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JP2008034692A - 超電導体、超電導磁場発生素子、超電導磁場発生装置および核磁気共鳴装置 - Google Patents

超電導体、超電導磁場発生素子、超電導磁場発生装置および核磁気共鳴装置 Download PDF

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JP2008034692A JP2006207857A JP2006207857A JP2008034692A JP 2008034692 A JP2008034692 A JP 2008034692A JP 2006207857 A JP2006207857 A JP 2006207857A JP 2006207857 A JP2006207857 A JP 2006207857A JP 2008034692 A JP2008034692 A JP 2008034692A
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Abstract

【課題】本発明は、着磁により円筒状の超電導体の中空部に、補正可能な均一な磁場を捕捉する超電導体と、補正可能な均一な磁場を形成する超電導磁場発生素子と、高い磁場均一性を有する超電導磁場発生装置と、高精度の分析が可能なコンパクトな核磁気共鳴装置を提供することを課題とする。
【解決手段】印加磁場の乱れに対する超電導体自身や周辺部材の影響を磁場解析により求め、それらの最適条件を選択することにより、超電導体の中央領域における捕捉される磁場の均一度を10ppm以下にする。
【選択図】図9

Description

本発明は、液体ヘリウムを用いることなく従来の超電導磁石に匹敵する強い静磁場を均一な分布で発生させる超電導磁場発生装置と、それを備えた核磁気共鳴装置とに関する。
本発明の出願人は、先に超電導体を用いた磁場発生装置とそれを備える核磁気共鳴装置とを提案した(特許文献3参照)。この磁場発生装置は、真空断熱容器内で超電導転移温度以下に冷却される中空円筒形の超電導体をその軸方向に着磁し、これにより中空円筒部に静磁場を発生させる超電導磁場発生素子を有する。このような磁場発生装置を備える核磁気共鳴装置は、この磁場内に置かれた被測定物体のNMR信号を検出コイルとスペクトロメータとで検出するようにしたものであり、小型で高精度の核磁気共鳴装置である。
周知のように核磁気共鳴装置のマグネットには1ppm以下の高い磁場均一性が要求される。このため、通常、マグネット本体に補正コイルを追加して目標とする磁場均一性を実現するようにしている。しかし、超電導体を用いた核磁気共鳴装置のマグネットでは、着磁により超電導体に捕捉される磁場を利用するが、バルク超電導体の円筒空間は狭く、磁場分布を補正する補正コイルの大きさや数は限られる。このため着磁の時点で超電導体に均一度の高い磁場を捕捉させなければならない。
従来技術によれば、円筒状の超電導体は金属リングなどの補強部材で補強され(特許文献1、2参照)、冷凍機のコールドヘッド(取り付けステージ)に取り付けられ、内部を真空に維持された真空断熱容器の中に配置される。この超電導磁場発生装置は、その超電導体が収納されている部位を超電導マグネットの円筒空間に挿入し、均一な磁場を印加しながら冷凍機によって超電導転移温度以下まで冷却する。その後、超電導マグネットの磁場をゼロにすると、印加した磁場が超電導体に捕捉され、超電導体の円筒内に磁場空間が形成される。
しかしながら、上記の従来技術では、着磁のために超電導マグネットで発生させた均一な印加磁場の分布が、超電導体自身や、超電導体の周囲に配置された補強部材、取り付け部材、コールドヘッドあるいは真空断熱容器などによって乱され、着磁後に超電導体の円筒内に補正可能な均一な磁場空間が形成されないという問題が生じる。これは、印加した磁場により超電導体自身やこれらの周辺部材が磁化する(磁気を帯びる)ことに起因する。
特開11−335120号公報 特許第389094号公報 特開2002−6021号公報
