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JP2009013224A - 非熱溶融性粒状フェノール樹脂およびその製造方法、ならびに熱硬化性樹脂組成物、半導体用封止材および半導体用接着剤 - Google Patents

非熱溶融性粒状フェノール樹脂およびその製造方法、ならびに熱硬化性樹脂組成物、半導体用封止材および半導体用接着剤 Download PDF

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JP2009013224A JP2007174033A JP2007174033A JP2009013224A JP 2009013224 A JP2009013224 A JP 2009013224A JP 2007174033 A JP2007174033 A JP 2007174033A JP 2007174033 A JP2007174033 A JP 2007174033A JP 2009013224 A JP2009013224 A JP 2009013224A
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Naoto Yoshinaga
直人 吉永
Satoshi Ibaraki
敏 茨木
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Air Water Inc
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Abstract

【課題】高耐熱性を有するとともに、平均粒径が微小であり、封止材や接着剤としたときの低粘度化が実現可能であって、しかもイオン性不純物含量が低減された非熱溶融性の粒状フェノール樹脂およびその製造方法、ならびに粒状フェノール樹脂を含有する樹脂組成物、当該樹脂組成物を用いた半導体用封止材および接着剤を提供する。
【解決手段】平均粒径20μm以下、単粒子率が0.7以上であり、塩素含有量が500ppm以下である非熱溶融性粒状フェノール樹脂およびその製造方法が提供される。好ましくは、平均粒径10μm以下であり、塩素含有量は100ppm以下である。また、当該粒状フェノール樹脂を含有する熱硬化性樹脂組成物、当該樹脂組成物を用いた半導体用封止材および半導体用接着剤が提供される。
【選択図】図1

Description

本発明は、非熱溶融性粒状フェノール樹脂およびその製造方法に関する。また、本発明は、当該非熱溶融性粒状フェノール樹脂を含有する熱硬化性樹脂組成物、ならびに当該熱硬化性樹脂組成物を用いた半導体用封止材および半導体用接着剤に関する。
一般に、IC(Integrated Circuit)、メモリなどの集積回路装置は、半導体素子、絶縁性支持基板、リードフレームおよびリードなどからなっており、これらを封止および接合するために、封止材や接着剤が用いられている。従来、このような封止材や接着剤には、球状シリカ等の無機フィラー、エポキシ樹脂および硬化剤を含有する樹脂組成物を用いるのが主流であった。
しかしながら、近年、封止材や接着剤には、1)鉛フリーハンダへの移行によるソルダリング温度の上昇、および車載用電子部品などの高温動作保証を必要とする電子部品への適用に対応すべく、耐熱性が求められるようになっており、さらには、集積回路の内部配線のさらなる微細化に対応すべく、封止材や接着剤中のフィラーの微細化や、封止材および接着剤の低粘度化が求められているが、従来の配合で、これら双方の新たな要求特性を満足させることは困難であった。
すなわち、有機物であるエポキシ樹脂と、無機物である球状シリカ(溶融シリカ)では、線膨張率が大きく異なるため、ソルダリング工程等の製造時や、使用時における昇降温に伴い、エポキシ樹脂と球状シリカとの界面にストレスが発生し、クラックが発生するなどの劣化が問題となる。
特許文献1には、硬化物の機械的特性を向上させるために、半導体封止用組成物に、シリカ表面に作用するアミノ系シランカップリング剤を配合することが記載されている。しかし、シランカップリング剤自体の耐熱性が低いため、封止材の耐熱性も、シランカップリング剤の耐熱性に依存して比較的低い。
上記エポキシ樹脂と球状シリカとの界面におけるストレスの発生を解消するための一つの手段として、球状シリカ等の無機フィラーの代わりに、有機物である有機フィラーを用いることが考えられる。有機フィラーを用いることにより、エポキシ樹脂との線膨張率の差が小さくなるからである。たとえば特許文献2〜4には、半導体用封止材や半導体用接着剤に有機フィラーを用い得ることが記載されている。しかし、上記要求特性を具備する具体的な有機フィラーについては提案されていない。
ところで、フェノール樹脂は、耐熱性、力学的性能および電気特性に優れた材料であり、電子材料用など各種工業材料として利用されている。フェノール樹脂の硬化物を有機フィラーとして用いることができれば、当該フェノール樹脂が有する良好な特性を半導体用封止材や接着剤に付与できる。
しかしながら、高耐熱性を有するとともに、樹脂粒子の微細化および、封止材や接着剤としたときの低粘度化が実現されたフェノール樹脂硬化物は、これまで提案されていなかった。また、半導体用封止材や半導体用接着剤に用いる有機フィラーとしては、イオン性不純物含量、特にはハロゲンイオン含量が小さいことが望まれるが、そもそもフェノール樹脂は、水性媒体中でイオン性触媒を用いて重合されるのが通常であるため、半導体用途に適用可能な程度までイオン性不純物含量が低減されたフェノール樹脂硬化物を得るのは困難であった。
特許文献5および6には、特定の洗浄処理によりイオン性不純物が低減されたフェノール樹脂が記載されており、当該フェノール樹脂が半導体の封止材料などの用途に有用であることが述べられている。しかし、これらの文献に記載されているフェノール樹脂は、未硬化のものであって、有機フィラーとして用いるものではない。また、これらの文献に記載されている洗浄方法をフェノール樹脂硬化物中のイオン性不純物の除去に用いることはできない。
特開平11−172077号公報 特開2000−269247号公報 特開2002−226824号公報 特開2004−168848号公報 特開平10−60068号公報 特開平2−245011号公報
本発明は、このような状況に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、高耐熱性を有するとともに、平均粒径が微小であり、封止材や接着剤としたときの低粘度化が実現可能であって、しかもイオン性不純物含量が低減された非熱溶融性の粒状フェノール樹脂およびその製造方法を提供することである。また、本発明の別の目的は、高耐熱性および低粘性を有するとともに、イオン性不純物含量が低減された非熱溶融性の粒状フェノール樹脂を含有する樹脂組成物、ならびに当該樹脂組成物を用いた半導体用封止材および半導体用接着剤を提供することである。
本発明者らは、鋭意研究の結果、粒状フェノール樹脂を含有するフェノール樹脂組成物において、低粘度化を実現するためには、当該粒状フェノール樹脂の平均粒径が十分小さく、しかも粒子同士の凝集による2次凝集物の含有率が小さいことが必要であることを見出した。また、粒状フェノール樹脂硬化物のイオン性不純物、特にハロゲンイオン含量を低減するためには、粒状フェノール樹脂硬化物をアルコール類および/またはアルカリ性水溶液で洗浄すればよいことを見出した。すなわち、本発明は以下のとおりである。
本発明の非熱溶融性粒状フェノール樹脂は、平均粒径20μm以下、単粒子率が0.7以上であり、塩素含有量が500ppm以下であることを特徴とする。平均粒径は、10μm以下であることが好ましい。また、塩素含有量は100ppm以下であることが好ましい。なお、用語「非熱溶融性」、「平均粒径」および「単粒子率」の定義については後述する。
本発明の非熱溶融性粒状フェノール樹脂においては、下記式[1]で示される粒径分布の変動係数は、0.65以下であることが好ましい。
粒径分布の変動係数=(d84%−d16%)/(2×平均粒径) [1]
ここで、d84%、d16%はそれぞれ、レーザー回折・散乱法によって得られた頻度分布において累積頻度84%、16%を示す粒径である。
また、本発明の非熱溶融性粒状フェノール樹脂においては、粒子の真球度は0.5以上であることが好ましい。さらに、遊離フェノール含有量は500ppm以下であることが好ましい。なお、上記用語「真球度」および「遊離フェノール含有量」の定義については、後述する。
また、本発明は、(1)反応液中におけるモル濃度が2.0mol/L以上である酸性触媒としての塩酸および保護コロイド剤の存在下、水性媒体中でアルデヒド類とフェノール類とを反応させることにより粒状フェノール樹脂を形成する、粒状フェノール樹脂形成工程と、(2)前記粒状フェノール樹脂を含有する反応液を加熱して非熱溶融性の粒状フェノール樹脂を形成する、非熱溶融化工程と、(3)前記非熱溶融性の粒状フェノール樹脂を反応液から分離する、分離工程と、(4)前記非熱溶融性の粒状フェノール樹脂をアルコール類およびアルカリ性水溶液から選択される1種以上の液媒体を用いて洗浄する洗浄工程と、を含むことを特徴とする非熱溶融性粒状フェノール樹脂の製造方法を提供する。
上記洗浄工程におけるアルコール類を用いた洗浄は、上記非熱溶融性の粒状フェノール樹脂のガラス転移温度以上の温度で行なわれることが好ましい。
上記アルデヒド類は、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒドまたはこれらの混合物であることが好ましい。
また、上記アルデヒド類に対する上記フェノール類の仕込みモル比は、0.9以下であることが好ましい。上記保護コロイド剤は、水溶性多糖類誘導体であることが好ましい。
さらに本発明は、上記いずれかの方法を用いて得られた非熱溶融性粒状フェノール樹脂を提供する。
ここで、上記いずれかの方法を用いて得られた非熱溶融性粒状フェノール樹脂の平均粒径は20μm以下であり、単粒子率が0.7以上であり、塩素含有量は500ppm以下であることが好ましい。さらに好ましくは、平均粒径は10μm以下である。また、塩素含有量は100ppm以下であることがより好ましい。
上記いずれかの方法により得られた非熱溶融性粒状フェノール樹脂においては、上記式[1]で示される粒径分布の変動係数は、0.65以下であることが好ましい。また、粒子の真球度は0.5以上であることが好ましい。遊離フェノール含有量は500ppm以下であることが好ましい。
さらに本発明は、上記いずれかに記載の非熱溶融性粒状フェノール樹脂と、エポキシ樹脂と、硬化剤とを含有することを特徴とする熱硬化性樹脂組成物を提供する。本発明の熱硬化性樹脂組成物は、さらに無機フィラーを含有してもよい。
