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JP2008138124A - 接着剤組成物及び接着性フィルム - Google Patents

接着剤組成物及び接着性フィルム Download PDF

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JP2008138124A
JP2008138124A JP2006327394A JP2006327394A JP2008138124A JP 2008138124 A JP2008138124 A JP 2008138124A JP 2006327394 A JP2006327394 A JP 2006327394A JP 2006327394 A JP2006327394 A JP 2006327394A JP 2008138124 A JP2008138124 A JP 2008138124A
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epoxy resin
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resin
adhesive
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JP2006327394A
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Shohei Kosakai
正平 小堺
Nobuhiro Ichiroku
信広 市六
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

【課題】低弾性率で接着性に優れた硬化物を与える接着剤組成物、及び該接着剤層を備えた接着性フィルムを提供する。
【解決手段】(A)ジオルガノポリシロキサン残基を含み、該残基のケイ素原子に結合する全有機置換基の15モル%以上がフェニル基であり、かつ該ジオルガノポリシロキサン残基の質量が樹脂の60質量%以上であるポリイミド樹脂 100質量部、
(B)エポキシ樹脂 5〜100質量部、
(C)エポキシ樹脂硬化剤 0〜100質量部、
(D)エポキシ樹脂硬化触媒 有効量、
を含む接着剤組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、半導体装置の製造に用いられる接着剤組成物に関する。特に、耐熱性および接着性に優れるとともに、弾性率が顕著に改良されたポリイミドシリコーン系接着剤組成物及び該組成物を用いて得られる接着性フィルムに関する。
半導体装置は、(i)IC回路が形成された大径のシリコンウエハーをダイシング(切断)工程において半導体チップに切り分け、(ii)該チップを、硬化性の液状接着剤(ダイボンド材)等でリードフレームに熱圧着し、接着剤を硬化させて固定(マウント)し、(iii)電極間のワイヤボンディングの後、(iv)ハンドリング性の向上及び外部環境からの保護ために封止することによって製造される。封止形態としては、金属封止やセラミック封止などの気密封止型、樹脂による非気密封止型がある。現在、後者の方法、特に樹脂によるトランスファーモールド法が、量産性に優れ且つ安価なため、最も一般的に用いられている。
封止によって得られる半導体パッケージは近年、チップと同サイズのパッケージ(CSP)等のコンパクトな構造やチップが積層されたパッケージ(スタックドCSP、SiP)等の複雑な構造を有するようになってきている。このようなバッケージでは、応力の分散が困難であったり、局部的に応力が集中する傾向があり、パッケージにおける耐熱応力性への要求が厳しくなってきている。
また、製造されたこれらの半導体装置は次いで、プリント基板へ搭載されるが、その搭載実装プロセス工程において、鉛フリーはんだが使用されるようになっており、該はんだに対応した高温(265℃)での耐リフロー性が要求されている。
また、半導体装置は、使用される温度範囲が広く、したがって、低温(−50℃)から高温(80℃)まで耐えられる信頼性が要求される。
一方、半導体装置の製造で使用されるダイボンド材(接着剤)は、単結晶ケイ素を主成分とするチップと、樹脂を主成分とする基板とを接合し、さらにこれを、無機フィラーや樹脂を主成分とする封止材で保護するため、ダイボンド材とその周辺部材との界面には、部材間の熱膨張率などの特性の相違による大きな応力が発生する。上記したように、半導体装置の製造では、リフロー工程が非常に高い温度で行われ、また、半導体装置は、低温(−50℃)から高温(80℃)まで耐えられる信頼性が要求される。したがって、部材間の熱膨張率の相違による熱応力の発生は、耐リフロー性の低下や、半導体装置の信頼性の低下を招く。そこで、ダイボンド材が、そのような熱応力を吸収して緩和できることが好ましく、そのために、ダイボンド材は、硬化後の弾性率が低いことが好ましい。
さらに、半導体回路の微細化に伴い、ダイボンド材として、従来の液状接着剤に代えて、フィルム状の接着剤又は接着性フィルムが望まれている。これは、接着性フィルムを用いることで、液状接着剤による問題点、例えば、チップ端からの液状接着剤のはみ出しや、不均一な厚みによりチップが傾斜してワイヤボンドの不具合を生じる等の問題を防止することができるからである。
接着剤としては、耐熱性に優れた樹脂であるポリイミドやポリアミドイミドにシロキサン構造を導入した低弾性率材料が知られている。しかし、これらの樹脂は、弾性率及び基材に対する接着性の点で不十分である。
また、シロキサン変性ポリアミドイミドにマレイミド基を2個以上有する化合物を配合して高温特性を改良した組成物が知られている(例えば、特許文献1)。しかし、この組成物は接着力に劣る。
ポリイミドシリコーンとエポキシ樹脂から成る耐熱性接着フィルムも知られている(例えば、特許文献2〜3)。該フィルムは接着性に優れるが、弾性率の点で問題がある。
