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JP2008208210A - ポリプロピレンフィルム - Google Patents

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JP2008208210A
JP2008208210A JP2007045810A JP2007045810A JP2008208210A JP 2008208210 A JP2008208210 A JP 2008208210A JP 2007045810 A JP2007045810 A JP 2007045810A JP 2007045810 A JP2007045810 A JP 2007045810A JP 2008208210 A JP2008208210 A JP 2008208210A
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polypropylene film
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Shinichiro Yajima
伸一郎 矢嶋
Yasunori Nakamura
康則 中村
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Japan Polypropylene Corp
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Japan Polypropylene Corp
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Abstract

【課題】スリップ性、耐スクラッチ性、耐ブロッキング性、分散性、FE特性及び長期に渡る耐黄変性に優れ、透明性が良好なポリプロピレンフィルムを提供する。
【解決手段】ポリプロピレンフィルムを、プロピレン単独重合体またはプロピレン−α−オレフィン共重合体からなるプロピレン系重合体100重量部に対し、平均粒径1〜6μm、BET法による比表面積が50〜250m/gで、細孔容積が1ml/g以下、かつ吸油量が150ml/100g以下の球状合成シリカを0.01〜0.5重量部配合してなる樹脂組成物から得られるものとする。
【選択図】なし

Description

本発明はポリプロピレンフィルムに関し、詳しくは、スリップ性、耐スクラッチ性、耐ブロッキング性、分散性、フィッシュアイ特性(以下、FE特性ともいう)及び長期に渡る耐黄変性に優れ、透明性が良好なポリプロピレンフィルムに関するものである。
近年、ポリプロピレンフィルムに関する要求性能はますます高まってきており、中でもスリップ性や耐ブロッキング性は、フィルム成形時や二次加工時等において必須の性能であるが、これらの性能向上のため、通常アンチブロッキング剤が好適な配合剤として用いられている。アンチブロッキング剤としては、二酸化珪素、例えば合成シリカ等が、比較的柔らかく、フィルム同士のこすれによってもフィルム表面の傷つき難いことからよく用いられ、例えば特定の多孔質球状シリカ乃至ケイ酸塩粒子を含有してなる樹脂用配合剤組成物が提案されている(例えば特許文献1参照)。
しかし、この樹脂用配合剤組成物は、樹脂中への分散性、速効性および持続性に優れ、フィルム表面を傷つけ難いものであるが、該組成物における多孔質球状シリカ乃至ケイ酸塩粒子は、樹脂とともに攪拌器によってブレンドする際、粒子が崩壊し易く、粒子が小さくなり、さらにそれらが二次凝集を引き起こすことによってフィッシュアイ(以下、FEともいう)を発生しやすく、製品価値を低下させるという問題を有する。
また、フィルムには、耐黄変性や、耐傷付き性(耐スクラッチ性)も重要である。
フィルムが黄変していると、それがフィルムとして目立つほどの黄色でなくても、経時的に黄色度が増したり、フィルムを巻き取る際、ロールの端面が黄色く見えることから製品自体の美観を損なうこととなる。
フィルムが傷付き易いと、フィルムの二次加工時や輸送時等でフィルム表面に傷が発生し、製品価値低下を引き起こす。特に、蒸着フィルム用途では耐傷つき性が最も重視され、例えば、鏡面状に蒸着加工されたフィルムでは、蒸着加工されていないフィルムに比べ、表面の傷が目立ち易く、わずかな傷が製品価値を低下させる要因となっている。
そこで、アンチブロッキング剤(以下、AB剤という場合もある。)の配合されたプロピレン系金属蒸着フィルムが種々提案されている(例えば特許文献2〜5参照)。しかし、これらもスリップ性、耐スクラッチ性、耐ブロッキング性、分散性、FE特性及び長期に渡る耐黄変性に優れ、透明性が良好であるというフィルムへの高度な要求特性の点において充分なものではない。
特開平8−81584号公報 特開平6−212404号公報 特開平8−104977号公報 特開2003−176389号公報 特開2004−175884号公報
本発明の課題は、前記ポリプロピレンフィルムに要求される高度な性能に対応すべく、スリップ性、耐スクラッチ性、耐ブロッキング性、分散性、FE特性及び長期に渡る耐黄変性に優れ、透明性が良好なポリプロピレンフィルムを提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、プロピレン系重合体に対し、特定物性を有する球状合成シリカを特定割合で配合してなる樹脂組成物から得られるフィルムがそれに適合し得ることを見出し、この知見に基づいて本発明をなすに至った。
