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JP2008118037A - 面発光レーザ素子およびその製造方法、ならびに面発光レーザアレイおよびその製造方法 - Google Patents

面発光レーザ素子およびその製造方法、ならびに面発光レーザアレイおよびその製造方法 Download PDF

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JP2008118037A
JP2008118037A JP2006301658A JP2006301658A JP2008118037A JP 2008118037 A JP2008118037 A JP 2008118037A JP 2006301658 A JP2006301658 A JP 2006301658A JP 2006301658 A JP2006301658 A JP 2006301658A JP 2008118037 A JP2008118037 A JP 2008118037A
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JP2006301658A
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Hideki Matsubara
秀樹 松原
Hirohisa Saito
裕久 齊藤
Fumitake Nakanishi
文毅 中西
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

【課題】発光領域における発光が均一な面発光レーザ素子および面発光レーザアレイおよびそれらを歩留まりよく製造する製造方法を提供する。
【解決手段】本面発光レーザ素子の製造方法は、高転位密度高導電領域10aと低転位密度高導電領域10bと低転位密度低導電領域10cとを含む導電性GaN基板10を準備し、この基板の一方の主面10m上に発光層200を含む複数のIII−V族化合物半導体層20を形成し、この化合物半導体層の最上層上に半導体層側電極15を形成し、導電性GaN基板の他方の主面10n上に基板側電極を形成する工程を含み、キャリア拡散層201を導電性GaN基板10と発光層200との間に形成するとともに、発光層200中でキャリアが流入する発光領域200aが低転位密度高導電領域10bおよび低転位密度低導電領域10c内の上方に制限されるように形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、面発光レーザ素子およびその製造方法ならびに面発光レーザアレイおよびその製造方法に関し、詳しくは、発光領域における発光が均一な面発光レーザ素子および面発光レーザアレイおよびそれらを歩留まりよく製造する製造方法に関する。
発光強度が高く信頼性の高い半導体発光素子を得るために、半導体発光素子用基板としては、導電性で転位密度が低いGaN基板が必要とされている。このため、半導体発光素子用の導電性GaN基板は、その基板の結晶中に意図的に転位を集中させて転位密度が高い領域(以下、高転位密度領域という)を形成させ、この高転位密度領域以外の領域に転位密度が低い低転位密度領域を形成させる。こうして形成された導電性GaN基板の低転位密度領域上に、発光層を含む複数の半導体層を形成させて、LED(発光ダイオート)構造またはストライプレーザ構造を形成することにより発光強度および信頼性の高い半導体発光素子を製造することが提案されている(たとえば、特許文献1および特許文献2)。
特開2003−124115号公報 特開2003−124572号公報
しかし、上記特許文献1または特許文献2で提案された半導体発光素子について、以下の問題があった。すなわち、導電性GaN基板を用いてストライプレーザ構造を有する半導体発光素子を形成する場合、GaN基板の劈開性が不十分であるため、たとえばファブリペロー共振器を形成する際の歩留まりが低くなる。
また、導電性GaN基板を用いてLED構造を有する半導体発光素子を形成する場合、LED構造における発光領域を低転位密度領域内の上方に配置しても、発光領域内における発光が均一でない場合が生じ、半導体発光素子の歩留まりが低下する。この原因を調べたところ、導電性GaN基板の低転位密度領域内に、導電性の高い領域(以下、低転位密度高導電領域という)と低い領域が(以下、低転位密度低導電領域という)含まれていることによることが見出された。なお、導電性GaN基板の高転位密度領域は転位密度が高いとともにキャリア濃度が高く導電性が高い領域であることから、この高転位密度領域を高転位密度高導電領域という。
本発明は、上記の問題を解決して、発光領域における発光が均一な面発光レーザ素子および面発光レーザアレイおよびそれらを歩留まりよく製造する製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、導電性GaN基板として、転位密度およびキャリア濃度が高い高転位密度高導電領域と、高転位密度高導電領域に比べて転位密度が低い低転位密度高導電領域と、高転位密度高導電領域に比べて転位密度およびキャリア濃度が低い低転位密度低導電領域とを含む導電性GaN複領域基板を準備する工程と、導電性GaN複領域基板の一方の主面上に発光層を含む複数のIII−V族化合物半導体層を形成する半導体層形成工程と、III−V族化合物半導体層の最上層上に半導体層側電極を形成し、導電性GaN複領域基板の他方の主面上に基板側電極を形成する電極形成工程とを含み、半導体層形成工程において、発光層に流入するキャリアの面内分布を均一にするキャリア拡散層を導電性GaN複領域基板と発光層との間に形成し、半導体形成工程および電極形成工程の少なくともいずれかの工程において、III−V族化合物半導体層および半導体側電極の少なくともいずれかを発光層中でキャリアが流入する発光領域が低転位密度高導電領域および低転位密度低導電領域内の上方に制限されるように形成することを特徴とする面発光レーザ素子の製造方法である。
本発明にかかる面発光レーザ素子の製造方法によれば、発光層に流入するキャリアの面内分布を均一にするキャリア拡散層を導電性GaN複領域基板と発光層との間に形成するとともに、III−V族化合物半導体層および半導体側電極の少なくともいずれかを、発光層中でキャリアが流入する発光領域が低転位密度高導電領域および低転位密度低導電領域内の上方に制限されるように形成することにより、発光領域内に流入するキャリアの面内分布が均一で、発光領域内の発光が均一な面発光レーザ素子が歩留まりよく得られる。
本発明にかかる面発光レーザ素子の製造方法においては、電極形成工程において、発光領域が低転位密度高導電領域および低転位密度低導電領域内の上方に制限されるように、半導体側電極を低転位密度高導電領域および低転位密度低導電領域内の上方の位置に形成することができる。また、半導体形成工程において、発光領域が低転位密度高導電領域および低転位密度低導電領域内の上方に制限されるように、III−V族化合物半導体層内にキャリア狭窄領域を形成することができる。かかる製造方法により、発光領域を低転位密度高導電領域および低転位密度低導電領域内の上方に制限することができる。
また、本発明にかかる面発光レーザ素子の製造方法において、高転位密度高導電領域は転位密度が1×106cm-2以上でキャリア濃度1×1018cm-3以上の領域であり、低転位密度高導電領域は転位密度が1×106cm-2未満でキャリア濃度が1×1018cm-3以上の領域であり、低転位密度低導電領域は転位密度が1×106cm-2未満でキャリア濃度が1×1018cm-3未満の領域であり得る。かかる製造方法によれば、発光層中の発光領域の転位密度が低く、発光領域内の発光がより均一で発光効率がより高い面発光レーザ素子が歩留まりよく得られる。
また、本発明にかかる面発光レーザ素子の製造方法において、キャリア拡散層は、キャリア濃度を1×1017cm-3以上とし厚さを4μm以上とすることができる。かかる製造方法によれば、発光領域内に流入するキャリアの面内分布をより均一にすることができ、発光領域内の発光がより均一な面発光レーザ素子が歩留まりよく得られる。
本発明は、導電性GaN基板と、導電性GaN基板の一方の主面上に形成されている発光層を含む複数のIII−V族化合物半導体層と、III−V族化合物半導体の最上層上に形成されている半導体層側電極と、導電性GaN基板の他方の主面上に形成されている基板側電極とを含む面発光レーザ素子であって、導電性GaN基板は、転位密度が1×106cm-2未満でキャリア濃度が1×1018cm-3以上の領域である低転位密度高導電領域と、転位密度が1×106cm-2未満でキャリア濃度が1×1018cm-3未満の領域である低転位密度低導電領域とを含み、III−V族化合物半導体層は、導電性GaN基板と発光層との間に形成され発光層に流入するキャリアの面内分布を均一にするキャリア拡散層を含み、発光層中でキャリアが流入する発光領域が低転位密度高導電領域および低転位密度低導電領域内の上方に位置していることを特徴とする面発光レーザ素子である。
本発明にかかる面発光レーザ素子は、発光層に流入するキャリアの面内分布を均一にするキャリア拡散層が導電性GaN基板と発光層との間に形成されているとともに、発光領域が導電性GaN基板の低転位密度高導電領域および低転位密度低導電領域内の上方に位置しているため、発光領域内に流入するキャリアの面内分布が均一となり、発光領域内の発光が均一となる。
本発明にかかる面発光レーザ素子においては、発光領域が低転位密度高導電領域および低転位密度低導電領域内の上方に位置するように、半導体側電極が低転位密度高導電領域内の上方の位置に形成され得る。また、発光領域が低転位密度高導電領域および低転位密度低導電領域内の上方に位置するように、III−V族化合物半導体層内にキャリア狭窄領域が形成され得る。かかる面発光レーザ素子は、流入するキャリアの面内分布が均一な発光領域が低転位密度高導電領域および低転位密度低導電領域内の上方に位置しているため、発光領域内の発光が均一になる。
本発明にかかる面発光レーザ素子において、キャリア拡散層は、キャリア濃度が1×1017cm-3以上であり厚さが4μm以上とすることができる。かかる面発光レーザ素子は、発光領域内に流入するキャリアの面内分布がより均一となり、発光領域内の発光がより均一となる。
本発明にかかる面発光レーザ素子において、導電性GaN基板は、さらに、転位密度が1×106cm-2以上でキャリア濃度1×1018cm-3以上の領域である高転位密度高導電領域を含むことができる。かかる面発光レーザ素子は、導電性GaN基板の一部に高転位密度高導電領域が含まれていても、発光層中の発光領域の転位密度が低く、発光領域内に流入するキャリアの面内分布が均一に維持されるため、発光領域内の発光が均一かつ高効率に維持される。
本発明は、面発光レーザ素子を複数個含む面発光レーザアレイの製造方法であって、導電性GaN基板として、転位密度およびキャリア濃度が高い高転位密度高導電領域と、高転位密度高導電領域に比べて転位密度が低い低転位密度高導電領域と、高転位密度高導電領域に比べて転位密度およびキャリア濃度が低い低転位密度低導電領域とを含む導電性GaN複領域基板を準備する工程と、導電性GaN複領域基板の一方の主面上に発光層を含む複数のIII−V族化合物半導体層を形成する半導体層形成工程と、III−V族化合物半導体層の最上層上に半導体層側電極を形成し、導電性GaN複領域基板の他の主面上に基板側電極を形成する電極形成工程とを含み、半導体層形成工程において、発光層に流入するキャリアの面内分布を均一にするキャリア拡散層を導電性GaN複領域基板と発光層との間に形成し、半導体形成工程および電極形成工程の少なくともいずれかの工程において、III−V族化合物半導体層および半導体側電極の少なくともいずれかを、レーザアレイに含まれる各々の面発光レーザ素子の発光層中でキャリアが流入する発光領域が低転位密度高導電領域および低転位密度低導電領域内の上方に制限されるように形成することを特徴とする面発光レーザアレイの製造方法である。
本発明にかかる面発光レーザアレイの製造方法によれば、発光層に流入するキャリアの面内分布を均一にするキャリア拡散層を導電性GaN複領域基板と発光層との間に形成するとともに、III−V族化合物半導体層および半導体側電極の少なくともいずれかを、各々の面発光レーザ素子について発光層中でキャリアが流入する発光領域が低転位密度高導電領域および低転位密度低導電領域内の上方に制限されるように形成することにより、各々の面発光レーザ素子について発光領域内に流入するキャリアの面内分布が均一で発光領域内の発光が均一な面発光レーザアレイ素子が歩留まりよく得られる。
本発明にかかる面発光レーザアレイの製造方法においては、電極形成工程において、発光領域が低転位密度高導電領域および低転位密度低導電領域内の上方に制限されるように、半導体側電極を低転位密度高導電領域内および低転位密度低導電領域の上方の位置に形成することができる。また、半導体層形成工程において、発光領域が低転位密度高導電領域および低転位密度低導電領域内の上方に制限されるように、III−V族化合物半導体層内にキャリア狭窄領域を形成することができる。かかる製造方法により、面発光レーザアレイ中の各々の面発光レーザ素子の発光領域を低転位密度高導電領域および低転位密度低導電領域内の上方に制限することができる。
