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JP2009000916A - インクジェット記録装置及び記録方法 - Google Patents

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JP2009000916A JP2007164186A JP2007164186A JP2009000916A JP 2009000916 A JP2009000916 A JP 2009000916A JP 2007164186 A JP2007164186 A JP 2007164186A JP 2007164186 A JP2007164186 A JP 2007164186A JP 2009000916 A JP2009000916 A JP 2009000916A
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雅章 紺野
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Abstract

【課題】中間転写体上の残留物を確実に除去する。
【解決手段】インクジェットヘッドからインク吐出を行うことによって中間転写体上に画像を形成する画像形成部と、前記中間転写体上に形成された画像を記録媒体に転写する画像転写部と、表面が多孔質体で構成された無端状のクリーニングベルトを含み、前記中間転写体の表面に前記クリーニングベルトを当接させて前記中間転写体上の転写後残留物を除去するクリーニング部と、前記中間転写体及び前記クリーニングベルトの搬送速度に速度差が生じるように、前記中間転写体及び前記クリーニングベルトの搬送制御を行う搬送制御部と、を備えたことを特徴とするインクジェット記録装置を提供することにより、前記課題を解決する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、インクジェット記録装置及び記録方法に係り、特に、中間転写体上に一旦画像を形成してから記録媒体に画像転写を行う転写型のインクジェット記録装置及び記録方法に関する。
インクジェット記録装置は、インクジェットヘッドに形成される多数のノズルからそれぞれインク滴を吐出することによって記録を行うものであり、記録動作時の騒音が低く、ランニングコストが安く、多種多様な記録媒体に対して高品位な画像を記録できることなどから幅広く利用されている。
インクジェット記録装置の中には、インクジェットヘッドから中間転写体に対してインク吐出を行うことによって中間転写体上に一旦画像を形成してから記録媒体に画像転写を行うものが知られている。このような転写型の記録装置によれば、中間転写体上のインク溶媒(例えば、水など)を除去してから記録媒体に画像転写することが可能となり、インク溶媒による画像の滲み、裏抜けや、記録媒体の変形(いわゆるコックリング)などの問題が生じることなく、高品質な画像を得ることができる。
一方、転写型の記録装置では、中間転写体から記録媒体への画像転写が完全に行われず、中間転写体上にインクなどの残留物が残存することがある。中間転写体上の残留物が十分に除去されずに、その後の画像形成、転写プロセスが繰り返し行われると、画像品質の劣化を引き起こす要因となる。そこで、このような問題を解消するために、中間転写体の表面を洗浄するクリーニング部(洗浄部)を備えたものが各種提案されている(例えば、特許文献1〜4参照)。
特許文献1に記載されたインクジェットプリンタでは、フェルトなどの材質で構成されたクリーニング部材を中間転写体(無端ベルト)表面に摺接させることによって残留インクの除去を行っている。
特許文献2に記載されたインクジェットプリンタでは、中間転写体(転写ドラム)の表面材質よりインクと濡れ易い材質で表面が構成されたクリーニング部材(クリーニングローラ)が用いられている。
特許文献3に記載されたインクジェット記録装置では、クリーニング部材を連続或いは間欠的に移動させる際の速度Vaを中間転写体(転写ドラム、転写ベルト)の速度Vbより小さくすることで、中間転写体上の残留インクを除去している。また、この記録装置には、クリーニング能力を半永久的に維持するために、残留インクを拭き取ったクリーニング部材から残留インクを脱色或いは洗浄除去する機構が設けられている。
特許文献4に記載されたインクジェット印刷機では、特許文献2と同様に、中間転写体(ブランケット胴)の表面材質よりインクと濡れ易い材質で表面が構成されたクリーニング部材(クリーニングローラ)が用いられている。また、同文献には、印刷量に応じてフェルトで構成されるクリーニング部材(クリーニングベルト)を巻き取りながら、中間転写体(ブランケット胴)上の残留インクをクリーニング部材に吸着させる態様も開示されている。
特開平5−147207号公報 特開平7−164624号公報 特開2000−127356号公報 特開2002−166532号公報
しかしながら、上述した特許文献1〜4では、中間転写体上の残留物の中には液体成分(液体残留物)と固体成分(固形残留物)の両方が含まれる点については考慮されておらず、中間転写体上から液体残留物及び固形残留物を確実に除去することは難しい。