JP2008163373A - 活性金属マイクロボールの製造方法及びマイクロボール - Google Patents
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Abstract
【課題】均一なサイズの活性金属のマイクロボール、並びにその製造方法を提供する。更にその表面を不動態膜で覆うことにより、大気中で安定なマイクロボールを提供する。
【解決手段】坩堝10に活性金属を充填すると共に、マイクロボール回収皿19をオリフィス17の下側に挿入して、ゲートバルブ20を閉じる。坩堝10内、回収皿19を挿入した空間、及びマイクロボール取出室22を真空引きした後、不活性ガスを導入する。その後、加熱装置13で加熱して活性金属を溶解してから、圧電アクチュエータ11に圧電パルスを印加して、オリフィス17から活性金属溶湯を噴射させる。噴射した溶湯は、オリフィス17の口径とほぼ同じ大きさのマイクロボールとなって、回収皿19に回収される。
【選択図】図1
【解決手段】坩堝10に活性金属を充填すると共に、マイクロボール回収皿19をオリフィス17の下側に挿入して、ゲートバルブ20を閉じる。坩堝10内、回収皿19を挿入した空間、及びマイクロボール取出室22を真空引きした後、不活性ガスを導入する。その後、加熱装置13で加熱して活性金属を溶解してから、圧電アクチュエータ11に圧電パルスを印加して、オリフィス17から活性金属溶湯を噴射させる。噴射した溶湯は、オリフィス17の口径とほぼ同じ大きさのマイクロボールとなって、回収皿19に回収される。
【選択図】図1
Description
本発明は、アルミニウム、マグネシウム、チタン等の活性金属から成るマイクロボールの製造方法及びマイクロボールに係る。特に、小径かつ均一なサイズを有し、超音波接合も可能な活性金属のマイクロボールの製造が可能な活性金属マイクロボールの製造方法及びマイクロボールに関する。
しかし、超音波接合で使えるバンプは限られている。これまでは極めて安定な金ボールが使われている。しかし、金ボールは価格も高く、資源としても多くないので工業的に広く使われることは難しい。
代替可能な金属として、活性金属の1つであるアルミニウムがある。しかし、次に述べるとおり、小径(特に、粒径20μm以下)のボールにすることが難しく、また、均一なサイズのマイクロボールを製造する方法は現在確立されていない。
微小なアルミニウムボールを製造する方法として、ガスアトマイズ法、均一液滴法などがある。
代替可能な金属として、活性金属の1つであるアルミニウムがある。しかし、次に述べるとおり、小径(特に、粒径20μm以下)のボールにすることが難しく、また、均一なサイズのマイクロボールを製造する方法は現在確立されていない。
微小なアルミニウムボールを製造する方法として、ガスアトマイズ法、均一液滴法などがある。
ガスアトマイズ法は、金属を溶湯の状態で落下させ、そこに高圧ガス、高圧水等を吹き付けて粉化することにより、微小なサイズのボールを製造する方法である。また、浮揚溶解技術とガスアトマイズ技術とを組み合わせてアルミニウム等の活性金属粒子を作る技術も提案されている(特許文献1)。
しかし、これらの技術では、得られた粒子が広い粒度分布を持ち、高精度の粒子は得られない。
しかし、これらの技術では、得られた粒子が広い粒度分布を持ち、高精度の粒子は得られない。
均一液滴法は、例えば特許文献2に記載されている。
この方法は、金属溶湯に圧力をかけて下部ノズル先端から溶湯を噴射させると同時に溶湯に振動を与え、ノズル出口でその振動を噴射流れに伝えるものである。振動が噴射流に伝わると、噴射流にくびれが生じ、そのくびれが発達することにより微小なサイズのボールができる。
この方法は、金属溶湯に圧力をかけて下部ノズル先端から溶湯を噴射させると同時に溶湯に振動を与え、ノズル出口でその振動を噴射流れに伝えるものである。振動が噴射流に伝わると、噴射流にくびれが生じ、そのくびれが発達することにより微小なサイズのボールができる。
しかし、この方法では共鳴等から振動の伝わり方を均一に制御することが難しい。その結果、粒子も高精度な粒径を保つことは困難である。また、その制御は小径になるほど難しい。特に、アルミニウムのような活性な金属においては、その制御がより困難になるため、唯一、0.5mmφの粒径のアルミニウムボールが提案されているだけである。
本発明は、小径で均一なサイズの活性金属のマイクロボールを製造することが可能な製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、更に、その表面を不動態膜で覆うことにより、大気中で安定なマイクロボールを提供することを目的とする。
