JP2008191579A - 液晶セル、液晶セルの製造方法、液晶表示装置、および液晶表示装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】一対の基板と、前記一対の基板の間に設けられたシール部材と、前記一対の基板とシール部材とにより形成された空間内に注入された液晶と、前記シール部材を貫通して設けられた前記液晶の注入口と、を備え、大気圧P1と、表面張力σと、接触角θと、流動先端の最大長さLと、注入口の幅方向寸法wと、注入口の高さ方向寸法hpと、が、以下の関係を満足すること、を特徴とする液晶セルが提供される。w・hp>(2Lσ・F・cosθ)/P1 ここで、ファクターF≧0.15である。
【選択図】図1
Description
この液晶の注入に関しては、例えば、真空注入法が知られている。この真空注入法は、注入口を設けた液晶セルと液晶を貯溜した液晶貯溜部材とを減圧可能な容器内にセットし、この容器内を減圧した状態で液晶セルの注入口を液晶貯溜部材内の液晶中に浸し、その後、容器内を大気圧に戻して液晶セルの内外の気圧差により、液晶を液晶セル内に注入するものである。
またさらに、本発明の他の一態様によれば、上記の液晶セルの製造方法により液晶セルを製造し、前記液晶セルに機構部材を装着して液晶表示装置を製造すること、を特徴とする液晶表示装置の製造方法が提供される。
図1に示すように、液晶セル1は、辺1aと辺1aに略垂直な辺1bとを有し、その平面形状は略矩形となっている。また、辺1aの寸法はaであり、辺1bの寸法はbである。また、辺1aにおいて、端面から寸法cの位置に液晶の注入口2の中心が設けられ、注入口2の幅方向寸法はw、図示しない注入口2の高さ方向寸法(図1の紙面に垂直方向の寸法)はhpとなっている。
すなわち、表面張力により液晶3が受ける力の方が、注入圧力P1により液晶3が受ける力よりも大きければ、表面張力により液晶3が引っ張られ流動先端(フローフロント)4側の流速が注入口2付近の流速よりも速くなる。その結果、流動先端(フローフロント)4側の方が速く流れようとするため、液晶3がちぎられるようにして液晶3が存在しない領域が発生する。そして、このようにして発生した液晶3が存在しない領域は負圧となるため、液晶に溶存していたガスが排出されやすく、最終的には気泡として残存するおそれが高くなる。
F1=P1・w・hp (1)
尚、P1は注入圧力、wは注入口2の幅方向寸法、hpは注入口2の高さ方向寸法(図1の紙面に垂直方向の寸法)である。
ここで、図2は、流動先端(フローフロント)4における表面張力を説明するための模式図である。尚、図2は、図1のX−X線断面の模式拡大図である。
図2から分かるように、表面張力による圧力P2は以下の(2)式により求めることができる。
P2=(2σ・cosθ)/hc (2)
ここで、σは表面張力、θは接触角、hcはセルギャップである。
そのため、流動先端(フローフロント)4の長さが最大となるときの表面張力により液晶3が受ける力F2は、以下の(3)式のようになる。
F2=P2・L・hc=2Lσ・cosθ (3)
ここで、Lは流動先端(フローフロント)4の最大長さである。
図3〜図5は、流動先端(フローフロント)の最大長さLについて説明をするための模式図である。
これらの図から分かるように、注入が進み流動先端(フローフロント)4が、注入口2が設けられた辺1aと対向する辺1cに到達したときの長さが流動先端(フローフロント)4の最大長さLとなる。そのため、このときの流動先端(フローフロント)4部分の面積も最大となり、表面張力により液晶3が受ける力も最大となる。
L=b(φ1+φ2) (4)
ここで、bは注入口2が設けられた辺1aに略垂直な辺1bの長さ、φは流動先端(フローフロント)4と液晶セルの辺との交点と、注入口2の中心とを結ぶ線が、注入口2の中心を通り液晶セルの辺1aに垂直な線となす角度である。そして、注入口2の中心を通り液晶セルの辺1aに垂直な線の右側に現れるものがφ1、左側に現れるものがφ2である。
ただし、流動先端(フローフロント)の最大長さLは、液晶セル1の寸法a、寸法bと注入口2の位置(寸法c)により異なってくる。以下、場合分けをして説明をする。
また、図4は、a−c≧c>bの場合を例示するものである。この場合は、図4から分かるように、φ1=π/2,φ2=π/2となる。
また、図5は、b>a−c≧cの場合を例示するものである。この場合は、図5から分かるように、φ1=sin−1(c/b),φ2=sin−1((a−c)/b)となる。
そこで、本発明者はF1/F2をファクターFとし、これをさらに検討した結果、F≧0.15とすれば、液晶3が存在しない領域の発生を抑制できるとの知見を得た。
以下の表1は、本発明者がファクターFの検討の過程で行った実験結果を説明するための表である。
