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JP2009117569A - 反射防止膜成膜方法および反射防止膜成膜装置 - Google Patents

反射防止膜成膜方法および反射防止膜成膜装置 Download PDF

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JP2009117569A JP2007288104A JP2007288104A JP2009117569A JP 2009117569 A JP2009117569 A JP 2009117569A JP 2007288104 A JP2007288104 A JP 2007288104A JP 2007288104 A JP2007288104 A JP 2007288104A JP 2009117569 A JP2009117569 A JP 2009117569A
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Abstract

【課題】表面波プラズマによる窒化シリコン膜の反射防止膜の成膜において、高いHパッシベーション効果を得る。
【解決手段】表面波プラズマによる窒化シリコン膜の反射防止膜の成膜において、成膜処理の前処理としてNHガス(アンモニアガス)を用いたプラズマ処理を行うことで、Hパッシベーションを促進し、Hパッシベーション効果の高い反射防止膜を形成する。【選択図】図3

Description

本発明は、太陽電池、製造方法および反射防止膜成膜装置に関し、特に、表面波プラズマ処理によるする太陽電池の反射防止膜の成膜に関する。
基板上に成膜を行って薄膜等を製造する成膜装置が知られている。このような成膜装置として、プラズマCVD装置があり、太陽電池用薄膜、感光ドラム、液晶ディスプレイ等に用いられるTFTアレイ等の種々の半導体製造に使用されている。
太陽電池は、一般にn型シリコンとp型シリコンの積層構成の半導体で構成され、この半導体に光が当たると光電効果により電気が発生する。太陽電池は、太陽光を効率よく吸収するために、通常、太陽電池の受光面を反射防止膜で被覆している。従来、この種の反射防止膜として、PVD法及び蒸着法によって作成する方法、スピンオン法,スプレー法,ディップ法で塗布し堆積させた後、熱処理によって作成する方法の他、プラズマCVD法により、水素を含有する窒化シリコン膜を太陽電池の受光面に形成する技術が知られている(特許文献1)。プラズマCVD法では、平行平板プラズマCVDによって、半導体基板を例えば550℃で加熱して反射防止膜用の窒化シリコン膜(SiN)を形成している。
また、太陽電池の反射防止膜である窒化シリコン膜中の水素が太陽電池のシリコン基板に拡散され、太陽電池の効率が上がるパッシベーション効果が知られている(特許文献2)。
平行板プラズマCVD装置を用いて窒化シリコン膜を成膜することで反射防止膜に形成することが一般的であるが、大面積に基板を処理する場合には、この大面積用に対応した電極では、異常放電が発生しやすいという問題があり、また、電極構造が複雑となるため、高密度プラズマに適した周波数領域を得ることが困難である。
特許文献1および特許文献2の窒化シリコン膜は、プラズマCVD法による成膜時の成膜条件によって窒化シリコン中の水素の濃度を調節する。このため、Hパッシベーション効果を高めるために窒化シリコン中の水素の含有量を大きくしようとすると、成膜時の反応ガス使用量が増加したり、成膜条件の制御が困難になるなど、生産性の低下をもたらすという問題点があった。
また、特許文献2では、Hパッシベーション効果を高めるために、成膜温度と350℃以上としなければならない。このため、プラズマCVD装置の内部に付着する生成物が多くなり、プラズマCVD装置内のクリーニング頻度が高くなるという問題点があった。
また、低周波数で処理することによって、Hパッシベーション効果が高い窒化シリコン膜(SiN)が得られることが知られている。
