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JP2008189540A - 酸素透過膜及び水素発生装置 - Google Patents

酸素透過膜及び水素発生装置 Download PDF

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武 浦野
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啓子 久保
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Abstract

【課題】 部分酸化改質反応に用いても高い酸素透過性を得ることができる酸素透過膜及び水素発生装置を提供すること。
【解決手段】 好適な実施形態の水素発生装置100は、酸素透過膜10を有する水素発生部と、水素分離部30とから構成されている。この水素発生装置100における酸素透過膜10は、酸素透過層1、支持層4、担体層6及び触媒8をこの順に有している。触媒8は、主としてNiから構成され、副成分としてRu、Ir及びPdのうちの少なくとも1種の貴金属を含有するものである。
【選択図】 図2

Description

本発明は、酸素透過膜及び水素発生装置に関する。
水素は、石油精製、アンモニア合成、メタノール合成等に使用される化学工業の基幹原料である。また、近年では、水素を燃料とする燃料電池が、エネルギーの利用効率が高く、しかも有害物質を殆ど排出しない点で、省エネルギーや環境保護の観点から注目されている。そのため、水素の需要は年々大きくなっており、このような要求に応えるべく、水素を効率よく製造するための方法が検討されている。
水素の製造方法の一つとして、燃料である天然ガス中の炭化水素(例えば、メタン)の酸化を部分的に生じさせて水素を発生させる部分酸化改質反応が知られている。この方法は、発熱反応であるためエネルギー効率が良く、起動時間も短いといった利点を有することから、水素の生成に関しては効率の良い方法であると言える。しかし、この部分酸化改質反応においては、高濃度の水素を得るために、純度の高い酸素を用いる必要がある。そのため、高純度の酸素を準備するための複雑な工程が必要であり、またそのためにコストが高くなる等、酸素を準備する段階に改良の余地があった。
このような状況下、下記特許文献1には、酸素イオン伝導(導電)相がガドリニウム添加セリウム酸化物からなり、電子伝導相がスピネル型Fe複合酸化物からなる複合体型混合伝導体が開示されている。この複合型混合伝導体は、酸素イオンと電子を同時に移動させることによって空気から酸素を分離する酸素透過膜として機能するため、これを用いることで部分酸化改質反応に用いる酸素を容易に製造することが可能となる。
国際公開第2003/084894号パンフレット
酸素透過膜は、部分酸化改質反応に用いられる酸素を供給するために適用される場合、反応で生じる高濃度の水素によって強い還元雰囲気に曝されることになる。ところが、上述したような複合型混合伝導体を構成している金属酸化物は、部分酸化改質反応による強い還元雰囲気下で還元され易いものである。このような金属酸化物の還元が生じると、酸素イオンや電子の伝導が円滑に進行しなくなるため、複合型混合伝導体からなる酸素透過膜は、空気から酸素を分離して取り出す性質(酸素透過性)が低下する傾向にある。したがって、上記従来の複合型混合伝導体からなる酸素透過膜は、特に部分酸化改質反応に用いると、酸素透過性が十分に得られない場合があった。
そこで、本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、部分酸化改質反応に用いても高い酸素透過性を得ることができる酸素透過膜、及び、これを用いた水素発生装置を提供することを目的とする。
部分酸化改質反応は、Niを主成分とする触媒(改質触媒)を用いることによって大幅に促進されることが知られている。この場合、Niは還元状態にある方がより高い活性を示すことができるため、Niとともに少量の貴金属を用いることによって、Niを還元状態にしてその高活性を維持する方法も知られている。本発明者らは、これらの知見に基づいて、酸素透過膜に触媒を組み合わせることを試みたところ、かかる組み合わせによって部分酸化改質反応は促進されるものの、酸素透過膜の酸素透過性については低下する場合があることが判明した。
そこで、本発明者らは、酸素透過膜及び触媒について更に検討を進めたところ、Niとともに用いる貴金属として特定の組み合わせを用いると、部分酸化改質反応を促進しながら、酸素透過膜による酸素透過性の低下を大幅に抑制することが可能となることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明の酸素透過膜は、酸素透過層と、この酸素透過層に接して設けられた触媒層とを備え、触媒層は、担体及びこの担体に付着した触媒から構成されており、且つ、触媒として、Ni、並びに、Ru、Ir及びPdのうちの少なくとも1種を含有するものであることを特徴とする。
