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JP2008153119A - 電池検査システム、及び電池検査方法 - Google Patents

電池検査システム、及び電池検査方法 Download PDF

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JP2008153119A JP2006341422A JP2006341422A JP2008153119A JP 2008153119 A JP2008153119 A JP 2008153119A JP 2006341422 A JP2006341422 A JP 2006341422A JP 2006341422 A JP2006341422 A JP 2006341422A JP 2008153119 A JP2008153119 A JP 2008153119A
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Masahito Sugiura
雅人 杉浦
Shuji Naito
修治 内藤
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Nippon Steel Texeng Co Ltd
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Nippon Steel Corp
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Abstract

【課題】電池の表面にある電解液がどの程度の厚さを有しているのかを判別できるようにする。
【解決手段】面状光源1から電池10の検査対象面10aに対して照射された遠赤外線の反射光を受光する撮像装置3が、7[μm]以上12[μm]以下の帯域の波長を有する光のみを、選択的に取得するようにした。これにより、電池10の検査対象面10aにある電解液の厚さに応じた量(強度)の光を撮像装置3で受光することができ、撮像装置3で撮像された画像信号に、電解液の厚さに関する情報を含めることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、電池検査システム、及び電池検査方法に関し、特に、電池の内部にある電解液の漏洩の有無を検査するために用いて好適なものである。
従来から、電解液を内部に含む電池は、その電解液が表面に漏洩していないかどうかが検査され、電解液が表面に漏洩していないことが確認されてから出荷される。このような電池の内部にある電解液の漏洩の有無を検査するための技術として、特許文献1に記載の技術がある。
特許文献1に記載の技術では、まず、電池からの反射光のうち、電解液によく吸収される、波数(1.820[cm-1]〜1.650[cm-1])すなわち波長(5.49[μm]〜6.06[μm])の赤外光を受光して測定画像を生成すると共に、電解液にあまり吸収されない波長の赤外光を受光して比較画像を作成する。そして、それら測定画像と比較画像とを比較して、電池の内部から電解液が漏洩しているか否かを判定する。
特許第3789696号公報
ところで、電解液を電池に充填する際に(電荷液充填工程で)、電池の表面に電解液が僅かに付着してしまうことがある。このような電解液の厚さは一般に薄く、必ずしも不具合であるとは言えないので、内部から漏洩して電池の表面に厚く付着している電解液と区別する必要がある。
しかしながら、前述した従来の技術では、電解液によく吸収される波長の赤外光を受光して、測定画像を生成しているので、電池の表面に付着している電解液の厚さが浅い場合でも深い場合でも、その電解液を同じように明瞭に捉えてしまう。従って、電池の表面に付着している電解液がどの程度の厚さを有しているのかを判別することが困難であるという問題点があった。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、電池の表面にある電解液がどの程度の厚さを有しているのかを考慮して、電解液の漏洩の有無を判別できるようにすることを目的とする。
本発明の電池検査システムは、電池の検査対象面に対して遠赤外線を照射する面状の光源と、前記面状の光源により前記電池の検査対象面に対して遠赤外線が照射されることにより、前記電池の検査対象面で反射された反射光を受光して取得する取得手段と、前記取得手段により取得された反射光に基づいて、前記電池に異常があるかを判定する判定手段とを有し、前記取得手段は、前記電池の検査対象面に付着した電解液の厚さが0.5[μm]のときの往復透過率が0.8以上となる波長を含む所定の範囲の波長の光を、前記反射光から選択して取得することを特徴とする。
本発明の電池検査方法は、面状の光源から電池の検査対象面に対して遠赤外線を照射する照射ステップと、前記照射ステップにより遠赤外線が照射されることにより、前記電池の検査対象面で反射された反射光を受光して取得する取得ステップと、前記取得ステップにより取得された反射光に基づいて、前記電池に異常があるかを判定する判定ステップとを有し、前記取得ステップは、前記電池の検査対象面に付着した電解液の厚さが0.5[μm]のときの往復透過率が0.8以上となる波長を含む所定の範囲の波長の光を、前記反射光から選択して取得することを特徴とする。
本発明によれば、前記電池の検査対象面に付着した電解液の厚さが1[μm]のときの往復透過率が0.8以上となる波長を含む所定の範囲の波長の光を選択して受光するので、受光した光に基づく画像信号に、電解液の厚さに関する情報を含めることができる。よって、電池の検査対象面に付着した電解液がどの程度の厚さを有しているのかを判別できるようになる。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態を説明する。
図1は、本実施形態の電池検査システムの概略構成の一例を示した図である。
図1において、本実施形態の電池検査システムは、面状光源1と、温度制御装置2と、撮像装置3と、PC(Personal Computer)4と、不良品排出機構5と、加熱装置6とを有している。
まず、本実施形態の電池検査システムにおける電池10の検査の流れの一例について説明する。
検査対象である電池10は、加熱装置6によって加熱された後、例えば不図示のベルトコンベア(belt conveyor)に載せられる。ベルトコンベアに載せられた電池10が、所定の検査領域まで移動すると、電池10の検査対象面10aに対して面状光源1から遠赤外線が照射される。そして、電池10の検査対象面10aで反射した反射光に基づく画像信号を撮像装置3で撮像する。PC4は、撮像装置3で撮像された画像信号に基づいて、電池10が良品であるか否かを判定する。検査が終了した電池10は、良品である場合には、正規の経路に流れ、後工程に渡される。一方、不良品である場合には、不良品排出機構5により正規の経路とは異なる経路に排出される。
