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JP2009006292A - 複層塗膜の形成方法 - Google Patents

複層塗膜の形成方法 Download PDF

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JP2009006292A
JP2009006292A JP2007171749A JP2007171749A JP2009006292A JP 2009006292 A JP2009006292 A JP 2009006292A JP 2007171749 A JP2007171749 A JP 2007171749A JP 2007171749 A JP2007171749 A JP 2007171749A JP 2009006292 A JP2009006292 A JP 2009006292A
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Tetsuji Nitta
哲治 新田
Yoshinori Kawabe
佳紀 河辺
Tatsuya Tonmiya
達也 頓宮
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Nippon Paint Co Ltd
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Abstract

【課題】皮張りおよび凝集ブツの抑制および/または防止が可能な複層塗膜の形成方法および当該方法に適用可能な水性メタリックベース塗料組成物の提供。
【解決手段】被塗物に、中塗り塗膜、メタリックベース塗膜およびクリヤー塗膜を順次形成する複層塗膜の形成方法であって、
前記メタリックベース塗膜を形成する水性メタリックベース塗料組成物が、
アクリルエマルション樹脂、
メラミン樹脂硬化剤、
光輝性顔料、
非還元性の二糖類または三糖類(a1)と炭素数2〜4のアルキレンオキシド(a2)との反応生成物を含有する界面活性剤、ならびに
水に対する溶解度が0.01〜5.0質量%であり、沸点が160〜200℃であるアルコール系有機溶剤、および/または、水に対する溶解度が0.01〜5.0質量%であり、沸点が205〜240℃であるグリコールエーテル系有機溶剤をそれぞれ塗料内の樹脂固形分の質量に基づいて5〜45質量%
含有することを特徴とする、複層塗膜の形成方法、ならびに、当該複層塗膜の形成方法に用いる水性メタリックベース塗料組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、複層塗膜形成方法および当該方法に適用可能な水性メタリック塗料組成物に関する。
水性メタリック塗料組成物は、その中に含まれる顔料や固形分等の沈降を防止するために、図1に示すように、サーキュレーションタンク2内で塗料組成物1が攪拌手段3により攪拌したり、サーキュレーションタンク2と塗装手段6との間で循環ポンプ4により循環したりしている。しかし、サーキュレーションタンク2は密閉式でないため、塗料に皮張りとよばれる現象が生じ、皮張りによって生じた膜が塗料組成物中に混入し、塗装後に得られる塗膜に欠陥を引き起こすことが知られている。皮張りとは、暖めた牛乳が温度の低下に伴ってその表面に薄い皮が張るのと同様に、サーキュレーションタンク2内の塗料組成物が空気と接触する部分において起こり、周囲にある塗料と混ざると解消することもあるが、解消しないで残存した状態をいう。皮張りによって形成された塗膜は、通常、濾過などの物理的手段によって除去できるが、濾過装置8または9が目詰まりを起こしたり、完全な除去が難しい場合もあり、煩雑で不経済でもある。
また、サーキュレーションタンク2と塗装手段6との間を塗料組成物が循環する間に凝集ブツという現象が生じる場合もある。この現象は、皮張りと同様に、循環システム内、特にサーキュレーションタンク2内を塗料組成物が循環している間、塗料組成物の塗布に伴う塗料組成物面の上下よって塗料組成物が外部の空気と接触したり、塗料中の気泡と接触したりして、塗料組成物に含まれる成分が凝集して固体状の塊になることから生じる。上記と同様に濾過などの物理的手段によって凝集ブツを除去することもできるが、濾過装置8または9が目詰まりを起こしたり、また完全な除去が難しい場合もあり、煩雑で不経済でもある。
当該分野では、樹脂発泡体粒子を含有する軽量厚膜形成用の水性塗料を容器に保存する際の容器内皮張り防止方法[特開平11−228874号公報(特許文献1)]および泡の多量発生や皮張り、ワキの発生、ビルドアップなどを解決でき、かつ洗浄性が良好な水性塗料、特に缶被覆用に適した塗料[特開平11−349894号公報(特許文献2)]が知られているが、水性メタリック塗料組成物に関するものではなく、従って、当該分野では、より簡便かつ経済的に水性メタリック塗料組成物の皮張りおよび凝集ブツを解消する方法および水性メタリック塗料組成物の開発が望まれている。
特開平11−228874号公報 特開平11−349894号公報
本発明は、皮張りおよび凝集ブツの抑制および/または防止が可能な複層塗膜の形成方法および当該方法に適用可能な水性メタリック塗料組成物の提供を課題とする。
本発明者らは、鋭意研究の結果、水性メタリック塗料組成物中に、非還元性の二糖類または三糖類(a1)と炭素数2〜4のアルキレンオキシド(a2)との反応生成物を含有する界面活性剤を添加することによって、塗料組成物の皮張りおよび凝集ブツの抑制および/または防止が可能であることを見出した。従って、本発明は以下を提供する。
被塗物に、中塗り塗膜、メタリックベース塗膜およびクリヤー塗膜を順次形成する複層塗膜の形成方法であって、
前記メタリックベース塗膜を形成する水性メタリックベース塗料組成物が、
アクリルエマルション樹脂、
メラミン樹脂硬化剤、
光輝性顔料、
非還元性の二糖類または三糖類(a1)と炭素数2〜4のアルキレンオキシド(a2)との反応生成物を含有する界面活性剤、ならびに
水に対する溶解度が0.01〜5.0質量%であり、沸点が160〜200℃であるアルコール系有機溶剤、および/または、水に対する溶解度が0.01〜5.0質量%であり、沸点が205〜240℃であるグリコールエーテル系有機溶剤をそれぞれ塗料内の樹脂固形分の質量に基づいて5〜45質量%
含有することを特徴とする、複層塗膜の形成方法。
前記アクリルエマルション樹脂が、エステル部の炭素数が1または2の(メタ)アクリル酸エステルを65質量%以上含む酸価3〜50mgKOH/gのα,β−エチレン性不飽和モノマー混合物を乳化重合して得られることを特徴とする、上記複層塗膜の形成方法。
前記界面活性剤が、非還元性の二糖類または三糖類(a1)1モル部と、炭素数2〜4のアルキレンオキシド(a2)47〜100モル部との反応により製造されることを特徴とする、上記複層塗膜の形成方法。
前記アルコール系有機溶剤/前記グリコールエーテル系有機溶剤の質量比が1/1〜3/1であることを特徴とする、上記複層塗膜の形成方法。
上記複層塗膜の形成方法に用いる水性メタリックベース塗料組成物。
本発明によって、水性メタリック塗料組成物における皮張りおよび凝集ブツを抑制および/または防止することができ、外観に優れた複層塗膜を形成することができる。
本発明は、被塗物に、中塗り塗膜、メタリックベース塗膜およびクリヤー塗膜を順次形成する複層塗膜の形成方法に関する。本発明の複層塗膜形成方法は、メタリックベース塗膜を形成し得る水性メタリックベース塗料組成物に含まれる成分、特に、界面活性剤に特徴があり、当該塗料組成物の皮張りおよび凝集ブツを抑制および/または防止することができる。まず、被塗物、中塗り塗膜を形成し得る中塗り塗料組成物、メタリックベース塗膜を形成し得る水性メタリックベース塗料組成物およびクリヤー塗膜を形成し得るクリヤー塗料組成物について詳細に説明する。
被塗物
本発明で使用する被塗物は、特に限定されず、例えば、金属製品ならびにプラスチック製品およびその発泡体等が挙げられる。
金属製品の材料としては、例えば、鉄、鋼、銅、アルミニウム、スズ、亜鉛などの金属およびこれらの金属を含む合金などが挙げられる。金属製品として、具体的には、乗用車、トラック、オートバイ、バス等の自動車車体および自動車車体用の部品などが挙げられる。これらの金属製品としては、予めリン酸塩、クロム酸塩等で化成処理されたものが特に好ましい。
また、被塗物としては、下塗り塗装として電着塗装が可能であることから、金属製品(特に、金属表面を有する金属製品および鋳造物)が特に好ましい。下塗り塗膜として形成されていてもよい電着塗膜の電着塗料としては、特に限定はなく、カチオン型およびアニオン型の電着塗料が挙げられるが、防食性に優れた塗膜を与えるという観点から、カチオン型電着塗料が好ましい。
プラスチック製品の材料としては、例えば、ポリプロピレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、ABS樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂などが挙げられる。プラスチック製品としては、具体的には、スポイラー、バンパー、ミラーカバー、グリル、ドアノブ等の自動車部品などが挙げられる。さらに、これらのプラスチック製品は、純水および/または中性洗剤で洗浄されたものが好ましい。また、静電塗装を可能にするためのプライマー塗装が施されていてもよい。
中塗り塗料組成物
上記被塗物上に中塗り塗膜が形成され得る。中塗り塗膜の形成には中塗り塗料組成物が用いられる。この中塗り塗料組成物は、塗膜形成性樹脂、硬化剤、有機系や無機系の各種着色顔料および体質顔料等の顔料を含有する。
上記中塗り塗料組成物に含まれる塗膜形成性樹脂は、特に限定されるものではなく、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等の塗膜形成性樹脂が利用でき、これらは、後述の水性メタリックベース塗料組成物のところで挙げた硬化剤と組み合わせて用いられる。得られた塗膜の諸性能、コストの点から、硬化剤として、アミノ樹脂および/または(ブロック)イソシアネート樹脂が一般的に用いられる。
上記中塗り塗料組成物に含まれる顔料としては、後述の水性メタリックベース塗料組成物の記載で挙げた顔料を同様に用いることができる。標準的には、カーボンブラックと二酸化チタンとを主要顔料としたグレー系中塗り塗料組成物や上塗りとの明度を合わせたセットグレーや各種の着色顔料を組み合わせた、いわゆるカラー中塗り塗料組成物を用いることができる。中塗り塗料組成物には、さらに、アルミニウム粉、マイカ粉等の扁平顔料が添加されていてもよい。
これらの中塗り塗料組成物中には、上記成分の他に塗料に通常添加される添加剤、例えば、表面調整剤、増粘剤、酸化防止剤、紫外線防止剤、消泡剤等が配合されていてもよい。
中塗り塗料組成物の調製方法としては特に限定されず、当業者に公知の方法に従って中塗り塗料組成物を調製することができる。また、市販の中塗り塗料組成物を使用してもよい。
水性メタリックベース塗料組成物
本発明の複層塗膜形成方法に用いられ、メタリックベース塗膜を形成し得る、水性メタリックベース塗料組成物は、アクリルエマルション樹脂、メラミン樹脂硬化剤、顔料、下記に詳細に説明する特定の界面活性剤、ならびに特定のアルコール系有機溶剤および/またはグリコールエーテル系有機溶剤を含有し、特定の界面活性剤によって、水性メタリック塗料組成物の皮張りおよび凝集ブツを有意に抑制および/または防止することができる。以下、本発明の水性メタリックベース塗料組成物に含まれる各成分について詳細に説明する。
界面活性剤
