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JP2009061922A - ハイブリッド車およびその制御方法 - Google Patents

ハイブリッド車およびその制御方法 Download PDF

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JP2009061922A JP2007231623A JP2007231623A JP2009061922A JP 2009061922 A JP2009061922 A JP 2009061922A JP 2007231623 A JP2007231623 A JP 2007231623A JP 2007231623 A JP2007231623 A JP 2007231623A JP 2009061922 A JP2009061922 A JP 2009061922A
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Shunsuke Oyama
俊介 尾山
Yoichi Tajima
陽一 田島
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Toyota Motor Corp
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Abstract

【課題】走行用の動力を出力するエンジンと、動力を入出力するモータと、モータからの動力を変速して駆動軸に伝達する変速機と、を備えるハイブリッド車において、変速機における動力の伝達に必要な油圧を確保すると共に車両の燃費を向上を図る。
【解決手段】変速機のブレーキに供給される作動オイルの温度Toilが高いほど大きくなる傾向に且つモータの温度Tmgが高いほど小さくなる傾向にエンジンの下限回転数Neminを設定し(S130)、設定した下限回転数Nemin以上の回転数でエンジンが運転されると共に要求トルクTr*が駆動軸に出力されるようエンジンとモータとを制御する(S140〜S210)。これにより、モータからの動力を変速機により変速して伝達するために必要な作動オイルの圧力を確保することができる。また、必要以上にエンジンの回転数Neが大きくなるのを抑制でき、車両の燃費の向上を図ることができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、ハイブリッド車およびその制御方法に関する。
従来、この種のハイブリッド車としては、駆動軸に動力を出力可能なエンジンと、動力を出力可能なモータと、モータからの動力を変速して駆動軸に伝達する変速機と、エンジンの動力の一部を用いて変速機に作動オイルを供給する機械式ポンプと、電力を用いて変速機に作動オイルを供給する電動ポンプと、を備えるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。このハイブリッド車では、エンジンの要求動力が小さいときでも、作動オイルの温度が高いほど小さくなるように設定される許容トルクよりモータのトルク指令が大きいときには、エンジンを継続して運転することによって機械式ポンプと電動ポンプとから圧送される作動油圧を合わせて用いることにより、変速機におけるモータの動力を変速して伝達するのに必要な油圧を確保している。
特開2006−183817号公報
上述のハイブリッド車では、作動オイルの温度が高いときには変速機におけるモータの動力を変速して伝達するのに必要な油圧が不足する場合が生じる。これに対してエンジンの回転数を大きくして機械式ポンプによる油圧の確保を行なうことも考えられるが、不用意にエンジンの回転数を大きくすると、車両の燃費を低下させてしまう。
本発明のハイブリッド車は、変速機における動力の伝達に必要な油圧を確保すると共に車両の燃費の向上を図ることを主目的とする。
本発明のハイブリッド車およびその制御方法は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明のハイブリッド車は、
走行用の動力を出力可能な内燃機関と、
前記内燃機関からの動力を用いて作動流体を圧送する機械式圧送手段と、
動力を入出力可能な電動機と、
前記電動機の回転軸と車軸に連結された駆動軸とに接続され、前記圧送された作動流体を用いて前記回転軸と前記駆動軸との間で動力を変速して伝達する変速伝達手段と、
前記電動機と電力のやり取りが可能な蓄電手段と、
前記作動流体の温度を検出する作動流体温度検出手段と、
前記電動機の温度を検出する電動機温度検出手段と、
走行に要求される要求駆動力を設定する要求駆動力設定手段と、
前記検出された作動流体の温度と前記設定された電動機の温度とに基づいて前記内燃機関の下限回転数を設定する下限回転数設定手段と、
前記内燃機関の運転を伴って走行するときには、前記設定された下限回転数以上の回転数で前記内燃機関が運転されると共に前記変速伝達手段による変速比の変更を伴って前記設定された要求駆動力に基づく駆動力により走行するよう前記内燃機関と前記電動機と前記変速伝達手段とを制御する制御手段と、
を備えることを要旨とする。
この本発明のハイブリッド車では、内燃機関の運転を伴って走行するときには、作動流体の温度と電動機の温度とに基づいて設定される下限回転数以上の回転数で内燃機関が運転されると共に変速伝達手段による変速比の変更を伴って走行に要求される要求駆動力に基づく駆動力により走行するよう内燃機関と電動機と変速伝達手段とを制御する。即ち、作動流体の温度に応じて変速伝達手段における動力を変速して伝達するのに必要な作動流体の圧力となるように内燃機関の下限回転数を設定するのである。これにより、変速伝達手段における動力を変速して伝達するのに必要な作動流体の圧力を確保することができる。また、一般に、電動機の温度が高くなると、電動機の保護のために電動機に対して駆動制限を課すため、変速伝達手段により変速して伝達する動力も小さくなる。このため、電動機の温度に応じて変速伝達手段における動力を変速して伝達するのに必要な作動流体の圧力となるように内燃機関の下限回転数を設定することにより、内燃機関を過大な回転数で運転するのを抑止することができる。この結果、車両の燃費の向上を図ることができる。もとより、要求駆動力に基づく駆動力により走行することができる。
こうした本発明のハイブリッド車において、前記下限回転数設定手段は、前記検出された作動流体の温度が高いほど大きくなる傾向に且つ前記検出された前記電動機の温度が高いほど小さくなる傾向に前記下限回転数を設定する手段であるとすることもできる。こうすれば、より適正に内燃機関の下限回転数を設定することができ、変速伝達手段における動力を変速して伝達するのに必要な作動流体の圧力を確保することができると共に車両の燃費の向上を図ることができる。