次に、本実施形態の電池検査システムの構成について説明する。尚、本実施形態では、検査対象としている電池10が、幅100[mm]、奥行100[mm]、高さ10[mm]の大きさを有する二次電池(リチウムイオン二次電池等)である場合を例に挙げて説明する。また、本実施形態では、電池10の上面(蓋面)を検査対象面10aとした場合を例に挙げて説明する。
加熱装置6は、検査対象である電池10を所定の温度に加熱して、電池10の内部と外部とに圧力差を与えることによって、電池10の内部にある電解液が漏洩している場合に、その電解液の漏洩を促進させるためのものである。
面状光源1は、電池10の検査対象面10aに遠赤外線を照射するためのものである。本実施形態の面状光源1は、例えば、縦200[mm]、横200[mm]の正方形(面状)の照射面から遠赤外線を照射する黒体放射部を有している。この黒体放射部は、例えば、表面が黒化処理された真鍮と、その真鍮の内部に設けられた電熱線とを有している。電熱線は、正方形(面状)の照射面全体に略一様な熱が与えられるように、真鍮の内部に配置されている。
温度制御装置2は、PC4からの遠赤外線照射指示信号に基づいて、面状光源1の温度を制御するためのものである。本実施形態の温度制御装置2は、黒化処理された真鍮の内部に埋め込まれた電熱線に流す電流を制御することにより、面状光源1の温度を制御する。この温度制御装置2の制御によって、面状光源1の照射面の温度が、遠赤外線が照射される温度(例えば50[℃])にまで上昇すると、面状光源1の正方形(面状)の照射面から遠赤外線が照射される。尚、本実施形態では、面状光源1は、その表面温度が50[℃]のときに、3[μm]以上、70[μm]以下の波長を有する遠赤外線を照射するようにしている。
撮像装置3は、面状光源1から電池10の検査対象面10aに遠赤外線が照射されることによって、その電池10の検査対象面10aで反射された反射光を検知し、検知した反射光に基づいて、電池10の検査対象面10aの画像信号を取得するための手段である。すなわち、撮像装置3は、面状光源1から遠赤外線が照射された検査対象面10aの反射光の受光量(反射光量)に基づく画像信号を撮像するためのものである。具体的に撮像装置3は、例えば遠赤外線カメラである。このように、本実施形態では、例えば、撮像装置3を用いて取得部(取得手段)が構成される。
本実施形態の撮像装置3は、検査対象面10aで反射された反射光のうち、7[μm]以上12[μm]以下の帯域の波長を有する光のみを、撮像装置3の撮像レンズで選択的に取得するようにしている。ここで、図2及び図3を参照しながら、このような帯域の波長を有する光のみを選択的に取得する理由について説明する。
図2は、電池10の内部にある電解液における遠赤外線の吸収率と波長との関係を示す吸収曲線の一例を示す図である。
図2に示すように、本実施形態で説明する例では、電池10の内部にある電解液は、波長が5.7[μm]の光を最も良く吸収する。従って、従来技術のように、電解液を良く吸収する5.7[μm]の近傍の波長の光のみを撮像装置3で受光すると、電池10の検査対象面10aに付着している電解液の厚さが浅い場合でも深い場合でも、同じような濃度(輝度)を有する画像信号となってしまう。
ところで、今説明のために、厚さd[μm]の媒質(電解液)中を光が透過するときの往復透過率Tは、以下の(1)式で表されるとする。
T=10-Abs・2d ・・・(1)
ここで、Abs[1/μm]は、吸収係数である。極端に吸収率の高い波長域の光(例えば、5.7[μm]の波長の光)のみを利用した場合においては、リチウムイオン二次電池の電解液の赤外吸収スペクトル分析によると、吸収係数Absは約1.3である。従って、0.5[μm]の膜厚dを有する電解液であっても当該波長の光の往復透過率Tは0.05程度となり、当該波長の光は著しく減衰する(電解液で吸収される)。電解液がわずか1[μm]の厚みであっても、往復透過率Tは0.0025(=(0.05)2)となり、当該光は電解液でほぼ完全に吸収されてしまう。仮に、反射光を撮像装置3で検出して得られた画像を8bitの輝度信号として8bit(256階調)でAD変換してグレースケールの画像信号を生成したときには、電解液の厚みを弁別する能力を撮像装置3やPC4に持たせることが出来ない。
そこで、本実施形態では、撮像装置3は、電解液の漏れではないごく少量の電解液と、漏れに起因することが明らかな量の電解液とを識別できるように、電池10の表面に付着した電解液をある程度透過することが可能な波長の光を撮像装置3で選択的に取得するようにしている。すなわち、電解液の厚みに関して少なくとも50[μm]までグレースケール画像で弁別できるようにするために、例えば、吸収係数Absが0.03以下(電解液の厚さdが0.5[μm]のときの往復透過率Tが約0.933(93.3[%])以上)になる幅の広い波長帯域の光を選択して取得する様にしている。更により具体的に説明すると、本実施形態では、5.7[μm]の波長で最高値を示すピークを有する部分の幅よりも広い帯域であって、そのピークを除く複数のピークが存在している帯域の波長を有する光を、撮像装置3の撮像レンズで選択的に取得するようにしている。そして、本実施形態では、このような帯域の一例として、前述したように7[μm]以上12[μm]以下の帯域を設定している。このように反射光を選択して取得することによって、電解液の厚さに応じたグレースケールの画像信号を検出することができる。
図3は、面状光源1から電池10の検査対象面10aに照射された遠赤外線が、検査対象面10aで反射する様子の一例を示した図である。
前述したように、本実施形態では、撮像装置3は、電池10の検査対象面10aからの反射光のうち、7[μm]以上12[μm]以下の波長を有する光のみを撮像装置3が選択的に取得するようにしている。この7[μm]以上12[μm]以下の帯域は、図2に示した吸収曲線21において、連続する複数のピークが存在する帯域である。従って、図3に示すように、面状光源1から電池10の検査対象面10aに照射された遠赤外線のうち、7[μm]以上12[μm]以下の波長を有する光31aの一部は、電解液32で吸収されるが、残りの一部は、電解液32の厚さに応じて減衰しながら電解液32内を透過する。この電解液32内を透過した光は、電池10の検査対象面10aで反射するので、反射光31bとして電解液32の外部に照射されることになる。ここで、7[μm]以上12[μm]以下の波長を有する光(遠赤外線)は、波長が長いために、電池10の検査対象面(金属面)10aでの反射率が高くなる。更に、このような長い波長を有する光(遠赤外線)は、電池10の検査対象面10aの粗度の影響を可及的に受けずに、電池10の検査対象面10aを反射する。
