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JP2008233340A - 反射フィルム及び反射板 - Google Patents

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JP2008233340A
JP2008233340A JP2007070368A JP2007070368A JP2008233340A JP 2008233340 A JP2008233340 A JP 2008233340A JP 2007070368 A JP2007070368 A JP 2007070368A JP 2007070368 A JP2007070368 A JP 2007070368A JP 2008233340 A JP2008233340 A JP 2008233340A
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JP2007070368A
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Miki Nishida
未来 西田
Kazuhiko Kitayama
和彦 北山
Kazunari Katsuhara
一成 勝原
Takayuki Watanabe
孝之 渡邊
Jun Takagi
潤 高木
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Mitsubishi Chemical Corp
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Mitsubishi Plastics Industries Ltd
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Abstract

【課題】優れた光反射性を実現でき、加熱環境下での寸法安定性に優れた、新たな反射フィルムを提供する。
【解決手段】ポリオレフィン系樹脂及び微粉状充填剤を含有するA層と、延伸ポリエステルフィルムからなるB層とを備えた反射フィルムを提案する。A層において、ポリオレフィン系樹脂と微粉状充填剤との屈折率差による屈折散乱から優れた光反射性を得ることができ、また、耐熱性に優れたB層とA層とを積層することにより、反射フィルム全体の耐熱性が高まり、高温環境下での使用時にも優れた寸法安定性を発揮する。
【選択図】なし

Description

本発明は、反射フィルム及び反射板に関し、特に液晶表示装置、照明器具、照明看板等に使用される反射フィルム及び反射板に関する。
液晶表示装置をはじめ、投影用スクリーンや面状光源の部材、照明器具、照明看板など、多くの分野で反射板が使用されている。最近では、特に液晶表示装置の分野において装置の大型化及び表示性能の高度化が進み、少しでも多くの光を液晶に供給してバックライトユニットの性能を向上させることが求められており、そのため、反射板、特に反射板を構成する反射フィルムに対して、より一層優れた光反射性が求められるようになってきている。
また、反射板を大型液晶テレビ等に組み込む場合、光源に長時間晒された状態で使用されるため、高温環境下でも波打ちやシワが発生しない耐熱性、特に環境下で寸法安定性が要求される。
そこで従来、優れた光反射性を実現し得る反射フィルムとして、脂肪族ポリエステル系樹脂に酸化チタン等の微粉状充填剤を加えてなる反射フィルムなどが提案されている(特許文献1)。
また、耐熱性を高めた反射フィルムとして、例えば特許文献2などにおいて、脂肪族ポリエステル系樹脂及び微粉状充填剤を含有してなる層と、ガラス転移温度80以上の熱可塑性樹脂を含有してなる層とを積層してなる構成を備えた反射フィルムが開示されている。
WO2004/104077 特2006−145914号公報
本発明は、より高い光反射性を実現することができ、しかも加熱環境下での寸法安定性に優れた、新たな反射フィルムを提供せんとするものである。
本発明は、ポリオレフィン系樹脂及び微粉状充填剤を含有するA層と、延伸ポリエステルフィルムからなるB層とを備えた反射フィルムを提案する。
なお、一般的に「シート」とは、JISにおける定義上、薄く、一般にその厚さが長さと幅のわりには小さく平らな製品をいう。また、一般的に「フィルム」とは、長さ及び幅に比べて厚さが極めて小さく、最大厚さが任意に限定されている薄い平らな製品で、通常、ロールの形で供給されるものをいう(日本工業規格JISK6900)。しかし、シートとフィルムの境界は定かでなく、本発明において文言上両者を区別する必要がないので、本発明においては、「フィルム」と称する場合でも「シート」を含むものとし、「シート」と称する場合でも「フィルム」を含むものとする。
また、本発明において、「X〜Y」(X,Yは任意の数字)と表現した場合、特にことわらない限り「X以上Y以下」の意と共に、「好ましくはXより大きく、Yより小さい」の意を包含するものである。
本発明の反射フィルムは、A層において、ポリオレフィン系樹脂と微粉状充填剤との屈折率差による屈折散乱から優れた光反射性(「反射性」ともいう)を得ることができる。また、耐熱性に優れたB層とA層とを積層することにより、反射フィルム全体の耐熱性が高まり、高温環境下での使用時にも優れた寸法安定性を発揮する。
よって、本発明の反射フィルムは、パソコンやテレビ等のディスプレイ、照明器具、照明看板等の反射板等に用いられる反射フィルムとして好適であり、中でも大型液晶テレビなど、優れた耐熱性が要求される用途の反射フィルムとして好適である。
以下、本発明の実施形態について説明するが、本発明の範囲が以下に説明する実施形態に限定されるものではない。
なお、本明細書において「主成分」と表現した場合、特に記載しない限り、当該主成分の機能を妨げない範囲で他の成分を含有することを許容する意を包含する。この際、当該主成分の含有割合を特定するものではないが、主成分(2成分以上が主成分である場合には、これらの合計量)は組成物中の50質量%以上、好ましくは70質量%以上、特に好ましくは90質量%以上(100%含む)を占めるのが通常である。
本実施形態に係る反射フィルム(以下「本反射フィルム」という)は、主として光反射性を反射フィルムに付与する役割を果たすA層と、主として耐熱寸法安定性を反射フィルムに付与する役割を果たすB層とを備えた反射フィルムである。
[A層]
A層は、ポリオレフィン系樹脂及び微粉状充填剤を主成分として含有する樹脂組成物Aからなる層である。
(ベース樹脂)
A層のベース樹脂(A層の主成分をなす樹脂)としてのポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のモノオレフィン重合体、或いはこれらの共重合体などを挙げることができる。具体例としては、低密度ポリエチレン、線形低密度ポリエチレン(例えばエチレン−α−オレフィン共重合体)、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン等のポリエチレン系樹脂、ポリブチレン系樹脂、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等のポリプロピレン系樹脂、ポリ4−メチルペンテン、ポリブテン、エチレン−酢酸ビニル共重合体などを挙げることができる。これらの樹脂は、単独で使用しても、2種類以上を混合して使用してもよい。
ポリオレフィン系樹脂には、チーグラー触媒のようなマルチサイト触媒を用いて製造されたものも、メタロセン触媒のようなシングルサイト触媒を用いて製造されたものも含まれる。
また、これらのポリオレフィン系樹脂に、エチレン・プロピレンゴム等を分散複合化させたポリオレフィン系熱可塑性エラストマーを用いることもできる。