すなわち、本発明の第1の発明によれば、プロピレン単独重合体またはプロピレン−α−オレフィン共重合体からなるプロピレン系重合体100重量部に対し、平均粒径1〜6μm、BET法による比表面積が50〜250m/gで、細孔容積が1ml/g以下、かつ吸油量が150ml/100g以下の球状合成シリカを0.01〜0.5重量部配合してなる樹脂組成物から得られるポリプロピレンフィルムが提供される。
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、プロピレン系重合体が、メタロセン触媒を用いて重合されたものであることを特徴とするポリプロピレンフィルムが提供される。
また、本発明の第3の発明によれば、第1又は2の発明において、樹脂組成物が、プロピレン系重合体100重量部に対し、さらに滑剤を0.05〜0.5重量部配合してなることを特徴とするポリプロピレンフィルムが提供される。
また、本発明の第4の発明によれば、第1〜3の発明のいずれかのポリプロピレンフィルムを用いることを特徴とする金属蒸着フィルムが提供される。
本発明のポリプロピレンフィルムによれば、スリップ性、耐スクラッチ性、耐ブロッキング性、分散性、FE特性および長期に渡る耐黄変性に優れ、透明性が良好であるという顕著な効果が奏される。
したがって、本発明のポリプロピレンフィルムは、通常、フィルムに要求される特性、中でも美観に優れており、特に、傷の影響を受け易い金属蒸着用フィルムとして最適である。
本発明のポリプロピレンフィルムは、プロピレン系重合体100重量部に対し、特定物性を有する球状合成シリカを0.01〜0.5重量部配合した樹脂組成物から得られる。
<プロピレン系重合体>
本発明に用いられるプロピレン系重合体としては、プロピレン単独重合体及び/またはプロピレン−α−オレフィン共重合体を挙げることができる。
プロピレン−α−オレフィン共重合体としては、プロピレンを除く炭素数2〜8のα−オレフィンをコモノマーとする、好ましくはプロピレン含量が80重量%以上、中でも90重量%以上のプロピレンとα−オレフィンとの二元以上の共重合体が挙げられ、該共重合体はランダム共重合体でも、ブロック共重合体でもよく、これらの混合物であってもよく、逐次重合によって得られるものであってもよい。また、プロピレンと共重合させるプロピレンを除く炭素数2〜8のα−オレフィンであるコモノマーは、1種用いてもよいし、また、2種以上を組み合わせて用いてもよい.プロピレン−α−オレフィン共重合体として特にプロピレン−エチレンランダム共重合体又はプロピレン−エチレン−ブテン−1三元共重合体が好ましい。
プロピレンを除く炭素数2〜8のα−オレフィンとしては、例えば、エチレン、1−ブテン、2−メチル−1−プロペン、1−ペンテン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、2−エチル−1−ブテン、2,3−ジメチル−1−ブテン、2−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、3,3−ジメチル−1−ブテン、1−ヘプテン、メチル−1−ヘキセン、ジメチル−1−ペンテン、エチル−1−ペンテン、トリメチル−1−ブテン、1−オクテン等を挙げることができる。
本発明に用いられるプロピレン系重合体は、メルトフローレート(MFR:温度230℃、荷重21.18N)について特に制限はないが、3〜15g/10分であるのが好ましい。
かかるプロピレン系重合体は、従来公知の製造方法により製造することができる。製造時に用いられる触媒としては、特に限定されるものではないが、いわゆるカミンスキー触媒と言われるメタロセン系触媒が、それにより製造されたプロピレン系重合体から得られるフィルムに優れた耐ブロッキング性を付与することができるので、好ましく、その他、チタン含有固体触媒成分と有機アルミニウム化合物を共触媒成分として含む触媒系のもの等を挙げることができる。チタン含有固体触媒成分は、固体マグネシウム化合物、四ハロゲン化チタン及び電子供与性化合物を接触させて得られる公知の担体担持型触媒成分、三塩化チタンあるいは三塩化チタンを主成分として含む公知の触媒成分から選ばれる。さらに、上記固体触媒成分及び共触媒成分の他に、第三の成分として公知の電子供与性化合物を使用した触媒系を使用してもよい。
メタロセン触媒とは、(i)シクロペンタジエニル骨格を有する配位子を含む周期表第4族の遷移金属化合物(いわゆるメタロセン化合物)と、(ii)メタロセン化合物と反応して安定なイオン状態に活性化しうる助触媒と、必要に応じ適宜用いられる、(iii)有機アルミニウム化合物とからなる触媒であり、公知の触媒はいずれも使用できる。メタロセン化合物として、好ましくはプロピレンの立体規則性重合が可能な架橋型のメタロセン化合物、より好ましくはプロピレンのアイソ規則性重合が可能な架橋型のメタロセン化合物が用いられる。以下、各成分(i)〜(iii)について説明する。
