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JP2009035660A - 発泡粘着シートの剥離方法 - Google Patents

発泡粘着シートの剥離方法 Download PDF

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JP2009035660A
JP2009035660A JP2007202501A JP2007202501A JP2009035660A JP 2009035660 A JP2009035660 A JP 2009035660A JP 2007202501 A JP2007202501 A JP 2007202501A JP 2007202501 A JP2007202501 A JP 2007202501A JP 2009035660 A JP2009035660 A JP 2009035660A
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Riyouko Egawa
亮子 江川
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Zeon Corp
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Nippon Zeon Co Ltd
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Abstract

【課題】接着性に優れる発泡粘着シートを、被着体から容易に剥離可能な状態とする、発泡粘着シートの剥離方法を提供する。
【解決手段】被着体20、30と、少なくとも片側が被着体20、30に接着された、発泡粘着シート10との積層体を、7.5×10Pa以下の減圧下に置くことで、発泡粘着シート10内の気泡40、45の体積を膨脹させ、接着面を減らすことで、容易に剥離可能とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、発泡粘着シートの剥離方法、特に、熱伝導性感圧接着剤組成物から成る発泡粘着シートの剥離方法に関する。
プラズマディスプレイパネル(PDP)、集積回路(IC)チップ等のような電子部品は、その高性能化に伴って発熱量が増大している。この結果、温度上昇による機能障害対策を講じる必要性が生じている。一般的には、電子部品等の発熱体に、ヒートシンク、放熱金属板、放熱フィン等の放熱体を取り付けることで、熱を拡散させる方法が取られている。発熱体から放熱体への熱伝導を効率よく行うために、各種熱伝導シートが使用されているが、一般に、発熱体と放熱体とを固定する用途においては熱伝導性感圧接着性シートが必要とされる。熱伝導性感圧接着性シートとしては、発熱体及び放熱体の形状が曲面、凹凸面等の平らでない場合であっても優れた感圧接着性を有するように、また、緩衝性を有するように、特定の厚みと柔軟性とを有した、発泡粘着シートが好ましく使用されている。
発泡粘着シートとしては、例えば特許文献1には、特定の(メタ)アクリル酸エステル共重合体と金属酸化物とを含有し、発泡されてなる熱伝導性感圧接着剤組成物が開示されている。
また、特許文献2には、(メタ)アクリル酸エステル重合体と、(メタ)アクリル酸エステル単量体混合物と、熱伝導性無機化合物と、熱重合開始剤と、発泡剤とからなる組成物を、シート化・重合・発泡することによって得られる熱伝導性感圧性シート状発泡体が開示されている。
これら発泡粘着シートは、発熱体と放熱体とを密着固定するために、優れた感圧接着性を有することが不可欠であるが、製品製造時に発泡粘着シートを貼り損じた場合に一旦シートを剥がして貼りなおしたり、製品の廃棄時や部材の交換時に部材から発泡粘着シートを剥がして再利用したりできるように、シートを損なうことなく部材から容易に剥離できることが要求されている。
特開2005−239744号公報 特開2006−213845号公報
しかしながら、特許文献1や2に記載の発泡粘着シートは、硬度と感圧接着性とのバランスに優れ、かつ形状追随性と感圧接着保持性にも優れたシートであるものの、易剥離性が不十分であり、貼り直しや再利用が容易ではなかった。
そこで、本発明は、易剥離性が不十分な発泡粘着シートであっても、簡単な処理を施すことにより容易に剥離可能な状態とし、部材の貼り直しや再利用を可能とする、発泡粘着シートの剥離方法を提供することを課題とする。
本発明者は、被着体と被着体との間に発泡粘着シートを有する積層体について実験を行った結果、積層体を特定の条件下に置き、発泡粘着シート内の気泡体積を変化させることで、被着体と粘着シートとが容易に剥離可能となることを見出し、本発明の剥離方法を完成するに至った。
