JP2008164531A - 時計用文字板および時計 - Google Patents
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Abstract
【課題】電磁波の透過性に優れるとともに、美的外観に優れた時計用文字板を提供すること、また、前記時計用文字板を備えた時計を提供すること。
【解決手段】本発明の時計用文字板1は、電磁波透過性を有する材料で構成された基材2と、主として琥珀で構成された琥珀膜3と、金属材料で構成された反射膜4と、金属酸化物で構成された酸化物被膜5とを有していることを特徴とする。基材2は、琥珀膜3と反射膜4との間に設けられている。基材2は、プラスチック材料で構成されたものであり、反射膜4は、AgおよびAlよりなる群から選択される1種または2種以上を含む材料で構成されたものである。
【選択図】図6
【解決手段】本発明の時計用文字板1は、電磁波透過性を有する材料で構成された基材2と、主として琥珀で構成された琥珀膜3と、金属材料で構成された反射膜4と、金属酸化物で構成された酸化物被膜5とを有していることを特徴とする。基材2は、琥珀膜3と反射膜4との間に設けられている。基材2は、プラスチック材料で構成されたものであり、反射膜4は、AgおよびAlよりなる群から選択される1種または2種以上を含む材料で構成されたものである。
【選択図】図6
Description
本発明は、時計用文字板および時計に関する。
時計、時計用文字板は、実用品としての機能が求められるとともに、装飾品としての装飾性(美的外観)が求められる。
従来、時計用文字板としては、高級感のある外観を得るために、一般に、金属材料で構成されたものが用いられてきた。そして、純金、純銀等の無垢材料では表現が困難な外観を得るために、複雑な組成を有する合金で構成された文字板を用いる試みもある(例えば、特許文献1参照)。
従来、時計用文字板としては、高級感のある外観を得るために、一般に、金属材料で構成されたものが用いられてきた。そして、純金、純銀等の無垢材料では表現が困難な外観を得るために、複雑な組成を有する合金で構成された文字板を用いる試みもある(例えば、特許文献1参照)。
また、近年、電波を受信し、自動で時刻調整を行う機能等を備えた電波時計が、普及しつつある。このような電波時計用の文字板では、優れた電波透過性が求められる。このため、電波時計においては、金属材料で構成された文字板を適用するのが困難であり、プラスチック材料で構成された文字板が用いられている。また、プラスチック材料は、成形性に優れ、複雑な形状の文字板の製造にも好適に対応することができる。しかしながら、プラスチック材料で構成された文字板は、高級感に欠け、美的外観に劣るものであった。
本発明の目的は、電磁波の透過性に優れるとともに、美的外観に優れた時計用文字板を提供すること、また、前記時計用文字板を備えた時計を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の時計用文字板は、電磁波透過性を有する材料で構成された基材と、
主として琥珀で構成された琥珀膜と、
外光を反射する機能を有する反射膜とを有していることを特徴とする。
これにより、電磁波の透過性に優れるとともに、美的外観に優れた時計用文字板を提供することができる。
本発明の時計用文字板は、電磁波透過性を有する材料で構成された基材と、
主として琥珀で構成された琥珀膜と、
外光を反射する機能を有する反射膜とを有していることを特徴とする。
これにより、電磁波の透過性に優れるとともに、美的外観に優れた時計用文字板を提供することができる。
本発明の時計用文字板では、前記反射膜が、前記琥珀膜に接触して設けられていることが好ましい。
これにより、時計用文字板の外観を、より鮮やかな色調を有するものとすることができる。
本発明の時計用文字板では、前記基材が、前記琥珀膜と前記反射膜との間に設けられていることが好ましい。
これにより、時計用文字板の色調を十分に明るいものとしつつ、深み、奥行き感のある天然素材としての琥珀の質感を、より効果的に表現することができ、時計用文字板の美的外観を特に優れたものとすることができる。
これにより、時計用文字板の外観を、より鮮やかな色調を有するものとすることができる。
本発明の時計用文字板では、前記基材が、前記琥珀膜と前記反射膜との間に設けられていることが好ましい。
これにより、時計用文字板の色調を十分に明るいものとしつつ、深み、奥行き感のある天然素材としての琥珀の質感を、より効果的に表現することができ、時計用文字板の美的外観を特に優れたものとすることができる。
本発明の時計用文字板では、前記琥珀膜の厚さは、50〜1000μmであることが好ましい。
これにより、時計用文字板の色調を十分に明るいものとしつつ、琥珀の質感をより効果的に表現することができ、時計用文字板の美的外観を特に優れたものとすることができる。
これにより、時計用文字板の色調を十分に明るいものとしつつ、琥珀の質感をより効果的に表現することができ、時計用文字板の美的外観を特に優れたものとすることができる。
本発明の時計用文字板では、前記反射膜は、AuおよびCuよりなる群から選択される1種または2種以上を含む材料で構成されたものであることが好ましい。
これにより、琥珀の質感をより効果的に表現することができ、時計用文字板の美的外観を特に優れたものとすることができる。また、琥珀膜の厚さが比較的薄いものであっても、琥珀の質感を十分に発揮させることができる。
これにより、琥珀の質感をより効果的に表現することができ、時計用文字板の美的外観を特に優れたものとすることができる。また、琥珀膜の厚さが比較的薄いものであっても、琥珀の質感を十分に発揮させることができる。
本発明の時計用文字板では、前記反射膜は、AgおよびAlよりなる群から選択される1種または2種以上を含む材料で構成されたものであることが好ましい。
これにより、時計用文字板の外観を、より鮮やかな色調を有するものとすることができる。
本発明の時計用文字板では、前記反射膜の厚さは、0.005〜2.5μmであることが好ましい。
これにより、時計用文字板としての電磁波の透過性を十分に優れたものとしつつ、時計用文字板の外観を、より鮮やかな色調を有するものとすることができる。
これにより、時計用文字板の外観を、より鮮やかな色調を有するものとすることができる。
本発明の時計用文字板では、前記反射膜の厚さは、0.005〜2.5μmであることが好ましい。
これにより、時計用文字板としての電磁波の透過性を十分に優れたものとしつつ、時計用文字板の外観を、より鮮やかな色調を有するものとすることができる。
本発明の時計用文字板では、前記基材が、プラスチック材料で構成されたものであることが好ましい。
これにより、時計用文字板全体としての電磁波の透過性を特に優れたものとすることができる。また、プラスチック材料は、各種材料の中でも、特に優れた成形性を有しており、複雑な形状の時計用文字板の製造にも好適に適用することができる。また、時計用文字板の製造コストの抑制の観点からも好ましい。
これにより、時計用文字板全体としての電磁波の透過性を特に優れたものとすることができる。また、プラスチック材料は、各種材料の中でも、特に優れた成形性を有しており、複雑な形状の時計用文字板の製造にも好適に適用することができる。また、時計用文字板の製造コストの抑制の観点からも好ましい。
本発明の時計用文字板では、前記基材が、光透過性を有するものであり、かつ、
前記反射膜が、開口部を有するものであることが好ましい。
これにより、時計用文字板全体としての光透過性を優れたものとすることができ、例えば、時計用文字板を、ソーラー時計に好適に適用することができる。
本発明の時計用文字板では、前記反射膜に設けられた前記開口部の幅は、10〜150μmであることが好ましい。
これにより、時計用文字板の美的外観を十分に優れたものとしつつ、時計用文字板全体としての光透過性を特に優れたものとすることができる。
前記反射膜が、開口部を有するものであることが好ましい。
これにより、時計用文字板全体としての光透過性を優れたものとすることができ、例えば、時計用文字板を、ソーラー時計に好適に適用することができる。
本発明の時計用文字板では、前記反射膜に設けられた前記開口部の幅は、10〜150μmであることが好ましい。
これにより、時計用文字板の美的外観を十分に優れたものとしつつ、時計用文字板全体としての光透過性を特に優れたものとすることができる。
本発明の時計用文字板では、前記反射膜を平面視したときに前記開口部が占める面積率が、15〜55%であることが好ましい。
これにより、時計用文字板の美的外観を十分に優れたものとしつつ、時計用文字板全体としての光透過性を特に優れたものとすることができる。
本発明の時計用文字板は、ソーラー時計用文字板であることが好ましい。
ソーラー時計用の時計用文字板は、光の優れた透過性が求められるとともに、優れた美的外観等も求められるが、上記の本発明によればこれらの要件を同時に満足することができる。すなわち、上記本発明は、ソーラー時計用文字板に適用した際に、その効果がより顕著に発揮される。
本発明の時計は、本発明の時計用文字板を備えたことを特徴とする。
これにより、電磁波の透過性に優れるとともに、美的外観に優れた時計用文字板を備えた時計を提供することができる。
これにより、時計用文字板の美的外観を十分に優れたものとしつつ、時計用文字板全体としての光透過性を特に優れたものとすることができる。
本発明の時計用文字板は、ソーラー時計用文字板であることが好ましい。
ソーラー時計用の時計用文字板は、光の優れた透過性が求められるとともに、優れた美的外観等も求められるが、上記の本発明によればこれらの要件を同時に満足することができる。すなわち、上記本発明は、ソーラー時計用文字板に適用した際に、その効果がより顕著に発揮される。
本発明の時計は、本発明の時計用文字板を備えたことを特徴とする。
これにより、電磁波の透過性に優れるとともに、美的外観に優れた時計用文字板を備えた時計を提供することができる。
本発明によれば、電磁波の透過性に優れるとともに、美的外観に優れた時計用文字板を提供すること、また、前記時計用文字板を備えた時計を提供することができる。
以下、本発明の好適な実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
《第1実施形態》
<時計用文字板>
まず、本発明の時計用文字板の第1実施形態について説明する。
図1は、本発明の時計用文字板の第1実施形態を示す断面図、図2は、反射膜が有する開口部の形状(パターン)の一例を説明するための模式的な平面図、図3は、反射膜が有する開口部の形状(パターン)の他の一例を説明するための模式的な平面図である。
《第1実施形態》
<時計用文字板>
まず、本発明の時計用文字板の第1実施形態について説明する。
図1は、本発明の時計用文字板の第1実施形態を示す断面図、図2は、反射膜が有する開口部の形状(パターン)の一例を説明するための模式的な平面図、図3は、反射膜が有する開口部の形状(パターン)の他の一例を説明するための模式的な平面図である。
図1に示すように、本実施形態の時計用文字板1は、基板(基材)2と、琥珀膜3と、反射膜(金属被膜)4と、酸化物被膜5とを有している。時計用文字板1は、通常、基板2の琥珀膜3で被覆された面側(図1中上側)が、観察者側を向くようにして用いられるものである(後述する第2実施形態についても同様)。以下の説明では、図1中、上側を「(外光の)入射側」、図1中の下側を「(外光の)出射側」として説明する(後述する図4、図5、図6、図7についても同様)。
[基板]
基板2は、電磁波透過性を有する材料で構成されたものである。これにより、例えば、時計用文字板1を、太陽電池を備えたソーラー時計や、電波時計等に好適に適用することができる。なお、本発明において、電磁波の透過性とは、可視光(以下、単に、光とも言う)や電波等、所定の波長領域の電磁波に関して透過性を示すものであればよい。
基板2は、電磁波透過性を有する材料で構成されたものである。これにより、例えば、時計用文字板1を、太陽電池を備えたソーラー時計や、電波時計等に好適に適用することができる。なお、本発明において、電磁波の透過性とは、可視光(以下、単に、光とも言う)や電波等、所定の波長領域の電磁波に関して透過性を示すものであればよい。
