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JP2008158447A - 定着部材、定着装置および画像形成装置 - Google Patents

定着部材、定着装置および画像形成装置 Download PDF

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JP2008158447A JP2006350162A JP2006350162A JP2008158447A JP 2008158447 A JP2008158447 A JP 2008158447A JP 2006350162 A JP2006350162 A JP 2006350162A JP 2006350162 A JP2006350162 A JP 2006350162A JP 2008158447 A JP2008158447 A JP 2008158447A
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Abstract

【課題】従来の紙シワの抑制に適した定着部材やこれを用いた定着装置と比較して、定着部材の製造が容易で、定着装置が組立て易く、定着に伴う筋状の画像欠陥の発生も無い定着部材を提供すること。
【解決手段】柔軟性を有し形状が無端ベルト状である場合における厚みばらつきが±10%以内、又は、剛性を有し形状が円筒管状である場合における外径ばらつきが±0.5%以内である筒状の基材と、該基材上に設けられ、厚みばらつきが±5%以内である弾性層と、該弾性層上に設けられ、前記基材の周方向における厚みばらつきが±5%以内であり、前記基材の幅方向において、表面の伸び率が中央部から両端部に向けて増加する表面層と、を少なくとも有することを特徴とする定着部材。
【選択図】なし

Description

本発明は、定着部材、定着装置および画像形成装置に関するものである。
電子写真方式を利用した画像の形成に際しては、画像形成装置内に配置され、接触部を形成するように対向配置された一対の定着部材を少なくとも備えた定着装置により、用紙などの記録媒体表面に形成されたトナー像を定着する。
この定着装置としては、軸方向の外径が一定である定着ロールや幅方向の厚みが一定である定着ベルトなど、いわゆるストレート形状の定着部材を用いて、互いに押圧するように対向配置された一対の定着部材により形成される接触部の幅方向における押圧力を一定に調整した構成を有するものが一般的に広く利用されている。しかし、これ以外の構成を有する定着装置も従来より種々提案されている。
例えば、一対の定着部材により形成される接触部の幅方向における押圧力を、中央部側で小さく、両端部側で高くなるように調整した定着装置が挙げられる。この定着装置では、搬送中に記録材を端部へ引っ張る力が働くために、記録材にシワが発生するのを防止できる。なお、この定着装置では、ストレート形状の定着部材が用いられ、定着装置の組み立て時に、接触部の幅方向における押圧力に上述した分布が形成されるように定着部材が取り付けられる。
一方、非ストレート形状の定着部材を用いる方法も提案されている。
例えば、芯金上にゴム層が形成された加圧回転体において、加圧回転体の芯金形状を中央部が最大径で、両端に向かってテーパー状に縮径している形状とし、芯金を覆うゴム層の厚みが端部より中央部につれて薄くなるようにした加圧回転体が提案されている(特許文献1参照)。この加圧回転体は、上述した構成を有するために、加圧回転体の外径が、軸方向に対して両端部が大きく中央部に向かって小さくなる逆クラウン形状(以下、「フレア形状」と称す場合もある)になるため、記録、搬送中に記録材を端部へ引っ張る力が働き、記録材を安定させ、シワの発生が抑えられる。
また、この他にもゴム層と、このゴム層上に設けられた表面樹脂層と、を有する弾性回転体において、上記表面樹脂層は、母線方向に沿って連続的に設けられた層厚が他より厚い突出部を有する弾性回転体が提案されている(特許文献2参照)。この弾性回転体においては、逆クラウン形状でない場合は搬送性が向上するのみであるが、逆クラウン形状とすることにより、紙送り方向に垂直な方向のシワが生じにくくなる。
特開平9−152803号公報 特公平6−42112号公報
本発明は、紙シワの発生が抑制できると共に、定着部材の製造が容易で、定着装置が組立て易く、定着に伴う筋状の画像欠陥の発生も無い定着部材、並びにこれを用いた定着装置および画像形成装置を提供することを課題とする。
上記課題は以下の本発明により達成される。
すなわち、請求項1に係わる発明は、
柔軟性を有し形状が無端ベルト状である場合における厚みばらつきが±10%以内、又は、剛性を有し形状が円筒管状である場合における外径ばらつきが±0.5%以内である筒状の基材と、該基材上に設けられ、厚みばらつきが±5%以内である弾性層と、該弾性層上に設けられ、前記基材の周方向における厚みばらつきが±5%以内であり、前記基材の幅方向において、表面の伸び率が中央部から両端部に向けて増加する表面層と、を少なくとも有することを特徴とする定着部材である。
請求項2に係わる発明は、
前記幅方向における前記表面層の長さが220mm以上250mm以下の範囲内であり、
前記幅方向に対して、前記表面層表面の中央部における伸び率(A1)と、前記表面層表面の前記中央部から両端部側へ110mmの位置における伸び率(B1)との比率(B1/A1)が、1.25以上2.5以下の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の定着部材である。
請求項3に係わる発明は、
前記幅方向における前記表面層の長さが320mm以上360mm以下の範囲内であり、
前記幅方向に対して、前記表面層表面の中央部における伸び率(A2)と、前記表面層表面の前記中央部から両端部側へ160mmの位置における伸び率(B2)との比率(B2/A2)が、1.25以上2.5以下の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の定着部材である。
請求項4に係わる発明は、
前記幅方向における前記表面層の厚みが、中央部から両端部に向けて減少することを特徴とする請求項1に記載の定着部材である。
請求項5に係わる発明は、
前記幅方向における前記表面層の長さが220mm以上250mm以下の範囲内であり、
前記幅方向に対して、前記表面層の中央部における厚みと、前記表面層の前記中央部から両端部側へ110mmの位置における厚みとの差の絶対値が、10μm以上30μm以下の範囲内であることを特徴とする請求項4に記載の定着部材である。
請求項6に係わる発明は、
前記幅方向における前記表面層の長さが320mm以上360mm以下の範囲内であり、
前記基材の幅方向に対して、前記表面層の中央部における厚みと、前記表面層の前記中央部から両端部側へ160mmの位置における厚みとの差の絶対値が、10μm以上30μm以下の範囲内であることを特徴とする請求項4に記載の定着部材である。
請求項7に係わる発明は、
前記幅方向における前記表面層の厚みの最大値が50μm以下であり、前記幅方向における前記表面層の厚みの最小値が20μm以上であることを特徴とする請求項4に記載の定着部材である。
請求項8に係わる発明は、
加熱部材と、
該加熱部材に接触して配置される加圧部材とを少なくとも備え、
前記加熱部材および前記加圧部材から選択される少なくとも一方の部材が、
柔軟性を有し形状が無端ベルト状である場合における厚みばらつきが±10%以内、又は、剛性を有し形状が円筒管状である場合における外径ばらつきが±0.5%以内である筒状の基材と、該基材上に設けられ、厚みばらつきが±5%以内である弾性層と、該弾性層上に設けられ、前記基材の周方向における厚みばらつきが±5%以内であり、前記基材の幅方向において、表面の伸び率が中央部から両端部に向けて増加する表面層と、を少なくとも有することを特徴とする定着装置である。
請求項9に係わる発明は、
前記加熱部材と前記加圧部材とにより形成される接触部に加わる押圧力の前記幅方向におけるばらつきが±10%以内の範囲であることを特徴とする請求項8に記載の定着装置である。
請求項10に係わる発明は、
前記幅方向における前記表面層の長さが220mm以上250mm以下の範囲内であり、
前記幅方向に対して、前記表面層表面の中央部における伸び率(A1)と、前記表面層表面の前記中央部から両端部側へ110mmの位置における伸び率(B1)との比率(B1/A1)が、1.25以上2.5以下の範囲内であることを特徴とする請求項8に記載の定着装置である。
請求項11に係わる発明は、
前記幅方向における前記表面層の長さが320mm以上360mm以下の範囲内であり、
前記幅方向に対して、前記表面層表面の中央部における伸び率(A2)と、前記表面層表面の前記中央部から両端部側へ160mmの位置における伸び率(B2)との比率(B2/A2)が、1.25以上2.5以下の範囲内であることを特徴とする請求項8に記載の定着装置である。
請求項12に係わる発明は、
前記幅方向における前記表面層の厚みが、中央部から両端部に向けて減少することを特徴とする請求項8に記載の定着装置である。
請求項13に係わる発明は、
前記幅方向における前記表面層の長さが220mm以上250mm以下の範囲内であり、
前記幅方向に対して、前記表面層の中央部における厚みと、前記表面層の前記中央部から両端部側へ110mmの位置における厚みとの差の絶対値が、10μm以上30μm以下の範囲内であることを特徴とする請求項12に記載の定着装置である。
請求項14に係わる発明は、
前記幅方向における前記表面層の長さが320mm以上360mm以下の範囲内であり、
前記基材の幅方向に対して、前記表面層の中央部における厚みと、前記表面層の前記中央部から両端部側へ160mmの位置における厚みとの差の絶対値が、10μm以上30μm以下の範囲内であることを特徴とする請求項12に記載の定着装置である。
請求項15に係わる発明は、
前記幅方向における前記表面層の厚みの最大値が50μm以下であり、前記幅方向における前記表面層の厚みの最小値が20μm以上であることを特徴とする請求項12に記載の定着装置である。
請求項16に係わる発明は、
潜像保持体と、該潜像保持体表面を帯電する帯電手段と、帯電させられた前記潜像保持体表面に潜像を形成する潜像形成手段と、前記潜像を現像剤により現像してトナー像を形成するトナー像形成手段と、前記トナー像を前記潜像保持体表面から記録媒体表面に転写する転写手段と、前記記録媒体表面に転写されたトナー像を定着する定着手段とを少なくとも備え、
前記定着手段が、
加熱部材と、
該加熱部材に接触して配置される加圧部材とを少なくとも備え、
前記加熱部材および前記加圧部材から選択される少なくとも一方の部材が、
柔軟性を有し形状が無端ベルト状である場合における厚みばらつきが±10%以内、又は、剛性を有し形状が円筒管状である場合における外径ばらつきが±0.5%以内である筒状の基材と、該基材上に設けられ、厚みばらつきが±5%以内である弾性層と、該弾性層上に設けられ、前記基材の周方向における厚みばらつきが±5%以内であり、前記基材の幅方向において、表面の伸び率が中央部から両端部に向けて増加する表面層と、を少なくとも有することを特徴とする画像形成装置である。
請求項17に係わる発明は、
前記加熱部材と前記加圧部材とにより形成される接触部に加わる押圧力の前記幅方向におけるばらつきが±10%以内の範囲であることを特徴とする請求項16に記載の画像形成装置である。
請求項18に係わる発明は、
前記幅方向における前記表面層の長さが220mm以上250mm以下の範囲内であり、
前記幅方向に対して、前記表面層表面の中央部における伸び率(A1)と、前記表面層表面の前記中央部から両端部側へ110mmの位置における伸び率(B1)との比率(B1/A1)が、1.25以上2.5以下の範囲内であることを特徴とする請求項16に記載の画像形成装置である。
請求項19に係わる発明は、
前記幅方向における前記表面層の長さが320mm以上360mm以下の範囲内であり、
前記幅方向に対して、前記表面層表面の中央部における伸び率(A2)と、前記表面層表面の前記中央部から両端部側へ160mmの位置における伸び率(B2)との比率(B2/A2)差の絶対値が、1.25以上2.5以下の範囲内であることを特徴とする請求項16に記載の画像形成装置である。
請求項20に係わる発明は、
前記幅方向における前記表面層の厚みが、中央部から両端部に向けて減少することを特徴とする請求項16に記載の画像形成装置である。
請求項21に係わる発明は、
前記幅方向における前記表面層の長さが220mm以上250mm以下の範囲内であり、
前記幅方向に対して、前記表面層の中央部における厚みと、前記表面層の前記中央部から両端部側へ110mmの位置における厚みとの差の絶対値が、10μm以上30μm以下の範囲内であることを特徴とする請求項20に記載の画像形成装置である。
請求項22に係わる発明は、
前記幅方向における前記表面層の長さが320mm以上360mm以下の範囲内であり、
前記基材の幅方向に対して、前記表面層の中央部における厚みと、前記表面層の前記中央部から両端部側へ160mmの位置における厚みとの差の絶対値が、10μm以上30μm以下の範囲内であることを特徴とする請求項20に記載の画像形成装置である。
請求項23に係わる発明は、
前記幅方向における前記表面層の厚みの最大値が50μm以下であり、前記幅方向における前記表面層の厚みの最小値が20μm以上であることを特徴とする請求項20に記載の画像形成装置である。
以上に説明したように、請求項1に記載の発明によれば、本構成を有していない場合と比較して、紙シワの発生が抑制できると共に、定着部材の製造が容易で、定着装置が組立て易く、定着に伴う筋状の画像欠陥の発生も無い定着部材を提供することができる。
請求項2に記載の発明によれば、本構成を有していない場合と比較して、紙シワの発生をより確実に抑制できる定着部材を提供することができる。
請求項3に記載の発明によれば、本構成を有していない場合と比較して、紙シワの発生をより確実に抑制できる定着部材を提供することができる。
請求項4に記載の発明によれば、本構成を有していない場合と比較して、紙シワの発生が抑制できると共に、定着部材の製造が容易で、定着装置が組立て易く、定着に伴う筋状の画像欠陥の発生も無い定着部材を提供することができる。
請求項5に記載の発明によれば、本構成を有していない場合と比較して、紙シワの発生をより確実に抑制できる定着部材を提供することができる。
請求項6に記載の発明によれば、本構成を有していない場合と比較して、紙シワの発生をより確実に抑制できる定着部材を提供することができる。
請求項7に記載の発明によれば、本構成を有していない場合と比較して、画像の粒状感に優れると共に、耐久性にも優れた定着部材を提供することができる。
請求項8に記載の発明によれば、本構成を有していない場合と比較して、紙シワの発生が抑制できると共に、定着装置が組立て易く、定着に伴う筋状の画像欠陥の発生も無い定着装置を提供することができる。
請求項9に記載の発明によれば、本構成を有していない場合と比較して、定着装置の組み立てが容易になる上に、接触部幅方向の押圧力分布のばらつきに起因する定着装置間の紙シワ抑制性能のばらつきも抑制できる定着装置を提供することができる。
請求項10に記載の発明によれば、本構成を有していない場合と比較して、紙シワの発生をより確実に抑制できる定着装置を提供することができる。
請求項11に記載の発明によれば、本構成を有していない場合と比較して、紙シワの発生をより確実に抑制できる定着装置を提供することができる。
請求項12に記載の発明によれば、本構成を有していない場合と比較して、紙シワの発生が抑制できると共に、定着装置が組立て易く、定着に伴う筋状の画像欠陥の発生も無い定着装置を提供することができる。
請求項13に記載の発明によれば、本構成を有していない場合と比較して、紙シワの発生をより確実に抑制できる定着装置を提供することができる。
請求項14に記載の発明によれば、本構成を有していない場合と比較して、紙シワの発生をより確実に抑制できる定着装置を提供することができる。
請求項15に記載の発明によれば、本構成を有していない場合と比較して、画像の粒状感に優れると共に、耐久性にも優れた定着装置を提供することができる。
請求項16に記載の発明によれば、本構成を有していない場合と比較して、紙シワの発生が抑制できると共に、定着に伴う筋状の画像欠陥の発生も無い画像形成装置を提供することができる。
請求項17に記載の発明によれば、本構成を有していない場合と比較して、画像形成装置間の紙シワ抑制性能のばらつきも抑制できる画像形成装置を提供することができる。
請求項18に記載の発明によれば、本構成を有していない場合と比較して、紙シワの発生をより確実に抑制できる画像形成装置を提供することができる。
請求項19に記載の発明によれば、本構成を有していない場合と比較して、紙シワの発生をより確実に抑制できる画像形成装置を提供することができる。
請求項20に記載の発明によれば、紙シワの発生が抑制できると共に、定着に伴う筋状の画像欠陥の発生も無い画像形成装置を提供することができる。
