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JP2009040117A - タイヤ - Google Patents

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JP2009040117A
JP2009040117A JP2007204557A JP2007204557A JP2009040117A JP 2009040117 A JP2009040117 A JP 2009040117A JP 2007204557 A JP2007204557 A JP 2007204557A JP 2007204557 A JP2007204557 A JP 2007204557A JP 2009040117 A JP2009040117 A JP 2009040117A
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vinyl alcohol
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JP2007204557A
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Daisuke Nohara
大輔 野原
Daisuke Nakagawa
大助 中川
Sukekazu Takahashi
祐和 高橋
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Bridgestone Corp
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Bridgestone Corp
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Abstract

【課題】ユニフォーミティを低下させることなく、ガスバリア性が改善されたタイヤを提供する。
【解決手段】タイヤ内面に、タイヤの赤道面Pに対し85°以下の傾斜角度θで延びる継ぎ目16を有する樹脂組成物(A)からなる層を少なくとも含むインナーライナー4を備えることを特徴とするタイヤである。ここで、上記樹脂組成物(A)からなる層の継ぎ目16は、タイヤ周方向に2箇所以上存在することが好ましく、タイヤ周方向に等間隔で存在することが更に好ましい。更に、上記樹脂組成物(A)からなる層の継ぎ目16の重なり部分の幅Wは、1〜50mmであることが好ましい。
【選択図】図4

Description

本発明は、タイヤ内面にインナーライナーを備えるタイヤに関し、特にユニフォーミティを低下させることなく、ガスバリア性が改善されたタイヤに関するものである。
従来、タイヤの内圧を保持するためにタイヤ内面に空気バリア層として配設されるインナーライナーには、ブチルゴムやハロゲン化ブチルゴム等を主原料とするゴム組成物が使用されている。しかしながら、これらブチル系ゴムを主原料とするゴム組成物は、空気バリア性が低いため、かかるゴム組成物をインナーライナーに使用した場合、インナーライナーの厚さを1mm前後とする必要があった。そのため、タイヤに占めるインナーライナーの重量が約5%となり、タイヤの重量を低減して自動車の燃費を向上させる上で障害となっている。
一方、エチレン−ビニルアルコール共重合体(以下、EVOHと略記することがある)は、ガスバリア性に優れることが知られている。該EVOHは、空気透過量が上記ブチル系のインナーライナー用ゴム組成物の数十分の一以下であるため、200μm以下の厚さでも、タイヤの内圧保持性を大幅に向上させることができる上、タイヤの重量を低減することが可能である。
上記ブチル系ゴムより空気透過性の低い樹脂は数多く存在するが、空気透過性がブチル系のインナーライナーの5分の1程度の場合、200μmを超える厚さでないと、内圧保持性の改良効果が小さい。また、200μmを超える厚さの場合、タイヤの重量を低減する効果が小さくなり、更には、タイヤ屈曲時の変形からインナーライナーが破断したり、インナーライナーにクラックが発生してしまい、バリア性を保持することが困難となる。
これに対し、上記EVOHを使用した場合、200μm以下の厚さでも使用可能であるため、タイヤ転動時の屈曲変形で破断し難く、また、クラックも生じ難くなる。そのため、空気入りタイヤの内圧保持性を改良するために、EVOHをタイヤのインナーライナーに用いることは有効であるといえる。例えば、特開平6−40207号公報(特許文献1)には、EVOHからなるインナーライナーを備えた空気入りタイヤが開示されている。
しかしながら、通常のEVOHをインナーライナーとして用いた場合、タイヤの内圧保持性を改良する効果が大きいものの、通常のEVOHはタイヤに通常用いられているゴムに比べ弾性率が大幅に高いため、屈曲時の変形で破断したり、クラックが生じることがあった。そのため、EVOHからなるインナーライナーを用いた場合、タイヤ使用前の内圧保持性は大きく向上するものの、タイヤ転動時に屈曲変形を受けた使用後のタイヤでは、内圧保持性が使用前と比べて低下することがあった。
したがって、近年では、EVOHからなるインナーライナーと同等以上のガスバリア性を保持したまま、高度な耐屈曲性を有するインナーライナーが求められるようになり、更なる技術の改良が必要となっていた。
特開平6−40207号公報
このような状況下、本発明者らがインナーライナーのガスバリア性及び耐屈曲性について検討したところ、両方の特性が高度にバランスされたインナーライナーは、一般にタイヤのユニフォーミティを低下させる傾向があることが分かった。
