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JP2009060825A - 油溶性成分含有粉末組成物及びそれを用いた機能性食品 - Google Patents

油溶性成分含有粉末組成物及びそれを用いた機能性食品 Download PDF

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JP2009060825A
JP2009060825A JP2007230582A JP2007230582A JP2009060825A JP 2009060825 A JP2009060825 A JP 2009060825A JP 2007230582 A JP2007230582 A JP 2007230582A JP 2007230582 A JP2007230582 A JP 2007230582A JP 2009060825 A JP2009060825 A JP 2009060825A
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emulsion
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JP2007230582A
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English (en)
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Shinichiro Serizawa
慎一郎 芹澤
Jun Arakawa
純 荒河
Keiichi Suzuki
啓一 鈴木
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Fujifilm Corp
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Fujifilm Corp
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Abstract

【課題】粉末化に際して粉末表面のべたつき発生が抑制され、製造工程における凝集や装置へ付着量が抑えられ、高収率で製造することができ、水性媒体に溶解、分散させたとき、150nm以下の微細な乳化粒子を安定して形成しうる乳化物を得られる油溶性成分含有粉末組成物を提供する。この粉末組成物は機能性食品に有用である。
【解決手段】油溶性成分及び乳化剤を含有するエマルション組成物を乾燥して得られる粉末組成物であって、該乳化剤の融点が45℃以上であり、乳化剤と油溶性成分との比率が0.5〜1.5であることを特徴とする。乳化剤としては、融点が45℃以上のショ糖脂肪酸エステルを、乳化剤全量の60質量%以上含有することが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、エマルション組成物を乾燥して得られる油溶性成分含有粉末組成物及び該粉末状組成物を含む食品に関し、詳細には、油溶性成分を安定に含み、水性媒体に溶解、分散させることで微細な乳化粒子を有する乳化物が得られる粉末組成物及びそれを用いた機能性食品に関する。
近年、カロチノイド類や不飽和脂肪酸類などの油溶性成分の機能性に着目して、これらを含有する組成物が多く開発されている。このような油溶性成分を食品や化粧品の有効成分として使用する場合、製品の外観、嗜好性、或いは、機能性油溶性成分の皮膚や消化器からの吸収性の観点から、乳化物として用い、且つ、乳化粒子ができるだけ小さいことが望ましい。
油溶性成分を乳化物に適用する際の原料として、安定性、輸送性が良好であるという観点から、水を主成分とする水性媒体に分散させると微細な乳化分散物を形成しうる粉末組成物が使用される。
このような再溶解性、再分散性が良好で、好適な乳化物を形成しうる粉末組成物は、まず、油溶性成分を水性媒体中に乳化剤を使用して均一分散させてエマルション組成物を調整し、それを乾燥することで作製される。
機能性油溶性成分の含有量を増加させて機能性向上を図る場合、油溶性成分の増加に伴い、粉末化する際に油溶性成分を含有する粉末表面がべたつき、凝集が生じやすくなる。このようなエマルション組成物の乾燥工程としては、一般に、エマルション組成物を噴霧しながら乾燥するスプレードライ工程が採用されるが、この工程において表面がべたつく粉末が生成されると、粉末が凝集する、或いは、乾燥装置の内壁に付着して収率が低下するなどの現象が起こり、さらに、凝集物を含む粉末組成物を水性溶媒に溶解、分散させた場合、乳化粒子の粒径が大きくなり、所望の乳化物を得難いという問題がある。
また、得られた粉末組成物の粉末表面がべたつくと、粉末をカプセルに内包させる、或いは、錠剤に成形する場合の作業性が低下するという問題も生じる。
油溶性成分の乳化安定技術としては、例えば、45℃以下の温度で固体であり、所定の糖のエステル又はエーテルである界面活性剤を用い、このような乳化剤を油溶性成分との比率で2〜10の範囲で添加してナノエマルジョンを得る技術が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら、この技術によるナノエマルジョンは、乳化安定性の観点からはなお不十分であり、さらにエマルション組成物の粉末化については全く考慮されていない。
また、機能性油溶性成分であるカロテノイドの水分散技術として、カロテノイドに溶解、懸濁剤として食用油脂や脂溶性ビタミン類を添加する技術が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。ここでは、乳化剤として常温で液体或いは固体の乳化剤をカロテノイド1重量部に対して30〜99重量部配合する旨が記載されているが、この技術によれば、十分な量のカロテノイドを含有する安定な組成物は得難く、さらに、本発明の如き粉末組成物を経ずにカロテノイドを水分散性にすることを目的としており、粉末化の問題点については考慮されていない。
特許第3583331号公報 特開2000−106844公報
上記問題点を考慮してなされた本発明の目的は、機能性油溶性成分を含有するエマルション組成物を乾燥することで得られる粉末組成物であって、粉末化に際して粉末表面のべたつき発生が抑制され、製造工程における凝集や装置へ付着量が抑えられ、高収率で製造し得る油溶性成分含有粉末組成物、十分な量の機能性油溶性成分を含有し、水性媒体に溶解、分散させたとき、150nm以下の微細な乳化粒子を安定して形成しうる乳化物を得られる油溶性成分含有粉末組成物を提供することにある。
また、本発明のさらなる目的は、前記十分な量の機能性油溶性成分を含有し、微細な乳化粒子を安定して形成しうる乳化物を得られる油溶性成分含有粉末組成物を用いた、機能性油溶性成分が微細な乳化粒子として含まれ、その吸収性が良好な機能性食品を提供することにある。
本発明者は鋭意検討の結果、乳化剤の物性と油溶性成分と乳化剤の添加量を制御することで本発明の目的を達成しうることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明の構成は以下の通りである。
<1> 油溶性成分及び乳化剤を含有するエマルション組成物を乾燥して得られる粉末組成物であって、該乳化剤の融点が45℃以上であり、乳化剤と油溶性成分との比率が0.5〜1.5であることを特徴とする油溶性成分含有粉末組成物。
<2> 前記乳化剤として、融点が45℃以上のショ糖脂肪酸エステルを、乳化剤全量の60質量%以上含有することを特徴とする<1>記載の油溶性成分含有粉末組成物。
<3> 前記乳化剤として、さらに、融点が45℃以上のポリグリセリン脂肪酸エステルを含むことを特徴とする<2>記載の油溶性組成物の乳化物パウダー