基板2が光の透過性を有するものである場合、基板2についての光の透過率は、80%以上であるのが好ましく、90%以上であるのがより好ましい。このように、基板2についての光の透過率が十分に高いものであることにより、時計用文字板1全体としての光の透過率を十分に高いものとすることができる。その結果、時計用文字板1を、ソーラー時計に好適に適用することができる。なお、本明細書においては、特に断りのない限り、光の透過率とは、JIS Z 8902で規定されるキセノン白色光を光源として用いた場合についての、光の透過率のことを指す。また、本明細書においては、光の反射率、吸収率についても、上記と同様に、特に断りのない限り、それぞれ、JIS Z 8902で規定されるキセノン白色光を光源として用いた場合についての、反射率、吸収率のことを指す。
光透過性および電波透過性を有する材料としては、例えば、各種プラスチック材料、各種ガラス材料、各種セラミックス材料等が挙げられるが、基板2を構成する材料としては、プラスチック材料が好ましい。プラスチック材料は、一般に、成形性(成形の自由度)に優れており、種々の形状の時計用文字板1の製造に好適に適用することができる。また、基板2がプラスチック材料で構成されたものであると、時計用文字板1の製造コスト低減に有利である。また、プラスチック材料は、一般に、他の材料に比べて、光(可視光)の透過性および電波の透過性が優れている。以下の説明では、基板2がプラスチック材料で構成された例を、中心に説明する。
基板2を構成するプラスチック材料としては、各種熱可塑性樹脂、各種熱硬化性樹脂等が挙げられ、例えば、ポリカーボネート(PC)、アクリロニトリル−ブタジエンースチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)等のアクリル系樹脂、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル系樹脂等、またはこれらを主とする共重合体、ブレンド体、ポリマーアロイ等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて(例えば、ブレンド樹脂、ポリマーアロイ、積層体等として)用いることができる。特に、基板2は、主として、ポリカーボネートおよび/またはアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体で構成されたものであるのが好ましい。これにより、時計用文字板1全体としての強度を特に優れたものとすることができる。また、時計用文字板1の製造時においては、基板2の成形の自由度が増す(成形のし易さが向上する)ため、より複雑な形状の時計用文字板1であっても、容易かつ確実に製造することができる。また、基板2がポリカーボネート(PC)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)から選択される少なくとも1種を含む材料で構成されたものであると、基板2と被膜との密着性を特に優れたものとすることができる。また、ポリカーボネートは、各種プラスチック材料の中でも比較的安価で、時計用文字板1の生産コストのさらなる低減に寄与することができる。また、ABS樹脂は、特に優れた耐薬品性も有しており、時計用文字板1全体としての耐久性をさらに向上されることができる。
なお、基板2は、プラスチック材料以外の成分を含むものであってもよい。このような成分としては、例えば、可塑剤、酸化防止剤、着色剤(各種発色剤、蛍光物質、りん光物質等を含む)、光沢剤、フィラー等が挙げられる。
基板2は、各部位でその組成が実質的に均一な組成を有するものであってもよいし、部位によって組成の異なるものであってもよい。
基板2は、各部位でその組成が実質的に均一な組成を有するものであってもよいし、部位によって組成の異なるものであってもよい。
また、基板2の形状、大きさは、特に限定されず、通常、時計用文字板1の形状、大きさに基づいて決定される。なお、図示の構成では、基板(基材)2は、平板状をなすものであるが、例えば、湾曲板状等をなすものであってもよい。
基板2の平均厚さは、特に限定されないが、100〜700μmであるのが好ましく、200〜600μmであるのがより好ましい。基板2の平均厚さが前記範囲内の値であると、時計用文字板1をソーラー時計に適用する場合に、時計用文字板1の光透過性を十分に高いものとしつつ、太陽電池の自色が透けて見えるのをより効果的に防止することができ、美的外観(高級感)を特に優れたものとすることができる。
基板2の平均厚さは、特に限定されないが、100〜700μmであるのが好ましく、200〜600μmであるのがより好ましい。基板2の平均厚さが前記範囲内の値であると、時計用文字板1をソーラー時計に適用する場合に、時計用文字板1の光透過性を十分に高いものとしつつ、太陽電池の自色が透けて見えるのをより効果的に防止することができ、美的外観(高級感)を特に優れたものとすることができる。
[琥珀膜]
基板2についての外光の入射側には、主として琥珀で構成された琥珀膜3が設けられている。琥珀は、一般に、マツ属植物の樹脂の化石として採取されるものであり、独特の質感(色調、透明感、艶感等)を有し、他の材料では表現が困難な外観を呈するものである。このような琥珀膜3を有することにより、時計用文字板1の外観を、琥珀に特有の質感を有する、優れたものとすることができる。また、琥珀は、密度が、通常、1.05〜1.10g/cm3程度と低く、時計用文字板1やそれを備えた時計の軽量化にも有利である。なお、本明細書中において、「主として」とは、対象とする構成中における含有率(例えば、琥珀膜3中における琥珀の含有率)が、50wt%以上であることを指し、特に、90wt%以上であるのが好ましく、95wt以上であるのがより好ましい。
基板2についての外光の入射側には、主として琥珀で構成された琥珀膜3が設けられている。琥珀は、一般に、マツ属植物の樹脂の化石として採取されるものであり、独特の質感(色調、透明感、艶感等)を有し、他の材料では表現が困難な外観を呈するものである。このような琥珀膜3を有することにより、時計用文字板1の外観を、琥珀に特有の質感を有する、優れたものとすることができる。また、琥珀は、密度が、通常、1.05〜1.10g/cm3程度と低く、時計用文字板1やそれを備えた時計の軽量化にも有利である。なお、本明細書中において、「主として」とは、対象とする構成中における含有率(例えば、琥珀膜3中における琥珀の含有率)が、50wt%以上であることを指し、特に、90wt%以上であるのが好ましく、95wt以上であるのがより好ましい。
琥珀膜3を構成する琥珀の種類としては、例えば、スクシニット、ゲダニット、グレシット、アリンギット等が挙げられる。また、琥珀膜3の構成物質としては、例えば、スクシノレゼン、スクシノアビエチノール酸、スクシノアビエトール、スクシノレシノール、スクシノシルビン酸、コハク酸、スクオキシアビエチン酸、スクシノギルイン酸、スクシノアビエチノール等が挙げられる。琥珀膜3中における前記構成物質の含有率の総和は、80wt%以上であるのが好ましく、90wt%以上であるのがより好ましい。また、琥珀膜3には、その構成物質として、上記物質のほか、これらの類似化合物、および、これらから選択される少なくとも1種を含むエステル化合物を含むものであってもよい。また、本発明において、琥珀は、天然の琥珀に限らず、人工琥珀(コロホニウム等を用いて得られたもの等)であってもよい。なお、琥珀膜3は、琥珀以外の成分、例えば、プラスチック成分等を含んでいてもよい。
琥珀は、一般に、電波透過性、光透過性を有するものである。琥珀膜3についての光の透過率は、琥珀膜3の厚さや琥珀の種類等により異なるが、5〜90%であるのが好ましく、10〜70%であるのがより好ましい。琥珀膜3についての光の透過率が前記範囲内の値であると、時計用文字板1全体としての光の透過性を十分に優れたものとしつつ、時計用文字板1の美的外観(高級感)を特に優れたものとすることができる。なお、琥珀の電波の透過性は極めて高いため、電波時計に好適に適用することができ、時計用文字板1の厚さが比較的厚い場合等であっても、電波の吸収、反射は、通常、問題にならない。
また、琥珀膜3の平均厚さは、特に限定されないが、50〜1200μmであるのが好ましく、70〜500μmであるのがより好ましい。琥珀膜3の平均厚さが前記範囲内の値であると、時計用文字板1全体としての光の透過率を十分優れたものとしつつ、琥珀の質感を、より深みのあるもの、より奥行き感のあるものとして表現することができ、時計用文字板1の美的外観(高級感)を特に優れたものとすることができる。
ところで、琥珀は、独特の質感(色調、透明感、艶感等)を有し、他の材料では表現が困難な外観を呈するものである。しかしながら、単に、琥珀からなる文字板を時計に組み込んだ場合には、当該文字板の外観は、暗くくすんだ色調となり、琥珀が本来有している質感を十分に発揮させることができない。これは、以下のような理由によるものであると考えられる。すなわち、文字板を有する時計においては、一般に、文字板の背面側には、ケース内に収納されたムーブメント等が配されているため、文字板の背面側が陰となってしまい、琥珀に独特の透明感、艶感等が表現されないものと考えられる。
そこで、本発明では、琥珀膜の背面側に、外光を反射する機能を有する反射膜を設けることとした。
そこで、本発明では、琥珀膜の背面側に、外光を反射する機能を有する反射膜を設けることとした。
[反射膜(金属被膜)]
上述した基板2と琥珀膜3との間には、反射膜4が設けられている。
時計用文字板1の外表面(図中上側)から入射した光は、その一部が琥珀膜3の第1の面31(反射膜4に対向する面とは反対側の表面)で反射されるとともに、琥珀膜3の内部に進入する。琥珀膜3の内部に進入した光は、反射膜4の表面(琥珀膜3に対向する面)で反射される。このように、琥珀膜3の背面側に反射膜4が配されることにより、琥珀膜の第1の面31で反射した光とともに、第2の面32側から琥珀膜3の内部を透過した光を、観察者側に出射することができる。その結果、琥珀が本来有している質感を十分に発揮させることができ、時計用文字板1の美的外観(高級感)を十分に優れたものとすることができる。
上述した基板2と琥珀膜3との間には、反射膜4が設けられている。
時計用文字板1の外表面(図中上側)から入射した光は、その一部が琥珀膜3の第1の面31(反射膜4に対向する面とは反対側の表面)で反射されるとともに、琥珀膜3の内部に進入する。琥珀膜3の内部に進入した光は、反射膜4の表面(琥珀膜3に対向する面)で反射される。このように、琥珀膜3の背面側に反射膜4が配されることにより、琥珀膜の第1の面31で反射した光とともに、第2の面32側から琥珀膜3の内部を透過した光を、観察者側に出射することができる。その結果、琥珀が本来有している質感を十分に発揮させることができ、時計用文字板1の美的外観(高級感)を十分に優れたものとすることができる。
反射膜4は、光を反射する機能を有するものであれば、いかなる材料で構成されたものであってもよいが、金属材料で構成されたものであるのが好ましい。これにより、琥珀が本来有する質感をより効果的に表現することができ、時計用文字板1の美的外観(高級感)を特に優れたものとすることができる。以下の説明では、反射膜4が、主として金属材料で構成された金属被膜である場合について、中心的に説明する。
反射膜(金属被膜)4を構成する金属材料としては、各種金属(合金を含む)を用いることができ、より具体的には、例えば、Fe、Cu、Zn、Ni、Mg、Cr、Mn、Mo、Nb、Al、V、Zr、Sn、Au、Pd、Pt、Hf、Ag、Co、In、W、Ti、Rhや、これらのうち少なくとも1種を含む合金が挙げられる。中でも、反射膜4が、AuおよびCuよりなる群から選択される1種または2種以上を含む材料で構成されたものであると、琥珀が本来有している独特の質感をより効果的に表現することができ、時計用文字板1の美的外観を特に優れたものとすることができる。また、琥珀膜3の厚さが比較的薄いものであっても、琥珀の質感を十分に発揮させることができる。また、反射膜4が、AgおよびAlよりなる群から選択される少なくとも1種を含む材料(合金を含む)で構成されたものであると、上述したような反射膜3での反射をより効果的に発現させることができ、時計用文字板1の外観を、より鮮やかな色調を有するものとすることができる。また、反射膜(金属被膜)4が上記のような材料で構成されたものであると、反射膜(金属被膜)4と、後述する酸化物被膜5との密着性を特に優れたものとすることができる。また、反射膜4は、各部位で均一な組成を有するものであってもよいし、そうでなくてもよい。例えば、反射膜4は、含有成分(組成)が厚さ方向に順次変化するもの(傾斜材料)であってもよい。また、反射膜4は、複数の層を有する積層体であってもよい。また、反射膜4が積層体である場合、例えば、実質的に金属材料を含まない材料で構成された層を有していてもよい。より具体的には、反射膜4は、金属材料で構成された2つの層の間に、金属酸化物等で構成された層が介挿された構成を有するものであってもよい。