本発明の水性メタリックベース塗料組成物は、界面活性剤として、非還元性の二糖類または三糖類(a1)と炭素数2〜4のアルキレンオキシド(a2)との反応生成物を含有する界面活性剤を含有する。
非還元性の二糖類または三糖類[以下、化合物(a1)と略記する場合もある]と炭素数2〜4のアルキレンオキシド[以下、化合物(a2)と略記する場合もある]との反応生成物としては、例えば、式:{H−(OA)−}Q (1)
[式中、
Qは非還元性の二糖類または三糖類(a1)のm個の1級水酸基から水素原子を除いた反応残基であり、
OAは炭素数2〜4のオキシアルキレン基(a2)であり、
nは1〜100の整数であり、
mは2〜4の整数であり、
m個の{H−(OA)−}は同じでも異なっていてもよく、
OAの総数(n×m)は47〜100である]
で表されるポリオキシアルキレン化合物(A)などが挙げられる。
反応残基(Q)は、非還元性の二糖類または三糖類(a1)のm個の1級水酸基から水素原子を除いた反応残基である。なお、2級水酸基は反応に関与せずにそのまま反応残基中に含まれると思われる。非還元性二糖類としては、非還元性の二糖類であれば制限なく使用でき、ショ糖(サッカロース)、イソサッカロース、トレハロース及びイソトレハロース等が挙げられる。また、非還元性三糖類としては、非還元性の三糖類であれば制限なく使用でき、ゲンチアノース、ラフィノース、メレチトース及びプランテオース等が挙げられる。これらのうち、界面活性能(特に表面張力低下能)の観点から、ショ糖、トレハロース、ゲンチアノース、ラフィノース及びプランテオースが好ましく、さらに好ましくはショ糖及びトレハロースであり、供給性及びコスト等の観点から特に好ましくはショ糖である。
炭素数2〜4のオキシアルキレン基(OA)としては、オキシエチレン(eo)、オキシプロピレン(po)、オキシブチレン(bo)及びこれらの混合等が挙げられる。これらのうち、界面活性能(特に表面張力低下能)の観点から、オキシプロピレン及びオキシブチレンが好ましく、さらに好ましくはオキシプロピレンである。
また、n個の(OA)は、同じでも異なっていてもよい。{H−(OA)−}内のオキシアルキレン基の順序(ブロック状、ランダム状及びこれらの組合せ)及び種類の数に制限はない。また、m個の{H−(OA)−}は同じでも異なっていてもよい{例えば、m個の{H−(OA)−}のうち、少なくとも1個についてnが0であってもよく、またオキシアルキレン基の種類やnの数が異なっていてもよい。}。
また、{H−(OA)−}の(OA)がオキシエチレン基と、オキシプロピレン基又は/及びオキシブチレン基とを含む場合、反応残基(Q)から離れた端部{水素原子(H)に近い部分}にオキシプロピレン又は/及びオキシブチレン基が位置することが好ましい。すなわち、このようにオキシエチレン基を含む場合、反応残基(Q)にオキシエチレン基が直接的に結合し得ていることが好ましい。
また、{H−(OA)−}の(OA)が複数種類のオキシアルキレン基を含む場合、ブロック状のものを含むことが好ましい。また、オキシエチレンを含む場合、この含有量は{H−(OA)−}mの重量に基づいて20〜1重量%が好ましく、さらに好ましくは15〜1重量%、特に好ましくは10〜1重量%である。
1分子中のOAの総数(n×m)は、47〜100が好ましく、さらに好ましくは50〜95、特に好ましくは55〜90、最も好ましくは60〜85である。この範囲であると、界面活性能(特に表面張力低下能)及び水に対する分散性がさらに良好となる傾向がある。
nは、界面活性能(特に表面張力低下能)及び水分散性等の観点から、1〜100の整数が好ましく、さらに好ましくは10〜80の整数、特に好ましくは15〜60の整数、最も好ましくは20〜40の整数である。
mは、2〜4の整数が好ましく、さらに好ましくは2又は3である。この範囲であると界面活性能(特に表面張力低下能)及び水に対する分散性がさらに良好となる傾向がある。
また、ポリオキシアルキレン化合物(A)の末端の水酸基(すなわち、{H−(OA)−}部分の末端OH)は、必要に応じて、当業者に公知の方法に従って適切な保護基で適宜保護されていてもよい。
水酸基の保護基としては、当該分野で通常使用され得る水酸基の保護基であれば特に問題はなく、例えば、炭素数1〜3のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基およびイソプロピル基)、炭素数3のアルケニル基(例えば、アリル基、イソアリル基)などが好ましい。
化合物(A)が水酸基の保護基を複数有する場合、保護基は同一であっても、異なっていてもよい。
一般式(1)で表される好ましいポリオキシアルキレン化合物(A)としては、次式(2)〜(20)で示される化合物等が挙げられる。なお、poはオキシプロピレン基を、eoはオキシエチレン基を、boはオキシブチレン基を表し、Qはショ糖の反応残基を、Qはラフィノースの反応残基を、Qはメレチトースの反応残基を表す。
{H-(po)19-} (2)
{H-(po)20-} (3)
{H-(po)25-} (4)
{H-(po)28-} (5)
{H-(po)30-} (6)
{H-(po)25-(eo)-} (7)
{H-(po)27-(eo)-} (8)
{H-(bo)-(po)23-(eo)-} (9)
{H-(po)17-}{-(po)30-H} (10)
{H-(po)10-}{-(po)60-H} (11)
{H-(eo)-}Q{-(eo)-(po)34-H} (12)
{H-(po)38-}H (13)
{H-(po)20-(po/eo)-} (14)
{H-(bo)-(po)20-(po/eo)-} (15)
{H-(bo)-(po)22-} (16)
{H-(bo)-(po)37-}H (17)
{H-(po)20-} (18)
{H-(po)19-(eo)-} (19)
{H-(bo)-(po)24-}H (20)
但し、(po/eo)は、po及びeoの各2モルをランダム状に含むことを表す。
上記式(2)〜(20)で示される化合物の末端水酸基は、上記水酸基の保護基で適宜保護されていてもよい。
これらのうち、式(3)、(4)、(5)、(6)、(9)または(18)で示される化合物が好ましく、さらに好ましくは式(4)で示される化合物である。
反応残基(Q)が非還元性二糖類の反応残基である場合{非還元性の二糖類または三糖類(a1)が非還元性二糖類の場合}、ポリオキシアルキレン化合物(A)の曇点(℃)は、25〜40が好ましく、さらに好ましくは28〜38、特に好ましくは32〜36である。すなわち、この場合、化合物(A)の曇点(℃)は、25以上が好ましく、さらに好ましくは28以上、特に好ましくは32以上であり、また40以下が好ましく、さらに好ましくは38以下、特に好ましくは36以下である。
また、反応残基(Q)が非還元性三糖類の反応残基である場合{非還元性の二糖類または三糖類(a1)が非還元性三糖類の場合}、ポリオキシアルキレン化合物(A)の曇点(℃)は、25〜55が好ましく、さらに好ましくは28〜50、特に好ましくは30〜47、最も好ましくは33〜45である。すなわち、この場合、化合物(A)の曇点(℃)は、25以上が好ましく、さらに好ましくは28以上、特に好ましくは30以上、最も好ましくは33以上であり、また55以下が好ましく、さらに好ましくは50以下、特に好ましくは47以下、最も好ましくは45以下である。
なお、曇点とは、界面活性剤の親水性/疎水性の尺度となる物性値であり、曇点が高いほど親水性が大きいことを表し、ISO1065−1975(E)、「エチレンオキシド系非イオン界面活性剤−曇り点測定法」の中の「測定法B」に準じて測定されるものである(ブチルジグリコール25重量%水溶液によるサンプル濃度10重量%法)。すなわち、ブチルジグリコール(3,6−オキサデシルアルコール:ブタノールのEO2モル付加物)25重量%水溶液に、試料を10重量%の濃度になるように投入し、均一溶解させる(通常は25℃で溶解するが、溶解しない場合は透明液体になるまで冷却する)。次いでこの試料溶液約5ccを、外径18mm、全長165mm、肉厚約1mmの試験管に採り、さらに直径約6mm、長さ約250mm、2分の1度目盛り付きの温度計を試料溶液に入れて攪拌しながら、1.0±0.2 ℃/minにて昇温させて試料溶液を白濁させる。この後攪拌しながら、1.0±0.5 ℃/minにて冷却して試料溶液が透明となる温度を読みとり、これを曇点とする。
ポリオキシアルキレン化合物(A)の0.1重量%水溶液の動的表面張力(25±0.2℃、mN/m)は、20Hzで50〜40が好ましく、さらに好ましくは48〜40、特に好ましくは45〜40である。また、20Hz及び0.05Hzにおける動的表面張力の差は、12mN/m以下が好ましく、さらに好ましくは10mN/m以下、特に好ましくは8mN/m以下である。
なお、動的表面張力は、最大泡圧法に基づく動的表面張力自動測定機(例えば、協和界面科学社製「自動・動的表面張力計BP−D3」、KRUSS社製「クルスBP−2」)を用いて、水溶液温度25±0.2℃、サンプル濃度:0.1重量%(希釈媒体:脱イオン水)、気泡発生用ガス:乾燥空気(相対湿度40±5%)、測定時間間隔:500ミリ秒の条件で測定される。また、脱イオン水の動的表面張力が、20〜0.05Hzにおいて73.0〜72.0mN/mとなるようにブランク調整(確認)する。また、20Hzの動的表面張力とは新たな界面が形成されて20分の1(50ミリ)秒後の表面張力を意味し、0.05Hzの動的表面張力とは新たな界面が形成されて20秒後の表面張力を意味する。
また、界面活性剤等を含有する水溶液で新たな界面が形成された場合、その表面張力は平衡に達するまでにある程度の時間を要する。表面張力の測定法としてはリング法及びプレート法等がよく知られているが、これらの測定法は平衡に達した表面張力(静的表面張力)を測定するものである。一方、動的表面張力とは動きのある気液界面における表面張力であり、最大泡圧法(Maximum Bubble Pressure Method)又はバブルプレッシャー差圧法(Differntial eMaximum Bubble Pressure Method)と呼ばれる方法等により測定され、新たな界面(表面)が形成された場合に、その界面での表面張力(mN/m)をミリ秒単位で測定されるものである{ジャーナル オブ ケミカル ソサイエティ(Journal of Chemical Society)、121、858頁、1922年;ジャーナル オブ コロイド アンド インターフェース サイエンス(Journal of Colloid and Interface Science)、166、6頁、1944年;及びASTM D3825−90等}。
ポリオキシアルキレン化合物(A)は、非還元性の二糖類または三糖類(a1)と、炭素数2〜4のアルキレンオキシド(a2)との反応により得ることができる。
この他に、ポリオキシアルキレン化合物(A)は、非還元性の二糖類または三糖類(a1)及びアルキレンオキシド(a2)の反応により製造され得るポリオキシアルキレン化合物と、炭素数2〜4のアルキレンジハライド{エチレンジクロライド、プロピレンジクロライド及びブチレンジブロマイド等}と、ポリオキシアルキレングリコール(アルキレンの炭素数2〜4)とを反応(ウイリアムソン合成法)させることにより、ポリオキシアルキレン化合物の一部の水酸基(ポリオキシアルキレン基の末端水酸基を含む)のみにさらにポリオキシアルキレン基を結合することより得ることもできる{例えば、上記式(10)、(11)、(12)、(13)、(17)又は(20)で示される化合物}。