本発明にかかる面発光レーザアレイの製造方法において、高転位密度高導電領域は転位密度が1×106cm-2以上でキャリア濃度1×1018cm-3以上の領域であり、低転位密度高導電領域は転位密度が1×106cm-2未満でキャリア濃度が1×1018cm-3以上の領域であり、低転位密度低導電領域は転位密度が1×106cm-2未満でキャリア濃度が1×1018cm-3未満の領域であり得る。かかる製造方法によれば、各々の面発光レーザ素子について、発光層中の発光領域の転位密度が低く、発光領域内の発光がより均一で発光効率がより高い面発光レーザアレイが歩留まりよく得られる。
本発明にかかる面発光レーザアレイの製造方法において、キャリア拡散層は、キャリア濃度が1×1017cm-3以上であり厚さが4μm以上とすることができる。かかる製造方法によれば、各々の面発光レーザ素子について、発光領域内に流入するキャリアの面内分布をより均一にすることができ、発光領域内の発光がより均一な面発光レーザアレイが歩留まりよく得られる。
本発明は、面発光レーザ素子を複数個含む面発光レーザアレイであって、面発光レーザ素子は、導電性GaN基板と、導電性GaN基板の一方の主面上に形成されている発光層を含む複数のIII−V族化合物半導体層と、III−V族化合物半導体層の最上層上に形成されている半導体層側電極と、導電性GaN基板の他方の主面上に形成されている基板側電極とを含み、III−V族化合物半導体層は、導電性GaN基板と発光層との間に形成され発光層に流入するキャリアの面内分布を均一にするキャリア拡散層を含み、面発光レーザアレイは、転位密度およびキャリア濃度が高い高転位密度高導電領域と、高転位密度高導電領域に比べて転位密度が低い低転位密度高導電領域と、高転位密度高導電領域に比べて転位密度およびキャリア濃度が低い低転位密度低導電領域とを含む導電性GaN複領域基板を含み、面発光レーザアレイに含まれる各々の面発光レーザ素子の発光層中でキャリアが流入する発光領域が、低転位密度高導電領域および低転位密度低導電領域内の上方に位置していることを特徴とする面発光レーザアレイである。
本発明にかかる面発光レーザアレイは、発光層に流入するキャリアの面内分布を均一にするキャリア拡散層が導電性GaN基板と発光層との間に形成されているとともに、各々の面発光レーザ素子の発光領域が導電性GaN基板の低転位密度高導電領域および低転位密度低導電領域内の上方に位置しているため、各々の面発光レーザ素子について、発光領域内に流入するキャリアの面内分布が均一となり、発光領域内の発光が均一となる。
本発明にかかる面発光レーザアレイにおいては、発光領域が低転位密度高導電領域および低転位密度低導電領域内の上方に位置するように、半導体側電極が低転位密度高導電領域および低転位密度低導電領域内の上方の位置に形成され得る。また、発光領域が低転位密度高導電領域および低転位密度低導電領域内の上方に位置するように、III−V族化合物半導体層内にキャリア狭窄領域が形成され得る。かかる面発光レーザアレイは、各々の面発光レーザ素子における流入するキャリアの面内分布が均一な発光領域が低転位密度高導電領域および低転位密度低導電領域内の上方に位置しているため、発光領域内の発光が均一になる。
本発明にかかる面発光レーザアレイにおいて、高転位密度高導電領域は転位密度が1×106cm-2以上でキャリア濃度1×1018cm-3以上の領域であり、低転位密度高導電領域は転位密度が1×106cm-2未満でキャリア濃度が1×1018cm-3以上の領域であり、低転位密度低導電領域は転位密度が1×106cm-2未満でキャリア濃度が1×1018cm-3未満の領域であり得る。かかる面発光レーザアレイは、各々の面発光レーザ素子について、発光層中の発光領域の転位密度が低く、発光領域内の発光がより均一となり、発光効率がより高くなる。
本発明にかかる面発光レーザアレイにおいて、キャリア拡散層は、キャリア濃度が1×1017cm-3以上であり厚さが4μm以上とすることができる。かかる面発光レーザアレイは、各々の面発光レーザ素子について、発光領域内に流入するキャリアの面内分布がより均一となり、発光領域内の発光がより均一となる。
本発明によれば、発光領域における発光が均一な面発光レーザ素子および面発光レーザアレイおよびそれらを歩留まりよく製造する製造方法を提供することができる。
本発明を実施するための最良の形態について、図面に基づいて説明する。ここで、面発光レーザ素子または面発光レーザアレイの模式断面図を示す図1(b)、2(b)、6(b)、7(b)、8(b)、10〜15、17(b)、および18(b)においては、導電性GaN基板およびIII−V族化合物半導体層の各厚さは実際の厚さを反映したものではない。III−V族化合物半導体層の層構造を明確にするため、III−V族化合物半導体層の厚さが大きく拡張されて記載されている。
(実施形態1)
本発明にかかる面発光レーザ素子の製造方法は、図1および図2を参照して、導電性GaN基板10として、転位密度およびキャリア濃度が高い高転位密度高導電領域10aと、高転位密度高導電領域10aに比べて転位密度が低い低転位密度高導電領域10bと、高転位密度高導電領域10aに比べて転位密度およびキャリア濃度が低い低転位密度低導電領域10cとを含む導電性GaN複領域基板を準備する工程と、導電性GaN複領域基板(導電性GaN基板10)の一方の主面10m上に発光層を含む複数のIII−V族化合物半導体層20を形成する半導体層形成工程と、III−V族化合物半導体層20の最上層上に半導体層側電極15を形成し、導電性GaN複領域基板(導電性GaN基板10)の他方の主面10n上に基板側電極11を形成する電極形成工程とを含み、半導体層形成工程において、発光層200に流入するキャリアの面内分布を均一にするキャリア拡散層201を導電性GaN複領域基板(導電性GaN基板10)と発光層200との間に形成し、半導体形成工程および電極形成工程の少なくともいずれかの工程において、III−V族化合物半導体層20および半導体側電極15の少なくともいずれかを、発光層200中でキャリアが流入する発光領域200aが低転位密度高導電領域10bおよび低転位密度低導電領域10c内の上方に制限されるように、形成することを特徴とする。
本実施形態の面発光レーザ素子の製造方法においては、発光層200に流入するキャリアの面内分布を均一にするキャリア拡散層201を導電性GaN複領域基板(導電性GaN基板10)と発光層200との間に形成するとともに、III−V族化合物半導体層20および半導体側電極15の少なくともいずれかを、発光層200中でキャリアが流入する発光領域200aが低転位密度高導電領域10bおよび低転位密度低導電領域10c内の上方に制限されるように形成することにより、発光領域200a内に流入するキャリアの面内分布が均一で、発光領域200a内の発光が均一な面発光レーザ素子1が歩留まりよく得られる。
ここで、III−V族化合物半導体層20および半導体側電極15のいずれかを、発光層200中でキャリアが流入する発光領域200aが低転位密度高導電領域10bおよび低転位密度低導電領域10c内の上方に制限されるように、形成する方法には、特に制限はなく、たとえば、図1に示すように半導体側電極15を低転位密度高導電領域10bおよび低転位密度低導電領域10c内の上方の位置に形成する方法、図2に示すようにIII−V族化合物半導体層20内にキャリア狭窄領域250を形成する方法などがある。詳細については後述する。なお、発光領域200aからの発光を素子の主面から発振させるための共振器構造は、後述する種々の構造を用いることができる。図1および図2においては、かかる共振器構造は図示されていない。
実施形態1の面発光レーザ素子の製造方法においては、図3〜図5を参照して導電性GaN基板10として、転位密度およびキャリア濃度が高い高転位密度高導電領域10aと、高転位密度高導電領域に比べて転位密度が低い低転位密度高導電領域10bと、高転位密度高導電領域に比べて転位密度およびキャリア濃度が低い低転位密度低導電領域10cとを含む導電性GaN複領域基板を準備する工程が含まれる。ここで、各領域における転位密度は、CL(カソードルミネッセンス)法またはEPD(エッチピット密度)法により、単位面積当たりの蛍光像中の暗点またはエッチピットを直接数えることにより得られる。また、各領域におけるキャリア濃度はC−V(容量−電圧測定)法またはHall測定法により測定することができる。なお、キャリアとは、導電に寄与する正孔または電子の総称であり、キャリア濃度とは導電に寄与する正孔または電子の濃度をいう。かかる導電性GaN複領域基板は、高転位密度高導電領域10aに転位を集中させることにより、高転位密度高導電領域10a以外の領域(低転位密度高導電領域10bおよび低転位密度低導電領域10c)の転位密度が低減されている。このため、低転位密度高導電領域10bおよび低転位密度低導電領域10c上に転位密度の低いIII−V族化合物半導体層を形成することができ、発光強度および信頼性の高い面発光レーザ素子が得られる。
たとえば、上記の導電性GaN複領域基板の高転位密度高導電領域10a内の上方に、発光層200の発光領域200aが形成されているFP型(一般型端面発光型)レーザ素子の寿命は100時間以上1000時間以下程度であるのに対し、高転位密度高導電領域10a以外の領域(低転位密度高導電領域10bおよび低転位密度低導電領域10c)内の上方に、発光層200の発光領域200aが形成されているFP型レーザ素子の寿命は50000時間以上と非常に長くなる。
本実施形態で用いられる導電性GaN複領域基板の製造方法は、特に制限はなく、たとえば、下地基板上にGaNを結晶成長させる際に、高転位密度高導電領域を形成させる場所に、種をあらかじめ形成しておくことができる。かかる導電性GaN複領域基板のより具体的な製造方法は、以下のとおりである。
まず、下地基板を準備する。下地基板としては、GaNを結晶成長させることができるものであれば特に制限はなく、サファイア基板、GaAs基板などが挙げられる。後工程で下地基板を除去することを考えると、除去が容易なGaAs基板などを用いることが好ましい。
次に、上記下地基板上に、たとえばSiO2膜からなる種を形成する。この種の形状は、たとえばドット状またはストライプ状とすることができる。この種は規則正しく、複数個形成することができる。より具体的には、種は、図3(a)、図4(a)または図5(a)の高転位密度高導電領域10aの配置に対応した配置でドット状またはストライプ状に形成する。
次に、上記の種が形成された下地基板上に、たとえばHVPE(ハイドライド気相成長)法により、GaNを結晶成長させる。結晶成長中および結晶成長後のGaNの結晶成長面上には、種のパターン形状に応じたファセット面が形成される。種がドット状のパターンの場合は、ファセット面からなるピットが規則正しく形成され、種がストライプ状のパターンの場合は、プリズム状のファセット面が形成される。ここで、結晶成長の際に、GaN原料に加えてドーパントを添加することにより、GaNに導電性を付与する。
次に、結晶成長させたGaNを所定の形状に切り出して、その表面を研磨することにより、高転位密度高導電領域10a、低転位密度高導電領域10bおよび低転位密度低導電領域10cを含む導電性GaN複領域基板(導電性GaN基板10)が得られる。
図3〜図5を参照して、かかる導電性GaN複領域基板(導電性GaN基板10)には、下地基板の種の配置に対応して高転位密度高導電領域10aが形成され、この高転位密度高導電領域10aから一定の範囲内に低転位密度高導電領域10bが形成されている。ここで、図3(a)または図4(a)を参照して、ドット状の高転位密度高導電領域10aが形成されている場合には、ドーナッツ状の低転位密度高導電領域10bが形成されている。図5(a)を参照して、ストライプ状の高転位密度高導電領域10aが形成されている場合には、ストライプ状の低転位密度高導電領域10bが形成されている。また、この低転位密度高導電領域10bと隣の低転位密度高導電領域10bとの間に低転位密度低導電領域10cが形成されている。ここで、高転位密度高導電領域10a、低転位密度高導電領域10bおよび低転位密度低導電領域10cは、蛍光顕微鏡を用いて観察することができる。
上記のようにして、転位密度が1×106cm-2以上でキャリア濃度が1×1018cm-3以上の高転位密度高導電領域10aと、転位密度が1×106cm-2未満でキャリア濃度が1×1018cm-3以上の低転位密度高導電領域10bと、転位密度が1×106cm-2未満でキャリア濃度が1×1018cm-3未満の低転位密度低導電領域10cとが含まれる導電性GaN複領域基板が得られる。
