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JP2008141102A - 静電機能部材とその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】エアロゾルデポジション法で形成したセラミック構造物を有する静電機能部材において、セラミック構造物の絶縁耐圧を劣化させること無く静電機能部材の静電機能発現側の裏面から電極を取り出すことである。
【解決手段】セラミック基体101の片面側に金属薄膜電極107が形成され、これを覆うようにエアロゾルデポジション法で形成した脆性材料の構造物108を有した静電機能部材10において、セラミック基体101を貫通し構造物形成面側にテーパを設けた孔を有し、この孔内部に導電性の電極端子102が埋め込まれた電極取り出し構造を有し、金属薄膜電極107と電極端子102とが金属めっき106で導電的に接合されている構造とした。
【選択図】図1

Description

本発明は、セラミック基体の貫通孔に電極端子を位置させた電極構造を有し、エアロゾルデポジション膜を静電機能膜として利用した静電機能部材に関する。
従来の焼成法で形成される静電チャックでは、内部電極の取り出し構造を形成するには複層のセラミックシートの間にタングステンやモリブデンなどの電極を配置させ、一方のセラミックシートに孔を開けて取り出し口を設けておき、セラミックグリーンシート状態で圧接して、これを焼成して一体化させ、その後孔に焼き付けなどの手段で導電体層の形成を行ったり、ここに電極端子の埋め込みを行なうなどし、これらにリード線を接続する方法がとられる。このような静電チャックの吸着面と反対の面から電極を取り出すことは半導体製造装置やフラットパネル製造装置のチャンバー内部に電極取り出し部をさらすことがないため、電極の腐食や蒸散などが起こらず、またそのような電極を絶縁被覆する必要もない。
一方エアロゾルデポジション法で最表面のセラミックスの誘電体層を形成させた静電チャックについては特許文献1に記載があり、ここではガラス基体表面に金属膜を電極として形成し、これを覆うようにして酸化アルミニウムや酸化ケイ素の誘電体層をエアロゾルデポジション法にて形成させる構造が開示されている。エアロゾルデポジション法は常温で緻密なセラミック層を形成できる手法であり、PVDなどの手法で形成する微細なデザインの金属膜電極を、酸化腐食や熱による変性を起こさせることなく、また基材や電極との熱膨張の違いを考慮することなく、一体化させて構造部材を作製出来る有効な方法である。
ここにおいて、電極の取り出しは金属膜をガラス基体の端部まで引き出し、ここに電極導入端子を接続する方法をとっており、上述した焼成体の静電チャックで通常利用されている裏面からの電極取り出し構造は開示されていない。
またプラズマCVD法で最表面の誘電体層を形成させる方法として、特許文献2にあるような基板に貫通孔を形成して電極取り出し口を設け、イオンプレーティングで金属箔を形成したのち、その表面からCVDでダイヤモンド薄膜を形成させる手法が開示されている。
特開2003−273194号公報 特開平5−144929号公報
エアロゾルデポジション法でセラミック層形成する静電チャックなどの静電機能部材において従来、焼成体の静電チャックで採用されているような基材を貫通した電極を設け、裏面から取り出し口を設けた構造が採用されなかった理由は、エアロゾルデポジション法特有の、微粒子を基材表面にエアロゾルの状態で衝突させて基材上にセラミックスの構造物を形成させる手法において、基材の段差や断裂が生じている場合には、この部位に堆積されるセラミックスの構造物の構造が欠陥を持ったりあるいは脆弱となり、絶縁破壊を起こしやすくなるという問題があったからである。すなわち例えば、セラミック基体に孔を開け、特許文献2にあるように給電部材を埋め込んで電極取り出し構造として、表面を研磨してこの上に数十nm〜数μm膜厚の金属膜を形成しても、セラミック基体と給電部材である電極端子との間に隙間が生じていたり、あるいはこれらの材質の違いから研磨量が異なり段差が生じることが往々に発生するが、エアロゾルデポジション法でこのような構造体上にセラミックスの構造物を形成させる場合、隙間において構造物が断裂したり、隙間にエアロゾルデポジション法の原料微粒子が入り込み、脆弱構造となったり、段差部位に製膜ができなかったり、あるいは段差部位の緻密度が低下するなどして、構造物に欠陥が生じる。このような場合静電機能を発揮させるために電圧をかけるとこの部位で破壊が容易に起きる不具合が生じる。