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、中間転写体上の残留物を確実に除去することのできるインクジェット記録装置及び記録方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、インクジェットヘッドからインク吐出を行うことによって中間転写体上に画像を形成する画像形成部と、前記中間転写体上に形成された画像を記録媒体に転写する画像転写部と、表面が多孔質体で構成された無端状のクリーニングベルトを含み、前記中間転写体の表面に前記クリーニングベルトを当接させて前記中間転写体上の転写後残留物を除去するクリーニング部と、前記中間転写体及び前記クリーニングベルトの搬送速度に速度差が生じるように、前記中間転写体及び前記クリーニングベルトの搬送制御を行う搬送制御部と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、表面が多孔質体で構成されたクリーニングベルトを用いて、中間転写体とクリーニングベルトの搬送速度に速度差を生じさせつつ、中間転写体の表面にクリーニングベルトを当接させることで、多孔質体の毛細管力により中間転写体上の液体残留物を吸引除去することができるとともに、上記速度差により生じるシェア力によって中間転写体からクリーニングベルトに固形残留物を高効率で移動させることができ、中間転写体上から固形残留物を除去することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のインクジェット記録装置であって、前記インクジェットヘッドから吐出されるインク中に含有される色材成分を凝集させる成分を含有した処理液を前記中間転写体上に付与する処理液付与部を備えたことを特徴とする。
中間転写体上でインクと処理液を反応させることによって画像形成を行う2液反応方式の記録装置においては、転写後の固形残留物は色材凝集体となり排除力を強くする必要があるが、中間転写体とクリーニングベルトの搬送速度に速度差を設けることで、同速度とする場合に比べて大きな排除力を得ることができ、中間転写体上の固形残留物をより確実に除去することができる。従って、より効果的なクリーニング性能を実現することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載のインクジェット記録装置であって、前記多孔質体の硬さは30〜70°であることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置であって、前記多孔質体の平均空孔径はφ10〜100μmであることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置であって、前記クリーニングベルトを洗浄する洗浄槽を備えたことを特徴とする。
請求項5の態様によれば、永続的なクリーニング性能を維持することが可能となる。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のインクジェット記録装置であって、前記洗浄槽は少なくとも2槽に分離されていることを特徴とする。
請求項6の態様によれば、少なくとも2種類の液での洗浄が可能になる。また、クリーニングベルトの洗浄を行うための槽と、クリーニングベルトのすすぎを行うための槽に分離することができる。また、各槽の液を汚れ状態に応じて槽毎に循環させることも可能となり、クリーニングベルトの洗浄効果を向上させることができる。
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置であって、前記クリーニングベルトの汚れの状態を観察するモニタ部と、前記モニタ部により観察された前記クリーニングベルトの汚れの状態に応じて、前記クリーニングベルトの洗浄モードの切り替えを行うクリーニング制御部を備えたことを特徴とする。
請求項7の態様によれば、クリーニングベルトの汚れがひどくなった場合にはクリーニングベルトの洗浄を強化することが可能となり、クリーニングベルトによるクリーニング性能を維持することができる。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載のインクジェット記録装置であって、前記クリーニング制御部は、前記クリーニングベルトの汚れが基準値を超えたと判断する場合には、前記中間転写体から前記クリーニングベルトを離間させて、前記クリーニングベルトの洗浄を強化することを特徴とする。
請求項8の態様によれば、クリーニングベルトの汚れがひどい場合でも、中間転写体を汚すことなく、クリーニングベルトの洗浄を確実に行うことが可能となる。
請求項9に記載の発明は、請求項5乃至請求項8のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置であって、前記洗浄槽よりも前記クリーニングベルトの搬送方向上流側に、前記クリーニングベルトを構成する多孔質体内部の液体成分を吸引除去する液体吸引部を備えたことを特徴とする。
請求項9の態様によれば、洗浄槽でクリーニングベルトを洗浄する際、前もって多孔質体内部の液体成分(液体残留物)を吸引除去しておくことで、洗浄槽の液汚れを緩和することができ、洗浄槽の液交換/液循環の頻度を低く抑えることが可能となる。
また前記目的を達成するために、請求項10に記載の発明は、インクジェットヘッドからインク吐出を行うことによって中間転写体上に画像を形成する工程と、前記中間転写体上に形成された画像を記録媒体に転写する工程と、表面が多孔質体で構成された無端状のクリーニングベルトを前記中間転写体の表面に当接させて、前記中間転写体上の転写後残留物を除去する工程と、前記中間転写体及び前記クリーニングベルトの搬送速度に速度差が生じるように、前記中間転写体及び前記クリーニングベルトの搬送制御を行う工程と、を含むことを特徴とするインクジェット記録方法を提供する。
本発明によれば、表面が多孔質体で構成されたクリーニングベルトを用いて、中間転写体とクリーニングベルトの搬送速度に速度差を生じさせつつ、中間転写体の表面にクリーニングベルトを当接させることで、多孔質体の毛細管力により中間転写体上の液体残留物を吸引除去することができるとともに、上記速度差により生じるシェア力によって中間転写体からクリーニングベルトに固形残留物を高効率で移動させることができ、中間転写体上から固形残留物を除去することができる。
以下、添付図面に従って本発明の好ましい実施の形態について詳説する。