上記構成を有する酸素透過膜は、従来の酸素透過膜に対応する酸素透過層の表面に触媒層が形成された構成を有している。この触媒層は、Niと、Ru、Ir又はPdという特定の貴金属とを組み合わせて含有していることから、本発明の酸素透過膜を用いた部分酸化改質反応を促進しながら、酸素透過性の低下を大幅に抑制することができる。かかる要因については必ずしも明らかではないものの、従来、Niとともに用いられてきたRhやPt等の貴金属は、Niとともに酸素透過層(酸素透過膜)の還元を促進し易い傾向にあったのに対し、貴金属のなかでもRu、Ir又はPdは、Niと組み合わせた場合に、Niの還元を促進しながら、酸素透過層の還元は抑制することができるためであると考えられる。
上記本発明の酸素透過膜において、触媒層は、担体に付着したセリウム酸化物(例えばCe)、プラセオジム酸化物(例えばPr)及びランタン酸化物(例えばLa)からなる群より選ばれる少なくとも1種の酸化物を更に含有すると好ましい。これらの酸化物は、Niや貴金属の触媒の助触媒として機能することができる。したがって、これらの酸化物を更に含むことで、部分酸化改質反応を一層促進することができる。
また、従来、触媒を用いて部分酸化改質反応を行う場合は、水素の発生とは別に、例えば炭化水素の脱水素縮合等の副反応が生じて炭素が析出し、この析出炭素が触媒表面を覆って触媒の活性や酸素透過膜による酸素透過性を低下させてしまう場合があった。これに対し、上述した酸化物を助触媒として併用すると、このような炭素の析出を大幅に低減することが可能となる。したがって、触媒層に上記酸化物を更に含む本発明の酸素透過膜は、酸素透過性を良好に維持しながら、長期にわたって部分酸化改質反応を良好に促進することができるようになる。
さらに、本発明の酸素透過膜の触媒層を構成する担体は、シリカからなるものであると好ましい。シリカ(SiO)からなる担体に上記の触媒を組み合わせると、上述した炭素の析出が一層良好に抑制されるようになる。その結果、本発明の酸素透過膜は、より良好に部分酸化改質反応を促進することが可能となる。
また、本発明による水素発生装置は、酸素を含む気体が供給される供給室、炭化水素構造を有する燃料化合物を含む気体が供給される反応室、及び、供給室と反応室とを区画する酸素透過膜を備え、酸素透過膜は、上記本発明の酸素透過膜であり、反応室は、酸素透過膜の触媒層側に位置しており、当該反応室において、炭化水素と供給室から酸素透過膜を透過した酸素との反応により水素を含む気体を生じさせるものであることを特徴とする。
このような構成を有する本発明の水素発生装置は、上記本発明の酸素透過膜の触媒層側で、炭化水素と酸素透過膜を透過した酸素との部分酸化改質反応を生じさせ、これによって水素を発生させるものである。したがって、この水素発生装置によれば、酸素透過膜の酸素透過性の低下が少なく、また、酸素透過膜の触媒層によって部分酸化改質反応が良好に生じ得るため、効率のよい水素製造が可能となる。
本発明によれば、部分酸化改質反応に用いる際に酸素透過性を良好に維持できる酸素透過膜、及び、この酸素透過膜を備え、効率のよい水素製造が可能な水素発生装置を提供することが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について説明する。
図1は、好適な実施形態に係る水素発生装置の構成を模式的に示す図である。図1に示す水素発生装置100は、水素発生部20と、水素分離部30とから構成されている。水素発生部20は、酸素透過膜10によって区画された反応室22及び供給室24を有している。また、水素分離部30は、水素分離膜32によって区画された混合気導入室36と水素排出室38とを有している。水素発生部20における反応室22と、水素分離部30における混合気導入室36とは、連結管40によってつながれている。これによって、反応室22内の気体が混合気導入室36内に移動できるようになっている。
この水素発生装置100においては、反応室22には炭化水素構造を有する燃料化合物を含む気体が供給され、供給室24には酸素を含む気体が供給される。燃料化合物としては、例えば、天然ガス、LPGガス、ナフサ、ガソリン、灯油、軽油等の炭化水素系燃料や、メタノール、エタノール等のアルコール系燃料、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル等のエーテル系燃料等が挙げられる。また、酸素を含む気体としては、空気が好ましい。以下、燃料化合物としてメタンを、酸素を含む気体として空気をそれぞれ例に挙げて説明を行うこととする。
水素発生部20においては、供給室24に供給された空気のうち、酸素だけが酸素透過膜10を通って反応室22に移動する。空気中の酸素以外の成分(図中、一例としてNを示す)は、酸素透過膜10を通らずに供給室24の外部に排出される。酸素透過膜10は、酸素透過層1及びこの上に積層された触媒層2を有しており、触媒層2が反応室22側に配置された構成を有している。この酸素透過膜10の詳細な構成については後述する。