<4> 前記油溶性成分がカロチノイド類及び不飽和脂肪酸類からなる群より選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする<1>〜<3>のいずれか1項に記載の油溶性成分含有粉末組成物。
<5> 前記油溶性成分として、さらに、トコフェロール、トコトリエノールおよびそれらの誘導体からなる群より選択される化合物(以下、適宜、トコフェロール類と称する)の少なくとも1種以上を含むことを特徴とする<4>に記載の油溶性成分含有粉末組成物。
<6> 前記油溶性成分含有粉末組成物を水性溶媒に溶解・分散して得られる乳化物の乳化粒子径が150nm以下であることを特徴とする<1>〜<5>のいずれか1項に記載の油溶性成分含有粉末組成物。
<7> <1>〜<6>のいずれか1項に記載の油溶性成分含有粉末組成物を含むことを特徴とする機能性食品。
<8> 飲料物、カプセル内包物、顆粒、又は、錠剤の剤形を有することを特徴とする<7>記載の機能性食品。
本発明の油溶性成分含有粉末組成物は、製造工程において粉末のべたつきに起因する収率の低下が抑制されるとともに、所望されない凝集物に起因する、再分散して得られる乳化物における乳化粒子の粒径増大をも抑制することができる。このため、本発明の油溶性成分含有粉末組成物は、加工適性に優れるとともに、これを水性媒体中に溶解、分散して得られた乳化物はその乳化粒子径が150nm以下と小さいものである。
このような微少な乳化粒子を安定に含むことで、本発明の油溶性成分含有粉末組成物を食品に用いると、機能性油溶性成分の体内への吸収が良好となり、機能性食品への適用による優れた効果を奏することになる。
本発明によれば、機能性油溶性成分を含有し、粉末化に際して粉末表面のべたつき発生が抑制され、製造工程における凝集や装置への付着量が抑えられ、高収率で製造し得る油溶性成分含有粉末組成物、十分な量の機能性油溶性成分を含有し、水性媒体に溶解、分散させたとき、150nm以下の微細な乳化粒子を安定して形成しうる乳化物を得られる油溶性成分含有粉末組成物を提供することができる。
本発明の油溶性成分含有粉末組成物を用いることで、機能性油溶性成分が微細な乳化粒子として含まれ、その吸収性が良好な機能性食品を提供することができる。
[油溶性成分含有粉末組成物]
本発明の油溶性成分含有粉末組成物は、油溶性成分及び乳化剤を含有するエマルション組成物を乾燥して得られる粉末組成物であって、該乳化剤の融点が45℃以上であり、乳化剤と油溶性成分との比率が0.5〜1.5であることを特徴とする。
このように、乳化剤として融点が45℃以上のものを用いるとともに、油溶性成分に対する乳化剤の含有量を調整することで、油溶性成分に起因する粉末表面のべたつき発生を効果的に抑制しうる。
以下、本発明の粉末組成物に含まれる各成分について説明する。
<融点45℃以上の乳化剤>
本発明に用いうる乳化剤の融点としては、45℃以上であることを要し、収率向上の観点からは、47℃以上が好ましく、50℃以上がより好ましい。融点の上限には特に制限はないが、一般にエマルション組成物の調製温度が60〜70℃であることを考慮すれば、ハンドリング性の観点からは70℃以下であることが好ましく、60℃以下であることがより好ましい。
本発明に好適に使用しうる乳化剤としては、融点が45℃以上のショ糖脂肪酸エステルが挙げられる。
本発明に用いられる、ショ糖脂肪酸エステルは、界面活性及び融点の観点から脂肪酸の炭素数が12以上のものが好ましく、12〜20のものがより好ましい。炭素数12以上とすることにより、融点を好ましい範囲に維持しうるとともに、平均粒子径のより小さいエマルジョン粒子を形成できる。
乳化剤には、ショ糖脂肪酸エステル以外の化合物を含むことができるが、ショ糖脂肪酸エステルは乳化剤全量中、60質量%以上の割合で含まれることが好ましく、粉末組成物を水性媒体に溶解、分散して得られる乳化物の乳化粒子径を適切に維持するといった観点からは、70質量%以上であることがより好ましく、75質量%以上であることがさらに好ましい。
本発明おいて乳化剤として使用しうるショ糖脂肪酸エステルを、その融点〔ピーク値:( )内に記載〕とともに挙げるが、本発明はこれに制限されない。
ショ糖ステアリン酸エステル(56℃)、ショ糖パルミチン酸エステル(48℃)、ショ糖ミリスチン酸エステル(47℃)、ショ糖ラウリン酸エステル(47℃)、ショ糖モノステアリン酸エステル(52℃)、ショ糖モノパルミチン酸エステル(45℃)。
これらの中でもショ糖ラウリン酸エステル(47℃)、ショ糖モノパルミチン酸エステル(45℃)、ショ糖モノステアリン酸エステル(52℃)がより好ましい。本発明においては、これらのショ糖脂肪酸エステルを、単独又は混合して用いることができる。
本発明においてショ糖脂肪酸エステルとして用いうる市販品としては、例えば、三菱化学フーズ(株)社製リョートーシュガーエステルS−1170、S−1570、S−1670、P−1570、P−1670、L−1695、モノエステル−P、及び、第一工業製薬(株)DKエステル SS、F−160、F−140、F−110、F−90等が挙げられる。
また、乳化剤は、前記ショ糖脂肪酸エステル以外に目的に応じて他の融点45℃以上の乳化剤を含んでいてもよい。
例えば、油溶性成分の分散性向上などの目的で、融点45℃以上のポリグリセリン脂肪酸エステルを併用することも好ましい態様である。
本発明に用いられるポリグリセリン脂肪酸エステルとしては、平均重合度が2以上、好ましくは6〜15、より好ましくは8〜10のポリグリセリンと、炭素数8〜18の脂肪酸、例えばカプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、及びリノール酸とのエステルを挙げることができる。ポリグリセリン脂肪酸エステルの好ましい例としては、ヘキサグリセリンステアリン酸エステル(約50℃)、テトラグリセリンステアリン酸エステル(約52℃)、デカグリセリンステアリン酸エステル(約50℃)、デカグリセリンパルミチン酸エステル(40℃)、デカグリセリンベニン酸エステル(71℃)等が挙げられる。
これらの中でも、より好ましくは、デカグリセリンステアリン酸エステル(HLB=12)、デカグリセリンパルミチン酸エステル(HLB=13)などである。
これらの融点45℃以上のポリグリセリン脂肪酸エステルは、単独又は混合して、前記融点45℃以上のショ糖脂肪酸エステルとともに用いることができる。
なお、常温で粘調な液体の状態であるポリグリセリンエステルは、その融点が45℃未満であるが、融点45℃以上のショ糖脂肪酸エステルと本発明の効果を損なわない限りにおいて、例えば、ショ糖脂肪酸エステルに対して40質量%未満の量で、好適に併用することができる。
市販品としては、例えば、三菱化学フーズ(株)社製、リョートーポリグリエステルHS11、HS9、TS4,TS2、S24D、P8D、及び、日光ケミカルズ(株)社製、NIKKOL Decaglyn 1-SV,Tetraglyn 1-SV,Hexaglyn 1-SV等が挙げられる。
本発明に係る粉末組成物は、これらのショ糖脂肪酸エステルとポリグリセリン脂肪酸エステルとは、いずれか一方を含んでいればよく、粉末の保存安定性をより向上させる観点から併用することが好ましい。
これらのショ糖脂肪酸エステルとポリグリセリン脂肪酸エステルとしては、HLB8以上を有するものが好ましく、10以上を有する者がより好ましく、12以上を有するものが特に好ましい。HLB値の上限値は、特に限定されないが、一般的には18以下であり、17以下が好ましい。
ここで、HLBは、通常界面活性剤の分野で使用される親水性−疎水性のバランスで、通常用いる計算式、例えば川上式等が使用できる。本発明においては、下記の川上式を採用する。