従って平面に金属薄膜電極を形成し、それを基材の端部まで引き出して、ここにリード線を接続する方法がとられるか、あるいは金属薄膜電極を基体の側面まで延長し、側面にリード線を接続する方法がとられるわけであるが、チャンバー内部に金属部材を露出させたくない場合、別途この上に何らかセラミックスや樹脂のコーティングを施す必要があり、静電機能部材表面側に余計な突起物ができることとなる。これは、静電機能部材をタイル状に複数並行配置させてモジュール化させようとするときに障害となる不具合がある。またプラズマ中でこの静電機能部材を使用する場合は、金属部材露出部やコーティング部の耐プラズマ特性に問題が生じることが考えられる。
すなわちこのような静電機能部材において基体の裏面側から電極を取り出す構造は非常に有用であり、本発明はエアロゾルデポジション法で形成する静電機能部材において上記問題を解決する電極構造を備えた静電機能部材を提供することにある。
上記課題を解決すべく本発明では、セラミック基体の片面側に金属薄膜電極が形成され、これを覆うように脆性材料からなる構造物が形成された静電機能部材であって、構造物がエアロゾルデポジション法で形成された多結晶体であり、セラミック基体において前記構造物が形成された面からその裏面まで貫通したひとつ以上の孔を有し、孔内部に埋め込まれた導電性の電極端子を有し、金属薄膜電極と電極端子とが導電体により導電的に接合されていることを特徴とする静電機能部材とした。
また前記孔の開口部において構造物形成面側にテーパを設けた。
また導電体を金属めっきによるものとした。
またこの金属めっきが孔の領域の基体表面に形成された金属薄膜層を介して基体と接着されているものとした。
さらに構造物が酸化アルミニウム、酸化イットリウム、酸化ケイ素、炭化珪素、窒化珪素の群から選ばれる少なくとも一種を含むことを特徴とする静電機能部材とした。
このような静電機能部材の製造方法としては、セラミック基体に貫通したひとつ以上の孔を設けるとともに孔の前記脆性材料からなる構造物を形成する面にテーパ状の開口を形成し、次いでこのテーパ面に金属薄膜層を形成する工程と、孔に導電性の電極端子を埋め込む工程と、金属薄膜層と電極端子とが導電的に接続されるように導電体を形成させる工程と、脆性材料からなる構造物をエアロゾルデポジション法によって形成させる工程と、を有することとした。
本発明によれば、エアロゾルデポジション法で形成したセラミック構造物を有する静電機能部材において、セラミック構造物の絶縁耐圧を劣化させること無く静電機能部材の静電機能発現側の裏面から電極を取り出すことを可能とする。
本発明に係る静電機能部材としての静電チャックの一態様について図1に示す。静電チャック10は、アルミナ焼成体からなるセラミック基体101に貫通した孔が形成されており、ここに電極端子102が接着剤103により埋没させて接着されている。電極端子102にはリード線104が配設されている。セラミック基体101の貫通した孔の上面はテーパをもって表面に行くに従って孔径を大きくしており、そのテーパ傾斜面には上地層として銅、密着用下地層としてチタンから構成される密着確保用の金属薄膜105が形成されており、電極端子102と金属薄膜105を起点として成長させたニッケル電気めっき層(電気鋳造層)106が形成されている。すなわちニッケル電極めっき層106は、電極端子102と金属薄膜105とに接合されつつテーパ近傍の孔を埋めている。このニッケル電気めっき層106とセラミック基体101はその表面が研磨されてそれぞれの相の間には隙間のない平面が形成されており、その表面に上地層として銅、密着用下地層としてチタンから構成される金属薄膜電極107が配置される。この金属薄膜電極107を完全に覆うようにして脆性材料の構造物108が密着して形成されている。
