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JP2008171804A - 有機発光装置及びその製造方法 - Google Patents

有機発光装置及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】液状の吸湿部材の長所を損なうことなく、つまり非発光領域を狭くすることにより、同様のパネル面積の有機発光装置においては発光領域の面積を広げ、且つ安定した素子特性を得ることのできる有機発光装置、及びその製造方法を提供する。
【解決手段】有機発光装置は、駆動回路が形成されている辺と形成されていない辺とを有し、吸湿部材の塗布の開始点及び終了点が、いずれも駆動回路が形成されている辺に位置している。
【選択図】図1

Description

本発明は、陽極及び陰極からなる一対の電極間に配置された有機化合物層を有する有機発光素子を有する有機発光装置及びその製造方法に関する。
一般に、一対の電極間に配置された有機化合物層を有する有機発光素子(以下、素子と省略する場合がある。)において、水が素子内部に浸入することで、素子が発光しなくなることが知られている。そのため、素子の寿命をより長くするために、水を吸着する吸湿部材を素子内に形成し、素子の劣化を抑制している。
吸湿部材の形成方法として、シート状の吸湿部材を封止基板に貼る方法、又は高粘度の液状の吸湿部材を封止基板に塗布する方法などがある。
シート状の吸湿部材は、封止基板に貼るだけでよく作製が容易であるという長所がある。しかし、シートの形状が最も狭い幅であっても1mm程度であるため、1mmより狭いスペースに吸湿部材を配置することができない。よって非発光領域が広くなってしまう。大きさの同じ2枚の基板に、シート状の吸湿部材を用いて作製した有機発光装置と、シート状の吸湿部材を用いずに作製した有機発光装置の発光領域の面積を比較する。シート状の吸湿部材を用いた有機発光装置は発光領域の面積が狭くなってしまうという短所がある。
一方で、液状の吸湿部材を塗布する方法は、ディスペンサ(描画塗布装置)を用い、1mm以下の狭いスペースにも吸湿部材を形成でき、非発光領域を狭くすることができる。大きさの同じ2枚の基板に、液状の吸湿部材を用いて作製した有機発光装置と、液状の吸湿部材を用いずにシート状の吸湿部材を用いて作製した有機発光装置の発光領域の面積を比較する。液状の吸湿部材を用いた有機発光装置は発光領域の面積を広くできるという長所がある。しかし、液状の吸湿部材は形状が一定でないため、ディスペンサの吐出条件等、吸湿部材の形成方法の調整に時間が必要であるという短所がある。
また、吸湿部材の塗布において、形状の制御が困難であるのは塗布開始、若しくは塗布終了時の吸湿部材の形状が変化する段階であり、吸湿部材の始点及び終点は吐出時の形状が不安定である。そのため、狭いスペースに形成が可能であるという塗布型の吸湿部材の長所を損なう恐れがある。そこで、塗布開始、終了時の吸湿部材の形状をより安定させるために、ディスペンサの制御方法が提案されている(特許文献1を参照)。
これは、図7に示す吸湿部材の塗布方法の提案である。
先ず、図7(A)に示すように、封止基板100上において、ディスペンサ101の上端部から封止基板100に向かって、窒素ガスの圧力103を印加する。圧力103により、ディスペンサ101の内部に充填されている高粘度の液状の吸湿部材102をディスペンサ101のニードルの先端部から、封止基板100に向けて吐出し、右方向にディスペンサ101を移動させる。
次に、図7(B)に示すように、ディスペンサ101をさらに右に移動させ、且つディスペンサ101に印加していた圧力103を除く。この時、吸湿部材102の吐出は停止する。