また、本発明のハイブリッド車において、前記設定された要求駆動力と所定の制約とに基づいて目標回転数と目標トルクとからなる前記内燃機関の目標運転ポイントを設定する目標運転ポイント設定手段を備え、前記制御手段は、前記設定された目標運転ポイントにおける目標回転数が前記設定された下限回転数以上のときには前記目標運転ポイントで前記内燃機関が運転されるよう制御し、前記設定された目標運転ポイントにおける目標回転数が前記設定された下限回転数未満のときには前記下限回転数で前記目標運転ポイントにおける動力に基づく動力を出力する運転ポイントで前記内燃機関が運転されるよう制御する手段である、ものとすることもできる。こうすれば、変速伝達手段における動力を変速して伝達するのに必要な作動流体の圧力を確保できる範囲内で内燃機関を所定の制約で運転することができる。ここで、「所定の制約」としては、内燃機関を効率よく運転することができる制約とすることもできる。こうすれば、車両の燃費の向上を図ることができる。
さらに、本発明のハイブリッド車において、前記機械式圧送手段より低い圧送性能をもって作動流体を圧送する電動圧送手段を備え、前記変速伝達手段は、前記内燃機関が運転されているときには前記機械式圧送手段から圧送された作動流体を用いて前記回転軸と前記駆動軸との間で動力を変速して伝達し、前記内燃機関が運転されていないときには前記電動圧送手段から圧送された作動流体を用いて前記回転軸と前記駆動軸との間で動力を変速して伝達する手段であるものとすることもできる。こうすれば、内燃機関が運転されていないときでも、変速伝達手段における動力を変速して伝達するのに必要な作動流体の圧力を確保することができる。
あるいは、本発明のハイブリッド車において、前記蓄電手段と電力のやり取りが可能であると共に動力を入出力可能な発電機と、前記内燃機関の出力軸と前記発電機の回転軸と前記駆動軸との3軸に接続され、該3軸のうちのいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、を備え、前記制御手段は、前記内燃機関の運転を伴って走行するときには、前記設定された下限回転数以上の回転数で前記内燃機関が運転されると共に前記設定された要求駆動力に基づく駆動力により走行するよう前記内燃機関と前記発電機と前記電動機と前記変速伝達手段とを制御する手段であるものとすることもできる。
本発明のハイブリッドの制御方法は、
走行用の動力を出力可能な内燃機関と、前記内燃機関からの動力を用いて作動流体を圧送する機械式圧送手段と、動力を入出力可能な電動機と、前記電動機の回転軸と車軸に連結された駆動軸とに接続され前記圧送された作動流体を用いて前記回転軸と前記駆動軸との間で動力を変速して伝達する変速伝達手段と、前記電動機と電力のやり取りが可能な蓄電手段と、を備えるハイブリッド車の制御方法であって、
前記内燃機関の運転を伴って走行するときには、前記作動流体の温度と前記電動機の温度とに基づいて設定される下限回転数以上の回転数で前記内燃機関が運転されると共に前記変速伝達手段による変速比の変更を伴って走行に要求される要求駆動力に基づく駆動力により走行するよう前記内燃機関と前記電動機と前記変速伝達手段とを制御する、
ことを特徴とする。
この本発明のハイブリッド車の制御方法では、内燃機関の運転を伴って走行するときには、作動流体の温度と電動機の温度とに基づいて設定される下限回転数以上の回転数で内燃機関が運転されると共に変速伝達手段による変速比の変更を伴って走行に要求される要求駆動力に基づく駆動力により走行するよう内燃機関と電動機と変速伝達手段とを制御する。即ち、作動流体の温度に応じて変速伝達手段における動力を変速して伝達するのに必要な作動流体の圧力となるように内燃機関の下限回転数を設定するのである。これにより、変速伝達手段における動力を変速して伝達するのに必要な作動流体の圧力を確保することができる。また、一般に、電動機の温度が高くなると、電動機の保護のために電動機に対して駆動制限を課すため、変速伝達手段により変速して伝達する動力も小さくなる。このため、電動機の温度に応じて変速伝達手段における動力を変速して伝達するのに必要な作動流体の圧力となるように内燃機関の下限回転数を設定することにより、内燃機関を過大な回転数で運転するのを抑止することができる。この結果、車両の燃費の向上を図ることができる。もとより、要求駆動力に基づく駆動力により走行することができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例としてのハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26にダンパ28を介して接続された3軸式の動力分配統合機構30と、動力分配統合機構30に接続された発電可能なモータMG1と、動力分配統合機構30に接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに取り付けられた変速機60と、この変速機60に接続されたモータMG2と、車両の駆動系全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット70とを備える。
エンジン22は、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関であり、エンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24により燃料噴射制御や点火制御,吸入空気量調節制御などの運転制御を受けている。エンジンECU24には、エンジン22の運転状態を検出する各種センサからの信号、例えば、エンジン22のクランクシャフト26のクランク角を検出する図示しないクランクポジションセンサからのクランクポジションなどが入力されている。エンジンECU24は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、エンジンECU24は、図示しないクランクポジションセンサからのクランクポジションに基づいてクランクシャフト26の回転数、即ちエンジン22の回転数Neも演算している。
動力分配統合機構30は、外歯歯車のサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31に噛合すると共にリングギヤ32に噛合する複数のピニオンギヤ33と、複数のピニオンギヤ33を自転かつ公転自在に保持するキャリア34とを備え、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア34とを回転要素として差動作用を行なう遊星歯車機構として構成されている。動力分配統合機構30
