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JP2009096962A - インクジェット印刷用インクおよび電極の製造方法 - Google Patents

インクジェット印刷用インクおよび電極の製造方法 Download PDF

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JP2009096962A
JP2009096962A JP2007272525A JP2007272525A JP2009096962A JP 2009096962 A JP2009096962 A JP 2009096962A JP 2007272525 A JP2007272525 A JP 2007272525A JP 2007272525 A JP2007272525 A JP 2007272525A JP 2009096962 A JP2009096962 A JP 2009096962A
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ink
pattern
electrode
jet printing
ink jet
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JP2007272525A
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Katsuhiro Uchiyama
克博 内山
Hidetoshi Miyamoto
秀俊 宮本
Koji Itano
考史 板野
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JSR Corp
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Abstract

【解決手段】(a)導電性粉末および(b)重合性不飽和結合を少なくとも一つ有する化
合物を含有するインクジェット印刷用インク、並びに前記(a)および(b)の他、さら
に(c)光重合開始剤を含有するインクジェット印刷用インク。これらのインクジェット印刷用インクを用いたFPD用電極の製造方法。
【効果】本発明のインクジェット印刷用インクおよび電極の製造方法によれば、プロセスを簡便化できるだけでなく、時間とコストの削減も可能となる。本発明のインクジェット印刷用インクは、熱またはエネルギー線により硬化させることができるので、吐出直後のパターン形状をそのまま維持することが可能となる。このため本発明のインクジェット印刷用インクおよび電極の製造方法によれば、線幅が小さく、かつ精度の高いパターンを有するFPD用電極を製造することができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、インクジェット印刷用インク、およびフラットパネルディスプレイ部材の製造方法に関する。詳しくは、フラットパネルディスプレイを構成する電極の形成に好適なインクジェット印刷用インクおよびこれを用いたFPD用電極の製造方法に関する。
フィールドエミッションディスプレイ(以下、「FED」ともいう)、プラズマディスプレイパネル(以下、「PDP」ともいう)等のフラットパネルディスプレイ(以下、「FPD」ともいう)は、大型パネルでありながら製造プロセスが容易であること、視野角が広いこと、自発光タイプで表示品位が高いこと等の理由から、フラットパネル表示技術の中で注目されており、特にカラープラズマディスプレイパネルは、30インチ以上の壁掛けTV用の表示デバイスとして将来主流になるものと期待されている。
FEDは、電界印加によって陰極から真空中に電子を放出させ、その電子を陽極上の蛍光体に照射することにより、蛍光体を発光させて情報を表示するディスプレイである。
カラーPDPは、ガス放電により発生する紫外線を蛍光体に照射することによってカラー表示が可能になる。そして、一般に、カラーPDPにおいては、赤色発光用の蛍光体部位、緑色発光用の蛍光体部位及び青色発光用の蛍光体部位が基板上に形成されることにより、各色の発光表示セルが全体に均一に混在した状態に構成されている。具体的には、ガラス等からなる基板の表面に、バリアリブと称される絶縁性材料からなる隔壁が設けられており、この隔壁によって多数の表示セルが区画され、当該表示セルの内部がプラズマ作用空間になる。そして、このプラズマ作用空間に蛍光体部位が設けられるとともに、この蛍光体部位にプラズマを作用させる電極が設けられることにより、各々の表示セルを表示単位とするプラズマディスプレイパネルが構成される。当該電極は、通常、銀等を含有する白色導電層と、当該白色導電層の下層に反射防止層(遮光層)の役割を有する暗色層(黒色層)を有する積層パターンで構成される。また通常、PDPのコントラストを向上させるために、電極パターンの間にブラックマトリクスやカラーフィルターが設けられる。
このようなFPDにおけるパネル材料の製造方法としては、(1)イオンスパッタ法や電子ビーム蒸着法などによる方法や(2)フォトリソグラフィー法やスクリーン印刷法等により形成した無機粉体含有樹脂層パターンを焼成し、有機物質を除去する方法などが知られている。中でも感光性ペーストや感光性のドライフィルムを使用したフォトリソグラフィー法が、製造効率が高く、原理的にパターン精度に優れているため好適に用いられている。
特開平11−162339号公報 特開2001−84833号公報 特開2002−245932号公報 特開2003−51250号公報 特開2000−268716号公報
