JP2008276211A - 有機電界発光表示装置およびパターニング方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】少なくとも駆動TFT、および該駆動TFTと同一基板上に有機EL素子よりなる画素がパターニング形成された有機EL表示装置であり、前記駆動TFTは、活性層とソース電極及びドレイン電極の少なくとも一方との間に抵抗層を有する駆動TFTであり、且つ前記画素がレーザー転写法によりパターニング形成されたものであることを特徴とする有機EL表示装置。及び、該画素を高精細に作製するレーザー転写法によるパターニング法。
【選択図】なし
Description
これらFPDは、ガラス基板上に設けた非晶質シリコン薄膜や多結晶シリコン薄膜を活性層に用いるTFTのアクティブマトリクス回路により駆動されている。
しかし、上述のシリコン薄膜を用いるTFTの製造は、比較的高温の熱工程を要し、一般的に耐熱性の低い樹脂基板上に直接形成することは困難である。
そこで、低温での成膜が可能なアモルファス酸化物、例えば、In−Ga−Zn−O系アモルファス酸化物を半導体薄膜を用いるTFTの開発が活発に行われている(例えば、特許文献1参照)。
アモルファス酸化物半導体を用いたTFTは、室温成膜が可能であり、フイルム上に作製が可能であるので、フイルム(フレキシブル)TFTの活性層の材料として最近注目を浴びている。特に、東工大・細野らにより、a−IGZOを用いたTFTは、PEN基板上でも電界効果移動度が約10cm2/Vsとガラス上のa−Si系TFTよりも高移動度が報告されて、特にフイルムTFTとして注目されるようになった(例えば、非特許文献1参照)。
高精細の画素を形成する手段として、レーザー転写法が開示されている(例えば、特許文献2、3参照。)。しかしながら、電流駆動の有機EL素子は画素が小さくなっても一定の電流を制御する必要があるが、従来のTFTでは小型化に伴い電流値が減少するため、画素の高精細化に対応することが困難であった。
<1> 少なくとも駆動TFT、および該駆動TFTと同一基板上に有機電界発光素子よりなる画素がパターニング形成された有機電界発光表示装置であり、前記駆動TFTは、少なくとも基板、ゲート電極、ゲート絶縁膜、活性層、ソース電極、及びドレイン電極を有し、前記活性層と前記ソース電極及び前記ドレイン電極の少なくとも一方との間に抵抗層を有する駆動TFTであり、且つ前記画素がレーザー転写法によりパターニング形成されたものであることを特徴とする有機電界発光表示装置。
<2> 前記抵抗層は、前記活性層よりも電気伝導度が小さいことを特徴とする<1>に記載の有機電界発光表示装置。
<3> 前記活性層が前記ゲート絶縁膜と接し、前記抵抗層が前記ソース電極及び前記ドレイン電極の少なくとも一方と接することを特徴とする<1>または<2>に記載の有機電界発光表示装置。
<4> 前記抵抗層の膜厚が前記活性層の膜厚より厚いことを特徴とする<1>〜<3>のいずれかに記載の有機電界発光表示装置。
<5> 前記抵抗層と前記活性層との間の電気伝導度が連続的に変化していることを特徴とする<1>〜<3>のいずれかに記載の有機電界発光表示装置。
<6> 前記活性層および抵抗層が酸化物半導体を含有することを特徴とする<1>〜<5>のいずれかに記載の有機電界発光表示装置。
<7> 前記酸化物半導体がアモルファス酸化物半導体であることを特徴とする<6>に記載の有機電界発光表示装置。
<8> 前記活性層の酸素濃度が前記抵抗層の酸素濃度より低いことを特徴とする<6>または<7>に記載の有機電界発光表示装置。
<9> 前記酸化物半導体がIn、GaおよびZnからなる群より選ばれる少なくとも1種若しくはこれらの複合酸化物を含むことを特徴とする<6>〜<8>のいずれかに記載の有機電界発光表示装置。
<10> 前記酸化物半導体が前記InおよびZnを含有し、前記抵抗層のZnとInの組成比(Inに対するZnの比率Zn/Inで表す)が前記活性層の組成比Zn/Inより大きいことを特徴とする<9>に記載の有機電界発光表示装置。
<11> 前記活性層の電気伝導度が10−4Scm−1以上102Scm−1未満であることを特徴とする<1>〜<10>のいずれかに記載の有機電界発光表示装置。
<12> 前記抵抗層の電気伝導度に対する前記活性層の電気伝導度の比率(前記活性層の電気伝導度/前記抵抗層の電気伝導度)が、102以上108以下であることを特徴とする<1>〜<11>のいずれかに記載の有機電界発光表示装置。
<13> 前記基板が可撓性樹脂基板であることを特徴とする<1>〜<12>のいずれかに記載の有機電界発光表示装置。
<14> 前記画素が200ppi以上の高精細画素であることを特徴とする<1>〜<13>のいずれかに記載の有機電界発光表示装置。
<15> 少なくとも駆動TFT、および該駆動TFTと同一基板上に有機電界発光素子よりなる画素をパターニングする有機電界発光表示装置のパターニング方法であって、前記駆動TFTは、少なくとも基板、ゲート電極、ゲート絶縁膜、活性層、およびソース・ドレイン電極を有し、前記活性層と前記ソース電極及び前記ドレイン電極の少なくとも一方との間に抵抗層を有する駆動TFTであり、且つ前記画素のパターニング方法が、少なくとも電磁波を吸収し熱に変換する層を含むドナーシートとその上に有機電界発光材料を含む転写層を形成する工程、前記ドナーシートの前記転写層面側を前記基板の前記画素を形成する面に接触させる工程、および前記ドナーシートを選択的にレーザー照射し、前記転写層を熱溶融させて前記基板上に前記有機電界発光材料を転写させる工程を含むことを特徴とする有機電界発光表示装置のパターニング方法。
<16> 前記画素が200ppi以上の高精細画素であることを特徴とする<15>に記載の有機電界発光表示装置のパターニング方法。
さらに、有機EL表示装置は、高精細化が要求され、画素をより微細にすると同時にTFTの小型化が要求され、さらに良好なON/OFF特性と、高移動度で高電流の印可を可能にすることが要求された。
