JP2008036750A - 金属製筒状部材の旋削方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】一端側に大径筒部と他端側に小径筒部を備えた金属製筒状部材を大径筒部の内周面をチャックに固定して旋削する際、小径筒部の振れ等に起因する加工精度の低下を防ぐ。
【解決手段】金属製筒状部材101を隙間嵌めで外嵌するように、チャック本体2を、大径筒部嵌合部3と小径筒部嵌合部5を有するものとした。大径筒部嵌合部3には、内側にはロッド30設け、回転軸Gの半径方向に貫通する開口18を回転軸周りに間隔をおいて複数設け、その各開口18にはチャック用コマ40を、軸の半径方向に変位可能に配置した。金属製筒状部材101を嵌合し、ロッド30を先端側にスライドして、先端部31のテーパの外周面で、チャック用コマ40を外側に押して、金属製筒状部材101を、大径筒部103の内周面103bにおいて固定した。小径筒部105内には小径筒部嵌合部5が隙間嵌めで嵌合しているから、小径筒部の振れを防げる。
【選択図】 図2
【解決手段】金属製筒状部材101を隙間嵌めで外嵌するように、チャック本体2を、大径筒部嵌合部3と小径筒部嵌合部5を有するものとした。大径筒部嵌合部3には、内側にはロッド30設け、回転軸Gの半径方向に貫通する開口18を回転軸周りに間隔をおいて複数設け、その各開口18にはチャック用コマ40を、軸の半径方向に変位可能に配置した。金属製筒状部材101を嵌合し、ロッド30を先端側にスライドして、先端部31のテーパの外周面で、チャック用コマ40を外側に押して、金属製筒状部材101を、大径筒部103の内周面103bにおいて固定した。小径筒部105内には小径筒部嵌合部5が隙間嵌めで嵌合しているから、小径筒部の振れを防げる。
【選択図】 図2
Description
本発明は、自動車用エンジンのスパークプラグの構成に用いられる主体金具(金具本体)のように、自身の一端側に大径筒部を備えると共に、その大径筒部よりも他端側に同心で小径筒部を備えてなる金属製筒状部材を加工機械によって旋削する方法に関する。
スパークプラグ(点火プラグ)に用いられる主体金具のような小物の金属製筒状部材(筒状製品)の製造においては、冷間鍛造(圧延加工)により、製品に近い形状まで成形した半製品を素材(機械加工用の素材)として用い、これを精度が要求される外周面等の所定の箇所を加工機械(例えば、多軸自動旋盤)で加工することで部品として完成させるということが行われている(特許文献1)。図6は、図8に示したスパークプラグ200を構成する主体金具101bの旋削加工前の素材をなす金属製筒状部材101の断面図である。図6中のダブルハッチング部はその旋削加工における切削代(加工取り代)を示している。
図6に示した金属製筒状部材101は、その図示左側に、内径が後述する小径筒部105の内径よりも大径(例えば12mm)をなす大径筒部103を有しており、その大径筒部103の右方には、内径が大径筒部103の内径よりも小径をなすと共に外径が大径筒部103の内径より小さく形成されてなる小径筒部105を同心で有している。ただし、大径筒部103の軸(軸線)G方向の中間部位の外周面は多角形部(例えば六角形)108をなしている。この多角形部108は、加工後(完成品)、図8に示したスパークプラグ200として組立てられた後、プラグをエンジンにねじ込み方式で取り付ける際のねじ込み用の工具係止部をなすところである。そして、大径筒部103の軸G方向の中間部位の加工後の多角形部108を挟む両側は、スパークプラグ200として組立てる際にカシメを行うために、肉厚が加工により薄くなるように設定されている。また、小径筒部105は、比較的長い円筒状をなしており、その外周面には、旋削加工後において、例えば転造によってネジが形成される。
このような小物の金属製筒状部材(工作物)101における大径筒部103や小径筒部105の外周面等を加工(旋削)する際においては、従来、図7に示したように、その大径筒部103における内周面をチャック1により固定してその加工を行っていた。このような小物部品では、大径筒部103の内周面を固定する方が、固定し易いし、回転ブレも小さく、加工における精度の向上が図られるためである。そして、その固定においては、例えば、周方向に間隔を保持して配置された複数のチャック用コマ(爪)40を、先端がテーパを有するロッド30で押すことで、その楔作用によりコマ40を、外周面側に押しやって、大径筒部103における内周面103b(図6参照)を押付けて固定するという構造のチャックが使用されていた(特許文献1)。