(i)メタロセン化合物は、例えば、特開昭60−35007号、特開昭61−130314号、特開昭63−295607号、特開平1−275609号、特開平2−41303号、特開平2−131488号、特開平2−76887号、特開平3−163088号、特開平4−300887号、特開平4−211694号、特開平5−43616号、特開平5−209013号、特開平6−239914号、特表平7−504934号、特開平8−85708号の各公報に開示されている。
メタロセン化合物を具体的に例示すると、メチレンビス(2−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(2−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン1,2−(4−フェニルインデニル)(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(4−メチルシクロペンタジエニル)(3−t−ブチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(2−メチル−4−t−ブチル−シクロペンタジエニル)(3’−t−ブチル−5’−メチル−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(4,5,6,7−テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス[1−(2−メチル−4−フェニルインデニル)]ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス[1−(2−エチル−4−フェニルインデニル)]ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス[4−(1−フェニル−3−メチルインデニル)]ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(フルオレニル)t−ブチルアミドジルコニウムジクロリド、メチルフェニルシリレンビス[1−(2−メチル−4,(1−ナフチル)−インデニル)]ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス[1−(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)]ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス[1−(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス[1−(2−エチル−4−(4−クロロフェニル)−4H−アズレニル)]ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス[1−(2−エチル−4−ナフチル−4H−アズレニル)]ジルコニウムジクロリド、ジフェニルシリレンビス[1−(2−メチル−4−(4−クロロフェニル)−4H−アズレニル)]ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス[1−(2−エチル−4−(3−フルオロビフェニリル)−4H−アズレニル)]ジルコニウムジクロリド、ジメチルゲルミレンビス[1−(2−エチル−4−(4−クロロフェニル)−4H−アズレニル)]ジルコニウムジクロリド、ジメチルゲルミレンビス[1−(2−エチル−4−フェニルインデニル)]ジルコニウムジクロリド等のジルコニウム化合物などを挙げることができる。上記において、ジルコニウムをチタニウム、ハフニウムに置き換えた化合物も同様に使用することができる。場合によっては、ジルコニウム化合物とハフニウム化合物等の混合物を使用することもできる。また、クロリドは他のハロゲン化合物、メチル、イソブチル、ベンジル等の炭化水素基、ジメチルアミド、ジエチルアミド等のアミド基、メトキシ基、フェノキシ基等のアルコキシド基、ヒドリド基等に置き換えることができる。
これらのうち、インデニル基あるいはアズレニル基を珪素あるいはゲルミル基で架橋したメタロセン化合物が好ましい。
また、メタロセン化合物は、無機または有機化合物の担体に担持して使用してもよい。該担体としては、無機または有機化合物の多孔質化合物が好ましく、具体的には、イオン交換性層状珪酸塩、ゼオライト、SiO、Al、シリカアルミナ、MgO、ZrO、TiO、B、CaO、ZnO、BaO、ThO等の無機化合物、多孔質のポリオレフィン、スチレン・ジビニルベンゼン共重合体、オレフィン・アクリル酸共重合体等の有機化合物、またはこれらの混合物を挙げることができる。
(ii)メタロセン化合物と反応して安定なイオン状態に活性化しうる助触媒としては、有機アルミニウムオキシ化合物(例えば、アルミノキサン化合物)、イオン交換性層状珪酸塩、ルイス酸、ホウ素含有化合物、イオン性化合物、フッ素含有有機化合物等を挙げることができる。
(iii)有機アルミニウム化合物としては、トリエチルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム等のトリアルキルアルミニウム、ジアルキルアルミニウムハライド、アルキルアルミニウムセスキハライド、アルキルアルミニウムジハライド、アルキルアルミニウムハイドライド、有機アルミニウムアルコキシド等を挙げることができる。
