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JP2008038916A - ランキンサイクル - Google Patents

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JP2008038916A JP2007253196A JP2007253196A JP2008038916A JP 2008038916 A JP2008038916 A JP 2008038916A JP 2007253196 A JP2007253196 A JP 2007253196A JP 2007253196 A JP2007253196 A JP 2007253196A JP 2008038916 A JP2008038916 A JP 2008038916A
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聖 田丸
Hiroshi Tamura
裕志 田村
Masataku Imazu
正琢 今津
Shigenori Hirao
繁典 平尾
Masami Konaka
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Abstract

【課題】ランキンサイクルの廃熱を有効利用する。
【解決手段】エンジン1から排出される燃焼ガスを熱源とする蒸気発生器16にて発生した過熱蒸気を、膨張機17をバイパスさせてエンジン冷却水と熱交換させる熱交換器18へ導くバイパス回路19a、このバイパス回路19aの連通状態を制御するバルブ19およびバルブ19の作動を制御する制御装置7とを設ける。これにより、蒸気発生器16にて燃焼ガスから回収した熱を直接的にエンジン冷却水に放熱させることができる。その結果、従来は大気中に捨てられていた熱によってエンジン1を加熱することができ、例えば、車両の消費燃料量の低減、暖房性能の向上、燃焼式ヒータ13の稼働率抑制による消費燃料量の低減、暖機運転時間の短縮、及び即効暖房能力の向上等に廃熱を有効に利用できる。
【選択図】図1

Description

本発明は過熱蒸気から動力を取り出すランキンサイクルに関するもので、エンジン(内燃機関)で発生する廃熱から動力を取り出すシステムに適用して有効である。
ランキンサイクルとは、液相流体を加熱して過熱蒸気を発生させる蒸気発生器、過熱蒸気を等エントロピ的に膨脹させて動力を取り出す膨張機、膨張機にて膨脹を終えた蒸気を液化する凝縮器、及び液相流体を蒸気発生器に送り出す液体ポンプ等から構成されている(例えば、特許文献1、2参照)。
特許第1540256号公報 特開2002−188402号公報
しかし、特許文献1、2に記載のランキンサイクルでは、膨張機から排出される膨脹を終えた作動流体の排熱は活用されることなく凝縮器から大気へ放熱されるのみであるので、特許文献1、2に記載のランキンサイクルでは、廃熱エネルギを十分に有効利用していないという問題がある。
また、内燃機関の排気熱量は走行状態によって大幅に変動する。このため、内燃機関の出力が増大して、発生する廃熱量が増大したときには、ランキンサイクルにて回収する廃熱量が内燃機関の出力増大に呼応するように増大するので、特許文献1、2に記載のランキンサイクルでは、大型の凝縮用放熱器が必要となり、ランキンサイクルの車両への搭載性が悪い。
また、仮に、車両への搭載性を優先して凝縮用放熱器を小型にすると、内燃機関の出力増大したときには、凝縮用放熱器での冷却能力が不足するため、作動流体の温度が過度に上昇してしまう。
本発明は、上記点に鑑み、大気中に捨てられてしまう廃熱エネルギを有効利用できるランキンサイクルを提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、流体を圧送するポンプ(26)と、内燃機関(1)から排出される燃焼ガスとポンプ(26)から圧送された流体とを熱交換して過熱蒸気を生成する蒸気発生器(16)と、蒸気発生器(16)で生成された過熱蒸気を膨脹させる膨張機(17)と、膨張機(17)の流体出口側とポンプ(26)の吸入側とを接続する流路に設けられ、内燃機関(1)の冷却液回路内を循環する冷却液によって流体を冷却する熱交換器(18)と、蒸気発生器(16)から流出する流体を膨張機(17)を迂回させて熱交換器(18)に導くバイパス回路(19a)と、バイパス回路(19a)の連通状態を制御するバルブ(19)と、バルブ(19)の作動を制御する制御装置(7)とを備えることを特徴とする。