また、緻密な膜を作成するには、良好な熱拡散によって均一な温度分布を形成する必要がある。良好な熱拡散は高温とすることで得ることができるが、高温処理とした場合には、上述したように、プラズマCVD装置の内部に付着する生成物が多くなり、メンテナンス頻度が高まるという問題点が発生する。
プラズマを用いて窒化シリコン膜(SiN)の成膜において、プラズマCVD装置の温度を上げずに、また、Hパッシベーション効果の高い窒化シリコン膜を形成するために、本発明の発明者は、表面波プラズマを用いた成膜方法を提案している(特許文献3)。
特開2000−299482号公報 特開2003−273382号公報 特開2005−340358号公報
表面波プラズマ処理によって太陽電池の反射防止膜用の窒化シリコン膜(SiN)を作成する場合、例えば450℃以上の高温成膜が必要である。表面波プラズマ処理において、低温成膜(例えば、400℃)以下では、成膜レートが上昇した場合、目標成膜膜厚800Åに対してHパッシベーション効果が不十分となるという問題がある。
このような問題に対して、前記した特許文献3では、結晶性シリコン基板の受光面側に窒化シリコン膜の反射防止膜を形成して成る太陽電池の製造において、窒化シリコン膜を表面波プラズマ処理等の高密度プラズマCVD法により成膜し、成膜した窒化シリコン膜を水素を含む雰囲気中で熱処理することで、処理温度を低下させている。
この処理によれば、処理温度を低下させることができるものの、窒化シリコン膜を高密度プラズマCVD法により形成する成膜工程や成膜手段に加えて、窒化シリコン膜を水素を含む雰囲気中で熱処理するための熱処理工程や熱処理手段を要するため、工程および構成要素が増えることになる。
そこで、本発明は上記課題を解決して、表面波プラズマによる窒化シリコン膜の反射防止膜の成膜において、高いHパッシベーション効果を得ることを目的とする。
本発明は、表面波プラズマによる窒化シリコン膜の反射防止膜の成膜において、成膜処理の前処理としてNHガス(アンモニアガス)を用いたプラズマ処理を行うことで、NHガスのプラズマのラジカルにより乖離させて発生させたHを用いて粒界パッシベーションを促進させ、Hパッシベーション効果の高い反射防止膜を形成するものである。
本発明は成膜方法の態様、成膜装置の態様、および、成膜方法で形成された太陽電池の態様の各態様とすることができる。
本発明の成膜方法の態様は、太陽電池の半導体表面に窒化シリコン(SiN)膜の反射防止膜を形成する成膜方法において、成膜工程とこの成膜工程の前処理を行う工程とを備え、前処理工程によってHパッシベーション効果を高める。
前処理工程は、半導体表面をNHガス(アンモニアガス)を用いてプラズマ処理を行う。このNHガス(アンモニアガス)を用いてプラズマ処理は、NHガスのプラズマのラジカルによりHを乖離させて発生させ、このHによって粒界パッシベーションを促進させる。
成膜処理工程は、前処理工程によってHパッシベーション効果を高めた半導体の表面に表面波プラズマ処理により窒化シリコン(SiN)膜を成膜する。
本発明の成膜方法を適用する太陽電池の半導体表面として、多結晶の結晶性シリコンの表面、あるいは単結晶の結晶性シリコンの表面とすることができる。
本発明の成膜装置の態様は、太陽電池の半導体表面に窒化シリコン(SiN)膜の反射防止膜を形成する成膜装置において、半導体表面に表面波プラズマ処理を施す成膜室と、この成膜室にプロセスガスを導入するプロセスガス導入部と材料ガスを導入する材料ガス導入部とを備える。
プロセスガス導入部は、成膜室内にNHガス(アンモニアガス)を導入してプラズマ処理を行い、このNHガス(アンモニアガス)によるプラズマ処理によってHパッシベーションを行う。
また、材料ガス導入部は、前処理の後、成膜室内に材料ガスを導入して表面波プラズマ処理により窒化シリコン(SiN)膜を成膜する。
本発明によれば、表面波プラズマによる窒化シリコン膜の反射防止膜の成膜において、高いHパッシベーション効果を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図を参照しながら詳細に説明する。
