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JP2009067010A - ポリビニルアルコール系フィルムの製造方法及びフィルム - Google Patents

ポリビニルアルコール系フィルムの製造方法及びフィルム Download PDF

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JP2009067010A JP2007240337A JP2007240337A JP2009067010A JP 2009067010 A JP2009067010 A JP 2009067010A JP 2007240337 A JP2007240337 A JP 2007240337A JP 2007240337 A JP2007240337 A JP 2007240337A JP 2009067010 A JP2009067010 A JP 2009067010A
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Abstract

【課題】
簡易な設備でポリビニルアルコール系フィルムの表面にマット面を効率的に形成することができ、加えて、ポリビニルアルコール系フィルムの製造時にマット面を有するポリビニルアルコール系フィルムとマット面を有さない鏡面のポリビニルアルコール系フィルムとの相互の切り替えが非常に効率的かつ容易であるポリビニルアルコール系フィルムの製造方法及びそれによって得られるポリビニルアルコール系フィルムに関する。
【解決手段】
ポリビニルアルコール系樹脂10〜70重量%からなる水溶液を、回転する加熱された鏡面仕上げのロールに展延し、鏡面仕上げのロール上で乾燥させた後、表面粗さSRa=1〜100μmの加熱されたニップロールを押圧させることにより表面にマット面を形成すること等を特徴とするポリビニルアルコール系フィルムの製造方法を提供する。
【選択図】なし

Description

本発明はマット面を有するポリビニルアルコール系フィルムの製造方法に関するものであり、より具体的には、簡易な設備でポリビニルアルコール系フィルムの表面にマット面を効率的に形成することができ、加えて、ポリビニルアルコール系フィルムの製造時にマット面を有するポリビニルアルコール系フィルムとマット面を有さない鏡面のポリビニルアルコール系フィルムとの相互の切り替えが非常に効率的かつ容易であるポリビニルアルコール系フィルムの製造方法に関する。
ポリビニルアルコール系フィルム(以下、「PVA系フィルム」と記す。)は、ポリビニルアルコール系樹脂を水などの溶媒に溶解して原液を調製した後、溶液流延法(キャスティング法)により製膜することにより製造されるのが一般的である。
しかし、特に水溶性のPVA系フィルム、即ち、高い鹸化度を有するポリビニルアルコール系樹脂からなるPVA系フィルムは樹脂自体が高い親水性を有するため、容易に吸湿し、フィルム間が密着して離れにくくなる所謂ブロッキングを起こしやすい。従って、当該ブロッキングを防止するために、PVA系フィルムの少なくとも一方の表面にマット面を形成することにより、上記吸湿によって生じるブロッキング現象を防止することができることは知られているところである。
フィルムにマット面を形成する従来の方法として、真空容器中でフィルム表面をプラズマ処理することによりフィルムの表面にマット面を形成する技術(例えば、特許文献1)や滑剤をフィルムの樹脂組成物に添加することによってマット面を形成する技術、透明な無機質の充填剤をフィルムの樹脂組成物に添加してフィルムの表面に均一に微小な凹凸を付与することでマット面を形成する技術及び二つの技術を併用した技術が知られている。(例えば、特許文献2、3)
特開昭63−6030号公報 特開昭62−138540号公報 特開昭53−39344号公報
特許文献1では、真空容器中で加工処理を行う必要があるため、設備が高価であり、安定的にフィルム表面にプラズマ処理を行う観点からも真空条件の設定等作業上煩雑であり、生産効率等も好ましくなかった。