弾性率をより低下するために、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体をポリイミドシリコーン系樹脂とエポキシ樹脂の組成物に添加した接着剤が知られているが(例えば、特許文献4)、樹脂間の相溶性が悪いために、接着剤組成物からゴム状高分子成分が分離したり、接着剤組成物を基材上に塗布してフィルムを形成したときにフィルム表面に凹凸が発生する欠点がある。
また、ポリイミドシリコーン系樹脂のオルガノポリシロキサン含有率を高めることによりポリイミドシリコーン樹脂自体の弾性率を更に低下し、組成物の弾性率を低下することが試みられている。しかしながら、これまで用いられてきた工業的に容易に製造されているジメチルポリシロキサンは、高含有率になるとエポキシ樹脂との相溶性が悪くなり、上記と同様の問題が発生する。また、半導体装置の封止樹脂との接着性に劣る。
特開平10−60111号公報 特開平7−224259号公報 特開平8−27427号公報 特開2003−193016号公報
本発明は、上記事情を鑑みてなされたもので、低弾性率で、接着性および耐熱性に優れた硬化物を与える接着剤組成物、及び該接着剤組成物を用いて得られる接着性フィルムを提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、及びエポキシ樹脂硬化触媒を含有する接着剤組成物において、該ポリイミド樹脂として、有機置換基としてフェニル基を有するジオルガノポリシロキサン残基を高含有率で含有するポリイミド樹脂を用いることにより、エポキシ樹脂との相溶性が改善され、その結果、得られる接着剤組成物は、安定で、平滑なフィルム成型体を与え、かつ低弾性率、高接着力および高耐熱性を有する硬化物となり得ることを見出した。
すなわち、本発明は、
(A)ジオルガノポリシロキサン残基を含み、該残基のケイ素原子に結合する全有機置換基の15モル%以上がフェニル基であり、かつ該ジオルガノポリシロキサン残基の質量が樹脂の60質量%以上であるポリイミド樹脂 100質量部、
(B)エポキシ樹脂 5〜100質量部、
(C)エポキシ樹脂硬化剤 0〜100質量部、
(D)エポキシ樹脂硬化触媒 有効量、
を含む接着剤組成物、及び該組成物からなる接着層を備えた接着性フィルムである。
本発明の接着剤組成物は、経時安定性に優れ、また、基材フィルム上に塗布されたとき、平滑な表面の塗膜を形成する。また、該接着剤組成物は、低弾性率であり、チップ及び各種基材に対して高い接着力を有し、かつ高耐熱性である硬化物を与える。
本発明の接着剤組成物の各成分を以下に説明する。
成分(A)は、ジオルガノポリシロキサン残基を含み、該残基のケイ素原子に結合する全有機置換基の15モル%以上がフェニル基であり、かつ該ジオルガノポリシロキサン残基の質量が樹脂の60質量%以上であるポリイミド樹脂である。
上記ポリイミド樹脂としては、下記一般式(3)で表されるポリイミド樹脂を使用することができる。
Figure 2008138124

(式中、Xは芳香族環又は脂肪族環を含む四価の有機基、Yは二価の有機基、qは1〜300の整数であり、Yの少なくとも1つがジオルガノポリシロキサン残基である。)
上記ジオルガノポリシロキサン残基は、好ましくは下記式(1)で表される。
Figure 2008138124
(式中、R1は炭素原子数3〜9の二価の有機基であり、R2〜R6は炭素原子数1〜8の非置換又は置換の、芳香族環を含まない一価炭化水素基であり、n、mおよびpは0又は1以上の整数であるが、m+pは1以上の整数であり、n+m+pは1〜100の整数である。)
上記式(1)において、Rとしては、例えば、−(CH23−、−(CH24−、−CH2CH(CH3)−、−(CH26−、−(CH28−等のアルキレン基、アリーレン基、例えば下記の基
Figure 2008138124
、これらを組み合わせたアルキレン・アリーレン基、−(CH23−O−、−(CH24−O−等のオキシアルキレン基、オキシアリーレン基、例えば下記の基
Figure 2008138124
、及びこれらを組み合わせたオキシアルキレン・アリーレン基、例えば下記の基
Figure 2008138124
などの二価炭化水素基が包含される。
2〜R6で表される炭素原子数1〜8の非置換又は置換の、芳香族環を含まない一価炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基等のアルキル基、ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、イソブテニル基、ヘキセニル基等のアルケニル基、これらの基の炭素原子に結合した水素原子の一部又は全部がフッ素、臭素、塩素等のハロゲン原子等で置換された基、例えば、クロロメチル基、ブロモエチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基等のハロゲン置換アルキル基等が挙げられ、中でもメチル基好ましい。
n、mおよびpは0又は1以上の整数であるが、m+pは1以上の整数であり、n+m+pは1〜100の整数、好ましくはn+m+pは1〜50の整数である。
ポリイミド樹脂は、上記(3)の前駆体であるところの、下記式(4)で表されるポリアミック酸樹脂であってもよい。しかし、ダイボンド工程における加熱硬化時にイミド化(脱水閉環)により水が副生し、接着面の剥離等が生じる場合があるので、予めイミド化(脱水閉環)した、上記(3)のポリイミド樹脂を使用することが好ましい。
Figure 2008138124

(式中、X、Yおよびqは上で定義したとおりである。)
上記式(3)および(4)において、qは1〜300の整数、好ましくは2〜300の整数、特には5〜300の整数である。
一般式(4)で表されるポリアミック酸樹脂は下記構造式(5)
Figure 2008138124
(但し、Xは上で定義したとおりである。)
で表されるテトラカルボン酸二無水物と、下記構造式(6)
2N−Y−NH2 (6)
(但し、Yは上で定義したとおりである。)
で表されるジアミンとを常法に従って、ほぼ等モルで有機溶剤中で反応させることによって得ることができる。