重合法としては、上記触媒の存在下に、不活性溶媒を用いたスラリー法、溶液法、実質的に溶媒を用いない気相法や、あるいは重合モノマーを溶媒とするバルク重合法等を挙げることができる。
<球状合成シリカ>
本発明に用いられる球状合成シリカは、平均粒径が1〜6μm、好ましくは2〜4μm、比表面積が50〜250m/g、好ましくは100〜200m/g、細孔容積が1ml/g以下、好ましくは0.35〜0.87ml/g、より好ましくは0.50〜0.75ml/g、かつ吸油量が150ml/100g以下、好ましくは50〜150ml/100g、より好ましくは80〜150ml/100gのものである。
平均粒子径が6μmを超えると得られるフィルムの透明性や透視性が著しく悪化するし、また、1μm未満では巻き取り時のフィルムのスリップ性および耐ブロッキング性が劣るので、好ましくない。なお、平均粒子径の測定はレーザー回折法によるものである。
比表面積が50m/g未満ではフィルム成形時または二次加工において耐ブロッキング性が発現されにくいし、また、250m/gを超えると表面の凹凸が顕著となることから耐スクラッチ性が悪化するので、好ましくない。なお、比表面積の測定はBET法によるものである。
細孔容積が1ml/gを超えるとパウダー状のプロピレン系重合体との混合時に凝集しやすく、これがFEとなり分散性にも劣る。反面、細孔容積が0.35ml/gに満たないと、粒子が硬くなり過ぎて、フィルム同士がこすれた時、傷付きが発生しやすくなる傾向がみられる。細孔容積が0.35ml/g以上であれば、表面が柔らかく崩壊しやすい構造となっており、フィルム同士がこすれた場合に粒子自体が崩壊し、フィルムを傷つけ難くなる。細孔容積は、合成シリカの一次粒子の構造を示すものと考えられ、この値が大きければ一次粒子は高い表面エネルギーを有する。なお、細孔容積の測定はN吸着法によるものである。
吸油量が150ml/100gを超えるとFEが発生しやすくなる。吸油量は、球状合成シリカの構造を示すが、油の吸着量といった性質から、主に三次元凝集体構造に因果関係が高いと考えられる。すなわち、この値が大きければ、球状合成シリカ単体が凝集体として存在する傾向が大きいことを意味する。なお、吸油量の測定は、JIS−K5101−19に準拠するものである。
本発明に用いられる球状合成シリカは、一般に市販されているタイプとして、球状シリカに属するものであればよい。具体的には、下記式で表される真球度を基準とし、真球度が0.8〜1.0の範囲のものが好ましい。
f={A/(π/4)}1/2 × Dmax
(ここで、Aは粉末の断面積(mm)、Dmaxは同断面の最長径(mm)であり、この式によって与えられる真球度の価は0〜1の範囲であり、真球は1である。)
真球度(f)が0.8未満のものを用いると得られるフィルムの滑り性が悪化する傾向がみられる。真球度(f)の測定は、粉末の断面積(mm)、同断面の最長径(mm)を測定することにより求められる。具体的な測定は、球状合成シリカ粒子にエポキシ樹脂を添加して固化し、ミクロトームでカッティングし、イメージアナライザーで微粒子の断面を測定することによって行われる。
かかる球状合成シリカの製造法としては、湿式法、乾式法など従来公知のいずれかの方法をとることができる。特に湿式法は物理的な性状の制御が容易であり好ましい。湿式法合成シリカは、高純度珪砂を原料としたケイ酸ソーダと硫酸を混合してケイ酸ゾルを生成した後、一次粒子を形成し、ゾル−ゲル重合反応により三次元シリカ凝集体を形成することにより得られる。この過程において、一次粒子の生成条件を変えることにより、所望の性状を有する球状合成シリカが得られる。天然に産出するシリカは、上記のような性状を得ることが難しく不適である。かかる特定の性状を有する本発明に用いられる球状合成シリカは市販品を用いることができ、具体的には、水澤化学(株)社製の二酸化ケイ素(商品名ミズパールK−300やミズパールK−500)を挙げることができる。
本発明で用いられる球状合成シリカの配合量は、プロピレン系重合体100重量部に対し0.01〜0.5重量部、好ましくは0.1〜0.3重量部の範囲で選ばれる。この配合量が0.01重量部未満ではフィルムの耐ブロッキング性が劣るし、また、0.5重量部を超えるとフィルムの透明性を損なうので好ましくない。
(滑剤)
本発明で用いられる樹脂組成物には、滑剤の含有されているのが好ましい。
滑剤としては、ステアリン酸、パルミチン酸等の脂肪酸、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム等の脂肪酸の金属塩、脂肪酸アマイド及びその他脂肪酸形成基を含有する誘導体等を挙げることができる。
脂肪酸アマイドとしては、モノアマイド類、置換アマイド類、ビスアマイド類等が挙げられ、1種又は2種以上組み合わせて使用することができる。モノアマイド類の具体例としては、飽和脂肪酸モノアマイドとして、ラウリン酸アマイド、パルチミン酸アマイド、ステアリン酸アマイド、ベヘニン酸アマイド、ヒドロキシステアリン酸アマイド等を挙げることができる。また、不飽和脂肪酸モノアマイドとして、オレイン酸アマイド、エルカ酸アマイド、リシノール酸アマイド等を挙げることができ、特にオレイン酸アマイド、エルカ酸アマイド、ベヘニン酸アマイドが好適に使用される。
