JP2008240067A - 放電表面処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】アルミ又はアルミ合金からなる基材Sの表面に密着強度及び均一性に優れた薄い被膜Cを形成すること。
【解決手段】金属の粉末等を圧縮成形した成形体を電極11として用い、電気絶縁性のある液L中において、アルミ又はアルミ合金からなる基材Sの表面と電極11との間にパルス状の放電を発生させて、その放電エネルギーにより、基材Sの表面を局所的に溶融させつつ、電極11の材料又は該材料の反応物質を基材Sの溶融部Saに付着させて、基材Sの表面に被膜を形成する放電表面処理方法であって、電極11と基材Sとの間に供給する放電パルス電流の波形は、初期部分のピーク電流値が中期以降部分のピーク電流値よりも高くなっており、放電パルス電流の波形における中期以降部分のピーク電流値は10A未満になっていること。
【選択図】図1
【解決手段】金属の粉末等を圧縮成形した成形体を電極11として用い、電気絶縁性のある液L中において、アルミ又はアルミ合金からなる基材Sの表面と電極11との間にパルス状の放電を発生させて、その放電エネルギーにより、基材Sの表面を局所的に溶融させつつ、電極11の材料又は該材料の反応物質を基材Sの溶融部Saに付着させて、基材Sの表面に被膜を形成する放電表面処理方法であって、電極11と基材Sとの間に供給する放電パルス電流の波形は、初期部分のピーク電流値が中期以降部分のピーク電流値よりも高くなっており、放電パルス電流の波形における中期以降部分のピーク電流値は10A未満になっていること。
【選択図】図1
Description
本発明は、表面処理方法の一つであって、放電エネルギーにより基材の表面に例えば耐摩耗性を有した被膜を形成する放電表面処理方法に関する。
基材の表面に被膜を形成する表面処理方法について様々な技術が開発されており、近年、放電エネルギーを利用した放電表面処理方法(特許文献1、特許文献2参照)の開発が盛んになってきる。
この放電表面処理方法では、金属の粉末等を圧縮成形した成形体を電極として用い、電気絶縁性のある液中において、綱、コバルト合金、又はニッケル合金からなる基材の表面と電極との間にパルス状の放電を発生させる。これによって、その放電エネルギーにより、基材の表面を局所的に溶融させつつ、電極の材料又は該材料の反応物質を基材の溶融部に付着させて、基材の表面を被膜を形成することができる。
特開平8−300227号公報
特開2005−213554号公報
ところで、軽量でかつ耐久性に優れたアルミ又はアルミ合金は、種々の分野に利用されており、近年、綱、コバルト合金、又はニッケル合金からなる基材だけでなく、アルミ又はアルミ合金からなる基材に対しても放電表面処理によって被膜を形成することの要請が急速に高まってきている。
しかしながら、アルミ又はアルミ合金は、綱等に比べて、熱伝導率が非常に高いために、アルミ又はアルミ合金からなる基材を放電エネルギーにより局所的に溶融させても、基材の溶融部の温度が急速に低下して、電極の材料又は該材料の反応物質が基材の溶融部に付着し難く、基材に密着性(密着強度)に優れた被膜を形成することができない。また、アルミ又はアルミ合金は、綱等に比べて、融点が非常に低いために、基材の溶融部の温度低下を考慮して、放電エネルギーを大きくすると、基材の表面自体が放電加工されてしまう。そのため、アルミ又はアルミ合金からなる基材に対して放電表面処理の技術を有効に利用することができず、放電表面処理の技術の利用範囲を様々な分野に拡げることができないという問題がある。
そこで、本発明は、前述の問題を解決するため、アルミ又はアルミ合金からなる基材の表面に密着強度及び均一性に優れた被膜を形成することができる、新規な構成の放電表面処理方法を提供することを目的とする。
