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JP2008150023A - ハイブリッド車両のパワートレイン制御方法 - Google Patents

ハイブリッド車両のパワートレイン制御方法 Download PDF

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JP2008150023A JP2007126383A JP2007126383A JP2008150023A JP 2008150023 A JP2008150023 A JP 2008150023A JP 2007126383 A JP2007126383 A JP 2007126383A JP 2007126383 A JP2007126383 A JP 2007126383A JP 2008150023 A JP2008150023 A JP 2008150023A
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Keiji Kadota
田 圭 司 門
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Hyundai Motor Co
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Hyundai Motor Co
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Abstract

【課題】効率の良い車両の運行によって燃費を向上させるようにしたハイブリッド車両のパワートレイン制御方法を提供する。
【解決手段】本発明は、エンジン、バッテリ、第1モータジェネレータ、第2モータジェネレータ、遊星歯車機構及びこれらを制御する制御装置からなるハイブリッド車両のパワートレインを制御する方法において、パワートレインが取るべき運転状態の候補を、エンジントルクとエンジン回転数の関数で示す運転可能領域内の複数の格子点に取り、この格子点を各運転ポイントとして、パワートレインのシステム効率を計算する段階と、複数の格子点に対応する各運転ポイントに対して計算されたシステム効率のなかで最高効率が計算される運転ポイントを選定する段階と、選定された運転ポイントの運転状態となるように、エンジン、第1モータジェネレータ及び第2モータジェネレータを制御する段階と、を含んでなることを特徴とする。
【選択図】図6

Description

本発明は、ハイブリッド車両のパワートレイン制御方法に係り、より詳しくは、内燃機関のエンジンと電気の力で作動させ、あるいは、エンジン駆動或いは車両減速力で発電させるモータジェネレータを用いるハイブリッド車両におけるエンジンとモータジェネレータを制御する方法に関するものである。パワートレインとは、エンジン、バッテリ、モータジェネレータ、および、遊星歯車機構からなる動力発生機関を言う。
ハイブリッド車両は、エンジンのみを搭載した車両に比較して大幅な燃費改善が期待できる。
モータは、回転数の低い領域で、エンジンに比べてトルク特性に優れ、エンジンは、相対的に中、高速の領域でのトルク特性がモータに比べて優れているので、これらモータとエンジンを車両の走行状態によって効率よく制御することにより、燃費改善が可能である。
一般に、ハイブリッド車両のパワートレインの制御は、車速とアクセル開度から要求トルクが決定され、この要求トルクと車速から要求動力が決定される。
動力は回転数とトルクの積であるから、エンジンからこの要求動力を得るには、回転数が大で、かつ、トルクが小のポイント、あるいはその逆など、可能な複数の運転状態が存在する。しかし、同じ動力を得るにも、エンジン効率の点からみると、効率の高いポイントと低いポイントがあるので、最も効率の高いポイントを選択することが望ましい。効率が高ければ、エネルギー損失が少なく燃費のよい運転ができるからである。