その状態で、図7(C)に示すように、さらにディスペンサ101を右に移動させる。ディスペンサ101から吸湿部材102は新たに吐出されないので、封止基板100側に塗布される吸湿部材102は、ディスペンサ101の移動に伴い、引きずられるように細い形状で、塗布される。この方法により、吸湿部材の形成終了時の不安定な形状を制御している。
また、特許文献2に記載の有機電界発光パネルは、封止基板のたわみによって封止基板に形成されたデシカントが対向するEL基板に形成されたEL素子と接しないようにすることを課題とした発明である。そして、明細書には、EL基板の周辺部に近い領域にのみデシカントを形成し、周辺部から遠い領域に形成しない例が記載されている。その際、表示領域の周辺には、ドライバ回路や、外部との接続部が形成される旨が示されている(特許文献2の図1(A))。
特許第3692534号公報 特開2004−6286号公報
一般に、吸湿部材は量が多いほど、吸湿量が増加する。そこで素子の寿命を伸ばすために、より多くの吸湿部材を封止基板に形成するのが効果的である。加えて、狭いスペースにより多くの吸湿部材を形成する、言い換えれば吸湿部材の厚みを増加させるために、吸湿部材の粘度をより高くすることがある。しかし、高粘度になると塗布開始の際に吸湿部材の形状が安定せずに幅が広くなってしまうことがある。また、塗布終了の際、ディスペンサが封止基板から離れる際に、吸湿部材が糸を引くように変形してしまったり、形状が安定せずに幅が広くなってしまうことがある。このように幅が広くなった吸湿部材や変形した吸湿部材が、有機発光素子に接触すると表示不良、接着剤(シール部)に接触すると封止不良等が生じ、素子特性へ悪影響がある。
そのため、吸湿部材の幅が広くなったり、変形した場合においても、発光部やシール部に接触しないように、広いスペースに吸湿部材を塗布する必要がある。これでは、狭いスペースに吸湿部材を形成でき、非発光領域を狭くできる、という液状の吸湿部材の長所が損なわれてしまう。
そこで本発明は、液状の吸湿部材の長所を損なうことなく、つまり非発光領域を狭くすることにより、同様のパネル面積の有機発光装置においては発光領域の面積を広げ、且つ安定した素子特性を得ることのできる有機発光装置及びその製造方法を提供する。
上記背景技術の課題を解決するための手段として、本発明に係る有機発光装置は、
基板と、
前記基板の上に形成されており、基板側から順に第一電極と有機化合物層と第二電極とを有する有機発光素子と、
前記基板の上の前記有機発光素子が形成されている領域の外側であって前記基板の少なくとも1辺に形成されており、前記有機発光素子の発光を制御する駆動回路と、
前記有機発光素子を前記基板との間に封止する封止基板と、
前記封止基板の外周部に線状に塗布されている吸湿部材と、を有する有機発光装置において、
前記有機発光装置は前記駆動回路が形成されている辺と形成されていない辺とを有し、
前記吸湿部材の塗布の開始点及び終了点が、いずれも前記駆動回路が形成されている辺に位置していることを特徴とする。
また、本発明に係る有機発光装置の製造方法は、
基板と、前記基板の上に形成されている有機発光素子及び駆動回路と、前記有機発光素子を前記基板との間に封止する封止基板と、前記封止基板に形成されている吸湿部材と、を有する有機発光装置の製造方法であって、
基板の上に、順に第一電極と有機化合物層と第二電極とを形成して、有機発光素子を形成する工程と、
前記基板の上の前記有機発光素子が形成されている領域の外側であって前記基板の少なくとも1辺に、前記有機発光素子の発光を制御する駆動回路を形成する工程と、
吸湿部材を、封止基板の外周部に線状に塗布する工程と、
前記封止基板を、前記吸湿部材の塗布の開始点及び終了点が、いずれも前記駆動回路の形成されている辺に位置するように、前記基板と貼り合わせる工程と、を有することを特徴とする。
本発明に係る有機発光装置及びその製造方法は、液状の吸湿部材の長所を損なうことなく、つまり非発光領域を狭くすることにより、同様のパネル面積の有機発光装置においては発光領域の面積を広げ、且つ安定した素子特性を得ることができる。