本発明者らは、TFTの電界効果移動度を高め、かつON/OFF比を改良する手段の探索を鋭意進めた。その結果、少なくとも、ゲート電極、ゲート絶縁膜、活性層、ソース電極及びドレイン電極を有するTFTであって、前記活性層と前記ソース電極及びドレイン電極の少なくとも一方の間に抵抗層を有する構成により、課題を解決し得ることを見出た。特に、少なくとも前記ゲート絶縁膜に接した活性層と前記ソース電極及びドレイン電極の少なくとも一方に接した抵抗層とを含み、前記活性層の電気伝導度を前記抵抗層の電気伝導度より高くする構成が有効な手段として見出された。
画素を高精細にする手段として、レーザー転写法により有機EL材料をパターニングすることが、上記TFTとの組合せで最も好ましいことを見出し、本発明に到達したのである。従って、本発明の有機EL表示装置、および該有機EL表示装置におけるレーザー転写法によるパターニング方法を提供するものである。
本発明のTFTは、少なくとも、ゲート電極、ゲート絶縁膜、活性層、ソース電極及びドレイン電極を有し、ゲート電極に電圧を印加して、活性層に流れる電流を制御し、ソース電極とドレイン電極間の電流をスイッチングする機能を有するアクテイブ素子である。TFT構造として、スタガ構造及び逆スタガ構造いずれをも形成することができる。
好ましくは、前記基板上に少なくとも前記抵抗層と前記活性層とを層状に有し、前記活性層が前記ゲート絶縁膜と接し、前記抵抗層が前記ソース電極及び前記ドレイン電極の少なくとも一方と接する。
また、動作安定性の観点から、前記抵抗層の膜厚が前記活性層の膜厚より厚いことが好ましい。
より好ましくは、抵抗層の膜厚/活性層の膜厚の比が1を超え100以下、さらに好ましくは1を超え10以下である。
また、別の態様として、抵抗層と活性層との間の電気伝導度が連続的に変化している態様も好ましい。
好ましくは、活性層および抵抗層は低温成膜が可能という観点から酸化物半導体を含有することが好ましい。特に、酸化物半導体はアモルファス状態であることがさらに好ましい。
好ましくは、活性層の酸素濃度が抵抗層の酸素濃度より低い。
好ましくは、前記酸化物半導体がIn、GaおよびZnからなる群より選ばれる少なくとも1種若しくはこれらの複合酸化物を含む。より好ましくは、前記酸化物半導体が前記InおよびZnを含有し、前記抵抗層のZnとInの組成比(Inに対するZnの比率Zn/Inで表す)が前記活性層の組成比Zn/Inより大きい。好ましくは、抵抗層のZn/In比が活性層のZn/In比より3%以上大きく、さらに好ましくは、10%以上大きい。
好ましくは、前記基板が可撓性樹脂基板である。
次に本発明に用いられるTFTの構成について説明する。
図4は、本発明のTFTであって、逆スタガ構造の一例を示す模式図である。基板51がプラスチックフィルムなどの可撓性基板の場合、基板51の一方の面に絶縁層56を配し、その上にゲート電極52、ゲート絶縁膜53、活性層54−1、抵抗層54−2を積層して有し、その表面にソース電極55−1とドレイン電極55−2が設置される。活性層54−1はゲート絶縁膜53に接し、抵抗層54−2はソース電極55−1およびドレイン電極55−2に接する。ゲート電極に電圧が印加されていない状態での活性層の電気伝導度が抵抗層の電気伝導度より高くなるように、活性層および抵抗層の組成が決定される。ここで、活性層および抵抗層には、特開2006−165529号公報に開示されている酸化物半導体、例えばIn−Ga−Zn−O系の酸化物半導体を用いる。これらの酸化物半導体は、電子キャリア濃度が高いほど、電子移動度が高くなることが知られている。つまり、電気伝導度が高いほど、電子移動度が高い。
本発明における構造によれば、TFTがゲート電極に電圧が印加されてチャネルが形成されONの状態になった場合、チャネルとなる活性層が高い電気伝導度を有しているため、TFTの電界効果移動度は高くなり、高ON電流が得られる。ゲート電極に電圧が印加されておらず、チャネルが形成されていないOFFの状態では、電気抵抗の大きな抵抗層が間に介在することによって、OFF電流が低く保たれるために、ON/OFF比特性が極めて改良される。
本発明における活性層および抵抗層の電気伝導度について説明する。
電気伝導度とは、物質の電気伝導のしやすさを表す物性値であり、物質のキャリア濃度n、キャリア移動度μとすると物質の電気伝導度σは以下の式で表される。eは電荷素量を表す。
σ=neμ
活性層または抵抗層がn型半導体である時はキャリアは電子であり、キャリア濃度とは電子キャリア濃度を、キャリア移動度とは電子移動度を示す。同様に活性層または抵抗層がp型半導体ではキャリアは正孔であり、キャリア濃度とは、正孔キャリア濃度を、キャリア移動度とは正孔移動度を示す。尚、物質のキャリア濃度とキャリア移動度とは、ホール測定により求めることができる。
<電気伝導度の求め方>
厚みが分かっている膜のシート抵抗を測定することにより、膜の電気伝導度を求めることができる。半導体の電気伝導度は温度より変化するが、本文記載の電気伝導度は、室温(20℃)での電気伝導度を示す。
ゲート絶縁膜としては、SiO2、SiNx、SiON、Al2O3、YsO3、Ta2O5、またはHfO2等の絶縁体、又はそれらの化合物を少なくとも二つ以上含む混晶化合物が用いられる。また、ポリイミドのような高分子絶縁体もゲート絶縁膜として用いることができる。
本発明に用いられる活性層および抵抗層には、酸化物半導体を用いることが好ましい。特にアモルファス酸化物半導体がさらに好ましい。酸化物半導体、特にアモルファス酸化物半導体は、低温で成膜可能である為に、プラスティックのような可撓性のある樹脂基板に作製が可能である。低温で作製可能な良好なアモルファス酸化物半導体としては、特開2006−165529号公報に開示されているような、Inを含む酸化物、InとZnを含む酸化物、In、Ga及びZnを含有する酸化物であり、組成構造としては、InGaO3(ZnO)m(mは6未満の自然数)のものが好ましいことが知られている。これらは、キャリアが電子のn型半導体である。もちろん、ZnO・Rh2O3、CuGaO2、またはSrCu2O2のようなp型酸化物半導体を活性層および抵抗層に用いても良い。
もちろん、活性層および抵抗層には酸化物半導体だけではなく、Si、Geなどの無機半導体、GaAs等の化合物半導体、ペンタセン、ポリチオフェン等の有機半導体材料にも適応可能である。
本発明における活性層の電気伝導度は、抵抗層の電気伝導度より高いことを特徴とする。
