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JP2008166561A - 光電変換素子用材料及びそれを用いた光電変換素子 - Google Patents

光電変換素子用材料及びそれを用いた光電変換素子 Download PDF

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JP2008166561A JP2006355382A JP2006355382A JP2008166561A JP 2008166561 A JP2008166561 A JP 2008166561A JP 2006355382 A JP2006355382 A JP 2006355382A JP 2006355382 A JP2006355382 A JP 2006355382A JP 2008166561 A JP2008166561 A JP 2008166561A
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Shintaro Iwamoto
伸太郎 岩本
Hideji Ikeda
秀嗣 池田
Masahide Matsuura
正英 松浦
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Idemitsu Kosan Co Ltd
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Abstract

【課題】光電変換素子、特に有機太陽電池として用いたときに高い開放端電圧を示す新規な光電変換素子用材料を提供する。
【解決手段】下記式(1)で表されるアミン化合物を単独で、又は混合物の成分として含有する光電変換素子用材料。
Figure 2008166561

(R〜R24のうち少なくともひとつは、電子吸引基である。)
【選択図】なし

Description

本発明は、光電変換素子用材料及びそれを用いた光電変換素子に関する。さらに詳しくは、特定のアミン化合物を有機太陽電池材料として用いることで、特に高い開放端電圧を示す有機太陽電池に関する。
光電変換素子は、光信号を電気信号に変換するフォトダイオードや撮像素子、光エネルギーを電気エネルギーに変換する太陽電池に代表されるように、光入力に対して電気出力を示す装置であり、電気入力に対して光出力を示すエレクトロルミネッセンス素子とは逆の応答を示す装置である。中でも太陽電池は、化石燃料の枯渇問題や地球温暖化問題を背景に、クリーンエネルギー源として近年大変注目されてきており、研究開発が盛んに行なわれるようになってきた。
従来、実用化されてきたのは、単結晶Si、多結晶Si、アモルファスSi等に代表されるシリコン系太陽電池であるが、高価であることや原料Siの不足問題等が表面化するにつれて、次世代太陽電池への要求が高まりつつある。このような背景の中で、有機太陽電池は安価で毒性が低く、原材料不足の懸念もないことから、シリコン系太陽電池に次ぐ次世代の太陽電池として大変注目を集めている。
有機太陽電池は、基本的には電子を輸送するn層と正孔を輸送するp層からなっており、各層を構成する材料によって大きく2種類に分類される。
n層としてチタニア等の無機半導体表面にルテニウム色素等の増感色素を単分子吸着させ、p層として電解質溶液を用いたものは、色素増感太陽電池(所謂グレッツエルセル)と呼ばれ、変換効率の高さから、1991年以降精力的に研究されてきたが、溶液を用いるため、長時間の使用に際して液漏れする等の欠点を有していた。
このような欠点を克服するため、電解質溶液を固体化して全固体型の色素増感太陽電池を模索する研究も最近なされている。しかし、多孔質チタニアの細孔に有機物をしみ込ませる技術は難易度が高く、再現性よく高変換効率が発現できるセルは完成していないのが現状である。
一方、n層、p層ともに有機薄膜からなる有機薄膜太陽電池は、全固体型のため液漏れ等の欠点がなく、作製が容易であり、稀少金属であるルテニウム等を用いないこと等から最近注目を集め、精力的に研究がなされている。
有機薄膜太陽電池は、最初メロシアニン色素等を用いた単層膜で研究が進められてきた。その後、p層/n層の多層膜にすることで変換効率が向上することが見出され、それ以降、多層膜が主流になってきている。この際に用いられた材料は、p層として銅フタロシアニン(下記式CuPc)、n層としてペリレンイミド類(下記式PTCBI)であった。
Figure 2008166561
その後、p層とn層の間にi層(p材料とn材料の混合層)を挿入して積層を増やすことにより、変換効率が向上することが見出された。しかしながら、このとき用いられた材料は、依然としてフタロシアニン類とペリレンイミド類であった。
その後、p/i/n層を何層も積層するというスタックセル構成によりさらに変換効率が向上することが見出された。この材料系はフタロシアニン類とC60であった。
一方、高分子を用いた有機薄膜太陽電池では、p材料として導電性高分子を用い、n材料としてC60誘導体を用いてそれらを混合し、熱処理することによりミクロ層分離を誘起してヘテロ界面を増やし、変換効率を向上させるという、所謂バルクヘテロ構造の研究が主に行なわれてきた。ここで用いられてきた材料系はおもに、p材料として下記のP3HTと呼ばれる可溶性ポリチオフェン誘導体、n材料として下記のPCBMと呼ばれる可溶性C60誘導体であった。