しかしながら、フォトリソグラフィー法は、パターン精度に優れていながら、露光、現像、洗浄と言ったプロセスが必要であり、現像液の処理にもコストがかかる。その上、大部分の材料を現像により洗い流してしまい、現像液中の高価な無機粉体を回収するのも困難であるため、コストが高くなると言う問題がある。また露光に用いるフォトマスクが必要であり、パターンデザイン変更時に、時間とコストを要する。スクリーン印刷法におい
ては、電極パターンを直接、基板に印刷し、無駄のないプロセスであるが、パターンの線幅が100μm程度までのものしか安定に形成することができず、近年の高精細パターンに対応できないという問題がある。
この問題を解決するために、インクジェット法を用いて、線幅が100μm以下の精細なパターンを形成する方法が開発されている。しかしこの方法においては、線幅が小さくなるとパターン形状を維持することが困難になり、精度良くパターンを形成することができないという問題が生じていた。
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものである。
本発明の第1の目的は、FPDのパネルの線幅が小さい精細な配線パターンを高精度で、かつ低コストで形成することができるインクジェット印刷用インクを提供することにある。
本発明の第2の目的は、FPDのパネル部材である電極を高精度で、かつ低コストで形成することができる電極の製造方法を提供することにある。
本発明は、上記の目的を達成するために関するものであり、(a)導電性粉末、(b)
重合性不飽和結合を少なくとも一つ有する化合物(以下、重合性不飽和化合物ということがある)を含有することを特徴とするインクジェット印刷用インクである。
また本発明は、このインクジェット印刷用インクを用いてインクジェット印刷してパターンを形成する工程、前記パターンを加熱して硬化パターンを得る工程、前記硬化パターンを焼成する工程、を含むことを特徴とする電極の製造方法である。
本発明のインクジェット印刷用インクは、前記(a)、(b)に加えて、(c)光重合開始剤を含有することを特徴とするものであってもよい。
この場合、本発明の電極の製造方法は、このインクジェット印刷用インクを用いてインクジェット印刷してパターンを形成する工程、前記パターンにエネルギー線を照射して硬化パターンを得る工程、前記硬化パターンを焼成する工程、を含むことができる。
インクジェット法では、基板上の必要な部分にだけインクを吐出し、部材を形成するだけであるので、本発明のインクジェット印刷用インクおよび電極の製造方法によれば、プロセスを簡便化できるだけでなく、材料の無駄をなくすことができる。また、CADを描いたPCをインクジェットプリンターに接続するだけで、直接の回路形成が可能となり、時間とコストの削減も可能となる。また、本発明のインクジェット印刷用インクは、熱またはエネルギー線により硬化させることができるので、吐出直後のパターン形状をそのまま維持することが可能となる。このため本発明のインクジェット印刷用インクおよび電極の製造方法によれば、線幅が小さく、かつ精度の高いパターンを有する電極を製造することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明のインクジェット印刷用インクは、(a)導電性粉末および(b)重合性不飽和
化合物を含有し、さらに(c)光重合開始剤を含有することができる。
(a)導電性粉末
本発明の導電性粉末としては、特に限定されるものではなく、該インクジェット印刷用
インクにより形成される焼結体の用途(FPD部材の種類)、仕様(抵抗)等に応じて適宜選択することができる。優れた導電性を示す導電性粉末としては、金、銀、銅、白金、ニッケル、アルミニウム、パラジウム、鉄、スズ、インジウムの金属微粒子、およびそれらの酸化物微粒子、合金微粒子から選択される一つ以上の物質を含有することが好ましい。また、導電性粉末の平均粒径(D50)としては、インクの分散性、沈降性、インクジェットノズルからの吐出性、パターニング精度、コストの観点から、0.05μm以上、5μm以下が望ましい。
本発明のインクジェット印刷用インクにおいて、(a)導電性粉末の使用量は、インクの全体量に対して10〜90質量%であり、好ましくは30〜80質量%である。
(b)重合性不飽和化合物
本発明における重合性不飽和化合物としては、重合性不飽和基としてメタクリロイル基(CH2 =C(CH3)−CO−)を少なくとも1つ有する化合物(以下、「メタクリル系化合物」という。)、アクリルロイル基(CH2 =CH−CO−)を少なくとも1つ有する化合物(以下、「アクリル系化合物」という。)、ビニル基(CH2 =CH−)を少なくとも1つ有する化合物(以下、「ビニル系化合物」という。)等を挙げることができる。ここで、重合性不飽和化合物を用いる利点は、インクジェット吐出により形成したパターンを、熱により架橋させたり、紫外線等のエネルギー線により硬化させたりして、吐出直後のパターン形状を維持することが可能となることである。