以上のように、面状光源1から電池10の検査対象面10aに照射された遠赤外線のうち、7[μm]以上12[μm]以下の波長を有する光31aの一部は、電解液32の厚さに応じて減衰しながら電解液32内を透過し、且つ電池10の検査対象面10aでよく反射するので、撮像装置3は、7[μm]以上12[μm]以下の波長を有する光を選択的に取得することにより、電解液32の厚さに応じた量(強度)の光を可及的に確実に選択して受光することができる。従って、撮像装置3で撮像された画像信号に、電解液32の厚さに関する情報を含めることができる。よって、電解液32の厚さに関わらず略同じ強度の光を受光していた従来の技術よりも、より多くの情報を得ることができる。
次に、図4を参照しながら、面状光源1の照射面の大きさの決定方法と、面状光源1、撮像装置3、及び電池10の配置の決定方法とを説明する。
図4は、面状光源1、撮像装置3、及び電池10の配置の関係の一例を説明する図である。
図4(a)は、面状光源1から電池10の検査対象面10aに対して遠赤外線41aが照射されることにより、電池10の検査対象面10aで正反射された正反射光41bの光路の一例を示した図である。また、図4(b)は、面状光源1から電池10の検査対象面10aに対して遠赤外線41aが照射されることにより、電池10の検査対象面10aに形成された打痕部(凹凸部)10bで反射された反射光41cの光路の一例を示した図である。
図4(a)に示すように、本実施形態では、正反射光41bの照射領域の中に撮像装置3の受光面(撮像レンズ)が完全に含まれるように、面状光源1と、撮像装置3と、電池10とを配置すると共に、図4(b)に示すように、反射光41cの照射領域の一部又は全部が撮像装置3の受光面(撮像レンズ)に含まれないように、面状光源1と、撮像装置3と、電池10とを配置するようにする。以上のようにすることによって、電池10の検査対象面10aに形成された打痕部(凹凸部)10bで反射された反射光41cの撮像装置3における受光量を、正反射光41bの受光量よりも小さくすることができる。
具体的に本実施形態では、不良として検出したい打痕部(凹凸部)10bの大きさ(面積及び深さ)の最小値を決めておく。そして、その最小値の大きさを有する打痕部10bに遠赤外線41aを照射することによって、撮像装置3で受光される反射光41cの受光量が、正反射光41bの受光量よりも所定値以上小さくなるように、面状光源1と、撮像装置3と、電池10とを配置する。このようにすることによって、不良として検出したい所定の大きさの打痕部(凹凸部)を、撮像装置3で受光された反射光41cの受光量に基づいて確実に検出することができる。
この他、本実施形態では、面状光源1から電池10の検査対象面10aに対して照射された遠赤外線41aの照射領域の中に、電池10の検査対象面10aが完全に含まれるように、面状光源1と、撮像装置3と、電池10とを配置するようにする。電池10の検査対象面10a全体に可及的に一様な遠赤外線41aが照射されるようにするためである。
以上のように、本実施形態では、以下の(A)、(B)の両方を満足するように、面状光源1の照射面の大きさを決定すると共に、面状光源1、撮像装置3、及び電池10の配置を決定する。
(A)面状光源1から電池10の検査対象面10aに対して遠赤外線41aが照射されることにより、電池10の検査対象面10aの打痕部(凹凸部)10bで反射された反射光41cの撮像装置3における受光量を、正反射光41bの受光量よりも小さくする。
(B)面状光源1から電池10の検査対象面10aに対して照射された遠赤外線41aの照射領域の中に、電池10の検査対象面10aが完全に含まれるようにする。
尚、以上のような面状光源1からの遠赤外線の照射と、撮像装置3による撮像は、加熱装置6によって電池10が加熱された直後に行われるようにするのが好ましい。電池10が加熱された直後は、電池10の内部にある電解液の漏洩が顕著になるからである。
図1に説明を戻し、PC4は、コンピュータ本体4aと、ユーザインターフェース4bと、ディスプレイ4cとを有している。コンピュータ本体4aは、CPU、ROM、RAM、及びハードディスク等を有している。コンピュータ本体4aのハードディスクには、後述するようにして電池10の検査を行うための電池検査用アプリケーションプログラムがインストールされている。また、ユーザインターフェース4bは、キーボードやマウス等を備えている。更にディスプレイ4cは、所謂コンピュータディスプレイであり、例えばLCD(Liquid Crystal Display)等を備えている。
具体的にCPUは、ハードディスクに記憶された電池検査用アプリケーションプログラムを実行することにより、例えば以下のような処理を実行する。
まず、CPUは、面状光源1により遠赤外線が照射されるようにするための照射指示信号を生成して温度制御装置2に送信する。温度制御装置2は、この照射指示信号に基づいて、面状光源1を昇温させ、面状光源1から電池10の検査対象面10aに対して遠赤外線を照射させる。
その後、電池10の検査対象面10aの画像信号が撮像装置3で撮像されると、CPUは、その画像信号を取得し、取得した画像信号に基づいて、電池10の検査対象面10aに、予め定められた大きさ以上の打痕部(凹凸部)があるか否かと、電池10の内部から検査対象面10aに電解液が漏洩しているか否かとを同時に判定して、電池10が良品であるか否かを判定する。そして、CPUは、その判定の結果を示す画像信号を生成してディスプレイ4cに表示させる。また、CPUは、電池10が良品でない場合には、不良品排出機構5に対して電池排出指示信号を送信する。
尚、以上のようにして、ハードディスクに記憶された電池検査用アプリケーションプログラムをCPUが実行することにより実現される機能の詳細な説明については、図5を用いて後述する。
不良品排出機構5は、PC4から送信された電池排出指示信号に基づいて、例えば、不図示のベルトコンベアに載って搬送された電池10を正規の経路とは異なる経路に排出するためのものである。
図5は、電池検査システムに設けられたコンピュータ本体4aが有する機能構成の一例を示すブロック図である。尚、図5に示すコンピュータ本体4a内の各部は、コンピュータ本体4aに設けられたCPUが、例えばハードディスクに記憶されている電池検査用アプリケーションプログラムを実行することにより実現することができる。
