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JP2008036605A - 純水製造装置および純水製造方法 - Google Patents

純水製造装置および純水製造方法 Download PDF

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JP2008036605A JP2006218471A JP2006218471A JP2008036605A JP 2008036605 A JP2008036605 A JP 2008036605A JP 2006218471 A JP2006218471 A JP 2006218471A JP 2006218471 A JP2006218471 A JP 2006218471A JP 2008036605 A JP2008036605 A JP 2008036605A
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Takahiro Kawakatsu
孝博 川勝
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Kurita Water Industries Ltd
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Kurita Water Industries Ltd
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Abstract

【課題】原水を逆浸透膜処理装置に導入し、該逆浸透膜処理装置の透過水を電気再生式脱イオン装置又はイオン交換装置に供給して処理するに当たり、後段の脱イオン装置への給水のシリカの負荷を軽減して、安定かつ効率的に、シリカ濃度の低い純水を製造する。
【解決手段】逆浸透膜処理装置が、高分子を主成分とする阻止率向上剤によって処理された逆浸透膜を備える純水製造装置。逆浸透膜処理装置が、その一次側に高分子を主成分とする阻止率向上剤を供給するための阻止率向上剤供給手段を有する純水製造装置。定期的に、又は逆浸透膜処理装置の阻止率が低下した際に、高分子を主成分とする阻止率向上剤で逆浸透膜処理装置の逆浸透膜を処理する工程を有する純水製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、超純水製造システム等に好適に組み込まれる純水製造装置および純水製造方法に係り、特にシリカ濃度の低い純水を製造するための純水製造装置および純水製造方法に関する。
従来、高純度の純水を製造するための超純水製造システムには、一般に、逆浸透膜処理装置(以下「RO装置」と記す。)と、このRO装置の透過水を高度処理する電気再生式脱イオン装置又はイオン交換装置(以下、これらを「脱イオン装置」と記す。)とが組み込まれている。
このような超純水製造システムにおいて原水となる市水、工水、地下水を水源とする用水中に10〜50mg/L程度含まれるシリカは、逆浸透膜(以下「RO膜」と記す。)でも除去することが困難であり、例えば、塩化ナトリウムの阻止率が99%以上のRO膜であっても、0.2〜1mg/L程度のシリカの透過が起こることから、これらが後段の脱イオン装置の負荷となっている。
一方で、近年、半導体回路形成技術の進歩により、線幅65nm以下の回路を作製することが可能となってきている。それに伴い、超純水に対する要求水質も高まっており、後段処理の負荷を軽減し、より高いレベルでの純水製造を実現する純水製造装置および純水製造方法の開発が望まれている。
従来、RO装置の後段の電気再生式脱イオン装置などの脱イオン装置への給水のシリカの負荷を低減させることを目的に、前段のRO装置を多段に設置する方法がとられている(例えば、特開2004−33976号公報など)。しかし、このようにRO装置を多段に設けることは、装置設備が大型化するなどの問題があった。
ところで、本願出願人は、先に、イオン性高分子で処理することにより、無機電解質や水溶性有機物の阻止率を向上させたRO膜を提案している(特開2006−110520号公報)。しかし、本公報には、イオン性高分子でRO膜を処理すること、それにより、NaClなどの完全解離型の無機電解質やイソプロピルアルコールなどの水溶性有機物の阻止率が向上することは記載されているが、シリカなどのイオン化し難い無機成分の除去については全く記載がない。
また、阻止率向上剤で処理したRO膜を電気再生式脱イオン装置やイオン交換装置と組合せて用いることについても記載も示唆もなされていない。
特開2004−33976号公報 特開2006−110520号公報
本発明は上記従来の問題点を解決し、原水をRO装置に導入し、該RO装置の透過水を電気再生式脱イオン装置又はイオン交換装置に供給して処理するに当たり、後段の脱イオン装置への給水のシリカの負荷を軽減して、安定かつ効率的に、シリカ濃度の低い純水を製造する装置および方法を提供することを目的とする。