Figure 2008166561
このように、有機薄膜太陽電池では、セル構成及びモルフォロジーの最適化により変換効率の向上がもたらされてきたが、そこで用いられる材料系は初期の頃からあまり進展がなく、依然としてフタロシアニン類、ペリレンイミド類、C60類が用いられてきた。従って、それらに代わる新たな材料系の開発が熱望されていた。
ところで、一般に有機太陽電池の動作過程は、(1)光吸収及び励起子生成、(2)励起子拡散、(3)電荷分離、(4)キャリア移動、(5)起電力発生の素過程からなるが、有機物は概してキャリア移動度が低いため、励起子拡散過程及びキャリア移動過程が律速となり、高い変換効率は達成できないことが多かった。
一方、有機エレクトロルミネッセンス素子の開発が近年精力的に行なわれるようになり、その中から優れた正孔輸送材料及び正孔注入材がいくつか見出されるようになってきた。それらの代表例としては、下記化合物を挙げることができる。
Figure 2008166561
これらの正孔輸送/注入材料は優れた正孔輸送特性を有するため、有機薄膜太陽電池用のp材料として使用できる可能性を有しているものの、可視光領域に光吸収を示さないため、太陽光スペクトルに対する吸収特性が不十分であり、また正孔移動度も十分ではないという欠点を有していた。また一般に、有機太陽電池における開放端電圧は、p層化合物の最高被占軌道(HOMO)とn層化合物の最低空軌道(LUMO)のエネルギー差に比例することが知られているが、上記アミン系化合物はHOMOが浅い(イオン化ポテンシャルが小さい)ため、充分な開放端電圧を実現することができなかった。例えば、非特許文献1には、上述のmTPDを全固体型色素増感太陽電池に適用しているが、太陽光スペクトルに対する吸収特性が充分でなく、HOMOも浅いため、光電変換特性は低いものであった。
また、下記に示すようなアミン系化合物を用いた有機太陽電池が特許文献1−7に開示されているが、いずれも太陽光スペクトルに対する吸収特性が充分でなく、キャリア移動度も低くHOMOも浅いため、光電変換特性は低いものであった。
Figure 2008166561
また、下記化合物が特許文献8,9及び非特許文献2に記載されているが、有機エレクトロルミネッセンス素子用材料もしくは有機レーザー用材料等の発光素子としての性能のみ開示されており、光電変換素子、特に有機薄膜太陽電池に適用した例は知られていなかった。
Figure 2008166561
特開平06−085294号公報 特開平06−104467号公報 特開平06−104469号公報 特開平06−120538号公報 特開平06−120539号公報 特開平06−120541号公報 特開平06−120542号公報 国際公開第WO2004/105447 特開平10−265773号公報 Synth. Met.,102,1125(1999). Synth. Met.,132,297(2003).
本発明の目的は、光電変換素子、特に有機太陽電池として用いたときに高い開放端電圧を示す新規な光電変換素子用材料を提供することである。
本発明者らは鋭意検討の結果、アミン化合物にケトン等に代表される電子吸引基を導入することによって、HOMOが深くなると同時に可視吸収等の特性が向上し、そのような化合物を光電変換素子に用いた場合、優れた光電変換特性、特に高い開放端電圧が得られることを見出し、本発明を完成させた。
本発明によれば、以下の光電変換素子用材料等が提供される。
1.下記式(1)で表されるアミン化合物を単独で、又は混合物の成分として含有する光電変換素子用材料。
Figure 2008166561
(式中、R〜R24はそれぞれ独立に、水素、ハロゲン、C〜C40の置換もしくは無置換のアルキル基、C〜C40の置換もしくは無置換のアルケニル基、C〜C40の置換もしくは無置換のアルコキシ基、C〜C40の置換もしくは無置換のアリールオキシ基、C〜C40の置換もしくは無置換のアリール基、C〜C40の置換もしくは無置換のヘテロアリール基であり、R〜R24は互いに結合して環を形成してもよい。nは1〜6の整数である。
但し、R〜R24のうち少なくともひとつは、下記式(2)で表される電子吸引基である。)
Figure 2008166561
(式中、R25〜R29は、それぞれ独立に水素、C〜C40の置換もしくは無置換のアルキル基、C〜C40の置換もしくは無置換のアルケニル基、C〜C40の置換もしくは無置換のアルコキシ基、C〜C40の置換もしくは無置換のアリールオキシ基、C〜C40の置換もしくは無置換のアミノ基、C〜C40の置換もしくは無置換のアリール基、C〜C40の置換もしくは無置換のヘテロアリール基である。R25はR〜R24、R26又はR29と結合して環を形成してもよい。mは0〜3の整数である。)
2.前記式(1)のR〜R24のうち、1〜3個が下記式(2)で表される電子吸引基である1に記載の光電変換素子用材料。
Figure 2008166561
(式中、R25〜R29は、それぞれ独立に水素、C〜C40の置換もしくは無置換のアルキル基、C〜C40の置換もしくは無置換のアリール基、C〜C40の置換もしくは無置換のヘテロアリール基であり、R25はR〜R24、R26又はR29と結合して環を形成してもよい。mは0〜3の整数である。)
