JP2008246780A - 光学用積層ポリエステルフィルム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 紫外線線吸収剤を含有するポリエステルフィルムの両面に塗布層を有し、少なくとも一方の塗布層中に帯電防止剤を含有し、フィルムヘーズが2.0%以下であり、150℃で30分処理後のフィルム縦方向および横方向の熱収縮率値がいずれも1.5〜0.5%の範囲であり、かつ縦方向と横方向との熱収縮率値の差が0.5%以下であることを特徴とする光学用積層ポリエステルフィルム。
【選択図】 なし
Description
本発明の光学用積層ポリエステルフィルムは、3層以上の多層フィルムであることが好ましい。本発明にいう光学用積層ポリエステルフィルムとは、押出口金から溶融押し出される、いわゆる押出法により、押し出されたポリエステルフィルムであって、必要に応じ、縦方向および横方向の二軸方向に配向させたフィルムである。
ハードコート層との接着性向上のための塗布層としては、接着性を向上させるものであれば特に限定されるものではないが、特開2003−201357号公報に記載されているようなバインダー樹脂と架橋剤との組み合わせが好ましい。
ポリエステルに非相溶な他のポリマー成分および顔料を除去したポリエステル1gを精秤し、フェノール/テトラクロロエタン=50/50(重量比)の混合溶媒100mlを加えて溶解させ、30℃で測定した。
(株)島津製作所社製遠心沈降式粒度分布測定装置SA−CP3型を用いてストークスの抵抗則にもとづく沈降法によって粒子の大きさを測定した。
所定量のポリエステル原料、またはポリエステルフィルムをo−クロロフェノールに溶解した後、テトラヒドロフランで再析出して濾過し、線状ポリエチレンテレフタレートを除いた後、次いで得られた濾液を液体クロマトグラフィー(島津LC−7A)に供給してポリエステル中に含まれるオリゴマー(環状三量体)量を求め、この値を測定に用いたポリエステル量で割って、ポリエステル中に含まれるオリゴマー量(環状三量体)とする。液体クロマトグラフィーで求めるオリゴマー(環状三量体)量は、標準試料ピーク面積と測定試料ピーク面積のピーク面積比より求めた(絶対検量線法)。標準試料の作成は、あらかじめ分取したオリゴマー(環状三量体)を正確に秤量し、正確に秤量したDMF(ジメチルホルムアミド)に溶解して作成した。液体クロマトグラフの条件は下記のとおりとした。
移動相B:2%酢酸水溶液
カラム:三菱化学(株)製 MCI GEL ODS 1HU
カラム温度:40℃
流速:1ml/分
検出波長:254nm
フィルム小片をエポキシ樹脂にて固定成形した後、ミクロトームで切断し、フィルムの断面を透過型電子顕微鏡写真にて観察した。その断面のうちフィルム表面とほぼ平行に2本、明暗によって界面が観察される。その2本の界面とフィルム表面までの距離を10枚の写真から測定し、平均値を積層厚さとした。
ハードコート層形成直後、当該ハードコート層に1インチ幅に碁盤目が100個になるようクロスカットを入れ、直ちに、同一箇所について3回セロテープ(登録商標)急速剥離テストを実施し、剥離面積により評価した。判定基準は以下のとおりである。
◎:碁盤目剥離個数=0
○:1≦碁盤目剥離個数≦10
△:11≦碁盤目剥離個数≦20
×:21<碁盤目剥離個数
熱風循環炉(田葉井製作所製)を使用し、150℃の雰囲気中、フィルムを無張力状態で30分間熱処理し、その前後のサンプルの長さを測定し、下記式にて計算した。
熱収縮率(%)=(L0−L1)×100/L0
(上記式中、L0は熱処理前のサンプル長さ(mm)、L1は熱処理後のサンプル長さ(mm)を意味する)
JIS K 7136に準じ、日本電色工業社製積分球式濁度計NDHにより濁度を測定した。
島津製作所社製 分光光度計UV3100により、スキャン速度を低速、サンプリングピッチを2nm、波長300〜700nm領域で連続的に光線透過率を測定し、380nm波長での光線透過率を検出した。
