JP2008140564A - 燃料電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】中空型セル及び熱交換部材を備えた燃料電池において、中空型セルの内周面側を流通する反応ガスの濃度勾配に起因する中空型セルの上流側から下流側にかけて減少する熱勾配又は温度勾配を緩和、又は理想的には均一化し、中空型セルの劣化を抑制する。
【解決手段】中空電解質膜、該中空電解質膜の内周面及び外周面に設けられた一対の電極、並びに該一対の電極にそれぞれ接続する集電材を有し、且つ、少なくとも一方の端部が開放された中空型セルと、熱媒体が流通する内部流路を有する熱交換部材とを備える燃料電池であって、該熱交換部材は、該中空型セルの内周面又は外周面に熱伝導可能な直接的又は間接的接触状態を保つように配設され、該中空型セルから該熱媒体に至る熱伝導経路の途中に、熱伝導材料からなり、且つ、中空型セルの内周面側ガス流路の上流側から下流側にいくに従って該中空型セルの冷却度合を減少させる冷却度合変化手段を備えることを特徴とする燃料電池。
【選択図】図1
【解決手段】中空電解質膜、該中空電解質膜の内周面及び外周面に設けられた一対の電極、並びに該一対の電極にそれぞれ接続する集電材を有し、且つ、少なくとも一方の端部が開放された中空型セルと、熱媒体が流通する内部流路を有する熱交換部材とを備える燃料電池であって、該熱交換部材は、該中空型セルの内周面又は外周面に熱伝導可能な直接的又は間接的接触状態を保つように配設され、該中空型セルから該熱媒体に至る熱伝導経路の途中に、熱伝導材料からなり、且つ、中空型セルの内周面側ガス流路の上流側から下流側にいくに従って該中空型セルの冷却度合を減少させる冷却度合変化手段を備えることを特徴とする燃料電池。
【選択図】図1
Description
本発明は、中空形状の電解質膜を有する中空型セルを備える燃料電池に関する。
燃料電池は、燃料と酸化剤を電気的に接続された2つの電極に供給し、電気化学的に燃料の酸化を起こさせることで、化学エネルギーを直接電気エネルギーに変換する。火力発電とは異なり、燃料電池はカルノーサイクルの制約を受けないので、高いエネルギー変換効率を示す。電解質として固体高分子電解質を用いる固体高分子電解質型燃料電池は、小型化が容易であること、低い温度で作動すること、などの利点があることから、特に携帯用、移動体用電源として注目されている。
固体高分子電解質型燃料電池では、水素を燃料とした場合、アノード(水素極)では(1)式の反応が進行する。
H2 → 2H+ + 2e− …(1)
(1)式で生じる電子は、外部回路を経由し、外部の負荷で仕事をした後、カソード(酸化剤極)に到達する。そして、(1)式で生じたプロトンは、水と水和した状態で、固体高分子電解質膜内を水素極側から酸化剤極側に、電気浸透により移動する。
H2 → 2H+ + 2e− …(1)
(1)式で生じる電子は、外部回路を経由し、外部の負荷で仕事をした後、カソード(酸化剤極)に到達する。そして、(1)式で生じたプロトンは、水と水和した状態で、固体高分子電解質膜内を水素極側から酸化剤極側に、電気浸透により移動する。
また、酸素を酸化剤とした場合、酸化剤極では(2)式の反応が進行する。
2H+ + (1/2)O2 + 2e− → H2O …(2)
酸化剤極で生成した水は、主としてガス拡散層を通り、外部へと排出される。
このように、燃料電池では、水以外の排出物がなく、クリーンな発電装置である。
2H+ + (1/2)O2 + 2e− → H2O …(2)
酸化剤極で生成した水は、主としてガス拡散層を通り、外部へと排出される。
このように、燃料電池では、水以外の排出物がなく、クリーンな発電装置である。
従来、固体高分子電解質型燃料電池としては主に、平面状の固体高分子電解質膜の一面に水素極及び他面に酸化剤極となる触媒層を設けるとともに、得られた平面状の膜・電極接合体の両側にさらにそれぞれガス拡散層を設け、さらに平面状のセパレータで挟んだ平型の単セルが開発されてきた。このような平型の単セルは、複数積層して燃料電池スタックとして用いられる。
固体高分子電解質型燃料電池の出力密度向上のため、固体高分子電解質膜としては非常に膜厚の薄いプロトン伝導性高分子膜が用いられている。この膜厚はすでに100μm以下のものが主流であり、さらなる出力密度向上のためにさらに薄い電解質膜を用いたとしても、単セルの厚みを現在のものより劇的に薄くすることはできない。同様に、触媒層、ガス拡散層及びセパレータ等についてもそれぞれ薄膜化が進んでいるが、それらすべての部材の薄膜化によっても、単位体積当たりの出力密度の向上には限界がある。従って、小型化の要求に対しても、今後充分に応えられなくなることが予想される。
固体高分子電解質型燃料電池の出力密度向上のため、固体高分子電解質膜としては非常に膜厚の薄いプロトン伝導性高分子膜が用いられている。この膜厚はすでに100μm以下のものが主流であり、さらなる出力密度向上のためにさらに薄い電解質膜を用いたとしても、単セルの厚みを現在のものより劇的に薄くすることはできない。同様に、触媒層、ガス拡散層及びセパレータ等についてもそれぞれ薄膜化が進んでいるが、それらすべての部材の薄膜化によっても、単位体積当たりの出力密度の向上には限界がある。従って、小型化の要求に対しても、今後充分に応えられなくなることが予想される。
また、前記セパレータには、通常、腐食性に優れたシート状のカーボン材料が用いられている。セパレータは、このカーボン材料自体が高価である上に、平面状の膜・電極接合体の面全体に均一に燃料ガス及び酸化剤ガスを行き渡らせるためのガス流路溝を、微細加工により形成するため、非常に高価なものとなっている。その結果、燃料電池の製造原価を押し上げていた。
以上の問題の他にも、平型の単セルには、前記ガス流路から燃料ガス及び酸化剤ガスが漏れ出さないように幾層にもスタックされた単セルの周縁を確実にシールすることが技術的に難しいこと、平面状の膜・電極接合体のたわみや変形に起因して発電効率が低下してしまうことなど、多くの問題がある。
以上の問題の他にも、平型の単セルには、前記ガス流路から燃料ガス及び酸化剤ガスが漏れ出さないように幾層にもスタックされた単セルの周縁を確実にシールすることが技術的に難しいこと、平面状の膜・電極接合体のたわみや変形に起因して発電効率が低下してしまうことなど、多くの問題がある。
近年、中空状の電解質膜の内周面側と外周面側にそれぞれ電極を設けた中空型セルを基本的な発電単位とする固体高分子電解質型燃料電池が開発されている(例えば、特許文献1等)。
このような中空型セルを有する燃料電池は、その中空内をガス流路とするため、平型で使用されるセパレータに相当する部材が必要ない。そして、その内周面と外周面とにそれぞれ異なった種類のガスを供給して発電するので、特別にガス流路を形成する必要もない。従って、その製造においては、コストの低減が見込まれる。さらに、セルが3次元形状であるので、平型の単セルに比べて体積に対する比表面積が大きくとれ、体積当たりの発電出力密度の向上が見込める。
このような中空型セルを有する燃料電池は、その中空内をガス流路とするため、平型で使用されるセパレータに相当する部材が必要ない。そして、その内周面と外周面とにそれぞれ異なった種類のガスを供給して発電するので、特別にガス流路を形成する必要もない。従って、その製造においては、コストの低減が見込まれる。さらに、セルが3次元形状であるので、平型の単セルに比べて体積に対する比表面積が大きくとれ、体積当たりの発電出力密度の向上が見込める。
燃料電池は、通常、安定した発電を行うために、発電中のセル温度を所定の範囲内に制御する必要がある。そのため、中空型セルと並列に、中空型セルを冷却/加温するための熱交換部材(以下において、「冷却管」と記述することがある。)が備えられる。熱交換部材に冷却媒体を流通させることにより、発電に伴い発生する熱を回収し、セル外へと排出して熱交換することが行われている。
これは、中空型セルは、平型の単セルと同様に、電解質の種類に応じて、電気化学反応にとって最適な温度範囲が決まる(例えば、パーフルオロカーボンスルホン酸膜なら約100℃程度)ため、発電性能を向上させるには、中空型セルを冷却し、当該セルの温度を所定の温度範囲内に収める必要があり、一方で、燃料電池の低温起動性を向上させるという観点からは、燃料電池の起動時に、中空型セルを加温することが必要とされる場合があるからである。例えば、特許文献1には、複数の中空型セル(マイクロセル)を束ねてモジュール式電気化学的セルアセンブリを形成し、円管形状の伝熱管をマイクロセル束と並列にマイクロセル束間に備えた構成とする技術が開示されている(特許文献1の図4参照)。また、特許文献2には、複数の単位燃料電池(中空型セル)と複数の冷却媒体流通管とを収容するケーシングを備えた燃料電池スタックであって、該ケーシング内においては6個の単位燃料電池が正六角形の各頂点位置に配置されることによってその中心部に形成された間隙に冷却媒体流通管を挿入する構成とする技術が開示されている(特許文献2の図3参照)。
これは、中空型セルは、平型の単セルと同様に、電解質の種類に応じて、電気化学反応にとって最適な温度範囲が決まる(例えば、パーフルオロカーボンスルホン酸膜なら約100℃程度)ため、発電性能を向上させるには、中空型セルを冷却し、当該セルの温度を所定の温度範囲内に収める必要があり、一方で、燃料電池の低温起動性を向上させるという観点からは、燃料電池の起動時に、中空型セルを加温することが必要とされる場合があるからである。例えば、特許文献1には、複数の中空型セル(マイクロセル)を束ねてモジュール式電気化学的セルアセンブリを形成し、円管形状の伝熱管をマイクロセル束と並列にマイクロセル束間に備えた構成とする技術が開示されている(特許文献1の図4参照)。また、特許文献2には、複数の単位燃料電池(中空型セル)と複数の冷却媒体流通管とを収容するケーシングを備えた燃料電池スタックであって、該ケーシング内においては6個の単位燃料電池が正六角形の各頂点位置に配置されることによってその中心部に形成された間隙に冷却媒体流通管を挿入する構成とする技術が開示されている(特許文献2の図3参照)。
しかし、熱交換部材が温度調節をする中空型セルには、中空型セルの軸方向に温度勾配が存在するため、従来技術ではこの問題に対処できておらず、熱交換が効率的ではなかった。
上記温度勾配は、具体的には次のように生じる。上述したように、中空型セルにおいて、内周面側ガス流路を流通する反応ガス(例えばここで燃料ガスである水素とするが、これに限定されず空気等の酸化剤ガスであってもよい)と中空型セルの外周面側を流通する反応ガス(例えばここで空気とするが、これに限定されず水素等の燃料ガスであってもよい)が反応して発電するが、この時に反応による発熱を伴う。
一方、中空型セルの内周面側ガス流路に水素ガスが供給され、該中空型セルの外周面側に空気が該中空型セルの軸方向に対して略垂直に供給される燃料電池の場合には、空気は中空型セルの外周面の全面に、すなわち、中空型セルの外周面全体にほぼ一定に供給されるが、中空型セルの軸方向に沿って内周面側ガス流路を流通する水素ガスは、空気との反応によって上流側で優先的に消費され、上流側から下流側に進むにつれて、水素の濃度が減少していく。そのため、中空型セルの内周面側の上流側に比べて下流側の方が単位体積あたりの水素ガスの濃度が少なく、濃度勾配が生じる。
上記温度勾配は、具体的には次のように生じる。上述したように、中空型セルにおいて、内周面側ガス流路を流通する反応ガス(例えばここで燃料ガスである水素とするが、これに限定されず空気等の酸化剤ガスであってもよい)と中空型セルの外周面側を流通する反応ガス(例えばここで空気とするが、これに限定されず水素等の燃料ガスであってもよい)が反応して発電するが、この時に反応による発熱を伴う。
一方、中空型セルの内周面側ガス流路に水素ガスが供給され、該中空型セルの外周面側に空気が該中空型セルの軸方向に対して略垂直に供給される燃料電池の場合には、空気は中空型セルの外周面の全面に、すなわち、中空型セルの外周面全体にほぼ一定に供給されるが、中空型セルの軸方向に沿って内周面側ガス流路を流通する水素ガスは、空気との反応によって上流側で優先的に消費され、上流側から下流側に進むにつれて、水素の濃度が減少していく。そのため、中空型セルの内周面側の上流側に比べて下流側の方が単位体積あたりの水素ガスの濃度が少なく、濃度勾配が生じる。
中空型セルにはこのような水素ガスの濃度勾配が存在するために、水素ガスと空気が反応して発電する量が中空型セルの上流側から下流側にかけて減少していく。この時の反応に伴う発熱の量も中空型セルの上流側から下流側にかけて減少し、熱勾配が生じる。すなわち、中空型セルにおいては、中空型セルの軸方向の上流側から下流側にかけて温度勾配が存在する。
しかしながら、特許文献1及び特許文献2においては、単に熱交換部材を中空型セルに沿わせるだけであるため、熱交換部材が中空型セルに求められる熱交換に充分に対応しておらず、熱交換効率(冷却効率)が非常に悪いという問題があった。また、中空型セルの上流側と下流側との間に温度差が生じ、中空型セルの劣化の原因となっていた。
しかしながら、特許文献1及び特許文献2においては、単に熱交換部材を中空型セルに沿わせるだけであるため、熱交換部材が中空型セルに求められる熱交換に充分に対応しておらず、熱交換効率(冷却効率)が非常に悪いという問題があった。また、中空型セルの上流側と下流側との間に温度差が生じ、中空型セルの劣化の原因となっていた。
本発明は、上記実情を鑑みて成し遂げられたものであり、中空型セル及び熱交換部材を備えた燃料電池において、中空型セルの内周面側を流通する反応ガスの濃度勾配に起因する中空型セルの上流側から下流側にかけて減少する熱勾配又は温度勾配を緩和、又は理想的には均一化し、中空型セルの劣化を抑制することを目的とする。
本発明の燃料電池は、中空電解質膜、該中空電解質膜の内周面及び外周面に設けられた一対の電極、並びに該一対の電極にそれぞれ接続する集電材を有し、且つ、少なくとも一方の端部が開放された中空型セルと、熱媒体が流通する内部流路を有する熱交換部材とを備える燃料電池であって、
該熱交換部材は、該中空型セルの内周面又は外周面に熱伝導可能な直接的又は間接的接触状態を保つように配設され、
該中空型セルから該熱媒体に至る熱伝導経路の途中に、熱伝導材料からなり、且つ、中空型セルの内周面側ガス流路の上流側から下流側にいくに従って該中空型セルの冷却度合を減少させる冷却度合変化手段を備えることを特徴とする。
該熱交換部材は、該中空型セルの内周面又は外周面に熱伝導可能な直接的又は間接的接触状態を保つように配設され、
該中空型セルから該熱媒体に至る熱伝導経路の途中に、熱伝導材料からなり、且つ、中空型セルの内周面側ガス流路の上流側から下流側にいくに従って該中空型セルの冷却度合を減少させる冷却度合変化手段を備えることを特徴とする。
前記中空型セルの外周面側に供給される反応ガスの流通方向は、前記中空型セルの軸方向に対して交差する方向である。