は、キャリア34にはエンジン22のクランクシャフト26が、サンギヤ31にはモータMG1が、リングギヤ32には変速機60を介してモータMG2がそれぞれ連結されており、モータMG1が発電機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力をサンギヤ31側とリングギヤ32側にそのギヤ比に応じて分配し、モータMG1が電動機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力とサンギヤ31から入力されるモータMG1からの動力を統合してリングギヤ32に出力する。リングギヤ32は、ギヤ機構37およびデファレンシャルギヤ38を介して車両前輪の駆動輪39a,39bに機械的に接続されている。したがって、リングギヤ32に出力された動力は、ギヤ機構37およびデファレンシャルギヤ38を介して駆動輪39a,39bに出力されることになる。なお、駆動系として見たときの動力分配統合機構30に接続される3軸は、キャリア34に接続されたエンジン22の出力軸であるクランクシャフト26,サンギヤ31に接続されモータMG1の回転軸となるサンギヤ軸31aおよびリングギヤ32に接続されると共に駆動輪39a,39bに機械的に接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aとなる。
モータMG1およびモータMG2は、いずれも発電機として駆動することができると共に電動機として駆動することができる周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ41,42を介してバッテリ50と電力のやり取りを行なう。インバータ41,42とバッテリ50とを接続する電力ライン54は、各インバータ41,42が共用する正極母線および負極母線として構成されており、モータMG1,MG2のいずれかで発電される電力を他のモータで消費することができるようになっている。したがって、バッテリ50は、モータMG1,MG2のいずれかから生じた電力や不足する電力により充放電されることになる。なお、モータMG1,MG2により電力収支のバランスをとるものとすれば、バッテリ50は充放電されない。モータMG1,MG2は、いずれもモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40により駆動制御されている。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの信号や図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流などが入力されており、モータECU40からは、インバータ41,42へのスイッチング制御信号が出力されている。モータECU40は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、モータECU40は、回転位置検出センサ43,44からの信号に基づいてモータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2も演算している。
変速機60は、モータMG2の回転軸48とリングギヤ軸32aとの接続および接続の解除を行なうと共に両軸の接続をモータMG2の回転軸48の回転数を2段に減速してリングギヤ軸32aに伝達するよう構成されている。変速機60の構成の一例を図2に示す。この図2に示す変速機60は、ダブルピニオンの遊星歯車機構60aとシングルピニオンの遊星歯車機構60bと二つのブレーキB1,B2とにより構成されている。ダブルピニオンの遊星歯車機構60aは、外歯歯車のサンギヤ61と、このサンギヤ61と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ62と、サンギヤ61に噛合する複数の第1ピニオンギヤ63aと、この第1ピニオンギヤ63aに噛合すると共にリングギヤ62に噛合する複数の第2ピニオンギヤ63bと、複数の第1ピニオンギヤ63aおよび複数の第2ピニオンギヤ63bを連結して自転かつ公転自在に保持するキャリア64とを備えており、サンギヤ61はブレーキB1のオンオフによりその回転を自由にまたは停止できるようになっている。シングルピニオンの遊星歯車機構60bは、外歯歯車のサンギヤ65と、このサンギヤ65と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ66と、サンギヤ65に噛合すると共にリングギヤ66に噛合する複数のピニオンギヤ67と、複数のピニオンギヤ67を自転かつ公転自在に保持するキャリア68とを備えており、サンギヤ65はモータMG2の回転軸48に、キャリア68はリングギヤ軸32aにそれぞれ連結されていると共にリングギヤ66はブレーキB2のオンオフによりその回転が自由にまたは停止できるようになっている。ダブルピニオンの遊星歯車機構60aとシングルピニオンの遊星歯車機構60bとは、リングギヤ62とリングギヤ66、キャリア64とキャリア68とによりそれぞれ連結されている。変速機60は、ブレーキB1,B2を共にオフとすることによりモータMG2の回転軸48をリングギヤ軸32aから切り離すことができ、ブレーキB1をオフとすると共にブレーキB2をオンとしてモータMG2の回転軸48の回転を比較的大きな減速比で減速してリングギヤ軸32aに伝達し(以下、この状態をLoギヤの状態という)、ブレーキB1をオンとすると共にブレーキB2をオフとしてモータMG2の回転軸48の回転を比較的小さな減速比で減速してリングギヤ軸32aに伝達する(以下、この状態をHiギヤの状態という)。なお、ブレーキB1,B2を共にオンとする状態はモータMG2の回転軸48やリングギヤ軸32aの回転を禁止するものとなる。
ブレーキB1,B2のオンオフは、図1に示すように、油圧供給機構100によりブレーキB1,B2に対して作用させる油圧を調節することより行なわれる。この油圧供給機構100は、エンジン22のクランクシャフト26に接続されてその回転数に応じた油圧を発生する機械式ポンプ102と、この機械式ポンプ102の圧送能力よりは低いがモータMG2からのある程度の動力を変速機60により変速してリングギヤ軸32aに伝達することができる程度の油圧を供給可能な圧送能力の電動ポンプ103と、機械式ポンプ102や電動ポンプ103により圧送された作動オイルをブレーキB1,B2側に流量を調節して個別に供給する油圧供給部104と、から構成されている。なお、油圧供給部104は、図示しないが、ブレーキB1,B2側に作動オイルの流量を調節して個別に供給するために、ソレノイドバルブやこのソレノイドバルブからの油圧により油量を調節する流量調節バルブなどから構成されている。
バッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52によって管理されている。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば、バッテリ50の端子間に設置された図示しない電圧センサからの端子間電圧,バッテリ50の出力端子に接続された電力ライン54に取り付けられた図示しない電流センサからの充放電電流,バッテリ50に取り付けられた温度センサ51からの電池温度Tbなどが入力されており、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。また、バッテリECU52は、バッテリ50を管理するために電流センサにより検出された充放電電流の積算値に基づいて残容量(SOC)を演算したり、演算した残容量(SOC)と電池温度Tbとに基づいてバッテリ50を充放電してもよい最大許容電力である入出力制限Win,Woutを演算している。
ハイブリッド用電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット70には、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号,シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量に対応したアクセル開度Accを検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキポジションBP,車速センサ88からの車速V,変速機60に供給される作動オイルの温度を検出する油温センサ89からの油温Toil,モータMG2に取り付けられた温度センサ46からのモータ温度Tmg,油圧供給機構100の油圧供給部104に供給される作動オイルの圧力を検出する油圧センサ106からの油圧Poil,駆動軸としてのリングギヤ軸32aに取り付けられた回転数センサ32bからの駆動軸回転数Nrなどが入力ポートを介して入力されている。また、ハイブリッド用電子制御ユニット70からは、油圧供給機構100への駆動信号などが出力ポートを介して出力されている。ハイブリッド用電子制御ユニット70は、前述したように、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクを計算し、この要求トルクに対応する要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるように、エンジン22とモータMG1とモータMG2とが運転制御される。エンジン22とモータMG1とモータMG2の運転制御としては、要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてが動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されてリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御するトルク変換運転モードや要求動力とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する充放電運転モード、エンジン22の運転を停止してモータMG2からの要求動力に見合う動力をリングギヤ軸32aに出力するよう運転制御するモータ運転モードなどがある。
次に、こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20の動作、特にエンジン22の運転を伴って走行するときの動作について説明する。図3は、実施例のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、所定時間毎(例えば、数msec毎)に繰り返し実行される。
駆動制御ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、アクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accや車速センサ88からの車速V,モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2,回転数センサ32bからの駆動軸回転数Nr,変速機60の現在の変速比Gr,油温センサ89からの油温Toil,温度センサ46からのモータMG2の温度Tmg,バッテリ50の入出力制限Win,Woutなど制御に必要なデータを入力する処理を実行する(ステップS100)。ここで、モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2は、回転位置検出センサ43,44により検出されたモータMG1,MG2の回転子の回転位置に基づいて演算されたものをモータECU40から通信により入力するものとした。また、変速機60の現在の変速比Grは、モータMG2の回転数Nm2を駆動軸回転数Nrで除することにより計算するものとした。さらに、バッテリ50の入出力制限Win,Woutは、バッテリ50の電池温度Tbとバッテリ50の残容量(SOC)とに基づいて設定されたものをバッテリECU52から通信により入力するものとした。
こうしてデータを入力すると、入力したアクセル開度Accと車速Vとに基づいて車両に要求されるトルクとして駆動輪39a,39bに連結された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクTr*とエンジン22に要求される要求パワーPe*とを設定する(ステップS110)。要求トルクTr*は、実施例では、アクセル開度Accと車速Vと要求トルクTr*との関係を予め定めて要求トルク設定用マップとしてROM74に記憶しておき、アクセル開度Accと車速Vとが与えられると記憶したマップから対応する要求トルクTr*を導出して設定するものとした。図4に要求トルク設定用マップの一例を示す。要求パワーPe*は、設定した要求トルクTr*にリングギヤ軸32aの回転数Nrを乗じたものとバッテリ50が要求する充放電要求パワーPb*とロスLossとの和として計算することができる。
続いて、設定した要求パワーPe*に基づいてエンジン22を運転すべき仮の運転ポイントとしての仮目標回転数Netmpと仮目標トルクTetmpとを設定する(ステップS120)。この設定は、エンジン22を効率よく動作させる動作ラインと要求パワーPe*とに基づいて行なわれる。エンジン22の動作ラインの一例と仮目標回転数Netmpと仮目標トルクTetmpとを設定する様子を図5に示す。図示するように、仮目標回転数Netmpと仮目標トルクTetmpは、動作ラインと要求パワーPe*(Netmp×Tetmp)が一定となることを示す曲線との交点から求めることができる。