本発明の発明は、前述の問題を解決するために、アルミ又はアルミ合金からなる基材に対して放電条件を変更しつつ放電表面処理に関しての実験を行った結果、電極と前記基材との間に供給する放電パルス電流の波形における初期部分のピーク電流値が中期以降部分のピーク電流値よりも高いこと、放電パルス電流の波形における中期以降部分のピーク電流値が10A未満であることの2つ条件を満足することによって、アルミ又はアルミ合金からなる基材の表面に被膜の密着性(密着強度)及び均一性に優れた被膜を形成できるという、新規な知見を得ることができ、本発明を完成するに至った。
本発明の第1の特徴(請求項1から請求項3、請求項8に記載の発明の特徴)は、金属の粉末、金属の化合物の粉末、又はセラミックスの粉末を圧縮成形した成形体を電極として用い、電気絶縁性のある液中又は気中において、アルミ又はアルミ合金からなる基材の表面と前記電極との間にパルス状の放電を発生させて、その放電エネルギーにより、前記基材の表面を局所的に溶融させつつ、前記電極の材料又は該材料の反応物質を前記基材の溶融部に付着させて、前記基材の表面に被膜を形成する放電表面処理方法であって、前記電極と前記基材との間に供給する放電パルス電流の波形は、初期部分のピーク電流値が中期以降部分のピーク電流値よりも高くなっており、前記放電パルス電流の波形における前記中期以降部分のピーク電流値は、10A未満であることを要旨とする。
第1の特徴によると、前記放電パルス電流の波形における前記初期部分のピーク電流値が前記中期以降部分のピーク電流値よりも高くなっており、前記放電パルス電流の波形における前記中期以降部分のピーク電流値が10A未満であるため、前述の新規な知見を考慮すると、アルミ又はアルミ合金からなる前記基材の表面に密着性及び均一性に優れた前記被膜を形成することができる。
本発明の第2の特徴(請求項4から請求項8に記載の発明の特徴)は、金属の粉末、金属の化合物の粉末、又はセラミックスの粉末を圧縮成形した成形体を電極として用い、電気絶縁性のある液中又は気中において、アルミ又はアルミ合金からなる基材の表面と前記電極との間にパルス状の放電を発生させて、その放電エネルギーにより、前記基材の表面を局所的に溶融させつつ、前記電極の材料又は該材料の反応物質を前記基材の溶融部に付着させて、前記基材の表面に薄い被膜を形成する第1処理工程と、前記第1処理工程の終了後に、続けて、電気絶縁性のある液中又は気中において、前記基材の表面と前記電極との間にパルス状の放電を発生させて、その放電エネルギーにより、前記第1処理工程において形成された前記薄い被膜の表面を局所的に溶融させつつ、前記電極の材料又は該材料の反応物質を前記薄い被膜の溶融部に付着させて、前記薄い被膜を前記厚い被膜に成長させる第2処理工程と、を備えなる放電表面処理方法であって、前記第1処理工程において、前記電極と前記基材との間に供給する放電パルス電流の波形は、初期部分のピーク電流値が中期以降部分のピーク電流値よりも高くなっており、前記放電パルス電流の波形における前記中期以降部分のピーク電流値は、10A未満であって、前記第2処理工程における単位面積当たりの成膜速度は、前記第1処理工程における単位面積あたりの成膜速度よりも速くなっていることを要旨とする。
第2の特徴によると、前記第1処理工程において、前記放電パルス電流の波形における前記初期部分のピーク電流値が前記中期以降部分のピーク電流値よりも高くなっており、前記放電パルス電流の波形における前記中期以降部分のピーク電流値が10A未満であるため、 前述の新規な知見を考慮すると、前記第1処理工程において、アルミ又はアルミ合金からなる前記基材の表面に密着性及び均一性に優れた前記薄い被膜を形成することができる。