また、本実施形態において、反射膜4は、琥珀膜3に接触して設けられている。これにより、反射膜4の表面で反射した光は、直接、琥珀膜3に入射することとなり、時計用文字板1の外観を、より鮮やかな色調を有するものとすることができる。
反射膜4の平均厚さは、特に限定されないが、0.005〜2.5μmであるのが好ましく、0.007〜0.9μmであるのがより好ましく、0.01〜0.5μmであるのがさらに好ましい。反射膜4の平均厚さが前記範囲内の値であると、反射膜4の内部応力が高くなるのを十分に防止しつつ、上述した反射膜4の機能をより効果的に発揮することができ、時計用文字板1の美的外観を特に優れたものとすることができる。また、反射膜(金属被膜)4と後述する酸化物被膜5との密着性を特に優れたものとすることができる。これに対し、反射膜4の平均厚さが前記下限値未満であると、反射膜4の構成材料等によっては、上述した反射膜4の機能を十分に発揮するのが困難となり、時計用文字板1全体としての美的外観を十分に優れたものとするのが困難になる可能性がある。また、反射膜(金属被膜)4、酸化物被膜5の構成材料等によっては、反射膜(金属被膜)4と酸化物被膜5との密着性を十分に向上させるのが困難になる可能性がある。一方、反射膜4の平均厚さが前記上限値を超えると、時計用文字板1全体としての電磁波(電波)の透過率が減少する傾向が顕著に現れ、時計用文字板1を電波時計に適用するのが困難となる。また、反射膜4の平均厚さが前記上限値を超えると、反射膜4の各部位における膜厚のばらつきが大きくなる傾向を示す。また、反射膜4の平均厚さが特に大きい場合は、反射膜4の内部応力が高くなり、クラック等が発生し易くなる。
反射膜4の平均厚さは、特に限定されないが、0.005〜2.5μmであるのが好ましく、0.007〜0.9μmであるのがより好ましく、0.01〜0.5μmであるのがさらに好ましい。反射膜4の平均厚さが前記範囲内の値であると、反射膜4の内部応力が高くなるのを十分に防止しつつ、上述した反射膜4の機能をより効果的に発揮することができ、時計用文字板1の美的外観を特に優れたものとすることができる。また、反射膜(金属被膜)4と後述する酸化物被膜5との密着性を特に優れたものとすることができる。これに対し、反射膜4の平均厚さが前記下限値未満であると、反射膜4の構成材料等によっては、上述した反射膜4の機能を十分に発揮するのが困難となり、時計用文字板1全体としての美的外観を十分に優れたものとするのが困難になる可能性がある。また、反射膜(金属被膜)4、酸化物被膜5の構成材料等によっては、反射膜(金属被膜)4と酸化物被膜5との密着性を十分に向上させるのが困難になる可能性がある。一方、反射膜4の平均厚さが前記上限値を超えると、時計用文字板1全体としての電磁波(電波)の透過率が減少する傾向が顕著に現れ、時計用文字板1を電波時計に適用するのが困難となる。また、反射膜4の平均厚さが前記上限値を超えると、反射膜4の各部位における膜厚のばらつきが大きくなる傾向を示す。また、反射膜4の平均厚さが特に大きい場合は、反射膜4の内部応力が高くなり、クラック等が発生し易くなる。
また、反射膜4は、所定のパターンで設けられた開口部41を有している。このように、開口部41を有することにより、時計用文字板1に入射した光の一部を、基板2に導くことができ、その結果、入射したのとは反対側から出射させることができる。すなわち、時計用文字板1に入射した光の一部を透過させることができる。このように開口部41を有することにより時計用文字板1全体としての光の透過性を確保しつつも、上記のように、反射膜4の光の入射側に琥珀膜3が設けられているため、琥珀に特有の外観により、観察者に開口部41の存在が視認されにくい。したがって、このような構成とすることにより、特に優れた光透過性と、優れた美的外観とを両立させることができる。
基板2(時計用文字板1)を平面視した際に、反射膜4において開口部41が占める面積率として開口率は、15〜55%であるのが好ましく、25〜50%であるのがより好ましい。反射膜4の開口率が前記範囲内の値であると、光(外光)の透過率を十分優れたものとしつつ、時計用文字板1の美的外観(高級感)を特に優れたものとすることができる。これに対し、反射膜4の開口率が前記下限値未満であると、時計用文字板1全体としての光の透過率を十分に優れたものとすることが困難になる。一方、反射膜4の開口率が前記上限値を超えると、琥珀膜3の厚さ等によっては、時計用文字板1の美的外観を十分に優れたものとすることが困難になる。
開口部41は、いかなる形状のものであってもよい。基板2(時計用文字板1)を平面視した際の開口部41の形状としては、例えば、略円形状、略楕円形状、略多角形状、スリット状等が挙げられる。また、開口部41は、図2、図3に示すように、基板2(時計用文字板1)を平面視した際に、反射膜4で構成された多数個の島状の領域(反射膜4の実部)を取り囲むように設けられたものであってもよい。これにより、時計用文字板1の外観において、開口部41の存在をより目立ち難いものとすることができるとともに、時計用文字板1の生産性を特に優れたものとすることができる。
また、図中Wで表される開口部41の幅(開口部41が略円形である場合には、その直径)は、10〜150μmであるのが好ましく、30〜140μmであるのがより好ましく、35〜130μmであるのがさらに好ましい。開口部41の幅Wが前記範囲内の値であると、時計用文字板1としての光の透過性を十分に高いものとしつつ、時計用文字板1の美的外観(審美性)を特に優れたものとすることができる。これに対し、開口部41の幅Wが前記下限値未満であると、反射膜4の開口率等によっては、時計用文字板1全体としての光の透過率を十分に高めるのが困難になる可能性がある。一方、開口部41の幅Wが前記上限値を超えると、琥珀膜3の厚さ等によっては、時計用文字板1の外観を十分に優れたものとするのが困難になる可能性がある。
また、図中Pで表される開口部41のピッチは、70〜550μmであるのが好ましく、80〜500μmであるのがより好ましく、90〜450μmであるのがさらに好ましい。開口部41のピッチPが前記範囲内の値であると、時計用文字板1としての光の透過性を十分に高いものとしつつ、時計用文字板の美的外観(審美性)を特に優れたものとすることができる。なお、開口部41のピッチとは、隣接する開口部41−開口部41間の中心間距離のことを指し、隣接する開口部41が複数個ある場合には、最も近接した開口部41との中心間距離のことを指す。
[酸化物被膜]
基板2と反射膜(金属被膜)4との間、言い換えると、反射膜(金属被膜)4の琥珀膜3に対向する面とは反対側の表面には、酸化物被膜5が設けられている。このように、本実施形態では、主としてプラスチック材料で構成された基板2の表面に、反射膜としての金属被膜4が直接設けられずに、基板2と金属被膜4との間に酸化物被膜5が介在している。これにより、基板2と金属被膜4との密着性(酸化物被膜5を介しての密着性)、特に、後述するような気相成膜により形成される金属被膜4の密着性を向上させることができ、金属被膜4の浮きや剥がれ(剥離)等を効果的に防止することができる。その結果、時計用文字板1は耐久性に優れたものとなる。
基板2と反射膜(金属被膜)4との間、言い換えると、反射膜(金属被膜)4の琥珀膜3に対向する面とは反対側の表面には、酸化物被膜5が設けられている。このように、本実施形態では、主としてプラスチック材料で構成された基板2の表面に、反射膜としての金属被膜4が直接設けられずに、基板2と金属被膜4との間に酸化物被膜5が介在している。これにより、基板2と金属被膜4との密着性(酸化物被膜5を介しての密着性)、特に、後述するような気相成膜により形成される金属被膜4の密着性を向上させることができ、金属被膜4の浮きや剥がれ(剥離)等を効果的に防止することができる。その結果、時計用文字板1は耐久性に優れたものとなる。
酸化物被膜5は、主として金属酸化物で構成されたものである。酸化物被膜5を構成する金属酸化物としては、各種金属の酸化物を用いることができ、好ましくは、Fe、Cu、Zn、Ni、Mg、Cr、Mn、Mo、Nb、Al、V、Zr、Sn、Au、Pd、Pt、Ag、Co、In、W、Ti、Rhの酸化物(複合酸化物を含む)が挙げられる。酸化物被膜5が、酸化チタン(複合酸化物を含む)、酸化クロム(複合酸化物を含む)から選択される少なくとも1種を含む材料で構成されたものであると、基板2と金属被膜4との密着性をより優れたものとすることができる。また、酸化物被膜5の構成材料は、金属被膜4を構成する元素のうち少なくとも1種を含むものであってもよい。言い換えると、酸化物被膜5と金属被膜4とは、少なくともこれらが接触する部位において、互いに共通の元素を含む材料で構成されたものであってもよい。例えば、金属被膜4がM(ただし、Mは金属元素を表す)を含む場合、酸化物被膜5は、MOn/2の組成式(ただし、Mは金属元素を表し、nはMの価数を示す)で表される金属酸化物を含むものであってもよい。これにより、酸化物被膜5と金属被膜4との密着性がさらに向上する。また、酸化物被膜5は、各部位で均一な組成を有するものであってもよいし、そうでなくてもよい。例えば、酸化物被膜5は、含有成分(組成)が厚さ方向に順次変化するもの(傾斜材料)であってもよい。また、酸化物被膜5は、複数の層を有する積層体であってもよい。また、酸化物被膜5が積層体である場合、例えば、実質的に金属酸化物を含まない材料で構成された層を有していてもよい。より具体的には、酸化物被膜5は、金属酸化物で構成された2つの層の間に、プラスチック材料等で構成された層が介挿された構成を有するものであってもよい。
また、酸化物被膜5の平均厚さは、特に限定されないが、0.005〜1.0μmであるのが好ましく、0.007〜0.5μmであるのがより好ましく、0.01〜0.3μmであるのがさらに好ましい。酸化物被膜5の平均厚さが前記範囲内の値であると、酸化物被膜5の内部応力が高くなるのを十分に防止しつつ、基板2と金属被膜4との密着性を特に優れたものとすることができる。また、酸化物被膜5の平均厚さが前記範囲内の値であると、金属酸化物被膜5の表面における外光の反射を防止する機能が効率よく発揮され、時計用文字板1の美的外観(高級感)を特に優れたものとすることができる。これに対し、酸化物被膜5の平均厚さが前記下限値未満であると、酸化物被膜5、基板2、金属被膜4の構成材料等によっては、基板2と金属被膜4との密着性を向上させる機能が十分に発揮されない可能性がある。また、酸化物被膜5の平均厚さが前記下限値未満であると、酸化物被膜5の形成方法等によっては、酸化物被膜5にピンホールが生じ易くなり、酸化物被膜5を備えることによる効果が十分に発揮されない可能性がある。また、酸化物被膜5の平均厚さが前記上限値を超えると、酸化物被膜5の構成材料、形成方法等によっては、酸化物被膜5での光の透過率が低くなり、時計用文字板1全体としての光の透過率が低下したり、時計用文字板1の審美性(高級感)を低下させる可能性がある。また、酸化物被膜5の平均厚さが前記上限値を超えると、酸化物被膜5の各部位における膜厚のばらつきが大きくなる傾向を示す。また、酸化物被膜5の平均厚さが特に大きい場合は、酸化物被膜5の内部応力が高くなり、クラック等が発生し易くなる。
上述したような時計用文字板1は、いかなる時計に適用されるものであってもよいが、太陽電池を備えたソーラー時計に適用されるものであるのが好ましい。ソーラー時計においては、一般に、文字板(時計用文字板)に優れた光の透過性が求められるとともに、背面側に配された太陽電池による時計全体としての美的外観の低下を防止する機能が求められるが、本発明によれば、これらの要求を同時に満足することができる。すなわち、本発明の時計用文字板は、ソーラー時計に適用した場合に、その効果が顕著に発揮される。
<時計用文字板の製造方法>
次に、上述した時計用文字板1の製造方法について説明する。
図4は、図1に示す時計用文字板の製造方法の好適な実施形態を示す断面図、図5は、反射膜を形成する際の気相成膜粒子の進行方向を説明するための図である。
図4に示すように、本実施形態の時計用文字板の製造方法は、基板2を準備する基板準備工程(1a)と、基板2の表面の少なくとも一部に、酸化物被膜5を形成する酸化物被膜形成工程(1b)と、酸化物被膜5の表面に、開口部41を有する反射膜(金属被膜)4を形成する反射膜形成工程(1c、1d)と、反射膜4の表面に琥珀膜3を形成する琥珀膜形成工程(1e)とを有する。
次に、上述した時計用文字板1の製造方法について説明する。
図4は、図1に示す時計用文字板の製造方法の好適な実施形態を示す断面図、図5は、反射膜を形成する際の気相成膜粒子の進行方向を説明するための図である。