表1のサンプルNo.2から分かるように、注入口2の幅方向寸法wを小さくすることで注入圧力P1により液晶3が受ける力F1を小さくし、ファクターFを0.14としたところ液晶3が存在しない領域が発生した。これに対し、サンプルNo.1から分かるように、ファクターFを0.15とした場合には、液晶3が存在しない領域の発生は見られなかった。尚、この場合、表面張力σを0.028N/m、接触角θを5°とした。
w・hp>(2Lσ・F・cosθ)/P1 (5)
この時、F≧0.15である。
ここで、この条件を用いて液晶セルの各部の寸法を決定する際には、種々の応用が考えられる。
例えば、(5)式の左辺側の注入口2に関する寸法(w、hp)が、標準化などで所定の値に固定されているような場合においては、他のパラメータの値を検討することで(5)式の条件を満足させるようにすることができる。
具体例で説明をすれば、例えば、流動先端(フローフロント)4の最大長さLに関する検討をする際には、液晶セル1の寸法a、寸法bは製品によりある程度決められる場合が多いので、注入口2の位置(寸法c)を検討すればよいことになる。ただし、寸法a、寸法bが変更可能な場合には、これらの値も含めて検討するようにしてもよい。
また、表面張力σは液晶3の物性による影響を受けるので、液晶3の品種が変われば表面張力σの値も変わり得る。また、接触角θは液晶3が接触する相手側部材の表面性状の影響を受けるので、相手側部材が変われば接触角θの値も変わり得る。ただし、これらの値は予め実験などで求めることができる。
また、真空注入法においては、注入圧力P1は大気圧とするのが一般的であるが、本実施の形態に係る液晶セルはこれに限定されるわけではなく、差圧を利用して注入を行うものに広く適用させることができる。
シミュレーションの条件としては、注入圧力P1を0.1MPa、表面張力σを10mN/m,接触角θを5°とした。また、液晶セル1の寸法aを29cm、寸法bを18cm、注入口位置の寸法cを8cm、hcを5.2μmとした。尚、その場合の流動先端(フローフロント)4の最大長さLは36cmとなる。また、ファクターFを1とした。
このような条件下、注入口2の高さ方向寸法hpを5.2μmとすると、(5)式を満足させる注入口2の幅方向寸法wは1.4cm以上となる。
図6(a)から分かるように、流動先端(フローフロント)4の寸法が最大となったときに、流動先端(フローフロント)4の近傍に液晶3が存在しない領域が発生した。
図6(b)は、液晶3が存在しない領域の拡大図である。
図6(b)に示すように、液晶3が存在しない領域の内部は負圧であることが分かる。そのため、このような領域が発生すると、気泡が形成されやすく、また、気泡が最終的に残留するおそれが高くなる。
図7から分かるように、(5)式を満足させる注入口2の幅方向寸法wを選べば、液晶3が存在しない領域の発生を抑制することができる。
表2は、(5)式を満足させる液晶セルの各部の寸法を例示するものである。
表2の左側に記載された各条件を検討することで、(5)式に示した条件を満たすことができ、液晶3が存在しない領域の発生を抑制できることが確認できた。尚、この場合、表面張力σを0.028N/m、接触角θを5°とした。
ここで、本実施の形態に係る液晶セル1の断面構成について説明をする。
図8は、本実施の形態に係る液晶セルの断面構成を説明するための模式図である。
図8に示すように、液晶セル1に設けられたガラス基板11(対向基板)上には配向膜12が形成されている。また、ガラス基板11の外周縁に沿ってシール剤などからなるシール部材13が設けられている。このとき、図示しない液晶の注入口が形成される部分には、シール部材13を設けないようにする。そして、図示しない注入口部分の寸法は、(5)式を満足するような寸法とされている。
また、説明の便宜上、(5)式を満足させるための条件として注入口部分の寸法を説明しているが、前述したように、他の条件により(5)式を満足させるようにしてもよい。 尚、液晶セル1自体の作用については、既知の技術を適用させることができるので、その説明は省略する。
尚、説明の便宜上、TFT(Thin Film Transistor:薄膜トランジスタ)カラー液晶表示装置の製造工程について説明をする。
TFT(Thin Film Transistor)カラー液晶表示装置の製造は、液晶セルの製造と液晶表示装置の組立てとに大きく分けることができる。
液晶セル1の製造工程は、TFTアレイ形成工程、カラーフィルター形成工程、配向膜形成工程、基板貼り合わせ工程、液晶注入工程、基板分断工程からなる。
この基板貼り合わせに用いられるシール剤の塗布技術自体については、既知の技術を適用させるができるので、その説明は省略する。
注入後は、注入口を紫外線硬化性樹脂や熱硬化性樹脂等からなる封止材で封止する。
