JP2008102391A - トナー - Google Patents
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Abstract
【課題】低温定着性と耐高温オフセット性に優れると共に、保存性も良好で安定した帯電性を示し高品質な画像の得られるトナーを提供することにある。
【解決手段】結着樹脂、着色剤を含有するトナー粒子を有するトナーであって、
該結着樹脂は、ポリエステル系樹脂成分を結着樹脂全量に対して50〜95質量%含有し、且つ、ポリエステル系樹脂成分とビニル系樹脂成分とが化学的に結合したハイブリッド樹脂を含有しており、
該トナーは、結着樹脂由来のTHF不溶分を3〜50質量%含有し、該THF不溶分はハイブリッド樹脂を含有し、該テトラヒドロフラン不溶分を加水分解し、その後、濾過して濾別される成分のTHF可溶分が分子量1万〜100万の範囲にメインピークを有しており、
該ポリエステル系樹脂成分は、(A)不飽和二重結合を有する多塩基酸化合物を含有する酸成分と(B)多価アルコールをアルコール成分中の70モル%以上含有するアルコール成分とを反応させて得られたものであることを特徴とする。
【選択図】なし
【解決手段】結着樹脂、着色剤を含有するトナー粒子を有するトナーであって、
該結着樹脂は、ポリエステル系樹脂成分を結着樹脂全量に対して50〜95質量%含有し、且つ、ポリエステル系樹脂成分とビニル系樹脂成分とが化学的に結合したハイブリッド樹脂を含有しており、
該トナーは、結着樹脂由来のTHF不溶分を3〜50質量%含有し、該THF不溶分はハイブリッド樹脂を含有し、該テトラヒドロフラン不溶分を加水分解し、その後、濾過して濾別される成分のTHF可溶分が分子量1万〜100万の範囲にメインピークを有しており、
該ポリエステル系樹脂成分は、(A)不飽和二重結合を有する多塩基酸化合物を含有する酸成分と(B)多価アルコールをアルコール成分中の70モル%以上含有するアルコール成分とを反応させて得られたものであることを特徴とする。
【選択図】なし
Description
本発明は、電子写真、静電荷像を顕像化するための画像形成方法に使用されるトナー及びトナージェットに使用されるトナーに関する。
電子写真、静電荷像を顕像化するための画像形成方法において、トナー像を紙の如きシートに定着する工程に関して種々の方法や装置が開発され、例えば、熱ローラーによる圧着加熱方式や、フィルムを介して加熱体に加圧部材により密着させる加熱定着方法が提案されている。
加熱ローラーやフィルムを介した加熱方式は、トナーに対し離型性を有する材料で表面を形成した熱ローラー或いはフィルムの表面に被定着シートのトナー像面を接触させながら通過せしめることにより定着を行うものである。この方法は、熱ローラーやフィルムの表面と被定着シートのトナー像とが接触するため、トナー像を被定着シート上に融着する際の熱効率が極めて良好であり、迅速に定着を行うことができ、電子写真複写機またはプリンタにおいて非常に良好である。
しかしながら上記方法では、熱ローラーやフィルム表面とトナー像とが溶融状態で接触するためにトナー像の一部が定着ローラーやフィルム表面に付着・転移し、次の被定着シートにこれが再転移してオフセット現象を生じ、被定着シートを汚すことがある。熱定着ローラーやフィルム表面に対してトナーが付着しないようにすることが加熱定着方式の重要な条件の一つとされている。よって、トナーの定着性や耐オフセット性のさらなる性能向上が必要であり、そのためにトナーの結着樹脂のさらなる改良が待望されている。
このような更なる要求に対して、結着樹脂として脂肪族アルコール、または脂環族多価アルコールをアルコール主成分とするポリエステル系樹脂が提案されている(特許文献1)。これらのポリエステル系樹脂は軟化点を低くすることが可能であり、投錨効果がよく定着性に優れる。しかしながら、同等の溶融粘度を有するビスフェノールA系ポリエステルのような芳香族をアルコール成分の主成分とするポリエステル系樹脂と比較し、樹脂のガラス転移点が低いためにブレード融着が発生したり、トナーの保存性、耐ブロッキング性が悪化し易い傾向があった。
一方でトナーの帯電性に関しては、ポリエステル系樹脂の脂肪族アルコールをアルコール成分中の割合を増加すると、ビスフェノール系ジオールを用いたポリエステル系樹脂と比較して低温低湿環境下での帯電安定性に優れるといった特性が考えられている。近年レーザープリンタなどの機器は使用環境はますます多様化し、より過酷な環境下に対応し得るトナーが求められている。脂肪族系多価アルコールをアルコール主成分とするポリエステル系樹脂を結着樹脂とするトナーは、環境変動があってもトナーの帯電量の過度の上昇、所謂トナーのチャージアップ現象が起こり難く、トナーの帯電性が安定していると考えられている。しかしながら、上述のような脂肪族アルコールのアルコール成分中の割合が高いポリエステル系樹脂では高温高湿下での耐久性や、耐高温オフセット性などの性能は改良の必要があった。
そこでそれらの問題を解決するために、高分子量化が容易で保存性や耐高温オフセット性に優れるとされるビニル系重合体とポリエステル樹脂とが化学的に結びついたハイブリッド樹脂が上記のような問題を解決するものとして提案されている。例えば、特許文献2では脂肪族カルボン酸と芳香族カルボン酸からなる不飽和ポリエステル樹脂にビニル系モノマーが付加重合したハイブリッド樹脂が提案されており、耐高温オフセット性と低温定着性の両方に優れたトナーが報告されている。しかしながら、近年の小型化が要求される現像器システムにおいては排熱機構が少なくなるなどトナーの保存性に対する環境は厳しくなる一方で、低温定着性と耐高温オフセット性に求められる性能はますます高度になり、様々な性能を満足するためには改良すべき点があった。
低温定着性と耐高温オフセット性に優れると共に、保存性も良好で安定した帯電性を示し高品質な画像の得られるトナーを提供することにある。
本発明は、少なくとも結着樹脂、着色剤を含有するトナー粒子を有するトナーであって、
該結着樹脂は、ポリエステル系樹脂成分を結着樹脂全量に対して50〜95質量%含有し、且つ、ポリエステル系樹脂成分とビニル系樹脂成分とが化学的に結合したハイブリッド樹脂を含有しており、
該トナーは、結着樹脂由来のテトラヒドロフラン(THF)不溶分を3〜50質量%含有し、該THF不溶分はハイブリッド樹脂を含有し、該テトラヒドロフラン不溶分を加水分解し、その後、濾過して濾別される成分のTHF可溶分が、GPCで測定される分子量分布において、分子量1万〜100万の範囲にメインピークを有しており、
該ポリエステル系樹脂成分は、(A)不飽和二重結合を有する多塩基酸化合物を少なくとも1種以上含有する酸成分と(B)脂肪族多価アルコール、または脂環族多価アルコールをアルコール成分中の70モル%以上含有するアルコール成分とを反応させて得られるポリエステル樹脂成分であることを特徴とするトナーに関する。
該結着樹脂は、ポリエステル系樹脂成分を結着樹脂全量に対して50〜95質量%含有し、且つ、ポリエステル系樹脂成分とビニル系樹脂成分とが化学的に結合したハイブリッド樹脂を含有しており、
該トナーは、結着樹脂由来のテトラヒドロフラン(THF)不溶分を3〜50質量%含有し、該THF不溶分はハイブリッド樹脂を含有し、該テトラヒドロフラン不溶分を加水分解し、その後、濾過して濾別される成分のTHF可溶分が、GPCで測定される分子量分布において、分子量1万〜100万の範囲にメインピークを有しており、
該ポリエステル系樹脂成分は、(A)不飽和二重結合を有する多塩基酸化合物を少なくとも1種以上含有する酸成分と(B)脂肪族多価アルコール、または脂環族多価アルコールをアルコール成分中の70モル%以上含有するアルコール成分とを反応させて得られるポリエステル樹脂成分であることを特徴とするトナーに関する。
本発明のトナーによれば、定着性、耐高温オフセット性、現像性及び耐ブロッキング性に優れたトナーを提供することが可能である。また、環境に左右されず安定した帯電安定性を示し、記録媒体のカールや皺を発生することのない高品質な画像を得られるトナーを提供することが可能である。
また本発明のトナーは、特に低温低湿環境下での定着性に優れ、トナーの記録媒体からの剥がれが生じにくいなどの効果を有する。
本発明のトナーに用いる結着樹脂は、良好な定着性を確保する為に、少なくともポリエステル系樹脂成分を50質量%以上含有する必要がある。ポリエステル系樹脂ユニットの含有量が50質量%未満であると、充分な定着性が得られにくい。本発明におけるポリエステル系樹脂ユニットの含有量とは、ポリエステル樹脂として存在するものと、ハイブリッド樹脂等の中においてポリエステル系樹脂成分として存在する成分とを合わせたものである。
一方のビニル系樹脂成分は、結着樹脂中に50質量%以下で含有され、好ましくは10〜50質量%で含有されていることが、良好な耐オフセット性を得ることができるという点で好ましい。
また、本発明のトナーは、結着樹脂由来のテトラヒドロフラン不溶分(ゲル成分)を3〜50質量%(好ましくは5〜40質量%、より好ましくは5〜30質量%、特に好ましくは10〜30質量%)含有することが好ましく、さらにこのようなゲル成分中にハイブリッド樹脂を含有していることが好ましい。テトラヒドロフラン不溶分が3質量%未満であると、良好な耐高温オフセット性を得にくい。テトラヒドロフラン不溶分が50質量%より多いと、着色剤などの材料をトナー中に均一に分散させることが難しくなり、トナーの帯電性が悪化し、カブリや画像濃度の低下が生じやすい。また、テトラヒドロフラン不溶分(ゲル成分)中にハイブリッド樹脂を含有させることで、トナー中においてワックス成分や磁性体等の着色剤がゲル成分の近傍に存在しやすくなったり、ゲル成分中に入り込むようになったりする。適当な量のゲル分を有することで、ポリエステル系樹脂成分の軟化点が低い場合にもゲル成分がそれらを保持し、熱及び圧を受ける定着時になりはじめて、軟らかい樹脂成分を作用させることができ、高温オフセットなどの問題を抑制することができると考えられる。また、このような作用は結着樹脂をポリエステル系樹脂成分の存在下でビニル系モノマーを塊状重合することによりに得られる効果である。塊状重合法では、テトラヒドロフラン不溶分(ゲル成分)中に含まれるビニル系樹脂成分の分子量分布を制御し、ゲル成分中に含まれるビニル系樹脂成分のメインピーク分子量を大きくすることが可能になる。ゲル成分中のビニル系樹脂成分の分子量が大きくできることで、ゲル成分の網目構造の架橋点間分子量が大きくでき、ゲル成分の内部にポリエステル系樹脂成分を多く取り込むことができると思われる。
本発明中で行うハイブリッド樹脂の塊状重合法とは、不飽和ポリエステル樹脂成分存在下で、溶媒などを使わずにビニル系モノマーを重合する方法である。ビニル系樹脂及びポリエステル樹脂製造後に、これらの重合体成分存在下にビニル系モノマー及び/またはポリエステルモノマー(アルコール、カルボン酸)を添加することによりハイブリッド樹脂を製造する方法であってもよく、またビニル系モノマー及びポリエステルモノマー(アルコール、カルボン酸等)を混合して付加重合及び縮重合反応を連続して行うことによりポリエステル樹脂成分とビニル系樹脂成分を有するハイブリッド樹脂を製造する方法であってもよい。しかし、重合温度や攪拌などの重合制御のし易さなどから、ポリエステル樹脂製造後に、この存在下にビニル系樹脂成分を生成し、反応させポリエステル樹脂成分とビニル系樹脂成分を有するハイブリッド樹脂を製造する方法が好ましい。塊状重合は溶液重合や懸濁重合などと比較して純粋なポリマーが得られ易く、連続重合にも適している。また、ハイブリッド樹脂成分の分子量を大きくすることが可能であり、本発明の所望の物性の樹脂を得る方法として適している。溶液重合においては、溶媒を除去しポリマーを回収する工程が必要となる。溶媒が残留した場合には、未反応のモノマーがトナーの保存性を悪化させる可能性があるなど性能面への影響が懸念される。懸濁重合においても、分散剤などの不純物の除去に配慮しなければならない。
本発明において、該ハイブリッド樹脂の重合に用いられるポリエステル系樹脂成分は、(A)不飽和二重結合を有する多塩基酸化合物を少なくとも1種以上含有する酸成分と(B)脂肪族多価アルコール、または脂環族多価アルコールをアルコール成分中の70モル%以上含有するアルコール成分とを反応させて得られるポリエステル樹脂成分である。