より好ましくは、抵抗層の電気伝導度に対する活性層の電気伝導度の比率(活性層の電気伝導度/抵抗層の電気伝導度)は、101以上1010以下であり、好ましくは、102以上108以下である。好ましくは、前記活性層の電気伝導度が10−4Scm−1以上102Scm−1未満である。より好ましくは10−1Scm−1以上102Scm−1未満である。
抵抗層の電気伝導度は、好ましくは10−2Scm−1以下、より好ましくは10−9Scm−1以上10−3Scm−1以下である。
抵抗層の膜厚が活性層の膜厚より厚いことが好ましい。より好ましくは、抵抗層の膜厚/活性層の膜厚比が1を越え100以下、さらに好ましくは1を越え10以下である。
活性層の膜厚は、1nm以上100nm以下が好ましく、より好ましくは2.5nm以上30nm以下である。抵抗層の膜厚は、5nm以上500nm以下が好ましく、より好ましくは10nm以上100nm以下である。
電気伝導度の調整手段としては、活性層および抵抗層が酸化物半導体である場合は下記の手段を挙げることが出来る。
(1)酸素欠陥による調整
酸化物半導体において、酸素欠陥ができると、キャリア電子が発生し、電気伝導度が大きくなることが知られている。よって、酸素欠陥量を調整することにより、酸化物半導体の電気伝導度を制御することが可能である。酸素欠陥量を制御する具体的な方法としては、成膜中の酸素分圧、成膜後の後処理時の酸素濃度と処理時間等がある。ここでいう後処理とは、具体的に100℃以上の熱処理、酸素プラズマ、UVオゾン処理がある。これらの方法の中でも、生産性の観点から成膜中の酸素分圧を制御する方法が好ましい。成膜中の酸素分圧を調整することにより、酸化物半導体の電気伝導度の制御ができることは、特開2006−165529号公報に開示されており、本手法を利用することができる。
(2)組成比による調整
酸化物半導体の金属組成比を変えることにより、電気伝導度が変化することが知られている。例えば、InGaZn1−XMgXO4において、Mgの比率が増えていくと、電気伝導度が小さくなることが、特開2006−165529号公報に開示されている。また、(In2O3)1−X(ZnO)Xの酸化物系において、Zn/In比が10%以上では、Zn比率が増加するにつれ、電気伝導度が小さくなることが報告されている(「透明導電膜の新展開II」シーエムシー出版34頁−35頁)。これら組成比を変える具体的な方法としては、例えば、スパッタによる成膜方法においては、組成比が異なるターゲットを用いる。または、多元のターゲットにより、共スパッタし、そのスパッタレートを個別に調整することにより、膜の組成比を変えることが可能である。
(3)不純物による調整
酸化物半導体に、Li,Na,Mn,Ni,Pd,Cu,Cd,C,N,またはP等の元素を不純物として添加することにより、電子キャリア濃度を減少させること、つまり電気伝導度を小さくすることが可能であることが、特開2006−165529号公報に開示されている。不純物を添加する方法としては、酸化物半導体と不純物元素とを共蒸着により行う、成膜された酸化物半導体膜に不純物元素のイオンをイオンドープ法により行う等がある。
(4)酸化物半導体材料による調整
上記(1)〜(3)においては、同一酸化物半導体系での電気伝導度の調整方法を述べたが、もちろん酸化物半導体材料を変えることにより、電気伝導度を変えることができる。例えば、一般的にSnO2系酸化物半導体は、In2O3系酸化物半導体に比べて電気伝導度が小さいことが知られている。このように酸化物半導体材料を変えることにより、電気伝導度の調整が可能である。特に電気伝導度の小さい酸化物材料としては、Al2O3、Ga2O3、ZrO2、Y2O3、Ta2O3、MgO、又はHfO3等の酸化物絶縁体材料が知られており、これらを用いることも可能である。
電気伝導度を調整する手段としては、上記(1)〜(4)の方法を単独に用いても良いし、組み合わせても良い。
活性層および抵抗層の成膜方法は、酸化物半導体の多結晶焼結体をターゲットとして、気相成膜法を用いるのが良い。気相成膜法の中でも、スパッタリング法、パルスレーザー蒸着法(PLD法)が適している。さらに、量産性の観点から、スパッタリング法が好ましい。
また、膜厚は触針式表面形状測定により求めることができる。組成比は、RBS(ラザフォード後方散乱)分析法により求めることができる。
本発明におけるゲート電極としては、例えば、Al、Mo、Cr、Ta、Ti、Au、Ag等の金属、Al−Nd、APC等の合金、酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化インジウム錫(ITO)、酸化亜鉛インジウム(IZO)等の金属酸化物導電膜、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロ−ルなどの有機導電性化合物、またはこれらの混合物を好適に挙げられる。
ゲート電極の厚みは、10nm以上1000nm以下とすることが好ましい。
本発明におけるソース電極及びドレイン電極材料として、例えば、Al、Mo、Cr、Ta、Ti、Au、Ag等の金属、Al−Nd、APC等の合金、酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化インジウム錫(ITO)、酸化亜鉛インジウム(IZO)等の金属酸化物導電膜、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロ−ルなどの有機導電性化合物、またはこれらの混合物を好適に挙げられる。
ソース電極及びドレイン電極の厚みは、10nm以上1000nm以下とすることが好ましい。
本発明に用いられる基板は特に限定されることはなく、例えばYSZ(ジルコニア安定化イットリウム)、ガラス等の無機材料、ポリエチレンテレフタレ−ト、ポリブチレンテレフタレ−ト、ポリエチレンナフタレ−ト等のポリエステル、ポリスチレン、ポリカ−ボネ−ト、ポリエ−テルスルホン、ポリアリレ−ト、アリルジグリコ−ルカ−ボネ−ト、ポリイミド、ポリシクロオレフィン、ノルボルネン樹脂、ポリ(クロロトリフルオロエチレン)等の合成樹脂等の有機材料、などが挙げられる。前記有機材料の場合、耐熱性、寸法安定性、耐溶剤性、電気絶縁性、加工性、低通気性、低吸湿性等に優れていることが好ましい。