以下、本発明の一実施形態である有機発光装置について、図面を参照しながら、詳細に説明する。
<第一の実施形態>
図1に第一の実施形態の例を示す。図1(A)は有機発光装置の平面模式図であり、図1(B)は図1(A)のX−Y断面模式図である。図1において、1は基板、2は有機発光素子、3は封止基板、4は接着剤、5は吸湿部材、6は駆動回路、7は観察方向である。なお、図1(A)は、図1(B)を観察方向7から見た時の平面模式図であるが、平面構成を認識し易くするために封止基板3は不図示としている。
図示の有機発光装置は、基板1の上で不図示の第一電極と不図示の第二電極との間に有機化合物層が配置された有機発光素子2へ、基板の一辺に形成された駆動回路6によって電圧が印加され前記有機発光素子2が発光する構成の素子基板を形成する。駆動回路6は、有機発光素子の発光を制御する回路のことであり、基板1上の有機発光素子2が形成されている領域の外側に形成されている。そして、描画塗布装置によって吸湿部材5が形成された封止基板3で前記素子基板を覆って作製する。
吸湿部材5を封止基板3に描画塗布装置で形成する際、吸湿部材5の塗布の始点(開始点)5A及び終点(終了点)5Bは、背景技術の項で述べてように吐出時の形状が不安定である。そのため、吸湿部材5の形状が変化しても、有機発光素子2や接着剤4等に接し、発光特性を悪化させないように形成する必要がある。吸湿部材5の形状が変化とは、例えば吸湿部材5の始点5Aが太くなったり、吸湿部材5の終点5Bが太くなったり、糸を引くように変形することである。
そこで、本実施形態では吸湿部材5の始点5A及び終点5Bを、いずれも駆動回路6が形成されている辺に配置するように形成する。よって、吸湿部材5の終点5Bが太くなったり、糸を引くように変形しても、吸湿部材5から遠く離れた有機発光素子2や接着剤4等に接触することがなく、素子特性への影響はない。
本実施形態では、さらに駆動回路が1辺にのみ形成されており、始点5Aと終点5Bがいずれも同じ1辺に位置している。このようにすることにより、非発光領域の面積をより狭くすることができる。大きさの同じ2枚の基板に、吸湿部材の始点と終点をいずれも同じ1辺に位置して作製した有機発光装置と、1辺に位置することなく作製した有機発光装置の発光領域の面積を比較すると、前者の有機発光装置は発光領域の面積を広くすることができる。
一方、形成途中の吸湿部材5の形状は安定であり、観察方向7から見た際、吸湿部材5の始点5A及び終点5Bと比較して細く形成することができる。そのため、前記吸湿部材5の始点5A及び終点5B以外の部分は、駆動回路6のない狭い非発光領域に形成する。
そのため、不安定で太くなりがちな吸湿部材5の始点5A及び終点5Bは、いずれも比較的広い非発光領域である駆動回路6上に形成される。一方、安定し細く形成できる吸湿部材5の始点5A及び終点5B以外の部分は、比較的狭い非発光領域に形成され、発光領域を囲むように吸湿部材5が形成される。したがって、吸湿部材5の非発光領域が広くなることがない。大きさの同じ2枚の基板に、吸湿部材の始点と終点を駆動回路上に形成して作製した有機発光装置と、吸湿部材を駆動回路上に形成することなく作製した有機発光装置の発光領域の面積を比較すると、前者の有機発光装置は発光領域の面積を広げることができる。
上記有機発光装置の構成部材は通例の材料を用いて形成される。
基板1や封止基板3としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)、ポリエーテルサルフォン(PES)等のプラスチックフィルムの他、ガラスや石英等を使用することができる。
なお、封止基板3は、有機発光素子2を基板1との間に封止する部材である。封止基板3は発光領域に相当する部分を掘り込んだ基板の他に、平板状の基板であっても使用することができる。
