JP2009214354A - 光学用積層ポリエステルフィルム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 両最外層に粒子を含有する、少なくとも3層以上のポリエステル層からなる積層フィルムの少なくとも片面に、当該積層フィルの製膜工程内で設けられた塗布層を有し、当該塗布層の絶対反射率が波長400〜800nmの任意の波長に対して4.0%以上であり、550nmのSCE値が0.60%以下であることを特徴とする光学用積層ポリエステルフィルム。
【選択図】 なし
Description
本発明の光学用積層ポリエステルフィルムは、少なくとも3層以上の多層フィルムであることが必須要件である。本発明にいう光学用積層ポリエステルフィルムとは、押出口金から溶融押し出される、いわゆる押出法により、押し出されたポリエステルフィルムであって、必要に応じ、縦方向および横方向の二軸方向に配向させたフィルムである。
ハードコート層との接着性向上のための塗布層としては、接着性を向上させるものであれば特に限定されるものではないが、本発明においては、絶対反射率が、波長400〜800nmの任意の波長において4.0%以上となる塗布層を有することを必須の要件とするものである。
ポリエステルに非相溶な他のポリマー成分および顔料を除去したポリエステル1gを精秤し、フェノール/テトラクロロエタン=50/50(重量比)の混合溶媒100mlを加えて溶解させ、30℃で測定した。
(株)島津製作所社製遠心沈降式粒度分布測定装置SA−CP3型を用いてストークスの抵抗則にもとづく沈降法によって粒子の大きさを測定した。
所定量のポリエステル原料、またはポリエステルフィルムをo−クロロフェノールに溶解した後、テトラヒドロフランで再析出して濾過し、線状ポリエチレンテレフタレートを除いた後、次いで得られた濾液を液体クロマトグラフィー(島津LC−7A)に供給してポリエステル中に含まれるオリゴマー(環状三量体)量を求め、この値を測定に用いたポリエステル量で割って、ポリエステル中に含まれるオリゴマー量(環状三量体)とする。液体クロマトグラフィーで求めるオリゴマー(環状三量体)量は、標準試料ピーク面積と測定試料ピーク面積のピーク面積比より求めた(絶対検量線法)。標準試料の作成は、予め分取したオリゴマー(環状三量体)を正確に秤量し、正確に秤量したDMF(ジメチルホルムアミド)に溶解して作成した。
移動相A:アセトニトリル
移動相B:2%酢酸水溶液
カラム:三菱化学(株)製 MCI GEL ODS 1HU
カラム温度:40℃
流速:1ml/分
検出波長:254nm
フィルム小片をエポキシ樹脂にて固定成形した後、ミクロトームで切断し、フィルムの断面を透過型電子顕微鏡写真にて観察した。その断面のうちフィルム表面とほぼ平行に2本、明暗によって界面が観察される。その2本の界面とフィルム表面までの距離を10枚の写真から測定し、平均値を積層厚さとした。
得られたフィルムの塗布層上にハードコート樹脂を硬化後の厚さが3μmになるように塗布し、120W/cmのエネルギーの高圧水銀灯を使用し、照射距離150mmにて約15秒間照射し、ハードコートフィルムを得た。ハードコート樹脂としては、日本化薬株式会社製のKAYARAD(登録商標)と日本合成化学工業株式会社製の紫光(登録商標)の2:1混合液を塗布し、80℃で1分間乾燥し溶剤を除去した。当該ハードコート層に1インチ幅に碁盤目が100個になるようクロスカットを入れ、直ちに、同一箇所について3回セロテープ(登録商標)による急速剥離テストを実施し、剥離面積により評価した。判定基準は以下のとおりである。
△:1≦碁盤目剥離個数≦20
×:21<碁盤目剥離個数
JIS K 7136に準じ、日本電色工業社製積分球式濁度計NDHにより濁度を測定した。
測定面の裏面にニチバン社製の黒色テープを貼り、コニカミノルタ社製分光測色計CM−3700dにより550nmのSCE値を測定した。
上記(5)と同様の方法で得られたハードコートフィルムのハードコート層裏面にニチバン社製の黒色テープを貼り、室内蛍光灯下にてハードコート面側の黒の色味を下記基準にて目視判定した。