図1は、本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置の全体構成を示した概略構成図である。図1に示すインクジェット記録装置10は、中間転写体12に処理液を付与する処理液付与部14と、シアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の各色のインクに対応して設けられた複数のインクジェットヘッド(以下、単に「ヘッド」という。)16(16C、16M、16Y、16K)を有する印字部(画像形成部)18と、インクと処理液の反応によりインクと処理液の混合液が色材凝集体と溶媒に分離した状態になった後の中間転写体12上の溶媒分の除去を行う溶媒除去部20と、中間転写体12上に形成されたインク画像(以下、単に「画像」という。)を記録媒体22に転写する転写部24と、中間転写体12上の残留インクを除去するクリーニング部26と、を備えている。
本例で用いる各色のインクは、色材(着色剤)として顔料を含有した顔料インク、又は染料を含有した染料インクである。また、処理液は、インクと反応してインクに含有される色材(顔料又は染料)を凝集(非分散化又は不溶化)させる成分を含有した液体である。各色のインク及び処理液は公知のものを用いればよく、例えば、インクは溶媒としての水、色材(顔料、又は染料)、水溶性有機溶媒、表面張力調整剤(界面活性剤)、及びその他の添加剤を含んで構成され、処理液は溶媒としての水、水溶性有機溶媒、表面張力調整剤(界面活性剤)、色材凝集剤を含んで構成される。これらの具体的な説明については省略する。
図1に示すように、中間転写体12には無端状のベルト部材が用いられている。この無体状ベルト部材よりなる中間転写体12は、複数のローラ32に巻き掛けられており、少なくとも印字部18を構成する各ヘッド16のノズル面(インク吐出面)と対向するベルト面の範囲は、印字部18により画像(インク画像)が形成される領域として水平面(フラット面)をなすように構成されている。また、中間転写体12の全体又は少なくとも印字部18から吐出されるインクが着弾する画像形成領域は、樹脂、金属、ゴムなど、インク液滴が浸透しない性質(非浸透性)を有する材料で構成される。
中間転写体12の表面に用いられる好ましい材料としては、例えば、ポリイミド系樹脂、シリコン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリブタジエン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、フッ素系樹脂等の公知の材料が挙げられる。
中間転写体12の表面層の表面張力は、10mN/m以上50mN/m以下が望ましい。表面張力が50mN/mより大きいと、記録媒体22との表面張力差がなくなり、インク画像(インク凝集体)の転写性が悪化する。一方、表面張力が10mN/mより小さいと、処理液の濡れ性を考慮すると、処理液の表面張力を表面層の表面張力より小さくする必要があり、処理液の表面張力を10mN/m以下とすることが困難であり、設計自由度が狭まる。
また、中間転写体12の表面層には表面粗さ(Ra)が0.3μm程度の凹凸があることが望ましく、色材の移動が抑制される効果がある。
中間転写体12が掛け渡されている複数のローラ32のうち、少なくとも1つのローラにモータの動力が伝達されることにより、中間転写体12は図1の反時計回り方向に駆動される。本例では、ローラ32Aがモータの動力が伝達される駆動ローラ(主ローラ)となっている。
中間転写体12に処理液を付与する処理液付与部14は、塗布ローラ34を含んで構成され、塗布ローラ34は中間転写体12を挟んでローラ32Bに対向する位置に配置され、中間転写体12に従動して回転可能、或いは、中間転写体12とは独立して回転可能に構成される。処理液供給手段(不図示)により塗布ローラ34の表面に処理液が供給され、塗布ローラ34が中間転写体12の表面(記録面)に当接しながら回転することにより、塗布ローラ34の表面の処理液が中間転写体12に付与される。
中間転写体12に付与される処理液の厚さ(塗布厚)は、3〜10μmの範囲で設定することが好ましい。塗布ローラ34により塗布される処理液の厚さが薄すぎると塗布ムラが発生する一方で、その厚さが厚すぎると溶媒除去の負担が増加してしまうためである。特に、処理液の厚さは、下流側の印字部18にて付与されるインクの厚さより厚いことが望ましい。インクの厚さに比べて薄くなるように処理液が付与されると、インク滴表面と空気層に界面ができて、表面張力により液滴の合一(着弾干渉)が発生するためである。
塗布ローラ34は多孔質材料や表面に凹凸がある材料が望ましく、例えばグラビアロール状のものなどを用いることができる。
本実施形態においては、処理液付与手段として塗布ローラ34を用いて処理液の塗布を行っているが、本発明の実施に際しては特に限定されるものではなく、ブレードを用いて処理液を塗布する方式、スプレー或いはインクジェットヘッドを用いて処理液を付与する方式などを適宜適用することができる。特に、インクジェットヘッドを用いる場合、記録画像に応じたパターン状に処理液を正確に付与することができる。
処理液付与部14より下流側に配置される印字部18には、中間転写体12の搬送方向に沿って上流側からベルト面に沿ってシアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の順に各色インクに対応したヘッド16C、16M、16Y、16Kが設けられている。
各ヘッド16(16C、16M、16Y、16K)は、中間転写体12における画像形成領域の最大幅に対応する長さを有し、画像形成領域の全幅にわたってインク吐出口(ノズル)が複数配列されたフルライン型のヘッドで構成される。各ヘッド16は、中間転写体12の搬送方向と直交する方向に延在するように固定設置される。中間転写体12を搬送しつつ各ヘッド16C、16M、16Y、16Kからそれぞれ色インクを吐出することにより、中間転写体12上にインク画像を形成し得る。