また、フィラー又は滑剤等をフィルムの樹脂組成物に添加することによってマット面を形成する技術では、添加するフィラー又は滑剤等がフィルムを形成する際の加工性にも影響を与えることに加え、フィルム形成後、例えば水溶性フィルムとして用いた場合にフィラー又は滑剤等が溶解液中に分散し曲面印刷の印刷面を汚す等物性面でも問題が生じることがあるため、極めて限られた条件のもとでのみ使用できるに過ぎなかった。
例えば、ポリビニルアルコール系樹脂の配合組成からなる材料をフィルム加工する場合には親水性であるポリビニルアルコール系樹脂の配合組成の中に疎水性である滑剤をに用いることは非常に困難である等が挙げられる。
また、透明な無機質の充填剤をフィルムの樹脂組成物に添加してフィルムの表面に均一に微小な凹凸を付与することでマット面を形成する技術では、フィルムの樹脂組成物中に均一分散させる必要があるため、作業上煩雑であり、フィルム表面に形成されたマット面にバラツキが生じる等品質上の問題が起こることがあった。
特許文献2、3には、上記同様PVAフィルムについては、作業上煩雑であり、かつ安定生産等の側面からも問題があるため更なる改善が求められていた。
一方、PVA系フィルムに限ると、マット面を形成するためエンボス加工した金属ロールにPVA系溶液を展延し、乾燥させる方法が採られるが、エンボスを金属ロールからフィルムへの転写を均一かつ確実にするために、フィルムの樹脂組成物であるPVA系溶液の粘度を低く保つ必要があった。かかるPVA系溶液の粘度を低く保つ手段として、コスト面、作業性面等種々の観点から、ポリビニルアルコール系樹脂の濃度を低くすることが採られていた。しかし、PVA系溶液中の水分含有率が高くなってしまうことから、結果として乾燥工程で時間を要することとなり、生産速度の低下を招来し、非常に生産効率を低下させてしまうという事態が生じていた。
また、一般に包装用のPVA系フィルムを製造する際には印刷等が必要であるため、PVA系フィルムの表面を光沢仕上げをしなければならないことから、製造工程上鏡面加工した金属ロールを使用する必要がある。
また、製造現場では、マット面加工されたPVA系フィルムから、光沢仕上げがなされたPVA系フィルムに切り替えなければならない場合が多く、そのために上記エンボス加工した金属ロールから鏡面加工した金属ロールへ交換する必要が生じていた。
そのためPVA系フィルムの製造工程が煩雑であり、労力負担も大きく、加えて生産効
率も良くなかったことから、早期の改善が望まれていた。
そこで、本発明は上記の課題を解決するものであり、ポリビニルアルコール系樹脂10〜70重量%からなる水溶液を、回転する加熱された鏡面仕上げのロール(以下、「鏡面ロール」と記す。)に展延し、鏡面ロール上で乾燥させた後、表面粗さ(SRa)=1〜100μmの加熱されたニップロールを押圧させることにより表面にマット面を形成することを特徴とするPVA系フィルムの製造方法を提供するものである。
本発明により、PVA系フィルムに容易にマット面を付与することができ、PVA系フィルムの一方の面にマット面を形成し、他方の面に鏡面を効率的に形成することができる。
マット面によりフィルムのブロッキングを防止することができるため、ブロッキングが生じやすいPVA系フィルムでは特に有用である。
また、本発明においては、加熱されたニップロールが加熱された鏡面ロールに同期回転していることが好ましい。
これにより、鏡面ロール及びニップロールとの間の回転速度の相異によって起こることがあるPVA系フィルムへの傷付きを未然に防止することができる。
また、本発明においては、PVA系フィルムの一方のマット面を有する側の表面が表面粗さSRa=0.5μm以上であって、他方のマット面を有しない側(以下、「鏡面側」と記す。)の表面が表面粗さ(SRa)=0.5μm未満であるPVA系フィルムの製造方法を提供することができる。
これにより、マット面を有する側の表面が表面粗さ(SRa)=0.5μm以上であり、かつ鏡面側の表面を表面粗さ(SRa)=0.5μm未満とすることにより、優れた透明性とブロッキング防止性を兼ね備えたPVA系フィルムを得ることができる。
さらに、本発明においては、ポリビニルアルコール系樹脂の鹸化度を80%以上とすることが好ましい。
