JP2009019063A - 熱可塑性樹脂フィルム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】帯電防止剤を含有する熱可塑性樹脂の単層フィルムまたは該樹脂層を有する多層フィルムにおいて、帯電防止剤を含有する熱可塑性樹脂層の少なくとも片面に極性基付与処理が施されていることを特徴とする熱可塑性樹脂フィルム。
【選択図】なし
Description
特に、近年、IC、LSI等の高度集積化やその他の電子部品の細密化が進行するにつれてその改善が当業界で強く求められるようになって来ている。
その結果、非金属系の帯電防止剤を含有する熱可塑性樹脂の単層フィルムまたは該帯電防止剤を含有する熱可塑性樹脂層を有する多層フィルムにおいて、帯電防止剤を含有する熱可塑性樹脂層の少なくとも片面に極性基付与処理を施したものが帯電防止性、特に、その経時的持続性に優れることを見出しこの知見に基づき本発明を完成した。
従って、例えば、粉末食品その他の食品包装、医薬品包装、繊維製品包装等の広範な包装用途に好適に用いることができるだけでなく、厳密な静電シールド性が強く求められる半導体素子等の精密電子部品の包装材料、袋材、容器材等にも好適で、特に、ポリエステル樹脂フィルム等からなる外層フィルム層とポリエチレンやエチレン系共重合体又はそれらを含む樹脂組成物からなる中間層と帯電防止剤含有エチレン・酢酸ビニル共重合体樹脂組成物等からなる帯電防止剤含有熱可塑性樹脂層とが積層されてなり、且つ、キャリアテープと接する側の帯電防止剤含有熱可塑性樹脂層面に極性基付与処理が施される態様の多層フィルムはキャリアテープ用カバーテープとして、低温度での熱接着が可能であると共にカバーテープとキャリアテープとの接着強度が、その剥離開封時にスムーズな剥離が達成できる程度の適度でバラツキの無い強度を有し、然も帯電防止性に優れ、特に、その経時的な安定持続性に顕著に優れる。
既に述べたとおり、本発明は、少なくともその片面に極性基付与処理が施されている帯電防止剤含有熱可塑性樹脂の単層フィルム、及び、帯電防止剤を含有する熱可塑性樹脂層を有する多層フィルムであって、該帯電防止剤を含有する熱可塑性樹脂層の少なくとも片面に極性基付与処理が施されているものからなる。
本発明に於いて、前記単層フィルムを構成する熱可塑性樹脂(ベース樹脂)としては、帯電防止剤の練込、混和が可能で、且つ、所定の柔軟性と強度を有しフィルム成形が可能な熱可塑性樹脂であれば特に限定されること無く使用できるが、本発明のフィルムが帯電防止性を求める物品の包装や収納に用いることを主目的とすることから、ポリエチレンやエチレン・酢酸ビニル共重合体系樹脂、エチレン・不飽和カルボン酸共重合体系樹脂、エチレン・不飽和カルボン酸エステル共重合体系樹脂、エチレン・不飽和カルボン酸・不飽和カルボン酸エステル共重合体系樹脂等のエチレン系共重合体樹脂を含むポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエステルポリウレタン系樹脂、スチレン系樹脂等、又はこれらの二種以上の混合物を用いることが好ましい。
本発明の単層フィルムは、その用途からそれ自体を単独で使用する場合よりは、むしろ他材料に貼付けたり、粘着させたり、ヒートシール接合したりする使用態様が圧倒的に多く、この観点から該樹脂層には上記の樹脂の内でも熱接着性に優れた樹脂、特にヒートシール性樹脂を使用することが好ましく、この観点から、上記の内でも、エチレン共重合体樹脂、特に{酢酸ビニル含量3〜15重量%の}エチレン・酢酸ビニル共重合体系樹脂が特に好ましい。
又、透明で低温ヒートシール性に優れたCMPS(商品名:三井・デュポンポリケミカル社製多目的シール樹脂)等の市販品シール樹脂を用いることもできる。