特開2002−11543号公報
上記の加工方法においては、一端側の大径筒部103の内周面をチャック1で固定し、その状態の下で、金属製筒状部材101を回転させて所要の加工を行っている。そして、この金属製筒状部材101の加工では、小径筒部105の先端部の内外周面(ダブルハッチング部)も加工することになっている。このため、大径筒部103の他端側に連なる小径筒部105が長いものでは、次のような解決すべき課題があった。というのは、このような金属製筒状部材101では、そのチャックによる固定範囲が相対的に小さい(短い)一方で、チャックから突出する小径筒部105の突出量が長くなる。このため、このような固定状態で、工作物である金属製筒状部材101をチャック1の軸(回転軸)G回りに回転させて切削する場合には、小径筒部105のとくに突出する先端寄り部位が相対的に大きく振れるようになることから、その外周面の加工精度が低下したり、大径筒部103及び小径筒部105の内径の同心度(同軸度)が低下するといった問題があった。
しかも、このように金属製筒状部材101をその大径筒部103の内周面でチャックに固定する場合には、チャックから突出する小径筒部105の突出量が長くなるため、金属製筒状部材101の軸(軸線)Gがチャックの回転軸Gに正しく一致することなく傾斜してチャックに固定されがちとなる。すなわち、チャックに固定する際においては、金属製筒状部材101が微小ではあるが傾斜しがちとなる。したがって、このような工作物は、チャックの回転に伴う小径筒部105の振れ回りだけでなく、チャックにおける心出し不良に基づく加工精度の低下も招きやすいといった問題もあった。しかも、スパークプラグを構成する主体金具は、近時はその小径筒部105が益々長寸化する傾向にあることから、このような主体金具に用いられる金属製筒状部材においてはこうした問題が大きくなってきている。
本発明は、上記したような金属製筒状部材をその大径筒部の内周面をチャックに固定して旋削する場合における前記問題点を解消することをその目的とする。
前記の目的を達成するため、請求項1記載の金属製筒状部材の旋削方法は、自身の一端側に大径筒部を備えると共に、その大径筒部よりも他端側に同心で小径筒部を備えてなる金属製筒状部材を加工機械によって旋削するにあたり、その金属製筒状部材を固定するチャックに、
前記金属製筒状部材がその大径筒部側から外嵌されることで、前記大径筒部及び前記小径筒部の各内周面に隙間嵌めで嵌合するための大径筒部嵌合部とこの大径筒部嵌合部の先端側から先端に向けて延びる小径筒部嵌合部とを有するチャック本体を備えると共に、そのチャック本体の内側には、その回転軸方向にスライド可能に配置されて先端寄り部位が先細りテーパ状に形成されたロッドを備えるとともに、該チャック本体のうち、金属製筒状部材の前記大径筒部が嵌合する大径筒部嵌合部には、前記回転軸の半径方向に貫通する開口を回転軸周りに間隔をおいて複数備えており、しかも、その各開口にはチャック用コマが、前記回転軸の半径方向に変位可能に配置されており、前記チャック本体の大径筒部嵌合部及び小径筒部嵌合部に、該金属製筒状部材の前記大径筒部及び前記小径筒部を隙間嵌めで嵌合した状態の下で、前記ロッドを前記チャック本体の先端側にスライドして、その先細りテーパ状の先端寄り部位の外周面で、前記チャック用コマを前記半径方向外側に押し、その押圧力によって、前記金属製筒状部材を、前記大径筒部の内周面において固定するチャックを用いることを特徴とする。
前記金属製筒状部材がその大径筒部側から外嵌されることで、前記大径筒部及び前記小径筒部の各内周面に隙間嵌めで嵌合するための大径筒部嵌合部とこの大径筒部嵌合部の先端側から先端に向けて延びる小径筒部嵌合部とを有するチャック本体を備えると共に、そのチャック本体の内側には、その回転軸方向にスライド可能に配置されて先端寄り部位が先細りテーパ状に形成されたロッドを備えるとともに、該チャック本体のうち、金属製筒状部材の前記大径筒部が嵌合する大径筒部嵌合部には、前記回転軸の半径方向に貫通する開口を回転軸周りに間隔をおいて複数備えており、しかも、その各開口にはチャック用コマが、前記回転軸の半径方向に変位可能に配置されており、前記チャック本体の大径筒部嵌合部及び小径筒部嵌合部に、該金属製筒状部材の前記大径筒部及び前記小径筒部を隙間嵌めで嵌合した状態の下で、前記ロッドを前記チャック本体の先端側にスライドして、その先細りテーパ状の先端寄り部位の外周面で、前記チャック用コマを前記半径方向外側に押し、その押圧力によって、前記金属製筒状部材を、前記大径筒部の内周面において固定するチャックを用いることを特徴とする。
