[go: up one dir, main page]

JP2008157411A - 流体封入式防振装置 - Google Patents

流体封入式防振装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2008157411A
JP2008157411A JP2006349929A JP2006349929A JP2008157411A JP 2008157411 A JP2008157411 A JP 2008157411A JP 2006349929 A JP2006349929 A JP 2006349929A JP 2006349929 A JP2006349929 A JP 2006349929A JP 2008157411 A JP2008157411 A JP 2008157411A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
partition member
orifice passage
coil
fluid
valve body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006349929A
Other languages
English (en)
Inventor
Akio Saeki
明雄 佐伯
Yasunobu Yasuda
恭宣 安田
Ryota Ishikawa
亮太 石川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Riko Co Ltd filed Critical Sumitomo Riko Co Ltd
Priority to JP2006349929A priority Critical patent/JP2008157411A/ja
Publication of JP2008157411A publication Critical patent/JP2008157411A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Arrangement Or Mounting Of Propulsion Units For Vehicles (AREA)
  • Combined Devices Of Dampers And Springs (AREA)

Abstract

【課題】異なる二つの周波数域の何れにおいても優れた防振効果を発揮する流体封入式装置を、簡単な構造でコンパクトに且つ安価に実現すること。
【解決手段】第一のオリフィス通路88と第一のオリフィス通路88よりも高周波数域にチューニングされた第二のオリフィス通路90を備えると共に、第二のオリフィス通路90の連通と遮断を切り換える弁手段を設けた流体封入式防振装置において、強磁性材で形成された板ばねからなる弁体92を用いて、弁体92の一部を仕切部材42に固定し、弁体92が初期状態で第二のオリフィス通路90の開口部から外方に離隔位置せしめられることにより第二のオリフィス通路90を連通状態に保持する一方、仕切部材42の内部にコイル102を組み込んで弁体92とコイル102を含んで弁手段を構成し、コイル102への通電によって弁体92を吸引変形せしめて、第二のオリフィス通路90を弁体92によって遮断せしめた。
【選択図】図1

Description

本発明は、内部に封入された非圧縮性流体の流動作用に基づいて防振効果を得るようにした流体封入式防振装置に係り、例えば、自動車のエンジンマウント等として好適に採用される流体封入式防振装置に関するものである。
従来から、振動伝達系を構成する部材間に介装される防振連結体乃至は防振支持体として、第一の取付部材と第二の取付部材を本体ゴム弾性体で連結した防振装置が各種分野で採用されている。このような防振装置の一種として、振動伝達系を構成する一方の部材に取り付けられる第一の取付部材と、振動伝達系を構成する他方の部材に取り付けられる第二の取付部材を、本体ゴム弾性体で弾性的に連結すると共に、第二の取付部材で支持される仕切部材を設けて、仕切部材を挟んだ一方の側に壁部の一部が本体ゴム弾性体で構成されて第一の取付部材と第二の取付部材の間への振動入力時に圧力変動が生ぜしめられる受圧室を形成すると共に、仕切部材を挟んだ他方の側に壁部の一部が可撓性膜で構成されて容積変化が許容される平衡室を形成し、それら受圧室と平衡室を相互に連通するオリフィス通路を設けた流体封入式防振装置が提案されている。
このような流体封入式防振装置では、オリフィス通路のチューニング周波数域で封入された非圧縮性流体の共振作用等の流動作用に基づく優れた防振効果が発揮されるようになっており、例えば、特定の周波数域で高度な防振性能が要求される自動車用のエンジンマウントやボデーマウント等への適用が検討されている。
また、このような優れた防振効果を複数の周波数域で得るために、特許文献1(特開平10−89402号公報)等に記載されているように、異なる周波数域にチューニングされた複数のオリフィス通路を有する構造の流体封入式防振装置も提案されている。即ち、異なる周波数域にチューニングされた第一,第二のオリフィス通路を設けると共に、第一のオリフィス通路よりも高周波数域にチューニングされた第二のオリフィス通路を連通状態と遮断状態に切り換える弁体を設けることによって、第一のオリフィス通路と第二のオリフィス通路の何れのチューニング周波数域においても流体の流動作用に基づく防振効果が有効に発揮されるようになっているのである。
このような特許文献1に記載の流体封入式防振装置においては、第二のオリフィス通路を連通状態と遮断状態で切り換える弁体が、コイルスプリングによって第二のオリフィス通路の平衡室側の開口部に向かって付勢されていると共に、空気圧式のアクチュエータが弁体に及ぼす駆動力によって第二のオリフィス通路の平衡室側の開口部から離隔する方向に変位可能とされている。
ところが、特許文献1に記載の流体封入式防振装置のように、弁体を開閉作動せしめる駆動手段として空気圧式のアクチュエータを採用すると、防振装置本体の軸方向一方の側に空気圧式アクチュエータが配設されることによって、防振装置全体が軸方向で大型化し易いという問題がある。
そこで、軸方向でのコンパクト化を図るために、特許文献2(特開2002−81490号公報)に記載された流体封入式防振装置のように、コイルへの通電によって生じる電磁力を利用した電磁式のアクチュエータを用いて弁体を開閉作動せしめることも試みられている。このような流体封入式防振装置としては、例えば、特許文献2に記載されているもの等がある。即ち、第二の取付部材の外周面にコイルを有するコイル部材を配設すると共に、コイルの中心軸上に磁石によって形成された弁体を設けて、弁体がコイルへの通電によってコイルの中心軸の延長線上を変位することにより、高周波数側にチューニングされた第二のオリフィス通路を連通状態と遮断状態で切り換えることが出来る
