太陽電池分光感度9は波長約300nmから約700nmまでの狭い領域に値を有している。従って、波長約300nmから約700nmの太陽光成分のみが太陽電池表面に入射しさえすれば、普通の白色太陽光照射時における太陽電池の発電効率を完全に実現しうる。従って、ここでは仮に太陽電池パネル5の発電効率を16%とする。
波長700nmから1.3μmに含まれる太陽電池パネル5では消費されない太陽光エネルギーは全太陽光エネルギーの約46%であることが太陽光強度8の振る舞いより計算されるが、本発明の構成では、その46%の太陽光エネルギーはホットミラー6で反射集光され再利用される。仮に、図4(本発明の実施の形態1おける太陽エネルギー利用装置で使用されるホットミラーの分光反射・透過率を示すグラフ)に示す分光反射・透過特性を有するホットミラー6を用いた場合、太陽電池表面に到達する太陽エネルギーは90%になるので、本構成における太陽電池パネル5で変換されるエネルギーは16%×0.9=14.4%となる。
一方、ホットミラー6で反射集光された太陽エネルギーの46%は熱電変換器3で太陽熱発電により電気エネルギーに変換される。焦点4に位置した熱電変換器3の高熱源と低熱源の温度に依存するが、例えばその温度差が900℃以上となるよう十分な枚数の太陽光反射パネル2を敷設可能な場合には、熱電変換器3としてスターリングエンジンを適用すれば高いエネルギー変換効率が実現可能であり、各種損失を含めても約20%の変換効率が期待できる。従って、仮にホットミラー6の反射率を95%とすれば、熱電変換器3での太陽エネルギーから電気エネルギーへの変換効率は46%×0.95×0.2=8.74%となる。
以上の計算から、本発明における太陽エネルギー利用装置1全体としての発電効率は14.4%+8.74%≒23.14%であり、太陽電池敷設面積が本発明と同一面積を有する太陽光発電プラント、および、反射鏡敷設面積が本発明と同一面積を有する太陽熱発電プラントよりも高い発電効率が実現可能である。
本発明の構成は更なる利点を有している。太陽電池パネル5において発電に利用されない赤外光成分は、通常太陽光パネル5の表面温度上昇に寄与する。一般に知られているように太陽電池の温度上昇は発電効率の低下を招くが、一般の太陽電池の低下率は約0.4%/℃である。したがって、太陽高度が高い夏場では太陽電池表面温度が80℃以上になるため、特別な温度対策を講じない限り相当量の発電効率の低下が生じる。例えば、20℃における発電効率を基準にとれば、夏場の温度上昇は60℃であるから、0.4%/℃×60℃=24%という大幅な発電効率の低下が見込まれる。しかしながら、本発明の構成では、太陽電池パネル5の温度上昇に主要原因である赤外光が太陽電池パネル5上には到達しないため、例えば太陽電池パネル5裏面への簡単なヒートシンクの付加などにより、周囲環境の気温程度にパネル面の温度上昇を抑えることが可能となる。従って、本発明の構成によってパネル表面温度の上昇による発電効率の低下を回避することができる。
ところで、赤外光が除去された太陽光を太陽電池に集光照射する装置構成を採択すれば、比較的小規模の冷却システムを持った小面積の太陽電池パネルで発電が可能となり、発電コストの低減が期待できると考えられる。このような装置構成では本発明と同様に太陽電池発電面の温度上昇による発電効率の低下は生じないが、集光度が上昇するに従いジュール熱損失による発電効率の低下が無視しえなくなるという新たな課題を有している。高強度太陽光の照射は太陽電池内に高密度のキャリア流(すなわち電流)を生成し、太陽電池内に常に存在する有限の抵抗成分によってジュール熱を生じる。従って、太陽エネルギーの一部はジュール熱として散逸することになる。この課題を回避しつつ大発電容量のプラントを構築するためには、装置全体を小型に構成して集光度を下げ、同装置を多数の並列化し所望の電力を実現することが必要となるが、このような構成はプラント全体のコスト上昇をまねき発電コストの上昇として現れる。本発明の構では、太陽電池パネル5へ照射する太陽光強度の上昇を行なわないため上述の課題は生じない。
以下では、本発明の太陽エネルギー利用装置1の他の可能な構成について説明する。ヘリオスタット機能は太陽光反射パネル2にのみあるよう説明したが、図5(本発明の実施の形態1おける太陽エネルギー利用装置の太陽光反射パネル2の第2の可能な構成を示した概略構成図)に示したように、太陽電池パネル5とホットミラー6各々別個にヘリオスタット機能が装備されていてもよい。このような装置構成をとることによって、太陽電池パネル5は常に発電効率最大となるよう太陽を追尾しつつ、ホットミラー6が常時焦点4に太陽光を集光することが可能となるため、太陽エネルギー利用装置1全体としての発電効率の最適化が可能となるという利点を享受可能となる。