さらに本発明は、上記熱硬化性樹脂組成物からなる半導体用封止材および半導体用接着剤を提供する。
本発明によれば、平均粒径が20μm以下と、非常に微小な粒径を有し、かつ当該微小な1次粒子の凝集による2次凝集物をほとんど含まず、しかも塩素イオン含有量が大幅に低減された非熱溶融性の粒状フェノール樹脂が提供される。このような本発明の非熱溶融性粒状フェノール樹脂は、成形材料、塗料、耐火物、製紙、摩擦材、砥石、接着剤等の各種工業分野にわたる材料の添加剤として好適に使用することができる。特に、当該非熱溶融性の粒状フェノール樹脂を有機フィラーとして用いた熱硬化性樹脂組成物は、半導体用封止材および半導体用接着剤として極めて有用である。
また本発明は、上記のような特に半導体用途として優れた特性を具備する非熱溶融性粒状フェノール樹脂を製造するのに好適な製造方法を提供する。本発明の非熱溶融性粒状フェノール樹脂の製造方法によれば、比較的簡便な方法で塩素イオン含有量が低減された非熱溶融性粒状フェノール樹脂を製造することが可能であり、本発明の方法により得られた非熱溶融性粒状フェノール樹脂は、半導体用封止材および半導体用接着剤の有機フィラーとして好適に使用することができる。
<非熱溶融性粒状フェノール樹脂>
本発明の非熱溶融性粒状フェノール樹脂は、フェノール類とアルデヒド類との反応生成物からなる、非熱溶融性のフェノール樹脂であって、粒子(2次凝集物に対する用語として、1次粒子とも称する。)の平均粒径が20μm以下であり、2次凝集物の含有量についての指標となる単粒子率が0.7以上であることを特徴とする。このように、フェノール樹脂粒子の平均粒径を20μm以下、好ましくは10μm以下とし、単粒子率を0.7以上とすることにより、たとえば当該粒状フェノール樹脂を有機フィラーとして用いる場合、より高い充填率で充填することが可能となり、しかも当該粒状フェノール樹脂が充填された樹脂組成物等の被充填物は、従来と比較して低粘度であるため、取り扱いが容易となる。このような樹脂組成物の低粘度化は、近年、半導体分野において求められている、封止材や接着剤の要求特性に沿うものである。かかる本発明の非熱溶融性粒状フェノール樹脂は、上記の用途だけではなく、成形材料、塗料、耐火物、製紙、摩擦材、砥石等の幅広い工業分野にわたって適用することが可能である。なお、非熱溶融性フェノール樹脂の微粉末を得る方法として、硬化したフェノール樹脂を粉砕する方法を挙げることができるが、この方法では、形状が不定形であり、充填性のよい粒状物を得ることはできない。
本発明の非熱溶融性粒状フェノール樹脂についてさらに詳細に説明する。本発明の非熱溶融性粒状フェノール樹脂は、フェノール類とアルデヒド類との反応生成物からなる、非熱溶融性のフェノール樹脂である。ここで、フェノール類とアルデヒド類との反応生成物とは、基本的にはこれらが付加反応および縮合反応することにより得られる生成物であるが、一部付加反応のみ起こした生成物も含まれる。フェノール類としては、特に限定されないが、たとえばフェノール、ナフトール、ハイドロキノン、レゾルシン、キシレノール、ピロガロールなどを挙げることができる。フェノール類は1種であってもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。なかでも、得られるフェノール樹脂の性能とコストとのバランスを考慮すると、フェノール類はフェノールであることが好ましい。また、アルデヒド類としては、特に制限されるものではないが、たとえばホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、グリオキサール、ベンズアルデヒドなどを挙げることができる。アルデヒド類は1種であってもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。なかでも、アルデヒド類は、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒドまたはこれらの混合物であることが好ましい。
ここで、本明細書中において「非熱溶融性」とは、特定の高温加圧条件下において粒状フェノール樹脂が融着しないことを意味するものであり、具体的には、粒状フェノール樹脂試料約5gを、2枚の0.2mm厚ステンレス板間に挿入し、あらかじめ100℃に加温したプレス機で、50kgの総荷重で2分間プレスしたときに、溶融および/または融着により、粒状フェノール樹脂が平板を形成したり、フェノール樹脂粒子が変形したり、またはフェノール樹脂粒子同士が互いに接着しない性質と定義される。このような性質は、粒状フェノール樹脂の製造において、フェノール類とアルデヒド類との反応によりフェノール樹脂を合成した後、該フェノール樹脂を架橋・硬化させることによって付与することができる。架橋・硬化は、たとえばフェノール類とアルデヒド類との反応を行なった反応液を加熱することによって行なうことができる。
本発明の非熱溶融性粒状フェノール樹脂の煮沸メタノール溶解度は、30%未満であることが好ましく、より好ましくは20%未満である。本明細書中において「煮沸メタノール溶解度」とは、粒状フェノール樹脂中の煮沸メタノール可溶成分の含有量を意味し、具体的には、次のような試験により算出された値と定義される。すなわち、フェノール樹脂試料約10gを精秤し、実質的に無水のメタノール約500mL中で30分間還流下に加熱した後、No.3のガラスフィルターで濾過し、さらにガラスフィルター上の残渣を約100mLの無水メタノールで洗浄する。ついで、洗浄後のガラスフィルター上の残渣を40℃で5時間乾燥した後、当該残渣を精秤する。以下の式[2]により算出された値を「煮沸メタノール溶解度」とする。
煮沸メタノール溶解度(重量%)=(フェノール樹脂試料重量と乾燥後の残渣重量との差)/(フェノール樹脂試料重量)×100 [2]
「煮沸メタノール溶解度」は、該フェノール樹脂が「非熱溶融性」を有するか否かの直接的な判断基準ではないが、フェノール樹脂の熱溶融性の程度を知る上での1つの指標となり得るものである。すなわち、「煮沸メタノール溶解度」が低いほど、熱溶融性も低い傾向にある。煮沸メタノール溶解度が30%以上になると、使用の際の加熱や加圧により熱溶融性を示し、粒子が変形したり融着したりする場合がある。
本発明の非熱溶融性粒状フェノール樹脂を構成する粒子(1次粒子)の平均粒径は、上記したように、20μm以下であり、好ましくは10μm以下である。平均粒径を10μm以下とすることにより、本発明の粒状フェノール樹脂を有機フィラー等に適用した際の充填性や低粘度性をさらに改善することができる。ここで、本明細書中において「平均粒径」とは、レーザー回折式粒度測定機を用いた測定方法、すなわちレーザー回折・散乱法(マイクロトラック法)によって得られた頻度分布の累積頻度50%値を意味する。レーザー回折式粒度測定機としては、日機装(株)製 Microtrac X100を好適に用いることができる。
非熱溶融性フェノール樹脂粒子の平均粒径が20μmを超える場合には、後述する本発明の非熱溶融性粒状フェノール樹脂の製造方法によっては、塩素含有量が十分に低減されない場合がある。このような意味でも、非熱溶融性フェノール樹脂粒子の平均粒径は20μm以下とすることが好ましく、10μm以下とすることがより好ましい。
また、本発明の非熱溶融性粒状フェノール樹脂の単粒子率は、0.7以上であり、好ましくは0.8以上である。単粒子率が0.7未満である場合には、半導体用封止材や半導体用接着剤等の有機フィラーして適用する際の充填性や低粘度性が不十分となる傾向にある。ここで、本明細書中において「単粒子」とは、凝集による2次凝集物を形成していない1次粒子を意味し、「単粒子率」とは、水滴中に粒状フェノール樹脂を分散して光学顕微鏡観察を行ない、1次粒子を約300個含む、無作為に選択した視野において、1次粒子の総個数および単粒子の個数を数えたときの当該比、すなわち、単粒子個数/1次粒子総個数を意味する。
本発明の非熱溶融性粒状フェノール樹脂の塩素含有量は、500ppm以下である。半導体分野においては、環境や健康に対する安全性の観点から、電子材料のノンハロゲン化が求められており、塩素含有量はより低い方が好ましい。塩素含有量が500ppmを超えると、非熱溶融性粒状フェノール樹脂を含有する樹脂組成物の誘電率に影響したり、リード線などの腐食を招きやすくなり、半導体用封止材、半導体用接着剤としての要求特性を満たさなくなる。塩素含有量は、好ましくは100ppm以下であり、かかる含有量であれば、半導体用封止材および半導体用接着剤に好適に用いることができる。ここで、本明細書中において「塩素含有量」とは、次の測定方法から算出される塩素含有量である。
測定装置:株式会社リガク製 蛍光X線分析装置ZSX100E
測定方法:測定試料(非熱溶融性フェノール樹脂粒子)と測定用バインダ粉末とを加圧して測定用ペレットとした後、上記測定装置を用い、EZスキャンモードにて蛍光X線分析を行なう。塩素Kα線の回折強度測定値を、フェノール樹脂硬化物の推定分子式(C761)より規格化し、塩素含有量(wt/wt)とする。なお、蛍光X線測定の測定対象は、塩素イオンだけでなく、有機塩素化合物等の塩素原子も含まれるが、たとえば後述する本発明の方法を用いて非熱溶融性フェノール樹脂が製造される場合には、意図的な有機塩素化合物の添加はないため、蛍光X線測定により得られる塩素含有量は、塩素イオン含量に実質的に等しいといえる。
また、本発明の非熱溶融性粒状フェノール樹脂は、狭い粒径分布を有していることが好ましい。具体的には、本発明の非熱溶融性粒状フェノール樹脂を構成する粒子(1次粒子)の粒径分布の変動係数が、0.65以下であることが好ましい。粒径分布の変動係数は、さらに好ましくは、0.6以下である。本明細書中において「粒径分布の変動係数」とは、下記式[1]により算出される値である。
粒径分布の変動係数=(d84%−d16%)/(2×平均粒径) [1]
ここで、上記式[1]において、d84%、d16%はそれぞれ、レーザー回折・散乱法によって得られた頻度分布において累積頻度84%、16%を示す粒径であり、平均粒径とは上記で定義される平均粒径である。粒径分布の変動係数を0.65以下とすることにより、たとえば半導体用封止材や半導体用接着剤の有機フィラーとして用いる場合の充填性および低粘度性のさらなる向上を図ることができるとともに、成形材料、塗料、耐火物、製紙、摩擦材、砥石等の幅広い工業分野にわたって適用できる粒状フェノール樹脂が提供される。レーザー回折式粒度測定機としては、日機装(株)製 Microtrac X100を好適に用いることができる。