これにより、蒸気発生器(16)にて生成された過熱蒸気を、バイパス回路(19a)を経由して直接的に熱交換器(18)に供給することができ、蒸気発生器(16)にて燃焼ガスから回収した熱を直接的に冷却液に与えることができる。従って、従来は大気中に捨てられていた熱を内燃機関(1)の冷却液回路中に放熱することができる。
その結果、内燃機関(1)を加熱することができ、内燃機関(1)の暖機運転時間の短縮、内燃機関(1)の温度を上昇させて内燃機関(1)内の摩擦損失を低減する等、燃焼ガスを有する熱エネルギを効果的に利用することができる。延いては、内燃機関(1)の消費燃料量の低減、及び暖機運転時間の短縮、補助暖房性能の向上等を図ることができる。
さらに、バルブ(19)及びバイパス回路(19a)を設けるといった簡便な手段にて、燃焼ガスから回収した熱を直接的に冷却液に与えて冷間始動時(コールドスタート時)における内燃機関(1)の暖機運転時間を短縮することができる。
請求項2に記載の発明では、冷却液を熱源として室内に吹き出す空気を加熱するヒータ(9、10)を備え、熱交換器(18)は、冷却液回路のうちヒータ(9、10)よりも冷却液流れ上流側に配置されていることを特徴とする。これにより、ヒータ(9、10)に燃焼ガスから回収した熱を確実に与えることができるので、暖房能力を向上させることができる。
請求項3に記載の発明では、蓄えられた熱を冷却液に与えることができる蓄熱装置(14)と、燃料を燃焼させて熱を発生させて、その熱を冷却液に与えることができる燃焼式ヒータ(13)とを備え、蓄熱装置(14)と燃焼式ヒータ(13)とは、冷却液の流れに対して並列に配置されていることを特徴とする。
これにより、例えば、蓄熱装置(14)に蓄えられた熱にて暖房する場合に、蓄熱装置(14)に蓄えられた熱が燃焼式ヒータ(13)に吸熱されてしまうことを防止でき、暖房能力を向上させることができる。
請求項4に記載の発明では、冷却液と大気とを熱交換するラジエータ(5)を備え、冷却液の流れに対して、ラジエータ(5)と熱交換器(18)とが並列に配置されていることを特徴とする。
これにより、内燃機関(1)から流出した冷却液が、2つの熱交換器、つまりラジエータ(5)及び熱交換器(18)を流れて内燃機関(1)に戻ってくるといったことがないので、内燃機関(1)に戻ってくる冷却液の温度が大きく低下してしまうことを防止できる。
したがって、内燃機関(1)の暖機運転時間の短縮等を図ることができるので、冷間始動時における内燃機関(1)の燃費を向上させることができるとともに、大気中に放出される有害物質(エミッション)の総排出量を低減することができる。
請求項5に記載の発明では、内燃機関(1)から排出された燃焼ガスを大気中に放出するための排気管(2)から分岐させて蒸気発生器(16)に供給する燃焼ガス供給手段(2a、25)を備えることを特徴とする。これにより、排気管(2)に対して直列に蒸気発生器(16)を配置した場合に比べて燃焼ガスが流通する際の圧力損失を低減することができる。
請求項6に記載の発明では、蒸気発生器(16)から流出する燃焼ガスを内燃機関(1)の吸気側に戻すEGR回路(27)を備えることを特徴とする。これにより、搭載部品点数の増大を抑制しながら、ランキンサイクルを車両に搭載することができる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
本実施形態は大型バス等の廃熱量が大きい車両に本発明に係るランキンサイクルを適用したものであって、図1は本実施形態に係るランキンサイクルの構成を示す模式図である。
エンジン1は走行用駆動力を発生させる内燃機関であり、本実施形態では、ディーゼル式の内燃機関を採用している。排気管2はエンジン1から排出される燃焼ガス(排気)を大気中に放出するための管であり、この排気管2には、燃焼ガスを浄化する浄化装置3及び排気管2から大気中に放出される燃焼ガスの騒音を低減するマフラー4が設けられている。