そこで、本発明の目的は、ユニフォーミティを低下させることなく、ガスバリア性が改善されたタイヤを提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、タイヤ赤道面に対して85°以下の傾斜角度で延びる継ぎ目を有する樹脂組成物からなる層を少なくとも含むインナーライナーをタイヤ内面に接合することで、タイヤのユニフォーミティ(均一性)を低下させることなく、ガスバリア性が改善されることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明のタイヤは、タイヤ内面に、タイヤの赤道面に対し85°以下の傾斜角度で延びる継ぎ目を有する樹脂組成物(A)からなる層を少なくとも含むインナーライナーを備えることを特徴とする。
ここで、本発明のタイヤを構成するインナーライナーは、上記樹脂組成物(A)からなる層を少なくとも含むことを要し、更に他の層を有してもよいし、上記樹脂組成物(A)からなる層のみから構成されていてもよい。
本発明のタイヤの好適例においては、前記樹脂組成物(A)からなる層の継ぎ目が、タイヤ周方向に2箇所以上存在する。ここで、前記樹脂組成物(A)からなる層の継ぎ目は、タイヤ周方向に等間隔で存在することが好ましい。
本発明のタイヤにおいては、前記樹脂組成物(A)からなる層の継ぎ目が、タイヤの赤道面に対し60°以下の傾斜角度で延びることが好ましい。
本発明のタイヤは、前記樹脂組成物(A)からなる層の継ぎ目の重なり部分の幅が、1〜50mmであることが好ましい。
本発明のタイヤの他の好適例において、前記樹脂組成物(A)からなる層は、20℃、65%RHにおける酸素透過量が3.0×10-12cm3・cm/cm2・sec・cmHg以下である。
本発明のタイヤは、前記樹脂組成物(A)からなる層の厚さが200μm以下であることが好ましい。
本発明のタイヤの他の好適例において、前記樹脂組成物(A)は、エチレン含有量が25〜50モル%のエチレン−ビニルアルコール共重合体100質量部に対し、エポキシ化合物1〜50質量部を反応させて得られる変性エチレン−ビニルアルコール共重合体を含む。ここで、樹脂組成物(A)は、変性エチレン−ビニルアルコール共重合体のマトリクス中に、ヤング率が500MPa以下の柔軟樹脂を分散させてなり、前記樹脂組成物(A)における前記柔軟樹脂の含有率が10〜30質量%であることが好ましい。また、上記樹脂組成物(A)において、変性エチレン−ビニルアルコール共重合体はマトリクスとして存在し、ここで、マトリクスとは連続相を意味する。
本発明のタイヤの他の好適例においては、前記インナーライナーが、前記樹脂組成物(A)からなる層に隣接して、更にエラストマーからなる補助層を一層以上備える。
本発明のタイヤの他の好適例においては、前記タイヤ内面に、予め作製された前記インナーライナーを接合した後、成型することにより得られる。
本発明のタイヤの他の好適例においては、前記タイヤ内面に、前記樹脂組成物(A)からなる層を接合して前記インナーライナーを作製した後、成型することにより得られる。
本発明のタイヤの他の好適例においては、成型された後、前記タイヤ内面に、予め作製された前記インナーライナーを接合することにより得られる。
本発明のタイヤの他の好適例においては、前記樹脂組成物(A)からなる層が架橋されている。
本発明によれば、タイヤ内面に、タイヤ赤道面に対して85°以下の傾斜角度で延びる継ぎ目を有する樹脂組成物からなる層を少なくとも含むインナーライナーが接合された、ユニフォーミティを低下させることなく、優れたガスバリア性を有するタイヤを提供することができる。
以下に、図を参照しながら、本発明のタイヤを詳細に説明する。図1は、本発明のタイヤの一例の部分断面図であり、図2は、本発明のタイヤの他の例の拡大部分断面図であり、図3は、本発明のタイヤの他の例の拡大部分断面図であり、図4は、図1に示すインナーライナーの展開図である。
本発明のタイヤは、図1に示す通り、一対のビード部1及び一対のサイド部2と、両サイド部2に連なるトレッド部3とを備え、さらにタイヤ内面にインナーライナー4を備える。また、本発明のタイヤは、上記一対のビード部1間にトロイド状に延在して、上記ビード部1、サイド部2、トレッド部3を補強するカーカス5と、該カーカス5のクラウン部のタイヤ半径方向外側に配置された2枚のベルト層からなるベルト6とを備えることができる。
なお、図示例のカーカス5は、一層のカーカスプライからなり、また、上記ビード部1内に夫々埋設した一対のビードコア7間にトロイド状に延在する本体部と、各ビードコア7の周りでタイヤ幅方向の内側から外側に向けて半径方向外方に巻上げた折り返し部とからなるが、本発明のタイヤにおいては、カーカスのプライ数及び構造は、特に限定されない。また、図示例のベルト6は、二枚のベルト層からなるが、本発明のタイヤにおいて、ベルトを構成するベルト層の枚数は、特に限定されない。更に、図示例のタイヤは、上記ベルト6のタイヤ半径方向外側でベルト6の全体を覆うように配置されたベルト補強層8を備えるが、本発明のタイヤは、ベルト補強層8を有していなくてもよいし、他の構造のベルト補強層を備えることもできる。また更に、本発明のタイヤは、リムガード等の公知のタイヤ部材を必要に応じて更に備えることができる。
また、図1に示すタイヤにおいて、インナーライナー4は、ガスバリア性を改善する観点から、樹脂組成物(A)からなる層を一層のみ有するが、本発明のタイヤは、樹脂組成物(A)からなる層の他に、更に他の層を有してもよく、例えば、樹脂組成物(A)からなる層の耐屈曲性を改良するため、図2、図3に示すようにエラストマーからなる補助層を一層以上有することもできる。