半導体用封止材等の性能向上のためには、バインダー樹脂中に充填されるフィラーの充填率を向上させることが好ましい。球形フィラーの充填率を上げる方法としては、粒度の異なるフィラーを配合する方法を挙げることができる。すなわち、より大きなフィラーの最密充填隙間に、より小さなフィラーがちょうど入り込むように配合設計する方法である。たとえば、従来、封止剤用フィラーには、通常、溶融シリカが用いられているが、充填率を上げるために、異なる平均粒径を有する溶融シリカを混合して使用することが行なわれている。このような手法を適用するにあたっては、所望する平均粒径を有し、狭い粒径分布を有するフィラーが必要となる。本発明によれば、このような配合設計にも適用可能な半導体用封止材用の有機フィラーを提供することができる。さらに、たとえばICチップを基板に接着させるために用いる接着剤などの特定の分野においては、平均粒径が小さくても、粒径が大きい微量のフィラーが存在する(すなわち、粒径分布が広い)だけで、接着層の厚みに悪影響を与えてしまい、使用が困難となる分野が存在する。本発明によれば、かかる分野においても好適に適用できる非熱溶融性粒状フェノール樹脂を提供することができる。
さらに、本発明の非熱溶融性粒状フェノール樹脂の粒子形状は、真球状に近いほど好ましい。具体的には、真球度が0.5以上であることが好ましく、0.7以上であることがより好ましく、0.9以上であることが特に好ましい。粒子形状が真球状に近いほど、すなわち、真球度が1.0により近いほど、たとえば半導体用封止材や半導体用接着剤の有機フィラーとして用いる場合の充填性および低粘度性のさらなる向上を図ることができるとともに、成形材料、塗料、耐火物、製紙、摩擦材、砥石等の幅広い工業分野にわたって適用できる粒状フェノール樹脂が提供される。ここで、本明細書中において「真球度」とは、光学顕微鏡観察において約300個の1次粒子を含む視野を無作為に決定し、アスペクト比(すなわち、短径/長径の比)が最も低い1次粒子を10個選択して、これら10個の1次粒子各々について、その投影断面におけるアスペクト比を測定したときの、これら10のアスペクト比の平均値を意味する。
さらに、本発明の非熱溶融性粒状フェノール樹脂の遊離フェノール含有量は、500ppm以下であることが好ましい。当該遊離フェノール含有量は、より好ましくは300ppm以下であり、さらに好ましくは200ppm以下である。遊離フェノール含有量を500ppm以下とすることにより、フェノール樹脂取り扱い時の安全性および該フェノール樹脂を各種製品(たとえば封止材、接着剤)に適用した場合における製品の安全性を向上させることができる。ここで、本明細書中において「遊離フェノール含有量」とは、次のような試験により算出された値と定義される。すなわち、フェノール樹脂試料約10gを精秤し、190mLのメタノール中で還流下30分間抽出し、ガラスフィルターで濾過する。濾液中のフェノール類濃度を液体クロマトグラフィーにより定量して、該濾液中のフェノール類重量を算出する。該フェノール類重量と試料重量との比、すなわち、フェノール類重量/フェノール樹脂試料重量を「遊離フェノール含有量」とする。
以上のような優れた特性を具備する非熱溶融性粒状フェノール樹脂を製造するための方法は、特に限定されるものではないが、以下に示す方法を好適に使用することができる。以下に示す非熱溶融性粒状フェノール樹脂の製造方法も本発明に含まれる。
<非熱溶融性粒状フェノール樹脂の製造方法>
本発明の非熱溶融性粒状フェノール樹脂の製造方法は、次に示す工程(1)〜(4)を含むことを特徴とする。以下、各工程について詳細に説明する。
(1)反応液中におけるモル濃度が2.0mol/L以上である酸性触媒および保護コロイド剤の存在下、水性媒体中でアルデヒド類とフェノール類とを反応させることにより粒状フェノール樹脂を形成する、粒状フェノール樹脂形成工程、
(2)上記粒状フェノール樹脂を含有する反応液を加熱して非熱溶融性の粒状フェノール樹脂を形成する、非熱溶融化工程、
(3)上記非熱溶融性の粒状フェノール樹脂を反応液から分離する、分離工程、および、
(4)上記非熱溶融性の粒状フェノール樹脂をアルコール類およびアルカリ性水溶液から選択される1種以上の液媒体を用いて洗浄する洗浄工程。
(1)粒状フェノール樹脂形成工程
本工程において、酸性触媒および保護コロイド剤の存在下、水性媒体中でアルデヒド類とフェノール類とを反応させることにより、粒状のフェノール樹脂を形成する。アルデヒド類としては、特に制限されるものではないが、たとえばホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、グリオキサール、ベンズアルデヒドなどを挙げることができる。アルデヒド類は1種であってもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。なかでも、アルデヒド類は、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒドまたはこれらの混合物であることが好ましい。なお、後述するように、本発明の方法の特徴の1つは、高濃度の酸性触媒を用いることにあるが、アルデヒド類としてホルムアルデヒドの重合物であるパラホルムアルデヒドを用いた場合、このような条件下においては、パラアルデヒドは解重合されるため、実質的に反応に寄与するのはホルムアルデヒドであると考えられる。使用するアルデヒド類の種類およびその使用量は、反応時において水性媒体中に溶解するように選択されることが好ましい。
フェノール類としては、特に限定されないが、たとえばフェノール、ナフトール、ハイドロキノン、レゾルシン、キシレノール、ピロガロールなどを挙げることができる。フェノール類は1種であってもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。なかでも、水への溶解性および得られるフェノール樹脂の性能とコストとのバランスを考慮すると、フェノール類はフェノールであることが好ましい。使用するフェノール類の種類およびその使用量は、反応時において水性媒体中に溶解するように選択されることが好ましい。
具体的には、たとえばフェノール類としてフェノール等を用いる場合には、フェノール類の使用量(仕込み量)は、反応液全重量に対するフェノール類の濃度(重量比)が10重量%以下となるように選択されることが好ましい。水への溶解度がより低いフェノール類(たとえばナフトール等)を用いる場合には、反応時における水性媒体中への溶解を保証し、粒状フェノール樹脂に優れた特性(微小な平均粒径および高単粒子率等)を発現させるために、さらに低い濃度を採用することが望ましい。ここで、「反応液全重量」とは、フェノール類、アルデヒド類、酸性触媒、保護コロイド剤および水性媒体の合計重量である。反応液全重量に対するフェノール類の濃度を10重量%以下とすることにより、反応開始段階から粒状フェノール樹脂形成段階に至る温度管理を容易に行なうことができる。たとえば、常温付近で反応を開始する場合においては、フェノール類の濃度を10重量%以下とすれば、特に反応初期において暴走反応等による過度の発熱を伴わないため、温度管理をほとんど行なうことなく、平均粒径が小さく、2次凝集が抑えられた粒状フェノール樹脂を形成させることができる。なお、反応液全重量に対するフェノール類の濃度(重量比)を10重量%より高くすることも可能であるが、その場合には、反応時の温度管理を適切に行なう必要があることが多い。
また、上記アルデヒド類の使用量(仕込み量)は、アルデヒド類に対するフェノール類の仕込みモル比が、0.9以下となるように選択されることが好ましい。アルデヒド類に対するフェノール類の仕込みモル比は、より好ましくは0.75以下であり、さらに好ましくは0.5以下である。アルデヒド類に対するフェノール類の仕込みモル比を0.9以下とすることにより、平均粒径が小さく、2次凝集が抑えられ、さらには真球状により近く、粒径分布が狭く、遊離フェノール含有量の少ない粒状フェノール樹脂を形成させることが可能となる。また、アルデヒド類に対するフェノール類の仕込みモル比を0.75以下とすることにより、さらに2次凝集を抑えることができる。これら粒状フェノール樹脂に係る特性をさらに良好なものとするためには、アルデヒド類に対するフェノール類の仕込みモル比を0.5以下とすることが特に好ましい。アルデヒド類に対するフェノール類の仕込みモル比の下限値については、特に制限はなく、たとえば水性媒体に溶解する範囲内でアルデヒド類を増やすことによってアルデヒド類に対するフェノール類の仕込みモル比を小さくすることができるが、原料の使用効率を考慮すると、アルデヒド類に対するフェノール類の仕込みモル比は0.1以上であることが好ましい。
本工程において、上記のようなアルデヒド類とフェノール類とを水性媒体中で反応させるが、本発明の製造方法の特徴の1つは、当該反応を高濃度の酸性触媒を用いて行なう点にある。本発明において、当該酸性触媒には塩酸を用いる。アルデヒド類とフェノール類との縮合反応においては、たとえばリン酸、硫酸等の他の強酸性触媒を用いることができるが、塩酸は、リン酸、硫酸等と比較して除去が容易であり、残留した場合の副反応の心配も少ない。また、本発明において「高濃度」とは、具体的には、反応を常温付近で開始する場合、反応液中における塩酸のモル濃度が2.0mol/L以上であることを意味し、より好ましくは、3mol/L以上である。「反応液中における塩酸のモル濃度」とは、反応液中における塩化水素の濃度を意味するものである。平均粒径が小さく、2次凝集が抑えられた粒状フェノール樹脂、さらにこれらに加えて真球状により近く、粒径分布が狭く、遊離フェノール含有量の少ない粒状フェノール樹脂を得るためには、反応を常温付近で開始する場合、反応液中における塩酸のモル濃度を2.0mol/L以上にすることが必要である。また、工業生産に適した反応速度および付帯設備の耐酸性の観点からは、塩酸のモル濃度は、6mol/L以下であることが好ましい。なお、反応の開始温度を常温より高くすることにより、同等の反応速度を達成するために必要な塩酸のモル濃度は、反応開始温度が常温付近の場合よりも若干低くなる。