なお、浄化装置3は、マフラー4より燃焼ガス流れ上流側に配置されているとともに、燃焼ガスのPM(炭素微粒子等)を除去するフィルタ、及び燃焼ガスの酸化還元反応を促進する三元触媒等からなるものであり、マフラー4は、燃焼ガスの通路断面積を拡大収縮させる拡張型、特定の周波数で共鳴させる共鳴型、及び吸音材を用いた吸音型のいずれかの方式のものである。
ラジエータ5は、エンジン1内を循環したエンジン冷却水と大気との間で熱交換してエンジン冷却水を冷却する放熱器であり、送風機5aはラジエータ5に冷却風を送風する電動式の送風手段である。
サーモスタット6は、エンジン1から流出したエンジン冷却水をラジエータ5を迂回させてエンジン1に戻すバイパス回路6aに流すエンジン冷却水量とラジエータ5に流す冷却水量とを調節することにより、エンジン1の温度を適正温度(例えば、80℃〜110℃)程度に維持するエンジン温度制御手段である。
なお、本実施形態では、サーモスタット6として、電子制御装置7にて制御される電気式の流量調節弁を採用している。そして、電子制御装置7は、水温センサ6bにて検出されたエンジン1から流出したエンジン冷却水の温度を読み込んで、その検出温度が所定温度範囲(例えば、80℃〜110℃)となるようにサーモスタット6を制御する。
ポンプ8はエンジン冷却水を循環させるもので、本実施形態では、エンジン1から駆動力を得て稼働するものを採用している。
ヒータ9はエンジン冷却水を熱源として室内に吹き出す空調用の空気を加熱する暖房用加熱手段であり、デフロスタヒータ10は、エンジン冷却水を熱源として窓ガラスに向けて吹き出される空気を加熱する曇り除去用加熱手段である。
エンジン冷却水流路切換バルブ11は、ヒータ9及びデフロスタヒータ10にエンジン1から流出したエンジン冷却水を循環させる場合と、ヒータ9、デフロスタヒータ10及び燃焼式ヒータ13又は蓄熱装置14間でエンジン冷却水を循環させる場合とを切り換えるバルブであり、このエンジン冷却水流路切換バルブ11の作動は、電子制御装置7により制御されている。
なお、本実施形態ではエンジン冷却水流路切換バルブ11をヒータ9及びデフロスタヒータ10等の暖房用加熱器のエンジン冷却水流れ上流側に設けているが、暖房用加熱器のエンジン冷却水流れ下流側に設けてもよいことは言うまでもない。
ポンプ12はヒータ9及びデフロスタヒータ10にエンジン冷却水を循環させるもので、本実施形態では、ポンプ12として、その作動が電子制御装置7により制御される電気式のポンプを採用している。
燃焼式ヒータ13は、燃料(本実施形態では、エンジン1の燃料と同じ軽油)を燃焼させることにより熱を発生させるもので、本実施形態では、この燃焼式ヒータ13で発生した熱によりヒータ9及びデフロスタヒータ10に供給されるエンジン冷却水を加熱して、ヒータ9及びデフロスタヒータ10の加熱能力を補っている。なお、燃焼式ヒータ13の発熱量及び作動も電子制御装置7により制御されている。
蓄熱装置14は、例えば蓄熱材や高温のエンジン冷却水を保温貯蔵する蓄熱タンク等にて構成されて熱を蓄えるものであり、この蓄熱装置14は、エンジン冷却水流れにおいて、燃焼式ヒータ13と並列に配置されて、エンジン1から供給される高温のエンジン冷却水の熱を蓄える。
蓄熱装置流路切換バルブ15は、燃焼式ヒータ13内を流通させてエンジン冷却水をヒータ9及びデフロスタヒータ10に供給する場合と、蓄熱装置14内を流通させてエンジン冷却水をヒータ9及びデフロスタヒータ10に供給する場合とを切り換える。
なお、本実施形態では、蓄熱装置流路切換バルブ15を燃焼式ヒータ13及び蓄熱装置14の上流側に位置する冷却水分岐部に配置したが、燃焼式ヒータ13及び蓄熱装置14の下流側に位置する冷却水合流部に配置してもよいことは言うまでもない。
また、水温センサ9aは、ヒータ9およびデフロスタヒータ10に流入するエンジン冷却水の温度を検出するもので、この水温センサ9aの検出温度は、電子制御装置7に入力されている。