反応室22においては、酸素透過膜10を透過した酸素と、外部から供給されたメタンとによって部分酸化改質反応が生じ、水素を含む混合気が発生する。なお、メタンの部分酸化改質反応とは、例えば下記化学式(1)によって表される反応である。このように、部分酸化改質反応では、水素のほか、例えば一酸化炭素が発生する。
CH+1/2O→CO+2H …(1)
反応室22で発生した水素を含む混合気は、連結管40を通って水素分離部30における混合気導入室36に導入される。ここで、水素分離部30は、混合気から水素のみを分離できる装置であり、いわゆる水素ポンプの1種である。この水素分離部30は、水素分離膜32に接続された電源から電流を流すことで、電気化学セルとして機能する。水素分離膜32は、プロトン伝導性を有するプロトン伝導体であり、例えば、ペロブスカイト構造を有する酸化物等、高温でプロトン伝導性を示すセラミックスからなるものが挙げられる。この水素分離膜32は、混合気導入室36に供給された水蒸気(図中のHO)が、当該膜の空孔等に取り込まれることによってプロトン伝導性を発現し得る状態となっている。
このような水素分離部30における混合気導入室36に、水素を含む混合気が導入されると、水素分離膜32の混合気導入室36側(アノード側)において混合気中の水素が電子を放出してプロトン化する。このプロトンは、プロトン伝導膜である水素分離膜32を伝導して水素排出室38側(カソード側)に移動し、電子を受容して再び水素となる。混合気中の水素以外の成分(CO等)は、緻密なセラミック等によって構成される水素分離膜32を透過することができず、水蒸気等によって酸化されたCO等の形態で混合気導入室36から外部に排出される。
このようにして、水素分離部30においては、混合気導入室36に導入された気体のうち、水素だけがプロトンの形態で水素分離膜32を通って水素排出室38に移動することができる。そして、水素排出室38に移動した水素は、適宜設けられた排出口から水素発生装置100の外部に排出される。このようにして、水素発生装置100によって水素が製造される。
上記構成を有する水素発生装置100において、酸素透過膜10は、以下に示すような構成を有するものである。以下、図2を参照して酸素透過膜10の好適な構成について具体的に説明する。
図2は、酸素透過膜10における触媒層2の表面付近の断面構成を模式的に示す図である。図示されるように、酸素透過層1上に形成された触媒層2は、酸素透過層1側から順に支持層4及び担体層6が積層され、更に担体層6の表面に触媒8が付着した形態となっている。この触媒層2においては、支持層4及び担体層6が、触媒8を担持するための担体(触媒担体)として機能する。そして、この支持層4及び担体層6からなる担体と、これに付着した触媒8とによって、部分酸化改質反応を促進する改質触媒が構成されている。
酸素透過層1は、酸素イオン及び電子のみを伝導できる混合伝導体であり、例えば、単相型のペロブスカイト型構造酸化物や、酸素イオン伝導体と電子伝導体との混合組成から構成される複合体型の混合伝導体が挙げられる。これらのうち、後者の複合体型混合伝導体が、酸素イオン伝導体と電子伝導体を個々に選択して構成し得るため、材料選択の幅が広く、混合伝導性を容易に制御することもできることから好ましい。好適な複合体型混合伝導体の一例としては、酸素イオン伝導体としてCeO−Smを有し、電子伝導体としてMnFeを有する混合伝導体が挙げられる。
酸素透過層1の厚さは、1000μm以下であると好ましく、200μm以下であるとより好ましい。酸素透過層1の厚さを適度の厚さとすることで、部分酸化改質反応による炭素析出を良好に低減できる傾向にある。ただし、酸素透過層1に十分な強度を持たし、且つ優れた酸素透過性を確保する観点からは、酸素透過層1の厚さは、少なくとも1μm以上であることが望ましい。特に、後述する触媒8として、主成分であるNiに貴金属であるIrを組み合わせた場合は、酸素透過層1の厚さは、140μm以下であることが好ましい。こうすることで、炭素析出を大幅に抑制できるようになり、これによって酸素透過膜10による酸素透過性を一層良好に維持することが可能となる。
触媒層2を構成する支持層4は、マクロ多孔性の支持体からなる層であり、例えばハニカム状の支持層が好ましい。このような支持層4としては、セラミックファイバーから構成されるものが挙げられる。その空隙率は、5〜95%であると好ましく、30〜90%であるとより好ましい。
また、担体層6は、多孔性のものが好ましく、メソ多孔性を有するものがより好ましい。例えば、メソ多孔性のアルミナ、シリカ、セリア、ジルコニア、チタニア等の無機酸化物や、これらを組み合わせた複合酸化物からなるものが挙げられる。なかでも、担体層6は、メソ多孔性のシリカから構成されると、部分酸化改質反応による炭素の析出を低減できる傾向にある。担体層6の表面積は、好ましくは5〜1000m/gであり、より好ましくは50〜500m/gである。
