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JP2008274119A - 硬化性組成物 - Google Patents

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JP2008274119A JP2007119435A JP2007119435A JP2008274119A JP 2008274119 A JP2008274119 A JP 2008274119A JP 2007119435 A JP2007119435 A JP 2007119435A JP 2007119435 A JP2007119435 A JP 2007119435A JP 2008274119 A JP2008274119 A JP 2008274119A
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Hitoshi Tamai
仁 玉井
Yoshiki Nakagawa
佳樹 中川
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Kaneka Corp
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Abstract

【課題】 本発明は、十分な作業時間を確保しながら、必要時には速硬化させることが可能で、硬化物の耐熱性、耐ブレークオイル性、耐不凍液性に優れる、架橋性シリル基を末端に有するビニル系重合体を含有する硬化性組成物の提供を目的とする。
【解決手段】
以下の2成分:架橋性シリル基を平均して少なくとも一個、末端に有するビニル系重合体(I)、及び、光酸発生剤または光塩基発生剤(II)を含有することを特徴とする硬化性組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は硬化性組成物に関する。さらに詳しくは、架橋性シリル基を平均して少なくとも1個、末端に有するビニル系重合体(I)、及び、光酸発生剤または光塩基発生剤(II)を含有し、その硬化物がJIS K 2233に規定される自動車用非鉱物系ブレーキ液およびJIS K 2234に規定される不凍液(LLC)浸漬時の耐膨張性を有することを特徴とする硬化性組成物に関する。
自動車用のシール材には、従来定形ガスケットが多く使用されていた。しかし、近年製造時の省エネルギー化、省工程化を目的に加熱、光により硬化が可能な液状ガスケットが使用される様になって来ている。特に、エンジンオイル、ブレーキオイル、トランスミッションオイル、不凍液等の液状媒体のシール用を目的に、液状ガスケットの材料として、シリコーン、ラジカル硬化型のオリゴマーが使用されている。液状ガスケットの材料としては耐熱性の面から特に、シリコーンが優れているが、常温硬化および加熱硬化用のものが中心で、コスト面等で光硬化用のものは実用化に至っていないのが現状である。光硬化用の反応性樹脂(オリゴマー)としては、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート等があるが、耐熱性、柔軟性の点で上記の様な用途の要求性能を必ずしも満足していないのが現状である。特に、ブレーキフルード、不凍液(以下LLCと称す。)に対するシール性の要求は厳しく、光硬化材料の中では耐シール性、耐熱性を満足する液状ガスケット材料がない状態である。上記の光硬化用の反応性樹脂の耐シール性が不十分な原因としては、ラジカル硬化性の官能基とポリマー(オリゴマー)主鎖を繋ぐ、エステル結合の加水分解が推測される。官能基末端と主鎖を繋ぐ部分にエステル結合を有さない反応性ポリマーとして、架橋性シリル基を末端に有するビニル系重合体からなる硬化性組成物は、一般に室温で、空気中あるいは含有する湿分で硬化するものが知られている(特許文献1から特許文献11)。しかし、これらを用いた硬化性組成物の硬化速度は一般に遅い場合が多く、触媒活性等により硬化速度を早くした場合、可使時間が短くなり、塗工作業が困難になることがある。
同様のビニル系重合体で、(メタ)アクリロイル基等のラジカル重合性基を末端に有するポリマーの活性エネルギー線硬化性組成物が最近報告されている。(特許文献12から特許文献17)。しかし、これらを用いた硬化性組成物でも、ポリマー末端に(メタ)アクリロイル基等の官能基を導入するために、多くの場合、エステル結合等の比較的弱い結合を介する必要があり、ブレーキフルード、LLCによりこのような結合が切断されるか可能性があり、シール材としての使用には懸念があった。また、それ以外に、硬化時の未露光部分に未硬化部分が発生したり、酸素による硬化阻害により表面が未硬化になる問題がある。
一方、架橋性シリル基が酸によって架橋することは古くから知られており、同様の反応を利用して、架橋性シリル基を有する化合物に、光酸発生剤を添加して活性エネルギー線硬化させることも知られている(特許文献18から21および非特許文献1)。
多くの場合、光酸発生剤を添加して活性エネルギー線硬化させる架橋性シリル基を有する化合物は低分子量化合物であるが、架橋性シリル基を有する重合体の例も最近報告されている(特許文献22)。この重合体としては、ポリアクリレートのビニル系重合体も示されているが、末端に架橋性シリル基を有するものはなく、基本的にビニル系重合体はフリーラジカル重合により製造されているため、精密な構造制御はされていない。精密な構造制御がされていないと粘度が高くなったり、良好なゴム弾性の発現が困難になる。
末端に架橋性シリル基を有するポリエーテルについて同様の光酸発生剤添加活性エネルギー線硬化の報告がある(特許文献23参照)。しかし、ポリエーテルは、一般に酸、アルカリ、塩類に弱い欠点がある。更に、硬化物の耐熱性、耐候性、耐薬品性も高くはない。
更に、末端に加水分解シリル基を有する有機重合体を光酸・塩基発生剤を用いて光硬化させる報告はあるが(特許文献24参照)、塗料、インク、建築用シーリング材、表面保護材、接着剤、コーティング材、表面処理剤に適しているもので、自動車用液状媒体のシール、液状ガスケットに適用できるとの具体的記載はない。
特開平09−272714号公報 特開平11−005815号公報 特開平11−043512号公報 特開平11−080571号公報 特開平11−116617号公報 特開平11−130931号公報 特開平12−086999号公報 特開平12−191912号公報 特開2000−038404号公報 特開2000−044626号公報 特開2000−072804号公報 特開2000−072816号公報 特開平12−136211号公報 特開平12−095826号公報 特開2001−055551号公報 特開2000−154205号公報 特開2000−186112号公報 特開2000−1648号公報 特開2000−169755号公報 特開2000−171604号公報 特開2000−298352号公報 特表2001−515533号公報 WO2002/083764 特許第3707975号 Radiation Curing in Polymer Science and Technology, vol2, Elsevier Applied Science, L ondon, 1993
このように、これまで液状ガスケットあるいは液状シール材が適用困難であった部位へも適用し得るような組成物およびそれを用いた硬化物の工業的実用化が望まれている。
そこで、本発明の目的は、十分な作業時間を確保しながら、必要時には速硬化させることが可能で、硬化物の耐ブレーキフルード性、耐LLC、耐熱性、耐油性、耐候性、機械物性、接着性等に優れた、特に液状ガスケットあるいは液状シール材に用いられ得る硬化組成物を提供することにある。
本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、以下に示す、架橋性シリル基を末端に有するビニル系重合体および光照射による酸または塩基発生剤を含む硬化性組成物およびその硬化物により、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、平均して少なくとも1個の架橋性シリル基を末端に有するビニル系重合体(I)、および光照射により酸または塩基を発生する化合物(II)を含有する硬化性組成物であって、硬化後の硬化物が、JIS K 2233に規定される自動車用非鉱物系ブレーキ液およびJIS K 2234に規定される不凍液を用いたJIS K 6258の浸漬試験において、耐膨張性を有することを特徴とする硬化性組成物に関する。
上記硬化性組成物は、硬化後の硬化物が、上記JIS K 6258の浸漬試験において、液浸漬前後での質量および体積変化率が50%以下の耐膨張性を有し得る。
上記架橋性シリル基は、一般式(1)で表され得る:
−[Si(R2−b(Y)O]−Si(R3−a(Y)(1)
(式中、RおよびRは、同一若しくは異なって、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基、または(R′)SiO−で表されるトリオルガノシロキシ基を示し(式中、R′は炭素数1〜20の1価の炭化水素基を示す。複数のR′は同一であってもよく又は異なっていてもよい);RまたはRがそれぞれ2個以上存在するとき、それらは同一であっても、異なっていてもよく;Yは水酸基または加水分解性基を示し;Yが2個以上存在するとき、それらは同一であっても、異なっていてもよく;aは0、1、2または3を示し;bは0、1、または2を示し;mは0〜19の整数を示し、ただし、a+mb≧1であることを満足する。)
上記ビニル系重合体(I)の分子量分布は、1.8未満であり得る。
上記ビニル系重合体(I)の主鎖は、(メタ)アクリル系重合体であり得る。
上記(メタ)アクリル系重合体は、アクリル系重合体、特にアクリル酸エステル系重合体であり得る。
上記ビニル系重合体(I)の主鎖は、リビングラジカル重合法により製造されたものであり得る。
上記ビニル系重合体(I)の主鎖は、原子移動ラジカル重合法により製造されたものであり得る。
上記ビニル系重合体(I)の数平均分子量は、3000以上であり得る。
上記ビニル系重合体(I)の主鎖は、ポリイソブチレン系重合体であり得る。
上記ビニル系重合体(I)の、一方の末端にある架橋性シリル基と、前記一方の末端と異なる位置にある架橋性シリル基との間の主鎖構造は、炭素−炭素結合のみ、または、炭素−炭素結合および炭素−ケイ素結合のみからなり得る。
上記光照射により酸または塩基を発生する化合物(II)は、スルホネートエステル類、オニウム塩類、およびカルボン酸エステル類からなる群から選択される酸を発生する化合物であり得る。
上記光照射により酸または塩基を発生する化合物(II)は、カルバメート類、アミド類、オキシムエステル類、αコバルト錯体類、およびイミダゾール類からなる群から選択される塩基を発生する化合物であり得る。
上記硬化性組成物は、さらに、エポキシ化合物および/またはオキセタン化合物(III)を含有し得る。
上記エポキシ化合物および/またはオキセタン化合物(III)は、芳香環を有さない化合物であり得る。
上記エポキシ化合物および/またはオキセタン化合物(III)は、分子中に架橋性シリル基を有する化合物であり得る。
上記硬化性組成物は、さらに、ラジカル重合性を有する炭素−炭素二重結合を持つ化合物を含有し得る。
上記硬化性組成物は、さらに、平均して少なくとも1個の架橋性アクリロイル基を末端に有するビニル系重合体(IV)を含有し得る。
上記架橋性アクリロイル基は、一般式(2)で表され得る。
−OC(O)C(R)=CH (2)
(式中、Rは水素原子又は炭素数1〜20の有機基を表わす)
上記ビニル系重合体(IV)の分子量分布は、1.8未満であり得る。
上記ビニル系重合体(IV)の主鎖は、(メタ)アクリル系重合体であり得る。
上記ビニル系重合体(IV)の主鎖は、アクリル系重合体、特にアクリル酸エステル系重合体であり得る。
上記ビニル系重合体(IV)の主鎖は、リビングラジカル重合法により製造されたものであり得る。
上記ビニル系重合体(IV)の主鎖は、原子移動ラジカル重合法により製造されたものであり得る。
上記ビニル系重合体(IV)の数平均分子量は、3000以上であり得る。
本発明の硬化性組成物は、さらに、分子量1000以下のトリアルコキシシラン化合物あるいはテトラアルコキシシラン化合物を含有し得る。
本発明の硬化性組成物は、さらに、錫系化合物を含有し得る。
本発明はまた、上記のいずれかに記載の硬化性組成物を用いてなる現場成形ガスケット用組成物に関する。
さらに本発明は、上記のいずれかに記載の硬化性組成物を用いてなるシール材用組成物に関する。
本発明はさらに、上記のいずれかに記載の硬化性組成物を用いてなる粘着剤または接着剤組成物に関する。
本発明は、上記のいずれかに記載の硬化性組成物を用いてなるポッティング剤用組成物またはコーティング剤用組成物に関する。
本発明は、上記のいずれかに記載の組成物に活性エネルギー線を照射して得られる硬化物に関する。
上記硬化物は、JIS K 6258の浸漬試験において、浸漬した前後での質量および体積、並びにJIS K 6251の引っ張り特性の破断時の強度および伸びの変化率が、すべて50%以下であり得る。
本発明の硬化性組成物は、十分な作業時間を確保しながら、必要時には速硬化させることが可能で、特に液状ガスケットあるいは液状シール材に適する。本発明の硬化性組成物を硬化して得られる硬化物は、耐熱性、耐油性、耐候性、機械物性、接着性等に優れている。
以下に本発明の硬化性組成物について詳述する。
<<ビニル系重合体(I)について>>
本発明の末端に架橋性シリル基を有するビニル系重合体(I)の例として、例えば、特開平11−080250、特開平11−005815、特開平11−116617、特開平11−080571、特開平11−130931、特開平11−100433、特開平11−116763、特開平9−272714号、および特開平9−272715号等 に開示される重合体を用いることができる。
また、末端に架橋性シリル基を有するビニル系重合体(I)は、特開平11−080249、特開平11−116606、および特開平11−080570などに開示されるような反応性末端を有するビニル系重合体に、架橋性シリル基を導入して得ることができる。
<主鎖>
本発明のビニル系重合体の主鎖を構成するビニル系モノマーとしては特に限定されず、各種のものを用いることができる。例示するならば、
(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸−n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸−n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸−tert−ブチル、(メタ)アクリル酸−n−ペンチル、(メタ)アクリル酸−n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸−n−ヘプチル、(メタ)アクリル酸−n−オクチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸トリル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸−2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸−3−メトキシブチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸2−アミノエチル、γ−(メタクリロイルオキシプロピル)トリメトキシシラン、(メタ)アクリル酸のエチレンオキサイド付加物、(メタ)アクリル酸トリフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2−トリフルオロメチルエチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロエチルメチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロエチルエチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロエチルパーフルオロブチルメチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロエチル−2−パーフルオロブチルエチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロエチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロメチル、(メタ)アクリル酸ジパーフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2,2−ジパーフルオロメチルエチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロメチルパーフルオロエチルメチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロメチル−2−パーフルオロエチルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロヘキシルメチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロヘキシルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロデシルメチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロデシルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロヘキサデシルメチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロヘキサデシルエチル等の(メタ)アクリル系モノマー;スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、クロルスチレン、スチレンスルホン酸及びその塩等の芳香族ビニル系モノマー;パーフルオロエチレン、パーフルオロプロピレン、フッ化ビニリデン等のフッ素含有ビニル系モノマー;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等のケイ素含有ビニル系モノマー;無水マレイン酸、マレイン酸、マレイン酸のモノアルキルエステル及びジアルキルエステル;フマル酸、フマル酸のモノアルキルエステル及びジアルキルエステル;マレイミド、メチルマレイミド、エチルマレイミド、プロピルマレイミド、ブチルマレイミド、ヘキシルマレイミド、オクチルマレイミド、ドデシルマレイミド、ステアリルマレイミド、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミド等のマレイミド系モノマー;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のアクリロニトリル系モノマー;アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド基含有ビニル系モノマー;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、安息香酸ビニル、桂皮酸ビニル等のビニルエステル類;エチレン、プロピレン、イソブチレン等のアルケン類;ブタジエン、イソプレン等の共役ジエン類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、塩化アリル、アリルアルコール等が挙げられる。これらは、単独で用いても良いし、複数を共重合させても構わない。
ビニル系重合体の主鎖が、(メタ)アクリル系モノマー、イソブチレン系モノマーから選ばれる少なくとも1つのモノマーを主として重合して製造されるものであることが好ましい。ここで「主として」とは、ビニル系重合体を構成するモノマー単位のうち30モル%以上、好ましくは50モル%以上が、上記モノマーであることを意味する。
なかでも、生成物の物性等から、(メタ)アクリル酸系モノマーが好ましい。本明細書において、(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸および/あるいはメタクリル酸を表す。より好ましくは、アクリル酸エステルモノマー及びメタクリル酸エステルモノマーであり、特に好ましくはアクリル酸エステルモノマーである。一般建築用等の用途においては配合物の低粘度、硬化物の低モジュラス、高伸び、耐候性、耐熱性等の物性が要求される点から、アクリル酸ブチルモノマーが更に好ましい。一方、自動車用途等の耐油性等が要求される用途においては、アクリル酸エチルを主とした共重合体が更に好ましい。このアクリル酸エチルを主とした重合体は耐油性に優れるが低温特性(耐寒性)にやや劣る傾向があるため、その低温特性を向上させるために、アクリル酸エチルの一部をアクリル酸ブチルに置き換えることも可能である。ただし、アクリル酸ブチルの比率を増やすに伴いその良好な耐油性が損なわれていくので、耐油性を要求される用途によってはその比率を80モル%以下にするのが好ましく、60モル%以下にするのがより好ましく、40モル%以下にするのが更に好ましく、30モル%以下にするのがもっとも好ましい。また、耐油性を損なわずに低温特性等を改善するために側鎖のアルキル基に酸素が導入されたアクリル酸2−メトキシエチルやアクリル酸2−エトキシエチル等を用いるのも好ましい。ただし、側鎖にエーテル結合を持つアルコキシ基の導入により耐熱性が劣る傾向にあるので、耐熱性が要求されるときには、その比率は60モル%以下にするのが好ましく、40モル%以下にするのが更に好ましい。各種用途や要求される目的に応じて、必要とされる耐油性や耐熱性、低温特性等の物性を考慮し、その比率を変化させ、適した重合体を得ることが可能である。例えば、限定はされないが耐油性や耐熱性、低温特性等の物性バランスに優れている例としては、アクリル酸エチル/アクリル酸ブチル/アクリル酸2−メトキシエチル(モル比で40〜50/20〜30/20〜30)の共重合体が挙げられる。また、本発明の組成物を粘着剤用途に使用する場合には、アクリル酸2−エチルヘキシル/アクリル酸ブチルを主とする重合体が好ましい。
なお、本発明のビニル系重合体にエポキシ樹脂/オキセタン樹脂を添加する場合において、その硬化性組成物を硬化させた時の硬化物を透明とするためには、該ビニル系重合体としてはエポキシ樹脂/オキセタン樹脂と相溶するものが好ましく、アクリル酸ブチルエステルホモポリマーよりも極性が高い重合体または共重合体が好適であり、該ビニル系重合体の主鎖が一般式(ア)で表される繰り返し単位構造を有する重合体または共重合体であることがより好ましい。