第一電極、第二電極は基板1の上に形成されている順に定義される。第一電極と第二電極との間に、有機化合物層が形成され、電極間に電流を流すことによって有機化合物層が発光する。第一電極、第二電極の材料としては、ITO、IZO、クロム、白金、Al、Ag等を使用することができる。電極が反射層を兼ねる場合には、光反射性の高い材料にて形成するのが好ましい。また、光取り出し側の電極とする場合は、透明電極であってもよい。本発明では、第一電極が陽極、第二電極が陰極であってもよいし、その逆に第一電極が陰極、第二電極が陽極であってもよい。
有機発光素子2としては、公知のものでもよく、例えば、トリス[8−ヒドロキシキノリナート]アルミニウム(Alq3)、N,N’−ジ(1−ナフチル)−N,N’−ジフェニルベンジジン(α−NPD)等を使用することができる。この有機発光素子2は正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層で構成することができる。他にも発光層のみの単層、又は正孔輸送層、発光層、電子輸送層の3層、又は正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層の5層で構成することもできる。
吸湿部材5は、封止基板3の外周部に線状に塗布されており、基板1と封止基板3との間の空間に存在する水分を吸着する部材である。吸湿部材5の材料としては、吸水性ポリマー、ゼオライト、活性炭等が挙げられる。これらの材料を含む吸湿部材を塗布し、かつ厚みを増加させるためには、塗布する際の吸湿部材の粘度は、1.0×103cP以上1.0×106cP以下が好ましい。これは、粘度が低すぎると厚みを増加させることが難しくなり、かつ幅が広くなりすぎてしまうからである。逆に粘度が高すぎると塗布の安定性を損ね、幅が広くなりすぎたりすることがあるためである。幅をより狭くして塗布するためには、1.0×104cP以上1.0×105cP以下であることが好ましい。
<第二の実施形態>
図2に第二の実施形態の例を示す。図2(A)は有機発光装置の平面模式図であり、図2(B)は図2(A)のX−Y断面模式図である。なお、図2(A)は、図2(B)を観察方向7から見た時の平面模式図であるが、平面構成を認識し易くするために封止基板3は不図示としている。また、第一の実施形態と同様の説明は省略する。
本実施形態の有機発光装置も、上記第一の実施形態と同様の工程で作製されるが、有機発光素子2の一辺に形成された駆動回路6が形成されている辺にのみ吸湿部材5を形成した。その結果、吸湿部材5の始点5A及び終点5Bは共に、駆動回路6上に配置される。そのため、吸湿部材5の始点5A及び終点5Bが太くなっても、非発光領域が広くならない。大きさの同じ2枚の基板に、吸湿部材の始点と終点をいずれも駆動回路上に位置して作製した有機発光装置と、駆動回路上に位置することなく作製した有機発光装置の発光領域の面積を比較すると、前者の有機発光装置は発光領域の面積を広げることができる。しかも、吸湿部材5の終点5Bが糸を引くように変形しても、有機発光素子2や接着剤4等に接触することがなく、素子特性への悪影響はない。
また、本実施形態の吸湿部材5は駆動回路6の上にのみ形成されているので、吸湿部材5全体の占める面積が狭く、発光領域を広くすることができる。
<第三の実施形態>
図3に第三の実施形態の例を示す。図3(A)は有機発光装置の平面模式図であり、図3(B)は図3(A)のX−Y断面模式図である。なお、図3(A)は、図3(B)を観察方向7から見た時の平面模式図であるが、平面構成を認識し易くするために封止基板3は不図示としている。また、第一の実施形態と同様の説明は省略する。