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、着磁により円筒状の超電導体の中空部に、補正可能な均一な磁場を捕捉する超電導体と、補正可能な均一な磁場を形成する超電導磁場発生素子と、1ppm以下の高い磁場均一性を有する超電導磁場発生装置と、高精度の分析が可能なコンパクトな核磁気共鳴装置を提供することを課題とする。
(1)本発明の超電導体は、印加される磁場を中空部に捕捉する中空円筒状の超電導体であって、中空部の中心軸方向を横軸、磁場強度を縦軸として、磁場を印加しているときの中空部における軸方向の磁場強度の分布が、超電導体の長さの略半分の位置で、略平ら又は下に凸であることを特徴とする。
印加中の磁場強度の分布は、原理的には超電導体の軸方向に均一であることが望ましいが、実際には超電導体の中空円筒状の両端から磁場が抜けるので、着磁条件によっては、超電導体の軸方向において、その両端部よりも中央部の方がやや磁場強度が低い磁場強度分布に印加しておく方が、超電導体に捕捉された捕捉磁場がより均一となる。本発明の超電導体は、中空部の中央領域で印加中の磁場強度が略平らまたは下に凸の磁場を捕捉するので補正可能な均一な磁場を発生することができる。
(2)より具体的には、超電導体の長さの半分の位置を中点とし、磁場を印加しているときの中点における磁場強度と、この中点を挟んで中心軸方向に少なくとも±1mm隔てた位置における磁場強度との差が、印加した磁場強度の10ppm以下であることが望ましい。
磁場強度の分布がこの範囲にあれば、発生磁場の分布を比較的容易に補正して超電導体の中空部の中央領域に均一磁場を得ることができる。
(3)また、超電導体の長さの半分の位置を中点とし、磁場を印加しているときの中点における磁場強度と、この中点から中心軸方向に±1mm隔てた位置における磁場強度との差が、印加した磁場強度の1ppm以下であることが望ましい。
磁場強度の分布がこの範囲にあれば、印加中の磁場強度の分布が、超電導体の長さの略半分の位置で、略平らであるので、発生磁場の分布をさらに容易に補正して超電導体の中空部の中央領域に均一磁場を得ることができる。
(4)超電導体の外径をD、内径をd、高さをH、超電導転移温度における磁化率をχとしたとき、
H/D≦1.1×(d/D)+0.342+0.001/χ・・・・・・・(1)
であることが望ましい。なお、磁化率χはSI(EB対応)単位系で表すものとする。
磁化率をχの超電導体の外径(D)、内径(d)、高さ(H)を(1)式を満足するように形成することで、超電導体に捕捉させる軸方向の磁場強度の分布を略平ら又は下に凸とすることができる。
(5)超電導体の外径をD、内径をd、高さをH、超電導転移温度における磁化率をχとしたとき、
1.1×(d/D)+0.342−0.002/χ≦H/D≦1.1×(d/D)
+0.342+0.001/χ・・・・・・・(2)
であってもよい。
磁化率をχの超電導体の外径(D)、内径(d)、高さ(H)を(2)式を満足するように形成することで、超電導体に捕捉させる軸方向の磁場強度の分布を略平らにすることができる。
(6)以上のように均一度の高い磁場を捕捉させる超電導体は、溶融法により作製され主成分がRE−Ba−Cu−O(ただし、REは、Y、La、Nd、Sm、Eu、Gd、Er、Yb、Dy、Hoのうち一種以上)で表される組成物であることが望ましい。
主成分がRE−Ba−Cu−Oで表される超電導体は、特に溶融法で作製することにより、大きな磁場を捕捉することができる。
(7)本発明の超電導体の着磁方法は、印加される磁場を中空部に捕捉する中空円筒状の超電導体を印加する超電導体の着磁方法であって、上記のいずれかの超電導体をこの超電導体の超電導転移温度より高温で磁場を印加し、磁場を印加したまま超電導転移温度以下に冷却することを特徴とする。
超電導磁石で強力な静磁場を発生させ、その磁場により超電導体に磁場を捕捉させることにより、超電導磁石で発生できる強い磁場を超電導体に着磁させることができる。
(8)本発明の超電導磁場発生素子は、中空円筒状の超電導体に磁場を印加し、この磁場を捕捉することにより超電導体の中空部に磁場を発生する超電導磁場発生素子であって、上記(1)〜(6)のいずれかの超電導体に磁場を捕捉させたものである。