一般式(3)で表されるポリイミド樹脂は、上記一般式(4)で表されるポリアミック酸樹脂を常法により脱水、閉環することにより得られる。
上記式(5)で表されるテトラカルボン酸二無水物の好ましい例として下記のものが挙げられ、これら2種以上の混合物であってもよい。テトラカルボン酸二無水物は、得られる組成物の耐熱性の点から、Xが、芳香族環を含む四価の有機基であるのが好ましい。
Figure 2008138124
Figure 2008138124
ポリイミド樹脂(A)は、ジオルガノポリシロキサン残基を含み、エポキシ樹脂との相溶性点から、上記残基の珪素原子に結合する全有機置換基の15モル%以上、好ましくは15〜50モル%、さらに好ましくは15〜35モル%がフェニル基である。更に、このジオルガノポリシロキサン残基は、得られる組成物の低弾性、接着性および柔軟性、ならびにポリイミド樹脂の有機溶剤への溶解性の点から、その質量がポリイミド樹脂の60質量%以上、好ましくは60〜90質量%であることが必要である。
上記ジオルガノポリシロキサン残基は、好ましくは、上記式(6)のジアミンとして、下記式で表されるジアミノシロキサン化合物(又はα,ω−ジアミノポリシロキサン)を用いることにより誘導される。
Figure 2008138124

(式中、R1〜R6、n、mおよびpは上記で定義した通りである。)
上記式で表されるジアミノポリシロキサンは、所望により1種単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。
上記式で表されるジアミノポリシロキサン以外の、上記式(6)で表されるジアミンとしては、例えば、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、2,2’−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(p−アミノフェニルスルホニル)ベンゼン、1,4−ビス(m−アミノフェニルスルホニル)ベンゼン、1,4−ビス(p−アミノフェニルチオエーテル)ベンゼン、1,4−ビス(m−アミノフェニルチオエーテル)ベンゼン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[3−メチル−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[3−クロロ−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、1,1−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、1,1−ビス[3−メチル−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、1,1−ビス[3−クロロ−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、1,1−ビス[3,5−ジメチル−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]メタン、ビス[3−メチル−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]メタン、ビス[3−クロロ−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]メタン、ビス[3,5−ジメチル−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]メタン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]パーフルオロプロパン等の芳香族環含有ジアミン等が挙げられ、好ましくはp−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[3−メチル−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン等である。これらのジアミンは、単独でも2種以上の組み合わせでも使用することができる。また、これらのジアミンの使用量は、ジアミン化合物全体の0〜30質量%、特に0〜10質量%とすることができる。上記量が多すぎると、本発明のポリイミド樹脂中へのジオルガノポリシロキサン残基の導入量が少なくなる場合がある。
また、本発明の(A)ポリイミド樹脂は、フェノール性の水酸基を有する芳香族化合物残基をさらに含んでも良い。該残基は、フェノール性の水酸基を有するジアミン化合物から誘導することができ、例えば、下記のものを挙げることができる。
Figure 2008138124

(式中、Rは独立に水素原子又はフッ素、臭素、よう素などのハロゲン原子、あるいはアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、トリフルオロメチル基、フェニル基などの非置換又は置換の炭素原子数1〜8の一価炭化水素基であり、各芳香環に付いている置換基は全てまたは一部同じでも構わないし、全て異なっていても構わない。ここでrは0〜5の整数である。AおよびBはおのおの1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。Rは水素原子、ハロゲン原子又は非置換もしくは置換の一価炭化水素基である。)
ここで、Rの非置換又は置換の炭素原子数1〜8の一価炭化水素基としては、例えば、上記R2およびR3について例示したものと同様のもの、ならびにエチニル基、プロピニル基、ブチニル基、ヘキシニル基等のアルキニル基等を挙げることができる。また、Rが非置換もしくは置換の一価炭化水素基である場合、Rとしては、例えば、上記Rについて例示したものと同様のものが挙げられる。
また、他のフェノール性水酸基を有するジアミンとして以下のものが挙げられる。
Figure 2008138124