HLB=7+11.7log(M/M
ここで、Mは親水基の分子量、Mは疎水基の分子量である。
また、カタログ等に記載されているHLBの数値を使用してもよい。
また、上記の式からも分かるように、HLBの加成性を利用して、任意のHLB値の界面活性剤を得ることができる。
また、本発明においては、本発明の効果を損なわない限りにおいて、融点45℃未満の乳化剤を併用することもできる。
先の述べたように、本発明における好ましい乳化剤としては、融点が45℃以上のショ糖脂肪酸エステルを、乳化剤全量の60質量%以上含有することが挙げられるが、この要件を満たせば、融点45℃以下の乳化剤や、融点が45℃以上のショ糖脂肪酸エステル以外の乳化剤を、40質量%までに限り、併用することができる。
融点が45℃未満の乳化剤としては、例えば、前記した常温で粘調な液体状態であるポリグリセリンエステル、ショ糖脂肪酸エステルのエタノール混合溶解物、不飽和脂肪酸のショ糖エステル等などを挙げることができる。
また、前記好ましい態様であるショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステルなど以外の併用しうる乳化剤としては、リン脂質が挙げられる。
本発明で用いることができるリン脂質としては、例えば、レシチン(ホスファチジルコリン)、ホスファチジン酸、ビスホスファチジン酸、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルメチルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルグリセリン、ジホスファチジルグリセリン(カルジオリピン)等のグリセロレシチン;スフィンゴミエリン等のスフィンゴレシチン等を挙げることができる。またこれらの成分を含む大豆、トウモロコシ、落花生、ナタネ、麦等の植物由来のものや、卵黄、牛等の動物由来のもの及び大腸菌等の微生物等由来の各種レシチンを挙げることができる。これらのリン脂質の由来は特に限定されないが、精製したものが特に好適である。本発明では、これらのリン脂質を、単独、又は併用して用いることができる。
これらのリン脂質の内で、入手の容易性、安全性、及び乳化性の点から、レシチン(ホスファチジルコリン)が、好ましい。
レシチンは、分子内に親水基と疎水基を有しているため、従来から、食品、医薬品、化粧品分野で、広く乳化剤として使用されている。産業的にはレシチンの純度60%以上のものがレシチンとして利用されており、本発明でも利用できるが、微細な油滴粒径の形成及び脂溶性物質の安定性の観点から、好ましくは一般に高純度レシチンと称されるものであり、これはレシチン純度が80質量%以上、より好ましくは90質量%以上のものである。
レシチンとしては、植物、動物及び微生物の生体から抽出分離された従来公知の各種のものを挙げることができる。市販品のレシチンとしては、理研ビタミン(株)製レシオンシリーズや、レシマールELなどを挙げることができる。
また、本発明においては、上記の高純度レシチン以外にも、水素添加レシチン、酵素分解レシチン、酵素分解水素添加レシチン、ヒドロキシレシチン等を使用することができる。このような水素添加、ヒドロキシル化されたレシチンは、化粧品用途への応用に特に好ましい。前記水素添加は、例えば、レシチンを触媒の存在下に水素と反応させることにより行われ、脂肪酸部分の不飽和結合が水素添加される。水素添加により、レシチンの酸化安定性が向上する。
前記酵素分解レシチンは、リゾレシチンとも呼ばれ、レシチンにホスホリパーゼA2を作用させ、β位のエステル結合を加水分化し、水酸基を増やすことにより、親水性を増大させたものである。
また、前記ヒドロキシル化は、レシチンを高濃度の過酸化水素と酢酸、酒石酸、酪酸などの有機酸と共に加熱することにより、脂肪酸部分の不飽和結合が、ヒドロキシル化される。ヒドロキシル化により、レシチンの親水性が改良される。
本発明で用いることができるこれらのリン脂質は、単独又は複数種の混合物の形態で用いることができる。
本発明における粉末状組成物において、乳化剤としてリン脂質を併用する場合、その含有量としては0.1〜10質量%であることが好ましく、より好ましくは0.2〜8質量%、更に好ましくは0.5〜5質量%である。
本発明に係る粉末組成物には、融点45℃以上乳化剤は、後述する油溶性成分に対し、融点45℃以上の乳化剤を含む全乳化剤と油溶性成分との比率が0.5〜1.5の範囲となる量で用いられる。この粉末組成物を水性媒体に溶解、分散して得られる乳化物の乳化粒子径を適切に維持するといった観点からは、両者の比は0.6〜1.4であることが好ましく、0.5〜1.2の範囲であることがさらに好ましい。
<油溶性成分>
本発明における油溶性成分としては、特に制限はなく、目的に応じた物性や機能性を有するものを適宜選択して使用することができ、例えば、脂溶性カロチノイド、脂溶性ビタミン、ユビキノン類、不飽和脂肪酸類、油脂類などが挙げられる。
油溶性成分としては、食品に適用しうる機能性を有することから、カロチノイド類及び不飽和脂肪酸類からなる群より選ばれる少なくとも1種を含有することが好ましい。
本発明におけるこれらの油溶性成分の含有量は、粉末組成物を得るためのエマルション組成物に対して、乳化粒子径の微細化と乳化安定性の観点から、0.1〜30質量%であることが好ましく、1〜20質量%であることがより好ましく、5〜15質量%であることが更に好ましい。
本発明におけるカロチノイド類としては、天然色素を含むカロチノイド類を好ましく挙げることができ、これには、黄色から赤色のテルペノイド類の色素であり、植物類、藻類、及びバクテリアのものが含まれる。
また、天然由来のものに限定されず、常法に従って得られるものであればいずれのものも、本発明におけるカロチノイドに含まれる。例えば、後述のカロチノイド類のカロチン類の多くは合成によっても製造されており、市販のβ−カロチンの多くは合成により製造している。
カロチノイド類としては、炭化水素類(カロテン類)及びこれらの酸化アルコール誘導体類(キサントフィル類)が挙げられる。
これらの例として、アクチニオエリスロール、アスタキサンチン、ビキシン、カンタキサンチン、カプサンチン、カプソルビン、β−8’−アポ−カロテナール(アポカロテナール)、β−12’−アポ−カロテナール、α−カロテン、β−カロテン、”カロテン”(α−及びβ−カロテン類の混合物)、γ−カロテン、β−クリプトキサンチン、エキネノン、ルテイン、リコピン、ビオレリトリン、ゼアキサンチン、及びそれらのうちヒドロキシル又はカルボキシルを含有するもののエステル類が挙げられる。
カロチノイド類の多くは、シス及びトランス異性体の形で天然に存在するが、合成物はしばしばラセミ混合物である。
カロチノイド類は一般に植物素材から抽出することができる。これらのカロチノイド類は種々の機能を有しており、例えば、マリーゴールドの花弁から抽出するルテインは家禽の餌の原料として広く使用され、家禽の皮膚及び脂肪並びに家禽が産む卵に色を付ける機能がある。
本発明において用いられるカロチノイド類は乳化粒径の微細化の観点から、好ましくは常温で油状のものである。特に好ましい例としては、酸化防止効果、抗炎症効果、皮膚老化防止効果、美白効果などを有し、黄色から赤色の範囲の着色料として知られているアスタキサンチン及びアスタキサンキチンのエステル等の誘導体(以下、「アスタキサンチン類」と総称する。)から選択された少なくとも1種を含むことができる。
これらのアスタキサンチン類は、超臨界炭酸ガスを用いて天然素材から抽出したものが、臭気の点でより好ましい。