磁場を印加された超電導磁場発生素子は、磁束が時間の経過とともに徐々に移動して磁場が減少する磁束クリープ現象を生じて、磁場分布は変化する。この磁束クリープは超電導磁場発生素子の軸方向の両端部に近づくほど大きくなるため、捕捉された磁場の分布は円筒形の軸方向において、中心付近で最も強く、両端に近づくにつれて弱くなる。このため、NMR信号の観測に必要な磁場の均一度が得られないかその範囲が狭くなる。しかし、本発明の超電導磁場発生素子ではNMR分析において重要な中空部中央領域で、磁場強度の分布が略平ら又は下に凸型である補正可能な均一磁場を捕捉しているので、磁束クリープが生じたとしても中央部の平坦度を維持することができる。
(9)このような超電導磁場発生素子においては、超電導体は単一の磁化率を有することが望ましい。超電導体が単一の磁化率を有することで、発生磁場の分布を所定の形状に保持することができる。
(10)また、本発明の超電導磁場発生素子において、超電導体は複数個の超電導固体を中心軸方向に積層した超電導円筒積層体であり、この超電導円筒積層体の少なくとも一方の端にある超電導固体の磁化率が、他の超電導固体の磁化率よりも小さくてもよい。
磁化率の小さな超電導固体は、誘発される磁場が小さいので、超電導磁場発生素子の発生磁場に与える影響は小さいので、発生磁場の分布を所定の形状に保持することができる。
(11)本発明の超電磁場発生素子は、中空円筒状の超電導体とこの超電導体の周囲に配設した補強部材とを有し、磁場の印加によって超電導体が磁場を捕捉しその中空部に磁場を発生する超電導磁場発生素子であって、超電導体に印可するのと同じ磁場を補強部材のみに印加したときに、超電導体の中空部に相当する空間における磁場強度と印加した磁場強度との差が印加した磁場強度の10ppm以下であることを特徴とする。
一般に、超電導磁場発生素子においては、用いられる超電導体の周囲に補強部材を配置して、外部からの衝撃や磁場を印加した時の電磁力による割れやひびなどの発生を抑制している。
本発明の超電導磁場発生素子は、超電導体に均一な磁場を印加したときにこの補強部材による超電導体中空部の磁場の乱れが、印加した磁場分布に対して10ppm以下になるように補強部材の形状、寸法、材質などを予め設定しているので、補正可能な均一磁場を発生することができる。
ここで、円筒状の超電導体とは、内径、外径、高さで規定される形状だけではなく、中心軸に対して軸対象な回転体形状を含めたものをいう。
(12)このような補強部材は、その磁化率の大きさ(|χ|)が、2×10−4以下であることが望ましい。
補強部材はその磁化率を一定値以下にすれば、磁場を印加した時の補強部材の磁化による磁場分布の乱れは小さくなる。補強部材の磁化率の絶対値を2×10−4以下にすることで、補正可能な均一磁場を発生する超電導磁場発生素子を得ることができる。
(13)また、補強部材の形状は超電導体と同心のリング形状であることが好ましい。
超電導体の形状に合わせ、補強部材も軸対象なリング形状とすることで、補強部材による磁場分布の乱れは小さくなり、乱れがあっても軸対象になるので、磁場分布の補正が容易になる。なお、補強部材は、リング形状であれば微小なネジ穴などがあってもよい。また、補強部材は一体でも、複数個を組み合わせたものでもよい。
(14)このようなリング形状の補強部材を有する超電導磁場発生素子において、補強部材の内径をd、肉厚をt、磁化率をχとしたとき、補強部材の形状は、以下の(3)式を満たすように設定するとよい。
t/d≦1.6×10−5/|χ|・・・・・(3)
補強部材の形状を(3)式を満足するように設定することで、補強部材による磁場分布の乱れは10ppm以下になる。よって補正可能な均一磁場を発生する超電導磁場発生素子を得ることができる。
(15)かかる補強部材は、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金、マグネシウム、マグネシウム合金、チタン、チタン合金のいずれかで作製するとよい。