これらの内で練込型の帯電防止剤としてはグリセリンモノステアレート等の非イオン系界面活性剤が好ましい。
その配合量は用いる帯電防止剤の種類、ベース樹脂種、用途等により適宜定められるが、通常ベース樹脂100重量部に対し0.1〜5重量部程度である。
また前記フィルムの厚さは、内容物、用途等によって適宜設定されるが、通常5〜200μm、好ましくは20〜50μmである。
本発明で極性基付与処理とは前記処理面に、例えばカルボキシル基、カルボニル基等の極性基を付与(導入)する表面処理のことを言い、極性基を付与する処理の具体例としては、コロナ放電処理、プラズマ処理、火炎処理、紫外線照射処理等の表面処理方法が挙げられる。
この中で本発明ではコロナ放電処理が好ましい。
該コロナ放電処理に於ける放電密度は、帯電防止剤を含有する熱可塑性樹脂の種類、厚み、その他の諸条件により変化し適宜設定されるが、一般に5〜150w・分/m2程度、より好ましくは10〜100w・分/m2である。
本発明の多層フィルムに於いて、最も単純な層構成は外層フィルム層と帯電防止剤を含有する熱可塑性樹脂層の2層からなり、該帯電防止剤を含有する熱可塑性樹脂層の少なくとも1面に極性基付与処理が施された態様の積層フィルムであるが、本発明では、前記外層フィルム層と帯電防止剤含有熱可塑性樹脂層との間にエチレン系重合体樹脂からなる中間層を介在させた少なくとも3層からなる多層フィルムがより好ましい。
この場合に於いて、前記中間層が外層フィルム層と帯電防止剤含有熱可塑性樹脂層との間に積層されている態様のものでは、前記極性基付与処理が中間層に接着した面と反対側の面に施される。
これらの内ではポリエステル樹脂フィルムが好ましく、特に、強度、耐熱性に優れ、比較的剛性が高く容易に透明品が得られるポリエチレンテレフタレートフィルムが好ましい。
これらフィルムは延伸、未延伸の何れも使用できるが、二軸延伸フィルムが好ましい。
本発明に於いて中間層は、外層フィルム層と帯電防止剤含有熱可塑性樹脂層(熱接着性樹脂からなることがより好ましい)との間に介在し、この中間層を介して該外層と帯電防止剤含有熱可塑性樹脂層間の接着を強固にし、かつ安定化する機能を有する。
エチレン系重合体としてはエチレンの単独重合体、またはエチレン共重合体いずれも使用できるが、ポリエチレン、エチレン・αオレフィン共重合体、エチレン・不飽和カルボン酸共重合体、エチレン・不飽和カルボン酸エステル共重合体、エチレン・不飽和カルボン酸・不飽和カルボン酸エステル共重合体から選ばれた少なくとも1種の重合体、共重合体、それらの樹脂組成物が好適に用いられる。
又、前記中間層の厚さは、内容物、用途によって適宜設定されるが、通常5〜50μm、好ましくは7〜20μmである。
本発明で使用するこのようなアンカーコート剤の好適例として、ポリエステル系樹脂とイソシアネート樹脂硬化剤との二液反応型アンカーコート剤、ポリウレタン系樹脂とイソシアネート系硬化剤との二液型アンカーコート剤、ポリイソシアネート系樹脂とアミン樹脂とのアンカーコート剤、ポリエチレンイミン系樹脂からなる一液型アンカーコート剤等の他、エポキシ系やオキサザリン系アンカーコート剤等を挙げることができる。
好適に用いることのできるベース樹脂として、ポリエチレンやエチレン・酢酸ビニル共重合体系樹脂等、既に述べた単層フィルムの構成樹脂と同じものを例示することができる。
これらの内では、単層フィルムの場合と同様、エチレン共重合体樹脂、特に{酢酸ビニル含量3〜15重量%の}エチレン・酢酸ビニル共重合体系樹脂が好ましい。
又、CMPS等の市販品シール樹脂も用いることができる。
これらの内で、押出しラミネート法による練込型の帯電防止剤としてはグリセリンモノステアレート等の非イオン系界面活性剤が好ましい。