(A)不飽和二重結合を有する多塩基酸化合物としては、フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸などの不飽和ジカルボン酸類又はその無水物、低級アルキルエステル等が好ましく用いられる。これら不飽和ジカルボン酸は、ポリエステルモノマーの全酸成分に対して、0.1〜10mol%(好ましくは0.3〜5mol%、より好ましくは0.5〜3mol%)の割合で用いることが好ましい。この範囲で不飽和ジカルボン酸を添加した場合に、低分子量ポリエステル分子中に占める不飽和結合濃度が適当となり、適度な架橋点間距離を有してポリエステル樹脂とビニル系樹脂とのハイブリッド化が生じる。その他の酸成分としては無水フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、マロン酸、グルタル酸、アゼライン酸、ナフタレンジカルボン酸、セバシン酸等のジカルボン酸又はその誘導体又はそのエステル化物が、また、例えばトリメリット酸、無水トリメリット酸、ピロメリット酸、無水ピロメリット酸等の三官能以上の多価カルボン酸又はその誘導体又はそのエステル化物が挙げられる。本発明においては、これらを1種類以上用いることができるが、三価以上の多価の成分はできるだけ少ない範囲で用いることが好ましい。三価以上の多価の成分はポリエステル樹脂成分に架橋構造を形成するため、一部ではゲル成分が生成すると考えられる。本発明のゲル成分は架橋点間距離の大きくできるハイブリッド樹脂成分が主成分であることが好ましいことからも三価以上の多価の成分はできるだけ少なくして用いることが好ましい。ポリエステル系樹脂成分によるゲル成分を多く生成した場合には低温定着性が悪化してしまう。また、脂肪族ジカルボン酸、または脂環族ジカルボン酸は全酸成分中の50モル%以上含有する酸成分であることが好ましい。テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、及び/またはその酸無水物、及び/またはその低級アルキルエステルの芳香族ジカルボン酸系化合物を使用してもよいが、全酸成分中の50モル%未満で用いることが好ましい。芳香族ジカルボン酸系化合物の割合が高くなると、ワックス分散が悪化し易い傾向があるので、上記範囲で用いることが好ましい。本発明において用いられる(B)酸成分としては、脂肪族ジカルボン酸、または脂環族ジカルボン酸、またはその誘導体が好ましく用いられる。直鎖性の高いモノマーを多く用いることで紙とのなじみがよいフレキシブルな分子鎖をもったトナーとすることができると思われる。具体的には、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸などの脂肪族ジカルボン酸、また、シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸、およびこれらの酸の無水物、アルキルエステルなどが挙げられる。
また、(B)脂肪族アルコール、または脂環族多価アルコールの成分としては、例えば、1,4−シクロヘキサンジメタノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレンオキサイド−プロピレンオキサイドランダム共重合体ジオール、エチレンオキサイド−プロピレンオキサイドブロック共重合体ジオール、エチレンオキサイド−テトラハイドロフラン共重合体ジオール、ポリカプロカクトンジオール等のジオールが好ましく用いられる。また、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトラオール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセリン、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリメチロールベンゼン、等の三官能以上の多価アルコールが挙げられる。また、上記に以外に、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、トリメチロールエタントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、等のエポキシ化合物もアルコール成分として用いることができる。
脂肪族多価アルコール、または脂環族多価アルコールはアルコール成分中の70モル%以上含有する必要がある。好ましくは100モル%であることが好ましい。以上の中でも、シクロへキサン環構造を含む脂環族多価アルコールは、樹脂のガラス転移点を適度に上げるのに効果があり、10モル%以上含有することが好ましい。脂肪族多価アルコール、または脂環族多価アルコールをアルコール成分の主成分として用いた場合には、この理由は定かではないが、ポリエステル構造中に柔軟な直鎖の分子鎖を付与し分子間凝集力を低下させることができ、定着時の紙への投錨効果に優れるために定着強度が上がると考えられる。脂肪族多価アルコール、または脂環族多価アルコールがアルコール成分中の70モル%以下の場合には上記効果が得られなくなり、定着後の紙などの記録媒体に定着したトナーが折れなどの外的な力を受けた場合にはトナーの載り量によっては剥がれなどの問題が起きる場合がある。また、カテコール、レゾルシノール、ヒドロキノンなどの芳香族ジオールを30モル%以下であれば含有していてもよいが、低温定着性を向上させることや、チャージアップを抑制することなどを考慮するとできるだけ少なく用いることがよい。トナーのチャージアップ現象が起こりトナー載り量が増加してしまった場合などには、カブリの悪化以外にも定着後の紙が筒状にまるまるといった紙のカールの問題なども発生しやすくなる。
また、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールビスフェノールA、ポリオキシエチレン−(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン−(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン−(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン−(2.2)−ポリオキシエチレン−(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン−(6)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン−(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン−(2.4)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン−(3.3)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン及びこれらの誘導体等を用いることも可能であるが、上記芳香族アルコールは結着樹脂の軟化点を上げる方向に作用するので本発明の主旨を損なわない範囲で、できるだけ少量で用いる必要がある。上記芳香族ジオールを用いる量は全アルコール成分に対して原料モノマーを安価に抑えるためにも30モル%以下であることが望ましく、より好ましくは10モル%以下である。
また、脂肪族多価アルコール、または脂環族多価アルコールは2種類以上併用することが好ましい。単量体組成物中で、脂肪族多価アルコール、または脂環族多価アルコールが1種類のみの場合には、ポリエステル合成時の反応のコントロールが難しくなることが多く、トナー化した場合にも粉砕性が悪くなり製造効率が低下する傾向がある。アルコール成分には、2〜5種類、より好ましくは3〜4種類のアルコール成分が含まれているのが好ましい。分子鎖の長さの異なるアルコールモノマーを含有させることでポリマーはフレキシブルな構造を保つことができ、紙との親和性にも優れると思われる。
また三価以上の多価の成分は、全成分中の0.1〜60mol%(より好ましくは0.1〜20mol%)であることが好ましい。ポリエステル系樹脂成分が架橋構造を多く含有する場合には、低温定着性が悪くなったり、記録媒体からの剥離が発生し易いなど、定着強度が低くなる場合があるので上記の範囲で使用することが好ましい。
ポリエステル系樹脂は通常一般に知られている縮重合によって得られる。ポリエステル樹脂の重合反応は触媒の存在下150〜300℃、好ましくは170〜280℃程度の温度条件下で行われる。反応は常圧下、減圧下、もしくは加圧下のいずれでも行うことができるが、所定の反応率(例えば30〜90%程度)に到達後は反応系を200mmHg以下、好ましくは25mmHg以下、更に好ましくは10mmHg以下に減圧し、反応を行うのが望ましい。
上記触媒としては、通常ポリエステル化に用いられる触媒、例えばスズ、チタン、アンチモン、マンガン、ニッケル、亜鉛、鉛、鉄、マグネシウム、カルシウム、ゲルマニウム等の金属;およびこれら金属含有化合物(ジブチルスズオキサイド、オルソジブチルチタネート、テトラブチルチタネート、テトライソプロピルチタネート、酢酸亜鉛、酢酸鉛、酢酸コバルト、酢酸ナトリウム、三酸化アンチモンなど)が挙げられる。
本発明では、重合反応の制御のしやすさや、ビニル系モノマーとの反応性の高さからチタン化合物が好ましく用いられ、特に好ましいものとしてテトライソプロピルチタネート、シュウ酸チタン酸二カリウム、テレフタル酸チタン酸カリウムが挙げられる。更に、反応促進剤としてマグネシウムまたはカルシウムの酢酸塩、炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩、アルコキシド、また、塩化物などのハロゲン化物、アセチルアセナート塩、酸化物から選ばれる少なくともひとつの存在下で重合させることがより好ましい。この際、結着樹脂の着色防止として酸化防止剤(特にリン系酸化防止剤)を添加することも好ましい。
反応物の性質(例えば酸価、軟化点等)が所定の値に到達した時点、あるいは反応機の攪拌トルクまたは攪拌動力が所定の値に到達した時点で反応を停止させることによって本発明のポリエステル系樹脂を得ることができる。
本発明のハイブリッド樹脂のビニル系樹脂成分とは、ビニル系ホモポリマーもしくはビニル系コポリマーを意味するものである。
ビニル系樹脂を得る為のモノマーとしては、次のようなものが挙げられる。
例えばスチレン;o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロルスチレン、3,4−ジクロルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレンの如きスチレン誘導体;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレンの如きエチレン不飽和モノオレフィン類;ブタジエン,イソプレンの如き不飽和ポリエン類;塩化ビニル、臭化ビニル、沸化ビニルの如きハロゲン化ビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニルの如きビニルエステル類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルの如きα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニルの如きアクリル酸エステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルの如きビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、メチルイソプロペニルケトンの如きビニルケトン類;N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドンの如きN−ビニル化合物;ビニルナフタリン類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミドの如きアクリル酸誘導体もしくはメタクリル酸誘導体が挙げられる。これらのビニルモノマーは単独もしくは2つ以上のモノマーを混合して用いられる。
これらの中でもスチレン系共重合体、スチレンアクリル系共重合体となるようなモノマーの組み合せが好ましい。
さらに、結着樹脂の酸価を調整するモノマーとして、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、α−エチルアクリル酸、クロトン酸などのアクリル酸及びそのα−或いはβ−アルキル誘導体、フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸などの不飽和ジカルボン酸及びそのモノエステル誘導体又は無水マレイン酸などがあり、このようなモノマーを単独、或いは混合して、他のモノマーと共重合させることにより所望の結着樹脂を作ることができる。この中でも、特に不飽和ジカルボン酸のモノエステル誘導体を用いることが酸価をコントロールする上で好ましい。