ここで、上記の導電性GaN複領域基板における上記各領域の抵抗率は、上記高転位密度高導電領域10aおよび低転位密度高導電領域10bの抵抗率は0.002Ω・cm以上0.1Ω・cm以下であり、上記低転位密度低導電領域10cの抵抗率は0.5Ω・cm以上100000Ω・cm以下であった。また、低転位密度高導電領域10bと低転位密度低導電領域10bとの境界において、抵抗率の不連続的な変化が観測された。また、図19を参照して、上記の導電性GaN複領域基板における低転位密度高導電領域10bおよび低転位密度低導電領域10cの広がり抵抗の値は、SSRM(走査型広がり抵抗顕微鏡)で測定したところ、両者間で1桁以上異なることが確認された。
実施形態1の面発光レーザ素子の製造方法においては、図1および図2を参照して、上記の導電性GaN複領域基板(導電性GaN基板10)上に、複数のIII−V族化合物半導体層20を形成する半導体層形成工程が含まれる。ここで、III−V族化合物半導体層とは、長周期率表におけるIIIb族元素とVb族元素である窒素との化合物により形成される半導体層をいう。この半導体層形成工程において、発光層200に流入するキャリアの面内分布を均一にするキャリア拡散層201を導電性GaN複領域基板(導電性GaN基板10)と発光層200との間に形成する。かかるキャリア拡散層201を形成することにより、発光層200に流入するキャリアの面内分布を均一にすることができる。
実施形態1において、III−V族化合物半導体層20の積層構造は、本発明の目的に適合する構造である限り特に制限はないが、図1および図2を参照して、たとえば以下のようにして形成される。導電性GaN基板10上に、キャリア拡散層201、少なくとも1層の第1の導電型のIII−V族化合物半導体層210、発光層200、少なくとも1層の第2の導電型のIII−V族化合物半導体層220を形成する。ここで、第1の導電型および第2の導電型とは、それぞれ異なった導電型、n型およびp型、または、p型およびn型をいう。また、III−V化合物半導体20の積層構造には、後述するように、発光領域200aからの発光を素子の主面から発振させるための共振器構造が含まれる(図1および図2には図示されていない)。
実施形態1の面発光レーザ素子の製造方法においては、図1および図2を参照して、上記III−V族化合物半導体層20の最上層上に半導体層側電極15を形成し、導電性GaN複領域基板(導電性GaN基板10)の他方の主面10n上に基板側電極11を形成する電極形成工程とを含む。かかる電極を形成することにより、面発光レーザ素子が得られる。ここで、図1(a)および図2(a)を参照して、半導体側電極15に電気的に接続してパッド電極17が形成される。かかるパッド電極17はボンディングワイヤを電気的に接続するためのものである。
実施形態1の面発光レーザ素子の製造方法においては、上記の半導体層形成工程および電極形成工程の少なくともいずれかの工程において、III−V族化合物半導体層20および半導体側電極15の少なくともいずれかを、発光層200中でキャリアが流入する発光領域200aが低転位密度高導電領域10bおよび低転位密度低導電領域10c内の上方に制限されるように、形成する。発光領域200aが低転位密度高導電領域10bおよび低転位密度低導電領域10c内の上方に制限されていても、導電性GaN基板10と発光層200との間に形成されるキャリア拡散層201により、発光領域200aに流入するキャリアの面内分布は均一になり、発光領域200a内の発光が均一な面発光レーザ素子1が歩留まりよく得られる。かかるIII−V族化合物半導体層20および/または半導体側電極15の形成方法には、特に制限はないが、たとえば以下の方法が好ましく用いられる。
(実施形態1−1)
図1を参照して、実施形態1の面発光レーザ素子の製造方法における電極形成工程において、発光領域200aが低転位密度高導電領域10bおよび低転位密度低導電領域10c内の上方に制限されるように、半導体側電極15を低転位密度高導電領域10bおよび低転位密度低導電領域10c内の上方の位置に形成することができる。実施形態1−1によれば、基板側電極11が低転位密度高導電領域10bおよび低転位密度低導電領域10c内の下方のみならず高転位密度高導電領域10aの下方までに拡がって形成されていても、半導体側電極15を低転位密度高導電領域10bおよび低転位密度低導電領域10c内の上方の位置に形成することにより、発光層200中でキャリアが流入する発光領域200aを低転位密度高導電領域10bおよび低転位密度低導電領域10c内の上方に制限することができる。
図1(a)および(b)を参照して、実施形態1−1の面発光レーザ素子においては、半導体側電極が不透明の場合は、発光領域200a(直径D)内の発光は、上記半導体側電極15の外周の近傍領域(外周から5μm程度までの外側領域をいう、以下同じ)の主面のみから外部に取り出される。また、半導体側電極15内に1以上の開口部(図示せず)を設けることにより、その開口部から発光領域200a内の発光を外部に取り出すことができる。さらに、半導体側電極15を透明電極とすることにより、半導体側電極15の全領域から発光領域200a内の発光を外部に取り出すことができる。なお、図1(b)より明らかに、発光層200の発光領域200aは半導体側電極15の形成領域とほぼ一致するが、図1(a)においては見やすいように境界線をずらして描いている。
(実施形態1−2)
図2を参照して、実施形態1の面発光レーザ素子の製造方法における半導体形成工程において、発光領域200aが低転位密度高導電領域10bおよび低転位密度低導電領域10c内の上方に制限されるように、III−V族化合物半導体層20内にキャリア狭窄領域250を形成することができる。実施形態1−2によれば、半導体側電極15および基板側電極11が、それぞれ低転位密度高導電領域10bおよび低転位密度低導電領域10c内の上方または下方のみならず、高転位密度高導電領域10aの上方または下方までに拡がって形成されていても、III−V族化合物半導体層20内にキャリア狭窄領域250を形成することにより、発光層200中でキャリアが流入する発光領域200aを低転位密度高導電領域10bおよび低転位密度低導電領域10c内の上方に制限することができる。これにより、発光領域200a内に流入するキャリアが均一で、発光領域200a内の発光が均一な面発光レーザ素子が得られる。
ここで、キャリア狭窄領域250を形成する方法には、発明の目的を適合するものであれば特に制限はないが、たとえばメサエッチングによりメサ状に領域を区切る場合は、そのメサ側面部に入ったエッチングダメージにより、流入したキャリアの一部が再結合してしまう。かかるキャリアの再結合を防止する観点から、図6(b)に示すように絶縁体からなるキャリア狭窄層250aを形成する方法、図7(b)に示すようにイオン注入などにより絶縁化された絶縁化領域250bを形成する方法などが好ましく挙げられる。
図2(a)および(b)を参照して、実施形態1−2においては、半導体側電極15として、中央部に開口部を有するリング状の電極が形成されている。上記キャリア狭窄領域250により発光領域200aがリング状の半導体側電極15の開口領域内に制限されているため、発光領域200aの発光は、リング状の半導体側電極15の開口領域内から外部に取り出される。
発光層200中でキャリアが流入する発光領域200aを低転位密度高導電領域10bおよび低転位密度低導電領域10c内の上方に制限する方法として、実施形態1−A1では半導体側電極15を低転位密度高導電領域10bおよび低転位密度低導電領域10c内の上方の位置に形成する方法を、実施形態1−A2ではIII−V族化合物半導体層20内にキャリア狭窄領域250を形成する方法を示したが、III−V族化合物半導体層20内にキャリア狭窄領域250を形成するとともに、半導体側電極15を低転位密度高導電領域10bおよび低転位密度低導電領域10c内の上方の位置に形成する方法を用いることも好ましい。
実施形態1においては、III−V族化合物半導体層20内に形成されたキャリア狭窄領域250により転位密度が低い低転位密度高導電領域10bおよび低転位密度導電領域10c内の上方に発光領域200aが限定されるため、発光層200中の発光領域200a内の転位密度が低く、発光強度および信頼性の高い面発光レーザ素子が得られる。しかし、低転位密度高導電領域10bと低転位密度低導電領域10cとはキャリア濃度に差があるため、発光領域200aが低転位密度導電領域10bおよび低転位密度低導電領域10c内の上方に位置する場合には、発光領域200a内に流入するキャリアが不均一となり、発光領域における発光が不均一となる。ここで、発光層200に流入するキャリアの面内分布を均一にするキャリア拡散層201を導電性GaN基板10と発光層200との間に形成することにより、発光層200中の発光領域200aに流入するキャリアの面内分布を均一とすることができ、発光領域200aの発光が均一な面発光レーザ素子1が歩留まりよく得られる。
また、実施形態1の製造方法によって得られる面発光レーザ素子において、面発光を可能とするIII−V族化合物半導体層20の共振器構造には、特に制限はないが、たとえば、図6(b)に示すようなn型層側のDBR(multilayer distributed Bragg reflector;ブラッグリフレクタ、以下同じ)213と誘電体ミラー103との組み合わせ構造、図7(b)に示すようなn型層側のDBR213とp型層側のDBR223との組み合わせ構造、図8(b)に示すようなフォトニック結晶層233を含む構造などが、好ましく挙げられる。
本実施形態の面発光レーザ素子の製造方法において、高転位密度高導電領域は転位密度が1×106cm-2以上でキャリア濃度1×1018cm-3以上の領域であり、低転位密度高導電領域は転位密度が1×106cm-2未満でキャリア濃度が1×1018cm-3以上の領域であり、低転位密度低導電領域は転位密度が1×106cm-2未満でキャリア濃度が1×1018cm-3未満の領域であることが好ましい。発光層200中の発光領域200aを転位密度が低い低転位密度高導電領域10bおよび低転位密度低導電領域10c内の上方に制限することにより、発光層中の発光領域の転位密度が低く、発光領域内の発光がより均一で発光効率がより高い面発光レーザ素子が歩留まりよく得られる。
また、本実施形態の面発光レーザ素子の製造方法において、キャリア拡散層201は、キャリア濃度が1×1017cm-3以上であり厚さが4μm以上であることが好ましい。キャリア濃度が1×1017cm-3以上に高導電性を有し4μm以上に厚いキャリア拡散層を導電性GaN基板10と発光層200との間に形成することにより、発光領域200a内に流入するキャリアの面内分布をより均一にすることができ、発光領域内の発光をより均一な面発光レーザ素子が歩留まりよく得られる。
(実施形態2)
本発明にかかる面発光レーザ素子は、図1および図2を参照して、導電性GaN基板10と、導電性GaN基板10の一方の主面10m上に形成されている発光層200を含む複数のIII−V族化合物半導体層20と、III−V族化合物半導体20の最上層上に形成されている半導体層側電極15と、導電性GaN基板10の他方の主面10n上に形成されている基板側電極11とを含む面発光レーザ素子1であって、導電性GaN基板10は、転位密度が1×106cm-2未満でキャリア濃度が1×1018cm-3以上の領域である低転位密度高導電領域10bと、転位密度が1×106cm-2未満でキャリア濃度が1×1018cm-3未満の領域である低転位密度低導電領域10cとを含み、III−V族化合物半導体層20は、導電性GaN基板10と発光層200との間に形成され発光層200に流入するキャリアの面内分布を均一にするキャリア拡散層201を含み、発光層200中でキャリアが流入する発光領域200aが低転位密度高導電領域10bおよび低転位密度低導電領域10c内の上方に位置していることを特徴とする。
実施形態2の面発光レーザ素子は、発光層200に流入するキャリアの面内分布を均一にするキャリア拡散層201が導電性GaN基板10と発光層200との間に形成されているとともに、発光層200中でキャリアが流入する発光領域200aが低転位密度高導電領域10bおよび低転位密度低導電領域10c内の上方に位置しているため、発光領域内に流入するキャリアの面内分布が均一となり発光領域内の発光が均一となるとともに、発効効率が高く信頼性が向上する。
実施形態2の面発光レーザ素子は、キャリア拡散層201が導電性GaN基板10と発光層200との間に形成されているとともに、発光領域200aが低転位密度高導電領域10bおよび低転位密度低導電領域10c内の上方に位置する構造を有するものであれば特に制限はないが、たとえば、以下の実施形態2−1または実施形態2−2の構造を有するものが挙げられる。
(実施形態2−1)
