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JP2008270292A - パワーモジュールおよび放熱フィン - Google Patents

パワーモジュールおよび放熱フィン Download PDF

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Abstract

【課題】 半導体スイッチング素子の実装部から放熱フィンに至る間の構造を簡単化して、配線基板における金属とセラミックスとの界面でのはがれの問題がなく、放熱を強化することができる半導体装置、パワーモジュールおよび放熱フィンを提供する。
【解決手段】 基部平板部5bと、基部平板部5bの下面から下方に突き出す複数のフィン5fを有するSi−SiC製放熱部5と、基部平板部5bの上面に形成された絶縁層5sと、絶縁層5sに固定された配線板2と、配線板2にはんだ接合9により接続された半導体スイッチング素子3とを備えることを特徴とする。
【選択図】 図3

Description

本発明は、自動車用モータに用いられるパワーモジュールおよび放熱フィンに関するものである。
モータは、電気エネルギーを機械エネルギーに変換する機能を有し、化石燃料から機械エネルギーを取り出すエンジンとともに、各種の交通手段に用いられている。交通手段のうち、自動車にはエンジン車が圧倒的に多く用いられてきたが、化石燃料の高騰や、地球温暖化防止のためのCO2排出量の抑制運動の高まりなどを背景に、電気自動車やハイブリッド自動車の使用台数が増大し、とくにハイブリッド自動車はその単位燃料当りの走行距離が高いために飛躍的にその台数を増やしている。
交通手段に用いられるモータに限らず、モータに供給される電力は、各種電力変換装置によって電力の形態を変換される場合が多い。このとき、モータには大きな電力が供給されるので、電力変換装置も大きな電力を扱うことになり、電力変換装置自体の電力損失を減らし、効率のよい電力変換を行うことが求められる。電力変換装置には、オンオフを繰り返すスイッチとして動作する半導体デバイス、すなわちスイッチング素子が用いられるが、実際はオン抵抗が存在し、スイッチング時にタイムラグが生じるため、スイッチング素子では、電力の消費はゼロではなく、ロスとして熱が発生する。
半導体素子の温度上昇は、自動車モータ用の電力変換装置に限らず、古くから問題とされ、多くの取り組みがなされてきた。たとえば、半導体装置の放熱に用いられる並列状の放熱フィンの放熱性を向上させるために、空気流が直線状に放熱フィン間隙を通過しないように、乱流発生用の邪魔板を取り付けた構造、または千鳥配列の円柱状フィンの構造が開示されている(特許文献1)。この構成によれば、斜めに取り付けた邪魔板または千鳥配列の円柱状フィンにより乱流が発生して放熱効果を高めることができる。また、金属製の放熱フィンに接触する液体冷媒による放熱効果を高めるために、放熱フィンとの間に間隙を設けて多孔質のカバー(液体冷媒は通さないがその蒸気は通す)で覆う方法が開示されている(特許文献2)。この方法によれば、所定の温度以上に加熱されると間隙に注入された液体冷媒が一斉に蒸発して気化熱を奪うため、半導体スイッチング素子が所定温度以上になることが防止される。
また、放熱フィンの放熱性の問題以外に、放熱フィンの製造コストの低減の取り組みがなされてきた。すなわち、半導体素子を実装する配線基板を搭載する金属基板と放熱フィンとを一体化した一体成形加工品は、工作費用がかさむため、金属基板と放熱フィンとを別部材として、金属基板に放熱フィンをロー材により取り付ける方法が提案された(特許文献3)。この方法では、上記ロー材による放熱フィン取り付けの加熱による、半導体素子と配線基板とを接続するはんだ接合の品質劣化(ボイド発生など)が問題とされる。すなわち、発熱源である半導体素子から放熱フィンにいたる{半導体素子(ロー材層1)回路パターン付絶縁基板(ロー材層2)金属ベース(ロー材層3)放熱フィン}の多層構造において、ロー材層3の融点を他のロー材層1およびロー材層2の融点よりも低くすることにより、最終の放熱フィン取り付けによって生じるはんだ層(ロー材)の再溶融による品質劣化を防止しながら、放熱フィン付きパワーモジュールの製造コストを低減することができる。そして、現在では、ロー材層3は、加熱を必要としない熱伝導グリスに置き換えられる段階に至っている。