本実施形態の有機発光装置も、上記第一の実施形態と同様の工程で作製されるが、有機発光素子2の角部を挟んで隣接する二辺に接するように形成された駆動回路6の上に吸湿部材5を形成した。その結果、吸湿部材5の始点5A及び終点5Bは共に、駆動回路6上に配置される。そのため、吸湿部材5の始点5A及び終点5Bが太くなっても、非発光領域が広くならない。大きさの同じ2枚の基板に、吸湿部材の始点と終点をいずれも駆動回路上に位置して作製した有機発光装置と、駆動回路上に位置することなく作製した有機発光装置の発光領域の面積を比較すると、前者の有機発光装置は発光領域の面積を広げることができる。しかも、吸湿部材5の終点5Bが糸を引くように変形しても、有機発光素子2や接着剤4等に接触することがなく、素子特性への悪影響はない。
ちなみに、本実施形態の有機発光装置は、駆動回路6を基板1の側縁部まで形成しており、同駆動回路6の一部に接着剤4が接する形態で平板状の封止基板3を接着している。
<第四の実施形態>
図4に第四の実施形態の例を示す。図4(A)は有機発光装置の平面模式図であり、図4(B)は図4(A)のX−Y断面模式図である。なお、図4(A)は、図4(B)を観察方向7から見た時の平面模式図であるが、平面構成を認識し易くするために封止基板3は不図示としている。また、第一の実施形態と同様の説明は省略する。
本実施形態が第一の実施形態と異なる点は、図4(A)において、吸湿部材5の始点5A及び終点5Bが封止基板3の角にある点、封止基板3が平板の部材である点である。
吸湿部材5の始点5A及び終点5Bは駆動回路6と封止基板3との間隙に配置されており、吸湿部材5の始点5A及び終点5Bが太くなること、及び吸湿部材5の変形に対応した広い領域を確保できている。その結果、吸湿部材5の始点5A及び終点5Bは共に、有機発光素子2、接着剤4、等に接触することがなく、素子特性へ影響はない。加えて、吸湿部材全体の占める面積、つまり非発光領域を狭くすることができる。その結果、有機発光装置の発光領域を広くすることができる。大きさの同じ2枚の基板に、吸湿部材の始点と終点をいずれも駆動回路上に位置して作製した有機発光装置と、駆動回路上に位置することなく作製した有機発光装置の発光領域の面積を比較すると、前者の有機発光装置は発光領域の面積を広げることができる。
<第五の実施形態>
図5に第五の実施形態の例を示す。図5(A)は有機発光装置の平面模式図であり、図5(B)は図5(A)のX−Y断面模式図である。なお、図5(A)は、図5(B)を観察方向7から見た時の平面模式図であるが、平面構成を認識し易くするために封止基板3は不図示としている。また、第一の実施形態と同様の説明は省略する。
本実施形態が第一の実施形態と異なる点は、図5(A)において、吸湿部材5の始点5A及び終点5Bが封止基板3の角にある点、駆動回路6が2辺ある点、である。さらに駆動回路6の一部が接着剤4と接触している点、吸湿部材5が封止基板3の1辺につき複数本配置している点、である。
吸湿部材5の始点5A及び終点5Bは駆動回路6と封止基板3との間隙に配置されており、吸湿部材5の始点5A及び終点5Bが太くなること、及び吸湿部材5の変形に対応した広い領域を確保できている。その結果、吸湿部材5の始点5A及び終点5Bは共に、有機発光素子2、接着剤4、等に接触することがなく、素子特性へ影響はない。加えて、吸湿部材全体の占める面積、つまり非発光領域を狭くすることができる。その結果、有機発光装置の発光領域を広くすることができる。大きさの同じ2枚の基板に、吸湿部材の始点と終点をいずれも駆動回路上に位置して作製した有機発光装置と、駆動回路上に位置することなく作製した有機発光装置の発光領域の面積を比較すると、前者の有機発光装置は発光領域の面積を広げることができる。
<第六の実施形態>
図6に第六の実施形態の例を示す。図6(A)は有機発光装置の平面模式図であり、図6(B)は図6(A)のX−Y断面模式図である。図6において、8A及び8Bは電極、9は有機化合物層、10は素子分離層、11は保護層である。なお、図6(A)は、図6(B)を観察方向7から見た時の平面模式図であるが、平面構成を認識し易くするために封止基板3、電極8、素子分離層10、保護層11、は不図示としている。また、第一の実施形態と同様の説明は省略する。