請求項21に記載の発明によれば、本構成を有していない場合と比較して、紙シワの発生をより確実に抑制できる画像形成装置を提供することができる。
請求項22に記載の発明によれば、本構成を有していない場合と比較して、紙シワの発生をより確実に抑制できる画像形成装置を提供することができる。
請求項23に記載の発明によれば、本構成を有していない場合と比較して、画像の粒状感に優れると共に、耐久性にも優れた画像形成装置を提供することができる。
本実施の形態の定着部材は、柔軟性を有し形状が無端ベルト状である場合における厚みばらつきが±10%以内、又は、剛性を有し形状が円筒管状である場合における外径ばらつきが±0.5%以内である筒状の基材と、該基材上に設けられ、厚みばらつきが±5%以内である弾性層と、該弾性層上に設けられ、前記基材の周方向における厚みばらつきが±5%以内であり、前記基材の幅方向において、表面の伸び率が中央部から両端部に向けて増加する表面層と、を少なくとも有することを特徴とする。
なお、「(基材の)幅方向」とは、基材が円筒管状である場合は、円筒管の軸方向を意味する。
それゆえ、本実施形態の定着部材は、紙シワの発生が抑制できると共に、定着部材の製造が容易で、定着装置が組立て易く、定着に伴う筋状の画像欠陥の発生もない。上述した効果は、例えば、以下に例示される理由により達成されるものである。
まず、紙シワを抑制する第一の方法として、特許文献1に示されるように定着ロールの外径を、軸方向に対して両端部が大きく中央部に向かって小さくなるフレア形状にする方法が挙げられる。しかし、この方法に用いられる定着ロールは、その作製に金型を用いることによりフレア形状となるようにロール軸方向の形状を制御する。このため、金型からの脱型が可能なフレア形状を有する定着ロールしか製造することができない。
加えて、軸方向に対する外径が一定であるいわゆるストレート形状の定着ロールを金型を用いて作製する場合と比べて、金型からの脱型時に定着ロール表面に傷が発生しやすいため、歩留まりが低い。さらに、金型自体が、ストレート形状の定着ロールの作製に用いる金型と比較して、微妙な形状制御が要求されるため、金型の単価も高い。
これに対して、本実施形態の定着部材として、ロール状の部材(定着ロール)を作製する場合は、軸方向の外径が一定であるロール状の部材(下地ロール)の表面に、表面層を形成するための溶液を塗布するプロセスを経て作製される。それゆえ、下地ロールの形成に際しては、フレア形状の金型を利用する必要はない。また、詳細は後述するが、表面層も金型を用いずに形成される。これは、本実施形態の定着部材として、無端ベルト状の部材(定着ベルト)を作製する場合も同様である。
それゆえ、本実施形態の定着部材は、紙シワを抑制するために、フレア形状の金型を用いて、定着部材を作製する必要性がなく、フレア形状の金型の利用に伴う傷の発生も無いため製造が容易である。
また、紙シワを抑制する第二の方法として、特許文献2に示されるように、表面樹脂層(表面層)に、母線方向に沿って連続的に設けられた層厚が他より厚い突出部を有する逆クラウン形状の弾性回転体を用いる方法が挙げられる。しかし、この方法では、表面層に突起部が存在するため、定着時に弾性回転体表面に接触する記録媒体の搬送速度が、記録媒体が突起部に接触する前後で不連続的に変化するため、記録媒体搬送方向と直交する方向に筋状の画像欠陥が発生してしまう。
これに対して、本実施形態の定着部材は、表面層周方向における厚みが一定であるため、定着時に定着部材表面に接触する記録媒体の搬送速度が、上述したように不連続的に変化することがなく、記録媒体搬送方向と直交する方向に筋状の画像欠陥が発生することもない。
また、紙シワを抑制する第三の方法として、接触部における圧力分布を調整する方法が挙げられる。この方法では、定着装置の組み立てに際して、幅方向に対して接触部の中央部側と端部側とで加わる圧力に差が出るように調整する必要がある。
しかし、定着装置間で、接触部の幅方向に対して同じ圧力分布が得られるように調整するのは容易ではないため、定着装置の組み立ても困難である。これに加えて、定着装置の紙シワ抑制性能にバラツキが生じやすい。
さらに、定着ロールは通常、金属製の基材(いわゆる芯金)上に弾性層や表面層を設けたものが一般的であるが、近年のウォームアップタイム(画像形成装置の電源を入れてから、定着装置内の温度が定着可能となるまでの時間)の短縮化に伴い、弾性層がより薄くなりつつある。このため、軸方向に対して外径を変化させた定着ロールでは、定着ロールの弾性変形を利用して接触部における圧力分布を調整するには適さなくなりつつあり、紙シワを抑制することができない場合がある。
これに対して、一対の定着部材の一方が、幅方向の厚みが一定であるベルト状の定着部材の場合は、他方のロール状の定着部材にベルトを押し当てる為の押圧部材(パッド)の形状を制御することになる。すなわち、所望の圧力分布を得るためには、押圧部材のベルトに接触する面の幅方向の形状を、湾曲するように非常に精密に加工する必要である。しかし、この場合、パッド間での形状精度のばらつきが生じることは避けられないため、接触部の幅方向における押圧力分布を大きく左右する傾向にあり、定着装置間での紙シワ抑制性能にばらつきが生じやすい。
加えて、ストレート形状の定着ロールを用いて接触部の圧力分布が実質的に均一(圧力接部幅方向における押圧力のばらつきが±10%以内)となるように定着装置を組み立てる場合と比較して、上述したように軸方向の外径(形状)が異なる定着ロールを用いたり、ロール状の定着部材にベルト状の定着部材をパッドで押し当てる定着装置の組み立てる場合では、組み立てに用いる定着部材(パッドを用いる場合はパッドも含む)の微妙な寸法の違いや、部材間の組み合わせ位置の微妙なずれが、定着装置間において、接触部の中央部側と端部側とで加わる圧力にばらつきを生じさせてしまうため、この点でも定着装置間での紙シワ抑制性能にばらつきが生じやすい。
これに対して、本実施形態の定着部材は、幅方向における表面層表面の伸び率が、中央部から両端部に向けて増加する構成を利用して紙シワを抑制するために、本実施形態の定着部材を用いて定着装置を組み立てる場合に、接触部の中央部側と端部側とで加わる押圧力に意図的に差が出るように調整する必要はない。
すなわち、本実施形態の定着部材と、この定着部材と接触部を形成するように配置された定着部材とを備えた定着装置では、接触部の幅方向における押圧力分布は、ストレート形状の定着ロールを用いた定着装置と同様とすることができ、定着装置の組立てが容易である。
次に、本実施形態の定着部材についてより詳細に説明する。
本実施形態の定着部材の層構成は、筒状の基材と、該基材上に、弾性層と表面層とがこの順に積層されたものであり、必要に応じて基材と弾性層との間や、弾性層と表面層との間にプライマー層などの接着性の向上を目的とした中間層を設けることができる。ここで、本実施形態において表面層(以下、「離型層」と称する場合がある)とは、その表面がトナーに対して離型性を有するものであり、フッ素樹脂やフッ素ゴムなどのフッ素を含む固体材料から構成される。また、弾性層とは、少なくとも弾性変形可能な層を意味し、通常は弾性材料を含んでなる。
本実施形態の定着部材を構成する筒状の基材は、柔軟性を有し形状が無端ベルト状である場合には、その厚みばらつきは±10%以内であり、剛性を有し形状が円筒管状である場合には、その外径ばらつきは±0.5%以内である。また、本実施形態の定着部材を構成する弾性層の厚みばらつきは±5%以内である。
すなわち、筒状の基材とこの基材上に設けられた弾性層とから構成される部材(以下、「筒状支持体」と称す場合がある)は、筒状の基材が耐熱性樹脂などから構成され、ロールによって張架したりする場合等において自由に変形可能な程度の柔軟性を有する無端ベルト状の基材である場合は、厚みが一定である形状を有するものである。
また、筒状の基材が金属製の円筒管など、ロール状部材の芯材として必要な剛性を有する円筒状の基材である場合は、外径が一定である形状を有するものであり、幅方向(軸方向)において一定であるストレート形状を有するものである。
このため、本実施形態の定着部材が、例えば、定着ロールである場合、この定着ロールの作製に際しては、表面層形成前の定着部材(筒状支持体)の作製に際しては、フレア形状の金型を利用する必要がなく、従来のフレア形状の金型を利用して製造される定着ロールと比べて製造が容易である。これは、金型を利用して幅方向の厚みが変化する定着ベルトを作製する場合も同様である。
筒状の基材の形状が無端ベルト状である場合における厚みばらつきが±10%以内の範囲を外れる場合は、定着部材表面の偏磨耗と、回転時に幅方向の左右どちらか一方にずれていってしまう現象、いわゆる蛇行(ウォーク)が発生してしまう。加えて、幅方向の厚みを意図的に変化させることによって上記範囲を外れる場合は、幅方向の厚み制御が必要となるため基材の製造性が低下する。なお、厚みばらつきは±8%以内が好ましい。
また、筒状の基材の形状が円筒管状である場合における外径ばらつきが±0.5%以内の範囲を外れる場合は、定着部材表面の偏磨耗や、それによる用紙搬送スピードの変化量が大きくなるため画像欠陥が発生してしまう。加えて、幅方向(軸方向)の厚みを意図的に変化させることによって上記範囲を外れる場合は、例えば、金属製円筒の絞り加工などによる幅方向の外径制御が必要となるため基材の製造性が低下する。なお、外径ばらつきは±0.4%以内が好ましい。
さらに、弾性層の厚みばらつきが±5%以内の範囲を外れる場合は、定着部材表面の偏磨耗や、厚みの差による表面硬度の差で生じる画像グロスムラが発生してしまう場合がある。加えて、幅方向の厚みを意図的に変化させることによって上記範囲を外れる場合は、例えば、金型などを利用した幅方向の厚み制御が必要となるため弾性層の製造性が低下する。なお、厚みばらつきは±3%以内が好ましい。
筒状の基材の形状が無端ベルト状である場合における厚みばらつきは、周方向に対して基材を8等分する8箇所の位置における幅方向について、幅方向を4等分する3箇所の位置における基材の厚みを合計24箇所測定して、この24箇所の測定点における平均値、最大値および最小値を求め、正のばらつき値を100×(最大値−平均値)/平均値として、負のばらつき値を100×(最小値−平均値)/平均値として求めた。ここで各測定点における基材の厚みは、基材の断面を光学顕微鏡などを利用して測定して求めた。
また、筒状の基材の形状が円筒管状である場合における外径ばらつきは、周方向に対して基材を8等分する8箇所の位置における幅方向について、幅方向を4等分する3箇所の位置における基材の外径を合計24箇所測定して、この24箇所の測定点における平均値、最大値および最小値を求め、正のばらつき値を100×(最大値−平均値)/平均値として、負のばらつき値を100×(最小値−平均値)/平均値として求めた。ここで各測定点における基材の厚みは、基材の断面を光学顕微鏡により測定して求めた。
さらに、弾性層の厚みばらつきは、周方向に対して定着部材を8等分する8箇所の位置における幅方向について、幅方向を4等分する3箇所の位置における弾性層の厚みを合計24箇所測定して、この24箇所の測定点における平均値、最大値および最小値を求め、正のばらつき値を100×(最大値−平均値)/平均値として、負のばらつき値を100×(最小値−平均値)/平均値として求めた。ここで各測定点における弾性層の厚みは、定着部材の断面を光学顕微鏡により測定して求めた。
また、本実施形態の定着部材を構成する表面層の、基材の周方向における厚みばらつきは±10%以内である。周方向における厚みばらつきが上記範囲を外れると周方向において表面層表面に凹凸が発生し、筋状の画像欠陥が発生してしまう。なお、厚みばらつきは±7%以内が好ましく、±5%以内がより好ましい。
ここで周方向における厚みばらつきは、幅方向を4等分する3箇所それぞれの位置において、その周方向に対して定着部材を8等分する8箇所の位置における表面層の厚みの平均値、最大値、および最小値をもとめ、正のばらつき値を100×(最大値−平均値)/平均値として、負のばらつき値を100×(最小値−平均値)/平均値として求める。この操作を幅方向を4等分する3箇所全てについて行い、幅方向の3箇所について、正のばらつき値,負のばらつき値をそれぞれもとめ、最大の正のばらつき値,最小の負のばらつき値を正の厚みばらつき値、負の厚みばらつき値として求めた。ここで各測定点における表面層の厚みは、定着部材の断面を光学顕微鏡により測定して求めた。
また、本実施形態の定着部材においては、幅方向における表面層表面の伸び率が、中央部から両端部に向けて増加する。
一方、定着に際しては、少なくともいずれか一方が本実施形態の定着部材により構成される一対の定着部材により形成された接触部の中央部(表面層幅方向における中央部)と、接触部を通過する記録媒体の中心線(記録媒体の搬送方向と平行で、且つ、搬送方向と直交する方向において記録媒体を2等分する線)とが一致するように記録媒体が接触部を通過する。
それゆえ、接触部を通過中の記録媒体の搬送速度は、中央部で最も遅く、両端部側では速くなり、接触部を通過中の記録媒体には搬送方向と直交する方向において、両側に引っ張られる力が作用して紙シワの発生が抑制される。
但し、幅方向における伸び率の最大値と最小値との比(最大伸び率比(最大値/最小値))が小さすぎる場合には、紙シワを抑制することが難しくなる場合があるため、最大伸び率比は、少なくとも1.25倍以上であることが好ましい。なお、最大伸び率比Δgの上限は特に限定されるものではないが、表面層の形成が困難になるなど場合があるため実用上は2.5倍以下であることが好ましい。
なお、表面層表面の周方向の伸び率については、表面層表面のいずれの箇所においても、幅方向における表面層表面の伸び率が、中央部から両端部に向けて増加するのであれば特に限定されないが、通常は、一定であることが好ましい。ここで、「周方向における表面層表面の伸び率が一定」とは、周方向において定着部材を8等分する8箇所の位置における伸び率の最大値と最小値との差が10%以下の範囲内であることを意味する。
また、「幅方向における表面層表面の伸び率が、中央部から両端部に向けて増加する」とは、伸び率が中央部から両端部へと単調に増加する場合のみならず、伸び率が中央部から両端部へとアップダウンを繰り返しながら、全体として増加する場合も含まれる。
なお、「全体として増加」しているか否かは、実際の伸び率のプロファイルを中央部で分割し、中央部を起点として各々の端部までの伸び率の変化を、各々直線で近似したときに、伸び率が中央部から両端部へと直線的に増加しているか否かで判断することができる。
また、「中央部から両端部へと単調に増加」とは、中央部から両端部へ行くに従い、伸び率が、幅方向の一部の区間において減少に転じることなく常に増加し続ける、又は、幅方向の一部の区間において一定値に維持される場合があってもそれ以外の区間においては増加し続けることを意味する。
幅方向における表面層表面の伸び率の、中央部から一方の端部に向けての増加の傾向と、中央部から他方の端部に向けての増加の傾向とは、中央部を基準として対称的であることが好ましい。中央部から一方の端部に向けての増加の傾向と、中央部から他方の端部に向けての増加の傾向とが、中央部を基準として非対称的である場合、一対の定着部材により形成される接触部を通過した記録媒体が中央部から一方の端部側へとずれて定着装置から排出される場合がある。また、記録媒体搬送方向に対して直交する方向に記録媒体を引っ張る力が、記録媒体の中心線に対して左右非対称となるために、逆に紙シワが発生し易くなる場合がある。
ここで、「幅方向における表面層表面の伸び率の、中央部から一方の端部に向けての増加の傾向と、中央部から他方の端部に向けての増加の傾向とは、中央部を基準として対称的」とは、中央部から両端部側へと同じ距離だけ離れた2つの位置における伸び率が、実質的に同一(2つの位置における表面層の伸び率の差が小さな方の伸び率を基準に10%以内)であることを意味する。
また、本実施形態において「中央部」とは、原則として、表面層の幅方向において一方の端と他方の端との丁度中心点を意味し、例えば、表面層の幅方向長さが300mmであれば、一方の端から他方の端側へ150mmの位置が中央部となる。
これは、一般的な画像形成装置においては、一対の定着部材により形成された接触部を通過する記録媒体の中心線と表面層の幅方向における中心点とが一致するように記録媒体が接触部を通過するように、画像形成装置内の記録媒体搬送経路が構成されているためである。
但し、一対の定着部材により形成された接触部を通過する記録媒体の中心線と、表面層の幅方向における中心点からいずれか一方の端側にずれた所定の位置とが一致するように記録媒体が接触部を通過するように、画像形成装置内の記録媒体搬送経路が構成されている場合は、当該所定の位置が中央部となる。なお、この場合は、中央部は、実用上、中心点からいずれか一方の端部側へ60mm以内の範囲内で設定されることが好ましく、50mm以内の範囲内で設定されることがより好ましい。
なお、本実施形態において伸び率の測定は、以下のように実施した。
試験サンプルを幅5mmにカットし、チャック間距離5mmで治具にセットした後、熱機械分析装置TMA−60(株式会社 島津製作所製)にて、170℃の温度下で50gの荷重を印加した時の伸び率を測定した。