また、ポリオキシアルキレン化合物(A)は、非還元性の二糖類または三糖類(a1)の部分エステル化物(アシル基の炭素数が2〜4;アセチル、プロパノイル及びブタノイル等)とアルキレンオキシド(a2)とを反応させた後、加水分化してアシル基を除去して1級水酸基を復元することにより得ることもできる{例えば、上記式(13)、(17)又は(20)で示される化合物}。
非還元性の二糖類または三糖類(a1)とアルキレンオキシド(a2)との反応は、アニオン重合、カチオン重合又は配位アニオン重合等のいずれの形式で実施してもよい。また、これらの重合形式は単独でも、重合度等に応じて組み合わせて用いてもよい。なお、いずれの重合形式でも、非還元性の二糖類または三糖類(a1)の全ての水酸基(1級水酸基及び2級水酸基)のうち、1級水酸基に選択的にアルキレンオキシド(a2)が反応する。
非還元性の二糖類または三糖類(a1)とアルキレンオキシド(a2)との反応には反応触媒が使用できる。反応触媒としては、通常使用され得るアルキレンオキシド付加反応用触媒等が使用でき、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属の水酸化物(水酸化カリウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム及び水酸化バリウム等)、アルカリ金属のアルコラート(カリウムメチラート及びセシウムエチラート等)、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属の炭酸塩(炭酸カリウム、炭酸セシウム及び炭酸バリウム等)、炭素数3〜24の3級アミン(トリメチルアミン、トリオクチルアミン、トリエチレンジアミン及びテトラメチルエチレンジアミン等)、及びルイス酸(塩化第二錫及びトリフッ化ホウ素等)等が用いられる。これらのうち、アルカリ金属の水酸化物及び3級アミン化合物が好ましく、さらに好ましくは水酸化カリウム、水酸化セシウム及びトリメチルアミンである。
反応触媒を使用する場合、その使用量(重量%)は、化合物(a1)及び(a2)の合計重量に基づいて、0.05〜2が好ましく、さらに好ましくは0.1〜1、特に好ましくは0.2〜0.6である。すなわちこの場合、反応触媒の使用量(重量%)は、反応終了時の反応生成物の重量に基づいて、0.05以上が好ましく、さらに好ましくは0.1以上、特に好ましくは0.2以上であり、また2以下が好ましく、さらに好ましくは1以下、特に好ましくは0.6以下である。なお、反応溶媒として、以下に説明するアミドを用いる場合には反応触媒を用いる必要がない。
また、反応触媒は反応生成物から除去することが好ましく、その方法としては、合成アルミノシリケートなどのアルカリ吸着剤{例えば、商品名:キョーワード700、協和化学工業(株)製}を用いる方法(特開昭53−123499号公報等)、キシレン又はトルエンなどの溶媒に溶かして水洗する方法(特公昭49−14359号公報等)、イオン交換樹脂を用いる方法(特開昭51−23211号公報等)及びアルカリ性触媒を炭酸ガスで中和して生じる炭酸塩を濾過する方法(特公昭52−33000号公報)等が挙げられる。
反応触媒の除去の終点の指標としては、JIS K1557−1970記載のCPR(Controlled Polymerization Rate)値があり、この値が20以下であることが好ましく、さらに好ましくは10以下、特に好ましくは5以下、最も好ましくは2以下である。
反応容器としては、加熱、冷却及び撹拌が可能な耐圧性反応容器を用いることが好ましい。反応雰囲気としては、アルキレンオキシド(a2)を反応系に導入する前に反応装置内を真空下としたり、または乾燥した不活性気体(アルゴン、窒素及び二酸化炭素等)の雰囲気とすることが好ましい。また、反応温度(℃)としては80〜150が好ましく、さらに好ましくは90〜130である。反応圧力(ゲージ圧:MPa)は0.8以下が好ましく、さらに好ましくは0.5以下である。
反応終点の確認は、次の方法等により行うことができる。すなわち、反応温度を15分間一定に保ったとき、反応圧力(ゲージ圧)の低下が0.001MPa以下となれば反応終点とする。所要反応時間は通常4〜12時間である。
非還元性の二糖類または三糖類(a1)とアルキレンオキシド(a2)との反応には、反応溶媒を用いることができる。反応溶媒としては、(1)活性水素を持たず、(2)反応温度において、非還元性の二糖類または三糖類(a1)、アルキレンオキシド(a2)、及びポリオキシアルキレン化合物(A)を溶解するものであれば制限なく使用できるが、さらに(3)反応触媒の添加を必要としない程度の触媒効果を持つという条件を満たすことが好ましい。このような反応溶媒としては、アミド等が含まれ、炭素数3〜8のアルキルアミド及び炭素数5〜7の複素環式アミド等が使用できる。
アルキルアミドとしては、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N−メチル−N−プロピルアセトアミド及び2−(ジメチルアミノ)アセトアルデヒドジメチルアセタール等が挙げられる。複素環式アミドとしては、N−メチルピロリドン、N−メチル−ε−カプロラクタム及びN,N−ジメチルピロールカルボン酸アミド等が挙げられる。
これらのうち、アルキルアミド及びN−メチルピロリドンが好ましく、さらに好ましくはDMF、N,N−ジメチルアセトアミド、2−(ジメチルアミノ)アセトアルデヒドジメチルアセタール及びN−メチルピロリドン、特に好ましくはDMF及びN−メチルピロリドン、最も好ましくはDMFである。
反応溶媒を用いる場合、その使用量(重量%)は、化合物(a1)及び(a2)の合計重量に基づいて、50〜200が好ましく、さらに好ましくは60〜180、特に好ましくは70〜150である。すなわち、この場合、反応溶媒の使用量(重量%)は、反応生成物の重量に基づいて、50以上が好ましく、さらに好ましくは60以上、特に好ましくは70以上であり、また200以下が好ましく、さらに好ましくは180以下、特に好ましくは150以下である。
反応溶媒を用いた場合、反応後、反応溶媒を除去することが好ましく、さらに好ましくは反応溶媒を減圧留去及び必要によりさらに吸着剤を用いて除去することである。減圧留去する場合、200〜5mmHgの減圧下にて100〜150℃にて蒸留する方法等が適用できる。さらに吸着剤を用いて除去する場合、合成アルミノシリケート等のアルカリ吸着剤{例えば、商品名:キョーワード700、協和化学工業(株)製}を用いて処理する方法等が適用できる。アルカリ吸着剤の添加量は、ポリオキシアルキレン化合物(A)の重量に基づいて、通常0.1〜10重量%であり、処理温度は60〜120℃、処理時間は0.5〜5時間である。続いて濾紙を用いて濾別することによりアルカリ吸着剤を除去することができる。反応溶媒の残存量(重量%)は、ポリオキシアルキレン化合物(A)の重量に基づいて、0.1以下であることが好ましく、さらに好ましくは0.05以下、特に好ましくは0.01以下である。なお、反応溶媒の残存量は、内部標準物質を用いるガスクロマトグラフィー法にて求めることができる。
本発明で使用する非還元性の二糖類または三糖類(a1)と炭素数2〜4のアルキレンオキシド(a2)との反応生成物を含有する界面活性剤としては、上記合成法によって合成することもできるが、市販品を使用してもよい。
市販の上記界面活性剤としては、例えば、SN−001S、SN−005S、SNクリーンアクト82、SNクリーンアクト830(サンノプコ社製ショ糖ポリエーテル系界面活性剤)などが挙げられる。
本発明で用いる界面活性剤は、非還元性の二糖類または三糖類(a1)と炭素数2〜4のアルキレンオキシド(a2)との反応生成物、好ましくはポリオキシアルキレン化合物(A)を必須成分として含んでいればよく、化合物(A)の混合物であってもよく、さらに他の界面活性剤及び/又は溶媒等を含んでいてもよい。
他の界面活性剤としては、公知の界面活性剤等が含まれ、ノニオン型界面活性剤、カチオン型界面活性剤、アニオン型界面活性剤及び両性型界面活性剤が使用できる。
ノニオン型界面活性剤としては、アルキル(炭素数8〜18)フェノールのアルキレンオキシド付加体(付加数2〜60)、アルカノール(炭素数8〜22)のアルキレンオキシド付加体(付加数3〜50)、炭素数5〜8の多価アルコール脂肪酸エステル、アルキルアミン(炭素数4〜18)のアルキレンオキシド付加体(付加数1〜45)、脂肪酸アミド(炭素数4〜18)のアルキレンオキシド付加体(付加数1〜45)、アセチレングリコール(炭素数14〜16)及びアセチレングリコールのアルキレンオキシド付加体(付加数1.3〜30)、ポリオキシアルキレン(オキシアルキレンの数20〜80)変性シリコーン(25℃での動粘度300〜100000センチストークス)等が好ましく用いられる。
カチオン型界面活性剤としては、アミン塩、4級アンモニウム塩及びポリオキシアルキレン付加型アンモニウム塩等が好ましく用いられる。
アニオン型界面活性剤としては、炭素数8〜18の脂肪酸塩、炭素数12〜18のα−オレフィンスルホン酸塩、アルキル(炭素数4〜36)ベンゼンスルホン酸とその塩、炭素数4〜18のアルキル硫酸エステル塩、炭素数4〜18のアルキルエーテル硫酸エステル塩、N−アシルアルキル(炭素数6〜18)タウリン塩及び炭素数10〜22のアルキルスルホコハク酸塩等が好ましく用いられる。
両性型界面活性剤としては、イミダゾリニウムベタイン、アミドベタイン及び酢酸ベタイン等が好ましく用いられる。
他の界面活性剤として、市場から入手できる好ましい商品名としては、SNウエット123及び同970等(サンノプコ株式会社製)、ライオノールTDL−30,50及び70等(ライオン株式会社製)、イオネットT−80C、S−80及びDO−600等(三洋化成工業株式会社製)、ソフタノール30、30S、MES−5等(株式会社日本触媒製)及びサーフィノール104、440、エンバイルジェムAD01等(エアプロダクツ社製)等が挙げられる。
他の界面活性剤を含有させる場合、その含有量(重量%)は、前述の界面活性剤の有効成分、例えば、ポリオキシアルキレン化合物(A)の重量に基づいて、40〜1が好ましく、さらに好ましくは30〜5、特に好ましくは25〜10である。すなわちこの場合、他の界面活性剤の含有量(重量%)は、界面活性剤の有効成分の重量に基づいて、1以上が好ましく、さらに好ましくは5以上、特に好ましくは10以上であり、また40以下が好ましく、さらに好ましくは30以下、特に好ましくは25以下である。
他の溶媒としては、水及び各種水溶性有機溶剤等が使用できる。水としては、脱イオン水及び蒸留水等が挙げられる。水溶性有機溶剤としては、炭素数1〜4のアルコール、炭素数3〜7のケトン、炭素数4〜6のエーテル及び炭素数6〜8のエーテルエステル等が用いられる。アルコールとしては、メタノール、エタノール及びイソプロパノール等が挙げられ、ケトンとしては、アセトン、メチルエチルケトン及びメチルイソブチルケトン等が挙げられ、エーテルとしては、エチルセロソルブ及びブチルセロソルブ等が挙げられ、エーテルエステルとしては、ブチルセロソルブアセテート等が挙げられる。
溶媒を含有させる場合、その含有量(重量%)は、界面活性剤の有効成分の重量に基づいて、20〜1が好ましく、さらに好ましくは17〜3、特に好ましくは15〜5である。すなわちこの場合、溶媒の含有量(重量%)は、界面活性剤の有効成分の重量に基づいて、1以上が好ましく、さらに好ましくは3以上、特に好ましくは5以上であり、また20以下が好ましく、さらに好ましくは17以下、特に好ましくは15以下である。
本発明の水性メタリックベース塗料組成物における界面活性剤の含有量(質量%)は、水性メタリックベース塗料組成物の固形分の質量に基づいて、1〜20質量%、好ましくは2〜12質量%、より好ましくは4〜10質量%である。