置換アマイド類の具体例としては、N−ステアリルステアリン酸アマイド、N−オレイルオレイン酸アマイド、N−ステアリルオレイン酸アマイド、N−オレイルステアリン酸アマイド、N−ステアリルエルカ酸アマイド、N−オレイルパルチミン酸アマイド等を挙げることができる。
ビスアマイド類としては、例えば飽和脂肪酸ビスアマイド、不飽和脂肪酸ビスアマイド、芳香族系ビスアマイド等を挙げることができる。飽和脂肪酸ビスアマイドの具体例としては、飽和脂肪酸ビスアマイドとして、メチレンビスステアリン酸アマイド、エチレンビスカプリン酸アマイド、エチレンビスラウリン酸アマイド、エチレンビスステアリン酸アマイド、エチレンビスイソステアリン酸アマイド、エチレンビスヒドロキシステアリン酸アマイド、エチレンビスベヘニン酸アマイド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アマイド、ヘキサメチレンビスベヘニン酸アマイド、ヘキサメチレンビスヒドロキシステアリン酸アマイド、N,N´−ジステアリルアジピン酸アマイド、N,N´−ジステアリルセバシン酸アマイドなどを挙げることができる。不飽和脂肪酸ビスアマイドの具体例としては、エチレンビスオレイン酸アマイド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アマイド、N,N´−ジオレイルアジピン酸アマイド、N,N´−ジオレイルセバシン酸アマイドなどを挙げることができる。芳香族系ビスアマイドの具体例としては、m−キシリレンビスステアリン酸アマイド、N,N´−ジステアリルイソフタル酸アマイドなどを挙げることができる。
滑剤の配合量としては、プロピレン重合体100重量部に対して、0.05〜0.5重量部、好ましくは0.05〜0.3重量部、より好ましくは0.05〜0.1重量部の範囲で選ばれる。この配合量が0.05重量部未満ではインフレーション成形した際の開口性や滑り性が劣る傾向がみられるし、また、0.5重量部を超えると滑剤の浮き出しが過剰となり、透明性が悪化する傾向がみられるので好ましくない。
本発明で用いられる球状合成シリカは、従来の二酸化ケイ素と比較し、特に細孔容積が小さく吸油量が少ないといった特徴を有することから、滑剤との相乗効果に優れており、少量で滑り性を向上させることができるため、配合量を通常より1割程度低減することができ、滑剤の持つ欠点であるブロッキング性も緩和させることができる。
(その他の配合成分)
本発明に用いられる樹脂組成物には、必要に応じて、通常、プロピレン系樹脂に用いられる添加剤を、本発明の目的を損なわない範囲で適宜配合することができる。添加剤としては、例えば分子量が500以上の酸化防止剤や、中和剤や、安定剤や、無機充填剤等を挙げることができる。
酸化防止剤としては、リン系酸化防止剤やフェノール系酸化防止剤や硫黄系酸化防止剤が好ましい。
フェノール系酸化防止剤の具体例としては、トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレート、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ペンタエリスリチル−テトラキス{3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート}、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、3,9−ビス[2−{3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸などを、また、リン系酸化防止剤の具体例としては、トリス(ミックスド、モノ及びジノニルフェニルホスファイト)、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、4,4´−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェニル−ジ−トリデシル)ホスファイト、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ジ−トリデシルホスファイト−5−t−ブチルフェニル)ブタン、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4´−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチル−5−メチルフェニル)−4,4´−ビフェニレンジホスホナイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイトなどを、また、硫黄系酸化防止剤の具体例としては、ジ−ステアリル−チオ−ジ−プロピオネート、ジ−ミリスチル−チオ−ジ−プロピオネート、ペンタエリスリトール−テトラキス−(3−ラウリル−チオ−プロピオネート)などをそれぞれ挙げることができる。
これらは単独で、又は二種以上を併用することができる。
酸化防止剤の配合量は特に限定されないが、好ましくはプロピレン系重合体100重量部に対し、0.03〜0.5重量部である。これら酸化防止剤の配合は、フィルム成形時及びフィルムの二次加工時の成形安定性にとって極めて有効である。
中和剤の具体例としては、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ハイドロタルサイト、ミズカラック(水澤化学(株)製)などを挙げることができる。