(式中、Rは水素原子、フッ素、臭素、よう素などのハロゲン原子、又は炭素数1〜8の、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、トリフルオロメチル基、フェニル基などの非置換又はハロゲン置換の1価炭化水素基であり、各芳香族環に付いている置換基は全て同じでも異なっていても構わない。Zは単結合、メチレン、プロピレンである。rは0〜5の整数である。)
本発明においては、上記フェノール性水酸基を有するジアミン化合物の中でも、特に下記式(2)で表されるジアミン化合物が好ましい。
Figure 2008138124


(式中、Rは上記と同じである。)
該フェノール性の水酸基を有するジアミン化合物の量は、ジアミン化合物全体の0〜30質量%、特に0〜5質量%とすることができる。該量が多すぎると、本発明のポリイミド樹脂中へのジオルガノポリシロキサン残基の導入量が少なくなる場合がある。
フェノール性水酸基の導入のために、フェノール性水酸基を有するモノアミンを用いることもでき、下記の構造を例示することができる。
Figure 2008138124
(式中、Rは上記で定義した通りである。Dは1種でも2種を併用してもよい。また、sは1〜3の整数である。)
フェノール性水酸基を有するモノアミンは、ジアミン化合物全体に対して好ましくは0.05〜1.0質量%の量で使用される。また、2種以上の混合物として使用してもよい。
ポリアミック酸樹脂及びポリイミド樹脂の生成反応について例を挙げると、まず、テトラカルボン酸二無水物およびジアミンを不活性な雰囲気下で溶媒に溶かし、通常80℃以下、好ましくは0〜40℃で反応させて、ポリアミック酸樹脂を合成する。得られたポリアミック酸樹脂を、通常100〜200℃、好ましくは150〜200℃に昇温させることにより、ポリアミック酸樹脂の酸アミド部分を脱水閉環させて、ポリイミド樹脂を合成することができる。
上記反応に使用する有機溶媒は、得られるポリアミック酸に不活性なものであれば、前記出発原料を完全に溶解できるものでなくともよい。例えば、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、γ−ブチロラクトン、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド及びジメチルスルホキシドが挙げられ、好ましくは非プロトン性極性溶媒、特に好ましくはN−メチルピロリドン、シクロヘキサノン及びγ−ブチロラクトンである。これらの溶媒は、1種又は2種以上組み合わせて用いることができる。
上記の脱水閉環を容易にするためには、トルエン、キシレンなどの共沸脱水剤を用いるのが望ましい。また、無水酢酸/ピリジン混合溶液を用いて低温で脱水閉環を行うこともできる。
なお、ポリアミック酸及びポリイミド樹脂の分子量を調整するために、無水マレイン酸、無水フタル酸などのジカルボン酸無水物及び/又はアニリン、n−ブチルアミン、上記に挙げたフェノール性の水酸基を有するモノアミンを添加することもできる。但し、ジカルボン酸無水物の添加量は、テトラカルボン酸二無水物100質量部当たり、通常、0〜2質量部であり、モノアミンの添加量は、ジアミン100質量部当たり、通常、0〜2質量部である。
本発明で用いられる(B)エポキシ樹脂としては、1分子中にエポキシ基を少なくとも2個有するものが好ましい。このようなエポキシ樹脂の例としては、例えば、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン又はこのハロゲン化物の、ジグリシジルエーテル及びこれらの縮重合物(いわゆるビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂)、ブタジエンジエポキシド、ビニルシクロヘキセンジオキシド、レゾルシンのジグリシジルエーテル、1,4−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)ジフェニルエーテル、1,4−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)シクロヘキセン、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、1,2−ジオキシベンゼン或いはレゾルシノール、多価フェノール又は多価アルコールとエピクロルヒドリンとを縮合させて得られるエポキシグリシジルエーテル或いはポリグリシジルエステル、フェノールノボラック、クレゾールノボラック等のノボラック型フェノール樹脂(或いはハロゲン化ノボラック型フェノール樹脂)とエピクロルヒドリンとを縮合させて得られるエポキシノボラック(即ち、ノボラック型エポキシ樹脂)、過酸化法によりエポキシ化したエポキシ化ポリオレフィン、エポキシ化ポリブタジエン、ナフタレン環含有エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、シクロペンタジエン型エポキシ樹脂などが挙げられる。
これらの中で、(A)ポリイミド樹脂と相溶しやすい点で、芳香族残基を有するエポキシ樹脂が好ましい。
なお、モノエポキシ化合物を適宜併用することも差し支えなく、例えば、スチレンオキシド、シクロヘキセンオキシド、プロピレンオキシド、メチルグリシジルエーテル、エチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、オクチレンオキシド、ドデセンオキシドなどが挙げられる。これらのエポキシ樹脂は単独でも、2種以上を組合わせて使用してもよい。
更に、本発明の接着組成物を接着性フィルムとして適応し、特に貼り付けるシリコンウエハーが薄い場合は、クラックの発生及び反りの防止から、用いられるエポキシ樹脂は、本発明の接着性フィルムが低温、低圧で圧着できるように、液状あるいは軟化温度が80℃以下であることが好ましい。
(B)エポキシ樹脂の配合量は、(A)ポリイミド樹脂100質量部に対して5〜100質量部が好ましく、特に10〜50質量部であることが好ましい。エポキシ樹脂の配合量が前記下限未満であると、組成物の接着力が劣る場合があり、前記上限値を超えると接着剤層の弾性率が高くなったり、柔軟性が不足する場合がある。