必要によって、TFT上に保護絶縁膜を設けても良い。保護絶縁膜は、半導体層(活性層および抵抗層)を大気による劣化から保護する目的や、TFT上に作製される電子デバイスとを絶縁する目的がある。
必要によって、TFTの後処理として、熱処理を行っても良い。熱処理としては、温度100℃以上で、大気下または窒素雰囲気下で行う。熱処理を行う工程としては、半導体層を成膜後でも良いし、TFT作製工程の最後に行っても良い。熱処理を行うことにより、TFTの特性の面内バラつきが抑制される、駆動安定性が向上する等の効果がある。
本発明の有機EL素子は基板上に陰極と陽極を有し、両電極の間に有機発光層(以下、単に「発光層」と称する場合がある。)を含む有機化合物層を有する。発光素子の性質上、陽極及び陰極のうち少なくとも一方の電極は、透明であることが好ましい。
本発明で使用する基板としては、有機化合物層から発せられる光を散乱又は減衰させない基板であることが好ましい。その具体例としては、ジルコニア安定化イットリウム(YSZ)、ガラス等の無機材料、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリイミド、ポリシクロオレフィン、ノルボルネン樹脂、ポリ(クロロトリフルオロエチレン)等の有機材料が挙げられる。
例えば、基板としてガラスを用いる場合、その材質については、ガラスからの溶出イオンを少なくするため、無アルカリガラスを用いることが好ましい。また、ソーダライムガラスを用いる場合には、シリカなどのバリアコートを施したものを使用することが好ましい。有機材料の場合には、耐熱性、寸法安定性、耐溶剤性、電気絶縁性、及び加工性に優れていることが好ましい。
透湿防止層(ガスバリア層)の材料としては、窒化珪素、酸化珪素などの無機物が好適に用いられる。透湿防止層(ガスバリア層)は、例えば、高周波スパッタリング法などにより形成することができる。
熱可塑性基板を用いる場合には、更に必要に応じて、ハードコート層、アンダーコート層などを設けてもよい。
陽極は、通常、有機化合物層に正孔を供給する電極としての機能を有していればよく、その形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、発光素子の用途、目的に応じて、公知の電極材料の中から適宜選択することができる。前述のごとく、陽極は、通常透明陽極として設けられる。
陰極は、通常、有機化合物層に電子を注入する電極としての機能を有していればよく、その形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、発光素子の用途、目的に応じて、公知の電極材料の中から適宜選択することができる。
アルミニウムを主体とする材料とは、アルミニウム単独、アルミニウムと0.01質量%〜10質量%のアルカリ金属又はアルカリ土類金属との合金若しくはこれらの混合物(例えば、リチウム−アルミニウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金など)をいう。
また、陰極と前記有機化合物層との間に、アルカリ金属又はアルカリ土類金属のフッ化物、酸化物等による誘電体層を0.1nm〜5nmの厚みで挿入してもよい。この誘電体層は、一種の電子注入層と見ることもできる。誘電体層は、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等により形成することができる。
また、陰極は、透明であってもよいし、不透明であってもよい。なお、透明な陰極は、陰極の材料を1nm〜10nmの厚さに薄く成膜し、更にITOやIZO等の透明な導電性材料を積層することにより形成することができる。
本発明における有機化合物層について説明する。
本発明の有機電界発光素子は、発光層を含む少なくとも一層の有機化合物層を有しており、有機発光層以外の他の有機化合物層としては、前述したごとく、正孔輸送層、電子輸送層、電荷ブロック層、正孔注入層、電子注入層等の各層が挙げられる。
有機発光層は、電界印加時に、陽極、正孔注入層、又は正孔輸送層から正孔を受け取り、陰極、電子注入層、又は電子輸送層から電子を受け取り、正孔と電子の再結合の場を提供して発光させる機能を有する層である。
本発明における発光層は、発光材料のみで構成されていても良く、ホスト材料と発光材料の混合層とした構成でも良い。発光材料は蛍光発光材料でも燐光発光材料であっても良く、ドーパントは1種であっても2種以上であっても良い。ホスト材料は電荷輸送材料であることが好ましい。ホスト材料は1種であっても2種以上であっても良く、例えば、電子輸送性のホスト材料とホール輸送性のホスト材料を混合した構成が挙げられる。さらに、発光層中に電荷輸送性を有さず、発光しない材料を含んでいても良い。
また、発光層は1層であっても2層以上であってもよく、それぞれの層が異なる発光色で発光してもよい。
遷移金属原子としては、特に限定されないが、好ましくは、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、タングステン、レニウム、オスミウム、イリジウム、及び白金が挙げられ、より好ましくは、レニウム、イリジウム、及び白金である。
ランタノイド原子としては、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテシウムが挙げられる。これらのランタノイド原子の中でも、ネオジム、ユーロピウム、及びガドリニウムが好ましい。
Photophysics of Coordination Compounds」
Springer−Verlag社1987年発行、山本明夫著「有機金属化学−基礎と応用−」裳華房社1982年発行等に記載の配位子などが挙げられる。
具体的な配位子としては、好ましくは、ハロゲン配位子(好ましくは塩素配位子)、含窒素ヘテロ環配位子(例えば、フェニルピリジン、ベンゾキノリン、キノリノール、ビピリジル、フェナントロリンなど)、ジケトン配位子(例えば、アセチルアセトンなど)、カルボン酸配位子(例えば、酢酸配位子など)、一酸化炭素配位子、イソニトリル配位子、シアノ配位子であり、より好ましくは、含窒素ヘテロ環配位子である。上記錯体は、化合物中に遷移金属原子を一つ有してもよいし、また、2つ以上有するいわゆる複核錯体であってもよい。異種の金属原子を同時に含有していてもよい。