−[CH−CR(COOR")]− (ア)
(式中、Rは水素、又はメチル基、R"は、同一若しくは異なって、アルコキシアルキル基、または炭素数1〜3のアルキル基である。)
アクリル酸ブチルエステルホモポリマーよりも極性が高い重合体または共重合体には、特に限定はないが、アクリル酸ブチルと、アクリル酸ブチルよりも極性が高いモノマーとの共重合体などが挙げられる。ここで、アクリル酸ブチルよりも極性が高いモノマーとしては、例えば、アクリル酸エチル、アクリル酸2−メトキシエチルなどが挙げられる。例えば、アクリル酸エチル/アクリル酸ブチル/アクリル酸2−メトキシエチル(モル比で40〜50/20〜30/20〜30)の共重合体が各種エポキシ樹脂と相溶し易く、透明な硬化物を得易いため、好適である。
他のポリマー、例えば、変成シリコーン樹脂(架橋性シリル基を有するオキシアルキレン重合体)との相溶性を向上させるためにステアリル基やラウリル基等の長鎖のアルキル基を持ったモノマー等を共重合させても良い。特に限定はされないが、例えば、アクリル酸ステアリルやアクリル酸ラウリルを5〜30モル%共重合することで変成シリコーン樹脂との相溶性が非常に良好になる。それぞれのポリマーの分子量によって相溶性が変わるため、この共重合させるモノマーの比率はそれに応じて選択することが好ましい。また、その際には、ブロック共重合させても構わない。ブロック共重合させることで、少量で効果を発現する場合がある。
官能性シリル基を持ったビニル系重合体を含む硬化性組成物は、貯蔵により硬化性が遅くなる、つまり貯蔵安定性が悪くなることがある。このような場合には、例えば、アクリル酸メチルを共重合することにより、現象を抑制することが可能になる。また硬化物の強度を向上させたい場合にもアクリル酸メチルを共重合することが効果的である。共重合させるモノマーの比率は分子量に応じて選択してもよく、さらにブロック共重合させても構わない。
本発明においては、これらの好ましいモノマーを他のモノマーと共重合、更にはブロック共重合させ得る。その際は、これらの好ましいモノマーが重量比で40%以上含まれていることが好ましい。
本発明のビニル系重合体の分子量分布、すなわち、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)は、特に限定されない。なお、分子量分布が1.8未満、特に1.3以下が作業性の点から好ましい。本発明でのGPC測定においては、通常、移動相としてクロロホルムを用い、測定はポリスチレンゲルカラムにておこない、数平均分子量等はポリスチレン換算で求めることができる。
本発明におけるビニル系重合体の数平均分子量は特に制限はない。なお、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定した場合、500〜1,000,000、特に3,000〜50,000、更に好ましくは、10000以上が作業性、物性上の点から好ましい。また、当然ながら、分子量が小さい程、他の樹脂(各種重合体)と相溶し易く、かつ得られた硬化物は高モジュラス、低伸びの傾向を示し、逆に分子量が大きければその逆の傾向を示す。
<主鎖の合成法>
本発明における、ビニル系重合体の合成法は、限定はされず、フリーラジカル重合で合成しても構わないが、制御ラジカル重合が好ましく、リビングラジカル重合がより好ましく、原子移動ラジカル重合が特に好ましい。以下にこれらについて説明する。なお、イソブチレン系重合体は、リビングカチオン重合による調製が好ましい。
制御ラジカル重合
ラジカル重合法は、重合開始剤としてアゾ系化合物、過酸化物などを用いて、特定の官能基を有するモノマーとビニル系モノマーとを単に共重合させる「一般的なラジカル重合法」と、末端などの制御された位置に特定の官能基を導入することが可能な「制御ラジカル重合法」に分類できる。
一般的なラジカル重合法は、簡便であるが、特定の官能基を有するモノマーは確率的にしか重合体中に導入されないので、官能化率の高い重合体を得ようとした場合には、このモノマーをかなり大量に使う必要がある。またフリーラジカル重合であるため、分子量分布が広く粘度の高い重合体しか得られないという問題点もある。
制御ラジカル重合法は、特定の官能基を有する連鎖移動剤を用いて重合をおこなうことにより末端に官能基を有するビニル系重合体が得られる「連鎖移動剤法」と、重合生長末端が停止反応などを起こさずに生長することによりほぼ設計どおりの分子量の重合体が得られる「リビングラジカル重合法」とに分類することができる。
「連鎖移動剤法」は、官能化率の高い重合体を得ることが可能であるが、開始剤に対してかなり大量の特定の官能基を有する連鎖移動剤が必要である。また上記の「一般的なラジカル重合法」と同様、フリーラジカル重合であるため分子量分布が広く、粘度の高い重合体しか得られない場合もある。
これらの重合法とは異なり、「リビングラジカル重合法」は、重合速度が高く、ラジカル同士のカップリングなどによる停止反応が起こりやすいため制御の難しいとされるラジカル重合でありながら、停止反応が起こりにくく、分子量分布の狭い(Mw/Mnが1.1〜1.5程度)重合体が得られるとともに、モノマーと開始剤の仕込み比によって分子量は自由にコントロールすることができる。
従って「リビングラジカル重合法」は、分子量分布が狭く、粘度が低い重合体を得ることができる上に、特定の官能基を有するモノマーを重合体のほぼ任意の位置に導入することができるため、上記特定の官能基を有するビニル系重合体の製造方法としてはより好ましい。
なお、リビング重合とは狭義においては、末端が常に活性を持ち続けて分子鎖が生長していく重合のことをいうが、一般的および本明細書における定義では、末端が不活性化されたものと活性化されたものが平衡状態にありながら生長していく擬リビング重合も含まれる。
「リビングラジカル重合法」としては、たとえばジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカルソサエティー(J.Am.Chem.Soc.)、1994年、116巻、7943頁に示されるようなコバルトポルフィリン錯体を用いるもの、マクロモレキュールズ(Macromolecules)、1994年、27巻、7228頁に示されるようなニトロキシド化合物などのラジカルキャッピング剤を用いるもの、有機ハロゲン化物等を開始剤とし遷移金属錯体を触媒とする「原子移動ラジカル重合」(Atom Transfer Radical Polymerization:ATRP)などがあげられる。
「リビングラジカル重合法」の中でも、有機ハロゲン化物あるいはハロゲン化スルホニル化合物等を開始剤、遷移金属錯体を触媒としてビニル系モノマーを重合する「原子移動ラジカル重合法」は、上記の「リビングラジカル重合法」の特徴に加えて、官能基変換反応に比較的有利なハロゲン等を末端に有し、開始剤や触媒の設計の自由度が大きいことから、特定の官能基を有するビニル系重合体の製造方法としてはさらに好ましい。この原子移動ラジカル重合法としては、例えばMatyjaszewskiら、ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカルソサエティー(J.Am.Chem.Soc.)1995年、117巻、5614頁、マクロモレキュールズ(Macromolecules)1995年、28巻、7901頁,サイエンス(Science)1996年、272巻、866頁、WO96/30421号公報,WO97/18247号公報、WO98/01480号公報,WO98/40415号公報、あるいはSawamotoら、マクロモレキュールズ(Macromolecules)1995年、28巻、1721頁、特開平9−208616号公報、特開平8−41117号公報に記載の方法などが挙げられる。
本発明においては、重合方法として、リビングラジカル重合、特に原子移動ラジカル重合法が好ましい。
以下に各重合方法について詳細に説明する。まず、ビニル系重合体の製造に用いることができる制御ラジカル重合のうちの1つである連鎖移動剤(テロマー)を用いた重合としては、特に限定されないが、本発明に適した末端構造を有したビニル系重合体を得る方法に、次の2つの方法が例示される。
すなわち、特開平4−132706号公報に示されているようなハロゲン化炭化水素を連鎖移動剤として用いてハロゲン末端の重合体を得る方法と、特開昭61−271306号公報、特許2594402号公報、特開昭54−47782号公報に示されているような水酸基含有メルカプタンあるいは水酸基含有ポリスルフィド等を連鎖移動剤として用いて水酸基末端の重合体を得る方法である。
次に、リビングラジカル重合について説明する。
まず、ニトロキシド化合物などのラジカルキャッピング剤を用いる方法においては、一般に安定なニトロキシフリーラジカル(=N−O・)をラジカルキャッピング剤として用いる。このような化合物類としては、限定はされないが、具体的にはWO2007/029733公報段落[0055]記載の化合物が挙げられる。ニトロキシフリーラジカルの代わりに、ガルビノキシル(galvinoxyl)フリーラジカル等の安定なフリーラジカルを用いても構わない。
上記ラジカルキャッピング剤はラジカル発生剤と併用される。ラジカルキャッピング剤とラジカル発生剤との反応生成物が重合開始剤となって付加重合性モノマーの重合が進行すると考えられる。両者の併用割合は特に限定されるものではないが、ラジカルキャッピング剤1モルに対し、ラジカル発生剤0.1〜10モルが適当である。
ラジカル発生剤としては、種々の化合物を使用することができるが、重合温度条件下で、ラジカルを発生しうるパーオキシドが好ましい。このパーオキシドとしては、限定はされないが、WO2007/029733公報段落[0056]記載の化合物が挙げられる。特にベンゾイルパーオキシドが好ましい。さらに、パーオキシドの代わりにアゾビスイソブチロニトリルのようなラジカル発生性アゾ化合物等のラジカル発生剤も使用しうる。
Macromolecules 1995,28,P.2993で報告されているように、ラジカルキャッピング剤とラジカル発生剤を併用する代わりに、下記のようなアルコキシアミン化合物を開始剤として用いても構わない。
Figure 2008274119
アルコキシアミン化合物を開始剤として用いる場合、それが上図で示されているような水酸基等の官能基を有するものを用いると、末端に官能基を有する重合体が得られる。これを本発明の方法に利用すると、末端に官能基を有する重合体が得られる。
上記のニトロキシド化合物などのラジカルキャッピング剤を用いる重合で用いられるモノマー、溶媒、重合温度等の重合条件は、限定されないが、次に説明する原子移動ラジカル重合について用いるものと同様で構わない。
原子移動ラジカル重合
次に、本発明のリビングラジカル重合としてより好ましい原子移動ラジカル重合法について説明する。
この原子移動ラジカル重合では、有機ハロゲン化物、特に反応性の高い炭素−ハロゲン結合を有する有機ハロゲン化物(例えば、α位にハロゲンを有するカルボニル化合物や、ベンジル位にハロゲンを有する化合物)、あるいはハロゲン化スルホニル化合物等が開始剤として用いられる。具体的に例示するならば、WO2007/029733公報段落[0062] 記載の化合物が挙げられる。
原子移動ラジカル重合の開始剤として、重合を開始する官能基以外の官能基を有する有機ハロゲン化物又はハロゲン化スルホニル化合物を用いることもできる。このような場合、一方の主鎖末端に官能基を、他方の主鎖末端に原子移動ラジカル重合の生長末端構造を有するビニル系重合体が製造される。このような官能基としては、アルケニル基、架橋性シリル基、ヒドロキシル基、エポキシ基、アミノ基、アミド基等が挙げられる。
アルケニル基を有する有機ハロゲン化物としては限定されず、例えば、一般式(3)に示す構造を有するものが例示される。
C(X)−R−R−C(R)=CH (3)
(式中、Rは水素、またはメチル基、R、Rは水素、または、炭素数1〜20の1価のアルキル基、アリール基、またはアラルキル基、または他端において相互に連結したもの、Rは、−C(O)O−(エステル基)、−C(O)−(ケト基)、またはo−,m−,p−フェニレン基、Rは直接結合、または炭素数1〜20の2価の有機基で1個以上のエーテル結合を含んでいても良い、Xは塩素、臭素、またはヨウ素)
置換基RおよびRの具体例としては、水素、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられる。RとRは他端において連結して環状骨格を形成していてもよい。
一般式(3)で示される化合物は、特に限定はされず、公知の化合物が例示される(例えば、WO2007/029733公報段落[0065]〜[0069]記載の化合物)。
アルケニル基を有する有機ハロゲン化物としてはさらに一般式(4)で示される化合物が挙げられる。
C=C(R)−R−C(R)(X)−R−R (4)
(式中、R、R、R、R、Xは上記に同じ、Rは、直接結合、−C(O)O−(エステル基)、−C(O)−(ケト基)、または、o−,m−,p−フェニレン基を表す)
は直接結合、または炭素数1〜20の2価の有機基(1個以上のエーテル結合を含んでいても良い)であるが、直接結合である場合は、ハロゲンの結合している炭素にビニル基が結合しており、ハロゲン化アリル化物である。この場合は、隣接ビニル基によって炭素−ハロゲン結合が活性化されているので、RとしてC(O)O基やフェニレン基等を有する必要は必ずしもなく、直接結合であってもよい。Rが直接結合でない場合は、炭素−ハロゲン結合を活性化するために、RとしてはC(O)O基、C(O)基、フェニレン基が好ましい。
一般式(4)の化合物としては、特に限定はされず、公知の化合物が例示される(例えば、WO2007/029733公報段落[0070] 記載の化合物)。
アルケニル基を有するハロゲン化スルホニル化合物の具体例を挙げるならば、
o−,m−,p−CH=CH−(CH−C−SOX、o−,m−,p−CH=CH−(CH−O−C−SOX、(上記の各式において、Xは塩素、臭素、またはヨウ素、nは0〜20の整数)等である。
架橋性シリル基を有する有機ハロゲン化物としては特に限定されず、例えば一般式(5)に示す構造を有するものが例示される。
C(X)−R−R−C(H)(R)CH−[Si(R2−b(Y)O]−Si(R103−a(Y) (5)
(式中、R、R、R、R、R、Xは上記に同じ、R、R10は、いずれも炭素数1〜20のアルキル基、アリール基、アラルキル基、または(R’)SiO−(R’は炭素数1〜20の1価の炭化水素基であって、3個のR’は同一であってもよく、異なっていてもよい)で示されるトリオルガノシロキシ基を示し、RまたはR10が2個以上存在するとき、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。Yは水酸基または加水分解性基を示し、Yが2個以上存在するときそれらは同一であってもよく、異なっていてもよい。aは0,1,2,または3を、また、bは0,1,または2を示す。mは0〜19の整数である。ただし、a+mb≧1であることを満足するものとする)
一般式(5)の化合物は特に限定はされず、公知の化合物が例示される(例えば、WO2007/029733公報段落 [0072] 記載の化合物)。
上記架橋性シリル基を有する有機ハロゲン化物としてはさらに、一般式(6)で示される構造を有するものが例示される。
(R103−a(Y)Si−[OSi(R2−b(Y)−CH−C(H)(R)−R−C(R)(X)−R−R (6)(式中、R、R、R、R、R、R、R10、a、b、m、X、Yは上記に同じ)。例えば、WO2007/029733公報段落[0073]記載の構造を有するものが挙げられる。
ヒドロキシル基を持つ有機ハロゲン化物、またはハロゲン化スルホニル化合物としては特に限定はされず、公知の化合物が例示される(例えば、WO2007/029733公報段落 [0074] 記載の化合物)。
エポキシ基を持つ有機ハロゲン化物、またはハロゲン化スルホニル化合物としては特に限定されず、公知の化合物が例示される(例えば、WO2007/029733公報段落 [0075]記載の化合物)。
生長末端構造を1分子内に2つ以上有する重合体を得るためには、2つ以上の開始点を持つ有機ハロゲン化物、またはハロゲン化スルホニル化合物を開始剤として用いるのが好ましい。具体的に例示するならば、
Figure 2008274119
Figure 2008274119
(式中、Xは塩素、臭素、またはヨウ素、Rは水素原子または炭素数1〜20のアルキル基、アリール基、アラルキル基、nは1〜20の整数)
等が挙げられる。
原子移動ラジカル重合において用いられるビニル系モノマーとしては特に制約はなく、既に例示したものをすべて好適に用いることができる。
重合触媒として用いられる遷移金属錯体としては特に限定されないが、好ましくは周期律表第7族、8族、9族、10族、または11族元素を中心金属とする金属錯体である。更に好ましいものとして、0価の銅、1価の銅、2価のルテニウム、2価の鉄又は2価のニッケルの錯体が挙げられる。なかでも、銅の錯体が好ましい。1価の銅化合物を具体的に例示するならば、塩化第一銅、臭化第一銅、ヨウ化第一銅、シアン化第一銅、酸化第一銅、過塩素酸第一銅等である。銅化合物を用いる場合、触媒活性を高めるために2,2′−ビピリジル及びその誘導体、1,10−フェナントロリン及びその誘導体、テトラメチルエチレンジアミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、ヘキサメチルトリス(2−アミノエチル)アミン等のポリアミン等の配位子が添加される。好ましい配位子は、含窒素化合物であり、より好ましい配位子は、キレート型含窒素化合物であり、さらに好ましい配位子は、N,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジエチレントリアミンである。また、2価の塩化ルテニウムのトリストリフェニルホスフィン錯体(RuCl(PPh)も触媒として好適である。ルテニウム化合物を触媒として用いる場合は、活性化剤としてアルミニウムアルコキシド類が添加される。更に、2価の鉄のビストリフェニルホスフィン錯体(FeCl(PPh)、2価のニッケルのビストリフェニルホスフィン錯体(NiCl(PPh)、及び、2価のニッケルのビストリブチルホスフィン錯体(NiBr(PBu)も、触媒として好適である。
重合は無溶剤または各種の溶剤中で行なうことができる。溶剤の種類としては、WO2007/029733公報段落 [0082]記載のものが挙げられ、単独または2種以上を混合して用いることができる。
また、限定はされないが、重合は0℃〜200℃の範囲で行うことができ、好ましくは50〜150℃である。
本発明の原子移動ラジカル重合には、いわゆるリバース原子移動ラジカル重合も含まれる。リバース原子移動ラジカル重合とは、通常の原子移動ラジカル重合触媒がラジカルを発生させた時の高酸化状態、例えば、Cu(I)を触媒として用いた時のCu(II’)に対し、過酸化物等の一般的なラジカル開始剤を作用させ、その結果として原子移動ラジカル重合と同様の平衡状態を生み出す方法である(Macromolecules 1999,32,2872参照)。
<官能基>
架橋性シリル基の数
本発明のビニル系重合体(I)は、その分子末端に、架橋性シリル基が、平均して少なくとも1個以上有する。架橋性シリル基は、組成物の硬化性、及び硬化物の物性の観点から、分子中に平均して、好ましくは1.2個以上3.5個以下、さらに好ましくは1.4個以上2個以下存在する。
架橋性シリル基の位置
本発明のビニル系重合体(I)が有する架橋性シリル基は、分子末端に存在することにより、ゴム弾性に大きな影響を与える架橋点間分子量が大きくとれるため、硬化性組成物を硬化させてなる硬化物に良好なゴム的な性質を付与することができる。架橋性シリル基は、分子末端以外にも存在しても良いが、より好ましくは、全ての架橋性官能基は、分子鎖末端に存在する。
上記架橋性シリル基を分子鎖末端に少なくとも1個有するビニル系重合体、中でも(メタ)アクリル系重合体を製造する方法は、特公平3−14068号公報、特公平4−55444号公報、特開平6−211922号公報等に開示されている。しかしながらこれらの方法は上記「連鎖移動剤法」を用いたフリーラジカル重合法であるので、得られる重合体は、架橋性シリル基を比較的高い割合で分子鎖末端に有する一方で、Mw/Mnで表される分子量分布の値が一般に2以上と大きく、粘度が高くなる場合がある。従って、分子量分布が狭く、粘度の低いビニル系重合体であって、高い割合で分子鎖末端に架橋性シリル基を有するビニル系重合体を得る場合には、上記「リビングラジカル重合法」を用いることが好ましいが、限定されるものではない。
架橋性シリル基
本発明の架橋性シリル基としては、一般式(1);
−[Si(R2−b(Y)O]−Si(R3−a(Y) (1)
{式中、R、Rは、いずれも炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基、または(R’)SiO−(R’は炭素数1〜20の1価の炭化水素基であって、3個のR’は同一であってもよく、異なっていてもよい)で示されるトリオルガノシロキシ基を示し、R11またはR12が2個以上存在するとき、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。Yは水酸基または加水分解性基を示し、Yが2個以上存在するときそれらは同一であってもよく、異なっていてもよい。aは0,1,2,または3を、また、bは0,1,または2を示す。mは0〜19の整数である。ただし、a+mb≧1であることを満足するものとする。}
で表される基があげられる。
加水分解性基としては、たとえば、水素原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基、アルケニルオキシ基などの一般に使用されている基があげられる。これらのうちでは、アルコキシ基、アミド基、アミノオキシ基が好ましいが、加水分解性がマイルドで取り扱い易いという点から、アルコキシ基がとくに好ましい。アルコキシ基の中では炭素数の少ないものの方が反応性が高く、メトキシ基>エトキシ基>プロポキシ基…の順に反応性が低くなり、目的や用途に応じて選択できる。
加水分解性基や水酸基は、1個のケイ素原子に1〜3個の範囲で結合することができ、(a+Σb)は1〜5個の範囲が好ましい。加水分解性基や水酸基が架橋性シリル基中に2個以上結合する場合には、それらは同じであってもよいし、異なってもよい。架橋性シリル基を形成するケイ素原子は1個以上であるが、シロキサン結合などにより連結されたケイ素原子の場合には、20個以下であることが好ましい。とくに、一般式(7)
−Si(R3−a(Y) (7)
(式中、R、Yは前記と同じ、aは1〜3の整数)で表される架橋性シリル基が、入手が容易であるので好ましい。