照射指示部51は、例えば、ユーザがユーザインターフェース4bを操作して、遠赤外線の照射指示を行うと、遠赤外線照射指示信号を生成して、温度制御装置2に送信する。これにより、温度制御装置2は、面状光源1の温度を制御し、面状光源1から電池10の検査対象面10aに対して遠赤外線を照射させる。
撮像指示部52は、例えば、照射指示部51から温度制御装置2に遠赤外線照射指示信号が送信された後に、撮像指示信号を生成して撮像装置3に送信する。これにより、撮像装置3は、面状光源1から遠赤外線が照射された電池10の検査対象面10aの画像信号を撮像する。
画像信号取得部53は、撮像装置3により撮像された画像信号を入力し、入力した画像信号をRAM等に一時的に記憶して取得する。
画像信号鈍化部54は、画像信号取得部53により取得された画像信号に対して、広帯域のロウパスフィルタリング処理を行う。これにより、画像信号取得部53により取得された画像信号のうち、広帯域のデジタルロウパスフィルタを通過した所定の低周波数成分の信号のみが抽出される。
差分処理部55は、画像信号取得部53により取得された画像信号と、画像信号鈍化部(広帯域のデジタルロウパスフィルタ)54を通過した画像信号との差分画像信号を生成する。これにより、画像信号取得部53により取得された画像信号のうち、濃度(輝度)変化が緩やかな領域の信号(所定の低周波成分の信号)が除去される。
二値化部56は、差分処理部55により生成された差分画像信号の各画素の値を二値化して二値化画像信号を生成する。具体的に二値化部56は、差分処理部55により生成された差分画像信号の各画素の濃度値(輝度値)が、予め設定された閾値以上である場合には、その濃度値を有する画素を「1」に設定し、予め設定された閾値未満である場合には、その濃度値を有する画素を「0」に設定する。
ラベリング部57は、二値化部56で生成された二値化画像信号に対してラベリング処理を行い、ラベル画像信号を生成する。これにより、連続して「1」が設定されている領域の各画素には、画素値として、同一のラベル番号が与えられる。
濃度ピーク値導出部58は、ラベリング部57で同一のラベル番号が与えられた複数の画素のうち、最も濃度の高い画素の濃度値(以下、濃度ピーク値と称する)を、差分処理部55で生成された差分画像信号の各画素の濃度値を参照して算出する。尚、濃度ピーク値導出部58は、ラベリング部57で同一のラベル番号が与えられた画素からなる領域毎に、濃度ピーク値を算出する。
濃度積分値導出部59は、ラベリング部57で同一のラベル番号が与えられた各画素の濃度の積分値(以下、濃度積分値と称する)を、差分処理部55で生成された差分画像信号の各画素の濃度値を参照して算出する。例えば、濃度積分値導出部59は、差分処理部55で生成された差分画像信号の各画素の濃度値と、それら各画素の位置との関係を示す関数を、それら各画素が存在する範囲で積分して濃度積分値を算出する。尚、濃度積分値導出部59は、ラベリング部57で同一のラベル番号が与えられた画素からなる領域毎に、濃度積分値を算出する。
面積導出部60は、ラベリング部57で同一のラベル番号が与えられた各画素からなる領域の面積値(以下、単に面積値と略称する)を、二値化部56で生成された二値化画像信号を参照して算出する。尚、濃度ピーク値導出部58は、ラベリング部57で同一のラベル番号が与えられた画素からなる領域毎に、面積値を算出する。
良品判定部61は、濃度ピーク値導出部58で算出された濃度ピーク値が、所定の第1の閾値以上であるか否かと、濃度積分値導出部59で算出された濃度積分値が、所定の第2の閾値以上であるか否かと、面積導出部60で算出された面積値が、所定の第3の閾値以上であるか否かとを、ラベリング部57で同一のラベル番号が与えられた画素からなる領域毎に判定する。この判定の結果、濃度ピーク値導出部58、濃度積分値導出部59、及び面積導出部60で算出された濃度ピーク値、濃度積分値、及び面積値のうち、少なくとも何れか1つが閾値以上である場合、良品判定部61は、電池10が不良品であると判定する。そして、良品判定部61は、電池排出指示信号を生成して不良品排出機構5に送信する。これにより、不良品排出機構5は、例えば、不図示のベルトコンベアに載って搬送された電池10を正規の経路とは異なる経路に排出する。
一方、濃度ピーク値導出部58、濃度積分値導出部59、及び面積導出部60で算出された濃度ピーク値、濃度積分値、及び面積値が、全ての領域において、閾値より小さい場合、良品判定部61は、電池10が良品であると判定する。この場合、不図示のベルトコンベアに載って搬送された電池10は、正規の経路を通り、後工程に渡される。
また、良品判定部61は、以上のようにして判定した結果を示す画像信号を生成してディスプレイ4cに送信する。これによりディスプレイ4cは、電池10が良品であるか否か等を示す画像を表示する。
以上のように本実施形態では、例えば、画像信号取得部53、画像信号鈍化部54、差分処理部55、二値化部56、ラベリング部57、濃度ピーク値導出部58、濃度積分値導出部59、面積導出部60、及び良品判定部61を用いて判定部50(判定手段)が構成される。
加熱指示部62は、例えばユーザによるユーザインターフェース4bの操作に基づいて、加熱指示信号を生成して、加熱装置6に送信する。これにより、加熱装置6は、電池10を加熱して、電池10の内部と外部とに圧力差が与えられ、電池10の内部にある電解液が漏洩している場合には、その電解液の漏洩が促進される。
次に、図6のフローチャートを参照しながら、電池検査システムの処理動作の一例を説明する。尚、ここでは、加熱装置6により電池10が既に加熱されているものとして説明を行う。
まず、ステップS1において、照射指示部51は、遠赤外線を照射するためのユーザインターフェース4bの操作が、ユーザによりなされるまで待機する。遠赤外線を照射するためのユーザインターフェース4bの操作が、ユーザによりなされると、ステップS2に進む。ステップS2に進むと、照射指示部51は、遠赤外線照射指示信号を生成し、温度制御装置2に送信する。これにより、面状光源1は、温度制御装置2の制御に基づいて、電池10の検査対象面10aに対して遠赤外線を照射する。
次に、ステップS3において、撮像指示部52は、撮像指示信号を生成して撮像装置3に送信する。このとき、撮像指示部52は、電池10が所定の検査領域にあることを確認してから、撮像指示信号を生成して撮像装置3に送信する。
次に、ステップS4において、画像信号取得部53は、撮像装置3により撮像された画像信号を入力するまで待機する。撮像装置3により撮像された画像信号が入力されるとステップS5に進む。ステップS5に進むと、画像信号取得部53は、入力した画像信号をRAM等に一時的に記憶する。