図6(B)において、基板1上に駆動回路6が設置され、駆動回路6は第一電極8Aと接続されている。また、駆動回路6上には保護層11が配置されている。第一電極8Aと第二電極8Bとの間隙に有機化合物層9が配置されている。また、素子分離層10により、隣り合う有機発光素子は隔てられている。吸湿部材5の塗布の始点5A及び終点5Bは駆動回路6と封止基板3との間隙に、封止基板3に接して配置されている。封止基板3は、接着剤4を介して保護層11と接触している。
第二電極8Bと封止基板3との空隙は、吸湿部材5が配置されている空隙と比較して、狭い。また、有機発光素子2上に吸湿部材5を配置すると、観察方向から見た場合に、発光の妨げとなり、適切でない。
そのため、発光を妨げず、且つ、吸湿部材5の始点5A及び終点5Bが太くなること、及び吸湿部材5の変形に対応した広い領域として、駆動回路6と封止基板3との空隙が適切である。その結果、始点5A及び終点5Bは共に、接着剤4、電極8、有機化合物層9、素子分離層10、保護層11、等に接触することがなく、素子特性へ影響がない。
加えて、吸湿部材全体の占める面積、つまり非発光領域を狭くすることができる。その結果、有機発光装置の発光領域を広くすることができる。大きさの同じ2枚の基板に、吸湿部材の始点と終点をいずれも駆動回路上に位置して作製した有機発光装置と、駆動回路上に位置することなく作製した有機発光装置の発光領域の面積を比較すると、前者の有機発光装置は発光領域の面積を広げることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は実施形態の構成に限られるものではない。本発明の有機発光装置は、実施形態のように封止基板側から光を取り出す、いわゆるトップエミッション型の装置の他に、素子基板側から光を取り出す、いわゆるボトムエミッション型の装置であってもよい。ただし、トップエミッション型の装置の場合には、上記の実施形態のように、吸湿部材が発光を遮ることがないため、より良好な発光を得ることができる。
本発明に係る有機発光装置は、例えばRGBの3色の発光素子から構成される発光素子群が複数形成されたカラー表示可能な表示装置にも適用することができる。表示装置のなかでも、特にアクティブマトリクス駆動の表示装置の画素部として、本発明の有機発光装置を用いることができる。表示装置として、テレビ受像機、コンピュータの表示部、携帯電話の表示部、携帯情報端末(PDA)の表示部、携帯音楽再生装置の表示部、撮像装置の電子ファインダー部、カーナビゲーションシステムの表示部、等に好ましく用いることができる。
次に、説明した実施形態の実施例及び比較例について説明する。
<実施例1>
図1に示す有機発光装置の製造方法について述べる。
基板1にスパッタ装置やエッチング装置等を用い、フォトリソグラフフィー及びウェット現像等の技術により駆動回路6を作製する。
駆動回路6と接続するように銀を200nm、インジウム亜鉛酸化物(ITO)を0.6nmの膜厚で積層し、不図示の第一電極を作製する。第一電極をUV・オゾン洗浄し、その後真空蒸着装置に搬送し、真空度を1×10-6Torrまで排気する。
その後第一電極上に、
Figure 2008171804
で表せる、N,N’−ジ(1−ナフチル)−N,N’−ジフェニルベンジジン(α−NPD)を50nmの膜厚で成膜し、正孔輸送層を作製する。
続けて正孔輸送層上に、
Figure 2008171804
で表される、クマリン6とトリス[8−ヒドロキシキノリナート]アルミニウム(Alq3)との共蒸着膜を30nmの膜厚で成膜し、発光層を作製する。
次に発光層上に、
Figure 2008171804