また、前記第2処理工程においては、前記薄い被膜を厚い被膜に成長させてあって、換言すれば、前記第1処理工程で形成された前記薄い被膜の表面に重ねて被膜を形成してあって、前記第2処理工程における単位面積当たりの成膜速度が前記第1処理工程における単位面積あたりの成膜速度よりも速くなっているため、アルミ又はアルミ合金からなる前記基材の表面との密着性を十分に確保しつつ、前記基材の表面に短時間で前記厚い被膜を形成することができる。
請求項1から請求項8のうちのいずれかの請求項に記載の発明によれば、アルミ又はアルミ合金からなる前記基材の表面に密着強度及び均一性に優れた前記被膜(又は前記薄い被膜)を形成できるため、アルミ又はアルミ合金からなる前記基材に対して放電表面処理の技術を有効に利用することができ、放電表面処理の技術の利用範囲を様々な分野に拡げることができる。
また、請求項4から請求項8のうちのいずれかの請求項に記載の発明によれば、アルミ又はアルミ合金からなる前記基材の表面との密着性を十分に確保しつつ、前記基材の表面に短時間で前記厚い被膜を形成することができるため、アルミ又はアルミ合金からなる前記基材に対する放電表面処理の作業性(作業能率)を高めることができる。
(I)本発明の実施形態に係る放電表面処理方法を説明する前に、放電表面処理に用いられる放電加工装置、及び本発明の実施形態に係る放電表面処理方法の前提となる新規な知見について図2及び図3を参照して説明する。ここで、図2は、基材の表面と電極との間にパルス状の放電を発生させる際における放電パルス電流の波形及び放電パルス電圧の波形を示す図、図3は、放電表面処理に用いられる放電加工装置の模式的な図である。
図3に示すように、放電表面処理に用いられる放電加工装置1は、ベッド3を備えており、このベッド3には、テーブル5が設けられている。また、テーブル5には、油等の電気絶縁性のある液Lを貯留する液槽7が設けられており、この液槽7内には、アルミ又はアルミ合金からなる基材Sをセット可能な基材治具9が設けられている。
テーブル5の上方には、電極11を保持する電極ホルダ13がX軸方向、Y軸方向、及びZ軸方向へ移動可能に設けられており、この電極ホルダ13は、Z軸を回転軸として回転可能になっている。また、電極11は、ステライト金属の粉末又はステライト金属を主成分とした金属の粉末を圧縮成形した成形体である。なお、金属の粉末を圧縮成形した成形体の代わりに、金属の化合物の粉末又はセラミックスの粉末を圧縮成形した成形体を用いても構わない。
基材治具及び電極ホルダには、放電電源装置が電気的に接続されており、この放電電源装置は、例えば特開2005−213554号公報(図4、図5、及び図7等)に示すような公知の放電電源装置であって、第2の電源、コンデンサ、スイッチング素子、抵抗器等を備えている。
図2及び図3に示すように、本発明の発明者は、本発明の実施形態に係る放電表面処理方法の前提となる新規な知見を得る前に、放電加工装置1を用いて、アルミ又はアルミ合金からなる基材Sに対して放電条件を変更しつつ放電表面処理に関しての実験を行った。ここで、変更した放電条件は、電極11と基材Sとの間に供給する放電パルス電流の波形の初期部分のピーク電流値lp(0A、30A、40A)、中期以降部分のピーク電流値ie(1A、2A、4.5A、5.5A、10A)である。なお、放電パルス電流のパルス幅teは8μsであって、休止時間toは64μsである。
ここで、表1における「被膜形成の有無」の項目の段に記載された「○」は、被膜が形成されたこと示しており、「被膜形成の有無」の項目の段に記載された「×」は、被膜が形成できなかったことを示している。また、表1における「被膜の均一性」の項目の段に記載された「○」は、被膜の均一性が良好であることを示しており、表1における「被膜の均一性」の項目の段に記載された「×」は、被膜の均一性が不良であることを示している。更に、表1における「被膜の密着性」の項目の段に記載された「◎」は、基材Sとの被膜の密着強度が極めて高いことを示しており、表1における「被膜の密着性」の項目の段に記載された「○」は、基材Sとの密着強度が高いことを示しており、表1における「被膜の密着性」の項目の段に記載された「×」は、基材Sとの密着強度が低いことを示している。なお、被膜の均一性については、外観目視によって判断し、被膜の密着性について引張式の密着力試験器によって検出された引張強度によって判断したものである。