本発明は、更に、その表面を不動態膜で覆うことにより、大気中で安定なマイクロボールを提供することを目的とする。
請求項1に係る発明は、内部表面が活性金属との間で反応生成物を生成しない材料からなる溶解室内に活性金属を導入する工程、
該溶解室内を1×10−2Pa以下の真空に引く工程、
該溶解室内を、酸素濃度が0.1ppm以下であり水分濃度が0.55ppm以下である不活性ガスにより置換する工程、
前記不活性ガスの雰囲気中で前記活性金属を溶解させて溶湯とする工程、
前記溶湯にパルス圧力を加えることにより、前記溶解室の下部に形成されたオリフィス孔から前記溶湯を回収部に噴射させてボールを形成する工程、
を有することを特徴とする活性金属マイクロボールの製造方法である。
請求項2に係る発明は、請求項1記載の工程の後、表面に、10nm以下の不動態膜を形成することを特徴とする活性金属マイクロボールの製造方法である。
請求項3に係る発明は、前記回収部に、ゲートバルブを介して取り出し室を設けておき、該取り出し室において前記不動態膜の形成を行うことを特徴とする請求項2記載の活性金属マイクロボールの製造方法である。
請求項4に係る発明は、マイクロボールが常温になったとき、前記ゲートバルブを閉の状態として前記回収部に酸化性ガスを導入することにより不動態膜の形成を行うことを特徴とする請求項2または3記載の活性金属マイクロボールの製造方法である。
請求項5に係る発明は、前記酸化性ガスが大気ガスであることを特徴とする請求項4記載の活性金属マイクロボールの製造方法である。
請求項6に係る発明は、マイクロボールの直径が40〜200μmであることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項記載の活性金属マイクロボールの製造方法である。
請求項7に係る発明は、直径のばらつきが±7.5%以内であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項記載の活性金属マイクロボールの製造方法である。
請求項8に係る発明は、直径のばらつきが±3.5%以内であることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項記載の活性金属マイクロボールの製造方法である。
請求項9に係る発明は、直径が40μm〜200μmであって、直径のばらつきが±7.5%以内であることを特徴とする活性金属マイクロボールの集合体である。
請求項10に係る発明は、直径のばらつきが±3%以内であることを特徴とする請求項9記載の活性金属マイクロボールである。
請求項11に係る発明は、表面に10nm以下の不動態膜を有する請求項9又は10記載の活性金属マイクロボールの集合体である。
該溶解室内を1×10−2Pa以下の真空に引く工程、
該溶解室内を、酸素濃度が0.1ppm以下であり水分濃度が0.55ppm以下である不活性ガスにより置換する工程、
前記不活性ガスの雰囲気中で前記活性金属を溶解させて溶湯とする工程、
前記溶湯にパルス圧力を加えることにより、前記溶解室の下部に形成されたオリフィス孔から前記溶湯を回収部に噴射させてボールを形成する工程、
を有することを特徴とする活性金属マイクロボールの製造方法である。
請求項2に係る発明は、請求項1記載の工程の後、表面に、10nm以下の不動態膜を形成することを特徴とする活性金属マイクロボールの製造方法である。
請求項3に係る発明は、前記回収部に、ゲートバルブを介して取り出し室を設けておき、該取り出し室において前記不動態膜の形成を行うことを特徴とする請求項2記載の活性金属マイクロボールの製造方法である。
請求項4に係る発明は、マイクロボールが常温になったとき、前記ゲートバルブを閉の状態として前記回収部に酸化性ガスを導入することにより不動態膜の形成を行うことを特徴とする請求項2または3記載の活性金属マイクロボールの製造方法である。
請求項5に係る発明は、前記酸化性ガスが大気ガスであることを特徴とする請求項4記載の活性金属マイクロボールの製造方法である。
請求項6に係る発明は、マイクロボールの直径が40〜200μmであることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項記載の活性金属マイクロボールの製造方法である。