次に、ステップS6において、画像信号鈍化部54は、ステップS5で一時的に記憶された画像信号に対して、広帯域のロウパスフィルタリング処理を行い、ステップS5で一時的に記憶された画像信号のうち、所定の低周波数成分の信号のみを抽出して、画像信号を鈍らせる。
次に、ステップS7において、差分処理部55は、ステップS5で一時的に記憶された画像信号と、ステップS6で所定の低周波数成分の信号のみが抽出された画像信号との差分画像信号を生成し、RAM等に一時的に記憶する。
次に、ステップS8において、二値化部56は、ステップS7で生成された差分画像信号の各画素の濃度値(輝度値)を二値化して二値化画像信号を生成し、RAM等に一時的に記憶する。これにより、ステップS7で生成された差分画像信号の各画素に対して「1」又は「0」が設定される。
次に、ステップS9において、ラベリング部57は、ステップS8で生成された二値化画像信号に対してラベリング処理を行い、ラベル画像信号を生成し、RAM等に一時的に記憶する。これにより、連続して「1」が設定されている領域の各画素には、画素値として、同一のラベル番号が与えられる。
次に、ステップS10において、濃度ピーク値導出部58は、ステップS8で生成された差分画像信号の各画素の濃度値を参照して、ステップS9で同一のラベル番号が与えられた複数の画素からなる領域毎に、濃度ピーク値を求める。
次に、ステップS11において、濃度積分値導出部59は、ステップS8で生成された差分画像信号の各画素の濃度値を参照して、ステップS9で同一のラベル番号が与えられた複数の画素からなる領域毎に、濃度積分値を算出する。
次に、ステップS12において、面積導出部60は、ステップS8で生成された二値化画像信号を参照して、ステップS9で同一のラベル番号が与えられた複数の画素からなる領域毎に、面積値を算出する。
次に、ステップS13において、良品判定部61は、ステップS10〜S12で算出された濃度ピーク値、濃度積分値、及び面積値が、第1〜第3の閾値以上であるか否かを、ステップS9で同一のラベル番号が与えられた画素からなる領域毎に判定する。この判定の結果、ステップS10〜S12で算出された濃度ピーク値、濃度積分値、及び面積値のうち、少なくとも何れか1つが閾値以上である場合、電池10は不良品であると判定し、後述するステップS16に進む。
一方、全ての領域において、ステップS10〜S12で算出された濃度ピーク値、濃度積分値、及び面積値が、閾値より小さい場合、電池10は良品であると判定し、ステップS14に進む。
ステップS14に進むと、良品判定部61は、ステップS13の判定結果(検査結果)を示す画像信号を生成してディスプレイ4cに送信する。これによりディスプレイ4cは、電池10が良品であること等を示す画像を表示する。
次に、ステップS15において、良品判定部61は、ユーザによるユーザインターフェース4bの操作に基づいて、電池10の検査を終了するか否かを判定する。この判定の結果、電池10の検査を終了する場合、面状光源1からの遠赤外線の照射動作や、撮像装置3における撮像動作や、加熱装置6における加熱動作等を終了させて処理を終了する。
一方、電池10の検査を終了しない場合には、ステップS3に戻り、次の電池10の検査を行う。
前記ステップS13において、電池10が不良品であると判定されると、ステップS16に進む。ステップS16に進むと、良品判定部61は、電池排出指示信号を生成して不良品排出機構5に送信する。これにより、不良品排出機構5は、例えば、不図示のベルトコンベアに載って搬送された電池10を正規の経路とは異なる経路に排出する。
次に、ステップS17において、良品判定部61は、ステップS13の判定結果(検査結果)を示す画像信号を生成してディスプレイ4cに送信する。これによりディスプレイ4cは、電池10が不良品であること等を示す画像を表示する。そして、前述したステップS15に進み、検査を終了するか否かが判定される。
図7は、電池10の検査対象面10aに形成された打痕部10bを検出する場合の面状光源1の大きさと、面状光源1、撮像装置3、及び電池10の配置とを決定する方法の具体例を説明する図である。尚、ここでは、半径rd[mm]、深さhd[mm]の逆円錐状の打痕部10bを検出する場合を例に挙げて説明する。
図7(a)において、面状光源1の照射面の中心と、電池10の検査対象面10aの位置Qとを結ぶ中心軸71と、撮像装置3の受光面(撮像面)の中心(焦点)と、電池10の検査対象面10aの位置Qとを結ぶ中心軸72とが、位置Qから図7(a)の上下方向に伸びる軸に対して軸対象となるように(正反射するように)、面状光源1と、撮像装置3と、電池10とを配置する。
そして、電池10の検査対象面10aを鏡と見立てたとき、その鏡の面内の全てが、面状光源1の照射面で完全に埋め尽くされるように、面状光源1の照射面の大きさを決定する。すなわち、面状光源1から電池10の検査対象面10aに対して照射された遠赤外線の照射領域の中に、電池10の検査対象面10aが完全に含まれるように、面状光源1の照射面の大きさを決定する。そうしないと、撮像装置3で撮影された画像信号の明るさが、電池10の端を表す部分において暗くなってしまうからである。具体的に、電池10の検査対象面10aの大きさに対する面状光源1の大きさを示す適正倍率Kにより、面状光源1の照射面の大きさを決定することができる。適正倍率Kは、以下の(2)式で示される。
K=(Lb-h+Lc-b)/Lc-b ・・・(2)
ここで、Lb-hは、面状光源1の照射面の中心と、電池10の検査対象面10aの位置Qとの距離[mm]である。Lc-bは、撮像装置3の受光面(撮像面)の中心と、電池10の検査対象面10aの位置Qとの距離[mm]である。ここで、距離Lb-h、Lc-bが等しいとすると、適正倍率Kは2(K=2)となる。従って、面状光源1の照射面は、電池10の検査対象面10aよりも2倍以上の大きさ(面積)を有している必要がある。
ただし、面状光源1の照射面を大きくし過ぎると、打痕部10bの有無によって、撮像装置3における受光量が余り変わらなくなる。そうすると、電池10の検査対象面10aに生じた打痕10bの検出感度が著しく低下する。従って、電池10の検査対象面10aの全てが、面状光源1の照射面で埋め尽くされる範囲で、適正倍率Kを余り大きくしない(可及的に小さくする)のが好ましい。
次に、電池10の検査対象面10aに生じた打痕部10bの検出感度を調節するための条件を説明する。前述したように、ここでは、半径がrd[mm]、深さがhd[mm]の逆円錐状の打痕部10bが、電池10の検査対象面10aに生じた場合について説明する(図7(b))。また、図7(a)に示す位置Qは、打痕によって、図7(b)に示す位置Pに移動したものとする。
