JP2008181181A - 温度制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】良好な過度特性を維持しつつ高速な目標温度応答速度を実現する。
【解決手段】水温制御処理を開始した時間t0において、温度TMPが、目標温度TGT+ΔTを超える温度であった場合には、開度制御信号CNTを、バルブ5の開度を全開とする値CNTmaxに制御する。そして、時間t0において、冷却水の温度が、目標温度TGT+ΔTまで低下したならば、開度制御信号CNTをPID演算で求められたCNTの値に制御さするPID制御を開始する。ここで、このPID制御の開始時には、PID演算の積分項Iの初期値を、最終的に温度TMPが目標温度TGTに安定した際にIが収束すると推定される値に設定する。
【選択図】図3
【解決手段】水温制御処理を開始した時間t0において、温度TMPが、目標温度TGT+ΔTを超える温度であった場合には、開度制御信号CNTを、バルブ5の開度を全開とする値CNTmaxに制御する。そして、時間t0において、冷却水の温度が、目標温度TGT+ΔTまで低下したならば、開度制御信号CNTをPID演算で求められたCNTの値に制御さするPID制御を開始する。ここで、このPID制御の開始時には、PID演算の積分項Iの初期値を、最終的に温度TMPが目標温度TGTに安定した際にIが収束すると推定される値に設定する。
【選択図】図3
Description
本発明は、温度制御を行う技術に関するものである。
温度制御を行う技術としては、エンジンダイナモによって試験されるエンジンを冷却する冷却水の供給バルブの開度を、当該冷却水の温度に基づいて、当該冷却水温度が目標温度となるようにPID制御によって温度制御する技術が知られている(たとえば、特許文献1)。
特開平09-145550号公報
PID制御による温度制御によれば、温度が目標温度に安定するまで速度である目標温度応答速度の最大値は、所望の過度特性による制限を受けることになる。すなわち、オーバーシュート量などを小さく抑えつつ実現できる応答速度には自ずと限界がある。
そこで、本発明は、良好な過度特性を維持しつつ、より高速な目標温度応答速度で温度制御を行うことのできる温度制御装置を提供することを課題とする。
そこで、本発明は、良好な過度特性を維持しつつ、より高速な目標温度応答速度で温度制御を行うことのできる温度制御装置を提供することを課題とする。
前記課題達成のために、本発明は、仕事を行う制御対象装置の温度を目標温度に制御する温度制御装置に、前記制御対象装置の温度を検出する温度検出手段と、
前記制御対象装置が行っている仕事の仕事率に関わる前記制御対象装置の状態を検出する状態検出手段と、前記目標温度と前記温度検出手段が検出した温度との偏差の絶対値が、所定のしきい値以上である場合に、前記制御対象装置の温度を前記目標温度に近づける方向についての最大の制御量で、前記制御対象装置の温度を制御する第1温度制御部と、前記目標温度と前記温度検出手段が検出した温度との偏差の絶対値が、前記しきい値未満である場合に、前記温度検出手段が検出した目標温度と測定温度との偏差と、前記偏差の積分値と、前記偏差の微分値とに応じた制御量で、前記制御対象装置の温度を制御するPID制御を行うPID制御部とを備え、前記PID制御部において、前記目標温度と前記温度検出手段が検出した温度との偏差の絶対値が、前記しきい値未満となったときに、前記状態検出手段が検出している状態と前記目標温度との組み合わせにおいて、前記PID制御を行った場合に、前記制御対象装置の温度が目標温度に一致する温度に安定したときに前記積分値が収束すると推定される値を、前記積分値の初期値に設定して、前記PID制御を開始するようにしたものである。