本発明で用いられるエポキシ樹脂硬化触媒(D)としては公知のものを使用することができ、例えば、リン系触媒およびアミン系触媒等が例示される。
リン系触媒としては、トリフェニルホスフィン、トリフェニルホスホニウムトリフェニルボレート、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレートや下記に示すような化合物が挙げられる。
Figure 2008138124
(式中、R8〜R15は水素原子又はフッ素、臭素、よう素などのハロゲン原子、あるいは炭素原子数1〜8のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、又は炭素原子数1〜8のアルコキシ基、トリフルオロメチル基、フェニル基などの非置換もしくは置換一価炭化水素基であり、総ての置換基が同一でも、おのおの異なっていても構わない。)
ここで、R8〜R15の一価炭化水素基としては、上記R7で例示したものと同様のもの、またメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基等のアルコキシ基などを挙げることができる。
またアミン系触媒としては、ジシアンジアミド、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール等のイミダゾール誘導体などが挙げられる。
これらの触媒の中で、特に好ましい触媒は、本発明の接着剤組成物の保存安定性から、高融点のジシアンジアミド、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾールが特に好ましい。
これらのエポキシ樹脂硬化触媒は、単独で又は2種以上を組合わせて用いることができる。なお、エポキシ樹脂硬化触媒の配合量は、触媒として有効な量であれば特に制限は無いが、通常エポキシ樹脂100質量部に対し0.01〜10質量部、好ましくは0.1〜5質量部である。
本発明の組成物は、(C)エポキシ樹脂用の硬化剤を配合してもよい。該硬化剤としては、従来公知の種々のものを使用することができ、例えば、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ジエチルアミノプロピルアミン、N−アミノエチルピペラジン、ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタン、メタキシリレンジアミン、メンタンジアミン、3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカンなどのアミン系化合物;エポキシ樹脂−ジエチレントリアミンアダクト、アミン−エチレンオキサイドアダクト、シアノエチル化ポリアミンなどの変性脂肪族ポリアミン;ビスフェノールA、トリメチロールアリルオキシフェノール、低重合度のフェノールノボラック樹脂、エポキシ化もしくはブチル化フェノール樹脂あるいはSuper Beckcite 1001(日本ライヒホールド化学工業(株)製)、Hitanol 4010((株)日立製作所製)、Scado form L.9(オランダScado Zwoll社製)、Methylon 75108(米国ゼネラルエレクトリック社製)などの商品名で知られているフェノール樹脂などの、分子中に少なくとも2個のフェノール性水酸基を含有するフェノール樹脂;Beckamine P.138(日本ライヒホールド化学工業(株)製)、メラン((株)日立製作所製)、U−Van 10R(東洋高圧工業(株)製)などの商品名で知られている炭素樹脂;メラミン樹脂、アニリン樹脂などのアミノ樹脂;式HS(COCHOCSS)OCHOCSH(n=1〜10の整数)で示されるような1分子中にメルカプト基を少なくとも2個有するポリスルフィド樹脂;無水フタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水ピロメリット酸、メチルナジック酸、ドデシル無水こはく酸、無水クロレンディック酸などの有機酸もしくはその無水物(酸無水物)などが挙げられる。上記した硬化剤のうちでもフェノール系樹脂(フェノールノボラック樹脂)が、良好な成形作業性を与えるとともに、優れた耐湿性を与え、また毒性がなく、比較的安価であるので望ましい。上記した硬化剤は、その使用にあたっては必ずしも1種類に限定されるものではなく、それら硬化剤の硬化性能などに応じて2種類以上を併用してもよい。
この硬化剤の使用量は適宜調整されるが、一般には前記ポリイミド樹脂100質量部に対して0〜100質量部、より典型的には5〜50質量部の範囲である。100質量部を超えると、経済的に不利となるほか、エポキシ樹脂が希釈されて硬化に長時間を要するようになり、更には硬化物の物性が低下するという不利が生じる場合がある。
更に、本発明の組成物において、特性を損なわない程度にシリカ微粉末、アルミナ、酸化チタン、カーボンブラック、導電性粒子等の充填剤、無機系あるいは有機系の充填剤、顔料、染料等の着色剤、濡れ向上剤、酸化防止剤、熱安定剤等の添加剤などを配合することができる。
特に粒子径が10μm以下のシリカ微粒子やシリコーン微粒子が好ましい。
シリカ粒子やシリコーン微粒子は、接着剤層の溶融粘度を適度に増加して、樹脂封止工程におけるチップ流れを抑制し、硬化物の吸湿率及び線膨張率を低下する、該シリカ微粒子は、平均粒径が10μm、好ましくは5μm以下であり、最大粒径が20μm以下のものである。平均粒径がこの範囲を超えると、本発明の接着性フィルムの表面の平滑性が損なわれる場合がある。該シリカ粒子は、組成物の流動性の点から、有機ケイ素化合物などで表面処理されたものが好ましい。
シリカ粒子としては、ヒュームドシリカ、沈降性シリカ等の補強性、シリカ石英分等の結晶性シリカある。具体的には、日本アエロジル社製のAerosil R972、R974、R976,(株)アドマテックス社のSE−2050、SC−2050、SC−2050、SE−1050、SO−E1、SO−C1、SO−E2、SO−C2、SO−E3、SO−C3、SO−E5、SO−C5、信越化学工業社製のMusil120A、Musil130Aなどが例示され、これらの混合物であってもよい。