図7(b)に示すように、電池10の検査対象面10a(水平面)と、打痕部10bの傾斜面とのなす角度(打痕部10bの傾斜面における表面からの傾き角度)をθb[rad]とする。そうすると、撮像装置3の焦点と、打痕部10b内の位置Pとを結ぶ視線は、正反射角θ[rad]に対して、±2θb[rad]だけ偏向する。そして、その偏向した視野内に面状光源1の照射面が存在しなければ、位置Pにおける画像信号として黒い画像信号が撮像装置3で撮像されることになる。従って、以下の(3)式で表される角度Δθ[rad]を、2θb[rad]より大きくすれば、打痕部10bの有無により、撮像装置3における受光量を確実に異ならせることができる。
Δθ≒ATAN(Wh/(2×Lb-h)) ・・・(3)
ここで、Whは、面状光源1の幅[mm]である。
例えば、撮像装置3に、焦点距離が50[mm]の赤外線用レンズを装着し、距離Lb-h、Lc-bをそれぞれ700[mm]とすれば、打痕部10bの傾き角度θbは、約0.07[rad](θb≒0.07[rad])となる。従って、傾き角度θbが、0.07[rad]より大きい打痕部であれば、打痕部の有無を感度良く検出することができる(打痕部とそうでない部分とのコントラストが明確な画像信号が得られる)。そして、図7(b)に示した打痕部10bでは、以下の(4)式により、打痕部10bの深さhd[mm]を計算できる。
hd=rd×θb ・・・(4)
例えば、打痕部10bの半径rdが1.5[mm]の場合、打痕部10bの深さhdは0.1[mm]になり、サブミリ単位の非常に高感度な打痕検出が可能となる。
前述した(3)式より、距離Lb-hを大きくすると、打痕部10bをより高感度に検出することが可能となるが、(2)式で示される適正倍率Kが大きくなり過ぎないようにする必要がある。そこで、面状光源1の照射面の大きさを変えない場合は、面状光源1を電池10から離すと共に、撮像装置3も電池10から離して距離Lc-bを大きくし、且つ出来るだけ分解能を下げないように撮像装置3の視野一杯に電池10の検査対象面10aが写るような焦点距離の長いレンズを撮像装置3に設けるのが好ましい。
以上のように本実施形態では、面状光源1から電池10の検査対象面10aに対して遠赤外線が照射されることによって、検査対象面10aで照射された反射光のうち、7[μm]以上12[μm]以下の帯域の波長を有する光のみを、撮像装置3の撮像レンズで選択的に取得するようにした。従って、電池10の検査対象面10aに付着した電解液の厚さに応じた量(強度)の光を撮像装置3で受光することができ、撮像装置3で撮像された画像信号に、電解液の厚さに関する情報を含めることができる。これにより、例えば、電解液が薄く付着している電池10は、内部から電解液が漏洩していないものとして良品扱いとし、電解液が厚く付着している電池10は、内部から電解液が漏洩したものとして不良品扱いとすることができる。よって、本来良品であるのにも関わらず不良品扱いとしていた従来の技術よりも、電池10の検査を、簡便、高速、且つ高精度に行うことができる。
従来では、電解液によく吸収される波長(吸収率の高い波長)の赤外線のみを選択的に取得しているので、透過光を得るためには、電解液をわざわざ希釈しなければならない。そうしないと、図8の曲線81のように、電解液32における遠赤外線の減衰率は急速に飽和してしまい、画像信号に含まれる情報(電解液32の厚さに関する情報)が乏しくなるからである。これに対し本実施形態では、撮像装置3で取り込まれる波長帯域に複数の吸収帯と透過帯とが存在するので、電解液32を純粋に測定しているにも関わらず、適正な減衰率で遠赤外線が減衰される。従って、図8の曲線82に示すように、電解液32を希釈しなくても、撮像装置3で撮像された画像信号によって、電解液32の厚さを、広範囲にわたって検出(区別)することができ、電解液充填工程で付着する様な極めて少量の電解液と、内部から漏洩した電解液とを信号レベルで弁別し、有害な電解液のみを可及的に確実に検出することが可能となる。
また、本実施形態では、撮像装置3の撮像レンズで選択可能な7[μm]以上12[μm]以下の帯域の波長を有する光のみを取得するようにしたので、従来のように複雑な構成にしなくても、有害な電解液のみを可及的に確実に検出することが可能となる。
また、本実施形態では、面状光源1から電池10の検査対象面10aに対して照射された遠赤外線41aの照射領域の中に、電池10の検査対象面10aが完全に含まれるようにすると共に、電池10の検査対象面10aの打痕部(凹凸部)10bで反射された反射光41cの撮像装置3における受光量が、正反射光41bの受光量よりも小さくなるように、面状光源1、撮像装置3、及び電池10を配置するようにした。
従って、撮像装置3で撮像された画像信号から、電解液32だけでなく、打痕部10bも同時に高精度で検出することができ、電池10の検査を、より一層簡便、高速、且つ高精度に行うことができる。
以上のことから、本実施形態では、電池10の検査ラインにおける検査速度を向上させることができる。よって、電池10の生産性を向上させることができる。また、目視で電池10を検査するための検査員を大幅に削減することもできる。
尚、本実施形態では、撮像装置3の撮像レンズにより所定の波長を有する光を選択的に取得する場合を例に挙げて説明したが、必ずしもこのようにして所定の波長を有する光を選択的に取得する必要はない。例えば、撮像装置3の撮像レンズを透過した光を、所定の波長のみを通過させるバンドパスフィルタに出力し、このバンドパスフィルタにより所定の波長を有する光を選択的に取得するようにしてもよい。
また、本実施形態では、濃度ピーク値導出部58、濃度積分値導出部59、及び面積導出部60で算出された濃度ピーク値、濃度積分値、及び面積値のうち、少なくとも何れか1つが閾値以上である場合、電池10は不良品であると判定する場合を例に挙げて説明した。しかしながら、必ずしもこのようにして電池10が良品であるか否かを判定する必要はない。例えば、以下のようにしてもよい。
まず、濃度積分値導出部59で算出された濃度積分値が、第4の閾値以上である場合には、濃度ピーク値及び面積値に関わらず電池10を不良品であると判定する。
一方、濃度積分値導出部59で算出された濃度積分値が、第4の閾値未満、第5の閾値以上である場合には、濃度ピーク値導出部58で算出された濃度ピーク値、及び面積導出部60で算出された面積値が、第1及び第3の閾値以上であるか否かを判定する。そして、濃度ピーク値導出部58で算出された濃度ピーク値、及び面積導出部60で算出された面積値の少なくとも何れか一方が、閾値以上である場合に、電池10を不良品であると判定する。