エンジン効率は、エンジントルクを縦軸に、エンジン回転数を横軸に取り、トルクの限界をプロットした曲線に、等高線のような等効率曲線を描いたグラフで例示することができる。トルクの限界は、その回転数でアクセルが最大に踏まれた時のトルクに相当する。また、エンジン効率の最も高い領域(山の頂上)は、回転数が比較的高く、トルクも大きい箇所にある。
例えば3000〜4000RPM付近で、トルクはトルク限界点のすぐ下の箇所にある。そして、エンジン効率は、エンジン効率の最も高い領域から等効率曲線を横切るたびに低くなることを示す。
従来のハイブリッド車両におけるパワートレインの制御は前記のようなエンジン効率に基づいて行われ、ハイブリッド車両のパワートレイン全体を考慮した効率に基づいて制御されていない。
エンジンの効率によって選択した運転状態では余分の動力が発生する。この余分の動力は電力に変換されバッテリに蓄積されて、電動機を駆動させるのに再び用いられる。しかし、余分の動力といっても、電力への変換または蓄積、及び動力への再変換の過程でエネルギー損失があるので、このような再利用時の効率が低下する。
例えば、エンジン効率αが高く、エンジン出力3Gkwが出る運転状態が選択されたとする。ここで、車輪の動力に3GkWが分配され、バッテリには分配されないとすると、分母に入力量である3GkWを、分子に出力量であるα×3GkWを取ったシステム効率Sは、エンジン効率αに等しい。
車輪の動力が1GkWで足りるので、バッテリに2GkWが分配されるとすると、エネルギーをバッテリに蓄積する時の損失と、バッテリの充放電効率と、バッテリから放電して使うときの損失を合わせたものを50%程度として、Sはα×(G+2G×0.5)/3Gとなる。分子と分母からGを消去すると、S=(2/3)×αとなる。即ち、効率が2/3程度に落ちることになる。
ここで、エンジン効率αの高い値をaとし、車輪の動力を満たす出力が、効率aより低い効率bで出せるものとする。その場合、bが、(2/3)×aより大きいなら、たとえエンジン効率はa>bではあるが、システム効率Sの面では、エンジン効率をbで運転する方が効率よいと言える。このように、エンジンの効率のみで判定した制御では、システム全体の効率を低下させる場合がある。
特開2006−076567号公報
本発明の目的は、ハイブリッド車両のパワートレインを制御するに際し、エンジンの効率のみを考慮するのではなく、ハイブリッド車両のパワートレインシステム全体の効率を考慮して、パワートレインが制御できるようにすることにより、より効率よい車両の運行によって燃費を向上させるようにするとともに、パワートレインに発生する振動や異音を低減あるいは解消することができるようにしたハイブリッド車両のパワートレイン制御方法を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明によるハイブリッド車両のパワートレイン制御方法は、エンジン、バッテリ、第1モータジェネレータ、第2モータジェネレータ、遊星歯車機構及びこれらを制御する制御装置からなるハイブリッド車両のパワートレインを制御する方法において、前記パワートレインが取るべき運転状態の候補を、エンジントルクとエンジン回転数の関数で示す運転可能領域内の複数の格子点に取り、この格子点を各運転ポイントとして、前記パワートレインのシステム効率を計算する段階と、前記複数の格子点に対応する各運転ポイントに対して計算されたシステム効率のなかで最高効率が計算される運転ポイントを選定する段階と、前記選定された運転ポイントの運転状態となるように、前記エンジン、第1モータジェネレータ及び第2モータジェネレータを制御する段階と、を含んでなることを特徴とする。
前記複数の格子点は、回転数がアイドリング回転からエンジン最高回転の間と、トルクが 0〜最高トルクまでの間をそれぞれ 数箇所に区切って選定することを特徴とする。
前記回転数の領域を等間隔に数点〜数十点、トルクの領域を等間隔に数点それぞれ区切り、これらの交点を前記複数の格子点に選定することを特徴とする。
また、複数の運転ポイントでそれぞれシステム効率を計算し、そのなかで最高効率が計算される運転ポイントを選定するため、前記運転ポイントを配列に格納し、各運転ポイントの配列は、その運転ポイントでのシステム効率と、その運転ポイントが前記第1モータジェネレータ、第2モータジェネレータ、及びバッテリの出力限度範囲内であるか否かを示すようになった多重配列であることを特徴とする。