なお、特に限定はされないが、硬化性を考慮するとaは2以上が好ましい。
このような架橋性シリル基を有するビニル系重合体は珪素原子1つあたり2つの加水分解性基が結合してなる加水分解性珪素基を有する重合体が用いられ得るが、接着剤の用途等や低温で使用する場合等、特に非常に速い硬化速度を必要とする場合、その硬化速度は充分ではなく、また硬化後の柔軟性を出したい場合には、架橋密度を低下させる必要があり、そのため架橋密度が充分でないためにべたつき(表面タック)が出てき得る。その際には、aが3であること(例えばトリメトキシ官能基)が好ましい。
また、aが3の基(例えばトリメトキシ官能基)は、2の基(例えばジメトキシ官能基)よりも硬化が速いが、貯蔵安定性や力学物性(伸び等)に関しては劣っている場合がある。硬化性と物性バランスをとるために、aが2の基(例えばジメトキシ官能基)と3の基(例えばトリメトキシ官能基)を併用してもよい。
例えば、aが2以上の場合、Yが同一であれば、aが多いほどYの反応性が高くなる。一方、Yを異なる基から選択し、aを調整することにより、硬化性や硬化物の機械物性等を制御することが可能であり、目的や用途に応じてYとaを選択できる。また、aが1のものは鎖延長剤として架橋性シリル基を有する重合体、具体的にはポリシロキサン系、ポリオキシプロピレン系、ポリイソブチレン系からなる少なくとも1種の重合体と混合して使用できる。このような組成とすることで、硬化前に低粘度、硬化後に高い破断時伸び性、低ブリード性、表面低汚染性、優れた塗料密着性を有する組成物とすることが可能である。
架橋性シリル基の導入法
以下に、本発明のビニル系重合体への架橋性シリル基の導入法について例示的に説明するが、これに限定されるものではない。
1つの例としては、WO2007/029733公報段落 [0093]〜[0134]に記載の方法を用いることができる。
具体的には、(A)アルケニル基を少なくとも1個有するビニル系重合体に架橋性シリル基を有するヒドロシラン化合物を、ヒドロシリル化触媒存在下に付加させる方法;(B)水酸基を少なくとも1個有するビニル系重合体に一分子中に架橋性シリル基とイソシアネート基を有する化合物のような、水酸基と反応し得る基を有する化合物を反応させる方法;(C)ラジカル重合によりビニル系重合体を合成する際に、1分子中に重合性のアルケニル基と架橋性シリル基を併せ持つ化合物を反応させる方法;(D)ラジカル重合によりビニル系重合体を合成する際に、架橋性シリル基を有する連鎖移動剤を用いる方法;
(E)反応性の高い炭素−ハロゲン結合を少なくとも1個有するビニル系重合体に1分子中に架橋性シリル基と安定なカルバニオンを有する化合物を反応させる方法;などが挙げられる。
(A)の方法で用いるアルケニル基を少なくとも1個有するビニル系重合体は種々の方法で得られる。以下に合成方法を例示するが、これらに限定されるわけではない。
(A−a)ラジカル重合によりビニル系重合体を合成する際に、1分子中に重合性のアルケニル基と重合性の低いアルケニル基を併せ持つ化合物を第2のモノマーとして反応させる。
なお、1分子中に重合性のアルケニル基と重合性の低いアルケニル基を併せ持つ化合物を反応させる時期に制限はないが、特にリビングラジカル重合で、ゴム的な性質を期待する場合には重合反応の終期あるいは所定のモノマーの反応終了後に、第2のモノマーとして反応させるのが好ましい。
(A−b)リビングラジカル重合によりビニル系重合体を合成する際に、重合反応の終期あるいは所定のモノマーの反応終了後に、例えば1,5−ヘキサジエン、1,7−オクタジエン、1,9−デカジエンなどのような重合性の低いアルケニル基を少なくとも2個有する化合物を反応させる方法。
(A−c)反応性の高い炭素−ハロゲン結合を少なくとも1個有するビニル系重合体に、例えばアリルトリブチル錫、アリルトリオクチル錫などの有機錫のようなアルケニル基を有する各種の有機金属化合物を反応させてハロゲンを置換する方法。
(A−d)反応性の高い炭素−ハロゲン結合を少なくとも1個有するビニル系重合体に、アルケニル基を有する安定化カルバニオンを反応させてハロゲンを置換する方法。
(A−e)反応性の高い炭素−ハロゲン結合を少なくとも1個有するビニル系重合体に、例えば亜鉛のような金属単体あるいは有機金属化合物を作用させてエノレートアニオンを調製し、しかる後にハロゲンやアセチル基のような脱離基を有するアルケニル基含有化合物、アルケニル基を有するカルボニル化合物、アルケニル基を有するイソシアネート化合物、アルケニル基を有する酸ハロゲン化物等の、アルケニル基を有する求電子化合物と反応させる方法。
(A−f)反応性の高い炭素−ハロゲン結合を少なくとも1個有するビニル系重合体に、アルケニル基を有するオキシアニオンあるいはカルボキシレートアニオンを反応させてハロゲンを置換する方法。
上述の反応性の高い炭素−ハロゲン結合を少なくとも1個有するビニル系重合体の合成法は、前述のような有機ハロゲン化物等を開始剤とし、遷移金属錯体を触媒とする原子移動ラジカル重合法が挙げられるがこれらに限定されるわけではない。
またアルケニル基を少なくとも1個有するビニル系重合体は、水酸基を少なくとも1個有するビニル系重合体から得ることも可能であり、以下に例示する方法が利用できるがこれらに限定されるわけではない。水酸基を少なくとも1個有するビニル系重合体の水酸基に、
(A−g)ナトリウムメトキシドのような塩基を作用させ、塩化アリルのようなアルケニル基含有ハロゲン化物と反応させる方法。
(A−h)アリルイソシアネート等のアルケニル基含有イソシアネート化合物を反応させる方法。
(A−i)(メタ)アクリル酸クロリドのようなアルケニル基含有酸ハロゲン化物をピリジン等の塩基存在下に反応させる方法。
(A−j)アクリル酸等のアルケニル基含有カルボン酸を酸触媒の存在下に反応させる方法;等が挙げられる。
本発明では(A−a)(A−b)のようなアルケニル基を導入する方法にハロゲンが直接関与しない場合には、リビングラジカル重合法を用いてビニル系重合体を合成することが好ましい。制御がより容易である点から(A−b)の方法がさらに好ましい。
反応性の高い炭素−ハロゲン結合を少なくとも1個有するビニル系重合体のハロゲンを変換することによりアルケニル基を導入する場合は、反応性の高い炭素−ハロゲン結合を少なくとも1個有する有機ハロゲン化物、またはハロゲン化スルホニル化合物を開始剤、遷移金属錯体を触媒としてビニル系モノマーをラジカル重合すること(原子移動ラジカル重合法)により得る、末端に反応性の高い炭素−ハロゲン結合を少なくとも1個有するビニル系重合体を用いるのが好ましい。制御がより容易である点から(A−f)の方法がさらに好ましい。
架橋性シリル基を有するヒドロシラン化合物としては特に制限はないが、代表的には、一般式(8)で示される化合物:
H−[Si(R 2−b)(Y)O]−Si(R 3−a)Y (8)
(式中、R、R、Y、a,b,mは前記に同じ。RまたはRが2個以上存在するとき、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。ただし、a+mb≧1であることを満足するものとする。)が例示される。
これらヒドロシラン化合物の中でも、特に一般式(9)
H−Si(R 3−a')Ya' (9)
(式中、RおよびYは前出に同じ。a'は1〜3の整数。)
で示される架橋性シリル基を有する化合物が入手容易な点から好ましい。
上記の架橋性シリル基を有するヒドロシラン化合物を、アルケニル基と反応させる際には、遷移金属触媒が通常用いられる。遷移金属触媒としては、例えば、白金単体、アルミナ、シリカ、カーボンブラック等の担体に白金固体を分散させたもの、塩化白金酸、塩化白金酸とアルコール、アルデヒド、ケトン等との錯体、白金−オレフィン錯体、白金(0)−ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体が挙げられる。白金化合物以外の触媒の例としては、RhCl(PPh,RhCl,RuCl,IrCl,FeCl,AlCl,PdCl・HO,NiCl,TiCl等があげられる。
(B)および(A−g)〜(A−j)の方法で用いる水酸基を少なくとも1個有するビニル系重合体の製造方法は以下のような方法が例示されるが、これらの方法に限定されるものではない。
(B−a)ラジカル重合によりビニル系重合体を合成する際に、一分子中に重合性のアルケニル基と水酸基を併せ持つ化合物を第2のモノマーとして反応させる方法。なお、一分子中に重合性のアルケニル基と水酸基を併せ持つ化合物を反応させる時期に制限はないが、特にリビングラジカル重合で、ゴム的な性質を期待する場合には重合反応の終期あるいは所定のモノマーの反応終了後に、第2のモノマーとして反応させるのが好ましい。
(B−b)リビングラジカル重合によりビニル系重合体を合成する際に、重合反応の終期あるいは所定のモノマーの反応終了後に、例えば10−ウンデセノール、5−ヘキセノール、アリルアルコールのようなアルケニルアルコールを反応させる方法。
(B−c)例えば特開平5−262808に示される水酸基含有ポリスルフィドのような水酸基含有連鎖移動剤を多量に用いてビニル系モノマーをラジカル重合させる方法。
(B−d)例えば特開平6−239912、特開平8−283310に示されるような過酸化水素あるいは水酸基含有開始剤を用いてビニル系モノマーをラジカル重合させる方法。
(B−e)例えば特開平6−116312に示されるようなアルコール類を過剰に用いてビニル系モノマーをラジカル重合させる方法。
(B−f)例えば特開平4−132706などに示されるような方法で、反応性の高い炭素−ハロゲン結合を少なくとも1個に有するビニル系重合体のハロゲンを加水分解あるいは水酸基含有化合物と反応させることにより、末端に水酸基を導入する方法。
(B−g)反応性の高い炭素−ハロゲン結合を少なくとも1個有するビニル系重合体に、水酸基を有する安定化カルバニオンを反応させてハロゲンを置換する方法。
(B−h)反応性の高い炭素−ハロゲン結合を少なくとも1個有するビニル系重合体に、例えば亜鉛のような金属単体あるいは有機金属化合物を作用させてエノレートアニオンを調製し、しかる後にアルデヒド類、又はケトン類を反応させる方法。
(B−i)反応性の高い炭素−ハロゲン結合を少なくとも1個有するビニル系重合体に、水酸基を有するオキシアニオンあるいはカルボキシレートアニオンを反応させてハロゲンを置換する方法。
(B−j)リビングラジカル重合によりビニル系重合体を合成する際に、重合反応の終期あるいは所定のモノマーの反応終了後に、第2のモノマーとして、一分子中に重合性の低いアルケニル基および水酸基を有する化合物を反応させる方法が挙げられる。
本発明では(B−a)〜(B−e)及び(B−j)のような水酸基を導入する方法にハロゲンが直接関与しない場合には、リビングラジカル重合法を用いてビニル系重合体を合成することが好ましい。制御がより容易である点から(B−b)の方法がさらに好ましい。
反応性の高い炭素−ハロゲン結合を少なくとも1個有するビニル系重合体のハロゲンを変換することにより水酸基を導入する場合は、有機ハロゲン化物、またはハロゲン化スルホニル化合物を開始剤、遷移金属錯体を触媒としてビニル系モノマーをラジカル重合すること(原子移動ラジカル重合法)により得る、末端に反応性の高い炭素−ハロゲン結合を少なくとも1個有するビニル系重合体を用いるのが好ましい。制御がより容易である点から(B−i)の方法がさらに好ましい。
また、一分子中に架橋性シリル基 とイソシアネート基のような水酸基と反応し得る基を有する化合物としては、例えばγ−イソシアナートプロピルトリメトキシシラン、γ−イソシアナートプロピルメチルジメトキシシラン、γ−イソシアナートプロピルトリエトキシシラン等が挙げられ、必要により一般に知られているウレタン化反応の触媒を使用できる。
(C)の方法で用いる一分子中に重合性のアルケニル基と架橋性シリル基 を併せ持つ化合物としては、例えばトリメトキシシリルプロピル(メタ)アクリレート、メチルジメトキシシリルプロピル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。一分子中に重合性のアルケニル基と架橋性シリル基 を併せ持つ化合物を反応させる時期に特に制限はないが、特にリビングラジカル重合で、ゴム的な性質を期待する場合には重合反応の終期あるいは所 定のモノマーの反応終了後に、第2のモノマーとして反応させるのが好ましい。
(D)の連鎖移動剤法で用いられる、架橋性シリル基 を有する連鎖移動剤としては例えば特公平3−14068、特公平4−55444に示される、架橋性シリル基 を有するメルカプタン、架橋性シリル基 を有するヒドロシランなどが挙げられる。
(E)の方法で用いられる、上述の反応性の高い炭素−ハロゲン結合を少なくとも1個有するビニル系重合体の合成法は、前述のような有機ハロゲン化物等を開始剤とし、遷移金属錯体を触媒とする原子移動ラジカル重合法が挙げられるがこれらに限定されるわけではない。
一分子中に架橋性シリル基と安定化カルバニオンを併せ持つ化合物としては一般式(21)で示すものが挙げられる。
(R13)(R14)−R15−C(H)(R16)−CH−[Si(R2−b(Y)O]−Si(R3−a(Y) (10)
(式中、R、R、R13、R14、Y、a、b、m、は前記に同じ。R15は直接結合、または炭素数1〜10の2価の有機基で1個以上のエーテル結合を含んでいてもよい、R16は水素、または炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基または炭素数7〜10のアラルキル基を示す。)
18、R19の電子吸引基としては、−COR、−C(O)Rおよび−CNの構造を有するものが特に好ましい。
<複数のビニル系重合体の使用>
上記したビニル系重合体(I)としては、1種のみの重合体でも、2種以上のビニル系重合体の組み合わせであるブレンド物でもあり得る。一種のみ使用する場合は、分子量5,000〜50,000で架橋性シリル基の数が1.2〜3.5個のビニル重合体を使用することが好ましい。2種以上のビニル系重合体を組み合わせる場合は第一の重合体は分子量5,000〜50,000で架橋性シリル基の数が1.2〜3.5個のビニル重合体であって、第2の重合体は架橋性シリル基の数が少ない重合体とすると、高い破断時伸び性、低ブリード性、表面低汚染性、優れた塗料密着性を有する硬化物を得ることができる。また、第2の重合体の分子量をより小さく設定することにより、組成物の粘度を低下させることができる。低分子量成分となる重合体の好ましい分子量は10,000未満、さらには5,000未満であり、好ましい架橋性シリル基の数は1.2未満、さらには1以下である。また、さらに粘度を低下させることができるので分子量分布は1.8未満が好ましい。架橋性官能基を有し分子量分布が1.8以上のビニル系重合体と片末端に架橋性シリル基を有するビニル系重合体を添加すると低粘度化効果が顕著である。
このような低分子量で架橋性シリル基の数が少ない重合体として次のような製法で得られる片末端に架橋性シリル基を有するビニル系重合体を使用することが確実に架橋性シリル基を導入できるので好ましい。
片末端に架橋性シリル基を有するビニル系重合体は、重合体末端に架橋性シリル基を1分子あたりほぼ1個有するものである。前記のリビングラジカル重合法、特に、原子移動ラジカル重合法を用いることが、高い割合で分子鎖末端に架橋性シリル基を有し、分子量分布が1.8未満で分子量分布が狭く、粘度の低いビニル系重合体が得られるので好ましい。
片末端に架橋性シリル基を導入する方法については、例えば、下記に示す方法を使用することができる。なお、末端官能基変換により架橋性シリル基、アルケニル基、水酸基を導入する方法において、これらの官能基はお互いに前駆体となりうるので、架橋性シリル基を導入する方法から溯る順序で記述する。
(1)アルケニル基を分子鎖末端に1分子当たり1個有する重合体に、架橋性シリル基を有するヒドロシラン化合物を、ヒドロシリル化触媒存在下に付加させる方法、
(2)水酸基を分子鎖末端に1分子当たり1個有する重合体に、一分子中に架橋性シリル基とイソシアネート基のような水酸基と反応し得る基を併せ持つ化合物を反応させる方法、
(3)反応性の高い炭素−ハロゲン結合を分子鎖末端に1分子当たり1個有する重合体に、一分子中に架橋性シリル基と安定なカルバニオンを有する化合物を反応させる方法、
などがあげられる。
(1)の方法で用いるアルケニル基を分子鎖末端に1分子当たり1個有する重合体は種々の方法で得られる。以下に製造方法を例示するが、これらに限定されるわけではない。さらに詳細には、WO2007/029733公報段落 [0131]〜[0137]に記載の方法が挙げられる。
片末端に架橋性シリル基を有するビニル系重合体、好ましくは分子量分布が1.8未満の重合体、の使用量としては、架橋性のシリル基を分子末端に1個を超えて有するビニル系重合体100重量部に対し、モジュラス、伸びの点から5〜400重量部であることが好ましい。
2種以上のビニル系重合体を組み合わせて使用する第2の態様として、分子量分布が1.8以上のビニル重合体と分子量分布が1.8未満のビニル重合体を組み合わせて使用することもできる。分子量分布が1.8以上のビニル重合体は架橋性ケイ素基を有していてもいなくてもよいが架橋性ケイ素基を有するほうが耐候性や接着強度、破断時強度がより向上するので好ましい。また、組成物の硬化物の引裂き強度の改善が期待できる。第1の重合体として使用する、分子量分布が1.8以上のビニル系重合体や第2の重合体として使用する、分子量分布が1.8未満のビニル系重合体の主鎖としては、すでに述べたビニル系モノマーに起因する重合体を使用することができ、両重合体ともアクリル酸エステル系重合体が好ましい。このような2以上のビニル重合体の組み合わせであっても、全体として、本発明のビニル系共重合体(I)は、平均して少なくとも1個の架橋性シリル基を末端に有する。
分子量分布が1.8以上のビニル系重合体は、通常のビニル重合の方法、例えば、ラジカル反応による溶液重合法により得ることができる。重合は、通常、前記の単量体およびラジカル開始剤や連鎖移動剤等を加えて50〜150℃で反応させることにより行われる。この場合一般的に分子量分布は1.8以上のものが得られる。
前記ラジカル開始剤の例としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、4,4’−アゾビス(4−シアノバレリック)アシッド、1,1’−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリル)、アゾビスイソ酪酸アミジン塩酸塩、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)などのアゾ系開始剤、過酸化ベンゾイル、過酸化ジ−tert−ブチルなどの有機過酸化物系開始剤があげられるが、重合に使用する溶媒の影響を受けない、爆発等の危険性が低いなどの点から、アゾ系開始剤の使用が好ましい。
連鎖移動剤の例としては、n−ドデシルメルカプタン、tert−ドデシルメルカプタン、ラウリルメルカプタン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン等のメルカプタン類や含ハロゲン化合物等があげられる。
重合は溶剤中で行なってもよい。溶剤の例としては、エーテル類、炭化水素類、エステル類などの非反応性の溶剤が好ましい。
架橋性シリル基を導入する方法としては、この他にも、例えば、重合性不飽和結合と架橋性シリル基とを併せ持つ化合物を(メタ)アクリル酸エステル単量体単位と共重合させる方法があげられる。重合性不飽和結合と架橋性シリル基とを併せ持つ化合物としては、一般式(11):
CH=C(R17)COOR18−[Si(R 2−b)(Y)O]Si(R 3−a)Y (11)
(式中、R17は前記に同じ。R18は炭素数1〜6の2価のアルキレン基を示す。R,R,Y,a,b,mは前記と同じ。)
または一般式(12):
CH=C(R17)−[Si(R 2−b)(Y)O]Si(R 3−a)Y (12)
(式中、R17,R,R,Y,a,b,mは前記と同じ。)
で表される単量体がある。このような化合物としては、例えば、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン等のγ−メタクリロキシプロピルポリアルコキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン等のγ−アクリロキシプロピルポリアルコキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等のビニルアルキルポリアルコキシシランなどがあげられる。また、メルカプト基と架橋性シリル基とを併せ持つ化合物を連鎖移動剤に用いると重合体末端に架橋性シリル基を導入することができる。そのような連鎖移動剤としては、例えば、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン等のメルカプタン類があげられる。
架橋性官能基を有し分子量分布が1.8以上のビニル系重合体は、GPC測定によるポリスチレン換算での数平均分子量が500〜100,000のものが取り扱いの容易さの点から好ましい。さらに1,500〜30,000のものが硬化物の耐候性、作業性が良好であることからより好ましい。
<<ポリイソブチレン系重合体>>
本発明の末端に架橋性シリル基を有するビニル系重合体(I)として、ポリイソブチレン系重合体も好ましい。
<主鎖>
ポリイソブチレン系重合体は、単量体単位のすべてがイソブチレン単位から形成されていてもよいし、イソブチレンと共重合性を有する単量体単位をイソブチレン系重合体中の好ましくは50%以下(重量%、以下同じ)、さらに好ましくは30%以下、とくに好ましくは10%以下の範囲で含有してもよい。このような単量体成分としては、例えば、WO2007/029733公報に記載のオレフィン、ビニルエーテル、芳香族ビニル化合物、ビニルシラン、アリルシランなどが挙げられる。
また、イソブチレンと共重合性を有する単量体として、ビニルシラン類やアリルシラン類を使用すると、ケイ素含有量が増加しシランカップリング剤として作用しうる基が多くなり、得られる組成物の接着性が向上する。水添ポリブタジエン系重合体や他の飽和炭化水素系重合体においても、上記イソブチレン系重合体のばあいと同様に、主成分となる単量体単位の他に他の単量体単位を含有させてもよい。
また、本発明のポリイソブチレン系重合体の主鎖には、本発明の目的が達成される範囲で、ブタジエン、イソプレンなどのポリエン化合物のような重合後二重結合の残るような単量体単位を少量、好ましくは10%以下、さらには5%以下、とくには1%以下の範囲で含有させてもよい。飽和炭化水素系重合体、好ましくはイソブチレン系重合体または水添ポリブタジエン系重合体の数平均分子量は500〜50,000程度であるのが好ましく、とくに1,000〜30,000程度の液状ないし流動性を有するものが取扱いやすいなどの点から好ましい。