以下、本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記するが、これにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
本発明は、少なくとも片側が被着体(20、30)に粘着している発泡粘着シート(10)を、7.5×10Pa以下の減圧下におくことを特徴とする、発泡粘着シートの剥離方法である。発泡粘着シート内の気泡(40、45)は、減圧下におかれることで、膨脹する。
本発明において、少なくとも片側が被着体(20、30)に粘着している発泡粘着シート(10)は、7.5×10Pa以下の減圧下に、1分以上の時間おかれることが好ましく、5分以上90分以下の時間おかれることが更に好ましい。
本発明において、少なくとも片側が被着体(20、30)に粘着している発泡粘着シート(10)は、さらに、40℃〜150℃に加熱されることが好ましい。
本発明において、少なくとも片側が被着体(20、30)に粘着している発泡粘着シート(10)は、さらに荷重を、粘着シートが剥離する向きにかけることが好ましい。荷重をかけることで、粘着シートをより容易に剥離することができる。
本発明において、被着体(20、30)は、ガラス及び/又は金属板であることが好ましい。係る材料からなる被着体は、発泡粘着シート(10)との接着性が高い。
本発明において、発泡粘着シート(10)は、ガラス転移温度が−20℃以下となるアクリル酸エステル(共)重合体を10質量%以上含有することが好ましい。
本発明において、上記アクリル酸エステル(共)重合体は、炭素数2〜18のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルを主成分として(共)重合してなる重合体であることが好ましい。
本発明において、上記アクリル酸エステル(共)重合体は、炭素数2〜18のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルと、有機酸基含有単量体と、を(共)重合してなる重合体であることが好ましい。
本発明において、発泡粘着シート(10)は、無機充填剤を50質量%以上、90質量%以下含有することが好ましく、さらに、無機充填剤は、水酸化アルミニウムであることが好ましい。
本発明は、少なくとも片側が被着体20、30に粘着している発泡粘着シート10を、7.5×10Pa以下の減圧下におくことを特徴とする、発泡粘着シート10の剥離方法である。発泡粘着シート内の気泡40は、減圧下におかれることで膨脹し、発泡粘着シートの形状を変化させる。具体的には、内部気泡40の膨脹により粘着シート10表面の複数の個所に、図2(a)に示されるような凸部が形成され、また、被着体20、30と粘着シート10との界面に存在する気泡45の膨脹により、図2(b)に示されるように、被着体20、30と接着シート10との接着面が減少すると考えられる。このように凸部が形成されることで、内部から接着シート10が剥がされる方向に力が働くこととなり、また、被着体20、30との接着面が減少することで、容易な剥離が可能となる。
本発明において、上記条件下に、1分以上の時間おかれることで、被着体20、30と発泡粘着シート40との界面における、気泡40、45の膨脹による接着面の減少が進行し、より容易に剥離が可能となる。処理時間は、1分以上であり、特に5分〜90分であることが、好ましい。粘着シートの剥離性は上記条件下に長時間置かれることで向上するが、あまりにも長時間であっても、作業効率が悪く、好ましくない。
本発明において、さらに、40℃〜150℃に加熱されることで、発泡粘着シート10は柔軟性を増し、気泡40、45の膨脹の抵抗がより小さくなることにより、また、温度上昇による気体の膨脹により、シート10内部の気泡40、45がよりいっそう膨脹するため、接着面がさらに減少し、より容易に剥離が可能となる。
本発明において、さらに、荷重を、粘着シートが剥離する向きにかけることで、粘着シートはより容易に剥離可能となる。荷重の重さについては、特に限定されないが、あまりにも荷重をかけすぎると、作業性の低下につながるため好ましくない。
本発明において、被着体20、30を、ガラス及び/又は金属板とすることで、発泡粘着テープ10との接着性をより高めることができ、また、プラズマディスプレイパネルやICチップ等に好適に用いられる、発熱体、放熱体とすることができる。
本発明において、発泡粘着シート10に、ガラス転移温度が−20℃以下となるアクリル酸エステル(共)重合体が10質量%以上含有され、好ましくは上記アクリル酸エステル(共)重合体を、炭素数2〜18のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルを主成分として(共)重合してなる重合体とし、若しくは、上記アクリル酸エステル(共)重合体を、炭素数2〜18のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルと、有機酸基含有単量体と、を(共)重合してなる重合体とし、また、発泡粘着シート10に、無機充填剤、好ましくは水酸化アルミニウム無機充填剤を50質量%以上、90質量%以下含有させることで、優れた易剥離性を有する発泡粘着シート10とすることができ、本発明の剥離方法と組み合わせることで、短時間で、効率よく容易に発泡粘着シート10を剥離することができる。