3.前記式(2)のR25が、水素、C〜C40の置換もしくは無置換のアルキル基、C〜C40の置換もしくは無置換のアリール基、又はC〜C40の置換もしくは無置換のヘテロアリール基である1又は2に記載の光電変換素子用材料。
4.有機太陽電池材料である1〜3のいずれかに記載の光電変換素子用材料。
5.上記1〜3のいずれかに記載の光電変換素子用材料を含む光電変換素子。
6.有機太陽電池である5記載の光電変換素子。
7.上記5又は6に記載の光電変換素子を有する装置。
特定構造のアミン化合物を用いることで、優れた光電変換特性、特に高い開放端電圧を示す光電変換素子が得られる。
本発明の光電変換素子用材料は、下記式(1)で表されるアミン化合物を単独で、又は混合物の成分として含有する。
Figure 2008166561
式(1)において、R〜R24はそれぞれ独立に、水素、ハロゲン、C〜C40の置換もしくは無置換のアルキル基、C〜C40の置換もしくは無置換のアルケニル基、C〜C40の置換もしくは無置換のアルコキシ基、C〜C40の置換もしくは無置換のアリールオキシ基、C〜C40の置換もしくは無置換のアリール基、C〜C40の置換もしくは無置換のヘテロアリール基であり、R〜R24は互いに結合して環を形成してもよく、nは1〜6の整数である。R〜R24のうち少なくともひとつは、下記式(2)の電子吸引基である。
Figure 2008166561
式(2)において、R25〜R29は、それぞれ独立に水素、C〜C40の置換もしくは無置換のアルキル基、C〜C40の置換もしくは無置換のアルケニル基、C〜C40の置換もしくは無置換のアルコキシ基、C〜C40の置換もしくは無置換のアリールオキシ基、C〜C40の置換もしくは無置換のアミノ基、C〜C40の置換もしくは無置換のアリール基、C〜C40の置換もしくは無置換のヘテロアリール基であり、R25はR〜R24、R26又はR29と結合して環を形成してもよい。mは0〜3の整数である。
従来技術のように、アミンのみからなる化合物では、上述のようにHOMOが浅いため、有機太陽電池のp層化合物として用いたときに充分な開放端電圧を実現することができない。本発明では、アミン化合物にケトンユニットに代表される電子吸引基を導入してHOMOを深く(イオン化ポテンシャルを高く)している。
また、電子吸引基を導入することにより、アミン部との分子内電荷移動吸収帯が現れ、可視吸収特性が向上する。具体的に、アミン部との分子内電荷移動の形成を通じて可視吸収極大の長波長化効果をもたらすため、全体として光電変換特性の向上をもたらす。
式(1)の化合物において、上記の電子吸引基の置換数は1から3が好ましい。電子吸引基の数が多い場合、分子全体の双極子モーメントが増大し、キャリア移動度が低下するため、光電変換特性が低下するおそれがある。また、HOMOが深くなりすぎるため、電極とのエネルギー準位差(エネルギー障壁)が大きくなりすぎ、光誘起電流の低下に伴う光電変換特性の低下をもたらす場合がある。
また、式(1)のR〜R24のうち、1〜3個が上記式(2)で表される電子吸引基であることが好ましい。
式(1)及び式(2)のR〜R29が示すC〜C40の置換もしくは無置換のアルキル基は、直鎖、分岐鎖又は環状のいずれであってもよく、それらの具体例としては、メチル、エチル、1−プロピル、2−プロピル、1−ブチル、2−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、デシル、ドデシル、2−エチルヘキシル、3,7−ジメチルオクチル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、1−アダマンチル、2−アダマンチル、ノルボルニル、トリフルオロメチル、トリクロロメチル、ベンジル、α,α−ジメチルベンジル、2−フェニルエチル、1−フェニルエチル等が挙げられる。好ましくは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、シクロヘキシル等である。
〜R29が示すC〜C40の置換もしくは無置換のアルケニル基は、直鎖、分岐鎖又は環状のいずれであってもよく、それらの具体例としては、ビニル、プロペニル、ブテニル、オレイル、エイコサペンタエニル、ドコサヘキサエニル、2,2−ジフェニルビニル、1,2,2−トリフェニルビニル、2−フェニル−2−プロペニル等が挙げられる。好ましくは、2−フェニルビニル、2,2−ジフェニルビニル等である。
〜R29が示すC〜C40の置換もしくは無置換のアルコキシ基は、直鎖、分岐鎖又は環状のいずれであってもよく、それらの具体例としては、メトキシ、エトキシ、1−プロピルオキシ、2−プロピルオキシ、1−ブチルオキシ、2−ブチルオキシ、sec−ブチルオキシ、tert−ブチルオキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、オクチルオキシ、デシルオキシ、ドデシルオキシ、2−エチルヘキシルオキシ、3,7−ジメチルオクチルオキシ、シクロプロピルオキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ、1−アダマンチルオキシ、2−アダマンチルオキシ、ノルボルニルオキシ、トリフルオロメトキシ、ベンジロキシ、α,α−ジメチルベンジロキシ、2−フェニルエトキシ、1−フェニルエトキシ等が挙げられる。好ましくは、メトキシ、エトキシ、ter−ブチルオキシ等である。