図2及び図3は、図1の枠で囲んだ部分Iに相当する、本発明のタイヤの他の例の拡大部分断面図である。図2に示すタイヤは、図1に示すインナーライナー4に代えて、樹脂組成物(A)からなる層9と、該樹脂組成物(A)からなる層9に隣接して配置された二層のエラストマーからなる補助層10,11と、該補助層11の外側に配置された接着剤層12とからなるインナーライナー13を備える。また、図3に示すタイヤは、上記図2に示す接着剤層12の外側に、更にエラストマーからなる補助層14を有するインナーライナー15を備える。なお、本発明のタイヤにおいて、インナーライナーを構成するエラストマーからなる補助層の層数はこれに限られるものではない。更に、図2及び図3に示すタイヤは、補助層11の外側に接着剤層12を一層備えるが、本発明のタイヤは、接着剤層12を有しなくてもよいし、他の層の間に一層以上備えることもできる。
図4は、図1に示すトレッド部3のタイヤ内面に位置するインナーライナー4の展開図である。図示例のインナーライナー4は、樹脂組成物(A)からなる層のみから構成されており、ここで、該樹脂組成物(A)からなる層は、タイヤの赤道面Pに対し傾斜角度θで延びる継ぎ目16を有し、該樹脂組成物(A)からなる層の継ぎ目16は、タイヤの赤道面Pに対し85°以下の傾斜角度θで延びることを要する。一般に、タイヤの製造工程においてタイヤ内面にインナーライナーを環状に貼り合わせる場合、インナーライナーの継ぎ目(ジョイント)が形成されることになる。ここで、インナーライナーが通常のゴム部材からなる場合、タイヤ内面に形成されるジョイントの厚さが他の部分に比べて厚くても、加硫時にゴムが流動するため、ジョイントによる重量分布の不均衡は解消される。しかしながら、ガスバリア性を改善する観点から、樹脂組成物からなる層を含むインナーライナーを用いた場合、加硫時に樹脂組成物がゴムのように流動することはなく、ジョイントによる重量分布の不均衡は解消されず、その結果、タイヤのユニフォーミティを悪化させることになる。そのため、かかるインナーライナーを備えるタイヤは、操縦安定性、乗り心地及び転がり抵抗等のタイヤの諸性能が悪化してしまう。特に、樹脂組成物からなる層が架橋されている場合においては、タイヤのユニフォーミティの悪化が顕著となる。そこで、本発明のタイヤにおいて、インナーライナーを構成する樹脂組成物(A)からなる層は、タイヤの赤道面に対し85°以下の傾斜角度で延びる継ぎ目が形成されており、ジョイントの重量をタイヤ周上に分配し、タイヤのユニフォーミティの低下を抑制することができる。なお、本発明のタイヤのインナーライナーにおいて、樹脂組成物(A)からなる層の継ぎ目は、タイヤの赤道面に対し60°以下の傾斜角度で延びることが好ましい。
本発明のタイヤのインナーライナーに用いる樹脂組成物(A)からなる層は、特に制限されず、タイヤサイズに合わせて複数箇所の継ぎ目を有することができるが、タイヤ周方向に2箇所以上の継ぎ目を有することが好ましく、5〜20箇所であることが好ましい。樹脂組成物(A)からなる層の継ぎ目が1箇所では、タイヤのユニフォーミティの低下を抑制する効果が十分に得られない場合がある。一方、20箇所を超えると、インナーライナーの作製が困難になる場合がある。なお、本発明のタイヤのインナーライナーに用いる樹脂組成物(A)からなる層が複数箇所の継ぎ目を有する場合、樹脂組成物(A)からなる層は、例えば、所定の幅と、タイヤの赤道面に対し85°以下の傾斜角度で延びるように形成された側部部分とを有する2枚以上のシートを重ねて継ぎ合わせることにより作製される。
本発明のタイヤのインナーライナーに用いる樹脂組成物(A)からなる層が複数箇所の継ぎ目を有する場合、樹脂組成物(A)からなる層の継ぎ目は、タイヤ周方向に等間隔で存在することが好ましい。樹脂組成物(A)からなる層の継ぎ目がタイヤ周方向に等間隔で存在していれば、タイヤ内面の重量バランスが改善され、タイヤのユニフォーミティの低下を大幅に抑制することができる。
本発明のタイヤのインナーライナーに用いる樹脂組成物(A)からなる層は、継ぎ目を形成することで、継ぎ目の厚さと該継ぎ目以外の部分の厚さに差が生じることになるが、継ぎ目と該継ぎ目以外の部分の厚さの差は、200μm以下であることが好ましく、50〜100μmであることが更に好ましい。ここで、継ぎ目と該継ぎ目以外の部分の厚さの差が200μmを超えると、タイヤのユニフォーミティに悪影響を与える場合がある。
本発明のタイヤのインナーライナーにおいて、樹脂組成物(A)からなる層の継ぎ目の重なり部分の幅Wは、1〜50mmであることが好ましく、3〜30mmであることが更に好ましい。樹脂組成物(A)からなる層の継ぎ目の重なり部分の幅Wが1mm未満では、タイヤ製造時の制御が困難になり、一方、50mmを超えると、重なり部分がタイヤのユニフォーミティに悪影響を与えるおそれがある。ここで、幅Wは、図4に示す通り、樹脂組成物(A)からなる層の継ぎ目16の重なり部分における一方の側部部分S1から他方の側部部分S2までの最短距離である。