なお、触媒層2は、必ずしも支持層4を担体層6が被覆した構造を有している必要はなく、いずれか一方のみで十分に触媒8を担持できる場合は、これらのうちの一方のみが触媒担体を構成していてもよい。ただし、触媒層2の酸素透過層1への密着性を高め、また触媒8をより良好に担持する観点からは、上記のように支持層4上に担体層6が積層された構造を有していることが好ましい。
触媒8は、主としてNiから構成され、副成分としてRu、Ir及びPdのうちの少なくとも1種の貴金属を含有するものである。副成分である貴金属としては、Ru、Ir及びPdのうちの2種以上を組み合わせてもよい。酸素透過層1の還元を抑制する観点からは、貴金属として少なくともRuを含有することが好ましい。また、触媒8は、上記以外の貴金属(具体的には、Au、Ag、Rh、Os、Pt)を含むと、酸素透過層1の還元を促進してしまうおそれがあるため、これらの貴金属は含まないことが好ましい。
触媒8において、主成分であるNiは、触媒8全体の0.1〜90質量%、好ましくは1〜30質量%、更に好ましくは5〜15質量%程度含まれている。また、貴金属(Ru、Ir又はPd)は、Niに対して0.1〜100質量%含まれていると好ましく、1〜50質量%含まれているとより好ましい。Niに対する貴金属(Ru、Ir又はPd)の割合がこのような範囲であると、Niの高活性を良好に維持しながら十分に炭素析出を抑制することが特に容易となる。
また、貴金属(Ru、Ir又はPd)は、触媒8全体の0.01〜10質量%程度含まれていると好ましく、0.1〜5質量%含まれているとより好ましい。貴金属の含有量が0.01質量%未満であると、Niによる部分酸化改質反応の触媒効果が充分に促進されなくなるほか、酸素透過層1の還元が進行し易くなって酸素透過性が低下し易くなるといった不都合が生じるおそれがある。一方、10質量%を超える場合、高価な貴金属を多く含むため、不都合にコストが増大してしまう傾向にある。
触媒8を構成しているNiや貴金属(Ru、Ir又はPd)は、これらの金属ごとに別々に存在していることが好ましく、合金等を構成していないことが好ましい。また、これらの各金属は、金属単体で含まれていることが好ましいが、一部が金属塩等の化合物の状態で含まれていてもよい。さらに、これらの金属は、例えば、それぞれ粒子状の形態で担体に付着することができる。この場合、Niの粒子径は、5〜50nm程度であると好ましく、貴金属の粒子径は1〜10nm程度であるとより好ましい。なお、触媒8は、必ずしも図2に示すように担体層6の表面に付着していなくてもよく、多孔性を有する担体層6の孔内に付着していてもよく、また、支持層4の表面や孔内に付着していてもよい。
触媒層2の厚さは、酸素透過層1の0.1%〜1000倍程度であると好ましく、1%〜100倍程度であるとより好ましい。酸素透過層1に対して触媒層2が薄すぎると、この触媒層2による部分酸化改質反応の促進効果が十分に発揮されなくなるおそれがある。一方、酸素透過層1に比して厚すぎても、副反応が生じる割合が増え、部分酸化改質反応の選択性が低くなるおそれがある。なお、触媒層2は、金属等の微小な粒子からなる触媒8が支持層4や担体層6に付着したものであるから、この触媒層2全体の厚さは、支持層4と担体層6との合計厚さ(一方の層のみを有する場合は当該層のみの厚さ)と同じであると見なしてもよい。
また、上述の如く、触媒層2は、酸素透過層1の表面を被覆するように形成されたものであるが、この触媒層2は、酸素透過層1の全表面の1%以上を被覆していると好ましく、10%以上を被覆しているとより好ましく、ほぼ全領域を被覆していることが特に好ましい。触媒層2は、酸素透過層1のできるだけ多くの領域を被覆することで、これらの接触が密となり、高い酸素透過性が得られ易くなる傾向にある。
触媒層2においては、触媒8のほかに、希土類元素(Ce、La、Pr等)の化合物等が担体に更に付着していると好ましい。これらは、助触媒として機能するものであり、触媒による改質反応の促進効果を一層高めることができる。また、改質反応による炭素析出を良好に抑制することができる。助触媒として希土類元素の化合物を含む場合は、希土類元素/Niが、モル比で0.01〜10となると好ましく、0.1〜1となるとより好ましい。
なかでも、助触媒としてはセリウム酸化物(具体的にはCe)、プラセオジム酸化物(具体的にはPr)及びランタン酸化物(具体的にはLa)からなる群より選ばれる少なくとも1種の酸化物を含有していると好ましい。触媒8に加えてこれらの酸化物を更に含有することで、部分酸化改質反応の際の炭素析出を低減できるという効果も得られるようになる。特に、プラセオジム酸化物又はランタン酸化物は炭素析出を低減する効果に優れる傾向にある。