〜R29が示すC〜C40の置換もしくは無置換のアリール基は、直鎖、分岐鎖又は環状のいずれであってもよく、それらの具体例としては、フェニル、2−トリル、3−トリル、4−トリル、4−トリフルオロメチルフェニル、4−メトキシフェニル、4−シアノフェニル、2−ビフェニリル、3−ビフェニリル、4−ビフェニリル、ターフェニリル、3,5−ジフェニルフェニル、3,4−ジフェニルフェニル、ペンタフェニルフェニル、4−(2,2−ジフェニルビニル)フェニル、4−(1,2,2−トリフェニルビニル)フェニル、フルオレニル、1−ナフチル、2−ナフチル、9−アントリル、2−アントリル、9−フェナントリル、1−ピレニル、クリセニル、ナフタセニル、コロニル等が挙げられる。好ましくは、フェニル、4−ビフェニリル、1−ナフチル、2−ナフチル、9−フェナントリル等である。
〜R29が示すC〜C40の置換もしくは無置換のアリールオキシ基は、直鎖、分岐鎖又は環状のいずれであってもよく、それらの具体例としては、前記アリール基が酸素を介して結合した置換基が挙げられる。好ましくは、フェノキシ、ナフトキシ、フェナントリルオキシ等である。
〜R29が示すC〜C40の置換もしくは無置換のヘテロアリール基は、直鎖、分岐鎖又は環状のいずれであってもよく、それらの具体例としては、フラン、チオフェン、ピロール、イミダゾール、ベンズイミダゾール、ピラゾール、ベンズピラゾール、トリアゾール、オキサジアゾール、ピリジン、ピラジン、トリアジン、キノリン、ベンゾフラン、ジベンゾフラン、ベンゾチオフェン、ジベンゾチオフェン、カルバゾール等が挙げられる。好ましくは、フラン、チオフェン、ピリジン等である。
式(2)のR25〜R29が示すC〜C40の置換もしくは無置換のアミノ基としては、ジエチルアミノ、ジn−プロピルアミノ、ジイソプロピルアミノ、ジn−ブチルアミノ、ジシクロヘキシルアミノ、メチルフェニルアミノ、ジフェニルアミノ、フェニルナフチルアミノ等が挙げられる。
尚、式(2)のR25〜R29は、水素、C〜C40の置換もしくは無置換のアルキル基、C〜C40の置換もしくは無置換のアリール基、C〜C40の置換もしくは無置換のヘテロアリール基であることが好ましい。
式(1)のnは1〜6の整数である。アリーレンユニットを増やすと可視吸収、キャリア移動度等の太陽電池特性は向上するが、逆に溶媒等に対する溶解性が低下し、精製等取り扱いが困難になるので、1〜4が好ましい。
また、式(2)のmは0〜3の整数である。nと同様にアリーレンユニットを増やすと可視吸収、キャリア移動度等の太陽電池特性は向上するが、逆に溶媒等に対する溶解性が低下し、精製等取り扱いが困難になるので、0〜2が好ましい。
尚、上記m、nが2以上であるとき、複数ある各R〜R24、R26〜R29はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
上記式(1)のアミン化合物の具体例を以下に示す。
Figure 2008166561
Figure 2008166561
(Meはメチル基であり、Etはエチル基である。)
次に、式(1)のアミン化合物の代表的な合成方法について説明する。
第一の方法はニッケルやパラジウム、銅等の遷移金属を用いてC−N結合生成反応を行なうもので、ニッケルやパラジウムを用いる反応はBuchwald−Hartwig反応、銅を用いるものはUllmann反応と呼ばれるが、いずれの反応も用いることができる。これらの反応の中では、反応条件が温和であり、種々の官能基選択性に優れていることから、Buchwald−Hartwig反応が好ましい。また、合成経路としては、ベンジジン類をアリール化する経路と、ジハロゲノアリーレン類をジフェニルアミノ化する経路等があるが、いずれの合成経路も用いることができる。下記の反応経路において、Xは塩素、臭素、沃素に代表されるハロゲンもしくはトリフルオロメタンスルホニルオキシ基等に代表される擬ハロゲン基を表すが、いずれの官能基も用いることができる。反応性や安定性等の面から塩素、臭素等のハロゲン基が好ましい。
Figure 2008166561
第二の方法はニッケルやパラジウム等の遷移金属を用いてC−C結合生成反応を行なうもので、下記反応式中、MがMgBr等に代表されるマグネシウム化合物であるものは熊田−玉尾カップリング、ZnCl等に代表される亜鉛化合物であるものは根岸カップリング、SnBu等に代表される錫化合物であるものは小杉−右田−Stilleカップリング、Si(OH)等に代表される珪素化合物であるものは檜山カップリング、B(OH)等に代表される硼素化合物であるものは鈴木−宮浦カップリングと呼ばれるが、いずれの反応も用いることができる。
Figure 2008166561