このように、中間転写体12の画像形成領域の全幅をカバーするノズル列を有するフルラインヘッドがインク色毎に設けられる構成によれば、中間転写体12の搬送方向(副走査方向)について中間転写体12と印字部18を相対的に移動させる動作を1回行うだけで(即ち、1回の副走査で)、中間転写体12の画像形成領域に画像を記録することができる。これにより、ヘッドが中間転写体12の搬送方向と直交する方向(主走査方向)に往復動作するシリアル型ヘッドに比べて高速印字が可能であり、プリント生産性を向上させることができる。
本実施形態では、一例として、印字部18をフルラインヘッドで構成する態様を例示したが、本発明の実施に際しては特に限定されるものではなく、印字部18がシリアル型ヘッドで構成されていてもよいのはもちろんである。
本例で用いるヘッド16は、インク吐出方式として、圧電素子の変位を利用してインク吐出を行う圧電方式、発熱素子で生じる熱エネルギーを利用してインク吐出を行うサーマル方式、その他各種方式を適宜採用することができる。
本例では、CMYKの標準色(4色)の構成を例示したが、インク色や色数の組み合わせについては本実施形態に限定されず、必要に応じて淡インク、濃インク、その他色インクを追加してもよい。例えば、ライトシアン、ライトマゼンダなどのライト系インクを吐出するインクジェットヘッドを追加する構成も可能であり、各色ヘッドの配置順序についても特に限定されるものではない。
各ヘッド16に供給するインクを貯蔵しておくインク貯蔵/装填部(不図示)には、各ヘッド16に対応する色インクを貯蔵するインクタンクが設けられており、各タンクは所要の流路を介してヘッド16と連通されている。インク貯蔵/装填部は、インク残量が少なくなるとその旨を報知する報知手段(表示手段、警告音発生手段)を備えるとともに、色間の誤装填を防止するための機構を有している。
印字部18より下流側に配置される溶媒除去部20には、溶媒除去ローラ36が設けられている。本例では、2つの溶媒除去ローラ36A、36Bが中間転写体12を挟んでローラ32C、32Dにそれぞれ対向する位置に設けられている。溶媒除去ローラ36(36A、36B)は少なくとも表面が多孔質体で構成されたローラ状部材であり、中間転写体12の表面(記録面)に当接させるように配置される。
溶媒除去ローラ36の表面エネルギーは中間転写体12より小さく、30mN/m以下であることが望ましい。インク凝集体は付着せず、溶媒のみを除去可能とするためである。他の態様として、エアナイフで余剰な溶媒を中間転写体12から取り除く方式、加熱して溶媒を蒸発させ除去する方式などがある。溶媒除去方式としてはいずれでもよいが、好ましくは、熱によらない方式を用いる方がよい。中間転写体12の表面を加熱又は中間転写体12上の凝集体に熱を付与して溶媒を蒸発させる手段では、凝集体の過剰加熱により、溶媒を過剰除去し転写時において好ましい凝集体の粘弾性を維持できず、かえって転写性を低下することがある。中間転写体12の熱によるインクジェットヘッドのインク吐出特性への影響も懸念される。
溶媒除去部20では、溶媒除去ローラ36によって中間転写体12上の溶媒除去が行われる。このため、中間転写体12上に処理液が多く付与されるような場合でも、溶媒除去部20で溶媒が除去されるため、下流側の転写部24で記録媒体22に多量の溶媒(分散媒)が転写されることはない。従って、記録媒体22として紙が用いられるような場合でも、カール、カックルといった水系溶媒に特徴的な問題が発生しない。
溶媒除去部20によって、インク凝集体から過剰な溶媒を除去することによって、凝集体を濃縮し、より内部凝集力を高めることができる。また、溶媒除去によるインク凝集体の濃縮により、記録媒体22に転写後も定着性や光沢性を画像に付与することができる。
なお、溶媒除去部20によって、溶媒すべてを除去することは必ずしも必要ではない。過剰に除去しすぎてインク凝集体を濃縮しすぎると、インク凝集体の中間転写体12への付着力が強くなりすぎて、転写に過大な圧力を必要とするため好ましくない。むしろ転写性に好適な粘弾性を保つためには、少量残留させるのが望ましい。溶媒を少量残留させることで得られる効果として、凝集体は疎水性であり、揮発しにくい溶媒成分(主にグリセリンなどの有機溶剤)は親水性であるので、インク凝集体と残留溶媒成分は溶媒除去実施後分離し、残留溶媒成分からなる薄い液層がインク凝集体と中間転写体12との間に形成される。従って、インク凝集体の中間転写体12への付着力は弱くなり、転写性向上に有利である。
また、溶媒除去部20には、溶媒除去ローラ36の表面近傍に開口する吸引口38aが形成された吸引ポンプ38が溶媒除去ローラ36毎に設けられており、吸引ポンプ38を駆動させることで溶媒除去ローラ36の多孔質体内部の液体成分(溶媒)を吸引口38aを介して吸引除去することができる。
転写部24は、ヒータが内蔵された加熱加圧ローラ40を含んで構成される。具体的には、図1に示すように、2つの加熱加圧ローラ40A、40Bがローラ32E、32Fにそれぞれ対向する位置に配置され、これらの間(加熱加圧ローラ40A及びローラ32E間、加熱加圧ローラ40B及びローラ32F間)に中間転写体12及び記録媒体22を挟み、所定の温度に加熱しながら、所定の圧力(ニップ圧)で加圧することにより、中間転写体12上の画像を記録媒体22に転写する構成となっている。
加熱温度は60℃〜170℃が望ましく、転写性の観点から100℃〜150℃が更に望ましい。170℃以上だと中間転写体12の変形等の問題があり、60℃以下だと転写性が悪化する。
転写時のニップ圧を調整するための手段としては、例えば、加熱加圧ローラ40を図1の上下に移動させる機構(不図示)が設けられる。
本例の転写部24には、更に、加熱加圧ローラ40A、40Bと同一構造を有する小ローラ42A、42Bが加熱加圧ローラ40A、40Bの間に設けられるとともに、これら小ローラ42A、42Bに対向する位置に支持部材44が設けられる。加熱加圧ローラ40A、40Bだけでなく小ローラ42A、42Bによって中間転写体12及び記録媒体22を加熱加圧することによって、更なる安定転写が可能となっている。