しかしながら、内部に流体が封入された流体封入式の防振装置において電磁式のアクチュエータを採用する場合には、コイルへの通電時における漏電等の問題を回避するために、コイルを防振装置の外部に取り付けざるを得なかった。それ故、流体封入式防振装置の充分な小型化の実現には未だ至っていなかったのである。
特開平10−89402号公報 特開2002−81490号公報
ここにおいて、本発明は、上述の如き事情を背景として為されたものであって、その解決課題とするところは、異なる二つの周波数域の何れにおいても優れた防振効果を発揮する流体封入式装置を、簡単な構造でコンパクトに且つ安価に実現することにある。
以下、このような課題を解決するために為された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各態様において採用される構成要素は、可能な限り任意な組み合わせで採用可能である。また、本発明の態様乃至は技術的特徴は、以下に記載のものに限定されることなく、明細書全体および図面に記載されたもの、或いはそれらの記載から当業者が把握することの出来る発明思想に基づいて認識されるものであることが理解されるべきである。
すなわち、本発明は、防振連結される一方の部材に取り付けられる第一の取付部材と、防振連結される他方の部材に取り付けられる第二の取付部材とを本体ゴム弾性体で連結すると共に、該第二の取付部材で支持された仕切部材を挟んだ両側に、壁部の一部が該本体ゴム弾性体で構成された受圧室と、壁部の一部が可撓性膜で構成された平衡室を形成し、該受圧室と該平衡室を相互に連通せしめる、第一のオリフィス通路と該第一のオリフィス通路よりも高周波数域にチューニングされた第二のオリフィス通路をそれぞれ形成すると共に、外部からの通電によって作動せしめられる弁手段を設けて、該弁手段によって該第二のオリフィス通路を連通状態と遮断状態に切換可能とした流体封入式防振装置において、強磁性材で形成された板ばねからなる弁体を用いて、該弁体の一部を前記仕切部材に固定せしめると共に、該弁体を初期状態で前記第二のオリフィス通路の開口部から外方に離隔位置せしめることにより該第二のオリフィス通路を連通状態に保持する一方、該仕切部材の内部にコイルを組み込んで該弁体と該コイルを含んで前記弁手段を構成して、該コイルへの通電によって該弁体を吸引変形せしめて該第二のオリフィス通路が該弁体で遮断されるようにしたことを特徴とする。
このような本発明に従う構造とされた流体封入式防振装置においては、強磁性材で形成された板ばねからなる弁体を採用することにより、コイルへの通電を制御することで、板ばねを変形せしめて、弁体を開閉作動せしめることが出来る。これにより、コイルへの通電を制御することで第二のオリフィス通路の連通状態と遮断状態を切り換えて、異なる二つの周波数域の振動に対して何れも優れた防振効果を発揮せしめることが出来る。
また、コイルを仕切部材の内部に組み込むことにより、電磁式の切換手段(コイルや弁体を含む弁手段)を流体封入式防振装置に内蔵させることが出来て、電磁式の切換手段を備えた流体封入式防振装置を、コンパクトに実現することが出来る。しかも、コイルを仕切部材の内部に配設することにより、コイルが非圧縮性流体が封入された領域(受圧室や平衡室)から隔てられて配設される。それ故、コイルが封入流体に接触することに起因してコイルへの通電時に漏電等の問題が生じるのを容易に回避することが出来る。
また、本発明に係る流体封入式防振装置においては、前記仕切部材を成形品として、該仕切部材の成形時に前記コイルを該仕切部材に埋設しても良い。
このように、仕切部材の成形時に金型にコイルを予めセットしておく等して、仕切部材にコイルを埋設することで、仕切部材内部に設けられるコイルの配設領域を受圧室や平衡室に対して容易に密閉することが出来る。それ故、コイルが封入流体に接触して通電時に漏電するといった問題をより有利に回避することが出来る。
また、本発明に係る流体封入式防振装置において、前記弁体と前記仕切部材の間にシールゴムを介在させて、前記コイルへの通電時に該弁体が該シールゴムを介して前記第二のオリフィス通路の開口部に密着して該第二のオリフィス通路を遮断するようにしても良い。
これによれば、コイルへの通電時に、強磁性材で形成された弁体と、コイルが内部に組み込まれた仕切部材を、シールゴムを介して密着せしめることが出来て、第二のオリフィス通路の閉塞状態をより有利に実現出来る。それ故、第一のオリフィス通路がチューニングされた周波数域の振動入力に際して、受圧室の内圧が第二のオリフィス通路を通じての流体流動によって逃されるのを防いで、第一のオリフィス通路を通じての流体流動量を有利に得て、目的とする防振効果を有効に発揮せしめることが出来る。しかも、弁体と仕切部材をシールゴムを介して緩衝的に当接せしめることにより、それら弁体と仕切部材の当接時に生じる衝撃を緩和することが出来て、当接に際して発生する異音や振動を低減乃至は回避することが出来る。
また、本発明に係る流体封入式防振装置において、前記仕切部材の一部を外部に露出させて、前記コイルを外部に設けられた電源装置に接続するリード線を外部に露出された該仕切部材の一部から外部に取り出した構造を採用することも出来る。
このような構造を採用することにより、仕切部材の内部に組み付けられたコイルと、流体封入式防振装置の外部に設けられた電源装置を、仕切部材の内部を延びるように設けられたリード線によって接続することが可能である。これにより、リード線が封入された非圧縮性流体と接触するのを回避せしめることが出来て、通電時においてリード線から漏電するのを有利に防ぐことが出来る。
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
先ず、図1,図2には、本発明に係る流体封入式防振装置の第一の実施形態としての自動車用エンジンマウント10が示されている。このエンジンマウント10は、第一の取付部材としての第一の取付金具12と、第二の取付部材としての第二の取付金具14を本体ゴム弾性体16で弾性的に連結した構造とされている。そして、第一の取付金具12が図示しない自動車のパワーユニットに取り付けられると共に、第二の取付金具14が図示しない自動車のボデーに取り付けられる。これにより、パワーユニットが車両ボデーに対してエンジンマウント10を介して弾性的に支持されるようになっている。なお、以下の説明において、上下方向とは、特に説明がない限り、主たる荷重入力方向である図1中の上下方向を言うものとする。また、図1,図2には、車両への非装着状態におけるエンジンマウント10が示されている。