ここで、Xは塩素、臭素、沃素に代表されるハロゲンもしくはトリフルオロメタンスルホニルオキシ基等に代表される擬ハロゲン基を表すが、いずれの官能基も用いることができる。反応性や安定性等の面から塩素、臭素等のハロゲン基が好ましい。また上記反応の中では、原料典型金属化合物の毒性が低いこと、反応の際スクランブリングに起因する不純物の生成が少ないこと、未反応の典型金属化合物が容易に除去できること等から鈴木−宮浦反応が好ましい。さらに触媒として用いる遷移金属は、Pd(PPhやNiCl(dppp)等のようにホスフィン類が配位していることが好ましい。尚、dpppは、1,3−bis(diphenylphosphino)propaneである。
本発明の光電変換素子用材料は、上記式(1)の化合物を単独で、又はこの化合物を含む混合物の状態で、フォトダイオード、撮像素子、太陽電池等の光電変換素子を形成する材料として使用できる。以下、光電変換素子の一例として、有機太陽電池について説明する。
本発明における有機太陽電池のセル構造は、一対の電極の間に本発明の光電変換素子用材料を含有する構造であれば特に限定されるものでない。具体的には、安定な絶縁性基板上に下記の構成を有する構造が挙げられる。
(1)下部電極/有機化合物層/上部電極
(2)下部電極/p層/n層/上部電極
(3)下部電極/p層/i層(又はp材料とn材料の混合層)/n層/上部電極
(4)下部電極/p材料とn材料の混合層/上部電極
上記(2)、(3)の構成のp層とn層を置換した構成でもよい。
また、必要に応じて、電極と有機層の間にバッファー層を設けてもよい。具体例として、上記構成(2)にバッファー層を設けた場合は下記構造を有する。
(5)下部電極/バッファー層/p層/n層/上部電極
(6)下部電極/p層/n層/バッファー層/上部電極
(7)下部電極/バッファー層/p層/n層/バッファー層/上部電極
本発明の光電変換素子用材料は、例えば、有機化合物層、p層、n層、i層、p材料とn材料の混合層、バッファー層に使用できる。
本発明の有機太陽電池では、電池を構成するいずれかの部材に本発明の光電変換素子用材料を含有しておればよく、本発明の光電変換素子用材料を含まない部材や混合材料については、太陽電池で使用される公知の部材を使用することができる。以下、各構成部材について簡単に説明する。
1.下部電極、上部電極
特に制限はなく、公知の導電性材料を使用できる。例えば、p層と接続する電極としては、錫ドープ酸化インジウム(ITO)や金(Au)、オスミウム(Os),パラジウム(Pd)等の金属が使用でき、n層と接続する電極としては、銀(Ag)、アルミニウム(Al)、インジウム(In),カルシウム(Ca),白金(Pt)リチウム(Li)等の金属やMg:Ag、Mg:InやAl:Li等の二成分金属系,さらには上記P層と接続する電極例示材料が使用できる。
尚、高効率の光電変換特性を得るためには、太陽電池の少なくとも一方の面は太陽光スペクトルにおいて充分透明にすることが望ましい。透明電極は、公知の導電性材料を使用して、蒸着やスパッタリング等の方法で所定の透光性が確保するように設定する。受光面の電極の光透過率は10%以上とすることが望ましい。一対の電極構成の好ましい構成は、電極部の一方が仕事関数の大きな金属を含み、他方は仕事関数の小さな金属を含んでいるように構成することである。
2.有機化合物層
p層、p材料とn材料の混合層又はn層のいずれかであり、有機物による単層構成である。具体的には、下部電極/上記式(1)の化合物の単独層/上部電極や、下部電極/式(1)の化合物と、後述するn層材料又はp層材料の混合層/上部電極等の構成が挙げられる。
3.p層、n層、i層
本発明の材料をp層に用いるときは、n層は特に限定されないが、電子受容体としての機能を有する化合物が好ましい。例えば有機化合物であれば、C60等のフラーレン誘導体、カーボンナノチューブ、ペリレン誘導体、多環キノン、キナクリドン等、高分子系ではCN−ポリ(フェニレン−ビニレン)、MEH−CN−PPV、−CN基又はCF基含有ポリマー、それらの−CF置換ポリマー、ポリ(フルオレン)誘導体、の材料を挙げることができる。中でも、電子の移動度が高い材料であることが好ましい。さらに、好ましくは、電子親和力が小さい方が好ましい。このように電子親和力の小さい材料をn層として組み合わせることで充分な開放端電圧を実現することができる。
また、無機化合物であれば、n型特性の無機半導体化合物を挙げることができる。具体的には、n−Si、GaAs、CdS、PbS、CdSe、InP、Nb,WO,Fe等のドーピング半導体及び化合物半導体、また、二酸化チタン(TiO)、一酸化チタン(TiO)、三酸化二チタン(Ti)等の酸化チタン、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO)等の導電性酸化物が挙げられ、これらのうちの1種又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。好ましくは、酸化チタン、特に、二酸化チタンを用いるのが好ましい。
本発明の材料をn層に用いるときは、p層は特に限定されないが、正孔受容体としての機能を有する化合物が好ましい。例えば有機化合物であれば、N,N’−ビス(3−トリル)−N,N’−ジフェニルベンジジン(mTPD)、N,N’−ジナフチル−N,N’−ジフェニルベンジジン(NPD)、4,4’,4’’−トリス(フェニル−3−トリルアミノ)トリフェニルアミン(MTDATA)等に代表されるアミン化合物、フタロシアニン(Pc)、銅フタロシアニン(CuPc)、亜鉛フタロシアニン(ZnPc)、チタニルフタロシアニン(TiOPc)等のフタロシアニン類、オクタエチルポルフィリン(OEP)、白金オクタエチルポルフィリン(PtOEP)、亜鉛テトラフェニルポルフィリン(ZnTPP)等に代表されるポルフィリン類、高分子化合物であれば、ポリヘキシルチオフェン(P3HT)、メトキシエチルヘキシロキシフェニレンビニレン(MEHPPV)等の主鎖型共役高分子類、ポリビニルカルバゾール等に代表される側鎖型高分子類等が挙げられる。