請求項2記載の金属製筒状部材の旋削方法は、前記金属製筒状部材は、前記小径筒部の内周面において内向きに突出する凸部を有していると共にこの凸部は後端側を向く後端向き部を有しており、前記チャック本体の前記小径筒部嵌合部の先端又は先端寄り部位には、先端側を向きかつ前記後端向き部が当接可能の先端向き部が形成されており、
前記チャック本体の大径筒部嵌合部及び小径筒部嵌合部に、前記金属製筒状部材の前記大径筒部及び前記小径筒部を隙間嵌めで嵌合した状態において、この先端向き部に前記後端向き部を当接させることにより、該金属製筒状部材のチャックへの固定における回転軸方向の位置決めをすることを特徴とする、請求項1に記載の金属製筒状部材の旋削方法である。なお、前記金属製筒状部材としては、スパークプラグ用の主体金具或いはガスセンサ用の主体金具が例示される。
前記チャック本体の大径筒部嵌合部及び小径筒部嵌合部に、前記金属製筒状部材の前記大径筒部及び前記小径筒部を隙間嵌めで嵌合した状態において、この先端向き部に前記後端向き部を当接させることにより、該金属製筒状部材のチャックへの固定における回転軸方向の位置決めをすることを特徴とする、請求項1に記載の金属製筒状部材の旋削方法である。なお、前記金属製筒状部材としては、スパークプラグ用の主体金具或いはガスセンサ用の主体金具が例示される。
本願発明によれば、金属製筒状部材をその大径筒部の内周面でチャックに固定する際、及びその固定後においては、小径筒部の内周面には、チャック本体における小径筒部嵌合部が隙間嵌めで嵌合した状態にある。このように、本発明においては、金属製筒状部材のチャックに対する固定において、小径筒部の内周面に、チャック本体における小径筒部嵌合部が隙間嵌めで嵌合している。このため、その分、金属製筒状部材の軸線が正規のチャックの回転軸線に対して傾斜して固定されるのを有効に防止できる。その上に、小径筒部の内周面に、チャック本体における小径筒部嵌合部が隙間嵌めで嵌合していることから、回転時における小径筒部の振れ止め作用が得られる分、金属製筒状部材が回転するときにおける小径筒部の振れ防止にも有効である。したがって、このようなチャックへの固定による本願発明によれば、大径筒部及び小径筒部の同心度(同軸度)が向上し、加工精度の向上も図られる。かくして、小径筒部の長寸化が進むことによる加工精度の低下防止にも有効である。
本発明の実施の形態を図1〜図5を参照しながら詳細に説明する。ただし、本形態において、工作物である金属製筒状部材101は図6に示したものと同じものであるが、その形状、構造については図1に基づいてさらに詳述する。すなわち、この金属製筒状部材101は、図8のスパークプラグ200を構成する主体金具101bを製造するための素材であって、図1の左端側に、内径が大径(例えば12mm)をなす大径筒部103と、その大径筒部103の右方には、内径が大径筒部103よりも小径をなし外径が大径筒部103の内径より小さく形成された小径筒部105を同心で有している。そして、大径筒部103は円筒状をベースに、その軸G方向の中間部位の外周面108aは多角形(本例では六角形)をなしている。
このような金属製筒状部材101においては、図1のダブルハッチング部が旋削加工される部位である。金属製筒状部材101の大径筒部103は、その右端の円形フランジ部107の左側において、軸G方向の中間部位に所定の範囲で多角形部108を残す形で、その多角形部108を挟んだ図1の左端側部(後端側部)109と中側部110の両部位が、旋削により多角形部108の肉厚に比較して薄肉部となるように設定されている。なお、大径筒部103における多角形部108は、上記もしたように、加工後(完成品)に、スパークプラグ200として組立てられた後のねじ込み用の工具係止部をなすところである。