これらの金属は、磁化率が小さく、強度も高いので補強効果が大きく超電導体の補強部材として好適である。
(16)以上の超電導磁場発生素子の超電導体は、上記(1)〜(6)のいずれかに記載の超電導体であることが望ましい。
このような超電導磁場発生素子は、補強部材だけではなく超電導体自身が磁化されることによる影響を含めて、磁場分布の乱れが印加した磁場に対して10ppm以下になっているので、補正可能な均一磁場を発生する超電導磁場発生素子が得られる。
(17)本発明の超電導磁場発生装置は、中空円筒状の超電導体と該超電導体の周囲に配設した補強部材とからな超電導磁場発生素子と、超電導磁場発生素子を冷却する冷却部材と、超電導磁場発生素子を冷却部材に取り付ける固定部材と、少なくとも超電導磁場発生素子と固定部材とを収容する真空断熱容器とを備え、磁場の印加によって超電導体が磁場を捕捉して超電導体の中空部に磁場を発生する超電導磁場発生装置であって、超電導体に印可するのと同じ磁場を超電導体を除いた状態で印加したときに、超電導体の中空部に相当する空間における磁場強度と印加した磁場強度との差が印加した磁場強度の10ppm以下であることを特徴とする。
超電導磁場発生装置の場合、補強部材の他に、冷却部材、固定部材、真空断熱容器などの周辺部材を備えている。超電導体に均一な磁場を印加したときの超電導体以外のこれらの周辺部材による超電導体中空部の磁場の乱れが一定範囲内になるように、周辺部材の形状、寸法、材質、配置などを予め設定し、その磁場分布の乱れを、印加した磁場分布に対して10ppm以下にしているので、補正可能な均一磁場を発生する超電導磁場発生装置が得られる。
(18)この超電導磁場発生装置の超電導磁場発生素子は、上記(11)〜(16)のいずれかであることが望ましい。
上記(11)〜(16)の超電導磁場発生素子は、超電導体自身や超電導体に最も近く配置される補強部材の磁場に与える影響を最小にしているので、補正可能な均一磁場を発生する超電導磁場発生装置が得られる。
(19)本発明の超電導磁場発生装置において、補強部材、冷却部材、固定部材、真空断熱容器のうちのいずれか又は全ての形状は、超電導体の中心軸に対して軸対象であることが望ましい。
超電導体の形状に合わせ、これらの周辺部材の形状も軸対象とすることで、周辺部材による磁場分布の乱れは小さくなり、乱れがあっても軸対象になるので、磁場分布の補正が容易になる。
(20)以上の超電導磁場発生装置においては、外径D、高さHの超電導体を中心部に内包する直径が2D、高さが2Hである円筒空間に含まれる補強部材、冷却部材、固定部材および真空断熱容器の体積磁化率の大きさ(絶対値)は、2×10−4以下であることが望ましい。
超電導体の大きさに対して上記の範囲に含まれる周辺部材の磁化率の大きさを2×10−4以下とすることで、補正可能な均一磁場を発生する超電導磁場発生装置を得ることができる。
(21)ここで、補強部材、冷却部材、固定部材および真空断熱容器の前記円筒空間に含まれる部分は、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金、マグネシウム、マグネシウム合金、チタン、チタン合金のいずれかとするとよい。
このような円筒空間に含まれる周辺部材の材質は、磁化率が小さくかつ補強効果が大きいアルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金、マグネシウム、マグネシウム合金、チタン、チタン合金が好ましい。従来、一般的に用いられているステンレスは、磁化率が大きいので好ましくない。
(22)本発明の核磁気共鳴装置は、上記(17)〜(21)のいずれかの超電導磁場発生装置をマグネットとして備えることを特徴とする。
上記(17)〜(21)のいずれかの超電導磁場発生装置をマグネットとして備えることで、小型で高性能な核磁気共鳴装置を得ることができる。
以下、本発明の好ましい実施形態を図面を参照しながら説明する。
(1)超電導体
一般に、溶融法により作製した超電導体は強力なピン止め効果を有しているので外部からの磁場印加により与えられた磁束線を捕捉することができ、この捕捉した磁束線により磁場を発生する。そして、超電導体は、原理的には印加された磁場分布をそのまま保持しようとするので、印加された磁場分布の均一度が高いほど捕捉される磁場分布の均一度も高くなる。