本発明の材料をi層として用いるときは、上記p層化合物もしくはn層化合物と混合してi層を形成しても良いが、本発明の材料を単独でi層として用いることもできる。その場合のp層もしくはn層は、上記例示化合物のいずれも用いることができる。
4.バッファー層
一般に、有機太陽電池セルは総膜厚が薄いことが多く、そのため上部電極と下部電極が短絡し、セル作製の歩留まりが低下することが多い。このような場合には、バッファー層を積層することによってこれを防止することが好ましい。
バッファー層に好ましい化合物としては、膜厚を厚くしても短絡電流が低下しないようにキャリア移動度が充分に高い化合物が好ましい。例えば、低分子化合物であれば下記に示すNTCDAに代表される芳香族環状酸無水物等が挙げられ、高分子化合物であればポリ(3,4−エチレンジオキシ)チオフェン:ポリスチレンスルホネート(PEDOT:PSS)、ポリアニリン:カンファースルホン酸(PANI:CSA)等に代表される公知の導電性高分子等が挙げられる。
Figure 2008166561
また、バッファー層には、励起子が電極まで拡散して失活してしまうのを防止する役割を持たせることも可能である。このように励起子阻止層としてバッファー層を挿入することは、高効率化のために有効である。励起子阻止層は陽極側、陰極側のいずれにも挿入することができ、両方同時に挿入することも可能である。
励起子阻止層として好ましい材料としては、例えば、有機EL素子用途で公知な正孔障壁層用材料又は電子障壁層用材料等が挙げられる。正孔障壁層として好ましい材料は、イオン化ポテンシャルが充分に大きい化合物であり、電子障壁層として好ましい材料は、電子親和力が充分に小さい化合物である。具体的には、バソクプロイン(BCP)、バソフェナントロリン(BPhen)等が陰極側の正孔障壁層材料として挙げられ、また、Ir(ppz)等が陽極側の電子障壁層材料として挙げられる。
Figure 2008166561
さらに、バッファー層には、上記n層材料として例示した無機半導体化合物を用いてもよい。また、p型無機半導体化合物としてはCdTe、p−Si、SiC、GaAs、WO等を用いることができる。
5.基板
基板は、機械的、熱的強度を有し、透明性を有するものが好ましい。例えば、ガラス基板及び透明性樹脂フィルムがある。透明性樹脂フィルムとしては、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリメチルメタアクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ナイロン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリサルホン、ポリエーテルサルフォン、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、ポリビニルフルオライド、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリイミド、ポリプロピレン等が挙げられる。
本発明の有機太陽電池の各層の形成は、真空蒸着、スパッタリング、プラズマ、イオンプレーティング等の乾式成膜法やスピンコーティング、ディップコート、キャスティング、ロールコート、フローコーティング、インクジェット等の湿式成膜法のいずれの方法も適用することができる。
膜厚は特に限定されるものではないが、適切な膜厚に設定する必要がある。一般に有機薄膜の励起子拡散長は短いことが知られているため、膜厚が厚すぎると励起子がヘテロ界面に到達する前に失活してしまうため光電変換効率が低くなる。膜厚が薄すぎるとピンホール等が発生してしまうため、充分なダイオード特性が得られないため、変換効率が低下する。通常の膜厚は1nmから10μmの範囲が適しているが、5nmから0.2μmの範囲がさらに好ましい。
乾式成膜法の場合、公知の抵抗加熱法が好ましく、混合層の形成には、複数の蒸発源からの同時蒸着による成膜方法が好ましい例として挙げられる。さらに好ましくは、成膜時に基板温度を制御することが挙げられる。
湿式成膜法の場合、各層を形成する材料を、適切な溶媒に溶解又は分散させて発光性有機溶液を調整し、薄膜を形成するが、その溶媒はいずれであっても良い。例えば、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素、テトラクロロエタン、トリクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、クロロトルエン等のハロゲン系炭化水素系溶媒や、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アニソール等のエーテル系溶媒、メタノールやエタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、エチレングリコール等のアルコール系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、ヘキサン、オクタン、デカン、テトラリン等の炭化水素系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル等のエステル系溶媒等が挙げられる。なかでも、炭化水素系溶媒又はエーテル系溶媒が好ましい。また、これらの溶媒は単独で使用しても複数混合して用いてもよい。尚、使用可能な溶媒は、これらに限定されるものではない。