これにより、鹸化度80%以上の所謂高鹸化度のポリビニルアルコール系樹脂であっても鏡面ロールによって乾燥させるため、当該樹脂の鏡面ロールへの付着等が発生することはなく、安定的なフィルムの成形が可能である。また、PVA系フィルムにおいては、水溶性フィルムの素材として好適な鹸化度が80〜90%のポリビニルアルコール系樹脂を使用する場合にはPVA系フィルム面に対しブロッキング防止のためのマット処理及び印刷のための平滑面の確保は必須である。
本発明によって、鹸化度が80〜90%のポリビニルアルコール系樹脂をPVA系フィルムの素材として使用する場合には、上記安定的なフィルムの成形に加え、平滑性の確保、及びマット処理を容易かつ効率的に行うことができる等の効果を特に顕著に奏することができる。
本発明によって得られるPVA系フィルムは優れた透明性と高いブロッキング防止性を有しており、ポリビニルアルコール系樹脂をその組成物となっていることから、一般の包材から食品の包材まで幅広い用途がある。
本発明によれば、PVA系フィルムに均一なマット面を安定的に付与することができ、従来のエンボス加工した金属ロールにPVA系水溶液を展延する方法と比較して製膜速度を上げることができ、生産効率を向上させることができる。
また、本発明によれば、製造工程において、マット面が形成されたPVA系フィルムと、マット面が形成されていない所謂鏡面のみを有するPVA系フィルムとの相互の切り替えが容易かつ迅速になり、当該製造の切り替え時の作業効率を飛躍的に向上させることができる。
また、本発明によれば、ニップロールを鏡面ロールに同期回転させることにより、ニップロールと鏡面ロールとの回転のズレによって生じることがあるPVA系フィルムの表面への傷付きを未然に防ぐことができる。
また、本発明によれば、マット面の表面粗さ(SRa)=0.5μm以上のPVA系フィルムを得ることができるため、他方の表面粗さ(SRa)=0.5μm未満の所謂鏡面であってもブロッキングを確実に防止可能なPVA系フィルムを得ることができる。
さらに、本発明によれば、鹸化度が80%以上のポリビニルアルコール系樹脂であっても使用可能であり、従来の製造方法では成形することが困難であった高鹸化度のポリビニルアルコール系樹脂を容易にフィルムに成形可能であり、加えてマット面をも付与することができる。
また、本発明によれば、かかる高鹸化度のポリビニルアルコール系樹脂から得られたフィルムは透明性が高く、毒性もないため、食品包装用に好適なPVA系フィルムを得ることができる。
さらに、本発明によって得られたPVA系フィルムはマット面を有することからブロッキングが発生せず、マット面の表面粗さSRaが安定している等品質的にも優れている。
以下、本発明について詳述する。
本発明に適用されるPVA系フィルムの素材には、ポリビニルアルコール及び/又は本発明の効果を損なわない範囲でその誘導体が用いられる。ポリビニルアルコールの誘導体としては、ポリビニルホルマール、ポリビニルアセタール等の他、エチレン、プロピレン等のオレフィン、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸等の不飽和カルボン酸及びそのアルキルエステル、アクリルアミド等で変性したものが挙げられる。本発明において、ポリビニルアルコール系樹脂とはポリビニルアルコール樹脂、及び/又は上述したその誘導体をいうものとする。
ポリビニルアルコール系樹脂の重合度は、一般に1000〜10000、好ましくは1500〜10000である。また、鹸化度は用途に応じて変更してもよいが、水溶性フィルムとしては70%〜95%、好ましくは75%〜90%以下の鹸化度のものを用いることが好ましい。包装用フィルムとしては、鹸化度90%以上、より好ましくは鹸化度95%以上のポリビニルアルコール系樹脂を用いることが好ましい。
本発明では、ポリビニルアルコール系樹脂からなる水溶液(以下、「PVA等水溶液」と記す。)を使用する。
本発明において、まず、ポリビニルアルコール系樹脂の粉末は、通常樹脂に含有されている酢酸ナトリウムを除去するために洗浄される。当該洗浄に際しては、メタノール或いは水で洗浄されるが、メタノールで洗浄した場合には溶剤回収などが必要になるため、水で洗浄する方法が好ましい。