ハードコート層塗工品を10cm角の大きさに切り出し、150℃の熱風循環式オーブンで30分間放置し熱処理を行い、30分間室温にて放置冷却後ガラス板上に置き、ガラス面からの4隅の浮き上がり量を測定し最大値をカール値とした。活性エネルギー線硬化樹脂層面側へ凹状のカールをプラス表示、ポリエステルフィルム面側へ凹状のカールをマイナス表示し、カール値の絶対値の最大値で、下記ランク付けを行った。
◎:カール量が5mm未満
○:カール量が5〜10mm
×:カール量が10mmより大きい
株式会社ダイアインスツルメンツ製「Hiresta−UP MCP−HT450」を使用し、23℃/50%RHの雰囲気下で試料を設置し、500Vの電圧を印加し、1分間充電後(電圧印加時間1分)、塗布層の表面抵抗(Ω)を測定した。ここで使用した電極の型は、主電極の外径16mm、対電極の内径40mmの同心円電極である。
23℃,50%RHの測定雰囲気でポリエステルフィルムを十分調湿後、塗布層を綿布で10往復こする。これを、細かく砕いた煙草の灰の上に静かに近づけ、灰の付着状況を以下の基準で評価した。
○:フィルムを灰に接触させても付着しない
△:フィルムを灰に接触させると少し付着する
×:フィルムを灰に近づけただけで多量に付着する
スガ試験機製紫外線ロングライフフェードメーター(FAL−3型)を使用し、63±3℃で1000時間紫外線を照射した。試験後のフィルムの外観を観察し、以下の基準で評価した。
○:劣化なし
△:やや黄変する
×:黄変劣化が目立つ
ヘーズ、ハードコート層塗工品の熱処理後のカールやハードコートの接着性、埃付着のし易さ、耐候性等の特性より、タッチパネルなどの光学用途への適正を、次に示す基準で判定した。
○:ヘーズ値が低く、接着性良好で、処理後のカールも少なく光学用途に適しており、耐候性も優れ、帯電による埃付着もすくなく生産性も高い
×:ヘーズ値、接着性、熱処理後のカールや帯電による埃付着等の問題があり、耐候性も劣るため光学用途に適していない
〈ポリエステルの製造〉
[エステル(A)の製造方法]
テレフタル酸ジメチル100重量部とエチレングリコール60重量部とを出発原料とし、触媒として酢酸マグネシウム・四水塩0.09重量部を反応器にとり、反応開始温度を150℃とし、メタノールの留去とともに徐々に反応温度を上昇させ、3時間後に230℃とした。4時間後、実質的にエステル交換反応を終了させた。この反応混合物にエチルアシッドフォスフェート0.04部を添加した後、三酸化アンチモン0.04部を加えて、4時間重縮合反応を行った。すなわち、温度を230℃から徐々に昇温し280℃とした。一方、圧力は常圧より徐々に減じ、最終的には0.3mmHgとした。反応開始後、反応槽の攪拌動力の変化により、極限粘度0.63に相当する時点で反応を停止し、窒素加圧下ポリマーを吐出させた。得られたポリエステル(A)の極限粘度は0.63、オリゴマー(環状三量体)の含有量は0.83重量%であった。
ポリエステル(A)を、あらかじめ160℃で予備結晶化させた後、温度220℃の窒素雰囲気下で固相重合し、極限粘度0.75、オリゴマー(環状三量体)含有量0.24重量%のポリエステル(B)を得た。
ポリエステル(A)の製造方法において、エチルアシッドフォスフェート0.04部を添加後、平均粒子径1.6μmのエチレングリコールに分散させたシリカ粒子を0.2部、三酸化アンチモン0.04部を加えて、極限粘度0.65に相当する時点で重縮合反応を停止した以外は、ポリエステル(A)の製造方法と同様の方法を用いてポリエステル(C)を得た。得られたポリエステル(C)は、極限粘度0.65、オリゴマー(環状三量体)含有量0.82重量%であった。
ポリエステル(A)をベント付き二軸押出機に供して、紫外線吸収剤として2,2−(1,4−フェニレン)ビス[4H−3,1−ベンゾオキサジン−4−オン](CYTEC社製 CYASORB UV−3638 分子量 369 ベンゾオキサジン系)を10重量%濃度となるように供給して溶融混練りしてチップ化を行い、紫外線吸収剤マスターバッチポリエステル(D)を作成した。得られたポリエステル(D)の極限粘度は、0.59であった。