より詳細には、第一の取付金具12は、鉄やアルミニウム合金等の金属材料で形成されており、全体として略円形ブロック形状を呈している。また、第一の取付金具12は、また、軸方向下方に向かって凸となる略半球形状の固着部18を備えている。更に、固着部18の上端には、ストッパ部20が一体形成されており、全周に亘って軸直角方向外方に広がっている。更にまた、ストッパ部20の上方には、軸方向で延びる略円柱形状の螺着部22が一体形成されている。螺着部22には、中心軸上を延びるボルト穴24が形成されており、ボルト穴24に対して図示しない固定ボルトが螺着せしめられることにより、第一の取付金具12が図示しないパワーユニット側の部材に固定的に取り付けられるようになっている。
また、第二の取付金具14は、全体として薄肉大径の略円筒形状とされており、鉄やアルミニウム合金等の剛性材で形成されている。また、第二の取付金具14は、軸方向中間の一部よりも下側が軸方向に略一定の直径で延びる筒状部26とされていると共に、軸方向中間の一部よりも上側が軸方向上方に行くに従って次第に拡径するテーパ部28とされている。更に、テーパ部28の上端には、軸直角方向外方に向かって広がるフランジ部30が一体形成されている。また、第二の取付金具14の軸方向下端部には、径方向内側に向かって延び出す円環状の第一の係止突部32が全周に亘って連続的に一体形成されている。また、第二の取付金具14には、例えば、図示しないブラケットが外挿固定される。そして、該ブラケットが図示しない車両ボデー側の部材に固定的に取り付けられることにより、第二の取付金具14が車両ボデーに対して固定的に取り付けられるようになっている。
このような第一の取付金具12と第二の取付金具14は、相互に同一中心軸上に配設されると共に、第一の取付金具12が第二の取付金具14の上側開口部に対して軸方向上方に離隔して配設されている。そして、それら第一の取付金具12と第二の取付金具14の間には、本体ゴム弾性体16が介装されている。本体ゴム弾性体16は、全体として略円錐台形状を呈する厚肉のゴム弾性体であって、その下端中央部分には、軸方向下方に向かって開口する円形凹所34が形成されている。
そして、本体ゴム弾性体16の軸方向上側端部に対して第一の取付金具12の固着部18が埋め込まれるように加硫接着されると共に、ストッパ部20の径方向中央部分が本体ゴム弾性体16の上端面に軸方向上方から重ね合わされて加硫接着されることにより、第一の取付金具12が本体ゴム弾性体16の軸直角方向中央部分に加硫接着されている。一方、本体ゴム弾性体16の軸方向下側端部の外周面に対して第二の取付金具14のテーパ部28が重ね合わされて加硫接着されることにより、第二の取付金具14が本体ゴム弾性体16の軸直角方向外周面に加硫接着されている。このように、本実施形態では、本体ゴム弾性体16が第一の取付金具12と第二の取付金具14を一体的に備えた一体加硫成形品36として形成されている。
また、本体ゴム弾性体16の軸方向上端部には、ストッパゴム38が一体形成されている。ストッパゴム38は、第一の取付金具12のストッパ部20の外周部分を略全面に亘って覆うように形成されており、ストッパ部20の上面から軸方向上方に向かって所定の高さで突出せしめられている。
また、本体ゴム弾性体16の軸方向下端部には、シールゴム層40が一体形成されている。このシールゴム層40は、略円筒形状を呈する薄肉のゴム層であって、円形凹所34の外周壁部から軸方向下方に向かって延び出すように形成されて、第二の取付金具14の筒状部26の内周面を略全面に亘って覆うように加硫接着されている。これにより、第二の取付金具14は、テーパ部28および筒状部26の内周面が、本体ゴム弾性体16とシールゴム層40によって全面に亘って覆われている。なお、シールゴム層40は、本体ゴム弾性体16の下端外周縁部に比して薄肉とされており、本体ゴム弾性体16とシールゴム層40の境界部分において段差が形成されている。
また、第二の取付金具14の軸方向下側の開口部分には、仕切部材42が組み付けられて、第二の取付金具14で支持されている。仕切部材42は、硬質の合成樹脂材等の剛性材で形成されており、全体として略円形ブロック形状を呈している。また、本実施形態における仕切部材42は、仕切部材本体44の上端面に、薄肉円板形状の蓋部材46が重ね合わされて構成されている。なお、仕切部材42は、磁化されない材料で形成されていることが望ましい。
仕切部材本体44は、略円形ブロック形状を呈しており、本実施形態では、硬質の合成樹脂材で形成されている。また、仕切部材本体44には、外周面に開口して周方向に連続して延びる第一,第二の係止凹溝48,50が形成されている。なお、第一の係止凹溝48は第二の係止凹溝50に対して軸方向上方に所定距離を隔てて形成されている。
さらに、仕切部材本体44の軸方向下端部分には、径方向中央部分に形成されて軸方向下方に向かって開口する中央凹所52が形成されている。
更にまた、仕切部材本体44の上端部分の外周縁部には、周方向で所定の長さに亘って形成された切欠部54が形成されている。また、中央凹所52の外周側に位置する仕切部材本体44の下端部には、外周面に開口して周方向で所定の長さに亘って連続的に延びる下側周溝56が形成されている。なお、本実施形態では、切欠部54が仕切部材本体44における第一の係止凹溝48よりも軸方向上側に位置する部分に形成されていると共に、下側周溝56が仕切部材本体44における第二の係止凹溝50よりも軸方向下側に位置する部分に形成されている。
また、切欠部54の周方向一方の側の端部と、下側周溝56の周方向他方の側の端部は、周方向で相互に位置合わせされており、軸方向の投影において重なるように位置せしめられている。更に、相互に位置合わせされた切欠部54の周方向一方の端部と下側周溝56の周方向他方の端部の軸方向間には、軸方向で直線的に延びる図示しない通孔が形成されている。この通孔は、その一方の端部が切欠部54の周方向端部の下面に開口せしめられていると共に、他方の端部が下側周溝56の上面に開口せしめられている。
また、仕切部材本体44の径方向中央部分には、軸方向に延びる貫通孔60が形成されている。この貫通孔60は、仕切部材本体44の中心軸上を延びるように直線的に形成されて、仕切部材本体44の軸方向両端面にそれぞれ開口するように貫通形成されている。なお、図1からも明らかなように、本実施形態における貫通孔60は、軸方向一方の開口部が仕切部材本体44の上端面に開口形成されていると共に、他方の開口部が中央凹所52の上底壁面に開口形成されている。