実施形態2の面発光レーザ素子の一例は、図1(a)および(b)を参照して、以下のとおりである。すなわち、導電性GaN基板10と、導電性GaN基板10の一方の主面10m上に形成されている発光層200を含む複数のIII−V族化合物半導体層20と、III−V族化合物半導体層20の最上層上に形成されている半導体層側電極15と、導電性GaN基板10の他方の主面10n上に形成されている基板側電極11とを含む面発光レーザ素子1である。ここで、導電性GaN基板10は転位密度が1×106cm-2未満でキャリア濃度が1×1018cm-3以上の領域である低転位密度高導電領域10bと、転位密度が1×106cm-2未満でキャリア濃度が1×1018cm-3未満の領域である低転位密度低導電領域10cとを含む。また、III−V族化合物半導体層20は、導電性GaN基板10と発光層200との間に形成され発光層200に流入するキャリアの面内分布を均一にするキャリア拡散層201を含む。また、発光層200中でキャリアが流入する発光領域200aが低転位密度高導電領域10bおよび低転位密度低導電領域10c内の上方に位置するように、半導体側電極15が低転位密度高導電領域10bおよび低転位密度低導電領域10c内の上方の位置に形成されている。
(実施形態2−2)
実施形態2の面発光レーザ素子の他の例は、図2(a)および(b)を参照して、以下のとおりである。すなわち、導電性GaN基板10と、導電性GaN基板10の一方の主面10m上に形成されている発光層200を含む複数のIII−V族化合物半導体層20と、III−V族化合物半導体層20の最上層上に形成されている半導体層側電極15と、導電性GaN基板10の他方の主面10n上に形成されている基板側電極11とを含む面発光レーザ素子1である。ここで、導電性GaN基板10は転位密度が1×106cm-2未満でキャリア濃度が1×1018cm-3以上の領域である低転位密度高導電領域10bと、転位密度が1×106cm-2未満でキャリア濃度が1×1018cm-3未満の領域である低転位密度低導電領域10cとを含む。また、III−V族化合物半導体層20は導電性GaN基板10と発光層200との間に形成され発光層200に流入するキャリアの面内分布を均一にするキャリア拡散層201を含む。また、発光層200中でキャリアが流入する発光領域200aが低転位密度高導電領域10bおよび低転位密度低導電領域10c内の上方に位置するように、III−V族化合物半導体層20内にキャリア狭窄層250が形成されている。
実施形態2の面発光レーザ素子において、面発光を可能とするIII−V族化合物半導体層20の共振器構造は、図1および図2には記載されていないが、たとえば、図6(b)に示すようなn型層側のDBR(multilayer distributed Bragg reflector;ブラッグリフレクタ、以下同じ)213と誘電体ミラー103との組み合わせ構造、図7(b)に示すようなn型層側のDBR213とp型層側のDBR223との組み合わせ構造、図8(b)に示すようなフォトニック結晶層233を含む構造などが、好ましく挙げられる。
実施形態2の面発光レーザ素子において、キャリア拡散層201は、キャリア濃度が1×1017cm-3以上であり厚さが4μm以上とすることが好ましい。かかる面発光レーザ素子は、キャリア濃度が1×1017cm-3以上に高導電性を有し4μm以上に厚いキャリア拡散層201が導電性GaN基板10と発光層200との間に形成されているため、発光領域200a内に流入するキャリアの面内分布がより均一となり、発光領域内の発光がより均一となる。
実施形態の面発光レーザ素子において、導電性GaN基板10は、さらに、転位密度が1×106cm-2以上でキャリア濃度1×1018cm-3以上の領域である高転位密度高導電領域10aを含むことができる。かかる面発光レーザ素子は、導電性GaN基板10の一部に高転位密度高導電領域10aが含まれていても、発光層200中の発光領域200aは、低転位密度高導電領域10bおよび低転位密度低導電領域10c内の上方に位置するため、その転位密度が低く、発光領域内に流入するキャリアの面内分布が均一に維持されるため、発光領域内の発光が均一かつ高効率に維持される。
(実施形態3)
本発明にかかる面発光レーザ素子の一具体例について説明する。図6を参照して、実施形態3の面発光レーザ素子1は、導電性GaN基板10とこの導電性GaN基板10の一方の主面10m上に形成されている発光層200を含む複数のIII−V族化合物半導体層20とを含む。また、図6(a)および(b)を参照して、III−V族化合物半導体層20の最上層(コンタクト層229)上に、ボンディングワイヤを電気的に接続するためのパッド電極17と、このパッド電極17に電気的に接続するように形成されたp型のリング状の半導体側電極15と、このリング状の半導体側電極15の内周側に配置された誘電体ミラー103とを備える。
図6(b)を参照して、この面発光レーザ素子1の断面における具体的な構造は、n型の導電性GaN基板10の一方の主面10m(複数のIII−V族化合物半導体層が形成されている側の主面をいう、以下同じ)上にキャリア拡散層201が形成されている。このキャリア拡散層201を構成する材料としては、たとえばn型GaN(n型の導電型を有するGaN)を用いることができる。
このキャリア拡散層201上には、n型層側のDBR213が形成されている。このDBR213は、n型AlGaNとn型GaNとからなる層が複数積層した多層膜からなる。このDBR213上にはn型のクラッド層215が形成されている。このクラッド層215を構成する材料としては、たとえばn型AlGaNを用いることができる。このクラッド層215上には発光層200が形成されている。この発光層200としては、たとえばGa1-xInxN層(0<x<1)とGaN層とを積層した多層膜構造を有する多重量子井戸発光層とすることができる。この発光層200上にp型のクラッド層225を形成する。このクラッド層225を構成する材料としては、たとえばp型Al1-xGaxN(0<x<1))を用いることができる。このクラッド層225上にはp型のコンタクト層227が形成されている。このコンタクト層227を構成する材料としては、たとえばGaNを用いることができる。
このコンタクト層227上に絶縁体からなるキャリア狭窄層250aが形成されている。このキャリア狭窄層250aを構成する材料としては、たとえばSiO2からなる絶縁膜を用いることができる。このキャリア狭窄層250aには、n型の導電性GaN基板10の低転位密度高導電領域10bおよび低転位密度低導電領域10c内の上方であって、かつ、後述する誘電体ミラー103下に位置する領域に、平面形状が円形状の開口部が形成されている。この開口部がいわゆる発光領域200aとなる。すなわち、発光領域200aは、低転位密度高導電領域10bおよび低転位密度低導電領域10c内の上方であって、かつ、誘電体ミラー103が形成されている領域(誘電体ミラーの形成領域103a)内の下方に位置するように形成される。この開口部の直径は幅D(図6参照)である。このキャリア狭窄層250a上にはp型のコンタクト層229が形成されている。このコンタクト層229を構成する材料としては、たとえばGaNを用いることができる。このコンタクト層229上には、上述したリング状の半導体側電極15および誘電体ミラー103が形成されている。誘電体ミラー103は、たとえばZnSとMgF2とからなる多層膜であってもよい。なお、DBR213の厚みT(図6(b)参照)は、3μm以上6μm以下であることが好ましい。
たとえば、サファイア基板上に、DBR213として厚み3μm以上のものを形成すると、サファイア基板とDBR213との格子定数の差から大きな歪が生じる。この結果、クラック(ひび)が発生して特性が劣化する。しかし、導電性GaN基板10上にDBR213を形成した場合は、導電性GaN基板10とDBR213との格子整合度が著しく上昇するため、歪は減少する。この結果、クラックの発生を抑制できる。このように、導電性GaN基板10を用いれば、上述のような膜厚の厚いDBR213を形成することができる。このような厚いDBR213では、レーザ光として出射する波長の光について高い反射率を実現できる。この結果、誘電体ミラー103側からレーザ光を出射させることができる。
また、n型の導電性GaN基板(n型の導電型を有する導電性GaN基板)10の他方の主面10n(複数のIII−V族化合物半導体層が形成されていない側の主面をいう、以下同じ)上に基板側電極11(n側の電極)が形成されている。
この実施形態3の面発光レーザ素子は、発光層200に流入するキャリアの面内分布を均一にするキャリア拡散層201が導電性GaN基板10と発光層200との間に形成されているため、発光層200に含まれる発光領域200aが導電性GaN基板10中の低転位密度高導電領域10bおよび低転位密度低導電領域10c内の上方に位置していても、発光領域200a内に流入するキャリアの面内分布が均一となり、発光領域200a内の発光が均一となる。
また、実施形態3の面発光レーザ素子において、キャリア拡散層201は、キャリア濃度が1×1017cm-3以上であり厚さが4μm以上であることが好ましい。キャリア濃度が1×1017cm-3以上に高導電性を有し4μm以上に厚いキャリア拡散層201が導電性GaN基板10と発光層200との間に形成されることにより、発光領域200a内に流入するキャリアの面内分布がより均一になり、発光領域内の発光がより均一になる。
また、低転位密度高導電領域10bが転位密度1×106cm-2未満でキャリア濃度1×1018cm-3以上の領域であり、低転位密度低導電領域10cが転位密度1×106cm-2未満でキャリア濃度1×1018cm-3未満の領域であると、発光層中の発光領域における転位が低くなり、発光効率がより高くなる。
(実施形態4)
本発明にかかる面発光レーザ素子の他の具体例について説明する。図7を参照して、実施形態4の面発光レーザ素子1は、基本的には図6に示した実施形態3の面発光レーザ素子と同様の平面構造を有しているが、リング状の半導体側電極15の内周側に図6に示したような誘電体ミラー103が配置されていない点が異なる。また、図7(b)を参照して、その断面構造については、n型の導電性GaN基板10の一方の主面10m上にキャリア拡散層201、n型層側のDBR213、n型のクラッド層215および発光層200が配置され、また、n型の導電性GaN基板10の他方の主面10n上に基板側電極11(n側の電極)が形成されている。図7(b)に示した面発光レーザ素子においては、この発光層200から下層の構造は図6(b)に示した実施形態3の面発光レーザ素子と同様である。ただし、図7(b)に示した面発光レーザ素子は、発光層200より上層の構造が図6(b)に示した実施形態3の面発光レーザ素子とは異なっている。
図7(b)に示すように、本実施形態の面発光レーザ素子1は、具体的には、発光層200上にp型のクラッド層225が形成されている。そして、このクラッド層215上にはp型層側のDBR223が形成されている。DBR223は、複数種類の窒化物エピタキシャル層を交互に積層した多層膜構造となっている。たとえば、DBR223として、Al1-xGaxN(0<x<1)とGaNとを交互に積層した多層膜、あるいはAl1-xGaxN(0<x<1)とGa1-yInyN(0<y<1)とを交互に積層した多層膜構造などを用いることができる。そして、このDBR223上にp型のコンタクト層229を形成する。このコンタクト層229上には、上述したリング状の半導体側電極15が形成されている。そして、DBR223およびクラッド層225に、イオンを注入することにより絶縁化された絶縁化領域250bが形成されている。クラッド層225においては、ちょうどリング状の半導体側電極15の内周側の直下に位置する部分であって、n型の導電性GaN基板10の低転位密度高導電領域10bおよび低転位密度低導電領域10c内の上方に、絶縁化領域250bが形成されていない平面形状が円形状の領域が形成されている。この領域が、発光領域200aとなる。この領域の幅D(直径)はたとえば5μmとすることができる。そして、DBR213、223の厚さTはたとえば3μm以上6μm以下とすることができる。
このような構造では、導電性GaN基板10上に窒化物半導体層からなるDBR213、223を相対的に厚い膜厚(3μm以上6μm以下という膜厚)で形成できるので、発光層200において発光した光を2つのDBR213、223の間で十分に反射させることができる。この結果、十分な光量のレーザ光を発振させることができる。
また、実施形態4の面発光レーザ素子は、発光層に流入するキャリアの面内分布を均一にするキャリア拡散層201が導電性GaN基板10と発光層200との間に形成されているため、発光層200中の発光領域200aが導電性GaN基板10中の低転位密度高導電領域10bおよび低転位密度低導電領域10c内の上方に位置していても、発光領域200a内に流入するキャリアの面内分布が均一となり、発光領域200a内の発光が均一となる。
実施形態4の面発光レーザ素子において、キャリア拡散層201は、キャリア濃度が1×1017cm-3以上であり厚さが4μm以上であることが好ましい。キャリア濃度が1×1017cm-3以上に高導電性を有し4μm以上に厚いキャリア拡散層201がを導電性GaN基板10と発光層200との間に形成されることにより、発光領域200a内に流入するキャリアの面内分布がより均一になり、発光領域内の発光がより均一になる。