請求項1の純水製造装置は、逆浸透膜処理装置と、電気再生式脱イオン装置又はイオン交換装置とを有し、該逆浸透膜処理装置の透過水を該電気再生式脱イオン装置又はイオン交換装置に供給するようにした純水の製造装置において、該逆浸透膜処理装置は、高分子を主成分とする阻止率向上剤によって処理された逆浸透膜を備えることを特徴とする。
請求項2の純水製造装置は、逆浸透膜処理装置と、電気再生式脱イオン装置又はイオン交換装置とを有し、該逆浸透膜処理装置の透過水を該電気再生式脱イオン装置又はイオン交換装置に供給するようにした純水の製造装置において、該逆浸透膜処理装置は、その一次側に高分子を主成分とする阻止率向上剤を供給するための阻止率向上剤供給手段を有することを特徴とする。
請求項3の純水製造装置は、請求項1又は2において、前記逆浸透膜処理装置の透過水中のシリカ濃度を測定するためのシリカ濃度測定手段を有することを特徴とする。
請求項4の純水製造方法は、原水を逆浸透膜処理装置に導入し、該逆浸透膜処理装置の透過水を電気再生式脱イオン装置又はイオン交換装置に供給して処理する純水の製造方法において、定期的に、又は該逆浸透膜処理装置の阻止率が低下した際に、高分子を主成分とする阻止率向上剤で該逆浸透膜処理装置の逆浸透膜を処理する工程を有することを特徴とする。
本発明によれば、RO膜を高分子を主成分とする阻止率向上剤で処理することにより、RO膜のシリカ阻止率を高めることができ、後段の電気再生式脱イオン装置又はイオン交換装置への給水のシリカの負荷を軽減して安定かつ効率的にシリカ濃度の低い純水を製造することができる。
以下、図面を参照して本発明の純水製造装置および純水製造方法の実施の形態を詳細に説明する。
図1は本発明の純水製造装置および純水製造方法の実施の形態を示す系統図である。図2,3は本発明に係るRO装置の洗浄および阻止率向上処理手段の一例を示す系統図である。
本発明の純水製造装置および純水製造方法は、原水をRO装置で逆浸透膜処理(以下「RO処理」と記す。)した後、RO装置の透過水を電気再生式脱イオン装置又はイオン交換装置に供給して純水を製造するものであるが、RO装置の目詰まりやファウリングを防止する目的で、図1に示す如く、RO装置3の前処理装置として活性炭塔1や濾過装置2を設けることが好ましい。濾過装置2としては、砂濾過装置、限外濾過膜装置、精密濾過膜装置、小型濾過装置などを用いることができる。前処理装置としては更にプレフィルターを設けても良く、また凝集処理装置などを設けても良い。
また、RO装置3に供給する水(RO給水)は、RO装置3における濃縮でスケールが生成するのを防止するために、必要に応じてpH調整剤を添加することにより、pH5〜8、特にpH5.5〜7.8、とりわけpH6〜7に調整することが好ましい。
また、RO装置の透過水(RO透過水)中の炭酸を除去するために、図1に示す如く、RO装置3と、後段の電気再生式脱イオン装置5との間には膜脱気装置4等の脱炭酸装置を設けることが好ましい。この脱炭酸装置は、RO装置の前段に設けても良いが、効率的に炭酸を除去する目的でRO装置3と電気再生式脱イオン装置5との間に設けることが好ましい。
RO装置3は通常1段で用いられるが、水質向上のために、2段以上の多段に設けても良い。
電気再生式脱イオン装置5は、再生のための薬剤が不要であるため、純水製造分野において好適に用いられるが、この電気再生式脱イオン装置5の代りにイオン交換装置(イオン交換樹脂塔)を設けても良い。また、高度に脱イオン処理を行う必要がある場合には、このような脱イオン装置を多段に設けても良い。脱イオン装置を多段に設ける場合同じ装置を多段に設けても良いし、異なる装置を多段に設けても良い。例えば、前段に電気再生式脱イオン装置を設け、後段にイオン交換装置を設けても良い。
更に、図1に図示されない電気再生式脱イオン装置5へ供給されるRO透過水のシリカ濃度を測定するためのシリカ濃度測定手段を設けることが好ましい。これは、RO装置3のシリカ除去率を監視することで、適宜、RO膜を交換したり、本発明に係わる阻止率向上処理を行うことができるからである。シリカ濃度測定手段としては、0.01〜1mg−SiO/Lまで測定可能な、モリブデン青法、モリブデン黄法を好適に採用することができる。
なお、図1における電気再生式脱イオン装置5の後段には、通常超純水製造装置で用いられるサブシステム(通常、純水タンク、紫外線殺菌装置、非再生式イオン交換装置、限外濾過膜装置で構成される)が設けられる。
本発明においては、このような純水製造装置の電気再生式脱イオン装置(又はイオン交換装置)の前段のRO装置のRO膜を高分子を主成分とする阻止率向上剤によって処理する(以下、この処理を「阻止率向上処理」と称す。)。
RO装置に装填されるRO膜は、膜を介する溶液間の浸透圧差以上の圧力を高濃度側にかけて、溶質を阻止し、溶媒を透過する液体分離膜である。RO膜の膜構造としては、非対称膜、複合膜などの高分子膜などを挙げることができる。本発明に適用されるRO膜の素材としては、例えば、芳香族系ポリアミド、脂肪族系ポリアミド、これらの複合材などのポリアミド系素材、酢酸セルロースなどのセルロース系素材などを挙げることができる。これらの中で、芳香族系ポリアミドRO膜に本発明に係る阻止率向上処理を特に好適に適用することができる。
RO膜モジュールの形式については特に制限はなく、例えば、管状膜モジュール、平面膜モジュール、スパイラル膜モジュール、中空糸膜モジュールなどを適用することができる。