また、定着部材から切り出した試験サンプルの調整は、表面層の裏面に付着したゴム分を、酸/アルカリにて適宜、融解洗浄し、表面層のみをサンプルとして取り出した後に、同じく評価用サンプル幅にカットして、測定を行なった。
次に、幅方向における表面層表面の伸び率の変化の態様について、図面を用いて説明する。
図1は、定着部材の表面層表面の幅方向に対する伸び率の変化のプロファイルの一例を示すグラフであり、横軸が表面層表面幅方向を、縦軸が伸び率を表す。また、図中、記号P1は、接触部を通過する記録媒体のサイズおよび接触部の通過位置(表面層表面幅方向の長さ、および、表面層表面幅方向に対する記録媒体の接触位置)を示したものであり、記号Cで示される一点鎖線は、記録媒体の中心線(表面層表面幅方向の長さの中心点)を示したものである。ここで、図1に示す例においては、記録媒体の中心線Cと、表面層表面の中央部とが一致するように記録媒体が接触部を通過することを示している。
図1に示す例では、中央部から両端部へと行くに従い伸び率が単調に増加するプロファイルの一例が示されている。従って、図1に示すプロファイルを有する定着部材を用いれば、紙シワを抑制することができる。なお、図1に示す増加プロファイルは、中央部から両端部へと行くに従い伸び率が直線的に増加しているが、曲線を描くように単調に増加するものであってもよい。
図2は、定着部材の表面層表面の幅方向に対する伸び率の変化のプロファイルの他の例を示すグラフであり、横軸が表面層表面幅方向を、縦軸が伸び率を表す。また、記号P1、Cは図1中に示す場合と同様であり、記号P2は、接触部を通過する記録媒体のサイズおよび接触部の通過位置(表面層表面幅方向の長さ、および、表面層表面幅方向に対する記録媒体の接触位置)を示したものである。但し、表面層表面幅方向の長さは、記録媒体P1を基準とすると記録媒体P2はその1/2乃至1/5程度の範囲内のものを想定している。また、図中、Xで示される幅は、記録媒体P2の表面層表面幅方向の長さよりもやや大きい程度(記録媒体P2の幅を基準としてXで示される幅が1.1倍以上1.5倍以下の範囲)である。
図2に示す例では、基本的には中央部から両端部へと行くに従い伸び率が全体として増加するプロファイルを有しているが、中央部近傍(図中、Xで示される領域)の伸び率は、幅方向において一定値であり、中央部近傍の両側から両端部へと行くに従い伸び率が直線に近い緩やかな曲線を描いて増加するプロファイルを有している。
図2に示す伸び率プロファイルでは、記録媒体P1に対しては、搬送方向に対して両側へと引っ張る力が記録媒体P1に作用するが、記録媒体P2が通過する領域(Xで示される領域内)は、幅方向の伸び率が一定であるため、搬送方向に対して両側へと引っ張る力が記録媒体P2に作用しないことになる。このため、記録媒体P1に対しては紙シワの発生を抑制する力が作用することになるが、記録媒体P2に対しては紙シワの発生を抑制する力が作用しないことになる。
このように、本実施形態の定着部材の一実施態様として、図2に一例として示したように、特定のサイズの記録媒体に対してのみ選択的に紙シワの発生が抑制できる力が作用する伸び率プロファイルを有する構成であってもよい。
例えば、記録媒体P1が、A4やA3サイズの用紙のように紙シワが発生しやすい記録媒体であり、記録媒体P2がはがき用紙など、本来紙シワが発生し難い小さいサイズの記録媒体である場合に、特定のサイズの記録媒体に対してのみ選択的に紙シワの発生が抑制できる力が作用する伸び率プロファイルを有する実施態様の定着部材が利用できる。
なお、表面層表面の幅方向における伸び率の変化の度合いが、接触部を通過する記録媒体のサイズに対して小さければ、搬送方向に対して両側へと引っ張る力が記録媒体に作用し難く、紙シワを抑制できなくなる場合がある。
また、定着装置に用いられる定着部材の幅方向のサイズは、定着装置を搭載する画像形成装置が、主にA4サイズの用紙を中心にA3サイズの用紙やB5サイズの用紙も利用するオフィイスなどで一般的に利用される大型機であるのか、あるいは、主にA4サイズやB5サイズを中心に、はがき用紙なども利用する主に一般家庭で主に利用される小型機であるのかによっても異なってくる。
これらの事情を考慮すれば、主に最大でA3ノビ用紙を含むA3縦送り通紙が可能な定着部材の場合、すなわち、幅方向における表面層の長さが320mm以上360mm以下の範囲内である場合、幅方向に対して表面層の中央部における伸び率(A2)と該中央部から両端部側へ160mmの位置とにおける伸び率(B2)との比率(B2/A2)は1.25以上2.5以下の範囲内であることが好ましい。
表面層の中央部における伸び率(A2)と該中央部から両端部側へ160mmの位置とにおける伸び率(B2)との比率(B2/A2)が、1.25未満では紙シワの発生を抑制することが困難となる場合がある。一方、表面層の中央部における伸び率(A2)と該中央部から両端部側へ160mmの位置とにおける伸び率(B2)との比率(B2/A2)が2.5を超えると、記録媒体がその搬送方向と直交する方向に引っ張られる力が強くなり過ぎるために、波打った感じの紙シワが発生してしまう場合がある。
一方、主に最大でA4縦送り通紙が可能な定着部材の場合、すなわち、幅方向の長さ(表面層幅方向の長さ)が220mm以上250mm以下の範囲内である場合、幅方向に対して表面層の中央部における伸び率(A1)と該中央部から両端部側へ110mmの位置とにおける伸び率(B1)の比率(B1/A1)は、1.25以上2.5以下の範囲内であることが好ましい。
表面層の中央部における伸び率(A1)と該中央部から両端部側へ110mmの位置とにおける伸び率(B1)との比率(B1/A1)が、1.25未満では紙シワの発生を抑制することが困難となる場合がある。一方、表面層の中央部における伸び率(A1)と該中央部から両端部側へ110mmの位置とにおける伸び率(B1)との比率(B1/A1)が2.5を超えると、記録媒体がその搬送方向と直交する方向に引っ張られる力が強くなり過ぎるために、波打った感じの紙シワが発生してしまう場合がある。
幅方向における表面層表面の伸び率の変化を制御する方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、以下の2つの伸び率制御方法が挙げられる。
−第1の伸び率制御方法−
まず、第1の伸び率制御方法としては、幅方向における表面層の厚みを、中央部から両端部に向けて減少させる方法が挙げられる。
幅方向における表面層の厚みを変化させることによって、一対の定着部材が幅方向の押圧力が均一となるように互いに押圧しながら接触することにより形成される接触部における表面層表面の弾性変形量、すなわち伸び率が、表面層の厚い箇所では小さくなり、表面層の薄い箇所では大きくなるからである。
なお、第1の方法は、幅方向における表面層の厚みの差を利用して表面層表面の伸び率を制御するものであるため、幅方向における伸び率の制御性の観点から、表面層を構成する材料組成は1種類のみが選択されることが特に好ましい。
ここで、「幅方向における表面層の厚みが、中央部から両端部に向けて減少する」とは、厚みが中央部から両端部へと単調に減少する場合のみならず、厚みが中央部から両端部へとアップダウンを繰り返しながら、全体として減少する場合も含まれる。
なお、「全体として減少」しているか否かは、実際の表面層厚みのプロファイルを中央部で分割し、中央部を起点として各々の端部までの厚みの変化を、各々直線で近似したときに、厚みが中央部から両端部へと直線的に減少しているか否かで判断することができる。
また、「中央部から両端部へと単調に減少」とは、中央部から両端部へ行くに従い、厚みが、幅方向の一部の区間において増加に転じることなく常に減少し続ける、又は、幅方向の一部の区間において一定値に維持される場合があってもそれ以外の区間においては減少し続けることを意味する。
さらに、幅方向における表面層の厚みの、中央部から一方の端部に向けての減少の傾向と、中央部から他方の端部に向けての減少の傾向とは、中央部を基準として対称的であることが好ましい。中央部から一方の端部に向けての増加の傾向と、中央部から他方の端部に向けての増加の傾向とが、中央部を基準として非対称的である場合、一対の定着部材により形成される接触部を通過した記録媒体が中央部から一方の端部側へとずれて定着装置から排出される場合がある。また、記録媒体搬送方向に対して直交する方向に記録媒体を引っ張る力が、記録媒体の中心線に対して左右非対称となるために、逆に紙シワが発生し易くなる場合がある。
ここで、「幅方向における表面層の厚みの、中央部から一方の端部に向けての減少の傾向と、中央部から他方の端部に向けての減少の傾向とは、中央部を基準として対称的」とは、中央部から両端部側へと同じ距離だけ離れた2つの位置における表面層の厚みが、実質的に同一(2つの位置における表面層の厚みの差がいずれか一方の位置における厚みを基準として±5%以内)であることを意味する。
−第2の伸び率制御方法−
一方、第2の伸び率制御方法としては、幅方向における表面層を構成する材料の組成を、中央部から両端部に向けて変化させる方法が挙げられる。具体的には、弾性変形量、すなわち伸び率の大きい材料で表面層中央部側を構成し、伸び率の低い材料で表面層端部側を構成する。例えば、表面層を構成する主材料としてテトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(以下、「PFA」と称す場合がある)等のフッ素樹脂を用いる場合、PFAの重合に用いる2種類のモノマーの共重合比を変えることにより、伸び率の大きいPFAと、伸び率の小さいPFAとを準備することができる。そして、この2種類のPFAの混合比率を表面層幅方向に対して変化させるように表面層を形成すれば、幅方向における表面層表面の伸び率を制御することができる。
なお、第2の方法は、幅方向における表面層を構成する材料組成の変化を利用して表面層表面の伸び率を制御するものであるため、幅方向における伸び率の制御性の観点から、幅方向における表面層の厚みは、一定であることが特に好ましい。但し、必要に応じて第1の方法と第2の方法とを組み合わせてもよい。
表面層は、第1、第2いずれの伸び率制御方法を適用したものであっても、後述するインクジェット法を利用して容易に形成することができる。
−幅方向における表面層の厚みの変化の態様−
次に、第1の伸び率制御方法において、幅方向における表面層の厚みの変化の態様について、図面を用いて説明する。
図3は、定着部材の表面層の幅方向に対する表面層の厚みの変化のプロファイルの一例を示すグラフであり、横軸が定着部材(表面層)幅方向を、縦軸が定着部材(表面層)の厚みを表す。また、図中、記号P1は、接触部を通過する記録媒体のサイズおよび接触部の通過位置(表面層幅方向の長さ、および、表面層幅方向に対する記録媒体の接触位置)を示したものであり、記号Cで示される一点鎖線は、記録媒体の中心線(表面層幅方向の長さの中心点)を示したものである。ここで、図3に示す例においては、記録媒体の中心線Cと、表面層の中央部とが一致するように記録媒体が接触部を通過することを示している。
図3に示す例では、中央部から両端部へと行くに従い表面層厚みが単調に減少するプロファイルの一例が示されている。従って、図3に示すプロファイルを有する定着部材を用いれば、紙シワを抑制することができる。なお、図2に示す増加プロファイルは、中央部から両端部へと行くに従い伸び率が直線的に増加しているが、曲線を描くように単調に減少するものであってもよい。
図4は、定着部材の表面層の幅方向に対する表面層の厚みの変化のプロファイルの他の例を示すグラフであり、横軸が定着部材(表面層)幅方向を、縦軸が定着部材(表面層)の厚みを表す。また、記号P1、Cは図4中に示す場合と同様であり、記号P2は、接触部を通過する記録媒体のサイズおよび接触部の通過位置(表面層幅方向の長さ、および、表面層幅方向に対する記録媒体の接触位置)を示したものである。但し、表面層幅方向の長さは、記録媒体P1を基準とすると記録媒体P2はその1/2〜1/5程度の範囲内のものを想定している。また、図中、Xで示される幅は、記録媒体P2の表面層幅方向の長さよりもやや大きい程度(記録媒体P2の幅を基準としてXで示される幅が1.1倍以上1.5倍以下の範囲)である。
図4に示す例では、基本的には中央部から両端部へと行くに従い表面層の厚みが全体として減少するプロファイルを有しているが、中央部近傍(図中、Xで示される領域)の表面層の厚みは、幅方向において一定値であり、中央部近傍の両側から両端部へと行くに従い表面層の厚みが直線に近い緩やかな曲線を描いて減少するプロファイルを有している。
図4に示す伸び率プロファイルでは、記録媒体P1に対しては、搬送方向に対して両側へと引っ張る力が記録媒体P1に作用するが、記録媒体P2が通過する領域(Xで示される領域内)は、幅方向の表面層の厚みが一定であるため、搬送方向に対して両側へと引っ張る力が記録媒体P2に作用しないことになる。このため、記録媒体P1に対しては紙シワの発生を抑制する力が作用することになるが、記録媒体P2に対しては紙シワの発生を抑制する力が作用しないことになる。
このように、本実施形態の定着部材の一実施態様として、図4に一例として示したように、特定のサイズの記録媒体に対してのみ選択的に紙シワの発生が抑制できる力が作用する表面層厚みプロファイルを有する構成であってもよい。
例えば、記録媒体P1が、A4やA3サイズの用紙のように紙シワが発生しやすい記録媒体であり、記録媒体P2がはがき用紙など、本来紙シワが発生し難い小さいサイズの記録媒体である場合に、特定のサイズの記録媒体に対してのみ選択的に紙シワの発生が抑制できる力が作用する表面層厚みプロファイルを有する実施態様の定着部材が利用できる。
なお、表面層表面の幅方向における表面層の厚みの変化の度合いが、接触部を通過する記録媒体のサイズに対して小さければ、搬送方向に対して両側へと引っ張る力が記録媒体に作用し難く、紙シワを抑制できなくなる場合がある。
また、定着装置に用いられる定着部材の幅方向のサイズは、定着装置を搭載する画像形成装置が、主にA4サイズの用紙を中心にA3サイズの用紙やB5サイズの用紙も利用するオフィイスなどで一般的に利用される大型機であるのか、あるいは、主にA4サイズやB5サイズを中心に、はがき用紙なども利用する主に一般家庭で主に利用される小型機であるのかによっても異なってくる。
これらの事情を考慮すれば、最大でA3ノビ用紙を含むA3縦送り通紙が可能な定着部材の場合、すなわち、幅方向における表面層の長さが320mm以上360mm以下の範囲内である場合、幅方向に対して、表面層の中央部における厚みと、表面層の前記中央部から両端部側へ160mmの位置における厚みとの差の絶対値は、10μm以上30μm以下の範囲内であることが好ましい。
表面層の中央部における厚みと、表面層の前記中央部から両端部側へ160mmの位置における厚みとの差の絶対値が、10μm未満では紙シワの発生を抑制することが困難となる場合がある。一方、表面層の中央部における厚みと、表面層の中央部から両端部側へ160mmの位置における厚みとの差の絶対値が30μmを超えると、記録媒体がその搬送方向と直交する方向に引っ張られる力が強くなり過ぎるために、波打った感じの紙シワが発生してしまう場合がある。
一方、最大でA4縦送り通紙が可能なサイズの定着部材の場合、すなわち、幅方向の長さ(表面層幅方向の長さ)が220mm以上250mm以下の範囲内である場合、すなわち、幅方向における表面層の長さが220mm以上250mm以下の範囲内である場合、幅方向に対して、表面層の中央部における厚みと、表面層の前記中央部から両端部側へ110mmの位置における厚みとの差の絶対値は、10μm以上30μm以下の範囲内であることが好ましい。
表面層の中央部における厚みと、表面層の前記中央部から両端部側へ110mmの位置における厚みとの差の絶対値が、10μm未満では紙シワの発生を抑制することが困難となる場合がある。一方、表面層の中央部における厚みと、表面層の中央部から両端部側へ110mmの位置における厚みとの差の絶対値が30μmを超えると、記録媒体がその搬送方向と直交する方向に引っ張られる力が強くなり過ぎるために、波打った感じの紙シワが発生してしまう場合がある。
以上に説明したように、第1の伸び率制御方法を採用した定着部材では、幅方向における表面層の厚みが変化するものであるが、ここで、幅方向における表面層の厚みの最大値は50μm以下であることが好ましい。最大値が50μmを超えると表面層表面の硬度が高くなり過ぎるため、画像に粒状感が生じることがある。一方、幅方向における表面層の厚みの最小値は、20μm以上であることが好ましい。最小値が20μm未満では表面層の厚みが薄すぎるために、表面層表面の伸びが大きくなりやすく、長期に渡って使用した場合に表面層表面に傷やシワが発生してしまい、耐久性が不十分となる場合がある。
−定着部材の構成材料−
次に、本実施形態の定着部材の各部材を構成する材料について、基材、弾性層、表面層(離型層)に分けてより詳細に説明する。
−基材−
本実施形態の定着部材がロール状の部材(以下、「定着ロール」と称す場合がある)である場合、これを構成する筒状の基材としては、公知の定着ロール用の基材が利用でき、例えば、熱伝導性の良好なアルミニウムや銅、ニッケル等の金属、ステンレスやニッケル合金等の合金などの金属や、セラミックス等から構成される円筒管(円筒状芯体)が利用でき、外径及び肉厚はその使用目的により選択される。