シート状に成形する際の成形性、並びにシート状に成形した際の耐熱性等を勘案すると、上記ポリオレフィン系樹脂の中でも、エチレン−α−オレフィン共重合体等の線形低密度ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、プロピレンーブテン共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン三元共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体等のポリプロピレン系樹脂などが好ましく、その中でもポリプロピレン系樹脂、特にポリプロピレンや、エチレン−プロピレンランダム共重合体等のエチレン−プロピレン共重合体が好ましい。
また、反射率向上の観点からすると、屈折率の小さなポリオレフィンが好ましく、屈折率が1.52未満であるポリオレフィン系樹脂を用いるのが特に好ましい。例えば、ポリプロピレン系樹脂、低密度ポリエチレン系樹脂、ポリブチレン系樹脂、ポリメチルペンテン、及び、これらの混合物や共重合体などを挙げることができ、中でも屈折率が1.48であるポリプロピレンが好ましい。
ポリプロピレン系樹脂としては、ホモポリプロピレン樹脂、ランダムポリプロピレン樹脂、ブロックポリプロピレン樹脂、プロピレン−エチレンゴムなどを挙げることができる。
ポリプロピレン系樹脂を得るための重合法としては、例えば、溶媒重合法、バルク重合法、気相重合法等の公知の方法を採用することができる。また、重合触媒としては、例えば、三塩化チタン型触媒、塩化マグネシウム担持型触媒、メタロセン系触媒等の公知の触媒を採用することができる。
ポリオレフィン系樹脂のメルトフローレート(MFR)は、特に制限されるものではないが、MFR(JIS K7210、温度:230℃、荷重:2.16kg)が、0.5g/10分以上、好ましくは1.0g/10分以上であり、かつ15g/10分以下、好ましくは10g/10分以下であるのが好ましい。なお、本発明において、MFRは、ASTM D−1238に規定される方法に基づいて測定するものである。
ポリオレフィン系樹脂のメルトフローレートが小さ過ぎると、溶融成型時に押出温度を高くする必要があり、その結果、ポリオレフィン系樹脂自体の酸化による黄変や酸化チタンの熱劣化によって反射率が低下する可能性がある。一方、ポリオレフィン系樹脂のメルトフローレートが大き過ぎると、溶融成形によるシート作製が不安定になる可能性がある。
シートの成形性等を考慮すると、ポリエチレン系樹脂のMFRは0.2〜7g/10min程度(190℃、荷重2.16kg)であるのが好ましく、ポリプロピレン系樹脂のMFRは1〜50g/10min程度(230℃、荷重2.16kg)であるのが好ましい。
A層のベース樹脂としてのポリオレフィン系樹脂として、市販製品を用いることもできる。例えば商品名「ノバテックPP」「WINTEC」「タフマーXR」(日本ポリプロ社製)、「三井ポリプロ」(三井化学社製)、「住友ノーブレン」「タフセレン」「エクセレンEPX」(住友化学社製)、「IDEMITSU PP」「IDEMITSU TPO」(出光興産社製)、「Adflex」「Adsyl」(サンアロマー社製)等のポリプロピレン系樹脂を挙げることができる。なお、これらの共重合体は、各々単独に、または2種以上を混合して使用することができる。
(A層の微粉状充填剤)
A層に用いる微粉状充填剤としては、有機質微粉体、無機質微粉体等を挙げることができる。
有機質微粉体としては、木粉、パルプ粉等のセルロース系粉末や、ポリマービーズ、ポリマー中空粒子等から選ばれた少なくとも一種を挙げることができる。
無機質微粉体としては、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、硫酸マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化チタン、アルミナ、水酸化アルミニウム、ヒドロキシアパタイト、シリカ、マイカ、タルク、カオリン、クレー、ガラス粉、アスベスト粉、ゼオライト、珪酸白土等から選ばれた少なくとも一種を挙げることができる。
得られる反射フィルムの光反射性を勘案すれば、ベース樹脂との屈折率差が大きいものが好ましい。すなわち、無機質微粉体としては屈折率が大きいもの、基準としては1.6以上のものが好ましい。具体的には、屈折率が1.6以上である炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化亜鉛、または酸化チタンを用いることが好ましく、中でも屈折率が高い酸化チタンが特に好ましい。但し、長期耐久性を勘案すると、酸やアルカリに対して安定な硫酸バリウムも特に好ましい。
なお、微粉状充填剤として、前記の如く例示した無機質微粉体と有機質微粉体とを組み合わせて使用してもよい。また、異なる微粉状充填剤同士を併用することもでき、例えば、酸化チタンと他の微粉状充填剤とを併用してもよい。
酸化チタンは、他の無機質微粉体に比べて屈折率が顕著に高く、ベース樹脂との屈折率差を顕著に大きくすることができるため、他の充填剤を使用した場合よりも少ない配合量で優れた反射性を得ることができる。また、酸化チタンを用いることにより、フィルムの厚みが薄くても高い反射性を有する反射フィルムを得ることができる。
A層に用いる酸化チタンとしては、アナターゼ型やルチル型のような結晶型の酸化チタンが好ましく、その中でもベース樹脂との屈折率差が大きいという観点から、屈折率が2.7以上の酸化チタンが好ましい。この点で、ルチル型酸化チタンが好ましい。
また、酸化チタンの中でも純度の高い高純度酸化チタンを用いるのが特に好ましい。ここで、高純度酸化チタンとは、可視光に対する光吸収能が小さい酸化チタン、すなわち、バナジウム、鉄、ニオブ、銅、マンガン等の着色元素の含有量が少ない酸化チタンの意であり、本発明では、バナジウム含有量が5ppm以下、好ましくは4ppm以下である酸化チタンを高純度酸化チタンと称する。
高純度酸化チタンとしては、例えば塩素法プロセスにより製造されるものを挙げることができる。
塩素法プロセスでは、酸化チタンを主成分とするルチル鉱を1000℃程度の高温炉で塩素ガスと反応させて、先ず四塩化チタンを生成させ、次いでこの四塩化チタンを酸素で燃焼させることにより、高純度酸化チタンを得ることができる。
酸化チタンの工業的な製造方法としては硫酸法プロセスもあるが、この方法によって得られる酸化チタンには、バナジウム、鉄、銅、マンガン、ニオブ等の着色元素が多く含まれるので、可視光に対する光吸収能が大きくなる。従って、硫酸法プロセスでは高純度酸化チタンは得られ難い。
A層に用いる微粉状充填剤は、ベース樹脂への分散性を向上させるために、微粉状充填剤の表面が、シリコン系化合物、多価アルコール系化合物、アミン系化合物、脂肪酸、脂肪酸エステル等で表面処理が施されたものを使用することができる。
また、微粉状充填剤、特に酸化チタンは、その表面が不活性無機酸化物で被覆処理されたものが好ましい。酸化チタンの表面を不活性無機酸化物で被覆処理することにより、酸化チタンの光触媒活性を抑制することができ、酸化チタンの光触媒作用によってフィルムが劣化するのを防ぐことができる。
不活性無機酸化物としては、シリカ、アルミナ、およびジルコニアからなる群から選ばれる少なくとも1種類を用いることが好ましい。これらの不活性無機酸化物を用いれば、酸化チタンを用いた場合に発揮する高い光反射性を損なうことなくフィルムの耐光性を高めることができる。また、2種類以上の不活性無機酸化物を併用することがさらに好ましく、中でもシリカを必須とする組み合わせが特に好ましい。
また、無機質微粉体、特に酸化チタンは、ベース樹脂への分散性を向上させるために、その表面が、シロキサン化合物、シランカップリング剤等からなる群から選ばれる少なくとも1種類の無機化合物や、ポリオール、ポリエチレングリコール等からなる群から選ばれる少なくとも1種類の有機化合物で表面処理されたものであるのも好ましい。