その配合量は用いる帯電防止剤の種類、ベース樹脂種、用途等により適宜定められるが、通常ベース樹脂100重量部に対し0.1〜5重量部程度である。
この層に施される極性基付与処理は、既に述べた単層フィルムの場合とほぼ同様に行われ、好適な処理方法であるコロナ放電処理の場合、その放電密度は、帯電防止剤を含有する熱可塑性樹脂の種類、厚み、その他の諸条件により変化して設定されるが、一般に5〜150w・分/m2程度、より好ましくは10〜100w・分/m2である。
その製作法の一例を挙げると、まず、外層フィルム層として予め外面に帯電防止コートを施した二軸延伸ポリエステル樹脂フィルムを用意し、別に、中間層としてのポリエチレンと帯電防止剤含有熱可塑性樹脂層(ヒートシール層)としての帯電防止剤入りエチレン・酢酸ビニル共重合体系樹脂組成物(EVA樹脂組成物)とをそれぞれ用意し、これらを、例えば、押出ラミネーターにより積層する。
即ち、押出機から前記ポリエチレンを二軸延伸ポリエステル樹脂フィルム上に押出し、更にその上にEVA樹脂組成物(帯電防止剤含有熱可塑性樹脂)を順次押出してラミネートフィルム(多層フィルム)が作製される。
ポリエステル樹脂フィルムには、その中間層(ポリエチレン層)を積層する面にアンカーコート剤(AC剤)を塗布したものを用いることが好ましい。
次いで、得られた積層フィルムのEVA樹脂組成物層(帯電防止剤含有熱可塑性樹脂層)の二軸延伸ポリエステル樹脂フィルム層(外層フィルム層)側と反対側の面をコロナ処理して本発明の多層フィルムを得ることができる。
特に、ポリエステル樹脂フィルム等からなる外層フィルム層とポリエチレンやエチレン系共重合体又はそれらを含む樹脂組成物からなる中間層と帯電防止剤含有エチレン・酢酸ビニル共重合体樹脂組成物等からなる帯電防止剤含有熱可塑性樹脂層とが積層されてなり、且つ、キャリアテープと接する帯電防止剤含有熱可塑性樹脂層にコロナ処理等の極性基付与処理が施された態様の多層フィルムは、低温度での熱接着が可能であると共にカバーテープとキャリアテープとの接着強度が、その剥離開封時にスムーズな剥離が達成できる程度の適度でバラツキの無い強度を有し、然も帯電防止性に優れ、特に、その経時的な安定持続性に顕著に優れる。
外層フィルム材として、外面側に帯電防止コートを施した二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(ASコートPET:厚さ25μm)を用意し、別に、中間層用材として、低密度ポリエチレン(PE:ミラソン16P:密度923kg/m3、MFR3.7g/10分)と帯電防止剤含有熱可塑性樹脂層用材として、エチレン・酢酸ビニル共重合体100重量部にグリセリン脂肪酸エステル系帯電防止剤を0.5重量部、及び粘着付与剤(荒川化学工業株式会社 アルコンAM1)を10重量部混合してなるエチレン・酢酸ビニル共重合体系樹脂組成物(帯電防止剤入りEVA系樹脂)を用い、これらを押出機(65mmφ、L/D=28)、スクリュー(3ステージ型、溝深さ比=4.78)、ダイ(900mm幅、インナーディケル型)を用いて、加工速度80m/分、樹脂温度(PE:320℃、EVA系樹脂:220℃)、加工幅500mmの条件下で三層のラミネートフィルムを作製した。
そして、ポリエチレン側面(中間層側面)と前記二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムのアンカーコート剤塗布面(内面側)とをラミネーターのラミネーション部で貼合せ、下記層構成の多層フィルム試料を得た。
多層フィルム試料の層構成:ASコートPET(25μm)/AC剤・PE(13μm)/帯電防止剤入りEVA系イージーピール樹脂(17μm)。
更に、処理密度70w・分/m2で同様にコロナ放電処理した試料フィルムも作製した。