特開2001−345585号公報 特開平9−45829号公報 特開2004−273479号公報
上記したように諸々の改良がなされてきたが、現状のパワーモジュールの配線基板(絶縁基板を含む)の耐熱温度は低く、また、半導体素子から放熱部までに多数の層が介在するため、放熱性は満足できるものではなく、さらに熱伝導グリス自体の熱伝導率がよくないという問題がある。とくに、次世代技術において現在よりも大電流化した場合、半導体素子の実装構造と放熱構造とを絶縁している、上記配線基板に含まれる絶縁基板において、セラミックスと金属との接合部位ではがれが生じやすいという問題がある。より詳細に説明すると、配線基板は、絶縁基板の表面および裏面に、DBA(Direct Bonding Aluminum)またはDBC( Direct Bonding Copper )などにより、直接、配線を接続している。これらDBAおよびDBCは、複雑な構造を有し、高温でセラミックスと金属との剥離が生じるため耐熱温度は150℃程度に制限されている。
本発明は、放熱性を確保しながら、放熱部の構造の簡単化を可能にするパワーモジュールおよび放熱フィンを提供することを目的とする。
本発明のパワーモジュールは、直流電力と交流電力との電力変換のために用いられるパワーモジュールである。このパワーモジュールは、基部平板部とその基部平板部の下面から下方に突き出す複数のフィンとを有するSi−SiC製放熱部と、基部平板部の上面に形成された絶縁層と、絶縁層に固定された配線板と、配線板にはんだ接合により接続された半導体スイッチング素子とを備えることを特徴とする。
上記の構成によれば、配線基板を用いず、金属板を主部材とする配線板を用いるため配線基板の主要部を占めていた絶縁基板を用いることがない。また放熱性金属板(ヒートシンク)も、半導体素子から放熱フィンに至る直線的な放熱経路からは除外している。このため配線基板において、大電力化に伴って生じるセラミックスと金属とのはがれが防止され、多層構造の簡単化による熱伝導性の向上を得ることができる。またSi−SiCの熱膨張率はおよそ3×10−6/Kであるため、放熱フィンは、半導体素子とほぼ同等の熱膨張率となり、半導体装置の反りが少なくなり、信頼性の高い半導体装置を提供することができる。また、部品点数の減少により、部品管理コスト、処理工程の省略をはかることができ、Si−SiC製放熱フィン以外の部分で、大きな製造コスト低減を実現することができる。
なお、上記の放熱フィンは、主として液体の冷却媒体と接触して放熱するが、気体の冷却媒体であってもよい。Si−SiCは高い熱伝導率を有することで知られており、Si含浸の後でも多孔質に起因する実質的に大きい表面積を有しており、アルミニウムなど金属製の放熱フィンに比べて遜色ない放熱効果を得ることができる。また、基部平板部上面の絶縁層は、広くは、CVD(Chemical Vapor Deposition)やスパッタリング法で形成したSiOやその他の絶縁膜であってもよいし、基部平板部上面のSi−SiCを酸化して放熱フィンと一体物の酸化膜絶縁層(SiO)としてもよい。
また、上記の絶縁層を、Si−SiC製の基部平板部の上面層を酸化して形成した酸化膜絶縁層とした場合、放熱フィンと絶縁膜とを一体物とでき、さらに熱伝導経路の単純化が可能になり、半導体装置の小型化が促進される。Si−SiCを熱酸化した場合、強固緻密で厚いシリコン酸化膜(SiO)を得ることができ、剥離などのおそれのない信頼性の高い絶縁膜を得ることができる。