請求項7に係る発明は、直径のばらつきが±7.5%以内であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項記載の活性金属マイクロボールの製造方法である。
請求項8に係る発明は、直径のばらつきが±3.5%以内であることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項記載の活性金属マイクロボールの製造方法である。
請求項9に係る発明は、直径が40μm〜200μmであって、直径のばらつきが±7.5%以内であることを特徴とする活性金属マイクロボールの集合体である。
請求項10に係る発明は、直径のばらつきが±3%以内であることを特徴とする請求項9記載の活性金属マイクロボールである。
請求項11に係る発明は、表面に10nm以下の不動態膜を有する請求項9又は10記載の活性金属マイクロボールの集合体である。
(請求項1)
直径がオリフィスの口径とほぼ同じである均一なサイズの活性金属マイクロボールを製造することができる。そのため従来製造することができなかった直径200μm以下の活性金属マイクロボールを製造することが可能となる。
(請求項2)
活性金属マイクロボールの表面を酸化皮膜等の不動態膜で覆うことにより、常温及びその近辺で安定な活性金属マイクロボールを製造することができる。従って、半導体実装において、低い温度で接続できる超音波接合技術に有効なマイクロボールが得られる。また、超音波接合が可能である。
(請求項3)
回収部と外部との間にゲートバルブを介して取り出し室を設けてあるため、取出し時に回収部を大気に晒すことなく、ボールの取り出しを行うことができる。そのため、回収部の清浄度は保持され、回収部のパージを行う必要がなくなる。
(請求項4、5)
回収部の清浄度を保持した状態で回収部を常温まで下げて大気あるいは酸化性ガスに晒すため、酸化膜の厚さを10nm以下の薄さに精度よく制御して形成することができる。なお、酸化膜の膜厚は、ガス中の酸化性成分(酸素、水分)の濃度を調整することにより、制御することができる。常温は40℃以下の温度である。
(請求項6、9)
従来存在しなかった200μm以下の活性金属のマイクロボールを得ることができる。そのため、金に代替するボールを得ることができる。
(請求項7、8、10)
溶湯をオリフィスから放射したままの状態(すなわち、分級などの操作を行うことなく)で直径の揃ったマイクロボールであるため、製品ごとにばらつきの無い半導体の接合が可能となる。
(請求項11)
実装までの間純金属の部分を保護されており、接合部における電気伝導度の低下を招くことのないマイクロボールを提供することができる。
直径がオリフィスの口径とほぼ同じである均一なサイズの活性金属マイクロボールを製造することができる。そのため従来製造することができなかった直径200μm以下の活性金属マイクロボールを製造することが可能となる。
(請求項2)
活性金属マイクロボールの表面を酸化皮膜等の不動態膜で覆うことにより、常温及びその近辺で安定な活性金属マイクロボールを製造することができる。従って、半導体実装において、低い温度で接続できる超音波接合技術に有効なマイクロボールが得られる。また、超音波接合が可能である。
(請求項3)
回収部と外部との間にゲートバルブを介して取り出し室を設けてあるため、取出し時に回収部を大気に晒すことなく、ボールの取り出しを行うことができる。そのため、回収部の清浄度は保持され、回収部のパージを行う必要がなくなる。
(請求項4、5)
回収部の清浄度を保持した状態で回収部を常温まで下げて大気あるいは酸化性ガスに晒すため、酸化膜の厚さを10nm以下の薄さに精度よく制御して形成することができる。なお、酸化膜の膜厚は、ガス中の酸化性成分(酸素、水分)の濃度を調整することにより、制御することができる。常温は40℃以下の温度である。
(請求項6、9)
従来存在しなかった200μm以下の活性金属のマイクロボールを得ることができる。そのため、金に代替するボールを得ることができる。
(請求項7、8、10)
溶湯をオリフィスから放射したままの状態(すなわち、分級などの操作を行うことなく)で直径の揃ったマイクロボールであるため、製品ごとにばらつきの無い半導体の接合が可能となる。
(請求項11)
実装までの間純金属の部分を保護されており、接合部における電気伝導度の低下を招くことのないマイクロボールを提供することができる。
以下、本発明に係る各用語の意義について明らかにすると共に、本発明の最良形態について説明する。
なお、本明細書において「ばらつき」とは、「100×(平均値−直径)/平均値」である。