より具体的には、例えば、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノブチル、マレイン酸モノオクチル、マレイン酸モノアリル、マレイン酸モノフェニル、フマル酸モノメチル、フマル酸モノエチル、フマル酸モノブチル、フマル酸モノフェニルなどのようなα,β−不飽和ジカルボン酸のモノエステル類;n−ブテニルコハク酸モノブチル、n−オクテニルコハク酸モノメチル、n−ブテニルマロン酸モノエチル、n−ドデセニルグルタル酸モノメチル、n−ブテニルアジピン酸モノブチルなどのようなアルケニルジカルボン酸のモノエステル類;フタル酸モノメチルエステル、フタル酸モノエチルエステル、フタル酸モノブチルエステルなどのような芳香族ジカルボン酸のモノエステル類;などが挙げられる。
以上のような、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、またはその誘導体から選ばれる少なくともひとつの酸モノマーをビニル系樹脂成分中の全モノマーに対して、0.1以上1.5質量%未満で用いることが好ましい。該の酸無水物モノマーはハイブリッド樹脂中のポリエステル系樹脂成分中の水酸基とビニル系樹脂成分がエステル結合を形成すると考えられ、ゲルの網目構造の架橋点間距離をコントロールすることができると考えられる。含有量が多すぎる場合にはゲルの網目の架橋点間距離が短くなり、トナー化の溶融混練時に分子鎖がせん断力を受け、耐高温オフセット性能への影響などが考えられる。
本発明のゲル成分中に含まれるビニル系樹脂成分は、直鎖性が高いものが好ましい為、架橋性モノマーは含有しないものがより好ましいが、本発明の目的を達成する為に、以下に例示する様な架橋性モノマーを添加することも可能である。
架橋性モノマーとしては主として2個以上の重合可能な二重結合を有するモノマーが用いられる。芳香族ジビニル化合物(例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン等);アルキル鎖で結ばれたジアクリレート化合物類(例えば、エチレングリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,5−ペンタンジオールアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグルコールジアクリレート、及び以上の化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたもの);エーテル結合を含むアルキル鎖で結ばれたジアクリレート化合物類(例えば、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングルコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコール#400ジアクリレート、ポリエチレングリコール#600ジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、及び以上の化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたもの);芳香族基及びエーテル結合を含む鎖で結ばれたジアクリレート化合物類(例えば、ポリオキシエチレン(2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンジアクリレート、ポリオキシエチレン(4)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンジアクリレート、及び、以上の化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたもの);ポリエステル型ジアクリレート化合物類(例えば、商品名MANDA(日本化薬))が挙げられる。多官能の架橋剤としては、ペンタエリスリトールアクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、オリゴエステルアクリレート、及び以上の化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたもの;トリアリルシアヌレート、トリアリルトリメリテート等が挙げられる。
これらの架橋剤は、他のビニル系モノマー成分100質量部に対して、0.001〜1質量部で用いることが好ましく、より好ましくは0.001〜0.05質量部の範囲で用いられる。
ビニル系樹脂は、以下に例示する様な多官能性重合開始剤を単独で、あるいは多官能性重合開始剤と単官能性重合開始剤とを併用して生成することが好ましい。
多官能構造を有する多官能性重合開始剤の具体例としては、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ジ−t−ヘキシルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ジ−t−アミルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−2−メチルシクロヘキサン、1,3−ビス−(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、1,3−ビス−(ネオデカノールパーオキシイソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(2−エチルヘキサノールパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(m−トルオールパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、トリス−(t−ブチルパーオキシ)トリアジン、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキサン、1,1−ジ−t−ヘキシルパーオキシシクロヘキサン、1,1−ジ−t−アミルパーオキシシクロヘキサン、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシシクロドデカン、2,2−ジ−t−ブチルパーオキシブタン、4,4−ジ−t−ブチルパーオキシバレリックアシッド−n−ブチルエステル、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサハイドロテレフタレート、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサハイドロイソフタレート、ジ−t−ブチルパーオキシアゼレート、ジーt−ブチルパーオキシトリメチルアジペート、2,2−ビス−(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、2,2−t−ブチルパーオキシオクタン及び各種ポリマーオキサイド等の1分子内に2つ以上のパーオキサイド基などの重合開始機能を有する官能基を有する多官能性重合開始剤、及びジアリルパーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシマレイン酸、t−ブチルパーオキシアリルカーボネート及びt−ブチルパーオキシイソプロピルフマレート等の1分子内に、パーオキサイド基などの重合開始機能を有する官能基と重合性不飽和基の両方を有する多官能性重合開始剤が挙げられる。
これらの内、より好ましいものは、1,3−ビス−(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、及び2,2−ビス−(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパンである。
これらの多官能性重合開始剤は、効率の点からモノマー100質量部に対し0.01〜10質量部用いるのが好ましい。
さらに、これらの多官能性重合開始剤を単官能性重合開始剤と併用する場合には、半減期が10時間となる温度(10時間半減期温度)が該多官能性重合開始剤よりも低い単官能性重合開始剤と併用することが好ましい。
具体的には、ベンゾイルパーオキシド、n−ブチル−4,4−ジ(t−ブチルパーオキシ)バレレート、ジクミルパーオキシド、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシジイソプロピル)ベンゼン、t−ブチルパーオキシクメン、ジーt−ブチルパーオキシド等の有機過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル、ジアゾアミノアゾベンゼン等のアゾおよびジアゾ化合物等が挙げられる。
これらの単官能性重合開始剤は、該多官能性重合開始剤と同時にモノマー中に添加しても良いが、該多官能性重合開始剤の効率を適正に保つ為には、重合工程においてビニル系モノマーの重合添加率が50%以上に達した後に添加するのが好ましい。
重合開始剤としては、10時間半減期温度が100〜150℃のものを用い、重合開始剤の10時間半減期温度よりも30℃低い温度から、10時間半減期温度よりも10℃高い温度の範囲で、ビニル系モノマーの重合転化率が60%、好ましくは80%に達するまで重合反応を行い、塊状重合により生成するビニル系樹脂成分の分子量を大きくすることが好ましい。さらに、重合転化率が60%(好ましくは80%)に達した後に、10時間半減期温度よりも10℃以上高い温度で重合反応を行い、反応を終了させることが良い。さらに、反応終了後に10時間半減期温度よりも20℃以上高い温度範囲の間で減圧蒸留工程を行うことがより好ましい。減圧蒸留工程を行うことで、ビニル系樹脂成分中の酸基とポリエステル系樹脂成分の水酸基のエステル化反応が起こる。重合反応が終了後にこのようなエステル化反応を起こすことで、架橋点間の分子量が大きい架橋構造が形成されると考えられる。大きく成長した分子鎖どうしが結合してできた高分子量成分は、規則的で大きな網目状の構造をしたゲル成分となる。大きな網目構造のゲルは、トナー化時の溶融混練により、直鎖性の高いポリエステル系樹脂成分を用いる場合にも低分子量成分をゲル中に一部取り込み、トナー中へのゲルの分散性を向上する。
また、本発明のトナーは、樹脂成分に由来するテトラヒドロフラン不溶分を加水分解し、その後、濾過して濾別される成分(以下、「残留物」と称す場合もある。)のテトラヒドロフラン可溶分が、GPCによって測定される分子量分布において、分子量1万〜100万(好ましくは2万〜50万、より好ましくは5万〜20万)の範囲にメインピークを有する。さらには、重量平均分子量が1万〜500万(好ましくは1万〜100万、より好ましくは3万〜50万)の範囲であることが好ましい樹脂成分に由来するテトラヒドロフラン不溶分を加水分解した際、分解される成分はエステル結合によってポリマー化されているポリエステル系樹脂ユニットであり、ビニル系樹脂成分は分解されずに重合体の状態で残存する。そのため、加水分解後の残留物は、主にビニル系樹脂成分からなるものであり、残留物のテトラヒドロフラン可溶分とはビニル系樹脂成分のテトラヒドロフラン可溶分のことである。
また、ポリエステル樹脂と分子量1万〜100万にメインピークを有するようなビニル系樹脂を単に混合して結着樹脂を製造した場合には、そのようなビニル系樹脂はテトラヒドロフラン可溶分になってしまうため、最初の段階でテトラヒドロフラン不溶分中に含まれなくなり、本発明の構成を満たさない。また、ポリエステル樹脂とテトラヒドロフラン不溶分を含有するビニル系樹脂を単に混合して結着樹脂を製造した場合には、ビニル系樹脂がテトラヒドロフラン不溶分中には残るものの、加水分解後もテトラヒドロフラン不溶分のままであるため、やはり本発明の構成を満たさない。
本発明の構成を満たすような樹脂成分は、例えば、ポリエステル系樹脂と分子量1万〜100万の範囲にメインピークを有するビニル系樹脂とをハイブリッド化し、ハイブリッド化されることによってテトラヒドロフラン不溶分になった場合に得られるものである。
よって、残留物のテトラヒドロフラン可溶分が分子量1万〜100万にメインピークを有するということは、分子量の大きい(即ち、分子量1万〜100万の領域にメインピークを有する)ビニル系樹脂成分とポリエステル系樹脂成分とがハイブリッド化されているということを表すことになる。
即ち、樹脂成分に由来するテトラヒドロフラン不溶分を加水分解し、残留物のテトラヒドロフラン可溶分が、GPCによって測定される分子量分布において、分子量1万〜100万にメインピークを有するような結着樹脂は、分子量が大きく、架橋点間分子量の大きいゲル構造を有しているものである。そのため、トナーの結着樹脂として用いた場合には、溶融混練等を経てトナーを製造した場合であってもゲル分の切断が生じにくく、改めてゲル分が生じるような処置(例えば、金属架橋)を施さなくても、本発明の目的とする効果を得られやすい。