はじめに、本発明の実施の形態による太陽電池について、図1を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態による太陽電池の断面図である。太陽電池20は、p型シリコン基板層21、n型拡散層22、p裏面側不純物拡散層23、反射防止膜24、表面電極25、裏面電極26および半田層27、28から構成される。p型シリコン基板層21は、ホウ素などの3価元素を微量に加えて作製されたシリコン基板により形成される。p型シリコン基板層は単結晶でも多結晶でもよい。n型拡散層22は、p型シリコン基板の表面にn型のドーパントとしてリンを拡散することによって形成され、p型シリコン基板層21とn型拡散層22によってpn結合が形成される。p裏面側不純物拡散層23は、p型シリコン基板の表面にp型のドーパントとしてアルミニウムを拡散することによって形成される。反射防止膜24は、p型シリコン基板層21の表面に窒化シリコン(SiN)を成膜して形成される。ここでは、p型シリコン基板層21の表面に形成したn型拡散層22の表面に窒化シリコン(SiN)を成膜する。また、n型拡散層22の表面およびp裏面側不純物拡散層23には、表面電極25および裏面電極26はAg電極が用いられる。
以下、本実施の形態の太陽電池の製造方法について、図2のフローチャートを参照しながら説明する。
はじめに、p型シリコン基板101の表面に微細凹凸構造を形成するために表面処理を行う。この表面処理は、例えば、アルカリ水溶液でエッチングする方法や反応性イオンエッチング法による方法などを用いることができる。シリコン基板の表面に微細凹凸構造を形成することによってシリコン基板表面の光の反射を抑えることができる(S1)。
n型ドーパントをp型シリコン基板101の表面から拡散させ、n型拡散層102を形成する。n型ドーパントとして例えばリン(P)を使用する。p型シリコン基板の表面にリンを拡散させる方法として、例えば、POClを用いた気相拡散法、Pを用いた塗布拡散法、Pイオンを直接拡散させるイオン打ち込み法等がある(S2)。
n型ドーパントを拡散したp型シリコン基板101の一方の面のn型拡散層を除去するためにエッチング処理を行う(S3)。
エッチングしたp型シリコン基板21の表面からp型のドーパントを拡散させ、p裏面側不純物拡散層103を形成する。p型のドーパントとして例えばアルミニウム(Al)を使用する。エッチングしたp型シリコン基板21の表面にAlペーストを塗布し、熱処理することによってアルミニウムをp型シリコン基板101の表面に拡散させる(S4)。
n型拡散層102の表面にNHガス(アンモニアガス)を用いてプラズマ処理を行ってHパッシベーションを行い(S5)、その後、半導体表面に反射防止膜24を形成する。反射防止膜として窒化シリコン膜(SiN)を使用し、表面波プラズマによる高密度プラズマCVD装置を使用して形成する(S6)。
表面電極105および裏面電極106のパターニングを行う。パターニングは、Ag粉、バインダ、フリットからなるAgペーストをスクリーン印刷することによって行う。太陽電池の効率を高めるために電極はくし型パターンに形成される(S7)。
印刷されたAgペーストが焼成され、電極が形成される(S8)。半田層107、108は半田ディップ法で形成される(S9)。
本発明は、反射防止膜形成装置においてS4までの製造工程で完了した太陽電池の半導体面上にS5の前処理のプラズマ処理工程でHパッシベーションを行い、S6の成膜工程で表面波プラズマ処理により窒化シリコン(SiN)膜を成膜して、反射防止膜104を形成する。
次に、前処理のプラズマ処理によるHパッシベーション、および表面波プラズマ処理による反射防止膜の成膜について説明する。なお、S2の製造工程までに完了した太陽電池を、ここでは便宜上、反射防止膜形成前基板と呼ぶ。