次に、変速機60のブレーキB1,B2に供給される作動オイルの温度ToilとモータMG2の温度Tmgとに基づいてエンジン22の下限回転数Neminを設定する(ステップS130)。下限回転数Neminは、実施例では、油温Toilとモータ温度Tmgと下限回転数Neminとの関係を予め定めて下限回転数設定用マップとしてROM74に記憶しておき、油温Toilとモータ温度Tmgとが与えられると記憶したマップから対応する下限回転数Neminを導出して設定するものとした。図6に下限回転数設定用マップの一例を示す。図示するように、実施例では、下限回転数Neminは、油温Toilが高くなるほど大きくなる傾向に且つモータ温度Tmgが高くなるほど小さくなる傾向に設定される。油温Toilが高くなるほど下限回転数Neminを大きくなるように設定するのは、作動オイルの温度Toilが高くなると、その粘性が低下するために、変速機60のブレーキB1,B2の係合力が低下することに基づく。また、モータMG2の温度Tmgが高くなるほど下限回転数Neminを小さくなるように設定するのは、モータMG2の温度Tmgが高くなるとモータMG2に対して駆動制限が課されることに基づく。即ち、モータMG2に対して駆動制限が課されると、変速機60によって変速して伝達する動力も小さくなるため、機械式ポンプ102によって発生させるべき油圧も小さくなり、このためのエンジン22の下限回転数Neminも小さくなることに基づくものである。このように、油温Toilが高くなるほど下限回転数Neminを大きくなるように且つモータMG2の温度Tmgが高くなるほど下限回転数Neminを小さくなるように下限回転数Neminを設定することにより、モータMG2からの動力を変速機60により変速して伝達するために必要なブレーキB1,B2の係合力、即ち、作動オイルの十分な油圧を確保することができると共に必要以上にエンジン22の回転数Neを高くしないようにすることができる。
続いて、エンジン22の仮目標回転数Netmpが下限回転数Nemin以上であるか否かを判定し(ステップS140)、仮目標回転数Netmpが下限回転数Nemin以上であるときには、モータMG2からの動力を変速機60により変速して伝達するのに必要な作動オイルの圧力は十分確保することができると判断し、仮目標回転数Netmpと仮目標トルクTetmpをエンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*に設定し(ステップS150)、エンジン22の仮目標回転数Netmpが下限回転数Nemin未満であるときには、モータMG2からの動力を変速機60により変速して伝達するのに必要な作動オイルの圧力を確保することができないと判断し、下限回転数Neminをエンジン22の目標回転数Ne*に設定すると共に要求パワーPe*を目標回転数Ne*で除した値を目標トルクTe*として設定する(ステップS160)。
こうしてエンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*が設定されると、エンジン22の目標回転数Ne*と入力したモータMG2の回転数Nm2と動力分配統合機構30のギヤ比ρとを用いて次式(1)によりモータMG1の目標回転数Nm1*を計算すると共に計算した目標回転数Nm1*と入力したモータMG1の回転数Nm1とに基づいて式(2)によりモータMG1のトルク指令Tm1*を計算する(ステップS170)。ここで、式(1)は、動力分配統合機構30の回転要素に対する力学的な関係式である。エンジン22の運転を伴って走行しているときの動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図を図7に示す。図中、左のS軸はモータMG1の回転数Nm1であるサンギヤ31の回転数を示し、C軸はエンジン22の回転数Neであるキャリア34の回転数を示し、R軸はリングギヤ32の回転数Nr(駆動軸回転数Nr)を示す。R軸上の2つの太線矢印は、モータMG1によりリングギヤ軸32aに伝達されるトルクと、モータMG2から出力したトルクが変速機60を介してリングギヤ軸32aに作用するトルクとを示す。式(1)は、この共線図を用いれば容易に導くことができる。また、式(2)は、モータMG1を目標回転数Nm1*で回転させるためのフィードバック制御における関係式であり、式(2)中、右辺第2項の「k1」は比例項のゲインであり、右辺第3項の「k2」は積分項のゲインである。
Nm1*=Ne*・(1+ρ)/ρ-Nr/ρ (1)
Tm1*=ρ・Te*/(1+ρ)+k1(Nm1*-Nm1)+k2∫(Nm1*-Nm1)dt (2)
そして、要求トルクTr*に設定したトルク指令Tm1*を動力分配統合機構30のギヤ比ρで除したものを加えて更に変速機60の変速比Grで除してモータMG2から出力すべきトルクの仮の値である仮トルクTm2tmpを次式(3)により計算すると共に(ステップS180)、バッテリ50の入出力制限Win,Woutと設定したトルク指令Tm1*に現在のモータMG1の回転数Nm1を乗じて得られるモータMG1の消費電力(発電電力)との偏差をモータMG2の回転数Nm2で割ることによりモータMG2から出力してもよいトルクの上下限としてのトルク制限Tm2min,Tm2maxを次式(4)および式(5)により計算し(ステップS190)、設定した仮トルクTm2tmpを式(6)によりトルク制限Tm2min,Tm2maxで制限してモータMG2のトルク指令Tm2*を設定する(ステップS200)。ここで、式(3)は、図7の共線図から容易に導くことができる。
Tm2tmp=(Tr*+Tm1*/ρ)/Gr (3)
Tm2min=(Win-Tm1*・Nm1)/Nm2 (4)
Tm2max=(Wout-Tm1*・Nm1)/Nm2 (5)
Tm2*=max(min(Tm2tmp,Tm2max),Tm2min) (6)