正孔注入層、正孔輸送層は、陽極又は陽極側から正孔を受け取り陰極側に輸送する機能を有する層である。正孔注入層、正孔輸送層は、具体的には、カルバゾール誘導体、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン化合物、芳香族ジメチリディン系化合物、ポルフィリン系化合物、有機シラン誘導体、カーボン、フェニルアゾールやフェニルアジンを配位子に有するIr錯体に代表される各種金属錯体等を含有する層であることが好ましい。
正孔注入層、正孔輸送層の厚さは、駆動電圧を下げるという観点から、各々500nm以下であることが好ましい。
正孔輸送層の厚さとしては、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜200nmであるのが更に好ましい。また、正孔注入層の厚さとしては、0.1nm〜200nmであるのが好ましく、0.5nm〜200nmであるのがより好ましく、1nm〜200nmであるのが更に好ましい。
正孔注入層、正孔輸送層は、上述した材料の1種又は2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
電子注入層、電子輸送層は、陰極又は陰極側から電子を受け取り陽極側に輸送する機能を有する層である。電子注入層、電子輸送層は、具体的には、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、フルオレノン誘導体、アントラキノジメタン誘導体、アントロン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、カルボジイミド誘導体、フルオレニリデンメタン誘導体、ジスチリルピラジン誘導体、ナフタレン、ペリレン等の芳香環テトラカルボン酸無水物、フタロシアニン誘導体、8−キノリノール誘導体の金属錯体やメタルフタロシアニン、ベンゾオキサゾールやベンゾチアゾールを配位子とする金属錯体に代表される各種金属錯体、有機シラン誘導体、等を含有する層であることが好ましい。
電子輸送層の厚さとしては、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのが更に好ましい。また、電子注入層の厚さとしては、0.1nm〜200nmであるのが好ましく、0.2nm〜100nmであるのがより好ましく、0.5nm〜50nmであるのが更に好ましい。
電子注入層、電子輸送層は、上述した材料の1種又は2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
正孔ブロック層は、陽極側から発光層に輸送された正孔が、陰極側に通りぬけることを防止する機能を有する層である。本発明において、発光層と陰極側で隣接する有機化合物層として、正孔ブロック層を設けることができる。
正孔ブロック層を構成する有機化合物の例としては、BAlq等のアルミニウム錯体、トリアゾール誘導体、BCP等のフェナントロリン誘導体、等が挙げられる。
正孔ブロック層の厚さとしては、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのが更に好ましい。
正孔ブロック層は、上述した材料の1種又は2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
本発明の有機電界発光素子において、有機化合物層を構成する各層は、蒸着法やスパッタ法等の乾式製膜法、転写法、印刷法等いずれによっても好適に形成することができる。
本発明の有機電界発光素子において、パターニング方法として、従来公知の手段を用いることができるが、有機化合物層を構成する少なくとも1層は、レーザー転写法によってパターニングされる。
レーザー転写法の工程は、(1)ドナーシートの作製工程:フィルム上に少なくとも電磁波を吸収し熱に変換する層とその上に有機電界発光材料を含む転写層を形成する工程、(2)前記ドナーシートの前記転写層面側を基板の画素を形成する面に接触させる工程、および(3)前記ドナーシートを選択的にレーザー照射し、前記転写層を熱溶融させて前記基板上に前記有機電界発光材料を転写させる工程を含む。
米国特許第5,998,085号には、発光物質をレーザー転写法により転写して該発光物質のパターンを作製する技術が開示されている。レーザー転写は、単一モードのNd:YAGレーザーを用いて平面スキャニングにより行われる。実施例によれば、スキャニングは直流ガルバノメータで行われ、f−θレンズを用いて画像面に焦点あわせされ、8ワットで140μm×140μmのレーザースポットサイズが印可される。受像基板にはガラス基板が用いられ、真空状態下でドナーシートと重ね合わされた状態でレーザー照射される。ドナーシートとしては、ポリエステルフィルムなどの上に、順にカーボンブラックなどの光熱変換材料の塗布層、保護中間層、および発光材料層を有している。転写されたガラス基板にUV光を当てると発光材料が発光し、転写された発光材料のパターンを視覚的に観察される。米国特許第5,998,085号には、有機EL素子のパターニング、あるいは有機EL素子および駆動TFTを備えた有機EL表示装置についての記載およびその示唆は記載されていない。
本発明において、有機EL素子全体は、保護層によって保護されていてもよい。
保護層に含まれる材料としては、水分や酸素等の素子劣化を促進するものが素子内に入ることを抑止する機能を有しているものであればよい。