で表される、フェナントロリン化合物を10nmの膜厚で成膜し、電子輸送層を作製する。
更に、炭酸セシウムと上記<化3>で表されるフェナントロリン化合物との共蒸着膜を40nmの膜厚で成膜し、電子注入層を作製する。上記の正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層をもって有機化合物層とする。
続いて、上記工程で得た基板をスパッタ装置に搬送し、電子注入層の上に、駆動回路6と接続するように、酸化錫インジウム(ITO)を220nmの膜厚で成膜し、不図示の第二電極とし、有機発光素子を作製する。
その一方で、エッチングやサンドブラスト等の方法を用いて、凹部を形成した封止基板3を作製する。
封止基板3上に、描画塗布装置(武蔵エンジニアリング株式会社製 SHOT MINI)を用いて、吸湿部材5(品川化成株式会社製 PT−DESICCANT No.32)を塗布する。このとき吸湿部材の粘度は粘度4.0×104cPである。ニードルは内径0.42mmを使用し、印加圧力は0.1MPa、塗布速度は35mm/秒、ニードル先端と封止基板3との距離は0.2mmとする。
この際、貼り合わせた状態で駆動回路6上にあたる位置から、塗布を開始する。塗布途中の経路は、観察方向7から見て吸湿部材5と有機発光素子2とが、重ならないように有機発光素子2を一周する。塗布終了点は、塗布開始点の近傍とする。
塗布完了後、120℃30分を経て、400℃120分の乾燥工程後に、真空蒸着装置に搬送する。真空蒸着装置内のN2雰囲気下において、封止基板3の周壁部上に、接着剤4(スリーボンド株式会社製)を塗布する。
続いて、基板1上に成膜された有機発光素子2を覆うように、封止基板3を配置し、接着剤4により基板1と封止基板3とを貼り合わせ、素子基板を封止基板3で覆う。接着剤4を硬化させるためUVランプを用いて、紫外線を3000mJ照射する。
この有機発光装置の駆動回路6に電圧を印加すると、発光の劣化が無く良好な発光状態の装置が得られる。また、連続発光においても、接着部の欠陥が無いために、素子の寿命が向上している。加えて、非発光領域の面積も狭く、発光領域が広いため、良好な発光品位の装置が得られる。
<実施例2>
図2に示す有機発光装置の製造方法について述べる。
吸湿部材5を塗布する位置を、有機発光素子2の一辺に沿って配置したことを除いて、実施例1と同様に作製する。
この有機発光装置の駆動回路6に電圧を印加すると、発光の劣化が無く良好な発光状態の装置が得られる。また、連続発光においても、接着部の欠陥が無いために、素子の寿命が向上している。加えて、非発光領域の面積も狭く、発光領域が広いため、良好な発光品位の装置が得られる。
<実施例3>
図3に示す有機発光装置の製造方法について述べる。
まず、基板1上の二つの領域、つまり後に成膜する有機発光素子2の角部を挟んで隣接する二辺に駆動回路6を作製する。このとき、駆動回路6の一部は貼り合わせ時に接着剤4と接触する位置にも配置する。その後の素子基板の作製工程は、実施例1と同様である。
その一方で、平板状の封止基板3を基板1に貼り合わせた際に上記駆動回路6上に配置されるように、前記封止基板3に吸湿部材5を塗布する。使用する装置、塗布条件は実施例1と同様である。
最後に、基板1上に成膜された有機発光素子2を覆うように、封止基板3を配置し、接着剤4により基板1と封止基板3とを貼り合わせ、素子基板を封止基板3で覆う。
この有機発光装置の駆動回路6に電圧を印加すると、発光の劣化が無く良好な発光状態の装置が得られる。また、連続発光においても、接着部の欠陥が無いために、素子の寿命が向上している。加えて、非発光領域の面積も狭く、発光領域が広いため、良好な発光品位の装置が得られる。
<比較例1>
従来の有機発光装置の製造方法について述べる。
実施例1と異なる点は、吸湿部材5の始点5A及び終点5Bに関する点であり、他の工程は実施例1と同様に作製する。