界面活性剤の含有量(質量%)が、1質量%未満の場合、ワキ性などの塗装作業性が低下する等の問題の恐れがあり、20質量%を超過する場合、塗料粘性が低下し、塗装作業性が低下する等の問題の恐れがある。
上記界面活性剤が、アクリルエマルションおよび疎水性メラミン樹脂水分散体の安定性を保持する作用を有するので、上記界面活性剤をメタリック塗料組成物、特に水性メタリックベース塗料組成物に添加すると、メタリック塗料組成物の皮張りおよび凝集ブツを抑制および/または防止することができる。
アクリルエマルション樹脂
アクリルエマルション樹脂は、α,β−エチレン性不飽和モノマー混合物の乳化重合によって得ることができる。
上記α,β−エチレン性不飽和モノマー混合物は、エステル部の炭素数が1または2の(メタ)アクリル酸エステルを65重量%以上含んでいる。65重量%未満であると、得られる塗膜の外観が低下する。上記エステル部の炭素数が1または2の(メタ)アクリル酸エステルとしては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチルが挙げられる。なお、本明細書において(メタ)アクリル酸エステルとはアクリル酸エステルとメタアクリル酸エステルとの両方を意味するものとする。
また、このα,β−エチレン性不飽和モノマー混合物および得られるアクリルエマルション樹脂は、酸価が3〜50mgKOH/gであり、好ましくは7〜40mgKOH/gである。酸価が3mgKOH/gを下回ると、塗装作業性が低下し、50mgKOH/gを上回ると、塗膜の耐水性が低下する。更に、このα,β−エチレン性不飽和モノマー混合物および得られるアクリルエマルション樹脂は、水酸基価が10〜150mgKOH/gであり、好ましくは20〜100mgKOH/gである。水酸基価が10mgKOH/gを下回ると、充分な硬化性が得られず、水酸基価が150mgKOH/gを上回ると、塗膜の耐水性が低下する。また、上記α,β−エチレン性不飽和モノマー混合物を共重合して得られるポリマーのガラス転移温度は、−20〜80℃の間であることが、得られる塗膜の機械的物性の点から好ましい。
上記α,β−エチレン性不飽和モノマー混合物および得られるアクリルエマルション樹脂は、酸基または水酸基を有するα,β−エチレン性不飽和モノマーをその中に含むことにより、上記酸価および水酸基価を有することができる。
酸基を有するα,β−エチレン性不飽和モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、2−アクリロイルオキシエチルフタル酸、2−アクリロイルオキシエチルコハク酸、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、イソクロトン酸、α−ハイドロ−ω−((1−オキソ−2−プロペニル)オキシ)ポリ(オキシ(1−オキソ−1,6−ヘキサンジイル))、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、3−ビニルサリチル酸、3−ビニルアセチルサリチル酸、2−アクリロイルオキシエチルアシッドフォスフェート、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等を挙げることができる。これらの中で好ましいものは、アクリル酸、メタクリル酸である。
水酸基を有するα,β−エチレン性不飽和モノマーとしては、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシブチル、アリルアルコール、(メタ)アクリルアルコール、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルとε−カプロラクトンとの付加物を挙げることができる。これらの中で好ましいものは、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルとε−カプロラクトンとの付加物である。
さらに、上記α,β−エチレン性不飽和モノマー混合物はさらにその他のα,β−エチレン性不飽和モノマーを含んでいてもよい。上記その他のα,β−エチレン性不飽和モノマーとしては、エステル部の炭素数3以上の(メタ)アクリル酸エステル(例えば、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸t−ブチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタジエニル、(メタ)アクリル酸ジヒドロジシクロペンタジエニル等)、重合性アミド化合物(例えば、(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジブチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジオクチル(メタ)アクリルアミド、N−モノブチル(メタ)アクリルアミド、N−モノオクチル(メタ)アクリルアミド 2,4−ジヒドロキシ−4’−ビニルベンゾフェノン、N−(2−ヒドロキシエチル)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシエチル)メタクリルアミド等)、重合性芳香族化合物(例えば、スチレン、α−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、パラクロロスチレン及びビニルナフタレン等)、重合性ニトリル(例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等)、α−オレフィン(例えば、エチレン、プロピレン等)、ビニルエステル(例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等)、ジエン(例えば、ブタジエン、イソプレン等)を挙げることができる。これらは目的により選択することができるが、親水性を容易に付与する場合には(メタ)アクリルアミドを用いることが好ましい。
なお、これらのエステル部の炭素数が1または2の(メタ)アクリル酸エステル以外の上記α,β−エチレン性不飽和モノマーは、上記α,β−エチレン性不飽和モノマー混合物中の含有量が35重量%未満に設定されなければならない。
本発明の水性メタリックベース塗料組成物に含まれるアクリルエマルション樹脂は、上記α,β−エチレン性不飽和モノマー混合物を乳化重合して得られるものである。ここで行われる乳化重合は、通常よく知られている方法を用いて行うことができ、特に限定されない。具体的には、例えば、水、または必要に応じてアルコール、エーテル(例えば、ジプロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルなど)などのような有機溶剤を含む水性媒体中に乳化剤を溶解させ、加熱撹拌下、上記α,β−エチレン性不飽和モノマー混合物および重合開始剤を滴下することにより行うことができる。乳化剤と水とを用いて予め乳化したα,β−エチレン性不飽和モノマー混合物を同様に滴下してもよい。
好適に用いうる重合開始剤としては、例えば、アゾ系の油性化合物(例えば、アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)および2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)など)、および水性化合物(例えば、アニオン系の4,4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)、2,2−アゾビス(N−(2−カルボキシエチル)−2−メチルプロピオンアミジン)、およびカチオン系の2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン));並びにレドックス系の油性過酸化物(例えば、ベンゾイルパーオキサイド、パラクロロベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイドおよびt−ブチルパーベンゾエート、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエートなど)、および水性過酸化物(例えば、過硫酸カリおよび過硫酸アンモニウムなど)などが挙げられる。
乳化剤には、当業者に通常使用されているものを用い得るが、反応性乳化剤、例えば、アントックス(Antox)MS−60(日本乳化剤社製)、エレミノールJS−2(三洋化成工業社製)、アデカリアソープNE−20(旭電化社製、α−[1−[(アリルオキシ)メチル]−2−(ノニルフェノキシ)エチル]−ω−ヒドロキシオキシエチレン)およびアクアロンHS−10(第一工業製薬社製、ポリオキシエチレンアルキルプロペニルフェニルエーテル硫酸エステル)などが特に好ましい。
また、分子量を調節するために、ラウリルメルカプタンのようなメルカプタンおよびα−メチルスチレンダイマーなどのような連鎖移動剤を必要に応じて用いてもよい。
反応温度は開始剤により決定され、通常、40〜150℃であり、例えば、アゾ系開始剤では60〜90℃であり、レドックス系では30〜70℃で行うことが好ましい。一般に、反応時間は1〜8時間である。α,β−エチレン性不飽和モノマー混合物の総量に対する開始剤の量は、一般に0.1〜5重量%であり、好ましくは0.2〜2重量%である。
上記乳化重合は多段階で行うことができ、例えば、二段階で行うことができる。すなわち、まず上記α,β−エチレン性不飽和モノマー混合物のうちの一部(α,β−エチレン性不飽和モノマー混合物1)を乳化重合し、ここに上記α,β−エチレン性不飽和モノマー混合物の残り(α,β−エチレン性不飽和モノマー混合物2)をさらに加えて乳化重合を行うものである。
ここでクリアコートとのなじみ防止の点から、α,β−エチレン性不飽和モノマー混合物1はアミド基を有するα,β−エチレン性不飽和モノマーを含有していることが好ましい。またこの時、α,β−エチレン性不飽和モノマー混合物2は、アミド基を有するα,β−エチレン性不飽和モノマーを含有していないことがさらに好ましい。なお、α,β−エチレン性不飽和モノマー混合物1および2を一緒にしたものが、上記α,β−エチレン性不飽和モノマー混合物であるため、先に示した上記α,β−エチレン性不飽和モノマー混合物の要件は、α,β−エチレン性不飽和モノマー混合物1および2を一緒にしたものが満たすことになる。
このようにして得られる上記アクリルエマルション樹脂の平均粒径は0.01〜1.0μmの範囲であることが好ましい。平均粒径が0.01μm未満であると作業性の改善の効果が小さく、1.0μmを上回ると得られる塗膜の外観が悪化する恐れがある。さらに好ましくは0.05〜0.5μmである。この平均粒径の調節は、例えば、モノマー組成や乳化重合条件を調整することにより可能である。尚、上記平均粒径は、レーザー光散乱法により測定した体積平均粒径により表示したものである。
上記アクリルエマルション樹脂は、必要に応じて塩基で中和することにより、pH5〜10で用いることができる。これは、このpH領域における安定性が高いからである。この中和は、乳化重合の前または後に、ジメチルエタノールアミン(ジメチルアミノエタノール)やトリエチルアミンなどの3級アミンを系に添加することにより行うことが好ましい。
本発明の水性メタリックベース塗料組成物におけるアクリルエマルション樹脂の含有量(質量%)は、水性メタリックベース塗料組成物中の樹脂固形分の質量に基づいて、20〜60質量%、好ましくは30〜50質量%、より好ましくは35〜45質量%である。
アクリルエマルション樹脂の含有量が、20質量%未満の場合、塗装作業性が低下する等の問題の恐れがあり、60質量%を超過する場合、塗膜性能が低下する等の問題の恐れがある。
メラミン樹脂硬化剤