メタクリル系化合物としては、エチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールモノメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールモノメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールモノメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールモノメタクリレート、1,3−プロパンジオールジメタクリレート、1,3−プロパンジオールモノメタクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールモノメタクリレート、1,5−ペンタンジオールジメタクリレート、1,5−ペンタンジオールモノメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールモノメタクリレート等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
これらのメタクリル系化合物のうち、低粘度である点で、エチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールモノメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールモノメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールモノメタクリレート、1,3−プロパンジオールジメタクリレート、1,3−プロパンジオールモノメタクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールモノメタクリレート等が好ましく、特に、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレートが好ましい。 本発明において、メタクリル系化合物は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
アクリル系化合物の具体例としては、テトラヒドロフルフリルアクリレート、2−フェノキシエチルアクリレート、フェノキシジエチレングリコールアクリレート、イソボルニルアクリレート、エチレングリコールジアタリレート、エチレングリコールモノアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールモノアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールモノアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールモノアクリレート、ポリエチレングリコールモノアクリレート(エチレングリコール単位数が5〜9。)、トリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート(プロプレングリコール単位数が5〜14)、1,3−プロパンジオールジアクリレート、1,3−プロパンジオールモノアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールモノアクリレート、1,5−ペンタンジオールジアクリレート、1,5−ペンタンジオールモノアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールモノアクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート、モノメチロールトリシクロデカンモノアクリレート、トリメチロールプロパンモノアクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクエチート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトアクリレート(ペンタエリスリトールとエチレンオキサイドとの付加反応生成物のテトアクリレート)等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
これらのアクリル系化合物のうち、低皮膚刺激性である点で、イソボルニルアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールモノアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールモノアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールモノアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート等が好ましく、特に、イソボルニルアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールモノアクリレート、ポリエチレングリコールモノアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレートが好ましい。
また、ビニル系化合物の具体例としては、N−ビニルピロリドン、N−ビニル−ε−カプロラクタム、エチレングリコールジビニルエーテル、エチレングリコールモノビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールモノビニルエーテル、テトラエチレングリコールジビニルエーテル、テトラエチレングリコールモノビニルエーテル、2−(2−ビニルオキシエトキシ)エチルアクリレート、2−(2−ビニルオキシエトキシ)エチルメタクリレート等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