このような仕切部材本体44には、軸方向上方から蓋部材46が重ね合わされる。蓋部材46は、薄肉の円板形状を呈しており、例えば、硬質の合成樹脂材等によって形成されている。また、蓋部材46の径方向中央部分には、板厚方向に貫通する連通孔62が形成されている。更に、本実施形態では、蓋部材46の外周部分が中央部分に比して厚肉となっており、蓋部材46の下面が段付き形状とされている。なお、本実施形態においては、蓋部材46が仕切部材本体44と同様に非磁性の材料によって形成されている。
そして、仕切部材本体44の上面に蓋部材46が重ね合わされて組み付けられることにより、本実施形態における仕切部材42が構成されている。特に本実施形態では、仕切部材本体44の径方向中央部分が外周部分よりも軸方向上方(図1中、上)に位置せしめられた凸形状を呈していると共に、蓋部材46の径方向中央部分が下方に向かって開口する凹所状とされており、仕切部材本体44の径方向中央部分の上端における凸部が、蓋部材46の径方向中央部分の下端における凹部に嵌め込まれることにより、仕切部材本体44と蓋部材46が軸直角方向で相互に位置決めされている。
また、仕切部材本体44の上面に蓋部材46が重ね合わされることにより、切欠部54の軸方向上方への開口部が蓋部材46によって覆われて、切欠部54を利用して仕切部材42の外周面に開口して周方向に所定の長さで延びる上側周溝64が形成されている。
また、仕切部材本体44と蓋部材46が組み合わされることにより、仕切部材本体44の径方向中央部分に形成された貫通孔60と、蓋部材46の径方向中央部分に形成された連通孔62が、相互に位置合わせされて、仕切部材42を軸方向で貫通する中央通路66が形成されている。
そして、第二の取付金具14の筒状部26に仕切部材42の上端部分が内挿された状態で、第二の取付金具14に八方絞り等の縮径加工が施される。これにより、第二の取付金具14の筒状部26がシールゴム層40を介して仕切部材42の軸方向上端部分の外周面に密着せしめられると共に、第二の取付金具14の下端部に一体形成された第一の係止突部32が仕切部材42の第一の係止凹溝48に嵌め付けられて、第二の取付金具14の軸方向下側の開口部分に仕切部材42が嵌着固定されるようになっている。また、第二の取付金具14に縮径加工を施すことにより、本体ゴム弾性体16に作用する引張応力を低減せしめて、本体ゴム弾性体16の耐久性向上を図ることが出来る。なお、本体ゴム弾性体16とシールゴム層40の境界部分に形成される段差が、仕切部材42の外周部分の上端面に重ね合わされて密着されている。
また、仕切部材42の軸方向上端部分の外周面に第二の取付金具14の筒状部26の内周面がシールゴム層40を介して密着せしめられることにより、仕切部材42の外周面に形成された上側周溝64の開口部がシールゴム層40を介して第二の取付金具14の筒状部26で覆蓋されている。これにより、周方向に所定の長さで延びるトンネル状の上側通路68が形成されている。
また、仕切部材42の軸方向下方には、可撓性膜としてのダイヤフラム70が配設されている。ダイヤフラム70は、略円形ドーム形状を呈する薄肉のゴム膜であって、容易に変形可能とされている。また、ダイヤフラム70の外周縁部には、軸方向上方に向かって延び出す略円筒形状の筒状固着部72が一体形成されている。更に、筒状固着部72の外周面には、固定金具74が加硫接着されている。固定金具74は、薄肉大径の略円筒形状を有しており、その内周面が筒状固着部72で覆われている。また、固定金具74の上端部には、円環状の第二の係止突部76が一体的に形成されており、全周に亘って軸直角方向内方に突出せしめられている。以上からも明らかなように、本実施形態におけるダイヤフラム70は、固定金具74を一体的に備えた一体加硫成形品として形成されている。
そして、固定金具74が仕切部材42の下端部分に外挿されると共に、固定金具74に八方絞り等の縮径加工が施される。これにより、固定金具74の内周面が筒状固着部72を介して仕切部材42の外周面に密着せしめられると共に、固定金具74の第二の係止突部76が仕切部材42に形成された第二の係止凹溝50に嵌め付けられて、仕切部材42にダイヤフラム70が組み付けられる。なお、仕切部材42において、第一の係止凹溝48と第二の係止凹溝50の軸方向間に位置する部分は、第二の取付金具14と固定金具74の軸方向間において外部に露出せしめられている。
なお、本実施形態では、第二の取付金具14の縮径加工と、固定金具74の縮径加工が同時に行われる。即ち、本体ゴム弾性体16の一体加硫成形品36と、仕切部材42と、ダイヤフラム70の一体加硫成形品がジグにセットされる等して相互に位置合わせされると共に、本体ゴム弾性体16の一体加硫成形品36における第二の取付金具14と、ダイヤフラム70の一体加硫成形品における固定金具74に同時に絞り加工が施されて、仕切部材42に対して、本体ゴム弾性体16の一体加硫成形品36とダイヤフラム70の一体加硫成形品が嵌着固定される。
このように本体ゴム弾性体16の一体加硫成形品36に対して仕切部材42とダイヤフラム70が組み付けられることにより、本体ゴム弾性体16と仕切部材42の軸方向間には、壁部の一部が本体ゴム弾性体16で構成されて非圧縮性流体が封入された受圧室78が形成されている一方、仕切部材42とダイヤフラム70の軸方向間には、壁部の一部がダイヤフラム70で構成されて非圧縮性流体が封入された平衡室80が形成されている。本実施形態においては、本体ゴム弾性体16に設けられた円形凹所34の開口部を仕切部材42で覆うことによって受圧室78が形成されていると共に、仕切部材42に設けられた中央凹所52の開口部をダイヤフラム70で覆うことによって平衡室80が形成されている。
なお、これら受圧室78と平衡室80への非圧縮性流体の封入は、本体ゴム弾性体16の一体加硫成形品36と仕切部材42の組付けおよび仕切部材42とダイヤフラム70の組付けを、非圧縮性流体中で行うこと等により有利に実現される。また、受圧室78および平衡室80に封入される非圧縮性流体は、特に限定されるものではないが、水やアルキレングリコール,ポリアルキレングリコール,シリコーン油、或いは、それらを混合したもの等が好適に採用される。更に、封入流体は、後述する流体の流動作用に基づく防振効果を有利に得るために、粘度が0.1Pa・s以下の低粘性流体を採用することが望ましい。
また、固定金具74の内周面が筒状固着部72を介して仕切部材42の下端外周面に密着せしめられることにより、下側周溝56の外周側開口部が固定金具74によって流体密に覆蓋される。これにより、仕切部材42の下端部分を周方向に所定の長さで延びる下側通路82が形成されている。また、上側通路68と下側通路82は、周方向一方の端部が図示しない通孔を通じて相互に連通されている。