本発明のタイヤに用いるインナーライナーは、ガスバリア性を改善する観点から、樹脂組成物(A)からなる層を少なくとも含むことを要する。ここで、樹脂組成物(A)に用いることができる樹脂としては、例えば、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン46、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン6/66、ナイロン6/66/610、ナイロンMXD6等のポリアミド系樹脂;ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリアリールエステル(PAR)、ポリブチレンナフタレート(PBN)等のポリエステル系樹脂;ポリニトリル系樹脂;ポリメタクリレート系樹脂;エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリビニルアルコール(PVA)、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリ塩化ビニル(PVC)等のポリビニル系樹脂が挙げられ、これらの中でも、柔軟性とガスバリア性の観点から、エチレン−ビニルアルコール共重合体が好ましい。なお、これら樹脂組成物(A)に用いることができる樹脂は、一種単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記樹脂組成物(A)に用いる樹脂は、上記エチレン−ビニルアルコール共重合体に、例えば、エポキシ化合物を反応させて得られる変性エチレン−ビニルアルコール共重合体であることが更に好ましい。該変性エチレン−ビニルアルコール共重合体は、通常のエチレン−ビニルアルコール共重合体に比べて弾性率が低いため、屈曲時の耐破断性が高く、またクラックも発生し難い。
上記エチレン−ビニルアルコール共重合体は、エチレン含有量が25〜50モル%であることが好ましい。ここで、エチレン含有量は、耐屈曲性及び耐疲労性を向上させる観点から、30〜50モル%であることが更に好ましく、35〜50モル%であることが一層好ましい。また、エチレン含有量は、ガスバリア性を向上させる観点から、25〜48モル%であることが更に好ましく、25〜45モル%であることが一層好ましい。なお、エチレン含有量が25モル%未満では、耐屈曲性及び耐疲労性が悪化するおそれがあり、一方、50モル%を超えると、ガスバリア性が十分に確保できないおそれがある。また、該エチレン−ビニルアルコール共重合体は、ケン化度が90%以上であることが好ましく、95%以上であることが更に好ましく、99%以上であることが一層好ましい。ケン化度が90%未満では、ガスバリア性及び成形時の熱安定性が不十分となることがある。更に、該エチレン−ビニルアルコール共重合体は、メルトフローレート(MFR)が190℃、2160g荷重下で0.1〜30g/10分であることが好ましく、0.3〜25g/10分であることが更に好ましい。
本発明において、上記変性エチレン−ビニルアルコール共重合体の製造方法は、特に限定されないが、エチレン−ビニルアルコール共重合体とエポキシ化合物とを溶液中で反応させる製造方法が好適に挙げられる。より詳しくは、エチレン−ビニルアルコール共重合体の溶液に、酸触媒又はアルカリ触媒存在下、好ましくは酸触媒存在下、エポキシ化合物を添加し、反応させることによって変性エチレン−ビニルアルコール共重合体を製造することができる。反応溶媒としては、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド及びN-メチルピロリドン等のエチレン−ビニルアルコール共重合体の良溶媒である非プロトン性極性溶媒が好適に挙げられる。また、酸触媒としては、p-トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、硫酸及び三フッ化ホウ素等が挙げられ、アルカリ触媒としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、ナトリウムメトキシド等が挙げられる。なお、触媒量は、エチレン−ビニルアルコール共重合体100質量部に対し、0.0001〜10質量部の範囲が好ましい。また、エチレン−ビニルアルコール共重合体とエポキシ化合物とを反応溶媒に溶解させ、加熱処理を行うことによっても変性エチレン−ビニルアルコール共重合体を製造することができる。反応溶媒としては、上記したものと同様なものが挙げられる。
上記エチレン−ビニルアルコール共重合体に反応させるエポキシ化合物としては、特に限定されるものではないが、一価のエポキシ化合物が好ましい。二価以上のエポキシ化合物は、エチレン−ビニルアルコール共重合体と架橋反応し、ゲル、ブツ等を発生して、インナーライナーの品質を低下させるおそれがある。なお、変性エチレン−ビニルアルコール共重合体の製造容易性、ガスバリア性、耐屈曲性及び耐疲労性の観点から、一価のエポキシ化合物の中でも、グリシドール及びエポキシプロパンが特に好ましい。また、上記エポキシ化合物は、エチレン−ビニルアルコール共重合体100質量部に対して1〜50質量部を反応させることが好ましく、2〜40質量部を反応させることが更に好ましく、5〜35質量部を反応させることが一層好ましい。
以上のことから、本発明のタイヤのインナーライナーに用いることができる樹脂組成物(A)は、エチレン含有量が25〜50モル%のエチレン−ビニルアルコール共重合体100質量部に対し、エポキシ化合物1〜50質量部を反応させて得られる変性エチレン−ビニルアルコール共重合体を含むことが好ましい。
また、本発明のタイヤのインナーライナーに用いることができる樹脂組成物(A)においては、上記変性エチレン−ビニルアルコール共重合体のマトリクス中に、ヤング率が500MPa以下の柔軟樹脂を分散させることが好ましい。ヤング率が500MPa以下の柔軟樹脂を分散させることで、樹脂組成物(A)からなる層の弾性率を低下させることができ、その結果、インナーライナーの耐屈曲性を向上させることができる。また、上記柔軟樹脂は、水酸基と反応する官能基を有することが好ましい。柔軟樹脂が水酸基と反応する官能基を有することで、変性エチレン−ビニルアルコール共重合体のマトリクス中に柔軟樹脂が均一に分散するようになる。ここで、水酸基と反応する官能基としては、無水マレイン酸残基、水酸基、カルボキシル基、アミノ基等が挙げられる。水酸基と反応する官能基を有する柔軟樹脂として、具体的には、無水マレイン酸変性水素添加スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、無水マレイン酸変性超低密度ポリエチレン等が挙げられる。更に、上記柔軟樹脂は、平均粒径が2μm以下であることが好ましい。柔軟樹脂の平均粒径が2μmを超えてしまうと、樹脂組成物(A)からなる層の耐屈曲性を十分に改善できないおそれがあり、ガスバリア性の低下、延いてはタイヤの内圧保持性の悪化をもたらすことがある。なお、樹脂組成物(A)中の柔軟樹脂の平均粒径は、例えば、サンプルを凍結し、該サンプルをミクロトームにより切片にして、透過電子顕微鏡(TEM)で観察する。