前記システム効率の計算は、あらかじめ計算結果を前記制御装置に記録しておき、その計算結果を用いることを特徴とする。
前記運転ポイントは、前記第1モータジェネレータ及び第2モータジェネレータと前記エンジンの出力限度内、及び前記バッテリの充放電の出力限度範囲内で選択することを特徴とする。
また、本発明は、少なくとも一つのエンジン、モータジェネレータ及びバッテリを含むハイブリッド車両のパワートレイン制御方法において、前記パワートレインを持つべき運転状態の候補をエンジントルクとエンジン回転数の関数で示す運転可能領域内の複数の格子点に取り、この格子点を各運転ポイントとして、前記パワートレインのシステム効率を計算し、そのなかで最高効率が計算される運転ポイントを選定する段階と、前記選定された運転ポイントでのパワートレインシステムの効率と現在運転状態によるパワートレインシステムの効率との差が予定の値より高い場合、前記選定された運転ポイントの運転状態となるように、前記エンジンとモータジェネレータを制御する段階と、を含んでなることを特徴とする。
前記パワートレインのシステム効率の計算は、あらかじめ計算結果を制御装置に記録しておき、その計算結果を用いて前記運転ポイントの選定を行うことを特徴とする。
前記運転状態の候補は、パワートレインを構成するモータジェネレータ、エンジン及びバッテリの運転限度範囲内で選択されることを特徴とする。
前記パワートレインを構成するモータジェネレータ、エンジン及びバッテリの運転限度範囲に近接するとき、前記最高効率が得られる運転状態となるように、エンジン及びモータジェネレータを制御することを特徴とする。
運転者の操作量、動力発生機関の負荷速度及び負荷抵抗が現在の運転状態を決定した時より、あらかじめ決めた値以上に変化したときは、前記最高効率が得られる運転状態となるようにモータジェネレータ及びエンジンを制御することを特徴とする。
本発明によれば、ハイブリッド車両のパワートレインを制御するに際し、エンジンの効率のみを考慮するのではなく、ハイブリッド車両のパワートレインシステム全体の効率を考慮してパワートレインを制御するようにすることにより、より効率よい車両の運行で燃費を改善することができる。
また、本発明によれば、ある運転ポイント(現在運転ポイント)を選択し運転している状態において、運転可能領域のなかで最高効率点が異なる点であっても、あらかじめ決めた値以上に現在運転ポイントより効率が高くない場合は、運転ポイントを変更しないようにすることにより、結果として運転ポイントが変更される頻度が少なくなり、振動や異音が解消できる。
以下、添付図面を参照して、本発明によるハイブリッド車両におけるパワートレインの構成とその制御方法について説明する。
図1は、本発明によるハイブリッド車両のパワートレインの構成図である。
パワートレイン100は、エンジン1と、キャリア2、プラネタリギア3、サンギア4及びリングギア5からなる遊星歯車機構15と、電動機と発電機を兼用した第1モータジェネレータ6及び第2モータジェネレータ7と、インバータ8、9と、バッテリ10と、デファレンシャルギア12と、車軸14とからなり、制御装置16で制御され、発生した動力はタイヤ13に伝達される。
エンジン1の出力は、クランクシャフトを介して遊星歯車機構15のキャリア2に連結される。インバータ8、9は、バッテリ10の直流を第1モータジェネレータ6及び第2モータジェネレータ7の交流に変換する装置である。
サンギア5に連結された第1モータジェネレータ6をMG1、リングギア5に連結された第2モータジェネレータ7をMG2として図示している。リングギア5の軸はチェーン11を介して車軸14に動力を伝えることができる。
図2は、本発明で使用するエンジンの運転ポイントと効率の関係を示すグラフである。縦軸がエンジントルク、横軸がエンジン回転数を表している。上部にプロットされた曲線は、エンジン1の回転数に対する最大エンジントルク20を表している。
エンジン1は、この最大エンジントルク20より下側の領域で運転される。エンジン効率が等しい等効率線31、32、33は、外側に行くほど効率は低くなることを表しており、等効率線31で示す領域の内側がエンジンとして最も運転効率が良い。