また、低転位密度高導電領域10bが転位密度1×106cm-2未満でキャリア濃度1×1018cm-3以上の領域であり、低転位密度低導電領域10cが転位密度1×106cm-2未満でキャリア濃度1×1018cm-3未満の領域であると、発光層中の発光領域における転位が低くなり、発光効率がより高くなる。
(実施形態5)
本発明にかかる面発光レーザ素子のさらに他の具体例について説明する。実施形態5の面発光レーザ素子1は、その平面構造については、図8(a)に示すように、III−V族化合物半導体層20の最上層(コンタクト層229)上に、半導体側電極15とそれに電気的に接続されているパッド電極17が形成されている。また、その断面構造については、図8(b)に示すように、また、n型の導電性GaN基板10の一方の主面10m上に、III−V族化合物半導体層20として、キャリア拡散層201、n型のクラッド層215、発光層200、p型のクラッド層225、フォトニック結晶層233、p型のクラッド層226およびコンタクト層229が形成されている。このコンタクト層229上に半導体側電極15が形成されている。また、n型の導電性GaN基板10の他方の主面10n上に基板側電極11(n側電極)が形成されている。
図8(b)に示した実施形態5の面発光レーザ素子においては、図6(b)に示した実施形態3の面発光レーザ素子のDBR213および誘電体ミラー103、または、図7(b)に示した実施形態4の面発光レーザ素子の一対のDBR213,223のような複雑な共振器構造はなく、2つのp型のクラッド層225および226の間に形成された2次元回折格子としてのフォトニック結晶層233により、面発光が可能となる。
また、図8(b)に示した実施形態5の面発光レーザ素子においては、III−V族化合物層20の最上層であるコンタクト層229上であって、導電性GaN基板10の低転位密度高導電領域10bおよび低転位密度低導電領域10c内の上方に、半導体側電極15が形成されている。このように半導体側電極15が形成されていることにより、発光領域200aが低転位密度高導電領域10b内の上方に位置している。この発光領域200aの幅D(直径)はたとえば、50μm〜200μm程度とすることができる。
実施形態5の面発光レーザ素子は、図8(a)および(b)を参照して、導電性GaN基板10の一方の主面10m上に、キャリア拡散層201、n型のクラッド層215、発光層200、p型のクラッド層225、フォトニック結晶層233、p型のクラッド層226、およびコンタクト層229が、この順序で積層されている。コンタクト層229上には半導体側電極15が設けられている。導電性GaN基板10の他方の主面10nには、基板側電極11(n側電極)が設けられている。半導体側電極15および基板側電極11は、たとえばAu(金)などよりなっている。
発光層200は、たとえばAlxGa1-x-yInyN(0≦x,y≦1,0≦x+y≦1)よりなる多重量子井戸により構成されている。また、単一の半導体材料よりなっていてもよい。発光層200は、フォトニック結晶層233に沿って設けられ所定の方向に伸びる複数の量子細線として形成されることができ、また、フォトニック結晶層233に沿って設けられ複数の量子箱として形成されることができる。各量子細線は、その長手方向と直交する2方向に関して電子のエネルギ準位が離散的になるような寸法(たとえば数十nm程度)を有する。各量子箱は、互いに直交する3方向に関して電子のエネルギ準位が離散的になるような寸法(たとえば数十nm程度)を有する。このような量子構造を備えると状態密度が大きくなるので、発光効率が高められると共に、発光スペクトルが先鋭化される。
ここで、図9を参照して、フォトニック結晶層233について説明する。フォトニック結晶層233は、結晶層233aと、結晶層233aよりも低屈折率である複数の回折格子孔233bとを含んでいる。結晶層233aはGaNよりなっており、結晶層233aに形成された孔が回折格子孔233bである。つまり、回折格子孔233bは空気よりなっている。
フォトニック結晶層233においては、結晶層233aの一種面に複数の回折格子孔233bが、三角格子または正方格子を形成するように設けられている。各々の回折格子孔223bは、柱状(例えば、円柱形状)の空間部として設けられている。各々の回折格子孔233bの中心とこれに隣接する回折格子孔233bの中心との距離PPは等しい値であり、たとえば0.16μmである。また、回折格子孔233bの直径DPはたとえば0.06μmである。
フォトニック結晶層233において、結晶層233aは第1の屈折率(GaNの場合2.54)を有し、周期的に形成された回折格子孔233bは第2の屈折率(空気の場合1)を有する。回折格子孔233bには、結晶層233aと異なる物質を埋め込むことが可能である。しかしながら、第1の屈折率と第2の屈折率との差を大きくとるためには、回折格子孔233bは何も埋め込まない状態(気体、たとえば空気が存在する状態)であることが好ましい。このように屈折率の差を大きくとると、第1の屈折率の媒質内に光を閉じ込めることができる。なお、回折格子孔233bを埋め込む材料、つまり低屈折率の誘電体材料としては、シリコン窒化膜(SiNx)などを用いることができる。
フォトニック結晶層233は、第1の方向と、この方向と所定の角度をなす第2の方向とに対して、等しい周期(格子定数に対応する値)を有する回折格子である。フォトニック結晶層233には、上記の2方向およびそれらの方向の周期に関して様々な選択が可能である。また、少なくとも発光領域200a内に存在する導電性GaN基板10および結晶層233aの転位密度を1×106cm-2以下にすることにより、発光領域200a内に存在する結晶層223aに回折格子孔233bを形成するエッチング工程において、転位に起因する欠陥の集合体が生じなくなる。
ここで、実施形態5の面発光レーザ素子の面発光について説明する。図8(b)を参照して、半導体側電極15に正電圧を印加すると、p型のクラッド層225および226から発光層200へ正孔が注入され、n型のクラッド層215から発光層200へ電子が注入される。発光層200へ正孔および電子(正孔および電子を総称してキャリアという)が注入されると、キャリアの再結合が起こり、光が発生される。発生される光の波長は、発光層200が備える半導体層のバンドギャップによって規定される。
発光層200において発生された光は、n型のクラッド層215およびp型のクラッド層225によって発光層200内に閉じ込められるが、一部の光はエバネッセント光としてフォトニック結晶層233に到達する。フォトニック結晶層233に到達したエバネッセント光の波長と、フォトニック結晶層233が有する所定の周期とが一致する場合には、その周期に対応する波長において光は回折を繰り返し、定在波が発生し、位相条件が規定される。フォトニック結晶層233によって位相が規定された光は、発光層200内の光にフィードバックされ、やはり定在波を発生させる。この定在波は、フォトニック結晶層233において規定される光の波長および位相条件を満足している。
このような現象は、発光層200およびフォトニック結晶層233が2次元的に広がりをもって形成されているので、発光領域233aにおいて生じうる。十分な量の光がこの状態に蓄積された場合、波長および位相条件の揃った光が、フォトニック結晶層233の主面233mに垂直な方向(図9の上方向)に、III−V族化合物半導体層20の最上層の主面から誘導放出される。
また、実施形態5の面発光レーザ素子は、発光層に流入するキャリアの面内分布を均一にするキャリア拡散層201が導電性GaN基板10と発光層200との間に形成されているため、発光層200中の発光領域200aが導電性GaN基板10中の低転位密度高導電領域10bおよび低転位密度低導電領域10c内の上方に位置していても、発光領域200a内に流入するキャリアの面内分布が均一となり、発光領域200a内の発光が均一となる。
実施形態5の面発光レーザ素子において、キャリア拡散層201は、キャリア濃度が1×1017cm-3以上であり厚さが4μm以上であることが好ましい。キャリア濃度が1×1017cm-3以上に高導電性を有し4μm以上に厚いキャリア拡散層201が導電性GaN基板10と発光層200との間に形成されることにより、発光領域200a内に流入するキャリアの面内分布がより均一になり、発光領域内の発光がより均一になる。
また、低転位密度高導電領域10bが転位密度1×106cm-2未満でキャリア濃度1×1018cm-3以上の領域であり、低転位密度低導電領域10cが転位密度1×106cm-2未満でキャリア濃度1×1018cm-3未満の領域であると、発光層中の発光領域における転位が低くなり、発光効率がより高くなる。
なお、実施形態5の半導体レーザ素子1の各部分の寸法を例示的に以下に列挙すると、導電性GaN基板10の厚さはたとえば100μmであり、フォトニック結晶層223の厚さはたとえば0.1μmであり、n型のクラッド層215およびp型のクラッド層226の各々の厚みはたとえば0.5μmであり、発光層200およびp型のクラッド層225の各々の厚みはたとえば0.1μmである。
上記実施形態3〜5においては、図6、図7および図8に示すように、いずれにおいても、1つの面発光レーザ素子1について1つの発光領域200aを有する素子を例示した。しかし、1つの面発光レーザ素子について発光領域は1つに限定されない。たとえば、図16に示すような1つの面発光レーザ素子1について複数の発光領域200aを有する素子は、1つの素子当たりの発光強度を高める観点から好ましい。
(実施形態6)
本発明にかかる面発光レーザアレイの製造方法は、図17および図18を参照して、面発光レーザ素子1を複数個含む面発光レーザアレイ2の製造方法であって、導電性GaN基板10として、転位密度およびキャリア濃度が高い高転位密度高導電領域10aと、高転位密度高導電領域10aに比べて転位密度が低い低転位密度高導電領域10bと、高転位密度高導電領域10aに比べて転位密度およびキャリア濃度が低い低転位密度低導電領域10cとを含む導電性GaN複領域基板を準備する工程と、導電性GaN複領域基板の一方の主面10m上に発光層200を含む複数のIII−V族化合物半導体層20を形成する半導体層形成工程と、III−V族化合物半導体層20の最上層上に半導体層側電極15を形成し、導電性GaN複領域基板の他方の主面10n上に基板側電極11を形成する電極形成工程とを含み、半導体層形成工程において、発光層200に流入するキャリアの面内分布を均一にするキャリア拡散層201を導電性GaN複領域基板(導電性GaN基板10)と発光層200との間に形成し、半導体形成工程および電極形成工程の少なくともいずれかの工程において、III−V族化合物半導体層20および半導体側電極15の少なくともいずれかを、面発光レーザアレイ2に含まれる各々の面発光レーザ素子1の発光層200中でキャリアが流入する発光領域200aが低転位密度高導電領域10bおよび低転位密度低導電領域10c内の上方に制限されるように形成することを特徴とする。
実施形態6の面発光レーザアレイの製造方法においては、発光層200に流入するキャリアの面内分布を均一にするキャリア拡散層201を導電性GaN複領域基板(導電性GaN基板10)と発光層200との間に形成するとともに、III−V族化合物半導体層20および半導体側電極15の少なくともいずれかを、面発光レーザアレイ2に含まれる各々の面発光レーザ素子1の発光層200中でキャリアが流入する発光領域200aが低転位密度高導電領域10bおよび低転位密度低導電領域10c内の上方に制限されるように形成することにより、各々の面発光素子レーザ1の発光領域200a内に均一にキャリアが流入するため、発光領域200a内の発光が均一な面発光レーザアレイ2が得られる。
実施形態6の面発光レーザアレイの製造方法において、III−V族化合物半導体層20および半導体側電極15の少なくともいずれかを、面発光レーザアレイ2に含まれる各々の面発光レーザ素子1の発光層200中でキャリアが流入する発光領域200aが低転位密度高導電領域10bおよび低転位密度低導電領域10c内の上方に制限されるように形成する方法には、特に制限はないが、たとえば、以下の方法が好ましく用いられる。
(実施形態6−1)
図17を参照して、実施形態6の面発光レーザアレイの製造方法における電極形成工程において、発光領域200aが低転位密度高導電領域10bおよび低転位密度低導電領域10c内の上方に制限されるように、半導体側電極15を低転位密度高導電領域10bおよび低転位密度低導電領域10c内の上方の位置に形成することができる。実施形態6−1によれば、基板側電極11が低転位密度高導電領域10bおよび低転位密度低導電領域10c内の下方のみならず高転位密度高導電領域10aの下方までに拡がって形成されていても、半導体側電極15を低転位密度高導電領域10bおよび低転位密度低導電領域10c内の上方の位置に形成することにより、各々の面発光レーザ素子1の発光層200中でキャリアが流入する発光領域200aを低転位密度高導電領域10bおよび低転位密度低導電領域10c内の上方に制限することができる。