また、図6(本発明の実施の形態1おける太陽エネルギー利用装置の太陽光反射パネル2の第3の可能な構成を示した概略構成図)に示したように、ホットミラー6を多数の平面鏡の集合鏡として擬似的凹面鏡として構成することによってより集光度の高い光学系を実現し、熱伝変換器3での高熱源温度を上昇させることが可能となる。一般に、高・低熱源間の温度差が高いほど熱機関の熱効率は上昇するので、本構成により高いエネルギー変換効率を得ることが可能となる。
更に、図2では太陽電池パネル5とホットミラー6は分離しているように説明したが、太陽電池パネル5の表面にホットミラーコーティングなどを施すことによって両構成要素を一体化してもよい。この場合、太陽電池面に対して垂直に太陽光線が入射しないため、太陽電池パネル5において若干の発電効率の低下が生じるが、装置コストの低減に関して本構造は有益であり発電コストの低減が期待できる。
かかる構成によれば、太陽電池パネル前面に太陽電池パネルの感度外の波長域の構成を選別反射するホットミラーを配し、太陽電池パネルでの発電に加えて、ホットミラーからの反射光を集光することによって太陽熱発電を行うことによって、設備コストの上昇を抑えながら高変換効率が実現可能となり、低発電コストの大型太陽光発電プラントを実現することができる。
本発明にかかる太陽エネルギー利用装置は、太陽電池の分光感度外の赤外線を反射するホットミラーを受光面前面に敷設した太陽電池パネルを有し、同太陽電池パネルは夏場における発電効率の低下の少ない一般用途の太陽電池パネル等として有用である。
本発明の実施の形態1における太陽エネルギー利用装置の全体構成を示す概略図 本発明の実施の形態1おける太陽エネルギー利用装置で使用される太陽光反射パネルの断面構造を示した概略構成図 地表面における太陽光線強度のスペクトル分布と単層アモルファスシリコンで構成された太陽電池の分光感度を示したグラフ 本発明の実施の形態1おける太陽エネルギー利用装置で使用されるホットミラーの分光反射・透過率を示すグラフ 本発明の実施の形態1おける太陽エネルギー利用装置の太陽光反射パネル2の第2の可能な構成を示した概略構成図 本発明の実施の形態1おける太陽エネルギー利用装置の太陽光反射パネル2の第3の可能な構成を示した概略構成図 特許文献1に記載された従来の太陽電池モジュールの概略構成を示した断面図
符号の説明
1 太陽エネルギー利用装置
2 太陽光反射パネル
3 熱伝変換器
4 焦点
5 太陽電池パネル
6 ホットミラー
7 太陽光
8 太陽光強度
9 太陽電池分光感度
20 太陽電池モジュール
21 太陽電池パネル
22 太陽光
23 基材
24 第一太陽電池
25 第二太陽電池

Claims (6)

  1. 少なくとも1枚以上の太陽光反射パネルと、
    少なくとも1台以上の熱電変換器と
    を有し、
    前記太陽光反射パネルは、
    少なくとも1枚以上の太陽電池パネルと、
    少なくとも1枚以上のホットミラーより構成され、
    前記太陽電池パネルの発電面側に位置された前記ホットミラーは、前記太陽電池パネルが分光感度を有する波長帯の太陽光を透過するとともに、前記分光感度を有さない波長帯の太陽光成分を反射し、
    多数枚の前記太陽光反射パネルに含まれる前記ホットミラーは全体として、太陽光に対する少なくとも1箇所以上の焦点を形成し、
    前記熱電変換器は、前記焦点に配置され、前記焦点に集光された前記太陽光を熱源として発電を行なうことを特徴とする太陽エネルギー利用装置。
  2. 前記太陽電池パネルと前記ホットミラーは、各々独立に角度制御を行なうことが可能である、請求項1に記載の太陽エネルギー利用装置。
  3. 前記ホットミラーは前記太陽電池パネルに接していることを特徴とする、請求項1に記載の太陽エネルギー利用装置。
  4. 前記ホットミラーは多層膜フィルタであることを特徴とする、請求項1から請求項3に記載の太陽エネルギー利用装置。
  5. 前記ホットミラーは、少なくとも2枚以上の小ホットミラーより構成され、前記小ホットミラーは平面状であることを特徴とする、請求項1、2、4に記載の太陽エネルギー利用装置。
  6. 前記熱電変換器は、外燃機関、あるいは、ガス発電タービン、あるいは、熱電変換素子であることを特徴とする、請求項1から請求項5に記載の太陽エネルギー利用装置。
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