運転ポイント30は、格子状に区切られた交点としている。エンジン1は、運転ポイント30から決められる複数の運転状態で運転することができる。エンジン1の限界低速回転数21は、図2のグラフの左側に位置する。限界低速回転数21より大きなエンジン回転数で運転することが望ましい。
制御装置16は、一定の周期で、エンジン回転数とエンジントルクの組合せである運転ポイント30について、そのときの車両の速度及び負荷におけるパワートレインのシステム効率を算出し、このシステム効率が最も高い運転ポイントを特定する。そして、エンジンをその運転ポイントの運転状態となるようにエンジン1、第1モータジェネレータ6及び第2モータジェネレータ7を制御する。なお、第1モータジェネレータ6及び第2モータジェネレータ7の制御にインバータ8、9を含めたものとしてもよい。また、モータジェネレータは交流用あるいは直流用のいずれでも良い。
次に、ハイブリッドシステム効率Sを次のように定義する。
Figure 2008150023
ここで、MG1、MG2は共に発電機として動作し、その出力がバッテリに蓄えられる場合である。We、Wmg1、Wmg2は、それぞれ遊星歯車機構15の出力軸、MG1、MG2に分配されるエンジンの電力を単位とする出力である。αは運転ポイントにおけるエンジン効率で、βはMG1、MG2のエネルギー変換効率で、γはバッテリの効率を表す。Wmg1またはWmg2にβが2回乗じられているのは、エンジンの出力が最終的な動力になるには、MG1またはMG2の出力はバッテリへの取り込み時と取り出し時の2回通過するからである。
また、例えば、MG2を電動機として動作させ、QkWの動力をチェーン11の掛かった軸に出力するような場合は、[Wmg2×β×β×γ]の項目は、MG2とMG1を通過した出力がQkWになると考えて、[Q×(1/β)×(1/β)×β×β]で計算される。このとき、MG1は発電機として動作させるなら、[Wmg1×β×β×γ]の項目は、QkWをMG2へ供給するため、その分を引いたエネルギーがバッテリ10に行き、別途そのエネルギーが利用されるとして、[{Wmg1−Q×(1/β)×(1/β)}×β×β×γ]を使って計算される。
図3は、本発明で使用するエンジンの運転ポイントと効率の関係を表すグラフに運転可能領域を示したものである。図3の灰色で示す領域が運転可能領域(出力限度内)である。すなわち、この領域の左側は、エンジン1の限界低速回転数21で仕切られる。即ち、エンジン回転数はこれより大きいことが望ましい。
この領域の下側は、MG2の最少トルク23で仕切られる。モータジェネレータ7が電動機として動作し、車軸に動力を伝えるには一定以上のトルクが必要で、エンジン1のエンジントルクは、これより大きいことが望ましい。
この領域の上側は、MG1のトルク特性値22で仕切られる。モータジェネレータ6であるMG1が発電機として動作する際、エンジン1のクランクシャフトが高速に回転すると、MG1のトルクは次第に低下する特性がある。符号24は、運転者の要求するエンジンのトルクである。また、バッテリの充電リミット25と、放電リミット26を点線で示す。
図3において、運転可能領域が把握されていない場合、運転効率のよい運転ポイント30aが選択される。運転可能領域が考慮されていない場合、運転ポイント30aを求めた後に、トルクがそれほど必要とされない場合は、単にトルクを減らして対応するものとなり、運転ポイント30bが選択される。しかし、運転可能領域が把握されている場合、運転ポイント30bや30cもすべて考慮される。
ここで、数式1に従ってハイブリッドステム効率を30b、30cの各ポイントで計算して比較すると、運転ポイント30bより運転ポイント30cの方が高くなるので、運転ポイント30cが選択される。運転ポイント30cのハイブリッドステム効率が運転ポイント30bより高いことは、図3の等効率線からもわかるように、エンジン効率αが高く、また、MG1、MG2は2つの運転ポイント30b、30cで一定とすることで、数式1により容易に確認することができる。