本発明において、前記熱交換部材は、前記中空型セルの外周面と該熱交換部材の外周面の対向しあう部分同士が熱伝導可能な直接的又は間接的接触状態を保つように該中空型セルと並列に配設され、前記中空型セルの外周面と前記熱交換部材の外周面を接続する熱伝導部材をさらに備えることができ、この場合には該熱伝導部材が前記冷却度合変化手段を構成している。
前記熱伝導部材を、前記中空型セルの外周面の単位面積当りの前記熱伝導部材の接触面積割合が、内周面側ガス流路の上流側から下流側に行くに従って小さくなるように配置することにより前記冷却度合変化手段が構成されていてもよい。
また、前記熱伝導部材が線状熱伝導部材であり、該線状熱伝導部材が前記内周面側ガス流路の上流側から下流側に行くに従って巻きピッチが大きくなるように前記中空型セルの外周面に捲回され、該線状熱伝導部材が捲回された中空型セルに熱交換部材が接触するように配設されていてもよい。
また、前記熱伝導部材が線状熱伝導部材であり、前記中空型セルと前記熱交換部材が接触するように配設され、該線状熱伝導部材が該中空型セルの外周面と該熱交換部材の外周面を橋渡し且つ内周面側ガス流路の上流側から下流側に行くに従って巻きピッチが大きくなるように捲回されていてもよい。
前記線状熱伝導部材は導電性であってもよい。熱伝導部材が集電材を兼ねることによって、燃料電池の限られた空間を有効に利用することができる。
また、前記熱伝導部材を、前記熱伝導部材の熱伝導率が内周面側ガス流路の上流側から下流側に行くに従って小さくなるように配置することにより前記冷却度合変化手段が構成されていてもよい。
また、前記熱伝導部材が長手方向の一端から他端に向けて熱伝導率が小さくなる線状熱伝導部材であり、該線状熱伝導部材が内周面側ガス流路の上流側から下流側に行くに従って熱伝導率が小さくなるように前記中空型セルの外周面に捲回され、該線状熱伝導部材が捲回された中空型セルに熱交換部材が接触するように配設されていてもよい。
また、前記熱伝導部材が長手方向の一端から他端に向けて熱伝導率が小さくなる線状熱伝導部材であり、前記中空型セルと前記熱交換部材が接触するように配設され、該線状熱伝導部材が該中空型セルの外周面と該熱交換部材の外周面を橋渡し且つ内周面側ガス流路の上流側から下流側に行くに従って熱伝導率が小さくなるように捲回されていてもよい。
また、前記熱伝導部材が熱伝導率の異なる2種以上の線状熱伝導部材の組み合わせであり、該2つ以上の線状熱伝導部材が内周面側ガス流路の上流側から下流側に行くに従って熱伝導率が小さくなるように前記中空型セルの外周面に捲回され、該線状熱伝導部材が捲回された中空型セルに熱交換部材が接触するように配設されていてもよい。
また、前記熱伝導部材が熱伝導率の異なる2種以上の線状熱伝導部材の組み合わせであり、前記中空型セルと前記熱交換部材が接触するように配設され、該2種以上の線状熱伝導部材が該中空型セルの外周面と該熱交換部材の外周面を橋渡し且つ内周面側ガス流路の上流側から下流側に行くに従って熱伝導率が小さくなるように捲回されていてもよい。
また、前記熱伝導部材が一端から他端に向けて熱伝導率が小さくなる熱伝導部材であり、該熱伝導部材が内周面側ガス流路の上流側から下流側に行くに従って熱伝導率が小さくなるように方向決めされて前記中空型セルと前記熱交換部材の間に挟まれていてもよい。
また、前記熱伝導部材が熱伝導率の異なる2種以上の熱伝導部材の組み合わせであり、該2種以上の熱伝導部材が内周面側ガス流路の上流側から下流側に行くに従って熱伝導率が小さくなるように配列されて前記中空型セルと前記熱交換部材の間に挟まれていてもよい。
さらに、本発明においては、前記熱交換部材は、前記中空型セルの内周面と該熱交換部材の外周面とが熱伝導可能な直接的又は間接的接触状態を保つように該中空型セルの中空内に配設され、前記中空型セルの内周面と前記熱交換部材の外周面を接続する熱伝導部材をさらに備えることができ、この場合には該熱伝導部材が前記冷却度合変化手段を構成している。
前記熱伝導部材を、前記中空型セルの内周面の単位面積当りの前記熱伝導部材の接触面積割合が、内周面側ガス流路の上流側から下流側に行くに従って小さくなるように配置することにより前記冷却度合変化手段が構成されていてもよい。
また、前記熱伝導部材が線状熱伝導部材であり、該線状熱伝導部材が内周面側ガス流路の上流側から下流側に行くに従って巻きピッチが大きくなるように前記熱交換部材の外周面に捲回され、該線状熱伝導部材が捲回された熱交換部材が中空型セルに接触するように配設されていてもよい。
また、前記熱伝導部材を、前記熱伝導部材の熱伝導率が内周面側ガス流路の上流側から下流側に行くに従って小さくなるように配置することにより前記冷却度合変化手段が構成されていてもよい。
また、前記熱伝導部材が長手方向の一端から他端に向けて熱伝導率が小さくなる線状熱伝導部材であり、該線状熱伝導部材が内周面側ガス流路の上流側から下流側に行くに従って熱伝導率が小さくなるように前記熱交換部材の外周面に捲回され、該線状熱伝導部材が捲回された熱交換部材が中空型セルに接触するように配設されていてもよい。
また、前記熱伝導部材が熱伝導率の異なる2種以上の線状熱伝導部材の組み合わせであり、該2つ以上の線状熱伝導部材が内周面側ガス流路の上流側から下流側に行くに従って熱伝導率が小さくなるように前記熱交換部材の外周面に捲回され、該線状熱伝導部材が捲回された熱交換部材が中空型セルに接触するように配設されていてもよい。
また、前記熱伝導部材が一端から他端に向けて熱伝導率が小さくなる熱伝導部材であり、該熱伝導部材が内周面側ガス流路の上流側から下流側に行くに従って熱伝導率が小さくなるように方向決めされて前記中空型セルと前記熱交換部材の間に挟まれていてもよい。
また、前記熱伝導部材が熱伝導率の異なる2種以上の熱伝導部材の組み合わせであり、該2種以上の熱伝導部材が内周面側ガス流路の上流側から下流側に行くに従って熱伝導率が小さくなるように配列されて前記中空型セルと前記熱交換部材の間に挟まれていてもよい。
さらに、本発明において、前記熱交換部材は、前記中空型セルの外周面と該熱交換部材の外周面の対向しあう部分同士が熱伝導可能な直接的又は間接的接触状態を保つように該中空型セルと並列に配設されているか、又は、該中空型セルの内周面と該熱交換部材の外周面とが熱伝導可能な直接的又は間接的接触状態を保つように該中空型セルの中空内に配設されていることができ、この場合には該熱交換部材が前記冷却度合変化手段を構成している。
前記熱交換部材は、前記中空型セルの外周面又は内周面の単位面積当りの該熱交換部材の接触面積割合が内周面側ガス流路の上流側から下流側に行くに従って小さくなる形状を有しており、当該接触面積割合が変化する形状により前記冷却度合変化手段が構成されていてもよい。
また、前記熱交換部材は、該熱交換部材と該中空型セルの横断面における接触部分の円弧長さが内周面側ガス流路の上流側から下流側に行くに従って短くなる形状を有していてもよい。
また、前記熱交換部材は、内周面側ガス流路の上流側から下流側に行くに従って熱伝導率が小さくなるように部位ごとに材質上の相違があり、当該熱伝導率の位置的変化により前記冷却度合変化手段が構成されていてもよい。
また、前記熱交換部材の外周面の少なくとも一部にメッキ皮膜を形成することにより、内周面側ガス流路の上流側から下流側に行くに従って該熱交換部材の熱伝導率が小さくなっていてもよい。
また、前記熱交換部材の外周面の部位によって組成の異なるメッキ皮膜を形成することにより、内周面側ガス流路の上流側から下流側に行くに従って該熱交換部材の熱伝導率が小さくなっていてもよい。
また、前記熱交換部材の熱媒体が流通する内部流路は、流路内壁表面積が内周面側ガス流路の上流側から下流側に行くに従って小さくなる形状を有しており、当該流路内壁表面積が変化する形状により前記冷却度合変化手段が構成されていてもよい。
また、前記熱交換部材の熱媒体が流通する内部流路は、該内部流路断面積が内周面側ガス流路の上流側から下流側に行くに従って大きくなる形状を有しており、該内部流路断面積が変化する形状により前記冷却度合変化手段が構成されていてもよい。
本発明によれば、熱媒体が流通する内部流路を有する熱交換部材は、中空型セルの内周面又は外周面に熱伝導可能な直接的又は間接的接触状態を保つように配設され、該中空型セルから該熱媒体に至る熱伝導経路の途中に、熱伝導材料からなり、且つ、中空型セルの軸方向に沿って内周面側ガス流路の上流側から下流側にいくに従って該中空型セルの冷却度合を減少させる冷却度合変化手段を備えることによって、中空型セルの軸方向の内周面側ガス流路上流側において、下流側よりも大量の熱を効率よく中空型セルから熱媒体へと移動させることができるので、中空型セルの軸方向の上流側と下流側における温度差を緩和、又は理想的には中空型セルの温度を均一化し、中空型セルの劣化を抑制することができる。それ故に、燃料電池において安全で安定した発電が可能となる。
本発明の燃料電池は、中空電解質膜、該中空電解質膜の内周面及び外周面に設けられた一対の電極、並びに該一対の電極にそれぞれ接続する集電材を有し、且つ、少なくとも一方の端部が開放された中空型セルと、熱媒体が流通する内部流路を有する熱交換部材とを備える燃料電池であって、
該熱交換部材は、該中空型セルの内周面又は外周面に熱伝導可能な直接的又は間接的接触状態を保つように配設され、
該中空型セルから該熱媒体に至る熱伝導経路の途中に、熱伝導材料からなり、且つ、中空型セルの内周面側ガス流路の上流側から下流側にいくに従って該中空型セルの冷却度合を減少させる冷却度合変化手段を備えることを特徴とする。
該熱交換部材は、該中空型セルの内周面又は外周面に熱伝導可能な直接的又は間接的接触状態を保つように配設され、
該中空型セルから該熱媒体に至る熱伝導経路の途中に、熱伝導材料からなり、且つ、中空型セルの内周面側ガス流路の上流側から下流側にいくに従って該中空型セルの冷却度合を減少させる冷却度合変化手段を備えることを特徴とする。
上記「熱伝導可能な直接的又は間接的接触状態」における直接的接触状態とは、中空型セルと熱交換部材の間に何の部材も介在させず、中空型セルの内周面又は外周面と熱交換部材の外周面同士が接触している状態を意味する。また、間接的接触状態とは、中空型セルと熱交換部材の間に、熱伝導部材(本発明における冷却度合変化手段を構成するものであってもよいし、構成しないものであってもよい)、又は、熱伝導部材以外の熱伝導性を有する部材が介在している状態を意味する。
上記冷却度合変化手段は、中空型セルから該中空型セルの温度を調節するための熱媒体に至る熱伝導経路の途中に設けられている、熱伝導材料からなるハードウエア的な手段である。
また、「冷却度合」とは、「中空型セル上のセル軸方向に沿った任意の位置において特定されたセル軸方向単位長さを有する領域から単位時間当たりに除去される熱量」と定義することができる。冷却度合を表わす熱量を正確に測定することは困難であるが、中空型セル内の任意に特定された2つの領域A及び領域Bそれぞれにおいて当該セルを冷却した前後の温度差を計測し、計測された2つの温度差を比較することによって、領域A及び領域Bの冷却度合の大小を判断することができる。
例えば、中空型セルの内周面側ガス流路の上流側領域を領域A及び下流側領域を領域Bとしたときに、領域Aの冷却前温度が温度Ta(℃)、冷却後温度がTb(℃)であり、領域Bの冷却前温度が領域Aと同様に温度Ta(℃)、冷却後温度が前記Tb(℃)よりも低いTc(℃)である場合には、下流側領域Bの方が上流側領域Aよりも冷却前後の温度差が大きいことになる。この場合には、下流側領域Bの方が上流側領域Aよりも冷却度合が大きいと判断される。
また別の例として、中空型セルの内周面側ガス流路の上流側領域を領域A及び下流側領域を領域Bとしたときに、領域Aの冷却前温度が温度Td(℃)、冷却後温度がTe(℃)であり、領域Bの冷却前温度が前記Td(℃)よりも低いTf(℃)、冷却後温度が領域Aと同様に温度Te(℃)である場合には、上流側領域Aの方が下流側領域Bよりも冷却前後の温度差が大きいことになる。この場合には、上流側領域Aの方が下流側領域Bよりも冷却度合が大きいと判断される。
また、「冷却度合」とは、「中空型セル上のセル軸方向に沿った任意の位置において特定されたセル軸方向単位長さを有する領域から単位時間当たりに除去される熱量」と定義することができる。冷却度合を表わす熱量を正確に測定することは困難であるが、中空型セル内の任意に特定された2つの領域A及び領域Bそれぞれにおいて当該セルを冷却した前後の温度差を計測し、計測された2つの温度差を比較することによって、領域A及び領域Bの冷却度合の大小を判断することができる。
例えば、中空型セルの内周面側ガス流路の上流側領域を領域A及び下流側領域を領域Bとしたときに、領域Aの冷却前温度が温度Ta(℃)、冷却後温度がTb(℃)であり、領域Bの冷却前温度が領域Aと同様に温度Ta(℃)、冷却後温度が前記Tb(℃)よりも低いTc(℃)である場合には、下流側領域Bの方が上流側領域Aよりも冷却前後の温度差が大きいことになる。この場合には、下流側領域Bの方が上流側領域Aよりも冷却度合が大きいと判断される。
また別の例として、中空型セルの内周面側ガス流路の上流側領域を領域A及び下流側領域を領域Bとしたときに、領域Aの冷却前温度が温度Td(℃)、冷却後温度がTe(℃)であり、領域Bの冷却前温度が前記Td(℃)よりも低いTf(℃)、冷却後温度が領域Aと同様に温度Te(℃)である場合には、上流側領域Aの方が下流側領域Bよりも冷却前後の温度差が大きいことになる。この場合には、上流側領域Aの方が下流側領域Bよりも冷却度合が大きいと判断される。
尚、中空型セルを集合させたセルスタックの場合、通常、中空型セルの外周面側に供給される反応ガスは、中空型セルの軸方向に対して横方向に流通させる。
本発明において、中空型セルの外周面側に供給される反応ガスの流通方向が中空型セルの軸方向に対して横方向であるとは、一般的には中空型セルの軸方向に対して90度付近(真横)の角度方向を意味するが、中空型セルの外周面側に供給される反応ガスの濃度勾配が中空型セルの軸方向に沿って発生しないという観点、すなわち、中空型セルの軸方向に沿った発熱量の不均一さに関しては中空型セルの外周面側に供給される反応ガスの流通方向が実質的に影響を与えないという観点からすれば、中空型セルの軸方向に対して45度程度の斜め横から90度(真横)までの角度方向は、中空型セルの軸方向に対して交差する方向であると言って差し支えない。
中空型セルの外周面側に供給される反応ガスの流通方向が中空型セルの軸方向に対して交差する方向である場合には、中空型セルの外周面側に供給される反応ガスの濃度勾配が中空型セルの軸方向に沿って全く或いはそれほど発生しないため、中空型セルの外周面側に供給される反応ガスの流通方向は中空型セルの軸方向に沿った発熱量の不均一さに関して実質的に影響を与えないか、影響があるとしてもそれほど大きくない。従って、中空型セルの内周面側の反応ガスの流通方向の上流側から下流側にかけてハードウェア的な手段により冷却度合を変化させることで、中空型セルの軸方向における温度差を充分に緩和することができ、通常は中空型セルの外周面側の反応ガスの流通方向を考慮する必要がない。