アスタキサンチンは、476nm(エタノール)、468nm(ヘキサン)に吸収極大を持つ赤色の色素でカロチノイドの一種キサントフィルに属している(Davies, B.H. : In “Chemistry and Biochemistry of Plant Pigments”, T. W. Goodwin ed., 2nd ed., 38-165, Academic Press, NY, 1976.)。アスタキサンチンの化学構造は3,3’−dihydroxy−β,β−carotene−4,4’−dione(COH52、分子量596.82)である。
アスタキサンチンは、分子の両端に存在する環構造の3(3’)−位の水酸基の立体配置により、3S,3S’−体、3S,3R’−体(meso−体)、3R,3R’−体の三種の異性体が存在する。また、さらに分子中央の共役二重結合のcis−、trans−の異性体も存在する。例えば全cis−、9−cis体と13−cis体などの如くである。
前記3(3’)−位の水酸基は脂肪酸とエステルを形成することができる。オキアミから得られるアスタキサンチンは、脂肪酸二個結合したジエステル(Yamaguchi,K., Miki,W., Toriu, N., Kondo,Y., Murakami,M., Konosu,S., Satake,M., Fujita,T. : The composition of carotenoid pigments in the antarctic krill Euphausia superba, Bull. Jap. Sos. Sci. Fish., 1983, 49, p.1411-1415.)、H.pluvialisから得られるものは3S,3S’−体で、脂肪酸一個結合したモノエステル体が多く含まれている(Renstrom, B., Liaaen-Jensen, S. : Fatty acids of some esterified carotenols, Comp. Biochem. Physiol. B, Comp. Biochem., 1981, 69, p.625-627.)。
また、Phaffia Rhodozymaより得られるアスタキサンチンは、3R,3R’−体(Andrewes, A.G., Starr, M.P. : (3R,3’R)-Asttaxanthin from the yeast Phaffa rhodozyma, Phytochem., 1976, 15, p.1009-1011.)であり、通常天然に見出される3S,3S’−体と反対の構造を持っている。また、これは脂肪酸とエステル形成していないフリー体で存在している(Andrewes, A.G., Phaffia, H.J., Starr, M.P. : Carotenids of Phaffia rhodozyma, a red pigmented fermenting yeast, Phytochem., 1976, 15, p.1003-1007.)。
アスタキサンチン及び同エステル体はR.Kuhnらによってロブスター(Astacus gammarus L.)から初めて分離され、その推定構造が開示された(Kuhn, R., Soerensen, N.A. : The coloring matters of the lobster (Astacus gammarus L.), Z. Angew. Chem.,1938, 51, p.465-466.)。それ以来、アスタキサンチンが自然界に広く分布し、通常アスタキサンチン脂肪酸エステル体として存在すること、甲殻類などでたんぱく質と結合したアスタキサンチン蛋白(オボルビン、クラスタシアニン)としても存在することが明らかにされている(Cheesman, D.F. : Ovorubin, a chromoprotein from the eggs of the gastropod mollusc Pomacea canaliculata, Proc. Roy. Soc. B, 1958, 149, p.571-587.)。
前記アスタキサンチン及びそのエステル(アスタキサンチン類)は、アスタキサンチン及び/又はそのエステルを含有する天然物から分離・抽出したアスタキサンチン含有オイルとして、本発明に係るエマルション組成物に含まれていてもよい。このようなアスタキサンチン含有オイルとして、例えば、赤色酵母ファフィア、緑藻ヘマトコッカス、海洋性細菌等を培養し、その培養物からの抽出物、ナンキョクオキアミ等からの抽出物を挙げることができる。
ヘマトコッカス藻抽出物(ヘマトコッカス藻由来色素)は、オキアミ由来の色素や、合成されたアスタキサンチンとはエステルの種類及びその含有量の点で異なることが知られている。
本発明において用いることができるアスタキサンチン類は、前記抽出物(抽出エキス)、またさらにこの抽出物を必要に応じて適宜精製したものでもよく、また合成品であっても良い。前記アスタキサンチン類としては、ヘマトコッカス藻から抽出されたもの(以下、ヘマトコッカス藻抽出物ともいう。)が、品質、生産性の点から特に好ましい。
本発明に使用できるヘマトコッカス藻抽出物の由来としては、具体的には、ヘマトコッカス・プルビアリス(Haematococcus pluvialis)、ヘマトコッカス・ラキュストリス(Haematococcus lacustris)、ヘマトコッカス・カペンシス(Haematococcus capensis)、ヘマトコッカス・ドロエバゲンシス(Haematococcus droebakensis)、ヘマトコッカス・ジンバビエンシス(Haematococcus zimbabwiensis)等が挙げられる。
本発明に使用できるヘマトコッカス藻の培養方法は、特開平8−103288号公報等に開示された様々な方法を採用することができ、特に限定されるものではなく、栄養細胞から休眠細胞であるシスト細胞に形態変化していればよい。
本発明に使用できるヘマトコッカス藻抽出物は、上記の原料を、必要に応じて、例えば特開平5−68585号公報等に開示された方法により細胞壁を破砕して、アセトン、エーテル、クロロホルム及びアルコール(エタノール、メタノール等)等の有機溶剤や、超臨界状態の二酸化炭素等の抽出溶剤を加えて抽出することによって得られる。
前記ヘマトコッカス藻抽出物は、特開平2−49091号公報記載の色素同様、色素純分としてはアスタキサンチンもしくはそのエステル体を含み、エステル体を、一般的には50モル%以上、好ましくは75モル%以上、より好ましくは90モル%以上含むものである。
また、本発明において、広く市販されているヘマトコッカス藻抽出物を用いることができ、例えば、武田紙器(株)製のASTOTS−S、同−2.5O、同−5O、同−10O等、富士化学工業(株)製のアスタリールオイル50F、同 5F等、東洋酵素化学(株)製のBioAstinSCE7等が挙げられる。
本発明において、ヘマトコッカス藻抽出物中のアスタキサチン類の色素純分としての含有量は、抽出コストの観点から好ましくは0.001〜50質量%が好ましく、より好ましくは0.01〜25質量%である。
ユビキノン類としては、コエンザイムQ10のようなコエンザイムQ類等が挙げられる。コエンザイムQ10は、「ユビデカレノン」として日本薬局方に記載されている補酵素の一種であり、ユビキノン10、補酵素UQ10等と呼ばれることもある。自然界においては、酵母、鯖、鰯、小麦胚芽等の天然物に多く含まれており、熱水、含水アルコール、アセトン等の溶媒によってコエンザイムQ10を抽出することができる。工業的にも製造可能であり一般的には発酵法や合成法が知られている。本発明で使用されるコエンザイムQ10は、天然物から抽出されたものであってもよく、工業的に合成されたものであってもよい。また、コエンザイムQ10として市販品を使用してもよく、日清ファルマ社製のコエンザイムQ10や、日本油脂社製のコエンザイムQ10粉末等を挙げることができる。