○:クリアー感があり、鮮やかな黒色を呈している
×:クリアー感がなく、黒色がぼけている
あらかじめ、ポリエステルフィルムの測定裏面に黒テープ(ニチバン株式会社製ビニールテープVT−50)を貼り、分光光度計(株式会社島津製作所社製UV−3100PC型)を使用して入射角5°で塗布層面を波長範囲400〜800nm、サンプリングピッチ1nm、スリット幅2nm、スキャン速度低速の絶対反射率を測定し、その最小値を評価した。
上記(5)と同様にハードコート層を設け、得られたハードコートフィルムのハードコート面を3波長光域型蛍光灯下で目視にて干渉ムラを観察し、視認性が良好ならば○、視認性の悪化が確認できれば×とした。
〈ポリエステルの製造〉
[エステル(A)の製造方法]
テレフタル酸ジメチル100重量部とエチレングリコール60重量部とを出発原料とし、触媒として酢酸マグネシウム・四水塩0.09重量部を反応器にとり、反応開始温度を150℃とし、メタノールの留去とともに徐々に反応温度を上昇させ、3時間後に230℃とした。4時間後、実質的にエステル交換反応を終了させた。この反応混合物にエチルアシッドフォスフェート0.04部を添加した後、三酸化アンチモン0.04部を加えて、4時間重縮合反応を行った。すなわち、温度を230℃から徐々に昇温し280℃とした。一方、圧力は常圧より徐々に減じ、最終的には0.3mmHgとした。反応開始後、反応槽の攪拌動力の変化により、極限粘度0.63に相当する時点で反応を停止し、窒素加圧下ポリマーを吐出させた。得られたポリエステル(A)の極限粘度は0.63、オリゴマー(環状三量体)の含有量は0.83重量%であった。
ポリエステル(A)を、予め160℃で予備結晶化させた後、温度220℃の窒素雰囲気下で固相重合し、極限粘度0.75、オリゴマー(環状三量体)含有量0.24重量%のポリエステル(B)を得た。
ポリエステル(A)の製造方法において、エチルアシッドフォスフェート0.04部を添加後、平均粒子径1.6μmのエチレングリコールに分散させたシリカ粒子を0.2部、三酸化アンチモン0.04部を加えて、極限粘度0.65に相当する時点で重縮合反応を停止した以外は、ポリエステル(A)の製造方法と同様の方法を用いてポリエステル(C)を得た。得られたポリエステル(C)は、極限粘度0.65、オリゴマー(環状三量体)含有量0.82重量%であった。
(塗布剤の調整)
ポリエステル樹脂:(a1)
下記組成で共重合したポリエステル樹脂の水分散体
テレフタル酸/イソフタル酸/5−ソジウムスルホイソフタル酸/エチレングリコール/1,4−ブタンジオール/ジエチレングリコール=28/20/2/35/10/5(mol%)
下記組成で共重合したポリエステル樹脂の水分散体
モノマー組成:(酸成分)2,6−ナフタレンジカルボン酸/イソフタル酸/5−ソジウムスルホイソフタル酸//(ジオール成分)エチレングリコール/ジエチレングリコール=84/13/3//80/20(mol%)
下記の方法で得られたウレタン樹脂水性塗料を使用した。すなわち、先ず、テレフタル酸664部、イソフタル酸631部、1,4−ブタンジオール472部、ネオペンチルグリコール447部から成るポリエステルポリオールを得た。次いで、得られたポリエステルポリオールに、アジピン酸321部、ジメチロールプロピオン酸268部を加え、ペンダントカルボキシル基含有ポリエステルポリオールAを得た。更に、上記のポリエステルポリオールA1880部にヘキサメチレンジイソシアネート160部を加えてウレタン樹脂水性塗料を得た。
メチルメタクリレート/エチルアクリレート/アクリロニトリル/N−メチロールメタアクリルアミド=45/45/5/5(モル比)の乳化重合体(乳化剤:アニオン系界面活性剤)
チタン化合物:(e1) チタントリエタノールアミン
チタン化合物:(e2) チタンラクテート
粒子:(f) 平均粒径65nmのシリカゾル
塗布液I:(a1)/(b)/(e1)/(e2)/(f)=40/12/30/15/3