表1に示すように、放電パルス電流の波形における初期部分のピーク電流値lpが中期以降部分のピーク電流値ieよりも高くなっていること、放電パルス電流の波形における中期以降部分のピーク電流値ieが10A未満になっていることの2つ条件を満足することによって、アルミ又はアルミ合金からなる基材Sの表面に密着性(密着強度)及び均一性に優れた被膜を形成することができるという、新規な第1の知見を得ることができた。特に、放電パルス電流の波形における初期部分のピーク電流値lpが30Aであると、被膜の密着性がより向上するという、新規な第2の知見を得ることができた。
(II)本発明の実施形態に係る放電表面処理方法について図1(a)(b)、図2、及び図3を参照して説明する。
ここで、図1(a)は、本発明の実施形態に係る放電表面処理方法における第1処理工程を示す図、図1(b)は、本発明の実施形態に係る放電表面処理方法における第2処理工程を示す図である。
図1(a)(b)に示すように、本発明の実施形態に係る放電表面処理方法は、放電エネルギーにより、アルミ又はアルミ合金からなる基材Sの表面に厚い被膜CHを形成する放電表面処理方法であって、第1処理工程と第2処理工程とを備えている。
第1処理工程
図3に示すように、アルミ又はアルミ合金からなる基材Sを基材治具9にセットし、電極ホルダ13をX軸方向及び/又はY軸方向へ移動させることにより、基材Sを電極11に対して位置決めする。そして、電極ホルダ13と一体的に電極11をZ軸方向へ往復移動させつつ、電気絶縁性のある液L中において、放電電源装置15によってアルミ又はアルミ合金からなる基材Sの表面と電極11との間にパルス状の放電を発生させる。これによって、図1(a)に示すように、その放電エネルギーにより、基材Sの表面を局所的に溶融させつつ、電極11の材料又は該材料の反応物質を基材Sの溶融部Saに付着させて、基材Sの表面に薄い被膜Cを形成する。
図3に示すように、アルミ又はアルミ合金からなる基材Sを基材治具9にセットし、電極ホルダ13をX軸方向及び/又はY軸方向へ移動させることにより、基材Sを電極11に対して位置決めする。そして、電極ホルダ13と一体的に電極11をZ軸方向へ往復移動させつつ、電気絶縁性のある液L中において、放電電源装置15によってアルミ又はアルミ合金からなる基材Sの表面と電極11との間にパルス状の放電を発生させる。これによって、図1(a)に示すように、その放電エネルギーにより、基材Sの表面を局所的に溶融させつつ、電極11の材料又は該材料の反応物質を基材Sの溶融部Saに付着させて、基材Sの表面に薄い被膜Cを形成する。
ここで、第1処理工程において、電極11と基材Sとの間に供給する放電パルス電流の波形は、初期部分のピーク電流値lpが中期以降部分のピーク電流値ieよりも高くなっており、放電パルス電流の波形における中期以降部分のピーク電流値ieは10A未満である(図2参照)。また、放電パルス電流の波形における初期部分のピーク電流値lpは、30Aである。なお、放電パルス電流の波形における初期部分のピーク電流値lpは、30Aに限るものではなく、基材Sを構成するアルミ合金の種類の変更、電極11の材料、要求仕様等に応じて、20〜35Aの範囲で適宜に変更することが可能である。
第1処理工程において形成される薄い被膜Cの厚さtは、10μm以上であって、より具体的には、10〜50μmである。ここで、第1処理工程において形成される薄い被膜Cの厚さtを10μm以上としたのは、薄い被膜Cの厚さtが10μmに満たないと、第2処理工程において薄い被膜Cの表面が溶融して、薄い被膜Cから基材Sの表面が露出するおそれがあるからである。