一方、濃度ピーク値導出部58で算出された濃度ピーク値、及び面積導出部60で算出された面積値の両方が閾値未満である場合には、電池10を良品であると判定する。
更に、濃度積分値導出部59で算出された濃度積分値が、第5の閾値未満である場合には、濃度ピーク値及び面積値に関わらず電池10を良品であると判定する。
また、本実施形態では、加熱装置6により電池10を加熱させることにより、電池10の内部と外部とに圧力差を与え、電池10の内部にある電解液の漏洩を促進させるようにしたが、電池10の内部にある電解液の漏洩を促進させる手段は、これに限定されない。例えば、電池10を真空中に置くことにより、電池10の内部と外部とに圧力差を与え、電池10の内部にある電解液の漏洩を促進させるようにしてもよい。また、電池10の胴部の両側面から電池10の内方に向けて、電池10が永久変形せず、且つ電池10の封止部がダメージを受けない程度の力を与えて電池10を押し込んで、電池10の内部の圧力を上げるようにしてもよい。
また、本実施形態では、ベルトコンベアに電池10を載せるようにした場合を例に挙げて説明したが、ベルトコンベアを設けずに、検査員が電池10を検査領域に直接置くようにしてもよい。
また、電池10の内部の電解液が白く析出された後(例えば電池10が製造されてから数日間放置された後)に、本実施形態の電池検査システムを用いて電池10を検査してもよい。このようにすれば、電池10の内部から漏洩した電解液の部分の画像信号を、遠赤外線の吸収と散乱との両方の影響により、より鮮明にすることができ、電池10の内部から漏洩した電解液をより高精度に検出することができる。
また、本実施形態では、電池10の検査対象面10aが1つである場合を例に挙げて説明したが、図9に示すように、複数の検査対象面10a〜10cを1つの撮像装置3で一括して検査することも可能である。この場合、以下の(C)〜(E)の条件を全て満足させるようにする。
(C)電池10の検査対象面10aと、面状光源1aと、撮像装置3とについて、前述した(A)、(B)の両方の条件を満足するように、面状光源1aの照射面の大きさを決定すると共に、面状光源1a、撮像装置3、及び電池10の配置を決定する。
(D)電池10の検査対象面10bと、面状光源1bと、撮像装置3とについて、前述した(A)、(B)の両方の条件を満足するように、面状光源1bの照射面の大きさを決定すると共に、面状光源1b、撮像装置3、及び電池10の配置を決定する。
(E)電池10の検査対象面10cと、面状光源1cと、撮像装置3とについて、前述した(A)、(B)の両方を満足するように、面状光源1cの照射面の大きさを決定すると共に、面状光源1c、撮像装置3、及び電池10の配置を決定する。
このようにすれば、互いに異なる3つの検査対象面10a〜10cで反射された反射光を1つの撮像装置3で撮像することができる(1つの受光面で受光することができる)。従って、前述したのと同様に、電池10の検査を、簡便、且つ高精度に行うことができることに加え、撮像装置3の台数を削減することができる。更に、より広範囲の検査を一括して行うので、電池10の検査をより一層高速に行うことができる。
また、本実施形態では、温度制御装置2、撮像装置3、及び加熱装置6をPC4が制御するようにしたが、温度制御装置2、撮像装置3、及び加熱装置6の少なくとも何れか一方を、PC4から独立させ、検査員(ユーザ)が手動で操作するようにしてもよい。
また、本実施形態では、面状光源1は、その表面温度が50[℃]のときに、3[μm]以上、70[μm]以下の波長を有する遠赤外線を照射するようにしたが、遠赤外線(ここでは、3[μm]以上、1000[μm]以下の波長を有する光)を照射するようにしていれば、面状光源1から照射する遠赤外線は、本実施形態で説明したものに限定されない。
また、本実施形態では、7[μm]以上12[μm]以下の波長の光を選択的に取得するようにしたが、必ずしもこのような波長の光を選択的に取得する必要はない。例えば、電解液の漏れではないごく少量の電解液と、漏れに起因することが明らかな量の電解液とを識別し、電池10の表面に付着した電解液をある程度透過させるために、電解液の厚さdが0.5[μm]のときの往復透過率Tが0.8(80[%])以上、好ましくは0.9(90[%])以上、より好ましくは0.93(93[%])以上となる波長を含む所定の範囲の波長の光を選択して取得するようにすることができる。また、電解液の厚さdが0.5[μm]のときの往復透過率Tがこのような範囲となる波長のうち、所定の範囲の波長の光を選択して取得するようにしてもよい。
以上説明した本発明の実施形態は、コンピュータがプログラムを実行することによって実現することができる。また、プログラムをコンピュータに供給するための手段、例えばかかるプログラムを記録したCD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体、又はかかるプログラムを伝送する伝送媒体も本発明の実施の形態として適用することができる。また、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体などのプログラムプロダクトも本発明の実施の形態として適用することができる。上記のプログラム、コンピュータ読み取り可能な記録媒体、伝送媒体及びプログラムプロダクトは、本発明の範疇に含まれる。
また、前述した実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
本発明の実施形態を示し、電池検査システムの概略構成の一例を示した図である。 本発明の実施形態を示し、電池の内部にある電解液における遠赤外線の吸収率と波長との関係を示す吸収曲線の一例を示す図である。 本発明の実施形態を示し、面状光源から電池の検査対象面に照射された遠赤外線が、検査対象面で反射する様子の一例を示した図である。 本発明の実施形態を示し、面状光源、撮像装置、及び電池の配置の関係の一例を説明する図である。 本発明の実施形態を示し、電池検査システムに設けられたコンピュータ本体が有する機能構成の一例を示すブロック図である。 本発明の実施形態を示し、電池検査システムの処理動作の一例を説明するフローチャートである。 本発明の実施形態を示し、電池の検査対象面に形成された打痕部を検出する場合の面状光源の大きさと、面状光源、撮像装置、及び電池の配置とを決定する方法の具体例を説明する図である。 本発明の実施形態を示し、電解液の厚さと、その電解液における遠赤外線の減衰率との関係の一例を示した図である。 本発明の実施形態を示し、複数の面状光源と1つの撮像装置とを用いて、電池の複数の検査対象面を一括して検査する場合の電池検査システムにおける構成の一例を示す図である。
符号の説明