蒸気発生器16は、エンジン1から排出される燃焼ガスを熱源として過熱蒸気を生成する加熱器であり、膨張機17は、蒸気発生器16で生成された過熱蒸気を略等エントロピ的に減圧膨脹させて過熱蒸気の有する熱エネルギを回転エネルギ等の機械的エネルギに変換するものである。
熱交換器18は、蒸気発生器16及び膨張機17等を循環する作動流体とエンジン冷却水とを熱交換するもので、この熱交換器18は、エンジン冷却水が循環する冷却水回路のうちヒータ9やデフロスタヒータ10等の暖房用加熱器より上流側で、膨張機17の出口側の作動流体とエンジン冷却水とを熱交換させる。
作動流体流路切換バルブ19は、蒸気発生器16から流出する作動流体を膨張機17を迂回させて熱交換器18に導くバイパス回路19aに流す場合と、蒸気発生器16から流出する作動流体を膨張機17に供給する場合とを切り換えるバルブであり、この作動流体流路切換バルブ19の作動も電子制御装置7により制御されている。
なお、本実施形態では、作動流体流路切換バルブ19を膨張機17の流体入口側に配置したが、膨張機17の流体出口側に配置してもよいことは言うまでもない。
蒸気温度センサ20は、蒸気発生器16から流出する過熱蒸気の温度、つまり膨張機17に流入する過熱蒸気の温度を検出する膨張機運転状態検出手段であり、この蒸気温度センサ20の検出値は電子制御装置7に入力されており、電子制御装置7は蒸気温度センサ20の検出に温度に基づいて作動流体流路切換バルブ19の作動を制御する。
ポンプ26は熱交換器18から流出する作動流体を蒸気発生器16に圧送するもので、本実施形態では、電動式のポンプを採用するとともに、その作動(吐出量および吐出量)は電子制御装置7にて制御されている。
発電機21は膨張機17から出力される回転エネルギを受けて電力を発生させるもので、電力制御装置22は、発電機21で発電された電力をバッテリ23及び電動モータ等の電気負荷(電装部品24)に分配供給するための制御装置であり、この電力制御装置22も電子制御装置7にて制御されている。
また、燃焼ガス流路切換バルブ25は、排気管2から分岐して蒸気発生器16に至る燃焼ガス供給用排気管2aに供給する燃焼ガス量を調節するバルブであり、この燃焼ガス流路切換バルブ25の作動も電子制御装置7により制御されている。
なお、本実施形態では、燃焼ガス流路切換バルブ25は、燃焼ガス供給用排気管2aと排気管2との接合部のうちエンジン1側、つまり燃焼ガス供給用排気管2aと排気管2との分岐部に設けられているが、燃焼ガス供給用排気管2aと排気管2との接合部のうち浄化装置3側、つまり燃焼ガス供給用排気管2aと排気管2との合流部に設けてもよいことは言うまでもない。
次に、本実施形態に係るランキンサイクルの作動を述べる。
1.基本作動(廃熱回収作動)
エンジン1が稼動しているときに、燃焼ガス流路切換バルブ25を作動させて燃焼ガス供給用排気管2aに燃焼ガスを供給するとともに、ポンプ26を稼動させて、作動流体を蒸気発生器16→膨張機17→熱交換器18→ポンプ26→蒸気発生器16の順で循環させる。
これにより、膨張機17には、蒸気発生器16にて加熱された過熱蒸気が流入し、膨張機17に流入した加熱蒸気は、膨張機17内で等エントロピ的に膨張しながらそのエンタルピを低下させていく。このため、膨張機17は、低下したエンタルピに相当する機械的エネルギを発電機21に与え、発電機21により発電された電力は、バッテリ23や電装部品24に与えられる。
また、膨張機17から流出した流体は、熱交換器18にてエンジン冷却水と熱交換して冷却されて凝縮し、ポンプ26にて再び蒸気発生器16側に圧送される。
2.燃焼ガス流路切換バルブ25の作動
燃焼ガス流路切換バルブ25は、エンジン1の温度、つまり水温センサ6bの検出温度(以下、冷却水温度と表記する。)が所定の設定温度より低くなり、かつ、膨張機17に流入する過熱蒸気の温度、つまり蒸気温度センサ20の検出温度(以下、作動流体温度と表記する。)が所定の設定温度より低くなるように電子制御装置7により制御される。
具体的には、冷却水温度が所定の設定温度以上のときには、冷却水温度が所定の設定温度未満のときに比べて、蒸気発生器16に供給するガス量を低減して蒸気発生器16での熱交換量を低減する。