一方、金属製筒状部材101の小径筒部105は直管(直円管)状に形成されており、大径筒部103の薄肉部(左端側部109,中側部110)の肉厚より、相対的に厚肉に設定されている。そして、小径筒部105の外径は大径筒部103の内径よりも小さく成形されている。そして、その小径筒部105の内周面105bには、内向きに周フランジ状に突出する凸部106が素材において形成されている。図1の金属製筒状部材101においては小径筒部105はその先端面(図1の右端面)と、その先端寄り部位の内、外周面がダブルハッチングで示されたように、その一部が旋削されるように設定されている。なお、小径筒部105の外周面105aには、旋削加工の後工程で、ネジが例えば転造で形成されるため、小径筒部105の円形フランジ部107寄り部位が一部切削されるように設定されている。このような金属製筒状部材(素材)101は、鉄鋼製いはステンレス鋼を素材として、上記したように多数の鍛造工程により成形されたものである。
さて次に、このような金属製筒状部材(主体金具)101を旋削する加工機械(例えば、多軸自動旋盤)の各主軸(回転軸)におけるチャック1について、図2〜図5に基づいて説明する。このチャック1は、多軸自動旋盤における図示しない各主軸に同心で設けられたチャック本体(ボディ)2を主体として、次のように構成されている。チャック本体2は、先端側(図1右端が)が閉塞された筒状をなしている。そして、図1ないし図3に示したように、チャック本体2は、金属製筒状部材101がその大径筒部103側から外嵌されることで、その大径筒部103及び小径筒部105の各内周面103b,105bに隙間嵌めで嵌合するように、外周面が径違い円筒状又は円柱状に形成された大径筒部嵌合部3、及びこの大径筒部嵌合部3の先端側から先端に向けて同心で延びる小径筒部嵌合部5を備えている。
このうち、小径筒部嵌合部5の先端面(閉塞部の先端面)7の中央にはセンタ穴9が設けられている。大径筒部嵌合部3と、小径筒部嵌合部5との軸G方向における間には、金属製筒状部材101の内周面のうち、大径筒部103と小径筒部105との境界部位に位置するテーパ状の後端向き部104(図1参照)に対応する先端向き円環部14が形成されている。この先端向き円環部14は、金属製筒状部材101をチャック本体2に外嵌した際に、金属製筒状部材101のテーパ状の後端向き部104が当接して軸G方向の位置決めがされるように形成されている。
また、図2に示したように、小径筒部嵌合部5の先端面7の外周寄り部位には、周方向に沿って面取りが付与されて、先端向き部16が形成されている。本形態では、小径筒部嵌合部5の先端面7の先端向き部16が、小径筒部105の内周面105bに突出する凸部106の後端向き部106bに当接しないように設定されているが、図2中、2点鎖線で示したように、当接するようにしておき、この当接によって軸G方向の位置決めがされるようにしておいてもよい。すなわち、小径筒部嵌合部5の軸G方向の長さを、金属製筒状部材101が外嵌されて小径筒部嵌合部5の図2左端側に押しこまれた際に、金属製筒状部材101の小径筒部105における凸部106の後端向き部106bが、小径筒部嵌合部5の先端の外周寄り部位の先端向き部16に当接するように設定しておいてもよい。なお、この当接時には、大径筒部103と小径筒部105との内径における境界に位置する後端向き部104は、先端向き円環部14と当接しない。
このような、大径筒部嵌合部3と小径筒部嵌合部5は、チャックにおいて金属製筒状部材101におけるその大径筒部103及び小径筒部105の各内周面103b,105bと、それぞれ微小な間隙(例えば径差で0.03mm)が保持される隙間嵌めで外嵌されるように、その各外周面の直径が設定されている。ただし、図では誇張して大きな隙間として示してある。
他方、チャック本体2の内側には、その軸(以下、回転軸ともいう)Gと同心で、円筒状の空穴20を備えている。ただし、その空穴20のうち、本形態では大径筒部嵌合部3に対応する部位は、先細りテーパ(円錐台)状に形成されて先細りテーパ部21をなしており、その奥が小径筒部嵌合部5に至る手前で閉塞されている。そして、この空穴20には回転軸G方向に、図示しない駆動手段で先後にスライド可能に配置され、先端部(先端寄り部位)31が先細りテーパ状に形成された丸棒状のロッド30が配置されている。ロッド30の軸径は空穴20の内径よりも微量小径とされ、ロッド30の先端部31のテーパはチャック本体2の空穴20のテーパ部21と同じとされている。