微粉状充填剤の粒径は、0.05μm〜15μmであるのが好ましく、より好ましくは0.1μm〜10μmである。微粉状充填剤の粒径が0.05μm以上であれば、ベース樹脂への分散性が良好で、均質なフィルムを得ることができる。また粒径が15μm以下であれば、ベース樹脂と微粉状充填剤との界面が緻密に形成されて、高い反射性のフィルムを得ることができる。
ただし、微粉状充填剤として酸化チタンを用いる場合には、その粒径は0.1μm〜1.0μmであるのが好ましく、0.2μm〜0.5μmであるのがさらに好ましい。酸化チタンの粒径が0.1μm以上であれば、ベース樹脂への分散性が良好で、均質なフィルムを得ることができる。また、酸化チタンの粒径が1.0μm以下であれば、ベース樹脂と酸化チタンとの界面が緻密に形成されて、反射フィルムに高い光反射性を付与することができる。
微粉状充填剤の含有量は、フィルムの光反射性、機械的物性、生産性等を考慮すると、A層全体の質量に対して20〜70質量%であるのが好ましく、30〜60質量%であるのがさらに好ましい。微粉状充填剤の含有量が20質量%以上であれば、ベース樹脂と微粉状充填剤との界面の面積を充分に確保することができ、フィルムに対して高い光反射性を付与することができる。また、微粉状充填剤の含有量が70質量%以下であれば、フィルムに必要な機械的性質を確保することができる。
(他の成分)
A層は、ポリオレフィン系樹脂及び微粉状充填剤の効果を損なわない範囲内で、上記のようなポリオレフィン系樹脂以外の樹脂を含有してもよい。また、ポリオレフィン系樹脂及び微粉状充填剤の効果を損なわない範囲内で、加水分解防止剤、酸化防止剤、光安定剤、熱安定剤、滑剤、分散剤、紫外線吸収剤、白色顔料、蛍光増白剤、及びその他の添加剤を含有してもよい。
(空隙率)
A層は、内部に空隙を有するのが好ましい。空隙を有していれば、ポリオレフィン系樹脂と微粉状充填剤との屈折率差による屈折散乱の他、ポリオレフィン系樹脂と空隙(空気)、微粉状充填剤と空隙(空気)との屈折率差による屈折散乱からも反射性を得ることができる。
A層内に空隙を形成するには、例えば、微粉状充填剤を含有するフィルムを延伸すればよい。これは、延伸した時にベース樹脂と微粉状充填剤との延伸挙動が異なるからである。すなわち、ベース樹脂に適した延伸温度で延伸を行えば、マトリックスとなるベース樹脂は延伸されるが、微粉状充填剤はそのままの状態でとどまろうとするため、ベース樹脂と微粉状充填剤との界面が剥離して、空隙が形成されるのである。従って、微粉状充填剤を効果的に分散状態で含ませることによって、反射フィルム内に空隙を形成し、さらに優れた反射性をフィルムに付与することができる。
また、A層に発泡剤を添加して、発泡によってA層中に空隙を形成することもできる。
A層の空隙率、すなわちA層中に占める空隙の体積部分の割合は3%以上、特に3〜35%、中でも特に5〜30%の範囲内であるのが好ましい。
空隙率が3%以上であれば反射率を向上させる効果を得ることができ、空隙率が35%以下であれば、フィルムの機械的強度が確保され、フィルム製造中にフィルムが破断したり、使用時に耐熱性等の耐久性が不足したりすることがない。
また、反射率向上の点を加味すると、空隙率は上記範囲内で5%以上、さらに7%以上であるのがさらに好ましい。
なお、フィルムを延伸した場合の空隙率は、下記式に代入してフィルムの空隙率を求めることができる(以下同様)。
空隙率(%)={(延伸前のフィルムの密度−延伸後のフィルムの密度)/延伸前のフィルムの密度}×100
(形態)
A層は、フィルムを積層してなる層であっても、溶融樹脂組成物を押出或いは塗布などによって(フィルムを形成することなく)薄膜形成してなる層であってもよい。また、フィルムを形成して積層してなる場合、そのフィルムは未延伸フィルムであっても、一軸或いは二軸延伸フィルムであってもよいが、二軸延伸フィルムであるのが好ましい。
[B層]
B層は、ポリエステル系樹脂をベース樹脂(B層の主成分をなす樹脂)として含有する樹脂から製膜して得られるフィルムを延伸してなる延伸ポリエステルフィルムから構成される層である。
(ベース樹脂)
B層のベース樹脂としてのポリエステル系樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレート、ポリエチレン−o−オキシベンゾエート、ポリ−1,4−シクロヘキシレンジメチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート等を挙げることができ、中でも耐水性、耐久性、耐薬品性等の観点からポリエチレンテレフタレートが好ましい。
また、ポリエステル系樹脂は、ホモポリエステルとして単独で使用する他、上記に例示したポリエステル系樹脂のうちの2種類以上をブレンドして使用してもよい。さらに、共重合体であってもよい。例えば、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ポリアルキレングリコール等から選ばれた1種類以上のジオール成分と、アジピン酸、セバシン酸、フタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸等から選ばれた1種類以上のジカルボン酸成分とが共重合した共重合体などを挙げることができる。
(他の成分)
B層は、微粉状充填剤、又は、ポリエステル系樹脂と非相溶である樹脂(「非相溶樹脂」と称する)、或いはこれらの両方を含有していてもよい。
微粉状充填剤又は非相溶樹脂を含有することにより、二軸延伸した際にB層中に空隙が形成されるため、微粉状充填剤又は非相溶樹脂とベース樹脂(ポリエステル系樹脂)との屈折率差による屈折散乱、ベース樹脂と空隙との屈折率差による屈折散乱、さらには微粉状充填剤又は非相溶樹脂と空隙との屈折率差による屈折散乱からも反射性を得ることができる。
この際の微粉状充填剤としては、A層で用いる微粉状充填剤と同様のものを用いることができ、好ましい種類もA層と同様である。
非相溶樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン系樹脂や、ポリスチレン、ポリアクリレート、ポリカーボネート、ポリアクリロニトリル、ポリフェニレンスルフィド、フッ素系樹脂等の樹脂を挙げることができる。中でも、ポリオレフィン系樹脂、特に臨界表面張力の小さいポリプロピレンやポリメチルペンテンなどが好ましい。
B層における微粉状充填剤又は非相溶樹脂の含有量(両方含有する場合はそれらの合計含有量)は、フィルムの光反射性、機械的物性、生産性等を鑑みて、B層全体の質量に対して10〜60質量%、特に20〜50質量%であるのが好ましい。
(空隙率)
B層が微粉状充填剤或いは非相溶樹脂を含有する場合、B層は延伸フィルムから形成されるから、上述のようにB層中に空隙が形成されることになる。
この際、B層の空隙率、すなわち、B層中に占める空隙の体積部分の割合は50%以下であるのが好ましく、5〜50%であるのが特に好ましい。空隙率が50%以下であれば、フィルムの機械的強度が確保され、フィルム製造中にフィルムが破断したり、使用時に耐熱性等の耐久性が不足したりすることがない。
また、反射率の向上の点を加味すると、空隙率は20%以上であることがさらに好ましく、特に好ましくは30%以上である。
なお、微粉状充填剤として酸化チタン(高純度酸化チタン)を用いた場合、フィルム内部の空隙の存在如何にかかわらず、高い光反射性を得ることができる。例えば、空隙を有さない場合であっても、高純度酸化チタンを用いれば、高い光反射性を得ることができる。これは、二軸延伸ポリエステルフィルムと高純度酸化チタンとの屈折率差による屈折散乱が大きいことと共に、酸化チタンの隠蔽力が高いことに起因すると推察される。
また、B層に発泡剤を添加し、この発泡によってB層中に空隙を形成することもできる。