本発明の製造方法のもう1つの特徴は、アルデヒド類とフェノール類との反応を保護コロイド剤の存在下に行なう点にある。ここで、保護コロイド剤は、粒状のフェノール樹脂を形成するのに寄与するものである。平均粒径が小さく、2次凝集が抑えられた粒状フェノール樹脂、さらにこれらに加えて真球状により近く、粒径分布が狭く、遊離フェノール含有量の少ない粒状フェノール樹脂を形成するためには、このような保護コロイド剤を使用することが必要である。本発明においては、保護コロイド剤として、水溶性の保護コロイド剤を使用することが好ましい。水溶性保護コロイド剤としては、たとえば水溶性の多糖類誘導体を好適に用いることができる。好適に用いることができる水溶性の多糖類誘導体の具体例を挙げれば、カルボキシメチルセルロースのアルカリ金属塩またはアンモニウム塩;アラビアゴム、アカシア、グアーガム、ローカストビーンガム等の水溶性多糖類誘導体を主成分とする天然糊料などである。カルボキシメチルセルロースのアルカリ金属塩またはアンモニウム塩を使用する場合、セルロースのカルボキシメチル化度は、特に限定されるものではないが、カルボキシメチル化度75%程度のものが市販されており、これを好適に用いることができる。なお、保護コロイド剤は、乾燥粉末として入手される場合、これを直接反応液に添加、溶解してもよく、あるいは、あらかじめ保護コロイド剤の水溶液を調製し、これを反応液に添加してもよい。
上記保護コロイド剤の使用量は、特に制限されないが、固形分重量で、上記フェノール類の使用量の0.01〜1重量%であることが好ましい。保護コロイド剤の使用量が0.01重量%未満である場合には、フェノール樹脂粒子の平均粒径を20μm以下とするには不十分であり、たとえばフェノール類使用量や攪拌速度など他のパラメータによる粒度制御が必要とされる。フェノール樹脂粒子の平均粒径を10μm以下とするためには、保護コロイド剤の使用量は、フェノール類の使用量の0.04重量%以上とすることが好ましい。また、保護コロイド剤の使用量がフェノール類の使用量の1重量%より多い場合、平均粒径が10μm以下のフェノール樹脂粒子を得ることができるが、1重量%を超える量の保護コロイド剤を添加しても、それに見合うだけの効果が得られない傾向にある一方、反応液の粘度上昇により、後述の分離工程において分離速度が低下する傾向にある。ここで、特筆すべきは、保護コロイド剤の使用量が上記範囲内、すなわちフェノール類の使用量の0.02〜1重量%である場合には、フェノール樹脂粒子の平均粒径を保護コロイド剤の使用量を調整することによって制御可能であるという点である。
上記水性媒体としては、水または水と水溶性有機溶媒との混合溶媒を挙げることができるが、本発明においては、水溶媒が好ましく用いられる。水性媒体の使用量は、塩酸の濃度が上記範囲内となるように選択され、好ましくは、さらにフェノール類の濃度が上記好ましい範囲内となるように選択される。
次に、上記したアルデヒド類、フェノール類、酸性触媒および保護コロイド剤を用いて反応を行なう具体的方法について述べる。反応の具体的方法としては、次の2つの方法を挙げることができる。(i)水性媒体に塩酸と保護コロイド剤とアルデヒド類とを混合して混合液を調製した後、該混合液を攪拌しながらフェノール類を添加する方法、(ii)水性媒体に保護コロイド剤とアルデヒド類とフェノール類とを混合して混合液を調製した後、該混合液を攪拌しながら塩酸を添加する方法。
ここで、上記(i)および(ii)のいずれの方法においても、上記混合液は略均一な溶液であることが好ましい。すなわち、水性媒体に混合する溶質が完全に溶解しているか、または少なくともほぼ完全に溶解していることが好ましい。混合液の調製において、混合の順序は特に制限されるものではない。また、当該混合液の反応開始時の温度は、特に制限されないが、好ましくは10〜50℃程度、さらに好ましくは20〜40℃程度である。
上記(i)の方法においては、上記混合液を攪拌しながらフェノール類を添加することにより、アルデヒド類とフェノール類との反応を行なう。フェノール類の添加は、フェノール類を直接混合液に添加することにより行なってもよく、あるいは、あらかじめフェノール類を水に溶解して、当該水溶液を混合液に添加するようにしてもよい。当該反応は、反応温度が10〜60℃程度、好ましくは20〜50℃程度となるように制御されることが好ましい。反応温度が約10℃未満である場合、反応速度が小さくなる傾向にあり、反応温度が60℃を超えると、粒径の粗大化や2次凝集物の増加を起こす虞がある。なお、上記混合液の反応開始時の温度を20〜30℃程度の常温付近とし、反応液全重量に対するフェノール類の濃度を10重量%以下とすることにより、過度の発熱を伴わないため、温度管理をほとんど行なうことなく、上記好ましい温度範囲で反応を行なわせることが可能である。
上記(ii)の方法においては、上記混合液を攪拌しながら塩酸を添加することにより、アルデヒド類とフェノール類との反応を行なう。塩酸の添加は、一度に行なってもよく、あるいは一定の時間をかけて滴下により行なってもよい。また、塩酸の添加は、濃塩酸を直接混合液に添加することにより行なってもよく、あるいは濃塩酸を水で希釈して、当該希釈液を混合液に添加するようにしてもよい。反応温度は、上記(i)の場合と同様に、10〜60℃程度、好ましくは20〜50℃程度となるように制御されることが好ましい。
上記(i)および(ii)の方法のいずれにおいても、反応が進行するにつれ、反応液は次第に白濁化(懸濁化)し、粒状フェノール樹脂が形成されるが、このような白濁化は、典型的にはフェノール類または塩酸の添加後、数十秒〜数分後に起こる。白濁化、すなわちフェノール樹脂粒子の析出に要する時間は、(ii)の方法の方が(i)の方法よりも短い傾向にある。また、白濁化の後、典型的には反応液は、淡いピンク色〜濃ピンク色を呈するが、本発明においては、このような着色が見られるまで反応を継続することが好ましい。白濁後着色を呈するまでの時間は、概して数十分〜数時間程度である。なお、たとえば特開昭57−177011号公報に記載の方法においては、粒子が集合して餅状となるのを避けるために、フェノール樹脂粒子析出後は攪拌を停止する必要があったが、保護コロイド剤を用いる本発明の製造方法によれば、フェノール樹脂粒子の析出後もそのまま継続して攪拌を行なうことができる。したがって、本発明の製造方法によれば、反応液の温度をより厳密に制御することができ、ひいてはフェノール樹脂の重合度および架橋度が均一な状態で、次の非熱溶融化工程に供することが可能となる。このことは、最終的に得られる粒状フェノール樹脂の均質性に寄与し得る。
(2)非熱溶融化工程
本工程において、上記粒状フェノール樹脂を含有する反応液を加熱することにより、該粒状フェノール樹脂を非熱溶融性とする。このような非熱溶融性は、加熱による樹脂の架橋、硬化によってもたらされるものである。本工程における反応液の加熱温度は、60℃以上であることが好ましく、より好ましくは70℃以上である。また、反応液の加熱温度は、好ましくは100℃以下であり、より好ましくは90℃以下である。加熱温度が60℃未満である場合には、十分な非熱溶融性が得られない虞がある。なお、ここでいう十分な非熱溶融性とは、上記で定義した「非熱溶融性」を有することをいう。また、加熱温度が100℃を超える場合には、コンデンサを有する反応器が必要であったり、付帯設備等の耐酸性が問題となる虞がある。なお、加熱温度が60℃程度と比較的低い場合であっても、十分な保持時間を設けることにより十分な非熱溶融性を付与することが可能である。加熱温度および加熱時間を、上記好ましい範囲において調整することにより、用途に応じて所望の重合度および架橋度に調整することができる。
加熱時間は、粒状フェノール樹脂に十分な非熱溶融性を付与できる限り特に限定されるものではなく、加熱温度にもよるが、典型的には数分〜数時間程度である。また、当該加熱処理の終了後、次工程に進むにあたっては、適宜の温度まで反応液を冷却してもよく、あるいは反応液を冷却することなくそのまま次工程に進んでもよい。
(3)分離工程
本工程において、得られた非熱溶融性粒状フェノール樹脂を反応液から分離する。分離方法としては、たとえば濾過や圧搾などを好適に用いることができる。このような分離操作のための装置として、たとえば、濾過装置、遠心脱水機、ベルトプレス、フィルタープレスなどを用いることができる。減圧留去、スプレードライなどの蒸発を利用した分離方法は、反応液が高濃度の塩酸を含むことから機器を傷める可能性があり、好ましくない。濾過による分離操作を行なう場合、珪藻土等の各種濾過助剤や凝集剤を用いてもよい。なお、本発明の粒状フェノール樹脂は、比重が約1.2〜1.3であり、静置により沈降することから、当該分離操作に先立ってデカンテーション等の予備操作を行なってもよい。
(4)洗浄工程
次に、分離した粒状フェノール樹脂を、アルコール類および/またはアルカリ性水溶液を用いて洗浄する。この洗浄操作により、反応でフェノール樹脂中に浸透した塩素イオンを抽出分離することができる。この操作を効率的に行なうため、フェノール樹脂表面の反応液を洗い流すための水による洗浄や、フェノール樹脂表面の塩素イオンをアルカリ性水溶液で中和する操作を併用してもよい。本発明において、当該洗浄工程で用いられる洗浄溶媒(洗浄液媒体)としては、アルコール類、アルカリ性溶液のいずれであってもよく、双方を用いてもよい。アルコール類および/またはアルカリ性水溶液による洗浄により、非熱溶融性粒状フェノール樹脂中の塩素イオン含有量を効果的に低減することができる。本発明による洗浄方法によれば、非熱溶融性粒状フェノール樹脂中の塩素含有量を500ppm以下とすることができ、100ppm以下、さらにはこれより低くすることも可能である。
ここで、特筆すべきは、当該アルコール類および/またはアルカリ性水溶液による洗浄により非熱溶融性粒状フェノール樹脂中の塩素イオン含有量の低減が可能となるのは、非熱溶融性粒状フェノール樹脂の平均粒径が十分に微小であり、単粒子率が高いことに起因するということである。すなわち、非熱溶融性粒状フェノール樹脂の平均粒径が大きいか、あるいは単粒子率が低い場合には、アルコール類および/またはアルカリ性水溶液による洗浄によっても、塩素含有量の低減を図ることは困難である。したがって、このような点においても、本発明では、非熱溶融性粒状フェノール樹脂の平均粒径20μm以下であり、単粒子率が0.7以上であることを要する。
次に、洗浄の具体的方法について述べる。洗浄方法の好適な例として、反応液から分離された非熱溶融性粒状フェノール樹脂を洗浄溶媒(洗浄液媒体)中に分散させ、一定時間攪拌する方法を挙げることができる。アルコール類および/またはアルカリ性水溶液による洗浄の前に、反応液から分離された非熱溶融性粒状フェノール樹脂を、あらかじめ水等を用いて予備洗浄しておいてもよい。予備洗浄の方法としては、反応液から分離された非熱溶融性粒状フェノール樹脂を、たとえば水等の液媒体に分散させ、常温〜100℃未満の温度下で攪拌する方法を挙げることができる。より好ましくは、予備洗浄には加熱水が用いられる。ただし、この予備洗浄によって、ある程度の塩素含有量の低減を図ることができるものの、当該予備洗浄のみによっては500ppm以下とすることは不可能であるか、または500ppm以下とするために極めて長時間を要するため、塩素含有量を十分に低減させるためには、本発明に係るアルコール類および/またはアルカリ性水溶液による洗浄を要する。