第1処理工程における放電パルス電流のパルス幅は、8μs以下であって、より具体的には、2〜8μsである。ここで、第1処理工程における放電パルス電流のパルス幅を8μs以下としたのは、放電パルス電流のパルス幅が8μsを超えると、薄い被膜Cの密着性をより十分に高めることが困難になるからである。
第1処理工程における単位面積あたりの成膜速度は、10〜30μ・cm2/minである。
第2処理工程
前記第1処理工程の終了後に、図3に示すように、続けて、電極11をZ軸方向へ往復移動させつつ、電気絶縁性のある液L中において、放電電源装置15によって、基材Sの表面と電極11との間にパルス状の放電を発生させる。これによって、図1(b)に示すように、その放電エネルギーにより、第1処理工程において形成された薄い被膜Cの表面を局所的に溶融させつつ、電極11の材料又は該材料の反応物質を薄い被膜Cの溶融部Caに付着させて、薄い被膜Cを厚い被膜CHに成長させる。
前記第1処理工程の終了後に、図3に示すように、続けて、電極11をZ軸方向へ往復移動させつつ、電気絶縁性のある液L中において、放電電源装置15によって、基材Sの表面と電極11との間にパルス状の放電を発生させる。これによって、図1(b)に示すように、その放電エネルギーにより、第1処理工程において形成された薄い被膜Cの表面を局所的に溶融させつつ、電極11の材料又は該材料の反応物質を薄い被膜Cの溶融部Caに付着させて、薄い被膜Cを厚い被膜CHに成長させる。
ここで、第2処理工程における単位面積当たりの成膜速度は、第1処理工程における単位面積あたりの成膜速度よりも大きくなっており、より具体的には、第2処理工程における単位面積当たりの成膜速度は、80〜100μ・cm2/minである。
第2処理工程において、放電パルス電流の波形における初期部分のピーク電流値lpは、35〜50Aであって、放電パルス電流の波形における中期以降部分のピーク電流値ieは、1〜10Aである(図2参照)。また、第2処理工程における放電パルス電流のパルス幅は、2〜8μsである。
次に、本発明の実施形態の作用及び効果について説明する。
第1処理工程において、放電パルス電流の波形における初期部分のピーク電流値lpが中期以降部分のピーク電流値ieよりも高くなっており、放電パルス電流の波形における中期以降部分のピーク電流値ieが10A未満になっているため、 前述の新規な第1の知見を考慮すると、第1処理工程において、アルミ又はアルミ合金からなる基材Sの表面に密着性及び均一性に優れた薄い被膜Cを形成することができる。特に、放電パルス電流の波形における初期部分のピーク電流値lpが30Aであるため、前述の新規な第2の知見を考慮すると、薄い被膜Cの密着性をより向上させることができる。
また、第2処理工程においては、薄い被膜Cを厚い被膜CHに成長させてあって、換言すれば、第1処理工程で形成された薄い被膜Cの表面に重ねて被膜を形成してあって、第2処理工程における単位面積当たりの成膜速度が第1処理工程における単位面積あたりの成膜速度よりも速くなっているため、アルミ又はアルミ合金からなる基材Sの表面との密着性を十分に確保しつつ、基材Sの表面に短時間で厚い被膜CHを形成することができる。
以上の如き、本発明の実施形態によれば、アルミ又はアルミ合金からなる基材Sの表面に密着強度及び均一性に優れた薄い被膜Cを形成できるため、アルミ又はアルミ合金からなる基材Sに対して放電表面処理の技術を有効に利用することができ、放電表面処理の技術の利用範囲を様々な分野に拡げることができる。
また、アルミ又はアルミ合金からなる基材Sの表面との密着性を十分に確保しつつ、基材Sの表面に短時間で厚い被膜CHを形成することができるため、アルミ又はアルミ合金からなる基材Sに対する放電表面処理の作業性(作業能率)を高めることができる。