転写部24の後段には、記録媒体22に転写された画像を定着させる定着部46が設けられる。定着部46は、ヒータが内蔵された定着ローラ48を含んで構成される。転写部24にて画像が転写された記録媒体22は、中間転写体12から剥離された後に定着ローラ48とバックアップローラ49との間に送り込まれ、バックアップローラ49で支持しながら定着ローラ48によって加熱加圧することによって、記録媒体22上の画像の定着が行われる。
本例のインクジェット記録装置10は、記録媒体22の記録面を反転させる機構(反転機構)50を備えている。不図示の選択手段(操作手段)によって片面記録が選択されている場合には、転写部24で記録媒体22の一方の面に画像転写が行われ、定着部46で画像定着が行われた後、片面記録された記録媒体22は排紙部(不図示)に送られる。一方、両面記録が選択されている場合には、転写部24で記録媒体22の一方の面に画像転写が行われ、定着部46で画像定着が行われた後、片面記録された記録媒体22は反転機構50に送られる。そして、反転機構50で記録媒体22の記録面の反転が行われた後、その記録媒体22は転写部24に再び送り込まれる。その後、転写部24で記録媒体22の他方の面に画像転写が行われ、定着部46で画像定着が行われた後、両面記録された記録媒体22は排紙部に送られる。
転写部24より下流側には、中間転写体12に対向する位置に冷却部52が配置される。冷却部52は、ヒートシンク、及び冷却ファンを含んで構成され、記録媒体22が剥離された後の中間転写体12に対してヒートシンクと冷却ファンにより排熱することで中間転写体12を冷却する。冷却ファンによる冷却温度は調整可能であることが望ましい。また、冷却部52は、流水循環による水冷方式を用いてもよい。また、冷却部52は、転写部24にて加熱された中間転写体12を所望の温度まで冷却するように搬送時間(冷却時間)が確保されている構成となっている。
冷却部52より下流側には、転写部24にて画像転写が行われた後の中間転写体12の表面の洗浄を行うクリーニング部(洗浄部)26が設けられている。クリーニング部26は、クリーニングベルト54を含んで構成され、中間転写体12の表面にクリーニングベルト54を当接させて中間転写体12上の転写後残留物の除去が行われる。
クリーニングベルト54は、表面が多孔質体で構成された無端状のベルト部材であり、複数のローラ56に巻き掛けられた構造となっている。クリーニングベルト54としては、ベルト支持体としてポリイミドベルトを用い、ポリイミドベルトにポリウレタンやPVAを材質とした多孔質体を張り合わせたものが好ましい。本例では、ポリイミドベルトに東洋ポリマー製ルビーセルを貼り付けて、ベルト表面を多孔質体としたクリーニングベルト54が用いられる。
クリーニングベルト54の表面を構成する多孔質体の硬さ(硬度)は30〜70°の範囲であることが好ましい。なお、多孔質体の硬さはアスカーC型硬度計にて測定したものとする。多孔質体の硬さが30°より柔らかくなるとつぶれすぎて水分吸収性が損なわれる一方で、70°より硬くなるとベルト可撓性が損なわれるためである。
また、多孔質体の平均空孔径はφ100μm以下であることが好ましい。平均空孔径が小さいほど高速での給水が可能となる。ただし、平均空孔径がφ10μmより小さくなると、一度吸収された水分を取り除きづらくなり、リフレッシュさせる為の負荷が大きくなることから、多孔質体の平均空孔径はφ10μm以上であることがより好ましい。
クリーニングベルト54が掛け渡されている複数のローラ56のうち、少なくとも1つのローラにモータの動力が伝達されることにより、クリーニングベルト54は図1の時計回り方向に駆動される。本例では、ローラ56Aがモータの動力が伝達される駆動ローラ(主ローラ)となっている。
特に本実施形態では、後述する搬送系制御部108(図2参照)によって、中間転写体12にクリーニングベルト54が当接する部分(当接部)において、中間転写体12の搬送速度V1とクリーニングベルト54の搬送速度V2に速度差が生じるように、中間転写体12及びクリーニングベルト54の搬送制御が行われる。クリーニングベルト54の搬送速度V2は、中間転写体12の搬送速度V1より速くてもよいし(V1<V2)、遅くてもよい(V1>V2)。
中間転写体12の搬送速度V1とクリーニングベルト54の搬送速度V2の速度差が次式{(|V2−V1|/V1)×100}[%]で表されるとしたとき、その速度差は2〜7%の範囲であることが好ましい。速度差が小さすぎると(2%未満だと)、中間転写体12の表面の残存物の拭き取り効率が悪くなる一方で、速度差が大きすぎると(7%より大きいと)、ベルト同士の擦れによるシステムの負荷やベルトの耐久性の問題が大きくなるためである。従って、上記範囲の速度差が生じた状態で、中間転写体12の表面にクリーニングベルト54を当接させてクリーニングを行う態様が好ましい。
本実施形態のインクジェット記録装置10には、ローラ32Aに対向して配置されるローラ56Aを図1の左右に移動させる機構(不図示)が設けられており、中間転写体12の表面をクリーニングする場合にはクリーニングベルト54が中間転写体12に当接するようにローラ32A側(図1の左方向)にローラ56Aを移動させる一方で、後述するようにクリーニングベルト54の洗浄を強化する必要があると判断される場合や装置停止又は休止時には、クリーニングベルト54が中間転写体12から離間するようにローラ32Aとは反対側(図1の右方向)にローラ56Aを移動させる。
中間転写体12とクリーニングベルト54の間の押圧は0.2〜1.0MPaの範囲であることが好ましい。押圧が0.2MPa未満だと中間転写体12の表面の残存物の拭き取り効率が悪くなる一方で、速度差が1.0MPaより大きくなるとシステムの負荷やベルトの耐久性の問題が大きくなるためである。
表面が多孔質体で構成されたクリーニングベルト54を用いて、中間転写体12とクリーニングベルト54の搬送速度に速度差を生じさせつつ、中間転写体12の表面にクリーニングベルト54を当接させることで、多孔質体の毛細管力によって中間転写体12上の液体残留物を吸引除去することができるとともに、上記速度差により生じるせん断方向に働くせん断力によって中間転写体12からクリーニングベルト54に固形残留粒を高効率で移動させることができ、中間転写体12上から固形残留物を除去することができる。