通常セラミック基体101は0.3mm以上20mm以下程度であり、孔は機械加工で設ける。金属薄膜電極107を配置する面における孔の開口径は、孔内部に配置されるニッケル電気めっき層106と金属薄膜電極107との導電状態が十分確保できればよく、まためっきの健全な成長を確保するため、300μm以上5mm以下が適当であるが、これより大きくてもよい。金属薄膜電極107形成面とは反対の面からは電極端子102を挿入するため、この反対の面の孔の開口径は電極端102の径、形状に合わせて設定すればよく、従って孔の断面の形状は一定でなく途中で径や形状が変化してもよい。図1に示すように、電極端子102を先端に突起を持つボタン型にして、これに応じて孔形状を設計し、電極端子102の位置決めや接着を行い易くすることが好適である。
また電極端子102と孔の側壁との間隔を一定以上とり、ここにシリコーンなどの接着剤を充填すること、あるいは孔の形状の一部を金属薄膜電極107面側を頂点側とする円錐台形状にし、電極端子102を円柱形状としかつ金属薄膜電極107面側の先端を円錐台形状に加工して埋め込むことは、静電機能部材が環境中で温度変化する際に金属端子102とセラミック基体101との熱膨張係数の違いによるセラミック基体101の割れを防止することができるため、好適である。
孔にテーパを設けることは、ニッケル電気めっき層106が、テーパ表面も含めて欠陥無く健全に成長するためは好適である。また金属薄膜105は通常スパッタなどの蒸着手段で形成されるが、貫通孔のテーパの角度が深すぎる場合、テーパ部分に十分に金属薄膜105が形成されないため、テーパの角度は、セラミック基体101表面に対して70°以下が適当である。
金属薄膜105は、セラミック基体101表面に密着力かつ導電的に形成されていれば良く、チタンやクロムを用いると良い。上地層を設けなくてもよい。膜厚は導電性が確保できるよう100nm以上であればよく、厚みは特に問わないが、蒸着における密着力を考えると2μm以下が好ましい。
導電体としては、ニッケル電気めっき層106のかわりにその他の材質の電気めっきや無電解めっき層を採用しても良く、また導電性の接着剤を使用することも考えられる。
金属薄膜電極107としては、セラミック基体101との密着性を考慮してチタンやクロムを用いるのが好適であるが、通常の電極材料であれば特に問題は無く、アルミニウムや銅、ニッケル、金、白金などが利用され、またこれらの組み合せでもよい。導電性を確実に維持するために膜厚は100nm以上がよく、セラミック基体101との段差が大きくなることで脆性材料構造物108の健全な形成を困難にしないために5μm以下が望ましい。
脆性材料構造物108には、絶縁性、耐磨耗性に優れた酸化アルミニウムを使用することができる。また絶縁性、ハロゲンガスの耐プラズマ性に優れた酸化イットリウムを使用することができる。また帯電防止性、耐磨耗性に優れた炭化珪素を使用することができる。また熱伝導性に優れた窒化アルミニウムを使用することができる。またこの静電チャックを素ガラス吸着用とする場合は、帯電防止のため同素材の酸化ケイ素を使用することができる。
またこれらの組み合せで構造物の層を形成することもできる。例えば絶縁性と製膜性に優れた酸化イットリウムを金属薄膜電極107上にまず形成し、続いて耐磨耗性と帯電防止性に優れた炭化珪素を上層として形成させること、あるいは熱伝導特性に優れた窒化アルミニウムをまず形成し、続いて耐磨耗性と帯電防止性に優れた炭化珪素を上層として形成させることなどの複層形成が好適である。
またこの電極構造は静電チャックのほか、静電アクチュエータ部材などに利用することができる。