また、チャック本体2における大径筒部嵌合部3の周壁部位には、回転軸Gの回りに等角度間隔をおいて、その回転軸Gの半径方向に貫通する開口18を3箇所以上備えている(図5参照)。その各開口18は、チャック本体2を外周面から見たときは、図4に示したように、略矩形状をなしている。そして、各開口18にはチャック用コマ(爪)40が、ロッド30の軸Gに対して半径方向に変位可能に、周囲に微小な隙間を保持して遊嵌状に配置されている。このチャック用コマ40には、その先端面側(図2右端面側)から軸G方向に沿って(軸Gに平行に)、所定の直径の円柱状のピン穴42が穿孔されている。そして、チャック用コマ40が開口18に嵌り込んだ状態において、チャック本体2における大径筒部嵌合部3の先端向き円環部14に先端側から軸G方向に沿って打ち込まれたピン45がそのピン穴42に遊挿されており、チャック用コマ40がチャック本体2から分離又は脱落しないようにされている。ピン45は、その外径がピン穴42の内径より十分小さく、しかもピン穴42の穴底端に達しない長さとされ、同本体2に固定されている。なお、このピン45の打ち込みのため、小径筒部嵌合部5の外周面の該当箇所には、軸Gに沿って、横断面が半円状の凹溝48が設けられている。したがって、チャック用コマ40は、各開口18において、ロッド30の軸Gの半径方向に、ピン45のピン穴42の嵌め合いにおける隙間分、変位可能にして配置されている。
なお、チャック用コマ40が各開口18に対しこのように配置されているとき、チャック用コマ40のうち、大径筒部嵌合部3の外周面3a側に沿う部位(外周面部位)46は大径筒部嵌合部3の外周面3aと略同じ半径からなる曲面を呈している。そして、大径筒部嵌合部3の内周面(すなわち、先細りテーパ部21)側に位置する部位(内周面部位)47は、軸G方向にその内周面と略一致するテーパを有する平面とされている。ただし、チャック用コマ40が各開口18に対して配置されているときは、チャック用コマ40のうち内側面側に位置する内周面部位47が常に、大径筒部嵌合部3の内周面より軸G側に若干突出するように形成されている。一方、チャック用コマ40は、自由状態に置かれているとき、すなわちロッド30をチャック本体2の後端側にスライドしたときにおいて、チャック本体2の内側(軸側)に変位されたときは、その外周面部位46は大径筒部嵌合部3の外周面3aより突出ないように設定されている。他方、ロッド30をチャック本体2の先端側にスライドしたときは、その先細りテーパ状の先端部31の外周面で、楔作用によって、チャック用コマ40を半径方向の外側に若干量押し出すようにされており、その押し出しによって、金属製筒状部材101を、大径筒部103の内周面において外方に押圧して固定する(支持する)ように形成されている。
なお、ロッド30は、その図示しない駆動手段によって、金属製筒状部材101のチャック時には先端側にスライド(前進)されているが、それ以外のときは、後方にスライドされて所定の位置に保持され、チャック用コマ40を自由状態に置くように設定されている。また、本形態においては、チャック用コマ40のうち、金属製筒状部材101の大径筒部103の内周面に接する外周面部位46の周縁(周囲の角)には適宜の大きさの面取り(アール面取り)が付けられており、チャック時において金属製筒状部材101の大径筒部103の内周面103bに傷をつけないようにされている。
このようなチャック1を主軸に有する多軸自動旋盤により、金属製筒状部材101の旋削をするにあたって、これをチャック1に固定する際には、上記した大径筒部嵌合部3及び小径筒部嵌合部5からなるチャック本体2に、その金属製筒状部材101をその大径筒部103の側から外嵌し、大径筒部103及び小径筒部105の各内周面103b,105bを大径筒部嵌合部3及び小径筒部嵌合部5に嵌合する。この嵌合は金属製筒状部材101の軸Gを、チャック本体2の軸(回転軸)Gに一致させるようにして、金属製筒状部材101を図2左方向に軸G方向に沿って移動すればよい。このとき、チャック1の下側に配置されたチャック用コマ40は、自由状態であっても、内部の空間が真空になっていることからチャック本体2の外周面より下に突出することがなく、金属製筒状部材101を外嵌する際の妨げとなることはない。そして、このように金属製筒状部材101をチャック本体2における大径筒部嵌合部3及び小径筒部嵌合部5に外嵌した後、チャック本体2の内側に配置されたロッド30を先端側にスライドする。このようにすることで、工作物である金属製筒状部材101はチャックされる。