アルコール類としては、特に制限されず、たとえば、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、s−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコールなどを挙げることができる。後述するように、本発明に係る非熱溶融性粒状フェノール樹脂のガラス転移温度は、約80〜200℃程度であり、この温度を超える領域でアルコール類による抽出操作を行なうと、著しく抽出速度が高まる。低沸点のアルコール類を用いてかかる好ましい温度領域で塩素分の抽出を行なう場合には、オートクレーブなどを使用する必要がある。また、高沸点のアルコール類を用いる場合には、常圧で、上記好ましい温度領域での抽出操作を行なうことが可能であるが、洗浄(抽出)後の乾燥操作が煩雑となり得る。このような点を考慮すると、例示したアルコール類のなかでも、エチレングリコールは、非熱溶融性フェノール樹脂のガラス転移温度に対する沸点のバランスがよく、洗浄(抽出)操作および乾燥操作が簡便であり、好ましく用いることができる。なお、アルコール類は1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
アルコール類の使用量は、特に制限されず、たとえば反応液から分離された非熱溶融性粒状フェノール樹脂の固形分100重量部に対して、200重量部以上とすることができる。
アルコール類を用いた洗浄処理における洗浄温度は、非熱溶融性粒状フェノール樹脂のガラス転移温度以上であることが好ましく、ガラス転移温度を超える温度であることがより好ましい。ガラス転移温度以上の温度で洗浄を行なうことにより、非熱溶融性粒状フェノール樹脂がゴム状態となるため、当該粒状フェノール樹脂中に含有される塩素分(特には塩素イオン)を効果的にアルコール類へ抽出させることができる。洗浄温度の上限は、特に制限されないが、非熱溶融性粒状フェノール樹脂およびアルコール類の熱分解を避けるため、250℃以下とすることが好ましい。なお、本発明に係る非熱溶融性粒状フェノール樹脂のガラス転移温度は、通常80〜200℃程度である。
アルコール類による洗浄時における圧力条件は、特に制限されず、常圧下または加圧下で洗浄を行なうことができる。たとえば、比較的低沸点のアルコール類を用いた場合、洗浄温度を非熱溶融性粒状フェノール樹脂のガラス転移温度以上とするために、洗浄を加圧下で行なうことができる。また、洗浄時間、すなわち、非熱溶融性粒状フェノール樹脂分散液の攪拌時間は、特に制限されず、たとえば数分〜数十時間とすることができる。
上記アルコール類を用いた洗浄は、1回のみ行なわれてもよく、あるいは所望の塩素含有量とするために、複数回繰り返されてもよい。
アルカリ性水溶液を用いた洗浄におけるアルカリ性水溶液としては、特に制限されないが、弱アルカリ性水溶液であることが好ましい。強アルカリ性の濃厚な水溶液を用いると、フェノール樹脂粒子が変色したり、溶解する虞がある。また、アルカリ金属やアルカリ土類金属の水酸化物水溶液は、上記に加えて、イオン成分が非揮発性であり、洗浄後の乾燥操作によっても残存する虞がある。弱アルカリ性水溶液としては、たとえばアンモニア水溶液、ピリジン水溶液、ジメチルアミン水溶液などを好適に用いることができる。特に、アンモニア水溶液は、塩素イオン除去能力が高いため、より好ましい。アンモニア水溶液のアンモニア濃度は、特に制限されないが、0.5重量%を超える濃度〜30重量%であることが好ましく、1〜25重量%であることがより好ましい。アンモニア濃度が0.5重量%以下の場合には、粒状フェノール樹脂中の塩素イオンを効果的にアンモニア水溶液へ抽出することができない。また、アンモニア濃度が30重量%を超えると、フェノール樹脂粒子が変色したり、溶解する虞がある。また、蒸気圧が高いため、洗浄温度(抽出温度)によっては、コンデンサが必要であったり、オートクレーブを用いる必要がある。
アルカリ性水溶液の使用量は、特に制限されず、含有されるアルカリ性物質の濃度にも依存するが、たとえば反応液から分離された非熱溶融性粒状フェノール樹脂の固形分100重量部に対して、200重量部以上とすることができる。
アルカリ性水溶液を用いた洗浄処理における洗浄温度は、特に制限されず、非熱溶融性粒状フェノール樹脂のガラス転移温度未満の温度であっても、効率よく塩素イオンを非熱溶融性粒状フェノール樹脂から除去することができる。勿論、非熱溶融性粒状フェノール樹脂のガラス転移温度以上の温度で、洗浄を行なってもよい。ガラス転移温度以上の温度で洗浄することにより、塩素分をより効率的に、短時間で抽出することができる場合が多い。高温下でアンモニア水溶液を用いた洗浄を行なう場合には、オートクレーブ等を使用することが好ましい。洗浄温度の上限は、特に制限されないが、非熱溶融性粒状フェノール樹脂の熱分解を避けるため、250℃以下とすることが好ましい。より好ましくは100℃以下である。
アルカリ性水溶液による洗浄時における圧力条件は、特に制限されず、常圧下または加圧下で洗浄を行なうことができる。また、洗浄時間、すなわち、非熱溶融性粒状フェノール樹脂分散液の攪拌時間は、特に制限されず、たとえば数分〜数十時間とすることができる。
上記アルカリ性水溶液を用いた洗浄は、1回のみ行なわれてもよく、あるいは所望の塩素含有量とするために、複数回繰り返されてもよい。
本発明においては、塩素含有量の十分な低減を図るために、アルコール類およびアルカリ性水溶液の両方を用いて非熱溶融性粒状フェノール樹脂を洗浄することも好ましい。ここで、「アルコール類およびアルカリ性水溶液の両方を用いる」とは、i)アルコール類とアルカリ性水溶液との混合液を洗浄溶媒として用いること、ii)アルコール類を用いて洗浄した後、アルカリ水溶液を用いて洗浄すること、およびiii)アルカリ水溶液を用いて洗浄した後、アルコール類を用いて洗浄すること、を含むものである。これらの中では、ii)およびiii)の方法が好ましく、塩素含有量の十分な低減を図ることができるとともに、用いたアルカリ性水溶液に由来するアルカリ性物質をも除去することができるため、iii)の方法がより好ましい。
本発明においては、上記アルコール類および/またはアルカリ性水溶液による洗浄の後、アルコール類、アルカリ水溶液とは異なる液媒体を用いて洗浄する工程(後洗浄工程)を設けることが好ましい。当該液媒体は、イオン性不純物を実質的に含まないものであることが好ましく、そのような液媒体としては、たとえば純水、イオン交換水等を挙げることができる。当該後洗浄により、非熱溶融性粒状フェノール樹脂に付着したアルコール類、アルカリ性水溶液、アルカリ性水溶液と酸性触媒との中和反応により生成した塩などが除去される。なお、上記洗浄工程後あるいは後洗浄工程後における、粒状フェノール樹脂と洗浄液との固液分離は、上記分離工程と同様にして行なうことができる。
洗浄された粒状フェノール樹脂は、乾燥させることなく、液媒体を含んだ状態のまま使用することができ、このような水を含む非熱溶融性粒状フェノール樹脂もまた、本発明の範囲に属するものであるが、有機フィラーとして用いる場合には、乾燥することが好ましい。乾燥の方法としては、特に限定されないが、たとえば棚型の静置乾燥機、気流乾燥機、流動層乾燥機などを用いた方法を挙げることができる。乾燥を行なうことにより、液媒体含有率約5%以下の良好な流動性を示す非熱溶融性粒状フェノール樹脂粉末を得ることができる。本発明の方法によれば、必要に応じて軽度の解砕を行なうことにより、高い単粒子率の粒状フェノール樹脂を得ることができるが、上記乾燥工程の際または後に、解砕機などを用いてさらに単粒子率を向上させてもよい。
以上のような本発明の非熱溶融性粒状フェノール樹脂の製造方法によれば、平均粒径が20μm以下、特には10μm以下であり、単粒子率が0.7以上、塩素イオン含有量が500ppm以下である非熱溶融性粒状フェノール樹脂を、比較的簡便な方法で、かつ量産に適した方法で製造することができる。また、本発明の製造方法によれば、これらの特性を具備するとともに、粒径分布が狭く、粒子が真球状であり、遊離フェノール含量が非常に少ない非熱溶融性粒状フェノール樹脂を製造することができ、さらには塩素イオン含有量を100ppm以下とすることも可能である。このような本発明の非熱溶融性粒状フェノール樹脂は、半導体用途に好適に用いることができる。
<熱硬化性樹脂組成物>
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、上記本発明の非熱溶融性粒状フェノール樹脂と、エポキシ樹脂と、硬化剤とを含むものである。当該熱硬化性樹脂組成物は、本発明の塩素分、特には塩素イオン量が低減された非熱溶融性粒状フェノール樹脂を含有しているため、フェノール樹脂が有する高い耐熱性、力学的性能等が付与されており、半導体用封止材および半導体用接着剤として好適に用いることができる。ここで、熱硬化性樹脂組成物の高耐熱性は、非熱溶融性粒状フェノール樹脂それ自体が有する高耐熱性に起因するだけでなく、非熱溶融性粒状フェノール樹脂とエポキシ樹脂とが複合体を形成することにも起因している。すなわち、非熱溶融性粒状フェノール樹脂が有するフェノール骨格の水酸基とエポキシ樹脂のグリシジル基との反応により、非熱溶融性粒状フェノール樹脂とエポキシ樹脂とが強靭な複合体を形成する。かかる複合体の形成により、非熱溶融性粒状フェノール樹脂とエポキシ樹脂と界面における強度が増すため、本発明の熱硬化性樹脂組成物は、極めて良好な耐熱性を有する。また、非熱溶融性粒状フェノール樹脂とエポキシ樹脂との線膨張係数の差が小さいことも高耐熱性の一因である。
本発明の熱硬化性樹脂組成物において、有機フィラーである非熱溶融性粒状フェノール樹脂の配合量は、特に制限されないが、たとえばバインダー樹脂としてエポキシ樹脂を用いる場合、該エポキシ樹脂とその硬化剤との合計量100重量部に対し、20〜900重量部とすることができる。半導体用封止材や半導体用接着剤として用いる場合には、該エポキシ樹脂とその硬化剤との合計量100重量部に対し、60〜500重量部とすることが好ましく、300〜400重量部とすることがより好ましい。配合量が、該エポキシ樹脂とその硬化剤との合計量100重量部に対し、20重量部未満の場合には、耐熱性の付与効果が得られにくい傾向にある。また、配合量が900重量部を超えると、フェノール樹脂粉末が非熱溶融性であるため、緻密な組織が得られにくく、緻密性を必要としない用途に限定される場合が多い。また、該エポキシ樹脂とその硬化剤との合計量100重量部に対し、500重量部を超える量の非熱溶融性粒状フェノール樹脂を添加すると、半導体用封止材や半導体用接着剤として良好な流動性が得られないことがある。