上述したように、本発明の発泡粘着シートの剥離方法によって、製造段階でシートの貼り損じが生じた場合でもシートを剥がす労力を低減でき、効率よく製品を製造できる。また、製品の廃棄時や部材の交換時に発泡粘着シートを剥がして、部材や発泡粘着シートを再利用することもできる。
以下に本発明の実施の形態について、図面を用いて説明をする。
図1に本発明の剥離対象である、被着体20、30及び発泡粘着シート10の積層体の模式図を示す。発泡粘着シート10は柔軟性を有し、内部に気泡40、45(図2参照)を含み、被着体20又は被着体30の片側面に接着されている。なお、本実施の形態において、被着体20、30は平板形状であるが、発泡粘着シート10により接着可能な形状であれば、他の形状でもよい。発泡粘着シート10内の気泡40、45は、均一に分散されていてもよいし、偏りがあってもよい。また気泡40、45の体積は特に限定されない。また、発泡粘着シート10全体における気泡40、45の含有率は、特に限定はされないが、通常用いられる発泡粘着シート10の気泡の含有率を有していればよく、大気圧下で、シート全体の体積の10%〜40%程度、気泡40、45が含まれていればよいが、気泡40、45の含有率が大きくなればなるほど、本発明の効果が顕著に現れることとなる。
<本発明の発泡粘着シート10の剥離方法>
(剥離方法1)
少なくとも片側が被着体20、30に粘着している発泡粘着シート10は、7.5×10Pa以下、好ましくは6.0×10Pa以下、より好ましくは3.0×10Pa以下の減圧下におかれることで、容易に剥離可能な状態へと変化する。減圧方法としては、一般的な減圧方法であれば特に限定されないが、ポンプや真空乾燥機等を用いて、積層体が収容された容器内をほぼ真空状態とすればよい。このとき、後述するように、容器は温度調節機能を有することが好ましい。発泡粘着シート10は柔軟性を有しているため、気泡40、45は7.5×10Pa以下の減圧下に置かれることで、体積が膨脹する(ボイルの法則)。このことにより発泡粘着シート10の形状が図2(a)、(b)に示されるように変化し、発泡粘着シート10と被着体20、30とが引き剥がされる方向に力が働き、また、発泡粘着シート10の表面に凹凸形状が生じて、接着面が減少するものと考えられる。よって、本剥離方法1を施した後の発泡粘着シート10は被着体20又は被着体30から容易に引き剥がすことができる。発泡粘着シート10は、減圧により、被着体20又は被着体30より自然に剥がれる場合もあり、また、そうでない場合であっても、大気圧下に戻してからしばらくの間は引き剥がしが容易である。
(剥離方法2)
少なくとも片側が被着体20、30に粘着している発泡粘着シート10は、7.5×10Pa以下の減圧下に、一定時間おかれることで、さらに容易に剥離可能な状態へと変化する。時間が長ければ長いほど、接着面の減少が進行し、より容易に剥離可能な状態となるが、作業効率等を考慮し、1分以上とすることが好ましく、その中でも5分以上90分以下とすることが更に好ましい。
(剥離方法3)
剥離方法1又は2に加え、発泡粘着シート10は、一定温度以上の雰囲気に置かれることで、さらに容易に剥離可能な状態へと変化する。温度範囲については、被着体20、30及び発泡粘着シート10が定形を保持できる温度であればよく、40℃〜150℃であることが好ましい。このような温度範囲内で加熱することにより、外部圧力が一定であるから、気泡40、45は更に膨脹する(シャルルの法則)。また、発泡粘着シート10の材質によっては、加熱により柔軟性が増し、気泡40、45の膨脹抵抗が減少し、膨脹を促すものもある。気泡40、45がさらに膨脹することで、発泡粘着テープ10と被着体20、30との接着面がさらに減少し、より容易に剥離可能となる。
(剥離方法4)
剥離方法1〜3のいずれかに加え、発泡粘着シートが剥離する向きに荷重がかけられることで、より容易に剥離可能な状態へと変化する。荷重の大きさについては、特に限定されないが、荷重をかけすぎると作業性の低下につながる等の不都合が生じる可能性があるため、作業性や環境に応じて適宜調整する必要がある。
<被着体20、30及び発泡粘着シート10>
本発明の剥離方法は、以下に説明する被着体20、30及び発泡粘着シート10に対して、顕著に効果を示し、貼り直し工程や再利用工程の短縮を可能とする。また、以下に説明する発泡粘着シート10は、プラズマディスプレイパネル(PDP)、集積回路(IC)チップ等のような電子部品等の発熱体から放熱体への熱伝導を効率よく行うための熱伝導シートとして好適に使用される。