前記制御対象装置が行っている仕事の仕事率に関わる前記制御対象装置の状態を検出する状態検出手段と、前記目標温度と前記温度検出手段が検出した温度との偏差の絶対値が、所定のしきい値以上である場合に、前記制御対象装置の温度を前記目標温度に近づける方向についての最大の制御量で、前記制御対象装置の温度を制御する第1温度制御部と、前記目標温度と前記温度検出手段が検出した温度との偏差の絶対値が、前記しきい値未満である場合に、前記温度検出手段が検出した目標温度と測定温度との偏差と、前記偏差の積分値と、前記偏差の微分値とに応じた制御量で、前記制御対象装置の温度を制御するPID制御を行うPID制御部とを備え、前記PID制御部において、前記目標温度と前記温度検出手段が検出した温度との偏差の絶対値が、前記しきい値未満となったときに、前記状態検出手段が検出している状態と前記目標温度との組み合わせにおいて、前記PID制御を行った場合に、前記制御対象装置の温度が目標温度に一致する温度に安定したときに前記積分値が収束すると推定される値を、前記積分値の初期値に設定して、前記PID制御を開始するようにしたものである。
このような温度制御装置によれば、制御対象装置の温度が目標温度との偏差の絶対値が所定のしきい値未満となるまでは、前記制御対象装置の温度を前記目標温度に近づける方向についての最大の制御量で、前記制御対象装置の温度が制御されるので、制御対象装置の温度は目標温度に、可及的速やかに接近する。一方、制御対象装置の温度が目標温度との偏差の絶対値がしきい値未満まで到達した後は、PID制御によって、制御対象装置の温度が目標温度となるように制御されるが、このPID制御の開始時に、PID制御に用いる積分値が、前記状態検出手段が検出している状態と前記目標温度との組み合わせにおいて、前記PID制御を行った場合に、前記制御対象装置の温度が目標温度に一致する温度に安定したときに前記積分値が収束すると推定される値に設定されるので、制御対象装置の温度を、良好な過度特性をもって、速やかに目標温度に収束させることができるようになる。すなわち、制御装置の単体で見た場合の発熱量/吸熱量は、その仕事率に依存すると考えられるので、制御装置の仕事率と目標温度に対して、前記制御対象装置の温度が目標温度に一致する温度に安定したときに前記積分値が収束する値は、一定の精度をもって、たとえば、予め行った実験結果などより推定することができる。そして、PID制御の開始時に、PID制御に用いる積分値をこのような推定値を設定するフィードフォワード制御を行うことにより、制御対象装置の温度は、良好な過度特性をもって、速やかに目標温度に収束するようになる。
ここで、このような温度制御装置は、より具体的には、前記制御対象装置の各状態と各温度との各組み合わせに対応する参照値が予め登録されたマップを設け、前記PID制御部において、前記目標温度と前記温度検出手段が検出した温度との偏差の絶対値が、前記しきい値未満となったときに、前記状態検出手段が検出している状態と前記目標温度に一致する温度との組み合わせに対応して前記マップに登録されている参照値を、前記制御対象装置の温度が目標温度に一致する温度に安定したときに前記積分値が収束すると推定される値として前記積分値の初期値に設定するように構成してもよい。ここで、前記マップに登録される参照値は、たとえば、前記制御対象装置の状態を、当該参照値に対応する組み合わせに含まれる前記制御対象装置の状態に制御しつつ、当該参照値に対応する組み合わせに含まれる温度を目標温度として、前記PID制御を行って求めた、前記制御対象装置の温度が目標温度に一致する温度に安定したときに前記積分値が収束した値とする。
なお、このような温度制御装置は、たとえば、液冷されるエンジンの温度を目標温度に制御する温度制御装置として適用することができる。すなわち、この場合には、温度制御装置を、前記液冷に用いる冷却液の温度を検出する温度検出手段と、前記冷却液の前記エンジンへ供給される液量を調整するバルブと、前記エンジンの回転数と発生トルクとを検出する状態検出手段と、前記目標温度と前記温度検出手段が検出した温度との偏差の絶対値が、所定のしきい値以上である場合に、前記目標温度が前記温度検出手段が検出した温度より小さいときには前記バルブの開度を最大値に制御し、前記目標温度が前記温度検出手段が検出した温度より大きいときには前記バルブの開度を最小値に制御する第1温度制御部と、前記目標温度と前記温度検出手段が検出した温度との偏差の絶対値が、前記しきい値未満である場合に、前記温度検出手段が検出した目標温度と測定温度との偏差と、前記偏差の積分値と、前記偏差の微分値とに応じた制御量で、前記バルブの開度を制御するPID制御を行うPID制御部とより構成し、前記PID制御部において、前記目標温度と前記温度検出手段が検出した温度との偏差の絶対値が、前記しきい値未満となったときに、前記状態検出手段が検出している回転数と発生トルクと前記目標温度との組み合わせにおいて、前記PID制御を行った場合に、前記冷却液の温度が前記目標温度に一致する温度に安定したときに前記積分値が収束すると推定される値を、前記積分値の初期値に設定して、前記PID制御を開始するようにすればよい。