次にこの静電チャックの製造方法と作用について述べる。まずセラミック基体101に貫通孔を形成し、上面にテーパ加工を施したのち、上面を研磨して平面を形成させる。続いて電極端子102を下面側からはめ込み、接着剤103で固定して埋め込む。このとき孔と電極端子102には通常隙間がある。続いて金属薄膜105をイオンプレーティングやスパッタリングを用いて密着力良く形成させる。続いて電極端子102に通電しつつセラミック基体101の上面側からニッケル電気めっきを行う。ニッケル電気めっき層106は電極端子102の露出部から析出して成長し、そのうち金属薄膜105に接触する。その後金属薄膜105にもこのニッケル電気めっき層106を介して通電されるようになり、この表面からもニッケル層の成長が始まる。ニッケル電気めっき層106がセラミック基体101表面より凸に成長した時点で電気めっきを終了し、続いて再度セラミック基体101の表面から研磨を施し、セラミック基体101表面とニッケル電気めっき層106表面とがほぼ一致した平面となる。またこのときこれらの界面には隙間は生じていない。続いてこのニッケル電気めっき層106の表面をかぶるように金属薄膜電極107をイオンプレーティングやスパッタリングなどのPVD法で形成する。従ってこの金属薄膜電極107はセラミック基体101表面とニッケル電気めっき層106表面と界面近傍においても断裂することなく平面度よく配置される。続いてエアロゾルデポジション法にて脆性材料の構造物108を金属薄膜電極107を覆うようにして形成させる。従って脆性材料の構造物108は欠陥や断裂無くセラミック基体101上に配置される。リード線104は静電チャックを図示しない半導体製造装置などに設置する際に接続すればよい。
ここで本発明で使用するエアロゾルデポジション法について説明する。この方法はセラミックスなどの脆性材料微粒子をガス中に分散させたエアロゾルをノズルから基材に向けて噴射し、金属やガラス、セラミックスやプラスチックなどの様々な基材に微粒子を衝突させ、この衝突の衝撃により脆性材料微粒子を変形や破砕を起させしめてこれらを接合させ、基材上に微粒子の構成材料からなる構造物をダイレクトで形成させることを特徴としており、特に加熱手段を必要としない常温で構造物が形成可能であり、焼成体同等の機械的強度を保有する構造物を得ることができる。この方法に用いられる装置は、基本的にエアロゾルを発生させるエアロゾル発生器と、エアロゾルを基材に向けて噴射するノズルとからなり、ノズルの開口よりも大きな面積で構造物を作製する場合には、基材とノズルを相対的に移動・揺動させる位置制御手段を有し、減圧下で作製を行う場合には構造物を形成させるチャンバーと真空ポンプを有し、またエアロゾルを発生させるためのガス発生源を有することが一般的である。
エアロゾルデポジション法のプロセス温度は常温であり、微粒子材料の融点より十分に低い温度、すなわち数百℃以下で構造物形成が行われるところに特徴がある。
また使用される微粒子はセラミックスや半導体などの脆性材料を主体とし、同一材質の微粒子を単独であるいは混合させて用いることができるほか、異種の脆性材料微粒子を混合させたり、複合させて用いることが可能である。また一部金属材料や有機物材料などを脆性材料微粒子に混合させたり、脆性材料微粒子表面にコーティングさせて用いることも可能である。これらの場合でも構造物形成の主となるものは脆性材料である。
この手法によって形成される構造物において、結晶性の脆性材料微粒子を原料として用いる場合、構造物の脆性材料部分は、その結晶子サイズが原料微粒子のそれに比べて小さい多結晶体であり、その結晶は実質的に結晶配向性がない場合が多く、脆性材料結晶同士の界面にはガラス層からなる粒界層が実質的に存在しないと言え、さらに構造物の一部は基材表面に食い込むアンカー層を形成することが多いという特徴がある。
この方法により形成される構造物は、微粒子同士が圧力によりパッキングされ、物理的な付着で形態を保っている状態のいわゆる圧粉体とは明らかに異なり、十分な強度を保有している。
この構造物形成において、脆性材料微粒子が破砕・変形を起していることは、原料として用いる脆性材料微粒子および形成された脆性材料構造物の結晶子サイズをX線回折法で測定することにより判断できる。すなわちエアロゾルデポジション法で形成される構造物の結晶子サイズは、原料微粒子の結晶子サイズよりも小さい値を示す。微粒子が破砕や変形をすることで形成されるずれ面や破面には、もともと内部に存在し別の原子と結合していた原子が剥き出しの状態となった新生面が形成される。この表面エネルギーが高い活性な新生面が、隣接した脆性材料表面や同じく隣接した脆性材料の新生面あるいは基板表面と接合することにより構造物が形成されるものと考えられる。また微粒子の表面に水酸基が程よく存在する場合では、微粒子の衝突時に微粒子同士や微粒子と構造物との間に生じる局部のずり応力により、メカノケミカルな酸塩基脱水反応が起き、これら同士が接合するということも考えられる。外部からの連続した機械的衝撃力の付加は、これらの現象を継続的に発生させ、微粒子の変形、破砕などの繰り返しにより接合の進展、緻密化が行われ、脆性材料構造物が成長するものと考えられる。この結果構造物の平均結晶子径は数十nm以下、具体的には酸化アルミニウムで16.0nm、酸化イットリウムで19.2nmが観測されている。