図17(a)および(b)を参照して、実施形態6−1の面発光レーザ素子においては、半導体側電極15が不透明の場合は、発光領域200a(直径D)内の発光は、上記半導体側電極15の外周の近傍領域(外周から5μm程度までの外側領域をいう、以下同じ)の主面のみから外部に取り出される。また、半導体側電極15内に1以上の開口部(図示せず)を設けることにより、その開口部から発光領域200a内の発光を外部に取り出すことができる。さらに、半導体側電極15を透明電極とすることにより、半導体側電極15の全領域から発光領域200a内の発光を外部に取り出すことができる。なお、図17(b)より明らかに、発光層200の発光領域200aは半導体側電極15の形成領域とほぼ一致するが、図17(a)においては見やすいように境界線をずらして描いている。
(実施形態6−2)
図18を参照して、実施形態6の面発光レーザアレイの製造方法における半導体形成工程において、発光領域200aが低転位密度高導電領域10bおよび低転位密度低導電領域10c内の上方に制限されるように、III−V族化合物半導体層20内にキャリア狭窄領域250を形成することができる。実施形態6−2によれば、半導体側電極15および基板側電極11が、それぞれ低転位密度高導電領域10bおよび低転位密度低導電領域10c内の上方または下方のみならず、高転位密度高導電領域10aの上方または下方までに拡がって形成されていても、III−V族化合物半導体層20内にキャリア狭窄領域250を形成することにより、各々の面発光レーザ素子1の発光層200中でキャリアが流入する発光領域200aを低転位密度高導電領域10bおよび低転位密度低導電領域10c内の上方に制限することができる。
ここで、キャリア狭窄領域250を形成する方法には、発明の目的を適合するものであれば特に制限はないが、たとえばメサエッチングによりメサ状に領域を区切る場合は、そのメサ側面部に入ったエッチングダメージにより、流入したキャリアの一部が再結合してしまう。かかるキャリアの再結合を防止する観点から、図6(b)に示すように絶縁体からなるキャリア狭窄層250aを形成する方法、図7(b)に示すようにイオン注入などにより絶縁化された絶縁化領域250bを形成する方法などが好ましく挙げられる。
図18(a)および(b)を参照して、実施形態6−2においては、各々の面発光レーザ素子1の半導体側電極15として、導電性GaN基板10の低転位密度高導電領域10b内の上方に開口領域が位置する開口部を有するリング状の半導体側電極15が形成されている。上記キャリア狭窄領域250により、発光領域200aが、リング状の半導体側電極15の開口領域内に制限されているため、各々の面発光レーザ素子1の発光領域200aの発光は、リング状の半導体側電極15の開口領域内から外部に取り出される。
各々の面発光レーザ素子の発光層200中でキャリアが流入する発光領域200aを低転位密度高導電領域10bおよび低転位密度低導電領域10c内の上方に制限する方法として、実施形態6−1では半導体側電極15を低転位密度高導電領域10b内の上方の位置に形成する方法を、実施形態6−2ではIII−V族化合物半導体層20内にキャリア狭窄領域250を形成する方法を示したが、III−V族化合物半導体層20内にキャリア狭窄領域250を形成するとともに、半導体側電極15を低転位密度高導電領域10bおよび低転位密度低導電領域10c内の上方の位置に形成する方法を用いることも好ましい。
また、実施形態6の面発光レーザアレイの製造方法によって得られる各々の面発光レーザ素子において、面発光を可能とするIII−V族化合物半導体層20の積層構造には、特に制限はないが、たとえば、図6(b)に示すようなn型層側のDBR(multilayer distributed Bragg reflector;ブラッグリフレクタ、以下同じ)213と誘電体ミラー103との組み合わせ構造、図7(b)に示すようなn型層側のDBR213とp型層側のDBR223との組み合わせ構造、図8(b)に示すようなフォトニック結晶層233を含む構造などが、好ましく挙げられる。
実施形態6の面発光レーザアレイの製造方法において、高転位密度高導電領域は転位密度が1×106cm-2以上でキャリア濃度1×1018cm-3以上の領域であり、低転位密度高導電領域は転位密度が1×106cm-2未満でキャリア濃度が1×1018cm-3以上の領域であり、低転位密度低導電領域は転位密度が1×106cm-2未満でキャリア濃度が1×1018cm-3未満の領域であることが好ましい。
かかる製造方法によれば、各々の面発光レーザ素子1について、発光層200中の発光領域200aの転位密度が低く、発光領域200a内の発光がより均一で発光効率がより高い面発光レーザアレイが歩留まりよく得られる。
実施形態6の面発光レーザアレイの製造方法において、キャリア拡散層201は、キャリア濃度が1×1017cm-3以上であり厚さが4μm以上とすることが好ましい。かかる製造方法によれば、各々の面発光レーザ素子1について、発光領域200a内に流入するキャリアの面内分布をより均一にすることができ、発光領域200a内の発光がより均一な面発光レーザアレイが歩留まりよく得られる。
(実施形態7)
本発明にかかる面発光レーザアレイは、図17および図18を参照して、面発光レーザ素子1を複数個含む面発光レーザアレイ2であって、面発光レーザ素子1は、導電性GaN基板10と、導電性GaN基板10の一方の主面10m上に形成されている発光層200を含む複数のIII−V族化合物半導体層20と、III−V族化合物半導体層20の最上層上に形成されている半導体層側電極15と、導電性GaN基板10の他方の主面10n上に形成されている基板側電極11とを含み、III−V族化合物半導体層20は、導電性GaN基板10と発光層200との間に形成され発光層200に流入するキャリアの面内分布を均一にするキャリア拡散層201を含み、面発光レーザアレイ2は、転位密度およびキャリア濃度が高い高転位密度高導電領域10aと、高転位密度高導電領域10aに比べて転位密度が低い低転位密度高導電領域10bと、高転位密度高導電領域10aに比べて転位密度が低くキャリア濃度が低い低転位密度低導電領域10cとを含む導電性GaN複領域基板(導電性GaN基板10)を含み、面発光レーザアレイ2に含まれる各々の面発光レーザ素子1の発光層200中でキャリアが流入する発光領域200aが、低転位密度高導電領域10b内の上方に位置していることを特徴とする。
実施形態7の面発光レーザアレイ2は、発光層200に流入するキャリアの面内分布を均一にするキャリア拡散層201が導電性GaN基板10と発光層200との間に形成されているとともに、各々の面発光レーザ素子1の発光層200中でキャリアが流入する発光領域200aが低転位密度高導電領域10bおよび低転位密度低導電領域10c内の上方に位置しているため、各々の面発光レーザ素子1について、発光領域200a内に流入するキャリアの面内分布が均一となり、発光領域200a内の発光が均一となる。
実施形態7の面発光レーザアレイ2は、キャリア拡散層201が導電性GaN基板10と発光層200との間に形成されているとともに、各々の面発光レーザ素子1の発光領域200aが低転位密度高導電領域10bおよび低転位密度低導電領域10c内の上方に位置する構造を有するものであれば特に制限はないが、たとえば、以下の実施形態7−1または実施形態7−2の構造を有するものが挙げられる。
(実施形態7−1)
実施形態7の面発光レーザアレイの一例は、図17(a)および(b)を参照して、以下のとおりである。すなわち、面発光レーザ素子1を複数個含む面発光レーザアレイ2である。ここで、面発光レーザ素子1は、導電性GaN基板10と、導電性GaN基板10の一方の主面10m上に形成されている発光層200を含む複数のIII−V族化合物半導体層20と、III−V族化合物半導体層20の最上層上に形成されている半導体層側電極15と、導電性GaN基板10の他方の主面10n上に形成されている基板側電極11とを含む。また、III−V族化合物半導体層20は、導電性GaN基板10と発光層200との間に形成され発光層200に流入するキャリアの面内分布を均一にするキャリア拡散層を201を含む。また、面発光レーザアレイ2は、転位密度およびキャリア濃度が高い高転位密度高導電領域10aと、高転位密度高導電領域10aに比べて転位密度が低い低転位密度高導電領域10bと、高転位密度高導電領域10aに比べて転位密度およびキャリア濃度が低い低転位密度低導電領域10cとを含む導電性GaN複領域基板(導電性GaN基板10)を含む。また、面発光レーザアレイ2に含まれる各々の面発光レーザ素子1の発光層200中でキャリアが流入する発光領域200aが、低転位密度高導電領域10bおよび低転位密度低導電領域10c内の上方に位置している。
(実施形態7−2)
実施形態7の面発光レーザアレイの他の例は、図18(a)および(b)を参照して、以下のとおりである。すなわち、面発光レーザ素子1を複数個含む面発光レーザアレイ2である。ここで、面発光レーザ素子1は、導電性GaN基板10と、導電性GaN基板10の一方の主面10m上に形成されている発光層200を含む複数のIII−V族化合物半導体層20と、III−V族化合物半導体層20の最上層上に形成されている半導体層側電極15と、導電性GaN基板10の他方の主面10n上に形成されている基板側電極11とを含む。III−V族化合物半導体層20は、導電性GaN基板10と発光層200との間に形成され発光層200に流入するキャリアの面内分布を均一にするキャリア拡散層201を含む。また、面発光レーザアレイ2は、転位密度およびキャリア濃度が高く高転位密度高導電領域10aと、高転位密度高導電領域10aに比べて転位密度が低い低転位密度高導電領域10bと、高転位密度高導電領域10aに比べて転位密度およびキャリア濃度が低い低転位密度低導電領域10cとを含む導電性GaN複領域基板(導電性GaN基板10)を含む。また、面発光レーザアレイ2に含まれる各々の面発光レーザ素子1の発光層200中でキャリアが流入する発光領域200aが、低転位密度高導電領域10bおよび低転位密度低導電領域10c内の上方に位置している。
なお、実施形態7の面発光レーザアレイにおいて、各々の面発光レーザ素子の面発光を可能とするIII−V族化合物半導体層20の積層構造には、図17(b)および図18(b)には記載されていないが、たとえば、図6(b)に示すようなn型層側のDBR(multilayer distributed Bragg reflector;ブラッグリフレクタ、以下同じ)203と誘電体ミラー103との組み合わせ構造、図7(b)に示すようなn型層側のDBR213とp型層側のDBR223との組み合わせ構造、図8(b)に示すようなフォトニック結晶層233を含む構造などが、好ましく挙げられる。
実施形態7の面発光レーザアレイの導電性GaN複領域基板(導電性GaN基板10)において、高転位密度高導電領域10aは転位密度が1×106cm-2以上でキャリア濃度が1×1018cm-3以上の領域と、低転位密度高導電領域10bは転位密度が1×106cm-2未満でキャリア濃度が1×1018cm-3以上の領域と、低転位密度低導電領域10cは転位密度が1×106cm-2未満でキャリア濃度が1×1018cm-3未満の領域となり得る。かかる面発光レーザアレイ2は、キャリア拡散層201が導電性GaN基板10と発光層200との間に形成されているとともに、転位密度が1×106cm-2未満でキャリア濃度が1×1018cm-3以上の領域である低転位密度高導電領域10bおよび低転位密度低導電領域10c内の上方に各々の面発光レーザ素子1の発光領域200aが位置しているため、発光領域200a内に流入するキャリアの面内分布が均一で、発光領域200a内の発光が均一で、発光効率が高くなる。
実施形態7の面発光レーザアレイ2において、キャリア拡散層201は、キャリア濃度が1×1017cm-3以上であり厚さが4μm以上とすることができる。かかる面発光レーザアレイ2は、各々の面発光レーザ素子1について、発光領域200a内に流入するキャリアの面内分布がより均一となり、発光領域内の発光がより均一となる。
実施形態7の面発光レーザアレイ2は、図17および図18を参照して、たとえば、単一の導電性GaN基板10およびIII−V族化合物半導体層20の単一の積層体上に面発光レーザ素子1の単位素子を複数個並べる(1つの積層体を用いて複数の単位素子を形成する)ことにより構成されている。図17は、単位素子として図1に示した面発光レーザ素子を2列に並べたように配置したものである。また、図18は、単位素子として図2に示した面発光レーザ素子を2列に並べたように配置したものである。単位素子におけるパッド電極17には、それぞれ金からなるボンディングワイヤ70が接続固定されている。このような面発光レーザアレイにより、十分なレーザ光出力を得ることができる。
(実施例1)