図4に示すように、本実施形態の時計用文字板の製造方法は、基板2を準備する基板準備工程(1a)と、基板2の表面の少なくとも一部に、酸化物被膜5を形成する酸化物被膜形成工程(1b)と、酸化物被膜5の表面に、開口部41を有する反射膜(金属被膜)4を形成する反射膜形成工程(1c、1d)と、反射膜4の表面に琥珀膜3を形成する琥珀膜形成工程(1e)とを有する。
[基板準備工程]
基板2としては、前述したようなものを用いることができる。
また、基板2の表面に対しては、例えば、鏡面加工、スジ目加工、梨地加工等の表面加工が施されてもよい。これにより、得られる時計用文字板1の表面の光沢具合にバリエーションを持たせることが可能となる。
また、基板2の表面に対しては、後述する工程に先立ち、各種洗浄処理を施してもよい。これにより、例えば、基板2と酸化物被膜5との密着性を特に優れたものとすることができる。
基板2としては、前述したようなものを用いることができる。
また、基板2の表面に対しては、例えば、鏡面加工、スジ目加工、梨地加工等の表面加工が施されてもよい。これにより、得られる時計用文字板1の表面の光沢具合にバリエーションを持たせることが可能となる。
また、基板2の表面に対しては、後述する工程に先立ち、各種洗浄処理を施してもよい。これにより、例えば、基板2と酸化物被膜5との密着性を特に優れたものとすることができる。
[酸化物被膜形成工程]
基板2の表面に、主として金属酸化物で構成された酸化物被膜5を形成する(1b)。
上述したように、酸化物被膜5は、基板2および金属被膜4との密着性に優れるものである。このような酸化物被膜5を形成することにより、時計用文字板1全体としての耐久性を特に優れたものとすることができる。
基板2の表面に、主として金属酸化物で構成された酸化物被膜5を形成する(1b)。
上述したように、酸化物被膜5は、基板2および金属被膜4との密着性に優れるものである。このような酸化物被膜5を形成することにより、時計用文字板1全体としての耐久性を特に優れたものとすることができる。
酸化物被膜5の形成方法は、特に限定されず、例えば、スピンコート、ディッピング、刷毛塗り、噴霧塗装、静電塗装、電着塗装等の塗装、電解めっき、浸漬めっき、無電解めっき等の湿式めっき法や、熱CVD、プラズマCVD、レーザーCVD等の化学蒸着法(CVD)、真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング等の気相成膜法、溶射等が挙げられるが、気相成膜法が好ましい。酸化物被膜5の形成方法として気相成膜法を適用することにより、均一な膜厚を有し、均質で、かつ、基板2との密着性が特に優れた酸化物被膜5を確実に形成することができる。その結果、最終的に得られる時計用文字板1の美的外観、耐久性を特に優れたものとすることができる。また、酸化物被膜5の形成方法として気相成膜法を適用することにより、形成すべき酸化物被膜5が比較的薄いものであっても、膜厚のばらつきを十分に小さいものとすることができる。また、反射膜4を気相成膜により形成する場合、酸化物被膜5の形成方法として気相成膜法を適用することにより、時計用文字板1の製造において、製造過程における基板2を気相成膜装置から一旦取り出すことなく、本工程と反射膜形成工程(金属被膜形成工程)とを、引き続いて行うことができる。このため、時計用文字板1の生産性を特に優れたものとすることができる。また、上記のような気相成膜法の中でも、スパッタリングが特に好ましい。酸化物被膜5の形成方法としてスパッタリングを適用することにより、上記のような効果はより顕著なものとなる。すなわち、酸化物被膜5の形成方法としてスパッタリングを適用することにより、均一な膜厚を有し、均質で、かつ、基板2との密着性が特に優れた酸化物被膜5をより確実に形成することができる。その結果、最終的に得られる時計用文字板1の審美的外観、耐久性をさらに優れたものとすることができる。また、酸化物被膜5の形成方法としてスパッタリングを適用することにより、形成すべき酸化物被膜5が比較的薄いものであっても、膜厚のばらつきを特に小さいものとすることができる。なお、上記のような気相成膜法を適用する場合、例えば、酸化物被膜5を構成する金属酸化物に対応する金属をターゲットとして用い、酸素ガスを含む雰囲気中で処理を行うことにより、酸化物被膜5を容易かつ確実に形成することができる。また、酸化物被膜5の形成は、異なる複数の方法、条件を組み合わせて行ってもよい。これにより、前述したような積層体で構成された酸化物被膜5を好適に形成することができる。
[反射膜形成工程(金属被膜形成工程)]
次に、酸化物被膜5の表面に、反射膜(金属被膜)4を形成する(1c、1d)。
反射膜4の形成方法は、特に限定されず、例えば、スピンコート、ディッピング、刷毛塗り、噴霧塗装、静電塗装、電着塗装等の塗装、電解めっき、浸漬めっき、無電解めっき等の湿式めっき法や、熱CVD、プラズマCVD、レーザーCVD等の化学蒸着法(CVD)、真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング等の気相成膜法、溶射等が挙げられるが、気相成膜法が好ましい。反射膜4の形成方法として気相成膜法を適用することにより、均一な膜厚を有し、均質で、かつ、酸化物被膜5との密着性が特に優れた反射膜(金属被膜)4を確実に形成することができる。その結果、最終的に得られる時計用文字板1の審美的外観、耐久性を特に優れたものとすることができる。また、反射膜4の形成方法として気相成膜法を適用することにより、形成すべき反射膜4が比較的薄いものであっても、膜厚のばらつきを十分に小さいものとすることができる。また、上記のような気相成膜法の中でも、スパッタリングが特に好ましい。反射膜4の形成方法としてスパッタリングを適用することにより、上記のような効果はより顕著なものとなる。すなわち、反射膜4の形成方法としてスパッタリングを適用することにより、均一な膜厚を有し、均質で、かつ、酸化物被膜5との密着性が特に優れた反射膜4をより確実に形成することができる。その結果、最終的に得られる時計用文字板1の審美的外観、耐久性、光の透過率をさらに優れたものとすることができる。また、反射膜4の形成方法としてスパッタリングを適用することにより、形成すべき反射膜4が比較的薄いものであっても、膜厚のばらつきを特に小さいものとすることができる。また、反射膜4の形成は、異なる複数の方法、条件を組み合わせて行ってもよい。これにより、前述したような積層体で構成された反射膜4を好適に形成することができる。
次に、酸化物被膜5の表面に、反射膜(金属被膜)4を形成する(1c、1d)。
反射膜4の形成方法は、特に限定されず、例えば、スピンコート、ディッピング、刷毛塗り、噴霧塗装、静電塗装、電着塗装等の塗装、電解めっき、浸漬めっき、無電解めっき等の湿式めっき法や、熱CVD、プラズマCVD、レーザーCVD等の化学蒸着法(CVD)、真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング等の気相成膜法、溶射等が挙げられるが、気相成膜法が好ましい。反射膜4の形成方法として気相成膜法を適用することにより、均一な膜厚を有し、均質で、かつ、酸化物被膜5との密着性が特に優れた反射膜(金属被膜)4を確実に形成することができる。その結果、最終的に得られる時計用文字板1の審美的外観、耐久性を特に優れたものとすることができる。また、反射膜4の形成方法として気相成膜法を適用することにより、形成すべき反射膜4が比較的薄いものであっても、膜厚のばらつきを十分に小さいものとすることができる。また、上記のような気相成膜法の中でも、スパッタリングが特に好ましい。反射膜4の形成方法としてスパッタリングを適用することにより、上記のような効果はより顕著なものとなる。すなわち、反射膜4の形成方法としてスパッタリングを適用することにより、均一な膜厚を有し、均質で、かつ、酸化物被膜5との密着性が特に優れた反射膜4をより確実に形成することができる。その結果、最終的に得られる時計用文字板1の審美的外観、耐久性、光の透過率をさらに優れたものとすることができる。また、反射膜4の形成方法としてスパッタリングを適用することにより、形成すべき反射膜4が比較的薄いものであっても、膜厚のばらつきを特に小さいものとすることができる。また、反射膜4の形成は、異なる複数の方法、条件を組み合わせて行ってもよい。これにより、前述したような積層体で構成された反射膜4を好適に形成することができる。
本工程で形成する反射膜4は、前述したように、開口部41を有するものである。本工程では、一旦、開口部41を有さない反射膜を形成し、その後、当該反射膜に開口部を形成することにより行ってもよいが、本実施形態では、以下に述べるように、反射膜4の成膜と同時に開口部41を形成する。すなわち、本実施形態では、上記のようにして形成された酸化物被膜5上に、所定のパターンで開口部81が設けられたマスク(気相成膜用マスク)8を配した状態で、成膜を行うことにより、反射膜4を形成する(1c、1d)。
このように、マスク8を配した状態で成膜を行うことにより、開口部41を有する反射膜4が形成される。すなわち、反射膜4の成膜と同時に開口部41が形成される。このようにして反射膜としての反射膜4(開口部41)を形成することにより、マスク8の開口部81のパターンに対応する(反転したパターンの)開口部41を容易かつ確実に形成することができる。また、多数個の時計用文字板1の製造に、マスク8を繰り返し用いることができるため、時計用文字板1の生産性が向上するとともに、各時計用文字板1間での品質のばらつきを抑制することができる。すなわち、時計用文字板1の品質の信頼性が向上する。また、化学的方法(化学的処理)、物理的方法(物理的処理)により開口部を形成する必要がないため、不本意な凹凸のない反射膜4を好適に形成することができる。また、形成すべき開口部41に対応するパターン(反転したパターン)の開口部81を有するマスク8を用意することにより、反射膜4の形成条件を大きく変更することなく、多様なパターンの開口部41を有する時計用文字板1の生産にも好適に対応することができる。すなわち、多品種生産にも効率良く対応することができる。
なお、上記のような気相成膜では、例えば、反射膜4を構成する金属をターゲットとして用い、アルゴンガス等の不活性ガス雰囲気中で処理を行うことにより、反射膜4を容易かつ確実に形成することができる。また、上述した酸化物被膜形成工程を気相成膜法により行う場合、例えば、気相成膜装置内(チャンバー内)の雰囲気ガスの組成を、酸素ガスを含むものから、不活性ガスに置換し、必要に応じて、ターゲットを変更することにより、同一装置内で、酸化物被膜形成工程と金属被膜形成工程とを、(基板2を装置内から取り出すことなく)引き続いて行うことができる。これにより、基板2、酸化物被膜5、反射膜4の密着性が特に優れたものとなるとともに、時計用文字板1の生産性、信頼性も向上する。
また、反射膜4の形成は、異なる複数の方法、条件を組み合わせて行ってもよい。これにより、前述したような積層体で構成された反射膜4を好適に形成することができる。
本工程で用いるマスク8は、形成すべき反射膜4の開口部41に対応するパターンで配された開口部81を有している。すなわち、マスク8は、形成すべき開口部41に対応する部位以外に開口部81を有するものであり、開口部41の反転したパターンの開口部81を有するものであるということができる。
本工程で用いるマスク8は、形成すべき反射膜4の開口部41に対応するパターンで配された開口部81を有している。すなわち、マスク8は、形成すべき開口部41に対応する部位以外に開口部81を有するものであり、開口部41の反転したパターンの開口部81を有するものであるということができる。
また、本工程において用いるマスク8は、基板2に対向する主面である第1の面82側から、その反対の主面である第2の面83側に向かって開口部81の断面積が減少する断面積減少部812を有するものである。言い換えると、開口部81は、マスク8の主面に垂直な方向に対して所定角度だけ傾斜した傾斜面811によって、マスク8の基板2に対向する第1の面82側から第2の面83側に向かって、その断面積が減少する断面積減少部812を有するものとして設けられている。さらに言い換えると、マスク8は、第1の面82側における開口部81よりも第2の面83側における開口部81の面積が小さくなるように、第2の面83側に、開口部81の中心方向に向かって突出する突出部84が設けられている。このようなマスク8を用いることにより、反射膜4を形成した後にマスク8を除去する際に、形成された反射膜4に欠陥等が生じるのを効果的に防止することができる。その結果、得られる時計用文字板1の信頼性を優れたものとすることができる。