次に、洗浄後の含水ポリビニルアルコール系樹脂、即ちウェットケーキを溶解し、ポリビニルアルコール系樹脂の水溶液を調製するが、ポリビニルアルコール系樹脂の濃度調整の観点から、ウェットケーキの脱水を行なうことが好ましい。脱水方法は特に限定されないが、遠心力を利用した方法が好ましい。
本発明においては、ウェットケーキを溶解させる際には、ホバートミキサー、ヘンシェルミキサー、ニーダーミキサー、2軸押出機等の撹拌装置を使用することができるが、上下循環流発生型撹拌翼を備えた撹拌装置を使用することが好ましい。当該撹拌装置の溶解槽中で水蒸気を吹き込んで、樹脂温度が40〜80?となった時点で、撹拌を開始することが均一溶解できる点で好ましい。樹脂温度が下限値未満ではモーターの負荷が大きくなり、上限値を超えるとポリビニルアルコール系樹脂の固まりが生じて均一な溶解が困難となるため好ましくない。
さらに、PVA等水溶液は、水蒸気を吹き込みつつ、樹脂温度が90〜100?となった時点で、缶内を加圧すると均一溶解ができるため好ましい。そして、樹脂温度が130〜150?となったところで水蒸気の吹き込みを終了し、0.5〜3時間撹拌を続け所望とする濃度に調整しつつ行なわれる。
これらの方法で得られるPVA等水溶液のポリビニルアルコール系樹脂の濃度は、10〜70重量%であることが好ましい。ポリビニルアルコール系樹脂の濃度が10重量%未満では乾燥負荷が大きくなり生産効率が低下し、70重量%を超えると粘度が高くなりすぎて均一な溶解が困難となるからである。
また、ポリビニルアルコール系樹脂の水溶液中に可塑剤等の添加剤を含有させてPVA等水溶液を調整してもよい。可塑剤としては、ポリオールおよびその縮合物等があげられ、たとえばグリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール等を例示することができる。可塑剤の使用量は、特に制限されないがPVA系フィルム中、20重量%以下とすることが好ましい。
さらに、本発明では、ポリビニルアルコール系樹脂の混合・撹拌工程においてポリビニルアルコール系樹脂を水に均一に溶解し、加熱された鏡面ロールへ連続的かつ効率的に供給するという観点から、二軸押出機を使用することが好ましい。即ち、当該二軸押出機から、PVA等水溶液を吐出させ、加熱された鏡面ロールに供給・展延するのである。
また、本発明において、PVA等水溶液を展延するために使用する鏡面ロールとは、ドラム型ロール及びエンドレスベルトを指称するものとする。本発明においては、PVA等水溶液を二軸押出機によって鏡面ロールへ吐出する場合には、当該加鏡面ロールとして好ましくドラム型ロールが用いられる。
本発明においては、上記塗布装置を使用する場合には、当該塗布装置によって、PVA系フィルムの厚みを調整することができる。また、PVA系水溶液を二軸押出機によって鏡面ロールへ吐出する場合には、二軸押出機と鏡面ロールの間隙を調整することにより、所望の厚みのPVA系フィルムを得ることも可能である。尚、PVA系フィルムは、水溶性、印刷性、加工性の観点から、厚さ10〜150μm程度に調整することが好ましい。
また、鏡面ロールの表面温度は製膜の安定性、及び生産効率の観点から、80〜100?、好ましくは90〜98?に保持するようにする。
本発明においては、PVA系水溶液が加熱された鏡面ロールに展延し、乾燥させてフィルム状に成形し、次いでニップロールにて押圧する。ニップロールの押圧によってフィルム表面にマット面を付与するが、マット面の均一性、及び安定的付与の観点から、フィルムの水分含有率(JISK7251)が30〜50重量%に乾燥した時点でニップロールにて押圧することが好ましい。ここで、押圧とは、ニップロールによってフィルム表面に略均等に微細な凹凸が付与されることによってマット面が形成される程度にニップロールをフィルム表面に接触させることをいう。
また、本発明において適用されるニップロールは、フィルム表面に付与するマット面の均一性、及びマット面を付与されたPVA系フィルムのブロッキング防止性の観点から、表面粗さ(SRa)=1〜100μmであることが好ましい。
本発明における表面粗さ(SRa)とは、平坦性の指標として触針式3次元表面粗さ計を用いて、以下の条件で測定されるものをいう。
温度:23?±2?