安定剤としては、ヒンダードアミン系安定剤が好ましい。ヒンダードアミン系安定剤の具体例としては、コハク酸ジメチルと1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンとの重縮合物、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、N,N−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン・2,4−ビス[N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ]−6−クロロ−1,3,5−トリアジン縮合物、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)イミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル}イミノ]、ポリ[(6−モルホリノ−s−トリアジン−2,4−ジイル)[(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ]ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}]などを挙げることができる。
<樹脂組成物の調製方法>
本発明で用いる樹脂組成物の調製方法としては、プロピレン系重合体のパウダーまたはペレットに直接球状合成シリカおよび必要に応じて用いる添加剤を加える方法と、プロピレン系重合体のパウダー、球状合成シリカおよび必要に応じて用いる添加剤からなるマスターバッチをあらかじめ調整しておき、該マスターバッチをプロピレン系重合体のパウダーまたはペレットに加える方法を挙げることができる。
マスターバッチを調整する際、従来のシリカでは、4〜8重量%程度の高濃度で用いると分散性が劣り、マスターバッチの品質として不安定なものであった。しかし、本発明により特定した球状合成シリカを用いると、4〜8重量%程度の濃度範囲でも安定した分散性のマスターバッチが得られ、それをさらにプロピレン系重合体のパウダーまたはペレットと配合しても安定した分散性を確保できる。
本発明で用いる樹脂組成物は、プロピレン系重合体、球状合成シリカおよび必要に応じて用いる添加剤を混合した後、溶融混練することによって得られる。混合には、タンブラーミキサー、スーパーミキサー、ヘンシェルミキサー、スクリューブレンダー、リボンブレンダーなどの公知の方法が適用できる。溶融混練は、例えば溶融押出機、バンバリーミキサーなどを用い、プロピレン重合体粒子の融点以上の温度で溶融混練する方法であれば特に限定されない。
溶融混練方法は、単軸押出機、二軸押出機のどちらでも容易に実施できるが、球状合成シリカの分散をより効果的に行うには二軸押出機が好適である。
<フィルムの成形>
本発明のポリプロピレンフィルムは、キャスト法、インフレーション法等の公知の成形法によって製造することができる。
キャスト法は、シート、フィルム(未延伸フィルム)等の押出成形体を製造する方法であり、押出機で溶融混練された樹脂組成物がTダイから押し出され、水等の冷媒を通したロールに接触させられることにより冷却されて、一般に透明性が良く、厚み精度のよいフィルムを製造することができるので、フィルムにとって好ましい製造方法である。
本発明のポリプロピレンフィルムにおいて、それが単層フィルムとして成形され利用される場合は、その厚みは5〜500μm、好ましくは10〜200μmであるのが普通である。厚みが5μmよりも薄いと、加工が困難となる。
本発明のポリプロピレンフィルムは、延伸フィルムの形態であってもよく、その場合延伸フィルムは、上記のようにして得られるシート又はフィルムを、公知の延伸装置で延伸することにより製造することができる。これら延伸装置としては、例えば、テンター法、同時二軸延伸法、一軸延伸法等を挙げることができる。延伸フィルムの延伸倍率は、二軸延伸フィルムの場合には10〜70倍であることが望ましく、一軸延伸フィルムの場合には2〜10倍であることが望ましい。また、延伸フィルムの厚さは通常5〜200μmであることが望ましい。
また、本発明のポリプロピレンフィルムは、他の基材との複合フィルムとすることができる。基材としては、例えば、フィルム成形の可能な任意の重合体、セロファン、紙、繊維構造物、アルミニウム箔等から選択することができる。
上記フィルム成形の可能な任意の重合体としては、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・メタクリル酸共重合体等のポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ビニルアルコール共重合体等から、それぞれの透明性、剛性、接着性、印刷性、ガスバリヤー性等を勘案して、複合フィルムとする目的に応じて選択することができる。
基材が延伸可能である場合は、一軸又は二軸に延伸されたものでもよい。複合フィルムは共押出法、ドライラミネーション法、押出ラミネーション法及びこれらの組み合わせ等の公知の技術によって製造することができる。共押出法、ドライラミネーション法、押出ラミネーション法の場合、複合フィルム構成層のうち、本発明のポリプロピレンフィルムからなる層の厚みは0.5〜200μmが好ましく、1〜150μmがより好ましく、3〜100μmがさらに好ましい。