このようなRO膜を阻止率向上処理するための阻止率向上剤としては、重量平均分子量2000〜6000のポリアルキレングリコール鎖を有する高分子や、重量平均分子量10万以上のイオン性高分子を好適に用いることができる。
重量平均分子量2000〜6000のポリアルキレングリコール鎖を有する高分子のポリアルキレングリコール鎖は、アルキレングリコールの脱水重縮合により生成したと考えられる構造を有するが、実際にはアルキレンオキシドのアルカリによるアニオン重合又はプロトン開始によるカチオン重合により製造することができる。
重量平均分子量2000〜6000のポリアルキレングリコール鎖を有する高分子のポリアルキレングリコール鎖としては、例えば、ポリエチレングリコール鎖、ポリプロピレングリコール鎖、ポリトリメチレングリコール鎖、ポリテトラメチレングリコール鎖などを挙げることができる。これらのうち、ポリアルキレングリコール鎖としては、ポリエチレングリコール鎖が好ましい。即ち、ポリエチレングリコール鎖を有する高分子は、水溶性が大きいので阻止率向上剤として取り扱いやすく、複合膜表面に対する親和性が高いので、処理後の経時的な性能低下が少ない。
これらのポリアルキレングリコール鎖は、例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、オキセタン、テトラヒドロフランなどの開環重合により形成することができる。
また、このポリアルキレングリコール鎖を有する高分子は、重量平均分子量が2000〜6000であり、好ましくは3000〜5000である。ポリアルキレングリコール鎖の重量平均分子量が2000未満であると、阻止率向上処理効果が十分に得られず、処理後の定着性も低くなるおそれがある。ポリアルキレングリコール鎖の重量平均分子量が6000を超えると、処理によりRO膜の透過流束が大きく低下し、操作圧力が増大するおそれがある。この重量平均分子量は、ポリアルキレングリコール鎖からなる高分子の水溶液をゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により分析し、得られたクロマトグラムからポリエチレンオキシド標準品の分子量に換算することにより求めることができる。
ポリアルキレングリコール鎖を有する高分子として、ポリアルキレングリコール鎖にイオン性基が導入された高分子を用いることができる。導入されるイオン性基としては、例えば、スルホ基(−SOH)、カルボキシル基(−COOH)、アミノ基(−NH)、第四級アンモニウム基(−N)などを挙げることができるが、RO膜は、スケールの発生を防止するために、弱酸性条件で通水を行うことが多く、その場合、アニオンリッチになることから、強アニオン性のスルホ基の導入が有効である。
ポリアルキレングリコール鎖にスルホ基を導入する方法としては、特に制限はなく、例えば、ポリエチレングリコール水溶液にエポキシプロパノールと亜硫酸ナトリウムを添加し、70〜90℃の還流条件下で反応させることにより、下記式[1]又は式[2]で示されるスルホン化ポリエチレングリコールを合成する方法が挙げられる。
Figure 2008036605
なお、上記式[1],[2]において、(X、Y)は、(H、CHOH)又は(CHOH、H)である。
スルホン化ポリエチレングリコールは上記式[1]又は式[2]で示されるものに限定されるものではなく、例えば、下記式[3]で示される高分子、下記式[4]で示される高分子などを例示することができる。
Figure 2008036605
重量平均分子量10万以上のイオン性高分子としては、カチオン性高分子やアニオン性高分子を好適に用いることができる。両性高分子の場合は、カチオン性構造単位又はアニオン性構造単位が他の構造単位より多く、全体としてカチオン性又はアニオン性に偏っていることが好ましい。
カチオン性高分子としては、例えば、ポリビニルアミン、ポリアリルアミン、ポリアクリルアミド、キトサンなどの第一級アミン化合物、ポリエチレンイミンなどの第二級アミン化合物、ポリ(アクリル酸ジメチルアミノエチル)、ポリ(メタクリル酸ジメチルアミノエチル)などの第三級アミン化合物、ポリスチレンに第四級アンモニウム基を付加したものなどの第四級アンモニウム化合物、ポリビニルアミジン、ポリビニルピリジン、ポリピロール、ポリビニルジアゾールなどの複素環を有する化合物などを挙げることができる。カチオン性高分子としては、これらの構造を複数種有する共重合体も用いることができる。これらの中で、複素環を有する化合物を好適に用いることができ、ポリビニルアミジンを特に好適に用いることができる。
ポリビニルアミジンは、下記一般式[5]で表される構造単位を有するカチオン性高分子である。ただし、一般式[5]において、R〜Rは、各々独立に水素又はメチル基等の炭素数1〜3のアルキル基である。
Figure 2008036605