エポキシ樹脂としては、従来公知のものを用いることができ、たとえば、フェノールのグリシジルエーテル型のエポキシ樹脂を好適に用いることができる。具体例を挙げれば、たとえば、ビスフェノールA型(またはAD型、S型、F型)のグリシジルエーテル、水添加ビスフェノールA型のグリシジルエーテル、エチレンオキシド付加体ビスフェノールA型のグリシジルエーテル、プロピレンオキシド付加体ビスフェノールA型のグリシジルエーテル、フェノールノボラック樹脂のグリシジルエーテル、クレゾールノボラック樹脂のグリシジルエーテル、ビスフェノールAノボラック樹脂のグリシジルエーテル、ナフタレン樹脂のグリシジルエーテル、3官能型(または4官能型)のグリシジルエーテル、ジシクロペンタジエンフェノール樹脂のグリシジルエーテル、ダイマー酸のグリシジルエステル、3官能型(または4官能型)のグリシジルアミン、ナフタレン樹脂のグリシジルアミン等である。これらは単独で、または二種類以上を組み合わせて使用することができる。
硬化剤は、上記エポキシ樹脂の硬化のために添加されるものである。エポキシ樹脂用硬化剤としては、特に限定されず、従来公知のものを使用することができる。具体例を挙げれば、たとえば、フェノール系化合物、脂肪族アミン、脂環族アミン、芳香族ポリアミン、ポリアミド、脂肪族酸無水物、脂環族酸無水物、芳香族酸無水物、ジシアンジアミド、有機酸ジヒドラジド、三フッ化ホウ素アミン錯体、イミダゾール類、第3級アミン等である。
硬化剤の配合量は、特に制限されるものではなく、当該分野において通常使用される範囲とすることができ、たとえばエポキシ樹脂100重量部に対し、5〜200重量部とすることができる。ただし、硬化剤の配合量は、エポキシ樹脂のエポキシ等量に相当する重量が添加されるのが通常であるが、本発明においては、エポキシ等量に相当する重量より若干少なめに添加することが好ましい。上記したように、本発明の非熱溶融性粒状フェノール樹脂は、その表面または表面近傍においてエポキシ基のグリシジル基と反応するため、エポキシ等量分の硬化剤を添加すると、硬化剤が過剰となるからである。過剰の硬化剤は、熱物性の低下やブリードなどの悪影響をもたらし得る。減量されるべき量は、エポキシ樹脂の種類、非熱溶融性粒状フェノール樹脂の配合量、硬化剤の種類等に依存するため、一概にはいえないが、エポキシ樹脂のエポキシ等量に相当する重量の約5〜10%程度とすることができる。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、さらに硬化促進剤を含んでいてもよい。硬化促進剤としては、従来公知のものを使用することができ、たとえば、イミダゾール類、ジシアンジアミド誘導体、ジカルボン酸ジヒドラジド、トリフェニルホスフィン、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、2−エチル−4−メチルイミダゾール−テトラフェニルボレート、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7−テトラフェニルボレート等を挙げることができる。硬化促進剤の配合量は、特に制限されないが、たとえばエポキシ樹脂100重量部に対し、0〜30重量部とすることができる。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、上記以外の他の添加剤を含有していてもよい。他の添加剤としては、たとえば消泡剤、レベリング剤、着色剤、希釈剤(有機溶媒等)、粘度調整剤、界面活性剤、光安定剤、酸化防止剤、難燃助剤、熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂以外の熱硬化性樹脂などを挙げることができる。また、本発明の熱硬化性樹脂組成物は、本発明の非熱溶融性粒状フェノール樹脂以外の他の有機フィラーや無機フィラーをさらに含有してもよい。他の有機フィラーとしては、たとえば、カーボン、ゴム系フィラー(アクリロニトリルブタジエンゴムフィラー、シリコーンゴムフィラーなど)等を挙げることができる。また、無機フィラーとしては、銀粉、金粉、銅粉、ニッケル粉等の金属フィラー;シリカ(溶融シリカ、破砕シリカ、ヒュームドシリカ等)、アルミナ、窒化ホウ素、チタニア、ガラス、酸化鉄、セラミック、ケイ酸カルシウム、マイカ等を挙げることができる。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、非熱溶融性粒状フェノール樹脂、エポキシ樹脂、硬化剤、および必要に応じて添加されるその他の添加剤を、三本ロール、ボールミル等を用いて、混合、混練することにより得ることができる。
なお、本発明の熱硬化性樹脂組成物を半導体用接着剤として用いる場合には、半導体製造時における作業性向上等を目的として、熱硬化性樹脂組成物をフィルム状に成形することも好ましい。接着剤フィルムを作製する方法としては、たとえば基材上に熱硬化性樹脂組成物を塗布して樹脂組成物の層を形成し、乾燥させた後、基材を除去する方法を挙げることができる。乾燥温度は特に制限されないが、たとえば50〜200℃程度とすることができる。
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[非熱溶融性粒状フェノール樹脂の調製および特性の評価]
<実施例1>
35重量%塩酸と36重量%ホルムアルデヒド水溶液とを用いて、ホルムアルデヒド濃度8重量%および塩酸濃度17重量%である混合溶液10kgを調製した後、該混合溶液にカルボキシメチルセルロースナトリウム塩の2重量%水溶液20gを添加し、攪拌して均一溶液とした。次に、該均一溶液の温度を20℃に調整した後、攪拌しながら、40℃の95重量%フェノール400gを加えた。なお、反応液全重量に対するフェノール類の濃度は3.65重量%、ホルムアルデヒドに対するフェノールの仕込みモル比は0.15、反応液中の塩酸のモル濃度は5.0mol/Lである。フェノールの添加から約70秒で反応液は白濁化した。白濁化後も攪拌速度を落として反応を継続したところ、フェノール添加から約30分後に反応液は淡いピンク色に着色した。このとき、反応液の温度は30℃に達していた。反応液の着色後、外部加熱により反応液を80℃に加熱し、この温度で30分間保持した。ついで、この反応液を濾過し、得られた粒状フェノール樹脂ケーキを1kgの水で洗浄して、ウェットの粒状フェノール樹脂1Aを約700g得た。この一部を50℃の乾燥機で10時間乾燥させた後、蛍光X線測定を行なったところ、粒状フェノール樹脂の塩素含有量は、約6500ppmであった。また、粒状フェノール樹脂1Aの平均粒径は3.5μmであった。
次に、上記ウェットの粒状フェノール樹脂1A 500gをイオン交換水5Lに分散させ、攪拌しながら95℃に加熱し、24時間この温度で保持した。ついで、当該分散液を濾過し、濾紙上の粒状フェノール樹脂を500gのイオン交換水で洗浄して、粒状フェノール樹脂1Bを得た(乾燥重量320gに相当)。得られた粒状フェノール樹脂の一部を105℃で10時間乾燥し、蛍光X線測定を行なったところ、塩素含有量は、1100ppmであった。
次に、ウェットの粒状フェノール樹脂1B(乾燥重量300gに相当)を、900gのエチレングリコールに分散させ、攪拌しながら180℃に加熱し、3時間この温度で保持した。ついで、常温まで冷却した後、当該分散液を濾過し、濾紙上の粒状フェノール樹脂を500gのイオン交換水で洗浄した。得られた粒状フェノール樹脂を窒素気流中180℃で5時間乾燥し、280gの粒状フェノール樹脂1Cを得た。粒状フェノール樹脂1Cの塩素含有量は、70ppmであった。
<実施例2>
エチレングリコールを用いた洗浄を合計2回(2回とも実施例1と同条件)行なったこと以外は、実施例1と同様にして、280gの粒状フェノール樹脂2Aを得た。粒状フェノール樹脂2Aの塩素含有量は、10ppmであった。なお、1回目の洗浄と2回目の洗浄との間に乾燥工程は設けなかった。
<実施例3>
35重量%塩酸と36重量%ホルムアルデヒド水溶液とを用いて、ホルムアルデヒド濃度8重量%および塩酸濃度18重量%である混合溶液10kgを調製した後、該混合溶液にカルボキシメチルセルロースナトリウム塩の2重量%水溶液30gを添加し、攪拌して均一溶液とした。次に該均一溶液の温度を20℃に調整した後、攪拌しながら、40℃の95重量%フェノール400gを加えた。なお、反応液全重量に対するフェノール類の濃度は3.64重量%、ホルムアルデヒドに対するフェノールの仕込みモル比は0.15、反応液中の塩酸のモル濃度は5.3mol/Lである。フェノールの添加から約60秒で反応液は白濁化した。白濁化後も攪拌速度を落として反応を継続したところ、フェノール添加から約30分後に反応液は淡いピンク色に着色した。このとき、反応液の温度は30℃に達していた。反応液の着色後、外部加熱により反応液を80℃に加熱し、この温度で30分間保持した。ついで、この反応液を濾過し、得られた粒状フェノール樹脂ケーキを1kgの水で洗浄して、ウェットの粒状フェノール樹脂3Aを約700g得た。この一部を50℃の乾燥機で10時間乾燥させた後、蛍光X線測定を行なったところ、粒状フェノール樹脂の塩素含有量は、約6500ppmであった。また、粒状フェノール樹脂3Aの平均粒径は5.8μmであった。
次に、上記ウェットの粒状フェノール樹脂3A 500gをイオン交換水5Lに分散させ、攪拌しながら95℃に加熱し、24時間この温度で保持した。ついで、当該分散液を濾過し、濾紙上の粒状フェノール樹脂を500gのイオン交換水で洗浄して、粒状フェノール樹脂3Bを得た(乾燥重量320gに相当)。得られた粒状フェノール樹脂の一部を105℃で10時間乾燥し、蛍光X線測定を行なったところ、塩素含有量は、1700ppmであった。
次に、ウェットの粒状フェノール樹脂3B(乾燥重量300gに相当)を、900gのエチレングリコールに分散させ、攪拌しながら180℃に加熱し、3時間この温度で保持した。ついで、常温まで冷却した後、当該分散液を濾過し、濾紙上の粒状フェノール樹脂を500gのイオン交換水で洗浄した。得られた粒状フェノール樹脂を窒素気流中180℃で5時間乾燥し、280gの粒状フェノール樹脂3Cを得た。粒状フェノール樹脂3Cの塩素含有量は、90ppmであった。
<実施例4>
エチレングリコールを用いた洗浄を合計2回(2回とも実施例3と同条件)行なったこと以外は、実施例3と同様にして、280gの粒状フェノール樹脂4Aを得た。粒状フェノール樹脂4Aの塩素含有量は、30ppmであった。なお、1回目の洗浄と2回目の洗浄との間に乾燥工程は設けなかった。