図4、図5は、パワートレインのエネルギー収支図である。ハイブリッドシステム効率で運転ポイントを評価すると、エンジン1の効率のみで判定した運転状態より、燃費のよい運転ができる。図3に示すように、一般に、エンジンは、大きなエンジン回転数と大きなエンジントルクのある領域で運転されることが望ましい。
図4は、エンジン効率のみを使用して選択した運転状態におけるパワートレインのエネルギー収支図である。図4に示すように、ここではエンジン1の最高効率点をエンジンの効率のみを基準に選び、出力150kwが得られる運転ポイント(p1)を選択した。ここでは、エンジンの効率(燃料の熱価に対する軸出力の割合)αが30%の運転ポイントとする。このとき、遊星歯車機構15を介してMG1に伝達されるエネルギーはエンジン1の出力の1/3とし、MG2へは1/3とし、車軸14へは1/3とし、それぞれ50kwが分配される。
MG1とMG2の発電機及び電動機としての効率βは70%とする。その場合、MG1、MG2の出力はそれぞれ35kw(=50kW×0.7)となる。この場合、バッテリ10はMG1とMG2の2つで充電されるから、その供給電力は70kWとなる。バッテリ10の効率γは90%とする。バッテリ10に蓄積された電力は、第1モータジェネレータ6及び第2モータジェネレータ7を電動機として使用した時に消費され、再び70%の効率βで機械的な力に変換される。この場合、バッテリ10は、44.1kW(=70kW×0.9×0.7)の機械的動力を出したものと見なすことができる。
この運転ポイントp1はエンジン効率βのみから選択したものであるが、比較のために、システム効率Sを数式1で計算して求めると、S(p1)=18.82%が得られる。ここで、エンジン出力150kWは、WeとWmg1とWmg2に50kWずつ分配され、αは30%とし、βは70%とし、γは90%とした。
図4において、MG2を電動機として制御すると、車軸14への出力が要求される値より高くなってしまう。そのため、MG2とインバータ9は発電機となるように制御される。このように、エンジン効率αのみを考慮した場合は、要求される車軸の出力値とかけ離れる場合があり、その差分はバッテリに蓄えられて別途利用されることになる。しかし、その利用効率hsは、モータジェネレータを2回通過するから49%(=70%×70%)と低い。エンジン効率αのみを基準にした選択では、例えばエンジンの出力が63kwと低く、エンジン効率αが25%と低い運転ポイントは選択されない。
図5は、本発明によるハイブリッドシステム効率Sを使用して選択した運転状態におけるパワートレインのエネルギー収支図である。エンジンの出力が63kwと低く、エンジン効率αが25%の運転ポイント(p2)におけるパワートレインのエネルギー収支図を示す。この運転ポイント(p2)では、MG1が発電機として制御され、MG2が電動機として制御されるとする。その場合、エンジン1の出力63kWは、MG1に21kW(=63kW×1/3)が分配され、遊星歯車機構15のリングギア5の出力に残り42kW(=63kW×2/3)が分配されるとする。そして、MG2を電動機として動作させた場合、8kWの出力が得られるものとする。その場合、車軸14は50kW(=42kW+8kW)を得ることができ、これは図4の場合と同じである。
ここで、MG1の出力は、MG1の効率βである70%を掛けて14.7kW(=21kW×0.7)となる。なお、MG2を電動機として動かすため、11.43kW(=8kW/0.7)が必要であり、これがMG2の出力から消費されるとすると、バッテリ10には3.3kW(= 14.7kW−11.43kW)の充電電力が供給されることになる。この場合、システム効率Sは、S=20.66%と計算される。
具体的には、S(p2)=1/100×0.25×[42kW+8kW×(1/0.7)×(1/0.7)×0.7×0.7+{21kW−8kW×(1/0.7)×(1/0.7)}×0.7×0.7×0.9]/63kWから算出される。
このように、エンジン効率の最善でない状態を選択したにもかかわらず、S(p1)<S(p2)となるから、運転効率が向上する。S(p1)が18.82%で、S(p2)が20.66%であるから、S(p1)を基準にすれば、効率が9.78%(=(20.66−18.82)/18.82×100%)向上する。即ち、パワートレインの構成要素が同じでも制御によって約1割近い燃費の改善が期待できる。