超電導体に印加中の磁場は、印加した磁場と超電導体の磁化により誘発された誘発磁場とをベクトル的に加算したものである。従って、超電導磁石で発生させた印加磁場が均一であっても、それにより誘発される超電導体の誘発磁場が不均一であれば、印加中の磁場は不均一となる。
印加中の磁場強度の分布は、原理的には超電導体の軸方向に均一であることが望ましいい。しかし、実際には超電導体の中空部の両端から磁場が抜けるので、着磁条件によっては、超電導体の軸方向において、その両端部よりも中央部の方がやや磁場強度が低い分布に印加しておく方が、超電導体に捕捉される捕捉磁場がより均一となる。
また、超電導転移温度より高温で超電導体に印加を開始し、印加しながら超電導体を冷却する磁場中冷却で着磁する場合には、捕捉磁場の強度分布はほぼ超電導体が超電導に転移する時の分布で決定される。
本発明は、超電導体の捕捉磁場を均一にするために磁場解析により超電導体の具備すべき好適な条件に付いて新たな知見を得てなされたものである。
詳細な説明に先立って本明細書では、磁場の分布を以下に定義する磁場シフトと磁場シフトプロファイルを用いて説明する。
磁場シフトΔBは、印加する磁場強度をB、印加中の磁場強度をBとして、印加中の磁場強度Bの印加する磁場強度Bに対する偏差(B−B)を印加磁場強度Bで除した値(B−B)/Bでありppmで表記する。また、磁場シフトプロファイルは、縦軸を磁場シフトΔB、横軸を超電導体の中心軸として超電導体の高さの1/2の位置(0点とする)からの距離Zに対する磁場シフトΔBの変化を表すものである。なお、横軸上の0点を含む±1mmの領域を超電導体の中央領域あるいは単に中央領域という。
本発明者は、超電導体自身の持つ磁化率による印加中の磁場の乱れを磁場解析により詳細に解析した。磁場解析は、まず超電導体の常磁性磁化率χの算出し(ステップ1)、次に得られた常磁性磁化率χを用いて磁場解析による磁場シフトプロファイルを作成し(ステップ2)、次いで、磁場シフトプロファイルに基づいて超電導体形状の最適化条件を設定する(ステップ3)の順に実施した。以下、手順に沿って詳細に説明する。
(ステップ1)超電導体の常磁性磁化率χの算出
多くの希土類元素(以後、REと表記する。)イオンは大きな磁気モーメントを持つため、RE系の超電導体はその局在モーメントに起因する常磁性磁化率χを持つ。一般に局在モーメントによる常磁性体の磁化率χは、キュリーの法則;χ=C/Tに従う。ここで、Cはキュリー定数、Tは絶対温度(K)である。すなわち磁化率χは温度Tに反比例するため、低温になるほど大きな値となる。
また、キュリー定数Cは、C=μNpμ /3κで求められる。ここで、Nは単位体積当たりの磁性原子(又はイオン)の数、pは磁性原子の有効ボーア磁子数、μはボーア磁子(9.27×10−24(J/T))、μは真空の透磁率(4π×10−7)、κはボルツマン定数(1.38×10−23(J/K))である。
超電導体がREBaCu構造の超電導酸化物である場合には、その結晶構造は、およそa=0.384nm、b=0.39nm、c=1.17nmの斜方晶であり、磁性は主にRE原子の磁気モーメントによるものである。このような超電導酸化物においては、REイオンは単位格子あたり1個であるから、N=1/(a×b×c)により、Nはおよそ6.0×1027/mである。また、pはREの種類によって異なり、Cはpの二乗に比例するからχもpの二乗に比例する。つまりpの値が大きい超電導酸化物ほどその磁化率χは大きいということができる。
以上の式および数値からREBaCuの磁化率χを計算する。例えば、REがGdの場合にはCはほぼ1.0となるので、温度T=100Kにおける磁化率χは0.01となる。また、この時の比透磁率μ/μ(=1+χ)は1.01である。
REBaCu構造の超電導体について、各種のREの有効ボーア磁子数p(理科年表による文献値)と、計算によって得られた100Kにおける磁化率χおよび比透磁率μ/μをまとめて表1に示す。なお、Y、Laの場合は磁気モーメントを持たないので表1には記載していない。