シリカ粒子の配合量は、組成物総質量の5〜60質量%、特に10〜45質量%とすることが好ましい。これらの範囲未満であると、硬化物の吸湿率、線膨張率の低下に効果がなくなり、上記範囲を超えると硬化物の弾性率が高くなる場合がある。
シリコーン微粒子としては、複合シリコーンゴム微粒子が好ましい。複合シリコーンゴム微粒子は、シリコーンゴム粒子の表面上の少なくとも一部に、該表面上で重合することにより生成されたポリオルガノシルセスキオキサン樹脂の微小体が存在する粒子である。この複合シリコーンゴム微粒子を配合することによって、上記シリカ粒子と相俟って、硬化物の弾性率、吸水率の低下を達成することができる。
複合シリコーンゴム微粒子は、平均粒径0.1〜10μm、好ましくは0.5〜5μmである。平均粒径がこの範囲を超えると、本発明の接着フィルムの表面状態の平滑性が損なわれる場合がある。また、最大粒径が20μm以下であることが好ましく、より好ましくは10μm以下である。
複合シリコーンゴム微粒子の配合量は、組成物総質量の5〜30質量%、好ましくは10〜20質量%である。これらの範囲外では、硬化物の弾性率、吸水率に対する効果が得られず、また、硬化物の線膨張率の増加、強度の低下を生じる場合ある。
複合シリコーンゴム微粒子は、例えば特開平7−196815号に記載されている方法に従って作ることができる。即ち、平均粒径が0.1〜10μmの球状シリコーンゴム微粒子の水分散液に、アルカリ性物質またはアルカリ性水溶液と、オルガノトリアルコキシシランを添加し、球状シリコーンゴム微粒子表面上で、オルガノトリアルコキシシランを加水分解して重合させ、次いでこれを乾燥する。ポリオルガノシルセスキオキサン樹脂の量は、シリコーンゴム球状微粒子100質量部に対し、1〜500質量部であることが好ましく、より好ましくは2〜100質量部である。前記下限値未満では複合シリコーンゴム微粒子の、本接着材組成物中での分散性が悪くなりフィルムの組成が不均一になる恐れがある。一方、前記上限値より多くなると、接着剤硬化物の弾性率が高くなってしまう傾向がある。
複合シリコーンゴム微粒子としては、例えば、信越化学工業社製のKMP−600、KMP−605、X−52−7030などを使用することができる。また、これら2種以上の混合物を使用することもできる。
本発明の接着剤組成物の使用方法は、例えば、該接着剤組成物をトルエン、シクロヘキサノン、NMPなどの非プロトン性極性溶媒に適当な濃度に溶解し、基板上に塗布、乾燥し、被着体を圧着して加熱硬化する。また、溶媒に適当な濃度に溶解した接着剤組成物を支持基材上に塗布、乾燥し、接着層を形成したフィルムを得(以下、これを接着フィルムとする。)、この接着性フィルムを基板と被着体で挟んで圧着し、加熱硬化して接着することもできる。該支持基材としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリテトラフルオロエチレン、紙、金属箔等、あるいはこれらの表面を離型処理したものを用いることができる。
接着剤組成物を塗布した後の乾燥条件としては、常温〜200℃、特に80〜150℃で1分〜1時間、特に3〜10分間とすることが好ましい。接着剤層の膜厚は特に制限はなく、目的に応じ選択することができ、通常、10〜100μmであり、好ましくは15〜50μmである。また、接着剤層の硬化条件としては、圧力0.01〜10MPa、特に0.1〜2MPaで圧着した後、温度100〜200℃、特に120〜180℃で30分〜5時間、特に1〜5時間で硬化することが好ましい。
硬化された接着剤層は、高信頼性の半導体装置を提供すべく、低い弾性率を有するのが好ましい。例えば、動的粘弾性測定装置を用いて測定されるヤング率が、室温では250MPa以下であるのが好ましく、高温、例えばリフロー温度(240〜270℃)では30MPa以下であるのが好ましい。
本発明の接着剤組成物は、半導体装置などの電子部品の製造だけでなく、接着工程を含む種々の製造、例えばLED部品、センサー、液晶部品などの製造においても用いることができる。
以下、実施例により、本発明をさらに説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
ポリイミド樹脂の合成
[合成例1]
還流冷却器を連結したコック付き25mlの水分定量受器、温度計、撹拌器を備えた1Lのセパラブルフラスコに、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物32.2質量部と、溶媒としてのN−メチルピロリドン370質量部とを仕込み、撹拌して酸無水物を分散させた。
該分散物中に、下記式
Figure 2008138124

で示される、珪素原子に結合した全有機置換基の23.1モル%のフェニル基を含有するフェニルメチルジアミノポリシロキサン(以後、「ジアミノシロキサン−1」という)135.76質量部(上式においてnおよびpはある範囲の整数であり、その平均が、該フェニルメチルジアミノポリシロキサンのアミン当量が678.8となるような大きさである)をN−メチルピロリドン130質量部に分散させた溶液を滴下して、室温にて16時間撹拌反応させることにより、アミック酸オリゴマーを合成した。該アミック酸オリゴマー溶液に、トルエン80mlを投入してから温度を上げ、約180℃で4時間還流させた。水分定量受器に所定量の水がたまっていること、水の流出が見られなくなっていることを確認し、水分定量受器にたまっている流出液を除去しながら、180℃でトルエンを除去した。反応終了後、大過剰のメタノール中に、得られた反応液を滴下してポリマーを析出させ、減圧乾燥してポリイミドシリコーン樹脂−1を得た。
得られた樹脂の赤外吸光スペクトルを測定したところ、未反応の官能基があることを示すポリアミック酸に基づく吸収は現れず、1780cm-1及び1720cm-1にイミド基に基づく吸収を確認した。テトラヒドロフランを溶媒とするゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)にて本樹脂の重量平均分子量(ポリスチレン換算)を測定したところ、54,000であった。このポリイミド樹脂は、フェニルメチルポリシロキサン残基を80質量%含むものである。