本発明において、中空型セルの外周面側に供給される反応ガスの流通方向が中空型セルの軸方向に対して横方向であるとは、一般的には中空型セルの軸方向に対して90度付近(真横)の角度方向を意味するが、中空型セルの外周面側に供給される反応ガスの濃度勾配が中空型セルの軸方向に沿って発生しないという観点、すなわち、中空型セルの軸方向に沿った発熱量の不均一さに関しては中空型セルの外周面側に供給される反応ガスの流通方向が実質的に影響を与えないという観点からすれば、中空型セルの軸方向に対して45度程度の斜め横から90度(真横)までの角度方向は、中空型セルの軸方向に対して交差する方向であると言って差し支えない。
中空型セルの外周面側に供給される反応ガスの流通方向が中空型セルの軸方向に対して交差する方向である場合には、中空型セルの外周面側に供給される反応ガスの濃度勾配が中空型セルの軸方向に沿って全く或いはそれほど発生しないため、中空型セルの外周面側に供給される反応ガスの流通方向は中空型セルの軸方向に沿った発熱量の不均一さに関して実質的に影響を与えないか、影響があるとしてもそれほど大きくない。従って、中空型セルの内周面側の反応ガスの流通方向の上流側から下流側にかけてハードウェア的な手段により冷却度合を変化させることで、中空型セルの軸方向における温度差を充分に緩和することができ、通常は中空型セルの外周面側の反応ガスの流通方向を考慮する必要がない。
以下、図を参照しながら、本発明を実施形態を以て詳しく説明していく。本発明は大きく分けて次の3つの実施形態がある。
第1の実施形態:前記熱交換部材が、前記中空型セルの外周面と熱交換部材の外周面の対向しあう部分同士が熱伝導可能な直接的又は間接的接触状態を保つように該中空型セルと並列に配設され、該中空型セルの外周面と該熱交換部材の外周面を接続する熱伝導部材をさらに備えており、該熱伝導部材が前記冷却度合変化手段を構成している実施形態。
第2の実施形態:前記熱交換部材が、前記中空型セルの内周面と熱交換部材の外周面とが熱伝導可能な直接的又は間接的接触状態を保つように該中空型セルの中空内に配設され、該中空型セルの内周面と該熱交換部材の外周面を接続する熱伝導部材をさらに備えており、該熱伝導部材が前記冷却度合変化手段を構成している実施形態。
第3の実施形態:前記熱交換部材が、前記中空型セルの外周面と熱交換部材の外周面の対向しあう部分同士が熱伝導可能な直接的又は間接的接触状態を保つように該中空型セルと並列に配設されているか、又は、該中空型セルの内周面と該熱交換部材の外周面とが熱伝導可能な直接的又は間接的接触状態を保つように該中空型セルの中空内に配設されており、該熱交換部材が前記冷却度合変化手段を構成している実施形態。
各実施形態ごとに説明する。
第1の実施形態:前記熱交換部材が、前記中空型セルの外周面と熱交換部材の外周面の対向しあう部分同士が熱伝導可能な直接的又は間接的接触状態を保つように該中空型セルと並列に配設され、該中空型セルの外周面と該熱交換部材の外周面を接続する熱伝導部材をさらに備えており、該熱伝導部材が前記冷却度合変化手段を構成している実施形態。
第2の実施形態:前記熱交換部材が、前記中空型セルの内周面と熱交換部材の外周面とが熱伝導可能な直接的又は間接的接触状態を保つように該中空型セルの中空内に配設され、該中空型セルの内周面と該熱交換部材の外周面を接続する熱伝導部材をさらに備えており、該熱伝導部材が前記冷却度合変化手段を構成している実施形態。
第3の実施形態:前記熱交換部材が、前記中空型セルの外周面と熱交換部材の外周面の対向しあう部分同士が熱伝導可能な直接的又は間接的接触状態を保つように該中空型セルと並列に配設されているか、又は、該中空型セルの内周面と該熱交換部材の外周面とが熱伝導可能な直接的又は間接的接触状態を保つように該中空型セルの中空内に配設されており、該熱交換部材が前記冷却度合変化手段を構成している実施形態。
各実施形態ごとに説明する。
(1)第1の実施形態
本発明の第1の実施形態は、熱媒体が流通する内部流路を有する棒状の熱交換部材が、中空型セルの外周面と該熱交換部材の外周面の対向しあう部分同士が熱伝導可能な直接的又は任意に設けられる熱伝導部材を介して間接的接触状態を保つように該中空型セルと並列に配設され、該中空型セルの外周面と該熱交換部材の外周面を接続する熱伝導部材をさらに備えており、該熱伝導部材が、該中空型セルから該熱媒体に至る熱伝導経路の途中に、熱伝導材料からなり、且つ、中空型セルの軸方向に沿って内周面側ガス流路の上流側から下流側にいくに従って該中空型セルの冷却度合を減少させる冷却度合変化手段を構成している実施形態である。冷却度合変化手段を構成する熱伝導部材を用いて中空型セルの外周面の単位面積当りの熱伝導部材の接触面積割合(熱伝導部材が中空型セルを被覆する面積)の大小、又は、熱伝導率の高低を上流側から下流側に向って設けることによって、中空型セルの温度勾配を小さくすることができる。
本発明の第1の実施形態は、熱媒体が流通する内部流路を有する棒状の熱交換部材が、中空型セルの外周面と該熱交換部材の外周面の対向しあう部分同士が熱伝導可能な直接的又は任意に設けられる熱伝導部材を介して間接的接触状態を保つように該中空型セルと並列に配設され、該中空型セルの外周面と該熱交換部材の外周面を接続する熱伝導部材をさらに備えており、該熱伝導部材が、該中空型セルから該熱媒体に至る熱伝導経路の途中に、熱伝導材料からなり、且つ、中空型セルの軸方向に沿って内周面側ガス流路の上流側から下流側にいくに従って該中空型セルの冷却度合を減少させる冷却度合変化手段を構成している実施形態である。冷却度合変化手段を構成する熱伝導部材を用いて中空型セルの外周面の単位面積当りの熱伝導部材の接触面積割合(熱伝導部材が中空型セルを被覆する面積)の大小、又は、熱伝導率の高低を上流側から下流側に向って設けることによって、中空型セルの温度勾配を小さくすることができる。
ここで、本発明における熱伝導部材とは、中空型セルの温度を調節するための熱媒体が流通する熱交換部材と中空型セルとの熱交換において、中空型セルから熱交換部材へ、又は熱交換部材から中空型セルへの熱伝導を補助する部材であり、中空型セルの内周面又は外周面と熱交換部材の外周面が対向しあい、直接的又は間接的に接触している部分に熱伝導路を形成するか、又は/且つ、中空型セルの内周面又は外周面の熱交換部材が接触していない部分と、該熱交換部材の外周面とを接続する熱伝導路を形成する部材である。
第1の実施形態として具体的には、次のような形態が挙げられる。
図1〜3は第1の実施形態において、熱伝導部材を用いて中空型セルの外周面の単位面積当りの熱伝導部材の接触面積割合(熱伝導部材が中空型セルを被覆する面積)の大小を上流側から下流側に向って設ける、すなわち、中空型セルの外周面の単位面積当りの熱伝導部材の接触面積割合が、内周面側ガス流路の上流側から下流側に行くに従って小さくなるように該熱伝導部材を配置することにより冷却度合変化手段が構成されている形態の概念図である。
図1に示す第1の実施形態の第1の例においては、熱伝導部材が線状熱伝導部材3aであり、該線状熱伝導部材3aが中空型セル1の内周面側ガス流路1aの上流側から下流側に行くに従って巻きピッチが大きくなるように、すなわち密から疎となるように該中空型セル1の外周面に捲回され、該線状熱伝導部材が捲回された中空型セル1に熱交換部材2が接触するように配設されている。
中空型セル1に熱交換部材2が接触するためには、中空型セル1と熱交換部材2の相対的位置関係が、拘束部材によって固定されている。拘束部材としては、例えば、後述する外部拘束部材(整列板)や、少なくとも1本の中空型セルと少なくとも1本の熱交換部材を束ねたものの外周に巻きつけた線状部材などが挙げられる。尚、拘束部材を兼ねる熱伝導部材であってもよい。
図1〜3は第1の実施形態において、熱伝導部材を用いて中空型セルの外周面の単位面積当りの熱伝導部材の接触面積割合(熱伝導部材が中空型セルを被覆する面積)の大小を上流側から下流側に向って設ける、すなわち、中空型セルの外周面の単位面積当りの熱伝導部材の接触面積割合が、内周面側ガス流路の上流側から下流側に行くに従って小さくなるように該熱伝導部材を配置することにより冷却度合変化手段が構成されている形態の概念図である。
図1に示す第1の実施形態の第1の例においては、熱伝導部材が線状熱伝導部材3aであり、該線状熱伝導部材3aが中空型セル1の内周面側ガス流路1aの上流側から下流側に行くに従って巻きピッチが大きくなるように、すなわち密から疎となるように該中空型セル1の外周面に捲回され、該線状熱伝導部材が捲回された中空型セル1に熱交換部材2が接触するように配設されている。
中空型セル1に熱交換部材2が接触するためには、中空型セル1と熱交換部材2の相対的位置関係が、拘束部材によって固定されている。拘束部材としては、例えば、後述する外部拘束部材(整列板)や、少なくとも1本の中空型セルと少なくとも1本の熱交換部材を束ねたものの外周に巻きつけた線状部材などが挙げられる。尚、拘束部材を兼ねる熱伝導部材であってもよい。
第1の実施形態の第1の例において、中空型セル1の温度は、冷却度合変化手段を構成する線状熱伝導部材を用いて次のように調節される。中空型セル1の熱が、該中空型セル1に捲回された線状熱伝導部材3aを通じて、中空型セル1の温度を調節するための熱媒体が流通する棒状の熱交換部材2に伝わり、該熱交換部材2から該熱媒体に伝わり、熱交換が行われる。線状熱伝導部材3aが中空型セル1の外周面に、中空型セル1の軸方向において内周側ガス流路1aの上流側から下流側に向かって密から疎に捲回されているため、中空型セル1の外周面の単位面積当りの線状熱伝導部材3aの接触面積割合が、中空型セル1の軸方向において内側ガス流路1aの上流側から下流側に向かって大から小へと変化する。したがって、中空型セル1の外周面の上流側を下流側よりも高い冷却度合にすることができる。
また、図2に示すような、熱伝導部材が線状熱伝導部材3bであり、中空型セル1と熱交換部材2が接触するように配設され、該線状熱伝導部材3bが該中空型セル1の外周面と該熱交換部材2の外周面を橋渡し且つ内周面側ガス流路1aの上流側から下流側に行くに従って巻きピッチが大きくなるように捲回されている第1の実施形態の第2の例であってもよい。
第1の実施形態の第2の例においても、第1の実施形態の第1の例と同様に中空型セル1と熱媒体の間で熱交換が行われ、線状熱伝導部材3bが中空型セル1の外周面に、中空型セル1の軸方向において内側ガス流路1aの上流側から下流側に向かって密から疎に捲回されているため、中空型セル1の外周面の単位面積当りの線状熱伝導部材3bの接触面積割合が、中空型セル1の軸方向において内側ガス流路1aの上流側から下流側に向かって大から小へと変化する。したがって、中空型セル1の外周面の上流側を下流側よりも高い冷却度合にすることができる。
第1の実施形態の第2の例においては、中空型セル1の外周面の熱交換部材2の外周面と対抗しあう部分に対して正反対の位置と、該熱交換部材2の外周面の中空型セル1の外周面と対抗しあう部分に対して正反対の位置とを橋渡す熱伝導路が形成されている。このため、第1の実施形態の第2の例は、第1の実施形態の第1の例に比べて熱交換部材2の外周面を広い範囲で熱交換に利用することができ、好ましい。第1の実施形態の第2の例の場合、線状熱伝導部材3bが外部拘束部材を兼ねることができる。尚、第1の実施形態の第1の例と第1の実施形態の第2の例を組み合わせてもよい。
第1の実施形態の第2の例においても、第1の実施形態の第1の例と同様に中空型セル1と熱媒体の間で熱交換が行われ、線状熱伝導部材3bが中空型セル1の外周面に、中空型セル1の軸方向において内側ガス流路1aの上流側から下流側に向かって密から疎に捲回されているため、中空型セル1の外周面の単位面積当りの線状熱伝導部材3bの接触面積割合が、中空型セル1の軸方向において内側ガス流路1aの上流側から下流側に向かって大から小へと変化する。したがって、中空型セル1の外周面の上流側を下流側よりも高い冷却度合にすることができる。
第1の実施形態の第2の例においては、中空型セル1の外周面の熱交換部材2の外周面と対抗しあう部分に対して正反対の位置と、該熱交換部材2の外周面の中空型セル1の外周面と対抗しあう部分に対して正反対の位置とを橋渡す熱伝導路が形成されている。このため、第1の実施形態の第2の例は、第1の実施形態の第1の例に比べて熱交換部材2の外周面を広い範囲で熱交換に利用することができ、好ましい。第1の実施形態の第2の例の場合、線状熱伝導部材3bが外部拘束部材を兼ねることができる。尚、第1の実施形態の第1の例と第1の実施形態の第2の例を組み合わせてもよい。
上記図1及び図2は線状熱伝導部材の巻きピッチを変化させる方法の代表例である。その他、中空型セルの外周面の単位面積当りの熱伝導部材の接触面積割合に大小を設ける例としては、例えば、図3に示すように、線状熱伝導部材3cの線径(平帯状の部材の場合には、中空型セルの軸方向における熱交換部材の幅)の大きいものを内周面側ガス流路1aの上流側に捲回し、線径の小さいものを下流側に且つ上流側と同じ巻きピッチで捲回する第1の実施形態の第3の例が挙げられる。線径が大きいほど線材の外周面のカーブが緩い(外周面がより平坦に近づく)ため、中空型セル1の外周面に対する線材の単位長さ当りの接触面積が大きくなる。また、線状熱伝導部材の巻き締め力を上流側では強くし、下流側では弱くする形態も挙げることができる。巻き締め力が強いほど、線状熱導電部材2が中空型セル1の外周面にめり込む(沈む)ので、中空型セル1の外周面に対する線材の単位長さ当りの接触面積が大きくなる。
熱伝導部材同士の巻きピッチは特に限定されない。ここで、巻きピッチには、後述する長尺の線状部材を螺旋状に中空型セルの外周面に巻き付ける場合の隣り合う捲回された螺旋状部材同士の間のピッチも、環状の熱伝導部材の部材同士の間のピッチも含まれる。
また、熱伝導部材の形状は、中空型セルと熱交換部材を接続できるものであれば、特に限定されない。例えば、線状(断面が円形の線材、平帯状の線状を含む)、板状、棒状、網状、シート状、略U字状及びこれらの組み合わせなどが挙げられる。但し、中空型セルは外周面から反応ガスを取り込むため、中空型セルの外周を被覆しすぎないように配慮しなければならない。中空型セルの外周に被覆しない領域を設けることにより、中空型セルの外側でのガスの供給や生成水の排出が円滑に行われる。
また、熱伝導部材の形状は、中空型セルと熱交換部材を接続できるものであれば、特に限定されない。例えば、線状(断面が円形の線材、平帯状の線状を含む)、板状、棒状、網状、シート状、略U字状及びこれらの組み合わせなどが挙げられる。但し、中空型セルは外周面から反応ガスを取り込むため、中空型セルの外周を被覆しすぎないように配慮しなければならない。中空型セルの外周に被覆しない領域を設けることにより、中空型セルの外側でのガスの供給や生成水の排出が円滑に行われる。
本発明における熱伝導部材は、燃料電池の作動環境に耐え得る耐食性及び強度を有していれば、その構成材料は適当なものを選択することができる。