このようなテトラヒドロフラン不溶分を含有するトナーは、定着時に少ない熱量でもゲル成分であるテトラヒドロフラン不溶分が分子運動をしやすくなり、架橋点間分子量が小さいゲル成分を含有する場合と比較して結着樹脂が熱で軟化しやすくなるため、定着性が向上する。さらに、このようなゲル成分は、高温でも高い粘度を維持することが可能になり、耐高温オフセット性を改良することができる。また、少量のゲル成分でも耐高温オフセット性を維持できる為に、低分子量成分を多く含有させることが出来、更に定着性を改良することも可能となる。本発明のように脂肪族多価アルコール、または脂環族多価アルコールをアルコール成分中の主成分とするポリエステル系樹脂成分であって、耐ブロッキング性や耐高温オフセット性などが悪化し易い場合でも、ゲルの網目構造にポリエステル系樹脂成分を一部取り込むことができるために上述のような問題を防ぎながら定着強度や低温定着性と耐高温オフセットなどの性能を満足することができると考えられる。
テトラヒドロフラン不溶分を加水分解し、その残留物のテトラヒドロフラン可溶分のメインピーク分子量が1万未満であると、ゲル成分が硬くなりやすく、定着性が低下する。また、架橋点間分子量が小さくなるので、ゲル成分に柔軟性がなくなり、トナー化の混練時の剪断力でゲル成分が切れやすくなり、耐高温オフセット性が低下する。また、低分子量のポリエステル系樹脂成分やワックスをゲル成分内部に取り込みにくくなり、保存性が低下する場合がある。メインピーク分子量が100万より大きいと、ゲル成分をトナー中に均一に分散させることが難しくなり、結果、トナーに含有される他の成分の均一な分散性が阻害され、トナーとしての帯電性が低下する。テトラヒドロフラン不溶分中に含まれるポリエステル系樹脂成分を加水分解し、残留物のテトラヒドロフラン可溶分の分子量分布は、以下のような手順で測定できる。
まず、トナーから結着樹脂由来のテトラヒドロフラン不溶分を取り出し、このテトラヒドロフラン不溶分をアルカリ性水溶液中で加熱し、ポリエステル系樹脂ユニットを加水分解して取り除く。ビニル系樹脂成分は加水分解されずに樹脂成分として残留するため、残留物を抽出してGPCにより分子量分布を測定する。具体的なGPCの測定法は後述する。
本発明に用いられる結着樹脂のガラス転移温度(Tg)は、50〜75℃であることが好ましい。結着樹脂のガラス転移温度が50℃未満であると、トナーの保存安定性が不十分となることがあり、75℃よりも大きいとトナーの定着性が不十分となることがある。
本発明のトナーは、離型剤としてワックスを含有してもよい。
本発明に用いられるワックスには次のようなものがある。例えば低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、ポリオレフィン共重合物、ポリオレフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックスの如き脂肪族炭化水素系ワックス;酸化ポリエチレンワックスの如き脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物;又は、それらのブロック共重合物;キャンデリラワックス、カルナバワックス、木ろう、ホホバろうの如き植物系ワックス;みつろう、ラノリン、鯨ろうの如き動物系ワックス;オゾケライト、セレシン、ペトロラタムの如き鉱物系ワックス;モンタン酸エステルワックス、カスターワックスの如き脂肪族エステルを主成分とするワックス類;脱酸カルナバワックスの如き脂肪族エステルを一部又は全部を脱酸化したものが挙げられる。更に、パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸、或いは更に長鎖のアルキル基を有する長鎖アルキルカルボン酸類の如き飽和直鎖脂肪酸;ブラシジン酸、エレオステアリン酸、バリナリン酸の如き不飽和脂肪酸;ステアリルアルコール、エイコシルアルコール、ベヘニルアルコール、カウナビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコール、或いは更に長鎖のアルキル基を有するアルキルアルコールの如き飽和アルコール;ソルビトールの如き多価アルコール;リノール酸アミド、オレイン酸アミド、ラウリン酸アミドの如き脂肪族アミド;メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミドの如き飽和脂肪族ビスアミド;エチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N’−ジオレイルアジピン酸アミド、N,N’−ジオレイルセバシン酸アミドの如き不飽和脂肪酸アミド類;m−キシレンビスステアリン酸アミド、N,N’−ジステアリルイソフタル酸アミドの如き芳香族系ビスアミド;ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムの如き脂肪族金属塩(一般に金属石けんといわれているもの);脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンやアクリル酸の如きビニル系モノマーを用いてグラフト化させたワックス;ベヘニン酸モノグリセリドの如き脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化物;植物性油脂を水素添加することによって得られるヒドロキシル基を有するメチルエステル化合物が挙げられる。
また、これらのワックスを、プレス発汗法、溶剤法、再結晶法、真空蒸留法、超臨界ガス抽出法又は融液晶析法を用いて分子量分布をシャープにしたものや低分子量固形脂肪酸、低分子量固形アルコール、低分子量固形化合物、その他の不純物を除去したものも好ましく用いられる。
ワックスの具体的な例としては、ビスコール(登録商標)330−P、550−P、660−P、TS−200(三洋化成工業社)、ハイワックス400P、200P、100P、410P、420P、320P、220P、210P、110P(三井化学社)、サゾールH1、H2、C80、C105、C77(シューマン・サゾール社)、HNP−1、HNP−3、HNP−9、HNP−10、HNP−11、HNP−12(日本精鑞株式会社)、ユニリン(登録商標)350、425、550、700、ユニシッド(登録商標)、ユニシッド(登録商標)350、425、550、700(東洋ペトロライト社)、木ろう、蜜ろう、ライスワックス、キャンデリラワックス、カルナバワックス(株式会社セラリカNODAにて入手可能)等があげられる。これらワックスは必要に応じて樹脂製造時に添加し、更に分散性を改良することも好ましい形態である。
本発明のトナーは更に磁性材料を含有させ磁性トナーとしても使用しうる。この場合、磁性材料は着色剤の役割をかねることもできる。
本発明において、磁性トナー中に含まれる磁性材料としては、マグネタイト、マグヘマイト、フェライト等の酸化鉄;鉄、コバルト、ニッケルのような金属或はこれらの金属と、アルミニウム、コバルト、銅、鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カドミウム、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タングステン、バナジウムのような金属の合金及びその混合物等が挙げられる。
これらの磁性材料は個数平均粒子径が2.0μm以下、好ましくは0.05〜0.5μmのものが好ましい。トナー中に含有させる量としては結着樹脂100質量部に対し20〜200質量部であることが好ましく、特に好ましくは樹脂成分100質量部に対し40〜150質量部である。
本発明に用いられる着色剤は、黒色着色剤としてカーボンブラック,グラフト化カーボンや以下に示すイエロー/マゼンタ/シアン着色剤を用い黒色に調色されたものが利用可能である。
イエロー着色剤としては、縮合アゾ化合物,イソインドリノン化合物,アンスラキノン化合物,アゾ金属錯体,メチン化合物,アリルアミド化合物に代表される化合物等が用いられる。
マゼンタ着色剤としては、縮合アゾ化合物,ジケトピロロピロール化合物,アントラキノン,キナクリドン化合物,塩基染料レーキ化合物,ナフトール化合物,ベンズイミダゾロン化合物,チオインジゴ化合物,ペリレン化合物等が用いられる。
シアン着色剤としては、銅フタロシアニン化合物及びその誘導体,アントラキノン化合物,塩基染料レーキ化合物等が利用できる。これらの着色剤は、単独又は混合し更には固溶体の状態で用いることができる。
本発明の着色剤は、色相角,彩度,明度,耐候性,OHP透明性,トナー中への分散性の点から選択される。該着色剤の添加量は、結着樹脂100質量部に対し1〜20質量部添加して用いられる。
本発明のトナーには、荷電制御剤を含有させることが好ましい。トナーを負荷電性に制御するものとして下記物質がある。
例えば有機金属化合物、キレート化合物が有効であり、モノアゾ金属化合物、アセチルアセトン金属化合物、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族ダイカルボン酸系の金属化合物がある。また本発明では、スルホン酸基、スルホン酸塩基又はスルホン酸エステル基を有する重合体又はスチレンン等の芳香族モノマーとの共重合体を樹脂荷電制御剤として使用可能である。樹脂荷電制御剤は、結着樹脂との分散性やワックスなどの他の原材料との混合性などの点から好ましい。特に、本発明のように直鎖性の高いポリエステル系樹脂成分を使用している場合には、理由は定かではないが樹脂荷電制御剤との混合性がよく、カブリなどのトナーの帯電性に関する問題が抑制される。他には、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族モノ及びポリカルボン酸及びその金属塩、無水物、エステル類、ビスフェノール等のフェノール誘導体類などが挙げられる。
また、負帯電性の荷電制御剤としては、次に示した一般式(1)で表されるアゾ系金属化合物、一般式(2)で表されるオキシカルボン酸金属化合物であってもよい。
特に、中心金属としてはFe又はCrが好ましく、置換基としてはハロゲン原子、アルキル基、アニリド基が好ましい。
特に、中心金属としてはFe,Cr,Si,Zn,Zr,Alが好ましく、置換基としてはアルキル基、アニリド基、アリール基、ハロゲンが好ましく、カウンターイオンは水素イオン、アンモニウムイオン、脂肪族アンモニウムイオンが好ましい。
そのうちでも、式(1)で表されるアゾ系金属化合物がより好ましく、とりわけ、下記式(3)で表されるアゾ系鉄化合物が最も好ましい。
次に、該化合物の具体例を示す。
正荷電性の荷電制御剤としては下記の物質が例示される。ニグロシン及び脂肪酸金属塩等による変成物;トリブチルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフトスルフォン酸塩、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレートなどの四級アンモニウム塩、及びこれらの類似体であるホスホニウム塩等のオニウム塩及びこれらのレーキ顔料、トリフェニルメタン染料及びこれらのレーキ顔料(レーキ化剤としては、りんタングステン酸、りんモリブデン酸、りんタングステンモリブデン酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食子酸、フェリシアン化物、フェロシアン化物など)、高級脂肪酸の金属塩;ジブチルスズオキサイド、ジオクチルスズオキサイド、ジシクロヘキシルスズオキサイドなどのジオルガノスズオキサイド;ジブチルスズボレート、ジオクチルスズボレート、ジシクロヘキシルスズボレートなどのジオルガノスズボレート類;グアニジン化合物、イミダゾール化合物。これらを単独で或いは2種類以上組み合わせて用いることができる。これらの中でも、トリフェニルメタン化合物、カウンターイオンがハロゲンでない四級アンモニウム塩が好ましく用いられる。
また、一般式(4)
で表されるモノマーの単重合体;前述したスチレン、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステルの如き重合性モノマーとの共重合体を正荷電性制御剤として用いることができる。この場合これらの荷電制御剤は、結着樹脂(の全部または一部)としての作用をも有する。
特に下記一般式(5)で表される化合物が本発明の構成においては好ましい。