上述のエアロゾルデポジション法によれば、サブミクロン粒径の脆性材料微粒子を高速で衝突させることで、基材に微粒子が食い込んでアンカー部を形成し、さらにその微粒子の上に微粒子が衝突して膜状のセラミック層が形成されるため、セラミック層の強度も高い上に基材との密着性も非常に高い。例えば、アルミ合金基板上のセラミック層の密着強度は引き倒し式試験法により80MPaを超える密着力を示し、ガラス上のセラミック層においては、密着力が高いために、セラミック層の引き剥がしを実施するとガラス基材自体が破壊する。
エアロゾルデポジション法で脆性材料の構造物を形成させる方法について述べる。図2はエアロゾルデポジション装置20を示したものであり、窒素ガスボンベ201の先にガス搬送管202を介してエアロゾル発生器203が設置され、その下流側に例えば直径2mmのエアロゾル搬送管204を介して酸化物層形成室205内に配置された例えば直径2mmの導入開口と10mm×0.4mmの導出開口をもつノズル206に接続されている。エアロゾル発生器203内には脆性材料微粒子例えば酸化アルミニウム微粒子粉体が充填されている。ノズル206の開口の先には、XYステージ207に保持された金属あるいは樹脂製の基材208が配置されている。酸化物層形成室205は真空ポンプ209と接続されている。
以下にエアロゾルデポジション装置20の作用を述べる。窒素ガスボンベ201を開栓し、ガス搬送管202を通じてガスをエアロゾル発生器203内に送り込み、同時にエアロゾル発生器203を運転させて脆性材料微粒子と窒素ガスが適当比で混合されたエアロゾルを発生させる。また真空ポンプ209を稼動させ、エアロゾル発生器203と酸化物薄層形成室205の間に差圧を生じさせる。エアロゾルはこの差圧に乗って下流側のエアロゾル搬送管204に導入されて加速し、ノズル206より基材208に向けて噴射する。基材208はXYステージ207により2軸に揺動され、エアロゾル衝突位置を変化させつつ、微粒子の衝突により基材208上に膜状の構造物が形成されていく。
(実施例1)
図1に示した静電チャックの電極取り出し構造を上述の作製方法に準じて作製した。セラミック基体として純度99.6%の酸化アルミニウム、電極端子として304ステンレス、接着剤としてエポキシ樹脂、脆性材料の構造物として酸化イットリウムを用いた。電極端子の先端部の径をφ2mmとし、セラミック基体の孔径をφ2.02mm、穴開口付近のテーパをC0.2で45°の角度を持つ面取りとした。金属薄膜は銅(膜厚2μm)、チタン(膜厚100nm)とした。ニッケル電気めっき層形成後、表面から研磨を行った結果、セラミック基体とニッケル電気めっきとの界面における段差は0.8μm以下であった。金属薄膜電極は銅(膜厚300nm)、チタン(膜厚100nm)とした。金属薄膜電極はセラミック基体の孔の領域を含むφ5mmとした。
酸化イットリウム構造物の作製は上述したものと同等のエアロゾルデポジション装置を用い、上述の方法に準じて行った。原料となる微粒子には平均一次粒子径0.5μmの酸化イットリウム微粒子を用い、窒素ガス流量5L/分、チャンバー内気圧100Paの条件で構造物を形成した。酸化イットリウム構造物の層厚は25μmとし、金属薄膜電極を全て覆うように形成し、その後表面研磨を行った。
以上のようにして製作した電極取り出し構造に対して、酸化イットリウム構造物の上面に銀ペーストを塗布し、プローブを当て、電極端子の裏面取り出し口にリード線を接続し、プローブとリード線の間に電圧を0.1kV/sの速度で昇圧させつつ破壊電圧を測定したところ、4.1kV(238V/μm)の値を得た。この破壊部の位置を特定したところ、電極端子の直上部位であり、セラミック基体と電極端子の境界部近傍では、破壊は起こらなかった。