<実施例5>
実施例1で得られた粒状フェノール樹脂1A 500gを、25重量%アンモニア水溶液1.5L(1350g)中に分散させ、攪拌しながら37℃に加熱し、24時間この温度で保持した。ついで、当該分散液を濾過し、濾紙上の粒状フェノール樹脂を500gのイオン交換水で洗浄した。得られた粒状フェノール樹脂を105℃で10時間乾燥し、320gの粒状フェノール樹脂5Aを得た。粒状フェノール樹脂5Aの塩素含有量は、300ppmであった。
<実施例6>
25重量%アンモニア水溶液を用いた洗浄を合計2回(2回とも実施例5と同条件)行なったこと以外は、実施例5と同様にして、320gの粒状フェノール樹脂6Aを得た。粒状フェノール樹脂6Aの塩素含有量は、50ppmであった。なお、1回目の洗浄と2回目の洗浄との間に乾燥工程は設けなかった。
<実施例7>
実施例1で得られたウェットの粒状フェノール樹脂1B(乾燥重量300gに相当)を25重量%アンモニア水溶液900g中に分散させ、オートクレーブを用い、80℃で2時間攪拌した。ついで、当該分散液を濾過し、濾紙上の粒状フェノール樹脂を500gのイオン交換水で洗浄した。得られた粒状フェノール樹脂を105℃で10時間乾燥し、280gの粒状フェノール樹脂7Aを得た。粒状フェノール樹脂7Aの塩素含有量は、検出限界(10ppm)以下であった。
<実施例8>
上記実施例1で得られたウェットの粒状フェノール樹脂1A(乾燥重量300gに相当)を、900gのエチレングリコールに分散させ、攪拌しながら180℃に加熱し、3時間この温度で保持した。ついで、常温まで冷却した後、当該分散液を濾過し、濾紙上の粒状フェノール樹脂を500gのイオン交換水で洗浄した。得られた粒状フェノール樹脂を窒素気流中180℃で5時間乾燥し、280gの粒状フェノール樹脂8Aを得た。粒状フェノール樹脂8Aの塩素含有量は、300ppmであった。
<実施例9>
エチレングリコールを用いた洗浄を合計2回(2回とも実施例8と同条件)行なったこと以外は、実施例8と同様にして、280gの粒状フェノール樹脂9Aを得た。粒状フェノール樹脂9Aの塩素含有量は、60ppmであった。なお、1回目の洗浄と2回目の洗浄との間に乾燥工程は設けなかった。
<比較例1>
35重量%塩酸と36重量%ホルムアルデヒド水溶液とを用いて、ホルムアルデヒド濃度10重量%および塩酸濃度16重量%である混合溶液2000gを調製した後、該混合溶液に水8gを添加し、攪拌して均一溶液とした。次に該均一溶液の温度を20℃に調整した後、攪拌しながら、30℃の95重量%フェノール70gを加えた。なお、反応液全重量に対するフェノール類の濃度は3.2重量%、ホルムアルデヒドに対するフェノールの仕込みモル比は0.11、反応液中の塩酸のモル濃度は4.7mol/Lである。フェノールの添加から約95秒で反応液は白濁化した。白濁化後も攪拌速度を落として反応を継続したところ、フェノール添加から約30分後に反応液は淡いピンク色に着色した。このとき、反応液の温度は30℃に達していた。反応液の着色後、外部加熱により反応液を80℃に加熱し、この温度で30分間保持した。ついで、この反応液を濾過し、得られたケーキを500gの水で洗浄した後、500gの0.5重量%アンモニア水溶液に懸濁させて、40℃で1時間中和反応を行なった。中和反応後、当該懸濁液をアスピレータを用いて吸引濾過し、500gの水で洗浄し、50℃の乾燥機で10時間乾燥させることにより、淡黄色の粒状フェノール樹脂H1A 80gを得た。図3に、本比較例で得られた粒状フェノール樹脂H1Aの光学顕微鏡写真を示す。図3に示されるように、粒状フェノール樹脂H1Aは、1次粒子の凝集が比較的多く起こっているのがわかる。粒状フェノール樹脂H1Aの単粒子率は、0.60である。
<比較例2>
35重量%塩酸と36重量%ホルムアルデヒド水溶液とを用いて、ホルムアルデヒド濃度10重量%および塩酸濃度5重量%である混合溶液2000gを調製した後、該混合溶液にカルボキシメチルセルロースナトリウム塩の2重量%水溶液8gを添加し、攪拌して均一溶液とした。次に該均一溶液の温度を20℃に調整した後、攪拌しながら、30℃の95重量%フェノール70gを加えた。なお、反応液全重量に対するフェノール類の濃度は3.2重量%、ホルムアルデヒドに対するフェノールの仕込みモル比は0.11、反応液中の塩酸のモル濃度は1.5mol/Lである。反応を継続しても反応液の白濁は見られず、粒状フェノール樹脂は得られなかった。
<比較例3>
36重量%ホルムアルデヒド水溶液140gと、95重量%フェノール204gと、水940gとを混合して混合溶液1284gを調製した後、該混合溶液にカルボキシメチルセルロースナトリウム塩の2重量%水溶液8gを添加し、攪拌して均一溶液とした。次に該均一溶液の温度を20℃に調整した後、攪拌しながら、30℃の35重量%塩酸914gを加えた。なお、反応液全重量に対するフェノール類の濃度は8.8重量%、ホルムアルデヒドに対するフェノールの仕込みモル比は1.23、反応液中の塩酸のモル濃度は4.5mol/Lである。反応液の加熱を開始すると、反応容器壁に樹脂の付着が生じた。加熱完了時に懸濁状態にあった粉末を濾別し、洗浄、中和、乾燥を行ない、約50gの粒状フェノール樹脂H3Aを得た。粒子を顕微鏡により観察したところ、不定形の粒子が多く存在しており、真球度、単粒子率を求めることができなかった。
<比較例4>
上記実施例3で得られた粒状フェノール樹脂3B 500g(塩素イオン含有量1700ppm)を、イオン交換水5Lに分散させ、攪拌しながら95℃に加熱し、24時間この温度で保持した。ついで、当該分散液を濾過し、濾紙上の粒状フェノール樹脂を500gのイオン交換水で洗浄した。得られた粒状フェノール樹脂を105℃で10時間乾燥し、粒状フェノール樹脂H4Aを得た。粒状フェノール樹脂H4Aの塩素含有量は、700ppmであった。
<比較例5>
比較例4と同様の操作を、粒状フェノール樹脂H4Aについて行ない、粒状フェノール樹脂H5Aを得た。粒状フェノール樹脂H5Aの塩素含有量は、600ppmであった。
<比較例6>
比較例4と同様の操作を、粒状フェノール樹脂H5Aについて行ない、粒状フェノール樹脂H6Aを得た。粒状フェノール樹脂H6Aの塩素含有量は、550ppmであった。
<比較例7>
フェノール100重量部、92重量%パラホルムアルデヒド39重量部、ヘキサメチレンテトラミン9重量部、およびアラビアゴム1重量部を、100重量部の水に溶解した。ベルパールR800(エア・ウォーター(株)製) 7重量部を核物質として加え、緩やかに撹拌しながら60分で85℃に昇温、さらに85℃の温度を保持しながら60分間反応させた。得られた反応液を冷却し、固液分離して平均粒径約500μmの球状レゾール樹脂を得た。この球状レゾール樹脂100重量部を、1000重量部の17重量%塩酸と9重量%ホルムアルデヒドとを含む溶液中に分散し、80℃に昇温して1時間保持した。濾過により反応液を固液分離し、水洗後、85℃で5時間乾燥した。得られた樹脂は、球状の形態および粒度を保持したまま、実質的に非熱溶融性を示した。真球度1.0、単粒子率1.0、平均粒径約500μm、煮沸メタノール溶解度6%、塩素含有量は4500ppmであった。なお、平均粒径は、光学顕微鏡像の粒度分布から直接読み取りを行った。
この平均粒径約500μmの非熱溶融性フェノール樹脂粒子を、実施例2に記載の方法に従い、エチレングリコールを用いて2回洗浄処理を行ない、粒状フェノール樹脂H7Aを得た。粒状フェノール樹脂H7Aの塩素含有量は1200ppmであった。なお、1回目の洗浄と2回目の洗浄との間に乾燥工程は設けなかった。
上記実施例および比較例の粒状フェノール樹脂について、以下に掲げる特性を測定した。測定方法および測定条件は、次のとおりである。測定結果を、反応条件とともに、表1に示す。
(1)非熱溶融性:粒状フェノール樹脂試料約5gを、2枚の0.2mm厚ステンレス板間に挿入し、あらかじめ100℃に加温したプレス機で、50kgの総荷重で2分間プレスしたときに、溶融および/または融着により、粒状フェノール樹脂が平板を形成したり、フェノール樹脂粒子が変形したり、またはフェノール樹脂粒子同士が互いに接着しない場合を「非熱溶融性」を有すると判定した。
(2)煮沸メタノール溶解度:フェノール樹脂試料約10gを精秤し、実質的に無水のメタノール約500mL中で30分間還流下に加熱した後、No.3のガラスフィルターで濾過し、さらにガラスフィルター上の残渣を約100mLの無水メタノールで洗浄する。ついで、洗浄後のガラスフィルター上の残渣を40℃で5時間乾燥した後、当該残渣を精秤する。得られた乾燥後の残渣重量とフェノール樹脂試料重量から、以下の式に基づき、煮沸メタノール溶解度を算出する。
煮沸メタノール溶解度(重量%)=(フェノール樹脂試料重量と乾燥後の残渣重量との差)/(フェノール樹脂試料重量)×100
(3)平均粒径:レーザー回折式粒度測定機(日機装(株)製 Microtrac X100)により計測された頻度分布の累積頻度50%値である。
(4)単粒子率:水滴中に粒状フェノール樹脂を分散して光学顕微鏡により観察を行ない、1次粒子を約300個含む、無作為に選択した視野において、1次粒子の総個数および単粒子の個数を数えたときの当該比、すなわち、単粒子個数/1次粒子総個数である。
(5)粒径分布の変動係数:粒状フェノール樹脂を用いて水分散液を調製し、レーザー回折式粒度測定機(日機装(株)製 Microtrac X100)により計測された頻度分布から下記式[1]により算出した。
粒径分布の変動係数=(d84%−d16%)/(2×平均粒径) [1]
ここで、上記式[1]において、d84%、d16%はそれぞれ、得られた頻度分布において累積頻度84%、16%を示す粒径である。変動係数が0.65以下である場合に狭い粒度分布を有すると判定した。
(6)真球度:光学顕微鏡による観察において約300個の1次粒子を含む視野を無作為に決定し、アスペクト比(すなわち、短径/長径の比)が最も低い1次粒子を10個選択して、これら10個の1次粒子各々について、その投影断面におけるアスペクト比を測定したときの、これら10のアスペクト比の平均値である。
(7)遊離フェノール含有量:次のような試験により算出された値と定義される。すなわち、フェノール樹脂試料約10gを精秤し、190mLのメタノール中で還流下30分間抽出し、ガラスフィルターで濾過する。濾液中のフェノール類濃度を液体クロマトグラフィーにより定量して、該濾液中のフェノール類重量を算出する。該フェノール類重量と試料重量との比、すなわち、フェノール類重量/フェノール樹脂試料重量を「遊離フェノール含有量」とする。