実施形態3の面発光レーザ素子についての具体的な実施例を以下に説明する。まず、SiO2膜からなるドット状の種が400μm間隔で形成されているGaAs基板(下地基板)上に、HVPE法により、ドーパントとしてSiを用いて、ファセット成長をさせて、導電性GaN基板10として、転位密度が5×106cm-2でキャリア濃度が3×1018cm-3の高転位密度高導電領域10aと、転位密度が1×105cm-2でキャリア濃度が3×1018cm-3の低転位密度高導電領域10bと、転位密度が2×104cm-2でキャリア濃度が3×1015cm-3の低転位密度低導電領域10cとを含むn型の導電性GaN複領域基板を作製した。ここで、各領域における転位密度はEPD法により測定し、各領域におけるキャリア濃度はC−V法およびHall測定法により測定した。
次に、図6(b)を参照して、n型の導電性GaN複領域基板(導電性GaN基板10)の一方の主面10m上に発光層200を含む複数のIII−V族化合物半導体層20を形成し、このIII−V族化合物半導体層の最上層上にリング状の半導体層側電極15を形成し、n型の導電性GaN複領域基板(導電性GaN基板10)の他方の主面10n上に基板側電極11を形成した。
ここで、複数のIII−V族化合物半導体層20は、MOCVD(有機金属化学気相体堆積)法により形成した。具体的には、以下のようにして、複数のIII−V族化合物層20を形成した。
まず、n型の導電性GaN複領域基板(導電性GaN基板10)上に、キャリア拡散層201として、キャリア濃度が5×1017cm-3で厚さが5μmのn型GaN層を形成した。このキャリア拡散層201上にn型層側のDBR213を形成した。このDBR213としては、Al0.3Ga0.7N/GaN多層構造(Al0.3Ga0.7N層とGaN層とを交互に積層した積層構造)を採用した。ここで、Al0.3Ga0.7N層とGaN層との一組(1ペア)当たりの合計厚みは約86nmとし、60ペアの多層構造とした。このDBR213の平均のキャリア濃度は5×1016cm-3であった。このDBR213上にn型のクラッド層215を形成した。このクラッド層215上に発光層200としてGa0.9In0.1N/GaN多重量子井戸構造を形成した。具体的には、Ga0.9In0.1N層とGaN層とを交互に積層した多層構造を形成した。この発光層200上に、p型のクラッド層225を形成した。ここで、n型のクラッド層215はn型Al0.15Ga0.85Nクラッド層であり、p型のクラッド層225はp型Al0.15Ga0.85Nクラッド層である。
次いで、p型のクラッド層225上にp型のコンタクト層227を形成した。ここで、p型のコンタクト層227はp+型GaNコンタクト層である。このp型のコンタクト層227上にSiO2絶縁体からなる電流狭窄層250aを形成した。ここで、電流狭窄層250aによって指定される発光領域(電流狭窄層250aにより形成された平面形状が円形の開口部により規定される領域)200aが、導電性GaN基板10の低転位密度高導電領域10bおよび低転位密度低導電領域10c内の上方に位置するように、電流狭窄層250aを形成した。また、発光領域200aの直径Dは5μmとした。この発光領域200a内の下方に位置する低転位密度高導電領域10bと低転位密度低導電領域10cとの面積比は、2:1であった。この電流狭窄層250a上に上記p型のコンタクト層227と同じ化学組成のp型のコンタクト層229を形成した。
次いで、このp型コンタクト層229上にリング状の半導体側電極15(p側電極)および誘電体ミラー103を形成し、導電性GaN基板10の他方の主面10n上に基板側電極11(n側電極)を形成して、本実施例の面発光レーザ素子を得た。ここで、誘電体ミラー103としては、420nm近傍の波長の光について99%の反射率を有するZnS/MgF2多層膜(12ペア)を採用した。ここで、誘電体ミラー103の形成領域103aが発光領域200aの全領域を含むように、誘電体ミラー103を形成した。なお、誘電体ミラー103を囲むように配置されたリング状の半導体側電極15は、上述した発光領域へ電流を注入するためのものである。
得られた面発光レーザ素子に、電流を注入したところ、4kA/cm2以上の電流密度においてレーザ発振が認められ、その発光は均一であった。
(比較例1)
導電性GaN基板10の一方の主面上に、キャリア拡散層201を形成せずに、n型層側のDBR213を直接形成したこと以外は、実施例1と同様にして、面発光レーザ素子を得た。得られた面発光レーザ素子に、電流を注入したところ、8kA/cm2以上の電流密度においてレーザ発振が認められ、その発光は均一でなかった。
(実施例2)
実施形態4の面発光レーザ素子についての具体的な実施例を以下に説明する。まず、実施例1と同様の特性を有する導電性GaN複領域基板(導電性GaN基板10)を作製した。次に、図7(b)を参照して、n型の導電性GaN複領域基板(導電性GaN基板10)の一方の主面10m上に発光層200を含む複数のIII−V族化合物半導体層20を形成し、このIII−V族化合物半導体層の最上層上にリング状の半導体層側電極15を形成し、n型の導電性GaN複領域基板(導電性GaN基板10)の他方の主面10n上に基板側電極11を形成して、発光層200の発光領域200aが低転位密度高導電領域10bおよび低転位密度低導電領域10c内の上方に位置するようにした。
ここで、複数のIII−V族化合物半導体層20は、MOCVD(有機金属化学気相体堆積)法により形成した。具体的には、以下のようにして、複数のIII−V族化合物層20を形成した。
実施例1と同様にして、n型の導電性GaN複領域基板(導電性GaN基板10)上に、キャリア拡散層201(n型GaN層)、n型層側のDBR213(60ペアのAl0.3Ga0.7N/GaN多層構造。なお、Al0.3Ga0.7N層とGaN層との1ペア当たりの合計厚みは約80nmとした。また、平均のキャリア濃度は5×1016cm-3であった。)、n型のクラッド層215(n型Al0.15Ga0.85Nクラッド層)、発光層200(Ga0.9In0.1N/GaN多重量子井戸構造)およびp型のクラッド層225(p型Al0.15Ga0.85Nクラッド層)を順次形成した。
次いで、p型のクラッド層225上に、p型層側のDBR223を形成した。ここで、DBR223は、60ペアのAl0.3Ga0.7N/GaN多層構造(Al0.3Ga0.7N層とGaN層とを交互に積層した積層構造)、すなわち、DBR213と同一の構造を採用した。なお、Al0.3Ga0.7N層とGaN層との1ペア当たりの合計厚みは約80nmとした。このDBR223の平均のキャリア濃度は、3×1016cm-3であった。このDBR223上に、p型のコンタクト層229としてp+型GaNコンタクト層を形成した。
次いで、メサエッチングおよびイオン注入による選択的部分絶縁化により、p型のグラッド層225およびDBR223の一部に絶縁化領域250bを形成した。この絶縁化領域250bによって指定される発光領域(絶縁化領域250bにより形成された平面形状が円形の開口部により規定される領域)200aが、導電性GaN基板10に含まれる低転位密度高導電領域10bおよび低転位密度低導電領域10c内の上方に位置するように、絶縁化領域250bを形成した。また、発光領域200aの直径Dは5μmとした。
次いで、このp型のコンタクト層229上にリング状の半導体側電極15(p側電極)を形成し、導電性GaN基板10の他の主面10n上に基板側電極11(n側電極)を形成して、本実施例の面発光レーザ素子を得た。
得られた面発光レーザ素子に、電流を注入したところ、3.2kA/cm2以上の電流密度においてレーザ発振が認められ、その発光は均一であった。
(実施例3)
実施形態5の面発光レーザ素子についての具体的な実施例を以下に説明する。まず、実施例1と同様の特性を有する導電性GaN複領域基板(導電性GaN基板10)を作製した。次に、図8(b)を参照して、n型の導電性GaN複領域基板(導電性GaN基板10)の一方の主面10m上に発光層200を含む複数のIII−V族化合物半導体層20を形成し、このIII−V族化合物半導体層の最上層上に半導体層側電極15を形成し、n型の導電性GaN複領域基板(導電性GaN基板10)の他方の主面10n上に基板側電極11を形成して、発光層200の発光領域200aが低転位密度高導電領域10b内の上方に位置するようにした。
ここで、複数のIII−V族化合物半導体層20は、MOCVD(有機金属化学気相体堆積)法により形成した。具体的には、以下のようにして、複数のIII−V族化合物層20を形成した。
図10を参照して、導電性GaN複領域基板(導電性GaN基板10)上に、
キャリア拡散層201(n型GaN層)、n型のクラッド層215(n型Al0.15Ga0.85Nクラッド層)、発光層200(Ga0.9In0.1N/GaN多重量子井戸構造)、p型のグラッド層225(p型Al0.15Ga0.85Nクラッド層)およびフォトニック結晶を形成するための結晶層233a(GaN層)を順次形成した。
次に、図11を参照して、電子ビーム露光によって結晶層233a上に所定パターンのレジスト30を形成した。すなわち、電子ビーム露光用フォトレジスト(日本ゼオン社製ZEP520)を塗布し、電子ビーム露光機を用いて微細孔のレジストパターンを描画した。レジスト30のパターンは正方格子とし、0.16μmの間隔で直径0.06μmの微細孔とした。
次に、図12を参照して、レジスト30をマスクとして結晶層233aをICP(Inductively coupled plasma)−RIE(Reactive Ion Etching)法を用いてエッチングし、結晶層233aの所定の位置に深さ0.1μmの回折格子孔233bを形成し、フォトニック結晶層233を形成した。こうして、第1の積層体21を得た。エッチングは、塩素ガスと少量の希ガスとの混合ガスをエッチングガスとして用いて、0.4Pa程度の高真空中で行なった。このため、平坦性および垂直性の高いエッチングができた。
一方、図13を参照して、図12の第1の積層体21とは別に、下地基板40(サファイア基板)上に、MOCVD法により、剥離層41(In0.4Ga0.6N層)、p型のコンタクト層229(p+型GaNコンタクト層)およびp型のグラッド層226(p型Al0.15Ga0.85Nクラッド層)を形成して、第2の積層体22を得た。
次に、図14を参照して、第1の積層体21のフォトニック結晶層233と第2の積層体22のp型のクラッド層226とが互いに対向するように、第1の積層体21と第2の積層体22との融着貼り付けを行なった。この融着貼り付けは、窒素雰囲気において700℃の温度で行なった。
次に、図15を参照して、剥離層41をレーザ光を照射しながら横方向からエッチングすることにより剥離層22を選択的に除去した。これにより、下地基板40からIII−V族化合物半導体層20の最上層であるp型のコンタクト層229が分離して、このコンタクト層229の上面が光放出面として露出した。
次に、図8(b)を参照して、発光層200の発光領域200aが、導電性GaN基板10に含まれる低転位密度高導電領域10b内の上方に位置するように、p型のコンタクト層229上に、低転位密度高導電領域10bおよび低転位密度低導電領域10c内の上方の位置に半導体側電極15(p側電極)を形成した。この半導体側電極15の下方にその形成領域にほぼ一致して形成される発光領域200a内の下方に位置する低転位密度高導電領域10bと低転位密度低導電領域10cとの面積比は、2:1であった。次いで、導電性GaN基板10nの他方の主面10上に基板側電極11(n側電極)を形成して、本実施例の面発光レーザ素子を得た。
得られた面発光レーザ素子に、電流を注入したところ、4kA/cm2以上の電流密度においてレーザ発振が認められ、その発光は均一であった。
上記のように、図6、7および8を参照して、面発光レーザ素子1の製造において、導電性GaN基板10として、転位密度およびキャリア濃度が高い高転位密度高導電領域10aと、高転位密度高導電領域に比べて転位密度が低い低転位密度高導電領域10bと、高転位密度高導電領域に比べて転位密度およびキャリア濃度が低い低転位密度低導電領域10cとを含む導電性GaN複領域基板を準備し、導電性GaN複領域基板の一方の主面10m上に発光層を含む複数のIII−V族化合物半導体層20を形成する半導体層形成工程と、III−V族化合物半導体層20の最上層上に半導体層側電極15を形成し、導電性GaN複領域基板の他方の主面10n上に基板側電極11を形成する電極形成工程とを含み、半導体層形成工程において、発光層200に流入するキャリアの面内分布を均一にするキャリア拡散層201を導電性GaN複領域基板(導電性GaN基板10)と発光層200との間に形成し、半導体形成工程および電極形成工程の少なくともいずれかの工程において、III−V族化合物半導体層20および半導体側電極15の少なくともいずれかを発光層200中でキャリアが流入する発光領域200aが低転位密度高導電領域10bおよび低転位密度低導電領域10c内の上方に制限されるように形成することにより、発光領域内に均一に電流が流入する電流が均一で、発光領域内の発光が均一な面発光レーザ素子1が歩留まりよく得られた。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明でなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内のすべての変更が含まれることが意図される。