こうしてエンジン22の目標回転数Ne*や目標トルクTe*,モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を設定すると、エンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*についてはエンジンECU24に、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*についてはモータECU40にそれぞれ送信し(ステップS210)、駆動制御ルーチンを終了する。目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを受信したエンジンECU24は、エンジン22が目標回転数Ne*と目標トルクTe*とによって示される運転ポイントで運転されるようにエンジン22における吸入空気量制御や燃料噴射制御,点火制御などの制御を行なう。また、トルク指令Tm1*,Tm2*を受信したモータECU40は、トルク指令Tm1*でモータMG1が駆動されると共にトルク指令Tm2*でモータMG2が駆動されるようインバータ41,42のスイッチング素子のスイッチング制御を行なう。こうした制御により、バッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内でエンジン22を効率よく運転して駆動軸としてのリングギヤ軸32aに要求トルクTr*を出力して走行することができる。
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20によれば、変速機60のブレーキB1,B2に供給される作動オイルの温度Toilが高いほど大きくなる傾向に且つモータMG2の温度Tmgが高いほど小さくなる傾向にエンジン22の下限回転数Neminを設定すると共にこの下限回転数Nemin以上の回転数でエンジン22を運転することにより、モータMG2からの動力を変速機60により変速して伝達するために必要な作動オイルの圧力を確保することができると共に必要以上にエンジン22の回転数Neが大きくなるのを抑制することができる。この結果、変速機60に必要な作動オイルの圧力を確保することができると共に車両の燃費の向上を図ることができる。しかも、エンジン22の目標回転数Ne*を下限回転数Neminで制限してもエンジン22から要求パワーPe*を出力するよう目標トルクTe*を設定すると共に要求トルクTr*が駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力されるようエンジン22やモータMG1,MG2を制御するから、予期しないバッテリ50の充放電を抑制しながら要求トルクTr*を出力して走行することができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、作動オイルの温度Toilが高いほど大きくなる傾向にエンジン22の下限回転数Neminを設定するものとしたが、こうした傾向であればよいから、作動オイルの温度Toilに対して直線的にエンジン22の下限回転数Neminを設定するものとしたり、作動オイルの温度Toilに対して段階的或いは曲線的にエンジン22の下限回転数Neminを設定するものとしてもよい。また、モータMG2の温度Tmgについても高いほど小さくなる傾向にエンジン22の下限回転数Neminを設定するものとしたが、同様に、こうした傾向であればよいから、モータMG2の温度Tmgに対して直線的にエンジン22の下限回転数Neminを設定するものとしたり、モータMG2の温度Tmgに対して段階的或いは曲線的にエンジン22の下限回転数Neminを設定するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、Hi,Loの2段の変速段をもって変速可能な変速機60を用いるものとしたが、変速機60の変速段は2段に限られるものではなく、3段以上の変速段としてもよい。また、こうした有段変速機に限られず、無段変速機を用いるものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG2の動力を変速機60により変速してリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図8の変形例のハイブリッド自動車120に例示するように、モータMG2の動力を変速機60により変速してリングギヤ軸32aが接続された車軸(駆動輪39a,39bが接続された車軸)とは異なる車軸(図8における車輪39c,39dに接続された車軸)に接続するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22の動力を動力分配統合機構30を介して駆動輪39a,39bに接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図9の変形例のハイブリッド自動車220に例示するように、エンジン22のクランクシャフト26に接続されたインナーロータ232と駆動輪39a,39bに動力を出力する駆動軸に接続されたアウターロータ234とを有し、エンジン22の動力の一部を駆動軸に伝達すると共に残余の動力を電力に変換する対ロータ電動機230を備えるものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、動力分配統合機構30にエンジン22とモータMG1と駆動軸とを接続すると共に駆動軸に変速機60を介してモータMG2を接続し、モータMG1,MG2と電力のやり取りをするバッテリ50を備える構成としたが、走行用の動力を出力するエンジンと、動力を入出力するモータと、モータからの動力を変速して駆動軸に伝達する変速機と、モータと電力のやり取りをするバッテリと、を備えるハイブリッド車であれば如何なる構成のハイブリッド車の形態としても構わない。また、こうしたハイブリッド車の制御方法の形態としてもよい。
ここで、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、エンジン22が「内燃機関」に相当し、機械式ポンプ102が「機械式圧送手段」に相当し、モータMG2が「電動機」に相当し、変速機60と油圧供給部104とが「変速伝達手段」に相当し、バッテリ50が「蓄電手段」に相当し、油温センサ89が「作動流体温度検出手段」に相当し、温度センサ46が「電動機温度検出手段」に相当し、アクセル開度Accと車速Vとに基づいて要求トルクTr*を設定する図3の駆動制御ルーチンのステップS110の処理を実行するハイブリッド用電子制御ユニット70が「要求駆動力設定手段」に相当し、変速機60のブレーキB1,B2に供給される作動オイルの温度ToilとモータMG2の温度Tmgとに基づいて油温Toilが高いほど大きくなる傾向に且つモータ温度Tmgが高いほど小さくなる傾向にエンジン22の下限回転数Neminを設定する図3の駆動制御ルーチンのステップS130の処理を実行するハイブリッド用電子制御ユニット70が「下限回転数設定手段」に相当し、エンジン22の運転を伴って走行するときに、下限回転数Nemin以上の回転数でエンジン22が運転されると共に要求トルクTr*が駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力されるようエンジン22の目標回転数Ne*および目標トルクTe*を設定してエンジンECU24に送信すると共にモータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を設定してモータECU40に送信する図3の駆動制御ルーチンのステップS140〜S210の処理を実行すると共に走行状態に基づいてブレーキB1,B2がオンオフされるよう油圧供給部104を制御するハイブリッド用電子制御ユニット70と目標回転数Ne*と目標トルクTe*とに基づいてエンジン22を制御するエンジンECU24とトルク指令Tm1*,Tm2*に基づいてモータMG1,MG2を制御するモータECU40とが「制御手段」に相当する。