メラミン樹脂硬化剤としては、例えば、ブチル化メラミン樹脂、メチル化メラミン樹脂およびメチル/ブチル混合アルキル化メラミン樹脂を挙げることができる。なかでも、塗膜形成した場合の塗膜物性または耐水性の観点から、疎水性のメラミン樹脂を用いることが好ましく、上記アルキル基として、ブチルエーテルを有するブチル化メラミン樹脂を用いることが反応性の観点からも好ましい。また、メラミン樹脂硬化剤の水性メタリックベース塗料組成物への配合形態としては、メラミン樹脂の硬化安定性および塗料の貯蔵安定性の観点から、疎水性メラミン樹脂を特定の分散樹脂を用いて水性媒体中に分散した疎水性メラミン樹脂水分散体が好ましい。
上記疎水性メラミン樹脂水分散体としては、疎水性メラミン樹脂を特定のアクリル樹脂と反応させ、水中に分散させることにより得られる平均粒径20〜300nmの疎水性メラミン樹脂水分散体が好ましい。本発明の水性メタリックベース塗料組成物において、このような疎水性メラミン樹脂水分散体を用いた場合、優れた発色性を有する塗膜を得ることができる。平均粒径が20nmを下回ると、塗料固形分の著しい低下が生じ、300nmを上回ると、水分散性が低下することに起因して、形成される塗膜の密着性、表面平滑性が低下する恐れがある。平均粒径は、30〜250nmであることが好ましく、100〜200nmであることがより好ましい。なお、上記平均粒径は、前述したアクリルエマルション樹脂の粒径と同様の方法により測定した値である。
疎水性メラミン樹脂水分散体は、酸価105〜200mgKOH/g、水酸基価50〜200mgKOH/gおよび数平均分子量1000〜5000であるアクリル樹脂の存在下、アクリル樹脂/疎水性メラミン樹脂の質量比(固形分)が5/95〜25/75となるように混合し、70〜100℃の温度で1〜10時間反応して調製することができ、詳細には、酸価105〜200mgKOH/g、水酸基価50〜200mgKOH/g、数平均分子量1000〜5000であるアクリル樹脂と、疎水性メラミン樹脂とを混合・反応する工程(1)、および上記工程(1)で得られた反応生成物を水分散する工程(2)を含む製造方法により得られる疎水性メラミン樹脂水分散体が好ましい。これにより、発色性、リコート密着性、耐チッピング性、耐水付着性を向上させることができる。
上記アクリル樹脂の酸価が105mgKOH/gを下回ると、平均粒径が大きくなり塗料に配合した場合の貯蔵安定性が低下する恐れがある。酸価が200mgKOH/gを上回ると、反応制御が著しく困難になる恐れがある。酸価は、105〜180mgKOH/gであることが好ましい。上記アクリル樹脂の水酸基価が50mgKOH/gを下回ると、平均粒径が大きくなり塗料にした場合の貯蔵安定性が低下する恐れがある。水酸基価が200mgKOH/gを上回ると、反応制御が著しく困難になる恐れがある。水酸基価は60〜180mgKOH/gであることが好ましい。上記アクリル樹脂の数平均分子量が1000を下回ると、粒径が大きくなり塗料にした場合の貯蔵安定性が低下する恐れがある。数平均分子量が5000を上回ると、反応制御が著しく困難になる恐れがある。数平均分子量は、1500〜4000であることが好ましい。なお、上記アクリル樹脂の数平均分子量は、GPC法によるポリスチレン標準で測定した値である。
上記アクリル樹脂は、例えば、水溶性有機溶剤中でカルボン酸基含有不飽和モノマー、水酸基含有不飽和モノマー、必要に応じてその他のエチレン性不飽和モノマーを含むモノマー組成物を、例えば、従来公知の重合開示剤(例えば、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエートなど)および乳化剤(例えば、メチルプロピレンジグリコールなど)の存在下、乳化重合等の公知の重合方法を用いて得ることができる。
上記カルボン酸基含有不飽和モノマーとしては特に限定されず、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、2−アクリロイルオキシエチルフタル酸、2−アクリロイルオキシエチルコハク酸、2−アクリロイルオキシエチルアシッドフォスフェート、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、イソクロトン酸、α−ハイドロ−ω−[(1−オキソ−2−プロペニル)オキシ]ポリ[オキシ(1−オキソ−1,6−ヘキサンジイル)]、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、3−ビニルサリチル酸、3−ビニルアセチルサリチル酸等を挙げることができる。
上記水酸基含有不飽和モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシブチル、アリルアルコール、(メタ)アクリルアルコール、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルのε−カプロラクトン付加物を挙げることができる。これらの中で好ましいものは、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルのε−カプロラクトン付加物等を挙げることができる。
上記その他のエチレン性不飽和モノマーとしては、例えば、エステル部の炭素数が1または2の(メタ)アクリル酸エステル〔(メタ)アクリル酸メチルまたは(メタ)アクリル酸エチル〕;エステル部の炭素数3以上の(メタ)アクリル酸エステル〔例えば、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸t−ブチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタジエニル、(メタ)アクリル酸ジヒドロジシクロペンタジエニル等〕、重合性アミド化合物〔例えば、(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジブチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジオクチル(メタ)アクリルアミド、N−モノブチル(メタ)アクリルアミド、N−モノオクチル(メタ)アクリルアミド、2,4−ジヒドロキシ−4’−ビニルベンゾフェノン、N−(2−ヒドロキシエチル)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシエチル)メタクリルアミド等〕;重合性芳香族化合物〔例えば、スチレン、α−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、パラクロロスチレンおよびビニルナフタレン等〕;重合性ニトリル〔例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等〕;α−オレフィン〔例えば、エチレン、プロピレン等〕;ビニルエステル〔例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等〕;ジエン(例えば、ブタジエン、イソプレン等)等を挙げることができる。
上記疎水性メラミン樹脂は、従来公知のものを使用することができるが、溶解性パラメーターδ(Sp)が9.0≦Sp≦11.5、好ましくは9.5≦Sp≦11.0の範囲のものであることが好ましい。上記Spが9.0未満であると、平均粒径が300nmを超える恐れがあり、11.5を超えると、平均粒径が300nmを超え、また、塗膜にした場合に耐水性等の性能が低下する恐れがある。
上記溶解性パラメーターδ(Sp)は、樹脂の親水性または疎水性の度合いを示す尺度であり、また樹脂間の相溶性を判断する上でも重要な尺度である。一般に、樹脂の溶解性パラメーターδ(Sp)は、溶解性パラメーターδのSpが既知の良溶媒に樹脂を溶解させておき、その溶媒より低Spの貧溶媒および高Spの良溶媒でそれぞれ濁度滴定することにより、当該樹脂のSp値を決定できることが知られている(参考文献1:C.M.Hansen J.Paint.Tech.,39[505]、104(1967)、および参考文献2:小林敏勝 色材、77[4]、188−192(2004))。
例えば、溶解性パラメーターδ(Sp)は、以下に示すサンプル、良溶媒および貧溶媒を用いて、以下に詳細に説明する濁度滴定(測定温度20℃)によって、求めることができる。
サンプル:樹脂0.5gを100mlビーカーに秤量し、良溶媒10mlをホールピペットを用いて加え、マグネチックスターラーにより溶解して得られる測定樹脂サンプル。
良溶媒:アセトン(Hansen(参考文献1)の測定によるSp:δg=9.77)
貧溶媒:ヘキサン(Hansen(参考文献1)の測定によるSp:δpl=7.24)、および、脱イオン水(Hansen(参考文献1)の測定によるSp:δph=23.50)
濁度滴定
50mlのビュレットを用いて貧溶媒であるヘキサンをサンプルに滴下し、濁りが生じた点のヘキサンの滴下量を記録し、用いたヘキサンの体積分率φplを以下の式から求める。
φpl=(濁りが生じた点のヘキサンの滴下量)/
((濁りが生じた点のヘキサンの滴下量)+(良溶媒の容量))
次いで、50mlのビュレットを用いて貧溶媒である脱イオン水をサンプルに滴下し、濁りが生じた点の脱イオン水の滴下量を記録し、用いた脱イオン水の体積分率φphを以下の式から求める。
φph=(濁りが生じた点の脱イオン水の滴下量)/
((濁りが生じた点の脱イオン水の滴下量)+(良溶媒の容量))
ヘキサンを滴下して生じた濁点における樹脂(混合様態)のSp値δml、および脱イオン水を滴下して生じた濁点における樹脂(混合様態)のSp値δmhは、それぞれ、以下の式(1)および式(2)から求めることができ、δmlおよびδmhの平均値が樹脂のSp値(δpoly)であり、以下の式(3)から求めることができる。
δml=φplδpl+(1−φpl)δg 式(1)
δmh=φphδph+(1−φph)δg 式(2)
δpoly=(δml+δmh)/2 式(3)
上記工程(1)では、上記アクリル樹脂の存在下、上記アクリル樹脂/上記疎水性メラミン樹脂の質量比(固形分)が5/95〜25/75となるように混合する工程を包含することが好ましい。上記工程(1)を行うことにより、上記アクリル樹脂と上記疎水性メラミン樹脂との反応生成物を得ることができる。上記混合比が、5/95よりアクリル樹脂の配合量が少ないと、平均粒径が300nmを超える恐れがある。上記混合比が、25/75よりアクリル樹脂の配合量が多いと、塗料のNV(固形分濃度)の著しい低下が生じる恐れや反応制御が著しく困難になる恐れがある。更に好ましくは10/90〜20/80である。
なお、アクリル樹脂と疎水性メラミン樹脂との混合方法は、従来公知の方法により行うことができるが、例えば、予め上記疎水性メラミン樹脂と、上記アクリル樹脂とを上記アクリル樹脂が有機溶剤(例えば、ジプロピレングリコールメチルエーテル等)を溶媒とする溶剤型のアクリル樹脂の状態で混合し、均一な状態になるまで撹拌する行程を包含することができる。その後、アミン(例えば、ジメチルエタノールアミン等)等の塩基性物質または界面活性剤等を使用して水中に分散してもよい。この場合、上記アクリル樹脂は、疎水性メラミン樹脂の保護樹脂として働くので、分散されたメラミン樹脂粒子の安定性が良く、好ましい。
また、本発明では、上記工程(1)において、疎水性メラミン樹脂に対するアクリル樹脂の配合量が少ないため、得られる疎水性メラミン樹脂水分散体を硬化剤として使用した場合、硬化剤としての機能が低下することが少ない。そして、アクリル樹脂の配合量が少ないにもかかわらず、水分散後の平均粒径が20〜300nmである。このため、本発明により得られる疎水性メラミン樹脂水分散体を水性メタリックベース塗料組成物の硬化剤として好適に用いることができる。なお、上記工程(1)において、上記アクリル樹脂、疎水性メラミン樹脂以外に、本発明の効果を疎外しない範囲内で、ポリエステル樹脂等の他の樹脂を含んでもよい。