なお、本実施例では、MG2を発電機としてではなく電動機として使用し、バッテリへの充電量を抑えることによって効率の改善を実現している。この他には、MG1の動作回転数を下げて発電量を削減することによっても効率を改善できる。なお、発電量を抑えすぎると、エンジンをあまりにエンジン効率の悪い点で使用することになり、システム効率が逆に低下する。
図6は制御装置16の制御フローチャートである。運転候補となる運転ポイントは、エンジン回転数とエンジントルクの平面上に等間隔にとり、回転数方向の500rpm〜6000rpmまでの間に200rpm間隔で30点、トルク方向の0Nm〜200Nmまでの間に20Nm間隔で10点をとる。
また、それら30点×10点のそれぞれの運転候補点に対応する情報を持つ、30×10要素の運転候補点情報行列OPMを次のように定義している。
回転数方向にi番目、トルク方向にj番目の要素OPMijは、OPMij=[OPMij1,OPMij2]=[ij点での効率,ij点がMG1及びMG2及びバッテリの出力限度範囲内か否か]とした。
図6に示すように、S11で運転ポイントが運転可能領域内かどうかを判定し、運転可能領域内にあるなら、S13でハイブリッドシステム効率の計算を行い、S14で前に計算した効率より高い効率と判定したなら、S15で、その運転ポイントをそれまでで一番高い効率としてOPMIJ1に格納する。
したがって、すべての運転ポイントについて確認し、OPMIJに格納されたものが、一番効率の良い運転ポイントとなる。このように、全ての運転ポイントのなかで一番高いシステム効率を探す方法は、図6に示すように、S16とS22によってjを10まで増加させながらS11ないしS15を繰り返して循環し、S17とS21によってiを30まで増加させながらS11ないしS15を繰り返して循環するようにする方法を使用した。
一方、OPMij2は、現在計算しようとする運転ポイント(i,j)がエンジン、MG1、MG2及びバッテリの出力限度範囲内であるかを判断し、範囲内の場合は1の値を有し、範囲外の場合は0の値が格納される配列要素となるようにし、S14でこれを判断するようにした。
このように、全ての運転ポイントのなかで最も高いシステム効率を有する運転ポイントを探し出すと、制御装置16は、エンジン1と第1モータジェネレータ6及び第2モータジェネレータ7を選定された運転ポイントに運転されるように制御することにより、ハイブリッド車両のパワートレインがより効率よい運転状態で運転されるようにする。
制御装置16は、ROM、RAMを有するマイクロプロセッサーで構成し、例えばROMに格納された制御プログラムをRAMに格納して実行することができる。なお、時間のかかる各運転ポイントにおけるハイブリッドシステム効率の計算結果をあらかじめROMに格納しておき、処理速度を速くすることができる。
一方、前記のような制御方法を使用し、最高効率点の選出による運転ポイントの決定を用いてパワートレインの運転を行うと、振動が発生するか、あるいは頻繁な回転数変動による異音が発生することがある。
即ち、最高効率点が、微少な運転条件の変化によって、回転数が大きく外れた点を指示する場合、効率が違い複数の点の間を振動することにより、振動や異音が発生するおそれがある。
前記のような振動や異音が心配になる場合、これに対する解決策として提示する本発明によるハイブリッド車両のパワートレイン制御方法を図7ないし図10に基づいて説明する。
図7に示すように、本発明は、各運転候補点の効率を計算し(S101)、最高効率が得られる運転ポイントが選定されれば(S102)、現在運転ポイントがパワートレインの構成要素運転限度に近接したかを判断する(S103)。
例えば、エンジン回転数が、エンジン出力不能となる回転数より低くて、かつあらかじめ決めた回転数を外れると、近接と判断する。
次いで、現在運転ポイントがパワートレインの各構成要素の運転限度に近接すれば、現在運転ポイントの効率を算出し(S104)、近接していなければ、運転状態を最高効率点に変更する(S105)。