また、要求トルクTr*に基づく要求パワーPe*とエンジン22を効率よく動作させる動作ラインとに基づいてエンジン22の仮の運転ポイントとしての仮目標回転数Netmpおよび仮目標トルクTetmpとを設定する図3の駆動制御ルーチンのステップS120の処理を実行するハイブリッド用電子制御ユニット70が「目標運転ポイント設定手段」に相当する。さらに、電動ポンプ103が「電動圧送手段」に相当し、モータMG1が「発電機」に相当し、動力分配統合機構30が「3軸式動力入出力手段」に相当する。
ここで、「内燃機関」としては、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関に限定されるものではなく、水素エンジンなど如何なるタイプの内燃機関であっても構わない。「機械式圧送手段」としては、機械式ポンプ102に限定されるものではなく、内燃機関からの動力を用いて作動流体を圧送するものであれば如何なるものとしても構わない。「電動機」としては、同期発電電動機として構成されたモータMG2に限定されるものではなく、誘導電動機など、動力を入出力可能なものであれば如何なるタイプの電動機であっても構わない。「変速伝達手段」としては、Hi,Loの2段の変速段をもって変速可能な変速機60と油圧供給部104とに限定されるものではなく、機械式圧送手段により圧送された作動流体を用いて電動機の回転軸と駆動軸との間で動力を変速して伝達するものであれば如何なるものとしても構わない。「蓄電手段」としては、二次電池としてのバッテリ50に限定されるものではなく、キャパシタなど、電力動力入出力手段や電動機と電力のやり取りが可能であれば如何なるものとしても構わない。「作動流体温度検出手段」としては、油温センサ89に限定されるものではなく、作動流体の温度を検出可能であれば如何なるものとしても構わない。「電動機温度検出手段」としては、温度センサ46に限定されるものではなく、電動機の温度を検出可能であれば如何なるものとしても構わない。「要求駆動力設定手段」としては、アクセル開度Accと車速Vとに基づいて要求トルクTr*を設定するものに限定されるものではなく、アクセル開度Accだけに基づいて要求トルクを設定するものや走行経路が予め設定されているものにあっては走行経路における走行位置に基づいて要求トルクを設定するものなど、駆動軸に要求される要求トルクを設定するものであれば如何なるものとしても構わない。「下限回転数設定手段」としては、変速機60のブレーキB1,B2に供給される作動オイルの温度Toilが高いほど大きくなる傾向に且つモータMG2の温度Tmgが高いほど小さくなる傾向に下限回転数Neminを設定するものに限定されるものではなく、作動流体の温度と電動機の温度とに基づいて内燃機関の下限回転数を設定するものであれば如何なるものとしても構わない。「制御手段」としては、ハイブリッド用電子制御ユニット70とエンジンECU24とモータECU40とからなる組み合わせに限定されるものではなく単一の電子制御ユニットにより構成されるなどとしてもよい。また、「制御手段」としては、エンジン22の運転を伴って走行するときに、下限回転数Nemin以上の回転数でエンジン22が運転される共に走行状態に基づくブレーキB1,B2のオンオフを伴って要求トルクTr*が駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力されるようエンジン22の目標回転数Ne*や目標トルクTe*,モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を設定してエンジン22とモータMG1,MG2と油圧供給部104とを制御するものに限定されるものではなく、内燃機関の運転を伴って走行するときには下限回転数設定手段により設定された下限回転数以上の回転数で内燃機関が運転されると共に変速伝達手段による変速比の変更を伴って設定された要求駆動力に基づく駆動力により走行するよう内燃機関と電動機と変速伝達手段を制御するものであれば如何なるものとしても構わない。「目標運転ポイント設定手段」としては、要求トルクTr*に基づく要求パワーPe*とエンジン22を効率よく動作させる動作ラインとに基づいてエンジン22の仮の運転ポイントとしての仮目標回転数Netmpと仮目標トルクTetmpとを設定するものに限定されるものではなく、要求駆動力と所定の制約とに基づいて目標回転数と目標トルクとからなる内燃機関の目標運転ポイントを設定するものであれば如何なるものとしても構わない。「電動圧送手段」としては、電動ポンプ103に限定されるものではなく、機械式圧送手段より低い圧送性能をもって作動流体を圧送するものであれば如何なるものとしても構わない。「発電機」としては、同期発電電動機として構成されたモータMG1に限定されるものではなく、誘導電動機など、動力を入出力可能なものであれば如何なるタイプの発電機としても構わない。「3軸式動力入出力手段」としては、上述の動力分配統合機構30に限定されるものではなく、ダブルピニオン式の遊星歯車機構を用いるものや複数の遊星歯車機構を組み合わせて4以上の軸に接続されるものやデファレンシャルギヤのように遊星歯車とは異なる作動作用を有するものなど、駆動軸と出力軸と発電機の回転軸との3軸に接続され3軸のうちのいずれかに軸に入出力される動力に基づいて残余の軸に動力を入出力するものであれば如何なるものとしても構わない。なお、実施例や変形例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための最良の形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、車両の製造産業などに利用可能である。