また、上記の絶縁層が配線板に対応する領域に形成され、その外側の基部平板部の上面の領域には形成されない構成にしてもよい。この構成により、放熱フィンの基部平板部上面の絶縁層が形成されていない領域も放熱に寄与することができ、放熱性を高めることができる。また、絶縁層が配置されていない縁の部分を、放熱フィンを冷却媒体路中に接着剤で固定する糊代部分として用いることができる。
上記の配線板は、Si−SiC製放熱フィンの基部平板部上面の絶縁層に接着層により固定されるようにしてもよい。これにより、半導体素子の実装構造部分と、放熱フィンとを非常に簡単に一体化することができ、製造コストの低減を得ることが可能となる。
また、上記の配線板は、Si−SiC製放熱フィンの基部平板部上面の絶縁層に形成された金属層にはんだ接合により固定されてもよい。これにより、熱伝導性をより高め、また多層構造の層間の機械的強度を容易に高めることができる。
本発明のパワーモジュールは、自動車に搭載されるパワーモジュールであって、上記の半導体スイッチング素子は、回転機器とバッテリとの間に授受される直流電力と交流電力との電力変換のために用いられる半導体スイッチング素子である。近年のハイブリッドカーなどのパワーモジュールにおける大電流化、小型化に伴って起きる諸問題、(1)配線基板におけるセラミックスと金属との接合部位のはがれ(絶縁基板を含む配線基板における低い耐熱温度)、(2)パワーモジュールの反りを、上記のSi−SiC製放熱フィンは解決可能とする。このため、上記のSi−SiC製放熱フィンは、大電流化、小型化の必要性が非常に高い自動車用のパワーモジュールにおいて、とくに有用な効果を発現することができる。
上記の冷却媒体路の天井を形成する配置板を備え、該配置板は複数の開口部を有し、その開口部に沿って前記放熱フィンの基部平板部の縁が密に接着されて固定され、前記絶縁層、配線板および半導体スイッチング素子は、その開口部から前記冷却媒体路の外側に位置する構成とすることができる。これにより、パワーモジュールにおける冷却を確実に強化することができる。
本発明の放熱フィンは、一体物のSi−SiCから形成された放熱フィンであって、基部平板部と、基部平板部の下面から下方に突き出す複数のフィンとを備えることを特徴とする。
上記Si−SiC製の放熱フィンを用いることにより、放熱部を簡単化でき、かつ放熱性を確保するようにできる。
また上記の基部平坦部に、基部平坦部の上面層が酸化されて形成された酸化膜絶縁層を備えるのがよい。これにより、基部平坦部の上面に、強固で緻密なシリコン酸化膜を有するため、絶縁基板を含む配線基板や放熱板(ヒートシンク)を用いる必要がなくなり、半導体素子から放熱フィンに至る熱伝導経路の構成を単純化することができる。
また、酸化膜絶縁層は、基部平板部の上面、または裏面の縁を除いた内側領域に形成されるようにできる。これにより、酸化膜の形成されていない上面の領域からの放熱作用を得ることができ、放熱性を高めることができる。
本発明の放熱フィンの製造方法は、基部平板部および該基部平板部の下面から下方に突き出す複数のフィンを有する放熱フィンを、SiCを含む焼結体で形成する工程と、SiC含有焼結体にSiを含浸させてSi−SiC製放熱フィンを形成する工程と、Si−SiC製放熱フィンの基部平板部の上面に酸化膜絶縁層を形成する工程とを備えることを特徴とする。
Si含浸させて反応焼結により作製されるSi−SiC放熱フィンは、一般のSiCのように焼結助剤として他の金属化合物等を添加することなく製造できるため、高純度で緻密な焼結体を得ることができる。また製造時に寸法変化が小さいので、大型品の製造にも適している。このため、金属層とのはがれを生じにくい緻密で強固な酸化膜絶縁層を備え、高い熱伝導率を有した放熱フィンを高い寸法精度で製造することができる。
本発明のパワーモジュールおよび放熱フィンによれば、放熱性を確保しながら放熱部の構造の簡単化を可能にすることができる。