一方、冷却水温度が所定の設定温度未満のときには、冷却水温度が所定の設定温度以上のときに比べて、蒸気発生器16に供給するガス量を増大して蒸気発生器16での熱交換量を増大させる。
また、作動流体温度が所定の設定温度以上のときには、作動流体温度が所定の設定温度未満のときに比べて、蒸気発生器16に供給するガス量を低減して蒸気発生器16での熱交換量を低減する。
一方、作動流体温度が所定の設定温度未満のときには、作動流体温度が所定の設定温度以上のときに比べて、蒸気発生器16に供給するガス量を増大して蒸気発生器16での熱交換量を増大させる。
なお、図2は上記燃焼ガス流路切換バルブ25の制御を示すフローチャートの一例であり、以下、図2に示すフローチャートを説明する。なお、図2に示すフローチャートは、基本作動(廃熱回収作動)の始動と同時に起動する。
先ず、冷却水温度が所定の設定温度以上であるか否かを判定し(S1)、冷却水温度が所定の設定温度以上のときには、冷却水温度が所定の設定温度未満のときに比べて、蒸気発生器16に供給するガス量を低減して蒸気発生器16での熱交換量を低減する(S2)。
一方、冷却水温度が所定の設定温度未満のときには、作動流体温度が所定の設定温度以上であるか否かを判定し(S3)、作動流体温度が所定の設定温度以上のときには、作動流体温度が所定の設定温度未満のときに比べて、蒸気発生器16に供給するガス量を低減して蒸気発生器16での熱交換量を低減する(S2)。
また、作動流体温度が所定の設定温度未満のときには、蒸気発生器16に供給するガス量を増大して蒸気発生器16での熱交換量を増大させる(S4)。
3.作動流体流路切換バルブ19の作動
作動流体流路切換バルブ19は、エンジン1の廃熱(燃焼ガス)から動力を回収する廃熱回収作動を優先する場合と、燃焼ガスから回収した熱をエンジン冷却水に与える廃熱回収作動を優先する場合とを切り換えるために制御される。
具体的には、冷却水温度が所定温度以下の場合には、すなわちエンジン1の温度が低いときには、蒸気発生器16から流出した過熱蒸気を膨張機17にて膨張させることなく熱交換器18に導き、燃焼ガスから回収した廃熱をエンジン冷却水に与え、一方、冷却水温度が所定温度より高いときには、蒸気発生器16から流出した過熱蒸気を膨張機17にて膨張させて、燃焼ガスから回収した廃熱から動力を回収する。
なお、エンジン1の温度が低いときには、暖機運転が終了しておらずエンジン1が安定稼動(安定燃焼)していない、エンジンオイルの粘度が高くエンジン1内の摩擦損失が増大する、又はヒータ9及びデフロスタヒータ10での加熱能力が不足する等の問題が発生する。
因みに、図3は上記した作動流体流路切換バルブ19の制御フローの一例を示すフローチャートであり、以下、図3に示すフローチャートを説明する。なお、図3に示すフローチャートは、基本作動(廃熱回収作動)の始動と同時に起動する。
先ず、冷却水温度が所定温度以上であるか否かを判定し(S11)、冷却水温度が所定温度未満のときには、燃焼ガスから回収した熱をエンジン冷却水に与える廃熱回収作動を優先すべく、バイパス回路19a側を開き、膨張機17側を閉じるように作動流体流路切換バルブ19を作動させ(S12)、一方、冷却水温度が所定温度以上のときには、エンジン1の燃焼ガスから動力を回収する廃熱回収作動を優先すべく、バイパス回路19a側を閉じ、膨張機17側を開くように作動流体流路切換バルブ19を作動させる(S13)。
4.エンジン冷却水流路切換バルブ11及び蓄熱装置流路切換バルブ15の作動
エンジン1が稼動しているときには、ポンプ12への通電を停止した状態で、エンジン1から流出したエンジン冷却水を蓄熱装置14を経由してヒータ9及びデフロスタヒータ10に循環させるようにエンジン冷却水流路切換バルブ11及び蓄熱装置流路切換バルブ15を作動させる。
一方、エンジン1が停止しているときには、ポンプ12を稼動させた状態で、ヒータ9、デフロスタヒータ10及び燃焼式ヒータ13又は蓄熱装置14間でエンジン冷却水を循環させるようにエンジン冷却水流路切換バルブ11を作動させる。