負帯電用として好ましいものは、Spilon Black TRH、T−77、T−95(保土谷化学工業(株))、BONTRON(登録商標)S−34、S−44、S−54、E−84、E−88、E−89 (オリエント化学工業(株))があげられる。正帯電用としては好ましいものとしては、TP−302、TP−415 (保土谷化学工業(株))、BONTRON(登録商標) N−01、N−04、N−07、P−51(オリエント化学工業(株))、コピーブルーPR(クラリアント社)が例示できる。
荷電制御剤をトナーに含有させる方法としては、トナー内部に添加する方法と外添する方法がある。これらの電荷制御剤の使用量としては、結着樹脂の種類、他の添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるもので、一義的に限定されるものではないが、好ましくは結着樹脂100質量部に対して0.1〜10質量部、より好ましくは0.1〜5質量部の範囲で用いられる。
本発明のトナーには、流動性向上剤を添加しても良い。流動性向上剤は、トナー粒子に外添することにより、流動性が添加前後を比較すると増加し得るものである。このような流動性向上剤としては、例えば、フッ化ビニリデン微粉末、ポリテトラフウルオロエチレン微粉末の如きフッ素系樹脂粉末;湿式製法シリカ、乾式製法シリカの如き微粉末シリカ、微粉末酸化チタン、微粉末アルミナ、それらをシラン化合物、チタンカップリング剤、シリコーンオイルにより表面処理を施した処理微粉末;酸化亜鉛、酸化スズの如き酸化物;チタン酸ストロンチウムやチタン酸バリウム、チタン酸カルシウム、ジルコン酸ストロンチウムやジルコン酸カルシウムの如き複酸化物;炭酸カルシウム及び、炭酸マグネシウムの如き炭酸塩化合物等が挙げられる。
好ましい流動性向上剤としては、ケイ素ハロゲン化合物の蒸気相酸化により生成された微粉末であり、いわゆる乾式法シリカ又はヒュームドシリカと称されるものである。例えば、四塩化ケイ素ガスの酸水素焔中における熱分解酸化反応を利用するもので、基礎となる反応式は次のようなものである。
SiCl4+2H2+O2→SiO2+4HCl
SiCl4+2H2+O2→SiO2+4HCl
この製造工程において、塩化アルミニウム又は塩化チタン等の他の金属ハロゲン化合物をケイ素ハロゲン化合物と共に用いることによってシリカと他の金属酸化物の複合微粉体を得ることも可能であり、シリカとしてはそれらも包含する。その粒径は、平均の一次粒径として、0.001〜2μmの範囲内であることが好ましく、特に0.002〜0.2μmの範囲内のシリカ微粉体を使用することが好ましい。
ケイ素ハロゲン化合物の蒸気相酸化により生成された市販のシリカ微粉体としては、例えばAEROSIL(日本アエロジル社)130、200、300、380、TT600、MOX170、MOX80、COK84、Ca−O−SiL(CABOT Co.社)M−5、MS−7、MS−75、HS−5、EH−5、Wacker HDK N 20(WACKER−CHEMIE GMBH社)V15、N20E、T30、T40、D−C Fine Silica(ダウコーニングCo.社)、Fransol(Fransil社)等の商品名で市販されているものがあり、本発明ではこれらも好適に用いることができる。
更には、本発明に用いられる流動性向上剤としては、該ケイ素ハロゲン化合物の気相酸化により生成されたシリカ微粉体に疎水化処理した処理シリカ微粉体がより好ましい。該処理シリカ微粉体において、メタノール滴定試験によって測定された疎水化度が30〜80の範囲の値を示すようにシリカ微粉体を処理したものが特に好ましい。
疎水化処理の方法としては、シリカ微粉体と反応或いは物理吸着する有機ケイ素化合物等で化学的に処理する方法が挙げられる。好ましい方法としては、ケイ素ハロゲン化合物の蒸気相酸化により生成されたシリカ微粉体を有機ケイ素化合物で処理する。
該有機ケイ素化合物としては、ヘキサメチルジシラザン、トリメチルシラン、トリメチルクロロシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジクロロシラン、メチルトリクロロシラン、アリルジメチルクロロシラン、アリルフェニルジクロロシラン、ベンジルジメチルクロロシラン、ブロモメトリジメチルクロロシラン、α−クロロエチルトリクロロシラン、β−クロロエチルトリクロロシラン、クロロメチルジメチルクロロシラン、トリオルガノシリルメルカプタン、トリメチルシリルメルカプタン、トリオルガノシリルアクリレート、ビニルジメチルアセトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ヘキサメチルジシロキサン、1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン、1,3−ジフェニルテトラメチルジシロキサン、及び1分子当たり2〜12個のシロキサン単位を有し末端に位置する単位にそれぞれ1個宛のSiに結合した水酸基を含有するジメチルポリシロキサン等がある。さらに、ジメチルシリコーンオイルの如きシリコーンオイルが挙げられる。これらは一種或いは二種以上の混合物で用いられる。
該流動性向上剤は、BET法で測定した窒素吸着による比表面積が30m2/g以上、好ましくは50m2/g以上のものが好ましい。外添前のトナー粒子100質量部に対して流動性向上剤を総量で0.01〜8質量部、好ましくは0.1〜4質量部使用することが良い。
本発明のトナーは、該流動性向上剤以外にも、必要に応じてさらに他の外添剤(例えば荷電制御剤等)を添加して用いることができる。
また、本発明のトナーは、一成分現像剤、或いは、キャリアと併用して二成分現像剤として用いることができる。二成分現像剤に用いる場合のキャリアとしては、従来知られているものがすべて使用可能であるが、具体的には、表面酸化又は未酸化の鉄、ニッケル、コバルト、マンガン、クロム、希土類等の金属及びそれらの合金又は酸化物等の、平均粒径20〜300μmの粒子が好ましくは使用される。
また、それらキャリア粒子の表面に、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、ポリエステル樹脂等の樹脂を付着又は被覆させたもの等が好ましく使用される。
本発明のトナーを製造するには、結着樹脂及び着色剤、必要に応じて磁性体やワックス、荷電制御剤、その他の添加剤等をヘンシェルミキサー又はボールミルの如き混合機により十分混合してから、ロール、ニーダー、エクストルーダーの如き熱混練機を用いて溶融、捏和及び混練して、結着樹脂中にワックスや磁性体を分散せしめ、冷却固化後、粉砕及び分級を行ってトナーを得ることができる。
本発明のトナーは、公知の製造装置を用いて製造することができ、例えば、以下の製造装置を用いることができる。
トナー製造装置としては、例えば混合機としては、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製);スーパーミキサー(カワタ社製);リボコーン(大川原製作所社製);ナウターミキサー、タービュライザー、サイクロミックス(ホソカワミクロン社製);スパイラルピンミキサー(太平洋機工社製);レーディゲミキサー(マツボー社製)等が挙げられる。
混練機としては、例えばKRCニーダー(栗本鉄工所社製);ブス・コ・ニーダー(Buss社製);TEM型押し出し機(東芝機械社製);TEX二軸混練機(日本製鋼所社製);PCM混練機(池貝鉄工所社製);三本ロールミル、ミキシングロールミル、ニーダー(井上製作所社製);ニーデックス(三井鉱山社製);MS式加圧ニーダー、ニダールーダー(森山製作所社製);バンバリーミキサー(神戸製鋼所社製)等が挙げられる。
粉砕機としては、例えばカウンタージェットミル、ミクロンジェット、イノマイザ(ホソカワミクロン社製);IDS型ミル、PJMジェット粉砕機(日本ニューマチック工業社製);クロスジェットミル(栗本鉄工所社製);ウルマックス(日曹エンジニアリング社製);SKジェット・オー・ミル(セイシン企業社製);クリプトロン(川崎重工業社製);ターボミル(ターボ工業社製);スーパーローター(日清エンジニアリング社製)等が挙げられる。
分級機としては、例えばクラッシール、マイクロンクラッシファイアー、スペディッククラッシファイアー(セイシン企業社製);ターボクラッシファイアー(日清エンジニアリング社製);ミクロンセパレータ、ターボプレックス(ATP)、TSPセパレータ(ホソカワミクロン社製);エルボジェット(日鉄鉱業社製)、ディスパージョンセパレータ(日本ニューマチック工業社製);YMマイクロカット(安川商事社製)等が挙げられる。
粗粒等をふるい分けるために用いられる篩い装置としては、例えばウルトラソニック(晃栄産業社製);レゾナシーブ、ジャイロシフター(徳寿工作所社);バイブラソニックシステム(ダルトン社製);ソニクリーン(新東工業社製);ターボスクリーナー(ターボ工業社製);ミクロシフター(槙野産業社製);円形振動篩い等が挙げられる。
本発明のトナーに係る各種物性の測定について以下に説明する。本発明では、トナー、及び結着樹脂のTHF可溶分の分子量分布、テトラヒドロフラン不溶分の含有量は、以下に示す方法によって測定することができる。
(1)THF可溶分の分子量の測定
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるクロマトグラムの分子量は次の条件で測定される。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるクロマトグラムの分子量は次の条件で測定される。
40℃のヒートチャンバー中でカラムを安定化させ、この温度におけるカラムに、溶媒としてテトラヒドロフラン(THF)を毎分1mlの流速で流す。カラムとしては、103〜2×106の分子量領域を適確に測定するために、市販のポリスチレンゲルカラムを複数組み合わせるのが良く、例えば昭和電工社製のshodex GPC KF−801,802,803,804,805,806,807,800Pの組み合せや、東ソー(株)製のTSKgel G1000H(HXL)、G2000H(HXL)、G3000H(HXL)、G4000H(HXL)、G5000H(HXL)、G6000H(HXL)、G7000H(HXL)、TSK gaurd columnの組み合せを挙げることができるが、特に昭和電工社製のshodex KF−801、802、803、804、805、806、807の7連カラムの組み合せが好ましい。
一方で、トナー、樹脂或いはトナーのテトラヒドロフラン不溶分中に含まれるポリエステル系樹脂成分を加水分解し、残留物として得られるビニル系樹脂成分をテトラヒドロフランに分散し溶解後、24時間静置した後、サンプル処理フィルター(ポアサイズ約0.5μm、例えばマイショリディスクH−25−2(東ソー(株)製)などが使用できる。)で濾過し、その濾液を試料として用いる。試料濃度として樹脂成分が約5mg/mlとなるように調整したトナーのTHF溶液を約100μl注入して測定する。なお、検出器にはRI(屈折率)検出器を用いる。
試料の分子量測定にあたっては、試料の有する分子量分布を、数種の単分散ポリスチレン標準試料により作成された検量線の対数値とカウント数との関係から算出する。検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては、例えば、Pressure Chemical Co.製あるいは、東洋ソーダ工業社製の分子量が6.0×102、2.1×103、4×103、1.75×104、5.1×104、1.1×105、3.9×105、8.6×105、2.0×106、4.48×106のものを用い、少なくとも10点程度の標準ポリスチレン試料を用いるのが適当である。
(2)テトラヒドロフラン不溶分量
結着樹脂又はトナーを秤量し、円筒ろ紙(例えばNo.86Rサイズ28mm×10mm 東洋ろ紙社製)に入れてソックスレー抽出器にかける。溶媒としてテトラヒドロフラン200mlを用いて、16時間抽出する。このとき、テトラヒドロフランの抽出サイクルが約5分に1回になるような還流速度で抽出を行う。抽出終了後、円筒ろ紙を取り出し、秤量することによって結着樹脂又はトナーの不溶分を得る。
結着樹脂又はトナーを秤量し、円筒ろ紙(例えばNo.86Rサイズ28mm×10mm 東洋ろ紙社製)に入れてソックスレー抽出器にかける。溶媒としてテトラヒドロフラン200mlを用いて、16時間抽出する。このとき、テトラヒドロフランの抽出サイクルが約5分に1回になるような還流速度で抽出を行う。抽出終了後、円筒ろ紙を取り出し、秤量することによって結着樹脂又はトナーの不溶分を得る。