なお、本明細書において「ばらつき」とは、「100×(平均値−直径)/平均値」である。
本発明では、製造された単分散粒子の集合体を光学顕微鏡で観察する。同時に、光学顕微鏡に備えられている画像解析手段で各粒子の断面積を測定し、それから各粒子の直径を算出する。
図1に、本発明に関係する活性金属マイクロボール製造装置の概略図を示す。ここで、B1は活性金属溶湯噴射部、B2は噴射された活性金属の表面に不動態膜を形成する不動態膜形成部である。
活性金属溶湯噴出部B1は、例えば溶解室(坩堝)10、圧電アクチュエータ11、圧電アクチュエータ11に連結したシリンダロッド12、オリフィスプレート16から構成される。
溶解室10は、活性金属との間で反応生成物を生成しない材料により構成される。また、活性金属と接触する部分についても同様である。例えば、カーボン、BN(ボロンナイトライド)、アルミナが用いられる。なお、カーボンは活性金属と反応することがあるため、BN、アルミナを用いることが好ましい。
坩堝10は、蓋10aによって密閉される。蓋10aには圧電アクチュエータ11に連結したシリンダロッド12が貫通している。圧電アクチュエータ11で発生するパルス圧力は、シリンダロッド12、及びシリンダロッド12に接触している活性金属溶湯15に伝達する。また容器10には、不活性ガスを導入するためのガス導入口14が設けられている。
図1に、本発明に関係する活性金属マイクロボール製造装置の概略図を示す。ここで、B1は活性金属溶湯噴射部、B2は噴射された活性金属の表面に不動態膜を形成する不動態膜形成部である。
活性金属溶湯噴出部B1は、例えば溶解室(坩堝)10、圧電アクチュエータ11、圧電アクチュエータ11に連結したシリンダロッド12、オリフィスプレート16から構成される。
溶解室10は、活性金属との間で反応生成物を生成しない材料により構成される。また、活性金属と接触する部分についても同様である。例えば、カーボン、BN(ボロンナイトライド)、アルミナが用いられる。なお、カーボンは活性金属と反応することがあるため、BN、アルミナを用いることが好ましい。
坩堝10は、蓋10aによって密閉される。蓋10aには圧電アクチュエータ11に連結したシリンダロッド12が貫通している。圧電アクチュエータ11で発生するパルス圧力は、シリンダロッド12、及びシリンダロッド12に接触している活性金属溶湯15に伝達する。また容器10には、不活性ガスを導入するためのガス導入口14が設けられている。
坩堝10の下側は、溶融金属保持用の中間容器であるタンディッシュ25になっている。
タンディッシュ25の下側にあるオリフィスプレート16には、オリフィス17が設けられている。オリフィス17は、1個でも或いは複数個でもよい。
不動態膜形成部B2は、例えばマイクロボール回収皿19、ゲートバルブ20、マイクロボール回収皿挿入棒23、マイクロボール取出室22から構成される。不動態膜形成部B2の入口になっているオリフィスプレート16の下側にも、ガス導入口18が設けられている。
タンディッシュ25の下側にあるオリフィスプレート16には、オリフィス17が設けられている。オリフィス17は、1個でも或いは複数個でもよい。
不動態膜形成部B2は、例えばマイクロボール回収皿19、ゲートバルブ20、マイクロボール回収皿挿入棒23、マイクロボール取出室22から構成される。不動態膜形成部B2の入口になっているオリフィスプレート16の下側にも、ガス導入口18が設けられている。
本実施例では、マイクロボールの表面に酸化皮膜を形成することにより、常温及びその近辺で大気中の酸素、水分と反応しにくい安定なマイクロボールにする。
次に、本装置を用いて単分散粒子を製造する方法について説明する。
初めに蓋10aを開けて、坩堝10には活性金属、例えばアルミニウムを充填する。そして蓋10aを閉じて真空引きする。
次に、本装置を用いて単分散粒子を製造する方法について説明する。
初めに蓋10aを開けて、坩堝10には活性金属、例えばアルミニウムを充填する。そして蓋10aを閉じて真空引きする。
本発明においては、1.0×10−2パスカル以下になるまで真空引きする。すなわち、1.0×10−2パスカルよりも真空度が高くなるまで真空引きする。1.0×10−2パスカルよりも真空度が悪いと噴射が阻害され、粒径が不ぞろいになる。
なお、かかる観点から1.0×10−3パスカル以下が好ましく、1.0×10−4パスカル以下がより好ましい。1.0×10−4パスカルにより効果は飽和するため、作業性を考えると下限としては1.0×10−4パスカルが好ましい。