このとき、ヒータ9に流入するエンジン冷却水の温度、つまり水温センサ9aの検出温度が所定温度以上の場合には、燃焼式ヒータ13を停止させた状態で、蓄熱装置14→ヒータ9及びデフロスタヒータ10→ポンプ12→蓄熱装置14の順でエンジン冷却水を循環させ、ヒータ9に流入するエンジン冷却水の温度が所定温度未満となった時には、燃焼式ヒータ13を稼動させた状態で、燃焼式ヒータ13→ヒータ9及びデフロスタヒータ10→ポンプ12→燃焼式ヒータ13の順でエンジン冷却水を循環させる。
なお、エンジン1が稼動しているときは、前述のごとく、エンジン1から流出したエンジン冷却水を蓄熱装置14を経由してヒータ9及びデフロスタヒータ10に循環させることを基本作動とするが、ユーザが希望する場合には、ユーザの手動操作スイッチ(図示せず。)を投入することにより、ヒータ9及びデフロスタヒータ10等の暖房用冷却水回路とエンジン1側の冷却水回路とを切り離してもよい。
次に、本実施形態の作用効果を述べる。本実施形態では、エンジン1から排出される燃焼ガスから熱を回収して、膨張機17に回収した熱から動力を取り出すとともに、膨張機17にて減圧膨脹を終えた作動流体に残存する熱、つまり従来は大気中に捨てられていた熱を、エンジンの冷却水回路、つまりエンジン冷却水が循環する冷却水回路中に放熱するので、エンジン冷却水を加熱することができ、暖機運転時間の短縮、エンジン温度を上昇させてエンジン1内の摩擦損失を低減する、及びヒータ9及びデフロスタヒータ10での加熱能力不足を補完する等、燃焼ガスを有する熱エネルギを効果的に利用することができる。
したがって、エンジン1、つまり車両の消費燃料量の低減、暖房性能の向上、燃焼式ヒータ13の稼働率抑制による消費燃料量の低減、暖機運転時間の短縮、及び即効暖房能力の向上等を図ることができる。
また、エンジン1から流出したときのエンジン冷却水の温度が低いときであっても、蓄熱装置14に確実、かつ、安定的に熱を与えることができるので、アイドルストップ運転時間が長時間化しても、燃焼式ヒータ13を稼動させることなく、確実に蓄熱装置14に暖房を行うことができる。
また、通常、ランキンサイクルでは、ポンプ26に吸引される作動流体を確実に液相流体とするために、膨張機17から流出した流体を専用の凝縮器にて冷却しているが、本実施形態では、膨張機17にて減圧膨脹を終えた作動流体とエンジン冷却水とを熱交換して膨張機17にて減圧膨脹を終えた作動流体を冷却しているので、既存部品であるラジエータ5の余剰放熱能力を利用してポンプ26に吸引される作動流体を冷却することができる。
したがって、ラジエータ5に加えてランキンサイクル専用の凝縮器を設ける必要がないので、ランキンサイクルの製造原価を低減することができるとともに、ランキンサイクルの車両への搭載性を向上させることができる。
また、蒸気発生器16、膨張機17、熱交換器18及びポンプ26等のランキンサイクル内を循環する作動流体の流体回路とエンジン冷却水が循環する冷却水回路とが独立しているので、ランキンサイクル用の作動流体として、エンジン冷却水よりも低沸点の流体を使用することができ得る。
したがって、エンジン1の廃熱温度、つまり燃焼ガス温度が低い場合、又は燃焼ガスの排出量が少ないエンジン1を搭載する車両にも本実施形態に係るランキンサイクルを適用することができる。
また、エンジン冷却水流路切換バルブ11を作動させて、ヒータ9、デフロスタヒータ10及び燃焼式ヒータ13又は蓄熱装置14間でエンジン冷却水を循環させれば、ヒータ9及びデフロスタヒータ10等の暖房用冷却水回路とエンジン1側の冷却水回路とを切り離すことができるので、ランキンサイクルの排熱、つまり膨張機17から流出した作動流体に残存する熱により即効暖房を行うことができ得る。
また、エンジン1から流出するエンジン冷却水の温度が所定の設定温度以上となったとき、又は蒸気発生器16から流出する作動流体の温度が所定の設定温度以上となったときには、燃焼ガス流路切換バルブ25にて蒸気発生器16に供給される燃焼ガス量を調節して作動流体と燃焼ガスとの熱交換量をそれ以前に比べて低下させるので、ランキンサイクルを介してエンジン冷却水の冷却水回路中に放出される燃焼ガスの熱を低下させることができる。