例えば、定着装置として使用する際の所望の接触部の幅に基づいて外径を決定することができる。また、例えば、定着ロールを、加熱部材として使用する際には、円筒状芯体の肉厚は加熱部材のウォームアップタイム短縮の観点から、定着装置として使用する際の接触部に加えられる押圧力に耐えうる範囲で最低とすることが望ましい。
なお、定着ロールの作製に際しては、基材外周面に形成する層との接着性を向上させるために、基材の外周面に種々の表面処理を施しておくこともできる。この表面処理としては特に限定されないが、例えば、有機溶媒を用いた脱脂処理や、サンドブラスト等による粗面化処理、プライマー処理などが挙げられる。
本実施形態の定着部材が無端ベルト状の部材(以下、「定着ベルト」または「無端ベルト」と称す場合がある)である場合、無端ベルトを張架する支持ロールや圧力ロールを巻回するのに適した強度を有するものであればよく、例えば、高分子フィルム、金属フィルム、セラミックスフィルム、ガラス繊維フィルムあるいはこれらいずれか2種以上を複合して得られた複合化フィルムを使用することができる。
上記の高分子フィルムとしては、例えばポリエチレンテレフタレート等のポリエステル類、ポリカーボネイト類、ポリイミド類、ポリフッ化ビニルやポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系ポリマー類、ナイロン等のポリアミド類、ポリスチレンやポリアクリル類、ポリエチレンやポリプロピレン類、ポリ酢酸セルロース類等のセルロース変性物類、ポリサルホン類、ポリキシリレン類、ポリアセタール類等のシート状あるいはクロス状成形物等を挙げることができ、更には汎用高分子シートにフッ素系、シリコーン系、架橋性ポリマー等の耐熱樹脂層を積層して得られた高分子複合化物を挙げることができる。これらの中でも、無端ベルトは、耐熱性樹脂からなることが好適である。
また、上述した高分子フィルムは、金属、セラミックス等で形成される耐熱層と複合化してもよく、また、内部に粒状、針状、繊維状等のカーボンブラック、グラファイト、アルミナ、シリコーン、カーバイト、ボロンナイトライド等の熱伝導性向上剤を添加したり、必要に応じて内部もしくは表面に導電化剤、帯電防止剤、剥離剤、補強剤等の添加剤を添加、もしくは適用してもよい。
更に、上記の高分子フィルムの他に、例えばコンデンサー紙、グラシン紙等の紙類や、セラミックス系フィルムや、ガラス繊維でクロス状に成形したガラス繊維フィルムや、ステンレスフィルムや、ニッケルフィルム等の金属フィルムが使用できる。
−弾性層−
弾性層を構成する弾性材料としては、シリコーンゴムやフッ素ゴムなどを用いることができ、熱伝導性の良好なものを選択することが好ましい。
ここで、シリコーンゴムとしては、例えばビニルメチルシリコーンゴム、メチルシリコーンゴム、フェニルメチルシリコーンゴム、フロロシリコーンゴム等が利用できる。またフッ素ゴムとしては、フッ化ビニリデン系ゴム、四フッ化エチレン/プロピレン系ゴム、四フッ化エチレン/パーフロロメチルビニルエーテルゴム、フォスファゼン系ゴム、フロロポリエーテル、およびその他のフッ素ゴムが利用できる。これらは、それぞれ単独でもまたは2種以上組み合せてもよい。
なお、弾性層には、JIS K6253に規定されているタイプAデュロメータ硬さでA10/S以上A50/S以下程度の硬度に加え、耐熱性、圧縮永久歪及び機械的強度に優れることが求められるが、この観点から、弾性層の形成には付加反応型の液状シリコーンゴムを用いることが好ましい。
また、弾性層には上述した弾性材料の他に、無機あるいは有機の各種充填剤も利用できる。
無機充填剤としては、カーボンブラック、酸化チタン、シリカ、炭化ケイ素、タルク、マイカ、カオリン、酸化鉄、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、酸化マグネシウム、黒鉛、窒化ケイ素、窒化ホウ素、酸化鉄、酸化アルミニウム、炭酸マグネシウム等が挙げられる。また有機充填剤としては、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンスルフィド等が利用できる。このほか特殊な弾性材料として、フッ素樹脂としてPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)も利用できる。
−表面層(離型層)−
弾性層の表面には、表面層が設けられる。ここで、表面層の形成に際して、表面層と、この層の基材側に設けられる層との接着力を向上させるために、予め、表面層を形成する部材の表面にプライマー層を塗布しておいてもよい。
プライマー層を構成する材料としては、例えば、プライマー:902YL(三井デュポンフロロケミカル社製)、PR990CL (三井デュポンフロロケミカル社製)等が挙げられる。プライマー層の厚みは、0.05μm以上2.0μm以下が好ましく、0.1μm以上0.5μm以下がさらに好ましい。
表面層は、フッ素を含む材料から構成され、フッ素を含む材料としては、フッ素樹脂やフッ素ゴムなどのフッ素系材料が用いられ、必要に応じてフィラーなどのその他の添加剤を含むものであってもよいが、トナーに対する離型性に優れることからフッ素樹脂を主成分(フッ素を含む材料中のフッ素樹脂の含有量が95質量%以上100質量%以下の範囲)とすることが好ましい。また、フッ素樹脂は弾性材料でないため、定着部材が弾性層を有する場合に、フッ素樹脂を用いることが特に好適である。
フッ素樹脂としては、柔軟性に優れ、弾性層としてシリコーンゴムを用いた場合に、表面層形成時の焼成温度にシリコーンゴムが耐えられる観点から、テトラフルオロエチレンとパーフルオロアルキルビニルエーテルとの共重合体であるテトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(以下、「PFA」と称す場合がある)を用いることが好ましい。
PFAを用いて、後述するインクジェット法により表面層を形成する場合は、PFAを溶媒中に分散させたPFA分散液を準備する。
表面層の形成に用いるPFA分散液中には、平均粒径の異なる2種類のPFA粒子が含まれていることが好ましく、具体的には平均粒径が0.1μm以上1μm以下の第1のPFA粒子と、平均粒径が2μm以上7μm以下の第2のPFA粒子とが含まれていることが好ましい。なお、第1のPFA粒子の平均粒径は、0.3μm以上0.8μm以下がより好ましく、第2のPFA粒子の平均粒径は、4μm以上6μm以下がより好ましい。
第1のPFA粒子の平均粒径が0.1μmよりも小さいとPFA分散液が増粘してインクジェット法を適用して表面層を形成することが困難となる場合があり、1μmよりも大きいと形成される表面層が脆くなる。
また、第2のPFA粒子の平均粒径が2μmよりも小さいと、形成される表面層にマッドクラックが発生する場合があり、7μmよりも大きいと膜厚の厚い表面層の形成が困難となるため、第1の伸び率制御方法を採用した定着部材を作製しようとした場合には、幅方向における表面層の厚みの変化を利用して表面層表面の伸び率を所望の値に制御できなくなり、紙シワの抑制が困難となる場合がある。加えて、表面層表面が粗くなるために、この定着部材を備えた定着装置により形成される画像の光沢度の低下を招く場合もある。
なお、本実施形態において「平均粒径」とは特に指定のない限り体積平均粒径のことをいう。ここで体積平均粒径は、レーザードップラーヘテロダイン型粒度分布計(UPA日機装株式会社製、MICROTRAC−UPA150)により測定した(以下同様である)。具体的には、測定された粒度分布を基にして、体積について小粒径側から累積分布を引いて、累積50%となる粒径を体積平均粒径とした。
さらに、第1のPFA粒子と第2のPFA粒子との配合比率(第1のPFA粒子/第2のPFA粒子)は質量比で、10/90乃至90/10の範囲内が好ましく、30/70乃至80/20の範囲内がより好ましい。
配合比率(第1のPFA粒子/第2のPFA粒子)が10/90よりも小さいと、第1の伸び率制御方法を採用した定着部材を作製しようとした場合には、幅方向における表面層の厚みの変化を利用して表面層表面の伸び率を所望の値に制御できなくなり、紙シワの抑制が困難となる場合がある。加えて、表面層表面が粗くなるために、この定着部材を備えた定着装置により形成される画像の光沢度の低下を招く場合もある。
また、 配合比率(第1のPFA粒子/第2のPFA粒子)が、10/90よりも大きいとマッドクラックが発生する場合がある。
なお、PFA分散液には、2種類のPFA粒子の他に、必要に応じてフィラーなどの各種添加剤が分散されていてもよい。また、溶媒としては、例えば、水やエタノール、i−プロピルアルコールなどのアルコール類などが利用できる。
なお、表面層には、必要に応じてフッ素樹脂やフッ素ゴムなどのフッ素系材料以外にフィラーなどの各種の添加剤が含まれていてもよい。
表面層に配合されるフィラーとしては、金属酸化物粒子、ケイ酸塩鉱物、カーボンブラック、窒素化合物及びマイカからなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
その中でも、例えばBaSO、ゼオライト、酸化ケイ素、酸化スズ、酸化銅、酸化鉄、酸化ジルコニウム、ITO(錫ドープ酸化インジウム)、窒化珪素、窒化ホウ素、窒化チタン及びマイカからなる群より選ばれる少なくとも1種を用いることがより好ましく、更に、BaSO、ゼオライト及びマイカからなる群より選ばれる少なくとも1種を用いることが更に好ましい。さらに、BaSOあるいはゼオライトが特に好ましく、BaSOが最も好ましい。
フィラーの配合割合は特に限定されるものではないが、フッ素系材料としてフッ素樹脂を用いる場合は、フッ素樹脂100質量部当たり1質量部以上30質量部以下が好ましく、1質量部以上20質量部以下がより好ましい。
フィラーの配合割合が、フッ素樹脂100質量部当たり1質量部より低くなるとフッ素樹脂のもつ高離型性により、トナーや記録媒体の離型性には非常に優れるものの、耐摩耗性が劣化する傾向にあるため、表面層表面の磨耗や傷などが発生しやすくなり定着装置の故障が発生しやすくなることがある。
また、フィラーの配合割合が、フッ素樹脂100質量部当たり30質量部より多くなると、表面層中においてフィラーの均一な分散状態が得られ難く、表面層の膜厚むらを招いたり、フッ素樹脂のもつ高離型性が低下してトナーオフセットが発生しやすくなる場合がある。また、表面層表面の粗さが低下して、形成される画像の光沢度が低下したり、画像荒れなどが発生する場合もある。
フィラーの平均粒径は、0.1μm以上15μm以下であることが好ましく、表面層に鋭角な突起の発生を抑制する観点からは1μm以上10μm以下であることがより好ましく、2μm以上8μm以下であることが更に好ましい。
フィラーの平均粒径が、0.1μmより小さくなると、粉末の表面積が大きくなるため、インクジェット法により表面層を形成するために用いる表面層形成用の分散液中に、フィラーを添加して分散させることが困難になることがある。
また、平均粒径が10μmより大きくなると、フィラーを含む表面層表面の表面粗さが大きくなり過ぎることがある。さらに平均粒径が15μmより大きくなると、大粒径のフィラーが鋭角な突起を形成しやすく、この鋭角な突起が画像(両面印字時)に突き刺さり、白抜け状の画像ディフェクトの発生を招く場合がある。それゆえ、粒径が15μmを超えるフィラーが表面層に含まれる場合は、表面層中における粒径が15μmを超えるフィラーの配合割合は5質量%以下であることが好ましく、3質量%以下であることが特に好ましい。
また、フィラーとして、導電性粒子(体積抵抗率10Ωcm以下の粒子)を用いることもできる。画像形成装置の構成によっては、この装置に搭載される定着装置に用いられる定着部材の表面に導電性(表面抵抗率1×10Ω以下)を付与することが要求される場合があるためである、
この場合は、表面層に配合されるフィラーとして導電性粒子を用いることができる。導電性粒子としては、上述した金属酸化物粒子、ケイ酸塩鉱物、カーボンブラック、窒素化合物、マイカ以外の粒子としてチタン酸化物などを用いることができる。
フィラーとして、導電性粒子を用い、フッ素系材料としてフッ素樹脂を用いる場合は、導電性の付与や、フッ素樹脂による離型性の確保、また、導電性粒子の分散性確保の観点から、表面層の形成に用いられるフッ素樹100質量部当たり、1質量部以上10質量部以下が好適である。
表面層表面の表面粗さ(中心線平均粗さRa)としては特に限定されるものではないが、1.0μm以下であることが好ましく、0.5μm以下であることがより好ましい。表面粗さが、1.0μmを超えると画像の粒状性が不均一となる場合がある。
なお、表面粗さは、円周方向に対して定着部材を2等分する2箇所の位置における幅方向について、幅方向を10等分する9箇所の位置における表面粗さを合計18箇所測定し、上記18箇所の測定点における平均値として求めた。
ここで各測定点における表面粗さは、JIS B0601-1994年に規定された方法により測定することができる。具体的には接触式表面粗さ測定機サーフコム1400A(東京精密社製)にて、測定長さ2.5mmで測定した。例えば、上記各箇所における測定条件は、評価長さLn=2.5mm、基準長さL=0.8mm、カットオフ値=0.8mmで測定した。
−定着部材の製造方法−
次に、本実施形態の定着部材の製造方法について説明する。本実施形態の定着部材は、表面層の形成に際してインクジェット法を利用することが特に好ましい。
この場合、定着部材は、筒状の基材と該基材上に設けられた弾性層とから構成される筒状支持体の外周面に、液滴を吐出する2以上のノズルが配置されたノズル面を有し、前記ノズル面が前記筒状支持体外周面に対向するように配置された液滴吐出ヘッドを、前記筒状支持体に対して、前記筒状支持体の幅方向又は周方向から選択される少なくとも一方向に相対的に移動させながら、前記ノズル面から、表面層形成用の分散液を前記筒状支持体外周面に吐出することにより塗膜を形成する塗膜形成工程を少なくとも経て製造される。
ここで、第1の伸び率制御方法を採用した定着部材を作製する場合、液滴吐出ヘッドのノズル面から筒状支持体外周面への表面層形成用の分散液の吐出は、筒状支持体外周面の単位面積当りに付与(着弾)する表面層形成用の分散液に含まれる固形分の総量が、筒状支持体の幅方向に対して、中央部から両端部へと減少するように実施される。
なお、通常は、使用する表面層形成用の分散液は1種類が用いられることが多いため、この場合は分散液中の固形分量が一定である。それゆえ、この場合は、液滴吐出ヘッドのノズル面から筒状支持体外周面への表面層形成用の分散液の吐出は、筒状支持体外周面の単位面積当りに付与(着弾)する表面層形成用の分散液の総量が、筒状支持体の幅方向に対して、中央部から両端部へと減少するように実施されることになる。
これにより、幅方向における表面層の厚みを中央部から両端部に向けて増加させた定着部材を作製することができる。なお、筒状支持体の幅方向に対する筒状支持体外周面の単位面積当りに吐出される表面層形成用の分散液に含まれる固形分の総量(使用する全種類の分散液の固形分量が一定の場合は、分散液の総量)は、幅方向における表面層の厚みと比例するように選択される。
以下、定着部材の製造方法についてより詳細に説明する。まず、本実施形態の定着部材の製造に際しては、インクジェット法により表面層を形成するために筒状支持体を準備する。なお、筒状支持体の外周面は、予めプライマー処理されていてもよい。
上述した表面層を形成するために用いられる筒状支持体は、従来の表面層形成前の状態の定着部材を作製する場合と同様の製造方法を利用して作製することができる。
定着部材の表面層は、上述したように、筒状支持体の外周面に対して、インクジェット法を利用して、表面層形成用塗布液を塗布して塗膜を形成する塗膜形成工程を少なくとも経て形成される。なお、通常は塗膜形成工程を実施後に、必要に応じて塗膜を乾燥させる乾燥工程が実施され、最後に未乾燥または乾燥処理された塗膜を焼成する焼成工程を経て表面層が形成される。
ここで、乾燥工程や焼成工程における処理時間や処理温度は、使用する表面層形成用塗布液の組成に応じて選択できるが、この塗布液としてPFA分散液を用いる場合には、例えば、乾燥工程における処理時間は10分以上30分以下の範囲内、乾燥温度は80℃以上150℃以下の範囲内とすることができ、焼成工程における処理時間は10分以上30分以下の範囲内、焼成温度は280℃以上330℃以下の範囲内とすることができる。
なお、塗膜形成工程では、インクジェット法の代わりに、浸漬塗布法、リングスロットダイ法、ノズルから液流を連続的に流しスパイラル状に成膜する方法、スプレーコーティング法などの、固体部材の表面に溶液を塗布して塗膜を形成する方法も利用できる。しかし、以下に説明する理由からは、インクジェット法を利用することが特に好適である。