更に、上記樹脂組成物(A)における柔軟樹脂の含有率は、10〜30質量%の範囲であることが好ましい。柔軟樹脂の含有率が10質量%未満では、耐屈曲性を向上させる効果が小さく、一方、30質量%を超えると、ガスバリア性が低下することがある。
上記樹脂組成物(A)からなる層は、例えば、変性エチレン−ビニルアルコール共重合体と柔軟樹脂とを混練して樹脂組成物(A)を調製した後に、溶融成形、好ましくはTダイ法、インフレーション法等の押出成形により、好ましくは150〜270℃の溶融温度でフィルムやシート等に成形され、本発明のタイヤのインナーライナーとして使用される。
上記樹脂組成物(A)からなる層は、架橋されていることが好ましい。樹脂組成物(A)からなる層が架橋されていない場合、タイヤの加硫工程でインナーライナーが著しく変形してしまい、均一な層を保持できなくなり、インナーライナーのガスバリア性、耐屈曲性、耐疲労性が悪化するおそれがある。なお、樹脂組成物(A)からなる層が架橋されるとは、樹脂組成物(A)からなる層に含まれる、例えば、変性エチレン−ビニルアルコール共重合体等の樹脂が架橋されることを意味する。ここで、架橋方法としては、特に制限されるものではないが、エネルギー線を照射する方法が好ましく、該エネルギー線としては、紫外線、電子線、X線、α線、γ線等の電離放射線が挙げられ、これらの中でも電子線が特に好ましい。電子線の照射は、樹脂組成物(A)をフィルムやシート等の成形体に加工した後に行うことが好ましい。ここで、電子線の線量は、10〜60Mradの範囲が好ましく、20〜50Mradの範囲が更に好ましい。電子線の線量が10Mrad未満では、架橋が進み難く、一方、60Mradを超えると、成形体の劣化が進み易くなる。
また、上記樹脂組成物(A)からなる層は、20℃、65%RHにおける酸素透過量が3.0×10-12cm3・cm/cm2・sec・cmHg以下であることが好ましく、1.0×10-12cm3・cm/cm2・sec・cmHg以下であることが更に好ましく、5.0×10-13cm3・cm/cm2・sec・cmHg以下であることが一層好ましい。20℃、65%RHにおける酸素透過量が3.0×10-12cm3・cm/cm2・sec・cmHgを超えると、インナーライナーとして用いる際にタイヤの内圧保持性を高めるため、樹脂組成物(A)からなる層を厚くせざるを得ず、タイヤの重量を十分に低減できなくなる。
更に、上記樹脂組成物(A)からなる層の厚さは、200μm以下であることが好ましく、50〜100μmであることが更に好ましい。樹脂組成物(A)からなる層の厚さが200μmを超えると、インナーライナーとして用いる際に、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム等のブチルゴム系のインナーライナーに対して重量の低減効果のメリットが小さくなる。更に、厚さが200μmを超える樹脂組成物(A)からなる層が変性エチレン−ビニルアルコール共重合体を含む場合、インナーライナーの耐屈曲性及び耐疲労性が低下し、タイヤ転動時の屈曲変形により破断・亀裂が生じ易く、また、亀裂が伸展し易くなるため、タイヤの内圧保持性が使用前に比べて低下することがある。一方、上記樹脂組成物(A)からなる層の厚さが0.1μm未満では、ガスバリア性が不十分で、タイヤの内圧保持性を十分に確保できないことがある。
本発明のタイヤに用いるインナーライナーは、上記樹脂組成物(A)からなる層に隣接して、更にエラストマーからなる補助層を一層以上備えることが好ましい。ここで、上記補助層は、エラストマーを用いるため、例えば、変性エチレン−ビニルアルコール共重合体等の樹脂の水酸基と接着性が高く、樹脂組成物(A)からなる層から剥離し難い。そのため、樹脂組成物(A)からなる層に破断・亀裂が生じても、亀裂が伸展し難いので、大きな破断及びクラックのような弊害を抑制し、タイヤの内圧保持性を十分に維持することができる。また、本発明のタイヤに用いるインナーライナーは、上記樹脂組成物(A)からなる層と補助層との間及び上記補助層と補助層との間の少なくとも一箇所に、一層以上の接着剤層を備えることもできる。なお、上記接着剤層に使用する接着剤としては、タイヤに使用されるゴム組成物との接着を確保する観点から、塩化ゴム・イソシアネート系の接着剤が好適に挙げられる。
本発明のタイヤに用いるインナーライナーが、上記樹脂組成物(A)からなる層の他、エラストマーからなる補助層と、必要に応じて接着剤層とを備える場合、積層体として形成される。ここで、積層体を製造する方法としては、特に制限されるものではないが、例えば、樹脂組成物(A)からなる層(フィルム、シート等)に、エラストマーからなる補助層及び接着剤層を溶融押出する方法、エラストマーからなる補助層に、樹脂組成物(A)からなる層及び接着剤層を溶融押出する方法、樹脂組成物(A)からなる層と、エラストマーからなる補助層と、必要に応じて接着剤層とを共押出により積層させる方法、樹脂組成物(A)からなる層とエラストマーからなる補助層とを必要に応じて接着剤層を用いてラミネートする方法、更にはタイヤ成形時にドラム上で樹脂組成物(A)からなる層とエラストマーからなる補助層とを必要に応じて接着剤層を用いて貼り合わせる方法等が挙げられる。