さらに、熱伝導部材に集電体の機能をも担わせることができる。この場合には、熱伝導部材を、良好な電気伝導性を有する材料により構成することが好ましい。良好な電気伝導性を有する材料としては金属が挙げられ、その具体例としては、銅、銀、アルミニウム、ニッケル、銅−亜鉛合金、ステンレス鋼、白金、タングステンからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。熱伝導部材が集電体としても機能すれば、より効率よく集電することができ、また、限られた燃料電池内の空間を有効活用することができる。
尚、熱伝導部材を銅により形成すると、銅は燃料電池の作動環境に耐え得る耐食性を備えないため、そのままでは本発明の熱伝導部材として使用することが困難である。そのため、かかる場合には、上述したように、銅製の熱伝導部材の表面を、良好な耐食性及び電気伝導性を有する材料(例えば、金、白金等の貴金属)でコーティング(めっき)するなどして、耐食性を向上させる必要がある。良好な耐食性を有する上記材料によって形成された熱伝導部材の電気伝導性を向上させる方法の具体例としては、上記コーティングに加え、熱伝導部材の肉厚部内に、良好な電気伝導性を有する材料を配置する方法等(例えば、当該材料からなる線材を埋め込む、熱伝導部材を多層構造としその中央を当該材料により構成する等)を挙げることができる。
さらに、熱伝導部材に集電体の機能をも担わせることができる。この場合には、熱伝導部材を、良好な電気伝導性を有する材料により構成することが好ましい。良好な電気伝導性を有する材料としては金属が挙げられ、その具体例としては、銅、銀、アルミニウム、ニッケル、銅−亜鉛合金、ステンレス鋼、白金、タングステンからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。熱伝導部材が集電体としても機能すれば、より効率よく集電することができ、また、限られた燃料電池内の空間を有効活用することができる。
尚、熱伝導部材を銅により形成すると、銅は燃料電池の作動環境に耐え得る耐食性を備えないため、そのままでは本発明の熱伝導部材として使用することが困難である。そのため、かかる場合には、上述したように、銅製の熱伝導部材の表面を、良好な耐食性及び電気伝導性を有する材料(例えば、金、白金等の貴金属)でコーティング(めっき)するなどして、耐食性を向上させる必要がある。良好な耐食性を有する上記材料によって形成された熱伝導部材の電気伝導性を向上させる方法の具体例としては、上記コーティングに加え、熱伝導部材の肉厚部内に、良好な電気伝導性を有する材料を配置する方法等(例えば、当該材料からなる線材を埋め込む、熱伝導部材を多層構造としその中央を当該材料により構成する等)を挙げることができる。
第1の実施形態における熱伝導部材は、上述したとおり線状熱伝導部材3a〜3cであり、該線状熱伝導部材3a〜3cは、中空型セル1に捲回されている。捲回とは、通常は長尺の線状部材を螺旋状に中空型セルの外周面に巻き付けることをいうが、中空型セルの軸方向に所望の間隔をあけて環状の熱伝導部材を複数配置する(中空型セルに嵌め込む)形態も含まれる。
中空型セル1と熱交換部材2の間には、線状熱伝導部材3a、3b又は3cとは別に熱伝導性の部材を介在させてもよい。該別の熱伝導性の部材の材料等は熱伝導部材と同様のものを用いることができる。
さらに、図4〜6は第1の実施形態において、熱伝導部材の熱伝導率が内周面側ガス流路の上流側から下流側に行くに従って小さくなるように該熱伝導部材を配置する、すなわち熱伝導率の高低を上流側から下流側に向って設けることにより冷却度合変化手段が構成されている形態の概念図である。この場合には、熱伝導率が部位によって異なる熱伝導部材を用いてもよいし、又は、熱伝導率が異なる2種類以上の熱伝導部材を用いてもよい。
具体的には、図4に示す、熱伝導部材が長手方向の一端から他端に向けて熱伝導率が小さくなる線状熱伝導部材3dであり、該線状熱伝導部材3dが内周面側ガス流路1aの上流側から下流側に行くに従って熱伝導率が小さくなるように中空型セル1の外周面に螺旋状に捲回され、該線状熱伝導部材3dが捲回された中空型セルに熱交換部材が接触するように配設されている第1の実施形態の第4の例が挙げられる。ここで、長手方向の一端から他端に向けて熱伝導率が小さくなる線状熱伝導部材3dは、例えば、メッキ組成を変えるという手法や、2本以上の材質が異なるフィラメントを編みこんだ線状部材において、フィラメントの組み合わせを徐々に変えていくなどの手法で実現することができる。
上述したように、中空型セル1に熱交換部材2が接触するためには、中空型セル1と熱交換部材2の相対的位置関係が、拘束部材によって固定されている。
第1の実施形態の第4の例において、中空型セル1の温度は、冷却度合変化手段を構成する線状熱伝導部材を用いて次のように調節される。中空型セル1の熱が、該中空型セル1に捲回された線状熱伝導部材3dを通じて、中空型セル1の温度を調節するための熱媒体が流通する棒状の熱交換部材2に伝わり、該熱交換部材2から該熱媒体に伝わり、熱交換が行われる。線状熱伝導部材3dが中空型セル1の外周面に、長手方向の一端から他端に向けて熱伝導率が小さくなるような線状熱伝導部材3dが中空型セル1の軸方向において内側ガス流路1aの上流側から下流側に向かって熱伝導率が減少するように捲回されているため、中空型セル1の外周面の熱移動が、中空型セル1の軸方向において内側ガス流路1aの上流側から下流側に向かって大から小へと変化する。したがって、中空型セル1の外周面の上流側を下流側よりも高い冷却度合にすることができる。
上述したように、中空型セル1に熱交換部材2が接触するためには、中空型セル1と熱交換部材2の相対的位置関係が、拘束部材によって固定されている。
第1の実施形態の第4の例において、中空型セル1の温度は、冷却度合変化手段を構成する線状熱伝導部材を用いて次のように調節される。中空型セル1の熱が、該中空型セル1に捲回された線状熱伝導部材3dを通じて、中空型セル1の温度を調節するための熱媒体が流通する棒状の熱交換部材2に伝わり、該熱交換部材2から該熱媒体に伝わり、熱交換が行われる。線状熱伝導部材3dが中空型セル1の外周面に、長手方向の一端から他端に向けて熱伝導率が小さくなるような線状熱伝導部材3dが中空型セル1の軸方向において内側ガス流路1aの上流側から下流側に向かって熱伝導率が減少するように捲回されているため、中空型セル1の外周面の熱移動が、中空型セル1の軸方向において内側ガス流路1aの上流側から下流側に向かって大から小へと変化する。したがって、中空型セル1の外周面の上流側を下流側よりも高い冷却度合にすることができる。
また、図5に示す、前記熱伝導部材が長手方向の一端から他端に向けて熱伝導率が小さくなる線状熱伝導部材3eであり、中空型セル1と熱交換部材2が接触するように配設され、該線状熱伝導部材3eが該中空型セル1の外周面と該熱交換部材2の外周面を橋渡し且つ内周面側ガス流路1aの上流側から下流側に行くに従って熱伝導率が小さくなるように螺旋状に捲回されている第1の実施形態の第5の例であってもよい。第1の実施形態の第5の例の場合、線状熱伝導部材3eが外部拘束部材を兼ねることができる。尚、第1の実施形態の第4の例と第1の実施形態の第5の例を組み合わせてもよい。
また、図4において、熱伝導部材が熱伝導率の異なる2種以上の線状熱伝導部材の組み合わせであり、該2つ以上の線状熱伝導部材が内周面側ガス流路の上流側から下流側に行くに従って熱伝導率が小さくなるように中空型セルの外周面に捲回され、該線状熱伝導部材が捲回された中空型セルに熱交換部材が接触するように配設されている形態であってもよい。
ここで、熱伝導部材が熱伝導率の異なる2種以上の線状熱伝導部材の組み合わせとすることは、例えば、線材Aの熱伝導率>線材Bの熱伝導率とした場合に、下記1)又は2)いずれの方法でも良い。
1)上流側では線材Aを巻き、下流側では線材Bを巻く方法。この場合、線材の巻き方としては、長尺状線材を螺旋状に巻いてもよいし、環状線材を嵌め込んでもよい。
2)上流側から下流側に向けて、最初に「線材Aを2本」、次に「線材Aを1本及び線材Bを1本」そして「線材Bを2本」の順序でそれぞれ配置する方法。
また、図5において、前記熱伝導部材が熱伝導率の異なる2種以上の線状熱伝導部材の組み合わせであり、中空型セルと熱交換部材が接触するように配設され、該2種以上の線状熱伝導部材が該中空型セルの外周面と該熱交換部材の外周面を橋渡し且つ内周面側ガス流路の上流側から下流側に行くに従って熱伝導率が小さくなるように捲回されている形態であってもよい。
尚、中空型セル1と熱交換部材2の間には、熱伝導部材(3d及び3eを含む)とは別に熱伝導性の部材を介在させてもよい。該別の熱伝導性の部材の材料等は熱伝導部材と同様のものを用いることができる。
ここで、熱伝導部材が熱伝導率の異なる2種以上の線状熱伝導部材の組み合わせとすることは、例えば、線材Aの熱伝導率>線材Bの熱伝導率とした場合に、下記1)又は2)いずれの方法でも良い。
1)上流側では線材Aを巻き、下流側では線材Bを巻く方法。この場合、線材の巻き方としては、長尺状線材を螺旋状に巻いてもよいし、環状線材を嵌め込んでもよい。
2)上流側から下流側に向けて、最初に「線材Aを2本」、次に「線材Aを1本及び線材Bを1本」そして「線材Bを2本」の順序でそれぞれ配置する方法。
また、図5において、前記熱伝導部材が熱伝導率の異なる2種以上の線状熱伝導部材の組み合わせであり、中空型セルと熱交換部材が接触するように配設され、該2種以上の線状熱伝導部材が該中空型セルの外周面と該熱交換部材の外周面を橋渡し且つ内周面側ガス流路の上流側から下流側に行くに従って熱伝導率が小さくなるように捲回されている形態であってもよい。
尚、中空型セル1と熱交換部材2の間には、熱伝導部材(3d及び3eを含む)とは別に熱伝導性の部材を介在させてもよい。該別の熱伝導性の部材の材料等は熱伝導部材と同様のものを用いることができる。
さらに、図6に示すように、前記熱伝導部材が一端から他端に向けて熱伝導率が小さくなる熱伝導部材3fであり、該熱伝導部材3fが内周面側ガス流路1aの上流側から下流側に行くに従って熱伝導率が小さくなるように方向決めされて中空型セル1と熱交換部材2の間に挟まれている第1の実施形態の第6の例であってもよい。
また、前記熱伝導部材が熱伝導率の異なる2種以上の熱伝導部材の組み合わせであり、該2種以上の熱伝導部材が内周面側ガス流路の上流側から下流側に行くに従って熱伝導率が小さくなるように配列されて前記中空型セルと前記熱交換部材の間に挟まれている形態であってもよい。
上述したように、中空型セル1に熱交換部材2が接触するためには、中空型セル1と熱交換部材2の相対的位置関係が、拘束部材によって固定されている。
また、前記熱伝導部材が熱伝導率の異なる2種以上の熱伝導部材の組み合わせであり、該2種以上の熱伝導部材が内周面側ガス流路の上流側から下流側に行くに従って熱伝導率が小さくなるように配列されて前記中空型セルと前記熱交換部材の間に挟まれている形態であってもよい。
上述したように、中空型セル1に熱交換部材2が接触するためには、中空型セル1と熱交換部材2の相対的位置関係が、拘束部材によって固定されている。
第1の実施形態の第6の例において、中空型セル1の温度は、冷却度合変化手段を構成する熱伝導部材を用いて次のように調節される。中空型セル1の熱が、対向しあう中空型セル1の外周面と熱交換部材2の外周面の間に配設された熱伝導部材3fを通じて、中空型セル1の温度を調節するための熱媒体が流通する棒状の熱交換部材2に伝わり、該熱交換部材2から該熱媒体に伝わり、熱交換が行われる。一端から他端に向けて熱伝導率が小さくなる熱伝導部材3fが、内周面側ガス流路1aの上流側から下流側に行くに従って熱伝導率が小さくなるように方向決めされて中空型セル1と熱交換部材2の間に挟まれているため、又は、熱伝導率の異なる2種以上の熱伝導部材の組み合わせである熱伝導部材が、内周面側ガス流路1aの上流側から下流側に行くに従って熱伝導率が小さくなるように配列されて中空型セル1と熱交換部材2の間に挟まれているため、中空型セル1の外周面の熱の移動が、中空型セル1の軸方向において内側ガス流路1aの上流側から下流側に向かって大から小へと変化する。したがって、中空型セル1の外周面の上流側を下流側よりも高い冷却度合にすることができる。
上記第1の実施形態の第4〜6の例の熱伝導部材は、第1の実施形態の第1〜3の例と同様の材料、形状等のものを用いることができる。熱伝導部材は導電性であってもよい。
尚、第1の実施形態の第4の例においては、中空型セル1の外周面の熱交換部材2の外周面と対抗しあう部分に対して正反対の位置と、該熱交換部材2の外周面との熱伝導路が形成されている。このため、第1の実施形態の第4の例は、第1の実施形態の第6の例に比べて中空型セル1の外周面を広い範囲で熱交換に利用することができ、好ましい。
また、第1の実施形態の第5の例においては、中空型セル1の外周面の熱交換部材2の外周面と対抗しあう部分に対して正反対の位置と、該熱交換部材2の外周面の中空型セル1の外周面と対抗しあう部分に対して正反対の位置とを橋渡す熱伝導路が形成されている。このため、第1の実施形態の第5の例は、第1の実施形態の第6の例に比べて中空型セル1及び熱交換部材2の外周面を広い範囲で熱交換に利用することができ、好ましい。
尚、第1の実施形態の第4の例においては、中空型セル1の外周面の熱交換部材2の外周面と対抗しあう部分に対して正反対の位置と、該熱交換部材2の外周面との熱伝導路が形成されている。このため、第1の実施形態の第4の例は、第1の実施形態の第6の例に比べて中空型セル1の外周面を広い範囲で熱交換に利用することができ、好ましい。
また、第1の実施形態の第5の例においては、中空型セル1の外周面の熱交換部材2の外周面と対抗しあう部分に対して正反対の位置と、該熱交換部材2の外周面の中空型セル1の外周面と対抗しあう部分に対して正反対の位置とを橋渡す熱伝導路が形成されている。このため、第1の実施形態の第5の例は、第1の実施形態の第6の例に比べて中空型セル1及び熱交換部材2の外周面を広い範囲で熱交換に利用することができ、好ましい。
次に、本発明の燃料電池に備えられる熱交換部材2について説明する。
本発明の熱交換部材は、中空型セルの熱交換のための部材であり、上述した熱伝導部材によって熱交換の機能が補助されている。本発明の熱交換部材は、中空型セルの軸方向の長さに沿って少なくとも一部領域と接触し、本発明を実施できるものであればよいが、通常は、中空型セルと平行に設けられる管であり、一つの熱媒体供給口及び一つの熱媒体排出口を有することが好ましい。このような構造の熱交換部材を用いることで、熱交換部材を固定するシール構造を単純化することができるからである。また、熱交換部材の入口及び出口が一つである場合、入口から出口に至るまでの間に、熱交換部材が枝分れ構造を有していてもよく、一本の管からなる場合であってもよい。中でも、本発明においては、上記熱交換部材が一本の管からなることが好ましい。冷却管の配置を簡略化できるからである。
熱交換部材は、図示しない熱交換器に接続されており、該熱交換器を熱媒体が循環し、熱交換部材の中を熱媒体が流通する。熱交換部材の中の熱媒体は中空型セルと熱交換した後、流路を通って熱交換器に回収され、当初の熱状態に戻され、再び熱交換部材の中に供給されて循環する。