発泡によってB層に空隙を形成する方法としては、ポリエステル系樹脂に有機、無機の熱分解性発泡剤又は揮発性発泡剤を添加して発泡させる方法を挙げることができる。また、ポリエステル系樹脂に超臨界状態のC02やN2を導入して発泡させる方法も挙げることができる。
[本反射フィルムの積層構成]
本反射フィルムの積層構成としては、A層及びB層を備えていればよいから、例えば、光が照射される側(反射使用面側)から、A層/B層或いはB層/A層の順に積層してなる2層構成、或いはそれ以上に多層からなる積層構成のフィルムであってもよい。
中でも、光が照射される側(反射使用面側)からA層/B層の順に積層してなる2層構成を含む積層構成が好ましい。このように各層が配置されると、A層はその反射性をより一層十分に発揮することができ、B層の耐熱性もより一層十分に享受することができる。したがって、例えば80℃での加熱環境下での寸法安定性が要求される大型液晶テレビ等の用途において特に好ましい。
A層及びB層以外に他の層を備えてもよいし、A層及びB層の各層間に他の層が介在してもよい。例えば、A層、B層間に接着層が介在してもよい。また、A層及びB層以外に、A層と同じくポリオレフィン系樹脂及び微粉状充填剤を含有する層であり、A層とは空隙率の異なるC層を備えてもよい。このようなC層を介在させることにより、反射率をさらに向上させることができると共に、寸法安定性を高めることもできる。
例えば、光が照射される側(反射使用面側)からA層/C層/B層、A層/B層/C層、C層/A層/B層、C層/B層/A層、B層/A層/C層、B層/C層/A層の順に積層してなる3層構成、A層/C層/A層/B層、C層/A層/C層/B層などに順に積層してなる4層構成、或いはそれ以上に多層からなる積層構成を例示することができる。
中でも、光が照射される側(反射使用面側)からA層/C層/B層、C層/A層/B層の順に積層してなる積層構成、特にA層/C層/B層の順に積層してなる積層構成が好ましい。光が照射される側(反射使用面側)からA層/C層の順に配置され、その後ろにB層が配置されると、A層を透過した光をC層によって再度反射させることができ、より一層高い反射性を得ることができるばかりか、B層の耐熱性も直接享受できる。したがって、例えば80℃での加熱環境下での寸法安定性が要求される大型テレビ等の用途において特に好ましい。
なお、上記の場合にA層/C層間、C層/B層間に接着層が介在してもよいが、A層/C層間は熱融着性が高いので特に接着層を介在させる必要はない。
[C層]
C層は、ポリオレフィン系樹脂及び微粉状充填剤を含有する層であり、C層に用いることができるポリオレフィン系樹脂及び微粉状充填剤は、A層で用いることができるポリオレフィン系樹脂及び微粉状充填剤と同様であり、好ましい種類も同様である。但し、A層と組成が同じである必要はない。
C層における微粉状充填剤の含有量は、フィルムの光反射性、機械的物性、生産性等を考慮すると、C層全体の質量に対して10〜80質量%であるのが好ましく、20〜70質量%であるのがさらに好ましい。微粉状充填剤の含有量が10質量%以上であれば、ベース樹脂と微粉状充填剤との界面の面積を充分に確保することができ、C層としてはフィルムに対して高い光反射性を得ることができる。また、微粉状充填剤の含有量が80質量%以下であれば、C層としてフィルムに必要な機械的性質を確保することができる。
C層の空隙率、すなわちC層中に占める空隙の体積部分の割合は、A層の空隙率よりも低いものであればよく、特に3%未満であるのが好ましい。空隙率が3%未満であれば、フィルムの機械的強度が確保され、フィルム製造中にフィルムが破断したり、使用時に耐熱性等の耐久性が不足したりすることがない。なお、本発明においては、C層が未延伸のときの空隙率は0%とする。
他方、A層、B層間にC層を介在させる場合のA層の空隙率は3%以上であるのが好ましく、特に5%以上、中でも特に7%以上であるのがより好ましい。
C層は、ポリオレフィン系樹脂及び微粉状充填剤を含有する樹脂組成物から延伸せずに形成すればよい。例えば、当該樹脂組成物を溶融して製膜して得られた未延伸フィルムから形成することもできる。また、当該樹脂組成物を溶融して押出或いは塗布などによって(フィルムを形成することなく)薄膜形成することもできる。
他方、A層、B層間にC層を介在させる場合のA層は、例えばポリオレフィン系樹脂及び微粉状充填剤を含有する樹脂組成物を製膜及び延伸して得られた延伸フィルムから形成するなどして、空隙率を高められるように製造するのが好ましい。
(接着層)
接着層を構成する樹脂としては、軟質スチレン系樹脂、スチレン系樹脂を変性した樹脂、極性基が付与された官能基を持つ樹脂、軟質ポリエステル系樹脂、共重合ポリエステル系樹脂、変性ポリオレフィン、脂肪族系炭化水素樹脂、石油樹脂等を挙げることができる。また、これらの2種類以上を混合した混合物を使用することもできる。
上記の軟質スチレン系樹脂とは、スチレンを10質量%以上、より好ましくは10〜40質量%含み、且つエラストマー成分を含むスチレン系エラストマー樹脂である。
エラストマー成分として好適に用いられる樹脂としては、ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン等を挙げることができる。
スチレン系エラストマー樹脂の具体例としては、例えばスチレン−ブタジエンエラストマー(SBS)、スチレン−イソプレンエラストマー(SIS)等を挙げることができる。
また、SBSやSISに水素添加した水素添加スチレン系エラストマー、例えば製品名「タフテックHシリーズ」(旭化成ケミカルズ)等の市販の水素添加スチレン系エラストマーを好適に使用することができる。
上記のスチレン系樹脂を変性した樹脂、或いは、極性基が付与された官能基を持つ樹脂としては、ポリエステル系樹脂と親和性の高いブロック共重合体またはグラフト共重合体、若しくは、反応可能な極性基を有し、かつスチレン系樹脂との相溶部を有するブロック共重合体またはグラフト共重合体を挙げることができる。
ここで、ポリエステル系樹脂と親和性の高い若しくは反応可能な極性基とは、ポリエステル系樹脂が有する極性基と親和性が高い若しくは反応しうる官能基を指し、具体的には酸無水物基、カルボン酸基、カルボン酸エステル基、カルボン酸塩化物基、カルボン酸アミド基、カルボン酸塩基、スルホン酸基、スルホン酸エステル基、スルホン酸塩化物基、スルホン酸アミド基、スルホン酸塩基、エポキシ基、アミノ基、イミド基、オキサゾリン基などが挙げられる。
また、スチレン系樹脂との相溶部を有するものとは、スチレンとの親和性のある連鎖を有するものを指し、具体的にはスチレン鎖、スチレン系共重合体セグメントなどを主鎖、ブロック又はグラフト鎖として有するものや、スチレン系モノマー単位を含有するランダム共重合体などが挙げられる。
共重合体としては、例えばスチレン−ブチルアクリレート共重合体、スチレン−ブタジエンブロック共重合体(SBS)、水素添加スチレン−ブタジエンブロック共重合体(SBS)、スチレン−イソプレンブロック共重合体(SIS)、水素添加スチレン−イソプレンブロック共重合体(SEPS)、スチレン−エチレン−プロピレン共重合体、スチレン−エチレン−ブチレン共重合体などを、極性基を有する変性剤により変性したゴム等が挙げられる。ここでのブロック共重合体は、ピュア−ブロック、ランダムブロック、テーパードブロック等を含み、共重合の形態については特に限定されない。また、そのブロック単位も繰り返し単位がいくつも重なっても構わない。具体的にはスチレン−ブタジエンブロック共重合体の場合、スチレン−ブタジエン−スチレン−ブタジエンブロック共重合体のようにブロック単位がいくつも繰り返されても構わない。
また、変性スチレン系樹脂として、エラストマー成分が多く含まれる変性スチレン系エラストマーが好適に用いられる。