これらのビニル系化合物のうち、低粘度であるという点で、N−ビニルピロリドン、N−ビニル−ε−カプロラクタム、エチレングリコールジビニルエーテル、エチレングリコールモノビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールモノビニルエーテル、2−(2'−ビニルオキシエトキシ)エチルアクリレート、2−(2'−ビニルオキシエトキシ)エチルメタクリレート等が好ましく、特に、N−ビニルピロリドン、N−ビニル−ε−カプロラクタム、ジエチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールモノビニルエーテル、2−(2−ビニルオキシエトキシ)エチルアクリレート、2−(2−ビニルオキシエトキシ)エチルメタクリレートが好ましい。
前記重合性不飽和化合物は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
本発明のインクジェット印刷用インクにおいて、(b)重合性不飽和化合物の使用量は、(a)導電性粉末100質量部に対して、(b)重合性不飽和化合物30〜300質量部であり、好ましくは50〜200質量部である。
(c)光重合開始剤
本発明の光重合開始剤としては、たとえば、
ベンジル、ベンゾイン、ベンゾフェノン、カンファーキノン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、4,4'−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4'−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−メチル−1−〔4'−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、などのカルボニル化合物;
アゾイソブチロニトリル、4−アジドベンズアルデヒドおよびエタノン−1−[9−エチル−6−[2−メチル−4−(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラニル)メトキシベンゾイル]−9.H.−カルバゾール−3−イル]−1−(O−アセチルオキシム)などのアゾ化合物またはアジド化合物;
2−メルカプトベンゾチアゾールおよびメルカプタンジスルフィドなどの有機硫黄化合物;
ベンゾイルパーオキシド、ジ−tert−ブチルパーオキシド、tert−ブチルハイドロパーオキシド、クメンハイドロパーオキシドおよびパラメタンハイドロパーオキシドなどの有機パーオキシド;
1,3−ビス(トリクロロメチル)−5−(2'−クロロフェニル)−1,3,5−ト
リアジンおよび2−〔2−(2−フラニル)エチレニル〕−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジンなどのトリハロメタン類;
2,2'−ビス(2−クロロフェニル)4,5,4',5'−テトラフェニル1,2'
−ビイミダゾールなどのイミダゾール二量体;
2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントンなどのチオキサントン系化合物;
2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイドなどのフォスフィンオキサイド化合物;
1,2オクタンジオン、1−[4−(フェニルチオ)−、2−(O−ベンゾイルオキシ
ム)]などのO−アシルオキシム化合物などが挙げられる。
本発明において、光重合開始剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
本発明のインクジェット印刷用インクにおいて、(c)光重合開始剤の使用量は、(b)重合性不飽和化合物100質量部に対して、(c)光重合開始剤0.1〜30質量部であり、好ましくは0.5〜20質量部である。
また、本発明のインクジェット印刷用インクには、焼成後の基板との密着性、構造物の機械的強度を上げるという目的で結着ガラスを添加してもよい。これらの目的を達成するための結着ガラスとして、軟化点が350〜700℃(好ましくは400〜620℃)の範囲内にあるガラス粉末を挙げることができる。ガラス粉末の軟化点が400℃未満である場合には、当該組成物によるインクジェット印刷用インク膜の焼成工程において、可塑剤などの有機物質が完全に分解除去されない段階でガラス粉末が溶融してしまうため、形成される部材の中に有機物質の一部が残留し、この結果、抵抗値の上昇を招くおそれがある。一方、ガラス粉末の軟化点が620℃を超える場合には、620℃より高温で焼成する必要があるために、ガラス基板に歪みなどが発生しやすい。
好適なガラス粉末の具体例としては、
1.酸化鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素(PbO−B23−SiO2系)の混合物、
2.酸化亜鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素(ZnO−B23−SiO2系)の混合物、
3.酸化鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素、酸化アルミニウム(PbO−B23−SiO2
Al23系)の混合物、
4.酸化鉛、酸化亜鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素(PbO−ZnO−B23−SiO2
)の混合物、
5.酸化ビスマス、酸化ホウ素、酸化ケイ素(Bi23-B23-SiO2系)の混合物、