脂溶性ビタミン類としては、脂溶性ビタミンE類、レチノイド類、ビタミンD類、アスコルビン酸及びエリソルビン酸の油溶化誘導体を挙げることができ、この内でも、抗酸化機能が高くラジカル捕捉剤としても使用可能な脂溶性ビタミンE類であることが好ましい。
脂溶性ビタミンE類には、特に限定されないが、トコフェロール及びトコトリエノール並びにこれらの誘導体などが含まれ、dl−α−トコフェロール、dl−β−トコフェロール、dl−γ−トコフェロール、dl−δ−トコフェロール、酢酸dl−α−トコフェロール、ニコチン酸−dl−α−トコフェロール、リノール酸−dl−α−トコフェロール、コハク酸dl−α−トコフェロール等のトコフェロール及びその誘導体、α−トコトリエノール、β−トコトリエノール、γ−トコトリエノール、δ−トコトリエノール等を挙げることができる。これらは単独で用いても、複数併用して用いてもよいが、混合物の状態で使用する場合が好ましく、混合物の状態のものとしては抽出トコフェロール、ミックストコフェロールなどと呼ばれるものが含まれる。
レチノイド類としては、レチノール,3−ヒドロレチノール,レチナール,3−ヒドロレチナール,レチノイン酸,3−デヒドロレチノイン酸,ビタミンAアセテート等のビタミンA類;α,β,γ−カロチン,β−クリプトキサンチン,エキネノン等のカロチノイドやキサントフィル等のプロビタミンA類を挙げることができる。ビタミンD類としては、ビタミンD乃至D等のビタミンD類を挙げることができる。
またその他の脂溶性ビタミン物質としては、ニコチン酸ビタミンE等のエステル類;ビタミンK乃至K等のビタミンK類を挙げることができる。
アスコルビン酸、エリソルビン酸などの油溶化誘導体には、ステアリン酸L−アスコルビルエステル、テトライソパルミチン酸L−アスコルビルエステル、パルミチン酸L−アスコルビルエステル、パルミチン酸エリソルビルエステル、テトライソパルミチン酸エリソルビルエステル、ジオレイン酸アスコルビル等のビタミンCの脂肪酸エステル類、ジパルミチン酸ピリドキシン、トリパルミチン酸ピリドキシン、ジラウリン酸ピリドキシン、ジオクタン酸ピリドキシン等のビタミンBの脂肪酸エステル類等が挙げられる。これらのうち、アスコルビン酸、エリソルビン酸の油溶化誘導体は、ラジカル捕捉剤としても使用可能である。
飽和脂肪酸類としては、一価不飽和脂肪酸(ω−9、オレイン酸など)、多価不飽和脂肪酸(ω−3、ω−6)が挙げられDHA,EPA、アルファリノレン酸(亜麻仁油)が好ましい。
飽和脂肪酸類の好ましい態様である多価脂肪酸のうち、ω−3油脂類としては、リノレン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)及びドコサヘキサエン酸(DHA)並びにこれらを含有する魚油などを挙げることができる。
このうちDHAは、ドコサヘキサエン酸(Docosahexaenoic acid)の略称であり、6つの二重結合を含む22個の炭素鎖をもつカルボン酸(22:6)の総称であるが、通常は生体にとって重要な4、7、10、13、16、19位に全てシス型の二重結合をもつ。
ω−3油脂類以外の油脂としては、常温で、液体の油脂(脂肪油)及び固体の油脂(脂肪)が挙げられる。
前記液体の油脂としては、例えばオリーブ油、ツバキ油、マカデミアナッツ油、ヒマシ油、アボガド油、月見草油、タートル油、トウモロコシ油、ミンク油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、パーシック油、小麦胚芽油、サザンカ油、アマニ油、サフラワー油、綿実油、エノ油、大豆油、落花生油、茶実油、カヤ油、コメヌカ油、シナギリ油、日本キリ油、ホホバ油、胚芽油、トリグリセリン、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルチミン酸グリセリン、サラダ油、サフラワー油(ベニバナ油)、パーム油、ココナッツ油、ピーナッツ油、アーモンド油、ヘーゼルナッツ油、ウォルナッツ油、グレープシード油、スクワレン、スクワラン等が挙げられる。
また、前記固体の油脂としては、牛脂、硬化牛脂、牛脚脂、牛骨脂、ミンク油、卵黄油、豚脂、馬脂、羊脂、硬化油、カカオ脂、ヤシ油、硬化ヤシ油、パーム油、パーム硬化油、モクロウ、モクロウ核油、硬化ヒマシ油等が挙げられる。
上記の中でも、エマルション組成物の粒子径、安定性の観点から、中鎖脂肪酸トリグリセライドであるココナッツ油が好ましく用いられる。
油溶性成分は、粉末状組成物の原料であるエマルション組成物に対し、0.1〜10質量%含まれることが好ましく、より好ましくは0.5〜5質量%、更に好ましくは1.0〜4.0質量%である。このエマルション組成物における含有量は、水相を含むエマルション組成物全量に対する含有量である。このエマルション組成物における溶媒である水に対する液濃度は17.7質量%前後であり、従って、粉末状組成物における油溶性成分の含有量は、0.018〜1.77質量%であることが好ましい。
油溶性成分の含有量が前記範囲において、機能性油溶性成分よる効果を十分に得ることができ、また、保存経時による粉末表面への油溶性成分しみ出しが効果的に抑制され、取り扱い性の向上が可能となり、好ましい。
本発明における油溶性成分としては、エマルション組成物中での物性を向上させるために機能性油溶性成分において、脂溶性ビタミン類に包含される油溶性成分であるトコフェロール、トコトリエノールおよびそれらの誘導体からなる群より選択される化合物(以下、適宜、トコフェロール類と称する)を、他の機能性油溶成分とともに含有することが好ましい。
機能性の油溶性成分中に、前記トコフェロール類を併用する場合には、機能性油溶性成分の総量に対し、好ましくは5質量%〜35質量%、より好ましくは7質量%〜20質量%の範囲で併用することができる。
<その他の成分>
本発明の粉末組成物には、上記成分に加え、本発明の効果を損なわない限りにおいて、目的に応じて種々の成分を併用することができる。以下、併用可能な成分について説明する。
<油中水型エマルション組成物の製造方法>
本発明におけるエマルション組成物の製造方法は、特に限定されないが、たとえば、a)水性媒体(水、または、水と多価アルコールの混合物等)に、乳化剤を溶解させて、水相を得、b)脂溶性成分(脂溶性のカロチノイド類等)及びリン脂質を混合・溶解して、油相を得、c)攪拌下で水相と油相を混合して、乳化分散を行い、エマルション組成物を得る、ステップからなる製造方法が好ましい。
前記製造方法における油相、水相に含有される成分は、前述の本発明に係るエマルション組成物の構成成分と同様であり、好ましい例及び好ましい量も同様であり、好ましい組合せがより好ましい。
前記乳化分散における油相と水相との比率(質量)は、特に限定されるものではないが、油相/水相比率(質量%)として0.1/99.9〜50/50が好ましく、0.5/99.5〜30/70がより好ましく、1/99〜20/80が更に好ましい。
油相/水相比率を0.1/99.9以上とすることにより、有効成分が低くならないためエマルション組成物の実用上の問題が生じない傾向となり好ましい。また、油相/水相比率を50/50以下とすることにより、界面活性剤濃度が薄くなることがなく、エマルション組成物の乳化安定性が悪化しない傾向となり好ましい。
前記乳化分散は、1ステップの乳化操作を行うことでもよいが、2ステップ以上の乳化操作を行うことが均一で微細な乳化粒子を得る点から好ましい。
具体的には、剪断作用を利用する通常の乳化装置(例えば、スターラーやインペラー攪拌、ホモミキサー、連続流通式剪断装置等)を用いて乳化するという1ステップの乳化操作に加えて、高圧ホモジナイザー等を通して乳化する等の方法で2種以上の乳化装置を併用するのが特に好ましい。高圧ホモジナイザーを使用することで、乳化物を更に均一な微粒子の液滴に揃えることができる。また、更に均一な粒子径の液滴とする目的で複数回行ってもよい。