これらの中で特に、SEBS、SEPSの変性体が好ましく用いられる。具体的には、無水マレイン酸変性SEBS、無水マレイン酸変性SEPS、エポキシ変性SEBS、エポキシ変性SEPSなどが挙げられる。ここで言う変性スチレン(系エラストマー)は、これらの一種類を用いても、2種以上組み合わせて用いても構わない。
具体的な商品としては、水添スチレン系熱可塑性エラストマーに反応性の高い官能基で変性したポリマーである、製品名「タフテックM1943」(旭化成ケミカルズ)や「極性基変性ダイナロン」(JSR)やエポキシ化熱可塑性エラストマー「エポフレンド」(ダイセル化学)等を挙げることができる。
また、極性基が付与された官能基を持つ樹脂として、エポキシ基を有するGMAとのエチレンコポリマーおよびエチレンターポリマー「ボンドファースト」(住友化学)等も挙げることができる。
上記の変性ポリオレフィンとは、不飽和カルボン酸またはその無水物、或いはシラン系カップリング剤で変性されたポリオレフィンを主成分とする樹脂をいう。
不飽和カルボン酸またはその無水物としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、シトラコン酸、無水シトラコン酸、イタコン酸、無水イタコン酸、或いはこれらの誘導体のモノエポキシ化合物と上記酸とのエステル化合物、分子内にこれらの酸と反応しうる基を有する重合体と酸との反応生成物などが挙げられる。また、これらの金属塩も使用することができる。これらの中でも、無水マレイン酸がより好ましく用いられる。
シラン系カップリング剤としては、ビニルトリエトキシシラン、メタクロイルオキシトリメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリアセチルオキシシシランなどを挙げることができる。
上記のような変性ポリオレフィンを製造するには、例えば、予めポリマーを重合する段階で、これらの変性モノマーを共重合させることもできるし、一旦重合したポリマーにこれらの変性モノマーをグラフと共重合させることもできる。
また、変性は、これらの変性モノマーを単独または複数併用し、その含有量が0.1〜5質量%のものを好適に使用することができる。この中でもグラフト変性したものを好適に用いることができる。
具体的には、商品名「アドマー」(三井化学製)、「モディック」(三菱化学社製)等の市販製品を好適に使用することができる。これらの共重合体は、各々単独に、又は2種以上を混合して使用することができる。
上記の脂肪族系炭化水素樹脂或いは石油樹脂としては、シクロペンタジエンまたはその二量体からの脂環式石油樹脂や、C9成分からの芳香族石油樹脂を挙げることができる。
テルペン樹脂として、β−ピネンからのテルペン樹脂やテルペン−フェノール樹脂、ロジン系樹脂として、ガムロジン、ウッドロジン等のロジン樹脂、グリセリンやペンタエリスリトール等で変性したエステル化ロジン樹脂等を例示できる。
このような炭化水素樹脂類は、ポリオレフィン系樹脂等に混合した場合に比較的良好な相溶性を示すことが知られているが、色調、熱安定性及び、相溶性からの水素点か誘導体を用いることが好ましい。
具体的には、三井化学(株)の商品名「ハイレッツ」、「ペトロジン」、荒川化学工業(株)の商品名「アルコン」、ヤスハラケミカル(株)の商品名「クリアロン」、出光石油化学(株)の商品名「アイマーブ」、トーネックス(株)の商品名「エスコレッツ」等の市販製品を用いることができる。
[厚み]
本反射フィルムにおいて、A層が占める割合は、反射フィルム全体の厚さに対する厚さ比率で20〜90%、好ましくは40〜80%、さらに好ましくは50〜70%の範囲が好適である。20%以上であれば光反射性を十分に付与することができ、90%以下であれば耐熱性を付与することができる。
なお、C層を形成する場合は、A層及びC層の合計厚みが占める割合を、反射フィルム全体の厚さに対する厚さ比率で20〜90%、好ましくは40〜80%、さらに好ましくは50〜70%の範囲とするのが好適である。
本反射フィルム全体の厚みは、特に限定するものではないが、通常は30μm〜1500μmであり、実用面における取り扱い性を考慮すると50μm〜1500μm程度の範囲内であるのが好ましい。
例えば小型、薄型の反射板用途の反射フィルムとしては、厚みが30μm〜200μmであるのが好ましい。かかる厚みの反射フィルムを用いれば、例えばノート型パソコンや携帯電話等の小型、薄型の液晶ディスプレイ等にも使用することができる。
他方、大型液晶テレビ等の反射フィルム及び反射板としては、厚みが75μm〜1500μmであるのが好ましい。
[反射率]
本反射フィルムの反射率は、反射使用面側から測定した、波長550nmの光に対するフィルム表面の反射率が95%以上であることが好ましく、97%以上であるのがさらに好ましい。かかる反射率が95%以上であれば、反射フィルムは良好な反射特性を示し、この反射フィルムを組み込んだ液晶ディスプレイ等はその画面が黄色味を帯びることなく、精彩性が良好になる。
[製造方法]
本反射フィルムは、例えば、(1)A層を構成するフィルムAと、B層を構成するフィルムBとをそれぞれ作製乃至用意しておき、フィルムAとフィルムBとを接着層を介してラミネートして反射フィルムを製造することができる。また、(2)フィルムAとフィルムBとを接着剤を使用せずに熱融着させて反射フィルムを製造することができる。また、(3)フィルムB上に、樹脂組成物AからなるA層を製膜して反射フィルムを製造することができる。但し、これらの製造方法に限定されるものではない。
ここでは先ず、上記(1)の製造方法について詳述する。
(A層形成用のフィルムAの作製)
ポリオレフィン系樹脂と微粉状充填剤とを配合して樹脂組成物Aを調製し、この樹脂組成物Aを溶融して製膜し、必要に応じて延伸してフィルムAを作製すればよい。
以下、このフィルムAの作製方法について詳細に説明する。
先ず、ポリオレフィン系樹脂に、微粉状充填剤、必要に応じて他の添加剤を配合して樹脂組成物Aを作製する。
具体的には、ポリオレフィン樹脂に微粉状充填剤を加えて、リボンブレンダー、タンブラー、ヘンシェルミキサー等で混合した後、バンバリーミキサー、一軸又は二軸押出機等を用いて、ベース樹脂の融点以上の温度で混練することにより樹脂組成物Aを得る。
なお、ポリオレフィン系樹脂と、微粉状充填剤とを別々のフィーダー等により所定量を添加することによっても樹脂組成物Aを得ることもできる。また、予め、ポリオレフィン系樹脂に微粉状充填剤を高濃度に配合した、いわゆるマスターバッチを作っておき、このマスターバッチとポリオレフィン系樹脂を混合して所望の濃度の樹脂組成物Aとすることもできる。
次に、このようにして得られた樹脂組成物Aを溶融し、フィルムAを形成する。
例えば、樹脂組成物Aを乾燥させ、押出機に供給し、ベース樹脂の融点以上の温度に加熱して溶融する。この際、樹脂組成物Aを乾燥させずに押出機に供給してもよいが、乾燥させない場合には溶融押出する際に真空ベントを用いることが好ましい。
押出温度等の条件は、分解によって分子量が低下すること等を考慮して設定するのが好ましい。
押出し後は、例えば、溶融した樹脂組成物AをTダイのスリット状の吐出口から押出し、冷却ロ−ルに密着固化させてキャストシート(未延伸状態)を形成し、未延伸のフィルムAを得る。
得られた未延伸のフィルムAは、必要に応じて、少なくとも一軸方向に1.1倍以上延伸するのがよい。
延伸することにより、フィルム内部に微粉状充填剤を核とした空隙が形成され、ベース樹脂と空隙との界面、及び空隙と微粉状充填剤との界面が形成され、これらの各界面で生じる屈折散乱の効果が増えることから、フィルムの光反射性をさらに高めることができる。
延伸する際の延伸温度は、ベース樹脂のガラス転移温度(Tg)程度から融点(Tm)以下の範囲内の温度とするのが好ましい。延伸温度がこの範囲であれば、延伸時にフィルムが破断することなく安定して延伸を行うことができ、また延伸配向が高くなり、その結果、空隙率が大きくなるので、高い反射率を有するフィルムが得られるようになる。