なお、かかる観点から1.0×10−3パスカル以下が好ましく、1.0×10−4パスカル以下がより好ましい。1.0×10−4パスカルにより効果は飽和するため、作業性を考えると下限としては1.0×10−4パスカルが好ましい。
本発明者は、従来、活性金属ボールの小径化、均一化が困難である原因を探求した。その結果、溶湯中における酸化物の存在が影響を与えているのではないかと考えた。そこで、溶湯中に浮遊する酸化物の除去を行ってから、噴射を行った。しかし、溶湯から酸化物の除去を行ったのみでは小径化、均一化は達成されなかった。
そこで、さらに探求したところ、噴射工程中においても酸化物が生成されているのではないかとの着想を得た。そこで、雰囲気ガス中の不純物酸素の濃度の低減化を図ったが必ずしも良好な結果が得られなかった。酸素のみならず水分の影響もあるのではないかとの着想を得て水分の低減化も図ったところ、酸素の低減化のみの場合よりも良好な結果が得られた。しかし、必ずしも希望する小径化、均一化が達成さたわけではなかった。
そこで、さらに探求したところ、噴射工程中においても酸化物が生成されているのではないかとの着想を得た。そこで、雰囲気ガス中の不純物酸素の濃度の低減化を図ったが必ずしも良好な結果が得られなかった。酸素のみならず水分の影響もあるのではないかとの着想を得て水分の低減化も図ったところ、酸素の低減化のみの場合よりも良好な結果が得られた。しかし、必ずしも希望する小径化、均一化が達成さたわけではなかった。
そこで、さらに知見を重ねた結果、酸素濃度、水分濃度には臨界値があることを発見した。すなわち、酸素の濃度0.1ppm、水分の濃度は0.55ppmを境としてそれ以下の濃度とすると急激に小径化、均一化が向上することを見出した。
従って、本発明では、真空引きした後、ガス導入口14から不活性ガス、例えばアルゴンガスを導入する。
その際、酸素の濃度0.1ppm以下、水分の濃度は0.55ppm以下の不活性ガスを用いる。酸素濃度が0.1ppm以下、水分の濃度は0.55ppm以下とすることにより初めて200μm以下の粒径の活性金属のボールの製造が可能となる。
なお、酸素濃度は10ppb以下がより好ましく、1ppb以下がさらに好ましい。水分濃度は200ppb以下がより好ましく、50ppb以下がさらに好ましい。
従って、本発明では、真空引きした後、ガス導入口14から不活性ガス、例えばアルゴンガスを導入する。
その際、酸素の濃度0.1ppm以下、水分の濃度は0.55ppm以下の不活性ガスを用いる。酸素濃度が0.1ppm以下、水分の濃度は0.55ppm以下とすることにより初めて200μm以下の粒径の活性金属のボールの製造が可能となる。
なお、酸素濃度は10ppb以下がより好ましく、1ppb以下がさらに好ましい。水分濃度は200ppb以下がより好ましく、50ppb以下がさらに好ましい。
次に加熱装置13で加熱して、活性金属を活性金属溶湯15とする。オリフィスプレート16には、製造しようとするマイクロボールと同じ直径であるオリフィス17が設けられている。オリフィスプレート16に設けるオリフィスの数は、1個でも複数個でもよい。圧電アクチュエータ11に圧電パルスを印加すると、シリンダロッド12はタンディッシュ25で上下動する。この圧電パルスに同期して、オリフィス17から溶湯金属が噴出する。
このとき、アルミニウムが酸化することなく凝固して、マイクロボールができる。
また以上のように活性金属噴出部B1を構成することにより、オリフィス17の口径に対して、±7.5%以内(さらには±3%以内)の粒径精度を持つアルミニウムマイクロボールを製造することができた。
このとき、アルミニウムが酸化することなく凝固して、マイクロボールができる。
また以上のように活性金属噴出部B1を構成することにより、オリフィス17の口径に対して、±7.5%以内(さらには±3%以内)の粒径精度を持つアルミニウムマイクロボールを製造することができた。
活性金属溶湯噴出部B1の坩堝10に活性金属を充填するとき、挿入棒23を操作してマイクロボール回収皿19をオリフィス17の下側に挿入し、ゲートバルブ20を閉じて大気から遮断する。そして坩堝10内の真空引き、不活性ガス導入と同時に、マイクロボール回収皿19を挿入した空間、マイクロボール取出室22も真空引き、不活性ガス導入を行なう。真空引きの際の真空度、不活性ガス中に含まれる酸素、水分の濃度は坩堝10と同じでよい。但し、オリフィス17から噴出した活性金属溶湯が球形になるように、ガス導入口18から導入する不活性ガスの速度を調整することが好ましい。