図3に本発明の反射防止膜形成装置1の概略構成を示す。図3(a)において、反射防止膜形成装置1は、真空加熱室10、表面波励起プラズマ装置を備える成膜室20、およびアンロード室30により構成することができる。真空加熱室10は、チャンバ内に搬入された基板を真空状態として所定温度に加熱し、成膜室20に搬出する。成膜室20は、表面波励起プラズマ装置を有し、真空加熱室10から搬入された基板の表面をプラズマ処理したり、表面に窒化シリコン膜を形成する。成膜室20で処理された基板は、アンロード室30に送られ後、外部に搬出される。
なお、図3(a)に示す構成例中の成膜室20は、前処理によってHパッシベーションを行うプラズマ処理と、表面波プラズマ処理によって行う窒化シリコン(SiN)膜の成膜処理とを同じチャンバ内で行う構成を示し、図3(b)に示す構成例中の成膜室20は、前処理によってHパッシベーションを行うプラズマ処理のための成膜室20aと、表面波プラズマ処理による窒化シリコン(SiN)膜の成膜のための成膜室20bとを別のチャンバで構成する例を示している。
図4は、加熱室10の一構成例を説明するための図である。加熱室10は、内部を真空状態とするチャンバ11を有する。このチャンバ11内には、図示しないゲートを介して搬入された基板110を支持する試料ステージ12と、試料ステージ12に支持される基板110を加熱するヒータ15とを備える。ヒータ15は、例えば、ランプヒータやシースヒータを用いる他に、高周波誘導加熱のコイルを用いることができる。例えば、ランプヒータによる加熱では、ランプヒータから発せられる赤外線によって試料ステージ12に搭載された基板101を300℃〜450℃で約30分間加熱する。なお、この加熱温度および加熱時間はこれに限られるものではない。
チャンバ11内には、プロセスガス導入管14からHガスなどのプロセスガスが導入することができ、また、チャンバ11の底板には真空排気管13が配設され、真空排気ポンプ(図示していない)に接続している。プロセスガス導入管14を通してチャンバ11内にガスを導入しながら真空排気管13により排気することによって、チャンバ11内を一定の圧力に保持する。
成膜室20は、チャンバ21の内部に、表面波励起プラズマCVD装置22を備え、チャンバ21内は真空排気装置による真空引きによって真空雰囲気となる。
表面波励起プラズマCVD装置22は、反射防止膜形成前基板の表面に窒化シリコン膜を形成する装置である。なお、搬送装置を設けることで、反射防止膜形成前基板101をチャンバ21内の表面波プラズマCVD装置22への搬入、表面波励起プラズマCVD装置22によって窒化シリコン膜を形成した基板のチャンバ外への搬出等を行うことができる。
表面波励起プラズマCVD装置(以下、SWP−CVD装置という)は、表面波を利用して大面積で高密度のプラズマを容易に発生させることができ、このプラズマは、表面波励起プラズマ(SWP:Surface Wave Plasma)と呼ばれる。
以下、反射防止膜成膜装置の成膜室の構成について、図5に示す概略図を用いて説明する。なお、この構成は、図3(a)に示した、プラズマ処理と成膜処理を同一の成膜室で行う例について示している。
図5において、反射防止膜成膜装置1が備える成膜室20は、チャンバ21、表面波プラズマCVD装置22、マイクロ波導波管23、プロセスガス導入管24、材料ガス導入管25、ステージ26、ヒータ27、真空排気管28を備える。
表面波プラズマCVD装置22は誘電体板22aを備え、この誘電体板22aにはマイクロ波導波管23通してマイクロ波発生源40からマイクロ波が供給され、誘電体板22aの表面近傍にプラズマを励起する。誘電体板22a上面に接して、マイクロ波導波管40が設置され、誘電体板22aと接するマイクロ波導波管23の底板には、開口で形成されるスロットアンテナが複数個設けられ、このスロットアンテナを通してマイクロ波が導入される。誘電体板22aは、例えば、石英、アルミナまたはジルコニアなどで作製することができる。また、誘電体板22aは、複数の部分から構成してもよい。
また、マイクロ波導波管23には、マイクロ波の波端を整合して定在波が安定して形成されるように端整合器や側面反射板等を設けることができる。