また、前記マップを用いる場合には、前記エンジンの各回転数と各発生トルクと各温度との各組み合わせに対応する参照値が予め登録されたマップを設け、前記PID制御部において、前記目標温度と前記温度検出手段が検出した温度との偏差の絶対値が前記しきい値未満となったときに、前記状態検出手段が検出している前記回転数と前記状態検出手段が検出している前記発生トルクと前記目標温度に一致する温度との組み合わせに対応して前記マップに登録されている参照値を、前記冷却液の温度が目標温度に一致する温度に安定したときに前記積分値が収束すると推定される値として前記積分値の初期値に設定するようにする。ただし、前記マップに登録される参照値は、前記エンジンの回転数と発生トルクとを、当該参照値に対応する組み合わせに含まれる回転数と発生トルクに一致する回転数と発生トルクに制御しつつ、当該参照値に対応する組み合わせに含まれる温度を目標温度として、前記PID制御を行って求めた、前記冷却液の温度が目標温度に一致する温度に安定したときに前記積分値が収束したとする。
以上のように、本発明によれば、良好な過度特性を維持しつつ、より高速な目標温度応答速度で温度制御を行うことができる。
以下、本発明の実施形態を、エンジン試験時におけるエンジンの冷却水の温度制御への適用を例にとり説明する。
図1に、本実施形態に係るエンジン試験システムの構成を示す。
図示するように、エンジン試験システムは、試験対象のエンジン1、エンジン1の出力軸にトルクTQを作用させるダイナモメータ2、エンジン1の回転数REVを検出する回転センサ3、エンジン1に冷却水を供給する冷却装置4、エンジン1に供給される冷却水の水量を調整する、開度制御信号CNTによって開度が制御されるバルブ5、冷却水の温度TMPを検出する温度センサ6、温度制御装置7、エンジン1とダイナモメータ2の運転を制御する運転制御装置(図示を省略)を備えている。
図1に、本実施形態に係るエンジン試験システムの構成を示す。
図示するように、エンジン試験システムは、試験対象のエンジン1、エンジン1の出力軸にトルクTQを作用させるダイナモメータ2、エンジン1の回転数REVを検出する回転センサ3、エンジン1に冷却水を供給する冷却装置4、エンジン1に供給される冷却水の水量を調整する、開度制御信号CNTによって開度が制御されるバルブ5、冷却水の温度TMPを検出する温度センサ6、温度制御装置7、エンジン1とダイナモメータ2の運転を制御する運転制御装置(図示を省略)を備えている。
また、温度制御装置7は、水温制御部71と、複数のIマップ72と、操作部73とを備えている。
次に、図2に温度制御装置7が備えるIマップ72の内容を示す。
図示するように、温度制御装置7は、目標温度TGTの複数の値毎に対応して設けられたIマップ72を備えている。また、各Iマップ72には、回転数REVとトルクTQとの各組み合わせに対応する参照値が予め登録されている。
ここで、目標温度TGT=TGTiに対応するIマップ72の、回転数REV=REViとトルクTQ=TQiとの各組み合わせに対応する参照値は次のように求められる。
すなわち、エンジン1とダイナモメータ2とを、エンジン1が回転数がREViで、ダイナモメータ2がエンジン1の出力軸に作用させているトルクすなわちエンジン1の出力トルクがTQiである状態で稼働するように運転させながら、目標温度TGT=TGTiとして、下記式(1)で示すPID制御で開度制御信号CNTを操作して温度制御を行う。ただし、Kp、TI、TDは予め固定的に定めたパラメータである。
次に、図2に温度制御装置7が備えるIマップ72の内容を示す。
図示するように、温度制御装置7は、目標温度TGTの複数の値毎に対応して設けられたIマップ72を備えている。また、各Iマップ72には、回転数REVとトルクTQとの各組み合わせに対応する参照値が予め登録されている。