本発明の熱交換部材は、中空型セルの熱交換のための部材であり、上述した熱伝導部材によって熱交換の機能が補助されている。本発明の熱交換部材は、中空型セルの軸方向の長さに沿って少なくとも一部領域と接触し、本発明を実施できるものであればよいが、通常は、中空型セルと平行に設けられる管であり、一つの熱媒体供給口及び一つの熱媒体排出口を有することが好ましい。このような構造の熱交換部材を用いることで、熱交換部材を固定するシール構造を単純化することができるからである。また、熱交換部材の入口及び出口が一つである場合、入口から出口に至るまでの間に、熱交換部材が枝分れ構造を有していてもよく、一本の管からなる場合であってもよい。中でも、本発明においては、上記熱交換部材が一本の管からなることが好ましい。冷却管の配置を簡略化できるからである。
熱交換部材は、図示しない熱交換器に接続されており、該熱交換器を熱媒体が循環し、熱交換部材の中を熱媒体が流通する。熱交換部材の中の熱媒体は中空型セルと熱交換した後、流路を通って熱交換器に回収され、当初の熱状態に戻され、再び熱交換部材の中に供給されて循環する。
熱交換部材は、該熱交換部材の中を熱媒体が流通することによって、中空型セルを所定の温度範囲まで冷却又は加温できるような熱伝導性を有する材料で形成される。このような材料としては、例えば、Cu、Al、Ti、Pt、Ag、Au等の一般的な金属や、これら金属の組み合わせによる合金又はクラッド材等が挙げられる。
熱交換部材は、必要に応じて、少なくともその一部に絶縁性を付与してもよい。中空型セルと熱交換部材の配置や熱媒体の種類によっては、熱交換部材や熱媒体からの漏電を防止する必要があるからである。一方、熱交換部材を中空型セルの集電材としても機能させる場合には、熱交換部材の少なくとも一部に導電性を付与する必要がある。この場合も、必要に応じて、熱交換部材や熱媒体からの漏電を防止すべく、冷却部の流路内周面側に絶縁性を付与する。
上記冷却管の外径としては、中空型セルの大きさ等によって異なり、特に限定されるものではないが、通常0.5〜2mmの範囲内である。
上記冷却管の外径としては、中空型セルの大きさ等によって異なり、特に限定されるものではないが、通常0.5〜2mmの範囲内である。
熱媒体は、一般的に冷却剤として用いられている流体を使用することができ、液体であっても、気体であってもよい。例えば、液体としては、水、エチレングリコール、等、気体としては、空気等が挙げられる。冷却効果の点から通常は、液体の冷却剤が好ましい。液体の冷却剤としては、対流性、耐凍性、腐食性の観点から、エチレングリコールを好適に用いることができる。
尚、熱媒体中には、氷点下における冷却剤の凍結を防止するための不凍剤などを、適宜添加してもよい。
尚、熱媒体中には、氷点下における冷却剤の凍結を防止するための不凍剤などを、適宜添加してもよい。
上記熱交換器としては、一般的なものを用いることができる。例えば、冷却ファン等の通風によって放熱させるものや、熱媒体となる溶媒を流通させることによって放熱させるもの、外気である空気を利用した空冷方式のもの等が挙げられる。中でも、空気中に放熱するラジエータが好ましい。
以下、本発明の燃料電池に備えられる中空型セル1について説明する。
図7は、本発明の燃料電池に備えられる中空型セルの一形態例を示す斜視図、図8は、図7の中空型セルの模式的な断面図である。図7及び図8において、中空型セル1はチューブ状の固体高分子電解質膜(パーフルオロカーボンスルホン酸樹脂膜)11、固体高分子電解質膜11の内周面側に設けられたアノード(本実施形態では燃料極)12及び外周面側に設けられたカソード(本実施形態では空気極)13を有している。さらに、アノード12の表面には、アノード側集電材14として柱状集電材が配置され、カソード13の表面には、カソード集電材15として、金属ワイヤからなる網状(ネット状)集電材15aと棒状集電材15bが配置されている。図示されていないが、本実施例における熱伝導部材3が中空型セル1の外周面に配置されながら、網状集電材15aに編み込まれていてもよい。また、該網状集電材15aが本実施例における線状熱伝導部材3a〜3eであってもよい。
このような構造を有する中空型セルの中空内周面(実質的には、アノード側集電材14の外周面に設けた溝14aによって形成された内周面側ガス流路に露出した部分)に水素ガス、外周面に空気を流通させることで、アノード及びカソードに燃料又は酸化剤が供給され、発電する。
図7は、本発明の燃料電池に備えられる中空型セルの一形態例を示す斜視図、図8は、図7の中空型セルの模式的な断面図である。図7及び図8において、中空型セル1はチューブ状の固体高分子電解質膜(パーフルオロカーボンスルホン酸樹脂膜)11、固体高分子電解質膜11の内周面側に設けられたアノード(本実施形態では燃料極)12及び外周面側に設けられたカソード(本実施形態では空気極)13を有している。さらに、アノード12の表面には、アノード側集電材14として柱状集電材が配置され、カソード13の表面には、カソード集電材15として、金属ワイヤからなる網状(ネット状)集電材15aと棒状集電材15bが配置されている。図示されていないが、本実施例における熱伝導部材3が中空型セル1の外周面に配置されながら、網状集電材15aに編み込まれていてもよい。また、該網状集電材15aが本実施例における線状熱伝導部材3a〜3eであってもよい。
このような構造を有する中空型セルの中空内周面(実質的には、アノード側集電材14の外周面に設けた溝14aによって形成された内周面側ガス流路に露出した部分)に水素ガス、外周面に空気を流通させることで、アノード及びカソードに燃料又は酸化剤が供給され、発電する。
図7の中空型セル1は、その両端において中空部が開放されているものであって、燃料ガスは一端から中空内へと流入し、他端から流出するようになっているが、本発明における中空型セル1は、中空電解質膜の内周面側に反応ガスを十分に供給できるものであれば、中空部の一端のみが開放され、もう一端は封止されていてもよい。特に、本実施形態のように、内周面側の電極として、水素を燃料とする燃料極を設ける場合、非反応性成分をほとんど含まない水素ガスを燃料ガスとして中空型セルの中空内に供給できること、また、水素分子の拡散性が高いことから、中空内に供給された反応ガスを消費しきることが可能であるため、一端を封鎖した中空部内であっても反応ガスを十分に供給することができる。中空型セルの一端を封鎖する方法としては、樹脂等を中空の一端に注入する方法が例示できるが、特に限定されるものではない。
図7において、中空型セル1はチューブ状の電解質膜を有するものであるが、本発明における中空電解質膜はチューブ状に限られず、中空部を有し、当該中空部に燃料や酸化剤を流入させることで、中空内部に設けられた電極に電気化学反応に必要な反応成分を供給することができるものであればよい。
チューブ状の固体高分子電解質膜11の内径及び外径、長さ等は特に限定されるものではないが、チューブ状電解質膜の外径は0.01〜10mmであることが好ましく、0.1〜1mmであることがさらに好ましく、0.1〜0.5mmであることが特に好ましい。チューブ状電解質膜の外径が0.01mm未満のものは現時点では、技術的な問題で製造することが難しく、一方、その外径が10mmを超えるものでは、占有体積に対する表面積があまり大きくならないため、得られる中空型セルの単位体積当たりの出力が充分に得られないおそれがある。
パーフルオロカーボンスルホン酸樹脂膜は、プロトン伝導性の向上の点からは薄いほうが好ましいが、あまりに薄すぎるとガスを隔離する機能が低下し、非プロトン水素の透過量が増大してしまう。しかしながら、従来の平型の燃料電池用単セルを積層した燃料電池と比べると、中空形状を有するセルを多数集めることにより作製された燃料電池では電極面積が大きくとれるので、やや厚みのある膜を用いた場合でも、充分な出力が得られる。かかる観点から、パーフルオロカーボンスルホン酸樹脂膜の厚みは、10〜100μmであり、より好ましくは50〜60μmであり、さらに好ましくは50〜55μmである。
また、上記の外径と膜厚との好ましい範囲から、内径の好ましい範囲は0.01〜10mmであり、より好ましくは0.1〜1mmであり、さらに好ましくは0.1〜0.5mmである。
また、上記の外径と膜厚との好ましい範囲から、内径の好ましい範囲は0.01〜10mmであり、より好ましくは0.1〜1mmであり、さらに好ましくは0.1〜0.5mmである。
本発明の燃料電池は、中空型セルを有するため、平型のセルを有する燃料電池と比べて単位体積当たりの電極面積を大きくとることができることから、固体高分子電解質膜として、パーフルオロカーボンスルホン酸樹脂膜ほど高いプロトン伝導性を有していない電解質膜を用いても、単位体積当たりの出力密度の高い燃料電池を得ることができる。
固体高分子電解質としては、パーフルオロカーボンスルホン酸樹脂の他、固体高分子型燃料電池の電解質膜に用いられているような材料を使用することができ、例えば、パーフルオロカーボンスルホン酸樹脂以外のフッ素系イオン交換樹脂、スルホン酸基を有するポリスチレン系陽イオン交換膜などのポリオレフィンのような炭化水素を骨格として少なくともスルホン酸基、ホスホン酸基、及び、リン酸基等のプロトン交換基のうちから一種を有するもの、特表平11−503262号公報などに開示されている、ポリベンズイミダゾール、ポリピリミジン、ポリベンゾオキサゾールなどの塩基性高分子に強酸をドープした塩基性高分子と強酸との複合体からなる固体ポリマー電解質等の高分子電解質が挙げられる。
固体高分子電解質としては、パーフルオロカーボンスルホン酸樹脂の他、固体高分子型燃料電池の電解質膜に用いられているような材料を使用することができ、例えば、パーフルオロカーボンスルホン酸樹脂以外のフッ素系イオン交換樹脂、スルホン酸基を有するポリスチレン系陽イオン交換膜などのポリオレフィンのような炭化水素を骨格として少なくともスルホン酸基、ホスホン酸基、及び、リン酸基等のプロトン交換基のうちから一種を有するもの、特表平11−503262号公報などに開示されている、ポリベンズイミダゾール、ポリピリミジン、ポリベンゾオキサゾールなどの塩基性高分子に強酸をドープした塩基性高分子と強酸との複合体からなる固体ポリマー電解質等の高分子電解質が挙げられる。
このような電解質を用いた固体高分子電解質膜は、フィブリル状、繊布状、不繊布状、多孔質シートのパーフルオロカーボン重合体で補強することや、膜表面に無機酸化物あるいは金属をコーティングすることにより補強することもできる。また、パーフルオロカーボンスルホン酸樹脂膜としては、例えばデュポン社製ナフィオンや旭硝子社製フレミオン等の市販品もある。
また、本実施形態では電解質膜として、プロトン伝導膜の一種であり、固体高分子電解質膜の一つであるパーフルオロカーボンスルホン酸樹脂膜を用いて説明しているが、本発明の燃料電池において用いられる電解質膜は特に限定されるものではなく、プロトン伝導性のものであっても、水酸化物イオンや酸化物イオン(O2-)等その他のイオン伝導性のものであってもよい。プロトン伝導性の電解質膜としては、上記したような固体高分子電解質膜に限られず、リン酸水溶液を多孔質の電解質板に含浸させたものや、多孔質性ガラスからなるプロトン伝導体、ハイドロゲル化したリン酸塩ガラス、ナノ細孔を有する多孔質硝子の表面及び細孔内にプロトン伝導性官能基を導入した有機−無機ハイブリットプロトン伝導膜、無機金属繊維強化電解質ポリマー等を用いることができる。
電解質膜11の内周面及び外周面に設けられる各電極12、13は、固体高分子型燃料電池に用いられているような電極材料を用いて形成することができる。通常は、電解質膜側から順に触媒層とガス拡散層とを積層して構成された電極が用いられる。
触媒層は触媒粒を含み、さらに触媒粒の利用効率を高めるためのプロトン伝導性物質を含んでいてもよく、プロトン伝導性物質としては上記電解質膜の材料として用いられるものを用いることができる。触媒粒としては、触媒成分を炭素質粒子、炭素質繊維のような炭素材料等の導電性材料に担持させた触媒粒が好適に用いられる。
本発明の燃料電池は、中空型セルを有するため、平型のセルを有する燃料電池と比べて単位体積当たりの電極面積を大きくとることができることから、白金ほど触媒作用が大きくない触媒成分を用いても、単位体積当たりの出力密度が高い燃料電池を得ることができる。
本発明の燃料電池は、中空型セルを有するため、平型のセルを有する燃料電池と比べて単位体積当たりの電極面積を大きくとることができることから、白金ほど触媒作用が大きくない触媒成分を用いても、単位体積当たりの出力密度が高い燃料電池を得ることができる。
触媒成分としては、アノードにおける水素の酸化反応、カソードにおける酸素の還元反応に対して触媒作用を有するものであれば特に限定されず、例えば、白金(Pt)、ルテニウム(Ru)、イリジウム(Ir)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、オスニウム(Os)、タングステン(W)、鉛(Pb)、鉄(Fe)、クロム(Cr)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、マンガン(Mn)、バナジウム(V)、モリブデン(Mo)、ガリウム(Ga)、アルミニウム(Al)等の金属、又はそれらの合金から選択することができる。好ましくは、Pt、及びPtと例えばRuなど他の金属とからなる合金である。
ガス拡散層としては、炭素質粒子及び/又は炭素質繊維等の炭素材料を主成分とする多孔質導電性材料を用いることができる。炭素質粒子及び炭素質繊維の大きさは、ガス拡散層を製造する際の溶液中における分散性や得られるガス拡散層の排水性等を考慮して適宜最適なものを選択すればよい。ガス拡散層は、生成水など水分の排水性を高める点から、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン、パーフルオロカーボンアルコキシアルカン、エチレン−テトラフルオロエチレンポリマー、又はこれらの混合物等を含浸させたり、或いはこれらの物質を用いて撥水層を形成するなどして撥水加工することが好ましい。
尚、中空電解質膜の内周面及び外周面に設けられる各電極の構成、電極に用いられる材料等は、同じであってもよく、また、異なっていてもよい。
尚、中空電解質膜の内周面及び外周面に設けられる各電極の構成、電極に用いられる材料等は、同じであってもよく、また、異なっていてもよい。
チューブ状の電解質膜の内周面及び外周面に一対の電極を設ける方法は、特に限定されるものではない。例えば、まず、チューブ状の電解質膜を準備する。チューブ状の電解質膜を準備する方法は特に限定されず、市販品のチューブ状に形成された電解質膜を用いることもできる。そして、当該チューブ状電解質膜の内周面及び外周面に、電解質及び触媒粒を含む溶液を塗布・乾燥して触媒層を形成し、当該二つの触媒層上に炭素質粒子及び/又は炭素質繊維を含む溶液を塗布・乾燥してガス拡散層を形成する方法が挙げられる。このとき、電解質膜の内周面側に形成したガス拡散層の内周面に中空部が存在するように触媒層とガス拡散層を形成する。