マスク8の開口部81(断面積減少部812)において、開口部81の断面積が最小となる断面積最小部813での断面積をS0’[μm2]、開口部81の断面積が最大となる断面積最大部814での断面積(図示の構成では、第1の面82における開口部81の断面積)をS1’[μm2]としたとき、0.01≦S0’/S1’≦0.95の関係を満足するのが好ましく、0.05≦S0’/S1’≦0.90の関係を満足するのがより好ましく、0.10≦S0’/S1’≦0.85の関係を満足するのがさらに好ましい。このような関係を満足することにより、後のマスク除去工程においてマスク8を除去する際に、形成された反射膜4に欠陥等が生じるのをより効果的に防止することができ、得られる時計用文字板1の信頼性を特に優れたものとすることができる。これに対し、S0’/S1’の値が前記下限値未満であると、マスク8の構成材料等によっては、マスク8の形状の安定性が低下し、反射膜4の形成時にマスク8が変形してしまう可能性がある。このような変形が生じると、所望の形状の開口部41を有する反射膜4を形成するのが困難になる可能性がある。また、マスク8の耐久性が低下し、時計用文字板1の生産性が低下する傾向が顕著になる可能性がある。一方、S0’/S1’の値が前記上限値を超えると、マスク8の構成材料、反射膜4の構成材料等によっては、マスク8が断面積減少部812を有することによる効果が十分に発揮されず、時計用文字板1の美的外観等を十分に優れたものとするのが困難になる可能性がある。
マスク8の厚さは、特に限定されないが、通常、形成すべき反射膜4の厚さと同等またはそれ以上の厚さであるのが好ましい。これにより、目的とする形状の開口部41を有する反射膜4を、より確実に形成することができる。
形成すべき反射膜4の厚さをTR[μm]、マスク8の厚さをTM[μm]としたとき、29≦TM−TR≦199の関係を満足するのが好ましく、49≦TM−TR≦149の関係を満足するのがより好ましい。これにより、上述した効果はより顕著なものとなる。
形成すべき反射膜4の厚さをTR[μm]、マスク8の厚さをTM[μm]としたとき、29≦TM−TR≦199の関係を満足するのが好ましく、49≦TM−TR≦149の関係を満足するのがより好ましい。これにより、上述した効果はより顕著なものとなる。
マスク8の具体的な厚さは、形成すべき反射膜4の厚さ等にもよるが、30〜200μmであるのが好ましく、50〜150μmであるのがより好ましい。
このようなマスク8は、例えば、板上の部材を用意し、これに、エッチング等の化学的処理を施したり、レーザー光等のエネルギー線の照射、旋盤処理等の機械的処理(物理的処理)を施したりする等して、開口部81を形成することにより得ることができる。
このようなマスク8は、例えば、板上の部材を用意し、これに、エッチング等の化学的処理を施したり、レーザー光等のエネルギー線の照射、旋盤処理等の機械的処理(物理的処理)を施したりする等して、開口部81を形成することにより得ることができる。
マスク8はいかなる材料で構成されたものであってもよく、マスク8の構成材料としては、各種金属材料、各種セラミックス材料、各種プラスチック材料等が挙げられる。中でも、マスク8の構成材料としては、金属材料が好ましい。マスク8が金属材料で構成されたものであると、マスク8の耐久性を特に優れたものとすることができる。その結果、時計用文字板1の生産性を特に優れたものとすることができるとともに、多数個の時計用文字板1において品質のばらつきを抑制することができ、時計用文字板1の信頼性が向上する。また、金属材料は、一般に、適度な弾性を有しており、形状の追従性が高いものが多く、基板2(製造すべき時計用文字板1)が平板状のものに限らず、湾曲板状等のものであっても、好適に適用することができる。また、1種類のマスク8を異なる形状の基板2(例えば、平板状の基板2、湾曲板状の基板2)に対しても、共通して利用することができる。
特に、本実施形態では、マスク8として、磁性材料(常磁性、強磁性を有する材料)を含む材料で構成されたものを用いている。そして、基板2のマスク8に対向する面とは反対の面側には図示しない磁石が配されており、これにより、マスク8と、反射膜としての反射膜4が形成されるべきワークとしての基板2(酸化物被膜5で被覆された基板2)とを、確実に密着させることができる。その結果、基板2上において、目的以外の部位に反射膜4が形成されるのをより確実に防止することができ、最終的に得られる時計用文字板1の美的外観および電磁波の透過性を確実に優れたものとすることができる。すなわち、製造される時計用文字板1の信頼性を特に優れたものとすることができる。
磁石は、例えば、永久磁石であってもよいし、電磁石であってもよい。
上記のように、本実施形態において、マスク8は、磁性材料を含む材料で構成されたものであるが、マスク8は、例えば、実質的に磁性材料のみで構成されるものであってもよいし、他の成分を含むものであってもよい。
また、マスク8は、図示しない表面層を有するものであってもよい。これにより、例えば、マスク8の耐久性を特に優れたものとすることができたり、成膜時に、マスク8上に反射膜4の構成材料が強固に付着するのを効果的に防止することができる。このような表面層を構成する材料としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、ダイヤモンド様炭素(DLC)等が挙げられる。
上記のように、本実施形態において、マスク8は、磁性材料を含む材料で構成されたものであるが、マスク8は、例えば、実質的に磁性材料のみで構成されるものであってもよいし、他の成分を含むものであってもよい。
また、マスク8は、図示しない表面層を有するものであってもよい。これにより、例えば、マスク8の耐久性を特に優れたものとすることができたり、成膜時に、マスク8上に反射膜4の構成材料が強固に付着するのを効果的に防止することができる。このような表面層を構成する材料としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、ダイヤモンド様炭素(DLC)等が挙げられる。
また、本工程を気相成膜により行う場合、気相成膜は、例えば、基板2の主面(反射膜4で被覆すべき主面)の法線方向に対して所定の角度θだけ傾斜した方向から、反射膜4の構成材料で構成された気相成膜粒子(例えば、スパッタリングの場合はスパッタ粒子)を基板2上に入射させるように行ってもよい。これにより、形成される反射膜4に不本意な膜厚のばらつきが発生するのを効果的に防止することができる。また、基板2の主面(反射膜4で被覆すべき主面)の法線方向に対して所定の角度θだけ傾斜した方向から反射膜4の構成材料で構成された気相成膜粒子を基板2上に入射させるようにすることにより、開口部81内における突出部84の裏側の領域にも確実に気相成膜粒子を供給することができ、マスク8の開口部81に対応する形状の反射膜4をより確実に形成することができる。
このような場合、気相成膜粒子の入射方向と基板2の主面の法線方向とでなす角度θは、特に限定されないが、1〜50°であるのが好ましく、3〜40°であるのがより好ましく、5〜30°であるのがさらに好ましい。角度θが前記範囲内の値であると、形成される反射膜4に不本意な膜厚のばらつきが発生するのをより効果的に防止することができる。
また、気相成膜粒子は一方向からだけではなく、基板2に対し複数の方向から入射させるのが好ましい。これにより、不本意な膜厚のばらつきが抑制された好適な反射膜4を、容易かつ確実に形成することができ、得られる時計用文字板1についての美的外観および光の透過性を特に優れたものとすることができる。また、時計用文字板1を、様々な方向から見た際における質感のばらつき等がより効果的に抑制されたものとして得ることができる。
複数の方向から気相成膜粒子を入射させる方法としては、例えば、複数の気相成膜用の材料である気相成膜源(ターゲット、蒸着源等)を用意し、これらを異なる部位に設置し、これら複数の気相成膜源から同時または順番に気相成膜粒子を発生させる方法も挙げられるが、例えば、基板2と気相成膜源とを相対的に移動(変位)させつつ、気相成膜源から気相成膜粒子を発生させる方法が挙げられる。基板2と気相成膜源とを相対的に移動(変位)させる方法としては、例えば、基板2を固定した状態で気相成膜源を移動(変位)させる方法、気相成膜源を固定した状態で基板2を移動(変位)させる方法、気相成膜源および基板2をともに移動(変位)させる方法が挙げられる。中でも、基板2を移動(変位)させる場合、気相成膜源を固定する従来の気相成膜装置をそのまま使用しやすいという効果が得られる。
以下、基板2を移動(変位)させる方法について、図5を参照しつつ、より具体的に説明する。
図5に示す構成では、基板2の主面の法線と軸9の長手方向とのなす角が、所定の角度θを維持するように、基板2を、軸9上でこまのように回転させる構成になっている。言い換えると、図5に示す構成では、軸9の延長線が基板2の表面(入射面)に接触する部位における基板2の主面の法線が、軸9を中心とした円錐の周面を形成するように、基板2が回転する。このような構成であることにより、例えば、気相成膜粒子の入射方向に対して、基板2の主面の法線が角度θだけ傾斜した状態を維持しつつ、気相成膜粒子の入射方向を経時的に変化させることができる。これにより、好適な形状の開口部41を有する反射膜4を、容易かつ確実に形成することができ、得られる時計用文字板1についての美的外観および電磁波の透過性を特に優れたものとすることができる。また、時計用文字板1を、様々な方向から見た際における質感のばらつき等がより効果的に抑制されたものとして得ることができる。
図5に示す構成では、基板2の主面の法線と軸9の長手方向とのなす角が、所定の角度θを維持するように、基板2を、軸9上でこまのように回転させる構成になっている。言い換えると、図5に示す構成では、軸9の延長線が基板2の表面(入射面)に接触する部位における基板2の主面の法線が、軸9を中心とした円錐の周面を形成するように、基板2が回転する。このような構成であることにより、例えば、気相成膜粒子の入射方向に対して、基板2の主面の法線が角度θだけ傾斜した状態を維持しつつ、気相成膜粒子の入射方向を経時的に変化させることができる。これにより、好適な形状の開口部41を有する反射膜4を、容易かつ確実に形成することができ、得られる時計用文字板1についての美的外観および電磁波の透過性を特に優れたものとすることができる。また、時計用文字板1を、様々な方向から見た際における質感のばらつき等がより効果的に抑制されたものとして得ることができる。
角度θの値は、経時的に変化するものであってもよい。このように、角度θの値が経時的に変化する場合、その最大値が前述した範囲に含まれるものであるのが好ましい。また、例えば、気相成膜時に、角度θがゼロとなる時点が存在してもよい。
なお、角度θとしては、気相成膜源と金属被膜を形成すべき基材とを結ぶ直線と、基材の法線とのなす角を採用することができる。
なお、角度θとしては、気相成膜源と金属被膜を形成すべき基材とを結ぶ直線と、基材の法線とのなす角を採用することができる。
反射膜4を形成した後、マスク8を除去する(1d)。これにより、基板2の酸化物被膜5、反射膜4が被覆された側の面において、マスク8の開口部81に対応する部位は酸化物被膜5が露出した状態となり、それ以外の部位は反射膜4(実部)で被覆された状態となる。
マスク8の除去は、酸化物被膜5、反射膜4が設けられた基板2上から、マスク8を剥離することにより行うことができる。上述したようにマスク8は、断面積減少部を有するものであるため、本工程においてマスクを除去する際に、先の工程で形成された反射膜4に不本意な剥離等の不都合が発生するのをより確実に形成することができる。
マスク8の除去は、酸化物被膜5、反射膜4が設けられた基板2上から、マスク8を剥離することにより行うことができる。上述したようにマスク8は、断面積減少部を有するものであるため、本工程においてマスクを除去する際に、先の工程で形成された反射膜4に不本意な剥離等の不都合が発生するのをより確実に形成することができる。
[琥珀膜形成工程]
次に、反射膜4の表面に、琥珀膜3を形成する(1e)。これにより、時計用文字板1が得られる。
琥珀膜3の形成は、特に限定されないが、例えば、予め膜状に成形された琥珀材を反射膜4の表面に接合することにより行うことができる。琥珀材と反射膜4との接合は、例えば、琥珀材および/または反射膜4を加熱した状態で、前記琥珀材を反射膜4に密着させることにより行うことができる。また、溶融させた琥珀を反射膜4上に付与することにより、琥珀膜3を形成してもよい。琥珀は、一般に、比較的軟らかい材料で、加工が容易であり、また、比較的低い温度で軟化する。このため、上記のような方法を用いることにより、容易に、琥珀膜4を形成することができる。なお、琥珀材と反射膜4との接合は、粘着剤、接着剤で構成された層を介して行ってもよい。