上記工程(1)において、上記アクリル樹脂と、上記疎水性メラミン樹脂との反応条件は、反応温度が70〜100℃、好ましくは75〜90℃である。また、反応時間は、1〜10時間であることが好ましく、1〜5時間であることがより好ましい。反応温度および反応時間ともに下限未満であると、平均粒径が300nmを超える恐れがある。上限を超えると、反応制御が著しく困難になる恐れがある。
上記加熱混合工程(ホットブレンド工程)を行うことにより、上記アクリル樹脂と上記疎水性メラミン樹脂との一部またはある程度架橋した反応生成物を得ることができる。ある程度架橋させることで、得られたメラミン樹脂分散体の平均粒径が変化し難く、塗料化した後の貯蔵安定性にも優れる。
上記疎水性メラミン樹脂の混合・分散には、ディスパー、ホモミキサー、ミル等を用いることができるが、必要に応じて、上記アミン等の塩基性物質、または界面活性剤等を併用することができる。分散時間を短縮し、得られた分散体を安定化することができる。
上記工程(2)では、上記工程(1)を行うことにより得られた反応生成物を水分散することによって、平均粒径20〜300nmの疎水性メラミン樹脂水分散体を得る工程を行うものである。上記工程(2)を行うことによって、平均粒径20〜300nmの樹脂粒子が水中で分散している水分散体(水分散液)を得ることができる。
上記工程(2)において、上記工程(1)で得られた反応生成物を水分散する方法としては特に限定されず、通常の樹脂の水分散方法を用いることができるが、上記反応生成物を温度50℃以下に冷却した後、水を用いて希釈することによって水分散することが好ましい。これにより、平均粒径20〜300nmの疎水性メラミン樹脂水分散体を好適に得ることができる。50℃以下に冷却しない場合には、平均粒径が20〜300nmのものを得ることができない恐れがある。30〜40℃に冷却した後、水で希釈することによって水分散することがより好ましい。
上記工程(2)において、必要に応じてアミン(例えば、ジメチルエタノールアミンなど)等の塩基性物質を併用することにより、pH=5〜10で用いることができる。これは、このpH領域における疎水性メラミン樹脂水分散体の安定性が高いためである。この中和は、上記アクリル樹脂と上記疎水性メラミン樹脂との反応の前または後に、ジメチルエタノールアミンやトリエチルアミンのような3級アミンを系に添加することにより行うことが好ましい。なかでも、上記アクリル樹脂と上記疎水性メラミン樹脂との反応の後に、3級アミンを添加し、次いで、反応生成物を温度50℃以下に冷却した後、水を用いて希釈することによって水分散することが特に好ましい。これにより、平均粒径20〜300nmの疎水性メラミン樹脂水分散体を好適に得ることができる。
上記硬化剤の他に、塗料一般に用いられているその他の硬化剤を使用することができる。このようなものとして、ブロックイソシアネート樹脂、エポキシ化合物、アジリジン化合物、カルボジイミド化合物、オキサゾリン化合物、金属イオン等が挙げられる。
上記その他の硬化剤の配合量は、水性メタリックベース塗料組成物中の樹脂固形分当たり、0〜40重量%であることが好ましく、1〜35重量%であることが更に好ましい。40重量%を超えると硬く脆い塗膜になる。
上記疎水性メラミン樹脂水分散体の水性メタリックベース塗料組成物への配合量は、塗料内の全樹脂成分と、上記分散体内の疎水性メラミン樹脂との質量混合比(疎水性メラミン樹脂/全樹脂成分)で、10/90〜50/50であることが好ましく、25/75〜45/55であることが更に好ましい。10/90を下回ると塗膜の硬化性が低下し、50/50を上回ると塗膜が硬く脆くなる。
上記水性メタリックベース塗料組成物は、必要によりその他の塗膜形成性樹脂を含んでいてもよい。その他の塗膜形成性樹脂としては、特に限定されるものではなく、水溶性アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等の塗膜形成性樹脂などが利用できる。
また、上記その他の塗膜形成性樹脂は、数平均分子量3000〜50000、好ましくは6000〜30000であることが好ましい。3000より小さいと作業性および硬化性が十分でなく、50000を越えると塗装時の不揮発分が低くなりすぎ、かえって作業性が悪くなる。
上記その他の塗膜形成性樹脂は10〜100mgKOH/g、更に20〜80mgKOH/gの酸価を有することが好ましく、酸価が100mgKOH/gを越えると塗膜の耐水性が低下し、10mgKOH/gを下回ると樹脂の水分散性が低下する。また、その他の塗膜形成性樹脂が、20〜180mgKOH/g、更に30〜160mgKOH/gの水酸基価を有することが好ましく、水酸基価が180mgKOH/gを越えると塗膜の耐水性が低下し、20mgKOH/gを下回ると塗膜の硬化性が低下する。
顔料
顔料としては、光輝性顔料および着色顔料が挙げられる。光輝性顔料としては、形状は特に限定されず、また着色されていてもよいが、例えば、平均粒径(D50)が2〜50μmであり、かつ厚さが0.1〜5μmであるものが好ましい。また、平均粒径が10〜35μmの範囲のものが光輝感に優れ、さらに好適に用いられる。具体的には、アルミニウム、銅、亜鉛、鉄、ニッケル、スズ、酸化アルミニウム等の金属または合金等の無着色あるいは着色された金属製光輝剤およびその混合物が挙げられる。この他に干渉マイカ顔料、ホワイトマイカ顔料、グラファイト顔料などもこの中に含めるものとする。なお、光輝性顔料の平均粒径は、レーザー光回折法により測定することができる。
一方、着色顔料としては、例えば、有機系のアゾキレート系顔料、不溶性アゾ系顔料、縮合アゾ系顔料、ジケトピロロピロール系顔料、ベンズイミダゾロン系顔料、フタロシアニン系顔料、インジゴ顔料、ペリノン系顔料、ペリレン系顔料、ジオキサン系顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリノン系顔料、金属錯体顔料等が挙げられ、無機系では黄鉛、黄色酸化鉄、ベンガラ、カーボンブラック、二酸化チタン等が挙げられ、体質顔料としては、例えば、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、クレー、タルク等が挙げられる。
上記水性メタリックベース塗料組成物中の全顔料濃度(PWC)としては、0.1〜50%であることが好ましい。さらに好ましくは、0.5〜40%であり、特に好ましくは、1.0〜30%である。50%を越えると塗膜外観が低下する。また、光輝性顔料が含まれる場合、その顔料濃度(PWC)としては、一般的に18.0%以下であることが好ましい。この場合、PWCが18.0%を越えると塗膜外観が低下する。さらに好ましくは、0.01〜15.0%であり、特に好ましくは、0.01〜13.0%である。
本発明の水性メタリックベース塗料組成物は、さらに、水に対する溶解度が0.01〜5.0質量%であり、沸点が160〜200℃であるアルコール系有機溶剤および/または水に対する溶解度が0.01〜5.0質量%であり、沸点が205〜240℃であるグリコールエーテル系有機溶剤を含有していてもよい。なお、上記溶解度とは、20℃において水100質量部に溶解する有機溶剤の質量を百分率で示したものである。
アルコール系有機溶剤の水に対する溶解度が0.01質量%未満の場合、塗料粘度が著しく上昇する等の問題の恐れがあり、溶解度が5.0質量%を超過する場合、塗料粘度が著しく低下し、塗装作業性が低下する等の問題の恐れがある。アルコール系有機溶剤の水に対する溶解度は、好ましくは0.05〜3.0質量%である。
アルコール系有機溶剤の沸点が160℃未満である場合、塗装作業性、特に、ワキ性が低下する等の問題の恐れがあり、沸点が200℃を超過する場合、塗装作業性、特に、タレ性が低下する等の問題の恐れがある。アルコール系有機溶剤の沸点は、好ましくは170〜190℃である。
上記アルコール系有機溶剤(溶解度、沸点)は、ヘプタノール(0.5質量%、168℃)、2−エチルヘキシルアルコール(0.1質量%、184℃)およびシクロヘキサノール(4.0質量%、161℃)からなる群から選択され、アクリルエマルション樹脂や、疎水性メラミン樹脂水分散体の安定性(粒径)の観点から、2−エチルヘキシルアルコールが好ましい。
水性メタリックベース塗料組成物におけるアルコール系有機溶剤の含有量は、水性メタリックベース塗料組成物内の樹脂固形分の質量に基づいて、5〜45質量%であり、含有量が5質量%未満であると、皮張りおよび凝集ブツが改善できず、含有量が45質量%を超過すると、ワキ性などの塗装作業性が低下する等の問題の恐れがある。
上記アルコール系有機溶剤を水性メタリックベース塗料組成物に添加すると、塗装時の微粒化が向上するので皮張りおよび凝集ブツを有意に防止することができる。
さらに、本発明の水性メタリックベース塗料組成物に、水に対する溶解度が0.01〜5.0質量%であり、沸点が205〜240℃であるグリコールエーテル系有機溶剤を添加してもよい。
グリコールエーテル系有機溶剤の水に対する溶解度が0.01質量%未満の場合、塗料粘度が著しく上昇する等の問題の恐れがあり、溶解度が5.0質量%を超過する場合、塗料粘度が著しく低下し、塗装作業性が低下する等の問題の恐れがある。グリコールエーテル系有機溶剤の水に対する溶解度は、好ましくは0.05〜3.0質量%である。
グリコールエーテル系有機溶剤の沸点が205℃未満である場合、塗装作業性、特に、ワキ性が低下する等の問題の恐れがあり、沸点が240℃を超過する場合、塗装作業性、特に、タレ性が低下する等の問題の恐れがある。グリコールエーテル系有機溶剤の沸点は、好ましくは210〜230℃である。
上記グリコールエーテル系有機溶剤(溶解度、沸点)は、エチレングリコール モノヘキシルエーテル(ヘキシルグリコール、1.0質量%、208℃)、エチレングリコール モノ2−エチルヘキシルエーテル(2−エチルヘキシルグリコール、0.2質量%、225℃)およびジプロピレングリコール モノブチルエーテル(5.0質量%、215℃)からなる群から選択され、アクリルエマルション樹脂や疎水性メラミン樹脂水分散体の安定性(粒径)の観点から、エチレングリコール モノ2−エチルヘキシルエーテルが好ましい。
水性メタリックベース塗料組成物におけるグリコールエーテル系有機溶剤の含有量は、水性メタリックベース塗料組成物内の樹脂固形分の質量に基づいて、5〜45質量%であり、含有量が5質量%未満であると、皮張りおよび凝集ブツが改善できず、含有量が45質量%を超過すると、ワキ性などの塗装作業性が低下する等の問題の恐れがある。
上記アルコール系有機溶剤に加えて、上記グリコールエーテル系有機溶剤を水性メタリックベース塗料組成物に添加すると、アクリルエマルション樹脂や疎水性メラミン樹脂水分散体の安定性(粒径)に優れている。
本発明の水性メタリックベース塗料組成物がアルコール系有機溶剤およびグリコールエーテル系有機溶剤を含む場合、アルコール系有機溶剤/グリコールエーテル系有機溶剤の質量比は1/1〜3/1であり、質量比が1/1未満である場合、塗料粘性が低下し、塗装作業性の不具合が起こる等の問題の恐れがあり、質量比が3/1を超過する場合、経時でのアクリルエマルション樹脂や疎水性メラミン樹脂水分散体の安定性の低下が起こる等の問題の恐れがある。
本発明の水性メタリックベース塗料組成物において、アルコール系有機溶剤およびグリコールエーテル系有機溶剤を組み合わせて使用することが好ましい。
本発明の水性メタリックベース塗料組成物には、上記成分の他に塗料に通常添加される添加剤、例えば、表面調整剤、分散剤、粘性調整剤、増粘剤、酸化防止剤、紫外線防止剤、消泡剤、pH調整剤等が配合されていてもよい。