・水性塗布液a
(テレフタル酸/イソフタル酸/5−ソジウムスルホイソフタル酸/エチレングリコール/1,4−ブタンジオール/ジエチレングリコール=28/20/2/35/10/5モル比のポリエステル分散体)/(メチルメタクリレート/エチルアクリレート/アクリロニトリル/N−メチロールメタアクリルアミド=45/45/5/5モル比の乳化重合体[乳化剤=アニオン系界面活性剤]/ヘキサメトキシメチルメラミン/平均粒径0.08μmのシリカゾルを固形分換算の重量組比で、47/20/30/3の割合で含有する水性塗布液
(主鎖にピロリジウム環を有するポリマーである第一工業製薬社製シャロールDC−303P)/(ケン化度=88モル%、重合度=500のポリビニルアルコール)/(ヘキサメトキシメラミン)/(平均粒径0.05μmのシリカゾル)を固形分換算の重量組成比で40/20/35/5の割合で含有する水性塗布液
上記ポリエステル(B)、(C)をそれぞれ90%、10%の割合で混合した混合原料をA層の原料とし、ポリエステル(A)、(D)をそれぞれ94%、6%の割合で混合した原料をB層の原料として、2台の押出機に各々を供給し、各々285℃で溶融した後、A層を最外層(表層)、B層を中間層として、40℃に冷却したキャスティングドラム上に、2種3層(ABA)で、厚み構成比がA:B:A=5:90:5になるように共押出し冷却固化させて無配向シートを得た。次いで、ロール周速差を利用してフィルム温度81℃で縦方向に3.1倍延伸した後、この縦延伸フィルムの片面に、横延伸乾燥後の塗布量が0.1g/m2となるよう液濃度を調整した水性塗布剤aを、その裏面に横延伸乾燥後の塗布量が0.05g/m2となるよう液濃度を調整した水性塗布液bを塗布し、テンターに導き、横方向に120℃で3.6倍延伸し、230℃で熱処理を行った後、横方向に弛緩0%で、その後のレール幅は一定とし、巻取り40m/分の生産速度でフィルムをロール状に巻き上げ、両面に塗布層を有するヘーズ値0.9%、380nmの光線透過率が0.3%、厚さ125μm、極限粘度は0.62の積層ポリエステルフィルムを得た。次いで、得られたフィルムの塗布層上にハードコート樹脂を硬化後の厚さが3μmになるように塗布し、120W/cmのエネルギーの高圧水銀灯を使用し、照射距離150mmにて約15秒間照射し、塗工品の状態でカールが生じない条件にて本発明のポリエステルフィルムを得た。ハードコート層樹脂としては、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート30部、4官能ウレタンアクリレート40部、ビスフェノールAタイプエポキシアクリレート27部および1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン3部より成る組成物を使用した。評価結果を下記表1および2に示す。
実施例1において、150℃、30分処理後の加熱収縮率値が所定の値になるような熱固定温度、熱固定後の横方向の弛緩率、およびマスターロールへの巻取りまでのレール幅の変更をした以外は、実施例1と同様の方法でポリエステルフィルムを得た。ただし、比較例1は、中間層(B層)の原料配合をポリエステル(A)/ポリエステル(C)/ポリエステル(D)=91/3/6、比較例8は、ポリエステル(A)を100%として所定のサンプルを得た。
実施例1において、塗布液aを片面に塗工したのみのサンプルを得た。
以上、得られた結果をまとめて下記表1および2に示す。
Claims (1)
- 紫外線線吸収剤を含有するポリエステルフィルムの両面に塗布層を有し、少なくとも一方の塗布層中に帯電防止剤を含有し、フィルムヘーズが2.0%以下であり、150℃で30分処理後のフィルム縦方向および横方向の熱収縮率値がいずれも1.5〜0.5%の範囲であり、かつ縦方向と横方向との熱収縮率値の差が0.5%以下であることを特徴とする光学用積層ポリエステルフィルム。
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