なお、本発明は、前述の実施形態の説明に限られるものではなく、その他、種々の態様で実施可能である。また、本発明に包含される権利範囲は、これらの実施形態に限定されないものである。
S 基材
C 薄い被膜
CH 厚い被膜
1 放電加工装置
7 液槽
11 電極
13 電極ホルダ
15 放電電源装置
C 薄い被膜
CH 厚い被膜
1 放電加工装置
7 液槽
11 電極
13 電極ホルダ
15 放電電源装置
Claims (8)
- 金属の粉末、金属の化合物の粉末、又はセラミックスの粉末を圧縮成形した成形体を電極として用い、電気絶縁性のある液中又は気中において、アルミ又はアルミ合金からなる基材の表面と前記電極との間にパルス状の放電を発生させて、その放電エネルギーにより、前記基材の表面を局所的に溶融させつつ、前記電極の材料又は該材料の反応物質を前記基材の溶融部に付着させて、前記基材の表面に被膜を形成する放電表面処理方法であって、
前記電極と前記基材との間に供給する放電パルス電流の波形は、初期部分のピーク電流値が中期以降部分のピーク電流値よりも高くなっており、前記放電パルス電流の波形における前記中期以降部分のピーク電流値は、10A未満であることを特徴とする放電表面処理方法。 - 前記放電パルス電流の波形における前記初期部分のピーク電流値は、30Aであることを特徴とする請求項1に記載の放電表面処理方法。
- 前記放電パルス電流のパルス幅は、8μs以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の放電表面処理方法。
- 金属の粉末、金属の化合物の粉末、又はセラミックスの粉末を圧縮成形した成形体を電極として用い、電気絶縁性のある液中又は気中において、アルミ又はアルミ合金からなる基材の表面と前記電極との間にパルス状の放電を発生させて、その放電エネルギーにより、前記基材の表面を局所的に溶融させつつ、前記電極の材料又は該材料の反応物質を前記基材の溶融部に付着させて、前記基材の表面に薄い被膜を形成する第1処理工程と、
前記第1処理工程の終了後に、続けて、電気絶縁性のある液中又は気中において、前記基材の表面と前記電極との間にパルス状の放電を発生させて、その放電エネルギーにより、前記第1処理工程において形成された前記薄い被膜の表面を局所的に溶融させつつ、前記電極の材料又は該材料の反応物質を前記薄い被膜の溶融部に付着させて、前記薄い被膜を厚い被膜に成長させる第2処理工程と、を備えなる放電表面処理方法であって、
前記第1処理工程において、前記電極と前記基材との間に供給する放電パルス電流の波形は、初期部分のピーク電流値が中期以降部分のピーク電流値よりも高くなっており、前記放電パルス電流の波形における前記中期以降部分のピーク電流値は、10A未満であって、
前記第2処理工程における単位面積当たりの成膜速度は、前記第1処理工程における単位面積あたりの成膜速度よりも速くなっていることを特徴とする放電表面処理方法。 - 前記第1処理工程において形成される前記薄い被膜の厚さは、10μm以上であることを特徴とする請求項4に記載の放電表面処理方法。
- 前記第1処理工程において、前記放電パルス電流の波形における前記初期部分のピーク電流値は、30Aであることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の放電表面処理方法。
- 前記第1処理工程における前記放電パルス電流のパルス幅は、8μs以下であることを特徴とする請求項4から請求項6のうちのいずれかの請求項に記載の放電表面処理方法。
- 前記金属の粉末は、ステライト金属の粉末又はステライト金属を主成分とした金属の粉末であることを特徴とする請求項1から請求項7のうちのいずれかの請求項に記載の放電表面処理方法。
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