上記構成を有する酸素透過膜10は、例えば、支持層4の表面を担体層6で被覆した担体に、触媒8であるNi、並びに、Ru、Ir及びPdのうちの少なくとも1種を担持させて触媒層2を形成し、この触媒層2と酸素透過膜1とを積層することによって得ることができる。
このような酸素透過膜10の製造方法において、触媒8の主成分であるNiは、含浸法、スラリー法、スプレー法、塗布法、固相混合法等により支持層4や担体層6に担持することができる。なかでも、Niを溶液の状態で含浸させる含浸法は、均一な分散が可能であり、担持量の調整も容易であることから好ましい。Niの原料としては、例えば硝酸塩、塩酸塩、酢酸塩等が挙げられる。含浸法においては、これらのNiの塩を含む溶液を含浸させた後、例えばアンモニア蒸気により水酸化し、更に熱分解や水素還元を行うことによって高活性な金属Niとすることで、支持層4や担体層6にNiを担持することができる。
また、触媒8のうちの貴金属(Ru、Ir又はPd)は、Niと同様に含浸法によって支持層4や担体層6に担持させることが好ましい。具体的には、Ru、Ir又はPdの硝酸塩や塩酸塩を溶解して溶液とし、これを支持層4や担体層6に含浸させた後、例えばアンモニア蒸気により水酸化し、更に熱分解や水素還元を行うことによって、これらの貴金属の担持を行うことができる。
なお、触媒8の担持においては、Ni及び貴金属のどちらを先に担持させてもよいが、貴金属を先に担持することが好ましい。こうすると、貴金属が広く均一に分散した状態となるため、貴金属のNiに対する還元作用がより良好に生じるようになり、その結果、部分酸化還元反応が一層良好に促進されるようになる。また、触媒8に加えてセリウム酸化物、プラセオジム酸化物及びランタン酸化物等の助触媒を更に担持させる場合は、助触媒も触媒8と同様の方法で担持することができるが、この場合、助触媒の効果を良好に得るために、Niと同時に担持させることが好ましい。
好適な実施形態に係る水素発生装置100は、上述した構成の酸素透過膜10を有することで、以下に示すような特性を発揮し得るものとなる。すなわち、まず、酸素透過膜10は、主成分であるNiにRu、Ir及びPdのうちの少なくとも1種の貴金属を組み合わせた触媒8を有する触媒層2を有していることから、Niが貴金属によって高活性の状態を維持することができ、部分酸化改質反応を良好に生じさせることができる。この際、触媒8は、Niと特定の貴金属とを組み合わせたものであるため、酸素透過膜10における酸素透過層1が部分酸化改質反応に伴う還元雰囲気によって還元されるのを大幅に抑制することができる。そのため、酸素透過膜10は、酸素透過層1の還元による酸素透過性の経時的な低下が極めて小さいものとなる。
したがって、このような酸素透過膜10を有する水素発生装置100によれば、酸素透過層1による優れた酸素透過性と、触媒層2による優れた触媒効果とにより、高効率で水素製造が可能となるほか、長時間駆動させた場合であっても安定して水素を製造することも可能となる。
なお、本発明の水素発生装置や酸素透過膜は、必ずしも上述した実施形態の構成を有するものに限定されず、適宜変形が可能である。例えば、上述した実施形態では、水素分離部30としてプロトン伝導膜である水素分離膜32を用いた例を示したが、これに限定されず、水素を含む混合気から水素のみを分離できる装置等であれば特に制限無く適用できる。
また、本発明の酸素透過膜は、上述したような酸素透過層と触媒層とを最低限備える構成を有する限り、他の層を更に有していてもよい。ただし、酸素透過膜を透過した酸素を効率よく部分酸化改質反応に用いる観点からは、酸素透過層と触媒層とは接している必要がある。
さらに、本発明の酸素透過膜は、上記の部分酸化改質反応による水素製造に限らず、他の方法による水素製造や、水素製造以外の反応に用いるための酸素透過膜として用いてもよい。本発明の酸素透過膜は、いずれの用途であってもその優れた耐還元性によって、高い酸素透過性を有し、しかもこれを長期間維持できるという効果を奏することができる。なお、部分酸化改質反応以外の水素製造方法としては、水蒸気改質、炭酸ガス改質、またはこれらを組み合わせた複合改質反応等が挙げられる。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[触媒の作製:Alを触媒担体に用いた場合]
(触媒担体1の作製)
厚み1mmのセラミックファイバー(株式会社ITM製、ペーパー320、空隙率約80%)を550℃で空気中に焼成し、有機バインダーを除去して、マクロ多孔性を有する支持層を準備した。この支持層に、硝酸アルミニウム水溶液を含浸した後、アンモニア処理、乾燥、焼成を順次行うことで、メソ多孔性アルミナからなる(20重量%Al)担体層を形成した。こうして、支持層上に担体層をコートした触媒担体1を得た。
(調製例1)
上記触媒担体1に、塩化ルテニウム(III)水溶液を含浸し、これに続いてアンモニア処理、乾燥、水素を含む還元性気流での焼成を順次行って、0.6重量%のRuを担持させた。続いて、これに硝酸ニッケルと硝酸セリウムの混合水溶液を含浸し、更にアンモニア処理、乾燥、水素を含む還元性気流での焼成を順次行って、10重量%のNi、及び、5.6重量%のCeを更に担持させた。このようにして、調製例1の触媒(Ru−Ni−Ce/Alと表す)を得た。