また、上側通路68が蓋部材46の外周縁部に設けられた透孔84を通じて受圧室78に連通されていると共に、下側通路82が仕切部材本体44の下端部における中央凹所52の側壁を構成する部分に設けられた透孔86を通じて平衡室80に連通されている。これにより、上側通路68と下側通路82とそれらを相互に連通する図示しない通孔を利用して、受圧室78と平衡室80を相互に連通する第一のオリフィス通路88が形成されている。特に本実施形態では、第一のオリフィス通路88の通路長と通路断面積の比等を調節することによって、第一のオリフィス通路88を通じて流動せしめられる流体の共振周波数が、エンジンシェイク等に相当する十数Hz程度の低周波数域にチューニングされており、低周波大振幅振動の入力に際して流体の流動作用に基づく高減衰効果が発揮されるようにチューニングされている。
また、中央通路66の軸方向一方の端部が受圧室78に開口されていると共に、他方の端部が平衡室80に開口されており、中央通路66を利用して、受圧室78と平衡室80を相互に連通する第二のオリフィス通路90が形成されている。特に本実施形態では、第二のオリフィス通路90の通路長と通路断面積の比などを調節することにより、第二のオリフィス通路90を通じて流動せしめられる流体の共振周波数が、アイドリング振動等に相当する20〜40Hz程度の中乃至高周波数域にチューニングされており、中乃至高周波小振幅振動の入力に際して流体の流動作用に基づく低動ばね効果が発揮されるようにチューニングされている。このことからも明らかなように、第二のオリフィス通路90は、第一のオリフィス通路88よりも高周波数域にチューニングされている。
ここにおいて、仕切部材42には、弁体としての板ばね92が固定的に組み付けられている。板ばね92は、薄肉の略矩形板形状を呈しており、径方向一方向において長手状とされている。また、板ばね92は、例えば、鉄やケイ素鋼等の強磁性体を材料として形成されている。更に、板ばね92は、その長手方向一方の端部に板厚方向で貫通する嵌着孔94が形成されている。本実施形態では、板ばね92が、嵌着孔94よりも長手方向中央側において、所定の角度で板厚方向に曲げられている。
また、仕切部材本体44には、軸方向下方に向かって突出する係止突起96が一体形成されている。係止突起96は、軸方向下方に向かって突出する軸部98と、軸部98の突出先端部分において軸直角方向外方に向かって広がる係止部100を備えた略傘形状を呈している。
そして、板ばね92は、外周縁部に形成された嵌着孔94が、中央凹所52の底面において仕切部材42から突出する係止突起96に嵌め付けられることにより、仕切部材42によって片持状に支持されている。即ち、係止突起96の軸部98が板ばね92の嵌着孔94に挿通せしめられると共に、板ばね92の一部(嵌着孔94を取り囲む部分)が係止部100と中央凹所52の底面の間で挟圧保持されることにより、板ばね92の長手方向一方の端部が仕切部材42に固定されて、板ばね92が仕切部材42によって片持状に支持されている。
そして、このような板ばね92の組付け状態において、板ばね92は、その長手方向で嵌着孔94から離隔するに従って、換言すれば、自由端側に行くに従って、次第に仕切部材42から軸方向で離隔するように傾斜せしめられている。これにより、板ばね92は、外力が作用しない初期状態で、仕切部材42の下面に開口する第二のオリフィス通路90の平衡室80側の開口部に対して軸方向下方に離隔せしめられており、第二のオリフィス通路90が連通状態とされている。
さらに、仕切部材本体44には、コイル102が埋設されている。コイル102は、仕切部材本体44が射出成形等の手段で形成される際に、金型に予めセットされて、仕切部材本体44の内部に埋め込まれている。また、本実施形態では、コイル102が全周に亘って第二のオリフィス通路90を取り囲むように設けられており、第二のオリフィス通路90と同軸的に配設されて軸方向に延びる筒状を為している。
また、コイル102に接続されるリード線104が、仕切部材本体44の内部を延びるように配設されていると共に、第二の取付金具14と固定金具74の軸方向間において外部に露出される仕切部材本体44の外周面から外部に取り出されている。更に、リード線104は、一方の端部がコイル102に接続されていると共に、他方の端部が電源装置106に接続されている。これにより、電源装置106からリード線104を通じてコイル102に通電可能となっている。
そして、コイル102に対して電源装置106から通電されると、発生する磁力によって、磁性材料で形成された板ばね92が仕切部材42側に吸引される。そして、板ばね92が仕切部材42の下面に吸着されて密接せしめられる。これにより、コイル102への通電時には、第二のオリフィス通路90の平衡室80側の開口部が板ばね92によって閉塞せしめられて、第二のオリフィス通路90が遮断状態とされる。このことからも明らかなように、板ばね92とコイル102を含んで本実施形態における弁手段が構成されており、弁体としての板ばね92自体の弾性に基づいて弁体が開作動せしめられると共に、コイル102への通電によって板ばね92に及ぼされる吸引力に基づいて弁体が閉作動せしめられるようになっている。
このような本実施形態に従う構造とされた自動車用エンジンマウント10において、第一の取付金具12と第二の取付金具14の間に振動が入力されると、受圧室78に生ぜしめられる圧力変動に基づいてオリフィス通路88,90を通じて流体が流動せしめられ、流体の流動作用に基づく防振効果が発揮されるようになっている。
すなわち、入力振動がエンジンシェイク等の低周波大振幅振動の場合には、受圧室78と平衡室80の相対的な圧力差に基づいて第一のオリフィス通路88を通じて両室78,80間で流体が流動せしめられて、流体の共振作用等の流動作用に基づく高減衰効果が発揮されて、エンジンシェイクに対する優れた防振効果が得られるようになっている。
ここにおいて、低周波大振幅振動の入力時には、電源装置106によって外部からコイル102に通電されて、コイル102が磁場を形成することにより、図2に示されているように、強磁性材で形成された板ばね92が磁力の作用によって仕切部材42の底面に向かって吸引されるようになっている。そして、図2に示されているように、板ばね92が磁力によって弾性変形せしめられて仕切部材42の底面に密着せしめられることにより、第二のオリフィス通路90の平衡室80側の開口が板ばね92によって閉塞せしめられる。これにより、受圧室78に生ぜしめられる内圧変動が第二のオリフィス通路90を通じての流体流動によって吸収されるのを防いで、第一のオリフィス通路88を通じての流体流動量を有利に確保することが出来る。それ故、第一のオリフィス通路88を通じての流体流動によって発揮される防振効果を有利に得ることが出来る。