一般式[5]で表される構造単位を有するカチオン性高分子は、アクリロニトリル又はメタクリロニトリルと、N−ビニルカルボン酸アミド、N−イソプロペニルカルボン酸アミド、N−ビニルカルボン酸イミド又はN−イソプロペニルカルボン酸イミドを共重合し、得られた共重合体を加水分解し、アミジン化することにより製造することができる。このような方法により製造されたポリビニルアミジンは、一般式[5]で表される構造単位の他に、アクリロニトリルなどに由来するシアノ基、シアノ基の加水分解により生成するカルバモイル基、N−ビニルカルボン酸アミド単位などの加水分解により生成するアミノ基などを有する可能性がある。市販製品としてダイヤニトリックス社製カチオン系高分子凝集剤「ダイヤフロック(登録商標)KP7000」を利用できる。ポリビニルアミジンは、複素環の窒素原子と第一級アミンの窒素原子がカチオン性を有するので、カチオン密度が高く、水中のカチオン種に対して高い阻止率向上効果が発現する。他の複素環を有する高分子の場合も、第一級アミンなどのカチオン性の官能基を付与することによって、カチオン密度を高めることができる。
アニオン性高分子としては、例えば、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸などのカルボキシル基を有する高分子、ポリスチレンスルホン酸、デキストラン硫酸、ポリビニルスルホン酸などのスルホン酸基を有する化高分子などを挙げることができる。アニオン性高分子としては、これらの構造を複数種有する共重合体も用いることができる。ポリスチレンスルホン酸のスルホン酸基は、アニオン性が強いために、RO膜の膜表面に安定に吸着して阻止性能を向上させ、それを長く保持させ、しかも、透過流束を大きく低下させることがない。
これらのイオン性高分子は、対イオンを有する塩としても用いることができる。対イオンを有する塩としては、例えば、ポリビニルアミジン塩酸塩、ポリアクリル酸ナトリウム塩、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム塩などを挙げることができる。
これらのイオン性高分子の重量平均分子量は、10万以上であり、30万以上であることがより好ましく、100万以上であることがさらに好ましい。イオン性高分子の重量平均分子量が10万未満であると、イオン性高分子をRO膜に安定に吸着させ、その状態を長く維持することが困難となり、阻止率向上処理効果が十分に得られないおそれがある。この重量平均分子量は、イオン性高分子の水溶液をゲル浸透クロマトグラフィーにより分析し、得られたクロマトグラムからポリエチレンオキシド標準品の分子量に換算することにより求める。ポリエチレンオキシド標準品が入手し得ない高分子量の領域においては、光散乱法、超遠心法などにより重量平均分子量を求めることができる。
このような阻止率向上剤によりRO膜を処理して、阻止率向上剤の上述の高分子をRO膜面に吸着させることにより、RO膜のシリカ阻止率を高めることができる。
なお、本発明で用いる高分子を主成分とする阻止率向上剤は、無機電解質又は水溶性有機化合物からなる阻止率確認トレーサーを含有することができる。上述した高分子とともに、トレーサーを含有する水をRO膜に通水することにより、RO膜の阻止率を経時的に確認して、処理の継続又は停止を判断することができる。即ち、透過水のトレーサー濃度が所定の値に達したとき、RO膜の阻止率は所定の値になったと判断し、阻止率向上処理を終了する。この方法によれば、阻止率向上剤水溶液とRO膜との接触時間(通水時間)を必要十分な最小限の長さに制御することができ、RO膜の通常運転を直ちに開始することができる。また、異なる阻止率向上剤を用いて複数回の阻止率向上処理を行う場合も、切り替えのタイミングを逸することなく、複数回の処理を効率的に行うことができる。
トレーサーとして用いる無機電解質としては、例えば、塩化ナトリウムなどを挙げることができる。トレーサーとして用いる水溶性有機化合物としては、例えば、イソプロピルアルコールなどを挙げることができる。RO膜への通水中のトレーサーの濃度は、100〜1,000mg/Lであることが好ましく、300〜700mg/Lであることがより好ましい。
RO膜の阻止率向上処理方法に特に制限はなく、例えば、RO膜を装着したモジュールに阻止率向上剤を含む水溶液を通水することができ、あるいは、阻止率向上剤を含む水溶液にRO膜を浸漬することもできる。RO膜をモジュールに装着して、あるいは、モジュールにRO膜が装着されたままの状態で、阻止率向上剤を含む水溶液を通水する場合、阻止率向上剤を含む水溶液は、純水やRO膜の透過水から調製することができ、あるいは、RO膜へ通水する被処理水から調製することもできる。RO膜へ通水する被処理水から阻止率向上剤を含む水溶液を調製した場合は、被処理水中に含まれる成分の阻止率を測定することにより、阻止率の変化を経時的に確認することができる。阻止率向上剤を、被処理水中に常時注入することもできる。
RO膜の阻止率向上処理に用いる阻止率向上剤水溶液の前述の高分子濃度は、0.05〜50mg/L程度であることが好ましい。阻止率向上剤水溶液のより好ましい高分子濃度は、用いる高分子の種類によって異なり、例えば、前述の重量平均分子量2000〜6000のポリアルキレングリコール鎖を有する高分子の場合、0.1〜1mg/Lが好ましく、分子量10万以上のカチオン性高分子は0.1〜5mg/L、分子量10万以上のアニオン性高分子は0.1〜20mg/Lが好ましい。高分子濃度がこれよりも低いと阻止率向上処理に長時間を要するおそれがある。高分子濃度が50mg/Lを超えると、水溶液の粘度が高くなり、RO膜への通水抵抗が大きくなるおそれがある。また、高分子濃度が50mg/Lを超えると、不必要に厚い吸着層が形成されて濃度分極により、かえって阻止率向上効果が弱くなるおそれがある。