或いは、まず、炭素質粒子及び/又は炭素質繊維等の炭素材料を含み、チューブ状に形成されたもの(チューブ状炭素質)を内周面側電極(アノード)のガス拡散層として用い、当該ガス拡散層の外周面に電解質及び触媒粒を含む溶液を塗布・乾燥して内周面側電極の触媒層を形成して内周面側電極を作製し、次に、当該触媒層の外周面に電解質を含む溶液を塗布・乾燥して電解質膜層、さらに当該電解質膜層の外周面に外周面側電極(カソード)の触媒層を形成し、当該触媒層の外周面に炭素材料を含む溶液を塗布・乾燥して外周面側電極のガス拡散層を形成する方法も挙げられる。チューブ状炭素質としては、例えば、炭素質粒子等の炭素材料とエポキシ及び/又はフェノール系樹脂を溶媒に分散させてチューブ状に成形し、熱硬化後、焼成することにより得られる。
尚、電解質膜、触媒層、ガス拡散層を形成する際に使用する溶媒は、分散及び/又は溶解する材料に応じて適宜選択すればよく、また、各層を形成する際の塗布方法についても、スプレー法、スクリーン印刷法等種々の方法にから適宜選択することができる。
本発明の燃料電池に用いられる中空型セルは、上記にて例示した構成に限られず、中空型セルの機能を高めることを目的として触媒層及びガス拡散層以外の層を設けても良い。また、本実施形態においては、中空電解質膜の内側にアノード、外側にカソードを設けているが、内側にカソード、外側にアノードを設けても良い。
本発明の燃料電池に用いられる中空型セルは、上記にて例示した構成に限られず、中空型セルの機能を高めることを目的として触媒層及びガス拡散層以外の層を設けても良い。また、本実施形態においては、中空電解質膜の内側にアノード、外側にカソードを設けているが、内側にカソード、外側にアノードを設けても良い。
(2)第2の実施形態
本発明の第2の実施形態は、熱媒体が流通する内部流路を有する棒状の熱交換部材が、中空型セルの内周面と該熱交換部材の外周面とが熱伝導可能な直接的又は任意に設けられる熱伝導部材を介して間接的接触状態を保つように該中空型セルの中空内に配設されており、前記中空型セルの内周面と前記熱交換部材の外周面を接続する熱伝導部材をさらに備えており、該熱伝導部材が、該中空型セルから該熱媒体に至る熱伝導経路の途中に、熱伝導材料からなり、且つ、中空型セルの軸方向に沿って内周面側ガス流路の上流側から下流側にいくに従って該中空型セルの冷却度合を減少させる冷却度合変化手段を構成している実施形態である。冷却度合変化手段を構成する熱伝導部材を用いて中空型セルの内周面の単位面積当りの熱伝導部材の接触面積割合の大小、又は、熱伝導率の高低を上流側から下流側に向って設けることによって、中空型セルの温度勾配に対応することができる。
本発明の第2の実施形態は、熱媒体が流通する内部流路を有する棒状の熱交換部材が、中空型セルの内周面と該熱交換部材の外周面とが熱伝導可能な直接的又は任意に設けられる熱伝導部材を介して間接的接触状態を保つように該中空型セルの中空内に配設されており、前記中空型セルの内周面と前記熱交換部材の外周面を接続する熱伝導部材をさらに備えており、該熱伝導部材が、該中空型セルから該熱媒体に至る熱伝導経路の途中に、熱伝導材料からなり、且つ、中空型セルの軸方向に沿って内周面側ガス流路の上流側から下流側にいくに従って該中空型セルの冷却度合を減少させる冷却度合変化手段を構成している実施形態である。冷却度合変化手段を構成する熱伝導部材を用いて中空型セルの内周面の単位面積当りの熱伝導部材の接触面積割合の大小、又は、熱伝導率の高低を上流側から下流側に向って設けることによって、中空型セルの温度勾配に対応することができる。
第2の実施形態は、第1の実施形態と似たような冷却度合変化手段(熱伝導部材)の形態のバリエーションを有するが、図9に示すように、中空型セルの内周面と熱交換部材の外周面とが熱伝導可能な直接的又は間接的接触状態を保つように該中空型セルの中空内に配設されている点で第2の実施形態は第1の実施形態とは異なる。第2の実施形態としては、次のような形態が挙げられる。
まず、熱伝導部材を用いて中空型セル1の内周面の単位面積当りの熱伝導部材3gの接触面積割合の大小を上流側から下流側に向って設ける、すなわち、中空型セル1の内周面の単位面積当りの熱伝導部材3gの接触面積割合が、内周面側ガス流路1aの上流側から下流側に行くに従って小さくなるように該熱伝導部材3gを配置することにより冷却度合変化手段が構成されている第2の実施形態の第1の例である。
まず、熱伝導部材を用いて中空型セル1の内周面の単位面積当りの熱伝導部材3gの接触面積割合の大小を上流側から下流側に向って設ける、すなわち、中空型セル1の内周面の単位面積当りの熱伝導部材3gの接触面積割合が、内周面側ガス流路1aの上流側から下流側に行くに従って小さくなるように該熱伝導部材3gを配置することにより冷却度合変化手段が構成されている第2の実施形態の第1の例である。
具体的には、前記熱伝導部材が線状熱伝導部材であり、該線状熱伝導部材が内周面側ガス流路の上流側から下流側に行くに従って巻きピッチが大きくなるように前記熱交換部材の外周面に捲回され、該線状熱伝導部材が捲回された熱交換部材が中空型セルに接触するように配設される形態が挙げられる。
第1の実施形態において記載したように、中空型セルの内周面の単位面積当りの熱伝導部材の接触面積割合が、内周面側ガス流路の上流側から下流側に行くに従って小さくなるように該熱伝導部材を配置する形態は、上記形態の他に、環状の熱伝導部材を2つ以上巻きピッチを変えて嵌め込む形態、線状熱伝導部材3gの線径(平帯状の部材の場合には、中空型セルの軸方向における熱交換部材の幅)の大きいものを内周面側ガス流路1aの上流側に捲回し、線径の小さいものを下流側に且つ上流側と同じ巻きピッチで捲回する形態、線状熱伝導部材の巻き締め力を上流側では強くし、下流側では弱くする形態であってもよい。
第1の実施形態において記載したように、中空型セルの内周面の単位面積当りの熱伝導部材の接触面積割合が、内周面側ガス流路の上流側から下流側に行くに従って小さくなるように該熱伝導部材を配置する形態は、上記形態の他に、環状の熱伝導部材を2つ以上巻きピッチを変えて嵌め込む形態、線状熱伝導部材3gの線径(平帯状の部材の場合には、中空型セルの軸方向における熱交換部材の幅)の大きいものを内周面側ガス流路1aの上流側に捲回し、線径の小さいものを下流側に且つ上流側と同じ巻きピッチで捲回する形態、線状熱伝導部材の巻き締め力を上流側では強くし、下流側では弱くする形態であってもよい。
上記第2の実施形態の第1の例において、中空型セル1の温度は、冷却度合変化手段を構成する線状熱伝導部材を用いて次のように調節される。中空型セル1の熱が、中空型セル1の温度を調節するための熱媒体が流通する棒状の熱交換部材2に接する伝導部材3gを通じて、該熱交換部材2に伝わり、該熱交換部材2から該熱媒体に伝わって、熱交換が行われる。熱伝導部材3gが熱交換部材2の外周面に、中空型セル1の軸方向において内側ガス流路1aの上流側から下流側に向かって密から疎に捲回されているため、中空型セル1の内周面の単位面積当りの線状熱伝導部材3aの接触面積割合が、中空型セル1の軸方向において内側ガス流路1aの上流側から下流側に向かって大から小へと変化する。したがって、中空型セル1の外周面の上流側を下流側よりも高い冷却度合にすることができる。
次に、第2の実施形態の第2の例としては、前記熱伝導部材3gの熱伝導率が内周面側ガス流路の上流側から下流側に行くに従って小さくなるように該熱伝導部材3gを配置することにより前記冷却度合変化手段が構成されている形態が挙げられる。
具体的には、前記熱伝導部材3gが長手方向の一端から他端に向けて熱伝導率が小さくなる線状熱伝導部材であり、該線状熱伝導部材が内周面側ガス流路1aの上流側から下流側に行くに従って熱伝導率が小さくなるように前記熱交換部材2の外周面に螺旋状に捲回され、該線状熱伝導部材が捲回された熱交換部材2が中空型セル1に接触するように配設されている形態が例示できる。
また、前記熱伝導部材3gが熱伝導率の異なる2種以上の線状熱伝導部材の組み合わせであり、該2種以上の線状熱伝導部材が内周面側ガス流路1aの上流側から下流側に行くに従って熱伝導率が小さくなるように、互いの位置をずらして、又は位置によって組み合わせる本数を変えて前記熱交換部材2の外周面に捲回され、該線状熱伝導部材が捲回された熱交換部材2が中空型セル1に接触するように配設されていてもよい。
上記の第2の実施形態の第2の例においては、中空型セル1の温度は、冷却度合変化手段を構成する線状熱伝導部材を用いて次のように調節される。上述した中空型セルの内周面の単位面積当りの熱伝導部材の接触面積割合に大小を設ける第2の実施形態と同様に中空型セル1と熱媒体の間で熱交換が行われ、中空型セル1の外周面に、中空型セル1の軸方向において内側ガス流路1aの上流側から下流側に向かって、熱伝導率が減少するような線状熱伝導部材3gが捲回されているため、中空型セル1の外周面の上流側を下流側よりも高い冷却度合にすることができる。
尚、中空型セル1と熱交換部材2の間には、熱伝導部材3gとは別に熱伝導性の部材を介在させてもよい。該別の熱伝導性の部材の材料等は熱伝導部材と同様のものを用いることができる。
具体的には、前記熱伝導部材3gが長手方向の一端から他端に向けて熱伝導率が小さくなる線状熱伝導部材であり、該線状熱伝導部材が内周面側ガス流路1aの上流側から下流側に行くに従って熱伝導率が小さくなるように前記熱交換部材2の外周面に螺旋状に捲回され、該線状熱伝導部材が捲回された熱交換部材2が中空型セル1に接触するように配設されている形態が例示できる。
また、前記熱伝導部材3gが熱伝導率の異なる2種以上の線状熱伝導部材の組み合わせであり、該2種以上の線状熱伝導部材が内周面側ガス流路1aの上流側から下流側に行くに従って熱伝導率が小さくなるように、互いの位置をずらして、又は位置によって組み合わせる本数を変えて前記熱交換部材2の外周面に捲回され、該線状熱伝導部材が捲回された熱交換部材2が中空型セル1に接触するように配設されていてもよい。
上記の第2の実施形態の第2の例においては、中空型セル1の温度は、冷却度合変化手段を構成する線状熱伝導部材を用いて次のように調節される。上述した中空型セルの内周面の単位面積当りの熱伝導部材の接触面積割合に大小を設ける第2の実施形態と同様に中空型セル1と熱媒体の間で熱交換が行われ、中空型セル1の外周面に、中空型セル1の軸方向において内側ガス流路1aの上流側から下流側に向かって、熱伝導率が減少するような線状熱伝導部材3gが捲回されているため、中空型セル1の外周面の上流側を下流側よりも高い冷却度合にすることができる。
尚、中空型セル1と熱交換部材2の間には、熱伝導部材3gとは別に熱伝導性の部材を介在させてもよい。該別の熱伝導性の部材の材料等は熱伝導部材と同様のものを用いることができる。
さらに、第2の実施形態の第3の例として、熱伝導部材3hが一端から他端に向けて熱伝導率が小さくなる熱伝導部材であり、該熱伝導部材が内周面側ガス流路1aの上流側から下流側に行くに従って熱伝導率が小さくなるように方向決めされて前記中空型セル1と前記熱交換部材2の間に挟まれている形態であってもよい。図10に第2の実施形態の第3の例の模式的な斜視図を示す。
また、前記熱伝導部材3hが熱伝導率の異なる2種以上の熱伝導部材の組み合わせであり、該2種以上の熱伝導部材が内周面側ガス流路1aの上流側から下流側に行くに従って熱伝導率が小さくなるように配列されて前記中空型セル1と前記熱交換部材2の間に挟まれている形態であってもよい。
上記の第2の実施形態の第3の例においては、中空型セル1の温度は、冷却度合変化手段を構成する熱伝導部材を用いて次のように調節される。中空型セル1の熱が、中空型セル1の温度を調節するための熱媒体が流通する棒状の熱交換部材2に接する伝導部材3hを通じて、該熱交換部材2に伝わり、該熱交換部材2から該熱媒体に伝わって、熱交換が行われる。一端から他端に向けて熱伝導率が小さくなる熱伝導部材3hが、内周面側ガス流路1aの上流側から下流側に行くに従って熱伝導率が小さくなるように方向決めされて中空型セル1と熱交換部材2の間に挟まれているため、又は、熱伝導率の異なる2種以上の線状熱伝導部材の組み合わせである熱伝導部材3hが、内周面側ガス流路1aの上流側から下流側に行くに従って熱伝導率が小さくなるように配列されて中空型セル1と熱交換部材2の間に挟まれているため、中空型セル1の外周面の上流側を下流側よりも高い冷却度合にすることができる。
また、前記熱伝導部材3hが熱伝導率の異なる2種以上の熱伝導部材の組み合わせであり、該2種以上の熱伝導部材が内周面側ガス流路1aの上流側から下流側に行くに従って熱伝導率が小さくなるように配列されて前記中空型セル1と前記熱交換部材2の間に挟まれている形態であってもよい。
上記の第2の実施形態の第3の例においては、中空型セル1の温度は、冷却度合変化手段を構成する熱伝導部材を用いて次のように調節される。中空型セル1の熱が、中空型セル1の温度を調節するための熱媒体が流通する棒状の熱交換部材2に接する伝導部材3hを通じて、該熱交換部材2に伝わり、該熱交換部材2から該熱媒体に伝わって、熱交換が行われる。一端から他端に向けて熱伝導率が小さくなる熱伝導部材3hが、内周面側ガス流路1aの上流側から下流側に行くに従って熱伝導率が小さくなるように方向決めされて中空型セル1と熱交換部材2の間に挟まれているため、又は、熱伝導率の異なる2種以上の線状熱伝導部材の組み合わせである熱伝導部材3hが、内周面側ガス流路1aの上流側から下流側に行くに従って熱伝導率が小さくなるように配列されて中空型セル1と熱交換部材2の間に挟まれているため、中空型セル1の外周面の上流側を下流側よりも高い冷却度合にすることができる。
第2の実施形態における熱伝導部材、中空型セル及び熱交換部材は、第1の実施形態と同様のものを用いることができる。各部材の材料、形状、ピッチ等は第1の実施形態と同様とすることができる。
(3)第3の実施形態
本発明の第3の実施形態は、熱媒体が流通する内部流路を有する棒状の熱交換部材が、中空型セルの外周面と該熱交換部材の外周面の対向しあう部分同士が熱伝導可能な直接的又は任意に設けられる熱伝導部材を介して間接的接触状態を保つように該中空型セルと並列に配設されているか、又は、該中空型セルの内周面と該熱交換部材の外周面とが熱伝導可能な直接的又は任意に設けられる熱伝導部材を介して間接的接触状態を保つように該中空型セルの中空内に配設されており、該熱交換部材が前記冷却度合変化手段を構成している実施形態である。冷却度合変化手段を構成する熱交換部材を用いて、中空型セルの外周面又は内周面の単位面積当りの熱交換部材の接触面積割合の大小、熱伝導率の高低を上流側から下流側に向って設ける、又は、熱交換部材の熱媒体が流通する内部流路の流路内壁表面積を変化させることによって、中空型セルの温度勾配を小さくすることができる。
本発明の第3の実施形態は、熱媒体が流通する内部流路を有する棒状の熱交換部材が、中空型セルの外周面と該熱交換部材の外周面の対向しあう部分同士が熱伝導可能な直接的又は任意に設けられる熱伝導部材を介して間接的接触状態を保つように該中空型セルと並列に配設されているか、又は、該中空型セルの内周面と該熱交換部材の外周面とが熱伝導可能な直接的又は任意に設けられる熱伝導部材を介して間接的接触状態を保つように該中空型セルの中空内に配設されており、該熱交換部材が前記冷却度合変化手段を構成している実施形態である。冷却度合変化手段を構成する熱交換部材を用いて、中空型セルの外周面又は内周面の単位面積当りの熱交換部材の接触面積割合の大小、熱伝導率の高低を上流側から下流側に向って設ける、又は、熱交換部材の熱媒体が流通する内部流路の流路内壁表面積を変化させることによって、中空型セルの温度勾配を小さくすることができる。