[合成例2]
合成例1において3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物の代わりに無水ピロメリット酸21.8質量部を使用し、N−メチルピロリドンを合計で470質量部使用した以外は、合成例1に準じて、ポリイミドシリコーン樹脂−2を得た。分子量は48,000であった。このポリイミド樹脂は、フェニルメチルポリシロキサン残基を86質量%含むものである。
[合成例3]
合成例1において、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物の代わりにビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物35.8質量部を使用し、ジアミノシロキサン−1の代わりに、合成例1に示される式を有し、珪素原子に結合した全有機置換基の18.2モル%のフェニル基を含有するフェニルメチルジアミノポリシロキサン(以後、「ジアミノシロキサン−2」という。アミン当量:1112.2)120.12質量部を、他のジアミンとしてのBAPP(2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン)18.88質量部と共に使用し、N−メチルピロリドンを合計で525質量部使用した以外は、合成例1に準じて、ポリイミドシリコーン樹脂−3を得た。分子量は52,000であった。このポリイミド樹脂は、フェニルメチルポリシロキサン残基を69質量%含むものである。
[合成例4]
合成例1において、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物の代わりに無水ピロメリット酸21.8質量部を使用し、ジアミノシロキサン−1の代わりに、合成例1に示される式を有し、珪素原子に結合した全有機置換基の31.3モル%のフェニル基を含有するフェニルメチルジアミノポリシロキサン(以後、「ジアミノシロキサン−3」という。アミン当量:915.2)164.75質量部を、他のジアミンとしての下記式で示される、フェノール性水酸基を有する芳香族ジアミンノールジアミン2.16質量部と共に使用し、N−メチルピロリドンを合計で565質量部使用した以外は、合成例1に準じて、ポリイミドシリコーン樹脂−4を得た。分子量は44,000であった。このポリイミド樹脂は、フェニルメチルポリシロキサン残基を87質量%含むものである。
Figure 2008138124
[比較合成例1]
合成例1において、ジアミノシロキサン−1の代わりに、下記式で示される、珪素原子に結合した全有機置換基がアミノプロピル基以外は全てメチル基であるジメチルジアミノポリシロキサン(以後、「ジアミノシロキサン−4」という。アミン当量:605.2である。)121.05質量部を使用し、N−メチルピロリドンを合計で460質量部使用した以外は、合成例1に準じて、ポリイミドシリコーン樹脂−5を得た。分子量は52,000であった。このポリイミド樹脂は、ジメチルポリシロキサン残基を79質量%含むものである。
Figure 2008138124
[比較合成例2]
合成例1において、ジアミノシロキサン−1の代わりに、合成例1に示される式を有し、珪素原子に結合した全有機置換基の10モル%のフェニル基を含有するフェニルメチルジアミノポリシロキサン(以後、「ジアミノシロキサン−5」という。アミン当量:482.2)96.45質量部を使用し、N−メチルピロリドンを合計で370.5質量部使用した以外は、合成例1に準じて、ポリイミドシリコーン樹脂−6を得た。分子量は57,000であった。このポリイミド樹脂は、ジメチルポリシロキサン残基を76質量%含むものである。
[比較合成例3]
合成例1において、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物の代わりにビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物35.8質量部を使用し、ジアミノシロキサン−1を61.09質量部使用すると共に、他のジアミンとしてのBAPP(2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン)22.58質量部を使用し、N−メチルピロリドンを合計で360質量部使用した以外は、合成例1に準じて、ポリイミドシリコーン樹脂−7を得た。分子量は54,000であった。このポリイミド樹脂は、ジメチルポリシロキサン残基を51質量%含むものである。
ポリイミド樹脂溶液の調製
合成例1〜4で得られたポリイミド樹脂1〜4及び比較合成例1〜3で得られたポリイミド樹脂5〜7の50質量部を各々、シクロヘキサノン50質量部に溶解してポリイミド樹脂溶液を得た。
接着剤組成物の調製(実施例1〜5、参考例1〜3)
各ポリイミド樹脂溶液に、下記表1に示す量のエポキシ樹脂、触媒、硬化剤、シリカ、及び複合シリコーンゴム微粒子、ならびに樹脂組成物の固形分濃度を40質量%にする量のシクロヘキサノンを加え、自転・公転方式の混合機((株)シンキー社製)で混合して、接着剤組成物を調製した。得られた各接着剤組成物の安定性を下記方法(1)に従って評価した。
(1)接着剤組成物の経時安定性
上記で得られた各接着剤組成物を24時間放置し、分離等が無いか否かを目視観察し、相分離等が観察されなかったものを○、相分離が観察されたものを×として評価した。結果を表1に示す。
次いで、24時間放置した各接着剤組成物を、フッ素系シリコーン離型剤がコーティングされた厚さ50μmのPETフィルム上に塗布して、120℃で10分間加熱乾燥し、厚さ約25μmの接着層を備えた接着性フィルムを作製した。得られた接着性フィルムについて、下記(2)〜(6)の試験を行った。結果を表1に示す。
(2)接着層の表面状態