水性メタリックベース塗料組成物の製造方法としては、上記成分を均一に分散できれば特に限定はないが、当業者に公知の方法、例えば、ニーダーまたはロールミルなどの方法などが挙げられる。
上述の通り、本発明の水性メタリックベース塗料組成物が、非還元性の二糖類または三糖類(a1)と炭素数2〜4のアルキレンオキシド(a2)との反応生成物を含有する界面活性剤を含有することによって、メタリック塗料組成物の皮張りおよび凝集ブツを抑制および/または防止することができる。さらに、当該水性メタリックベース塗料組成物が、さらに水に対する溶解度が0.01〜5.0質量%であり、沸点が160〜200℃であるアルコール系有機溶剤および/または水に対する溶解度が0.01〜5.0質量%であり、沸点が205〜240℃であるグリコールエーテル系有機溶剤を含むことによって、皮張りおよび凝集ブツを防止することが可能となる。
クリヤー塗料組成物
クリヤー塗料組成物は、メタリックベース塗膜上に塗布され、クリヤー塗膜を形成することができ、メタリックベース塗膜の凹凸、チカチカ等を平滑することができ、また、ベース塗膜を保護し、外観を向上させることができる。
クリヤー塗料組成物としては、特に限定されず、例えば、塗膜形成性樹脂、必要に応じて硬化剤およびその他の添加剤を含む塗料組成物を挙げることができる。
塗膜形成性樹脂としては、特に限定されず、例えば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等が挙げられる。
透明性又は耐酸エッチング性等の点から、上記塗膜形成樹脂としてアクリル樹脂及び/又はポリエステル樹脂と、硬化剤としてアミノ樹脂及び/又はポリイソシアネート樹脂との組み合わせ、あるいは、カルボン酸・エポキシ硬化系を有するアクリル樹脂及び/又はポリエステル樹脂等を用いることが好ましい。
塗膜層間のなじみや反転、又は、タレ等の防止のため、粘性制御剤を添加剤として含有することが好ましい。上記粘性制御剤の添加量は、クリヤー塗料組成物の樹脂固形分100質量部に対して、0.01質量部〜10質量部であり、好ましくは、0.02質量部〜8質量部、より好ましくは、0.03質量部〜6質量部である。添加量が10質量部を超えると、得られた塗膜の外観が低下し、0.01質量部未満であると、粘性制御効果が得られず、塗膜形成時にタレ等の不具合を起こす原因となる。
上記クリヤー塗料組成物の塗料形態としては、有機溶剤型、水性型(水溶性、水分散性、エマルジョン)、非水分散型、粉体型のいずれでもよく、また必要により、硬化触媒、表面調整剤等の添加剤を用いることができる。
なお、上記水性型クリヤー塗料組成物の例としては、上記クリヤー塗料組成物の例として挙げたものに含有される塗膜形成性樹脂を塩基で中和して水性化した樹脂を含有するものも挙げることができる。この中和は重合の前又は後に、ジメチルエタノールアミンおよびトリエチルアミンのような3級アミンを添加することにより行うことができる。
クリヤー塗料組成物の調製方法としては特に限定されず、当業者に公知の方法に従ってクリヤー塗料組成物を調製することができる。また、市販のクリヤー塗料組成物を使用してもよい。
複層塗膜形成方法
本発明の複層塗膜の形成方法は以下の工程を包含する:
電着塗膜などの下塗り塗膜を有していてもよい被塗物(例えば、リン酸塩処理などの化成処理が施されていてもよい鋼板など)に中塗り塗料組成物を塗布して中塗り塗膜を形成する行程(複数の段階に分けて複数回塗装してもよい)、
中塗り塗膜に水性メタリックベース塗料組成物を塗布してメタリックベース塗膜を形成する行程(複数の段階に分けて複数回塗装してもよい)、
メタリックベース塗膜にクリヤー塗料組成物を塗布してクリヤー塗膜を形成する工程(複数の段階に分けて複数回塗装してもよい)。
また、本発明で使用する複層塗膜は、さらに、下層にプライマー、上層にオーバーコートクリアなどの複数の塗膜を適宜含んでいてもよい。
塗料組成物の塗布は、一般に、エアースプレーによる静電塗装によって行われ、例えば、エアー霧化型塗装機(オートREA)、回転遠心霧化型塗装機(ベル、マイクロベル、マイクロマイクロベル、カートリッジベル)等の塗装手段を利用することができる。
また、塗装の際、各塗料組成物は図1に示す塗料循環システムを利用してもよい。詳細には、塗料組成物(1)をサーキュレーションタンク(2)に注入し、攪拌手段(3)(例えば、インペラなど)で機械的に攪拌しながら、塗料組成物(1)を循環ポンプ(4)(例えば、グラコ社製の循環ポンプ)によって、濾過装置(8)(例えば、チッソフィルター(株)社製CP FILTER 150など)および管(5)を通して塗装手段(6)へと搬送する。塗装後、余剰の塗料組成物または未使用の塗料組成物は、管(7)および濾過装置(9)(例えば、(株)カジカコーポレーション社製フィルターバックR−150−NMO−01−ERなど)を介して、再びサーキュレーションタンク(2)へと戻る。管(5)および(7)は、防錆性の観点から、ステンレス製であることが好ましい。塗装の間、塗料組成物を注ぎ足すことも可能であり、サーキュレーションタンク(2)における塗料組成物(1)の液面は、S1〜S3の間を上下し得る。
本発明の複層塗膜の形成方法は、各工程の後、必要に応じて、プレヒート工程を包含していてもよい。なお、プレヒートとは、形成された塗膜を硬化させない程度に加熱乾燥させることを意味し、通常、形成された塗膜を40〜80℃で5〜10分間加熱する。
また、各工程後、それぞれ、焼き付け乾燥工程(例えば、120〜160℃で10〜40分)によって塗膜を硬化させてもよい。
硬化後の膜厚は、例えば、下塗り電着塗膜において15〜25μm、中塗り塗膜において10〜50μmが好ましく、メタリックベース塗膜において10〜35μmが好ましく、クリヤー塗膜において20〜80μmが好ましい。
上記複層塗膜形成方法に用いる本発明の水性メタリックベース塗料組成物は、非還元性の二糖類または三糖類(a1)と炭素数2〜4のアルキレンオキシド(a2)との反応生成物を含有する界面活性剤ならびに特定のアルコール系有機溶剤および/またはグリコールエーテル系有機溶剤を含有するので、塗料組成物の皮張りおよび凝集ブツを有意に抑制および/または防止することができる。
以下、具体的な実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。また、実施例中、「部」は、特に断りのない限り、「質量部」を意味する。
製造例1:アクリルエマルション樹脂Aの製造
反応容器に脱イオン水126.5部を加え、窒素気流中で撹拌しながら80℃に昇温した。次いで、第1段目のα,β−エチレン性不飽和モノマー混合物として、メタクリル酸メチル24.42部、アクリル酸エチル25.78部、スチレン10.00部、アクリルアミド4.00部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル5.80部、アクアロンHS−10(ポリオキシエチレンアルキルプロペニルフェニルエーテル硫酸エステル、第一工業製薬社製)0.5部、アデカリアソープNE−20(α−[1−[(アリルオキシ)メチル]−2−(ノニルフェノキシ)エチル]−ω−ヒドロキシオキシエチレン、旭電化社製、80%水溶液)0.5部および脱イオン水80部からなるモノマー乳化物と、過硫酸アンモニウム0.24部および脱イオン水10部からなる開始剤溶液とを2時間にわたり並行して反応容器に滴下した。滴下終了後、1時間同温度で熟成を行った。
さらに、80℃で第2段目のα,β−エチレン性不飽和モノマー混合物として、アクリル酸エチル24.45部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル2.48部、メタクリル酸3.07部、アクアロンHS−10を0.2部および脱イオン水10部からなるモノマー乳化物と、過硫酸アンモニウム0.06部および脱イオン水10部からなる開始剤溶液とを0.5時間にわたり並行して反応容器に滴下した。滴下終了後、2時間同温度で熟成を行った。
次いで、40℃まで冷却し、400メッシュフィルターで濾過した後、ジメチルアミノエタノール0.32部を加え、pH6.5に調整し、平均粒子径150nm、不揮発分30%、固形分酸価20mgKOH/g、水酸基価40mgKOH/gのアクリルエマルション樹脂Aを得た。
製造例2:水溶性アクリル樹脂B(塗膜形成性樹脂)の製造
反応容器にジプロピレングリコールメチルエーテル23.89部およびプロピレ
ングリコールメチルエーテル16.11部を加え、窒素気流中で混合撹拌しながら105℃に昇温した。次いで、メタクリル酸メチル13.1部、アクリル酸エチル68.4部、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル11.6部およびメタクリル酸6.9部と、ジプロピレングリコールメチルエーテル10.0部およびt−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート1部からなる開始剤溶液とを3時間にわたり並行して反応容器に滴下した。滴下終了後、0.5時間同温度で熟成を行った。
さらに、ジプロピレングリコールメチルエーテル5.0部およびt−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート0.3部からなる開始剤溶液を0.5時間にわたり反応容器に滴下した。滴下終了後、2時間同温度で熟成を行った。
脱溶剤装置により、減圧下(70 Torr)110℃で溶剤を16.11部留去した後、脱イオン水204部およびジメチルアミノエタノール7.14部を加えて水溶性アクリル樹脂Bを得た。得られた水溶性アクリル樹脂Bの不揮発分は30.0%、固形分酸価40mgKOH/g、水酸基価50mgKOH/gであった。
製造例3:メラミン分散用アクリル樹脂の製造
反応容器にMFDG(メチルプロピレンジグリコール、日本乳化剤社製)50部を添加し、窒素気流中で撹拌しながら130℃に昇温した。次いで、メタクリル酸16.9部、アクリル酸メチル5.4部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル14.5部およびアクリル酸エチル54.7部と、ジプロピレングリコールメチルエーテル10.0部およびt−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート13部からなる開始剤溶液とを3時間にわたり並行して反応容器に滴下した。滴下終了後、0.5時間同温度で熟成を行った。
更に、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート0.5部およびジプロピレングリコールメチルエーテル5部からなる開始剤溶液を0.5時間にわたり滴下した。滴下終了後1時間同温度で熟成を行った。次いで、50℃まで冷却し、不揮発分60%、固形分酸価110mgKOH/g、水酸基価70mgKOH/g、数平均分子量3000のアクリル樹脂を得た。
製造例4:疎水性メラミン樹脂水分散体の製造
製造例3のアクリル樹脂8.1部(固形分5部)及び日本サイテック社製ユーバン20SB(完全ブチル化メラミン樹脂、固形分60%。Sp値9.7)50部(固形分30部)を混合し、80℃で4時間撹拌した。その後、ジメチルエタノールアミンを0.8部加えて均一になるまで十分に攪拌し、40℃まで冷却した後、イオン交換水41部を1時間で滴下することにより、平均粒径150nmである疎水性メラミン樹脂水分散体(固形分35%)を得た。
メラミン樹脂「ユーバン20SB」のSp値は、以下の良溶媒および貧溶媒を用いて濁度滴定することによって、測定した(測定温度:20℃)。
良溶媒:アセトン(Sp:δg=9.77)