また、チャンバ21は、その内部空間に生成する表面波励起プラズマを利用して、試料ステージ26上に載置した基板の表面に成膜を施す密閉容器であり、内部を真空排気するための真空排気管28が設けられ、図示しない真空ポンプによって真空引きされる。試料ステージ26は、上下方向の移動と回転が可能であり、内部に設けたヒータ27によって成膜対象である基板を加熱することが可能である。また、必要に応じて、冷却する構成や、電界を印加する構成としてもよい。
また、誘電体板22aにはプロセスガス導入管24が設けられ、マスフローコントローラ(MFC)41aから調整バルブ42を介して例えば、Arガス等のプロセスガスと、Hパッシベーションに用いるNHガス(アンモニアガス)が導入される。NHガス(アンモニアガス)は、プラズマのラジカルによる乖離によってHが発生する。このHは粒界パッシベーションを促進させる。
誘電体板22aには、複数のマイクロ波導波管23が設けられ、各マイクロ波導波管23および複数のマイクロ波発生源14からそれぞれマイクロ波電力の供給を受ける。また、誘電体板22aには、複数のプロセスガス導入管24が設けられ、各プロセスガス導入管24はそれぞれプロセスガスあるいは窒素ガスが導入される。
マイクロ波導波管23からマイクロ波を誘電体板11aに導入することによって、チャンバ21内にはプラズマが励起されるが、このように誘電体板22aに複数のマイクロ波導波管23および複数のプロセスガス導入管24を設けることによって、チャンバ21内に放電領域R1を均一に励起させることができる。なお、図5では、マイクロ波導波管23および複数のプロセスガス導入管24をそれぞれ2組示していているが、設ける個数は2組に限られるものではなく、誘電体板22aの大きさや形状に合わせて定めることができる。
また、チャンバ21内には、材料ガスを導入する材料ガス導入管25を複数設けられる。図5に示す構成例では、チャンバ2の側面側に材料ガス導入管25を配置する構成を示している。また、チャンバ21の中央部分に材料ガス導入管を配置する構成としてもよい。なお、材料ガス導入管25には、マスフローコントローラ(MFC)41bから材料ガスが供給され、領域R2に表面波プラズマが形成される。
なお、図5では、材料ガス導入管25を2組示しているが、設ける個数は2組に限られるものではなく、チャンバ21や試料ステージ26の大きさや形状に合わせて定めることができる。
試料ステージ21は、内部にヒータ27を備える。ヒータ27は、領域R2に応じて複数箇所に設けることができる。成膜ガスのうち、プロセスガス導入管24からチャンバ21内へ導入されるプロセスガスは、Nガス、Oガス、Hガス、NOガス、NOガス、NHガス等の反応性活性種の原料となるガスの他に、Arガス、Heガス、Neガス、Krガス、Xeガス等の希ガスである。成膜ガスのうち材料ガス導入管25からチャンバ21内へ導入される材料ガスは、SiHガス、Siガス等のシリコン薄膜或いはシリコン化合物薄膜の成分であるSi元素を含むガスである。
チャンバ21の底板には、図示しない真空排気ポンプに接続される真空排気管28が配設されている。プロセスガス導入管24、材料ガス導入管25を通してそれぞれ所定のガスを所定流量でチャンバ21内に導入しながら排気を行うことによって、チャンバ21内を所定圧力に保持することができる。
上記のように構成された表面波プラズマ装置22では、マイクロ波発生源40から周波数2.45GHzのマイクロ波をマイクロ波導波管23内に伝搬させ、終端整合器(図示していない)によってTE10モードの電磁波の定在波Tを発生させる。そして定在波Tは、定在波Tの波長の間隔に設置したスロットアンテナ(図示していない)から誘電体板22aへ放射される。スロットアンテナ(図示していない)から放射された電磁波は誘電体板22aの内部を伝播し、側面反射板(図示していない)で囲われた範囲で固有の定在波を発生させ、誘電体板22aの表面に表面波(SW)を発生させる。この表面波(SW)によって誘電体板22aの直下の成膜ガスが電離、乖離されて表面波励起プラズマPが生成する。