トナーが樹脂成分以外のテトラヒドロフラン不溶分(例えば、磁性体、顔料、ワックス、荷電制御剤)を含有している場合、円筒ろ紙に入れたトナーの質量をW1gとし、抽出されたTHF可溶樹脂成分の質量をW2gとし、トナーに含まれている樹脂成分以外のテトラヒドロフラン不溶成分の質量をW3gとすると、トナー中の樹脂成分のテトラヒドロフラン不溶分の含有量は下記式から求められる。
テトラヒドロフラン不溶分(質量%)=[{W1−(W3+W2)}/(W1−W3)]
×100
テトラヒドロフラン不溶分(質量%)=[{W1−(W3+W2)}/(W1−W3)]
×100
以下に、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、これは本発明を何ら限定するものではない。
[結着樹脂製造例]
(ポリエステル樹脂製造例1)
ポリエステルモノマーを下記比率で混合する。
・シクロヘキサンジカルボン酸: 0.650mol
・ヘキサン二酸: 0.200mol
・アジピン酸: 0.100mol
・ドデセニル無水琥珀酸: 0.050mol
・フマル酸: 0.008mol
・シクロヘキサンジメタノール: 0.690mol
・プロピレングリコール: 0.300mol
・エチレングリコール: 0.090mol
(ポリエステル樹脂製造例1)
ポリエステルモノマーを下記比率で混合する。
・シクロヘキサンジカルボン酸: 0.650mol
・ヘキサン二酸: 0.200mol
・アジピン酸: 0.100mol
・ドデセニル無水琥珀酸: 0.050mol
・フマル酸: 0.008mol
・シクロヘキサンジメタノール: 0.690mol
・プロピレングリコール: 0.300mol
・エチレングリコール: 0.090mol
上記材料に触媒としてテトラブチルチタネート0.1質量%、助触媒として酢酸マグネシウム0.01質量%を添加し、240℃で縮合重合して、不飽和ポリエステル樹脂P−1(Tg=53℃、メインピーク分子量=5800)を得た。
(ポリエステル樹脂製造例2)
ポリエステルモノマーを下記比率で混合する。
・シクロヘキサンジカルボン酸: 0.650mol
・アジピン酸: 0.100mol
・テレフタル酸: 0.250mol
・フマル酸: 0.008mol
・シクロヘキサンジメタノール: 0.690mol
・プロピレングリコール: 0.300mol
・エチレングリコール: 0.090mol
ポリエステルモノマーを下記比率で混合する。
・シクロヘキサンジカルボン酸: 0.650mol
・アジピン酸: 0.100mol
・テレフタル酸: 0.250mol
・フマル酸: 0.008mol
・シクロヘキサンジメタノール: 0.690mol
・プロピレングリコール: 0.300mol
・エチレングリコール: 0.090mol
上記材料に触媒としてテトラブチルチタネート0.1質量%、助触媒として酢酸マグネシウム0.01質量%を添加し、240℃で縮合重合して、不飽和ポリエステル樹脂P−2(Tg=52℃、メインピーク分子量=6000)を得た。
(ポリエステル樹脂製造例3)
ポリエステルモノマーを下記比率で混合する。
・ナフタレンジカルボン酸: 0.100mol
・シクロヘキサンジカルボン酸: 0.350mol
・テレフタル酸: 0.550mol
・フマル酸: 0.008mol
・シクロヘキサンジメタノール: 0.690mol
・プロピレングリコール: 0.300mol
・エチレングリコール: 0.090mol
ポリエステルモノマーを下記比率で混合する。
・ナフタレンジカルボン酸: 0.100mol
・シクロヘキサンジカルボン酸: 0.350mol
・テレフタル酸: 0.550mol
・フマル酸: 0.008mol
・シクロヘキサンジメタノール: 0.690mol
・プロピレングリコール: 0.300mol
・エチレングリコール: 0.090mol
上記材料に触媒としてテトラブチルチタネート0.1質量%、助触媒として酢酸マグネシウム0.01質量%を添加し、240℃で縮合重合して、不飽和ポリエステル樹脂P−3(Tg=55℃、メインピーク分子量=6300)を得た。
(ポリエステル樹脂製造例4)
ポリエステルモノマーを下記比率で混合する。
・ナフタレンジカルボン酸: 0.375mol
・テレフタル酸: 0.625mol
・フマル酸: 0.008mol
・シクロヘキサンジメタノール: 0.690mol
・プロピレングリコール: 0.300mol
・エチレングリコール: 0.090mol
ポリエステルモノマーを下記比率で混合する。
・ナフタレンジカルボン酸: 0.375mol
・テレフタル酸: 0.625mol
・フマル酸: 0.008mol
・シクロヘキサンジメタノール: 0.690mol
・プロピレングリコール: 0.300mol
・エチレングリコール: 0.090mol
上記材料に触媒としてテトラブチルチタネート0.1質量%、助触媒として酢酸マグネシウム0.01質量%を添加し、240℃で縮合重合して、不飽和ポリエステル樹脂P−4(Tg=57℃、メインピーク分子量=6900)を得た。
(ポリエステル樹脂製造例5)
ポリエステルモノマーを下記比率で混合する以外は、ポリエステル樹脂製造例1と同様にして不飽和ポリエステル樹脂P−5(Tg=60℃、メインピーク分子量=5800)を得た。
・ナフタレンジカルボン酸: 0.305mol
・テレフタル酸: 0.625mol
・フマル酸: 0.008mol
・トリメリット酸: 0.070mol
・シクロヘキサンジメタノール: 0.690mol
・プロピレングリコール: 0.300mol
・エチレングリコール: 0.090mol
ポリエステルモノマーを下記比率で混合する以外は、ポリエステル樹脂製造例1と同様にして不飽和ポリエステル樹脂P−5(Tg=60℃、メインピーク分子量=5800)を得た。
・ナフタレンジカルボン酸: 0.305mol
・テレフタル酸: 0.625mol
・フマル酸: 0.008mol
・トリメリット酸: 0.070mol
・シクロヘキサンジメタノール: 0.690mol
・プロピレングリコール: 0.300mol
・エチレングリコール: 0.090mol
(ポリエステル樹脂製造例6)
ポリエステルモノマーを下記比率で混合する以外は、ポリエステル樹脂製造例1と同様にして不飽和ポリエステル樹脂P−6(Tg=62℃、メインピーク分子量=7000)を得た。
・テレフタル酸: 0.900mol
・フマル酸: 0.008mol
・トリメリット酸: 0.070mol
・シクロヘキサンジメタノール: 0.690mol
・プロピレングリコール: 0.300mol
・エチレングリコール: 0.090mol
ポリエステルモノマーを下記比率で混合する以外は、ポリエステル樹脂製造例1と同様にして不飽和ポリエステル樹脂P−6(Tg=62℃、メインピーク分子量=7000)を得た。
・テレフタル酸: 0.900mol
・フマル酸: 0.008mol
・トリメリット酸: 0.070mol
・シクロヘキサンジメタノール: 0.690mol
・プロピレングリコール: 0.300mol
・エチレングリコール: 0.090mol
(ポリエステル樹脂製造例7)
ポリエステルモノマーを下記比率で混合する以外は、ポリエステル樹脂製造例1と同様にして不飽和ポリエステル樹脂P−7(Tg=60℃、メインピーク分子量=8500)を得た。
・テレフタル酸: 0.900mol
・フマル酸: 0.008mol
・ドデセニル無水琥珀酸: 0.100mol
・ネオペンチルグリコール: 0.300mol
・プロピレングリコール: 0.250mol
・エチレングリコール: 0.080mol
ポリエステルモノマーを下記比率で混合する以外は、ポリエステル樹脂製造例1と同様にして不飽和ポリエステル樹脂P−7(Tg=60℃、メインピーク分子量=8500)を得た。
・テレフタル酸: 0.900mol
・フマル酸: 0.008mol
・ドデセニル無水琥珀酸: 0.100mol
・ネオペンチルグリコール: 0.300mol
・プロピレングリコール: 0.250mol
・エチレングリコール: 0.080mol
(ポリエステル樹脂製造例8)
ポリエステルモノマーを下記比率で混合する以外は、ポリエステル樹脂製造例1と同様にして不飽和ポリエステル樹脂P−8(Tg=63℃、メインピーク分子量=9000)を得た。
・テレフタル酸: 1.000mol
・フマル酸:0.008mol
・ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物(平均付加モル数:2.2モル):
0.200mol
・シクロヘキサンジメタノール: 0.400mol
・ネオペンチルグリコール: 0.400mol
ポリエステルモノマーを下記比率で混合する以外は、ポリエステル樹脂製造例1と同様にして不飽和ポリエステル樹脂P−8(Tg=63℃、メインピーク分子量=9000)を得た。
・テレフタル酸: 1.000mol
・フマル酸:0.008mol
・ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物(平均付加モル数:2.2モル):
0.200mol
・シクロヘキサンジメタノール: 0.400mol
・ネオペンチルグリコール: 0.400mol
(ポリエステル樹脂製造例9)
ポリエステルモノマーを下記比率で混合し助触媒は使用しない以外は、ポリエステル樹脂製造例1と同様にして飽和ポリエステル樹脂P−9(Tg=68℃、メインピーク分子量=9300)を得た。
・テレフタル酸: 0.500mol
・イソフタル酸: 0.300mol
・トリメリット酸: 0.200mol
・ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物(平均付加モル数:2.2モル):
1.000mol
ポリエステルモノマーを下記比率で混合し助触媒は使用しない以外は、ポリエステル樹脂製造例1と同様にして飽和ポリエステル樹脂P−9(Tg=68℃、メインピーク分子量=9300)を得た。
・テレフタル酸: 0.500mol
・イソフタル酸: 0.300mol
・トリメリット酸: 0.200mol
・ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物(平均付加モル数:2.2モル):
1.000mol
(ポリエステル樹脂製造例10)
ポリエステルモノマーを下記比率で混合し助触媒は使用しない以外は、ポリエステル樹脂製造例1と同様にして飽和ポリエステル樹脂P−10(Tg=53℃、メインピーク分子量=9900)を得た。
・テレフタル酸: 0.520mol
・トリメリット酸: 0.200mol
・ドデセニル無水琥珀酸 0.250mol
・ネオペンチルグリコール: 0.500mol
・エチレングリコール: 0.280mol
・1,4−ブタンジオール: 0.220mol
ポリエステルモノマーを下記比率で混合し助触媒は使用しない以外は、ポリエステル樹脂製造例1と同様にして飽和ポリエステル樹脂P−10(Tg=53℃、メインピーク分子量=9900)を得た。
・テレフタル酸: 0.520mol
・トリメリット酸: 0.200mol
・ドデセニル無水琥珀酸 0.250mol
・ネオペンチルグリコール: 0.500mol
・エチレングリコール: 0.280mol
・1,4−ブタンジオール: 0.220mol
(ハイブリッド樹脂製造例1)
不飽和ポリエステル樹脂P−1:75質量部と、ビニル系モノマーとして、スチレン:18質量部、アクリル酸n−ブチル:6.5質量部、マレイン酸モノn−ブチル:0.5質量部、パラフィンワックス(Mn450、Mw520、メインピーク分子量500、DSCピーク温度75.0℃):2質量部、開始剤として2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)へキシン−3(10時間半減期温度128℃):0.08質量部を混合した。このビニル系モノマー/ポリエステル樹脂混合物を120℃で20時間かけてビニル系モノマーの重合転化率が98%になるまで重合後、さらに150℃に温度を上げて5時間保持して未反応のビニル系モノマーを重合させ、ハイブリッド樹脂を得た。これを結着樹脂1とする。
不飽和ポリエステル樹脂P−1:75質量部と、ビニル系モノマーとして、スチレン:18質量部、アクリル酸n−ブチル:6.5質量部、マレイン酸モノn−ブチル:0.5質量部、パラフィンワックス(Mn450、Mw520、メインピーク分子量500、DSCピーク温度75.0℃):2質量部、開始剤として2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)へキシン−3(10時間半減期温度128℃):0.08質量部を混合した。このビニル系モノマー/ポリエステル樹脂混合物を120℃で20時間かけてビニル系モノマーの重合転化率が98%になるまで重合後、さらに150℃に温度を上げて5時間保持して未反応のビニル系モノマーを重合させ、ハイブリッド樹脂を得た。これを結着樹脂1とする。