ここで、目標温度TGT=TGTiに対応するIマップ72の、回転数REV=REViとトルクTQ=TQiとの各組み合わせに対応する参照値は次のように求められる。
すなわち、エンジン1とダイナモメータ2とを、エンジン1が回転数がREViで、ダイナモメータ2がエンジン1の出力軸に作用させているトルクすなわちエンジン1の出力トルクがTQiである状態で稼働するように運転させながら、目標温度TGT=TGTiとして、下記式(1)で示すPID制御で開度制御信号CNTを操作して温度制御を行う。ただし、Kp、TI、TDは予め固定的に定めたパラメータである。
そして、このPID制御によって、温度センサ6で検出した温度TMPが目標温度TGTに安定したときのIの値を、目標温度TGT=TGTiに対応するIマップ72の、回転数REV=REViとトルクTQ=TQiとの各組み合わせに対応する参照値とする。すなわち、PID制御によって、図3aに示すように、t0からPID制御を開始した後、温度TMPが時間tの経過と共に図示するように推移し、teの時点で、目標温度TGTに安定したならば、PID制御に用いられているその時点におけるIの値を取得する。そして、取得したIの値を、回転数REV=REViとトルクTQ=TQiとの組み合わせに対応する参照値として、目標温度TGT=TGTiに対応するIマップ72に登録する。
そして、このような構成において、エンジン1の実際の試験実行時には、温度制御装置7の水温制御部71は、以上のように予め用意されたIマップ72を用いながら、操作部73を介してオペレータから指令された目標温度TGTと、回転センサ3が検出したエンジン1の回転数REVと、エンジン1の出力トルクTQと、温度センサ6が検出した冷却水の温度TMPに応じて、バルブ5の開度を開度制御信号CNTによって制御することにより、エンジン1の温度制御を行う。
図4に、このような温度制御のために水温制御部71が行う水温制御処理の手順を示す。ここで、この水温制御処理は、エンジン1の実際の試験実行時に起動され、その処理を実行する。
さて、図示するように、この処理では、まず、操作部73を介してオペレータから指令されている目標温度TGTを取得する(ステップ402)。そして、温度センサ6から温度TPを取得し(ステップ404)。温度TMPが、目標温度TGT±ΔTの範囲内にあるかどうかを調べる(ステップ406)。ΔTは予め定めた温度であり、たとえば、3度である。
さて、図示するように、この処理では、まず、操作部73を介してオペレータから指令されている目標温度TGTを取得する(ステップ402)。そして、温度センサ6から温度TPを取得し(ステップ404)。温度TMPが、目標温度TGT±ΔTの範囲内にあるかどうかを調べる(ステップ406)。ΔTは予め定めた温度であり、たとえば、3度である。
そして、温度TMPが目標温度TGT±ΔTの範囲内にあれば、ステップ416に進み、温度TMPが目標温度TGT±ΔTの範囲内になければ、温度TMPが目標温度TGTよりも大きいかどうかを調べる(ステップ408)。
次に、温度TMPが目標温度TGTよりも大きければ、温度TMPが目標温度TGTにΔt加えた温度を超えているので、開度制御信号CNTをバルブ5の開度を全開とする値CNTmaxに制御し(ステップ426)、冷却水の温度を可及的速やかに低下させる。一方、温度TMPが目標温度TGTよりも大きくなければ、温度TMPが目標温度TGTからΔtを減じた温度未満であるので、開度制御信号CNTをバルブ5の開度を全閉とする値CNTminに制御(ステップ412)、冷却水の温度を可及的速やかに上昇させる。
次に、温度TMPが目標温度TGTよりも大きければ、温度TMPが目標温度TGTにΔt加えた温度を超えているので、開度制御信号CNTをバルブ5の開度を全開とする値CNTmaxに制御し(ステップ426)、冷却水の温度を可及的速やかに低下させる。一方、温度TMPが目標温度TGTよりも大きくなければ、温度TMPが目標温度TGTからΔtを減じた温度未満であるので、開度制御信号CNTをバルブ5の開度を全閉とする値CNTminに制御(ステップ412)、冷却水の温度を可及的速やかに上昇させる。
そして、温度センサ6から温度TMPを取得しながら、温度TMPが目標温度TGT±ΔTの範囲内となるのを待って(ステップ414)、ステップ416に進む。