したがって、エンジン1から流出するエンジン冷却水の温度が所定の設定温度以上となったとき、又は蒸気発生器16から流出する作動流体の温度が所定の設定温度以上となったとき等のエンジン1の出力が増大したときに、ラジエータ5の放熱能力が不足してしまうことを未然に防止できるので、エンジン冷却水の温度が過度に上昇してしまう、つまりエンジン1がオーバヒートしてしまう、及び過熱蒸気の温度が過度に上昇してポンプ26に蒸気流体が流入してランキンサイクルの効率が低下してしまう等の不具合が発生してしまうことを未然に防止できる。
さらに、ラジエータ5の放熱能力が不足してしまうことを未然に防止できるので、ランキンサイクル用の凝縮用放熱器(本実施形態では、熱交換器18)を大型にする必要がないので、ランキンサイクルの車両への搭載性を向上させることができる。
また、蒸気発生器16から流出した過熱蒸気を膨張機17に供給することなく、バイパス回路19aを経由して直接的に熱交換器18に供給することができるので、本実施形態では、蒸気発生器16にて燃焼ガスから回収した熱を直接的にエンジン冷却水が循環する冷却水回路に与えることができる。
したがって、本実施形態では、作動流体流路切換バルブ19及びバイパス回路19aを設けるといった簡便な手段にて、燃焼ガスから回収した熱を直接的にエンジン冷却水が循環する冷却水回路に与えて冷間始動時(コールドスタート時)における暖機運転時間の短縮や即効暖房等を行うことができる。
また、排気管2と蒸気発生器16とを燃焼ガス流れに対して並列に配置した状態で、排気管2から分岐させて蒸気発生器16に燃焼ガスを供給するので、排気管2に対して直列に蒸気発生器16を配置した場合に燃焼ガスが流通する際の圧力損失を低減することができる。
また、蓄熱装置14と燃焼式ヒータ13とは、エンジン冷却水の流れに対して並列に配置されているので、蓄熱装置14に蓄えられた熱にて暖房する場合に、蓄熱装置14に蓄えられた熱が燃焼式ヒータ13に吸熱されてしまうことを防止でき、アイドルストップ運転時の暖房能力を向上させることができる。
(第2実施形態)
本実施形態は、図4に示すように、エンジン冷却水の流れに対して、ラジエータ5と熱交換器18とが並列に配置され、熱交換器18は他の回路から独立している。
これにより、ランキンサイクルの廃熱や燃焼ガスから回収した熱を直接エンジン1に供給できるため、エンジン冷却水の温度を効率的に上昇させることができる。
したがって、エンジン1の暖機運転時間の短縮等を図ることができるので、冷間始動時におけるエンジン1の燃費を向上させることができるとともに、大気中に放出される有害物質(エミッション)の総排出量を低減することができる。
(第3実施形態)
本実施形態は、図5に示すように、蒸気発生器16から流出する燃焼ガスをEGR回路に供給するものである。
ここで、EGR回路27とは、エンジン1の燃焼ガスの一部を吸入空気中に混入させる(以下、この行為を排気再循環と呼ぶ。)ことにより最高燃焼温度を低下させ、燃焼ガス中に含まれる有害物質である窒素酸化物の低減を図る排気ガス再循環装置において、排気再循環させるための燃焼ガス通路である。
このため、窒素酸化物低減効果を高めるには、温度の低い燃焼ガスを吸気側に供給することが望ましく、通常は、エンジン冷却水や空気にてエンジン1から排出された燃焼ガスを冷却した後、エンジン1の吸気側に戻している。
したがって、本実施形態のごとく、蒸気発生器16にて燃焼ガスから廃熱を回収しながら燃焼ガスを冷却すれば、車両搭載部品点数の増大を抑制しながら、ランキンサイクルを車両に搭載することができる。
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、内燃機関運転状態検出手段として水温センサ6bを採用し、膨張機17の運転状態を検出する膨張機運転状態検出手段として蒸気温度センサ20を採用したが、本発明はこれに限定されるものではない。
また、発電機21による発電量が車両全体の必要電力量を上回る場合に、それ以前に比べて蒸気発生器16での熱回収量を低減してもよい。
これにより、エンジン冷却水の温度を適正範囲に制御してエンジン1を良好に運転させながら、不要な電力量の発電を防止することができる。
また、上述の実施形態では、車両に本発明に係るランキンサイクルを適用したが、本発明の適用はこれに限定されるものではない。