(被着体20、30)
被着体20、30は、発泡粘着シート10によって接着可能な材質であれば特に限定されないが、ガラス及び/又は金属板であることが好ましい。ガラスや金属板は、プラズマディスプレイパネルやICチップ等のような電子部品の発熱体、放熱体として好適に用いられており、本発明の剥離方法が適用できる好例である。
(発泡粘着シート10の組成)
発泡粘着シート10は、従来公知のものを使用できるが、ガラス転移温度が−20℃以下となる(メタ)アクリル酸エステル(共)重合体を10質量%以上含有することが好ましく、20質量%以上、40質量%以下含有することがより好ましい。またアクリル酸エステル(共)重合体は、炭素数2〜18のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルを主成分として(共)重合してなる重合体であることが更に好ましい。その中でも、炭素数2〜18のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルと、有機酸基含有単量体と、を(共)重合してなる重合体であることが特に好ましい。なお、(メタ)アクリル酸エステルとは、アクリル酸エステル及び/又はメタクリル酸エステルを意味する。
(メタ)アクリル酸エステル(共)重合体としては、ガラス転移温度が−20℃以下となるものであって、好ましくは炭素数2〜18のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルを主成分として(共)重合してなる重合体であれば、特に限定はされず、例えば、アクリル酸エチル(単独重合体のガラス転移温度は、−24℃)、アクリル酸プロピル(同−37℃)、アクリル酸ブチル(同−54℃)、アクリル酸sec−ブチル(同−22℃)、アクリル酸ヘプチル(同−60℃)、アクリル酸ヘキシル(同−61℃)、アクリル酸オクチル(同−65℃)、アクリル酸2−エチルヘキシル(同−50℃)、アクリル酸2−メトキシエチル(同−50℃)、アクリル酸3−メトキシプロピル(同−75℃)、アクリル酸3−メトキシブチル(同−56℃)、アクリル酸2−エトキシメチル(同−50℃)、メタクリル酸オクチル(同−25℃)、メタクリル酸デシル(同−49℃)等の(メタ)アクリル酸エステル単量体を重合したものが挙げられる。これらの(メタ)アクリル酸エステル単量体は、1種類を単独で使用してもよく、2種類以上を併用してもよい。
有機酸基含有単量体としては、特には限定されないが、代表的なものとしては、カルボキシル基、酸無水物基、スルホン酸基等の有機酸基を有する単量体が主に挙げられ、これらのほかにも、スルフェン酸基、スルフィン酸基、燐酸基等を含有する単量体も使用することができる。カルボキシル基を有する単量体の具体例としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸等のα,β−エチレン性不飽和モノカルボン酸;イタコン酸、マレイン酸、フマル酸等のα,β−エチレン性不飽和多価カルボン酸;イタコン酸メチル、マレイン酸ブチル、フマル酸プロピル等のα,β−エチレン性不飽和多価カルボン酸部分エステル;等を挙げることができる。また、無水マレイン酸、無水イタコン酸等の、加水分解等によりカルボキシル基に誘導することができる基を有するものも同様に使用することができる。スルホン酸基を有する単量体の具体例としては、アリルスルホン酸、メタリルスルホン酸、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等のα,β−不飽和スルホン酸及びこれらの塩を挙げることができる。これらの有機酸基を有する単量体のうち、カルボキシル基を有する単量体がより好ましく、中でも、アクリル酸及びメタクリル酸が特に好ましい。これらは、工業的に安価で容易に入手することができ、他の単量体成分との共重合性もよく生産性の点でも好ましい。これらの有機酸基を有する単量体は、1種類を単独で使用してもよく、2種類以上を併用してもよい。
これらの有機酸基を有する単量体は、それから導かれる単量体単位が(メタ)アクリル酸エステル共重合体中、20〜0.1質量%、好ましくは15〜0.5質量%となるような量で重合に使用されるのが望ましい。前記範囲内での使用においては、重合時の重合系の粘度を適正な範囲に保つことができる。なお、有機酸基を有する単量体単位は、有機酸基を有する単量体の重合によって、(メタ)アクリル酸エステル重合体中に導入するのが簡便であり好ましいが、(メタ)アクリル酸エステル重合体生成後に、公知の高分子反応によって有機酸基を導入してもよい。