まず、浸漬塗布法では、塗布速度を速くすれば塗膜を厚くすることが可能であり、塗布速度の制御により筒状支持体幅方向に簡便に膜厚分布を有する表面層を形成できる。しかし、表面層形成用の分散液を満たした槽中に筒状支持体を浸漬させた後、これを鉛直方向に上方に移動させることにより塗膜を形成する塗布方式であるため、本質的に重力による塗膜の流動、いわゆるダレの問題があり、塗膜上下端部まで所望の膜厚分布を形成することはできず、上下端部(つまり、筒状支持体幅方向での両端部)での膜厚の差を少なくすることは困難である。また、筒状支持体の上端と下端で浸漬時間が異なること、溶剤暴露の時間が異なることなどにより筒状支持体の両端部で膜厚差が生じてしまう。
リングスロットダイ法では浸漬塗布法に比べて溶剤暴露の影響は小さいが、鉛直方向塗布方式であることよりダレるという浸漬塗布と共通の課題を有し、塗膜上下端部まで所望の膜厚分布を形成することは不可能であり、上下端部での膜厚の差を少なくすることは困難である。
特開平3−193161号公報などに開示の、ノズルから液流を連続的に流しスパイラル状に成膜する方法では、レベリング性を向上させるために波長を下げると湿潤膜厚が厚くなり同じ濃度の塗布液では薄い膜が得られない。
加えて、乾燥後の膜厚を薄くすることを目的に、湿潤膜の固形分濃度を低くすると、スパイラル流が合一した後にレベリングし過ぎてしまったり、塗膜がダレやすい。
このため、浸漬塗布法や、リングスロットダイ法、ノズルから液流を連続的に流しスパイラル状に成膜する方法では、幅方向に対する表面層の厚みの変化は、中央部を基準として非対称となることは避けられない。加えて、幅方向に対する表面層の厚みの厳密な制御が困難であることから、定着部材間での紙シワ抑制性能にばらつきが発生し易くなる。
さらに、定着ロールを作製する場合は、幅方向における表面層の厚みが一定である定着ロールを作製した後に、表面層表面を研磨することにより幅方向に対する表面層の厚みを制御する方法も挙げられる。しかし、当該方法では幅方向に対する表面層の厚みの厳密な制御が困難であることから、定着部材間で、寸法精度にばらつきが生じ、結果として紙シワ抑制性能にもばらつきが発生し易くなる。
これらの方法に対して、スプレーコーティング法は、スプレーガンのノズルから液滴を吐出して筒状支持体に吹き付けるため、スプレーガンのノズルから吐出される液の噴霧量を調整により膜厚分布を形成することも可能である。
しかし、インクジェット法と比べると、スプレーガンのノズルから吐出される液滴の飛翔方向は極めてブロードであるため、筒状支持体表面に着弾する液滴の着弾位置の制御性にも欠ける上に、液滴径分布が広く、且つ、中心粒径が比較的大きいこと、により所望の膜厚分布を得ることができない。このため、定着部材間で、寸法精度にばらつきが生じ、結果として紙シワ抑制性能にもばらつきが発生し易くなる。
さらに、スプレーコーティング法では、表面層の厚みが40μm以上となる厚膜を形成することは極めて困難であり、材料使用効率が悪いこと相まって、外径が10mmを超える円筒管からなる基材や、周長が40mmを超える無端ベルト状の基材を用いる等の特殊な場合を除いてスプレーコーティング法を本実施形態の定着部材の作製に採用することは困難である。
これに対し、インクジェット法は、スプレーコーティング法と比べて、液滴吐出手段として用いられる液滴吐出ヘッドが、スプレーガンと比べて、(1)ノズル口から吐出される液滴の直進性や、噴射位置精度が高く、(2)液滴径が一定であるなどのメリットがある。この液滴吐出ヘッドは、1つのノズル(吐出口)を有するスプレーガンと異なり、ノズル面に配置された2以上のノズルを有すると共に、そのノズル径はスプレーガンよりも小さく、通常20μm以上30μm以下の範囲内である。また、ノズルから吐出される液滴は、ノズルから吐出された液滴に対して、ノズル軸方向に対して交差する風を吹きつけるなどの力を加えない場合において、ノズル軸に対して実質的に平行(ノズル軸に対して0°以上5°以下の範囲内)に吐出される。
このため、インクジェット法を利用して定着部材を作製した場合、上述した他の塗布法を利用した場合と比べて、幅方向および周方向における表面層の厚み精度が非常に高く、定着部材間での紙シワ抑制性能に関してばらつきを小さくすることも容易である。
また、スプレーコーティング法を利用した場合のように、形成する表面層の厚みに制限はなく、スプレーコーティング法では形成困難な40μm以上の厚みの表面層を幅方向のいずれの位置においても形成することが可能である。これに加えて、定着部材の作製に利用する基材のサイズにも特に制限は無く、外径が10mm以下の円筒管からなる基材や、周長が40mm以下の無端ベルト状の基材を用いて定着部材を作製することも容易である。なお、円筒管からなる基材の外径の下限値としては特に限定されないが、実用上は15mm以上である。また、無端ベルト状の基材の周長の下限値としては特に限定されないが、実用上は50mm以上である。
さらに、インクジェット方式での副次的な効果として、従来の浸漬塗布法に比べて、溶剤蒸気量や塗布液廃棄量を低減することができる。更に、選択的に特定の領域を塗布できることから、浸漬塗布法で必要な下端部の拭き取り工程を必要としない。
インクジェット方式の液滴吐出ヘッドから噴射された液滴は、飛翔中に固形分濃度を高めながら筒状支持体に到達する。このため筒状支持体表面では液滴同士が合一し液膜となりレベリングし、さらに乾燥固化することにより乾燥塗膜となる。レベリングのしやすさを表す指標Lは塗膜の表面張力、湿潤膜厚、粘度、波長の関数となる。もっとも寄与が大きいのが波長であり、着弾時の解像度が高いほどレベリング性は向上する。
よって、液滴径のばらつきが少なく小径の液滴を狙った位置に噴射できるインクジェット法を用いることにより、幅方向の膜厚分布を精度よく制御した表面層を形成することができる。
インクジェット方式における噴射方式としては、連続型、間欠型(ピエゾ(圧電素子)、サーマル、静電型など)など一般的な方式が用いられるが、ピエゾを用いた連続型および間欠型(以下、「ピエゾ型」という場合もある)が好ましく、薄膜を形成し、廃液量を低減する観点から、ピエゾを用いた間欠型がより好ましい。
以下の図5〜図9は、円筒状支持体(断面が円形状の筒状支持体)の軸方法に対して走査可能な走査型の液滴吐出ヘッドを用いたインクジェット法により円筒状支持体表面に表面層を形成する方法を説明する概略模式図であるが、本実施形態において、表面層を形成する方法は、これらに限定されることはない。
走査型とは、筒状支持体の幅方向(円筒状支持体の場合は軸方向)に並行に液滴吐出ヘッドを走査しながら液滴を吐出することにより塗布を行う方式である。
図5は、通常のインクジェットプリンタの液滴吐出ヘッドを用いたインクジェット方式の一例であり、この液滴吐出ヘッドは、長手方向に複数のノズルを有する。図中に、また、塗布液の供給源として簡便なシリンジが液滴吐出ヘッドに接続されている。
また、円筒状支持体がその軸方向が水平となるように設置された場合は、通常円筒状支持体を回転させながら塗布が行われる。塗膜の品質に影響を与える噴射の解像度は走査方向とノズル列の角度により決定される。
液滴の噴射の解像度(1インチ内の塗布液の画素数)は、図11に示すように、液滴が着弾したあとに液滴が拡がって隣接する液滴どうしが接触し、最終的には膜となるように調整することが好ましく、円筒状支持体表面の表面張力や、着弾した時の液滴の広がり方、噴射時の液滴の大きさ、塗布溶剤濃度や塗布溶媒種などに起因した溶剤蒸発速度等を考慮して塗布すればよい。これらの条件は、塗布液の材料種および材料組成と塗布対象である円筒状支持体表面の物性により決まるものであり、調整することが好ましい。
但し、前述したようにピエゾ型のインクジェット液滴吐出ヘッドではそのノズル間距離を短くすることが難しく、解像度を高めることは困難であるため、ノズルの配置の距離を考慮し、ノズルから噴射され着弾した後の液滴が、図11に示すように隣り合う液滴どうしで接するよう、図12(A)(B)のように液滴吐出ヘッドを円筒状支持体の軸に対して傾斜させて設置し、見かけ上の解像度を高めることが好ましい。図12(A)に示すように、噴射時の液滴の径は点線で示すようにノズル径程度であるが、円筒状支持体表面に着弾した後は実線に示すように拡がって隣り合う液滴と接触し、層を形成する。
この状態で、円筒状支持体を回転させ、ノズルから塗布液を噴射し、図13に示すように、円筒状支持体の一方の端部から反対側の端部まで液滴吐出ヘッドを水平に移動させる。なお、表面層をより厚くするには、重ね塗りする。
具体的には、円筒状支持体を水平に回転できる装置に装着し、円筒状支持体に液滴が噴射するように、表面層形成用の塗布液を充填した液滴吐出ヘッドを配置する。噴射対象が直径の小さい円筒であるため、液滴吐出ヘッドにあるノズルのうち、塗布液を円筒に着弾させないノズルについては、塞いでおくことが廃液量を減らす観点から好ましい。
なお、図5に示す例では、被塗布部材として円筒状支持体を用いているが、定着部材として定着ベルトを作製する場合は、表面層を形成する前の状態の無端ベルト状の被塗布部材を、いずれか一方が駆動ロールとして機能する2本のロールで張架して、無端ベルト状の被塗布部材外周面が平面状となった部分に対向するように液滴吐出ヘッドを配置して表面層を形成することもできる。
図6は、図5に示す液滴吐出ヘッドを円筒状支持体の軸方向に対して複数連結した状態で並べマトリクス状にした一体型ヘッドを用いたインクジェット法により円筒状支持体表面に表面層を形成する方法の一例を示す概略模式図である。この場合は、一体型ヘッドから一度に大量の塗布液の吐出が可能であり、塗布範囲が広がることより高速塗布が可能となる。また、噴射するノズルを選択したり、ノズルの大きさの異なるものをマトリクス配列したりすることにより吐出量制御が容易になる。なお、この場合は、一体型ヘッドを構成する各々の液滴吐出ヘッド単位で、1種類の塗布液が吐出できる。
図7は円筒状支持体の円周面を取り囲むように配置された円筒型の液滴吐出ヘッドを用いたインクジェット法により円筒状支持体表面に表面層を形成する方法の一例を示す概略模式図である。この円筒型の液滴吐出ヘッドは内周面の円周方向に通常一定間隔に吐出用のノズルが形成されている。円筒型の液滴吐出ヘッドを使うことにより、周方向での膜厚のムラがより少なくなり、螺旋縞の目立たない成膜が可能となる。
図8は、図7に示す表面層の形成方法において、円筒状支持体をその軸方向が鉛直方向となるように配置した場合について示す概略模式図である。なお、鉛直方向とは、90°のみを意味するものではなく、90°から角度を有していてもよい。
図7及び図8では、円筒状支持体を回転させることなく成膜できる。但し、回転軸とノズル列とが角度を有することにより見かけ上の解像度を高めるという上述の図12に示す方法を採用することができない。しかしながら、図9に示すように、円筒型の液滴吐出ヘッドの場合は液滴吐出ヘッドの径を大きくすることにより液滴着弾距離が狭まり、円筒状支持体表面での解像度を高くすることが可能である。これにより、ピエゾ型の液滴吐出ヘッドの場合、ノズル間距離を短くすることは製造上困難であるが、円筒型の液滴吐出ヘッドであれば高品質の成膜が可能となる。
なお、図7,8中では、1つの円筒型の液滴吐出ヘッドを用いる場合について示したものであるが、この場合は、円筒型の液滴吐出ヘッドの長手方向に直線状に配置された1列以上のノズル群を備えたものが用いられる。
あるいは、円筒状支持体の軸方向に対して独立に走査可能な2つ以上の円筒型の液滴吐出ヘッドが配置されてもよい。
また、図6に例示した場合と同様に円筒状支持体の軸方向に対して複数の連結された円筒型の液滴吐出ヘッドが配置されていてもよい。
図10は、液滴吐出ヘッドが円筒状支持体の軸方向長さと同等の又はそれ以上の幅を有し、円筒状支持体表面を軸方向全体に渡って一度に塗布するインクジェット法により表面層を形成する方法の一例を示す概略模式図である。
図10に示されるように円筒状支持体が、その軸方向が水平となるように設置された場合は、通常円筒状支持体を回転させながら塗布が行われる。前述したようにピエゾ型のインクジェット液滴吐出ヘッドではそのノズル間距離を短くすることが難しく、高品質成膜を可能とする解像度を得ることが困難である。
この解決手段として例えば図10に示したように、液滴吐出ヘッドを2個以上用意することができる。また単一液滴吐出ヘッドでも、わずかな距離だけ軸方向に走査するようにし、ノズル間を埋めるように吐出すれば連続成膜が可能となる。
なお、図10に示す例では、液滴吐出ヘッドの長手方向の所定の位置のノズル単位で、単位時間当たりに吐出される塗布液の吐出量を制御することにより表面層を幅方向における膜厚を制御することができる。
図5〜図8に示した走査型の液滴吐出ヘッドを用いる例では、(1)単位時間当たりの吐出量を変えながら液滴吐出ヘッドを円筒状支持体の軸方向に一定速度で走査したり、あるいは、(2)単位時間当たりの吐出量は常に一定とした状態で液滴吐出ヘッドを円筒状支持体の軸方向に走査する速度を変化させることにより、表面層表面の幅方向に対して所望の厚みプロファイルが得られるように幅方向における表面層の厚みを変化させることができる。
例えば、上記(2)に示す場合では、時間当たりの吐出量を定量に維持し走査速度を開始端(一方の端部)から中腹(中央部)にかけて連続的に速くし、中腹から終了端(他方の端部)にかけて連続的に遅くすることより所望の膜厚分布が簡便に得られる。
また、例えば液滴吐出ヘッドとして連続型を用いた場合には、電界による偏向を利用して液滴の吐出方向を変える方法も利用できる。この場合は、両端部側に行くほど液滴吐出ヘッドから吐出された液滴に印加する電界強度を強くし、中央部側に行くほど液滴吐出ヘッドから吐出された液滴に印加する電界強度を弱くすることにより、円筒状支持体表面に着弾する液滴の総量を両端部側で少なく、中央部側で多くすることができる。なお、円筒状支持体表面に着弾しなかった液滴はガターを通して回収される。
間欠型では、端部側に対して中央部側で吐出周波数を高くするようにすればよい。また、端部側に対して中央部側でパルスの電圧を高くする、時間を長くすることにより吐出量を増やすことができる。また端部側においてパルスを与えないことにより噴射しないノズルを設けることによっても達成できる。
さらに、図10に示す液滴吐出ヘッドでは、生産において同一品種の被塗布基材にしか塗布しない場合には、予めノズルの大きさを変えておく、すなわち中央部側に対して端部側ではノズル径を相対的に小さくすることが考えられる。また図10のように複数の液滴吐出ヘッド組み合わせて配置する場合、端部において吐出量が少なくなるように液滴吐出ヘッドの配置・数量を設定することも可能である。
間欠型のインクジェット液滴吐出ヘッドでは、0.8mPa.s以上20mPa.s以下の粘度範囲にある塗布液が適し、より好適には、1mPa.s以上10mPa.s以下の粘度範囲である。
本実施形態において、粘度の測定は、25℃の環境下で、E型粘度計(東機産業製:RE550L、標準コーンローター、回転速度60rpm)で測定したときの値をいう。
なお、塗布液の粘度は、塗布液中に含まれる固形分の濃度や、溶媒の種類を選択することにより調整できる。
溶媒の大気放出を減らす目的で、高濃度の塗布液すなわち粘度の高い塗布液を用いる場合には、塗布液を加圧する連続型のインクジェット液滴吐出ヘッドが適している。しかし間欠型でも市販のバーコードプリンタで採用されている塗布液の加熱手段を液滴吐出ヘッドに設け、噴射部での粘度を下げることにより高粘度材料の使用が可能となる。塗布液の選択範囲が狭まるが、静電方式で間欠型のインクジェット液滴吐出ヘッドは高粘度の塗布液に対応できる。
噴射される液滴1滴当たりの液量は、1pl以上60pl以下であることが好ましく、1.5pl以上55pl以下であることがより好ましく、2.0pl以上50pl以下であることが更に好ましい。この範囲内の液量では、ノズルの詰まりを発生させ難く、また生産性の観点からも好適である。更に、単位時間当たりに単位面積内の円筒状支持体表面に到達する液滴の濃度の調整もし易い。
本実施形態において、液滴1滴当たりの液量は、オフライン可視化評価にて測定したものとする。噴射タイミングと同期させてLEDを液滴に向けて点灯し、CCDカメラにて画像を観察して得られた液滴径と、塗布液の密度とから求めることができる。
なお、ここでは表面層のみを対象として、インクジェット方式による層の形成方法を説明しているが、弾性層の形成にインクジェット法を用いてもよい。
<定着装置>
実施形態の定着装置は、加熱部材と、該加熱部材に接触して配置される加圧部材とを少なくとも備え、前記加熱部材および前記加圧部材から選択される少なくとも一方の部材として、本実施形態の定着部材を用いたものである。
この定着装置では、加熱部材と加圧部材との接触部に、未定着トナー像が形成された記録媒体を通過させることにより、未定着トナー像を記録媒体に定着させる。
なお、加熱部材は、この加熱部材の内部又は外部に配置されたヒーターランプや電磁誘導加熱装置などの加熱手段によって加熱される。また、加熱部材および加圧部材のうち、一方の部材が駆動側の定着部材であり、他方の部材が、前記駆動側の定着部材に従動する従動側の定着部材であり、駆動側の定着部材は、モーターなどの駆動源により、必要に応じて、ギヤやシャフトなどの駆動力伝達部材を介して駆動させられるものである。また、接触部は、加熱部材と加圧部材とが互いに押圧するように接触して対向配置されることにより形成される。