図1は、本発明の実施の形態におけるパワーモジュール10を説明するための図である。このパワーモジュール10は、ハイブリッド自動車のモータ配電用の端子である、U相端子、V相端子およびW相端子を有し、また発電機用の端子である、+端子および−端子を有する。スイッチング素子としては、モータ用のスイッチング素子の3,31と、発電機用のスイッチング素子33とが配置される。モータ用スイッチング素子はIGBT( Insulated Gate Bipolar Transistor )3と、フリーホイールダイオード( Free Wheel Diode : FWD )31とがある。本説明では、トランジスタおよびダイオードはいずれも半導体スイッチング素子と呼ぶこととする。これら半導体スイッチング素子3,31,33は、図示を省略した実装構造等に実装され、その実装構造を配置するように配置板(放熱板)61が設けられる。上記の半導体スイッチング素子3,31,33および実装構造等は、筐体65に収納される。上記筐体65内には、スイッチング素子の上に絶縁板を介在させて、上記スイッチング素子のゲート信号を制御する半導体素子等が実装された、図示しない制御信号用実装基板が配置される。上記配置板(放熱板)61の下にその配置板61に接するように、冷却媒体が流れる冷却媒体路67が設けられる。冷却媒体には、不凍液であるエチレングリコール水溶液などを用いることができる。
図1において、3相交流モータへの配電端子U相、V相またはW相端子が設けられ、これら配電端子から交流電力が配電される。スイッチング素子3,31は、給電端子のプラス側とマイナス側との間に、2つ直列に接続され、その間に配電端子U,V,Wが接続される。図2は、図1におけるAの領域を拡大した図である。領域Aに、高電位側のIGBT3、FWD31、または低電位側のIGBT3、FWD31が配置される。モータ用のU相配電領域には、領域Aに相当する領域が全部で4つ配置されているが、上記のように電圧(高電位側および低電位側)による区分けが2種、そして大電流を流すため上記と同じものが並列に接続されることにより2種、計4つの領域が形成されることになる。並列に設けられる経路は2つに限られず、より大電流の場合は3つが並列に配置される。また、スイッチング素子において小型化、大電流化が実現したときは、スイッチング素子の容量に限定すれば、1つの経路だけでよい場合もある。
図2において、冷却媒体路の天井を形成する配置板(放熱板)61は開口部61hを設けられ、その開口部61hの縁の上面もしくは裏面(下面)に、Si−SiC製放熱フィン5の基部平板部5bの上面の縁が、接着剤などにより接着され固定される。Si−SiC製放熱フィン5の上面に、Si−SiCが熱酸化されて形成された酸化膜絶縁層(SiO)5sが位置し、その上に金属板またはほとんど金属板からなる配線板2が固定されている。配線板2の上には、はんだ層(図示せず)により半導体スイッチング素子3,31が実装され、図示しないワイヤ等によりその表面電極3a,31aは、図示していない周囲のバスバーと電気的に接続される。半導体スイッチング素子3,31の裏面電極(図示せず)に、はんだ層を介して導通する配線板2も、ワイヤ等によりバスバー(給配電導体)に接続される。
図3は、本発明の実施の形態のパワーモジュールにおける半導体スイッチング素子の放熱経路を示す断面図である。また、図4は、図3の構造の変形例であるが、配置板61の開口部に上方からフィンを取り付ける構成をとる。以下では、図3の構成について説明するが、とくに断らない限り、図4の構成にも当て嵌まる。図3において、半導体スイッチング素子3は、配線板2に、はんだ層9によって接続され、その配線板2は、めっき等で金属表面を形成された酸化膜絶縁層5sに、はんだ層9により接合され固定状態とされている。酸化膜絶縁層5sは、Si−SiC製放熱フィン5の基部平板部5bの上面を熱酸化することにより形成したものであり、緻密で強固な絶縁層となっている。放熱フィン5はその上面もしくは裏面(下面)の縁が、冷却媒体路を形成する配置板(放熱板)61の開口部61hの縁裏面に、接着剤29により接着され、固定されている。
半導体スイッチング素子3から放熱フィン5に至る放熱経路を、従来のパワーモジュールと比較して以下に示す。
(本発明例(図3に例示の構造)):半導体スイッチング素子3/(1)はんだ層9/(2)配線板2/(3)はんだ層9/(4)酸化膜絶縁層5s/Si−SiC放熱フィン5