(比較調製例1)
上記触媒担体1に、硝酸ニッケルと硝酸セリウムの混合水溶液を含浸し、これに続いてアンモニア処理、乾燥、水素を含む還元性気流での焼成を順次行って、10重量%のNi、及び、5.6重量%のCeが担持された比較調製例1の触媒(Ni−Ce/Alと表す)を得た。
(比較調製例2)
塩化ルテニウム水溶液に代えて、硝酸ロジウム(III)とヘキサクロロ白金(IV)酸の混合水溶液を用いたこと以外は、調製例1と同様にして、0.2重量%のRh、1.0重量%のPt、10重量%のNi、5.6重量%のCeが担持された比較調製例2の触媒(Rh−Pt−Ni−Ce/Alと表す)を得た。
[酸素透過膜の作製]
(実施例1、比較例1〜2)
CeO(85モル%)−Sm(15モル%)の酸素イオン伝導体と、MnFeの電子伝導体の混合物からなる酸素透過層(膜厚150μm)に、上述した調製例1、比較調製例1及び2の触媒を、これらの支持層が接するようにそれぞれ積層した後、ガラスシール材を用いてシール化した。これにより、酸素透過層上に、調製例1、比較調製例1及び2の触媒からなる触媒層をそれぞれ備える実施例1、比較例1及び2の酸素透過膜を得た。
(参考例1)
CeO(85モル%)−Sm(15モル%)の酸素イオン伝導体と、MnFeの電子伝導体の混合物からなる酸素透過膜を、そのまま参考例1の酸素透過膜とした。
[酸素透過速度の評価]
実施例1、比較例1及び2並びに参考例1の酸素透過膜による酸素透過速度の評価を以下のようにして行った。すなわち、まず、各酸素透過膜の触媒層側にCH(メタン)−Arの混合ガスを、酸素透過層側に空気をそれぞれ流通させた。なお、参考例1の酸素透過膜については、任意の一方の面側を触媒層側に、これと他方の面側を酸素透過層側にそれぞれ設定した。
それから、各酸素透過膜の触媒層側で、酸素透過膜によって空気から分離された酸素と、メタンとの部分酸化改質反応を生じさせ、水素を含む混合気を発生させた。酸素透過速度(jO、単位:μmol/sec/cm)は、得られた混合気中の組成分析から求めたメタンの転化率から算出した。部分酸化改質反応の温度条件は800℃〜1000℃の温度範囲内で変化させて行い、各条件での酸素透過速度をそれぞれ求めた。得られた結果を図3に示す。
図3は、各酸素透過膜を用いて得られた部分酸化改質反応の温度に対する酸素透過速度の変化を示すグラフである。図3中、L11が実施例1、L12が比較例1、L13が比較例2、L14が参考例1の酸素透過膜を用いた場合にそれぞれ該当する。
図3に示すように、Niに貴金属としてRuを組み合わせた触媒を含有する触媒層を有する実施例1の酸素透過膜によれば、貴金属を用いなかった場合(比較例1)及び貴金属としてRhを用いた場合(比較例2)に比して、高い酸素透過速度が得られることが判明した。
また、実施例1では、貴金属を用いなかった場合の比較例1と比べて全温度域でほぼ一様に酸素透過速度が向上しており、この結果から、Ruによって酸素透過膜の酸素透過性が高められていることが確認された。これに対し、Rhを用いた比較例2では、高温となるにつれて酸素透過速度が比較例1に近づき、1000℃では比較例1よりも低くなるという結果が得られた。このことから、Rhは、部分酸化改質反応を促進する一方、酸素透過膜の還元も促進してその酸素透過性を低下させてしまっていることが示唆される。なお、触媒層を有しない酸素透過膜(参考例1)では、酸素透過速度が極めて小さくなることが確認された。
[酸素透過膜の還元状態の評価]
部分酸化改質反応後の実施例1、比較例1及び比較例2の酸素透過膜の表面状態をそれぞれ観察した。図4は、実施例1の酸素透過膜の表面を示す写真であり、図5は、比較例1の酸素透過膜の表面を示す写真であり、図6は、比較例2の酸素透過膜の表面を示す写真である。全図において、「CH側」((a)の図)が触媒層側、「空気側」((b)の図)が酸素透過層側の表面をそれぞれ示している。
図4に示すように、実施例1の酸素透過膜は両面とも変色がなく、部分酸化改質反応による変化が殆ど見られないのに対し、図5及び6に示すように、比較例1及び2の酸素透過膜は、触媒層側(CH側)に変色がみられ、部分酸化改質反応によって還元が生じていることが確認された。
[触媒の作製:SiOを触媒担体に用いた場合]
(触媒担体2の作製)
厚み1mmのセラミックファイバー(株式会社ITM製、ペーパー320、空隙率約80%)を550℃で空気中に焼成し、有機バインダーを除去して、マクロ多孔性を有する支持層を準備した。この支持層に、コロイダルシリカ(30重量%SiO含有、触媒化成工業株式会社製)を含浸した後、アンモニア処理、乾燥、焼成を順次行うことで、メソ多孔性シリカからなる(20重量%SiO)担体層を形成した。こうして、支持層上に担体層をコートした触媒担体2を得た。