一方、入力振動がアイドリング振動等の中乃至高周波小振幅振動の場合には、入力振動の周波数よりも低周波数域にチューニングされた第一のオリフィス通路88は、反共振的な作用によって実質的に閉塞状態とされる。更に、電源装置106によるコイル102への通電を停止することにより、板ばね92自体の弾性力によって第二のオリフィス通路90が連通状態とされる。これにより、第二のオリフィス通路90を通じて受圧室78と平衡室80の間で流動せしめられる流体の共振作用等の流動作用に基づく低動ばね効果が発揮されて、アイドリング振動に対する優れた防振効果が得られるようになっている。
このように、本実施形態に係るエンジンマウントでは、板ばね92自体の弾性とコイル102への通電によって生じる磁力を利用して、第二のオリフィス通路90の連通と遮断を適宜に切り換えることにより、エンジンシェイクに相当する低周波数域の振動に対する防振効果と、アイドリング振動に相当する中乃至高周波数域の振動に対する防振効果を、何れも有効に発揮させることが出来る。
特に本実施形態では、板ばね92自体の弾性を利用して、第二のオリフィス通路90の連通状態を実現できるようになっている。それ故、中乃至高周波数域の振動入力時には、コイル102への通電を要することなく、弁体としての板ばね92を開作動せしめることが出来る。
また、板ばね92によって構成された弁体の開閉作動を、コイル102への通電によって生じる磁力を利用して実現する、電磁切換型の流体封入式エンジンマウント10とすることで、空気圧等を利用した切換型のエンジンマウントに比して軸方向でのコンパクト化を有利に図ることが出来る。更に、コイル102を仕切部材42の内部に埋設することにより、弁手段をエンジンマウント10に内蔵せしめることが出来て、防振特性を適宜に切り換えることが出来る切換型のエンジンマウント10を、よりコンパクトに実現することが出来る。
しかも、本実施形態では、仕切部材本体44が成形品とされており、仕切部材本体44の成形時にコイル102を埋設することで、コイル102が非圧縮性流体の封入された領域から完全に隔離されるようになっている。これにより、コイル102への通電時に漏電等の問題を生じることなく、安定した切換作動を実現して、目的とする防振効果を有効に得ることが出来る。
さらに、本実施形態では、リード線104が仕切部材42の内部を延びるように埋設されていると共に、仕切部材42の軸方向中間部分の外周面が外部に露出せしめられており、仕切部材42内部を延びるリード線104が仕切部材42の外周面から直接外部に取り出されるようになっている。それ故、リード線104が受圧室78や平衡室80に封入された非圧縮性流体に接触せしめられるのを回避して、通電時におけるリード線104からの漏電が有利に防がれるようになっている。
また、弁手段を板ばね92とコイル102を利用した簡易且つ安価な構造で実現することにより、弁手段に永久磁石等を利用する場合に比して、電磁切換型のエンジンマウント10を安価に提供することが出来る。
次に、図3には、本発明に従う構造とされた流体封入式防振装置の第二の実施形態としての自動車用エンジンマウント108が示されている。なお、以下の説明において、前記第一の実施形態と実質的に同一の部材乃至は部位については、図中に同一の符号を付すことにより、説明を省略する。
すなわち、本実施形態に係るエンジンマウント108においては、第二のオリフィス通路90が仕切部材42の径方向中央を外周側に外れた位置に形成されていると共に、仕切部材本体44の径方向略中央部分には、コイル部材110が埋設状態で組み付けられている。
コイル部材110は、磁心部材112と磁心部材112に巻き付けられたコイル102を有している。磁心部材112は、鉄やケイ素鋼等の磁性材料で形成されており、略一定の円形断面で延びるロッド状とされている。また、磁心部材112には、軸方向全長に亘ってコイル102が巻き付けられている。このことから明らかなように、本実施形態では、仕切部材42に組み込まれるコイル102が磁心部材112を磁心とする有心コイルとされている。
このようなコイル部材110は、前記第一の実施形態におけるコイル102と同様に、仕切部材本体44の型成形時に金型に予めセットされて、仕切部材本体44の内部に埋め込まれた状態で配設されている。なお、本実施形態においては、コイル102の中心孔に磁心部材112が配設されており、コイル102の中心軸が第二のオリフィス通路90の中心軸とは径方向でずれて位置せしめられている。
また、図3に示されているように、本実施形態においては、コイル部材110が板ばね92の長手方向中間部分と軸方向で対向するように設けられていると共に、板ばね92の長手方向で嵌着孔94と反対側の先端部分が第二のオリフィス通路90の平衡室80側の開口部に対して軸方向で離隔配置されている。
このような本実施形態に従う構造とされたエンジンマウント108においても、前記第一の実施形態と同様に、低周波数域の振動入力時には、コイル102への通電によって板ばね92を変形せしめて、第二のオリフィス通路90を板ばね92によって閉塞せしめる。これにより、第一のオリフィス通路88を通じて受圧室78と平衡室80の間での流体流動量を有利に確保して、第一のオリフィス通路88を通じて流動する流体の流動作用に基づく防振効果が有効に発揮される。
一方、中乃至高周波数域の振動入力時には、コイル102に対する外部からの給電が停止されて、板ばね92の弾性によって第二のオリフィス通路90の平衡室80側の開口部が連通状態となる。これにより、中乃至高周波数域にチューニングされた第二のオリフィス通路90を通じて流動せしめられる流体の流動作用に基づく防振効果が有効に発揮される。
また、コイル102が磁心部材112に巻きつけられたコイル部材110として仕切部材本体44の内部に配設されることから、空心コイルに比して、仕切部材本体44の樹脂成形圧がコイル102に及ぼされた場合にも、コイル102の変形を防いで、目的とする状態で組み付けることが出来る。
以上、本発明の幾つかの実施形態について説明してきたが、これはあくまでも例示であって、本発明は、かかる実施形態における具体的な記載によって、何等、限定的に解釈されるものではない。
例えば、仕切部材42におけるコイル102の配設位置は、特に限定されるものではなく、非圧縮性流体の封入領域に対してコイル102が隔離されて、封入流体のコイル102に対する接触が防がれていると共に、コイル102への通電によって生じる磁力の作用によって板ばね92を弾性変形せしめて、第二のオリフィス通路90を閉塞せしめることが可能であれば良い。