(従来例(比較のため)):半導体スイッチング素子/(1)はんだ層/配線基板((2)表面側配線層;(3)絶縁基板;(4)裏面金属面)/(5)はんだ層/(6)放熱板/(7)放熱グリス/金属製放熱フィン
上記の比較結果によれば、従来の構造では、半導体スイッチング素子と放熱フィンとの間に7種類の層が介在していたのに比して、図3に例示する本発明例では、4種類の層へと単純化されている。このため、半導体スイッチング素子3からSi−SiC製放熱フィン5への熱伝達が促進され、半導体スイッチング素子3の温度上昇を効率よく抑制することができる。そのほかの利点をあげれば、つぎのようになる。
(1)配線基板を用いないため、配線基板の耐熱温度を考慮しなくてよい。配線基板は、上述のように、絶縁基板の表面および裏面に、DBA(Direct Bonding Aluminum)またはDBC( Direct Bonding Copper )などにより、直接、配線層を接続している。これらDBAおよびDBCは、高温でセラミックスと金属との剥離が生じるため耐熱温度が低く、温度150℃程度に制限される。本発明例では、DBAやDBCは用いず、上記した単純な構成をとるため、200℃以上でも使用可能である。このため、本発明における半導体装置は、耐熱温度が高いSiCやGaN半導体素子が、次世代において実用化された場合、有用な実装技術を提供することになる。すなわち、本発明の半導体装置は、半導体スイッチング素子の温度上昇を簡単な放熱経路により抑制すること、および200℃を超える耐熱温度の実装技術を提供することができる。
(2)配線基板(絶縁板を含む)および放熱グリスを使用しないため、部品点数を抑制して、部品管理コストおよび処理工程数の低減をはかることができ、Si−SiC製放熱フィン以外の部分で大きなコスト低減をはかることができる。
(3)パワーモジュールの小型化および軽量化を実現することができる。小型化は、上記の説明から明らかであるが、放熱経路の簡単化、配置板(放熱板)の開口部形成、金属製放熱フィンのSi−SiC放熱フィンへの置き換えにより、大幅な軽量化も達成できる。
(4)Si−SiCの熱膨張率はおよそ3×10−6/Kであるため、放熱フィンは、半導体素子とほぼ同等の熱膨張率となり、半導体装置の反りが少なくなり、信頼性の高い半導体装置を提供することができる。
上記のような大きな効果を得ることができた原因は、(1)放熱フィンをSi−SiCで形成し、その上面を酸化して放熱フィンと一体の酸化膜絶縁層(SiO)としたこと、(2)上記の酸化膜絶縁層を活用して配線基板中の絶縁基板を廃止して、さらに(3)金属放熱板を放熱経路に介在しないようにしたこと、の3要件に帰することができる。上記(2)については、配線基板中の絶縁基板を、Si−SiC製放熱フィン上の酸化膜絶縁膜で置き換えたと言い換えることもできる。
上記のSi−SiC製放熱フィン5は、つぎのようにして製造することができる。まず、SiCを主成分として含有する混合粉を用いて放熱フィンの形状を有する多孔質前駆体を焼結により作製する。このとき、1400℃以上または1900℃以上に加熱する。次いで、この多孔質前駆体にSiを、1400℃以上で含浸させ、Si−SiC製放熱フィン5を形成する。次いで、放熱フィンの基部平板部上面の所定領域を熱酸化して酸化膜絶縁層(酸化シリコン)5sを形成する。上記のプロセスで製造したSi−SiC製放熱フィンは、一般のSiCが焼結助剤として含む金属化合物を含有しないため、高純度で緻密な焼結体となる。
図5は、本発明の他の実施の形態例を示す半導体装置またはパワーモジュールの放熱経路を示す断面図である。また、図6は、図5の構造の変形例であるが、配置板61の開口部に上方からフィンを取り付ける構成をとる。以下では、図5の構成について説明するが、とくに断らない限り、図6の構成にも当て嵌まる。このパワーモジュール10では、配線板2を酸化膜絶縁層5sに固定するのに、接着剤19を用いた点に特徴がある。図3または図4に示した構造では、酸化膜絶縁層5sにめっき等で金属表面層を形成し、はんだ層により配線板2を固定していたが、接着剤19を用いることによりめっき処理を不要とし、より容易に放熱フィンと実装構造とを連続させることが可能となる。