<主鎖の合成法>
本発明のポリイソブチレン系重合体の主鎖を合成する方法は限定されないが、分子量や官能基導入の制御のしやすさからリビングカチオン重合が好ましい。
リビングカチオン重合
リビングカチオン重合とは、カチオン重合の問題点である、成長カルベニウムイオンの異性化や連鎖移動反応、停止反応を抑えた重合法で、生長末端が見かけ上失活することなく、重合が進行していく重合のことである。見かけ上というのは、上述したリビングラジカル重合と同様に、末端が不活性化されたものと活性化されたものが平衡状態にありながら生長していくものも含まれる。リビングカチオン重合の報告例としては、東村ら(Macromolecules,17,265,1984)のヨウ化水素とヨウ素を組み合わせた開始剤を用いてビニルエーテルを重合したもの、ケネディら(特開昭62−48704、特開昭64−62308)の、有機カルボン酸やエステル類あるいはエーテル類を開始剤として、ルイス酸と組み合わせて、イソブチレンなどのオレフィン単量体を重合したもの等が挙げられる。
リビングカチオン重合は、限定はされないが、下記一般式(13)で表わされる化合物の存在下に、カチオン重合性単量体を重合させるものである。
(CR1920X)n21 (13)
(式中Xはハロゲン原子、炭素数1〜6のアルコキシ基またはアシロキシ基から選ばれる置換基、R19、R20はそれぞれ水素原子または炭素数1〜6の1価炭化水素基でR19、R20は同一であっても異なっていても良く、R21は多価芳香族炭化水素基または多価脂肪族炭化水素基であり、nは1〜6の自然数を示す。)
リビングカチオン重合のモノマー
本発明のリビングカチオン重合に用いられるモノマーは特に限定されないが、上記の重合体(I)の主鎖を構成するモノマーを用いることができ、好ましくはイソブチレンである。
リビングカチオン重合の開始剤
上記一般式(12)で表わされる化合物は開始剤となるものでルイス酸等の存在下炭素陽イオンを生成し、カチオン重合の開始点になると考えられる。本発明で用いられる一般式(12)の化合物の例としては、特に限定はされず、公知の化合物が用いられ得る(例えば、WO2007/029733公報段落 [0148]記載の化合物等)。
これらの中でも特に好ましいのはビス(1−クロル−1−メチルエチル)ベンゼン[C(C(CHCl)]である[なおビス(1−クロル−1−メチルエチル)ベンゼンは、ビス(α−クロロイソプロピル)ベンゼン、ビス(2−クロロ−2−プロピル)ベンゼンあるいはジクミルクロライドとも呼ばれる]。これは2官能開始剤であり、これから重合を開始すると両末端が成長末端となる重合体が得られる。
リビングカチオン重合の触媒
リビングカチオン重合に際し、さらにルイス酸触媒を共存させることもできる。このようなルイス酸としてはカチオン重合に使用できるものであれば良く、TiCl、TiBr、BCl、BF、BF・OEt、SnCl、SbCl、SbF、WCl、TaCl、VCl、FeCl、ZnBr、AlCl、AlBr等の金属ハロゲン化物;EtAlCl、EtAlCl等の有機金属ハロゲン化物を好適に使用することができる。中でも触媒としての能力、工業的な入手の容易さを考えた場合、TiCl、BCl、SnClが好ましい。ルイス酸の使用量は、特に限定されないが、使用する単量体の重合特性あるいは重合濃度等を鑑みて設定することができる。通常は一般式(12)で表される化合物に対して0.1〜100モル当量使用することができ、好ましくは1〜60モル当量の範囲である。
リビングカチオン重合の電子供与体成分
リビングカチオン重合に際しては、さらに必要に応じて電子供与体成分を共存させることもできる。この電子供与体成分は、カチオン重合に際して、成長炭素カチオンを安定化させる効果があるものと考えられており、電子供与体の添加によって分子量分布の狭い構造が制御された重合体が生成する。使用可能な電子供与体成分としては特に限定されないが、例えば、ピリジン類、アミン類、アミド類、スルホキシド類、エステル類、または金属原子に結合した酸素原子を有する金属化合物等を挙げることができる。
リビングカチオン重合の重合条件
リビングカチオン重合は必要に応じて溶剤中で行うことができ、このような溶剤としてはカチオン重合を本質的に阻害しなければ特に制約なくどれでも使用することができる。具体的には、WO2007/029733公報段落 [0148]記載のものが挙げられる。これらの中でも、重合体の溶解度、分解による無害化の容易さ、コスト等のバランスから、1−クロロブタンが好ましく使用できる。
これらの溶剤は、重合体を構成する単量体の重合特性及び生成する重合体の溶解性等のバランスを考慮して単独又は2種以上を組み合わせて使用される。溶剤の使用量は、得られる重合体溶液の粘度や除熱の容易さを考慮して、重合体の濃度が1〜50wt%、好ましくは5〜35wt%となるように決定される。
実際の重合を行うに当たっては、各成分を冷却下例えば−100℃以上0℃未満の温度で混合する。エネルギーコストと重合の安定性を釣り合わせるために、特に好ましい温度範囲は−30℃〜−80℃である。
<架橋性シリル基>
架橋性シリル基のポリイソブチレン系重合体への導入法を以下に説明する。
以下に架橋性シリル基を有するイソブチレン系重合体の製法について説明する。一般的に、架橋性シリル基を有する飽和炭化水素系重合体のうち、分子鎖末端に架橋性シリル基を有する飽和炭化水素系重合体は、イニファー法と呼ばれる重合法(イニファーと呼ばれる開始剤と連鎖移動剤を兼用する特定の化合物を用いるカチオン重合法)で得られた末端官能型、好ましくは、全末端官能型飽和炭化水素系重合体を用いて製造することができる。架橋性シリル基を有する飽和炭化水素系重合体の製法としては、例えば重合反応により得られる三級炭素−塩素結合を有する重合体の末端の脱ハロゲン化水素反応や、三級炭素−塩素結合を有する重合体の末端とアリルトリメチルシランとの反応等により末端に不飽和基を有するポリイソブチレンを得た後、一般式(8);
H−[Si(R2−b(Y)O]−Si(R3−a(Y) (8)
{式中、R、R、Y、a、b、およびmは、いずれも前記と同じ。ただし、a+mb≧1であることを満足するものとする。}
これらヒドロシラン化合物の中でも、特に一般式(9)
H−Si(R3−a‘(Y)a’ (9)
(式中、R、Yおよびa'は前出に同じ。)
で表されるヒドロシラン化合物を白金触媒を用いて付加させる反応(ヒドロシリル化反応)により得ることができる。ヒドロシラン化合物としては、たとえば、トリクロロシラン、メチルジクロロシラン、ジメチルクロロシラン、フェニルジクロロシランのようなハロゲン化シラン類;トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、メチルジエトキシシラン、メチルジメトキシシラン、フェニルジメトキシシランのようなアルコキシシラン類;メチルジアセトキシシラン、フェニルジアセトキシシランのようなアシロキシシラン類;ビス(ジメチルケトキシメート)メチルシラン、ビス(シクロヘキシルケトキシメート)メチルシランのようなケトキシメートシラン類などがあげられるが、これらに限定されるものではない。これらのうちではとくにハロゲン化シラン類、アルコキシシラン類が好ましい。
このような製造法は、たとえば、特公平4−69659号、特公平7−108928号、特開昭63−254149号、特開昭64−22904号、特許公報第2539445号の各明細書などに記載されている。また、分子鎖内部に架橋性シリル基を有するイソブチレン系重合体は、イソブチレンを含有するモノマー中に、架橋性シリル基を有するビニルシラン類やアリルシラン類を添加し、共重合せしめることにより製造される。
さらに、分子鎖末端に架橋性シリル基を有するイソブチレン系重合体を製造する重合反応の際に、主成分であるイソブチレンモノマー以外に架橋性シリル基を有するビニルシラン類やアリルシラン類などを共重合せしめたのち末端に架橋性シリル基を導入することにより、末端および分子鎖内部に架橋性シリル基を有するイソブチレン系重合体が製造される。
架橋性シリル基を有するビニルシラン類やアリルシラン類としては、たとえば、ビニルトリクロロシラン、ビニルメチルジクロロシラン、ビニルジメチルクロロシラン、ビニルジメチルメトキシシラン、ジビニルジクロロシラン、ジビニルジメトキシシラン、アリルトリクロロシラン、アリルメチルジクロロシラン、アリルジメチルクロロシラン、アリルジメチルメトキシシラン、ジアリルジクロロシラン、ジアリルジメトキシシラン、γーメタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γーメタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシランなどがあげられる。
また本発明において、架橋性シリル基を有する飽和炭化水素系重合体として、架橋性シリル基を有する水添ポリブタジエン重合体を挙げることができる。架橋性シリル基を有する水添ポリブタジエン重合体は、オレフィン基を有する水添ポリブタジエン重合体のヒドロシリル化反応により得ることができる。末端オレフィン基を有する水添ポリブタジエン系重合体は、たとえば、まず、末端ヒドロキシ水添ポリブタジエン系重合体の水酸基を−ONaや−OKなどのオキシメタル基にした後、一般式(14):
CH=CH−R22−Y (14)
〔式中、Yは塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子、R22は−R23−、−R23−OCO−または−R23−CO−(R23は炭素数1〜20の2価の炭化水素基で、アルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、アラルキレン基が好ましい)で示される2価の有機基で、−CH−、−R24−C−CH−(R24は炭素数1〜10の炭化水素基)より選ばれる2価の基がとくに好ましい〕で示される有機ハロゲン化合物を反応させることにより得ることができる。
末端ヒドロキシ水添ポリブタジエン系重合体の末端水酸基をオキシメタル基にする方法としては、Na、Kのごときアルカリ金属;NaHのごとき金属水素化物;NaOCHのごとき金属アルコキシド;NaOH、KOHなどのアルカリ水酸化物などと反応させる方法があげられる。前記方法では、出発原料として使用した末端ヒドロキシ水添ポリブタジエン系重合体とほぼ同じ分子量をもつ末端オレフィン水添ポリブタジエン系重合体が得られるが、より高分子量の重合体を得たい場合には、一般式(14)の有機ハロゲン化合物を反応させる前に、塩化メチレン、ビス(クロロメチル)ベンゼン、ビス(クロロメチル)エーテルなどのごとき、1分子中にハロゲンを2個以上含む多価有機ハロゲン化合物と反応させれば分子量を増大させることができ、その後一般式13で示される有機ハロゲン化合物と反応させれば、より高分子量でかつ末端にオレフィン基を有する水添ポリブタジエン系重合体を得ることができる。
前記一般式(14)で示される有機ハロゲン化合物の具体例としては、たとえばアリルクロライド、アリルブロマイド、ビニル(クロロメチル)ベンゼン、アリル(クロロメチル)ベンゼン、アリル(ブロモメチル)ベンゼン、アリル(クロロメチル)エーテル、アリル(クロロメトキシ)ベンゼン、1ーブテニル(クロロメチル)エーテル、1ーヘキセニル(クロロメトキシ)ベンゼン、アリルオキシ(クロロメチル)ベンゼンなどがあげられるが、それらに限定されるものではない。これらのうちではアリルクロライドが安価であり、しかも容易に反応するので好ましい。
<<エポキシ化合物および/またはオキセタン化合物(III)>>
本発明の硬化性組成物は、エポキシ化合物および/またはオキセタン化合物(III)を添加することも可能である。これらの化合物は、光酸発生剤または光塩基発生剤により、硬化させることができ、ビニル系重合体とのハイブリッド硬化物になる。
エポキシ化合物は、硬化性組成物の粘度を下げ作業性を改良するとともに、硬化物の強度を向上させる役割を果たす。
エポキシ化合物としては、エポキシ基を有する化合物であればいかなるものであってもよいが、たとえばビスフェノール型のエポキシ樹脂や脂環式エポキシ樹脂があげられる。
ビスフェノール型エポキシ樹脂の具体例として、特に限定はされず、公知の化合物が用いられ得る(例えば、WO2007/029733公報段落 [0174]に記載の化合物)。
前記水添型とは、ベンゼン環部分をシクロへキシル環に水素還元したものをいう。
また、脂環式エポキシ樹脂としては、シクロヘキセンオキシド基、トリシクロデセンオキシド基、シクロペンテンオキシド基などを有する化合物が代表的であり、具体的には、ビニルシクロヘキセンジエポキシド、ビニルシクロヘキセンモノエポキシド、3,4−エポキシシクロへキシルメチル−3,4−エポキシシクロへキサンカーボキシレート、2−(3,4−エポキシシクロへキシル5,5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−m−ジオキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)アジペート、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチレン)アジペートなどがあげられるが、これらに限定されるものではなく、一般に使用されているエポキシ樹脂が使用され得る。これらエポキシ樹脂は単独で用いても良く2種以上併用しても良い。
エポキシ化合物は、光を吸収して硬化を阻害したり、硬化後に着色をするのを避けるため、芳香環を有さないことが好ましい。
これらのエポキシ樹脂の中でもエポキシ基を一分子中に少なくとも2個有するものが、硬化に際し、反応性が高く硬化物が3次元的網目を作りやすいなどの点から好ましい。
また、本発明のビニル系重合体とエポキシ樹脂との混合物を硬化させた時の硬化物として透明なものを得るためには、該エポキシ樹脂はビニル系重合体と相溶することが好ましく、例えば、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂は各種ビニル系重合体と相溶し易く、透明な硬化物を得易い。
ビニル系重合体とエポキシ樹脂の相溶性が良好な組合せの硬化性組成物は、それを硬化させた時に変調構造を取り易く、その結果、透明な硬化物を得易い。更には機械物性も格段に向上することがある。
例えば、主鎖が、アクリル酸ブチルエステルホモポリマーよりも極性が高いビニル系重合体またはビニル系共重合体と、芳香環を有するエポキシ樹脂との組合せや、ビニル系重合体またはビニル系共重合体と、芳香環を有しないエポキシ樹脂との組合せ等の好ましい組合せが挙げられる。
芳香環を有しないエポキシ樹脂の例としては、特に限定はされないが、脂環式エポキシ樹脂が好ましく、グリシジル基が脂環に直接ついていないエポキシ樹脂がより好ましい。
主鎖が、アクリル酸ブチルエステルホモポリマーよりも極性が高いビニル系重合体またはビニル系共重合体としては、これに限定されるものではないが、好ましい例として一般式(ア)‘で表される、重合体または共重合体が挙げられる。
−[CH−CR(COOR’)]− (ア)'
(式中、Rは水素、又はメチル基、R’は、同一若しくは異なって、アルコキシアルキル基、または炭素数1〜3のアルキル基である。)
具体的にはアクリル酸エチル/アクリル酸ブチル/アクリル酸2−メトキシエチル(モル比で40〜50/20〜30/30〜20)の共重合体とビスフェノールA型エポキシ樹脂やビスフェノールF型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂等の組合せや、アクリル酸ブチルエステルホモポリマーと水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂やヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステルの組合せ等の好ましい組合せが挙げられるがこれに限定されるものではない。
オキセタン化合物は、硬化性組成物の粘度を下げ作業性を改良するとともに、硬化物の強度を向上させる役割を果たす。
オキセタン化合物にはとくに限定はないが、具体的にはWO2007/029733公報段落 [0185]に記載のものが挙げられる。
オキセタン化合物は、光を吸収して硬化を阻害したり、硬化後に着色をするのを避けるため、芳香環を有さないことが好ましい。
エポキシ化合物および/またはオキセタン化合物(III)の添加量
エポキシ化合物および/またはオキセタン化合物(III)を添加する場合の添加量としては、架橋性シリル基を少なくとも1個有するビニル系重合体(I)とエポキシ化合物および/またはオキセタン化合物(III)の混合比が、重量比で100/1〜1/100の範囲が好ましいが、100/5〜5/100の範囲にあることがより好ましく、100/10〜10/100の範囲にあることが更に好ましいが、限定されるものではなく、各用途、目的に応じて設定できる。この硬化性組成物はその特性から、線膨張係数の異なる材料の接着や、ヒートサイクルにより繰り返し変位を受けるような部材の接着に用いる弾性接着剤として用いたり、透明な硬化物になる場合はその特性を活かして、下地が見える用途でのコーティング剤等に用いたりすることが出来る。例えば、この弾性接着剤用途ではエポキシ樹脂の混合比は多過ぎると硬化物が硬くなって剥離強度が低下してしまい、少な過ぎると逆に接着強度や耐水性が低下してしまうので、ビニル系重合体(I)100重量部に対し、通常10〜150重量部程度の範囲、好ましくは20〜100重量部の範囲で使用されるのが良い。
<<光酸発生剤(II)>>
光酸発生剤(II)とは、可視光、紫外線、赤外線、X線、α線、β線、γ線等の活性エネルギー線を照射することにより、架橋性シリル基を架橋させることができる酸性活性物質を放出することができる化合物である。
光酸発生剤により発生する酸のpKaは、限定はされないが、好ましくは、約3未満、さらに好ましくは、約1未満である。
本発明の硬化性組成物に使用できる光酸発生剤としては、特に限定はされず、公知の光酸発生剤を使用することができる(例えば、特開2000−1648号公報、特表2001−515533号公報、WO2002−83764において好適とされている各種の化合物)。本発明において好ましく使用できる光酸発生剤としては、スルホネートエステル類、オニウム塩類、カルボン酸エステル類が挙げられる。
より具体的には、例えば、スルホン酸誘導体を使用することができる(例えば、WO2007/029733公報段落 [0190]〜[0191]に記載の化合物)。さらに、これらの化合物の1種のみならず、2種以上を組み合わせて使用することができる。
本発明においては、中でもスルホネートエステル類が好ましい。例えば、次の一般構造で示されるスルホン酸エステルを使用することができる。
Figure 2008274119
(R25はアルキルまたはフルオロアルキル基であり、R26は水素またはアルキル基であり、R27およびR28はアルキル基(同じであっても異なってもよい)であるか、または、環状構造の形成に協力する炭化水素含有基(例えばR27およびR28がそれらと結合している炭素と一緒にシクロヘキサン環を形成)である)
本発明においては、カルボン酸エステル類を好ましく使用することもできる。例えば、次の構造を有するカルボン酸エステルを使用することができる。
Figure 2008274119
(式中、R29はフルオロアルキル基であって、好ましくは2〜7個の炭素原子を有するペルフルオロアルキル基であり、R30〜R32は、アルキル基(同じであっても異なってもよい)であるか、または環状構造の形成に協力する炭化水素含有基(例えば、R30およびR31が、それらと結合している炭素原子と一緒にシクロヘキサン環を形成)である。)
一般に、スルホン酸エステルおよびカルボン酸エステルは、酸を遊離するために、加熱ステップ(50℃〜100℃)を必要とする。
本発明においては、オニウム塩を好ましく使用することができる。本発明で使用できるオニウム塩としては、テトラフルオロボレート(BF−)、ヘキサフルオロホスフェート(PF−)、ヘキサフルオロアンチモネート(SbF−)、ヘキサフルオロアルセネート(AsF−)、ヘキサクロルアンチモネート(SbCl−)、テトラフェニルボレート、テトラキス(トリフルオロメチルフェニル)ボレート、テトラキス(ペンタフルオロメチルフェニル)ボレート、過塩素酸イオン(ClO−)、トリフルオロメタンスルフォン酸イオン(CF3SO−)、フルオロスルフォン酸イオン(FSO−)、トルエンスルフォン酸イオン、トリニトロベンゼンスルフォン酸アニオン、トリニトロトルエンスルフォン酸アニオン等のアニオンを有するスルホニウム塩またはヨードニウム塩を使用することができる。
スルホニウム塩としては、特に限定されず、公知のものが使用できる(例えば、WO2007/029733公報段落 [0199]記載のスルホニウム塩)。これらは、1種のみまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
本発明において使用できるヨードニウム塩としては、特に限定されず、公知のものが使用できる(例えば、WO2007/029733公報段落 [0200]に記載のもの)。これらは、1種のみまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。その他のオニウム塩としては、芳香族ジアゾニウム塩を使用することができ、例えばp−メトキシベンゼンジアゾニウム・ヘキサフルオロアンチモネートなどを使用することができる。
本発明において使用できる、商業的に入手できるオニウム塩としては、サンエイドSI−60、SI−80、SI−100、SI−60L、SI−80L、SI−100L、SI−L145、SI−L150、SI−L160、SI−L110、SI−L147(以上、三新化学工業(株)製)、UVI−6950、UVI−6970、UVI−6974、UVI−6990(以上、ユニオンカーバイド社製)、アデカオプトマーSP−150、SP−151、SP−170、SP−171、SP−172(以上、旭電化工業(株)製)、Irgacure 261(チバスペシャルティケミカルズ(株)製)、CI−2481、CI−2624、CI−2639、CI−2064(以上、日本曹達(株)製)、CD−1010、CD−1011、CD−1012(以上、サートマー社製)、DS−100、DS−101、DAM−101、DAM−102、DAM−105、DAM−201、DSM−301、NAI−100、NAI−101、NAI−105、NAI−106、SI−100、SI−101、SI−105、SI−106、PI−105、NDI−105、BENZOIN TOSYLATE、MBZ−101、MBZ−301、PYR−100、PYR−200、DNB−101、NB−101、NB−201、BBI−101、BBI−102、BBI−103、BBI−109(以上、ミドリ化学(株)製)、PCI−061T、PCI−062T、PCI−020T、PCI−022T(以上、日本化薬(株)製)、IBPF、IBCF(三和ケミカル(株)製)CD1012(サートマー社製)、IBPF、IBCF(以上、三和ケミカル(株)製)、BBI−101、BBI−102、BBI−103、BBI−109(以上、ミドリ化学(株)製)、UVE1014(ゼネラルエレクトロニクス社製)等を挙げることができる。