すなわち、ロッド30を先端側にスライドすると、各開口18に配置されたチャック用コマ40が、ロッド30の先細りテーパ状の先端部31の外周面で、チャック用コマ40の内周面部位47に圧接し、楔作用によって、軸Gの半径方向の外側に押し出される。しかして、それにより発生する押圧力によって、金属製筒状部材101は、その大径筒部103の内周面103bにおいて固定される(図2拡大図参照)。このように、本形態において金属製筒状部材101の旋削に際してのチャックは、独特のチャック構造のチャックでもって行われ、しかも金属製筒状部材101が大径筒部103の内周面において固定される。そして、この状態においては、小径筒部105の内側にはチャック本体2における小径筒部嵌合部5が隙間嵌めで嵌合した状態にある。
すなわち、金属製筒状部材101をその大径筒部103の内周面103bでチャック1に固定する際、及びその固定後においては、小径筒部105の内周面105bには、チャック本体2における小径筒部嵌合部5が隙間嵌めで嵌合した状態にある。これにより、その隙間嵌め嵌合がある分、金属製筒状部材101の軸Gが正規のチャック1の回転軸Gに対して傾斜して固定されるのを有効に防止できる。その上に、小径筒部105の内周面105bに、チャック本体2における小径筒部嵌合部5が隙間嵌めで嵌合していることから、回転時においては、小径筒部105の突出量が大きくてもその振れ止め作用が得られる。したがって、金属製筒状部材101の旋削においては、大径筒部103及び小径筒部105の同心度(同軸度)が向上し、その加工精度の向上が図られる。
なお、上記した実施の形態においては、金属製筒状部材101をチャック本体2に外嵌した際に、チャック本体2における先端向き円環部14に、金属製筒状部材101のテーパ状の後端向き部104が当接して軸G方向の位置決めがされるようにしたが、上記もしたように、この位置決めは次のようにしてもよい。すなわち、図2中、2点鎖線で示したように、小径筒部嵌合部5の軸G方向の長さを、金属製筒状部材101が外嵌されて小径筒部嵌合部5の図2左端側に押しこまれた際に、金属製筒状部材101の小径筒部105における凸部106の後端向き部106bが、小径筒部嵌合部5の先端の外周寄り部位の先端向き部16に当接するように設定しておいてもよい。
このように位置決めされるようにしておけば、その加工時の軸線方向の基準位置は、小径筒部105における凸部106の後端向き部106bとなる。すなわち、この場合には、金属製筒状部材101は軸線方向に関しては後端向き部106bを基準にして加工精度を保持できる。したがって、金属製筒状部材101がスパークプラグ用の主体金具であり、その内部に内挿されて配置される碍子(絶縁筒体)が、小径筒部105の内周面の後端向き部106bで位置決めされるものでは、その碍子の軸線方向の所望とする位置精度を高めることができる。
なお、金属製筒状部材101における小径筒部105の内周面105bに対する、チャック本体2における小径筒部嵌合部5の隙間嵌めについては、嵌合の円滑化に支障が出ない程度において、十分に小さい隙間による隙間嵌めとするのが、嵌合時の金属製筒状部材101の傾きの発生防止や、回転時の振れ防止のためには好ましいといえる。なお、この嵌合のため、チャック本体2のうち、大径筒部嵌合部3の外周面の先端と先端向き円環部14の外周縁とのなす交差稜には面取りを付与しておくのが好ましい。また、小径筒部嵌合部5の先端面7の外周寄り部位の先端向き部16の外周縁(外周縁と小径筒部嵌合部5の外周面との交差稜)にも面取りを付与しておくのが嵌合の円滑化のために好ましい。
しかして、公知の加工機械(例えば、多軸自動旋盤)を用いて、チャック1に保持された金属製筒状部材101を旋削する。その後、小径筒部105の外周面105aにネジ加工等を施すと共に、小径筒部105の先端に点火端子を溶接する等して、主体金具101b(スパークプラグとして組立てる前の部品)として完成させ、その後において、スパークプラグの組み立てに供される。そして、その組み立てにおいては図8に示したように、金属製筒状部材101の内側に、電極等を内挿した絶縁体301を挿入する等して、大径筒部103の左端側部109の薄肉部を内側に折り曲げると同時に、軸線方向に圧縮するようにカシメを行う。