阻止率向上剤を含む水溶液を通水する1回当たりの時間は、2〜24時間であることが好ましい。水溶液中の高分子濃度を高くすると、通水時間を短縮することができるが、透過流束の低下が大きくなるおそれがある。
この通水時は、RO装置の透過水排出弁は閉じておくことも可能であるが、透過水を取り出しながら処理することで、装置を休止することなく効率的に処理することができる。
阻止率向上処理のタイミングは、定期的に実施することも可能であるが、RO膜のシリカ阻止率が低減したときに実施してもよい。また、通常、RO装置では、定期的又は膜フラックスが低下した際に、RO装置の薬品洗浄が行われるが、薬品洗浄によってRO膜に吸着した阻止率向上剤も除去されるため、薬品洗浄後は阻止率向上剤により処理を行うことが好ましい。
なお、前記薬品洗浄処理としては、pH4以下、好ましくはpH1〜3での酸洗浄と、pH10以上、好ましくはpH10〜13でのアルカリ洗浄との併用処理が好適であり、酸としては塩酸、硝酸、クエン酸、シュウ酸が、アルカリとしては水酸化ナトリウムなどを用いることができる。
なお、阻止率向上剤水溶液の通水時の圧力は通常の水処理する際に使用する圧力と同程度とすることが好ましい。そのようにすることで、膜表面への高分子の吸着を促進することができる。
本発明に係る阻止率向処理においては、前述の阻止率向上剤を用いて、RO膜を複数回処理することができる。阻止率向上処理を複数回行うことにより、シリカ阻止率の向上効果、阻止率向上状態の安定性、膜汚染物質に対する耐性などを高めることができる。複数回の処理において、RO膜の阻止率向上剤は、同一の阻止率向上剤を繰り返して使用することができ、あるいは、異なる阻止率向上剤を順次使用することもできる。
RO膜のシリカの阻止率を向上させるためには、膜表面をアニオン性にすることが好ましい。従って、前述のカチオン性高分子とアニオン性高分子とを交互に吸着する処理においては、最後にアニオン性高分子で処理することが好ましい。なお、カチオン高分子とアニオン高分子とを併用する処理では、カチオン高分子による処理/アニオン高分子による処理を1回として、これを複数回、好ましくは6回以下行うことが好ましい。複数回実施することで、阻止率をより向上させることができるが、6回より多くしてもそれ以上の効果の向上は余り見られないためである。
異なる高分子で処理する場合には、変更の際に純水(RO透過水)でリンスすることが好ましい。
本発明においては、RO膜を高分子を主成分とする阻止率向上剤で処理することにより、RO透過水として、シリカ濃度0.5mg/L以下、特に0.3mg/L以下の処理水を得ることができるように、RO膜のシリカ阻止率を向上させることが好ましい。このような低シリカ濃度のRO透過水を得ることにより、これを電気再生式脱イオン装置又はイオン交換装置で処理してシリカ濃度0.1mg/L以下の高水質の純水を得ることができる。
次に、図2,3を参照して、本発明に係るRO装置のRO膜の洗浄および阻止率向上処理手順について説明する。
図2,3において、11は被処理水タンク、12は処理水タンク、13はアルカリ性洗浄液用タンク、14は酸性洗浄液用タンク、15はアニオン性高分子水溶液用タンク、16はカチオン性高分子水溶液用タンク、20はRO膜モジュール、Pは高圧ポンプ、Pは洗浄液用ポンプ、Pはアニオン性高分子水溶液用ポンプ、Pはカチオン性高分子水溶液用ポンプである。V〜V22はバルブである。なお、図2,3においては主要な配管およびバルブを示してあり、その他のバルブ、ゲージ、配管類は図示を省略してある。
図2,3において、被処理水をRO処理する場合には、バルブV,V,V,V,V22,Vを開、その他のバルブを閉とし、高圧ポンプPを作動させて、被処理水タンク11内の被処理水をRO膜モジュール20に供給してRO膜分離し、透過水を系外へ取り出す。また、濃縮水は被処理水タンク11へ戻すとともに一部をRO給水の濃縮を防止するために、バルブVを開として濃縮水を系外へ排出する。また、バルブV,V17を開として、透過水を処理水タンク12に貯留する。また、場合によっては、バルブV18,V19,V20,V21を開として、透過水をアルカリ性洗浄液用タンク13,酸性洗浄液用タンク14、アニオン性高分子水溶液タンク15、カチオン性高分子水溶液タンク16に送給して、洗浄液や高分子水溶液の希釈、調製等に用いることができる。
RO処理を行うことにより、RO膜の透過流束が低下した場合の薬品洗浄を行う場合には、高圧ポンプPを停止し、バルブV,V,V,V13を開、その他のバルブを閉として、洗浄液用ポンプPを作動させ、アルカリ性洗浄液用タンク13内のアルカリ性洗浄液をRO膜モジュール20の一次側に導入した後、再びタンク13に戻すように、循環させる。このとき、バルブVを開として、洗浄液の一部を膜透過させて系外へ排出しても良い。或いは、バルブV,V18を開として、膜透過させた洗浄液をタンク13に戻しても良い。所定の時間、アルカリ性洗浄液を循環させた後に、場合によっては洗浄液用ポンプPを停止して一定時間薬液を静置保持してから、アルカリ性洗浄液をアルカリ性洗浄液用タンク13に設けたドレイン管(図示せず)から系外へ排出する。