オリフィス17から噴出した活性金属溶湯は、落下中に固化してマイクロボール回収皿19に回収される。
オリフィス17からの噴出を終了した後、ゲートバルブ20を開け、操作棒23を操作してマイクロボール回収皿19をマイクロボール取出室22に移動する。そして不活性雰囲気中で、しばらく放置しながら冷却する。常温に達した時点で、酸化性雰囲気にさらす。酸化性雰囲気として、大気雰囲気が好ましい。
オリフィス17から噴出した活性金属溶湯は、落下中に固化してマイクロボール回収皿19に回収される。
オリフィス17からの噴出を終了した後、ゲートバルブ20を開け、操作棒23を操作してマイクロボール回収皿19をマイクロボール取出室22に移動する。そして不活性雰囲気中で、しばらく放置しながら冷却する。常温に達した時点で、酸化性雰囲気にさらす。酸化性雰囲気として、大気雰囲気が好ましい。
酸化性雰囲気中への放置時間は、加熱温度により適宜調整すればよい。これらの条件と膜厚との関係を予め実験により求めておき、10nm以下となるようにすればよい。
取り出し室における処理により、マイクロボールの表面に酸化皮膜が形成され、常温及びその近辺で大気中の酸素、水分と反応しにくい安定な活性金属マイクロボールが得られる。
最後に、マイクロボール回収皿取出口24を開けて、マイクロボールと、回収皿19を取り出す。
取り出し室における処理により、マイクロボールの表面に酸化皮膜が形成され、常温及びその近辺で大気中の酸素、水分と反応しにくい安定な活性金属マイクロボールが得られる。
最後に、マイクロボール回収皿取出口24を開けて、マイクロボールと、回収皿19を取り出す。
純度99.99%(重量%)のアルミニウムから、図1に示した装置でマイクロボールを製造した結果について説明する。
シリンダロッド12のダンディッシュ25側の直径が5〜30mmの範囲にあるものをいくつか使って実験した。ダンディッシュ25は、シリンダロッド12と略同じかわずかに大きくした。
純度99.99%のアルミニウムを坩堝10に充填する共に、マイクロボール回収皿19をオリフィス17の下側に配置して、ゲートバルブ20を閉じた。そして坩堝10内、マイクロボール19を配置した空間、及びマイクロボール取出室22を1.0×10−2パスカル以下になるまで真空引きした後、酸素濃度0.1ppm、水分の濃度0.5401ppmのアルゴンガスを導入した。加熱装置13で加熱してアルミニウムを溶解してから、圧電アクチュエータ11に圧電パルスを印加することにより、オリフィス17からアルミニウム溶湯を噴出した。オリフィス17から噴出したアルミニウム溶湯は、落下中に固化して、マイクロボール回収皿19に堆積した。オリフィス17からの噴出を終了した後、操作棒23を操作して、マイクロボール回収皿19をマイクロボール取出室22に移動した。前記のアルゴンガス中でしばらく放置しながら冷却する。その後、常温に達した時点で酸素性雰囲気にさらすことにより、マイクロボール表面に酸化皮膜を形成した。最後にマイクロボール回収皿取出口24を開けて、マイクロボールと、回収皿19を取り出した。
シリンダロッド12のダンディッシュ25側の直径が5〜30mmの範囲にあるものをいくつか使って実験した。ダンディッシュ25は、シリンダロッド12と略同じかわずかに大きくした。
純度99.99%のアルミニウムを坩堝10に充填する共に、マイクロボール回収皿19をオリフィス17の下側に配置して、ゲートバルブ20を閉じた。そして坩堝10内、マイクロボール19を配置した空間、及びマイクロボール取出室22を1.0×10−2パスカル以下になるまで真空引きした後、酸素濃度0.1ppm、水分の濃度0.5401ppmのアルゴンガスを導入した。加熱装置13で加熱してアルミニウムを溶解してから、圧電アクチュエータ11に圧電パルスを印加することにより、オリフィス17からアルミニウム溶湯を噴出した。オリフィス17から噴出したアルミニウム溶湯は、落下中に固化して、マイクロボール回収皿19に堆積した。オリフィス17からの噴出を終了した後、操作棒23を操作して、マイクロボール回収皿19をマイクロボール取出室22に移動した。前記のアルゴンガス中でしばらく放置しながら冷却する。その後、常温に達した時点で酸素性雰囲気にさらすことにより、マイクロボール表面に酸化皮膜を形成した。最後にマイクロボール回収皿取出口24を開けて、マイクロボールと、回収皿19を取り出した。
図2に、得られたマイクロボールの光学顕微鏡写真を示す。均一なサイズで、真球に近いマイクロボールが得られた。