(調製例2)
上記触媒担体2に、塩化イリジウム(IV)水溶液を含浸し、これに続いてアンモニア処理、乾燥、水素を含む還元性気流での焼成を順次行って、1.1重量%のIrを担持させた。続いて、これに硝酸ニッケルと硝酸セリウムの混合水溶液を含浸し、更にアンモニア処理、乾燥、水素を含む還元性気流での焼成を順次行って、10重量%Ni、5.6重量%Ceを更に担持させた。このようにして、調製例2の触媒(Ir−Ni−Ce/SiOと表す)を得た。
(調製例3)
塩化イリジウム水溶液に代えて、塩化パラジウム(II)水溶液を用いたこと以外は、調製例2と同様にして、0.6重量%のPd、10重量%のNi、5.6重量%のCeを担持させた調製例3の触媒(Pd−Ni−Ce/SiOと表す)を得た。
(比較調製例3)
上記触媒担体2に、硝酸ニッケルと硝酸セリウムの混合水溶液を含浸し、これに続いてアンモニア処理、乾燥、水素を含む還元性気流での焼成を順次行って、10重量%のNi、5.6重量%のCeを担持させた。こうして、比較調製例3の触媒(Ni−Ce/SiOと表す)を得た。
(比較調製例4)
塩化イリジウム水溶液に代えて、ヘキサクロロ白金(IV)酸水溶液を用いたこと以外は、調製例2と同様にして、1.0重量%のPt、10重量%のNi、5.6重量%のCeを担持させた比較調製例5の触媒(Pt−Ni−Ce/SiOと表す)を得た。
[酸素透過膜の作製]
(実施例2〜3、比較例3〜4)
調製例2〜3及び比較調製例3〜4で得られた触媒をそれぞれ用い、上述した酸素透過膜の作製方法と同様にして、実施例2〜3及び比較例3〜4の酸素透過膜をそれぞれ作製した。実施例2〜3が調製例2〜3の触媒を用いた場合に、比較例3〜4が比較調製例3〜4の触媒を用いた場合にそれぞれ該当する。
[酸素透過速度の評価]
実施例2〜3及び比較例3〜4の酸素透過膜をそれぞれ用い、上述した酸素透過速度の評価方法と同様の方法により、これらの酸素透過速度(単位:μmol/cm/秒)を測定した。かかる測定は、部分酸化改質反応の温度を950℃とした条件で行った。得られた結果を表1に示す。
[炭素析出量の測定]
実施例2〜3及び比較例3〜4の酸素透過膜に対し、それぞれ「酸素透過速度の評価」と同じ条件で部分酸化改質反応を5時間行った後、反応後の各酸素透過膜を回収した。これらをそれぞれ10℃/分の昇温速度で800℃まで昇温させたときの重量減少を、熱重量分析計(MAC Science社製、TG2000S)を用いて測定した。そして、各酸素透過膜で得られた重量減少の値から、部分酸化改質反応による炭素析出量(重量%)を求めた。得られた結果を表1に示す。
表1より、Niに貴金属としてIr及びPdをそれぞれ加えた触媒を用いた実施例2及び3の酸素透過膜は、貴金属を加えなかった比較例3、Ptを加えた触媒を用いた比較例4の酸素透過膜と比べて、高い酸素透過速度が得られることが確認された。また、実施例2及び3の酸素透過膜は、比較例3及び4の酸素透過膜に比べて部分酸化改質反応による炭素析出が少ないことも判明した。
[触媒の作製:SiOを触媒担体に用いた場合]
(調製例4)
硝酸ニッケルと硝酸セリウムの混合水溶液に代えて、硝酸ニッケルと硝酸プラセオジムの混合水溶液を用いたこと以外は、上述した調製例2と同様にして、1.1重量%のIr、10重量%のNi、5.6重量%のPrを担持させた調製例4の触媒(Ir−Ni−Pr/SiOと表す)を得た。
(調製例5)
硝酸ニッケルと硝酸セリウムの混合水溶液に代えて、硝酸ニッケルと硝酸ランタンの混合水溶液を用いたこと以外は、調製例2と同様にして、1.1重量%のIr、10重量%のNi、5.6重量%のLaを担持させた調製例5の触媒(Ir−Ni−La/SiOと表す)を得た。
[酸素透過膜の作製]
(実施例4〜5)
調製例4〜5で得られた触媒をそれぞれ用い、上述した酸素透過膜の作製方法と同様にして、実施例4〜5の酸素透過膜をそれぞれ作製した。実施例4〜5が調製例4〜5の触媒を用いた場合に該当する。
[酸素透過速度の評価]
実施例2、4及び5の酸素透過膜をそれぞれ用い、上述した酸素透過速度の評価方法と同様の方法により、これらの酸素透過速度(単位:μmol/cm/秒)を測定した。かかる測定は、部分酸化改質反応の温度を種々に変化させて行った。得られた結果を表2及び図7に示す。表2の酸素透過速度の結果は、部分酸化改質反応の温度を950℃とした場合に得られた結果である。また図7は、各酸素透過膜を用いて得られた部分酸化改質反応の温度に対する酸素透過速度の変化を示すグラフである。図7中、L21が実施例2、L22が実施例4、L23が実施例5の酸素透過膜を用いた場合にそれぞれ該当する。
[炭素析出量の測定]