本発明の一実施例としてのハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 変速機60の構成の一例を示す説明図である。 実施例のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 要求トルク設定用マップの一例を示す説明図である。 エンジン22の動作ラインの一例と仮目標回転数Netmpおよび仮目標トルクTetmpを設定する様子を示す説明図である。 エンジン22の下限回転数設定用マップの一例を示す説明図である。 エンジン22の運転を伴って走行しているときの動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図の一例を示す説明図である。 変形例のハイブリッド自動車120の構成の概略を示す構成図である。 変形例のハイブリッド自動車220の構成の概略を示す構成図である。
符号の説明
20,120,220 ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30 動力分配統合機構、31 サンギヤ、31a サンギヤ軸、32 リングギヤ、32a リングギヤ軸、32b 回転数センサ、33 ピニオンギヤ、34 キャリア、37 ギヤ機構、38 デファレンシャルギヤ、39a,39b 駆動輪、39c,39d 車輪、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、46 温度センサ、50 バッテリ、51 温度センサ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン、60 変速機、
60a ダブルピニオンの遊星歯車機構、60b シングルピニオンの遊星歯車機構、61,65 サンギヤ、62,66 リングギヤ、63a 第1ピニオンギヤ、63b 第2ピニオンギヤ、64,68 キャリア、67 ピニオンギヤ、70 ハイブリッド用電子制御ユニット、72 CPU、74 ROM、76 RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、89 油温センサ、100 油圧供給機構、102 機械式ポンプ、103 電動ポンプ、104 油圧供給部、106 油圧センサ、230 対ロータ電動機、232 インナーロータ、234 アウターロータ、MG1,MG2 モータ。

Claims (6)

  1. 走行用の動力を出力可能な内燃機関と、
    前記内燃機関からの動力を用いて作動流体を圧送する機械式圧送手段と、
    動力を入出力可能な電動機と、
    前記電動機の回転軸と車軸に連結された駆動軸とに接続され、前記圧送された作動流体を用いて前記回転軸と前記駆動軸との間で動力を変速して伝達する変速伝達手段と、
    前記電動機と電力のやり取りが可能な蓄電手段と、
    前記作動流体の温度を検出する作動流体温度検出手段と、
    前記電動機の温度を検出する電動機温度検出手段と、
    走行に要求される要求駆動力を設定する要求駆動力設定手段と、
    前記検出された作動流体の温度と前記設定された電動機の温度とに基づいて前記内燃機関の下限回転数を設定する下限回転数設定手段と、
    前記内燃機関の運転を伴って走行するときには、前記設定された下限回転数以上の回転数で前記内燃機関が運転されると共に前記変速伝達手段による変速比の変更を伴って前記設定された要求駆動力に基づく駆動力により走行するよう前記内燃機関と前記電動機と前記変速伝達手段とを制御する制御手段と、
    を備えるハイブリッド車。
  2. 前記下限回転数設定手段は、前記検出された作動流体の温度が高いほど大きくなる傾向に且つ前記検出された電動機の温度が高いほど小さくなる傾向に前記下限回転数を設定する手段である請求項1記載のハイブリッド車。
  3. 請求項1または2記載のハイブリッド車であって、
    前記設定された要求駆動力と所定の制約とに基づいて目標回転数と目標トルクとからなる前記内燃機関の目標運転ポイントを設定する目標運転ポイント設定手段を備え、
    前記制御手段は、前記設定された目標運転ポイントにおける目標回転数が前記設定された下限回転数以上のときには前記目標運転ポイントで前記内燃機関が運転されるよう制御し、前記設定された目標運転ポイントにおける目標回転数が前記設定された下限回転数未満のときには前記下限回転数で前記目標運転ポイントにおける動力に基づく動力を出力する運転ポイントで前記内燃機関が運転されるよう制御する手段である、
    ハイブリッド車。
  4. 請求項1ないし3いずれか1つの請求項に記載のハイブリッド車であって、
    前記機械式圧送手段より低い圧送性能をもって作動流体を圧送する電動圧送手段を備え、
    前記変速伝達手段は、前記内燃機関が運転されているときには前記機械式圧送手段から圧送された作動流体を用いて前記回転軸と前記駆動軸との間で動力を変速して伝達し、前記内燃機関が運転されていないときには前記電動圧送手段から圧送された作動流体を用いて前記回転軸と前記駆動軸との間で動力を変速して伝達する手段である、
    ハイブリッド車。
  5. 請求項1ないし4いずれか1つの請求項に記載のハイブリッド車であって、
    前記蓄電手段と電力のやり取りが可能であると共に動力を入出力可能な発電機と、
    前記内燃機関の出力軸と前記発電機の回転軸と前記駆動軸との3軸に接続され、該3軸のうちのいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記内燃機関の運転を伴って走行するときには、前記設定された下限回転数以上の回転数で前記内燃機関が運転されると共に前記設定された要求駆動力に基づく駆動力により走行するよう前記内燃機関と前記発電機と前記電動機と前記変速伝達手段とを制御する手段である、
    ハイブリッド車。
  6. 走行用の動力を出力可能な内燃機関と、前記内燃機関からの動力を用いて作動流体を圧送する機械式圧送手段と、動力を入出力可能な電動機と、前記電動機の回転軸と車軸に連結された駆動軸とに接続され前記圧送された作動流体を用いて前記回転軸と前記駆動軸との間で動力を変速して伝達する変速伝達手段と、前記電動機と電力のやり取りが可能な蓄電手段と、を備えるハイブリッド車の制御方法であって、
    前記内燃機関の運転を伴って走行するときには、前記作動流体の温度と前記電動機の温度とに基づいて設定される下限回転数以上の回転数で前記内燃機関が運転されると共に前記変速伝達手段による変速比の変更を伴って走行に要求される要求駆動力に基づく駆動力により走行するよう前記内燃機関と前記電動機と前記変速伝達手段とを制御する、
    ことを特徴とするハイブリッド車の制御方法。
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