第3の実施形態としては、具体的には次のような形態が挙げられる。
図11は、熱媒体が流通する内部流路2bを有する棒状の熱交換部材2aが、中空型セル1の外周面と該熱交換部材の外周面の対向しあう部分同士が熱伝導可能な直接的接触状態を保つように該中空型セルと並列に配設されており、熱交換部材2aが、中空型セル1の外周面の単位面積当りの該熱交換部材2aの接触面積割合が内周面側ガス流路1aの上流側から下流側に行くに従って小さくなる形状を有しており、当該接触面積割合が変化する形状により冷却度合変化手段が構成されている第3の実施形態の第1の例の概念図である。
熱交換部材2aの形状は、熱交換部材と中空型セルの横断面における接触部分の円弧長さが内周面側ガス流路の上流側から下流側に行くに従って短くなる形状を有している形状とすることができる。特に、熱交換部材が中空型セルの外周面と直接的又は間接的接触状態を保つように該中空型セルに対し並列に配設されている場合には、図11に示したような半月状の断面形状を有する熱交換部材2aとすることが、燃料電池の限りある内部空間を有効的に利用する観点から好ましい。図12に熱交換部材2aの模式的斜視図を示す。
図11は、熱媒体が流通する内部流路2bを有する棒状の熱交換部材2aが、中空型セル1の外周面と該熱交換部材の外周面の対向しあう部分同士が熱伝導可能な直接的接触状態を保つように該中空型セルと並列に配設されており、熱交換部材2aが、中空型セル1の外周面の単位面積当りの該熱交換部材2aの接触面積割合が内周面側ガス流路1aの上流側から下流側に行くに従って小さくなる形状を有しており、当該接触面積割合が変化する形状により冷却度合変化手段が構成されている第3の実施形態の第1の例の概念図である。
熱交換部材2aの形状は、熱交換部材と中空型セルの横断面における接触部分の円弧長さが内周面側ガス流路の上流側から下流側に行くに従って短くなる形状を有している形状とすることができる。特に、熱交換部材が中空型セルの外周面と直接的又は間接的接触状態を保つように該中空型セルに対し並列に配設されている場合には、図11に示したような半月状の断面形状を有する熱交換部材2aとすることが、燃料電池の限りある内部空間を有効的に利用する観点から好ましい。図12に熱交換部材2aの模式的斜視図を示す。
第3の実施形態の第1の例において、中空型セル1の温度は、冷却度合変化手段を構成する熱交換部材2aを用いて次のように調節される。中空型セル1の熱が、該中空型セル1に接触している、中空型セル1の温度を調節するための熱媒体が流通する内部流路2bを有する棒状の熱交換部材2aに伝わり、該熱交換部材2aから該熱媒体に伝わって、熱交換が行われる。熱交換部材2aが、中空型セル1の外周面の単位面積当りの該熱交換部材2aの接触面積割合が内周面側ガス流路1aの上流側から下流側に行くに従って小さくなる形状を有しており、当該接触面積割合が変化する。したがって、中空型セル1の外周面の上流側を下流側よりも高い冷却度合にすることができる。
尚、中空型セルの内周面と該熱交換部材の外周面とが熱伝導可能な直接的又は任意に設けられる熱伝導部材を介して間接的接触状態を保つように該中空型セルの中空内に配設されており、中空型セルの内周面の単位面積当りの熱交換部材の接触面積割合が内周面側ガス流路の上流側から下流側に行くに従って小さくなる形状を有し、当該接触面積割合が変化する形状により冷却度合変化手段が構成されている形態であってもよい。そのような場合、熱交換部材としては、中空型セルの内周面の一部にその外周面が接する大きさの棒状の熱交換部材が例示できる。
尚、中空型セルの内周面と該熱交換部材の外周面とが熱伝導可能な直接的又は任意に設けられる熱伝導部材を介して間接的接触状態を保つように該中空型セルの中空内に配設されており、中空型セルの内周面の単位面積当りの熱交換部材の接触面積割合が内周面側ガス流路の上流側から下流側に行くに従って小さくなる形状を有し、当該接触面積割合が変化する形状により冷却度合変化手段が構成されている形態であってもよい。そのような場合、熱交換部材としては、中空型セルの内周面の一部にその外周面が接する大きさの棒状の熱交換部材が例示できる。
また、第3の実施形態の第2の例としては、熱媒体が流通する内部流路を有する棒状の熱交換部材が、中空型セルの外周面と該熱交換部材の外周面の対向しあう部分同士が熱伝導可能な直接的又は任意に設けられる熱伝導部材を介して間接的接触状態を保つように該中空型セルと並列に配設されているか、又は、該中空型セルの内周面と該熱交換部材の外周面とが熱伝導可能な直接的又は任意に設けられる熱伝導部材を介して間接的接触状態を保つように該中空型セルの中空内に配設されており、熱交換部材が、中空型セルの軸方向の内周面側ガス流路の上流側から下流側に行くに従って熱伝導率が小さくなるように部位ごとに材質上の相違があり、当該熱伝導率の位置的変化により冷却度合変化手段が構成されている形態が挙げられる。
中空型セルの軸方向の内周面側ガス流路の上流側から下流側に行くに従って熱伝導率が小さくなるように部位ごとに材質上の相違を設けるには、例えば、前記熱交換部材の外周面の少なくとも一部にメッキ皮膜を形成することができる。
また、前記熱交換部材の外周面の部位によって組成の異なるメッキ皮膜を形成することにより、内周面側ガス流路の上流側から下流側に行くに従って該熱交換部材の熱伝導率を小さくしてもよい。
上記メッキ皮膜としては、上述した熱伝導性部材に用いるような材料を用いることができる。
この第3の実施形態の第2の例において説明したように、上記中空型セルの温度は、冷却度合変化手段を構成する熱交換部材を介して、中空型セルから熱媒体に伝わって熱交換が行われる。
中空型セルの軸方向の内周面側ガス流路の上流側から下流側に行くに従って熱伝導率が小さくなるように部位ごとに材質上の相違を設けるには、例えば、前記熱交換部材の外周面の少なくとも一部にメッキ皮膜を形成することができる。
また、前記熱交換部材の外周面の部位によって組成の異なるメッキ皮膜を形成することにより、内周面側ガス流路の上流側から下流側に行くに従って該熱交換部材の熱伝導率を小さくしてもよい。
上記メッキ皮膜としては、上述した熱伝導性部材に用いるような材料を用いることができる。
この第3の実施形態の第2の例において説明したように、上記中空型セルの温度は、冷却度合変化手段を構成する熱交換部材を介して、中空型セルから熱媒体に伝わって熱交換が行われる。
また、第3の実施形態の第3の例としては、図13に示すような、熱媒体が流通する内部流路2dを有する棒状の熱交換部材2cが、中空型セル1の外周面と該熱交換部材の外周面の対向しあう部分同士が熱伝導可能な直接的接触状態を保つように該中空型セルと並列に配設されており、該内部流路2dが、流路内壁表面積が中空型セル1の内周面側ガス流路1aの上流側から下流側に行くに従って小さくなる形状を有しており、当該流路内壁表面積が変化する形状により冷却度合変化手段が構成されている形態が挙げられる。内部流路2dが、流路内壁表面積が中空型セル1の内周面側ガス流路1aの上流側から下流側に行くに従って小さくなる形状を有しているため、中空型セル1の内周面側ガス流路1aの上流側において、熱媒体と熱交換部材が接する面積が大きいため、該熱交換部材に接する中空型セルから該熱媒体へ多量の熱が移動する。内周面側ガス流路1aの下流側においては、熱媒体と熱交換部材との接触面積が小さいため、中空型セルから熱媒体へ少量の熱だけが移動する。
図13において、内部流路2dは、熱媒体の供給口を複数設け(枝分かれ構造)、熱交換部材2cの軸方向の途中まで複数の内部流路を有し、その後それら複数の内部流路が合流する形態である。しかしこれに限定されることはなく、上記熱交換部材は、図14に示すような、内周面に凹凸を設けた1つの熱媒体の供給口を有し、内周面側ガス流路1aの下流側へ向かうほど、熱媒体の内部流路2d内面に設けられた凹凸の数や深さが小さくなるか、又は、熱交換部材2cの軸方向の途中まで該凹凸が続き、それよりも下流側では凹凸が消失する内部流路2dを備えるものであってもよい。
尚、中空型セルの内周面と上記形状を有する熱交換部材の外周面とが熱伝導部材を介して間接的接触状態を保つように該中空型セルの中空内に配設されている形態であってもよい。
図13において、内部流路2dは、熱媒体の供給口を複数設け(枝分かれ構造)、熱交換部材2cの軸方向の途中まで複数の内部流路を有し、その後それら複数の内部流路が合流する形態である。しかしこれに限定されることはなく、上記熱交換部材は、図14に示すような、内周面に凹凸を設けた1つの熱媒体の供給口を有し、内周面側ガス流路1aの下流側へ向かうほど、熱媒体の内部流路2d内面に設けられた凹凸の数や深さが小さくなるか、又は、熱交換部材2cの軸方向の途中まで該凹凸が続き、それよりも下流側では凹凸が消失する内部流路2dを備えるものであってもよい。
尚、中空型セルの内周面と上記形状を有する熱交換部材の外周面とが熱伝導部材を介して間接的接触状態を保つように該中空型セルの中空内に配設されている形態であってもよい。
さらに、第3の実施形態の第4の例としては、図15に示すような、熱媒体が流通する内部流路2fを有する棒状の熱交換部材2eが、中空型セル1の外周面と該熱交換部材の外周面の対向しあう部分同士が熱伝導可能な直接的接触状態を保つように該中空型セルと並列に配設され、該内部流路2fの断面積(内部流路断面積)が、内周面側ガス流路1aの上流側から下流側に行くに従って大きくなる形状を有しており、該内部流路断面積が変化する形状により冷却度合変化手段が構成されている形態が挙げられる。該内部流路断面積が、内周面側ガス流路1aの上流側から下流側に行くに従って大きくなる形状を有していることによって、下流側では熱媒体の流速は遅くなる。したがって、下流側と比べて、熱媒体の流速が速い上流側では中空型セルの熱交換を行う熱媒体の入れ替わりが速いため、熱交換を効率よく行うことができるので、発熱量の大きい内周面側ガス流路の上流側において多量の熱を奪うことができる。
尚、この第4の例でも、中空型セルの内周面と上記形状を有する熱交換部材の外周面とが熱伝導部材を介して間接的接触状態を保つように該中空型セルの中空内に配設されている形態であってもよい。
尚、この第4の例でも、中空型セルの内周面と上記形状を有する熱交換部材の外周面とが熱伝導部材を介して間接的接触状態を保つように該中空型セルの中空内に配設されている形態であってもよい。
上述した第3の実施形態における熱伝導部材及び中空型セルは、第1の実施形態と同様のものを用いることができる。また、第3の実施形態で用いられている熱交換部材は、形状や流路構造等において第1、第2の実施形態に対し特殊であるが、素材やメッキ組成等は上記第1及び第2の実施形態と同様とすることができる。各部材の材料、形状、ピッチ等は第1の実施形態と同様とすることができる。また、上述したように、中空型セル1に熱交換部材2aが接触するためには、中空型セル1と熱交換部材2aの相対的位置関係が、拘束部材によって固定されている。
また、中空型セル1と熱交換部材2の間には、熱伝導性の部材を介在させてもよい。該別の熱伝導性の部材の材料等は上述した熱伝導部材と同様のものを用いることができる。尚、上記実施形態は、単独でもよいが、他の形態との組み合わせであってもよい。
また、中空型セル1と熱交換部材2の間には、熱伝導性の部材を介在させてもよい。該別の熱伝導性の部材の材料等は上述した熱伝導部材と同様のものを用いることができる。尚、上記実施形態は、単独でもよいが、他の形態との組み合わせであってもよい。
本発明の燃料電池は、少なくとも上述した熱伝導部材3a〜3hを有する中空型セル1及び熱交換部材2を並列又は直列に2本以上備えるセルスタックを、並列又は直列に2つ以上接続したものである。
具体的には、図16に示すように、セルスタック30は、熱伝導部材(3a〜3hのいずれか又はそれらの組み合わせ)を有する中空型セル1及び熱交換部材2を2本以上備える。セルスタック30の両端部には、中空型セル1の中空内に水素ガスを流通させるガス用マニホールド31a及び31bと、熱交換部材2内に熱媒体を流通させる熱媒体用マニホールド32a及び32bとが備えられ、さらに、各中空型セル1で発生した電荷を集める集電部(不図示)が備えられている。ガス用マニホールド31a及び31b内である水素ガス流路33と、ガス用マニホールド31a及び31bの間である酸化剤ガス流路34との間に配置されている隔壁35a及び35b(上述した外部拘束部材に相当する)には、熱伝導部材3a〜3hを有する中空型セル1及び熱交換部材2を挿入することができる貫通孔が所定の間隔で設けられており、複数の中空型セル1及び熱交換部材2はその両端を対向しあう隔壁35a及び35bの貫通孔に挿入することによって、所定間隔で且つ互いに長手方向が平行となるように整列されている。隔壁35a及び35bの酸化剤ガス流路側には、ポッティング材を流し込んで貫通孔の周囲を含む領域を密閉するポッティング処理等が施されており、貫通孔に挿入された熱伝導部材3a〜3hを有する中空型セル1及び熱交換部材2が固定されている。このような方法で単に寄せ集めた、熱伝導部材を有する中空型セル1及び熱交換部材2を隔壁に固定することが一般的であるが、中空型セル1と熱交換部材2を線材(熱伝導部材であってもよい)で捲回するなど構成によっては中空型セルと熱交換部材の単独でも分離しないように固定し、中空型セルと熱交換部材の密着度合を高めることもできる。
セルスタック30において、入口側のガス用マニホールド(例えば、31a)を介してセルスタック30へと供給された水素は、各中空型セル1の内周面側ガス流路1aを通って、酸化剤ガス流路34からの中空型セル1の外周面に供給される空気中の酸素と電解質膜を介して電気化学反応し、当該電気化学反応に使用されなかった水素等は出口側のガス用マニホールド(例えば、31b)を介して回収される。また、セルスタック30において、上記集電部は、一方が中空型セル1の図7に示した負極側集電材14に電気的に接続されるとともに、他方が正極側集電材15(15a,15b)に電気的に接続されることにより、複数の中空型セル1で発生した電荷を集めて(集電して)いる。尚、上述した熱伝導部材3a〜3hが正極側集電材を兼ねる場合には、正極側集電材15と共に、正極側集電部に電気的に接続される(図示せず)。
このようなセルスタック30を複数、外装容器に収容し、直列又は並列に接続して燃料電池とする。燃料及び酸化剤の供給、モジュールの集電、接続方法等は特に限定されない。