なお、中間転写体12上に液体残留物のみが存在することが分かっているような場合(例えば、パージ時の処理など)には、中間転写体12とクリーニングベルト54の搬送速度を等しくして、中間転写体12の搬送負荷を小さくする態様もあり得る。
中間転写体12とクリーニングベルト54の当接部より上流側には、中間転写体12の表面にクリーニング助剤を付与するクリーニング助剤付与部58が設けられることが好ましい。本例では、クリーニング助剤付与部58は、中間転写体12の表面に当接する無端状のベルト60を中間転写体12の搬送に応じて従動回転させながら、容器62内部のクリーニング助剤をベルト60の表面に付着させ、ベルト60を介して中間転写体12にクリーニング助剤が付与される構成となっている。中間転写体12の表面にクリーニング助剤を付与しておくことで、クリーニングベルト54によって中間転写体12の表面から残留物(液体残留物、固形残留物)を容易に除去することができる。
このようにクリーニングベルト54によって中間転写体12の表面の残留物が除去されることによって、その後の転写プロセスにおいて画像品質が低下することなく良好な転写画像を記録媒体22上に得ることができる。
ところで、中間転写体12上の残留物(液体残留物、固形残留物)はクリーニングベルト54に移されることになるが、その残留物がクリーニングベルト54に蓄積され続けると、クリーニングベルト54のクリーニング性能の低下によって中間転写体12の表面の残留物を十分に除去することができなくなり、転写画像の品質低下を招く要因となることが考えられる。そこで、本実施形態のインクジェット記録装置10には、クリーニングベルト54のクリーニング性能を永続的に維持するために、クリーニングベルト54に移った液体残留物の除去を行う液体吸引部64と、固形残留物の除去を行うベルト洗浄部66が設けられる。
液体吸引部64には、クリーニングベルト54の表面近傍に開口する吸引口68aが形成された吸引ポンプ68が設けられており、吸引ポンプ68を駆動することでクリーニングベルト54の多孔質体内部の液体残留物を吸引口68aを介して吸引除去することが可能となっている。なお、吸引ポンプ68により吸引された液体残留物は廃液タンク(不図示)に回収される。
ベルト洗浄部66には、洗浄槽70が設けられており、複数のローラ56にガイドされたクリーニングベルト54の一部が洗浄槽70内部を通過することによって、中間転写体12からクリーニングベルト54に移った固形残留物が洗浄除去される構成となっている。
洗浄槽70は少なくとも2槽に分かれていることが好ましい。例えば、図1に示した例のように、洗浄槽70が2槽に分かれて構成される場合には、第1槽72Aでクリーニングベルト54の洗浄を行い、第2槽72Bでクリーニングベルト54のすすぎを行うことが可能となり、クリーニングベルト54の固形残留物を効率的に除去することができる。また、洗浄槽70が3層以上に分かれて構成される場合には、洗浄やすすぎを複数に分けて段階的に繰り返し行うことが可能となり、クリーニングベルト54の固形残留物の除去効果を更に向上させることができる。
第1槽72A内部には、洗浄液が貯留されるとともに、クリーニングベルト54を挟んでローラ56C、56Dにそれぞれ対向する位置にブラシローラ76A、76Bが設けられている。ブラシローラ76A、76Bはクリーニングベルト54の表面を圧接しながら、クリーニングベルト54の搬送に応じて従動回転することにより、クリーニングベルト54の固形残留物を除去(排除)する。また、第1槽72Aにはポンプ74Aが接続されており、洗浄液の汚れに応じてポンプ74Aを駆動させることにより、第1槽72A内の洗浄液の循環が行われ、適宜新しい洗浄液に交換される。
同様に、第2槽72Bにはすすぎ液(例えば、水など)が貯留されるとともに、すすぎ液を交換するためにポンプ74Bが接続されている。すすぎ液の汚れに応じてポンプ74Bを駆動させることにより、第2槽72B内のすすぎ液の循環が行われ、適宜新しいすすぎ液に交換される。
なお、装置停止時には洗浄槽70の各槽72A、72Bから液抜きが行われ、クリーニングベルト54が液中に浸らないよう状態で停止される。これにより、クリーニングベルト54の劣化などを防止することができる。
ベルト洗浄部66(洗浄槽70)よりもクリーニングベルト54の搬送方向上流側に液体吸引部64を配置しておくことで、洗浄槽70でクリーニングベルト54の洗浄を行うよりも前に、クリーニングベルト54の多孔質内部の液体成分(液体残留物)が吸引除去されるので、洗浄槽70の液汚れを緩和することができ、洗浄槽70の液交換/液循環の頻度を低く抑えることが可能となる。
更に、本実施形態のインクジェット記録装置10には、ベルト洗浄部66よりも下流側に、ベルト乾燥部80及びモニタ部82が順次配置される。
ベルト乾燥部80は、例えばヒータなどを含んで構成され、洗浄部66にて洗浄されたクリーニングベルト54を表面側から乾燥を行う。
ベルト乾燥部80よりも下流側に配置されるモニタ部82は、例えばCCDなどを含んで構成され、クリーニングベルト54の汚れ状態を表面側からモニタリング(観察)を行う。モニタ部82により観察された結果は後述するクリーニング制御部112(図2参照)に送られる。クリーニング制御部112は、クリーニングベルト54の汚れの程度が基準値(閾値)を超えたと判断する場合には、中間転写体12からクリーニングベルト54が離間するようにローラ56Aをローラ32A側とは反対側(図1の右方向)に移動させて、例えば、クリーニングベルト54の搬送時間を遅くしたり、クリーニングベルト54を複数周回させたり、これらを組み合せるなどの方法によって、クリーニングベルト54のクリーニングを強化する。なお、中間転写体12からクリーニングベルト54が離間している間は、中間転写体12の残留物を除去することはできないので、中間転写体12や記録媒体22の搬送を停止して、中間転写体12への画像形成から記録媒体22への画像転写までの工程を行わないようにすることが好ましい。