(8)塩素含有量:測定試料(非熱溶融性フェノール樹脂粒子)と測定用バインダ粉末とを加圧して測定用ペレットとした後、株式会社リガク製 蛍光X線分析装置ZSX100Eを用い、EZスキャンモードにて蛍光X線分析を行なう。塩素Kα線の回折強度測定値を、フェノール樹脂硬化物の推定分子式(C761)より規格化し、塩素含有量(wt/wt)とする。
上記実施例より、エチレングリコールによる洗浄および/またはアンモニア水溶液による洗浄により、効率よく塩素含有量が100ppm以下の粒状フェノール樹脂を得ることができた。エチレングリコール等のアルコール類は、フェノール樹脂粒子の内部に拡散しやすい化学的性質を有し、塩素イオンのフェノール樹脂中における拡散速度を向上させるため、効率よく洗浄を行なうことができたものと考えられる。また、フェノール樹脂分子の運動性が高まる高温領域にて、洗浄を行なうのが好ましいと考えられる。アンモニア水溶液を用いた場合も同様であり、アンモニア水溶液がフェノール樹脂粒子の内部に拡散し、これにより塩素イオンのフェノール樹脂中における拡散速度を向上させるため、効率よく洗浄を行なうことができたものと考えられる。
一方、比較例4〜6をみてみると、熱水による洗浄1回目(粒状フェノール樹脂3B:塩素含有量1700ppm)および2回目(粒状フェノール樹脂H4A:塩素含有量は、700ppm)では、フェノール樹脂粒子表面の塩素イオンが除去されるため、塩素含有量の低下が見られるが、フェノール樹脂内部に閉じ込められている塩素イオンがなお多く存在し、当該内部に存在する塩素イオンの粒子表面への拡散移動が律速となる結果、熱水による洗浄3回目および4回目では、著しく洗浄効果が低下する。熱水を用いた場合には、4回洗浄を行なっても塩素含有量500ppm以下とはならず、非常に非効率的である。さらに、比較例7に示されるように、平均粒径が比較的大きいフェノール樹脂では、アルコールの洗浄によっても、塩素含有量は十分に低減されないことがわかった。
図1は、実施例1で得られた粒状フェノール樹脂1Cの走査型電子顕微鏡写真(SEM写真、500倍)である。また、図2は、粒状フェノール樹脂1Cのさらに拡大されたSEM写真(3500倍)である。図1、図2および表1からわかるように、エチレングリコール洗浄および/またはアンモニア水溶液洗浄によっても、平均粒径、単粒子率、真球度およびフェノール樹脂粒子の表面状態等に変化はほとんどなく、エチレングリコールやアンモニア水溶液を用いた洗浄がフェノール樹脂粒子に悪影響を及ぼさないことが確認された。
[熱硬化性樹脂組成物]
<実施例10>
上記実施例2で得られた粒状フェノール樹脂2A 6重量部と、エポキシ樹脂(東都化成製「エポトートYD−128」 4重量部を、70℃に加温しながら熱ロール上で混練した後、硬化剤として、2−エチル−4−メチルイミダゾール 0.2重量部をさらに加えて混練し、混練物を熱ロールからはずして、冷却後粉砕して、熱硬化性樹脂組成物である粉末を得た。当該熱硬化性樹脂組成物は、良好な溶融流動性を示し、150℃ゲルタイム33秒、200℃ゲルタイム18秒であった。
次に、当該熱硬化性樹脂組成物を、180℃に加熱した金型内にセットし、20kgf/cm2の圧力で3分間保持して硬化物を得た。得られた硬化物の比重は、1.24であり、軽量であった。
<実施例11>
上記実施例2で得られた粒状フェノール樹脂2A 6重量部と、エポキシ樹脂(東都化成製「エポトートYD−8125」 4重量部を、70℃に加温しながら熱ロール上で混練した後、硬化剤として、2−エチル−4−メチルイミダゾール 0.2重量部をさらに加えて混練し、混練物を熱ロールからはずして、冷却後粉砕して、熱硬化性樹脂組成物である粉末を得た。当該熱硬化性樹脂組成物は、良好な溶融流動性を示し、150℃ゲルタイム25秒、200℃ゲルタイム14秒であった。
次に、当該熱硬化性樹脂組成物を、180℃に加熱した金型内にセットし、20kgf/cm2の圧力で3分間保持して硬化物を得た。得られた硬化物の比重は、1.24であり、軽量であった。また、得られた硬化物の塩素含有量は70ppmであり、半導体用封止材あるいは半導体用接着剤として良好に使用できた。
<実施例12>
上記実施例2で得られた粒状フェノール樹脂2A 15重量部と、エポキシ樹脂(東都化成製「エポトートYD−8125」 60重量部と、硬化剤としてのフェノールノボラック樹脂(第日本インキ化学工業製TD−2093)6重量部およびジシアンジアミド4重量部を混練し、半液状の熱硬化性樹脂組成物を得た。
<実施例13>
上記実施例4で得られた粒状フェノール樹脂4A 60重量部と、エポキシ樹脂(東都化成製「エポトートYD−8125」40重量部と、硬化剤としての2−エチル−4−メチルイミダゾール 2重量部を混練し、熱硬化性樹脂組成物11Aを得た。一方、粒状フェノール樹脂4Aの代わりに、溶融シリカ(電気化学工業製FB−301)を106重量部と、硬化剤としての2−エチル−4−メチルイミダゾール 2重量部を混練し、熱硬化性樹脂組成物11Bを得た。熱硬化性樹脂組成物11A中の粒状フェノール樹脂4Aの体積比率と、熱硬化性樹脂組成物11B中の溶融シリカの体積比率は同じである。次に、熱硬化性樹脂組成物11Aおよび熱硬化性樹脂組成物11Bを、それぞれ150℃の温度条件下で加熱硬化させ、硬化物を得た(それぞれ硬化物A、Bと称する)。硬化物AおよびBについて、オリエンテック製キュラストメーターVPSを用い、硬化物の150℃トルクを測定した。その結果、硬化物Aの150℃トルク値は、硬化物Bの1.34倍であった。このことから、本発明の非熱溶融性粒状フェノール樹脂を用いた熱硬化性樹脂組成物の硬化物は、熱時における強靭性が向上されていることが確認された。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
実施例1で得られた粒状フェノール樹脂1Cの走査型電子顕微鏡写真である(500倍)。 粒状フェノール樹脂1Cのさらに拡大されたSEM写真である(3500倍)。 比較例1で得られた粒状フェノール樹脂H1Aの光学顕微鏡写真である。

Claims (22)

  1. 平均粒径20μm以下、単粒子率が0.7以上であり、塩素含有量が500ppm以下であることを特徴とする、非熱溶融性粒状フェノール樹脂。
  2. 平均粒径が10μm以下であることを特徴とする、請求項1に記載の非熱溶融性粒状フェノール樹脂。
  3. 塩素含有量が100ppm以下であることを特徴とする、請求項1または2に記載の非熱溶融性粒状フェノール樹脂。
  4. 下記式[1]で示される粒径分布の変動係数が、0.65以下であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の非熱溶融性粒状フェノール樹脂。
    粒径分布の変動係数=(d84%−d16%)/(2×平均粒径) [1]
    ここで、d84%、d16%はそれぞれ、レーザー回折・散乱法によって得られた頻度分布において累積頻度84%、16%を示す粒径である。
  5. 真球度が0.5以上であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の非熱溶融性粒状フェノール樹脂。
  6. 遊離フェノール含有量が500ppm以下であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の非熱溶融性粒状フェノール樹脂。
  7. (1)反応液中におけるモル濃度が2.0mol/L以上である酸性触媒としての塩酸および保護コロイド剤の存在下、水性媒体中でアルデヒド類とフェノール類とを反応させることにより粒状フェノール樹脂を形成する、粒状フェノール樹脂形成工程と、
    (2)前記粒状フェノール樹脂を含有する反応液を加熱して非熱溶融性の粒状フェノール樹脂を形成する、非熱溶融化工程と、
    (3)前記非熱溶融性の粒状フェノール樹脂を反応液から分離する、分離工程と、
    (4)前記非熱溶融性の粒状フェノール樹脂をアルコール類およびアルカリ性水溶液から選択される1種以上の液媒体を用いて洗浄する洗浄工程と、
    を含むことを特徴とする非熱溶融性粒状フェノール樹脂の製造方法。
  8. 前記洗浄工程におけるアルコール類を用いた洗浄は、前記非熱溶融性の粒状フェノール樹脂のガラス転移温度以上の温度で行なわれる、請求項7に記載の非熱溶融性粒状フェノール樹脂の製造方法。
  9. 前記アルデヒド類は、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒドまたはこれらの混合物であることを特徴とする、請求項7または8に記載の非熱溶融性粒状フェノール樹脂の製造方法。
  10. 前記アルデヒド類に対する前記フェノール類の仕込みモル比は、0.9以下であることを特徴とする、請求項7〜9のいずれかに記載の非熱溶融性粒状フェノール樹脂の製造方法。
  11. 前記保護コロイド剤は、水溶性多糖類誘導体であることを特徴とする、請求項7〜10のいずれかに記載の非熱溶融性粒状フェノール樹脂の製造方法。
  12. 請求項7〜11のいずれかに記載の方法を用いて得られた非熱溶融性粒状フェノール樹脂。
  13. 平均粒径20μm以下、単粒子率が0.7以上であり、塩素含有量が500ppm以下であることを特徴とする、請求項12に記載の非熱溶融性粒状フェノール樹脂。
  14. 平均粒径が10μm以下であることを特徴とする、請求項13に記載の非熱溶融性粒状フェノール樹脂。
  15. 塩素含有量が100ppm以下であることを特徴とする、請求項13または14に記載の非熱溶融性粒状フェノール樹脂。
  16. 上記式[1]で示される粒径分布の変動係数が、0.65以下であることを特徴とする、請求項13〜15のいずれかに記載の非熱溶融性粒状フェノール樹脂。
  17. 真球度が0.5以上であることを特徴とする、請求項13〜16のいずれかに記載の非熱溶融性粒状フェノール樹脂。
  18. 遊離フェノール含有量が500ppm以下であることを特徴とする、請求項13〜17のいずれかに記載の非熱溶融性粒状フェノール樹脂。
  19. 請求項1〜6、12〜18のいずれかに記載の非熱溶融性粒状フェノール樹脂と、エポキシ樹脂と、硬化剤とを含有することを特徴とする熱硬化性樹脂組成物。
  20. 無機フィラーをさらに含有することを特徴とする、請求項19に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  21. 請求項19または20に記載の熱硬化性樹脂組成物からなる半導体用封止材。
  22. 請求項19または20に記載の熱硬化性樹脂組成物からなる半導体用接着剤。
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