本実施形態の定着装置では、加熱部材と加圧部材とが互いに押圧するように対向して配置されるために接触部が形成される。ここで、接触部に加わる押圧力の幅方向におけるばらつきが±10%以内であることが好ましく、±8%以内であることがより好ましく、±5%以内であることが更に好ましい。
この理由は、本実施形態の定着装置では、既述したように本実施形態の定着部材の表面層表面幅方向における伸び率の違いを利用して紙シワを抑制するため、必ずしも従来のように、ストレート形状からなる一対の定着部材を備えた定着装置において、接触部幅方向の押圧力に分布を設ける必要がないためである。それゆえ、接触部の幅方向における押圧力を一定とした場合、接触部幅方向の押圧力に分布を持たせた従来の定着装置と比べて、定着装置の組み立てが容易になる上に、接触部幅方向の押圧力分布のばらつきに起因する定着装置間の紙シワ抑制性能のばらつきも抑制できる。
ここで、接触部に加わる押圧力の幅方向におけるばらつきは、接触部の全幅についてタクタイルセンサーシステム(ニッタ株式会社製)を用い、センサシートを接触部に挟み込みにて測定を行なった。
なお、定着装置に用いられる一対の定着部材のうち、いずれか一方の定着部材のみが本実施形態の定着部材からなる場合には、他方の定着部材は従来公知の定着部材であれば特に制限なく利用できる。
但し、他方の定着部材が定着ロールである場合は、定着ロールの外径が、軸方向において一定であるもの(軸方向における外径ばらつきが、本実施形態の定着部材にも用いられる円筒管と同様にしてばらつきを測定した場合に±0.5%以内)を用いることが特に好ましい。これは、外径が、軸方向に対して両端部が大きく中央部が小さくなるフレア形状の定着ロールを用いた場合、紙シワ抑制効果が逆に減殺される可能性もあることや、フレア形状の定着ロールを用いると、紙シワ抑制性能に関して、定着装置間での性能ばらつきが大きくなったり、定着装置のコストがより高くなるためである。
また、定着装置に用いられる一対の定着部材のうちいずれか一方の定着部材が、無端ベルトであり、且つ、この無端ベルトに対抗配置される定着部材に対して無端ベルトの外周面を押し当てるように無端ベルトの内周面側に押圧部材(パッド)を配置する場合、押圧部材の無端ベルトの内周面と接する面(押圧面)の幅方向の形状は、湾曲したものではなく平坦であることが特に好ましい。押圧部材の押圧面の幅方向の形状を湾曲させて接触部の幅方向に押圧力分布を形成しなくても、本実施形態の定着部材を用いれば容易に紙シワが抑制でき、また、定着装置間での紙シワ抑制性能のばらつきも防止できるからである。
本実施形態の定着装置を用いて定着する場合、記録媒体は、そのサイズ・形状や、一対の定着部材の接触部を通過する際の通過方向(記録媒体の長手方向又は短手方向のいずれの方向を定着部材の幅方向と一致させるか否か)に係わらず、本実施形態の定着部材の表面層幅方向の中央部と、記録媒体の中心線とが実質的に一致(中央部と中心線とのズレ幅が、幅方向に対して±5mmの範囲内)するように接触部を通過させられる。接触部を通過する記録媒体の中心線が、本実施形態の定着部材の表面層幅方向の中央部と実質的に一致していない場合は、紙シワが抑制できなくなるためである。
以下、本発明の実施形態に係る定着装置の具体例を、図面を参照しつつ説明するが、本発明は下記実施形態のみに限定されるものではない。
また、以下の図面に示される各実施態様の説明においては、特に言及していないが、一対の定着部材のうち、少なくともいずれか一方に本発明の定着部材が用いられる(但し、弾性層を有さない定着部材が用いられている場合、この定着部材としては、本実施形態の定着部材は用いられない)。
図14は、第一実施形態に係る定着装置である加熱ロール型定着装置の概略構成図である。図14に示す加熱ロール型定着装置においては、その主要部を構成する一対の定着部材である加熱ロール1及び加圧ロール2が対向して設けられ、接触することにより接触部を形成している。
加熱ロール1は、内部にヒーターランプなどの加熱源1dを有する円筒状芯体1a外周面上に弾性層1b及び離型層1cが順次形成されたものである。加熱ロール1の外周には、加熱ロール1表面をクリーニングするためのクリーニング装置5と、加熱ロール1表面に補助的な加熱を行う外部加熱装置6と、定着後の記録媒体3を剥離するための剥離爪7と、加熱ロール1表面の温度を制御するための温度センサー8が設けられている。
加圧ロール2は、内部にヒーターランプなどの加熱源2dを有する円筒状芯体2aに弾性層2bおよび離型層2cが順次形成されてなる。加圧ロール2の外周には、定着後の記録媒体3を剥離するための剥離爪7と、加圧ロール2表面の温度を制御するための温度センサー8が設けられている。
加熱ロール1と加圧ロール2とが形成する接触部に、未定着トナー4が形成された記録媒体3を通過させることで、未定着トナー4を定着させることができる。
ここで、外部加熱装置6、加圧ロール2内部の加熱源2dは必要に応じて設ければよく、設けられない場合もある
図15は、第二実施形態に係る定着装置である加熱ロール・ベルト型定着装置の概略構成図である。第二実施形態に係る加熱ロール・ベルト型定着装置は、加熱ロールと、加熱ロールに接触する加圧ベルトと、を含む一対の定着ユニットを有し、加熱ロールと加圧ベルトとにより形成される接触部に未定着トナー像を保持する記録媒体を通過させ、熱および圧力によって定着を行なう装置である。
図15に示す加熱ロール・ベルト型定着装置においては、その主要部を構成する一対の定着部材である加熱ロール1および加圧ベルト13が対向して設けられ、接触することにより接触部を形成している。
加圧ベルト13はその周内部に配置された加圧パッド12(加圧部材)と加圧ロール11(加圧部材)とにより加熱ロール1に押圧され、接触して接触部が形成されている。加圧パッド12(加圧部材)は加圧ベルト13との接触部(加圧部)の形状がパッド状であり、更に、該接触部ないしその近傍がゴム状の弾性部を含むものであってもよい。
なお、本実施形態において、「接触部の形状がパッド状」とは、加圧パッド12が、加圧ベルト13に対して接触する部分の形状が、加熱ロール1表面と、加圧ロール11と2本の支持ロール10とにより張架された加圧ベルト13の内周面とが隙間無く密着する形状をいう。また、「接触部ないしその近傍」という場合の近傍とは、加圧パッド12の前記接触部に対し、弾性部により弾性を付与し得る程度の部分を差し、一概には言えないものの、前記接触部及び接触部から垂直方向に10mm迄の範囲の加圧パッド12をいう。更に、「該接触部ないしその近傍がゴム状の弾性部を含む」とは、接触部ないしその近傍の少なくとも一部が弾性を有する材料からなることをいう。ゴム状弾性部は、シリコーンゴムやフッ素ゴム等に代表される耐熱性ゴムをいう。
加圧パッド12は、記録媒体の進行方向に沿って、異なる硬度の複数の加圧部を有していてもよい。この場合、例えば、片方がゴム状弾性部材からなる加圧部と、もう片方が金属等の硬い圧力付与部材からなる加圧部と、で構成される場合が多く好適である。また、加圧パッド12は、異なる硬度の複数の加圧部で構成される場合、接触部領域の圧力は記録媒体突入側より記録媒体排出側が高くなるほうが、記録媒体(特に薄い記録媒体)の剥離性が向上され好適である。例えば、加圧パッド12における記録媒体突入側の加圧部をゴム状弾性部材から構成させ、記録媒体排出側の加圧部を金属等の硬い圧力付与部材から構成させることで、好適に、接触部領域の圧力を記録媒体突入側より記録媒体排出側が高くなるようにさせることができる。
加圧パッド12と加圧ベルト13内面との摺動性を向上させる為に、耐熱性樹脂やフッ素樹脂で構成されたシートを摺動シート介して、加圧パッド12を配置してもよい。
加熱ロール1は、内部に加熱源1dを有する円筒状芯体1aに弾性層1bおよび離型層1eが順次形成されて構成されている。
加圧ベルト13は、2本の支持ロール10と1本の加圧ロール11とにより張架されており、支持ロール10の一方は内部に加熱源2dを有する。4は、普通紙等の記録媒体3上に形成された未定着トナー像である。
加熱ロール1の周辺には、ロール表面をクリーニングするためのクリーニング装置5、加熱ロール1を表面から加熱するための外部加熱装置6、定着後の用紙を剥離するための剥離爪7、加熱ロール1表面の温度を制御するための温度センサー8が設けられている。
図15に示す定着装置では、未定着トナー像4を表面に保持する記録媒体3が、矢印A方向に、不図示の搬送手段及び加圧ベルト13により搬送されて、矢印B方向に回転駆動される加熱ロール1と、加圧ベルト13とが接触し形成された接触部領域に挿通される。この際、記録媒体3の未定着トナー像4が形成された面と、加熱ロール1の表面とが、向き合うように記録媒体3が挿通される。この接触部領域を記録媒体3が通過した際に、熱及び圧力が記録媒体3に加えられることにより、未定着トナー像4が、記録媒体3に定着される。定着後の記録媒体は接触部領域を通過後、剥離爪7により加熱ロール1から剥離され、加熱ロール・ベルト型定着装置から排出される。このようにして定着処理がなされる。
図16は、第二実施形態の変形例であるフリーベルト型定着装置の概略構成図である。図16に示すフリーベルト型定着装置は、加熱ロール・ベルト型定着装置において、より一層の小型化、省エネ化と高速化の両立を狙った装置であり、ベルトを張架する為の支持ロールや加圧ローラをもたず、ベルト走行ガイド23に沿ってガイドされ、加熱ロール20からの駆動力を受けることで加圧ベルト21を従動させており、このベルト型定着装置は、支持ロールや加圧ロールをもつタイプ(図15に示す定着装置)と区別する為に、フリーベルト型定着装置と呼ばれる。
図16に示すフリーベルト型定着装置においては、その主要部を構成する一対の定着部材である加熱ロール20および加圧ベルト21が対向して設けられ、接触することにより接触部を形成している。
加圧ベルト21は、その周内部に配置された加圧パッド22(加圧部材)により加熱ロール20に押圧され、接触して接触部が形成されつつ上述のようにベルト走行ガイド23に沿ってガイドされ、加熱ロール20からの駆動力を受けることで従動される。
加圧パッド22(加圧部材)は、記録媒体の進行方向に沿って、異なる硬度の2つの加圧部22a、22bを有する。加圧パッド22における記録媒体突入側の加圧部22aをゴム状弾性部材から構成させ、記録媒体排出側の加圧部22bを金属等の硬い圧力付与部材から構成させ、接触部領域の圧力を記録媒体突入側より記録媒体排出側が高くさせている。この構成により、記録媒体(特に薄い記録媒体)の剥離性が向上される。加圧部22a、22bは、ホルダ22cにより支持され、テフロン(登録商標)を含むガラス繊維シートやフッ素樹脂シートなどの低摩擦層22dを介して加圧ベルト21内周面から加熱ロール20を押圧している。
加熱ロール20は、内部に加熱源24を有する円筒状芯体20aに弾性層20bおよび離型層20cが順次形成されて構成されている。
加熱ロール20の周辺には、定着後の用紙を剥離するための剥離ブレード28、ロール表面の温度を制御するための温度センサー25が設けられている。
図16に示す定着装置では、図15に示す定着装置と同様に、未定着トナー像27を表面に保持する記録媒体26が、矢印A方向に、不図示の搬送手段により搬送されて、矢印B方向に回転駆動される加熱ロール20と、加圧ベルト21とが接触し形成された接触部領域に挿通される。この際、記録媒体26の未定着トナー像27が形成された面と、加熱ロール20の表面とが、向き合うように記録媒体26が挿通される。この接触部領域を記録媒体26が通過した際に、熱及び圧力が記録媒体26に加えられることにより、未定着トナー像27が、記録媒体26に定着される。定着後の記録媒体は接触部領域を通過後、剥離ブレード28により加熱ロール20から剥離され、フリーベルト型定着装置から排出される。このようにして定着処理が成される。
加熱ロール・ベルト型定着装置において、加熱ロールと加圧ベルトとにより形成される接触部に、未定着トナー像を保持する記録媒体が通過する時間(接触部通過時間)は、0.030秒以上であることが望ましい。この接触部通過時間が0.030秒より小さい場合、良好な定着性と、紙しわやカールの発生防止との両立が困難になる為、その分定着温度を上げる必要があり、エネルギーの浪費、部品の耐久性低下、装置の温昇を招く場合がある。なお、記録媒体が接触部を通過する時間の上限は特に限定されるものではないが、定着処理能力と装置・部材の大きさの兼ね合いから、0.5秒以下が好ましい。
図17は、第三実施形態に係る定着装置である加熱ベルト・ロール型定着装置の概略構成図である。第三実施形態に係る加熱ベルト・ロール型定着装置は、加熱ベルトと加圧ロールとにより形成される接触部に未定着トナー像を保持する記録媒体を通過させ、熱および圧力によって定着を行なう。
図17に示す加熱ベルト・ロール型定着装置において、符号30で示される部材は、耐熱性ベースフィルム(例えばポリイミドフィルム等)の基体上に離型層を形成した加熱ベルトである。この加熱ベルト30に接するように加圧ロール31が配され、加熱ベルト30と加圧ロール31とにより接触部を形成している。加圧ロール31は、基体31a上にシリコーンゴム等による弾性層31bを形成し、さらにその上層に離型層31cを形成したものである。
加熱ベルト30内側には、加圧ロール31と対向する位置に、例えば鉄製の圧力ロール33aと、逆T字型をした圧力印加部材33bと、潤滑剤を含浸させた金属パッド33cとからなる加圧部材33が配され、圧力印加部材33bが圧力ロール33aを介して加熱ベルト30を加圧ロール31に押しつけ、前記接触部に押圧力が加わるようになっている。このとき圧力印加部材33bは、金属パッド33cが圧力ロール33aの内面を滑りながら押圧力を印加している。なお、圧力ロール33aの内面には潤滑性のある耐熱オイルがコーティングされていることが好ましい。
さらに加熱ベルト30の内側には、加熱ベルト30の接触部を加熱するためのヒータランプなどの加熱源32が配されている。
圧力ロール33aの矢印D方向への回転に従動して加熱ベルト30は矢印B方向に回転し、それにつれて加圧ロール31も矢印C方向に従動回転する。未定着トナー像34が形成された記録媒体35は矢印A方向に、上記定着装置の接触部に挿通され、加熱溶融および加圧されトナー像が定着される。
図18は、第四実施形態に係る定着装置である加熱ベルト型定着装置の概略構成図である。第四実施形態に係る加熱ベルト型定着装置は、加熱ベルトと加圧ベルトとにより形成される接触部に未定着トナー像を保持する記録媒体を通過させ、熱および圧力によって定着を行なう。
図18に示す加熱ベルト型定着装置において、加熱ベルト40、ヒータランプなどの加熱源42および加圧部材43(圧力ロール43a、圧力印加部材43b及び金属パッド43c)の構成は、図17における定着装置の加熱ベルト30、ヒータランプなどの加熱源32および加圧部材33(圧力ロール33a、圧力印加部材33b及び金属パッド33c)の構成と同一である。
加熱ベルト40に面で接するように加圧ベルト49が配され、加熱ベルト40と加圧ベルト49とにより接触部を形成している。加圧ベルト49は、加熱ベルト40と同様の構成を有する。加圧ベルト49の内側には、加圧部材43と対向する位置にシリコーンゴム等からなる加圧ロール48が配され、前記接触部に押圧力が加わるようになっている。
圧力ロール43aの矢印D方向への回転に従動して加熱ベルト40は矢印B方向に回転し、それにつれて加圧ベルト49も矢印C方向に従動回転する。未定着トナー像44が形成された記録媒体45は矢印A方向に、上記定着装置の接触部に挿通され、加熱溶融および加圧されトナー像が定着される。
<画像形成装置>
次に、本発明の実施形態に係る画像形成装置について説明する。本実施形態の画像形成装置は、定着手段として実施形態の定着装置を備えたものであれば特に限定されないが、具体的には、潜像保持体と、該潜像保持体表面を帯電する帯電手段と、帯電させられた前記潜像保持体表面に潜像を形成する潜像形成手段と、前記潜像を現像剤により現像してトナー像を形成するトナー像形成手段と、前記トナー像を前記潜像保持体表面から記録媒体表面に転写する転写手段と、前記記録媒体表面に転写されたトナー像を定着する定着手段(すなわち、実施形態の定着装置)とを少なくとも備えた構成を有するものであることが好ましい。
以下、実施形態の定着装置を備えた画像形成装置(本実施形態の画像形成装置)の一例について、図面を参照して、説明する。
−第一実施形態−
図19は、第一実施形態に係る画像形成装置の概略構成図である。図19に示す画像形成装置200は、潜像保持体207と、潜像保持体207を接触帯電方式により帯電させる帯電装置208と、帯電装置208に接続された電源209と、帯電装置208により帯電される潜像保持体207を露光して静電潜像を形成する露光装置210と、露光装置210により形成された静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像装置211と、現像装置211により形成されたトナー像を被転写媒体に転写する転写装置212と、クリーニング装置213と、除電器214と、定着装置215とを備える。なお、図19には示していないが、トナーを現像装置211に供給するトナー供給装置も備えている。また、本実施形態とは別の実施形態において、除電器214が設けられていなくてもよい。