Figure 2008034692
ただし、実際に超電導体に使用する材料は、REBaCu以外のREBaCuOやAgなどの非超電導相を含んでいるから、全体の磁化率は各相の磁化率と体積分率との積を加算したものになる。
例えば、非超電導相であるREBaCuOは、およそa=0.73nm、b=1.24nm、c=0.58nmの斜方晶である。そして、単位格子あたり8個のRE原子を含むからN=8/(a×b×c)により、Nは約1.5×1028/mとなる。従って、非超電導相であるREBaCuOの磁化率は、同じREのREBaCu相の磁化率の約2.5倍となる(ただし、REがNdの場合には、結晶構造が異なるため除く。)。また、Agは磁化率が−2.53×10−5の反磁性体である。
そこで、材料がREBaCu、REBaCuO、Agの3つの相からなり、各相の体積分率を順にν123、ν211、νAgとし、それぞれの磁化率を順に、χ123、χ211、χAgとすれば、これらを含むRE系材料の磁化率χは、χ=ν123×χ123+ν211×χ211+νAg×χAg として計算することができる。なお、透磁率計などを用いて実際の磁化率を測定して計算結果を検証することができる。
(ステップ2)磁場解析による磁場シフトプロファイルの作成
これら値を用いて磁場解析によって計算した印加中の磁場シフトプロファイルを実測値と比較して磁場解析の妥当性を検証した。図1は、外径60mm、内径16mmで高さが20mmと58mmの2種類の中空円筒形状の超電導体について、実測した磁場シフトの値と磁場解析により求めた磁場シフトプロファイルとを併記したグラフである。図1では高さ20mmの超電導体の実測値を■、その磁場シフトプロファイルを実線f1で示し、また、高さ58mmの超電導体の実測値を○、その磁場シフトプロファイルを実線f2で示した。図1から磁場解析によって得られた印加中の磁場シフトプロファイルは、実際に測定された磁場シフトの分布とよく一致しており、磁化率の計算と磁場解析とが妥当なものであることが分る。特に、磁場解析による磁場シフトプロファイルは、超電導体の中空部内の範囲で実測結果と非常によい一致が認められた。
以上の結果に基づいて大きさの異なるGd系超電導体(温度100Kにおける比透磁率:1.01)について磁場解析を行い、それぞれの磁場シフトプロファイルを得た。
図2は、外径が60mm、内径が10mmで一定として高さを20、30、32、34、40、50、60、80,100mmの9水準に変化させて解析を行い、それぞれの磁場シフトプロファイルを磁場シフトプロファイル群として併記したグラフである。なお、磁場シフトプロファイルは、図1に示すように横軸の0点で縦軸に対して線対称であるから、図2には各磁場シフトプロファイルの右側半分のみを示した(以後、同じ)。同様にして、外径を60mm一定とし、内径を16、20、24、30mmとして、高さをそれぞれ7〜10水準の間で変化させて得られた磁場シフトプロファイル群を図3〜6に示す。
以上の図2〜6において、得られた各磁場シフトプロファイルの中央付近の形状に着目すると、内径を一定にして高さを変化させたいずれの場合においても、高さが低い(薄い)場合には磁場シフトプロファイルは下に凸型であり、高さが高くなるにつれて(厚い)下に凹型に移行しており、その境界では平坦な磁場シフトプロファイルが得られることが推測される。
(ステップ3)超電導体形状の最適化
本発明の超電導体は、印加される磁場を中空部に捕捉する中空円筒状の超電導体であって、中空部の中心軸方向を横軸、磁場強度を縦軸として、磁場を印加しているときの中空部における軸方向の磁場強度の分布が、超電導体の長さの略半分の位置で、略平ら又は下に凸であることを特徴とする超電導体である。
本発明において略平らとは、超電導体の中央領域(2mm以上の範囲)において、0点の磁場シフトと±1mm点における磁場シフトとの差が1ppm以下であることである。また、下に凸とは、±1mm点における磁場シフトの値から0点の磁場シフトの値を減じた値が10ppm以下ということである。印加中の超電導体の中央領域における磁場強度の分布がこの範囲にあれば、その磁場を捕捉して補正可能な均一磁場を発生する超電導磁場発生素子を得ることができる。