本発明のポリプロピレンフィルムは、耐スクラッチ性に富んでいるため、微細な傷でも目立ち易い金属蒸着フィルム用途に好適である。
金属蒸着フィルムの製法としては、フィルムの製膜と同時に、その表面にコロナ放電処理を施して処理面の濡れ指数を40〜45dyn/cm、例えば45dyn/cm程度に調整し巻き取る。巻き取ったフィルムを真空蒸着装置上に設置し、1.0×10−4 〜1.0×10−5 Torr、例えば1.0×10−5 Torrの真空度へ調整後、表面に厚さ40〜70nmの金属蒸着を施して蒸着フィルムが得られる。
以下に、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を逸脱しない限り、これら実施例によって何ら制約を受けるものではない。なお、実施例、比較例のフィルムサンプル及び金属蒸着フィルムサンプルの作成方法、該サンプルについての物性の測定方法および評価の基準は下記の通りである。
(フィルムサンプルの作成方法)
各実施例及び各比較例の樹脂組成物を、それぞれTダイ押出機を用いて溶融温度220℃で押出し、エアナイフ及び表面温度30℃の冷却ロールで急冷してフィルム状に形成し、直ちにフィルムの片面のぬれ指数が40dyne/cmになるようにコロナ放電処理を施し、厚さ25μm、幅30cmのフィルムとして巻き取った。
(金属蒸着フィルムサンプルの作成方法)
上記サンプル作成方法に準じて得られたフィルムにおけるコロナ放電処理の施された面を、真空蒸着装置により、1.0×10−5 Torrの真空度へ調整後、表面に厚さ40〜70nmのアルミニウム蒸着を施した。
(測定方法)
(1)スリップ性: 上記の方法で得られたフィルムを、23℃の恒温室内に1日静置後、ASTM D 523に定められた方法で測定したベースフィルムのコロナ非処理面同士の静摩擦係数を求めた。この値が小さいほどスリップ性がよいことを示す。
(2)ブロッキング度: 上記の方法で得られたフィルムを30cm(幅)×20cm(長)のサイズに調整し、これらのフィルムのコロナ非処理面同士を重ね、15kg/cmの荷重下で40℃のギアオーブン(タバイエスペック社製/タバイギアオーブン:GPH−100)内で24時間放置したのち、2cm(幅)×15cm(長)、重なり面積10cmにカットした試験片を、引張試験機((株)東洋精機製作所社製/C型ショッパー抗張力試験機)を用いて断剥離(試料の重なり合った部分に対して縦方向に引張る力がかかった時の剥離)に要する力を測定した。この値が小さいほど耐ブロッキング性がよいことを示す。
(3)耐スクラッチ性(傷つき防止性): 耐スクラッチ性試験は、図1及び2に示すスクラッチテスターによって以下のようにして測定した。
スクラッチテスター本体1に立設したポール部に水平方向に回動自在に取付けた支持部2の下面に、上記により得られた金属蒸着フィルム3(100mm×250mm)の蒸着面が下になるように固定する。次に、ワイパー部5に金属蒸着前のフィルム4(80mm×80mm)のコロナ処理面が表面となるように両面テープで固定した後、支持部2を、ワイパー部5とスクラッチテスター本体1より延設されたアクリル板6との間に水平移動させ固定する。次に、ワイパー部5を起動、1往復させ、金属蒸着フィルム3の表面を滑らせた後、実態顕微鏡で金属蒸着フィルム3の表面状態を目視観察し、その傷つき状態を、以下の基準で評価した。
良好 :深い傷が見られず、浅く細かい傷が少数見られる状態。
やや不良 :深い傷が見られず、浅く太い傷が数本見られる状態。
不良 :深く太い傷が数本見られる状態。
極めて不良:深く太い傷が多数見られる状態。
(4)分散性: 上記の方法で得られたフィルムの外観を目視にて観察し、その分散性を以下の基準で評価した。
◎:全体的にFEがほとんどない状態。
○:大きいFEが見られず、小さいFEが少数みられる状態。
△:大きいFEが少数見られる状態。
×:小さいFEが全体的に多数見られる状態。
××:大小さまざまな大きさのFEが全体的に多数見られる状態。
(5)耐黄変性: 実施例2、5、比較例3、5、7、9、11、13、15から得られたペレット約30gを試料とし、色差計(日本電色工業社製/COLORIMETER:ZE−2000)でJIS Z−8722に準拠し予めそのYI[YI−(1)]を測定した。これら各試料を、40℃のギアオーブン(タバイエスペック社製/タバイギアオーブン:GPH−100)内で60日間静置した後、YI[YI−(2)]を測定し、[YI−(2)]と[YI−(1)]との差を求めた。この差が小さいほど耐黄変性に優れることを意味する。
(6)フィッシュアイ(FE): 上記の方法で得られたフィルムに存在するFEを目視で計算し、1m中に存在する個数に換算した。FEの個数が20個/m以下であるのを外観良好とした。
(7)ヘイズ(Haze): 上記の方法で得られたフィルムを、ASTM D 1003に準拠して測定した値(単位%)をヘイズとして示す。この値が小さい程透明性及びフィルム外観がよいことを意味する。
実施例1〜5、比較例1〜15