表面波励起プラズマはマイクロ波のカットオフ密度以上の電子密度となり、プラズマ境界面で電磁波を全反射し、プラズマ内へ電磁波が吸収されないため、電磁波によるイオン、電子の加熱が生じることがなく、イオンエネルギーは10eV以下の低温を維持する。表面波励起プラズマは、誘電体板22aの表面とプラズマ境界面の間でエネルギーの授受が行われ、誘電体板22aの表面近傍のみに高エネルギーのプラズマが分布し、誘電体表面から離れるにしたがって指数関数的にエネルギーレベルが減少する。誘電体板22aから200mm程度の距離ではイオンエネルギーは20ev以下となる。このように表面波励起プラズマには高エネルギー領域と低エネルギー領域が発生するので、高エネルギー領域でラジカル生成を行い、低エネルギー領域に材料ガスを導入することによって、高効率ラジカル生成と、低ダメージ高速成膜が可能となる。
表面波(SW)は、誘電体板22aの内面全域に拡がるので、表面波励起プラズマもチャンバ21内でそれに対応した領域に拡がる。したがって、誘電体板22aを拡張することで大面積対応が可能となる。この表面波励起プラズマを利用して、反射防止膜形成前基板上に反射防止膜を成膜する。
本発明は、この反射防止膜の成膜において、表面波励起プラズマの高エネルギー領域にプロセスガス導入管24からNHガス(アンモニアガス)を導入してラジカルを生成させ、このプラズマ処理によりHパッシベーションを行う。
その後、表面波励起プラズマの高エネルギー領域にプロセスガス導入管24からArガスを導入してラジカルを生成させるとともに、表面波励起プラズマの低エネルギー領域に材料ガス導入管25から材料ガスを導入することによって、低ダメージの高速成膜を行う。
図6は、図2のフローチャート中のS5のNHガスを用いてプラズマ処理を行う前処理工程と、S6の表面波プラズマ処理により窒化シリコン(SiN)膜を成膜する成膜工程との詳細を説明するためのフローチャートである。
前処理工程では、はじめにチャンバ21内を真空排気しておき(S5a)、プロセスガス導入管24からNHガス(アンモニアガス)を導入するとともに(S5b)、マイクロ波電力を供給してラジカルを生成させ、このプラズマ処理によって粒界パッシベーションを促進させてHパッシベーションを促進させる。
NHガス(アンモニアガス)によるプラズマ処理の条件は、例えば、NHガス(アンモニアガス)のガス量を200sccm、マイクロ波電力を3.0kw、チャンバ内の圧力を4.0Pa、処理時間を10min、誘電体板とのギャップ間隔を10mm〜100mm、温度を450℃とする。温度は、例えば、280℃以上450℃以下が適当である。
次に、前処理工程に後、プロセスガス導入管24から導入するガスをNHガス(アンモニアガス)からプロセスガス(Arガス)に切り替えて導入して表面波励起プラズマを励起し(6a)、材料ガス導入管25から材料ガス(例えば、SiHガス)を導入することによって(S6b)、Hパッシベーションを施した基板の表面に反射防止膜を成膜する(S6c)。
屈折率2.11の反射防止膜を成膜する反射防止膜の成膜条件は、例えば、成膜温度を350℃、SiHガスのガス量を50sccm、NHガスのガス量を60sccm、SiHのマイクロ波電力を2.0kw、チャンバ内の圧力を4.0Paとする。
反射防止膜の形成前にプラズマ処理を行うことでHパッシベーションの効果が高まる現象としては、例えば、プラズマ処理を行うことで基板表面温度が上昇し、窒化シリコンに含有される水素の熱拡散が促進されることが考えられる。
本実施の形態では、次のような作用効果を奏する。
表面波励起プラズマ装置を用いて、NHガス(アンモニアガス)のプラズマで反射防止膜形成前の基板表面をプラズマ処理した後、シリコン基板の表面に窒化シリコンの反射防止膜を形成することによって、Hパッシベーション効果を高めることができる。
また、450℃以下の低温でHのパッシベーション効果の高い窒化シリコン膜を形成することができる。また、高密度プラズマCVD装置の内部の温度を低温とすることができるため、クリーニング作業が可能となる温度に下がるまでに要する時間が短い。このためクリーニングをするために高密度プラズマCVD装置を停止させる時間を短くすることができる。