以上により液晶セルの製造が終了する。
本実施の形態にかかる液晶セル1の製造方法によれば、液晶3が存在しない領域の発生を抑制することができ、ひいては液晶セル1内における気泡の発生とその残留を抑制することができる。そのため、歩留まりや生産性が向上するとともに、表示品質の優れた液晶セルを得ることができる。
以上で、液晶表示装置の製造が終了する。
尚、本実施の形態に係る液晶セル以外の液晶表示装置の構成やその作用については既知の技術が適用できるので、その説明は省略する。
例えば、液晶セル1の形状、寸法、材質、配置などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
また、前述した各具体例が備える各要素は、可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の要旨を含む限り本発明の範囲に包含される。
Claims (7)
- 一対の基板と、
前記一対の基板の間に設けられたシール部材と、
前記一対の基板とシール部材とにより形成された空間内に注入された液晶と、
前記シール部材を貫通して設けられた前記液晶の注入口と、
を備え、
大気圧P1と、表面張力σと、接触角θと、流動先端の最大長さLと、注入口の幅方向寸法wと、注入口の高さ方向寸法hpと、が、以下の関係を満足すること、を特徴とする液晶セル。
w・hp>(2Lσ・F・cosθ)/P1
ここで、ファクターF≧0.15である。 - 前記流動先端の最大長さLは、以下の関係を満足すること、を特徴とする請求項1記載の液晶セル。
L=b(φ1+φ2)
ここで、bは注入口が設けられた液晶セルの辺に略垂直な辺の長さである。また、aを注入口が設けられた液晶セルの辺の長さ、cを液晶セルの端面から注入口中心までの寸法とすると、φ1とφ2は、以下の式で表される。
a−c>b>cの場合は、φ1=sin−1(c/b)、φ2=π/2、
a−c≧c>bの場合は、φ1=π/2,φ2=π/2、
b>a−c≧cの場合は、φ1=sin−1(c/b),φ2=sin−1((a−c)/b)である。 - 一対の基板と、前記一対の基板の間に設けられたシール部材と、により形成された空間内に液晶を注入する工程を備え、
注入圧力により前記液晶が受ける力F1と、流動先端の長さが最大となったときの表面張力により前記液晶が受ける力F2とが、以下の式の関係を満足すること、を特徴とする液晶セルの製造方法。
F1/F2>F
ここで、ファクターF≧0.15である。 - 一対の基板と、前記一対の基板の間に設けられたシール部材と、により形成された空間内に液晶を注入する工程を備え、
注入圧力P1と、表面張力σと、接触角θと、流動先端の最大長さLと、注入口の幅方向寸法wと、注入口の高さ方向寸法hpと、が、以下の関係を満足すること、を特徴とする液晶セルの製造方法。
w・hp>(2Lσ・F・cosθ)/P1
ここで、ファクターF≧0.15である。 - 前記流動先端の最大長さLは、以下の関係を満足すること、を特徴とする請求項4記載の液晶セルの製造方法。
L=b(φ1+φ2)
ここで、bは注入口が設けられた液晶セルの辺に略垂直な辺の長さである。また、aを注入口が設けられた液晶セルの辺の長さ、cを液晶セルの端面から注入口中心までの寸法とすると、φ1とφ2は、以下の式で表される。
a−c>b>cの場合は、φ1=sin−1(c/b)、φ2=π/2、
a−c≧c>bの場合は、φ1=π/2,φ2=π/2、
b>a−c≧cの場合は、φ1=sin−1(c/b),φ2=sin−1((a−c)/b)である。 - 請求項1または2に記載の液晶セルを備えたこと、を特徴とする液晶表示装置。
- 請求項3〜5のいずれか1つに記載の液晶セルの製造方法により液晶セルを製造し、前記液晶セルに機構部材を装着して液晶表示装置を製造すること、を特徴とする液晶表示装置の製造方法。
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|---|---|---|---|---|
| JPH01265230A (ja) * | 1988-04-15 | 1989-10-23 | Sharp Corp | 液晶表示セルの製造方法 |
| JP2004061690A (ja) * | 2002-07-26 | 2004-02-26 | Fujitsu Display Technologies Corp | 液晶表示装置及びその製造方法 |
| JP2007010836A (ja) * | 2005-06-29 | 2007-01-18 | Sanyo Epson Imaging Devices Corp | 電気光学装置の製造方法 |
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