本発明における乳化分散する際の温度条件は、特に限定されるものでないが、脂溶性物質の安定性の観点から10〜100℃であることが好ましく、取り扱う脂溶性物質の融点などにより、適宜好ましい範囲を選択することができる。
前記高圧ホモジナイザーとしては、処理液の流路が固定されたチャンバーを有するチャンバー型高圧ホモジナイザー及び均質バルブを有する均質バルブ型高圧ホモジナイザーが挙げられる。これらの中でも、均質バルブ型高圧ホモジナイザーは、処理液の流路の幅を容易に調節でき、操作時の圧力及び流量を任意に設定できるため、その操作範囲が広く、特に本発明にかかるエマルション組成物の製造方法にとって好ましい。
また、操作の自由度は低いが、圧力を高める機構が作りやすいため、超高圧を必要とする場合、チャンバー型高圧ホモジナイザーも好適に用いることができる。
前記チャンバー型高圧ホモジナイザーとしては、マイクロフルイダイザー(マイクロフルイディクス社製)、ナノマイザー(吉田機械興業(株)製)、アルティマイザー((株)スギノマシン製)等が挙げられる。
前記均質バルブ型高圧ホモジナイザーとしては、ゴーリンタイプホモジナイザー(APV社製)、ラニエタイプホモジナイザー(ラニエ社製)、高圧ホモジナイザー(ニロ・ソアビ社製)、ホモゲナイザー(三和機械(株)製)、高圧ホモゲナイザー(イズミフードマシナリ(株)製)、超高圧ホモジナイザー(イカ社製)等が挙げられる。
本発明において、前記高圧ホモジナイザーの圧力は、好ましくは50MPa以上、より好ましくは50〜250MPa、更に好ましくは100〜250MPaで処理することが好ましい。
また、乳化分散された組成物である乳化液はチャンバー通過直後30秒以内、好ましくは3秒以内に何らかの冷却器を通して冷却することが、分散粒子の粒子径保持の観点から好ましい。
微細な乳化物を得るもう一つの有力な方法として、超音波ホモジナイザーの使用を挙げることが出来る。具体的には、上記に述べた様な剪断作用を利用する通常の乳化装置を用いて乳化をした後、15〜40kHzの周波数で超音波を照射する方法が知られていた。しかしながら、超音波を発生させる装置は未だ十分なスケールで照射できるものは商業的に販売されておらず、小さい装置では処理可能な液媒体の体積に限界があった。従って、このような超音波を発生させる装置を用いた乳化物の製造方法は、得られた乳化物の性能面では大変優れているが、処理可能な量が小さくなってしまい、工業的な量産は困難であった。
最近、超音波照射装置の高出力化が進み、ある程度の量産化が可能となってきた。高出力超音波ホモジナイザーの例としては、超音波ホモジナイザーUS−1200T、同RUS−1200T、同MUS−1200T(以上、(株)日本精機製作所製)、超音波プロセッサーUIP2000,同UIP−4000、同UIP−8000,同UIP−16000(以上、ヒールッシャー社製)等が挙げられる。これらの高出力超音波照射装置を用いて25kHz以下の周波数、好ましくは15〜20kHzの周波数で、且つ分散部のエネルギー密度が100W/cm以上、好ましくは120W/cmとすることにより、微細乳化が可能となった、
超音波照射はバッチ式でも良いが、その際には分散液全体を攪拌する手段と併用することが好ましい。併用する攪拌手段としてはアジテーター、マグネチックスターラー、ディスパー等の攪拌が用いられる。更に好ましくはフロー式の超音波照射を行うことが出来る。フロー式とはすなわち分散液供給タンク、供給ポンプを備え、一定流量で超音波照射部を備えたチャンバー中に分散液を送るものである。チャンバーへの液の供給はどういう方向でも効果があるが、超音波照射面に対し液の流れが垂直に衝突する方向に供給する方法が特に好ましい。
超音波照射を行う時間は、特に制限されないが、実質的に容器内で超音波が照射されている時間で、2〜200分/kgであることが好ましい。短すぎると乳化が不十分であり、長すぎると再凝集が起こる可能性がある。乳化物により最適時間は変化するが、一般に好ましくは10分〜100分の間である。
高エネルギー密度の超音波照射による乳化液の温度上昇により、乳化物中の構成成分の劣化や粒子の再凝集が起こる可能性があるため、冷却手段を併用することが好ましい。バッチ照射の場合には照射容器を外から冷却したり、容器の中に冷却ユニット設置することが出来る。また、フロー式の場合には、超音波照射チャンバーを外から冷却するほかにフロー循環の途中に熱交換器等の冷却手段を設置することが好ましい。
超音波ホモジナイザーを前記の超高圧ホモジナイザーと併用すると更に好ましい分散が得られる。すなわち、剪断作用を利用する通常の乳化装置を用いて乳化をした後に、超高圧ホモジナイザー分散を行うことで超高圧ホモジナイザー分散の効率が高まり、パス回数の低減が図られると共に、粗大粒子の低減により高品質な乳化物を得ることが可能となる。また、超高圧ホモジナイザー乳化を行った後に、更に超音波照射を行うことで、粗大粒子を低減させることが出来る。また、超高圧分散と超音波照射を交互に行うなど任意の順序でこれらの工程を繰り返し行うことも出来る。
このような工程によって得られたエマルション組成物は、脂溶性物質を含有する乳化粒子が水性媒体中に分散しているO/Wエマルションである。
特に、本発明では、微細なエマルション粒子が均一に分散したエマルション組成物を得ることが本発明の粉末状組成物の特性を決定する上で重要である。
<エマルション組成物の粒子径及び評価>
本発明に係るエマルション組成物の粒子径は、粒子安定性及び透明性の観点から、200nm以下であることが好ましく、透明性の観点から、より好ましくは130nm以下、最も好ましくは90nm以下である。
本発明に用いるエマルション組成物の粒子径は、市販の粒度分布計等で計測することができる。エマルションの粒度分布測定法としては、光学顕微鏡法、共焦点レーザー顕微鏡法、電子顕微鏡法、原子間力顕微鏡法、静的光散乱法、レーザー回折法、動的光散乱法、遠心沈降法、電気パルス計測法、クロマトグラフィー法、超音波減衰法等が知られており、それぞれの原理に対応した装置が市販されている。
本発明における粒径範囲および測定の容易さから、本発明におけるエマルション粒径測定では動的光散乱法が好ましい。動的光散乱を用いた市販の測定装置としては、ナノトラックUPA(日機装(株))、動的光散乱式粒径分布測定装置LB−550((株)堀場製作所)、濃厚系粒径アナライザーFPAR−1000(大塚電子(株))等が挙げられる。
本発明における粒子径は、濃厚系粒径アナライザーFPAR−1000(大塚電子(株)を用いて測定したD50値で表した。
本発明における粒径は、25℃で測定した値を採用する。
<粉末組成物の調整>
上記のようにして得られたエマルション組成物は、次いで乾燥工程で乾燥に供される。
本製造方法に適用可能な乾燥方法としては、通常、この用途で使用される方法であればいずれのものであってもよく、噴霧乾燥、凍結乾燥、真空乾燥、棚乾燥、ベルト乾燥、ドラム乾燥などを挙げることができる。このうち、粉体の取り扱いの観点から、噴霧乾燥、凍結乾燥が好ましい。噴霧乾燥等により乾燥された粉末はサイクロンの原理を応用した装置を用いて捕集してもよい。
本発明においては、乳化剤と油溶性成分とを適切に選択することで、この乾燥工程において粉体表面のべとつきに起因する粉末の凝集や乾燥装置内部への付着が抑制されており、乾燥工程における粉末生成の収率に優れる。
乾燥工程における収率は、以下のようにして求められるが、本発明によれば、この収率を60%以上とすることができる。
(収率算出方法)
なお、ここでは、乾燥方法として、噴霧乾燥を採用し、乾燥後の粉末の回収において、サイクロンによる捕集を行った例に従った算出方法を述べる。
・乾燥工程に用いたエマルョン組成物 A kg
・エマルション不揮発分濃度 x%
・サイクロンより捕集した粉末 B kg