次に、反射膜4の表面に、琥珀膜3を形成する(1e)。これにより、時計用文字板1が得られる。
琥珀膜3の形成は、特に限定されないが、例えば、予め膜状に成形された琥珀材を反射膜4の表面に接合することにより行うことができる。琥珀材と反射膜4との接合は、例えば、琥珀材および/または反射膜4を加熱した状態で、前記琥珀材を反射膜4に密着させることにより行うことができる。また、溶融させた琥珀を反射膜4上に付与することにより、琥珀膜3を形成してもよい。琥珀は、一般に、比較的軟らかい材料で、加工が容易であり、また、比較的低い温度で軟化する。このため、上記のような方法を用いることにより、容易に、琥珀膜4を形成することができる。なお、琥珀材と反射膜4との接合は、粘着剤、接着剤で構成された層を介して行ってもよい。
また、一般に溶媒(溶剤)として用いられる材料に、琥珀を溶解または分散させて得られる液体を、琥珀膜形成用材料として用いてもよい。このような琥珀膜形成用材料として用いることにより、琥珀膜3の形成方法、形成条件の自由度が広がり、比較的薄い琥珀膜であっても好適に形成することができる。琥珀膜形成用材料を用いた琥珀膜3の形成方法としては、例えば、スピンコート、ディッピング、刷毛塗り、噴霧塗装、静電塗装、電着塗装等の塗装等が挙げられる。
《第2実施形態》
次に、本発明の第2実施形態の時計用文字板およびその製造方法について説明する。以下、前述した実施形態との違いを中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
<時計用文字板>
図6は、本発明の時計用文字板の第2実施形態を示す断面図である。
次に、本発明の第2実施形態の時計用文字板およびその製造方法について説明する。以下、前述した実施形態との違いを中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
<時計用文字板>
図6は、本発明の時計用文字板の第2実施形態を示す断面図である。
図6に示すように、本実施形態の時計用文字板1は、基板(基材)2と、琥珀膜3と、基板2の琥珀膜3に対向する面とは反対の面側に設けられた反射膜(金属被膜)4と、基板2および反射膜4に接触するようにして設けられた酸化物被膜5とを有している。すなわち、基板(基材)2と、琥珀膜3と、反射膜(金属被膜)4と、酸化物被膜5との配置が異なる以外は、前述した実施形態と同様である。
図6に示すように、本実施形態の時計用文字板1において、琥珀膜3は、反射膜4とは接触しておらず、琥珀膜3と反射膜4との間に、基板2および酸化物被膜5とが介挿された構成を有している。このような構成を有することにより、反射膜4の表面(琥珀膜3に対向する面)で反射された光は、直接琥珀膜3に入射せず、基板2等を介して、琥珀膜3に入射することとなる。これにより、観察者に、琥珀膜3を、実際の厚さよりも厚みのあるものと認識させることができ、時計用文字板1の外観を、より重厚感のあるものとすることができる。また、琥珀膜3の厚さが比較的薄いものであっても、琥珀の質感を十分に発揮させることができる。また、琥珀膜3と反射膜4との間に、基板2および酸化物被膜5とが介挿された構成を有することにより、開口部41の存在をより目立ちにくいものとすることができ、時計用文字板1の美的外観を向上させる上で有利である。また、開口部41の大きさが比較的大きい場合や、開口率が比較的大きい場合であっても、開口部41の存在を十分に目立ちにくいものとすることができるため、時計用文字板1の美的外観を十分に優れたものとしつつ、時計用文字板1全体としての光透過性を特に優れたものとすることができる。
また、本実施形態においては、琥珀膜3が基板2と接触している。一般に、琥珀は、金属材料との親和性よりも、基板2を構成するプラスチック材料との親和性に優れている。したがって、図6に示すような構成であると、琥珀膜3の密着性が優れたものとなり、時計用文字板1全体としての耐久性、信頼性が向上する。
また、本実施形態においては、琥珀膜3が基板2と接触している。一般に、琥珀は、金属材料との親和性よりも、基板2を構成するプラスチック材料との親和性に優れている。したがって、図6に示すような構成であると、琥珀膜3の密着性が優れたものとなり、時計用文字板1全体としての耐久性、信頼性が向上する。
<時計用文字板の製造方法>
次に、上述した時計用文字板1の製造方法について説明する。
図7は、図6に示す時計用文字板の製造方法の好適な実施形態を示す断面図である。
図7に示すように、本実施形態の時計用文字板の製造方法は、基板2を準備する基板準備工程(2a)と、基板2の表面の少なくとも一部に、酸化物被膜5を形成する酸化物被膜形成工程(2b)と、酸化物被膜5の表面に、開口部41を有する反射膜(金属被膜)4を形成する反射膜形成工程(2c、2d)と、基板2の反射膜4が設けられた面とは反対側の表面に琥珀膜3を形成する琥珀膜形成工程(2e)とを有する。すなわち、琥珀膜3を形成する部位が異なる以外は、前述した実施形態と同様である。
次に、上述した時計用文字板1の製造方法について説明する。
図7は、図6に示す時計用文字板の製造方法の好適な実施形態を示す断面図である。
図7に示すように、本実施形態の時計用文字板の製造方法は、基板2を準備する基板準備工程(2a)と、基板2の表面の少なくとも一部に、酸化物被膜5を形成する酸化物被膜形成工程(2b)と、酸化物被膜5の表面に、開口部41を有する反射膜(金属被膜)4を形成する反射膜形成工程(2c、2d)と、基板2の反射膜4が設けられた面とは反対側の表面に琥珀膜3を形成する琥珀膜形成工程(2e)とを有する。すなわち、琥珀膜3を形成する部位が異なる以外は、前述した実施形態と同様である。
《時計》
次に、上述したような本発明の時計用文字板1を備えた本発明の時計について説明する。
本発明の時計は、上述したような本発明の時計用文字板を有するものである。なお、本発明の時計を構成する前記時計用文字板(本発明の時計用文字板)以外の部品としては、公知のものを用いることができるが、以下に、本発明の時計の構成の一例について説明する。
次に、上述したような本発明の時計用文字板1を備えた本発明の時計について説明する。
本発明の時計は、上述したような本発明の時計用文字板を有するものである。なお、本発明の時計を構成する前記時計用文字板(本発明の時計用文字板)以外の部品としては、公知のものを用いることができるが、以下に、本発明の時計の構成の一例について説明する。
図8は、本発明の時計(腕時計)の好適な実施形態を示す断面図である。
図8に示すように、本実施形態の腕時計(携帯時計)100は、胴(ケース)102と、裏蓋103と、ベゼル(縁)104と、ガラス板(カバーガラス)105とを備えている。また、ケース102内には、前述したような時計用文字板1と、太陽電池11と、ムーブメント101とが収納されており、さらに、図示しない針(指針)等が収納されている。
ガラス板105は、通常、透明性の高い透明ガラスやサファイア等で構成されている。これにより、時計用文字板1の美的外観を十分に発揮させることができるとともに、太陽電池11に十分な光量の光を入射させることができる。
図8に示すように、本実施形態の腕時計(携帯時計)100は、胴(ケース)102と、裏蓋103と、ベゼル(縁)104と、ガラス板(カバーガラス)105とを備えている。また、ケース102内には、前述したような時計用文字板1と、太陽電池11と、ムーブメント101とが収納されており、さらに、図示しない針(指針)等が収納されている。
ガラス板105は、通常、透明性の高い透明ガラスやサファイア等で構成されている。これにより、時計用文字板1の美的外観を十分に発揮させることができるとともに、太陽電池11に十分な光量の光を入射させることができる。
ムーブメント101は、太陽電池11の起電力を利用して、指針を駆動する。
図8中では省略しているが、ムーブメント101内には、例えば、太陽電池11の起電力を貯蔵する電気二重層コンデンサー、リチウムイオン二次電池や、時間基準源として水晶振動子や、水晶振動子の発振周波数をもとに時計を駆動する駆動パルスを発生する半導体集積回路や、この駆動パルスを受けて輪列機構を1秒毎に指針を駆動するステップモーターや、ステップモーターの動きを指針に伝達する輪列機構等を備えている。
また、ムーブメント101は、図示しない電波受信用のアンテナを備えている。そして、受信した電波を用いて時刻調整等を行う機能を有している。
図8中では省略しているが、ムーブメント101内には、例えば、太陽電池11の起電力を貯蔵する電気二重層コンデンサー、リチウムイオン二次電池や、時間基準源として水晶振動子や、水晶振動子の発振周波数をもとに時計を駆動する駆動パルスを発生する半導体集積回路や、この駆動パルスを受けて輪列機構を1秒毎に指針を駆動するステップモーターや、ステップモーターの動きを指針に伝達する輪列機構等を備えている。
また、ムーブメント101は、図示しない電波受信用のアンテナを備えている。そして、受信した電波を用いて時刻調整等を行う機能を有している。
太陽電池11は、光エネルギーを電気エネルギーに変換する機能を有する。そして、太陽電池11で変換された電気エネルギーは、ムーブメントの駆動等に利用される。
太陽電池11は、例えば、非単結晶シリコン薄膜にp型の不純物とn型の不純物とが選択的に導入され、さらにp型の非単結晶シリコン薄膜とn型の非単結晶シリコン薄膜との間に不純物濃度の低いi型の非単結晶シリコン薄膜を備えたpin構造を有している。
太陽電池11は、例えば、非単結晶シリコン薄膜にp型の不純物とn型の不純物とが選択的に導入され、さらにp型の非単結晶シリコン薄膜とn型の非単結晶シリコン薄膜との間に不純物濃度の低いi型の非単結晶シリコン薄膜を備えたpin構造を有している。
胴102には巻真パイプ106が嵌入・固定され、この巻真パイプ106内にはりゅうず107の軸部1071が回転可能に挿入されている。
胴102とベゼル104とは、プラスチックパッキン108により固定され、ベゼル104とガラス板105とはプラスチックパッキン109により固定されている。
また、胴102に対し裏蓋103が嵌合(または螺合)されており、これらの接合部(シール部)115には、リング状のゴムパッキン(裏蓋パッキン)114が圧縮状態で介挿されている。この構成によりシール部115が液密に封止され、防水機能が得られる。
胴102とベゼル104とは、プラスチックパッキン108により固定され、ベゼル104とガラス板105とはプラスチックパッキン109により固定されている。
また、胴102に対し裏蓋103が嵌合(または螺合)されており、これらの接合部(シール部)115には、リング状のゴムパッキン(裏蓋パッキン)114が圧縮状態で介挿されている。この構成によりシール部115が液密に封止され、防水機能が得られる。
りゅうず107の軸部1071の途中の外周には溝1072が形成され、この溝1072内にはリング状のゴムパッキン(りゅうずパッキン)113が嵌合されている。ゴムパッキン113は巻真パイプ106の内周面に密着し、該内周面と溝1072の内面との間で圧縮される。この構成により、りゅうず107と巻真パイプ106との間が液密に封止され防水機能が得られる。なお、りゅうず107を回転操作したとき、ゴムパッキン113は軸部1071と共に回転し、巻真パイプ106の内周面に密着しながら周方向に摺動する。
なお、上記の説明では、時計の一例として、腕時計(携帯時計)を挙げて説明したが、本発明は、腕時計以外の携帯時計、置時計、掛け時計等の他の種類の時計にも同様に適用することができる。
また、上記の説明では、時計の一例として、ソーラー時計(特に、ソーラー電波時計)を挙げて説明したが、本発明は、ソーラー時計以外の時計(例えば、ソーラー電波時計以外の電波時計等)にも同様に適用することができる。
また、上記の説明では、時計の一例として、ソーラー時計(特に、ソーラー電波時計)を挙げて説明したが、本発明は、ソーラー時計以外の時計(例えば、ソーラー電波時計以外の電波時計等)にも同様に適用することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、これらに限定されるものではない。
例えば、本発明の時計用文字板は、上述したような方法により製造されたものに限定されず、いかなる方法で製造されたものであってもよい。
また、前述した実施形態では、反射膜が開口部を有するものとして説明したが、反射膜は開口部を有していないものであってもよい。
例えば、本発明の時計用文字板は、上述したような方法により製造されたものに限定されず、いかなる方法で製造されたものであってもよい。