また、本発明は、特許請求の範囲に記載された発明の趣旨に合致するものではればよく、上述の実施形態に限定されるものではない。
本発明の第1実施形態に係るランキンサイクルの模式図である。 本発明の第1実施形態に係るランキンサイクルの制御フローの一例を示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態に係るランキンサイクルの制御フローの一例を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係るランキンサイクルの模式図である。 本発明の第3実施形態に係るランキンサイクルの模式図である。
符号の説明
1…エンジン、2…排気管、2a…燃焼ガス供給用排気管、3…浄化装置、
4…マフラー、5…ラジエータ、6…サーモスタット、6a…水温センサ、
7…電子制御装置、8…ポンプ、9…ヒータ、10…デフロスタヒータ、
11…エンジン冷却水流路切換バルブ、12…ポンプ、13…燃焼式ヒータ、
14…蓄熱装置、15…蓄熱装置流路切換バルブ、16…蒸気発生器、17…膨張機、
18…熱交換器、19…作動流体流路切換バルブ、19a…バイパス回路、
20…蒸気温度センサ、21…発電機、22…電力制御装置、23…バッテリ、
24…電装部品、25…燃焼ガス流路切換バルブ、26…ポンプ、27…EGR回路。

Claims (6)

  1. 流体を圧送するポンプ(26)と、
    内燃機関(1)から排出される燃焼ガスと前記ポンプ(26)から圧送された流体とを熱交換して過熱蒸気を生成する蒸気発生器(16)と、
    前記蒸気発生器(16)で生成された過熱蒸気を膨脹させる膨張機(17)と、
    前記膨張機(17)の流体出口側と前記ポンプ(26)の吸入側とを接続する流路に設けられ、前記内燃機関(1)の冷却液回路内を循環する冷却液によって流体を冷却する熱交換器(18)と、
    前記蒸気発生器(16)から流出する流体を前記膨張機(17)を迂回させて前記熱交換器(18)に導くバイパス回路(19a)と、
    前記バイパス回路(19a)の連通状態を制御するバルブ(19)と、
    前記バルブ(19)の作動を制御する制御装置(7)とを備えることを特徴とするランキンサイクル。
  2. 前記冷却液を熱源として室内に吹き出す空気を加熱するヒータ(9、10)を備え、
    前記熱交換器(18)は、前記冷却液回路のうち前記ヒータ(9、10)よりも冷却液流れ上流側に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のランキンサイクル。
  3. 蓄えられた熱を前記冷却液に与えることができる蓄熱装置(14)と、
    燃料を燃焼させて熱を発生させて、その熱を前記冷却液に与えることができる燃焼式ヒータ(13)とを備え、
    前記蓄熱装置(14)と前記燃焼式ヒータ(13)とは、前記冷却液の流れに対して並列に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載のランキンサイクル。
  4. 前記冷却液と大気とを熱交換するラジエータ(5)を備え、
    前記冷却液の流れに対して、前記ラジエータ(5)と前記熱交換器(18)とが並列に配置されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載のランキンサイクル。
  5. 前記内燃機関(1)から排出された燃焼ガスを大気中に放出するための排気管(2)から分岐させて前記蒸気発生器(16)に供給する燃焼ガス供給手段(2a、25)を備えることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載のランキンサイクル。
  6. 前記蒸気発生器(16)から流出する燃焼ガスを前記内燃機関(1)の吸気側に戻すEGR回路(27)を備えることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載のランキンサイクル。
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