その具体例としては、In、Sn、Pb、Au、Cu、Ag、Al、Ti、Ni等の金属、MgO、SiO、SiO2、Al2O3、GeO、NiO、CaO、BaO、Fe2O3、Y2O3、TiO2等の金属酸化物、SiNx、SiNxOy等の金属窒化物、MgF2、LiF、AlF3、CaF2等の金属フッ化物、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルメタクリレート、ポリイミド、ポリウレア、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリジクロロジフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレンとジクロロジフルオロエチレンとの共重合体、テトラフルオロエチレンと少なくとも1種のコモノマーとを含むモノマー混合物を共重合させて得られる共重合体、共重合主鎖に環状構造を有する含フッ素共重合体、吸水率1%以上の吸水性物質、吸水率0.1%以下の防湿性物質等が挙げられる。
さらに、本発明の有機電界発光素子は、封止容器を用いて素子全体を封止してもよい。
また、封止容器と発光素子の間の空間に水分吸収剤又は不活性液体を封入してもよい。水分吸収剤としては、特に限定されることはないが、例えば、酸化バリウム、酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化カルシウム、硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、五酸化燐、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化銅、フッ化セシウム、フッ化ニオブ、臭化カルシウム、臭化バナジウム、モレキュラーシーブ、ゼオライト、及び酸化マグネシウム等を挙げることができる。不活性液体としては、特に限定されることはないが、例えば、パラフィン類、流動パラフィン類、パーフルオロアルカンやパーフルオロアミン、パーフルオロエーテル等のフッ素系溶剤、塩素系溶剤、及びシリコーンオイル類が挙げられる。
本発明の有機電界発光素子の駆動方法については、特開平2−148687号、同6−301355号、同5−29080号、同7−134558号、同8−234685号、同8−241047号の各公報、特許第2784615号、米国特許5828429号、同6023308号の各明細書、等に記載の駆動方法を適用することができる。
本発明の有機EL表示装置は、少なくとも有機電界発光素子と該有機電界発光素子に電流を供給する駆動TFTを備えた有機EL表示装置である。
好ましくは、本発明における有機電界発光素子の基板と駆動TFTの基板は共に可撓性樹脂基板であり、より好ましくは共通の基板上に配されている。
好ましくは、駆動TFTのドレイン電極と有機EL素子の電極、例えば陽極とが同一材料であって、同一工程で形成されたものである。好ましくは、ドレイン電極および有機EL素子陽極が酸化インジウム錫である。
好ましくは、有機EL素子の画素電極の周縁部上に絶縁膜が形成されている。より好ましくは、該絶縁膜と駆動TFTの絶縁膜が同一材料であって、同一工程で形成されたものである。
従って、本発明における有機電界発光素子と駆動TFTは、それらの構成材料の一部が同一の材料および同一の工程で形成されるのが好ましく、それによって、製造工程が単純・簡略化され、電極の接続不良による短絡などの故障が減少し、絶縁膜が均一に充分な絶縁性能をもって形成できる。
図1は本発明の有機EL表示装置の駆動TFT100と有機EL素子10の構成を示す概念図である。基板1は可撓性支持体であって、PENなどのプラスチックフィルムであり、絶縁性とするために表面に基板絶縁層2を有する。その上に、駆動TFT部100およびスイッチングTFT部200にゲート電極101を有し、さらにゲート絶縁膜102がTFTおよび有機EL素子全体にわたって設けられ、ゲート絶縁膜102の一部には電気的接続のためにコネクションホールが開けられている。駆動TFTおよびスイッチングTFT部分に本願における活性層・抵抗層103が設けられ、その上にソース電極104及びドレイン電極105が設けられる。ドレイン電極105と有機EL素子10の画素電極(陽極)3とは、連続した一体であって、同一材料で同一工程で形成される。スイッチングTFT200のドレイン電極と駆動TFT100は、コネクション電極201によってコネクションホールで電気的に接続される。さらに、画素電極部の有機EL素子が形成される部分を除いて、全体が絶縁膜4で覆われる。画素電極部の上に、発光層を含む有機層5および陰極6が設けられ有機EL素子10が形成される。本発明おいては、有機層5の少なくとも1層は、レーザー転写法によりパターニングされ、好ましくは少なくとも発光層を含む有機層がレーザー転写法によりパターニングされる。図1において例示されている構成では、正孔注入層7はパターニングされず、その上に順に、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、および電子注入層を含む有機層がレーザー転写法によりパターニングされている。
本発明の有機EL表示装置は、携帯電話ディスプレイ、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、コンピュータディスプレイ、自動車の情報ディスプレイ、TVモニター、あるいは一般照明を含む広い分野で幅広い分野で応用される。
1.有機EL表示装置の作製
図1に示す構成の有機EL表示装置1を作製した。
1)基板絶縁膜形成
5インチ×5インチの大きさのポリエチレンナフタレート(PENと略称する)フイルム上に、SiONをスパッタリングにより500nmに蒸着し、基板絶縁膜を形成した。
上記基板を洗浄後、Moをスパッタリングにより100nmに蒸着した。次にフォトレジストを塗布し、その上にフォトマスクを重ね、それを通して露光し、加熱により未露光部を硬化させ、続くアルカリ現像液による処理により未硬化のレジストを除去した。次にエッチング液を作用させ、硬化フォトレジストで被覆されていない部分の電極部を溶解し除去した。最後にフォトレジストを剥離してパター二ング工程を終了した。パターニングされたゲート電極および走査電線が形成された。
Moのスパッタリング条件:DCマグネトロンスパッタ装置により、DCパワー380W、スパッタリングガス流量Ar=12sccmであった。
露光条件:5sec.(超高圧水銀ランプのg線、100mJ/cm2相当)
現像条件
現像液NMD−3(東京応化(株)製):30sec.(浸漬)+30sec.(攪拌)
リンス:純水超音波洗浄、1min.2回
ポストべーク:120℃、30min.