未延伸のフィルムAは、二軸延伸するのがより一層好ましい。
二軸延伸することによって、空隙率がさらに高くなり、フィルムの光反射性をさらに高めることができる。また、フィルムを一軸延伸したのみでは、形成される空隙は一方向に伸びた繊維状形態にしかならないが、二軸延伸することによって、その空隙は縦横両方向に伸ばされた円盤状形態になる。すなわち、二軸延伸することによって、ベース樹脂と微粉状充填剤との界面の剥離面積が増大し、フィルムの白化が進行し、その結果、フィルムの光反射性を高めることができる。さらに、二軸延伸すると、フィルムの収縮方向に異方性がなくなるので、フィルムの耐熱性及び機械的強度を向上させることができる。
二軸延伸する際の延伸順序は特に制限するものではない。例えば、同時二軸延伸でも逐次延伸でも構わない。
また、延伸方法も特に制限されるものではない。例えば、溶融製膜した後、ロール延伸によってMD(フィルムの引取り方向)に延伸した後、テンター延伸によってTD(前記MDに直角な方向)に延伸してもよいし、また、チューブラー延伸等によって二軸延伸を行ってもよい。但し、延伸後に熱処理する場合には、テンター延伸によるのが好ましい。
一軸延伸又は二軸延伸する場合の延伸倍率は、フィルム構成組成、延伸手段、延伸温度、目的の製品形態に応じて適宜決定するのが好ましい。目安としては、面積倍率として7倍以上に延伸するのが好ましく、25倍以上に延伸するのがさらに好ましい。
面積倍率が7倍以上になるようにキャストシートを延伸すれば、フィルム内部に3%以上の空隙率を実現することができ、25倍以上に延伸することにより7%以上の空隙率を実現することができる。
さらに、得られたフィルムAに耐熱性及び寸法安定性を付与するために、熱処理(熱固定処理ともいう)するのが好ましい。
熱処理温度は90〜160℃であるのが好ましく、110〜140℃であることがさらに好ましい。
また、熱処理に要する処理時間は、好ましくは1秒〜5分である。
(B層形成用のフィルムBの作製)
ポリエステル系樹脂に、必要に応じて微粉状充填剤や非相溶樹脂等の添加物を配合して樹脂組成物Bを調製し、この樹脂組成物Bを溶融してフィルム状に製膜した後、これを二軸延伸してフィルムBを作製すればよい。
以下、このフィルムBの作製方法について詳細に説明する。
先ず、ポリエステル系樹脂に、必要に応じて微粉状充填剤や非相溶樹脂等その他の添加剤等を配合し、リボンブレンダー、タンブラー、ヘンシェルミキサー等で混合した後、バンバリーミキサー、一軸又は二軸押出機等を用いて、ベース樹脂の融点以上の温度(例えば、ポリエチレンテレフタレートの場合には270℃〜300℃)で混練して樹脂組成物Bを得る。
なお、ポリエステル系樹脂と、微粉状充填剤や非相溶樹脂等の添加剤を別々のフィーダー等により所定量を添加することによって樹脂組成物Bを得るようにしてもよい。また、予め、微粉状充填剤や非相溶樹脂等の添加剤をポリエステル系樹脂に高濃度に配合した、いわゆるマスターバッチを作っておき、このマスターバッチとポリエステル系樹脂を混合して所望の濃度の樹脂組成物Bとしてもよい。
次いで、樹脂組成物Bを乾燥させ、押出機に供給し、樹脂の融点以上の温度に加熱して溶融する。
この際、樹脂組成物Bを乾燥させずに押出機に供給してもよいが、この場合、溶融押出する際に真空ベントを用いることが好ましい。
溶融した樹脂組成物Bは、Tダイのスリット状の吐出口から押し出し、冷却ロールに密着固化させてキャストシート(未延伸状態)を形成する。
この際、押出温度は、例えばポリエチレンテレフタレートの場合、270℃〜300℃の範囲が好ましい。
次いで、得られたキャストシートを二軸延伸してフィルムBを得ることができる。
延伸する際の延伸温度は、ベース樹脂のガラス転移温度(Tg)程度から(Tg+50℃)の範囲内の温度であることが好ましく、例えば、ポリエチレンテレフタレートの場合には80〜120℃とするのが好ましい。延伸温度がこの範囲であれば、延伸時に破断することがなく好ましい。
また、二軸延伸は、面積倍率で2倍以上に行うことが好ましく、9倍以上に延伸することがさらに好ましい。
面積倍率で2倍以上に二軸延伸することにより、フィルムの収縮方向に異方性がなくなる。さらにフィルムの機械的強度を増加させることができる。また、微粉状充填剤を配合した場合には、空隙率が高くなり、フィルムの光反射性をさらに高めることもできるので好ましい。
二軸延伸する際の延伸順序は特に制限されるものではない。例えば、同時二軸延伸でも逐次延伸でも構わない。
また、延伸方法も特に制限されるものではない。例えば、溶融製膜した後、ロール延伸によってMD(フィルムの引取り方向)に延伸した後、テンター延伸によってTD(前記MDに直角な方向)に延伸してもよいし、また、チューブラー延伸等によって二軸延伸を行ってもよい。但し、延伸後に熱処理する場合には、テンター延伸によるのが好ましい。
また、フィルムBは、耐熱性、寸法安定性を付与するために、二軸延伸後に熱処理を行うのが好ましい。
熱処理の処理温度は、例えばポリエチレンテレフタレートの場合、150℃〜230℃であるのが好ましい。
熱処理に要する処理時間は、好ましくは1秒〜5分である。
(フィルムAとフィルムBとの積層)
上記のようにして作製したフィルムAとフィルムBとを、接着層(接着剤、接着性シートを含む)を介して貼り合せるようにすればよい。
具体的には、例えばフィルムBの接着面に、ポリエステル系、ポリウレタン系、エポキシ系等の接着剤を塗布し、フィルムAを貼り合わせることができる。この方法においては、例えばリバースロールコーター、キスロールコーター等の一般的に使用されるコーティング設備を使用し、フィルムBの表面に、乾燥後の接着剤膜厚が2μm〜4μm程度となるように接着剤を塗布する。次いで、赤外線ヒーター及び熱風加熱炉により塗布面の乾燥及び加熱を行い、フィルムBの表面を所定の温度に保持しつつ、直にロールラミネーターを用いて、フィルムAをフィルムBの接着剤を塗布した面に被覆し、冷却することにより、反射フィルムを得るようにすればよい。
また、フィルムAとフィルムBとを接着剤を使用せずに熱融着してもよい。
熱融着する方法の一例として、フィルムAとフィルムBとを重ね合わせた後、加熱ロール或いはプレス機で加熱加圧処理して、フィルムAとフィルムBとを熱融着させて本反射フィルムを製造することができる。
さらにまた、フィルムB上に樹脂組成物AからなるA層を製膜して本反射フィルムを製造することもできる。
製膜方法としては、例えば、押出ラミネート、サンドラミ、共押出等の方法を挙げることができるが、特に限定されるものではない。
押出ラミネートの方法の一例として、溶融した樹脂組成物AをTダイのスリット状の吐出口から押し出し、冷却ロールで固化させてキャストシートを形成する際に、該シートの少なくとも片面に、フィルムBを添えて、冷却ロールとニップロールとの間で、押出されたフィルムA(キャストシート)とフィルムBとを圧着かつ冷却(すなわち、押出ラミネート)することにより、反射フィルムを得る方法を例示することができる。
この際、接着層用樹脂を別の押出機に投入して溶融させ、樹脂組成物Aと接着用樹脂を共押し出しで押し出し、冷却ロールに密着固化させると同時に、フィルムBを添えて、冷却ロールとニップロールとの間でA層とB層を圧着かつ冷却することによって、反射フィルムを得ることもできる。
上記のようにして得られた反射フィルムは、さらに熱処理してもよい。熱処理することでフィルムを形成する樹脂の結晶化を促進することができるため好ましい。
(C層を設ける場合の製造方法)
次に、A層及びB層以外にC層を設ける場合の製造方法の例として、A層/C層/B層の順に積層してなるフィルムの製造方法について説明する。
A層形成用のフィルムAは、上記同様に樹脂組成物Aを溶融して製膜し、これを延伸、好ましくは2軸延伸してフィルムAを作製すればよい。