また、J. Polymer Science:Part A:polymer Chemistry,Vol.31, 1473-1482(1993), J. Polymer Science:Part A:polymer Chemistry,Vol.31, 1483-1491(1993)において記述されている方法により製造できるジアリールヨードニウム塩を使用することもできる。
本願の硬化性組成物を導電特性が要求される用途に用いる組成物、たとえば、静電気支援塗布可能組成物を調製する場合には、 (4−オクチルオキシフェニル)ジフェニルスルホニウムテトラキス(3,5−ビス−トリフルオロメチルフェニル)ボレート、トリス(ドデシルフェニル)スルホニウムテトラキス(3,5−ビス−トリフルオロメチルフェニル)ボレート、ビス(ドデシルフェニル)ヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、(4−オクチルオキシフェニル)フェニルヨードニウムテトラキス(3,5−ビス−トリフルオロメチルフェニル)ボレート、および(トリルクミル)ヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートなどなどを使用することが好ましい。このような塩を使用した組成物は、静電気支援塗料に十分な導電性を提供することができ、また、静電吹付、電気吹付、および静電気支援を用いた連続液体適用(たとえば、ロール塗布などによる)などを使用して塗布するのに好適である。このような塩を使用する場合、一般に、さらなる導電性増強剤は必要ではないが、これらの好ましい塩と共に使用してもよい。
<<光塩基発生剤>>
光塩基発生剤は特に限定されないが、例えば、カルバメート類、アミド類、アミン類、イミド類、オキシムエステル類、αコバルト錯体類、イミダゾール類等が挙げられる。
2−ニトロベンジル シクロヘキシルカーバメート、1−(2−ニトロフェニル)エチル シクロヘキシルカーバメート、2,6−ジニトロベンジル シクロヘキシルカーバメート、1−(2,6−ジニトロフェニル)エチル シクロヘキシルカーバメート、1−(3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチルエチル シクロヘキシルカーバメート、1−ベンゾイル−1−フェニルメチルシクロヘキシルカーバメート、2−ベンゾイル−2−ヒドロキシ−2−フェニルエチル シクロヘキシルカーバメート、1,2,3−ベンゼントリイル トリス(シクロヘキシルカーバメート)、α−(シクロヘキシルカーバモイルオキシイミノ)−α−(4−メトキシフェニル)アセトニトリル、N−(シクロヘキシルカーバモイルオキシ)スクシンイミド、トリフェニルメタノール、o−カルバモイルヒドロキシルアミド、o−カルバモイルオキシム、[[(2,6−ジニトロベンジル)オキシ]カルボニル]シクロヘキシルアミン、ビス[[(2−ニトロベンジル)オキシ]カルボニル]ヘキサン1,6−ジアミン、4−(メチルチオベンゾイル)−1−メチル−1−モルホリノエタン、(4−モルホリノベンゾイル)−1−ベンジル−1−ジメチルアミノプロパン、N−(2−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン、ヘキサアンミンコバルト(III)トリス(トリフェニルメチルボレート)、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン、N−(2−ニトロベンジルオキシカルボニル)イミダゾール、N−(3−ニトロベンジルオキシカルボニル)イミダゾール、N−(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)イミダゾール、N−(4−クロロ−2−ニトロベンジルオキシカルボニル)イミダゾール、N−(5−メチル−2−ニトロベンジルオキシカルボニル)イミダゾール、N−(4,5−ジメチル−2−ニトロベンジルオキシカルボニル)イミダゾール等、N−(2−メチル−2−フェニルプロピオニルオキシ)−N−シクロヘキシルアミンなどが挙げられる。
中でも、硬化性、一液化時の貯蔵安定性のバランスの点で、2−ニトロベンジル、シクロヘキシルカーバメート、トリフェニルメタノール、o−カルバモイルヒドロキシルアミド、o−カルバモイルオキシム、[[(2,6−ジニトロベンジル)オキシ]カルボニル]シクロヘキシルアミン、ビス[[(2−ニトロベンジル)オキシ]カルボニル]ヘキサン1,6−ジアミン、4−(メチルチオベンゾイル)−1−メチル−1−モルホリノエタン、(4−モルホリノベンゾイル)−1−ベンジル−1−ジメチルアミノプロパン、N−(2−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン、ヘキサアンミンコバルト(III)トリス(トリフェニルメチルボレート)、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン、N−(2−ニトロベンジルオキシカルボニル)イミダゾール、N−(3−ニトロベンジルオキシカルボニル)イミダゾール、N−(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)イミダゾール、N−(4−クロロ−2−ニトロベンジルオキシカルボニル)イミダゾール、N−(5−メチル−2−ニトロベンジルオキシカルボニル)イミダゾール、N−(4,5−ジメチル−2−ニトロベンジルオキシカルボニル)イミダゾール等が好ましい。
本発明の硬化性組成物は光酸発生剤または光塩基発生剤を使用するため、熱過敏性基材を含む用途に好適である。酸または塩基の遊離を促進するために、増感剤を補足することもできる。増感剤の添加量は特に限定はされないが、架橋性シリル基を有するビニル系重合体(I)100重量部に対して約0.03〜約0.1重量部が好ましい。本発明に使用できる適当な増感剤の例としては、Radiation Curing in Polymer Science and Technology、第2巻、Fouassier and Rabek編,Elsevier SciencePubhshers LTD,1993の第13章に記載されているものなどがある。2−イソプロピルチオキサントンは、ジ(ドデシルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアンチモネートと一緒に使用するのに特に好ましい増感剤である。
本発明の硬化性組成物における光酸発生剤または光塩基発生剤の含有量は、特に制限はないが、硬化性の点から、架橋性シリル基を平均して少なくとも一個、末端に有するビニル系重合体(I)100重量部に対して0.1〜15重量部であることが好ましく、また、硬化物の物性バランスの点から0.3〜8.0重量部であることがさらに好ましい。
<<ラジカル重合性を有する炭素―炭素二重結合を有する化合物>>
該組成物の粘度が高くなると、あらゆる用途において作業性が著しく低下する。必須成分ではないが、表面硬化性の向上、タフネスの付与あるいは粘度低減による作業性の向上などを目的として、限定はされないが、ラジカル重合性を有する炭素―炭素二重結合を有する化合物、すなわち重合性のモノマーおよび/またはオリゴマーを添加することが好ましい。
前記重合性のモノマーおよび/またはオリゴマーとしては、ラジカル重合性の基を有するモノマーおよび/またはオリゴマー、あるいは、アニオン重合性の基を有するモノマーおよび/またはオリゴマーが、硬化性の点から好ましい。
前記ラジカル重合性の基としては、(メタ)アクリル基などの(メタ)アクリロイル系基、スチレン基、アクリロニトリル基、ビニルエステル基、N−ビニルピロリドン基、アクリルアミド基、共役ジエン基、ビニルケトン基、塩化ビニル基などがあげられる。なかでも、本発明に使用する重合体と類似する(メタ)アクリル基を有するものが好ましい。
前記アニオン重合性の基としては、(メタ)アクリル基などの(メタ)アクリロイル系基、スチレン基、アクリロニトリル基、N−ビニルピロリドン基、アクリルアミド基、共役ジエン基、ビニルケトン基などがあげられる。なかでも、本発明に使用する重合体と類似する(メタ)アクリロイル系基を有するものが好ましい。
前記モノマーの具体例としては、(メタ)アクリレート系モノマー、環状アクリレート、N−ビニルピロリドン、スチレン系モノマー、アクリロニトリル、N−ビニルピロリドン、アクリルアミド系モノマー、共役ジエン系モノマー、ビニルケトン系モノマー、多官能モノマーなどがあげられる。
(メタ)アクリレート系モノマーとしては、スチレン系モノマー、スチレン系モノマー、多官能モノマーとしては、WO2007/029733公報段落 [0209]〜[0216]に記載のものが挙げられる。
オリゴマーとしては、ビスフェノールA型エポキシアクリレート樹脂、フェノールノボラック型エポキシアクリレート樹脂、クレゾールノボラック型エポキシアクリレート樹脂などのエポキシアクリレート系樹脂、COOH基変性エポキシアクリレート系樹脂、ポリオール(ポリテトラメチレングリコール、エチレングリコールとアジピン酸のポリエステルジオール、ε−カプロラクトン変性ポリエステルジオール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリカーボネートジオール、水酸基末端水添ポリイソプレン、水酸基末端ポリブタジエン、水酸基末端ポリイソブチレンなど)と有機イソシアネート(トリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネートなど)から得られたウレタン樹脂を、水酸基含有(メタ)アクリレート{ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレートなど}と反応させて得られたウレタンアクリレート系樹脂、前記ポリオールにエステル結合を介して(メタ)アクリル基を導入した樹脂、ポリエステルアクリレート系樹脂、ポリ(メタ)アクリルアクリレート系樹脂(重合性の反応基を有するポリ(メタ)アクリル酸エステル系樹脂)などがあげられる。
また、(メタ)アクリロイル系基を有するモノマーおよび/またはオリゴマーの数平均分子量は、5000以下であることが好ましい。さらに、表面硬化性の向上や、作業性向上のための粘度低減のために、モノマーを用いる場合には、分子量が1000以下であることが、相溶性が良好であるという理由からさらに好ましい。
前記モノマーおよび/またはオリゴマーの使用量としては、ビニル系重合体(I)100部に対して、1〜200部、さらには5〜100部であるのが好ましい。本願の硬化性組成物がさらに成分(III)を含有する場合は、ビニル系重合体(I)と成分(III)との合計100部に対して、1〜200部が好ましく、5〜100部がより好ましい。本願の硬化性組成物がさらに成分(III)を含有する場合は、ビニル系重合体(I)と成分(III)との合計100重量部に対して、炭素―炭素二重結合を有する化合物は、1〜200重量部が好ましく、5〜100重量部がより好ましい。
前記有機溶剤としては、通常、沸点が50〜180℃のものが、塗工時の作業性、硬化前後の乾燥性に優れることから好ましい。具体的には、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノールなどのアルコール系溶剤;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルなどのエステル系溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶剤;トルエン、キシレンなどの芳香族系溶剤;ジオキサンなどの環状エーテル系溶剤などがあげられる。これらの溶剤は単独で用いてもよく2種以上を混合して用いてもよい。
<<ビニル系重合体(IV)>>
本発明の硬化性組成物に、架橋性アクリロイル基を平均して少なくとも一個、末端に有するビニル系重合体を添加することも可能である。
<ビニル系重合体(IV)の官能基導入法>
このようなビニル系重合体の製造方法には特に限定はないが、例えば前述の方法により反応性の高い炭素−ハロゲン結合を少なくとも1個有するビニル系重合体を製造し、反応性官能基を(メタ)アクリロイル系基を有する置換基に変換することにより製造することができる。
以下に、反応性官能基を有するビニル系重合体の末端を一般式(2)で表わされる基に変換する方法について説明する。
−OC(O)C(R)=CH (2)
ビニル系重合体の末端に(メタ)アクリロイル系基を導入する方法には特に限定はないが、例えば以下の方法が挙げられる。
末端にハロゲン基(ハロゲン原子)を有するビニル系重合体と、一般式(15):
+−OC(O)C(R)=CH (15)
(式中、Rは水素原子又は炭素数1〜20の有機基、Mはアルカリ金属イオン又は4
級アンモニウムイオンを表わす)で示される化合物との反応による方法。
末端にハロゲン基を有するビニル系重合体としては、一般式(16):
−CR3334X (16)
(式中、R33、R34は、ビニル系モノマーのエチレン性不飽和基に結合した基、Xは塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を表わす)で示される末端基を有するものが好ましい。
以下に、前記各方法について詳細に説明する。
導入方法は末端にハロゲン基を有するビニル系重合体と、一般式(15)で示される化合物との反応による方法である。
末端にハロゲン基を有するビニル系重合体には特に限定はないが、一般式(16)に示される末端基を有するものが好ましい。
一般式(16)中のR33、R34におけるビニル系モノマーのエチレン性不飽和基に結合した基としては、水素原子、メチル基、カルボニル基、カルボキシレート基、トルイル基、フルオロ基、クロロ基、トリアルコキシシリル基、フェニルスルホン酸基、カルボン酸イミド基、シアノ基等が挙げられる。
末端にハロゲン基を有するビニル系重合体、特に一般式(16)で表わされる末端基を有するビニル系重合体は、前述の有機ハロゲン化物又はハロゲン化スルホニル化合物を開始剤とし、遷移金属錯体を触媒としてビニル系モノマーを重合する方法、あるいはハロゲン化合物を連鎖移動剤としてビニル系モノマーを重合する方法により製造されるが、好ましくは前者である。
一般式(15)で表わされる化合物には特に限定はない。一般式(15)中のRにおける炭素数1〜20の有機基としては、前述と同様のものが例示され、その具体例としても前述と同様のものが例示される。
一般式(15)中のMは、オキシアニオンの対カチオンであり、その種類としては、アルカリ金属イオン、4級アンモニウムイオン等が挙げられる。
前記アルカリ金属イオンとしては、例えばリチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン等が挙げられる。
4級アンモニウムイオンとしては、例えばテトラメチルアンモニウムイオン、テトラエチルアンモニウムイオン、テトラベンジルアンモニウムイオン、トリメチルドデシルアンモニウムイオン、テトラブチルアンモニウムイオン、ジメチルピペリジニウムイオン等が挙げられる。これらのうち、好ましいものとしてはアルカリ金属イオンが、より好ましいものとしてはナトリウムイオン、カリウムイオンが挙げられる。
一般式(14)で示される化合物の使用量は、一般式(15)で示される末端基に対して、好ましくは1〜5当量、より好ましくは1.0〜1.2当量である。
前記反応を実施する溶剤には特に限定はないが、求核置換反応であるため極性溶媒が好ましく、例えばテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、アセトン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホリックトリアミド、アセトニトリル等が好ましく用いられる。
反応温度には特に限定はないが、好ましくは0〜150℃、より好ましくは10〜100℃である。
<光ラジカル性重合開始剤>
上述のラジカル重合性を有する炭素―炭素二重結合を有する化合物を添加した場合、該化合物を光重合させるために、光ラジカル性重合開始剤を添加することが好ましい。
光ラジカル性重合開始剤にはとくに制限はないが、具体例としては、たとえば特開2006−265488公報段落[0097]記載のものが挙げられる。さらに、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメチルベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド等のアシルフォスフィンオキサイド系光ラジカル開始剤が挙げられる。
光ラジカル性重合開始剤としては、本発明の硬化性組成物の硬化性と貯蔵安定性のバランスの点で、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、ビス(4−ジメチルアミノフェニル)ケトン、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメチルベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイドがより好ましい。
前記光ラジカル性重合開始剤は単独で用いてもよく、他の化合物と組み合わせて用いてもよい。具体的には、ジエタノールメチルアミン、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミンなどのアミンとの組合せ、さらにこれにジフェニルヨードニウムクロリドなどのヨードニウム塩を組み合わせたもの、メチレンブルーなどの色素およびアミンと組み合わせたものなどがあげられる。
なお、前記光ラジカル性重合開始剤を使用する場合、必要により、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、ベンゾキノン、パラターシャリーブチルカテコールなどの如き重合禁止剤類を添加することもできる。
また、近赤外光重合開始剤として、近赤外光吸収性陽イオン染料を使用しても構わない。
近赤外光吸収性陽イオン染料としては、650〜1500nmの領域の光エネルギーで励起する、たとえば特開平3−111402号公報、特開平5−194619号公報などに開示されている近赤外光吸収性陽イオン染料−ボレート陰イオン錯体などを用いるのが好ましく、ホウ素系増感剤を併用することがさらに好ましい。
光ラジカル性重合開始剤の添加量は系をわずかに光官能化するだけでよいので、とくに制限はないが、ビニル系重合体(I)100部に対して、0.001〜10部であるのが好ましい。
<<トリアルコキシシラン化合物あるいはテトラアルコキシシラン化合物>>
本発明の硬化性組成物には、限定はされないが、トリアルコキシシラン化合物あるいはテトラアルコキシシラン化合物を添加することが、硬化物物性や貯蔵安定性を改善するために好ましく、特に好ましくはトリアルコキシシラン化合物である。トリアルコキシシラン化合物あるいはテトラアルコキシシラン化合物としては、式R4−nSiY'(式中、Y'は加水分解可能な基、Rは有機基で官能基を含んでいても含まなくともよい。nは3または4である)で示される加水分解性有機シリコン化合物が挙げられ、その具体例としては、WO2007/029733公報段落 [0228]の記載のものが挙げられる。またはこれらの部分加水分解縮合物等が挙げられる。これらの中から1種または2種以上併用して配合することができる。
トリアルコキシシラン化合物あるいはテトラアルコキシシラン化合物の使用量としては、ビニル系重合体100重量部に対し、0.1〜30重量部、好ましくは0.3〜20重量部、より好ましくは0.5〜10重量部である。
なお、これらのトリアルコキシシラン化合物あるいはテトラアルコキシシラン化合物を添加する際には硬化性組成物を無水の状態にしてから行うのが好ましいが、水分を含んだままの状態で添加しても構わない。
<<硬化性組成物>>
本発明の硬化性組成物においては、目的とする物性に応じて、各種の配合剤を添加しても構わない。
<硬化触媒・硬化剤>
本発明では、光酸発生剤または光塩基発生剤により、架橋性シリル基を有するビニル系重合体は硬化することができるが、これ以外に従来公知の各種縮合触媒を添加しても構わない。但し、これらを添加した一液配合物を作製する場合には、十分に組成物中の水分を除去しておく必要がある。
このような縮合触媒としては、例えば、WO2007/029733公報段落 [0231]〜[0232]に記載のものが挙げられる。
これらの触媒は、単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。この縮合触媒の配合量は、架橋性シリル基を有する重合体100部(重量部、以下同じ)に対して0.01〜20部程度が好ましく、0.5〜5部が更に好ましい。シラノール縮合触媒の配合量がこの範囲を下回ると硬化速度が遅くなることがあり、また硬化反応が十分に進行し難くなる場合がある。一方、シラノール縮合触媒の配合量がこの範囲を上回ると硬化時に局部的な発熱や発泡が生じ、良好な硬化物が得られ難くなるほか、ポットライフが短くなり過ぎ、作業性の点からも好ましくない。なお、特に限定はされないが、錫系硬化触媒が硬化性を制御し易い点で好ましい結果を与える。
特に限定はされないが、後述のような1成分系組成物にする際には、硬化速度や組成物の貯蔵安定性などの面から、錫系硬化触媒の場合、4価錫が好ましいが、2価錫と有機アミンの組み合わせや非錫化合物も使用できる。
また、特に限定はされないが、サイディンクボード用シーリング剤等の用途に用いる際には、1成分系、2成分系問わず、硬化物が応力緩和し易いことから、被着体にダメージを与えない、接着界面での剥離が起き難いなどの面から、4価錫が好ましい。
近年、環境問題に焦点が当てられ、錫系触媒が嫌われることもあるが、その様な場合にはカルボン酸ビスマスやカルボン酸チタン等他の非錫系触媒を選択しても良い。
また、本発明の硬化性組成物においては、縮合触媒の活性をより高めるために、アミン系化合物と同様に、上記のアミノ基を有するシランカップリング剤を助触媒として使用することも可能である。このアミノ基含有シランカップリング剤は、加水分解性基が結合したケイ素原子を含む基(以下加水分解性シリル基という)及びアミノ基を有する化合物であり、この加水分解性基として既に例示した基を挙げることができるが、メトキシ基、エトキシ基等が加水分解速度の点から好ましい。加水分解性基の個数は、2個以上、特に3個以上が好ましい。