エッチング条件:エッチング液、混酸(硝酸/りん酸/酢酸)
レジスト剥離条件:剥離液−104(東京応化(株)製)、5min.(浸漬)2回
洗浄:IPA超音波で5min.2回、純水超音波洗浄を5min.
乾燥:N2ブローおよび120℃でべーク1h。
続いて、SiO2をスパッタリングにより200nmに成膜し、ゲート絶縁膜を形成した。
ゲート絶縁膜の上に、順次、高電気伝導度のIGZO膜(活性層)10nmと低電気伝導度のIGZO膜(抵抗層)40nmをスパッタリングにより成膜した。続いて、フォトレジスト法によるパター二ング工程を行うことにより活性層および抵抗層を形成した。
低電気伝導度のIGZO膜スパッタリング条件:RFマグネトロンスパッタリング装置を用いて、InGaZnO4の組成を有する多結晶焼結体をターゲットとして、DCパワー200W、スパッタリングガス流量Ar/O2=12.0/1.6sccmで行った。
上記活性層および抵抗層の形成に続いて、酸化インジウム錫(ITOと略記)をスパッタリングにより40nmに成膜した。続いて、上記のゲート電極のパターニングと同様のフォトレジスト法によりパター二ング工程を行うことにより、ソース・ドレイン電極および画素電極を形成した。
続いてゲート電極のパターニングにおけると同様にフォトレジスト法によるパターニング工程を行い、コンタクトホール形成部分以外をフォトレジストで保護した後、エッチング液としてバッファード・フッ酸を用いてゲート絶縁膜に穴を開け、ゲート電極を露出させた。続いてゲート電極のパターニングにおけると同様にフォトレジストを除去し、コンタクトホールを形成した。
続いて、Moをスパッタリングにより200nmに成膜した。
Moのスパッタリング条件:上記ゲート電極形成工程におけるスパッタリング条件と同じである。
続いて、上記のゲート電極のパターニングと同様のフォトレジスト法によりパター二ング工程を行うことにより、コネクション電極および共通電線・信号電線を形成した。
続いて、感光性ポリイミド膜2μmを塗布し、フォトレジスト法によりパターニングして絶縁膜を形成した。
塗布およびパター二ング工程条件は下記の通りである。
塗布条件:スピンコート1000rpm30sec.
露光条件:20sec.(超高圧水銀ランプのg線を用いて、400mJ/cm2相当のエネルギー)
現像条件
現像液:NMD−3(東京応化(株)製)、1min.(浸漬)+1min.(攪拌)
リンス:純水超音波洗浄、1min.2回+5min.1回+N2ブロー
ポストべーク:120℃で1h。
<正孔注入層>
酸素プラズマ処理を行ったTFT基板上に、4,4’,4”−トリス(2−ナフチルフェニルアミノ)トリフェニルアミン(2−TNATAと略記する)を抵抗加熱真空蒸着により厚み140nmに蒸着した。
酸素プラズマ条件:O2流量=10sccm、RFパワー200W、処理時間1min。
以下に説明するレーザー転写法により形成した。
《ドナーシートの作製》
厚み100μmのポリエステルフィルムの上に、カーボンブラックを水分散液より塗布し、乾燥して、波長1064nmでの透過濃度約1.2を有する光熱変換層を形成する。
その上に下記中間層を塗布した。
中間層の組成:45.0質量%Neorad NR−440(Zeneca Resins社製)/0.90質量%Duracure 1173(Ciba−Geigy社製)/54.1重量%水溶液。
電子注入層:LiF、厚み1nm。
電子輸送層:トリス(8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム(Alq3と略記する)、厚み20nm。
正孔ブロック層:bis−(2−methyl−8−quinonylphenolate)aluminium(BAlqと略記する)、厚み10nm。
発光層:CBPおよび白金錯体BをCBPに対して5質量%含有する層、厚み20nm。
正孔輸送層:N,N’−ジナフチル−N,N’−ジフェニル−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミン(α−NPDと略記する)、厚み10nm。
得られたドナーシートと上記有機EL素子をドナーシートの転写層面と有機EL素子の正孔注入層面とが接触するように重ね合わせて、真空状態下でドナーシートのポリエステルフィルムを通してレーザー照射した。
レーザー照射装置は、単一モードのNd:YAGレーザーを用いた平面スキャニング装置である。140μm×140μmのレーザースポットサイズで印可し、200ppiの画素を作製した。
抵抗加熱真空蒸着法によりAl、厚み200nmの陰極を形成した。
有機EL素子を設けたTFT基板上に、封止膜として2μmのSiNX膜をプラズマCVD(PECVD)により成膜した。さらに、封止膜の上に、保護フイルム(PENフィルムのSiONを50nm蒸着したもの)を熱硬化型エポキシ樹脂接着剤により接着(90℃,3h.)した。
以上の工程より作製した有機EL表示装置は、輝度300cd/m2で発光させると、発光ムラが無く、良好な発光面状が得られた。
実施例1において、TFTを図5に示すトップゲート型TFTに変更した以外は実施例1と同様にして、有機EL表示装置2を作製した。