・粉末の不揮発分 y%(105℃ 6時間乾燥)
以上の数値を用い、下記式に従って収率を算出する。
(式) 収率=〔(B×y)/(A×x)〕×100(%)
また、本発明においては、先に述べたように、乳化剤の種類、乳化剤と油溶性成分と比率を適切に選択して得られたエマルション組成物を原料とし、乾燥工程においても粉体表面のべとつきが抑制されていることから、このようにして得られた本発明の粉末組成物は、目的とする製品に応じた水性媒体に再溶解することによって、粒子径、色素及びエマルション粒子の分散性において良好な保存安定性を有するエマルション組成物を構成することができる。
再溶解後に得られたエマルション組成物における粒子径は、1質量%の水溶液としたときに平均粒子径が透明性や吸収性の観点から150nm以下とすることができ、良好な透明性や分散安定性並びに上記各種保存安定性の観点から、1nm以上、130nm未満のものとすることが好ましい。
本発明の油溶性成分含有粉末組成物は、このように透明性、分散安定性のみならず、機能油溶性成分の乳化安定性に優れたエマルションを得ることができ、食品組成物、化粧品組成物、医薬品組成物に好ましく適用しうる。
本発明の油溶性成分含有粉末組成物は、粉末として長期保存が可能であり、特に再溶解して水溶性製品、例えば飲料(食品の場合)や化粧水、美容液、乳液、クリームパック・マスク、パック、洗髪用化粧品、フレグランス化粧品、液体ボディ洗浄料、UVケア化粧品、防臭化粧品、オーラルケア化粧品等(化粧品の場合)などに使用した場合には、透明感のある製品が得られ、且つ、長期保存又は滅菌処理などの苛酷条件下での不溶物の析出、沈殿又はネックリングなどの不都合な現象の発生を抑制することができる。
[機能性食品]
本発明の機能性食品は、本発明の油溶性成分含有粉末組成物を含むものである。
ここで、本発明の機能性食品の形態としては、栄養ドリンク、滋養強壮剤、嗜好性飲料、冷菓などの一般的な食品類のみならず、錠剤状・顆粒状・カプセル状の栄養補助食品なども好適に挙げることができるが、これらに制限されるものではない。
本発明の機能性食品は、本発明の前記油溶性成分含有粉末組成物と、所望の目的を達成するための添加可能な任意の成分とを、常法により混合等して、得ることができる。
ここで本発明の粉末組成物は、目的とする各種製品組成物の形態に応じて、粉末化の状態で、又は水性媒体に再溶解して、他の成分と混合し、食品の形態とすればよい。
機能性食品に対して用いられる本発明に係る粉末組成物の添加量は、製品の種類や目的などによって異なり一概には規定できないが、製品に対して、0.01〜10質量%、好ましくは、0.05〜5質量%の範囲となるように添加して用いることができる。
添加量が0.01質量%以上であれば目的の効果の発揮が期待でき、10質量%以下であれば、適切な効果を効率よく発揮できることが多い。
以下、本発明を実施例によって説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、以下の記載で「部」と「%」表示してあるものは、特に断らない限り質量基準である。
[実施例1]
<1.エマルジョンの調製>
下記の成分を、70℃で加熱しながら1時間溶解して、水相組成物を得た。
・水 246.9g
・レシチン(レシオンP) 1.3g
・シュガーエステル(L−1695、mp:47℃) 5.9g
・ポリグリセリンエステル(Decaglyn1−L ) 2.0g
・イヌリン 34.7g
また、下記成分を、70℃で加熟しながら1時間溶解して、抽相組成物を得た。
・ヘマトコッカス藻抽出物(アスタキサンチン類含有率20.3質量%) 7.8g
・ミックストコフェロール 1.3g
水相を70℃に保ったままホモジナイザーで攪拌し(10000rpm)、そこへ上記油相を添加して乳化物を得た。得られた予備乳化物を、超音波処理(5分)後、アルティマイザーHJP−25005(株式会社スギノマシン社製)を用いて、200MPaの圧力で乳化を60℃にて行い、エマルション組成物を得た。
得られたエマルション組成物中の乳化粒子の粒径を以下の方法で測定したところ、50nmであり、微細な乳化粒子の存在が確認された。
なお、水希釈乳化物の乳化粒子の粒径測定は、濃厚系粒径アナライザー FPER1000(大塚電子(株)社製)を使用して行った。
その後、該エマルション組成物をスプレードライにて乾燥し、サイクロンで捕集しアスタキサンチン3質量%含有する実施例1の粉末組成物(パウダーサンプル)1を作製した。
<収率>
粉末組成物1の収率を、エマルション組成物や粉末の量を基に、先に述べた収率算出方法における式を用いて同様にして求めたところ、91%であり、高収率で粉末組成物1を得られることが確認された。
<粉末組成物の評価>
(再分散エマルション組成物における乳化粒子の粒径)
粉末組成物1を1g、水99gに添加することにより得られたエマルション組成物の乳化粒子の平均粒子径を、上記と同様の方法で、25℃の測定条件で測定した。その結果、乳化粒子の粒径は、121nmであり、再分散によるエマルション組成物においても微細な乳化粒子が得られることがわかる。
<付着性>
前記で得られたエマルション組成物の乾燥を行った噴霧乾燥装置の内壁を、粉末の乾燥が終了した後目視にて観察したところ、内壁に、静電気的に付着した僅かな付着物以外の、粘性を伴ったあるいは溶着したの付着物は観察されなかった。
<加工適性>
ハードカプセル充填機(BOSCH社製:GKF−400型)を用いて、得られた粉末状組成物をカプセル内に充填させる作業を行った。作業中の粉末状組成物の流動性、充填重量のバラツキ、充填機やカプセル外壁面への所望されない粉末の付着状態などを総合的評価し、実用上問題のないレベルであれば、「○」と評価し、粉末の相互付着により、流動性、均一秤量性、装置への粉末の付着のいずれかが実用上問題となるレベルである場合を「×」と評価した。
これらの評価結果を下記表2に示す。
[実施例2]
下記の成分を、70℃で加熱しながら1時間溶解して、水相組成物2を得た。
・水 246.9g
・レシチン(レシオンP) 0.8g
・シュガーエステル(モノエステルP) 5.0g
・イヌリン 35.7g
また、下記成分を、70℃で加熱しながら1時間溶解して、油相組成物2を得た。
・ヘマトコッカス藻抽出物(アスタキサンチン類含有率20.3質量%) 9.2g
・ミックストコフェロール 2.4g
上記水相組成物2、油相組成物2を用いた他は、実施例1と同様にしてエマルション組成物を得、その後、それを実施例1と同様に乾燥することで、3.5質量%のアスタキサンチンを含む実施例2の粉末組成物を得た。
実施例1と同様に評価した。結果を下記表2に示す。
[実施例3]
下記の成分を、70℃で加熱しながら1時間溶解して、水相組成物3を得た。
・水 246.9g
・レシチン(レシオンP) 1.8g
・シュガーエステル(S−1670) 10.0g
・ポリグリセリンエステル(DS−3) 1.1g
・イヌリン 31.5g
また、下記成分を、70℃で加熱しながら1時間溶解して、油相組成物3を得た。
・ヘマトコッカス藻抽出物(アスタキサンチン類含有率20.3質量%) 7.8g
・ミックストコフェロール 0.8g
上記水相組成物2、油相組成物2を用いた他は、実施例1と同様にしてエマルション組成物を得、その後、それを実施例1と同様に乾燥することで、3.0質量%のアスタキサンチンを含む実施例3の粉末組成物を得た。
実施例1と同様に評価した。結果を下記表2に示す。
[実施例4]
<1.エマルジョンの調製>
下記の成分を、70℃で加熱しながら1時間溶解して、水相組成物4を得た。
・水 246.9g
・レシチン(レシオンP) 1.6g
・シュガーエステル(L−1695) 8.4g
・ポリグリセリンエステル(Decaglyn1−L) 1.5g
・イヌリン 30.1g