本発明にかかる面発光レーザ素子の一例を示す模式図である。(a)は模式平面図であり、(b)は(a)の線分IB−IBにおける模式断面図である。 本発明にかかる面発光レーザ素子の他の例を示す模式図である。(a)は模式平面図であり、(b)は(a)の線分IIB−IIBにおける模式断面図である。 本発明に用いられる導電性GaN基板の一具体例を示す模式図である。(a)は模式平面図であり、(b)は(a)の線分IIIB−IIIBにおける模式断面図である。 本発明に用いられる導電性GaN基板の他の具体例を示す模式図である。(a)は模式平面図であり、(b)は(a)の線分IVB−IVBにおける模式断面図である。 本発明に用いられる導電性GaN基板のさらに他の具体例を示す模式平面図である。(a)は模式平面図であり、(b)は(a)の線分VB−VBにおける模式断面図である。 本発明にかかる面発光レーザ素子の一具体例を示す模式図である。(a)は模式平面図であり、(b)は(a)の線分VIB−VIBにおける模式断面図である。 本発明にかかる面発光レーザ素子の他の具体例を示す模式図である。(a)は模式平面図であり、(b)は(a)の線分VIIB−VIIBにおける模式断面図である。 本発明にかかる面発光レーザ素子のさらに他の具体例を示す模式図である。(a)は模式平面図であり、(b)は(a)の線分VIIIB−VIIIBにおける模式断面図である。 本発明に用いられるフォトニック結晶層を示す模式斜視図である。 図8に示した面発光素子の製造方法の第1工程を示す模式断面図である。 図8に示した面発光素子の製造方法の第2工程を示す模式断面図である。 図8に示した面発光素子の製造方法の第3工程を示す模式断面図である。 図8に示した面発光素子の製造方法の第4工程を示す模式断面図である。 図8に示した面発光素子の製造方法の第5工程を示す模式断面図である。 図8に示した面発光素子の製造方法の第6工程を示す模式断面図である。 本発明にかかる面発光レーザ素子のさらに他の例を示す模式平面図である。 本発明にかかる面発光レーザアレイの一例を示す模式図である。(a)は模式平面図であり、(b)は(a)の線分XVIIB−XVIIBにおける模式断面図である。 本発明にかかる面発光レーザアレイの他の例を示す模式図である。(a)は模式平面図であり、(b)は(a)の線分XVIIIB−XVIIIBにおける模式断面図である。 導電性GaN基板の低転位密度高導電領域および低転位密度低導電領域の拡がり抵抗を示す図である。
符号の説明
1 面発光レーザ素子、2 面発光レーザアレイ、10 導電性GaN基板、10a 高転位密度高導電領域、10b 低転位密度高導電領域、10c 低転位密度低導電領域、10m,10n,233m 主面、11 基板側電極、15 半導体側電極、17 パッド電極、20,210,220 III−V族化合物半導体層、21 第1の積層体、22 第2の積層体、30 レジスト、40 下地基板、41 剥離層、70 ボンディングワイヤ、103 誘電体ミラー、103a 形成領域、200 発光層、200a 発光領域、201 キャリア拡散層、213,223 DBR、215,225,226 クラッド層、227,229 コンタクト層、233 フォトニック結晶層、233a 結晶層、233b 回折格子孔、250 キャリア狭窄領域、250a キャリア狭窄層、250b 絶縁化領域。

Claims (20)

  1. 面発光レーザ素子の製造方法であって、
    導電性GaN基板として、転位密度およびキャリア濃度が高い高転位密度高導電領域と、前記高転位密度高導電領域に比べて転位密度が低い低転位密度高導電領域と、前記高転位密度高導電領域に比べて転位密度およびキャリア濃度が低い低転位密度低導電領域とを含む導電性GaN複領域基板を準備する工程と、
    前記導電性GaN複領域基板の一方の主面上に発光層を含む複数のIII−V族化合物半導体層を形成する半導体層形成工程と、
    前記III−V族化合物半導体層の最上層上に半導体層側電極を形成し、前記導電性GaN複領域基板の他方の主面上に基板側電極を形成する電極形成工程とを含み、
    前記半導体層形成工程において、前記発光層に流入するキャリアの面内分布を均一にするキャリア拡散層を前記導電性GaN複領域基板と前記発光層との間に形成し、
    前記半導体形成工程および前記電極形成工程の少なくともいずれかの工程において、前記III−V族化合物半導体層および前記半導体側電極の少なくともいずれかを前記発光層中でキャリアが流入する発光領域が前記低転位密度高導電領域および前記低転位密度低導電領域内の上方に制限されるように形成することを特徴とする面発光レーザ素子の製造方法。
  2. 前記電極形成工程において、前記発光領域が前記低転位密度高導電領域および前記低転位密度低導電領域内の上方に制限されるように、前記半導体側電極を前記低転位密度高導電領域および前記低転位密度低導電領域内の上方の位置に形成することを特徴とする請求項1に記載の面発光レーザ素子の製造方法。
  3. 前記半導体形成工程において、前記発光領域が前記低転位密度高導電領域および前記低転位密度低導電領域内の上方に制限されるように、前記III−V族化合物半導体層内にキャリア狭窄領域を形成することを特徴とする請求項1に記載の面発光レーザ素子の製造方法。
  4. 前記高転位密度高導電領域は転位密度が1×106cm-2以上でキャリア濃度1×1018cm-3以上の領域であり、前記低転位密度高導電領域は転位密度が1×106cm-2未満でキャリア濃度が1×1018cm-3以上の領域であり、前記低転位密度低導電領域は転位密度が1×106cm-2未満でキャリア濃度が1×1018cm-3未満の領域である請求項1から請求項3までのいずれかに記載の面発光レーザ素子の製造方法。
  5. 前記キャリア拡散層は、キャリア濃度が1×1017cm-3以上であり厚さが4μm以上である請求項1から請求項4までのいずれかに記載の面発光レーザ素子の製造方法。
  6. 導電性GaN基板と、前記導電性GaN基板の一方の主面上に形成されている発光層を含む複数のIII−V族化合物半導体層と、前記III−V族化合物半導体の最上層上に形成されている半導体層側電極と、前記導電性GaN基板の他方の主面上に形成されている基板側電極とを含む面発光レーザ素子であって、
    前記導電性GaN基板は、転位密度が1×106cm-2未満でキャリア濃度が1×1018cm-3以上の領域である低転位密度高導電領域と、転位密度が1×106cm-2未満でキャリア濃度が1×1018cm-3未満の領域である低転位密度低導電領域とを含み、
    前記III−V族化合物半導体層は、前記導電性GaN基板と前記発光層との間に形成され前記発光層に流入するキャリアの面内分布を均一にするキャリア拡散層を含み、
    前記発光層中でキャリアが流入する発光領域が前記低転位密度高導電領域および前記低転位密度低導電領域内の上方に位置していることを特徴とする面発光レーザ素子。
  7. 前記発光領域が前記低転位密度高導電領域および前記低転位密度低導電領域内の上方に位置するように、前記半導体側電極が前記低転位密度高導電領域および前記低転位密度低導電領域内の上方の位置に形成されていることを特徴とする請求項6に記載の面発光レーザ素子。
  8. 前記発光領域が前記低転位密度高導電領域および前記低転位密度低導電領域内の上方に位置するように、前記III−V族化合物半導体層内にキャリア狭窄領域が形成されていること特徴とする請求項6に記載の面発光レーザ素子。
  9. 前記キャリア拡散層は、キャリア濃度が1×1017cm-3以上であり厚さが4μm以上である請求項6から請求項8までのいずれかに記載の面発光レーザ素子。
  10. 前記導電性GaN基板は、さらに、転位密度が1×106cm-2以上でキャリア濃度1×1018cm-3以上の領域である高転位密度高導電領域を含む請求項6から請求項9までのいずれかに記載の面発光レーザ素子。
  11. 面発光レーザ素子を複数個含む面発光レーザアレイの製造方法であって、
    前記導電性GaN基板として、転位密度およびキャリア濃度が高い高転位密度高導電領域と、前記高転位密度高導電領域に比べて転位密度が低い低転位密度高導電領域と、前記高転位密度高導電領域に比べて転位密度およびキャリア濃度が低い低転位密度低導電領域とを含む導電性GaN複領域基板を準備する工程と、
    前記導電性GaN複領域基板の一方の主面上に発光層を含む複数のIII−V族化合物半導体層を形成する半導体層形成工程と、
    前記III−V族化合物半導体層の最上層上に半導体層側電極を形成し、前記導電性GaN複領域基板の他の主面上に基板側電極を形成する電極形成工程とを含み、
    前記半導体層形成工程において、前記発光層に流入するキャリアの面内分布を均一にするキャリア拡散層を前記導電性GaN複領域基板と前記発光層との間に形成し、
    前記半導体形成工程および前記電極形成工程の少なくともいずれかの工程において、前記III−V族化合物半導体層および前記半導体側電極の少なくともいずれかを、前記面発光レーザアレイに含まれる各々の前記面発光レーザ素子の前記発光層中でキャリアが流入する発光領域が前記低転位密度高導電領域および前記低転位密度低導電領域内の上方に制限されるように形成することを特徴とする面発光レーザアレイの製造方法。
  12. 前記電極形成工程において、前記発光領域が前記低転位密度高導電領域および前記低転位密度低導電領域内の上方に制限されるように、前記半導体側電極を前記低転位密度高導電領域および前記低転位密度低導電領域内の上方の位置に形成することを特徴とする請求項11に記載の面発光レーザアレイの製造方法。
  13. 前記半導体層形成工程において、前記発光領域が前記低転位密度高導電領域および前記低転位密度低導電領域内の上方に制限されるように、前記III−V族化合物半導体層内にキャリア狭窄領域を形成することを特徴とする請求項11に記載の面発光レーザアレイの製造方法。
  14. 前記高転位密度高導電領域は転位密度が1×106cm-2以上でキャリア濃度1×1018cm-3以上の領域であり、前記低転位密度高導電領域は転位密度が1×106cm-2未満でキャリア濃度が1×1018cm-3以上の領域であり、前記低転位密度低導電領域は転位密度が1×106cm-2未満でキャリア濃度が1×1018cm-3未満の領域である請求項11から請求項13のいずれかに記載の面発光レーザアレイの製造方法。
  15. 前記キャリア拡散層は、キャリア濃度が1×1017cm-3以上であり厚さが4μm以上である請求項11から請求項14までのいずれかに記載の面発光レーザアレイの製造方法。
  16. 面発光レーザ素子を複数個含む面発光レーザアレイであって、
    前記面発光レーザ素子は、導電性GaN基板と、前記導電性GaN基板の一方の主面上に形成されている発光層を含む複数のIII−V族化合物半導体層と、前記III−V族化合物半導体層の最上層上に形成されている半導体層側電極と、前記導電性GaN基板の他方の主面上に形成されている基板側電極とを含み、 前記III−V族化合物半導体層は、前記導電性GaN基板と前記発光層との間に形成され前記発光層に流入するキャリアの面内分布を均一にするキャリア拡散層を含み、
    前記面発光レーザアレイは、転位密度およびキャリア濃度が高い高転位密度高導電領域と、前記高転位密度高導電領域に比べて転位密度が低い低転位密度高導電領域と、前記高転位密度高導電領域に比べて転位密度およびキャリア濃度が低い低転位密度低導電領域とを含む導電性GaN複領域基板を含み、
    前記面発光レーザアレイに含まれる各々の前記面発光レーザ素子の前記発光層中でキャリアが流入する発光領域が、前記低転位密度高導電領域および前記低転位密度低導電領域内の上方に位置していることを特徴とする面発光レーザアレイ。
  17. 前記発光領域が前記低転位密度高導電領域および前記低転位密度低導電領域内の上方に位置するように、前記半導体側電極が前記低転位密度高導電領域および前記低転位密度低導電領域内の上方の位置に形成されていることを特徴とする請求項16に記載の面発光レーザアレイ。
  18. 前記発光領域が前記低転位密度高導電領域および前記低転位密度低導電領域内の上方に位置するように、前記III−V族化合物半導体層内にキャリア狭窄領域が形成されていること特徴とする請求項16に記載の面発光レーザアレイ。
  19. 前記高転位密度高導電領域は転位密度が1×106cm-2以上でキャリア濃度1×1018cm-3以上の領域であり、前記低転位密度高導電領域は転位密度が1×106cm-2未満でキャリア濃度が1×1018cm-3以上の領域であり、前記低転位密度低導電領域は転位密度が1×106cm-2未満でキャリア濃度が1×1018cm-3未満の領域である請求項16から請求項18のいずれかに記載の面発光レーザアレイ。
  20. 前記キャリア拡散層は、キャリア濃度が1×1017cm-3以上であり厚さが4μm以上である請求項16から請求項19までのいずれかに記載の面発光レーザアレイ。
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