潜像保持体207と、帯電装置208と、電源209と、露光装置210と、現像装置211と、転写装置212と、クリーニング装置213と、除電器214と、によりトナー像形成部が構成される。
帯電装置208は、潜像保持体207の表面に導電性部材(帯電ロール)を接触させて潜像保持体に電圧を均一に印加し、潜像保持体表面を所定の電位に帯電させるものである。なお、画像形成装置が備える帯電装置は、例えば、コロトロン、スコロトロンによる非接触方式のものでもあってもよい。
これらの導電性部材を用いて潜像保持体207を帯電させる際には、導電性部材に電圧が印加されるが、かかる印加電圧は直流電圧、直流電圧に交流電圧を重畳したもののいずれでもよい。なお、本実施形態において示した帯電ロールの他、帯電ブラシ、帯電フィルム若しくは帯電チューブなどを用いて接触帯電方式による帯電を行ってもよい。また、コロトロン若しくはスコロトロンを用いた非接触方式による帯電を行ってもよい。
露光装置210としては、潜像保持体207の表面に、半導体レーザー、LED(light emitting diode)、液晶シャッター等の光源を所望の像様に露光できる光学系装置等を用いることができる。これらの中でも、非干渉光を露光可能な露光装置を用いると、潜像保持体207を構成する導電性基体と感光層との間での干渉縞を防止することができる。
現像装置211としては、例えば、磁性若しくは非磁性の一成分系現像剤又は二成分系現像剤等を接触又は非接触させて現像する一般的な現像装置を用いて行うことができる。この現像装置としては、上述の機能を有している限り特に制限はなく、目的に応じて選択することができる。
転写装置212としては、ローラー状の接触帯電部材の他、ベルト、フィルム、ゴムブレード等を用いた接触型転写帯電器、あるいはコロナ放電を利用したスコロトロン転写帯電器やコロトロン転写帯電器等が挙げられる。
クリーニング装置213は、トナー像を転写した後の潜像保持体の表面に付着した残存トナーを除去するためのもので、これにより清浄面化された潜像保持体は上記の画像形成プロセスに繰り返し供される。クリーニング装置としては、図示したクリーニングブレードを用いたものの他、ブラシクリーニング、ロールクリーニング等の手法を用いることができるが、これらの中でもクリーニングブレードを用いることが好ましい。また、クリーニングブレードの材質としてはウレタンゴム、ネオプレンゴム、シリコーンゴム等が挙げられる。
本実施形態の画像形成装置は、図19に示したように、除電器(イレーズ光照射装置)214を備える。これにより、潜像保持体が繰り返し使用される場合に、潜像保持体の残留電位が次の画像形成サイクルに持ち込まれる現象が防止されるので、画像品質をより高めることができる。
−第二実施形態−
図20は、第二実施形態に係る画像形成装置の概略構成図である。図20に示す画像形成装置220は中間転写方式の電子写真装置であり、ハウジング400内において4つの潜像保持体401a〜401d(例えば、潜像保持体401aがイエロー、潜像保持体401bがマゼンタ、潜像保持体401cがシアン、潜像保持体401dがブラックの色からなる画像をそれぞれ形成可能である)が中間転写ベルト409に沿って相互に並列に配置されている。
この画像形成装置内には、上記4色に対応した4つのトナー像形成部が設けられ、例えば、イエロー用のトナー像形成部は、潜像保持体401aと、帯電ロール402aと、現像装置404aと、1次転写ロール410aと、クリーニングブレード415aと、から構成される。
ここで、潜像保持体401aは所定の方向(紙面上は反時計回り)に回転可能であり、その回転方向に沿って帯電ロール402a、現像装置404a、1次転写ロール410a、クリーニングブレード415aが配置されている。現像装置404aにはトナーカートリッジ405aに収容されたイエローのトナーが供給可能であり、また、1次転写ロール410aはそれぞれ中間転写ベルト409を介して潜像保持体401aに接触している。
なお、上記の構成は、シアン用、マゼンタ用およびブラック用のトナー像形成部についても同様である。
さらに、ハウジング400内の所定の位置にはレーザー光源(露光装置)403が配置されており、レーザー光源403から出射されたレーザー光を帯電後の潜像保持体401a〜401dの表面に照射することが可能となっている。
これにより、画像形成時に潜像保持体401a〜401dが回転した際に帯電、露光、現像、1次転写、クリーニングが順次行われ、各色のトナー像が中間転写ベルト409上に重ねて転写される。
中間転写ベルト409は駆動ロール406、対向ロール408及び張力付与ロール407により所定の張力をもって支持されており、これらのロールの回転によりたわみを生じることなく回転可能となっている。また、2次転写ロール413は、中間転写ベルト409を介して対向ロール408と接触するように配置されている。対向ロール408と2次転写ロール413とにより挟持されるように配置された中間転写ベルト409は、例えば駆動ロール406の外周面に対向して配置されたクリーニングブレード416により清浄面化された後、次の画像形成プロセスに繰り返し供される。
また、ハウジング400内の所定の位置には記録媒体収納部411が設けられており、記録媒体収納部411内の紙などの記録媒体500が移送ロール412により中間転写ベルト409と2次転写ロール413との接触部、さらには定着装置414に順次移送された後、ハウジング400の外部に排紙される。
なお、上述の説明においては中間転写体として中間転写ベルト409を使用する場合について説明したが、中間転写体は、上記中間転写ベルト409のようにベルト状であってもよく、ドラム状であってもよい。
なお、記録媒体としては、潜像保持体上に形成されたトナー像を、その表面に定着できるものであれば特に制限されず、紙や樹脂フィルム等を用いることができる。
以下に、本発明を実施例を挙げてより詳細に説明するが、本発明は以下の実施例にのみ限定されるものではない。
(実施例1)
<下地ロールの作製>
アルミニウム製(住友軽金属社製、材質CM−10、外径24.8mm、肉厚0.5mm、長さ400mm)の円筒状芯体の外周面をトルエンで脱脂した後、弾性層により被覆される領域(円筒状芯体の全長400mmのうち、両端30mmの領域を除く長さ340mmの領域)に、スプレーでプライマ−(東レ・ダウコーニング社製 DY35−051)を塗布した。続いて、この円筒状芯体を30分間の風乾処理した後に、150℃のオーブン中で30分間焼成を行い、円筒状芯体外周面の前処理を行なった。
なお、使用したアルミニウム製の円筒状芯体(基材)の外径の最大値と最小値との差は、0.010mmであり、平均外径に対する外径のばらつきは正の外径ばらつき0.023%、負の外径ばらつき−0.017%であり基材の外径は一定である。
次に、前処理を行った円筒状芯体を、内径26.0mmの円筒状の金属製スリーブ型中にセットし、上下のキャップ型でスリーブ型の中央に固定した。この状態で、金型ゲートより液状シリコーンゴム(東レ・ダウコーニング社製 DY35−2120A/B)を円筒状芯体外周面とスリーブ型内周面との間隙に流し込み、オーブン中で150℃で1時間焼成して円筒状芯体外周面に厚みが0.6mmの弾性層が形成された下地ロールを得た。
次に、下地ロール表面にスプレーで膜厚0.5μmになるようにシリコーンゴム用プライマー(三井・デュポンフロロケミカル製 PR−990CL)を塗布した後、100℃に設定した循環式オーブン中で30分間熱処理した。
なお、形成された弾性層の最大値と最小値との差は0.015mmであり、平均厚みに対する厚みのばらつきは正の厚みばらつき0.985%、負の厚みばらつき−1.498%であり弾性層の厚みは一定であることがわかった。
<表面層の形成>
−PFA分散液−
表面層の形成に用いたPFA分散液としては、PFA樹脂成分として、平均粒子径0.5μmの第1のPFA樹脂粒子(三井デュポンフロロケミカル社製、350HP−J)と、平均粒子径5μmの第2のPFA樹脂粒子(三井デュポンフロロケミカル社製、340HP−J)とを含むものであり、両者の質量分率は、第1のPFA樹脂粒子/第2のPFA樹脂粒子=75/25であるものを準備した。なお、この分散液は、固形分濃度が20質量%であり、溶媒として水を含む水系分散液である。
−塗布装置(インクジェット装置)−
液滴吐出ヘッドとしては、ピエゾ式インクジェットヘッド(Trident社製のインクジェット記録装置のヘッド(PikxerJet64))を用いた。このインクジェットヘッドは、図6に示されるように複数の液滴吐出ヘッドが一体となった一体型ヘッドであり、表面層の形成に際しては、複数の液滴吐出ヘッドのうちの1つの液滴吐出ヘッドのみからPFA分散液を吐出するようにした。なお、液滴吐出ヘッドにはノズルが32個×2列設けられている。
また、図6に示すように、下地ロール(円筒状支持体)は軸方向が水平方向となるように配置して、液滴吐出ヘッドから液滴を下地ロールに吐出する際には、所定の速度で回転させられるようにセットした。
一体型ヘッドは、下地ロールの軸方向直上で、下地ロールの頂上部と液滴吐出ヘッドのノズル口が配置された面との最短距離が10mmの間隔を保った状態で、下地ロール軸方向に走査可能なように配置した。また、一体型ヘッドは、各液滴吐出ヘッドのノズル列と下地ロールの軸方向とが直交するように配置した。
なお、液滴吐出ヘッドからの単位時間当たりの液滴吐出量の制御は、下地ロールの軸方向に対して、周波数を10000Hzの一定値に固定することにより単位時間当たりに液滴吐出ヘッドから吐出される液滴数を一定とし、パルス強度を調整することにより液滴吐出ヘッドのノズルから吐出される液滴径を制御することにより実施した。
なお、液滴吐出ヘッドから吐出される平均液滴径は、噴射タイミングと同期させてLEDを液滴に向けて点灯し、CCDカメラにて画像を観察して測定した液滴径から求めた。
−表面層の形成(塗膜の形成)−
次に、上述した塗布装置を用いて、下地ロールを200rpmで回転させながら、一体型ヘッドを下地ロールの弾性層が形成された範囲について、一方の端部から他方の端部へと、走査速度を制御しながら、PFA分散液を下地ロール表面に吐出した。
この時の液滴径は、中央部(弾性層軸方向において、いずれか一方の端から170mmの位置)において、15pl(最大液滴径)、両端部近傍(弾性層軸方向において、0〜20mmの領域および320〜340mmの領域)において、6pl(最小液滴径)に設定した。
また、走査速度は中央部(弾性層軸方向において、いずれか一方の端から170mmの位置)において、17.63mm/min(最大走査速度)、両端部近傍(弾性層軸方向において、0〜20mmの領域および320〜340mmの領域)において、14.72mm/min(最小走査速度)に設定した。
そして、一体型ヘッドが一方の端部から中央部へ移動する際は、端部近傍を除いて単位走査距離に対する液適径の変化量が直線的になるように増加させると共に、一体型ヘッドが中央部から他方の端部へ移動する際は、端部近傍を除いて単位走査距離に対する液滴径の変化量が直線的になるように減少させることにより液滴吐出ヘッドからの吐出量を制御した。
また、一体型ヘッドが一方の端部から中央部へ移動する際は、端部近傍を除いて単位走査距離に対する走査速度の変化量が直線的になるように減少させると共に、一体型ヘッドが中央部から他方の端部へ移動する際は、端部近傍を除いて単位走査距離に対する走査速度の変化量が直線的になるように増加させることにより液滴吐出ヘッドからの吐出量を制御した。
なお、参考までに、この時の下地ロールの軸方向に対する液滴吐出ヘッドから吐出される液滴径の変化を、図21に、液滴吐出ヘッドの走査速度の変化を、図22に示す。
−表面層の形成(乾燥、焼成処理)−
次に、弾性層表面に塗膜が形成されたロールを、20回転/分の割合で回転させながら、15分間、23℃、65RH%の環境下にて風速0.5m/s程度の風を吹きつけながら乾燥させた。その後、このロールを焼成炉にて320℃で30分間焼成することにより、定着ロールを得た。
なお、得られた定着ロールの表面層の厚みを測定したところ、表面層幅方向において、両端部近傍の最小厚みが23.0μm、中央部の最大厚みが48.7μm、中央部から両端部へ160mm側の位置における厚み(平均値)が23.0μmであった。また、周方向における表面層の厚みの最大値と最小値との差は、0.5μmであり、周方向における厚みは一定であることがわかった。
一方、定着ロールの表面層表面の伸び率を測定したところ、表面層幅方向において、中央部の伸び率が9%、中央部から両端部へ160mm側の位置における伸び率が19%であった。また、幅方向のその他の位置について数箇所の伸び率を測定したところ、中央部から両端部へと向かうに従い、伸び率が増加していることが確認された。
<評価>
得られた定着ロールについては、画像形成装置(富士ゼロックス社製、DocuCentre 450)に搭載された定着装置の加熱ロールとして取り付け、紙シワや、画像欠陥について評価した。
なお、この画像形成装置では、装置内を搬送される用紙は、用紙の中心線と加圧ロール表面層の中央部とが一致するように搬送されるようになっている。また、定着装置に用いられている元々の加熱ロールおよび加圧ロールはストレート形状を有するものであり、元々の加熱ロールおよび加圧ロールを用いた場合における接触部の幅方向における押圧力は一定であり、押圧力の平均値は4.0kgf/cm(39.2N/cm)である。
なお、定着装置に元々取り付けられている加熱ロールは、幅方向における表面層の厚みが30μm、弾性層の厚み差により、ロール両端部から中央部に向かって外径差80μmのフレア形状を有している以外は、実施例1で作製した定着ロールと実質的にほぼ同等の構成を有するものである。
ここで評価テストは、定着温度を160度、プロセススピードを208mm/s、加熱ロール及び加圧ベルトを介してベルトの裏側からロールに押し当てられた加圧部材により形成される接触部(ニップ部)の押圧力を30kgf(294N)に設定して、オイルレス定着によりA3の用紙(富士ゼロックス社製、P紙)を、連続して3万枚給紙し、用紙全面を給紙方向に4等分し YMCKの4色のベタ画像(100%画像)を形成することにより実施した。
なお、このときの接触部の単位面積あたりの周方向最大圧力は、上述のタクタイルセンサーシステム(ニッタ株式会社製)を用い、センサシート(A3−30L)を接触部に挟み込み軸方向に40箇所で等分して測定した値の最大で4.2kgf/cm(41.2N/cm)、最小で3.7kgf/cm(36.3N/cm)であり、実質的に均一であった。
評価結果を、インクジェット法を利用して作製した定着ロールの表面層の形成条件や諸特性と共に表1に示す。
−紙シワの評価−
表1に示す紙シワの評価結果は、得られた画像を目視により観察し、以下の基準で評価したものである。
◎:紙シワなし
○:用紙に微細な波うちが見られるが紙シワには至らないのものが10枚中5枚以内
△:紙シワが見られるものが10枚中3枚以内
×:紙シワが見られるものが10枚中3枚以上
−画像欠陥(粒状感)の評価−
表1に示す画像欠陥の評価結果は、得られた画像について、定着ロールの表面層に起因する画像欠陥(粒状感)が発生しているか否かを以下の基準で評価したものである。
◎:均一なグロスを有する
○:若干、グロスが低下して見える
△:グロスが低下している部分としていない部分の差(粒状性)が、目視でうっすらと判断できる
×:画像上にはっきりとグロス差のある粒状のディフェクトが確認できる
−画像欠陥(筋状欠陥)の評価−
表1に示す画像欠陥の評価結果は、得られた画像について、定着ロールの表面層表面の凹凸に起因する画像欠陥(筋状欠陥)が発生しているか否かを以下の基準で評価したものである。
◎:確認されず
○:光を反射させると、うっすらと筋が見える
△:画像をそのまま視認して、うっすらと筋が見える
×:画像をそのまま視認して、筋が見える
−耐久性の評価−
表1に示す耐久性の評価結果は、10万枚画像形成した後の定着ロールの表面を目視により観察し、傷やシワの発生の有無やその程度について、以下の基準で評価したものである。
◎:用紙通紙域端部に、うっすらと磨耗跡が見える
○:用紙通紙域端部に、磨耗跡が見える
△:用紙通紙域端部に、磨耗跡とシワが見える
×:用紙通紙域端部に、磨耗跡とシワが見え、表面層が摩滅し、弾性層が露出している
(実施例2)
表面層を形成に際して、液滴吐出ヘッドから下地ロール表面に吐出するPFA分散液の液滴径を、中央部(弾性層軸方向において、いずれか一方の端から170mmの位置)において、11pl(最大液滴径)、両端部近傍(弾性層軸方向において、0〜20mmの領域および320〜340mmの領域)において、6pl(最小液滴径)に設定し、最大走査速度、最小走査速度を表1に示すように変更した以外は実施例1と同様にして定着ロールを作製し、評価した。結果を表1に示す。
(実施例3)
表面層を形成に際して、液滴吐出ヘッドから下地ロール表面に吐出するPFA分散液の液滴径を、中央部(弾性層軸方向において、いずれか一方の端から170mmの位置)において、15pl(最大液滴径)、両端部近傍(弾性層軸方向において、0〜20mmの領域および320〜340mmの領域)において、8pl(最小液滴径)に設定し、最大走査速度、最小走査速度を表1に示すように変更した以外は実施例1と同様にして定着ロールを作製し、評価した。結果を表1に示す。