表面波励起プラズマ装置によって反応ガスは完全に解離するので、表面波励起プラズマ装置の内部に付着する生成物の量は少ない。このため、表面波励起プラズマ装置のクリーニングの頻度は少なくなる。また、表面波励起プラズマ装置の内部の温度が低いので、クリーニング作業が可能となる温度に下がるまでに要する時間が短い。このためクリーニングをするために表面波励起プラズマ装置304を停止させる時間を短くすることができる。プラズマ処理に使用したプラズマ装置をそのまま用いて窒化シリコンを成膜することで、プラズマ処理と窒化シリコン層の形成とを効率よく行うことができる。
以上の実施の形態の太陽電池の反射防止膜の成膜方法を次のように変形することができる。
プラズマ処理に表面波励起プラズマを使用したが、電子サイクロトロン共鳴(ECR)プラズマ、平行平板型プラズマまたは誘導結合プラズマ(ICP)などのプラズマを使用してもよい。
表面波励起プラズマ装置で窒化シリコン膜を形成する際、SiH、NH、Arガスに替えてSiH、NH、Nガスを使用してもよい。
加熱室で熱処理をする際、ランプヒータの代わりにホットプレートやシースヒータを使用してもよい。
平行平板型プラズマでプラズマ処理をする際、基板を電極に近づけるようにしてもよい。たとえば、プラズマ処理をする際は基板と電極との間の距離を50mmとしてもよい。
本発明は、太陽電池用薄膜に限らず、同様な成膜要求を有する基板上への薄膜の成膜に適用することができる。
本発明の実施の形態による太陽電池の断面図である。 本実施の形態の太陽電池の製造方法を説明するためのフローチャートである。 本発明の反射防止膜形成装置の概略構成を示す図である。 本発明の加熱室一構成例を説明するための図である。 本発明の反射防止膜成膜装置の構成を説明するための概略図である。 本発明の反射防止膜の前処理のプラズマ処理工程および成膜工程の詳細を説明するためのフローチャートである。
符号の説明
1…反射防止膜成膜装置、10…真空加熱室、11…チャンバ、12…試料ステージ、13…真空排気管、14…プロセスガス導入管、15…ヒータ、20,20a,20b…成膜室、21…チャンバ、22…表面波励起プラズマ装置、22a…誘導体板、23…マイクロ波導入管、24…プロセスガス導入管、25…材料ガス導入管、26…試料ステージ、27…ヒータ、30…アンロード室、40…マイクロ波発生源、41a,41b,41c…マスフローコントローラ、R1…放電領域、R2…領域、100…太陽電池、101…p型シリコン基板、102…n型拡散層、103…p裏面側不純物拡散層、104…反射防止膜、105…表面電極、106…裏面電極、107,108…半田層、110…基板。

Claims (4)

  1. 太陽電池の半導体表面に窒化シリコン(SiN)膜の反射防止膜を形成する成膜方法において、
    前記半導体表面をNHガスを用いてプラズマ処理を行う前処理工程と、
    当該半導体表面に表面波プラズマ処理により窒化シリコン(SiN)膜を成膜する成膜工程と備えることを特徴とする太陽電池の反射防止膜成膜方法。
  2. 前記前処理工程は、280℃以上450℃以下で行うことを特徴とする、請求項1に記載の太陽電池の反射防止膜成膜方法。
  3. 請求項1又は2に記載の太陽電池の反射防止膜成膜方法によって反射防止膜が形成されたことを特徴とする、太陽電池の反射防止膜成膜方法。
  4. 太陽電池の半導体表面に窒化シリコン(SiN)膜の反射防止膜を形成する成膜装置において、
    前記半導体表面に表面波プラズマ処理を施す成膜室と、当該成膜室にプロセスガスを導入するプロセスガス導入部と材料ガスを導入する材料ガス導入部とを備え、
    前記プロセスガス導入部により成膜室内にアンモニア(NH)ガスを導入してプラズマ処理を行った後、前記材料ガス導入部により成膜室内に材料ガスを導入して表面波プラズマ処理により窒化シリコン(SiN)膜を成膜することを特徴とする太陽電池の反射防止膜成膜装置。
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