また、前記第一,第二の実施形態では、仕切部材本体44をモールド成形する際に、予めコイル102をキャビティにセットして仕切部材本体44をコイル102を備えた一体成形品として形成することで、コイル102を仕切部材42の内部に埋設している。しかし、コイルは、必ずしも仕切部材の成形時に仕切部材の内部に埋設される必要はない。
具体的には、例えば、図4に示されているように、仕切部材114が軸方向上下で重ね合わされる仕切部材本体116と蓋部材118で構成されており、仕切部材本体116の上端面に凹所120を形成して、凹所120にコイル102を収容配置する。更に、仕切部材本体116の上面に蓋部材118を重ね合わせることにより、凹所120の開口を蓋部材118で密閉する。これにより、仕切部材114の成形後にコイル102が仕切部材114に対して後付けで組み付けられるようになっていても良い。
なお、このように後組付けでコイル102を仕切部材114内部に埋設する場合には、コイル102を収容配置する凹所120の開口部が蓋部材118によって密閉されて、コイル102の収容領域に封入流体が侵入しないようにシールされている必要がある。例えば、図4においては、蓋部材118の下面を覆うようにゴム層122が形成されており、仕切部材本体116と蓋部材118がゴム層122を介して重ね合わされて密着せしめられるようになっている。
また、前記第一,第二の実施形態では、仕切部材42が仕切部材本体44と蓋部材46が軸方向で重ね合わされて形成された分割構造となっているが、仕切部材は、単一の部材で形成されていても良い。
また、第一,第二のオリフィス通路88,90の具体的な構造は、前記第一,第二の実施形態に示された構造によって限定的に解釈されるものではない。例えば、前記第一,第二の実施形態において、第二のオリフィス通路90は、仕切部材42を軸方向で直線的に貫通するように形成されているが、必ずしも直線的に延びている必要はない。
また、前記第一,第二の実施形態では、コイル102への通電時に、板ばね92が第二のオリフィス通路90の開口部に対して直接的に当接せしめられることにより、第二のオリフィス通路90が遮断されるようになっている。しかしながら、板ばね92は、必ずしも第二のオリフィス通路90の平衡室80側の開口部を直接的に閉塞せしめるようになっていなくても良い。
具体的には、例えば、図5に示されているように、板ばね92の仕切部材42に重ね合わされる側の面に、薄肉板状のゴム弾性体で形成されたシールゴムとしての弁ゴム124を固着せしめて、コイル102への通電時に、板ばね92が弁ゴム124を介して第二のオリフィス通路90の開口部に間接的に重ね合わされて、第二のオリフィス通路90の開口部を閉塞せしめるようにしても良い。これによれば、ゴム弾性体で形成された弁ゴム124を介して板ばね92を第二のオリフィス通路90の開口部に密着せしめることにより、低周波数域の振動入力時において、第二のオリフィス通路90をより確実に閉塞せしめて、第一のオリフィス通路88を通じて流動せしめられる流体の共振作用等の流動作用に基づく防振効果を有効に得ることが出来る。
なお、弁ゴム124を設ける場合には、弁ゴム124が板ばね92の一方の面を全面に亘って覆うように形成されていても良いし、第二のオリフィス通路90の開口部への当接部分にのみ設けられていても良い。また、弁ゴム124は、必ずしも板ばね92の一方の面のみに設けられていなくても良く、例えば、板ばね92の表面全体を覆うように形成されていても良い。
また、前記実施形態では、弁体としての板ばね92が、仕切部材42を挟んだ平衡室80側に配設されており、板ばね92の変形によって、第二のオリフィス通路90の平衡室80側の開口部が実質的に開閉されるようになっている。しかし、弁体は必ずしも仕切部材よりも平衡室側に配設されている必要はなく、例えば、弁体を仕切部材42の受圧室78側端面に固定し、自由端側に向かって次第に仕切部材42から軸方向上方に離隔するように傾斜せしめることにより、初期状態で第二のオリフィス通路90の受圧室78側の開口部から離隔せしめると共に、コイル102への通電によって弁体を仕切部材42側に吸引可能とすることで第二のオリフィス通路90の受圧室78側の開口部を実質的に開閉せしめ得るようになっていても良い。
これによれば、低周波大振幅振動の入力時において、受圧室78に正圧の内圧変動が生じた場合には、受圧室78と平衡室80の圧力差に基づいて弁体が仕切部材42側に押圧されることから、第二のオリフィス通路90を有利に遮断状態とすることが出来る。なお、中乃至高周波小振幅振動の入力時には、振幅が小さいことから弁体の変形量が比較的に小さく、第二のオリフィス通路90の連通状態が安定して維持される。
また、受圧室78側に弁体を設けた構造においては、衝撃的な大荷重の入力によって受圧室78内に負圧が生ぜしめられた場合において、受圧室78内の負圧による吸引力に基づいて弁体が開作動せしめられるようになっていても良い。これによれば、受圧室78に過大な負圧が及ぼされた場合に、第二のオリフィス通路90が連通状態とされて第二のオリフィス通路90を通じての流体流動によって受圧室78と平衡室80の相対的な圧力差が速やかに解消される。それ故、負圧に起因する溶存気体の分離による気泡の生成を防いで、該気泡の崩壊に際して発生する微小噴流の水撃圧に起因すると考えられる異音や振動を有利に防ぐことが出来る。
また、前記第一,第二の実施形態では、本発明を自動車用のエンジンマウントに適用した例を示したが、本発明は、その他、自動車用ボデーマウント等や、自動車以外の各種防振装置に適用可能である。
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて種々なる変更,修正,改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもない。
本発明の第一の実施形態としての自動車用エンジンマウントを示す縦断面図。 図1に示されたエンジンマウントにおいて第二のオリフィス通路が遮断された状態を示す縦断面図。 本発明の第二の実施形態としての自動車用エンジンマウントを示す縦断面図。 本発明の別の一実施形態としての自動車用エンジンマウントを示す縦断面図。 本発明のまた別の一実施形態としての自動車用エンジンマウントを示す縦断面図。
符号の説明
10:自動車用エンジンマウント,12:第一の取付金具,14:第二の取付金具,16:本体ゴム弾性体,42:仕切部材,70:ダイヤフラム,78:受圧室,80:平衡室,88:第一のオリフィス通路,90:第二のオリフィス通路,92:板ばね,102:コイル,104:リード線,106:電源装置,124:弁ゴム

Claims (4)