上記した通り、上記樹脂組成物(A)からなる層の厚さが200μm以下では、インナーライナーの耐屈曲性及び耐疲労性が向上し、タイヤ転動時の屈曲変形による破断・亀裂が生じ難くなる。また、仮に樹脂組成物(A)からなる層が破断したとしても、本発明のタイヤに用いるインナーライナーが、樹脂組成物(A)からなる層に隣接して、更にエラストマーからなる補助層を一層以上備えていれば、例えば、樹脂組成物(A)が変性エチレン−ビニルアルコール等の樹脂を含む場合、樹脂組成物(A)からなる層とエラストマーからなる補助層との接着性が良好であるため、剥離し難く、亀裂が伸展し難く、大きな破断やクラックの発生を防ぐことができる。更に、樹脂組成物(A)からなる層に破断やクラックが生じても、エラストマーからなる補助層がインナーライナーのガスバリア性を補うため、良好なタイヤの内圧を保持することができる。
即ち、樹脂組成物(A)からなる層の厚さが200μm以下であっても、ピンホールやクラック等が発生し得るが、このような場合においても、樹脂組成物(A)からなる層が上記変性エチレン−ビニルアルコール共重合体等の樹脂を含み、該樹脂組成物(A)からなる層と、その外側に位置するカーカスプライとの間にエラストマーからなる補助層が配置されていれば、クラック等の成長を確実に抑制することができることになる。
上記エラストマーからなる補助層は、20℃、65%RHにおける酸素透過量が3.0×10-9cm3・cm/cm2・sec・cmHg以下であることが好ましく、1.0×10-9cm3・cm/cm2・sec・cmHg以下であることが更に好ましい。20℃、65%RHにおける酸素透過量が3.0×10-9cm3・cm/cm2・sec・cmHg以下であると、ガスバリア性の補強効果が十分に発揮され、タイヤの内圧保持性を高度に維持することが可能となる。
上記補助層に用いるエラストマーとしては、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、ジエン系エラストマー、熱可塑性ウレタン系エラストマーが挙げられ、これらの中でも、補助層を薄層化しつつ、亀裂の発生や伸展を抑制するには、熱可塑性ウレタン系エラストマーが好ましい。また、該補助層は、積層することが可能であり、種々の特性を持つエラストマーからなる補助層を多層化することが特に好ましい。なお、これらエラストマーは、一種単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記ジエン系エラストマーとして、具体的には、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)等が挙げられ、これらの中でも天然ゴム、ブタジエンゴムが好ましい。これらジエン系エラストマーは、一種単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記熱可塑性ウレタン系エラストマーは、ポリオールと、イソシアネート化合物と、短鎖ジオールとの反応によって得られる。ポリオール及び短鎖ジオールは、イソシアネート化合物との付加反応により、直鎖状ポリウレタンを形成する。ここで、ポリオールは、熱可塑性ウレタン系エラストマーにおいて柔軟な部分となり、イソシアネート化合物及び短鎖ジオールは硬い部分となる。なお、熱可塑性ウレタン系エラストマーは、原料の種類、配合量、重合条件等を変えることで、広範囲に性質を変えることができる。
上記補助層の厚さの合計は、50〜2000μmの範囲であることが好ましく、100〜1000μmの範囲であることが更に好ましく、300〜800μmの範囲であることが一層好ましい。補助層の厚さの合計が50μm未満では、補強効果が十分に発揮されず、樹脂組成物(A)からなる層に破断・亀裂が生じた際の弊害を抑制することが困難となり、タイヤの内圧保持性を十分に維持できないことがある。一方、補助層の厚さの合計が2000μmを超えると、タイヤの重量の低減効果が小さくなる。
本発明のタイヤは、例えば、(1)タイヤ内面に、予め作製された上記インナーライナーを接合した後、(加硫)成型したり、(2)タイヤ内面に、上記樹脂組成物(A)からなる層を接合して上記インナーライナーを作製した後、(加硫)成型したり、(3)(加硫)成型された後、タイヤ内面に、予め作製された上記インナーライナーを接合することにより製造することができる。なお、本発明のタイヤは、空気入りタイヤであることが好ましく、タイヤ内に充填する気体としては、通常の或いは酸素分圧を変えた空気、又は窒素等の不活性ガスを用いることができる。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
(変性エチレン−ビニルアルコール共重合体の合成例1)
加圧反応槽に、エチレン含量44モル%、ケン化度99.9%のエチレン−ビニルアルコール共重合体(190℃、2160g荷重下でのMFR:5.5g/10分)2質量部及びN-メチル-2-ピロリドン8質量部を仕込み、120℃で2時間加熱撹拌して、エチレン−ビニルアルコール共重合体を完全に溶解させた。これにエポキシ化合物としてエポキシプロパン0.4質量部を添加後、160℃で4時間加熱した。加熱終了後、蒸留水100質量部に析出させ、多量の蒸留水で充分にN-メチル-2-ピロリドン及び未反応のエポキシプロパンを洗浄し、変性エチレン−ビニルアルコール共重合体を得た。更に、得られた変性エチレン−ビニルアルコール共重合体を粉砕機で粒子径2mm程度に細かくした後、再度多量の蒸留水で十分に洗浄した。洗浄後の粒子を8時間室温で真空乾燥した後、二軸押出機を用いて200℃で溶融し、ペレット化した。なお、得られた変性エチレン−ビニルアルコール共重合体の23℃におけるヤング率は、下記の方法で測定した結果、1300MPaであった。