そして、以上のようにして、温度TMPが目標温度TGT±ΔTの範囲内となったときに実行されるステップ416に進んだならば、回転センサ3から回転数REVを取得すると共にダイナモメータ2からトルクTQを取得する(ステップ416)。そして、目標温度TGTに対応するIマップ72に、取得した回転数REVとトルクTQの組み合わせに対して登録されている参照値を取得し、Iの初期値として設定する(ステップ418)。
そして、以上のようにして、温度TMPが目標温度TGT±ΔTの範囲内となったときに実行されるステップ416に進んだならば、回転センサ3から回転数REVを取得すると共にダイナモメータ2からトルクTQを取得する(ステップ416)。そして、目標温度TGTに対応するIマップ72に、取得した回転数REVとトルクTQの組み合わせに対して登録されている参照値を取得し、Iの初期値として設定する(ステップ418)。
そして、以降は、温度センサ6から温度TMPを取得し(ステップ420)、前掲した式1に従って開度制御値CNTを算出するPID演算を行い(ステップ422)、PID演算結果に従って開度制御信号CNTを調整する(ステップ424)処理を繰り返すPID制御を行う。
ここで、ステップ422における第1回目のPID演算において、Iの算出は、初期値として設定されたIに今回取得した温度TMPを用いて求まる、(1/TI)×(TMP-TGT)を加えることにより算出される。そして、第2回目以降のPID演算おけるIの算出は、前回算出したIに今回取得した温度TMPを用いて求まる、(1/TI)×(TMP-TGT)を加えることにより算出される。
ここで、ステップ422における第1回目のPID演算において、Iの算出は、初期値として設定されたIに今回取得した温度TMPを用いて求まる、(1/TI)×(TMP-TGT)を加えることにより算出される。そして、第2回目以降のPID演算おけるIの算出は、前回算出したIに今回取得した温度TMPを用いて求まる、(1/TI)×(TMP-TGT)を加えることにより算出される。
以上、水温制御処理について説明した。
このような水温制御処理によれば、たとえば、図3bに示すように、水温制御処理を開始した時間t0において、温度TMPが、目標温度TGT+ΔTを超える温度であった場合には、開度制御信号CNTが、バルブ5の開度を全開とする値CNTmaxに制御される。そして、時間t1において、冷却水の温度が、目標温度TGT+ΔTまで低下すると、開度制御信号CNTがPID演算で求められたCNTの値に制御されるPID制御が開始され、時間teにおいて、温度TMPが目標温度TGTに到達し収束する。
このような水温制御処理によれば、たとえば、図3bに示すように、水温制御処理を開始した時間t0において、温度TMPが、目標温度TGT+ΔTを超える温度であった場合には、開度制御信号CNTが、バルブ5の開度を全開とする値CNTmaxに制御される。そして、時間t1において、冷却水の温度が、目標温度TGT+ΔTまで低下すると、開度制御信号CNTがPID演算で求められたCNTの値に制御されるPID制御が開始され、時間teにおいて、温度TMPが目標温度TGTに到達し収束する。
ここで、このように、温度TMPが目標温度TGT+ΔTに達するまでは、バルブ5の開度が全開とされて冷却が行われるので、温度TMPは目標温度TGT+ΔTまで、可及的速やかに低下する。一方、温度TMPが目標温度TGT+ΔTに達した後は、PID制御によって、温度TMPが目標温度TGTとなるように制御されるが、このPID制御の開始時に、式(1)で示したPID演算のIの初期値が、Iマップ72より求めた、最終的に温度TMPが目標温度TGTに安定した際にIが収束すると推定される値に設定されるので、温度TMPを、良好な過度特性をもって、速やかに目標温度TGTに収束することになる。
ところで、以上の実施形態は、エンジン試験システムの適用を例にとり説明したが、本実施形態で示した温度制御の技術は、仕事を行う任意の装置の温度制御に同様に適用することができる。すなわち、この場合には、Iマップ72に、装置の発熱に関わる、仕事率などの装置の各種状態の組み合わせ毎に参照値を登録したIマップ72を用いて、図4に示した水温制御処理と同様の処理によって、当該装置の温度に応じて、当該装置の冷却を行う冷却システムの出力を制御すればよい。