これらのアミン化合物の配合量は、架橋性シリル基を有する重合体100重量部に対して0.01〜50重量部程度が好ましく、更に0.1〜20重量部がより好ましい。アミン化合物の配合量が0.01重量部未満であると硬化速度が遅くなる場合があり、また硬化反応が充分に進行し難くなる場合がある。一方、アミン化合物の配合量が30重量部を越えると、ポットライフが短くなり過ぎる場合があり、作業性の点から好ましくない。
これらのアミン化合物は、1種類のみで使用しても良いし、2種類以上混合使用しても良い。
更に、アミノ基やシラノール基をもたないケイ素化合物を助触媒として添加しても構わない。これらのケイ素化合物としては、限定はされないが、フェニルトリメトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、フェニルジメチルメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、トリフェニルメトキシシラン等が好ましい。特に、ジフェニルジメトキシシランやジフェニルジエトキシシランは、低コストであり、入手が容易であるために最も好ましい。
このケイ素化合物の配合量は、架橋性シリル基を有する重合体100部に対して0.01〜20部程度が好ましく、0.1〜10部が更に好ましい。ケイ素化合物の配合量がこの範囲を下回ると硬化反応を加速する効果が小さくなる場合がある。一方、ケイ素化合物の配合量がこの範囲を上回ると、硬化物の硬度や引張強度が低下することがある。
なお、硬化触媒・硬化剤の種類や添加量は目的や用途に応じて本発明の硬化性や機械物性等を制御することが可能である。また、架橋性シリル基を有する重合体のシリル基の反応性によっても硬化触媒・硬化剤の種類や添加量を変えることが可能であり、反応性が高い場合は0.01〜1部の少量の範囲で充分硬化させることが可能である。
硬化触媒・硬化剤の種類や添加量は、本発明のビニル系重合体のYの種類とaの数によって選択することが可能であり、目的や用途に応じて本発明の硬化性や機械物性等を制御することが可能である。Yがアルコキシ基である場合、炭素数の少ない方が反応性が高く、またaが多い方が反応性が高いため少量で充分硬化させることが可能である。
<脱水剤>
硬化性組成物は、作製する際の水分等によって、その貯蔵している間に増粘、ゲル化が進み、使用する際の作業性に難が生じたり、また、その増粘、ゲル化が進んだ硬化性組成物を使用することにより、硬化後の硬化物の物性が低下して、本来の目的であるシール性等を損なったりする問題が生じることがある。つまり硬化性組成物の貯蔵安定性が問題となることがある。
この硬化性組成物の貯蔵安定性を改良するには、硬化性組成物に、共沸脱水により含水分量を減らす方法がある。例えば、水に対して極小共沸点を有する揮発性有機化合物を0.1〜10重量部程度添加し、均一に混合した後、50〜90℃程度に加熱し真空ポンプで吸引しながら水−有機化合物の共沸組成物を形骸に取出す方法が挙げられる。水に対して極小共沸点を有する揮発性有機化合物としては塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、トリクロロエチレン等のハロゲン化物;エタノール、アリルアルコール、1−プロパノール、ブタノール等のアルコール類;酢酸エチル、プロピオン酸メチル等のエステル類;メチルエチルケトン、3−メチル−2−ブタノン等のケトン類;エチルエーテル、イソプロピルエーテル等のエーテル類;ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン等の炭化水素類等が例示できる。しかしながら、この方法は脱揮操作が入るため、揮発性の他の配合剤に対する工夫が必要となったり、共沸させる揮発性有機化合物の処理、回収等が必要になったりする。そのため、以下の脱水剤を添加する方が好ましいことがある。
上述の様に、本発明の組成物には、貯蔵安定性を改良する目的で組成物中の水分を除去するための脱水剤を添加することができる。脱水剤としては、例えば、5酸化リンや炭酸水素ナトリウム、硫酸ナトリウム(無水ボウ硝)、モレキュラーシーブス等の無機固体等が挙げられる。これらの固体脱水剤でも構わないが、添加後の液性が酸性や塩基性に傾いて逆に縮合し易く貯蔵安定性が悪くなったり、固体を後で取り除くなどの作業性が悪くなったりすることもあるため、後述の、液状の加水分解性のエステル化合物が好ましい。加水分解性のエステル化合物としては、オルトぎ酸トリメチル、オルトぎ酸トリエチル、オルトぎ酸トリプロピル、オルトぎ酸トリブチル等のオルトぎ酸トリアルキルや、オルト酢酸トリメチル、オルト酢酸トリエチル、オルト酢酸トリプロピル、オルト酢酸トリブチル等のオルト酢酸酸トリアルキル等、およびそれらの化合物から成る群から選ばれるものが挙げられる。
脱水剤の使用量としては、限定はされないが、ビニル系重合体100重量部に対し、0.1〜30重量部、好ましくは0.3〜20重量部、より好ましくは0.5〜10重量部である。
なお、これらの脱水剤を添加する際には硬化性組成物を無水の状態にしてから行なうのが好ましいが、水分を含んだままの状態で添加しても構わない。
<接着性付与剤>
本発明の組成物には、アミノシラン系化合物やその他のシランカップリング剤、シランカップリング剤以外の接着性付与剤を添加することができる。接着付与剤を添加すると、外力により目地幅等が変動することによって、シーリング材がサイディングボード等の被着体から剥離する危険性をより低減することができる。また、場合によっては接着性向上の為に用いるプライマーの使用の必要性がなくなり、施工作業の簡略化が期待される。シランカップリング剤の具体例としてはアミノ基や、メルカプト基、エポキシ基、カルボキシル基、ビニル基、イソシアネート基、イソシアヌレート、ハロゲン等の官能基をもったシランカップリング剤が例示でき、その具体例としては、WO2007/029733公報段落 [0249]に記載のものが挙げられる。
本発明に用いるシランカップリング剤は、通常、架橋性シリル基を有する重合体100部に対し、0.1〜20部の範囲で使用される。特に、0.5〜10部の範囲で使用するのが好ましい。本発明の硬化性組成物に添加されるシランカップリング剤の効果は、各種被着体、すなわち、ガラス、アルミニウム、ステンレス、亜鉛、銅、モルタルなどの無機基材や、塩ビ、アクリル、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネートなどの有機基材に用いた場合、ノンプライマー条件またはプライマー処理条件下で、著しい接着性改善効果を示す。ノンプライマー条件下で使用した場合には、各種被着体に対する接着性を改善する効果が特に顕著である。また、使用量が架橋性シリル基を有する重合体100部に対し1部程度であれば、硬化物の透明性にほとんど影響しない。
シランカップリング剤以外の具体例としては、特に限定されないが、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレン、ポリスチレン−ポリイソプレン−ポリスチレン、ポリスチレン−ポリイソプレン/ブタジエン共重合体−ポリスチレン、ポリスチレン−ポリエチレン/プロピレン共重合体−ポリスチレン、ポリスチレン−ポリエチレン/ブチレン共重合体−ポリスチレン、ポリスチレン−ポリイソブテン−ポリスチレン等の直鎖状または分岐状のブロック共重合体、アルキルスルフォン酸エステル、硫黄、アルキルチタネート類、芳香族ポリイソシアネート等が挙げられる。エポキシ樹脂は上記のアミノ基含有シラン類と反応させて使用することができる。
上記接着性付与剤は1種類のみで使用しても良いし、2種類以上混合使用しても良い。これら接着性付与剤は添加することにより被着体に対する接着性を改善することができる。特に限定はされないが、接着性、特にオイルパンなどの金属被着面に対する接着性を向上させるために、上記接着性付与剤の中でもシランカップリング剤を0.1〜20重量部、併用することが好ましい。
接着性付与剤の種類や添加量は、本発明のビニル系重合体のYの種類とaの数によって選択することが可能であり、目的や用途に応じて本発明の硬化性や機械物性等を制御することが可能である。特に硬化性や伸びに影響するためその選択には注意が必要である。
<可塑剤>
本発明の硬化性組成物には、各種可塑剤を必要に応じて用いても良い。可塑剤を後述する充填材と併用して使用すると硬化物の伸びを大きくできたり、多量の充填材を混合できたりするためより有利となるが、必ずしも添加しなければならないものではない。可塑剤としては特に限定されないが、物性の調整、性状の調節等の目的により、例えば、WO2007/029733公報段落 [0252]に記載のものが挙げられる。
なかでも数平均分子量500〜15,000の重合体である高分子可塑剤は、添加することにより、該硬化性組成物の粘度やスランプ性および該組成物を硬化して得られる硬化物の引張り強度、伸びなどの機械特性が調整できるとともに、重合体成分を分子中に含まない可塑剤である低分子可塑剤を使用した場合に比較して、初期の物性を長期にわたり維持し、該硬化物にアルキッド塗料を塗布した場合の乾燥性(塗装性ともいう)を改良できる。なお、限定はされないがこの高分子可塑剤は、官能基を有しても有しなくても構わない。
上記で高分子可塑剤の数平均分子量は、500〜15,000と記載したが、好ましくは800〜10,000であり、より好ましくは1,000〜8,000である。分子量が低すぎると熱や降雨により可塑剤が経時的に流出し、初期の物性を長期にわたり維持できず、アルキッド塗装性が改善できない。また、分子量が高すぎると粘度が高くなり、作業性が悪くなる。
これらの高分子可塑剤の中ではポリエーテル系可塑剤と(メタ)アクリル系重合体可塑剤が高伸び特性あるいは高耐候性の点から好ましい。アクリル系重合体の合成法は、従来からの溶液重合で得られるものや、無溶剤型アクリルポリマー等を挙げることができる。後者のアクリル系可塑剤は溶剤や連鎖移動剤を使用せず高温連続重合法(USP4414370、特開昭59−6207、特公平5−58005、特開平1−313522、USP5010166)にて作製されるため本発明の目的にはより好ましい。その例としては特に限定されないが例えば東亞合成品のARUFON UPシリーズ(UP−1000、UP−1110、UP−2000、UP−2130)(SGOと呼ばれる)等が挙げられる(防水ジャーナル2002年6月号参照)。勿論、他の合成法としてリビングラジカル重合法をも挙げることができる。この方法によれば、その重合体の分子量分布が狭く、低粘度化が可能なことから好ましく、更には原子移動ラジカル重合法がより好ましいが、これに限定されるものではない。
高分子可塑剤の分子量分布は特に限定されないが、粘度の点から狭いことが好ましく、1.8未満が好ましい。1.7以下がより好ましく、1.6以下がなお好ましく、1.5以下がさらに好ましく、1.4以下が特に好ましく、1.3以下が最も好ましい。
なお、粘度の点から言えば、主鎖に分岐構造を有する方が同一分子量では粘度が低くなるので好ましい。上述の高温連続重合法はこの例として挙げられる。
上記高分子可塑剤を含む可塑剤は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよいが、必ずしも必要とするものではない。また必要によっては高分子可塑剤を用い、物性に悪影響を与えない範囲で低分子可塑剤を更に併用しても良い。また、例えば、本発明のビニル系重合体と架橋性官能基を有する重合体任意成分の一つであるポリエーテル系重合体とを混合した組成物の場合には、混合物の相溶性の点から、フタル酸エステル類、アクリル系重合体が特に好ましい。
なおこれら可塑剤は、重合体製造時に配合することも可能である。
可塑剤を用いる場合の使用量は、限定されないが、架橋性シリル基を有する重合体100重量部に対して5〜150重量部、好ましくは10〜120重量部、さらに好ましくは20〜100重量部である。5重量部未満では可塑剤としての効果が発現しにくく、150重量部を越えると硬化物の機械強度が不足する傾向がある。
<充填材>
本発明の硬化性組成物には、活性エネルギー線による硬化を妨げない範囲で、各種充填材を必要に応じて用いても良い。充填材としては、特に限定されないが、WO2007/029733公報段落 [0261]に記載のものが挙げられる。
これら充填材のうちでは沈降性シリカ、ヒュームドシリカ、結晶性シリカ、溶融シリカ、ドロマイト、カーボンブラック、炭酸カルシウム、酸化チタン、タルクなどが好ましい。
特に、活性エネルギー線による硬化を進行しやすくするために透明性または強度の高い硬化物を得たい場合には、主にヒュームドシリカ、沈降性シリカ、無水ケイ酸、含水ケイ酸、カーボンブラック、表面処理微細炭酸カルシウム、結晶性シリカ、溶融シリカ、焼成クレー、クレーおよび活性亜鉛華などから選ばれる充填材を添加できる。これらは透明建築用シーラント、透明DIY接着剤等に好適である。なかでも、比表面積(BET吸着法による)が10m/g以上、通常50〜400m/g、好ましくは100〜300m/g程度の超微粉末状のシリカが好ましい。またその表面が、オルガノシランやオルガノシラザン、ジオルガノシクロポリシロキサン等の有機ケイ素化合物で予め疎水処理されたシリカが更に好ましい。
補強性の高いシリカ系充填材のより具体的な例としては、特に限定されないが、ヒュームドシリカの1つである日本アエロジル社のアエロジルや、沈降法シリカの1つである日本シリカ社工業のNipsil等が挙げられる。平均粒径は1nm以上30μ以下のシリカが使用できる。特にヒュームドシリカについては、一次粒子の平均粒径1nm以上50nm以下のヒュームドシリカを用いると、補強効果が特に高いのでより好ましい。なお、本発明における平均粒径とは、篩い分け法による。具体的には、粉体を各種の目開きの篩(マイクロシーブ等)で分級し、測定に供した粉体の全重量の50重量%が通過した篩の目開きに相当する値(重量平均粒径)で定義されるものである。充填剤で補強された組成物は即固定性に優れ、自動車ガラスグレージング接着に好適である。
透明性はPMMA粉末など樹脂粉末などを充填材に用いることによっても得ることができる。
また、低強度で伸びが大である硬化物を得たい場合には、主に酸化チタン、炭酸カルシウム、タルク、酸化第二鉄、酸化亜鉛およびシラスバルーンなどから選ばれる充填材を添加できる。なお、一般的に、炭酸カルシウムは、比表面積が小さいと、硬化物の破断強度、破断伸び、接着性と耐候接着性の改善効果が充分でないことがある。比表面積の値が大きいほど、硬化物の破断強度、破断伸び、接着性と耐候接着性の改善効果はより大きくなる。炭酸カルシウムの形状は立方形非立方形、不定形等各種の形状が使用できる。
更に、炭酸カルシウムは、表面処理剤を用いて表面処理を施してある方がより好ましい。表面処理炭酸カルシウムを用いた場合、表面処理していない炭酸カルシウムを用いた場合に比較して、本発明の組成物の作業性を改善し、該硬化性組成物の接着性と耐候接着性の改善効果がより向上すると考えられる。前記の表面処理剤としては脂肪酸、脂肪酸石鹸、脂肪酸エステル等の有機物や各種界面活性剤、および、シランカップリング剤やチタネートカップリング剤等の各種カップリング剤が用いられている。具体例としては、WO2007/029733公報段落 [0267]に記載のものが挙げられる。この表面処理剤の処理量は、炭酸カルシウムに対して、0.1〜20重量%の範囲で処理するのが好ましく、1〜5重量%の範囲で処理するのがより好ましい。処理量が0.1重量%未満の場合には、作業性、接着性と耐候接着性の改善効果が充分でないことがあり、20重量%を越えると、該硬化性組成物の貯蔵安定性が低下することがある。
特に限定はされないが、炭酸カルシウムを用いる場合、配合物のチクソ性や硬化物の破断強度、破断伸び、接着性と耐候接着性等の改善効果を特に期待する場合には膠質炭酸カルシウムを用いるのが好ましい。
一方、重質炭酸カルシウムは配合物の低粘度化や増量、コストダウン等を目的として添加することがあるが、この重質炭酸カルシウムを用いる場合は必要に応じて下記のようなものを使用することができる。
重質炭酸カルシウムとは、天然のチョーク(白亜)、大理石、石灰石などを機械的に粉砕・加工したものである。粉砕方法については乾式法と湿式法があるが、湿式粉砕品は本発明の硬化性組成物の貯蔵安定性を悪化させることが多いために好ましくないことが多い。重質炭酸カルシウムは、分級により、様々な平均粒子径を有する製品となる。特に限定されないが、硬化物の破断強度、破断伸び、接着性と耐候接着性の改善効果を期待する場合には、比表面積の値が1.5m/g以上50m/g以下のものが好ましく、2m/g以上50m/g以下が更に好ましく、2.4m/g以上50m/g以下がより好ましく、3m/g以上50m/g以下が特に好ましい。比表面積が1.5m/g未満の場合には、その改善効果が充分でないことがある。もちろん、単に粘度を低下させる場合や増量のみを目的とする場合などはこの限りではない。
なお、比表面積の値とは、測定方法としてJIS K 5101に準じて行なった空気透過法(粉体充填層に対する空気の透過性から比表面積を求める方法。)による測定値をいう。測定機器としては、島津製作所製の比表面積測定器SS−100型を用いるのが好ましい。
これらの充填材は目的や必要に応じて単独で併用してもよく、2種以上を併用してもよい。特に限定はされないが、例えば、必要に応じて比表面積の値が1.5m/g以上の重質炭酸カルシウムと膠質炭酸カルシウムを組み合わせると、配合物の粘度の上昇を程々に抑え、硬化物の破断強度、破断伸び、接着性と耐候接着性の改善効果が大いに期待できる。
充填材を用いる場合の添加量は、架橋性シリル基を有する重合体100重量部に対して、充填材を5〜1,000重量部の範囲で使用するのが好ましく、20〜500重量部の範囲で使用するのがより好ましく、40〜300重量部の範囲で使用するのが特に好ましい。配合量が5重量部未満の場合には、硬化物の破断強度、破断伸び、接着性と耐候接着性の改善効果が充分でないことがあり、1,000重量部を越えると該硬化性組成物の作業性が低下することがある。充填材は単独で使用しても良いし、2種以上併用しても良い。
なお、ドロマイト、カーボンブラック、炭酸カルシウム、酸化チタン、タルク等は多量に添加すると本発明の透明性を妨げ、不透明な硬化物となってしまう恐れがあるので注意が必要である。
<微小中空粒子>
また、更に、物性の大きな低下を起こすことなく軽量化、低コスト化を図ることを目的として、微小中空粒子をこれら補強性充填材に併用しても良い。
このような微少中空粒子(以下バルーンという)は、特に限定はされないが、「機能性フィラーの最新技術」(CMC)に記載されているように、直径が1mm以下、好ましくは500μm以下、更に好ましくは200μm以下の無機質あるいは有機質の材料で構成された中空体が挙げられる。特に、真比重が1.0g/cm以下である微少中空体を用いることが好ましく、更には0.5g/cm以下である微少中空体を用いることが好ましい。
上バルーンの具体例としては、WO2007/029733公報段落 [0276]〜[0278]に記載のものが挙げられる。
上記バルーンは単独で使用しても良く、2種類以上混合して用いても良い。さらに、これらバルーンの表面を脂肪酸、脂肪酸エステル、ロジン、ロジン酸リグニン、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミカップリング剤、ポリプロピレングリコール等で分散性および配合物の作業性を改良するために処理したものも使用することができる。これらの、バルーンは配合物の硬化前では切れ性等の作業性改善、硬化後では柔軟性および伸び・強度を損なうことなく、軽量化させることによるコストダウン、さらには表面のつや消し、スパッタ等意匠性付与等のために使用される。
バルーンの含有量は、特に限定されないが架橋性シリル基を有する重合体100重量部に対して、好ましくは0.1〜50部、更に好ましくは0.1〜30部の範囲で使用できる。この量が0.1部未満では軽量化の効果が小さく50部以上ではこの配合物を硬化させた場合の機械特性のうち、引張強度の低下が認められることがある。またバルーンの比重が0.1以上の場合は3〜50部、更に好ましくは5〜30部が好ましい。
<物性調整剤>
本発明の硬化性組成物には、必要に応じて生成する硬化物の引張特性を調整する物性調整剤を添加しても良い。
物性調整剤としては特に限定されないが、例えば、WO2007/029733公報段落 [0281]に記載のものが挙げられる。前記物性調整剤を用いることにより、本発明の組成物を硬化させた時の硬度を上げたり、硬度を下げ、伸びを出したりし得る。上記物性調整剤は単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
<シラノール含有化合物>
本発明の硬化性組成物には、硬化物の物性を変える等の必要に応じてシラノール含有化合物を添加しても良い。シラノール含有化合物とは、分子内に1個のシラノール基を有する化合物、及び/又は、水分と反応することにより分子内に1個のシラノール基を有する化合物を生成し得る化合物のことをいう。これらは一方のみを用いてもよいし、両化合物を同時に用いてもよい。
シラノール含有化合物の一つである分子内に1個のシラノール基を有する化合物は、特に限定されず、WO2007/029733公報段落 [0282]〜[0291]に記載のものが挙げられる。
等のような主鎖が珪素、炭素、酸素からなるポリマー末端にシラノール基が結合した化合物等が例示できる。中でも、入手が容易であり、効果の点から分子量の小さい(CHSiOH等が好ましい。
上記、分子内に1個のシラノール基を有する化合物は、架橋性シリル基を有する重合体の架橋性シリル基あるいは架橋により生成したシロキサン結合と反応することにより、架橋点の数を減少させ、硬化物に柔軟性を与えるとともに表面低タックや耐埃付着性に優れた組成物を与える。
また本発明の成分の1つである、水分と反応することにより分子内に1個のシラノール基を有する化合物を生成し得る化合物は、特に限定されないが、
WO2007/029733公報段落 [0293]〜[0294]に記載のものが好適に使用できるが加水分解生成物の含有シラノール基の量からは(CHSiNHSi(CHが特に好ましい。
さらには本発明の成分の1つである、水分と反応することにより分子内に1個のシラノール基を有する化合物を生成し得る化合物は、特に限定されないが、上記化合物以外に下記一般式(16)で表される化合物が好ましい。
((R58SiO)59 (16)
(式中、R58は上述したものと同様である。nは正数を、R59は活性水素含有化合物から一部あるいは全ての活性水素を除いた基を示す。)
58は、メチル基、エチル基、ビニル基、t−ブチル基、フェニル基が好ましく、さらにメチル基が好ましい。
(R58Si基は、3個のR58が全てメチル基であるトリメチルシリル基が特に好ましい。また、nは1〜5が好ましい。