次に、前記現在運転ポイントの効率が算出されれば、パワートレインの最高効率運転状態の推定機能により、運転状態における最高効率点効率と現在運転状態の運転効率との差が予め決めた値より高ければ(S016)、現在運転ポイントを推定する(S107)。
即ち、最高効率が得られる運転状態となるように、モータジェネレータ及びエンジンを制御する。
一方、最高効率点の選択は順位によって行われる。即ち、図10に示すように、高い効率を有する運転領域が離れて複数存在するとき、車速、運転者が要求するトルク、またはエンジンまたはモータジェネレータの回転数の小さな変化を感知し、現在の運転ポイントより少しでも効率の高い点が出現すれば、すぐその点が選択される。
したがって、頻繁に運転ポイントの変更が行われてエンジン回転数及びトルクが変動し、振動及び異音が発生する。
したがって、本発明の制御方法を適用すれば、微少な効率差では現在の運転ポイントが維持されるから、運転ポイントの変更頻度が減少するので、振動及び異音の発生を減らすことができる。
また、ある構成要素が運転限度に近接すれば、一般にその構成要素の運転効率が格段に低下する。したがって、本発明の制御方法を適用すれば、現在の運転ポイントは最高効率点でない場合が大部分であり、また、運転限度に至る頻度が高くないから、運転限度に接近した場合は、例外的に最高効率点に運転ポイントの変更を実施すれば、振動及び異音を悪化させないで、機関の運転効率の改善を図ることができる。
また、運転者の操作及び負荷の変動がある場合は、音または振動に対する違和感の感度が低く、これにより、最高効率点への運転ポイントの変更を実施しても、振動及び異音の問題を発生させないで運転効率の改善を期待することができる。
本発明によるパワートレインの制御方法は、燃費のさらなる改善が望まれるハイブリッド車両に好適である。
本発明によるハイブリッド車両のパワートレインの構成図である。 本発明で使用するエンジンの運転ポイントと効率の関係を示すグラフである。 本発明で使用するエンジンの運転ポイントと効率の関係を表すグラフに運転可能領域を示すグラフである。 エンジン効率のみを使用して選択した運転状態におけるパワートレインのエネルギー収支図である。 ハイブリッドシステム効率Sを使用して選択した運転状態におけるパワートレインのエネルギー収支図である。 制御装置の制御フローチャートである。 本発明によるハイブリッド車両のパワートレイン制御方法を説明するフローチャートである。 運転ポイントを変更しない場合において、現在運転ポイント及び最高効率点の効率が近似した場合を示すグラフである。 運転ポイントを変更する場合において、現在運転点及び最高効率点の効率差が大きい場合を示すグラフである。 高い効率を有する運転領域が離れて複数存在するときの運転効率を示すグラフである。
符号の説明
1 エンジン
2 キャリア
3 プラネタリギア
4 サンギア
5 リングギア
6 第1モータジェネレータ
7 第2モータジェネレータ
8、9 インバータ
10 バッテリ
11 チェーン
12 デファレンシャルギア
13 タイヤ
14 車軸
15 遊星歯車機構
16 制御装置
100 パワートレイン

Claims (11)

  1. エンジン、バッテリ、第1モータジェネレータ、第2モータジェネレータ、遊星歯車機構及びこれらを制御する制御装置からなるハイブリッド車両のパワートレインを制御する方法において、
    前記パワートレインが取るべき運転状態の候補を、エンジントルクとエンジン回転数の関数で示す運転可能領域内の複数の格子点に取り、この格子点を各運転ポイントとして、前記パワートレインのシステム効率を計算する段階と、
    前記複数の格子点に対応する各運転ポイントに対して計算されたシステム効率のなかで最高効率が計算される運転ポイントを選定する段階と、
    前記選定された運転ポイントの運転状態となるように、前記エンジン、第1モータジェネレータ及び第2モータジェネレータを制御する段階と、
    を含んでなることを特徴とするハイブリッド車両のパワートレイン制御方法。