本発明においては、有機太陽電池のいずれの有機薄膜層においても、成膜性向上、膜のピンホール防止等のため適切な樹脂や添加剤を使用しても良い。使用の可能な樹脂としては、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリスルフォン、ポリメチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート、セルロース等の絶縁性樹脂及びそれらの共重合体、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリシラン等の光導電性樹脂、ポリチオフェン、ポリピロール等の導電性樹脂を挙げられる。
また、添加剤としては、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤等を挙げられる。
さらに、有機太陽電池の、温度、湿度、雰囲気等に対する安定性の向上のために、セルの表面に保護層を設けたり、シリコンオイル、樹脂等によりセル全体を保護することも可能である。
[光電変換素子用材料]
実施例1
下記に示す反応により、化合物(A)を合成した。
Figure 2008166561
Ar雰囲気下、N,N’−ジフェニルベンジジン(2.9g,8.7mmol)、4−ブロモベンゾフェノン(5.0g,19mmol,2.2eq)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.24g,0.26mmol,3%Pd)、ナトリウムt−ブトキシド(2.7g,24mmol,1.4eq)を無水トルエン(100ml)に懸濁し、トリ(t−ブチル)ホスフィン/トルエン溶液(33wt%,0.26ml,0.42mmol,Pdに対し0.8eq)を加えて8時間還流した。
反応混合物をシリカゲルに通してろ別し、溶媒留去して褐色固体を得た。これをカラムクロマトグラフィ(シリカゲル/ジクロロメタン、続いてジクロロメタン+メタノール)で精製後、トルエンから再結晶し、黄色針状晶として化合物(A)「N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(4−ベンゾイルフェニル)ベンジジン」(5.5g,91%)を得た。
このようにして得られた固体(2g)を300℃、1.1×10−3Paで8時間昇華精製することにより黄色固体(1.6g)を得た。
この黄色固体の核磁気共鳴測定(HNMR)、電解離脱質量分析(FDMS)、液体クロマトグラフィ(HPLC)の結果を以下に示す。
H−NMR(400MHz,CDCl,TMS):δ7.06(4H,d,J=7Hz),δ7.16−7.54(24H,m),7.72(4H,d,J=7Hz),7.77(4H,d,J=7Hz)
・FDMS:計算値 C5036=696
実測値 m/z=696(M,100)
・HPLC:純度99.9%(検出波長254nm:面積%)
また、物性は以下のとおりである。
ガラス転移点(Tg):94℃
最大吸収波長(λmax):383nm
イオン化ポテンシャル(Ip):5.37eV(500nW,粉末)
5.57eV(10nW,薄膜)
実施例2
下記に示す反応により、化合物(B)を合成した。
Figure 2008166561
Ar雰囲気下、N,N’−ジフェニルベンジジン(2.3g,6.7mmol)、4−ブロモ−4’−ベンゾイルビフェニル(5.0g,15mmol,2.2eq)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.19g,0.20mmol,3%Pd)、ナトリウムt−ブトキシド(2.1g,19mmol,1.4eq)を無水トルエン(100ml)に懸濁し、トリ(t−ブチル)ホスフィン/トルエン溶液(33wt%,0.20ml,0.32mmol,Pdに対し0.8eq)を加えて8時間還流した。
反応混合物をろ別し、得られた固体をトルエンから再結晶し橙色針状晶として化合物(B)「N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(4−(4−ベンゾイルフェニル)フェニル)ベンジジン」(3.2g,56%)を得た。
このようにして得られた固体(2g)を330℃、4.3×10−4Paで8時間昇華精製することにより黄色固体(1.5g)を得た。分析結果を以下に示す。
H−NMR(400MHz,CDCl,TMS):δ7.08(2H,d,J=7Hz),δ7.18−7.69(34H,m),7.83(4H,d,J=7Hz),7.88(4H,d,J=7Hz)
・FDMS:計算値 C6244=848
実測値 m/z=848(M,100).