凹部を有する封止基板3上に、吸湿部材5を塗布する。このとき、吸湿部材5は、始点5A及び終点5Bが基板1と封止基板3とを貼り合わせた際に駆動回路6上に配置されないように塗布する。吸湿部材5の始点5Aは、観察方向7から見ると幅は広くなる。また、吸湿部材5の終点5Bは、描画塗布装置が封止基板3から離れる際に、形状が糸状になり、一部が接着剤4の配置される領域に接触する。
この後、実施例1と同様に、基板1と封止基板3とを貼り合わせ、有機発光装置を得る。
この有機発光装置の駆動回路6に電圧を印加すると、観察方向7から見ると、吸湿部材5の始点5Aの一部が有機発光素子2と重なっており、発光の欠陥となっている。また、連続駆動による発光では、接着剤4と基板1との間に、吸湿部材5の終点5Bが混在し、封止不良となっており、素子の寿命が低下している。
本発明の第一の実施形態及び実施例1に係る有機発光装置を示す模式図である。 本発明の第二の実施形態及び実施例2に係る有機発光装置を示す模式図である。 本発明の第三の実施形態及び実施例3に係る有機発光装置を示す模式図である。 本発明の第四の実施形態に係る有機発光装置を示す模式図である。 本発明の第五の実施形態に係る有機発光装置を示す模式図である。 本発明の第六の実施形態に係る有機発光装置を示す模式図である。 従来の有機発光装置の作製方法を示す模式図である。
符号の説明
1 基板
2 有機発光素子
3 封止基板
4 接着剤
5 吸湿部材
5A 吸湿部材の始点
5B 吸湿部材の終点
6 駆動回路
7 観察方向
8 電極
9 有機化合物層
10 素子分離層
11 保護層
100 基板
101 ディスペンサ
102 吸湿部材
103 圧力

Claims (4)

  1. 基板と、
    前記基板の上に形成されており、基板側から順に第一電極と有機化合物層と第二電極とを有する有機発光素子と、
    前記基板の上の前記有機発光素子が形成されている領域の外側であって前記基板の少なくとも1辺に形成されており、前記有機発光素子の発光を制御する駆動回路と、
    前記有機発光素子を前記基板との間に封止する封止基板と、
    前記封止基板の外周部に線状に塗布されている吸湿部材と、を有する有機発光装置において、
    前記有機発光装置は前記駆動回路が形成されている辺と形成されていない辺とを有し、
    前記吸湿部材の塗布の開始点及び終了点が、いずれも前記駆動回路が形成されている辺に位置していることを特徴とする有機発光装置。
  2. 前記駆動回路は1辺にのみ形成されており、前記吸湿部材の塗布の開始点及び終了点が、いずれも前記1辺に位置していることを特徴とする請求項1に記載の有機発光装置。
  3. 前記吸湿部材は、前記駆動回路を有する辺にのみ形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の有機発光装置。
  4. 基板と、前記基板の上に形成されている有機発光素子及び駆動回路と、前記有機発光素子を前記基板との間に封止する封止基板と、前記封止基板に形成されている吸湿部材と、を有する有機発光装置の製造方法であって、
    基板の上に、順に第一電極と有機化合物層と第二電極とを形成して、有機発光素子を形成する工程と、
    前記基板の上の前記有機発光素子が形成されている領域の外側であって前記基板の少なくとも1辺に、前記有機発光素子の発光を制御する駆動回路を形成する工程と、
    吸湿部材を、封止基板の外周部に線状に塗布する工程と、
    前記封止基板を、前記吸湿部材の塗布の開始点及び終了点が、いずれも前記駆動回路の形成されている辺に位置するように、前記基板と貼り合わせる工程と、を有することを特徴とする有機発光装置の製造方法。
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