実施例1と同様に評価した結果、実施例1と同様に、発光ムラが無く、良好な発光面状が得られた。
10:有機EL素子
100:駆動TFT
200:スイッチングTFT
1:基板
2:基板絶縁膜
3:画素電極(陽極)
4:絶縁膜
5:有機層
6:陰極
7:正孔注入層
8:発光層を含む有機層
101:ゲート電極
102:ゲート絶縁膜
103:活性層・抵抗層
104:ソース電極
105:ドレイン電極
201:コネクション電極
81:有機EL素子
82:陰極
83:駆動TFT
84:スイッチングTFT
85:コンデンサー
86:共通電線
87:信号電線
88:走査電線
TFT
51、61:基板
52、62:ゲート電極
53、63:ゲート絶縁膜
54−1、64−1:活性層
54−2、64−2:抵抗層
55−1、65−1:ソース電極
55−2、65−2:ドレイン電極
56、66:絶縁層
Claims (16)
- 少なくとも駆動TFT、および該駆動TFTと同一基板上に有機電界発光素子よりなる画素がパターニング形成された有機電界発光表示装置であり、前記駆動TFTは、少なくとも基板、ゲート電極、ゲート絶縁膜、活性層、ソース電極、及びドレイン電極を有し、前記活性層と前記ソース電極及び前記ドレイン電極の少なくとも一方との間に抵抗層を有する駆動TFTであり、且つ前記画素がレーザー転写法によりパターニング形成されたものであることを特徴とする有機電界発光表示装置。
- 前記抵抗層は、前記活性層よりも電気伝導度が小さいことを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光表示装置。
- 前記活性層が前記ゲート絶縁膜と接し、前記抵抗層が前記ソース電極及び前記ドレイン電極の少なくとも一方と接することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の有機電界発光表示装置。
- 前記抵抗層の膜厚が前記活性層の膜厚より厚いことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の有機電界発光表示装置。
- 前記抵抗層と前記活性層との間の電気伝導度が連続的に変化していることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の有機電界発光表示装置。
- 前記活性層および抵抗層が酸化物半導体を含有することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の有機電界発光表示装置。
- 前記酸化物半導体がアモルファス酸化物半導体であることを特徴とする請求項6に記載の有機電界発光表示装置。
- 前記活性層の酸素濃度が前記抵抗層の酸素濃度より低いことを特徴とする請求項6または請求項7に記載の有機電界発光表示装置。
- 前記酸化物半導体がIn、GaおよびZnからなる群より選ばれる少なくとも1種若しくはこれらの複合酸化物を含むことを特徴とする請求項6〜請求項8のいずれか1項に記載の有機電界発光表示装置。
- 前記酸化物半導体が前記InおよびZnを含有し、前記抵抗層のZnとInの組成比(Inに対するZnの比率Zn/Inで表す)が前記活性層の組成比Zn/Inより大きいことを特徴とする請求項9に記載の有機電界発光表示装置。
- 前記活性層の電気伝導度が10−4Scm−1以上102Scm−1未満であることを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載の有機電界発光表示装置。
- 前記抵抗層の電気伝導度に対する前記活性層の電気伝導度の比率(前記活性層の電気伝導度/前記抵抗層の電気伝導度)が、102以上108以下であることを特徴とする請求項1〜請求項11のいずれか1項に記載の有機電界発光表示装置。
- 前記基板が可撓性樹脂基板であることを特徴とする請求項1〜請求項12のいずれか1項に記載の有機電界発光表示装置。
- 前記画素が200ppi以上の高精細画素であることを特徴とする請求項1〜請求項13のいずれか1項に記載の有機電界発光表示装置。
- 少なくとも駆動TFT、および該駆動TFTと同一基板上に有機電界発光素子よりなる画素をパターニングする有機電界発光表示装置のパターニング方法であって、前記駆動TFTは、少なくとも基板、ゲート電極、ゲート絶縁膜、活性層、およびソース・ドレイン電極を有し、前記活性層と前記ソース電極及び前記ドレイン電極の少なくとも一方との間に抵抗層を有する駆動TFTであり、且つ前記画素のパターニング方法が、少なくとも電磁波を吸収し熱に変換する層を含むドナーシートとその上に有機電界発光材料を含む転写層を形成する工程、前記ドナーシートの前記転写層面側を前記基板の前記画素を形成する面に接触させる工程、および前記ドナーシートを選択的にレーザー照射し、前記転写層を熱溶融させて前記基板上に前記有機電界発光材料を転写させる工程を含むことを特徴とする有機電界発光表示装置のパターニング方法。
- 前記画素が200ppi以上の高精細画素であることを特徴とする請求項15に記載の有機電界発光表示装置のパターニング方法。
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