上記R59の由来となる活性水素含有化合物としては特に限定されないが、例えば、
メタノール、エタノール、n−ブタノール、i−ブタノール、t−ブタノール、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール、ベンジルアルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、プロパンジオール、テトラメチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等のアルコール類;フェノール、クレゾール、ビスフェノールA、ヒドロキノン等のフェノール類;ギ酸、酢酸、プロピオン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、アクリル酸、メタクリル酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ソルビン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、マレイン酸、安息香酸、フタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸等のカルボン酸類;アンモニア;メチルアミン、ジメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、n−ブチルアミン、イミダゾール等のアミン類;アセトアミド、ベンズアミド等の酸アミド類、尿素、N,N’−ジフェニル尿素等の尿素類;アセトン、アセチルアセトン、2,4−ヘプタジオン等のケトン類等が挙げられる。
上記一般式(16)で表される水分と反応することにより分子内に1個のシラノール基を有する化合物を生成し得る化合物は、例えば上述の活性水素含有化合物等に、トリメチルシリルクロリドやジメチル(t−ブチル)クロリド等のようなシリル化剤とも呼ばれる(R58Si基とともにハロゲン基等の活性水素と反応し得る基を有する化合物を反応させることにより得ることができるが、これらに限定されるものではない(ただし、R58は上述したものと同様である。)。
上記一般式(16)で表される化合物を具体的に例示すると、
WO2007/029733公報段落 [0299]に記載のものが挙げられるが、これらに限定されない。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、一般式(((R60SiO)(R61O)Zで表すことができるような化合物、CHO(CHCH(CH)O)Si(CH
CH=CHCH(CHCH(CH)O)Si(CH
(CHSiO(CHCH(CH)O)Si(CH
(CHSiO(CHCH(CH)O)Si(CH
(式中、R60は同一または異種の置換もしくは非置換の1価の炭化水素基または水素原子、R61は炭素数1〜8の2価の炭化水素基、s、tは正の整数で、sは1〜6、s×tは5以上、Zは1〜6価の有機基)
等も好適に使用できる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
水分と反応することにより分子内に1個のシラノール基を有する化合物を生成し得る化合物の中では、貯蔵安定性、耐候性等に悪影響を及ぼさない点で、加水分解後に生成する活性水素化合物はフェノール類、酸アミド類及びアルコール類が好ましく、活性水素化合物が水酸基であるフェノール類およびアルコール類が更に好ましい。
上記の化合物の中では、N,O−ビス(トリメチルシリル)アセトアミド、N−(トリメチルシリル)アセトアミド、トリメチルシリルフェノキシド、n−オクタノールのトリメチルシリル化物、2―エチルヘキサノールのトリメチルシリル化物、グリセリンのトリス(トリメチルシリル)化物、トリメチロールプロパンのトリス(トリメチルシリル)化物、ペンタエリスリトールのトリス(トリメチルシリル)化物、ペンタエリスリトールのテトラ(トリメチルシリル)化物等が好ましい。
この水分と反応することにより分子内に1個のシラノール基を有する化合物を生成し得る化合物は、貯蔵時、硬化時あるいは硬化後に水分と反応することにより、分子内に1個のシラノール基を有する化合物を生成する。この様にして生成した分子内に1個のシラノール基を有する化合物は、上述のようにビニル系重合体の架橋性シリル基あるいは架橋により生成したシロキサン結合と反応することにより、架橋点の数を減少させ、硬化物に柔軟性を与えているものと推定される。
このシラノール含有化合物の構造は、本発明のビニル系重合体のYの種類とaの数によって選択することが可能であり、目的や用途に応じて本発明の硬化性や機械物性等を制御することが可能である。
シラノール含有化合物は、後述の空気酸化硬化性物質と併用してもよく、併用することにより、硬化物のモジュラスを低いままに保ち、表面へ塗装したアルキッド塗料の硬化性および埃付着性を改善するので好ましい。
シラノール含有化合物の添加量は、硬化物の期待物性に応じて適宜調整可能である。シラノール含有化合物は、架橋性シリル基を有する重合体100重量部に対して0.1〜50重量部、好ましくは0.3〜20重量部、さらに好ましくは0.5〜10重量部添加できる。0.1重量部未満では添加効果が現れず、50重量部を越えると架橋が不十分になり、硬化物の強度やゲル分率が低下しすぎる。
また、シラノール含有化合物を添加する時期は特に限定されず、重合体の製造時に添加してもよく、硬化性組成物の作製時に添加してもよい。
<チクソ性付与剤(垂れ防止剤)>
本発明の硬化性組成物には、必要に応じて垂れを防止し、作業性を良くするためにチクソ性付与剤(垂れ防止剤)を添加しても良い。
チクソ性付与剤(垂れ防止剤)は揺変性付与剤ともいう。チクソ性付与とはカートリッジからビード状に押出したり、ヘラ等により塗布したり、スプレー等により吹付けたりするときのように強い力を加えられる時には流動性を示し、塗布ないしは施工後に硬化するまでの間、流下しない性質を付与するものである。
また、チクソ性付与剤(垂れ防止剤)としては特に限定されないが、例えば、ディスパロン(楠本化成製)に代表されるアマイドワックスや水添ヒマシ油、水添ヒマシ油誘導体類、脂肪酸の誘導体、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸バリウム等の金属石鹸類、1,3,5−トリス(トリアルコキシシリルアルキル)イソシアヌレート等の有機系化合物や、脂肪酸や樹脂酸で表面処理した炭酸カルシウムや微粉末シリカ、カーボンブラック等の無機系化合物が挙げられる。
微粉末シリカとは、二酸化ケイ素を主成分とする天然又は人工の無機充填剤を意味する。具体的には、カオリン、クレー、活性白土、ケイ砂、ケイ石、ケイ藻土、無水ケイ酸アルミニウム、含水ケイ酸マグネシウム、タルク、パーライト、ホワイトカーボン、マイカ微粉末、ベントナイト、有機ベントナイト等を例示できる。
なかでも、ケイ素を含む揮発性化合物を気相で反応させることによって作られる超微粒子状無水シリカや有機ベントナイトが好ましい。少なくとも50m/g、更には50〜400m/gの比表面積を有していることが好ましい。また、親水性シリカ、疎水性シリカの何れをも使用することができる。表面処理はあってもなくても構わないが、ケイ素原子に結合した有機置換基としてメチル基のみを有するシラザン、クロロシラン、アルコキシシランもしくはポリシロキサンによりその表面が疎水処理されている疎水性シリカが好ましい。
上記の表面処理剤を具体的に例示すると、ヘキサメチルジシラザン等のようなシラザン類;トリメチルクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、メチルトリクロロシラン等のようなハロゲン化シラン類;トリメチルアルコキシシラン、ジメチルジアルコキシシラン、メチルトリアルコキシシラン等のようなアルコキシシラン類(ここで、アルコキシ基としてはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等が挙げられる);環状あるいは直鎖状のポリジメチルシロキサン等のようなシロキサン類等が挙げられ、これらは単独又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの中でもシロキサン類(ジメチルシリコーンオイル)によって表面処理を施された疎水性微粉末シリカが揺変性付与効果の面から好ましい。
また、微粉末シリカにジエチレングリコール,トリエチレングリコール,ポリエチレングリコール等のポリエーテル化合物,ポリエーテル化合物と官能性シランの反応生成物等やエチレンオキシド鎖を有する非イオン系界面活性剤を併用するとチクソ性が増す。この非イオン系界面活性剤は1種又は2種以上使用してもよい。
この微粉末シリカの具体例としては、例えば、日本アエロジル製の商品名Aerosil R974、R972、R972V、R972CF、R805、R812、R812S、RY200、RX200、RY200S、#130、#200、#300、R202等や、日本シリカ製の商品名Nipsil SSシリーズ、徳山曹達製の商品名Rheorosil MT−10、MT−30、QS−102、QS−103、Cabot製の商品名Cabosil TS−720、MS−5,MS−7、豊順洋行製のエスベンやオルガナイト等の市販品が挙げられる。
また、有機ベントナイトとは、主にモンモリロナイト鉱石を細かく粉砕した粉末状の物質で、これを各種有機物質で表面処理したものをいう。有機化合物としては脂肪族第1級アミン、脂肪族第4級アミン(これらはいずれも炭素数20以下が好ましい)などが用いられる。この有機ベントナイトの具体例としては、例えば、白石工業製の商品名オルベンD、NewDオルベン、土屋カオリン製の商品名ハードシル、Bergess Pigment製のクレー#30、Southern Clay社#33、米国National Lead製の「ベントン(Bentone)34」(ジメチルオクタデシルアンモニウムベントナイト)等が挙げられる。
チクソ性指標とは、回転粘度計による粘度測定において、回転速度の低速(例えば、0.5〜12rpm)と高速(例えば、2.5〜60rpm)とにおける見掛け粘度の比を意味する(ただし、高速回転の速度と低速回転の速度の比が少なくとも5、更には5〜10の範囲内が好ましい。
これらチクソ性付与剤(垂れ防止剤)は単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
<光硬化性物質>
本発明の硬化性組成物には、必要に応じて光硬化性物質を添加しても良い。光硬化性物質とは、光の作用によって短時間に、分子構造が化学変化をおこし、硬化などの物性的変化を生ずるものである。この光硬化性物質を添加することにより、硬化性組成物を硬化させた際の硬化物表面の粘着性(残留タックともいう)を低減できる。この光硬化性物質は、光をあてることにより硬化し得る物質であるが、代表的な光硬化性物質は、例えば室内の日の当たる位置(窓付近)に1日間、室温で静置することにより硬化させることができる物質である。この種の化合物には、有機単量体、オリゴマー、樹脂あるいはそれらを含む組成物など多くのものが知られており、その種類は特に限定されないが、例えば、不飽和アクリル系化合物、ポリケイ皮酸ビニル類あるいはアジド化樹脂、エポキシ化合物、ビニルエーテル化合物等が挙げられる。
不飽和アクリル系化合物としては、特に限定されず、公知のものが使用できる(例えばWO2007/029733公報段落 [0317]〜[0318]に記載の化合物)。
ポリケイ皮酸ビニル類とは、シンナモイル基を感光基とする感光性樹脂であり、ポリビニルアルコールをケイ皮酸でエステル化したものの他、多くのポリケイ皮酸ビニル系誘導体が挙げられる。
アジド化樹脂は、アジド基を感光基とする感光性樹脂として知られており、通常はアジド化合物を感光剤として加えたゴム感光液のほか「感光性樹脂」(昭和47年3月17日出版、印刷学会出版部発行、93頁〜、106頁から、117頁〜)に詳細な例示があり、これらを単独又は混合し、必要に応じて増感剤を加えて使用することができる。
エポキシ化合物、ビニルエーテル化合物としては、エポキシ基末端またはビニルエーテル基末端ポリイソブチレン等が挙げられる。
上記の光硬化性物質の中では、取り扱い易いという理由で不飽和アクリル系化合物が好ましい。
光硬化性物質は、架橋性シリル基を有する重合体100重量部に対して0.01〜20重量部添加するのが好ましい。0.01重量部未満では効果が小さく、また20重量部を越えると物性への悪影響が出ることがある。なお、ケトン類、ニトロ化合物などの増感剤やアミン類等の促進剤を添加すると、効果が高められる場合がある。
<空気酸化硬化性物質>
本発明の硬化性組成物には、必要に応じて空気酸化硬化性物質を添加しても良い。空気酸化硬化性物質とは、空気中の酸素により架橋硬化できる不飽和基を有する化合物である。この空気酸化硬化性物質を添加することにより、硬化性組成物を硬化させた際の硬化物表面の粘着性(残留タックともいう)を低減できる。本発明における空気酸化硬化性物質は、空気と接触させることにより硬化し得る物質であり、より具体的には、空気中の酸素と反応して硬化する性質を有するものである。代表的な空気酸化硬化性物質は、例えば空気中で室内に1日間静置することにより硬化させることができる。
空気酸化硬化性物質としては、特に限定されず、公知のものが使用できる(例えば、WO2007/029733公報段落 [0324]に記載のもの)。これらのうちでは桐油、ジエン系重合体のうちの液状物(液状ジエン系重合体)やその変性物が特に好ましい。
上記液状ジエン系重合体の具体例としては、ブタジエン、クロロプレン、イソプレン、1,3−ペンタジエン等のジエン系化合物を重合又は共重合させて得られる液状重合体や、これらジエン系化合物と共重合性を有するアクリロニトリル、スチレンなどの単量体とをジエン系化合物が主体となるように共重合させて得られるNBR,SBR等の重合体や更にはそれらの各種変性物(マレイン化変性物、ボイル油変性物など)などが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これら液状ジエン系化合物のうちでは液状ポリブタジエンが好ましい。
空気酸化硬化性物質は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また空気酸化硬化性物質と同時に酸化硬化反応を促進する触媒や金属ドライヤーを併用すると効果を高められる場合がある。これらの触媒や金属ドライヤーとしては、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸鉛、ナフテン酸ジルコニウム、オクチル酸コバルト、オクチル酸ジルコニウム等の金属塩やアミン化合物等が例示される。
空気酸化硬化性物質は、前述の光硬化性物質と併用してもよく、さらに前述のシラノール含有化合物を併用することができる。これら2成分の併用または3成分の併用によりその効果を更に発揮し、特に長期に渡って曝露される場合や、塵埃や微粉土砂の多い汚染性の過酷な地域においても顕著な汚染防止効果を発揮することがあるので特に好ましい。
空気酸化硬化性物質は、架橋性シリル基を有する重合体100重量部に対して0.01〜20重量部添加するのが好ましい。0.01重量部未満では効果が小さく、また20重量部を越えると物性への悪影響が出ることがある。
<酸化防止剤>
本発明の硬化性組成物には、必要に応じて酸化防止剤を添加しても良い。酸化防止剤は各種のものが知られており、例えば大成社発行の「酸化防止剤ハンドブック」、シーエムシー化学発行の「高分子材料の劣化と安定化」(235〜242)等に記載された種々のものが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。 例えば、MARK PEP−36、MARK AO−23等のチオエーテル系(以上いずれも旭電化工業製)、Irgafos38、Irgafos168、IrgafosP−EPQ(以上いずれもチバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)等のようなリン系酸化防止剤等が挙げられる。なかでも、以下に示したようなヒンダードフェノール系化合物が好ましい。
ヒンダードフェノール系化合物としては、具体的には以下のものが例示できる。WO2007/029733公報段落 [0329]〜[0330]に記載のものが例示できるがこれらに限定されるものではない。
酸化防止剤は後述する光安定剤と併用してもよく、併用することによりその効果を更に発揮し、特に耐熱性が向上することがあるため特に好ましい。予め酸化防止剤と光安定剤を混合してあるチヌビンC353、チヌビンB75(以上いずれもチバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)などを使用しても良い。
酸化防止剤の使用量は、架橋性シリル基を有する重合体100重量部に対して0.1〜10重量部の範囲であることが好ましい。0.1重量部未満では耐候性を改善の効果が少なく、10重量部超では効果に大差がなく経済的に不利である。
<耐光安定剤>
本発明の硬化性組成物には、必要に応じて耐光安定剤を添加しても良い。耐光安定剤は各種のものが知られており、例えば大成社発行の「酸化防止剤ハンドブック」、シーエムシー化学発行の「高分子材料の劣化と安定化」(235〜242)等に記載された種々のものが挙げられる。これらに限定されるわけではないが、耐光安定剤の中では、紫外線吸収剤やヒンダードアミン系光安定剤化合物が好ましい。具体的には、WO2007/029733公報段落 [0332]〜[0334]に記載のものが挙げられる。
しかし、例示でされている上記化合物に限定されるものではない。
耐光安定剤は前述した酸化防止剤と併用してもよく、併用することによりその効果を更に発揮し、特に耐候性が向上することがあるため特に好ましい。組み合わせは特に限定されないが、前述のヒンダードフェノール系酸化防止剤と例えばベンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤との組み合わせや前述のヒンダードフェノール系酸化防止剤とヒンダードアミン系光安定剤化合物との組合せが好ましい。あるいは、前述のヒンダードフェノール系酸化防止剤と例えばベンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤とヒンダードアミン系光安定剤化合物との組合せが好ましい。予め光安定剤と酸化防止剤を混合してあるチヌビンC353、チヌビンB75(以上いずれもチバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)などを使用しても良い。
ヒンダードアミン系光安定剤は前述した光硬化性物質と併用してもよく、併用することによりその効果を更に発揮し、特に耐候性が向上することがあるため特に好ましい。組み合わせは特に限定されないが、この場合、3級アミン含有のヒンダードアミン系光安定剤が貯蔵中の粘度上昇が少なく貯蔵安定性が良好であるので好ましい。
光安定剤の使用量は、架橋性シリル基を有する重合体100重量部に対して0.1〜10重量部の範囲であることが好ましい。0.1重量部未満では耐候性を改善の効果が少なく、10重量部超では効果に大差がなく経済的に不利である。
<相溶化剤>
本発明の硬化性組成物には、相溶化剤を添加することができる。このような添加物の具体例は、たとえば、特開2001−329025の明細書に記載されている複数のビニル系モノマーの共重合体等が使用できる。
<分子中にα,βジオール構造又はα,γジオール構造を有する化合物>
本発明の硬化性組成物に含有される分子中にα,βジオール構造又はα,γジオール構造を有する化合物を添加しても構わない。α,βジオール構造又はα,γジオール構造を有する化合物としては、一般によく知られたものが利用できる。なお、本明細書中、上記α,βジオール構造は、隣接する炭素原子に2つの水酸基を有する構造を表し、上記α,γジオール構造は、一つおいて隣り合う炭素原子に2つの水酸基を有する構造を表し、また、グリセリン等に代表されるように、α,βジオール構造とα,γジオール構造の両方、ないしは何れかの構造を含むトリオールやテトラオール等のポリオールも含む。
上記分子中にα,βジオール構造又はα,γジオール構造を有する化合物としては特に限定されず、例えば、WO2007/029733公報段落 [0337]〜[0338]に記載のものが挙げられる。
上記化合物の多くは、乳化剤、界面活性剤、分散剤、消泡剤、防曇剤、可溶化剤、増粘剤、滑剤として汎用のものが多く、容易に入手できる。
上記の化合物は、単独で使用してもよいし2種以上併用してもよい。上記の化合物の使用量は、ビニル系重合体(I)100重量部に対し、0.01〜100重量部が好ましい。0.01重量部未満であると、目的とする効果が得られず、100重量部を超えると、硬化物の機械的強度が不足するという問題点を生じるため好ましくない。より好ましくは、0.1〜20重量部である。
<その他の添加剤>
本発明の硬化性組成物には、硬化性組成物又は硬化物の諸物性の調整を目的として、必要に応じて各種添加剤を添加してもよい。このような添加物の例としては、たとえば、難燃剤、硬化性調整剤、金属不活性化剤、オゾン劣化防止剤、リン系過酸化物分解剤、滑剤、顔料、発泡剤などがあげられる。これらの各種添加剤は単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
このような添加物の具体例は、たとえば、特公平4−69659号、特公平7−108928号、特開昭63−254149号、特開昭64−22904号の各明細書などに記載されている。
本発明の硬化性組成物は、実質的に無溶剤で使用できる。作業性の観点等から溶剤を使用しても構わないが、環境への影響から使用しないことが望ましい。
<<配合物の形態>>
本発明の硬化性組成物は、特に限定はされないが、全ての配合成分を予め配合密封保存した1成分型として調製しても良く、ビニル系重合体(I)と光酸発生剤または光塩基発生剤(II)やその他の硬化剤・硬化触媒を別々にしておき、該配合材を使用前に混合する2成分型として調整しても良い。上述のように、一般的な架橋性シリル基を有する重合体の1成分型は、物理的、化学的に十分な脱水が必要であるが、本発明の組成物の場合は、光酸発生剤または光塩基発生剤は光照射までは硬化触媒として働かないので、厳密な脱水をしなくても良い場合がある。
<<硬化方法>>
本発明の硬化性組成物は、活性エネルギー線の照射により、硬化させることができる。活性エネルギー線源にはとくに限定はないが、光重合開始剤の性質に応じて、たとえば高圧水銀灯、低圧水銀灯、電子線照射装置、ハロゲンランプ、発光ダイオード、半導体レーザーなどによる光および電子線の照射があげられる。
<<ブレーキ液、不凍液>>