得られた結着樹脂1は、テトラヒドロフラン可溶分に関して、GPCで測定される分子量分布において、メインピーク分子量が6000であり、テトラヒドロフラン不溶分を50質量%含有していた。テトラヒドロフラン不溶分を加水分解し、濾過し、濾別される成分のテトラヒドロフラン可溶分を分析したところ、ビニル系樹脂を含むものであった。一般的には、ハイブリッド樹脂が含有されていない場合には、加水分解してもテトラヒドロフラン可溶分が生じない。このことより、テトラヒドロフラン不溶分中にハイブリッド樹脂が含有されていたことが確認された。
(ハイブリッド樹脂製造例2)
ポリエステル系樹脂成分に不飽和ポリエステル樹脂P−2を用いた以外はハイブリッド樹脂製造例1と同様にしてハイブリッド樹脂を得た。これを結着樹脂2とする。得られた結着樹脂2は、テトラヒドロフラン可溶分に関して、GPCで測定される分子量分布において、メインピーク分子量が6200であり、テトラヒドロフラン不溶分を45質量%含有していた。
ポリエステル系樹脂成分に不飽和ポリエステル樹脂P−2を用いた以外はハイブリッド樹脂製造例1と同様にしてハイブリッド樹脂を得た。これを結着樹脂2とする。得られた結着樹脂2は、テトラヒドロフラン可溶分に関して、GPCで測定される分子量分布において、メインピーク分子量が6200であり、テトラヒドロフラン不溶分を45質量%含有していた。
(ハイブリッド樹脂製造例3)
ポリエステル系樹脂成分に不飽和ポリエステル樹脂P−3を用いた以外はハイブリッド樹脂製造例1と同様にしてハイブリッド樹脂を得た。これを結着樹脂3とする。得られた結着樹脂3は、テトラヒドロフラン可溶分に関して、GPCで測定される分子量分布において、メインピーク分子量が6700であり、テトラヒドロフラン不溶分を49質量%含有していた。
ポリエステル系樹脂成分に不飽和ポリエステル樹脂P−3を用いた以外はハイブリッド樹脂製造例1と同様にしてハイブリッド樹脂を得た。これを結着樹脂3とする。得られた結着樹脂3は、テトラヒドロフラン可溶分に関して、GPCで測定される分子量分布において、メインピーク分子量が6700であり、テトラヒドロフラン不溶分を49質量%含有していた。
(ハイブリッド樹脂製造例4)
ポリエステル系樹脂成分に不飽和ポリエステル樹脂P−4を用いた以外はハイブリッド樹脂製造例1と同様にしてハイブリッド樹脂を得た。これを結着樹脂4とする。得られた結着樹脂4は、テトラヒドロフラン可溶分に関して、GPCで測定される分子量分布において、メインピーク分子量が6900であり、テトラヒドロフラン不溶分を40質量%含有していた。
ポリエステル系樹脂成分に不飽和ポリエステル樹脂P−4を用いた以外はハイブリッド樹脂製造例1と同様にしてハイブリッド樹脂を得た。これを結着樹脂4とする。得られた結着樹脂4は、テトラヒドロフラン可溶分に関して、GPCで測定される分子量分布において、メインピーク分子量が6900であり、テトラヒドロフラン不溶分を40質量%含有していた。
(ハイブリッド樹脂製造例5)
ポリエステル系樹脂成分に不飽和ポリエステル樹脂P−5を用いた以外はハイブリッド樹脂製造例1と同様にしてハイブリッド樹脂を得た。これを結着樹脂5とする。得られた結着樹脂5は、テトラヒドロフラン可溶分に関して、GPCで測定される分子量分布において、メインピーク分子量が6000であり、テトラヒドロフラン不溶分を30質量%含有していた。
ポリエステル系樹脂成分に不飽和ポリエステル樹脂P−5を用いた以外はハイブリッド樹脂製造例1と同様にしてハイブリッド樹脂を得た。これを結着樹脂5とする。得られた結着樹脂5は、テトラヒドロフラン可溶分に関して、GPCで測定される分子量分布において、メインピーク分子量が6000であり、テトラヒドロフラン不溶分を30質量%含有していた。
(ハイブリッド樹脂製造例6)
ポリエステル系樹脂成分に不飽和ポリエステル樹脂P−6を用いた以外はハイブリッド樹脂製造例1と同様にしてハイブリッド樹脂を得た。これを結着樹脂6とする。得られた結着樹脂6は、テトラヒドロフラン可溶分に関して、GPCで測定される分子量分布において、メインピーク分子量が6000であり、テトラヒドロフラン不溶分を55質量%含有していた。
ポリエステル系樹脂成分に不飽和ポリエステル樹脂P−6を用いた以外はハイブリッド樹脂製造例1と同様にしてハイブリッド樹脂を得た。これを結着樹脂6とする。得られた結着樹脂6は、テトラヒドロフラン可溶分に関して、GPCで測定される分子量分布において、メインピーク分子量が6000であり、テトラヒドロフラン不溶分を55質量%含有していた。
(ハイブリッド樹脂製造例7)
ポリエステル系樹脂成分に不飽和ポリエステル樹脂P−7を用いた以外はハイブリッド樹脂製造例1と同様にしてハイブリッド樹脂を得た。これを結着樹脂7とする。得られた結着樹脂7は、テトラヒドロフラン可溶分に関して、GPCで測定される分子量分布において、メインピーク分子量が6000であり、テトラヒドロフラン不溶分を25質量%含有していた。
ポリエステル系樹脂成分に不飽和ポリエステル樹脂P−7を用いた以外はハイブリッド樹脂製造例1と同様にしてハイブリッド樹脂を得た。これを結着樹脂7とする。得られた結着樹脂7は、テトラヒドロフラン可溶分に関して、GPCで測定される分子量分布において、メインピーク分子量が6000であり、テトラヒドロフラン不溶分を25質量%含有していた。
(ハイブリッド樹脂製造例8)
ポリエステル系樹脂成分に不飽和ポリエステル樹脂P−8:75質量部と、ビニル系モノマーとして、スチレン:18質量部、アクリル酸n−ブチル:4.0質量部、マレイン酸モノn−ブチル:3.0質量部とした以外はハイブリッド樹脂製造例1と同様にしてハイブリッド樹脂を得た。これを結着樹脂8とする。得られた結着樹脂8は、テトラヒドロフラン可溶分に関して、GPCで測定される分子量分布において、メインピーク分子量が6000であり、テトラヒドロフラン不溶分を47質量%含有していた。
ポリエステル系樹脂成分に不飽和ポリエステル樹脂P−8:75質量部と、ビニル系モノマーとして、スチレン:18質量部、アクリル酸n−ブチル:4.0質量部、マレイン酸モノn−ブチル:3.0質量部とした以外はハイブリッド樹脂製造例1と同様にしてハイブリッド樹脂を得た。これを結着樹脂8とする。得られた結着樹脂8は、テトラヒドロフラン可溶分に関して、GPCで測定される分子量分布において、メインピーク分子量が6000であり、テトラヒドロフラン不溶分を47質量%含有していた。
(ハイブリッド樹脂製造例9)
不飽和ポリエステル樹脂P−8:75質量部をキシレン300とともに混合して溶解させた。次に、ビニル系モノマーとして、スチレン:18質量部、アクリル酸n−ブチル:6.5質量部、マレイン酸モノn−ブチル:0.5質量部、パラフィンワックス(Mn450、Mw520、メインピーク分子量500、DSCピーク温度75.0℃):2質量部、開始剤として2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)へキシン−3(10時間半減期温度128℃):0.08質量部を投入し、このビニル系モノマー/ポリエステル樹脂混合物を窒素を導入しながら還流温度まで加熱し、重合させた後、減圧下で溶媒を留去してハイブリッド樹脂を得た。これを結着樹脂9とする。得られた結着樹脂9は、テトラヒドロフラン可溶分に関して、GPCで測定される分子量分布において、メインピーク分子量が8000であり、テトラヒドロフラン不溶分を38質量%含有していた。
不飽和ポリエステル樹脂P−8:75質量部をキシレン300とともに混合して溶解させた。次に、ビニル系モノマーとして、スチレン:18質量部、アクリル酸n−ブチル:6.5質量部、マレイン酸モノn−ブチル:0.5質量部、パラフィンワックス(Mn450、Mw520、メインピーク分子量500、DSCピーク温度75.0℃):2質量部、開始剤として2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)へキシン−3(10時間半減期温度128℃):0.08質量部を投入し、このビニル系モノマー/ポリエステル樹脂混合物を窒素を導入しながら還流温度まで加熱し、重合させた後、減圧下で溶媒を留去してハイブリッド樹脂を得た。これを結着樹脂9とする。得られた結着樹脂9は、テトラヒドロフラン可溶分に関して、GPCで測定される分子量分布において、メインピーク分子量が8000であり、テトラヒドロフラン不溶分を38質量%含有していた。
(ハイブリッド樹脂製造例10)
ポリエステル系樹脂成分に不飽和ポリエステル樹脂P−9:75質量部と、ビニル系モノマーとして、スチレン:18質量部、アクリル酸n−ブチル:4.0質量部、マレイン酸モノn−ブチル:3.0質量部とした以外はハイブリッド樹脂製造例1と同様にしてハイブリッド樹脂を得た。これを結着樹脂10とする。得られた結着樹脂10は、テトラヒドロフラン可溶分に関して、GPCで測定される分子量分布において、メインピーク分子量が8800であり、テトラヒドロフラン不溶分を55質量%含有していた。
ポリエステル系樹脂成分に不飽和ポリエステル樹脂P−9:75質量部と、ビニル系モノマーとして、スチレン:18質量部、アクリル酸n−ブチル:4.0質量部、マレイン酸モノn−ブチル:3.0質量部とした以外はハイブリッド樹脂製造例1と同様にしてハイブリッド樹脂を得た。これを結着樹脂10とする。得られた結着樹脂10は、テトラヒドロフラン可溶分に関して、GPCで測定される分子量分布において、メインピーク分子量が8800であり、テトラヒドロフラン不溶分を55質量%含有していた。
(実施例1)
・結着樹脂1 102質量部
・マグネタイト(個数平均粒径0.18μm) 95質量部
・スチレン:2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸共重合体(共重
合比=95:5、重合体のMw=3,000、ガラス転移点(Tg)=60℃)
2質量部
上記原材料をヘンシェルミキサーで予備混合した後、130℃、200rpmに設定した二軸混練押し出し機(PCM−30:池貝鉄工所社製)によって混練した。得られた混練物を冷却しカッターミルで粗粉砕した後、得られた粗粉砕物を、ターボミルT−250(ターボ工業社製)を用いて微粉砕し、コアンダ効果を利用した多分割分級機を用いて分級し、重量平均粒径(D4)7.0μmの負帯電性のトナー粒子を得た。このトナー粒子100質量部に、ヘキサメチルジシラザンで処理した負帯電性疎水性シリカ(BET比表面積120m2/g)1.0質量部をヘンシェルミキサーで外添混合しトナー1を得た。トナー1の物性を表1に示す。
・結着樹脂1 102質量部
・マグネタイト(個数平均粒径0.18μm) 95質量部
・スチレン:2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸共重合体(共重
合比=95:5、重合体のMw=3,000、ガラス転移点(Tg)=60℃)
2質量部
上記原材料をヘンシェルミキサーで予備混合した後、130℃、200rpmに設定した二軸混練押し出し機(PCM−30:池貝鉄工所社製)によって混練した。得られた混練物を冷却しカッターミルで粗粉砕した後、得られた粗粉砕物を、ターボミルT−250(ターボ工業社製)を用いて微粉砕し、コアンダ効果を利用した多分割分級機を用いて分級し、重量平均粒径(D4)7.0μmの負帯電性のトナー粒子を得た。このトナー粒子100質量部に、ヘキサメチルジシラザンで処理した負帯電性疎水性シリカ(BET比表面積120m2/g)1.0質量部をヘンシェルミキサーで外添混合しトナー1を得た。トナー1の物性を表1に示す。
このトナーを以下の項目について評価した。評価結果を表2に示す。
[定着試験]
ヒューレットパッカード社製レーザービームプリンタ:LaserJet4350の定着器を取り出し、定着装置の定着温度を任意に設定できるようにし、かつプロセススピードを360mm/secとなるようにした外部定着器を用いた。この外部定着器を140〜220℃の範囲で5℃おきに温調し、普通紙(75g/m2)を使用し、ベタ白5枚を通紙した後に現像したベタ黒(紙上トナー現像量を0.6mg/cm2に設定)未定着画像の定着を行い、得られた画像を4.9kPaの荷重をかけたシルボン紙で5往復摺擦し、摺擦前後の画像濃度の濃度低下率が10%以下になる点を定着温度とした。この温度が低いほど低温定着性に優れたトナーである(評価1)。