(比較例)
ステンレス平板の表面にエアロゾルデポジション法により実施例1と同等の品質の酸化イットリウム構造物を層厚20μm以上で形成し、その表面を研磨して銀ペーストを塗布し、基板と銀ペースト間で実施例1と同様の破壊電圧測定に供したところ、245V/μmの値を得た。
(実施例2)
上述のエアロゾルデポジション装置を用いて、原料微粒子に平均一次粒子径0.5μmの炭化珪素を用い、窒素ガス流量5L/分、ノズル開口17mm×0.4mm、チャンバー内気圧100Paの条件で、上述の酸化イットリウム構造物上および特性評価用のステンレス基板上に炭化珪素の構造物を作製した。ステンレス基板上には膜厚10μm、酸化イットリウム構造物上には膜厚1.5μmで形成した。
この炭化珪素構造物の硬さについて島津製作所製ダイナミック超微小硬度計を用いて測定したところ、1700Hvを示した。また体積抵抗率は4.2×10Ω・cmであった。酸化イットリウム構造物上にこのような膜を形成することで、例えば静電チャックにこれを用いる場合、耐磨耗性の向上や脆性材料の構造物に蓄積する電荷を逃がす役割を果たし好適である。
本発明による静電機能部材は、半導体製造装置やフラットパネルディスプレイ製造装置に用いる静電チャックや、ウェハやガラスその他様々な物体を搬送する静電アクチュエータなどに応用できる。
本発明に基づく静電チャックを示す図である。 本発明で使用するエアロゾルデポジション装置を示す装置図である。
符号の説明
10…静電チャック
101…セラミック基体
102…電極端子
103…接着剤
104…リード線
105…金属薄膜
106…ニッケル電気めっき層
107…金属薄膜電極
108…脆性材料の構造物
20…エアロゾルデポジション装置
201…窒素ガスボンベ
202…ガス搬送管
203…エアロゾル発生器
204…エアロゾル搬送管
205…酸化物薄層形成室
206…ノズル
207…XYステージ
208…基材

Claims (6)

  1. セラミック基体の片面側に金属薄膜電極が形成され、これを覆うように脆性材料からなる構造物が形成された静電機能部材であって、前記構造物がエアロゾルデポジション法で形成された多結晶体であり、前記セラミック基体において前記構造物が形成された面からその裏面まで貫通したひとつ以上の孔を有し、前記孔内部に埋め込まれた導電性の電極端子を有し、前記金属薄膜電極と前記電極端子とが導電体により導電的に接合されていることを特徴とする静電機能部材。
  2. 請求項1に記載の静電機能部材であって、前記孔において前記構造物形成面側の開口部にテーパを設けたことを特徴とする静電機能部材。
  3. 請求項1または2に記載の静電機能部材であって、前記導電体が金属めっきであることを特徴とする静電機能部材。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の静電機能部材であって、前記金属めっきが前記孔の領域の前記基体表面に形成された金属薄膜層を介して前記基体と接着されていることを特徴とする静電機能部材。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の静電機能部材であって、前記構造物が酸化アルミニウム、酸化イットリウム、酸化ケイ素、炭化珪素、窒化珪素の群から選ばれる少なくとも一種を含むことを特徴とする静電機能部材。
  6. セラミック基体の片面側に金属薄膜電極が形成され、これを覆うように脆性材料からなる構造物が形成された静電機能部材の製造方法であって、前記セラミック基体に貫通したひとつ以上の孔を設けるとともに前記孔の前記脆性材料からなる構造物を形成する面にテーパ状の開口を形成し、次いでこのテーパ面に金属薄膜層を形成する工程と、前記孔に導電性の電極端子を埋め込む工程と、前記金属薄膜層と前記電極端子とが導電的に接続されるように導電体を形成させる工程と、前記脆性材料からなる構造物をエアロゾルデポジション法によって形成させる工程と、を有することを特徴とする静電機能部材の製造方法。
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