実施例2、4及び5の酸素透過膜に対し、それぞれ「酸素透過速度の評価」と同じ条件で部分酸化改質反応を5時間行った後、反応後の各酸素透過膜を回収した。これらをそれぞれ10℃/分の昇温速度で800℃まで昇温させたときの重量減少を、熱重量分析計(MAC Science社製、TG2000S)を用いて測定した。各酸素透過膜で得られた重量減少の値から、部分酸化改質反応による炭素析出量を求めた。この炭素析出は、全て燃料であるメタンに起因するものとみなし、得られた炭素析出量から、燃料として用いたメタンのうちの炭素に転化した量(単位:ppm)を算出した。得られた結果を表2に示す。
表2より、助触媒としてセリウム酸化物(Ce;調製例2)、プラセオジム酸化物(Pr;調製例4)及びランタン酸化物(La;調製例5)のいずれを用いた場合であっても優れた酸素透過速度が得られることが確認された。また、セリウム酸化物を用いた場合に比べて、プラセオジム酸化物又はランタン酸化物を用いた場合の方が、炭素析出を抑制できることが判明した。
[酸素透過膜の作製:酸素透過膜の膜厚と炭素析出との関係]
(所定の厚さを有する酸素透過層の調製)
CeO(85モル%)−Sm(15モル%)の酸素イオン伝導体と、MnFeの電子伝導体の混合物を調製した。この混合物を、有機バインダー及び有機溶媒中に分散させ、得られた分散液を用いて、テープキャスティング法により厚さ20〜30μmのグリーンシートを作製した。このグリーンシートを、所望の酸素透過膜の厚さが得られるように複数枚積層し、空気中でこれを焼成して有機バインダーや有機溶媒を除去した後、1000〜1600℃で更に焼結させた。これにより95〜225μmの範囲で厚さが異なる複数の酸素透過層を形成した。
(酸素透過膜の作製)
触媒として上記調製例2で得られたもの(Ir−Ni−Ce/SiO)を用い、また、酸素透過層として上記の厚さが異なる複数の酸素透過層をそれぞれ用い、上述の酸素透過膜の作製方法と同様にして、厚さが異なる酸素透過層をそれぞれ有する複数の酸素透過膜を作製した。
[炭素析出量の測定]
酸素透過層の厚さが異なる複数の酸素透過膜をそれぞれ用い、上述した「酸素透過速度の評価」と同様にして、反応温度950℃、反応時間5時間の条件で部分酸化改質反応を行った後、反応後の各酸素透過膜を回収した。これらをそれぞれ10℃/分の昇温速度で800℃まで昇温させたときの重量減少を、熱重量分析計(MAC Science社製、TG2000S)を用いて測定した。そして、各酸素透過膜で得られた重量減少の値から、部分酸化改質反応による炭素析出量(重量%)を求めた。得られた結果を図8に示す。
図8は、酸素透過層の厚さに対する炭素析出量の変化を示すグラフである。図8に示すように、140μmを超えると炭素析出量が大幅に多くなることが確認された。このことから、Ir−Ni−Ce/SiOを触媒層として有する酸素透過膜は、140μm以下の酸素透過層を有することで、炭素析出量を大幅に低減して酸素透過性の低下を抑止できることが判明した。
好適な実施形態に係る水素発生装置の構成を模式的に示す図である。 酸素透過膜10における触媒層2の表面付近の断面構成を模式的に示す図である。 実施例1、比較例1、比較例2又は参考例1の酸素透過膜を用いた場合の部分酸化改質反応の温度に対する酸素透過速度の変化を示すグラフである。 実施例1の酸素透過膜の表面を示す写真である。 比較例1の酸素透過膜の表面を示す写真である。 比較例2の酸素透過膜の表面を示す写真である。 実施例2、4又は5の酸素透過膜を用いて得られた部分酸化改質反応の温度に対する酸素透過速度の変化を示すグラフである。 酸素透過層の厚さに対する炭素析出量の変化を示すグラフである。
符号の説明
1…酸素透過層、2…触媒層、4…支持層、6…担体層、8…触媒、10…酸素透過膜、20…水素発生部、22…反応室、24…供給室、30…水素分離部、32…水素分離膜、36…混合気導入室、38…水素排出室、40…連結管、100…水素発生装置。

Claims (4)

  1. 酸素透過層と、前記酸素透過層に接して設けられた触媒層と、を備え、
    前記触媒層は、担体及びこの担体に付着した触媒から構成されており、前記触媒として、Ni、並びに、Ru、Ir及びPdのうちの少なくとも1種を含有する、酸素透過膜。
  2. 前記触媒層は、前記担体に付着したセリウム酸化物、プラセオジム酸化物及びランタン酸化物からなる群より選ばれる少なくとも1種の酸化物を更に含有する、請求項1記載の酸素透過膜。
  3. 前記担体は、シリカからなるものである、請求項1又は2記載の酸素透過膜。
  4. 酸素を含む気体が供給される供給室、炭化水素構造を有する燃料化合物を含む気体が供給される反応室、及び、前記供給室と前記反応室とを区画する酸素透過膜を備え、
    前記酸素透過膜は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の酸素透過膜であり、
    前記反応室は、前記酸素透過膜の前記触媒層側に位置しており、当該反応室において、前記燃料化合物と前記供給室から前記酸素透過膜を透過した酸素との反応により水素を含む気体を生じさせる、水素発生装置。
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