塗布液II:(a2)/(b)/(d)/(f)=35/32/30/3
塗布液III :(a1)/(c)/(d)/(f)=47/20/30/3
上記ポリエステル(B)、(C)をそれぞれ95%、5%の割合で混合した混合原料をA層の原料とし、ポリエステル(A)100%の原料をB層の原料として、2台の押出機に各々を供給し、各々285℃で溶融した後、A層を最外層(表層)、B層を中間層として、40℃に冷却したキャスティングドラム上に、2種3層(ABA)で、厚み構成比がA:B:A=5:90:5になるように共押出し冷却固化させて無配向シートを得た。次いで、ロール周速差を利用してフィルム温度82℃で縦方向に3.4倍延伸した後、この縦延伸フィルムの両面に、横延伸乾燥後の塗布量が0.1g/m2となるよう液濃度を調整した水性塗布液Iを塗布し、テンターに導き、横方向に120℃で3.7倍延伸し、230℃で熱処理を行った後、横方向に弛緩0%で、その後のレール幅は一定とし、巻取り40m/分の生産速度でフィルムをロール状に巻き上げ、両面に塗布層を有する厚さ100μm、フィルムヘーズ0.5%の積層ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの表面には3波長蛍光灯下目視可能な傷がほとんどないものであった。評価結果を下記表1に示す。
実施例1において、A層の原料をポリエステル(B)/ポリエステル(C)=97.5/2.5とし、塗布液を水性塗布液IIとした以外は、実施例1と同様の方法でポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムのフィルムヘーズ値は0.4%で、表面には3波長蛍光灯下目視可能な傷がほとんどないものであった。
実施例1において、A層の原料をポリエステル(B)/ポリエステル(C)=80/20とした以外は、実施例1と同様の方法でポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムのフィルムヘーズは1.1%で、表面には3波長蛍光灯下目視可能な傷がほとんどないものであった。
実施例1において、A層の原料をポリエステル(B)/ポリエステル(C)=87.5/12.5とした以外は、実施例1と同様の方法でポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムのフィルムヘーズは0.7%で、表面には3波長蛍光灯下目視可能な傷がほとんどないものであった。
実施例1において、A層の原料をポリエステル(B)のみとした以外は、実施例1と同様の方法でポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムのフィルムヘーズは0.3%で、表面には3波長蛍光灯下目視可能な傷が多数あり、光学用フィルムとして見劣りするものであった。
実施例1において、塗布液aを塗工しなかったこと以外は実施例1と同様の方法でポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムのフィルムヘーズは0.5%で、表面には3波長蛍光灯下目視可能な傷がほとんどないものであった。
実施例1において、塗布液Iを塗布液III に変更した以外は実施例1と同様の方法でポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムのフィルムヘーズは0.5%で、表面には3波長蛍光灯下目視可能な傷はほとんどないものであった。
Claims (1)
- 両最外層に粒子を含有する、少なくとも3層以上のポリエステル層からなる積層フィルムの少なくとも片面に、当該積層フィルの製膜工程内で設けられた塗布層を有し、当該塗布層の絶対反射率が波長400〜800nmの任意の波長に対して4.0%以上であり、550nmのSCE値が0.60%以下であることを特徴とする光学用積層ポリエステルフィルム。
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