湿度:50%±10%
本発明PVA系フィルムの厚み:0.8μm(表面粗さ(SRa)測定前に、温度:23
?±2?、湿度:50%±10%の条件の下、24時間養生する。)
測定機器:株式会社小坂研究所製3次元表面粗さ測定器SE−30K
低域カット:0.25mm
高域カット:R+W、
Xピッチ:1μm
Yピッチ:2μm
X軸方向の送り速さ:0.2mm/sec
Z測定倍率:1000
レベリング:最小二乗法
また、ニップロールの表面温度は製膜の安定性、及び生産効率の観点から、80〜100?、好ましくは90〜98?に加熱・保持するようにする。
本発明では、ニップロールによってPVA系フィルムにマット面を形成した後、さらに、乾燥用ロール、フローティング型ドライヤー、乾燥オーブン等の公知の乾燥装置を用いてPVA系フィルムを更に乾燥させて所望の水分含有率に調整してもよい。
乾燥装置のうちいずれを用いて乾燥させてもよいが、表面をハードクロムメッキ処理又は鏡面処理した直径200mm〜2000mmの乾燥用ロールを複数使用することが好適である。即ち、製膜化されたPVA系フィルムの表面と裏面とを複数の乾燥用ロールに交互に通過させることによりPVA系フィルムを効率的に乾燥させることができる。
また、乾燥用ロールの表面温度は特に限定されないが、60〜100?であることが好ましい。かかる表面温度が60?未満では十分な乾燥効果が期待できない場合があり、一方、100?を超えるとPVA系フィルムが乾燥過剰となる可能性がある。かかる乾燥過剰の場合には本発明によって得られたPVA系フィルムは、延伸工程において所望の延伸処理を行うこともできるが、当該延伸処理を行う際、延伸が十分にできない等の問題が発生することもあり好ましくない。
一方、PVA系フィルムに水を噴霧する等により、水分を吸収させる等をして、所望の水分含有率に調整してもよい。
また、上述したようにPVA系フィルムにマット面を形成した後、所望に応じて延伸処理を行うことにより、当該フィルムに引裂強度の向上等機能性を付与することもできる。
さらに、本発明において、鏡面ロール上のフィルムにニップロールによって、マット面を形成する際、当該フィルムは50〜30重量%という高い水分含有率であるため、鏡面ロールとニップロール間のフリクションが大きい場合にはフィルム表面に当該フリクションに起因する傷を生ずることがある。従って、当該フリクションを最小にすること、即ち、鏡面ロールとニップロールとを同期回転させることにより、フリクションを略0(ゼロ)にすることでPVA系フィルムの表面の傷付きを未然に防止することができる。
また、本発明において、PVA系フィルムの一方のマット面を有する側の表面が表面粗さ(SRa)=0.5μm以上、他方のマット面を有しない側の表面が表面粗さ(SRa)=0.5μm未満にすることによって、表面平滑性即ち印刷適性に優れかつブロッキング防止性という背反する性質を兼ね備えたPVA系フィルムを得ることができる。
本発明において、PVA系フィルムのブロッキング防止効果等の観点から、マット面側の表面の表面粗さ(SRa)=0.5μm以上、より好ましくは0.5μm〜5.0μm、更に好ましくは0.5μm〜3.0μmである。PVA系フィルムのマット面の表面粗さ(Sra)は、ニップロールの表面粗さ(SRa)により、又はニップロールの押圧力を制御することにより、調節することができる。
一方、本発明において、PVA系フィルムのブロキング防止性等の観点から、マット面側の表面の表面粗さ(SRa)=0.50μm以上、より好ましくは0.6μm〜2.0μmである。PVA系フィルムの鏡面側の表面粗さ(SRa)は、鏡面ロールの表面粗さ(SRa)により、調節することができる。