具体的には、図16に示すように、セルスタック30は、熱伝導部材(3a〜3hのいずれか又はそれらの組み合わせ)を有する中空型セル1及び熱交換部材2を2本以上備える。セルスタック30の両端部には、中空型セル1の中空内に水素ガスを流通させるガス用マニホールド31a及び31bと、熱交換部材2内に熱媒体を流通させる熱媒体用マニホールド32a及び32bとが備えられ、さらに、各中空型セル1で発生した電荷を集める集電部(不図示)が備えられている。ガス用マニホールド31a及び31b内である水素ガス流路33と、ガス用マニホールド31a及び31bの間である酸化剤ガス流路34との間に配置されている隔壁35a及び35b(上述した外部拘束部材に相当する)には、熱伝導部材3a〜3hを有する中空型セル1及び熱交換部材2を挿入することができる貫通孔が所定の間隔で設けられており、複数の中空型セル1及び熱交換部材2はその両端を対向しあう隔壁35a及び35bの貫通孔に挿入することによって、所定間隔で且つ互いに長手方向が平行となるように整列されている。隔壁35a及び35bの酸化剤ガス流路側には、ポッティング材を流し込んで貫通孔の周囲を含む領域を密閉するポッティング処理等が施されており、貫通孔に挿入された熱伝導部材3a〜3hを有する中空型セル1及び熱交換部材2が固定されている。このような方法で単に寄せ集めた、熱伝導部材を有する中空型セル1及び熱交換部材2を隔壁に固定することが一般的であるが、中空型セル1と熱交換部材2を線材(熱伝導部材であってもよい)で捲回するなど構成によっては中空型セルと熱交換部材の単独でも分離しないように固定し、中空型セルと熱交換部材の密着度合を高めることもできる。
セルスタック30において、入口側のガス用マニホールド(例えば、31a)を介してセルスタック30へと供給された水素は、各中空型セル1の内周面側ガス流路1aを通って、酸化剤ガス流路34からの中空型セル1の外周面に供給される空気中の酸素と電解質膜を介して電気化学反応し、当該電気化学反応に使用されなかった水素等は出口側のガス用マニホールド(例えば、31b)を介して回収される。また、セルスタック30において、上記集電部は、一方が中空型セル1の図7に示した負極側集電材14に電気的に接続されるとともに、他方が正極側集電材15(15a,15b)に電気的に接続されることにより、複数の中空型セル1で発生した電荷を集めて(集電して)いる。尚、上述した熱伝導部材3a〜3hが正極側集電材を兼ねる場合には、正極側集電材15と共に、正極側集電部に電気的に接続される(図示せず)。
このようなセルスタック30を複数、外装容器に収容し、直列又は並列に接続して燃料電池とする。燃料及び酸化剤の供給、モジュールの集電、接続方法等は特に限定されない。
1…中空型セル
1a…内周側ガス流路
2(2a,2c,2e)…熱交換部材
2b,2d,2f…内部流路
3a,3b,3c,3d,3e,3f,3g,3h…熱伝導部材
11…中空電解質膜(パーフルオロカーボンスルホン酸膜)
12…アノード(内周面側電極)
13…カソード(外周面側電極)
14…アノード側集電材(内部集電材)
14a…溝
15(15a,15b)…カソード側集電材(外部集電材)
30…セルスタック
31(31a,31b)…ガス用マニホールド
32(32a,32b)…熱媒体用マニホールド
33…水素ガス流通路
34…酸化剤ガス流通路
35(35a,35b)…隔壁
1a…内周側ガス流路
2(2a,2c,2e)…熱交換部材
2b,2d,2f…内部流路
3a,3b,3c,3d,3e,3f,3g,3h…熱伝導部材
11…中空電解質膜(パーフルオロカーボンスルホン酸膜)
12…アノード(内周面側電極)
13…カソード(外周面側電極)
14…アノード側集電材(内部集電材)
14a…溝
15(15a,15b)…カソード側集電材(外部集電材)
30…セルスタック
31(31a,31b)…ガス用マニホールド
32(32a,32b)…熱媒体用マニホールド
33…水素ガス流通路
34…酸化剤ガス流通路
35(35a,35b)…隔壁
Claims (29)
- 中空電解質膜、該中空電解質膜の内周面及び外周面に設けられた一対の電極、並びに該一対の電極にそれぞれ接続する集電材を有し、且つ、少なくとも一方の端部が開放された中空型セルと、熱媒体が流通する内部流路を有する熱交換部材とを備える燃料電池であって、
該熱交換部材は、該中空型セルの内周面又は外周面に熱伝導可能な直接的又は間接的接触状態を保つように配設され、
該中空型セルから該熱媒体に至る熱伝導経路の途中に、熱伝導材料からなり、且つ、中空型セルの内周面側ガス流路の上流側から下流側にいくに従って該中空型セルの冷却度合を減少させる冷却度合変化手段を備えることを特徴とする燃料電池。 - 前記中空型セルの外周面側に供給される反応ガスの流通方向が、前記中空型セルの軸方向に対して交差する方向である、請求項1に記載の燃料電池。
- 前記熱交換部材は、前記中空型セルの外周面と該熱交換部材の外周面の対向しあう部分同士が熱伝導可能な直接的又は間接的接触状態を保つように該中空型セルと並列に配設されており、前記中空型セルの外周面と前記熱交換部材の外周面を接続する熱伝導部材をさらに備えており、該熱伝導部材が前記冷却度合変化手段を構成している、請求項1又は2に記載の燃料電池。
- 前記中空型セルの外周面の単位面積当りの前記熱伝導部材の接触面積割合が、内周面側ガス流路の上流側から下流側に行くに従って小さくなるように該熱伝導部材を配置することにより前記冷却度合変化手段が構成されている、請求項3に記載の燃料電池。
- 前記熱伝導部材が線状熱伝導部材であり、該線状熱伝導部材が前記内周面側ガス流路の上流側から下流側に行くに従って巻きピッチが大きくなるように前記中空型セルの外周面に捲回され、該線状熱伝導部材が捲回された中空型セルに熱交換部材が接触するように配設されている、請求項4に記載の燃料電池。
- 前記熱伝導部材が線状熱伝導部材であり、前記中空型セルと前記熱交換部材が接触するように配設され、該線状熱伝導部材が該中空型セルの外周面と該熱交換部材の外周面を橋渡し且つ内周面側ガス流路の上流側から下流側に行くに従って巻きピッチが大きくなるように捲回されている、請求項4に記載の燃料電池。
- 前記熱伝導部材の熱伝導率が内周面側ガス流路の上流側から下流側に行くに従って小さくなるように該熱伝導部材を配置することにより前記冷却度合変化手段が構成されている、請求項3に記載の燃料電池。
- 前記熱伝導部材が長手方向の一端から他端に向けて熱伝導率が小さくなる線状熱伝導部材であり、該線状熱伝導部材が内周面側ガス流路の上流側から下流側に行くに従って熱伝導率が小さくなるように前記中空型セルの外周面に捲回され、該線状熱伝導部材が捲回された中空型セルに熱交換部材が接触するように配設されている、請求項7に記載の燃料電池。
- 前記熱伝導部材が長手方向の一端から他端に向けて熱伝導率が小さくなる線状熱伝導部材であり、前記中空型セルと前記熱交換部材が接触するように配設され、該線状熱伝導部材が該中空型セルの外周面と該熱交換部材の外周面を橋渡し且つ内周面側ガス流路の上流側から下流側に行くに従って熱伝導率が小さくなるように捲回されている、請求項7に記載の燃料電池。
- 前記熱伝導部材が熱伝導率の異なる2種以上の線状熱伝導部材の組み合わせであり、該2つ以上の線状熱伝導部材が内周面側ガス流路の上流側から下流側に行くに従って熱伝導率が小さくなるように前記中空型セルの外周面に捲回され、該線状熱伝導部材が捲回された中空型セルに熱交換部材が接触するように配設されている、請求項7に記載の燃料電池。
- 前記熱伝導部材が熱伝導率の異なる2種以上の線状熱伝導部材の組み合わせであり、前記中空型セルと前記熱交換部材が接触するように配設され、該2種以上の線状熱伝導部材が該中空型セルの外周面と該熱交換部材の外周面を橋渡し且つ内周面側ガス流路の上流側から下流側に行くに従って熱伝導率が小さくなるように捲回されている、請求項7に記載の燃料電池。
- 前記熱伝導部材が一端から他端に向けて熱伝導率が小さくなる熱伝導部材であり、該熱伝導部材が内周面側ガス流路の上流側から下流側に行くに従って熱伝導率が小さくなるように方向決めされて前記中空型セルと前記熱交換部材の間に挟まれている、請求項7に記載の燃料電池。
- 前記熱伝導部材が熱伝導率の異なる2種以上の熱伝導部材の組み合わせであり、該2種以上の熱伝導部材が内周面側ガス流路の上流側から下流側に行くに従って熱伝導率が小さくなるように配列されて前記中空型セルと前記熱交換部材の間に挟まれている、請求項7に記載の燃料電池。
- 前記熱交換部材は、前記中空型セルの内周面と該熱交換部材の外周面とが熱伝導可能な直接的又は間接的接触状態を保つように該中空型セルの中空内に配設されており、前記中空型セルの内周面と前記熱交換部材の外周面を接続する熱伝導部材をさらに備えており、該熱伝導部材が前記冷却度合変化手段を構成している、請求項1又は2に記載の燃料電池。
- 前記中空型セルの内周面の単位面積当りの前記熱伝導部材の接触面積割合が、内周面側ガス流路の上流側から下流側に行くに従って小さくなるように該熱伝導部材を配置することにより前記冷却度合変化手段が構成されている、請求項14に記載の燃料電池。
- 前記熱伝導部材が線状熱伝導部材であり、該線状熱伝導部材が内周面側ガス流路の上流側から下流側に行くに従って巻きピッチが大きくなるように前記熱交換部材の外周面に捲回され、該線状熱伝導部材が捲回された熱交換部材が中空型セルに接触するように配設されている、請求項15に記載の燃料電池。
- 前記熱伝導部材の熱伝導率が内周面側ガス流路の上流側から下流側に行くに従って小さくなるように該熱伝導部材を配置することにより前記冷却度合変化手段が構成されている、請求項14に記載の燃料電池。
- 前記熱伝導部材が長手方向の一端から他端に向けて熱伝導率が小さくなる線状熱伝導部材であり、該線状熱伝導部材が内周面側ガス流路の上流側から下流側に行くに従って熱伝導率が小さくなるように前記熱交換部材の外周面に捲回され、該線状熱伝導部材が捲回された熱交換部材が中空型セルに接触するように配設されている、請求項17に記載の燃料電池。
- 前記熱伝導部材が熱伝導率の異なる2種以上の線状熱伝導部材の組み合わせであり、該2つ以上の線状熱伝導部材が内周面側ガス流路の上流側から下流側に行くに従って熱伝導率が小さくなるように前記熱交換部材の外周面に捲回され、該線状熱伝導部材が捲回された熱交換部材が中空型セルに接触するように配設されている、請求項17に記載の燃料電池。
- 前記熱伝導部材が一端から他端に向けて熱伝導率が小さくなる熱伝導部材であり、該熱伝導部材が内周面側ガス流路の上流側から下流側に行くに従って熱伝導率が小さくなるように方向決めされて前記中空型セルと前記熱交換部材の間に挟まれている、請求項17に記載の燃料電池。
- 前記熱伝導部材が熱伝導率の異なる2種以上の熱伝導部材の組み合わせであり、該2種以上の熱伝導部材が内周面側ガス流路の上流側から下流側に行くに従って熱伝導率が小さくなるように配列されて前記中空型セルと前記熱交換部材の間に挟まれている、請求項17に記載の燃料電池。
- 前記熱交換部材は、前記中空型セルの外周面と該熱交換部材の外周面の対向しあう部分同士が熱伝導可能な直接的又は間接的接触状態を保つように該中空型セルと並列に配設されているか、又は、該中空型セルの内周面と該熱交換部材の外周面とが熱伝導可能な直接的又は間接的接触状態を保つように該中空型セルの中空内に配設されており、該熱交換部材が前記冷却度合変化手段を構成している、請求項1又は2に記載の燃料電池。
- 前記熱交換部材は、前記中空型セルの外周面又は内周面の単位面積当りの該熱交換部材の接触面積割合が内周面側ガス流路の上流側から下流側に行くに従って小さくなる形状を有しており、当該接触面積割合が変化する形状により前記冷却度合変化手段が構成されている、請求項22に記載の燃料電池。
- 前記熱交換部材は、該熱交換部材と該中空型セルの横断面における接触部分の円弧長さが内周面側ガス流路の上流側から下流側に行くに従って短くなる形状を有している、請求項23に記載の燃料電池。
- 前記熱交換部材は、内周面側ガス流路の上流側から下流側に行くに従って熱伝導率が小さくなるように部位ごとに材質上の相違があり、当該熱伝導率の位置的変化により前記冷却度合変化手段が構成されている、請求項22に記載の燃料電池。
- 前記熱交換部材の外周面の少なくとも一部にメッキ皮膜を形成することにより、内周面側ガス流路の上流側から下流側に行くに従って該熱交換部材の熱伝導率が小さくなっている、請求項25に記載の燃料電池。
- 前記熱交換部材の外周面の部位によって組成の異なるメッキ皮膜を形成することにより、内周面側ガス流路の上流側から下流側に行くに従って該熱交換部材の熱伝導率が小さくなっている、請求項25に記載の燃料電池。
- 前記熱交換部材の熱媒体が流通する内部流路は、流路内壁表面積が内周面側ガス流路の上流側から下流側に行くに従って小さくなる形状を有しており、当該流路内壁表面積が変化する形状により前記冷却度合変化手段が構成されている、請求項22に記載の燃料電池。
- 前記熱交換部材の熱媒体が流通する内部流路は、該内部流路断面積が内周面側ガス流路の上流側から下流側に行くに従って大きくなる形状を有しており、該内部流路断面積が変化する形状により前記冷却度合変化手段が構成されている、請求項22に記載の燃料電池。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2006322921A JP2008140564A (ja) | 2006-11-30 | 2006-11-30 | 燃料電池 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2006322921A JP2008140564A (ja) | 2006-11-30 | 2006-11-30 | 燃料電池 |
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| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2008140564A true JP2008140564A (ja) | 2008-06-19 |
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ID=39601828
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2006322921A Withdrawn JP2008140564A (ja) | 2006-11-30 | 2006-11-30 | 燃料電池 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2008140564A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2023000118A (ja) * | 2021-06-17 | 2023-01-04 | 株式会社デンソー | 電池モジュール |
-
2006
- 2006-11-30 JP JP2006322921A patent/JP2008140564A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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