  2. 前記複数の格子点は、回転数がアイドリング回転からエンジン最高回転の間と、トルクが 0〜最高トルクまでの間をそれぞれ 数箇所に区切って選定することを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車両のパワートレイン制御方法。
  3. 前記回転数の領域を等間隔に数点〜数十点、トルクの領域を等間隔に数点それぞれ区切り、これらの交点を前記複数の格子点に選定することを特徴とする請求項2に記載のハイブリッド車両のパワートレイン制御方法。
  4. 複数の運転ポイントでそれぞれシステム効率を計算し、そのなかで最高効率が計算される運転ポイントを選定するため、
    前記運転ポイントを配列に格納し、各運転ポイントの配列は、その運転ポイントでのシステム効率と、その運転ポイントが前記第1モータジェネレータ、第2モータジェネレータ、及びバッテリの出力限度範囲内であるか否かを示すようになった多重配列であることを特徴とする請求項3に記載のハイブリッド車両のパワートレイン制御方法。
  5. 前記システム効率の計算は、あらかじめ計算結果を前記制御装置に記録しておき、その計算結果を用いることを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車両のパワートレイン制御方法。
  6. 前記運転ポイントは、前記第1モータジェネレータ及び第2モータジェネレータと前記エンジンの出力限度内、及び前記バッテリの充放電の出力限度範囲内で選択することを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車両のパワートレイン制御方法。
  7. 少なくとも一つのエンジン、モータジェネレータ及びバッテリを含むハイブリッド車両のパワートレイン制御方法において、
    前記パワートレインを持つべき運転状態の候補をエンジントルクとエンジン回転数の関数で示す運転可能領域内の複数の格子点に取り、この格子点を各運転ポイントとして、前記パワートレインのシステム効率を計算し、そのなかで最高効率が計算される運転ポイントを選定する段階と、
    前記選定された運転ポイントでのパワートレインシステムの効率と現在運転状態によるパワートレインシステムの効率との差が予定の値より高い場合、前記選定された運転ポイントの運転状態となるように、前記エンジンとモータジェネレータを制御する段階と、
    を含んでなることを特徴とするハイブリッド車両のパワートレイン制御方法。
  8. 前記パワートレインのシステム効率の計算は、あらかじめ計算結果を制御装置に記録しておき、その計算結果を用いて前記運転ポイントの選定を行うことを特徴とする請求項7に記載のハイブリッド車両のパワートレイン制御方法。
  9. 前記運転状態の候補は、パワートレインを構成するモータジェネレータ、エンジン及びバッテリの運転限度範囲内で選択されることを特徴とする請求項7に記載のハイブリッド車両のパワートレイン制御方法。
  10. 前記パワートレインを構成するモータジェネレータ、エンジン及びバッテリの運転限度範囲に近接するとき、前記最高効率が得られる運転状態となるように、エンジン及びモータジェネレータを制御することを特徴とする請求項7または9に記載のハイブリッド車両のパワートレイン制御方法。
  11. 運転者の操作量、動力発生機関の負荷速度及び負荷抵抗が現在の運転状態を決定した時より、あらかじめ決めた値以上に変化したときは、前記最高効率が得られる運転状態となるようにモータジェネレータ及びエンジンを制御することを特徴とする請求項7に記載のハイブリッド車両のパワートレイン制御方法。
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WO2014087501A1 (ja) * 2012-12-05 2014-06-12 トヨタ自動車株式会社 ハイブリッド車両の制御装置
CN119727500A (zh) * 2025-02-26 2025-03-28 浙江科技大学 一种变频电机系统的最优效率点快速检测方法及装置

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