B層形成用のフィルムBは、上記同様にフィルムBを作製すればよい。
そして、樹脂組成物Aと同様に調製してなる樹脂組成物C(但し、樹脂組成物Aと組成が異なっていてもよい)を溶融して押出すと同時に、これを両側から挟むようにフィルムA及びフィルムBを重ねてラミネートすることにより、A層/C層/B層の積層構成を備えたフィルムを作製することができる。
また、C層と接着層とを、例えば接着層/C層/接着層となるように共押出すると共に、上記のフィルムA及びフィルムBを両側から重ねてラミネートすることにより、A層/(接着層)/C層/(接着層)/B層の積層構成を備えたフィルムを作製することができる。具体的には、樹脂組成物Cを溶融混練押出機に投入して溶融させる一方、接着層用樹脂を別の押出機に投入して溶融させ、それぞれの溶融樹脂組成物をTダイのスリット状の吐出口から押出し、冷却ロールに密着固化させて接着層/C層/接着層の2種3層の積層シートを形成すると同時に、上記フィルムAとフィルムBとをそれぞれ該接着層に貼り合わせてラミネートすることにより、A層/(接着層)/C層/(接着層)/B層の積層構成を備えたフィルムを作製することができる。
また、樹脂組成物Aと同様に調製してなる樹脂組成物C(但し、樹脂組成物Aと組成が異なっていてもよい)を溶融し製膜してC層形成用の未延伸フィルムCを作製しておき、これをフィルムA及びフィルムBと接着剤を介してラミネートすることにより、A層/(接着層)/C層/(接着層)/B層の積層構成を備えたフィルムを作製することができる。
さらにまた、C層は、フィルムA若しくはフィルムB上に、溶融した樹脂組成物Cを塗布したり、或いは、押出ししたりして形成することもできる。
[用途]
本反射フィルムは、特にフィルム形状のままで大型液晶テレビ等の反射フィルムとして使用する場合に特に有用であるが、金属板もしくは樹脂板に被覆した反射板としても好適に用いることができる。この反射板は、例えば液晶ディスプレイ等の液晶表示装置、照明器具、照明看板等に用いられる反射板として有用である。
以下に、このような反射板の製造方法について一例を挙げて説明する。
反射フィルムを金属板若しくは樹脂板に被覆する方法としては、接着剤を使用する方法、接着剤を使用せずに熱融着する方法、接着性シートを介して接着する方法、押出しコーティングする方法等があり、特に限定されるものではない。例えば、金属板若しくは樹脂板(まとめて「金属板等」という)の反射フィルムを貼り合わせる側の面に、ポリエステル系、ポリウレタン系、エポキシ系等の接着剤を塗布し、反射フィルムを貼り合わせることができる。
かかる方法においては、リバースロールコーター、キスロールコーター等の一般的に使用されるコーティング設備を使用し、反射フィルムを貼り合わせる金属板等の表面に、乾燥後の接着剤膜厚が2μm〜4μm程度となるように接着剤を塗布する。次いで、赤外線ヒーター及び熱風加熱炉により塗布面の乾燥及び加熱を行い、金属板等の表面を所定の温度に保持しつつ、直ちにロールラミネーターを用いて、反射フィルムを被覆、冷却することにより、反射板を得ることできる。
この場合、金属板等の表面を210℃以下に保持すると、反射板の光反射性を高く維持することができる。なお、金属板等の表面温度は160℃以上であることが好ましい。
以下に実施例を示し、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の応用が可能である。
なお、実施例に示す測定値および評価は以下に示すようにして行った。ここで、フィルムの引取り(流れ)方向をMD、その直交方向をTDと表示する。
(測定及び評価方法)
(1)酸化チタン中のニオブ含有量(ppm)
JIS M−8321「チタン鉱石−ニオブ定量方法」に基づいてニオブ含有量を測定した。すなわち、試料を0.5g秤取り、この試料を、融解合剤[水酸化ナトリウム:過酸化ナトリウム=1:2(質量比)]5gが入れられたニッケル製るつぼに移し入れ、かき混ぜた後、その試料の表面を2gの無水炭酸ナトリウムで覆い、るつぼ内で試料を加熱融解して融成物を形成した。この融成物を、るつぼ内に入れたままの状態で放冷した後、融成物に温水100mL及び塩酸50mLを少量ずつ加えて溶解させて、さらに水を加えて250mLにメスアップした。この溶液を、ICP発光分光装置で測定し、ニオブ含有量を求めた。ただし、測定波長は309.42nmとした。
(2)酸化チタンの平均粒径
(株)島津製作所製の型式「SS−100」の粉体比表面測定器(透過法)を用い、断面積2cm、高さ1cmの試料筒に試料3gを充填して、500mm水柱で20ccの空気透過時間を計測し、これより酸化チタンの平均粒径を算出した。
(3)反射率(%)
分光光度計(「U―4000」、(株)日立製作所製)に積分球を取付け、波長550nmの光に対する反射率を測定した。その際、反射フィルムの反射使用面側から光を照射した。なお測定前に、アルミナ白板の反射率が100%になるように光度計を設定した。
(4)熱収縮率
反射フィルムのMD及びTDのそれぞれに200mm幅の標線を入れ、サンプルとして切り出した。この切り出したサンプルを、温度80℃の熱風循環オーブンの中に入れて3時間保持した後、標線間でのサンプルの収縮量を測定した。オーブンに入れる前のサンプル標線間原寸(200mm)に対する収縮量の比率を熱収縮率(%)とした。
(5)耐熱評価
LPL製の42インチ液晶テレビのバックライトに組み込まれている反射シートの固定枠を用いた。この固定枠に、液晶テレビに実際に取り付けられているのと同様に反射フィルムを取り付け、80℃で3時間加熱した後、反射フィルムの外観を肉眼で観察し、下記基準に基づき評価を行った。
(評価基準)
A:加熱後のフィルムの外観に全く変化が見られない。
B:加熱後のフィルムに、0.5mm未満の高さの計測不能な凹凸は見られるが、輝度ムラ等の実用上の問題はない。
C:加熱後のフィルムに、1mm未満の高さの凹凸が見られる。
D:加熱後のフィルムに、1mm以上の高さの凹凸が見られる。
[実施例1]
ハロゲン化チタンを気相酸化する、いわゆる塩素法プロセスにより酸化チタンを得た。得られた酸化チタンの表面を、アルミナおよびシランカップリング剤の順にそれぞれ3質量%、0.3質量%被覆処理した。平均粒径は0.28μmで、ニオブ含有量は370ppm、バナジウム含有量は4ppmであった。
エチレン−プロピレンランダム共重合体(MFR:7g/10分、屈折率:1.50)のペレットと、上記酸化チタンとを30:70の質量割合で混合して混合物を得た。この混合物を二軸押出機を用いてペレット化して、いわゆるマスターバッチを作製した。このマスターバッチとエチレン−プロピレンランダム共重合体(MFR:7g/10分、屈折率:1.50)とを70:30の質量割合で混合し、樹脂組成物Aを作製した。その後、樹脂組成物Aを、200℃に加熱された押出機に供給し、この押出機を用いて200℃で混練し、次いで、溶融状態の樹脂組成物AをTダイよりシート状に押出し、冷却固化して200μmのフィルムAを形成した。
次に、フィルムBとして、厚さ100μmの二軸延伸ポリエステルフィルム(ダイアホイルS100―100:三菱化学ポリエステルフィルム社製、屈折率:1.58)を用い、フィルムBの片面に、市販されているポリウレタン系接着剤を、乾燥後の接着剤膜厚が3μm程度になるように塗布し、次いで赤外線ヒーター及び熱風加熱炉により塗布面の乾燥及び加熱を行い、直ちにロールラミネーターを用いて、フィルムBの接着剤塗布面にフィルムAを重ねて接着した後、冷却することにより、二層構造(反射使用面側からA層/B層)からなる厚さ300μmの反射フィルムを得た。
得られた反射フィルムに関して、反射率、収縮率、耐熱性の測定及び評価を行い、その結果を表1に示す。
[実施例2]