チーグラー触媒によって得られた結晶融点(Tm)が160℃、MFRが7.0のプロピレン単独重合体(日本ポリプロ社製FB3HATのパウダー)100重量部に、表1に示す性状、物理特性の各種AB剤から、表2に示す種類のものをそれぞれ選び、それを表2に示す添加量配合するとともに、酸化防止剤としてテトラキス−〔メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタンを0.05重量部、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−ホスファイトを0.05重量部、中和剤としてステアリン酸カルシウム0.05重量部添加し、ヘンシェルミキサーで2分間攪拌混合したのち、押出し温度230℃に調整した押出機を用いてペレットとし、上記記載の方法でフィルムサンプルを得た。
各実施例および各比較例で得られたフィルムの特性を表2に示す。
Figure 2008208210
Figure 2008208210
表2から明らかなように、本発明で特定する物性を有する球状合成シリカを配合してなるポリプロピレンフィルムは、スリップ性、耐ブロッキング性、耐スクラッチ性、分散性、FE特性及び耐黄変性のいずれにも優れ、ヘイズも良好であるのに対し、本発明で特定する物性を満たさない合成シリカを使用すると、スリップ性、耐ブロッキング性、耐スクラッチ性、分散性、FE特性、耐黄変性、ヘイズのいずれかの特性が劣っているため、高品質のポリプロピレンフィルムの得られないことがわかる。
実施例6〜9、比較例16〜19
チーグラー触媒によって得られた結晶融点(Tm)が160℃、MFRが7.0のプロピレン単独重合体(日本ポリプロ社製FB3HATのパウダー)100重量部に、表3に示す種類及び添加量のAB剤とスリップ剤(エルカ酸アミド)を配合し、酸化防止剤としてテトラキス−〔メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタンを0.05重量部、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−ホスファイトを0.05重量部、中和剤としてステアリン酸カルシウム0.05重量部添加し、ヘンシェルミキサーで2分間攪拌混合したのち、押出し温度230℃に調整した押出機を用いてペレットとし、上記記載の方法でフィルムサンプルを得、上記測定を実施した。その結果を表3に示す。
Figure 2008208210
表3から明らかなように、本発明で特定する物性を有する球状合成シリカを用いたポリプロピレンフィルムは、ヘイズ、スリップ性、耐ブロッキング性、耐スクラッチ性、分散性、FE特性のいずれも良好であった。このように、従来の合成シリカと比較し、本発明で特定する物性を有する球状合成シリカは、スリップ剤との相乗効果に富み、スリップ性の改善効果も極めて高い。
実施例10、11、比較例20、21
メタロセン触媒によって得られた結晶融点(Tm)が125℃、MFRが7.0のプロピレン−エチレンランダム共重合体(日本ポリプロ社製WFX4Tのパウダー)100重量部に、表4に示す種類及び添加量のAB剤を配合し、酸化防止剤としてテトラキス−〔メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタンを0.05重量部、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−ホスファイトを0.05重量部、中和剤としてステアリン酸カルシウム0.05重量部添加し、ヘンシェルミキサーで2分間攪拌混合したのち、押出し温度230℃に調整した押出機を用いてペレットとし、上記記載の方法でフィルムサンプルを得、上記測定を実施した。その結果を表4に示す。
Figure 2008208210
表4から明らかなように、本発明で特定する物性を有する球状合成シリカを用いたポリプロピレンフィルムは、メタロセン触媒を用いたプロピレン−エチレンランダム共重合体をベースにしても、ヘイズ、スリップ性、耐ブロッキング性、耐スクラッチ性、分散性、FE特性のいずれも良好であった。
スクラッチテスターの側面概略図である。 スクラッチテスターの上面概略図である。
符号の説明
1 スクラッチテスター本体
2 支持部
3 金属蒸着フィルム(試験片)
4 金属蒸着前のフィルム
5 ワイパー部
6 アクリル板

Claims (4)

  1. プロピレン単独重合体またはプロピレン−α−オレフィン共重合体からなるプロピレン系重合体100重量部に対し、平均粒径1〜6μm、BET法による比表面積が50〜250m/gで、細孔容積が1ml/g以下、かつ吸油量が150ml/100g以下の球状合成シリカを0.01〜0.5重量部配合してなる樹脂組成物から得られるポリプロピレンフィルム。
  2. プロピレン系重合体が、メタロセン触媒を用いて重合されたものであることを特徴とする請求項1記載のポリプロピレンフィルム。
  3. 樹脂組成物が、プロピレン系重合体100重量部に対し、さらに滑剤を0.05〜0.5重量部配合してなることを特徴とする請求項1または2に記載のポリプロピレンフィルム。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載のポリプロピレンフィルムを用いることを特徴とする金属蒸着フィルム。
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