本発明における「JIS K 2233に規定される自動車用非鉱物系ブレーキ液」とは
、ブレーキペダルの踏力を、ブレーキシリンダーを通してディスクローターに伝え制動力
を得るための媒体である。成分としては、大別してグリコール系、シリコーン系がある。
また、「JIS K 2234に規定される不凍液」とは、液冷式内燃機関用冷却液の凍
結防止及び冷却機構の防食用に使用するエチレングリコールを主成分とする不凍液のこと
である。
<<浸漬試験方法>>
さらに、「JIS K 6258の浸漬試験」とは、上記自動車用非鉱物系ブレーキ液又
は不凍液に対して、上記ビニル系重合体の硬化物の全面を浸漬し、浸漬前と浸漬後の質量
、体積等の変化を測定するものである。
上記浸漬試験において、本発明の硬化性組成物を硬化した硬化物は、その浸漬前後での質量変化率は、浸漬前のもとの質量および体積を基準にして、50%以下であり、好ましくは30%以下、より好ましくは20%以下である。
また、浸漬前後での体積変化率は、50%以下であり、好ましくは30%以下、より好まし
くは20%以下である。
<<浸漬試験後の評価方法>>
ブレーキ液、不凍液浸漬後の硬化物の物性評価としては、機械強度評価がある。「JIS K 6251の引っ張り特性」とはダンベル形状の硬化物をオートグラフ等の引張り試験機を用いて、伸び率、強度を測定する方法である。その際、浸漬前後の伸びの変化率が50%以下であり、好ましくは30%以下、より好ましくは20%未満である。
<<用途>>
本発明の硬化性組成物は、限定はされないが、建築用弾性シーリング剤、サイディングボード用シーリング剤、複層ガラス用シーリング剤、車両用シーリング剤等建築用および工業用のシーリング剤、太陽電池裏面封止剤などの電気・電子部品材料、電線・ケーブル用絶縁被覆材などの電気絶縁材料、粘着剤、接着剤、弾性接着剤、コンタクト接着剤、タイル用接着剤、反応性ホットメルト接着剤、塗料、粉体塗料、コーティング材、発泡体、缶蓋等のシール材、放熱シート、電気電子用ポッティング剤、フィルム、ガスケット、マリンデッキコーキング、注型材料、各種成形材料、人工大理石、および、網入りガラスや合わせガラス端面(切断部)の防錆・防水用封止材、自動車や船舶、家電等に使用される防振・制振・防音・免震材料、自動車部品、電機部品、各種機械部品などにおいて使用される液状シール材、防水剤等の様々な用途に利用可能である。
更に、本発明の硬化性組成物から得られた硬化物であるゴム弾性を示す成形体は、ガスケット、パッキン類を中心に広く使用することができる。例えば自動車分野ではボディ部品として、気密保持のためのシール材、ガラスの振動防止材、車体部位の防振材、特にウインドシールガスケット、ドアガラス用ガスケットに使用することができる。シャーシ部品として、防振、防音用のエンジンおよびサスペンジョンゴム、特にエンジンマウントラバーに使用することができる。エンジン部品としては、冷却用、燃料供給用、排気制御用などのホース類、エンジンオイル用シール材などに使用することができる。また、排ガス清浄装置部品、ブレーキ部品にも使用できる。家電分野では、パッキン、Oリング、ベルトなどに使用できる。具体的には、照明器具用の飾り類、防水パッキン類、防振ゴム類、防虫パッキン類、クリーナ用の防振・吸音と空気シール材、電気温水器用の防滴カバー、防水パッキン、ヒータ部パッキン、電極部パッキン、安全弁ダイアフラム、酒かん器用のホース類、防水パッキン、電磁弁、スチームオーブンレンジ及びジャー炊飯器用の防水パッキン、給水タンクパッキン、吸水バルブ、水受けパッキン、接続ホース、ベルト、保温ヒータ部パッキン、蒸気吹き出し口シールなど燃焼機器用のオイルパッキン、Oリング、ドレインパッキン、加圧チューブ、送風チューブ、送・吸気パッキン、防振ゴム、給油口パッキン、油量計パッキン、送油管、ダイアフラム弁、送気管など、音響機器用のスピーカーガスケット、スピーカーエッジ、ターンテーブルシート、ベルト、プーリー等が挙げられる。建築分野では、構造用ガスケット(ジッパーガスケット)、空気膜構造屋根材、防水材、定形シーリング材、防振材、防音材、セッティングブロック、摺動材等に使用できる。スポ―ツ分野では、スポーツ床として全天候型舗装材、体育館床等、スポーツシューズとして靴底材、中底材等、球技用ボールとしてゴルフボール等に使用できる。防振ゴム分野では、自動車用防振ゴム、鉄道車両用防振ゴム、航空機用防振ゴム、防舷材等に使用できる。海洋・土木分野では、構造用材料として、ゴム伸縮継手、支承、止水板、防水シート、ラバーダム、弾性舗装、防振パット、防護体等、工事副材料としてゴム型枠、ゴムパッカー、ゴムスカート、スポンジマット、モルタルホース、モルタルストレーナ等、工事補助材料としてゴムシート類、エアホース等、安全対策商品としてゴムブイ、消波材等、環境保全商品としてオイルフェンス、シルトフェンス、防汚材、マリンホース、ドレッジングホース、オイルスキマー等に使用できる。その他、板ゴム、マット、フォーム板等にも使用できる。
なかでも、本発明の硬化性組成物は、粘・接着性組成物として有用であり、特にシーラント、接着剤、粘着剤、ポッティング剤、コーティング剤として有用であり、特に耐候性や耐熱性が要求される用途や透明性が必要な用途にも有用である。また、本発明の硬化性組成物は耐候性と接着性に優れるので、目地埋めなしでの外壁タイル接着用工法に使用できる。更には、線膨張係数の異なる材料の接着や、ヒートサイクルにより繰り返し変位を受けるような部材の接着に用いる弾性接着剤の用途や、透明性を活かして、下地が見える用途でのコーティング剤等の用途、ガラスやポリカ、メタクリル樹脂等の透明材料の貼り合わせに用いる接着剤用途等にも有用である。
以下に、本発明の具体的な実施例を比較例と併せて説明するが、本発明は、下記実施例に限定されるものではない。
下記合成例、実施例および比較例中「部」および「%」は、それぞれ「重量部」および「重量%」を表す。
本発明における重合体の合成例を以下に示した。
下記合成例中、「数平均分子量」および「分子量分布(重量平均分子量と数平均分子量の比)」は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いた標準ポリスチレン換算法により算出した。ただし、GPCカラムとしてポリスチレン架橋ゲルを充填したもの(shodex GPC K−804、K−802.5;昭和電工製)、GPC溶媒としてクロロホルムを用いた。
下記実施例中、「平均末端加水分解性シリル基数」は、「重合体1分子当たりに導入された加水分解性シリル基」であり、H−NMR分析及びGPCにより求められた数平均分子量より算出した。
ただし、NMRはBruker社製ASX−400を使用し、溶媒として重クロロホルムを用いて23℃にて測定した。
製造例1
各原料の使用量を表1に示す。
(1)重合工程
アクリル酸エステル(共重合する場合には予め所定量混合されたアクリル酸エステル)を脱酸素した。攪拌機付ステンレス製反応容器の内部を脱酸素し、臭化第一銅、全アクリル酸エステルの一部(表1では初期仕込みモノマーとして記載)を仕込み、加熱攪拌した。アセトニトリル(表1では重合用アセトニトリルと記載)、開始剤としてジエチル2,5−ジブロモアジペートを添加、混合し、混合液の温度を約80℃に調節した段階でペンタメチルジエチレントリアミン(以下、トリアミンと略す)を添加し、重合反応を開始した。残りのアクリル酸エステル(表1では追加用モノマーとして記載)を逐次添加し、重合反応を進めた。重合途中、適宜トリアミンを追加し、重合速度を調整した。重合時に使用したトリアミンの総量を重合用トリアミンとして表1に示す。重合が進行すると重合熱により内温が上昇するので内温を約80℃〜約90℃に調整しながら重合を進行させた。モノマー転化率(重合反応率)が約95%以上の時点で揮発分を減圧脱揮して除去し、重合体濃縮物を得た。
(2)ジエン反応工程
上記濃縮物に1,7−オクタジエン(以下ジエン若しくはオクタジエンと略す)、アセトニトリル(表1ではジエン反応用アセトニトリルと記載)を添加し、トリアミン(表1ではジエン反応用トリアミンと記載)を追加した。内温を約80℃〜約90℃に調節しながら数時間加熱攪拌させて、重合体末端にオクタジエンを反応させた。アセトニトリル及び未反応のオクタジエンを減圧脱揮して除去し、末端にアルケニル基を有する重合体を含有する濃縮物を得た。
(3)粗精製工程
上記濃縮物をトルエンで希釈し、ろ過助剤、吸着剤(キョーワード700SEN:協和化学製)、ハイドロタルサイト(キョーワード500SH:協和化学製))を添加し、80〜100℃程度に加熱攪拌した後、固形成分をろ別した。ろ液を濃縮し、重合体粗精製物を得た。
(4)高温加熱処理・吸着精製工程
重合体粗精製物、熱安定剤(スミライザーGS:住友化学(株)製)、吸着剤(キョーワード700SEN、キョーワード500SH)を添加し、減圧脱揮、加熱攪拌しながら昇温し、約170℃〜約200℃の高温状態で数時間程度加熱攪拌、減圧脱揮を行なった。吸着剤(キョーワード700SEN、キョーワード500SH)、を追加し、重合体に対して約10重量部のトルエンを添加し、約170℃〜約200℃の高温状態で更に数時間程度加熱攪拌した。
処理液を更にトルエンで希釈し、吸着剤をろ別した。ろ液を濃縮し、両末端にアルケニル基を有する重合体を得た。
(5)シリル化工程
上記方法により得られた重合体、メチルジメトキシシラン(DMS)、オルト蟻酸メチル(MOF)、白金触媒[ビス(1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン)白金錯体触媒のイソプロパノール溶液:以下白金触媒という]を所定量混合し、約100℃に加熱攪拌した。1時間程度加熱攪拌後、未反応のDMS等の揮発分を減圧留去し、両末端にメトキシシリル基を有する重合体「P1」を得た。得られた重合体の1分子あたりに導入されたシリル基数、分子量、分子量分布を併せて表1に示す。
Figure 2008274119
(比較合成例)
各原料の使用量を表2に示す。
(1)重合工程
アクリル酸エステル(予め混合されたアクリル酸エステル)を脱酸素した。攪拌機付ステンレス製反応容器の内部を脱酸素し、臭化第一銅、全アクリル酸エステルの一部(表1では初期仕込みモノマーとして記載)を仕込み、加熱攪拌した。アセトニトリル(表1では重合用アセトニトリルと記載)、開始剤としてジエチル2,5−ジブロモアジペート(DBAE)を添加、混合し、混合液の温度を約80℃に調節した段階でペンタメチルジエチレントリアミン(以下、トリアミンと略す)を添加し、重合反応を開始した。残りのアクリル酸エステル(表1では追加モノマーとして記載)を逐次添加し、重合反応を進めた。重合途中、適宜トリアミンを追加し、重合速度を調整した。重合時に使用したトリアミンの総量を重合用トリアミンとして表1に示す。重合が進行すると重合熱により内温が上昇するので内温を約80℃〜約90℃に調整しながら重合を進行させた。
(2)酸素処理工程
モノマー転化率(重合反応率)が約95%以上の時点で反応容器気相部に酸素‐窒素混合ガスを導入した。内温を約80℃〜約90℃に保ちながらしながら反応液を数時間加熱攪拌して反応液中の重合触媒と酸素を接触させた。アセトニトリル及び未反応のモノマーを減圧脱揮して除去し、重合体を含有する濃縮物を得た。濃縮物は著しく着色していた。
(3)第一粗精製
トルエンを重合体の希釈溶媒として使用した。重合体100kgに対して100〜150kg程度のトルエンで(2)の濃縮物を希釈し、ろ過助剤、吸着剤(キョーワード700SEN、キョーワード500SH)を添加した。反応容器気相部に酸素‐窒素混合ガスを導入した後、約80℃で数時間加熱攪拌した。不溶な触媒成分をろ過除去した。ろ液は重合触媒残渣によって着色および若干の濁りを有していた。
(4)第二粗精製
ろ液を攪拌機付ステンレス製反応容器に仕込み、吸着剤(キョーワード700SEN、キョーワード500SH)を添加した。気相部に酸素−窒素混合ガスを導入して約100℃で数時間加熱攪拌した後、吸着剤等の不溶成分をろ過除去した。ろ液はほとんど無色透明な清澄液であった。ろ液を濃縮し、ほぼ無色透明の重合体を得た。
(5)(メタ)アクリロイル基導入工程
重合体を重合体に対して約100kgのN,N−ジメチルアセトアミド(DMAC)約100重量部に溶解し、アクリル酸カリウム(末端Br基に対して約2モル当量)、熱安定剤(H−TEMPO:4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−n−オキシル)、吸着剤(キョーワード700SEN)、を添加し、約70℃で数時間加熱攪拌した。DMACを減圧留去し、重合体濃縮物を重合体100kgに対して約100kgのトルエンで希釈し、ろ過助剤を添加して固形分をろ別し、ろ液を濃縮し、末端にアクリロイル基を有する重合体[P2]を得た。得られた重合体の1分子あたりに導入されたアクリロイル基数、数平均分子量、分子量分布を併せて表2に示す。
Figure 2008274119
(実施例1)
末端に架橋性シリル基を有するビニル系重合体(I)として、上記合成例1で得られた「P1」 100部にオプトマーSP−172(光酸発生剤、トリ(アルキルフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、旭電化工業(株)製)1部、Irganox1010〔ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、チバスペシャリティケミカルズ社製〕1部を加え、充分に混合して硬化性組成物を得た。
次いで、得られた硬化性組成物を高圧水銀ランプ(184W/cm、照射距離5.4cm、積算光量3030mJ/cm)で照射を行い、約2mm厚のシート状の硬化物を得た。
また、得られた硬化物よりJIS K 6251に規定される(1/3)号ミニダンベルを打ち抜き、水で重量分率50%に希釈した不凍液(品名;スーパーロングライフクーラントクーラント、トヨタ自動車製)を130℃に保ち、170時間浸漬した。浸漬前後の上記ダンベルをJIS K 6251に規定された方法で引張り特性を測定した。
さらに、同サンプルの重量、体積膨潤率を測定した。
(比較例1)
[P2]100部に、Darocur1173(光ラジカル重合開始剤、チバスペシャルティケミカルズ社製)0.2部、Irgacure819(光ラジカル重合開始剤、チバスペシャルティケミカルズ社製)0.1部Irganox1010〔ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、チバスペシャリティケミカルズ社製〕1部を加え、充分に混合して硬化性組成物を得た。
高圧水銀ランプ(184W/cm、照射距離5.4cm、積算光量3030mJ/cm)で照射を行い、約2mm厚のシート状の硬化物を得た。
実施例1と同様の方法で、試験サンプルを作製後、実施例1と同様の方法で浸漬試験、引張り特性測定、膨潤率を測定した。
<機械物性>
上記実施例及び比較例で得られたシート状の硬化性組成物から、(1/3)号ミニダンベル試験片を打ち抜き、島津製オートグラフを用い、JIS K 6251に準拠して引っ張り試験を行った(測定条件:23℃×55%R.H.引っ張り速度200mm/min)。なお、表1〜3において、M50とは、50%モジュラス(50%伸張時の強度)を示し、M100とは、100%モジュラス(100%伸張時の強度)、Tbとは破断時の強度、Ebとは破断時の伸びを示す。
Figure 2008274119
上記実施例1では、比較例1での硬化物と比較して、引張り特性変化率、膨潤度が低く良好な耐不凍液性を示した。結果を表3に示す。

Claims (36)

  1. 平均して少なくとも1個の架橋性シリル基を末端に有するビニル系重合体(I)、および光照射により酸または塩基を発生する化合物(II)を含有する硬化性組成物であって、
    硬化後の硬化物が、JIS K 2233に規定される自動車用非鉱物系ブレーキ液およびJIS K 2234に規定される不凍液を用いたJIS K 6258の浸漬試験において、耐膨張性を有することを特徴とする硬化性組成物。
  2. 前記JIS K 6258の浸漬試験において、硬化後の硬化物が、液浸漬前後で質量および体積変化率が50%以下の耐膨張性を有することを特徴とする請求項1記載の硬化性組成物。
  3. 前記架橋性シリル基が一般式(1)で表されることを特徴とする請求項1または2に記載の硬化性組成物:
    −[Si(R2−b(Y)O]−Si(R3−a(Y)(1)
    (式中、RおよびRは、同一若しくは異なって、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基、または(R′)SiO−で表されるトリオルガノシロキシ基を示し(式中、R′は炭素数1〜20の1価の炭化水素基を示す。複数のR′は同一であってもよく又は異なっていてもよい);RまたはRがそれぞれ2個以上存在するとき、それらは同一であっても、異なっていてもよく;Yは水酸基または加水分解性基を示し;Yが2個以上存在するとき、それらは同一であっても、異なっていてもよく;aは0、1、2または3を示し;bは0、1、または2を示し;mは0〜19の整数を示し、ただし、a+mb≧1であることを満足する。)
  4. 前記ビニル系重合体(I)の分子量分布が1.8未満であることを特徴とする請求項1から3までのいずれかに記載の硬化性組成物。
  5. 前記ビニル系重合体(I)の主鎖が、(メタ)アクリル系重合体であることを特徴とする請求項1から4までのいずれかに記載の硬化性組成物。
  6. 前記(メタ)アクリル系重合体が、アクリル系重合体であることを特徴とする請求項5に記載の硬化性組成物。
  7. 前記アクリル系重合体が、アクリル酸エステル系重合体であることを特徴とする請求項6に記載の硬化性組成物。
  8. 前記ビニル系重合体(I)の主鎖がリビングラジカル重合法により製造されたものであることを特徴とする請求項1から7までのいずれかに記載の硬化性組成物。
  9. 前記ビニル系重合体(I)の主鎖が原子移動ラジカル重合法により製造されたものであることを特徴とする請求項8記載の硬化性組成物。
  10. 前記ビニル系重合体(I)の数平均分子量が3000以上であることを特徴とする請求項1から9までのいずれかに記載の硬化性組成物。
  11. 前記ビニル系重合体(I)の主鎖が、ポリイソブチレン系重合体であることを特徴とする請求項1から4までのいずれかに記載の硬化性組成物。
  12. 前記ビニル系重合体(I)の、一方の末端にある架橋性シリル基と、前記一方の末端と異なる位置にある架橋性シリル基との間の主鎖構造が、炭素−炭素結合のみからなる、または、炭素−炭素結合および炭素−ケイ素結合のみからなる、ことを特徴とする請求項1から11までのいずれかに記載の硬化性組成物。
  13. 前記光照射により酸または塩基を発生する化合物(II)が、スルホネートエステル類、オニウム塩類、およびカルボン酸エステル類からなる群から選択される酸を発生する化合物であることを特徴とする請求項1から12までのいずれかに記載の硬化性組成物。
  14. 前記光照射により酸または塩基を発生する化合物(II)が、カルバメート類、アミド類、オキシムエステル類、αコバルト錯体類、およびイミダゾール類からなる群から選択される塩基を発生する化合物であることを特徴する請求項1から12までのいずれかに記載の硬化性組成物。
  15. さらに、エポキシ化合物および/またはオキセタン化合物(III)を含有することを特徴とする請求項1から14までのいずれかに記載の硬化性組成物。
  16. 前記エポキシ化合物および/またはオキセタン化合物(III)が、芳香環を有さないことを特徴とする請求項15に記載の硬化性組成物。
  17. 前記エポキシ化合物および/またはオキセタン化合物(III)が、分子中に架橋性シリル基を有することを特徴とする請求項15または16に記載の硬化性組成物。
  18. さらに、ラジカル重合性を有する炭素−炭素二重結合を持つ化合物を含有することを特徴とする請求項1から17までのいずれかに記載の硬化性組成物。
  19. さらに、平均して少なくとも1個の架橋性アクリロイル基を末端に有するビニル系重合体(IV)を含有することを特徴とする請求項1から18に記載の硬化性組成物。
  20. 前記架橋性アクリロイル基が、一般式(2)で表されることを特徴とする請求項19に記載の硬化性組成物。
    −OC(O)C(R)=CH (2)
    (式中、Rは水素原子又は炭素数1〜20の有機基を表わす)
  21. 前記ビニル系重合体(IV)の分子量分布が、1.8未満であることを特徴とする請求項19または20に記載の硬化性組成物。
  22. 前記ビニル系重合体(IV)の主鎖が、(メタ)アクリル系重合体であることを特徴とする請求項19から21までのいずれかに記載の硬化性組成物。
  23. 前記(メタ)アクリル系重合体が、アクリル系重合体であることを特徴とする請求項22に記載の硬化性組成物。
  24. 前記アクリル系重合体が、アクリル酸エステル系重合体であることを特徴とする請求項23に記載の硬化性組成物。
  25. 前記ビニル系重合体(IV)の主鎖が、リビングラジカル重合法により製造されたものであることを特徴とする請求項19から24までのいずれかに記載の硬化性組成物。
  26. 前記ビニル系重合体(IV)の主鎖が、原子移動ラジカル重合法により製造されたものであることを特徴とする請求項25記載の硬化性組成物。
  27. 前記ビニル系重合体(IV)の数平均分子量が、3000以上であることを特徴とする請求項19から26までのいずれかに記載の硬化性組成物。
  28. さらに、分子量1000以下のトリアルコキシシラン化合物あるいはテトラアルコキシシラン化合物を含有することを特徴とする請求項1から27までのいずれかに記載の硬化性組成物。
  29. さらに、錫系化合物を含有することを特徴とする請求項1から28までのいずれかに記載の硬化性組成物。
  30. 請求項1から29までのいずれかに記載の硬化性組成物を用いてなる現場成形ガスケット用組成物。
  31. 請求項1から29までのいずれかに記載の硬化性組成物を用いてなるシール材用組成物。
  32. 請求項1から29までのいずれかに記載の硬化性組成物を用いてなる粘着剤または接着剤組成物。
  33. 請求項1から29までのいずれかに記載の硬化性組成物を用いてなるポッティング剤用組成物。
  34. 請求項1から29までのいずれかに記載の硬化性組成物を用いてなるコーティング剤用組成物。
  35. 請求項1から34までのいずれかに記載の組成物に活性エネルギー線を照射して得られる硬化物。
  36. JIS K 6258の浸漬試験において、浸漬した前後での質量および体積、並びにJIS K 6251の引っ張り特性の破断時の強度および伸びの変化率が、すべて50%以下であることを特徴する請求項35記載の硬化物。
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