また、下記成分を、70℃で加熱しながら1時間溶解して、油相組成物4を得た。
・ヘマトコッカス藻抽出物(アスタキサンチン類含有率20.3質量%) 10.5g
・ミックストコフェロール 1.0g
上記水相組成物4、油相組成物4を用いた他は、実施例1と同様にしてエマルション組成物を得、その後、それを実施例1と同様に乾燥することで、4.0質量%のアスタキサンチンを含む実施例4の粉末組成物を得た。
実施例1と同様に評価した。結果を下記表2に示す。
[実施例5]
下記の成分を、70℃で加熱しながら1時間溶解して、水相組成物5を得た。
・水 206.4g
・レシチン(レシオンP) 3.8g
・シュガーエステル(L−1695) 19.9g
・イヌリン 42.0g
また、下記成分を、70℃で加熱しながら1時間溶解して、油相組成物5を得た。
・DHA−70(マルハ製:DHA含有率70質量%) 26.7g
・ミックストコフェロール 1.2g
上記水相組成物5、油相組成物5を用いた他は、実施例1と同様にしてエマルション組成物を得、その後、それを実施例1と同様に乾燥することで、油溶性成分として20質量%のDHAを含む実施例5の粉末組成物を得た。
実施例1と同様に評価した。結果を下記表2に示す。
[実施例6]
下記の成分を、70℃で加熱しながら1時間溶解して、水相組成物6を得た。
・水 206.4g
・レシチン(レシオンP) 4.3g
・シュガーエステル(L−1695) 11.25g
・シュガーエステル(モノエステルP) 11.25g
・イヌリン 40.1g
また、下記成分を、70℃で加熱しながら1時間溶解して、油相組成物6を得た。
・DHA−70(マルハ製:DHA含有率70質量%) 26.7g
上記水相組成物6、油相組成物6を用いた他は、実施例1と同様にしてエマルション組成物を得、その後、それを実施例1と同様に乾燥することで、油溶性成分として20質量%のDHAを含む実施例6の粉末組成物を得た。
実施例1と同様に評価した。結果を下記表2に示す。
[比較例1]
<1.エマルジョンの調製>
下記の成分を、70℃で加熱しながら1時間溶解して、水相組成物C1を得た。
・水 246.9g
・レシチン(レシオンP) 1.4g
・Decaglyn1−L 1.5g
・イヌリン 33.2g
また、下記成分を、70℃で加熱しながら1時間溶解して、油相組成物C1を得た。
・ヘマトコッカス藻抽出物(アスタキサンチン類含有率20.3質量%) 7.8g
・ミックストコフェロール 2.1g
上記水相組成物C1、油相組成物C1を用いた他は、実施例1と同様にしてエマルション組成物を得、その後、それを実施例1と同様に乾燥することで、3.0質量%のアスタキサンチンを含む比較例1の粉末組成物を得た。
実施例1と同様に評価した。結果を下記表2に示す。
[比較例2]
下記の成分を、70℃で加熱しながら1時間溶解して、水相組成物C2を得た。
・水 200g
・レシチン(レシオンP) 3.9g
・Decaglyn1−L 20.4g
・イヌリン 38.0g
また、下記成分を、70℃で加熱しながら1時間溶解して、油相組成物C2を得た。
・DHA−70(マルハ製:DHA含有率70質量%) 25.9g
・ミックストコフェロール 2.6g
上記水相組成物C2、油相組成物C2を用いた他は、実施例1と同様にしてエマルション組成物を得、その後、それを実施例1と同様に乾燥することで、20質量%のDHAを含む比較例2の粉末組成物を得た。
実施例1と同様に評価した。結果を下記表2に示す。
[比較例3]
下記の成分を、70℃で加熱しながら1時間溶解して、水相組成物C3を得た。
・水 246.9g
・レシチン(レシオンP) 1.3g
・シュガーエステル(O−1570:mp43℃) 5.9g
・Decaglyn1−L 2.0g
・イヌリン 34.7g
また、下記成分を、70℃で加熱しながら1時間溶解して、油相組成物C3を得た。
・ヘマトコッカス藻抽出物(アスタキサンチン類含有率20.3質量%) 7.8g
・ミックストコフェロール 1.3g
上記水相組成物C3、油相組成物C3を用いた他は、実施例1と同様にしてエマルション組成物を得、その後、それを実施例1と同様に乾燥することで、3.0質量%のアスタキサンチンを含む比較例3の粉末組成物を得た。
実施例1と同様に評価した。結果を下記表2に示す。
実施例1〜実施例6,比較例1〜比較例3に用いられた主成分を下記表1にまとめた。
Figure 2009060825
なお、表1中にショ糖脂肪酸エステルとして記載のL−1695、モノエステルP、S−1670、M−1695、及び、O−1570は、三菱化学フーズ(株)社製の市販品であり、その融点は表1に示すとおりである。また、ポリグリセリンエステルとして記載のDecaglyn1−Lは日光ケミカルズ(株)製の市販品、DS−3は三菱化学フーズ(株)製リョートーポリグリエステルである。
ヘマトコッカス抽出物は、武田紙器株式会社製ASTOTS−Sを使用した。レシチン(大豆由来)は理研ビタミン株式会社製のレシオンPを使用した。ミックストコフェロールは、理研ビタミン株式会社製の理研Eオイル800を使用した。DHA−70はマルハ(株)製DHA−70を用いた。
Figure 2009060825
表2の結果より、本発明の粉末組成物はいずれも高収率で製造され、得られた粉末状組成物は、粉末表面のべとつきによる付着も改良され、加工適性にも優れていた。
また、本発明の粉末組成物を水性媒体に再分散させたところ、粒径150nm以下の微細な乳化粒子を含む乳化物が得られた。
他方、本発明に規定される乳化剤を含有しない比較例1、2の粉末組成物では、再分散エマルションの乳化粒子の粒径は比較的良好であったが、収率が低く、加工性にも劣ることが確認された。また、乳化剤としてショ糖脂肪酸エステルであっても、融点が45℃未満のものを、本発明の規定よりも多く用いた比較例3では、収率にやや改良が見られるものの、加工適性に劣り、さらに、再分散により得られたエマルション組成物において目的とする微細な乳化粒子径が得られなかった。

Claims (8)

  1. 油溶性成分及び乳化剤を含有するエマルション組成物を乾燥して得られる粉末組成物であって、該乳化剤の融点が45℃以上であり、乳化剤と油溶性成分との比率が0.5〜1.5であることを特徴とする油溶性成分含有粉末組成物。
  2. 前記乳化剤として、融点が45℃以上のショ糖脂肪酸エステルを、乳化剤全量の60質量%以上含有することを特徴とする請求項1記載の油溶性成分含有粉末組成物。
  3. 前記乳化剤として、さらに、融点が45℃以上のポリグリセリン脂肪酸エステルを含むことを特徴とする請求項2記載の油溶性成分含有粉末組成物。
  4. 前記油溶性成分がカロチノイド類及び不飽和脂肪酸類からなる群より選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の油溶性成分含有粉末組成物。
  5. 前記油溶性成分として、さらに、トコフェロール、トコトリエノールおよびそれらの誘導体からなる群より選択される少なくとも1種以上を含むことを特徴とする請求項4に記載の油溶性成分含有粉末組成物。
  6. 前記油溶性成分含有粉末組成物を水性溶媒に溶解・分散して得られる乳化物の乳化粒子径が150nm以下であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の油溶性成分含有粉末組成物。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の油溶性成分含有粉末組成物を含むことを特徴とする機能性食品。
  8. 飲料物、カプセル内包物、顆粒、又は、錠剤の剤形を有することを特徴とする請求項7記載の機能性食品。
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