得られた各フィルムの接着層表面を目視観察し、表面が平滑であるものを○、凹凸等が観察されたものを×として評価した。
(3)ヤング率
上記で得られた各接着性フィルムを175℃で2時間加熱して硬化させ、得られた接着層8枚を90℃で熱ラミネートして200μmの厚さにした。これを40mm×10mm×200μmの大きさに切り出して試験片とした。この試験片のヤング率を、動的粘弾性測定装置を用い、引張りモードで、チャック間距離10mm、測定温度25℃および250℃、測定周波数1Hzの条件で測定した。
(4)ガラス転移点および線膨張係数
上記で得られた各接着性フィルムを175℃で2時間加熱して硬化させ、得られた接着層8枚を90℃で熱ラミネートして200μmの厚さにした。これを20mm×5mm×200μmの大きさに切り出して試験片とした。この試験片のガラス転移点および線膨張係数(α1およびα2)を、熱機械測定装置TMA−2000(アルバック理工製)を用い、引張りモードで、チャック間距離15mm、測定温度−60〜300℃、昇温速度5℃/分、測定荷重3gの条件で測定した。なお、線膨張係数において、α1はガラス転移点(2つある場合には、高い方のガラス転移点)以下の温度範囲での値であり、α2は上記ガラス転移点以上の温度範囲での値である。
(5)接着性試験(初期)
450μm厚さのシリコンウエハーを2mm×2mmのチップにダイシングし、次いでこのシリコンチップの裏面に、上記で作成した接着性フィルムを100℃で熱圧着し、チップ形状に切り出した。接着性フィルムが付いたシリコンチップを取りだし、PETフィルムを剥がした後、10mm×10mmのレジストAUS303((株)ユニテクノ社製)が塗布硬化されたBT基板及びシリコン基板上に、このチップを接着層が接触するように載せ、150℃、0.1MPaの条件で2秒熱圧着し、固定した。次いで、175℃で2時間加熱して接着層を硬化させて試験片を作製した。ボンドテスター(DAGE社製、4000PXY)により、260℃におけるせん断接着力を測定した。
(6)湿熱後の接着性試験
前記(5)で作製した試験片を85℃/60%RHの条件下で168時間保持し、次いで260℃のリフロー炉に3回通した後、前記(5)と同様に260℃でのせん断接着力を測定した。
表1において全ての配合量は固形分である。また、使用された樹脂等は以下のとおりである。
使用した樹脂等
RE−310S:液状エポキシ樹脂、日本化薬社製
EPPN−501H:エポキシ樹脂、液化温度51〜57℃、日本化薬社製
エピコート834:エポキシ樹脂、半固形、軟化温度64℃、ジャパンエポキシレジン社製
H−4:エポキシ樹脂硬化剤、明和化成工業社性
2PHZ:エポキシ樹脂硬化触媒、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、四国化成社製
ジシアンジアミド:エポキシ樹脂硬化触媒、ジャパンエポキシレジン社製
シリカ粒子−1:Musil―120A、表面トリメチルシリル基処理シリカ、比表面積200m/g、信越化学工業社製
シリカ粒子−2:SE−2050、球状シリカ、アドマテックス社製、平均粒径0.5μm
複合シリコーンゴム微粒子:X−52−7030、平均粒径0.7μm、信越化学工業社製
Figure 2008138124
表1から分かるように、本発明の組成物から得られる硬化物は、フェニル基含有量の少ないポリシロキサン骨格を含むポリイミドシリコーン樹脂からなる組成物(参考例1および2)と比べて、組成物の経時安定性に優れ、滑らかな表面の塗膜を与え、また、ポリシロキサン骨格の含有率の小さいポリイミドシリコーン樹脂からなるからなる組成物(参考例3)と比べて、ヤング率が顕著に低い。なお、参考例1および2の組成物については、接着層の表面が良好でなかったため、試験(3)〜(6)を行うことができなかった。また、参考例3の組成物については、25℃でのヤング率が非常に高く、低温では実用に供されない可能性が高いので、線膨張係数および接着性の試験を行わなかった。
本発明の接着剤組成物は、半導体ダイボンド用に好適に使用される。また、低弾性率、高耐熱性が要求される用途における接着剤として好適である。

Claims (8)

  1. (A)ジオルガノポリシロキサン残基を含み、該残基のケイ素原子に結合する全有機置換基の15モル%以上がフェニル基であり、かつ該ジオルガノポリシロキサン残基の質量が樹脂の60質量%以上であるポリイミド樹脂 100質量部、
    (B)エポキシ樹脂 5〜100質量部、
    (C)エポキシ樹脂硬化剤 0〜100質量部、
    (D)エポキシ樹脂硬化触媒 有効量、
    を含む接着剤組成物。
  2. 該ジオルガノポリシロキサン残基が下記式(1)を有する請求項1記載の接着剤組成物。
    Figure 2008138124

    (式中、R1は炭素原子数3〜9の二価の有機基であり、R2〜R6は炭素原子数1〜8の非置換又は置換の、芳香族環を含まない一価炭化水素基であり、n、mおよびpは0又は1以上の整数であるが、m+pは1以上の整数であり、n+m+pは1〜100の整数である。)
  3. (B)成分のエポキシ樹脂が、芳香族化合物残基を有する化合物である請求項1または2記載の接着剤組成物。
  4. (B)成分のエポキシ樹脂が、環球法JIS−K7234で測定される軟化点が80℃以下であるエポキシ樹脂を含む請求項1〜3のいずれか1項記載の接着剤組成物。
  5. (B)成分のエポキシ樹脂が、少なくとも1種の25℃で液状のエポキシ樹脂を含む請求項1〜4のいずれか1項記載の接着剤組成物。
  6. 無機充填材をさらに含有する請求項1〜5のいずれか1記載の接着剤組成物。
  7. 無機充填材がシリカ粒子および/または複合シリコーンゴム微粒子である請求項6記載の接着剤組成物。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の接着剤組成物からなる接着層を備えた接着性フィルム。
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