上述した発泡粘着シート10には、熱伝導性の無機充填剤がさらに含まれることが好ましい。このことにより熱伝導性に優れる発泡粘着シート10とすることができ、プラズマディスプレイパネルやICチップ等のような電子部品の発熱体から放熱体へと効率よく熱を逃がすことができる。また発泡粘着シート10に優れた難燃性を付与することもできる。
無機充填剤の具体的な例としては、水酸化ベリリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウム、水酸化鉄、水酸化亜鉛、水酸化アルミニウム、水酸化ガリウム、水酸化インジウム等の金属水酸化物;アルミナ、酸化マグネシウム、酸化ベリリウム、酸化チタン等の金属酸化物;窒化ホウ素、窒化ケイ素、窒化アルミニウム等の金属窒化物;炭化ケイ素等の炭化物;銅、銀、鉄、アルミニウム、ニッケル等の金属;ダイヤモンド、カーボン等の炭素化合物;石英、石英ガラス等のシリカ粉末等が挙げられるが、周期律表第2族(マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム等)又は第13族の金属(アルミニウム、ガリウム、インジウム等)の水酸化物、酸化物又は窒化物が好ましく、この中でも水酸化アルミニウムが特に好ましい。これらの無機充填剤は、一種類を単独で使用してもよく、二種類以上を併用してもよい。
無機充填剤は発泡粘着シートに50質量%以上、90質量%以下含まれることが好ましく、60質量%以上、80質量%以下含まれることがより好ましい。含有量が上記の好ましい範囲内にあることにより、発泡粘着シートの熱伝導性、接着力及び硬度(に起因する形状追随性)を良好に保つことができる。
上記の無機充填剤を有する発泡粘着シート10は、プラズマディスプレイパネル(PDP)、集積回路(IC)チップ等のような電子部品等の発熱体から放熱体への熱伝導を効率よく行うための熱伝導シートとして好適に使用される。
以下に、実施例にて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。なお、ここで用いる「部」や「%」は、特に断らない限り、質量基準である。
(発泡粘着シートの作製)
反応器に、アクリル酸2−エチルヘキシル90%とアクリル酸10%とからなる単量体混合物100部、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.03部及び酢酸エチル700部を入れて均一に溶解し、窒素置換後、80℃で6時間重合反応を行った。重合転化率は97%であった。得られた重合体を減圧乾燥して酢酸エチルを蒸発させ、粘性のある固体状の共重合体(1)を得た。共重合体(1)のMwは280000、Mw/Mnは3.1であった。
擂潰機用乳鉢に、共重合体(1)100部、アクリル酸2−エチルヘキシル30部、メタクリル酸2部及びポリエチレングリコールジメタクリレート(オキシエチレン鎖の繰り返し数=約23、新中村化学工業社製、商品名「NKエステル23G(ポリエチレングリコール #1000ジメタクリレート)」)(以下、「PEGDMA」と略称する。)0.8部からなる単量体混合物(1)32.8部、熱重合開始剤である1,6−ビス(t−ブチルペルオキシカルボニルオキシ)ヘキサン(熱分解温度は、160℃である。)1.0部、熱分解性発泡剤であるp,p’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)(以下、「OBSH」と略称する。)0.2部、並びに水酸化アルミニウム(粒径8μm)200部を一括して投入し、擂潰機により室温で十分混合した。このとき、共重合体(1)と単量体混合物(1)との合計100部に対する水酸化アルミニウムの量は、150部となる。
その後、減圧下において攪拌しながら脱泡し、粘性液状試料を得た。縦400mm、横400mm、深さ0.95mmの金型の底面に離型剤付きポリエステルフィルムを敷いてから、同試料を金型いっぱいに注入し、その上を離型剤付きポリエステルフィルムで覆った。これを金型から取り出した。この試料を水平に保ち、上下両方から、155℃の熱風を10分間、垂直に吹きつけて、重合及び発泡を行わせ、両面を離型剤付きポリエステルフィルムで覆われた発泡シート(1)を得た。
出来上がったシート(1)は次のように、被着体(アルミ板、ガラス板)上に接着し、積層体サンプルを作製した。
(サンプルの作製)
縦100mm、横50mmに切った発泡シート(1)の片面のポリエステルフィルムを剥がし、縦150mm、横50mm、厚み2mmのアルミ板に載せ、発泡シート(1)の上から、毎秒1cmの速度で2kgローラを1往復転がし、発泡シート(1)とアルミ板とを圧着させた。発泡シート(1)のもう一面のポリエステルフィルムを剥がし、縦150mm、横50mm、厚み2mmのガラス板、1kgの重りの順に載せ、30秒後、重りをおろし、アルミ板と発泡シート(1)とガラス板とを貼り付けたサンプルを2日以上放置し、完全に密着させたサンプル(2)を用意した。