貧溶媒:ヘキサン(Sp:δpl=7.24)および
脱イオン水(Sp:δph=23.50)
サンプル調製
メラミン樹脂「ユーバン20SB」0.5gを100mlビーカーに秤量し、良溶媒(アセトン)10mlをホールピペットを用いて加え、マグネチックスターラーにより溶解し、測定樹脂サンプルを調製した。
濁度滴定
50mlのビュレットを用いてヘキサンを上記測定樹脂サンプルに滴下し、濁りが生じた点のヘキサンの滴下量を記録した(58.21ml)。用いたヘキサンの体積分率φplは、0.8534であった。
φpl=(58.21)/(58.21+10)≒0.8534
次いで、50mlのビュレットを用いてヘキサンの場合と同様に脱イオン水を上記測定樹脂サンプルに滴下し、濁りが生じた点の脱イオン水の滴下量を記録した(1.74ml)。用いた脱イオン水の体積分率φphは、0.1482であった。
φph=(1.74)/(1.74+10)≒0.1482
上記式(1)、式(2)および式(3)から求めたメラミン樹脂「ユーバン20SB」のSp値(δpoly)は9.7であった。
δml=φpl×δpl+(1−φpl)×δg=(0.8534)(7.24)+(1−0.8534)(9.77)≒7.6109
δmh=φph×δph+(1−φph)×δg=(0.1482)(23.50)+(1−0.1482)(9.77)≒11.8048
δpoly=(δml+δmh)/2=(7.6109+11.8048)/2≒9.7
製造例5:リン酸基含有アクリル樹脂(分散剤)の製造
攪拌機、温度調整器、冷却管を備えた1リットルの反応容器にエトキシプロパノール40部を仕込み、これにスチレン4部、n−ブチルアクリレート35.96部、エチルヘキシルメタアクリレート18.45部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート13.92部、メタクリル酸7.67部、エトキシプロパノール20部に、ホスマーPP(ユニケミカル社製アシッドホスホオキシヘキサ(オキシプロピレン)モノメタクリレート)20部を溶解した溶液40部、およびアゾビスイソブチロニトリル1.7部からなるモノマー溶液121.7部を120℃で3時間滴下した後、1時間さらに攪拌を継続した。得られた樹脂は、酸価105mgKOH/g、うちリン酸基による酸価55mgKOH/g、水酸基価60mgKOH/g、数平均分子量6000のアクリルワニスで、不揮発分が63%であった。
実施例1:水性メタリックベース塗料組成物の製造
製造例1のアクリルエマルション樹脂Aを133.3部、製造例2の水溶性アクリル樹脂Bを50.0部、サンノプコ社製ショ糖ポリエーテル系界面活性剤「SNクリーンアクト82」を8.0部、製造例4の疎水性メラミン樹脂水分散体を101.1部、アルペーストMH−8801(旭化成工業社製アルミニウム製光輝性顔料、有効成分75%)を16.7部、デグサカーボンFW−200P(デグサジャパン株式会社製カーボン黒顔料)を0.5部、製造例5のリン酸基含有アクリル樹脂5.4部、三菱化学社製の2−エチルヘキシルアルコール(2EHOH)を20部(樹脂固形分に対して20質量%)、日本乳化剤社製のエチレングリコール モノ2−エチルヘキシルエーテル(EHG)を20部(樹脂固形分に対して20質量%)、サンノプコ社製粘性調整剤「SNシックナーN−1(固形分25%)」を1.0部、日本ペイント社製架橋樹脂粒子(粘性調整剤、固形分30%)25部および10質量%のジメチルエタノールアミン(DMEA)水溶液2部を添加し、均一分散することにより水性メタリックベース塗料組成物を得た。
実施例2:水性メタリックベース塗料組成物の製造
実施例1に従って、実施例1での2EHOH20部およびEHG20部の代わりに、2EHOHのみを40部を使用して水性メタリックベース塗料組成物を調製した(表1)。
実施例3:水性メタリックベース塗料組成物の製造
実施例1に従って、3.0部のSNクリーンアクト82(界面活性剤)を使用して水性メタリックベース塗料組成物を調製した(表1)。
比較例1〜3:比較水性メタリックベース塗料組成物の製造
実施例1に従って、ただし、界面活性剤(SNクリーンアクト82)非存在下、有機溶剤として、40部の2EHOH(比較例1)、40部のEHG(比較例2)、20部の2EHOHおよび20部のEHG(比較例3)をそれぞれ用いて、比較水性メタリックベース塗料組成物を調製した(表2)。
複層塗膜の形成
リン酸亜鉛処理した厚み0.8mm、縦30cm、横40cmのダル鋼板に、カチオン電着塗料「パワートップU−50」(日本ペイント社製)を、乾燥膜厚が20μmとなるように電着塗装し、160℃で30分間加熱した。更にその塗板に、25秒(No.4フォードカップを使用し、20℃で測定)に、予め希釈されたグレー中塗り塗料「オルガP−30」(日本ペイント社製ポリエステル・メラミン系塗料)を、乾燥膜厚35μmとなるようにエアスプレーで2ステージ塗装し、140℃で30分間、加熱した。
冷却後、実施例の水性メタリックベース塗料組成物を、脱イオン水を用いて30秒(No.4フォードカップを使用し、20℃で測定)に希釈したものを用いて、室温25℃、湿度85%の条件下で、乾燥膜厚20μmとなるように水系塗料塗装用「μμベルCOPES−IV型」(ABBインダストリー社製)で、2ステージ塗装した。2回の塗布の間に、1分間のインターバルをとった。2回目の塗布後、5分間のセッティングを行った。その後、80℃で5分間のプレヒートを行った。
プレヒート後、塗装板を室温まで放冷した後、クリヤー塗料として「マックフローO−1820クリヤー」(日本ペイント社製酸/エポキシ硬化系クリヤー塗料)を、乾燥膜厚40μmとなるように1ステージ塗装し、7分間セッティングした。ついで、塗装板を乾燥機で140℃30分間加熱して、電着塗膜、中塗り塗膜、メタリックベース塗膜およびクリヤー塗膜からなる複層塗膜を有する塗装板を得た。
皮張り性
実施例および比較例の水性メタリックベース塗料組成物の皮張り性を以下の方法および基準で評価した。結果を以下の表1および2に示す。
試験方法
1.実施例または比較例の塗料組成物(150cc)を200mlのP.Pカップ(マイセック社製)にサンプリングし、直ちに塗料組成物をP.Pカップから排出する。
2.塗料組成物が付着したP.Pカップを20℃の恒温室で18時間放置する。あるいは、塗料組成物が付着したP.Pカップを40℃の恒温室で30分間放置する。
3.P.Pカップに再び塗料組成物(150cc)を入れる。
4.P.Pカップを1500rpmで3分間攪拌する。
5.塗料組成物をナイロン200メッシュフィルター(太陽金網社製)を通して濾過した後、P.Pカップを水で濯ぎ、洗浄水もメッシュフィルターを通して濾過し、残渣を確認する。
評価基準
○ :濾過残渣が全く存在しない
○△:濾過残渣がほとんど存在しない
△ :少量の濾過残渣が薄らと付着する
△×:明らかに濾過残渣が存在する
× :濾過残渣が塊として残る
凝集ブツ性
実施例および比較例の水性メタリックベース塗料組成物の凝集ブツ性を以下の方法および基準で評価した。結果を以下の表1および2に示す。
試験方法
1.攪拌子を含む200mlのP.Pカップ(マイセック社製)に塗料組成物(100cc)を加え、スターラー上で常温(約20℃)で3日間攪拌する。
2.塗料組成物を200メッシュフィルターを通して濾過した後、P.Pカップを水で濯ぎ、洗浄水もメッシュフィルターを通して濾過する。
3.P.Pカップ内および攪拌子への塗料組成物の付着状態、および残渣を目視にて観察する。
評価基準
○ :濾過残渣および攪拌子への付着が全くない
○△:濾過残渣および攪拌子への付着がほとんどない
△ :少量の濾過残渣あり、攪拌子に薄らと付着する
△×:明らかに濾過残渣が存在し、攪拌子への付着がある
× :濾過残渣が塊として残り、攪拌子へのかなりの付着がある
Figure 2009006292
Figure 2009006292
ユーバン20SB:日本サイテック社製の完全ブチル化メラミン樹脂(固形分60%)、Sp=9.7
アルペーストMH−8801:旭化成工業社製のアルミニウム製光輝性顔料(有効成分75%)
デグサカーボンFW−200P:デグサジャパン株式会社製カーボンブラック顔料
SNクリーンアクト82:サンノプコ社製ショ糖ポリエーテル系界面活性剤
2EHOH:三菱化学社製の2−エチルヘキシルアルコール
EHG:日本乳化剤社製のエチレングリコール モノ2−エチルヘキシルエーテル
SNシックナーN−1:サンノプコ社製の粘性調整剤(固形分25%)
架橋樹脂粒子:日本ペイント社製の粘性調整剤(固形分30%)
DMEA:日本乳化剤社製の10質量%ジメチルエタノールアミン水溶液
本発明は、非還元性の二糖類または三糖類と炭素数2〜4のアルキレンオキシドとの反応生成物を含有する界面活性剤を含有する水性メタリックベース塗料組成物を提供することができ、上記界面活性剤を水性メタリックベース塗料組成物に添加することによって、塗料組成物における皮張りおよび凝集ブツを抑制および/または防止することができ、外観に優れた複層塗膜を形成することができる。
また、本発明は、被塗物に、中塗り塗膜、本発明の水性メタリックベース塗料組成物のメタリックベース塗膜、およびクリヤー塗膜を順次形成する複層塗膜の形成方法を提供することができ、当該形成方法の過程においても塗料組成物における皮張りおよび凝集ブツを抑制および/または防止することができ、形成される複層塗膜は優れた外観を有する。
図1は、塗料組成物用のサーキュレーションタンクおよび循環システムの模式図である。
符号の説明
1 塗料組成物
2 サーキュレーションタンク
3 攪拌手段
4 循環ポンプ
5 管
6 塗装手段
7 管
8 濾過装置
9 濾過装置
S1 塗料組成物上面
S2 塗料組成物面
S3 塗料組成物下面

Claims (5)

  1. 被塗物に、中塗り塗膜、メタリックベース塗膜およびクリヤー塗膜を順次形成する複層塗膜の形成方法であって、
    前記メタリックベース塗膜を形成する水性メタリックベース塗料組成物が、
    アクリルエマルション樹脂、
    メラミン樹脂硬化剤、
    光輝性顔料、
    非還元性の二糖類または三糖類(a1)と炭素数2〜4のアルキレンオキシド(a2)との反応生成物を含有する界面活性剤、ならびに
    水に対する溶解度が0.01〜5.0質量%であり、沸点が160〜200℃であるアルコール系有機溶剤、および/または、水に対する溶解度が0.01〜5.0質量%であり、沸点が205〜240℃であるグリコールエーテル系有機溶剤をそれぞれ塗料内の樹脂固形分の質量に基づいて5〜45質量%
    含有することを特徴とする、複層塗膜の形成方法。
  2. 前記アクリルエマルション樹脂が、エステル部の炭素数が1または2の(メタ)アクリル酸エステルを65質量%以上含む酸価3〜50mgKOH/gのα,β−エチレン性不飽和モノマー混合物を乳化重合して得られることを特徴とする、請求項1に記載の複層塗膜の形成方法。
  3. 前記界面活性剤が、非還元性の二糖類または三糖類(a1)1モル部と、炭素数2〜4のアルキレンオキシド(a2)47〜100モル部との反応により製造されることを特徴とする、請求項1または2に記載の複層塗膜の形成方法。
  4. 前記アルコール系有機溶剤/前記グリコールエーテル系有機溶剤の質量比が1/1〜3/1であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の複層塗膜の形成方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の複層塗膜の形成方法に用いる水性メタリックベース塗料組成物。
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