本発明は、上記した実施の形態のに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々設計変更して具体化できる。例えば、チャックにおけるチャック用コマの数は複数であればよい。また、上記においては工作物である金属製筒状部材がスパークプラグ用の主体金具である場合において具体化したが、本発明の金属製筒状部材の旋削方法においては、工作物である金属製筒状部材はこれに限定されるものではない。すなわち、このほか、図9に示されるようなガスセンサ400用の主体金具401であっても、それが、自身の一端側に大径筒部403を備えると共に、その大径筒部403よりも他端側に同心で小径筒部405を備えてなるものである限り、もちろん適用できる。このガスセンサ400は、内燃機関などから排出される排気ガスなどの被測定ガス中の酸素濃度を検出するためのもので、内外面に、それぞれ内部電極(層)及び外部電極(層)を有する、先端(同図下端)が閉塞された中空軸状(筒状)の固体電解質からなる検出素子421と、この検出素子421を内側に保持して、排気ガス管に取付けられる主体金具401等からなっている。このガスセンサ401は、主体金具401を介して内燃機関の排気ガス管に取付けられ、検出素子421の内周面(内壁面)の内部電極(基準電極)を基準ガス(大気)に、外周面(外壁面)の外部電極(測定電極)を排気ガスに接触させ、検出素子421の内外面の酸素濃度差に対応して両電極間に起電力を生じさせ、この起電力に基づく信号を制御回路に出力し、排気ガス中の酸素濃度を検知して空燃比制御するのに使用される。なお、図9中、小径筒部405には保護カバー(キャップ)420が取り付けられており、大径筒部403には素子421の各電極に接続された端子金具471,491等を包囲するように保護筒431が取り付けられ、内部がカバーされている。
すなわち、本発明は、スパークプラグ用やガスセンサ用の主体金具に使用される金属製筒状部材のように、金属製筒状部材が、自身の一端側に大径筒部を備えると共に、その大径筒部よりも他端側に同心で小径筒部を備えてなるものであり、その旋削に広く適用できる。したがって、このような構成を有する、各種の小物の金属製筒状部材に広く適用できる。さらに、上記においては、加工機械に多軸自動旋盤を例として具体化したが、金属製筒状部材を旋削できるものであればよく、したがって、当然のことながら単軸旋盤におけるチャックにおいても適用できる。
1 加工機械のチャック
2 チャック本体
3 大径筒部嵌合部
5 小径筒部嵌合部
16 チャック本体の小径筒部嵌合部の先端向き部
18 チャック本体の大径筒部嵌合部の回転軸の半径方向に貫通する開口
30 ロッド
31 ロッドの先端寄り部位
40 チャック用コマ
101、401 金属製筒状部材
103、403 金属製筒状部材の大径筒部
103b 大径筒部の内周面
105、405 金属製筒状部材の小径筒部
105b 小径筒部の内周面
106 小径筒部の内周面の凸部
106b 凸部の後端向き部
400 ガスセンサ
G 軸(回転軸)
2 チャック本体
3 大径筒部嵌合部
5 小径筒部嵌合部
16 チャック本体の小径筒部嵌合部の先端向き部
18 チャック本体の大径筒部嵌合部の回転軸の半径方向に貫通する開口
30 ロッド
31 ロッドの先端寄り部位
40 チャック用コマ
101、401 金属製筒状部材
103、403 金属製筒状部材の大径筒部
103b 大径筒部の内周面
105、405 金属製筒状部材の小径筒部
105b 小径筒部の内周面
106 小径筒部の内周面の凸部
106b 凸部の後端向き部
400 ガスセンサ
G 軸(回転軸)
Claims (4)
- 自身の一端側に大径筒部を備えると共に、その大径筒部よりも他端側に同心で小径筒部を備えてなる金属製筒状部材を加工機械によって旋削するにあたり、その金属製筒状部材を固定するチャックに、