1…エンジン、2…ダイナモメータ、3…回転センサ、4…冷却装置、5…バルブ、6…温度センサ、7…温度制御装置、71…水温制御部、72…Iマップ、73…操作部。
Claims (5)
- 仕事を行う制御対象装置の温度を目標温度に制御する温度制御装置であって、
前記制御対象装置の温度を検出する温度検出手段と、
前記制御対象装置が行っている仕事の仕事率に関わる前記制御対象装置の状態を検出する状態検出手段と、
前記目標温度と前記温度検出手段が検出した温度との偏差の絶対値が、所定のしきい値以上である場合に、前記制御対象装置の温度を前記目標温度に近づける方向についての最大の制御量で、前記制御対象装置の温度を制御する第1温度制御部と、
前記目標温度と前記温度検出手段が検出した温度との偏差の絶対値が、前記しきい値未満である場合に、前記温度検出手段が検出した目標温度と測定温度との偏差と、前記偏差の積分値と、前記偏差の微分値とに応じた制御量で、前記制御対象装置の温度を制御するPID制御を行うPID制御部とを有し、
前記PID制御部は、前記目標温度と前記温度検出手段が検出した温度との偏差の絶対値が、前記しきい値未満となったときに、前記状態検出手段が検出している状態と前記目標温度との組み合わせにおいて、前記PID制御を行った場合に、前記制御対象装置の温度が目標温度に一致する温度に安定したときに前記積分値が収束すると推定される値を、前記積分値の初期値に設定して、前記PID制御を開始することを特徴とする温度制御装置。
- 請求項1記載の温度制御装置であって、
前記制御対象装置の各状態と各温度との各組み合わせに対応する参照値が予め登録されたマップを有し、
前記PID制御部は、前記目標温度と前記温度検出手段が検出した温度との偏差の絶対値が、前記しきい値未満となったときに、前記状態検出手段が検出している状態と前記目標温度に一致する温度との組み合わせに対応して前記マップに登録されている参照値を、前記制御対象装置の温度が目標温度に一致する温度に安定したときに前記積分値が収束すると推定される値として前記積分値の初期値に設定し、
前記マップに登録される参照値は、前記制御対象装置の状態を、当該参照値に対応する組み合わせに含まれる前記制御対象装置の状態に制御しつつ、当該参照値に対応する組み合わせに含まれる温度を目標温度として、前記PID制御を行って求めた、前記制御対象装置の温度が目標温度に一致する温度に安定したときに前記積分値が収束した値であることを特徴とする温度制御装置。
- 液冷されるエンジンの温度を目標温度に制御する温度制御装置であって、
前記液冷に用いる冷却液の温度を検出する温度検出手段と、
前記冷却液の前記エンジンへ供給される液量を調整するバルブと、
前記エンジンの回転数と発生トルクとを検出する状態検出手段と、
前記目標温度と前記温度検出手段が検出した温度との偏差の絶対値が、所定のしきい値以上である場合に、前記目標温度が前記温度検出手段が検出した温度より小さいときには前記バルブの開度を最大値に制御し、前記目標温度が前記温度検出手段が検出した温度より大きいときには前記バルブの開度を最小値に制御する第1温度制御部と、
前記目標温度と前記温度検出手段が検出した温度との偏差の絶対値が、前記しきい値未満である場合に、前記温度検出手段が検出した目標温度と測定温度との偏差と、前記偏差の積分値と、前記偏差の微分値とに応じた制御量で、前記バルブの開度を制御するPID制御を行うPID制御部とを有し、
前記PID制御部は、前記目標温度と前記温度検出手段が検出した温度との偏差の絶対値が、前記しきい値未満となったときに、前記状態検出手段が検出している回転数と発生トルクと前記目標温度との組み合わせにおいて、前記PID制御を行った場合に、前記冷却液の温度が前記目標温度に一致する温度に安定したときに前記積分値が収束すると推定される値を、前記積分値の初期値に設定して、前記PID制御を開始することを特徴とする温度制御装置。
- 請求項3記載の温度制御装置であって、
前記エンジンの各回転数と各発生トルクと各温度との各組み合わせに対応する参照値が予め登録されたマップを有し、