次いで、V,V,V,V14を開、その他のバルブを閉として酸性洗浄液用タンク14内の酸性洗浄液をRO膜モジュール20の一次側に導入した後、再びタンク14に戻すように、循環させる。このとき、バルブVを開として、洗浄液の一部を膜透過させて系外へ排出しても良い。或いは、バルブV,V19を開として、膜透過させた洗浄液をタンク14に戻しても良い。所定の時間、酸性洗浄液を循環させた後に、場合によっては洗浄液用ポンプPを停止して一定時間薬液を静置保持してから、酸性洗浄液を酸性洗浄液用タンク14に設けたドレイン管(図示せず)から系外へ排出する。
次いで、バルブV,V,V,Vを開、その他のバルブを閉として、処理水タンク12内の処理水でRO膜モジュール20の一次側を洗浄し、洗浄排液をバルブVを介して系外へ排出する。なお、洗浄排液は、洗浄液用タンク13,14に設けたドレイン管から排出するようにしても良い。この処理水による洗浄(リンス)は、アルカリ性洗浄液による洗浄と、酸性洗浄液による洗浄との間に行うこともできる。また、アルカリ性洗浄液による洗浄と、酸性洗浄液による洗浄はどちらを先に行っても良く、交互に繰り返して2回以上行っても良い。
図2において、高分子水溶液による阻止率向上処理を行う場合には、V10,V,V,V15を開、その他のバルブを閉として、洗浄液用ポンプPを作動させ、アニオン性高分子水溶液用タンク15内のアニオン性高分子水溶液をRO膜モジュール20の一次側に導入した後、再びタンク15に戻すように、循環させる。このとき、バルブVを開として、高分子水溶液の一部を膜透過させて系外へ排出しても良いが、バルブV,V20を開として、膜透過させた高分子水溶液をタンク15に戻す方が好ましい。所定の時間、アニオン性高分子水溶液を循環させた後に、アニオン性高分子水溶液タンク15に設けたドレイン管(図示せず)よりアニオン性高分子水溶液を系外へ排出する。
次いで、V11,V,V,V16を開、その他のバルブを閉として、カチオン性高分子水溶液用タンク16内のカチオン性高分子水溶液をRO膜モジュール20の一次側に導入した後、再びタンク16に戻すように、循環させる。このとき、バルブVを開として、高分子水溶液の一部を膜透過させて系外へ排出しても良いが、バルブV,V21を開として、膜透過させた高分子水溶液をタンク16に戻す方が好ましい。所定の時間、カチオン性高分子水溶液を循環させた後に、カチオン性高分子水溶液用タンク16に設けたドレイン管(図示せず)よりカチオン性高分子水溶液を系外へ排出する。
次いで、バルブV,V,V,VとバルブV20又はV21を開、その他のバルブを閉として、処理水タンク12内の処理水でRO膜モジュール20の一次側を洗浄し、洗浄排液の一部をバルブVを介して系外へ、残部を高分子水溶液用タンク15又は16のいずれかを経由してそこから系外へ排出する。この処理水による洗浄(リンス)は、アニオン性高分子水溶液による処理と、カチオン性高分子水溶液による処理との間にも行うことが好ましい。なお、前述の如く、アニオン性高分子水溶液による処理と、カチオン性高分子による処理はどちらを先に行っても良く、交互に繰り返して2回以上行っても良いが、最後にアニオン性高分子水溶液による処理となるようにすることが好ましい。
図3において、高分子水溶液による阻止率向上処理を行う場合には、まず、バルブV10を開として、ポンプPを作動させ、アニオン性高分子水溶液用タンク15内のアニオン性高分子水溶液を被処理水タンク11に導入し、その後、高圧ポンプPを作動させ、バルブV,V,V22を開、その他のバルブを閉として、被処理水タンク11内のアニオン性高分子水溶液をRO膜モジュール20の一次側に導入した後、再びタンク11に戻すように、循環させる。このとき、バルブV及びVを開として、高分子水溶液の一部を膜透過させて電気再生式脱イオン装置5の供給水とするとともに、高分子水溶液の一部を系外へ排出させることが好ましい。このようにすることで、装置の運転を停止する時間を短縮することができる。所定の時間、アニオン性高分子水溶液を循環させた後に、バルブV10を閉じるとともにポンプPを停止し、アニオン性高分子水溶液の導入を停止する。
次いで、バルブV11を開として、ポンプPを作動させ、カチオン性高分子水溶液用タンク16内のカチオン性高分子水溶液を被処理水タンク11に導入し、その後、高圧ポンプPを作動させ、バルブV,V,V22を開、その他のバルブを閉として、被処理水タンク11内のカチオン性高分子水溶液をRO膜モジュール20の一次側に導入した後、再びタンク11に戻すように、循環させる。このとき、バルブV及びVを開として、高分子水溶液の一部を膜透過させて電気再生式脱イオン装置5の供給水とするとともに、高分子水溶液の一部を系外へ排出させることが好ましい。このようにすることで、装置の運転を停止する時間を短縮することができる。所定の時間、カチオン性高分子水溶液を循環させた後に、バルブV11を閉じるとともにポンプPを停止し、カチオン性高分子水溶液の導入を停止する。