フィルム試料を、23℃、相対湿度(RH)50%(条件−1)、及び、40℃、オーブン中(但し、測定はオーブンから取出した試料を条件−1の雰囲気に24時間放置後に行った。)(条件−2)の各条件下に保管し、それぞれの試料について、測定器(ハイレスターUP(三菱化学製))により、表面固有抵抗値の経時変化を測定した。
上記層構成(ASコートPET(25μm)/AC剤・PE(13μm)/帯電防止剤入りEVA系樹脂(17μm))の35w・分/m2コロナ放電処理材に於ける23℃(条件−1)、40℃(条件−2)各保管品試料についてその帯電防止剤含有熱可塑性樹脂層面の表面固有抵抗値を経時的に測定した。
両保管品試料共に良好な実用レベルの値が得られた。
結果を表1に示す。
測定試料として、70w・分/m2コロナ放電処理試料を用いた以外は実施例1と同様に帯電防止剤含有熱可塑性樹脂層面の表面固有抵抗値を測定した。
実施例1と同様、両保管品試料共に良好な実用レベルの値が得られた。
結果を表1に示す。
帯電防止剤含有熱可塑性樹脂層面にコロナ放電処理を施さなかった以外は実施例1と同じ層構成に作製し、同様に保管した試料フィルムについて、その熱接着剤層面の表面固有抵抗値を測定した。
23℃(条件−1)品の初期と40℃(条件−2)品の7日後以降は表面固有抵抗値が高すぎて測定できなかった。
結果を表1に示す。
{帯電防止剤含有熱可塑性樹脂層の少なくとも一面にコロナ処理を施した本願発明のフィルムが、従来品に比べて帯電防止性の経時的安定性に顕著に優れる理由は未だ解明されたわけではないが、コロナ処理により、該層中に練込まれた帯電防止剤が経時的に滲出拡散し熱接着剤層のキャリアテープと接する面からブリードアウトして散失するのが抑制されるためではないかと推定される。}
Claims (10)
- 帯電防止剤を含有する熱可塑性樹脂の単層フィルムまたは帯電防止剤を含有する熱可塑性樹脂層を有する多層フィルムにおいて、帯電防止剤を含有する熱可塑性樹脂層の少なくとも片面に極性基付与処理が施されていることを特徴とする熱可塑性樹脂の単層又は多層フィルム。
- 極性基付与処理がコロナ放電処理である請求項1記載のフィルム。
- 多層フィルムが外層フィルム層を有し、且つ、前記帯電防止剤を含有する熱可塑性樹脂層は、その外層フィルム側と反対側の面に極性基付与処理が施されている請求項1又は2記載のフィルム。
- 多層フィルムが外層フィルム層と帯電防止剤を含有する熱可塑性樹脂層との間に中間層を更に有し、前記帯電防止剤を含有する熱可塑性樹脂層の中間層と接する側の反対側の面に極性基付与処理が施されている請求項3記載のフィルム。
- 帯電防止剤を含有する熱可塑性樹脂層が熱接着性樹脂層である請求項1〜4記載のフィルム。
- 帯電防止剤を含有する熱可塑性樹脂層が帯電防止剤を含有するエチレン・酢酸ビニル共重合体組成物からなる層である請求項1〜5の何れかに記載のフィルム。
- 外層フィルム層がポリエステル樹脂からなる請求項3〜6の何れかに記載のフィルム。
- 中間層がエチレン・αオレフィン共重合体、エチレン・不飽和カルボン酸共重合体、エチレン・不飽和カルボン酸エステル共重合体、エチレン・不飽和カルボン酸・不飽和カルボン酸エステル共重合体、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、メタロセン触媒重合ポリエチレンから選ばれた少なくとも1種からなる請求項4〜7の何れかに記載のフィルム。
- 包装用材料として用いられる請求項1〜8の何れかに記載のフィルム。
- キャリアテープ用カバーテープとして用いられ、前記帯電防止剤を含有する熱可塑性樹脂層のキャリアテープと接する面に極性基付与処理が施されている請求項1〜8の何れかに記載のフィルム。
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