図3に、光学顕微鏡に備えられている画像解析手段で測定したマイクロボールの粒径分布を示す。略均一な粒径のマイクロボールが得られていることが分かる。
図3に、光学顕微鏡に備えられている画像解析手段で測定したマイクロボールの粒径分布を示す。略均一な粒径のマイクロボールが得られていることが分かる。
B1:活性金属溶湯噴射部
B2:不動態膜形成部
10:坩堝
10a:蓋
11:圧電アクチュエータ
12:シリンダロッド
13:加熱装置
14、18、21:ガス導入口
15:活性金属溶湯
16:オリフィスプレート
17:オリフィス
19:マイクロボール回収皿
20:ゲートバルブ
22:マイクロボール取出部
23:マイクロボール回収皿挿入棒
24:マイクロボール回収皿取出口
25:タンディッシュ
41:ボンディングステージ
42:ボンディングツール
43:半導体基板
44:半導体チップ
45:配線パターン
46:バンプ
B2:不動態膜形成部
10:坩堝
10a:蓋
11:圧電アクチュエータ
12:シリンダロッド
13:加熱装置
14、18、21:ガス導入口
15:活性金属溶湯
16:オリフィスプレート
17:オリフィス
19:マイクロボール回収皿
20:ゲートバルブ
22:マイクロボール取出部
23:マイクロボール回収皿挿入棒
24:マイクロボール回収皿取出口
25:タンディッシュ
41:ボンディングステージ
42:ボンディングツール
43:半導体基板
44:半導体チップ
45:配線パターン
46:バンプ
Claims (11)
- 内部表面が活性金属との間で反応生成物を生成しない材料からなる溶解室内に活性金属を導入する工程、
該溶解室内を1×10−2Pa以下の真空に引く工程、
該溶解室内を、酸素濃度が0.1ppm以下であり水分濃度が0.55ppm以下である不活性ガスにより置換する工程、
前記不活性ガスの雰囲気中で前記活性金属を溶解させて溶湯とする工程、
前記溶湯にパルス圧力を加えることにより、前記溶解室の下部に形成されたオリフィス孔から前記溶湯を回収部に噴射させてボールを形成する工程、
を有することを特徴とする活性金属マイクロボールの製造方法。 - 請求項1記載の工程の後、表面に、10nm以下の不動態膜を形成することを特徴とする活性金属マイクロボールの製造方法。
- 前記回収部に、ゲートバルブを介して取り出し室を設けておき、該取り出し室において前記不動態膜の形成を行うことを特徴とする請求項2記載の活性金属マイクロボールの製造方法。
- マイクロボールが常温になったとき、前記ゲートバルブを閉の状態として前記回収部に酸化性ガスを導入することにより不動態膜の形成を行うことを特徴とする請求項2または3記載の活性金属マイクロボールの製造方法。
- 前記酸化性ガスは大気ガスであることを特徴とする請求項4記載の活性金属マイクロボールの製造方法。
- マイクロボールの直径が40〜200μmであることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項記載の活性金属マイクロボールの製造方法。
- 直径のばらつきが±7.5%以内であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項記載の活性金属マイクロボールの製造方法。
- 直径のばらつきが±3%以内であることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項記載の活性金属マイクロボールの製造方法。
- 直径が40μm〜200μmであって、直径のばらつきが±7.5%以内であることを特徴とする活性金属マイクロボールの集合体。
- 直径のばらつきが±3.5%以内であることを特徴とする請求項9記載の活性金属マイクロボールの集合体。
- 表面に10nm以下の不動態膜を有する請求項9又は10記載の活性金属マイクロボールの集合体。
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| JP2006352045A JP2008163373A (ja) | 2006-12-27 | 2006-12-27 | 活性金属マイクロボールの製造方法及びマイクロボール |
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- 2006-12-27 JP JP2006352045A patent/JP2008163373A/ja active Pending
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