6.酸化亜鉛、酸化リン、酸化ケイ素(ZnO−P25−SiO2系)の混合物、
7.酸化亜鉛、酸化ホウ素、酸化カリウム(ZnO−B23−K2O系)の混合物、
8.酸化リン、酸化ホウ素、酸化アルミニウム(P25−B23−Al23系)の混合物、
9.酸化亜鉛、酸化リン、酸化ケイ素、酸化アルミニウム(ZnO−P25−SiO2
Al23系)の混合物、
10.酸化亜鉛、酸化リン、酸化チタン(ZnO−P25−TiO2系)の混合物、
11.酸化亜鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素、酸化カリウム(ZnO−B23−SiO2
−K2O系)の混合物、
12.酸化亜鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素、酸化カリウム、酸化カルシウム(ZnO−B23−SiO2−K2O−CaO系)の混合物、
13.酸化亜鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素、酸化カリウム、酸化カルシウム、酸化アルミニウム(ZnO−B23−SiO2−K2O−CaO−Al23系)の混合物
などが挙げられる。
上記ガラス粉末の平均粒子径(D50)は、0.1〜5μmであることが好ましい。また
上記ガラス粉末の添加量は、(a)導電性粉末100質量部に対し、0〜20質量部であ
ることが好ましい。
さらに、本発明のインクジェット印刷用インクには、結着ガラス以外の任意成分として、粘度調整のための溶剤や可塑剤、アクリル樹脂やセルロース樹脂が含有されていてもよい。また、基板との密着性を上げるためのシランカップリング剤、分散性向上や沈降抑制を狙った分散剤、接着助剤、ハレーション防止剤、レベリング剤、保存安定剤、消泡剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、増感剤、粘着性付与剤、表面張力調整剤、乾燥防止剤などの各種添加剤が含有されてもよい。
本発明のインクジェット印刷用インクは、上記(a)導電性粉末および(b)重合性不
飽和化合物、または(a)導電性粉末、(b)重合性不飽和化合物および(c)光重合開
始剤と、必要に応じて上記任意成分を、ロール混練機、ミキサー、ホモミキサー、ボールミル、ビーズミルなどの混練機を用いて混練することにより調製することができる。
上記のようにして調製されるインクジェット印刷用インクは、インクジェットによる吐出に適した流動性を有するインク状の組成物であり、その粘度は、通常25℃において1〜1,000cP、好ましくは3〜100cPとされる。
本発明のインクジェット印刷用インクは、ピエゾ型、バブルジェット(登録商標)型およびビームジェット型等、特に制限されることなくいかなる方式のインクジェットにも使用することができる。
本発明のインクジェット印刷用インクは、導電性を要する部材の製造、特にPDP用電極の製造に好適に用いることができる。
ここで、本発明のインクジェット印刷用インクを用いる電極の製造方法について説明する。この電極の製造方法は、基本的に、[1]本発明のインクをインクジェット方式により、被印刷材表面に印刷してパターンを形成する工程、[2]熱または、エネルギー線の露光を利用して、インクを架橋・硬化させて、硬化パターンを形成する工程、および[3]この硬化パターンを焼成する工程を経るものである。本発明で言う「エネルギー線」とは、紫外線、遠紫外線、X線、電子線、分子線、γ線、シンクロトロン放射線、プロトンビーム線等を含むものを意味する。
以下、プラズマディスプレイパネルの前面基板上のバス電極形成プロセスにおける、前記各工程について説明する。他の電極の形成も、基本的に同様の方法により行うことができる。
−[1]工程−
本発明におけるパターンの形成は、公知のインクジェット方式によるパターン形成法に従って行うことができる。たとえば、被印刷材であるガラス基板(例えば、旭硝子製PD200)上に形成された透明電極の上に、このガラス基板またはインクジェットのヘッドを移動させながら、インクジェットのヘッドからインクを吐出させることによって、目的のパターンを形成する。この際、ノズルの数を増やすことで描写時間が短くなり、効率よく電極を形成することができる。
次の[2]工程において加熱により硬化パターンを得る場合には、少なくとも(a)導電
性粉末および(b)重合性不飽和化合物を含有するインクジェット印刷用インクが使用され、エネルギー線の照射により硬化パターンを得る場合には、少なくとも(a)導電性粉
末、(b)重合性不飽和化合物および(c)光重合開始剤を含有するインクジェット印刷用インクが使用される。
この工程においては、安定した連続吐出が可能となるように、印刷インクおよびノズルヘッドを、例えば、通常、10〜100℃、好ましくは、15〜60℃の一定温度に保持することが望ましい。
また、印刷インクのノズルからの吐出量は、例えば、通常、2〜15ピコリットル/秒
、好ましくは4〜12ピコリットル/秒である。
−[2]工程−
前記パターンを、加熱または露光により架橋・硬化させて硬化パターンを形成する。
熱による架橋は、印刷インクの着弾後、通常80〜200℃で、1〜15分間行うことが望ましい。
露光による硬化は印刷インクの着弾後、通常、0.001〜2.0秒、好ましくは、0.001〜1.0秒の間に行うことが望ましい。高精細な印刷を行うためには、露光タイミングが早い方が適切である。