ヒューレットパッカード社製レーザービームプリンタ:LaserJet4350の定着器を取り出し、定着装置の定着温度を任意に設定できるようにし、かつプロセススピードを360mm/secとなるようにした外部定着器を用いた。この外部定着器を140〜220℃の範囲で5℃おきに温調し、普通紙(75g/m2)を使用し、ベタ白5枚を通紙した後に現像したベタ黒(紙上トナー現像量を0.6mg/cm2に設定)未定着画像の定着を行い、得られた画像を4.9kPaの荷重をかけたシルボン紙で5往復摺擦し、摺擦前後の画像濃度の濃度低下率が10%以下になる点を定着温度とした。この温度が低いほど低温定着性に優れたトナーである(評価1)。
耐高温オフセット性については、プロセススピードを100mm/secにし、240℃に温調し、未定着画像の定着を行い、画像上のオフセット現象による汚れを目視で確認した。紙はオフィスプランナー68g/m2を用いた(評価2)。
耐オフセット性のランク
A:まったく発生せず
B:軽微なオフセット発生するが、実用的には許容できる
C:目視で容易に判別できるオフセット発生
D:顕著なオフセット発生
E:紙がローラーに巻き付く
A:まったく発生せず
B:軽微なオフセット発生するが、実用的には許容できる
C:目視で容易に判別できるオフセット発生
D:顕著なオフセット発生
E:紙がローラーに巻き付く
[現像性]
低温低湿環境下(15℃/10%)にて、市販のLBPプリンタ(Laser Jet 4300、HP社製)を用いてA4サイズの画像面積率が2%の原稿で、A4サイズの75g/m2の転写紙を用いて画出し試験を行い、1,000枚及び20,000枚通紙時のベタ黒画像濃度とカブリの測定を行った。画像濃度の測定は、マクベス濃度計(マクベス社製)でSPIフィルターを使用して反射濃度を測定することにより行い、5点平均で算出した。この濃度の1,000枚目と20,000枚目との差が小さいほど、画像濃度の安定性に優れたトナーである(評価3)。
低温低湿環境下(15℃/10%)にて、市販のLBPプリンタ(Laser Jet 4300、HP社製)を用いてA4サイズの画像面積率が2%の原稿で、A4サイズの75g/m2の転写紙を用いて画出し試験を行い、1,000枚及び20,000枚通紙時のベタ黒画像濃度とカブリの測定を行った。画像濃度の測定は、マクベス濃度計(マクベス社製)でSPIフィルターを使用して反射濃度を測定することにより行い、5点平均で算出した。この濃度の1,000枚目と20,000枚目との差が小さいほど、画像濃度の安定性に優れたトナーである(評価3)。
カブリの測定は、リフレクトメーター(東京電色(株)製)により測定した転写紙の白色度と、ベタ白をプリント後の転写紙の白色度との比較からカブリを算出した。この数値が小さいほど、耐久安定性に優れたトナーである(評価4)
[カール]
低温低湿環境下(15℃/10%)にて、市販のLBPプリンタ(Laser Jet 4300、HP社製)を用いて、薄紙(50g/m2)を使用しベタ黒(紙上トナー現像量を0.8mg/cm2に設定)の定着後の紙のカール発生ランクについての評価を行った。
低温低湿環境下(15℃/10%)にて、市販のLBPプリンタ(Laser Jet 4300、HP社製)を用いて、薄紙(50g/m2)を使用しベタ黒(紙上トナー現像量を0.8mg/cm2に設定)の定着後の紙のカール発生ランクについての評価を行った。
片面定着時の転写材のカールの程度目視により下記三段階に評価した。
A:ほとんどカールがなく、普通紙の搬送性に何んら問題を生じない。
B:若干カールが発生するが、普通紙の搬送性に実用上問題を生じない。
C:カールが発生し、普通紙の裏面に画像を形成する際に問題が生じる場合がある。
A:ほとんどカールがなく、普通紙の搬送性に何んら問題を生じない。
B:若干カールが発生するが、普通紙の搬送性に実用上問題を生じない。
C:カールが発生し、普通紙の裏面に画像を形成する際に問題が生じる場合がある。
[定着強度]
該の紙のカール試験に用いた画像を紙の中央部で180°折り返し、折り目部分の定着強度を目視で確認した。
A:トナーの剥がれはなく定着強度が良好
B:トナーが一部剥がれ、ベタ黒が薄くなる部分があるが実用上は問題ない。
C:トナーの剥がれが激しく、実用上の問題がある。
該の紙のカール試験に用いた画像を紙の中央部で180°折り返し、折り目部分の定着強度を目視で確認した。
A:トナーの剥がれはなく定着強度が良好
B:トナーが一部剥がれ、ベタ黒が薄くなる部分があるが実用上は問題ない。
C:トナーの剥がれが激しく、実用上の問題がある。
[粉砕性試験]
粗粉砕物を30kg/hの割合で、粉砕機(ターボミルT−250;ターボ工業社製)に供給し、排気温度が45℃になるようにエアー温度を調整しながら微粉砕した。微粉砕物の重量平均粒径(D4)が5.5μmになるように粉砕ローターの周速を調整し、その時の粉砕ローターの周速で実施例のトナーの粉砕性を以下の基準で判断した。より低い周速で微粉砕物の重量平均粒径(D4)が5.5μmになるものほど、粉砕性が良い。
A:粉砕ローター周速91.7m/s未満
B:粉砕ローター周速91.7m/s以上104.8m/s未満
C:粉砕ローター周速104.8m/s以上117.9m/s未満
D:粉砕ローター周速117.9m/s以上131.0m/s未満
E:粉砕ローター周速131.0m/s以上
粗粉砕物を30kg/hの割合で、粉砕機(ターボミルT−250;ターボ工業社製)に供給し、排気温度が45℃になるようにエアー温度を調整しながら微粉砕した。微粉砕物の重量平均粒径(D4)が5.5μmになるように粉砕ローターの周速を調整し、その時の粉砕ローターの周速で実施例のトナーの粉砕性を以下の基準で判断した。より低い周速で微粉砕物の重量平均粒径(D4)が5.5μmになるものほど、粉砕性が良い。
A:粉砕ローター周速91.7m/s未満
B:粉砕ローター周速91.7m/s以上104.8m/s未満
C:粉砕ローター周速104.8m/s以上117.9m/s未満
D:粉砕ローター周速117.9m/s以上131.0m/s未満
E:粉砕ローター周速131.0m/s以上
[保存性試験]
トナー10gをポリプロピレンのカップに量り、50℃で5日間放置し、トナーのブロッキング状態を評価した(評価5)。
A:カップを傾けるとトナーがさらさらと流れる。
B:カップを回していると、トナー表面が少しずつ崩れだし、さらさらの粉になる。
C:カップを回しながら外から力を加えるとトナー表面が崩れ、そのうちさらさらと流れ だす。
D:ブロッキング球が発生。先の尖ったものでつつくと崩れる。
E:ブロッキング球が発生。つついても崩れにくい。
トナー10gをポリプロピレンのカップに量り、50℃で5日間放置し、トナーのブロッキング状態を評価した(評価5)。
A:カップを傾けるとトナーがさらさらと流れる。
B:カップを回していると、トナー表面が少しずつ崩れだし、さらさらの粉になる。
C:カップを回しながら外から力を加えるとトナー表面が崩れ、そのうちさらさらと流れ だす。
D:ブロッキング球が発生。先の尖ったものでつつくと崩れる。
E:ブロッキング球が発生。つついても崩れにくい。
(実施例2〜8)
結着樹脂1のかわりに結着樹脂2〜8を用いる以外は実施例1と同様にして、2〜8を得た。トナー2〜8の物性を表1に示す。また、実施例1と同様に評価試験を行い、その結果を表2に示す。
結着樹脂1のかわりに結着樹脂2〜8を用いる以外は実施例1と同様にして、2〜8を得た。トナー2〜8の物性を表1に示す。また、実施例1と同様に評価試験を行い、その結果を表2に示す。
(比較例1、2)
結着樹脂1の代わりに結着樹脂6、7と、実施例1で使用したスチレン:2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸共重合体の代わりにアゾ系鉄錯体化合物(1)(カウンターイオンはNH4 +)を用いた以外は実施例1と同様にして、トナー9、10を得た。トナー9、10の物性を表1に示す。また、実施例1と同様に評価試験を行い、その結果を表2に示す。
結着樹脂1の代わりに結着樹脂6、7と、実施例1で使用したスチレン:2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸共重合体の代わりにアゾ系鉄錯体化合物(1)(カウンターイオンはNH4 +)を用いた以外は実施例1と同様にして、トナー9、10を得た。トナー9、10の物性を表1に示す。また、実施例1と同様に評価試験を行い、その結果を表2に示す。
(比較例3)
結着樹脂に飽和ポリエステル樹脂P−6を用いた以外は比較例1、2と同様にして、トナー11を得た。トナー11の物性を表1に示す。また、実施例1と同様に評価試験を行い、その結果を表2に示す。
結着樹脂に飽和ポリエステル樹脂P−6を用いた以外は比較例1、2と同様にして、トナー11を得た。トナー11の物性を表1に示す。また、実施例1と同様に評価試験を行い、その結果を表2に示す。
Claims (4)
- 少なくとも結着樹脂、着色剤を含有するトナー粒子を有するトナーであって、
該結着樹脂は、ポリエステル系樹脂成分を結着樹脂全量に対して50〜95質量%含有し、且つ、ポリエステル系樹脂成分とビニル系樹脂成分とが化学的に結合したハイブリッド樹脂を含有しており、
該トナーは、結着樹脂由来のテトラヒドロフラン(THF)不溶分を3〜50質量%含有し、該THF不溶分はハイブリッド樹脂を含有し、該テトラヒドロフラン不溶分を加水分解し、その後、濾過して濾別される成分のTHF可溶分が、GPCで測定される分子量分布において、分子量1万〜100万の範囲にメインピークを有しており、
該ポリエステル系樹脂成分は、(A)不飽和二重結合を有する多塩基酸化合物を少なくとも1種以上含有する酸成分と(B)脂肪族多価アルコール、または脂環族多価アルコールをアルコール成分中の70モル%以上含有するアルコール成分とを反応させて得られるポリエステル樹脂成分であることを特徴とするトナー。 - 該結着樹脂は、不飽和ポリエステル樹脂の存在下でビニル系モノマーを塊状重合することにより得られることを特徴とする請求項1に記載のトナー。
- 該ポリエステル系樹脂成分の(A)は、脂肪族ジカルボン酸、または脂環族ジカルボン酸を全酸成分中の50モル%以上含有する酸成分であることを特徴とする請求項1または2に記載のトナー。
- 該ビニル系樹脂成分は、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、またはその誘導体から選ばれる少なくともひとつの酸モノマーをビニル系樹脂成分中の全モノマーに対して0.1以上2質量%未満で反応させることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のトナー。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2006285849A JP2008102391A (ja) | 2006-10-20 | 2006-10-20 | トナー |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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| JP2006285849A JP2008102391A (ja) | 2006-10-20 | 2006-10-20 | トナー |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2008102391A true JP2008102391A (ja) | 2008-05-01 |
Family
ID=39436745
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2008102391A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2011053641A (ja) * | 2009-08-03 | 2011-03-17 | Kao Corp | トナー |
| JP2011123352A (ja) * | 2009-12-11 | 2011-06-23 | Kao Corp | トナーの製造方法 |
| JP2017040742A (ja) * | 2015-08-19 | 2017-02-23 | キヤノン株式会社 | トナーの製造方法及びトナー |
| CN114957566A (zh) * | 2022-05-30 | 2022-08-30 | 张家港威迪森化学有限公司 | 一种聚酯苯丙接枝墨粉树脂及其制备方法 |
-
2006
- 2006-10-20 JP JP2006285849A patent/JP2008102391A/ja not_active Withdrawn
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