(1)23℃におけるヤング率の測定
東洋精機社製二軸押出機によって、下記押出条件で製膜し、厚さ20μmの単層フィルムを作製した。次に該フィルムを用いて、幅15mmの短冊状の試験片を作製し、23℃、50%RHの条件下で恒温室内に1週間放置した後、株式会社島津製作所製オートグラフ[AG−A500型]を用いて、チャック間隔50mm、引張速度50mm/分の条件で、23℃、50%RHにおけるS−Sカーブ(応力−歪み曲線)を測定し、S−Sカーブの初期傾きからヤング率を求めた。
スクリュー:20mmφ、フルフライト
シリンダー、ダイ温度設定:C1/C2/C3/ダイ=200/200/200/200(℃)
また、上記エチレン−ビニルアルコール共重合体のエチレン含有量及びケン化度は、重水素化ジメチルスルホキシドを溶媒とした1H-NMR測定[日本電子社製「JNM−GX−500型」を使用]で得られたスペクトルから算出した値である。更に、上記エチレン−ビニルアルコール共重合体のメルトフローレート(MFR)は、メルトインデクサーL244[宝工業株式会社製]の内径9.55mm、長さ162mmのシリンダーにサンプルを充填し、190℃で溶融した後、重さ2160g、直径9.48mmのプランジャーを使用して均等に荷重をかけ、シリンダーの中央に設けた径2.1mmのオリフィスより単位時間あたりに押出される樹脂量(g/10分)から求めた。但し、エチレン−ビニルアルコール共重合体の融点が190℃付近あるいは190℃を超える場合は、2160g荷重下、融点以上の複数の温度で測定し、片対数グラフで絶対温度の逆数を横軸、MFRの対数を縦軸にプロットし、190℃に外挿して算出した値をメルトフローレート(MFR)とした。
(柔軟樹脂の合成例2)
無水マレイン酸変性水素添加スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体を公知の方法により合成し、ペレット化した。得られた無水マレイン酸変性水素添加スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体は、23℃におけるヤング率が3MPa、スチレン含量が20%、無水マレイン酸量が0.3meq/gであった。なお、23℃におけるヤング率は、上記変性エチレン−ビニルアルコール共重合体と同様の方法で測定した。
(フィルム1の作製)
合成例1で得られた変性エチレン−ビニルアルコール共重合体と、合成例2で得られた柔軟樹脂とを二軸押出機で混練し、樹脂組成物(A)を得た。ここで、樹脂組成物(A)中の柔軟樹脂の含有率が、20質量%になるように調製した。次に、得られた樹脂組成物(A)と、熱可塑性ポリウレタン(TPU)[(株)クラレ製クラミロン3190]とを使用し、2種3層共押出装置を用いて、下記共押出成形条件で3層フィルム1(熱可塑性ポリウレタン層(20μm)/樹脂組成物(A)層(20μm)/熱可塑性ポリウレタン層(20μm))を作製した。
各樹脂の押出温度:C1/C2/C3/ダイ=170/170/200/200℃
各樹脂の押出機仕様:
熱可塑性ポリウレタン:25mmφ押出機P25−18AC[大阪精機工作株式会社製]
樹脂組成物(A):20mmφ押出機ラボ機ME型CO−EXT[株式会社東洋精機製]
Tダイ仕様:500mm幅2種3層用[株式会社プラスチック工学研究所製]
冷却ロールの温度:50℃
引き取り速度:4m/分
上記フィルム1の酸素透過量は、下記の方法で測定した結果、9.1×10-13cm3・cm/cm2・sec・cmHgであり、フィルム1の樹脂組成物(A)からなる層の酸素透過量が、9.3×10-13cm3・cm/cm2・sec・cmHgであり、フィルム1の熱可塑性ポリウレタン層の酸素透過量が、4.6×10-11cm3・cm/cm2・sec・cmHgであった。
(2)フィルムの酸素透過量の測定
上記フィルムを、20℃、65%RHで5日間調湿した。得られた調湿済みのフィルム2枚を使用して、モダンコントロール社製MOCON OX−TRAN2/20型を用い、20℃、65%RHの条件下でJIS K7126(等圧法)に準拠して、酸素透過量を測定し、その平均値を求めた。また、フィルムを形成する各層単独での酸素透過量を、同様にして求めた。
(実施例1〜8及び比較例1〜2)
日新ハイボルテージ株式会社製電子線照射装置「生産用キュアトロンEBC200-100」を使用して、加速電圧200kV、照射エネルギー30Mradの条件でフィルム1に電子線照射して架橋処理を施した。得られた架橋フィルムの片面に接着剤層として東洋化学研究所製メタロックR30Mを塗布し、所定の長さに切断し、補助層として厚さが500μmであるゴム組成物層の内面に貼り付けて、表1に示すタイヤ周方向の継ぎ目の数、継ぎ目のタイヤ赤道面に対する傾斜角度θ、継ぎ目の重なり部分の幅W、継ぎ目の厚さ及び継ぎ目以外の部分の厚さを有する樹脂組成物(A)からなる層を含むインナーライナーを作製した。なお、樹脂組成物(A)からなる層が、複数箇所の継ぎ目を有する場合、樹脂組成物(A)からなる層の継ぎ目は、タイヤ周方向に等間隔で形成されている。また、厚さが500μmであるゴム組成物層は、天然ゴム30質量部及び臭素化ブチルゴム[JSR(株)製,Bromobutyl 2244]70質量部に対して、GPFカーボンブラック[旭カーボン(株)製,#55]60質量部、SUNPAR2280[日本サン石油(株)製]7質量部、ステアリン酸[旭電化工業(株)製]1質量部、NOCCELER DM[大内新興化学工業(株)製]1.3質量部、酸化亜鉛[白水化学工業(株)製]3質量部及び硫黄[軽井沢精錬所製]0.5質量部を配合して調製したゴム組成物を用いた。