図2はインクジェット記録装置10のシステム構成を示す要部ブロック図である。図2に示すように、インクジェット記録装置10は、通信インターフェース120、システムコントローラ102、画像メモリ104、ROM106、搬送系制御部108、処理液付与制御部109、溶媒除去制御部110、クリーニング制御部112、プリント制御部114、画像バッファメモリ116、ヘッドドライバ118などを備えている。
通信インターフェース120は、ホストコンピュータ100から送られてくる画像データを受信するインターフェース部である。通信インターフェース120にはUSB(Universal Serial Bus)、IEEE1394、イーサネット(登録商標)、無線ネットワークなどのシリアルインターフェースやセントロニクスなどのパラレルインターフェースを適用することができる。この部分には、通信を高速化するためのバッファメモリ(不図示)を搭載してもよい。
ホストコンピュータ100から送出された画像データは通信インターフェース120を介してインクジェット記録装置10に取り込まれ、一旦画像メモリ104に記憶される。画像メモリ104は、通信インターフェース120を介して入力された画像を一旦格納する記憶手段であり、システムコントローラ102を通じてデータの読み書きが行われる。画像メモリ104は、半導体素子からなるメモリに限らず、ハードディスクなど磁気媒体を用いてもよい。
システムコントローラ102は、通信インターフェース120、画像メモリ104、搬送系制御部108、溶媒除去制御部110、クリーニング制御部112等の各部を制御する制御部である。システムコントローラ102は、中央演算処理装置(CPU)及びその周辺回路等から構成され、ホストコンピュータ100との間の通信制御、画像メモリ104の読み書き制御等を行うとともに、各制御部108、110、112に接続されるモータなどを制御する制御信号を生成する。
ROM106には各種プログラムが格納されており、システムコントローラ102の指令に応じて、制御プログラムが読み出され、実行される。ROM106に代えて、磁気ディスクなどを用いてもよい。また、外部インターフェースを備え、メモリーカードやPCカードを用いてもよい。もちろん、これらの記憶媒体のうち、複数の記憶媒体を備えていてもよい。なお、ROM106は動作パラメータなどの記憶手段(不図示)と兼用してもよい。
搬送系制御部108は、システムコントローラ102からの指示に従って、搬送系のモータ124やヒータ126の制御を行う制御部である。モータ124には、中間転写体12、記録媒体22、クリーニングベルト54の搬送をするために用いられるモータや、冷却部52に設けられる冷却ファンを駆動するためのモータなどが含まれる。ヒータ126には、転写部24や定着部46にて用いられるヒータなどが含まれる。
処理液付与制御部109は、システムコントローラ102からの指示に従って、処理液付与部14に設けられる塗布ローラ34に動力が伝達されるモータ127の制御を行う制御部である。処理液付与制御部109には、モータ127を駆動する駆動回路を含んで構成される。
溶媒除去制御部110は、システムコントローラ102からの指示に従って、溶媒除去部20に設けられるモータ128やポンプ130の制御を行う制御部である。モータ128には、溶媒除去ローラ36の移動機構の一部を構成するモータなどが含まれる。ポンプ130は、溶媒除去ローラ36に付随して設けられる吸引ポンプ38に相当する。溶媒除去制御部110は、モータ128の駆動を制御して溶媒除去ローラ36と中間転写体12との離間距離が最適化されるように中間転写体12上の溶媒量に応じて適宜調整するとともに、ポンプ130(吸引ポンプ38)の駆動を制御して溶媒除去ローラ36に吸収された溶媒を吸引除去する。
クリーニング制御部112は、システムコントローラ102からの指示に従って、クリーニング部26に設けられるモータ132、ヒータ134、ポンプ136の制御を行う制御部である。モータ132には、ローラ56Aの移動機構の一部を構成するモータなどが含まれる。ヒータ134には、乾燥部80に設けられるヒータなどが含まれる。ポンプ136には、液体吸引部64に設けられる吸引ポンプ68や、ベルト洗浄部66に設けられるポンプ74A、74Bなどが含まれる。
また、クリーニング制御部112にはモニタ部82により観察されたクリーニングベルト54の表面の汚れ状態が通知される構成となっている。クリーニング制御部112は、クリーニングベルト54の表面の汚れ状態が基準値(閾値)を超えるか否か判断を行い、基準値を超えたと判断する場合には通常モードからクリーニングモードに遷移し、モータ132の駆動を制御して中間転写体12からクリーニングベルト54を離間させた状態にして、クリーニングベルト54のクリーニングを強化する。具体的には、クリーニングベルト54の搬送速度を遅くする方法やクリーニングベルト54を複数周回させる方法、或いは、これらの方法を組み合せた方法などが挙げられる。その後、クリーニング制御部112はモニタ部82から通知されるクリーニングベルト54の表面の汚れ状態が基準値未満となったと判断すると、クリーニングモードから通常モードに遷移し、モータ132の駆動を制御して中間転写体12にクリーニングベルト54が当接した状態にする。
プリント制御部114は、システムコントローラ102の制御に従い、画像メモリ104内の画像データから印字制御用の信号を生成するための各種加工、補正などの処理を行う信号処理機能を有し、生成した印字制御信号(ドットデータ)をヘッドドライバ118に供給する制御部である。プリント制御部114において所要の信号処理が施され、該画像データに基づいてヘッドドライバ118を介して各ヘッド16C、16M、16Y、16Kのインク滴の吐出量や吐出タイミングの制御が行われる。これにより、所望のドットサイズやドット配置が実現される。