また、前述した実施形態では、反射膜が開口部を有するものとして説明したが、反射膜は開口部を有していないものであってもよい。
また、上述した実施形態では、基板と反射膜との間に、酸化物被膜を有するものとして説明したが、本発明の時計用文字板は、必ずしも、酸化物被膜を有していなくてもよい。
また、本発明の時計用文字板は、上述した構成に加えて、他の構成を有するものであってもよい。例えば、琥珀膜の表面等には、コート層が設けられていてもよい。これにより、例えば、色調等を調整し、時計用文字板の美的外観をさらに優れたものにしたり、時計用文字板全体としての、耐食性、耐候性、耐水性、耐油性、耐擦傷性、耐摩耗性、耐変色性等の各種特性を向上させたりすることができる。なお、このようなコート層は、例えば、時計用文字板の使用時等において除去されるものであってもよい。また、例えば、基板と酸化物被膜との間や、酸化物被膜と金属被膜との間、金属被膜と琥珀膜との間、基板と琥珀膜との間等には、少なくとも1層の中間層が設けられていてもよい。
また、本発明の時計用文字板は、上述した構成に加えて、他の構成を有するものであってもよい。例えば、琥珀膜の表面等には、コート層が設けられていてもよい。これにより、例えば、色調等を調整し、時計用文字板の美的外観をさらに優れたものにしたり、時計用文字板全体としての、耐食性、耐候性、耐水性、耐油性、耐擦傷性、耐摩耗性、耐変色性等の各種特性を向上させたりすることができる。なお、このようなコート層は、例えば、時計用文字板の使用時等において除去されるものであってもよい。また、例えば、基板と酸化物被膜との間や、酸化物被膜と金属被膜との間、金属被膜と琥珀膜との間、基板と琥珀膜との間等には、少なくとも1層の中間層が設けられていてもよい。
次に、本発明の具体的実施例について説明する。
1.時計用文字板の製造
(実施例1)
以下に示すような方法により、時計用文字板を製造した。
まず、ポリカーボネートを用いて、圧縮成形により、時計用文字板の形状を有する基板(基材)を作製し、その後、必要箇所を切削、研磨した。得られた基板は、略円盤状をなし、直径:27mm×厚さ:0.4mmであった。
1.時計用文字板の製造
(実施例1)
以下に示すような方法により、時計用文字板を製造した。
まず、ポリカーボネートを用いて、圧縮成形により、時計用文字板の形状を有する基板(基材)を作製し、その後、必要箇所を切削、研磨した。得られた基板は、略円盤状をなし、直径:27mm×厚さ:0.4mmであった。
次に、この基板を洗浄した。基板の洗浄としては、まず、アルカリ浸漬脱脂を30秒間行い、その後、中和を10秒間、水洗を10秒間、純水洗浄を10秒間行った。
このようにして洗浄を行った基板の表面に、TiO2で構成される酸化物被膜を、以下に説明するようなスパッタリングにより形成した(酸化物被膜形成工程)。
まず、洗浄済みの基板をスパッタリング装置内に取付け、その後、装置内を予熱しながら、スパッタリング装置内を3×10−3Paまで排気(減圧)した。次に、アルゴン流量:40ml/分でアルゴンガスを導入するとともに、酸素流量:10ml/分で酸素を導入した。このような状態で、ターゲットとしてTiを用い、投入電力:1400W、処理時間:2.5分間という条件で放電を行うことにより、TiO2で構成される酸化物被膜を形成した。このようにして形成された酸化物被膜の平均厚さは、0.05μmであった。
このようにして洗浄を行った基板の表面に、TiO2で構成される酸化物被膜を、以下に説明するようなスパッタリングにより形成した(酸化物被膜形成工程)。
まず、洗浄済みの基板をスパッタリング装置内に取付け、その後、装置内を予熱しながら、スパッタリング装置内を3×10−3Paまで排気(減圧)した。次に、アルゴン流量:40ml/分でアルゴンガスを導入するとともに、酸素流量:10ml/分で酸素を導入した。このような状態で、ターゲットとしてTiを用い、投入電力:1400W、処理時間:2.5分間という条件で放電を行うことにより、TiO2で構成される酸化物被膜を形成した。このようにして形成された酸化物被膜の平均厚さは、0.05μmであった。
引き続き、以下のようにして、酸化物被膜の表面に、Ag−Au合金で構成される反射膜(金属被膜)をスパッタリングにより形成した(反射膜形成工程(金属被膜形成工程))。
まず、酸化物被膜の表面に、正方形の開口部が規則正しく配列した網目状の(正方格子状の)マスク(図2参照)を配した状態で、このマスクを、酸化物被膜が設けられた基板を介して、スパッタリング装置内に設置された磁石に吸着させた。これにより、基板と、マスクとが密着し、基板とマスクとの相対的な移動が規制された状態になった。マスクとしては、ステンレス鋼(SUS444)で構成されたものであり、その厚さは120μmであった。また、このマスクは、図4に示すような断面積減少部を有するものであった。また、マスクの開口部の断面積が最小となる断面積最小部での断面積をS0’[μm2]、開口部の断面積が最大となる断面積最大部での断面積をS1’[μm2]としたとき、S0’/S1’の値は、0.65であった。
まず、酸化物被膜の表面に、正方形の開口部が規則正しく配列した網目状の(正方格子状の)マスク(図2参照)を配した状態で、このマスクを、酸化物被膜が設けられた基板を介して、スパッタリング装置内に設置された磁石に吸着させた。これにより、基板と、マスクとが密着し、基板とマスクとの相対的な移動が規制された状態になった。マスクとしては、ステンレス鋼(SUS444)で構成されたものであり、その厚さは120μmであった。また、このマスクは、図4に示すような断面積減少部を有するものであった。また、マスクの開口部の断面積が最小となる断面積最小部での断面積をS0’[μm2]、開口部の断面積が最大となる断面積最大部での断面積をS1’[μm2]としたとき、S0’/S1’の値は、0.65であった。
次に、装置内を3×10−3Paまで排気(減圧)し、その後、アルゴンガス流量:35ml/分でアルゴンガスを導入した。このような状態で、ターゲットとしてAg−Au合金を用い、投入電力:1400W、処理時間:2.5分間という条件で放電を行うことにより、Agで構成される反射膜を形成した。このとき、図5に示すように、基板の主面の法線と軸の長手方向とのなす角が、15°を維持するように、基板を軸上でこまのように回転させることにより、基板の主面(反射膜で被覆すべき主面)の法線方向に対して15°(角度θ)だけ傾斜した方向から、反射膜の構成材料で構成された気相成膜粒子(スパッタ粒子)を基板上に入射させるようにした。このようにして形成された反射膜の平均厚さは、0.25μmであった。また、形成された反射膜は、マスクで被覆された部位に開口部を有するものであった。
次に、酸化物被膜と、開口部を有する反射膜とが設けられた基板をスパッタリング装置内から取り出し、マスクを除去した。
次に、上記のようにして得られた、酸化物被膜と反射膜とで被覆された基板を洗浄した。洗浄としては、まず、アルカリ浸漬脱脂を30秒間行い、その後、中和を10秒間、水洗を10秒間、純水洗浄を10秒間行った。
次に、上記のようにして得られた、酸化物被膜と反射膜とで被覆された基板を洗浄した。洗浄としては、まず、アルカリ浸漬脱脂を30秒間行い、その後、中和を10秒間、水洗を10秒間、純水洗浄を10秒間行った。
一方、板状の琥珀材を用意し、熱プレスを行うことにより、平均厚さが約250μmの表面が平滑な琥珀膜を得た。
次に、琥珀膜を、上記のようにして形成された反射膜の表面に接合し、これにより、時計用文字板を得た(琥珀膜形成工程)。琥珀膜の接合は、酸化物被膜、反射膜で被覆された基板、および、琥珀膜を140℃に加熱した状態で、密着させ、その後、放冷することにより行った。
なお、基板、酸化物被膜、金属被膜(反射膜)および琥珀膜の厚さは、JIS H 5821で規定される顕微鏡断面試験方法に従い測定した。
次に、琥珀膜を、上記のようにして形成された反射膜の表面に接合し、これにより、時計用文字板を得た(琥珀膜形成工程)。琥珀膜の接合は、酸化物被膜、反射膜で被覆された基板、および、琥珀膜を140℃に加熱した状態で、密着させ、その後、放冷することにより行った。
なお、基板、酸化物被膜、金属被膜(反射膜)および琥珀膜の厚さは、JIS H 5821で規定される顕微鏡断面試験方法に従い測定した。
(実施例2〜5)
時計用文字板の製造に用いる基板の構成材料、厚さを表1に示すようにするとともに、酸化物被膜、反射膜、琥珀膜が表1に示したような構成となるように各工程の処理条件を調整(各工程で使用する材料の変更を含む)した以外は、前記実施例1と同様にして時計用文字板を製造した。
時計用文字板の製造に用いる基板の構成材料、厚さを表1に示すようにするとともに、酸化物被膜、反射膜、琥珀膜が表1に示したような構成となるように各工程の処理条件を調整(各工程で使用する材料の変更を含む)した以外は、前記実施例1と同様にして時計用文字板を製造した。
(実施例6)
基板の酸化物被膜、反射膜が設けられた側の面とは反対側の表面に、琥珀膜を形成した以外は、前記実施例1と同様にして時計用文字板を製造した。
(実施例7〜10)
時計用文字板の製造に用いる基板の構成材料、厚さを表1に示すようにするとともに、酸化物被膜、反射膜、琥珀膜が表1に示したような構成となるように各工程の処理条件を調整(各工程で使用する材料の変更を含む)した以外は、前記実施例6と同様にして時計用文字板を製造した。
(実施例11)
反射膜形成工程において、マスクを用いなかった以外は、前記実施例6と同様にして時計用文字板を製造した。
基板の酸化物被膜、反射膜が設けられた側の面とは反対側の表面に、琥珀膜を形成した以外は、前記実施例1と同様にして時計用文字板を製造した。
(実施例7〜10)
時計用文字板の製造に用いる基板の構成材料、厚さを表1に示すようにするとともに、酸化物被膜、反射膜、琥珀膜が表1に示したような構成となるように各工程の処理条件を調整(各工程で使用する材料の変更を含む)した以外は、前記実施例6と同様にして時計用文字板を製造した。
(実施例11)
反射膜形成工程において、マスクを用いなかった以外は、前記実施例6と同様にして時計用文字板を製造した。
(比較例1)
板状の琥珀材を用意し、熱プレスを行うことにより、直径:27mm×厚さ:0.6mmの略円盤状をなす、琥珀からなる時計用文字板を得た。
(比較例2)
反射膜形成工程を省略した以外は、前記実施例1と同様にして時計用文字板を製造した。
板状の琥珀材を用意し、熱プレスを行うことにより、直径:27mm×厚さ:0.6mmの略円盤状をなす、琥珀からなる時計用文字板を得た。
(比較例2)
反射膜形成工程を省略した以外は、前記実施例1と同様にして時計用文字板を製造した。
(比較例3)
まず、Agを用いて、鋳造により、時計用文字板の形状を有する基板を作製し、その後、必要箇所を切削、研磨した。得られた基板は、略円盤状をなし、直径:27mm×厚さ:0.4mmであった。
その後、得られた基板の表面に、前記実施例1と同様にして琥珀膜を形成することにより、時計用文字板を得た。
まず、Agを用いて、鋳造により、時計用文字板の形状を有する基板を作製し、その後、必要箇所を切削、研磨した。得られた基板は、略円盤状をなし、直径:27mm×厚さ:0.4mmであった。
その後、得られた基板の表面に、前記実施例1と同様にして琥珀膜を形成することにより、時計用文字板を得た。
各実施例および各比較例の時計用文字板の構成とともに、文字板の製造に用いたマスクの構成、金属膜形成時における基板の主面の垂線方向とスパッタリング粒子の進行方向とのなす角θを表1にまとめて示す。なお、表1中、ポリカーボネートをPCで示し、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)をABS、ポリエチレンテレフタレートをPETで示した。また、各実施例および各比較例で用いた琥珀膜は、いずれも、光の透過率が10〜70%の範囲内のものであった。また、各実施例および各比較例で用いた琥珀は、いずれも、天然の琥珀であり、琥珀膜中におけるスクシノレゼン、スクシノアビエチノール酸、スクシノアビエトール、スクシノレシノール、スクシノシルビン酸、コハク酸、スクオキシアビエチン酸、スクシノギルイン酸、スクシノアビエチノールの含有率の総和は、いずれも、90wt%以上であった。
2.時計用文字板の外観評価
前記各実施例および各比較例で製造した各時計用文字板について、目視による観察を行い、これらの外観を以下の6段階の基準に従い、評価した。
◎◎:高級感があり、きわめて優良な外観を呈している。
◎:高級感があり、優良な外観を呈している。
○:高級感があり、良好な外観を呈している。
△:高級感に劣る。または、美的外観がやや不良である。
×:美的外観が不良である。
××:美的外観がきわめて不良である。