次いで、バルブV,V,Vを開、その他のバルブを閉として、高圧ポンプPを停止するとともにポンプPを稼動して処理水タンク12内の処理水でRO膜モジュール20の一次側を洗浄するとともに、洗浄排液をバルブVを介して系外へ排出する。この処理水による洗浄(リンス)は、アニオン性高分子水溶液による処理と、カチオン性高分子水溶液による処理との間に行うこともできるが、高分子水溶液の導入を停止した後、被処理水のRO処理を所定時間(被処理水タンク11の滞留時間の3倍程度)実施することで省略することができる。なお、アニオン性高分子水溶液による処理と、カチオン性高分子水溶液による処理はどちらを先に行っても良く、交互に繰り返して2回以上行っても良いが、最後にアニオン性高分子水溶液による処理となるようにすることが好ましい。
なお、図2,3は、本発明に係るRO装置の洗浄および阻止率向上処理手順の一例を示すものであって、本発明は何ら図示の方法に限定されるものではない。
図2では、RO透過水を用いて薬品洗浄および阻止率向上処理を行い、図3では、RO透過水を用いて薬品洗浄を行い、また、被処理水を用いて阻止率向上処理を行うが、別途製造した純水や軟水を用いても良い。また、タンクを共用したり、省略したりすることもできる。更に、阻止率向上処理後のリンス工程は省略することができる他、高分子水溶液は被処理水タンク11とRO膜モジュール2とを連結する配管に注入するようにしても良い。
以下に、実験例、実施例および比較例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
実験例1
電気再生式脱イオン装置(栗田工業(株)製「KCDI−04」)を用いて、給水のシリカ濃度を変えて脱イオン処理を行い、得られた処理水のシリカ濃度から、給水のシリカ濃度と処理水のシリカ濃度との関係を表1に示した。
Figure 2008036605
表1より明らかなように、給水のシリカ濃度が0.35mg/Lを超えると処理水質が悪くなり始め、0.5mg/Lを超えた段階で、処理水シリカ濃度が0.1mg/Lを超える。このことから、電気再生式脱イオン装置の給水のシリカ濃度を0.5mg/L以下、望ましくは0.3mg/L以下にすることが高い処理水質を維持する上で重要であると言える。
実験例2
日東電工社製4インチスパイラルRO膜「ES20−D4」を同一のベッセル内に3本直列に配し、濃縮水を順次、次段の給水とする方法でRO処理を行った。
回収率(=透過水量/被処理水量)は50%とし、活性炭処理した水道水(pH5.9)をRO給水とした。この被処理水中のシリカ濃度は14〜20mg/Lであった。
このRO処理に先立ち、図2の装置を用いてこの3段RO装置に、重量平均分子量350万のポリビニルアミジンを4mg/L、塩化ナトリウムを400mg/L含む水溶液を0.75MPa、回収率50%で20時間通水した後、純水リンスを2回行い、その後、重量平均分子量100万のポリスチレンスルホン酸ナトリウムを5mg/L、塩化ナトリウムを400mg/L含む水溶液を0.75MPa、回収率50%で20時間通水した後、純水リンスを2回行うことにより、カチオン性高分子とアニオン性高分子によるRO膜の阻止率向上処理を行った。
なお、ここで純水リンスとは、RO給水をRO膜で処理して得られる純水を0.25MPaの供給圧で0.25時間通水する処理である。
比較のため、この阻止率向上処理を行っていないRO膜を用いた場合についても同様にRO処理を行った。
表2に、通常膜(阻止率向上処理を行っていないRO膜)と阻止率向上膜(阻止率向上処理を行ったRO膜)を用いた場合の水温、入口(RO被処理水)・出口(透過水)のシリカ濃度、これらのシリカ濃度から求めたシリカ除去率、および膜面有効圧力を示す。
Figure 2008036605
表2より明らかなように、阻止率向上膜を用いた場合の方が、高分子を吸着させている分、膜面有効圧力として高い値が必要となるが、出口シリカ濃度0.3mg/L以下、シリカ除去率98%以上の良好な結果が得られている。
比較例1
精密濾過膜装置、活性炭塔、RO装置、膜脱気装置、および電気再生式脱イオン装置をこの順で有する純水製造システムにおいて、RO装置として、日東電工社製8インチスパイラルRO膜「ES20−D8」を装填したRO装置を用い、操作圧力0.70MPa、回収率(=透過水量/原水量)60%で運転した。
原水のシリカ濃度は36mg/Lであるが、RO濃縮水を一部循環させているため、RO給水(pH6.3)のシリカ濃度は45mg/Lとなった。
このときのRO装置の透過水のシリカ濃度は0.5mg/L程度であり、電気再生式脱イオン装置の処理水のシリカ濃度は0.08〜0.15mg/Lであった。
実施例1
比較例1における処理後、RO装置のRO膜に対して、実験例2と同様のポリビニルアミジンとポリスチレンスルホン酸ナトリウムによる処理を3回繰り返して行うことにより、阻止率向上処理を行った。その後、比較例1と同様に回収率60%で処理を行ったところ、操作圧力は0.76MPaと約9%上昇した。RO給水のシリカ濃度は比較例1と同様に36mg/Lである。
このときのRO給水、RO透過水、RO濃縮水のシリカ濃度を図4に示す。RO膜透過水中のシリカ濃度は0.1mg/L前後と、比較例1における電気再生式脱イオン装置処理水のレベルまで低下した。
その結果、電気再生式脱イオン装置の処理水のシリカ濃度は0.03mg/L以下とすることができた。