ポリプロピレン(MFR:5g/10分、屈折率:1.49)のペレットと、上記酸化チタンとを30:70の質量割合で混合して混合物を得た。この混合物を二軸押出機を用いてペレット化して、いわゆるマスターバッチを作製した。このマスターバッチとポリプロピレン(MFR:5g/10分、屈折率:1.49)とを70:30の質量割合で混合し、樹脂組成物Aを作製した。その後、樹脂組成物Aを、200℃に加熱された押出機に供給し、この押出機を用いて200℃で混練し、次いで、溶融状態の樹脂組成物AをTダイよりシート状に押出し、冷却固化して200μmのフィルムAを形成した。
次に、実施例1と同様にして、二層構造(反射使用面側からA層/B層)からなる厚さ300μmの反射フィルムを得た。
得られたフィルムに関して、実施例1と同様の測定及び評価を行い、その結果を表1に示す。
[実施例3]
ハロゲン化チタンを気相酸化する、いわゆる塩素法プロセスにより酸化チタンを得た。得られた酸化チタンの表面を、アルミナおよびシランカップリング剤の順にそれぞれ3質量%、0.3質量%被覆処理した。平均粒径は0.28μmで、ニオブ含有量370ppm、バナジウム含有量4ppmであった。
エチレン−プロピレンランダム共重合体(MFR:7g/10分、屈折率:1.50)のペレットと、上記酸化チタンとを30:70の質量割合で混合して混合物を得た。この混合物を二軸押出機を用いてペレット化して、いわゆるマスターバッチを作製した。
このマスターバッチとポリプロピレン(MFR:5g/10分、屈折率:1.49)とを43:57の質量割合で混合し、樹脂組成物Aを作製した。その後、樹脂組成物Aを、200℃に加熱された押出機に供給し、この押出機を用いて200℃で混練し、次いで、溶融状態の樹脂組成物AをTダイよりシート状に押出し、冷却固化してフィルムを形成し、得られたフィルムを、温度155℃でMDに5倍、TDに5倍同時二軸延伸して、厚さ75μmのフィルムAを得た。
フィルムBとして、厚さ100μmの二軸延伸ポリエステルフィルム(ダイアホイルS100―100:三菱化学ポリエステルフィルム社製、屈折率:1.58)を用意した。
C層用樹脂組成物Cとして、ポリプロピレン(MFR:5g/10分、屈折率:1.49)と上記の酸化チタンとを60:40の質量割合で混合して樹脂組成物Cを調製した。
また、接着用樹脂として、スチレン系熱可塑性エラストマー(JSR社製「ダイナロン8630」)を用いた。
当該樹脂組成物C及び接着用樹脂を各々別々の二軸押出機を用いて設定温度200℃で溶融混練した後、2種3層用のTダイに合流させ、キャスト温度90℃で押出した積層フィルム(接着層/C層/接着層)に、キャスト面側からフィルムAを、非キャスト面側からフィルムBをニップロールしながら貼り合わせることにより、三層構造(反射使用面側からA層/C層/B層)からなる厚さ400μmの反射フィルム(A層の空隙率は8%、C層の空隙率は0%(未延伸))を得た。
得られた反射フィルムに関して、反射率、収縮率、耐熱性の測定及び評価を行い、その結果を表1に示す。
[比較例1]
エチレン−プロピレンランダム共重合体(MFR:7g/10分、屈折率:1.50)のペレットと、上記酸化チタンとを30:70の質量割合で混合して混合物を得た。この混合物を二軸押出機を用いてペレット化して、いわゆるマスターバッチを作製した。このマスターバッチとエチレン−プロピレンランダム共重合体(MFR:7g/10分、屈折率:1.50)とを70:30の質量割合で混合して樹脂組成物を作製した。その後、この樹脂組成物を、200℃に加熱された押出機に供給し、この押出機を用いて200℃で混練し、次いで、溶融状態の樹脂組成物をTダイよりシート状に押出し、冷却固化して200μmのA層フィルムを形成した。
得られたA層フィルムについて、すなわちB層用フィルムとは積層せずに単層のフィルムであるA層フィルムについて、フィルムの反射率、収縮率、耐熱性の測定及び評価を行い、その結果を表1に示す。
[比較例2]
ポリエチレンテレフタレート(屈折率:1.58)のペレットと、上記酸化チタンとを60:40の質量割合で混合して樹脂組成物を得た。この樹脂組成物を280℃で溶融製膜し、90℃でMDに2.5倍ロール延伸した後、さらに90℃でTDに2.5倍テンター延伸することで二軸延伸を行い、B層フィルムを得た。
得られたB層フィルムについて、すなわちA層用フィルムとは積層せずに単層のフィルムであるB層フィルムについて、フィルムの反射率、収縮率、耐熱性の測定及び評価を行い、その結果を表1に示す。
Figure 2008233340

Claims (14)

  1. ポリオレフィン系樹脂及び微粉状充填剤を含有するA層と、延伸ポリエステルフィルムからなるB層とを備えた反射フィルム。
  2. ポリオレフィン系樹脂及び微粉状充填剤を含有し、且つ空隙率が3%以上であるA層と、ポリオレフィン系樹脂及び微粉状充填剤を含有し、且つ空隙率がA層よりも低いC層と、延伸ポリエステルフィルムからなるB層とを備えた請求項1記載の反射フィルム。
  3. A層は、ポリオレフィン系樹脂及び微粉状充填剤を含有する樹脂組成物を製膜及び延伸して得られた延伸フィルムから形成された層であり、C層は、ポリオレフィン系樹脂及び微粉状充填剤を含有する樹脂組成物から延伸せずに形成された層であることを特徴とする請求項2に記載の反射フィルム。
  4. A層又はC層のポリオレフィン系樹脂が、ポリプロピレン又はエチレン−プロピレン共重合体、或いはこれらの混合樹脂であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の反射フィルム。
  5. A層の微粉状充填剤の含有量が、A層全体の質量に対して20〜70質量%であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の反射フィルム。
  6. C層の微粉状充填剤の含有量が、C層全体の質量に対して10〜80質量%であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の反射フィルム。
  7. 上記微粉状充填剤が、酸化チタンであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の反射フィルム。
  8. 上記微粉状充填剤が、バナジウム含有量5ppm以下の酸化チタンであることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の反射フィルム。
  9. 反射使用面側にA層が配置されることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の反射フィルム。
  10. B層を構成する延伸ポリエステルフィルムは、ポリエチレンテレフタレートを含有するフィルムを2軸延伸してなる2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムであることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の反射フィルム。
  11. B層は、微粉状充填剤、又は、ポリエステル系樹脂と非相溶である樹脂、或いは、これらの両方を含有することを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の反射フィルム。
  12. B層が、空隙を有することを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の反射フィルム。
  13. 波長550nmの光に対する、反射使用面側のフィルム表面の反射率が95%以上であることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の反射フィルム。
  14. 請求項1〜13のいずれかに記載の反射フィルムを備えた反射板。
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