また、本発明により、鏡面側の表面粗さ(SRa)=0.5μm未満であるPVA系フィルムを得ることができる。即ち、PVA系フィルムの各々の表面を上記表面粗さ(SRa)を有するようにすることで、平滑性、即ち印刷適性に優れかつブロッキング防止性という背反する性質を兼ね備えたPVA系フィルムを得ることができる。
(実施例)
次に実施例を上げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はその趣旨を越えない限りこれらの実施例に制約されるものではない。
<ポリビニルアルコール>
JP−10 Jポバール社製 鹸化度88.0% 重合度1000
HCW クラレ社製 鹸化度99.9% 重合度1700
実施例1
JP−10を2軸押出機(東芝機械製 違方向2軸 D=38mm L/D=38)を用いて、ポリビニルアルコール(以下、「PVA」と記す。)の濃度が50%となるようにPVAの水溶液を調整し、93?のPVAの水溶液を、表面温度が95?に保たれた鏡面ロール上に展延し、当該展延されたフィルムの水分含有率が略15%(JISK7251)になるように乾燥させた。さらに、上記鏡面ロールと同期回転した表面粗さ(SRa)=50μmであって、表面温度が100?に保たれたニップロールで鏡面ロール上のフィルムを押圧ことで片面のみマット面が形成されたPVAフィルムを得た。尚、PVAフィルムのマット面の表面粗さ(SRa)=1μmであった。
得られた本発明PVA系フィルムはPVAから構成されているため水溶性に優れ、かつ片面は表面粗さ(SRa)=1μmのマット処理を施してあるためブロッキング防止性にも優れている。
本発明によれば、簡易な設備でポリビニルアルコール系フィルムの表面にマット面を効率的に形成することができ、加えて、ポリビニルアルコール系フィルムの製造時にマット面を有するポリビニルアルコール系フィルムとマット面を有さない鏡面のポリビニルアルコール系フィルムとの相互の切り替えが非常に効率的かつ容易となるため、産業上非常に有用である。

Claims (5)

  1. ポリビニルアルコール系樹脂10〜70重量%からなる水溶液を、回転する加熱された鏡面仕上げのロールに展延し、その鏡面仕上げのロール上で乾燥させた後、表面粗さSRa=1〜100μmの加熱されたニップロールを押圧させることにより表面にマット面を形成することを特徴とするポリビニルアルコール系フィルムの製造方法。
  2. 加熱されたニップロールが加熱された鏡面仕上げのロールに同期回転していることを特徴とする請求項1記載のポリビニルアルコール系フィルムの製造方法。
  3. ポリビニルアルコール系フィルムの一方のマット面を有する側の表面が表面粗さSRa=05μm以上であって、他方のマット面を有しない側の表面が表面粗さSRa=0.5μm未満であることを特徴とする請求項1又は2に記載のポリビニルアルコール系フィルムの製造方法。
  4. ポリビニルアルコール系樹脂の鹸化度が80%以上であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のポリビニルアルコール系フィルムの製造方法。
  5. 請求項1〜4の何れかに記載の製造方法によって得られたポリビニルアルコール系フィルム。
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