次に、得られたインナーライナーを用いて、図3に示す構造でサイズ:195/65R15の乗用車用空気入りタイヤを常法に従って作製した。
上記のようにして得られたタイヤを用い、JASO C 607(2000)に規定されたユニフォーミティ測定方法に従って、ラジアルフォースバリエーション(RFV)を測定し、比較例1のタイヤのRFVを100として指数表示した。指数値が小さい程、タイヤのユニフォーミティ(均一性)が高いことを示す。結果を表1に示す。
Figure 2009040117
表1から、実施例1〜8のタイヤは、インナーライナーに用いる樹脂組成物(A)からなる層がタイヤの赤道面に対し85°以下の傾斜角度で延びる継ぎ目を有しているため、比較例1〜2のタイヤに比べて、タイヤのユニフォーミティ(均一性)が高いことが分かる。また、実施例3〜6及び比較例2の比較から、継ぎ目の傾斜角度θが低下するに従い、タイヤのユニフォーミティが向上することが分かる。
更に、実施例1〜3のタイヤの比較から、継ぎ目の傾斜角度θが一定でも、タイヤ周方向の継ぎ目の数を増加させることで、タイヤのユニフォーミティ(均一性)を改善できることが分かる。また更に、実施例3及び7〜8のタイヤの比較から、樹脂組成物(A)からなる層の継ぎ目の重なり部分の幅Wを狭くすることで、タイヤのユニフォーミティ(均一性)を改善できることが分かる。
本発明のタイヤの一例の部分断面図である。 本発明のタイヤの他の例の拡大部分断面図である。 本発明のタイヤの他の例の拡大部分断面図である。 図1に示すインナーライナーの展開図である。
符号の説明
1 ビード部
2 サイド部
3 トレッド部
4 インナーライナー
5 カーカス
6 ベルト
7 ビードコア
8 ベルト補強層
9 樹脂組成物(A)からなる層
10 エラストマーからなる補助層
11 エラストマーからなる補助層
12 接着剤層
13 インナーライナー
14 エラストマーからなる補助層
15 インナーライナー
16 継ぎ目
P タイヤの赤道面
1 継ぎ目の重なり部分における側部部分
2 継ぎ目の重なり部分における側部部分
W 継ぎ目の重なり部分の幅
θ タイヤの赤道面に対する傾斜角度

Claims (14)

  1. タイヤ内面に、タイヤの赤道面に対し85°以下の傾斜角度で延びる継ぎ目を有する樹脂組成物(A)からなる層を少なくとも含むインナーライナーを備えることを特徴とするタイヤ。
  2. 前記樹脂組成物(A)からなる層の継ぎ目が、タイヤ周方向に2箇所以上存在することを特徴とする請求項1に記載のタイヤ。
  3. 前記樹脂組成物(A)からなる層の継ぎ目が、タイヤ周方向に等間隔で存在することを特徴とする請求項2に記載のタイヤ。
  4. 前記樹脂組成物(A)からなる層の継ぎ目が、タイヤの赤道面に対し60°以下の傾斜角度で延びることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ。
  5. 前記樹脂組成物(A)からなる層の継ぎ目の重なり部分の幅が、1〜50mmであることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ。
  6. 前記樹脂組成物(A)からなる層は、20℃、65%RHにおける酸素透過量が3.0×10-12cm3・cm/cm2・sec・cmHg以下であることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ。
  7. 前記樹脂組成物(A)からなる層の厚さが200μm以下であることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ。
  8. 前記樹脂組成物(A)は、エチレン含有量が25〜50モル%のエチレン−ビニルアルコール共重合体100質量部に対し、エポキシ化合物1〜50質量部を反応させて得られる変性エチレン−ビニルアルコール共重合体を含むことを特徴とする請求項1に記載のタイヤ。
  9. 前記樹脂組成物(A)が、前記変性エチレン−ビニルアルコール共重合体のマトリクス中に、ヤング率が500MPa以下の柔軟樹脂を分散させてなり、
    前記樹脂組成物(A)における前記柔軟樹脂の含有率が10〜30質量%であることを特徴とする請求項8に記載のタイヤ。
  10. 前記インナーライナーが、前記樹脂組成物(A)からなる層に隣接して、更にエラストマーからなる補助層を一層以上備えることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ。
  11. 前記タイヤ内面に、予め作製された前記インナーライナーを接合した後、成型することにより得られることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ。
  12. 前記タイヤ内面に、前記樹脂組成物(A)からなる層を接合して前記インナーライナーを作製した後、成型することにより得られることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ。
  13. 成型された後、前記タイヤ内面に、予め作製された前記インナーライナーを接合することにより得られることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ。
  14. 前記樹脂組成物(A)からなる層が架橋されていることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ。
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