サンプル(2)を、ガラス板を下にして棚板に固定し、真空定温乾燥器(ヤマト科学株式会社製、型式DP43)に入れ、気圧と温度とを変更した。荷重をかけるものは、ガラス板側に重りを吊り下げた。[実施例5〜8、比較例1〜7については、真空乾燥機(エスペック株式会社製、型式VAC−300PR)を使用した。]試験開始30分後、完全にガラス板から剥がれたものを◎、ガラス板から剥がれが見られたものを○、ガラス板からわずかに剥がれが見られたものを△、変化しなかったものを×と判定した。気圧、温度、重り、時間をそれぞれ変化させて評価した結果を表1に示す。
Figure 2009035660
実施例1〜8については減圧下にて、温度、重り、時間の各条件を変化させて実験を行った後、剥離評価したものであり、比較例1〜7については大気圧下にて、温度、重り、時間の各条件を変化させて実験を行った後、剥離評価したものである。表1から、減圧下にて剥離処理されたサンプルは、いずれもガラス板から全面又は一部が剥離したのに対して、大気圧下にて剥離処理されたサンプルは、温度、重り、時間のいずれの条件を変化させても、全く剥離が見られなかったことが分かる。すなわち、サンプルは減圧下に置かれることで、易剥離性が向上する。これは、上述したように、減圧下におかれることで、発泡粘着シート内の気泡が膨脹し、シートを変形させ、結果として被着体との接着面を減少させるからであると考えられる。また、実施例1〜8について、気圧以外の条件についてみてみると、温度が高いほうが、剥離性が良好であることが分かる。これは、上述したように、高温下におかれることで、発泡粘着シート内の気泡が更に膨脹し、接着面をさらに減少させるためであると考えられる。
以上、現時点において、もっとも、実践的であり、かつ、好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う発泡粘着シートの剥離方法もまた本発明の技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。
被着体及び発泡粘着シートの積層状態を示す模式図である。 本発明の剥離方法を施すことにより、発泡粘着シート内の気泡がどのように変化するかを示す、概念図である。
符号の説明
10 発泡粘着シート
20、30 被着体(特にガラス又はアルミニウム)
40、45 気泡

Claims (10)

  1. 少なくとも片側が被着体に粘着している発泡粘着シートを、7.5×10Pa以下の減圧下におくことを特徴とする、発泡粘着シートの剥離方法。
  2. 1分以上の時間、上記の減圧下におくことを特徴とする、請求項1に記載の発泡粘着シートの剥離方法。
  3. さらに、40℃〜150℃に加熱することを特徴とする、請求項1又は2に記載の発泡粘着シートの剥離方法。
  4. さらに荷重を、前記粘着シートが剥離する向きにかけることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の発泡粘着シートの剥離方法。
  5. 前記被着体が、ガラス及び/又は金属板であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の発泡粘着シートの剥離方法。
  6. 前記発泡粘着シートが、ガラス転移温度が−20℃以下となるアクリル酸エステル(共)重合体を10質量%以上含有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の発泡粘着シートの剥離方法。
  7. 前記アクリル酸エステル(共)重合体が、炭素数2〜18のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルを主成分として(共)重合してなる重合体であることを特徴とする、請求項6に記載の発泡粘着シートの剥離方法。
  8. 前記アクリル酸エステル(共)重合体が、炭素数2〜18のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルと、有機酸基含有単量体と、を(共)重合してなる重合体であることを特徴とする、請求項6又は7に記載の発泡粘着シートの剥離方法。
  9. 前記発泡粘着シートが、無機充填剤を50質量%以上、90質量%以下含有することを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の発泡粘着シートの剥離方法。
  10. 前記無機充填剤が、水酸化アルミニウムであることを特徴とする、請求項9に記載の発泡粘着シートの剥離方法。
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WO2018181510A1 (ja) * 2017-03-31 2018-10-04 リンテック株式会社 粘着シート
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