前記PID制御部は、前記目標温度と前記温度検出手段が検出した温度との偏差の絶対値が前記しきい値未満となったときに、前記状態検出手段が検出している前記回転数と前記状態検出手段が検出している前記発生トルクと前記目標温度に一致する温度との組み合わせに対応して前記マップに登録されている参照値を、前記冷却液の温度が目標温度に一致する温度に安定したときに前記積分値が収束すると推定される値として前記積分値の初期値に設定し、
前記マップに登録される参照値は、前記エンジンの回転数と発生トルクとを、当該参照値に対応する組み合わせに含まれる回転数と発生トルクに一致する回転数と発生トルクに制御しつつ、当該参照値に対応する組み合わせに含まれる温度を目標温度として、前記PID制御を行って求めた、前記冷却液の温度が目標温度に一致する温度に安定したときに前記積分値が収束した値であることを特徴とする温度制御装置。
- 仕事を行う制御対象装置の温度を目標温度に制御する温度制御方法であって、
前記制御対象装置の温度を検出する温度検出ステップと、
前記制御対象装置が行っている仕事の仕事率に関わる前記制御対象装置の状態を検出する状態検出ステップと、
前記目標温度と前記検出した温度との偏差の絶対値が、所定のしきい値以上である場合に、前記制御対象装置の温度を前記目標温度に近づける方向についての最大の制御量で、前記制御対象装置の温度を制御する第1温度制御ステップと、
前記目標温度と前記温度検出手段が検出した温度との偏差の絶対値が、前記しきい値未満である場合に、前記検出した目標温度と測定温度との偏差と、前記偏差の積分値と、前記偏差の微分値とに応じた制御量で、前記制御対象装置の温度を制御するPID制御を行うPID制御ステップとを有し、
前記PID制御ステップにおいて、前記目標温度と前記検出した温度との偏差の絶対値が、前記しきい値未満となったときに、前記検出している状態と前記目標温度との組み合わせにおいて、前記PID制御を行った場合に、前記制御対象装置の温度が目標温度に一致する温度に安定したときに前記積分値が収束すると推定される値を、前記積分値の初期値に設定して、前記PID制御を開始することを特徴とする温度制御方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2007012363A JP2008181181A (ja) | 2007-01-23 | 2007-01-23 | 温度制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2007012363A JP2008181181A (ja) | 2007-01-23 | 2007-01-23 | 温度制御装置 |
Publications (1)
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|---|---|
| JP2008181181A true JP2008181181A (ja) | 2008-08-07 |
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ID=39725062
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2007012363A Pending JP2008181181A (ja) | 2007-01-23 | 2007-01-23 | 温度制御装置 |
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| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2008181181A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR101575524B1 (ko) | 2014-09-02 | 2015-12-07 | 현대자동차주식회사 | 다차원 게인 맵을 이용한 pid 목표값 추종 안정화 방법 및 pid 제어기 |
-
2007
- 2007-01-23 JP JP2007012363A patent/JP2008181181A/ja active Pending
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