前記金属製筒状部材がその大径筒部側から外嵌されることで、前記大径筒部及び前記小径筒部の各内周面に隙間嵌めで嵌合するための大径筒部嵌合部とこの大径筒部嵌合部の先端側から先端に向けて延びる小径筒部嵌合部とを有するチャック本体を備えると共に、そのチャック本体の内側には、その回転軸方向にスライド可能に配置されて先端寄り部位が先細りテーパ状に形成されたロッドを備えるとともに、該チャック本体のうち、金属製筒状部材の前記大径筒部が嵌合する大径筒部嵌合部には、前記回転軸の半径方向に貫通する開口を回転軸周りに間隔をおいて複数備えており、しかも、その各開口にはチャック用コマが、前記回転軸の半径方向に変位可能に配置されており、前記チャック本体の大径筒部嵌合部及び小径筒部嵌合部に、該金属製筒状部材の前記大径筒部及び前記小径筒部を隙間嵌めで嵌合した状態の下で、前記ロッドを前記チャック本体の先端側にスライドして、その先細りテーパ状の先端寄り部位の外周面で、前記チャック用コマを前記半径方向外側に押し、その押圧力によって、前記金属製筒状部材を、前記大径筒部の内周面において固定するチャックを用いることを特徴とする、金属製筒状部材の旋削方法。 - 前記金属製筒状部材は、前記小径筒部の内周面において内向きに突出する凸部を有していると共にこの凸部は後端側を向く後端向き部を有しており、前記チャック本体の前記小径筒部嵌合部の先端又は先端寄り部位には、先端側を向きかつ前記後端向き部が当接可能の先端向き部が形成されており、
前記チャック本体の大径筒部嵌合部及び小径筒部嵌合部に、前記金属製筒状部材の前記大径筒部及び前記小径筒部を隙間嵌めで嵌合した状態において、この先端向き部に前記後端向き部を当接させることにより、該金属製筒状部材のチャックへの固定における回転軸方向の位置決めをすることを特徴とする、請求項1に記載の金属製筒状部材の旋削方法。 - 前記金属製筒状部材がスパークプラグ用の主体金具であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の金属製筒状部材の旋削方法。
- 前記金属製筒状部材がガスセンサ用の主体金具であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の金属製筒状部材の旋削方法。
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2006212567A JP2008036750A (ja) | 2006-08-03 | 2006-08-03 | 金属製筒状部材の旋削方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2008036750A true JP2008036750A (ja) | 2008-02-21 |
Family
ID=39172354
Family Applications (1)
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| JP2006212567A Pending JP2008036750A (ja) | 2006-08-03 | 2006-08-03 | 金属製筒状部材の旋削方法 |
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| Country | Link |
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| JP (1) | JP2008036750A (ja) |
Citations (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH01228707A (ja) * | 1988-03-08 | 1989-09-12 | Riken Seiki Kk | ワーク保持装置 |
| JPH0966401A (ja) * | 1995-06-21 | 1997-03-11 | Canon Inc | 円筒部材およびその製造方法ならびに製造装置 |
| JPH1148001A (ja) * | 1997-08-08 | 1999-02-23 | Honda Motor Co Ltd | 中空シャフトの製造方法 |
-
2006
- 2006-08-03 JP JP2006212567A patent/JP2008036750A/ja active Pending
Patent Citations (3)
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|---|---|---|---|---|
| JPH01228707A (ja) * | 1988-03-08 | 1989-09-12 | Riken Seiki Kk | ワーク保持装置 |
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