1 面状光源
2 温度制御装置
3 撮像装置
4 PC
5 不良品排出機構
6 加熱装置
10 電池
10a 検査対象面
10b 打痕部
32 電解液

Claims (17)

  1. 電池の検査対象面に対して遠赤外線を照射する面状の光源と、
    前記面状の光源により前記電池の検査対象面に対して遠赤外線が照射されることにより、前記電池の検査対象面で反射された反射光を検知して反射光量を取得する取得手段と、
    前記取得手段により取得された反射光量に基づいて、前記電池に異常があるかを判定する判定手段とを有し、
    前記取得手段は、前記電池の検査対象面に付着した電解液の厚さが0.5[μm]のときの往復透過率が0.8以上となる波長を含む所定の範囲の波長の光を、前記反射光から選択して取得することを特徴とする電池検査システム。
  2. 前記取得手段は、7[μm]以上、12[μm]以下の波長の光を、前記反射光から選択して取得することを特徴とする請求項1に記載の電池検査システム。
  3. 前記面状の光源から前記電池の検査対象面に向かって照射される遠赤外線光の照射範囲の中に、前記電池の検査対象面が完全に含まれることを特徴とする請求項1又は2に記載の電池検査システム。
  4. 前記面状の光源により前記電池の検査対象面に対して遠赤外線が照射されることにより、前記電池の検査対象面で正反射された正反射光の照射領域の中に、前記取得手段の受光面が完全に含まれ、
    前記面状の光源により前記電池の検査対象面に対して遠赤外線が照射されることにより、前記電池の検査対象面の凹凸部で反射された反射光から前記取得手段が取得する反射光量が、前記正反射光から前記取得手段が取得する反射光量よりも小さいことを特徴とする請求項3に記載の電池検査システム。
  5. 前記判定手段は、前記取得手段により取得された反射光量に基づいて、前記電池の内部から前記電解液が漏洩しているか否かと、前記電池の前記検査対象面に凹凸部があるか否かとを同時に判定することを特徴とする請求項4に記載の電池検査システム。
  6. 前記判定手段は、前記取得手段により取得された反射光量に基づく画像信号において、前記電解液及び前記凹凸部に対応する部分の濃度の最大値と、その部分の面積値と、その部分の濃度積分値とを求めることを特徴とする請求項5に記載の電池検査システム。
  7. 前記電池の内部の電解液の漏洩を促進させる漏洩促進手段を有し、
    前記面状の光源は、前記漏洩促進手段により前記電解液の漏洩が促進された後の前記電池の検査対象面に対して、遠赤外線を照射することを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の電池検査システム。
  8. 前記面状の光源を複数有し、
    前記複数の面状の光源は、夫々、前記電池の異なる検査対象面に対して遠赤外線を照射し、
    前記取得手段は、前記複数の面状の光源により前記電池の各検査対象面に対して遠赤外線が照射されることにより、前記各検査対象面で反射された反射光を1つの受光面で受光することを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の電池検査システム。
  9. 面状の光源から電池の検査対象面に対して遠赤外線を照射する照射ステップと、
    前記照射ステップにより遠赤外線が照射されることにより、前記電池の検査対象面で反射された反射光を検知して反射光量を取得する取得ステップと、
    前記取得ステップにより取得された反射光量に基づいて、前記電池に異常があるかを判定する判定ステップとを有し、
    前記取得ステップは、前記電池の検査対象面に付着した電解液の厚さが0.5[μm]のときの往復透過率が0.8以上となる波長を含む所定の範囲の波長の光を、前記反射光から選択して取得することを特徴とする電池検査方法。
  10. 前記取得ステップは、7[μm]以上、12[μm]以下の波長の光を、前記反射光から選択して取得することを特徴とする請求項9に記載の電池検査方法。
  11. 前記面状の光源から前記電池の検査対象面に向かって照射される遠赤外線光の照射範囲の中に、前記電池の検査対象面が完全に含まれるようにしたことを特徴とする請求項9又は10に記載の電池検査方法。
  12. 前記面状の光源により前記電池の検査対象面に対して遠赤外線が照射されることにより、前記電池の検査対象面で正反射された正反射光の照射領域の中に、前記取得ステップで光を受光するための受光面が完全に含まれるようにし、
    前記面状の光源により前記電池の検査対象面に対して遠赤外線が照射されることにより、前記電池の検査対象面の凹凸部で反射された反射光から前記取得ステップで取得する反射光量が、前記正反射光から前記取得ステップで取得する反射光量よりも小さいことを特徴とする請求項11に記載の電池検査方法。
  13. 前記判定ステップは、前記取得ステップにより取得された反射光量に基づいて、前記電池の内部から前記電解液が漏洩しているか否かと、前記電池の前記検査対象面に凹凸部があるか否かとを同時に判定することを特徴とする請求項12に記載の電池検査方法。
  14. 前記判定ステップは、前記取得ステップにより取得された反射光量に基づく画像信号において、前記電解液及び前記凹凸部に対応する部分の濃度の最大値と、その部分の面積値と、その部分の濃度積分値とを求めることを特徴とする請求項13に記載の電池検査方法。
  15. 前記電池の内部の電解液の漏洩を促進させる漏洩促進ステップを有し、
    前記照射ステップは、前記漏洩促進ステップにより前記電解液の漏洩が促進された後の前記電池の検査対象面に対して、前記面状の光源から遠赤外線を照射することを特徴とする請求項9〜14の何れか1項に記載の電池検査方法。
  16. 前記照射ステップは、複数の面状の光源から、前記電池の異なる検査対象面に対して遠赤外線を照射し、
    前記取得ステップは、前記複数の面状の光源により前記電池の各検査対象面に対して遠赤外線が照射されることにより、前記各検査対象面で反射された反射光を1つの受光面で受光することを特徴とする請求項9〜15の何れか1項に記載の電池検査方法。
  17. 前記照射ステップは、前記電池の検査対象面に付着した電解液が変色された後に、その電池の検査対象面に対して、前記面状の光源から遠赤外線を照射することを特徴とする請求項9〜16の何れか1項に記載の電池検査方法。
JP2006341422A 2006-12-19 2006-12-19 電池検査システム、及び電池検査方法 Pending JP2008153119A (ja)

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