前記各実施例および各比較例で製造した各時計用文字板について、目視による観察を行い、これらの外観を以下の6段階の基準に従い、評価した。
◎◎:高級感があり、きわめて優良な外観を呈している。
◎:高級感があり、優良な外観を呈している。
○:高級感があり、良好な外観を呈している。
△:高級感に劣る。または、美的外観がやや不良である。
×:美的外観が不良である。
××:美的外観がきわめて不良である。
3.電波透過性の評価
前記各実施例および各比較例で製造した各時計用文字板について、以下に示すような方法で電波透過性を評価した。
まず、時計ケースと、電波受信用のアンテナを備えた腕時計用内部モジュール(ムーブメント)とを用意した。
前記各実施例および各比較例で製造した各時計用文字板について、以下に示すような方法で電波透過性を評価した。
まず、時計ケースと、電波受信用のアンテナを備えた腕時計用内部モジュール(ムーブメント)とを用意した。
次に、時計ケース内に、腕時計用内部モジュール(ムーブメント)および、時計用文字板を組み込み、この状態での電波の受信感度を測定した。
時計用文字板を組み込まない状態での受信感度を基準とし、時計用文字板を組み込んだ場合における受信感度の低下量(dB)を以下の5段階の基準に従い、評価した。電波の受信感度の低下が低いものほど、文字板の電波透過性は優れたものであるといえる。
時計用文字板を組み込まない状態での受信感度を基準とし、時計用文字板を組み込んだ場合における受信感度の低下量(dB)を以下の5段階の基準に従い、評価した。電波の受信感度の低下が低いものほど、文字板の電波透過性は優れたものであるといえる。
◎:感度の低下が認められない(検出限界以下)。
○:感度の低下が0.7dB未満で認められる。
△:感度の低下が0.7dB以上1.0dB未満。
×:感度の低下が1.0dB以上1.5dB未満。
××:感度の低下が1.5dB以上。
○:感度の低下が0.7dB未満で認められる。
△:感度の低下が0.7dB以上1.0dB未満。
×:感度の低下が1.0dB以上1.5dB未満。
××:感度の低下が1.5dB以上。
4.時計用文字板の光透過性評価
前記各実施例および各比較例で製造した各時計用文字板について、以下のような方法により、光透過性を評価した。
まず、太陽電池と各時計用文字板とを暗室にいれた。その後、太陽電池単体でその受光面に対し、所定距離離間した蛍光灯(光源)からの光を入射させた。この際、太陽電池の発電電流をA[mA]とした。次に、前記太陽電池の受光面の上面に時計用文字板を重ね合わせた状態で、前記と同様に所定距離離間した蛍光灯(光源)からの光を入射させた。この状態での、太陽電池の発電電流をB[mA]とした。そして、(B/A)×100で表される時計用文字板の光透過率を算出し、以下の6段階の基準に従い、評価した。時計用文字板の光透過率が大きいほど、時計用文字板の光透過性は優れたものであるといえる。
前記各実施例および各比較例で製造した各時計用文字板について、以下のような方法により、光透過性を評価した。
まず、太陽電池と各時計用文字板とを暗室にいれた。その後、太陽電池単体でその受光面に対し、所定距離離間した蛍光灯(光源)からの光を入射させた。この際、太陽電池の発電電流をA[mA]とした。次に、前記太陽電池の受光面の上面に時計用文字板を重ね合わせた状態で、前記と同様に所定距離離間した蛍光灯(光源)からの光を入射させた。この状態での、太陽電池の発電電流をB[mA]とした。そして、(B/A)×100で表される時計用文字板の光透過率を算出し、以下の6段階の基準に従い、評価した。時計用文字板の光透過率が大きいほど、時計用文字板の光透過性は優れたものであるといえる。
◎◎:35%以上。
◎:32%以上35%未満。
○:28%以上32%未満。
△:25%以上28%未満。
×:17%以上25%未満。
××:17%未満。
◎:32%以上35%未満。
○:28%以上32%未満。
△:25%以上28%未満。
×:17%以上25%未満。
××:17%未満。
その後、前記各実施例および各比較例で製造した時計用文字板を用いて、図8に示すような腕時計を製造した。そして、製造された各腕時計を暗室にいれた。その後、時計の文字板側の面(ガラス板側の面)から、所定距離離間した蛍光灯(光源)からの光を入射させた。この際、光の照射強度が次第に大きくなるように照射強度を一定の速度で変化させた。その結果、本発明の時計では、比較的照射強度が小さい場合でもムーブメントが駆動した。これに対し、比較例3の時計では、比較的照射強度が大きい場合でもムーブメントの駆動が確認されなかった。
5.被膜(酸化物被膜、反射膜、琥珀膜)の密着性評価(耐久性評価)
前記各実施例および各比較例で製造した各時計用文字板について、以下に示すような2種の試験を行い、被膜(酸化物被膜、反射膜、琥珀膜)の密着性を評価した。
5−1.折り曲げ試験
各時計用文字板について、直径4mmの鉄製の棒材を支点とし、時計用文字板の中心を基準に20°の折り曲げを行った後、時計用文字板の外観を目視により観察し、これらの外観を以下の4段階の基準に従い、評価した。折り曲げは、圧縮/引っ張りの両方向について行った。
前記各実施例および各比較例で製造した各時計用文字板について、以下に示すような2種の試験を行い、被膜(酸化物被膜、反射膜、琥珀膜)の密着性を評価した。
5−1.折り曲げ試験
各時計用文字板について、直径4mmの鉄製の棒材を支点とし、時計用文字板の中心を基準に20°の折り曲げを行った後、時計用文字板の外観を目視により観察し、これらの外観を以下の4段階の基準に従い、評価した。折り曲げは、圧縮/引っ張りの両方向について行った。
◎:被膜の浮き、剥がれ等が全く認められない。
○:被膜の浮きがほとんど認められない。
△:被膜の浮きがはっきりと認められる。
×:被膜のひび割れ、剥離がはっきりと認められる。
○:被膜の浮きがほとんど認められない。
△:被膜の浮きがはっきりと認められる。
×:被膜のひび割れ、剥離がはっきりと認められる。
5−2.熱サイクル試験
各時計用文字板を、以下のような熱サイクル試験に供した。
まず、時計用文字板を、20℃の環境下に1.5時間、次いで、60℃の環境下に2時間、次いで、20℃の環境下に1.5時間、次いで、−20℃の環境下に3時間静置した。その後、再び、環境温度を20℃に戻し、これを1サイクル(8時間)とし、このサイクルを合計3回繰り返した(合計24時間)。
各時計用文字板を、以下のような熱サイクル試験に供した。
まず、時計用文字板を、20℃の環境下に1.5時間、次いで、60℃の環境下に2時間、次いで、20℃の環境下に1.5時間、次いで、−20℃の環境下に3時間静置した。その後、再び、環境温度を20℃に戻し、これを1サイクル(8時間)とし、このサイクルを合計3回繰り返した(合計24時間)。
その後、時計用文字板の外観を目視により観察し、これらの外観を以下の4段階の基準に従い、評価した。
◎:被膜の浮き、剥がれ等が全く認められない。
○:被膜の浮きがほとんど認められない。
△:被膜の浮きがはっきりと認められる。
×:被膜のひび割れ、剥離がはっきりと認められる。
これらの結果を表2に示す。
◎:被膜の浮き、剥がれ等が全く認められない。
○:被膜の浮きがほとんど認められない。
△:被膜の浮きがはっきりと認められる。
×:被膜のひび割れ、剥離がはっきりと認められる。
これらの結果を表2に示す。
表2から明らかなように、本発明の時計用文字板は、いずれも優れた美的外観を有するとともに、電磁波透過性に優れていた。
これに対し、比較例では、満足な結果が得られなかった。すなわち、反射膜を有していない比較例1、2の時計用文字板は、美的外観に劣ったものであった。また、金属製の基板を用いた比較例3の時計用文字板では、電磁波の透過性に劣っていた。
また、各実施例および各比較例で得られた時計用文字板を用いて、図8に示すような時計を組み立てた。このようにして得られた各時計について、上記と同様の試験、評価を行ったところ、上記と同様の結果が得られた。
これに対し、比較例では、満足な結果が得られなかった。すなわち、反射膜を有していない比較例1、2の時計用文字板は、美的外観に劣ったものであった。また、金属製の基板を用いた比較例3の時計用文字板では、電磁波の透過性に劣っていた。
また、各実施例および各比較例で得られた時計用文字板を用いて、図8に示すような時計を組み立てた。このようにして得られた各時計について、上記と同様の試験、評価を行ったところ、上記と同様の結果が得られた。
1…時計用文字板 2…基板(基材) 3…琥珀膜 31…第1の面 32…第2の面 4…反射膜(金属被膜) 41…開口部 5…酸化物被膜 8…マスク(気相成膜用マスク) 81…開口部 811…傾斜面 812…断面積減少部 813…断面積最小部 814…断面積最大部 82…第1の面 83…第2の面 84…突出部 9…軸 11…太陽電池 101…ムーブメント 102…胴(ケース) 103…裏蓋 104…ベゼル(縁) 105…ガラス板(カバーガラス) 106…巻真パイプ 107…りゅうず 1071…軸部 1072…溝 108…プラスチックパッキン 109…プラスチックパッキン 113…ゴムパッキン(りゅうずパッキン) 114…ゴムパッキン(裏蓋パッキン) 115…接合部(シール部) 100…腕時計(携帯時計)
Claims (13)
- 電磁波透過性を有する材料で構成された基材と、
主として琥珀で構成された琥珀膜と、
外光を反射する機能を有する反射膜とを有していることを特徴とする時計用文字板。 - 前記反射膜が、前記琥珀膜に接触して設けられている請求項1に記載の時計用文字板。
- 前記基材が、前記琥珀膜と前記反射膜との間に設けられている請求項1に記載の時計用文字板。
- 前記琥珀膜の厚さは、50〜1000μmである請求項1ないし3のいずれかに記載の時計用文字板。
- 前記反射膜は、AuおよびCuよりなる群から選択される1種または2種以上を含む材料で構成されたものである請求項1ないし4のいずれかに記載の時計用文字板。
- 前記反射膜は、AgおよびAlよりなる群から選択される1種または2種以上を含む材料で構成されたものである請求項1ないし5のいずれかに記載の時計用文字板。
- 前記反射膜の厚さは、0.005〜2.5μmである請求項1ないし6のいずれかに記載の時計用文字板。
- 前記基材が、プラスチック材料で構成されたものである請求項1ないし7のいずれかに記載の時計用文字板。
- 前記基材が、光透過性を有するものであり、かつ、
前記反射膜が、開口部を有するものである請求項1ないし8のいずれかに記載の時計用文字板。 - 前記反射膜に設けられた前記開口部の幅は、10〜150μmである請求項9に記載の時計用文字板。
- 前記反射膜を平面視したときに前記開口部が占める面積率が、15〜55%である請求項9または10に記載の時計用文字板。
- 時計用文字板は、ソーラー時計用文字板である請求項9ないし11のいずれかに記載の時計用文字板。
- 請求項1ないし12のいずれかに記載の時計用文字板を備えたことを特徴とする時計。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2006356615A JP2008164531A (ja) | 2006-12-28 | 2006-12-28 | 時計用文字板および時計 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2006356615A JP2008164531A (ja) | 2006-12-28 | 2006-12-28 | 時計用文字板および時計 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2008164531A true JP2008164531A (ja) | 2008-07-17 |
Family
ID=39694227
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2006356615A Pending JP2008164531A (ja) | 2006-12-28 | 2006-12-28 | 時計用文字板および時計 |
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| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2008164531A (ja) |
-
2006
- 2006-12-28 JP JP2006356615A patent/JP2008164531A/ja active Pending
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