プリント制御部114には画像バッファメモリ116が備えられており、プリント制御部114における画像データ処理時に画像データやパラメータなどのデータが画像バッファメモリ42に一時的に格納される。なお、図2において画像バッファメモリ116はプリント制御部114に付随する態様で示されているが、画像メモリ104と兼用することも可能である。また、プリント制御部116とシステムコントローラ102とを統合して1つのプロセッサで構成する態様も可能である。
ヘッドドライバ118は、プリント制御部114から与えられる印字データに基づいて、各ヘッド16C、16M、16Y、16Kのアクチュエータを駆動するための駆動信号を生成し、アクチュエータに生成した駆動信号を供給する。ヘッドドライバ118にはヘッドの駆動条件を一定に保つためのフィードバック制御系を含んでいてもよい。
本実施形態のインクジェット記録装置10によれば、表面が多孔質体で構成されたクリーニングベルト54を用いて、中間転写体12とクリーニングベルト54の搬送速度に速度差を設けつつ、クリーニングベルト54を中間転写体12の表面に当接(圧接)させてクリーニングを行うことで、多孔質体の毛細管力により中間転写体12上の液体残存物を吸引除去することができるとともに、上記速度差で生じるシェア力によって中間転写体12上の固形残存物をより確実に除去することができる。
以上、本発明のインクジェット記録装置及び記録方法について詳細に説明したが、本発明は、以上の例には限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行ってもよいのはもちろんである。
インクジェット記録装置の全体構成を示した概略構成図 インクジェット記録装置のシステム構成を示す要部ブロック図
符号の説明
10…インクジェット記録装置、12…中間転写体、14…処理液付与部、16…ヘッド、18…印字部、20…溶媒除去部、22…記録媒体、24…転写部、26…クリーニング部、32…ローラ、34…塗布ローラ、36…溶媒除去ローラ、40…加熱加圧ローラ、42…小ローラ、46…定着部、48…定着ローラ、52…冷却部、54…クリーニングベルト、56…ローラ、58…クリーニング助剤付与部、64…液体吸引部、66…ベルト洗浄部、68…吸引ポンプ、70…洗浄槽、80…ベルト乾燥部、82…モニタ部、102…システムコントローラ、108…搬送系制御部、109…処理液付与制御部、110…溶媒除去制御部、112…クリーニング制御部、114…プリント制御部

Claims (10)

  1. インクジェットヘッドからインク吐出を行うことによって中間転写体上に画像を形成する画像形成部と、
    前記中間転写体上に形成された画像を記録媒体に転写する画像転写部と、
    表面が多孔質体で構成された無端状のクリーニングベルトを含み、前記中間転写体の表面に前記クリーニングベルトを当接させて前記中間転写体上の転写後残留物を除去するクリーニング部と、
    前記中間転写体及び前記クリーニングベルトの搬送速度に速度差が生じるように、前記中間転写体及び前記クリーニングベルトの搬送制御を行う搬送制御部と、
    を備えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記インクジェットヘッドから吐出されるインク中に含有される色材成分を凝集させる成分を含有した処理液を前記中間転写体上に付与する処理液付与部を備えたことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記多孔質体の硬さは30〜70°であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記多孔質体の平均空孔径はφ10〜100μmであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記クリーニングベルトを洗浄する洗浄槽を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記洗浄槽は少なくとも2槽に分離されていることを特徴とする請求項5に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記クリーニングベルトの汚れの状態を観察するモニタ部と、
    前記モニタ部により観察された前記クリーニングベルトの汚れの状態に応じて、前記クリーニングベルトの洗浄モードの切り替えを行うクリーニング制御部を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記クリーニング制御部は、前記クリーニングベルトの汚れが基準値を超えたと判断する場合には、前記中間転写体から前記クリーニングベルトを離間させて、前記クリーニングベルトの洗浄を強化することを特徴とする請求項7に記載のインクジェット記録装置。
  9. 前記洗浄槽よりも前記クリーニングベルトの搬送方向上流側に、前記クリーニングベルトを構成する多孔質体内部の液体成分を吸引除去する液体吸引部を備えたことを特徴とする請求項5乃至請求項8のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  10. インクジェットヘッドからインク吐出を行うことによって中間転写体上に画像を形成する工程と、
    前記中間転写体上に形成された画像を記録媒体に転写する工程と、
    表面が多孔質体で構成された無端状のクリーニングベルトを前記中間転写体の表面に当接させて、前記中間転写体上の転写後残留物を除去する工程と、
    前記中間転写体及び前記クリーニングベルトの搬送速度に速度差が生じるように、前記中間転写体及び前記クリーニングベルトの搬送制御を行う工程と、
    を含むことを特徴とするインクジェット記録方法。
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