  1. 防振連結される一方の部材に取り付けられる第一の取付部材と、防振連結される他方の部材に取り付けられる第二の取付部材とを本体ゴム弾性体で連結すると共に、該第二の取付部材で支持された仕切部材を挟んだ両側に、壁部の一部が該本体ゴム弾性体で構成された受圧室と、壁部の一部が可撓性膜で構成された平衡室を形成し、該受圧室と該平衡室を相互に連通せしめる、第一のオリフィス通路と該第一のオリフィス通路よりも高周波数域にチューニングされた第二のオリフィス通路をそれぞれ形成すると共に、外部からの通電によって作動せしめられる弁手段を設けて、該弁手段によって該第二のオリフィス通路を連通状態と遮断状態に切換可能とした流体封入式防振装置において、
    強磁性材で形成された板ばねからなる弁体を用いて、該弁体の一部を前記仕切部材に固定せしめると共に、該弁体を初期状態で前記第二のオリフィス通路の開口部から外方に離隔位置せしめることにより該第二のオリフィス通路を連通状態に保持する一方、該仕切部材の内部にコイルを組み込んで該弁体と該コイルを含んで前記弁手段を構成して、該コイルへの通電によって該弁体を吸引変形せしめて該第二のオリフィス通路が該弁体で遮断されるようにしたことを特徴とする流体封入式防振装置。
  2. 前記仕切部材を成形品として、該仕切部材の成形時に前記コイルを該仕切部材に埋設した請求項1に記載の流体封入式防振装置。
  3. 前記弁体と前記仕切部材の間にシールゴムを介在させて、前記コイルへの通電時に該弁体が該シールゴムを介して前記第二のオリフィス通路の開口部に密着して該第二のオリフィス通路を遮断するようにした請求項1又は2に記載の流体封入式防振装置。
  4. 前記仕切部材の一部を外部に露出させて、前記コイルを外部に設けられた電源装置に接続するリード線を外部に露出された該仕切部材の一部から外部に取り出した請求項1乃至3の何れか一項に記載の流体封入式防振装置。
JP2006349929A 2006-12-26 2006-12-26 流体封入式防振装置 Pending JP2008157411A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006349929A JP2008157411A (ja) 2006-12-26 2006-12-26 流体封入式防振装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006349929A JP2008157411A (ja) 2006-12-26 2006-12-26 流体封入式防振装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008157411A true JP2008157411A (ja) 2008-07-10

Family

ID=39658536

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006349929A Pending JP2008157411A (ja) 2006-12-26 2006-12-26 流体封入式防振装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008157411A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103363013A (zh) * 2012-04-05 2013-10-23 东海橡塑工业株式会社 流体封入式隔振装置
KR20170058204A (ko) * 2015-11-18 2017-05-26 현대자동차주식회사 엔진마운트
CN107336595A (zh) * 2016-04-29 2017-11-10 现代自动车株式会社 用于车辆的发动机支承座

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103363013A (zh) * 2012-04-05 2013-10-23 东海橡塑工业株式会社 流体封入式隔振装置
JP2013217391A (ja) * 2012-04-05 2013-10-24 Tokai Rubber Ind Ltd 流体封入式防振装置
KR20170058204A (ko) * 2015-11-18 2017-05-26 현대자동차주식회사 엔진마운트
KR102169368B1 (ko) 2015-11-18 2020-10-23 현대자동차주식회사 엔진마운트
CN107336595A (zh) * 2016-04-29 2017-11-10 现代自动车株式会社 用于车辆的发动机支承座
US10336175B2 (en) 2016-04-29 2019-07-02 Hyundai Motor Company Engine mount for vehicle
CN107336595B (zh) * 2016-04-29 2021-05-18 现代自动车株式会社 用于车辆的发动机支承座

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4120828B2 (ja) 流体封入式能動型防振装置
JP4265613B2 (ja) 流体封入式防振装置
JP2008175342A (ja) 流体封入式エンジンマウント
CN102725558A (zh) 液封式防振装置
WO2010032344A1 (ja) 液封入式防振装置
JP2012072900A (ja) 流体封入式防振装置
JP5641525B2 (ja) 流体封入式能動型防振装置
JP5977141B2 (ja) 流体封入式防振装置
JP2009150451A (ja) 流体封入式防振装置
JP2008202779A (ja) 流体封入式エンジンマウント
JP4158110B2 (ja) 空気圧切換型の流体封入式エンジンマウント
JP5925545B2 (ja) 液封入式防振装置
WO2016084559A1 (ja) 防振用電磁式アクチュエータと、それを用いた能動型流体封入式防振装置および能動型制振装置
JPH1089402A (ja) 流体封入式マウント装置
JP2008157411A (ja) 流体封入式防振装置
JP5038198B2 (ja) 流体封入式防振装置
JP2008163974A (ja) 流体封入式防振装置
JP3778013B2 (ja) 流体封入式防振装置
JP4158108B2 (ja) 空気圧切換型の流体封入式エンジンマウント
JP4158111B2 (ja) 空気圧切換型の流体封入式エンジンマウント
JP2009052590A (ja) 流体封入式エンジンマウント
JP2008180370A (ja) 流体封入式エンジンマウント
JP4018366B2 (ja) 流体封入式マウント
JP4792417B2 (ja) 流体封入式防振装置
JP5002176B2 (ja) 電磁式能動型マウント