露光に使用されるエネルギー線としては、たとえば紫外線、遠紫外線、X線、電子線、分子線、γ線、シンクロトロン放射線、プロトンビーム線等を使用することができるが、通常200〜500nm、好ましくは240〜420nmの波長を含む紫外線が好ましい。露光量は、通常1〜1000mJ/cm2である。露光方法としては、たとえば特開昭60−132767号公報や米国特許第6145979号明細書に記載されている方法、より具体的にはシャトル方式やファイバー方式等を採用することができる。
印刷に際しては、単層でも、多層にでも印刷してよい。なお、多層重ねに印刷する場合は、各層の印刷後に、その都度、熱架橋ないし、光硬化をすることが望ましい。
−[3]工程−
この工程においては、硬化パターン層である無機粉体含有樹脂パターン層を焼成処理する。これにより、樹脂パターン層に残留する有機物質が焼失されて電極が形成される。
焼成処理の温度としては、樹脂層残留部の有機物質が焼失される温度であることが必要であり、通常400〜600℃である。また、焼成時間は、通常10〜90分間である。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。なお、以下について「部」は「質量部」を示す。
(a)導電性粉末として銀粉末(平均粒径(D50)0.5μm)100部、(b)重合
性不飽和結合を少なくとも一つ有する化合物として、N−ビニルピロリドン100部、トリプロピレングリコールジアクリレート100部、分散剤としてオレイン酸5部を使用し、分散機を用いてこれらを混練し、2000メッシュのフィルターで濾過することによりインクジェット印刷用インクを調製した。得られたインクをインクジェットパターニング装置( Microjet社製、NanoPrinter−1500S)を用い、35μmのノズル径を有するノズルヘッド(Dimatix社製 SE−128)から、ガラス基板上に吐出し、直線状の導電性パターンの印刷を行った。その後、150℃のクリーンオーブンにて、10分間、ベークを行った後、走査型電子顕微鏡によりパターンの観察を行ったところ、線幅80μm、高さ5μmのファインパターンが得られているのが確認された。
このようにして得られた硬化パターンを600℃で30分間焼成することにより、線幅の小さい、当初のパターン形状を維持した精度の高い電極を製造することができた。
(a)導電性粉末として銀粉末(平均粒径(D50)0.5μm)100部、(b)重合
性不飽和結合を少なくとも一つ有する化合物として、N−ビニルピロリドン100部、トリプロピレングリコールジアクリレート100部、(c)光重合開始剤として、2−メチル−1−〔4'−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノプロパン−1−オン4部
、2,4−ジエチルチオキサントン2部、分散剤としてオレイン酸5部を使用し、分散機を用いてこれらを混練し、2000メッシュのフィルターで濾過することによりインクジェット印刷用インクを調製した。得られたインクを、上記インクジェット吐出装置を用いてガラス基板上に吐出し、導電性パターンの印刷を行った。その後、超高圧水銀灯によりg線(436nm)、h線(405nm)、i線(365nm)の混合光を照射した。その際の露光量は、365nmのセンサーで測定した照度換算で20J/m2とした。走査型電子顕微鏡により露光後のパターンの観察を行ったところ、線幅75μm、高さ5μmのファインパターンが得られているのが確認された。
このようにして得られた硬化パターンを600℃で30分間焼成することにより、線幅の小さい、当初のパターン形状を維持した精度の高い電極を製造することができた。
[比較例]
(a)導電性粉末として銀粉末(平均粒径(D50)0.5μm)100部、可塑剤とし
て、ジ−2−エチルヘキシルアゼレート200部、分散剤としてオレイン酸5部を使用し、分散機を用いてこれらを混練し、2000メッシュのフィルターで濾過することによりインクジェット印刷用インクを調製した。得られたインクを、上記インクジェット吐出装置を用いてガラス基板上に吐出し、導電性パターンの印刷を行った。その後、走査型電子顕微鏡によりパターンの観察を行ったところ、線幅100μm、高さ5μmのパターンが得られているのが確認されたが、銀粒子の偏在や、直線性の乱れが見られた。
このようにして得られた硬化パターンを600℃で30分間焼成したところ、上記実施例のようには線幅が小さく、精度の高いパターンを有する電極を製造することはできなか
った。

Claims (4)

  1. (a)導電性粉末および(b)重合性不飽和結合を少なくとも一つ有する化合物を含有
    することを特徴とするインクジェット印刷用インク。
  2. (a)導電性粉末、(b)重合性不飽和結合を少なくとも一つ有する化合物および(c
    )光重合開始剤を含有することを特徴とするインクジェット印刷用インク。
  3. 基板上に請求項1に記載のインクジェット印刷用インクを用いてインクジェット印刷してパターンを形成する工程、
    前記パターンを加熱して硬化パターンを得る工程、および
    前記硬化パターンを焼成する工程、
    を含むことを特徴とするFPD用電極の製造方法。
  4. 基板上に請求項2に記載のインクジェット印刷用インクを用いてインクジェット印刷してパターンを形成する工程、
    前記パターンにエネルギー線を照射して硬化パターンを得る工程、および
    前記硬化パターンを焼成する工程、
    を含むことを特徴とするFPD用電極の製造方法。
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