(実施例4)
表面層を形成に際して、液滴吐出ヘッドから下地ロール表面に吐出するPFA分散液の液滴径を、中央部(弾性層軸方向において、いずれか一方の端から170mmの位置)において、15pl(最大液滴径)、両端部近傍(弾性層軸方向において、0〜20mmの領域および320〜340mmの領域)において、13pl(最小液滴径)に設定し、最大走査速度、最小走査速度を表1に示すように変更した以外は実施例1と同様にして定着ロールを作製し、評価した。結果を表1に示す。
(実施例5)
表面層を形成に際して、液滴吐出ヘッドから下地ロール表面に吐出するPFA分散液の液滴径を、中央部(弾性層軸方向において、いずれか一方の端から170mmの位置)において、15pl(最大液滴径)、両端部近傍(弾性層軸方向において、0〜20mmの領域および320〜340mmの領域)において、4pl(最小液滴径)に設定し、最大走査速度、最小走査速度を表1に示すように変更した以外は実施例1と同様にして定着ロールを作製し、評価した。結果を表1に示す。
(実施例6)
表面層を形成に際して、液滴吐出ヘッドから下地ロール表面に吐出するPFA分散液の液滴径を、中央部(弾性層軸方向において、いずれか一方の端から170mmの位置)において、13 pl(最大液滴径)、両端部近傍(弾性層軸方向において、0〜20mmの領域および320〜340mmの領域)において、6pl(最小液滴径)に設定し、最大走査速度、最小走査速度を表1に示すように変更した以外は実施例1と同様にして定着ロールを作製し、評価した。結果を表1に示す。
(実施例7)
表面層を形成に際して、液滴吐出ヘッドから下地ロール表面に吐出するPFA分散液の液滴径を、中央部(弾性層軸方向において、いずれか一方の端から170mmの位置)において、15pl(最大液滴径)、両端部近傍(弾性層軸方向において、0〜20mmの領域および320〜340mmの領域)において、6pl(最小液滴径)に設定し、最大走査速度、最小走査速度を表1に示すように変更した以外は実施例1と同様にして定着ロールを作製し、評価した。結果を表1に示す。
(実施例8)
表面層を形成に際して、液滴吐出ヘッドから下地ロール表面に吐出するPFA分散液の液滴径を、中央部(弾性層軸方向において、いずれか一方の端から170mmの位置)において、8pl(最大液滴径)、両端部近傍(弾性層軸方向において、0〜20mmの領域および320〜340mmの領域)において、4pl(最小液滴径)に設定し、最大走査速度、最小走査速度を表1に示すように変更した以外は実施例1と同様にして定着ロールを作製し、評価した。結果を表1に示す。
(実施例9)
表面層を形成に際して、液滴吐出ヘッドから下地ロール表面に吐出するPFA分散液の液滴径を、中央部(弾性層軸方向において、いずれか一方の端から170mmの位置)において、14pl(最大液滴径)、両端部近傍(弾性層軸方向において、0〜20mmの領域および320〜340mmの領域)において、6pl(最小液滴径)に設定し、最大走査速度、最小走査速度を表1に示すように変更した以外は実施例1と同様にして定着ロールを作製し、評価した。結果を表1に示す。
(比較例1)
表面層を形成に際して、液滴吐出ヘッドから下地ロール表面に吐出するPFA分散液の液滴径を、全面10plに設定し平均膜厚30μmとなるようにヘッドの移動速度を表1に示すように設定した以外は実施例1と同様にして定着ロールを作製し、評価した。結果を表1に示す。
Figure 2008158447
定着部材の表面層表面の幅方向に対する伸び率の変化のプロファイルの一例を示すグラフである。 定着部材の表面層表面の幅方向に対する伸び率の変化のプロファイルの他の例を示すグラフである。 定着部材の表面層の幅方向に対する表面層の厚みの変化のプロファイルの一例を示すグラフである。 定着部材の表面層の幅方向に対する表面層の厚みの変化のプロファイルの他の例を示すグラフである。 円筒状支持体の軸方法に対して走査可能な走査型の液滴吐出ヘッドを用いたインクジェット法により円筒状支持体表面に表面層を形成する方法の一例を示す概略模式図である。 図5に示す液滴吐出ヘッドを円筒状支持体の軸方向に対して複数連結した状態で並べマトリクス状にした一体型ヘッドを用いたインクジェット法により円筒状支持体表面に表面層を形成する方法の一例を示す概略模式図である。 円筒状支持体の円周面を取り囲むように配置された円筒型の液滴吐出ヘッドを用いたインクジェット法により円筒状支持体表面に表面層を形成する方法の一例を示す概略模式図である。 図7に示す表面層の形成方法において、円筒状支持体をその軸方向が鉛直方向となるように配置した場合について示す概略模式図である。 円筒型の液滴吐出ヘッドの一例を説明する概略模式図である。 液滴吐出ヘッドが円筒状支持体の軸方向長さと同等の又はそれ以上の幅を有し、円筒状支持体表面を軸方向全体に渡って一度に塗布するインクジェット法により表面層を形成する方法の一例を示す概略模式図である。 液滴吐出手段から吐出された液滴が、円筒状支持体表面に着弾したときの液滴の様子を説明する概略模式図である。 図12(A)及び図12(B)はインクジェット法を利用した表面層の形成方法において、見かけ上の解像度を向上させる方法の一例を説明する概略模式図である。 円筒状支持体の軸方法に対して走査可能な走査型の液滴吐出ヘッドを用いたインクジェット法により円筒状支持体表面に表面層を形成する方法の他の例を示す概略模式図である。 第一実施形態に係る加熱ロール型定着装置の概略構成図である。 第二実施形態に係る加熱ロール・ベルト型定着装置の概略構成図である。 第二実施形態の変形例であるフリーベルト型定着装置の概略構成図である。 第三実施形態に係る加熱ベルト・ロール型定着装置の概略構成図である。 第四実施形態に係る加熱ベルト型定着装置の概略構成図である。 第一実施形態に係る画像形成装置の概略構成図である。 第二実施形態に係る画像形成装置の概略構成図である。 実施例1の定着ロールを作製する場合における下地ロールの軸方向に対する液滴径の変化を示すグラフである。 実施例1の定着ロールを作製する場合における下地ロールの軸方向に対する液滴吐出ヘッドの走査速度の変化を示すグラフである。
符号の説明
1 加熱ロール
1a 円筒状芯体
1b 弾性層
1c 離型層
1d 加熱源
2 加圧ロール
2a 円筒状芯体
2d 加熱源
2b 弾性層
2c 離型層
3 記録媒体
4 未定着トナー像
5 クリーニング装置
6 外部加熱装置
7 剥離爪
8 温度センサー
10 支持ロール
11 加圧ロール
12 加圧パッド
13 加圧ベルト
20 加熱ロール
20a 円筒状芯体
20b 弾性層
20c 離型層
21 加圧ベルト
22 加圧パッド
22a 加圧部
22b 加圧部
22c ホルダ
22d 低摩擦層
23 ベルト走行ガイド
24 加熱源
25 温度センサー
26 記録媒体
27 未定着トナー像
28 剥離ブレード
30 加熱ベルト
31 加圧ロール
31a 基体
31b 弾性層
31c 離型層
32 加熱源
33 加圧部材
33a 圧力ロール
33b 圧力印加部材
33c 金属パッド
34 未定着トナー像
35 記録媒体
40 加熱ベルト
42 加熱源
43 加圧部材
43a 圧力ロール
43b 圧力印加部材
43c 金属パッド
44 未定着トナー像
45 記録媒体
48 加圧ロール
49 加圧ベルト
200 画像形成装置
207 潜像保持体
208 帯電装置
209 電源
210 露光装置
211 現像装置
212 転写装置
213 クリーニング装置
214 除電器
215 定着装置
220 画像形成装置
400 ハウジング
401a、401b、401c、401d 潜像保持体
402a、402b、402c、402d 帯電ロール
403 レーザー光源
404a、404b、404c、404d 現像装置
405a、405b、405c、405d トナーカートリッジ
406 駆動ロール
407 張力付与ロール
408 対向ロール
409 中間転写ベルト
410a、410b、410c、410d 1次転写ロール
411 記録媒体収納部
412 移送ロール
413 2次転写ロール
414 定着装置
415a、415b、415c、415d クリーニングブレード
416 クリーニングブレード
500 記録媒体

Claims (23)

  1. 柔軟性を有し形状が無端ベルト状である場合における厚みばらつきが±10%以内、又は、剛性を有し形状が円筒管状である場合における外径ばらつきが±0.5%以内である筒状の基材と、
    該基材上に設けられ、厚みばらつきが±5%以内である弾性層と、
    該弾性層上に設けられ、前記基材の周方向における厚みばらつきが±5%以内であり、前記基材の幅方向において、表面の伸び率が中央部から両端部に向けて増加する表面層と、を少なくとも有することを特徴とする定着部材。
  2. 前記幅方向における前記表面層の長さが220mm以上250mm以下の範囲内であり、
    前記幅方向に対して、前記表面層表面の中央部における伸び率(A1)と、前記表面層表面の前記中央部から両端部側へ110mmの位置における伸び率(B1)との比率(B1/A1)が、1.25以上2.5以下の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の定着部材。
  3. 前記幅方向における前記表面層の長さが320mm以上360mm以下の範囲内であり、
    前記幅方向に対して、前記表面層表面の中央部における伸び率(A2)と、前記表面層表面の前記中央部から両端部側へ160mmの位置における伸び率(B2)との比率(B2/A2)が、1.25以上2.5以下の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の定着部材。
  4. 前記幅方向における前記表面層の厚みが、中央部から両端部に向けて減少することを特徴とする請求項1に記載の定着部材。
  5. 前記幅方向における前記表面層の長さが220mm以上250mm以下の範囲内であり、
    前記幅方向に対して、前記表面層の中央部における厚みと、前記表面層の前記中央部から両端部側へ110mmの位置における厚みとの差の絶対値が、10μm以上30μm以下の範囲内であることを特徴とする請求項4に記載の定着部材。
  6. 前記幅方向における前記表面層の長さが320mm以上360mm以下の範囲内であり、
    前記基材の幅方向に対して、前記表面層の中央部における厚みと、前記表面層の前記中央部から両端部側へ160mmの位置における厚みとの差の絶対値が、10μm以上30μm以下の範囲内であることを特徴とする請求項4に記載の定着部材。
  7. 前記幅方向における前記表面層の厚みの最大値が50μm以下であり、前記幅方向における前記表面層の厚みの最小値が20μm以上であることを特徴とする請求項4に記載の定着部材。
  8. 加熱部材と、
    該加熱部材に接触して配置される加圧部材とを少なくとも備え、
    前記加熱部材および前記加圧部材から選択される少なくとも一方の部材が、
    柔軟性を有し形状が無端ベルト状である場合における厚みばらつきが±10%以内、又は、剛性を有し形状が円筒管状である場合における外径ばらつきが±0.5%以内である筒状の基材と、該基材上に設けられ、厚みばらつきが±5%以内である弾性層と、該弾性層上に設けられ、前記基材の周方向における厚みばらつきが±5%以内であり、前記基材の幅方向において、表面の伸び率が中央部から両端部に向けて増加する表面層と、を少なくとも有することを特徴とする定着装置。
  9. 前記加熱部材と前記加圧部材とにより形成される接触部に加わる押圧力の前記幅方向におけるばらつきが±10%以内の範囲であることを特徴とする請求項8に記載の定着装置。
  10. 前記幅方向における前記表面層の長さが220mm以上250mm以下の範囲内であり、
    前記幅方向に対して、前記表面層表面の中央部における伸び率(A1)と、前記表面層表面の前記中央部から両端部側へ110mmの位置における伸び率(B1)との比率(B1/A1)が、1.25以上2.5以下の範囲内であることを特徴とする請求項8に記載の定着装置。
  11. 前記幅方向における前記表面層の長さが320mm以上360mm以下の範囲内であり、
    前記幅方向に対して、前記表面層表面の中央部における伸び率(A2)と、前記表面層表面の前記中央部から両端部側へ160mmの位置における伸び率(B2)との比率(B2/A2)が、1.25以上2.5以下の範囲内であることを特徴とする請求項8に記載の定着装置。
  12. 前記幅方向における前記表面層の厚みが、中央部から両端部に向けて減少することを特徴とする請求項8に記載の定着装置。
  13. 前記幅方向における前記表面層の長さが220mm以上250mm以下の範囲内であり、
    前記幅方向に対して、前記表面層の中央部における厚みと、前記表面層の前記中央部から両端部側へ110mmの位置における厚みとの差の絶対値が、10μm以上30μm以下の範囲内であることを特徴とする請求項12に記載の定着装置。
  14. 前記幅方向における前記表面層の長さが320mm以上360mm以下の範囲内であり、
    前記基材の幅方向に対して、前記表面層の中央部における厚みと、前記表面層の前記中央部から両端部側へ160mmの位置における厚みとの差の絶対値が、10μm以上30μm以下の範囲内であることを特徴とする請求項12に記載の定着装置。
  15. 前記幅方向における前記表面層の厚みの最大値が50μm以下であり、前記幅方向における前記表面層の厚みの最小値が20μm以上であることを特徴とする請求項12に記載の定着装置。
  16. 潜像保持体と、該潜像保持体表面を帯電する帯電手段と、帯電させられた前記潜像保持体表面に潜像を形成する潜像形成手段と、前記潜像を現像剤により現像してトナー像を形成するトナー像形成手段と、前記トナー像を前記潜像保持体表面から記録媒体表面に転写する転写手段と、前記記録媒体表面に転写されたトナー像を定着する定着手段とを少なくとも備え、
    前記定着手段が、
    加熱部材と、
    該加熱部材に接触して配置される加圧部材とを少なくとも備え、
    前記加熱部材および前記加圧部材から選択される少なくとも一方の部材が、
    柔軟性を有し形状が無端ベルト状である場合における厚みばらつきが±10%以内、又は、剛性を有し形状が円筒管状である場合における外径ばらつきが±0.5%以内である筒状の基材と、該基材上に設けられ、厚みばらつきが±5%以内である弾性層と、該弾性層上に設けられ、前記基材の周方向における厚みばらつきが±5%以内であり、前記基材の幅方向において、表面の伸び率が中央部から両端部に向けて増加する表面層と、を少なくとも有することを特徴とする画像形成装置。
  17. 前記加熱部材と前記加圧部材とにより形成される接触部に加わる押圧力の前記幅方向におけるばらつきが±10%以内の範囲であることを特徴とする請求項16に記載の画像形成装置。
  18. 前記幅方向における前記表面層の長さが220mm以上250mm以下の範囲内であり、
    前記幅方向に対して、前記表面層表面の中央部における伸び率(A1)と、前記表面層表面の前記中央部から両端部側へ110mmの位置における伸び率(B1)との比率(B1/A1)が、1.25以上2.5以下の範囲内であることを特徴とする請求項16に記載の画像形成装置。
  19. 前記幅方向における前記表面層の長さが320mm以上360mm以下の範囲内であり、
    前記幅方向に対して、前記表面層表面の中央部における伸び率(A2)と、前記表面層表面の前記中央部から両端部側へ160mmの位置における伸び率(B2)との比率(B2/A2)が、1.25以上2.5以下の範囲内であることを特徴とする請求項16に記載の画像形成装置。
  20. 前記幅方向における前記表面層の厚みが、中央部から両端部に向けて減少することを特徴とする請求項16に記載の画像形成装置。
  21. 前記幅方向における前記表面層の長さが220mm以上250mm以下の範囲内であり、
    前記幅方向に対して、前記表面層の中央部における厚みと、前記表面層の前記中央部から両端部側へ110mmの位置における厚みとの差の絶対値が、10μm以上30μm以下の範囲内であることを特徴とする請求項20に記載の画像形成装置。
  22. 前記幅方向における前記表面層の長さが320mm以上360mm以下の範囲内であり、
    前記基材の幅方向に対して、前記表面層の中央部における厚みと、前記表面層の前記中央部から両端部側へ160mmの位置における厚みとの差の絶対値が、10μm以上30μm以下の範囲内であることを特徴とする請求項20に記載の画像形成装置。
  23. 前記幅方向における前記表面層の厚みの最大値が50μm以下であり、前記幅方向における前記表面層の厚みの最小値が20μm以上であることを特徴とする請求項20に記載の画像形成装置。
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