実施例2
比較例1における処理後のRO膜に対して、図2の装置を用いて重量平均分子量4000のポリエチレングリコールに亜硫酸ナトリウムと2,3−エポキシ−1−プロパノールを反応させてスルホン基を導入した高分子を0.1mg/L、塩化ナトリウムを400mg/L含む水溶液を操作圧力0.75Pa、回収率50%で15時間通水することにより、阻止率向上処理を行った。その後、比較例1と同様に回収率60%で処理を行ったところ、操作圧力は0.85MPaと約20%上昇した。RO給水のシリカ濃度は比較例1と同様に36mg/Lである。
このときのRO給水、RO濃縮水、RO透過水のシリカ濃度は、それぞれ、45mg/L、90mg/L、0.12mg/Lであった。
この結果から、スルホン基を導入したポリエチレングリコールを使用すると操作圧力の上昇は大きくなるが、1回の高分子水溶液通水処理で実施例1と同等の阻止率向上効果を得ることができることが分かる。
比較例2
プレフィルター、活性炭カラム、RO装置、膜脱気装置、およびイオン交換樹脂カラムをこの順で有する純水製造システムにおいて、RO装置として、日東電工社製4インチスパイラルRO膜「ES20−D4」を装填したRO装置を用い、操作圧力0.7MPa、回収率(=透過水量/被処理水量)52〜53%でRO処理を行った。その結果、被処理水(pH6.2)中のシリカ濃度45〜46mg/Lに対して、RO透過水のシリカ濃度は0.4〜0.6mg/Lであった。
実施例3
比較例2における処理後のRO装置のRO膜に対して、図3の装置を用いた他は実験例2と同様のポリビニルアミジンとポリスチレンスルホン酸ナトリウムによる処理を1回行うことにより、阻止率向上処理を行った。その後、比較例2と同様に回収率52〜53%で処理を行ったところ、操作圧力は0.75MPaに上昇したが、RO透過水のシリカ濃度は0.21mg/Lとなった。
この条件で、5000時間連続運転を行ったが、透過水のシリカ濃度は0.2mg/L前後で安定していた。しかし、操作圧力が0.82MPaと若干上昇したため、運転を停止してpH2の塩酸水溶液、pH12の水酸化ナトリウム水溶液にそれぞれ20時間浸漬してRO膜の洗浄操作を行ったところ、操作圧力は0.7MPaに回復し、同様の被処理水に対して透過水のシリカ濃度は0.44mg/Lとなった。
そこで、図3の装置を用いて重量平均分子量350万のポリビニルアミジンを1mg/L、塩化ナトリウムを400mg/L含む水溶液を0.75MPa、回収率50%で20時間通水した後、純水リンスを2回行い、その後、重量平均分子量100万のポリスチレンスルホン酸ナトリウムを1mg/L、塩化ナトリウムを400mg/L含む水溶液を0.75MPa、回収率50%で20時間通水した後、純水リンスを2回行うことによりカチオン性高分子とアニオン性高分子によるRO膜の阻止率向上処理を行った。なお、ここで純水リンスとは、RO給水をRO膜で処理して得られる純水を0.25MPaの供給圧で0.25時間通水する処理である。
その結果、RO装置の透過水のシリカ濃度は0.20mg/L、操作圧力は0.76MPaとなり、高いシリカ阻止性能を再び得ることができた。
本発明の純水製造装置および純水製造方法の実施の形態を示す系統図である。 本発明に係るRO装置の洗浄および阻止率向上処理手段の一例を示す系統図である。 本発明に係るRO装置の洗浄および阻止率向上処理手段の他の例を示す系統図である。 実施例1の結果を示すグラフである。
符号の説明
1 活性炭塔
2 濾過装置
3 RO装置
4 膜脱気装置
5 電気再生式脱イオン装置
11 被処理水タンク
12 処理水タンク
13 アルカリ性洗浄液用タンク
14 酸性洗浄液用タンク
15 アニオン性高分子水溶液用タンク
16 カチオン性高分子水溶液用タンク
20 RO膜モジュール

Claims (4)

  1. 逆浸透膜処理装置と、電気再生式脱イオン装置又はイオン交換装置とを有し、該逆浸透膜処理装置の透過水を該電気再生式脱イオン装置又はイオン交換装置に供給するようにした純水の製造装置において、
    該逆浸透膜処理装置は、高分子を主成分とする阻止率向上剤によって処理された逆浸透膜を備えることを特徴とする純水製造装置。
  2. 逆浸透膜処理装置と、電気再生式脱イオン装置又はイオン交換装置とを有し、該逆浸透膜処理装置の透過水を該電気再生式脱イオン装置又はイオン交換装置に供給するようにした純水の製造装置において、
    該逆浸透膜処理装置は、その一次側に高分子を主成分とする阻止率向上剤を供給するための阻止率向上剤供給手段を有することを特徴とする純水製造装置。
  3. 請求項1又は2において、前記逆浸透膜処理装置の透過水中のシリカ濃度を測定するためのシリカ濃度測定手段を有することを特徴とする純水製造装置。
  4. 原水を逆浸透膜処理装置に導入し、該逆浸透膜処理装置の透過水を電気再生式脱イオン装置又はイオン交換装置に供給して処理する純水の製造方法において、
    定期的に、又は該逆浸透膜処理装置の阻止率が低下した際に、高分子を主成分とする阻止率向上剤で該逆浸透膜処理装置の逆浸透膜を処理する工程を有することを特徴とする純水製造方法。
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