上記において、本発明の実施の形態および実施例について説明を行ったが、上記に開示された本発明の実施の形態および実施例は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれら発明の実施の形態に限定されない。本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
本発明のパワーモジュールおよび放熱フィンでは、Si−SiC製放熱部を用いるので、簡単な構造が可能となり、実装部品の耐熱温度の向上、また放熱性を向上させることによる温度上昇抑制を得ることができる。このため、次世代のパワーモジュールに有力な実装技術を提供することができる。
本発明の実施の形態におけるパワーモジュールの概観図である。 図1のA領域の拡大図である。 本発明の実施の形態例のパワーモジュールの断面図である。 図3の構成の変形例のパワーモジュールの断面図である。 本発明の別の実施の形態例のパワーモジュールの断面図である。 図5の構成の変形例のパワーモジュールの断面図である。
符号の説明
2 配線板、3 半導体スイッチング素子、3a 表面電極、5 放熱フィン、5b 基部平板部、5f フィン部、5s 酸化膜絶縁層、9 はんだ層、10 パワーモジュール(半導体装置)、19 接着剤、29 接着剤、31 FWD、31a FWDの表面電極、33 半導体スイッチング素子、61 配置板(放熱板)、61h 放熱板開口部、65 筐体、67 冷却路。

Claims (8)

  1. 直流電力と交流電力との電力変換のために用いられるパワーモジュールであって、
    基部平板部とその基部平板部の下面から下方に突き出す複数のフィンとを有するSi−SiC製放熱部と、
    前記基部平板部の上面に形成された絶縁層と、
    前記絶縁層に固定された配線板と、
    前記配線板にはんだ接合により接続された半導体スイッチング素子とを備えることを特徴とする、パワーモジュール。
  2. 前記絶縁層が、前記基部平板部の上面層におけるSi−SiCを酸化して形成した酸化膜絶縁層であることを特徴とする、請求項1に記載のパワーモジュール。
  3. 前記絶縁層が前記配線板に対応する領域に形成され、その外側の基部平板部の上面の領域には形成されていないことを特徴とする、請求項1または2に記載のパワーモジュール。
  4. 前記配線板が、前記Si−SiC製放熱フィンの基部平板部上面の絶縁層に、接着層により固定されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のパワーモジュール。
  5. 前記配線板が、前記Si−SiC製放熱フィンの基部平板部上面の絶縁層に形成された金属層に、はんだ接合により固定されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のパワーモジュール。
  6. 冷却媒体路の天井を形成する配置板を備え、該配置板は複数の開口部を有し、その開口部に沿って前記放熱フィンの基部平板部の縁が密に接着されて固定され、前記絶縁層、配線板および半導体スイッチング素子は、その開口部から前記冷却媒体路の外側に配置されていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載のパワーモジュール。
  7. 一体物のSi−SiCから形成された放熱フィンであって、
    基部平板部と、
    前記基部平板部の下面から下方に突き出す複数のフィンと、を備えることを特徴とする、放熱フィン。
  8. 前記基部平板部に、前記基部平板部の上面層が酸化されて形成された酸化膜絶縁層を備えることを特徴とする、請求項1に記載の放熱フィン。
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