・HPLC:純度99.9%(検出波長254nm:面積%)
・λmax:384nm
・Ip:5.43eV(10nW,薄膜)
[有機太陽電池の作製]
実施例3
25mm×75mm×0.7mm厚のITO透明電極付きガラス基板をイソプロピルアルコール中で超音波洗浄を5分間行なった後、UVオゾン洗浄を30分間実施した。洗浄後の透明電極ライン付きガラス基板を真空蒸着装置の基板ホルダーに装着し、まず下部電極である透明電極ラインが形成されている側の面上に、p層として前記透明電極を覆うようにして膜厚30nmの化合物(A)を抵抗加熱蒸着により、1Å/sで成膜した。続けて、この化合物(A)膜上にn層として膜厚60nmの下記化合物(N1:フラーレンC60)を抵抗加熱蒸着により1Å/sで成膜した。さらに、連続して上部電極として金属Agを膜厚100nm蒸着させ、有機太陽電池を形成した。面積は0.5cmであった。
この有機太陽電池をAM1.5,Pin=100mW/cmの条件下でI−V特性を測定した。開放端電圧(Voc)、短絡電流密度(Jsc)を表1に示す。
Figure 2008166561
実施例4
実施例3において、化合物(N1)を下記化合物(N2)へ変更した他は、同様にして有機太陽電池を作製し、評価した。結果を表1に示す。
Figure 2008166561
実施例5
実施例3において、化合物(A)を実施例2で合成した化合物(B)へ変更した以外は、同様にして有機太陽電池を作製し、評価した。結果を表1に示す。
実施例6
実施例5において、化合物(N1)を化合物(N2)へ変更した他は、同様にして有機太陽電池を作製し、評価した。結果を表1に示す。
比較例1
化合物(A)の代わりにN,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N.N’−ジフェニルベンジジン(下記mTPD)を用いた以外は実施例3と同様にして有機太陽電池を作製した。この有機太陽電池をAM1.5,Pin=100mW/cmの条件下でI−V特性を測定した。その結果を表1に示す。
Figure 2008166561
比較例2
比較例1の化合物(N1)を化合物(N2)へ変更した他は、同様にして有機太陽電池を作製し、評価した。結果を表1に示す。
Figure 2008166561
表1からわかるように、本発明では比較例化合物に比べ、開放端電圧が大きく向上しており、優れた太陽電池特性を示すことが明らかになった。
評価例
太陽電池作製の実施例1と比較例1で作製した有機太陽電池を波長334nmの光を照射した。その結果、光電流を観測した。また、実施例1の有機太陽電池は比較例1より大きな光電流を生じた。この結果より、本発明の光電変換素子は、紫外線に対しても機能することが確認できる。
本発明の光電変換素子用材料は、フォトダイオード、撮像素子、太陽電池等の光電変換素子を形成する材料として使用できる。特に、有機太陽電池に好適に使用できる。
また、本発明の光電変換素子は、光学センサーシステム、撮像装置(例えば、デジタルカメラやデジタルビデオ等の撮像部)、太陽光発電装置等の各種装置に使用できる。

Claims (7)

  1. 下記式(1)で表されるアミン化合物を単独で、又は混合物の成分として含有する光電変換素子用材料。
    Figure 2008166561
    (式中、R〜R24はそれぞれ独立に、水素、ハロゲン、C〜C40の置換もしくは無置換のアルキル基、C〜C40の置換もしくは無置換のアルケニル基、C〜C40の置換もしくは無置換のアルコキシ基、C〜C40の置換もしくは無置換のアリールオキシ基、C〜C40の置換もしくは無置換のアリール基、C〜C40の置換もしくは無置換のヘテロアリール基であり、R〜R24は互いに結合して環を形成してもよい。nは1〜6の整数である。
    但し、R〜R24のうち少なくともひとつは、下記式(2)で表される電子吸引基である。)
    Figure 2008166561
    (式中、R25〜R29は、それぞれ独立に水素、C〜C40の置換もしくは無置換のアルキル基、C〜C40の置換もしくは無置換のアルケニル基、C〜C40の置換もしくは無置換のアルコキシ基、C〜C40の置換もしくは無置換のアリールオキシ基、C〜C40の置換もしくは無置換のアミノ基、C〜C40の置換もしくは無置換のアリール基、C〜C40の置換もしくは無置換のヘテロアリール基である。R25はR〜R24、R26又はR29と結合して環を形成してもよい。mは0〜3の整数である。)
  2. 前記式(1)のR〜R24のうち、1〜3個が下記式(2)で表される電子吸引基である請求項1に記載の光電変換素子用材料。
    Figure 2008166561
    (式中、R25〜R29は、それぞれ独立に水素、C〜C40の置換もしくは無置換のアルキル基、C〜C40の置換もしくは無置換のアリール基、C〜C40の置換もしくは無置換のヘテロアリール基であり、R25はR〜R24、R26又はR29と結合して環を形成してもよい。mは0〜3の整数である。)
  3. 前記式(2)のR25が、水素、C〜C40の置換もしくは無置換のアルキル基、C〜C40の置換もしくは無置換のアリール基、又はC〜C40の置換もしくは無置換のヘテロアリール基である請求項1又は2に記載の光電変換素子用材料。
  4. 有機太陽電池材料である請求項1〜3のいずれかに記載の光電変換素子用材料。
  5. 請求項1〜3のいずれかに記載の光電変換素子用材料を含む光電変換素子。
  6. 有機太陽電池である請求項5記載の光電変換素子。
  7. 請求項5又は6に記載の光電変換素子を有する装置。
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