超電導体の中空円筒形状(内径/外径、高さ/外径)を一定に保って全体の大きさを相似的に変えた3個の超電導体について、それぞれの磁場シフトプロファイルを求めた。すなわち、超電導体1の形状は外径(D)30mm×内径(d)8mm×高さ(H)20mm、超電導体2は外径60mm×内径16mm×高さ40mm、超電導体3は外径120mm×内径32mm×高さ80mmであり、いずれもd/D=4/15、L/D=2/3である。
結果を図7に示す。得られた磁場シフトプロファイルf3(超電導体1)、f4(同2)、f5(同3)は、同一の磁場シフトの範囲で高さHの増加に従って立ち上がりが緩やかになっている。そこで、各磁場シフトプロファイルの横軸を超電導体の高さでスケーリングする(横軸座標をH/2に対する比に置き換える、Z/(H/2))と磁場シフトプロファイルf3〜f5は、図8に示すプロファイルf6のように一致する。
すなわち、磁場分布形状と磁場変化の大きさは、同一材質においては超電導体の相対的な形状(ここでは、外径に対する内径および高さの比)に依存し、寸法にはよらないことが分かる。従って、中央領域で均一磁場を得るには、超電導体の形状を最適化すればよい。
図9は、図2〜6で用いた超電導体の形状について、それぞれのd/DとH/Dとを算出し、横軸をd/D、縦軸をH/Dとしてプロットするとともに、超電導体の中央領域における磁場シフトプロファイルの形状を併記したグラフである。
例えば、図9においてd/Dが0.17である9点は、図2に示すD=60mm、d=10mmでHを20〜100mmの範囲で9水準として得られた磁場シフトプロファイル群に関するものである。ここで、磁場シフトプロファイルの形状は次のようにして判定した。
それぞれの磁場シフトプロファイルにおいて、横軸の0点における磁場シフトの値をΔB、1mm点での磁場シフトの値をΔBとして、ΔBに対するΔBの偏差Δb(Δb=ΔB−ΔB)が、0<Δbならば下に凸型、Δb<0ならば上に凸型と判断した。そして、図10では0<Δbは■、Δb<0は□で表示した。例えば、上記のD=60mm、d=10mmの場合には、Hが20、30、32mmでは下に凸型の磁場シフトプロファイルであり、34、40、50、60、80、100mmでは上に凸型である。
次に、図9において下に凸型(■)と上に凸型(□)との境界の回帰式を求め実線Fを得た。この実線Fは、H/D=1.1×(d/D)+0.342 で表わすことができ、この実線F上では超電導体の中央領域の磁場強度の分布は平坦であり、偏差Δb=0である。そして、実線Fより上側の□の領域では磁場強度の分布は上に凸型であり、下側の■の領域では下に凸型である。
超電導体の中央領域において略平坦、あるいは下に凸型の磁場強度分布を得るためには超電導体の形状(D、d、H)を実線Fの上下のある範囲に定めればよい。磁場強度の変化量は磁化率χに比例するため、この範囲は磁化率χが小さければ広く、磁化率χが大きければ狭く設定しなければならない。
図10は同一形状(外径が60mm、内径が16mmで高さが40mm)で材料の異なる2種類の超電導体の磁場シフトプロファイルを比較して示したグラフである。つまり、f7は100Kにおける磁化率χが0.01であるGd系超電導体の磁場シフトプロファイルであり、f8は100Kにおける磁化率χが0.00035であるSm系超電導体の磁場シフトプロファイルである。図11から、磁化率χが小さいSm系超電導体は、中空部(z=0〜8mm)における磁場シフトの絶対値がGd系超電導体に比べてはるかに小さく、印加磁場に与える誘発磁場の影響が小さいことが分かる。従って、このように磁化率χの小さな材料からなる超電導体の場合にはこの範囲は広くしてもよい。
本発明者は、REの各元素について上記のような磁場解析を行いその結果を検討して実線Fに対する許容範囲を、+0.001/χ、−0.002/χと定めることができることを見出した。
すなわち、中央領域において略平坦、または下に凸の磁場強度分布を得るためには超電導体の形状(D、d、H)を以下の(1)式を満足するように定めればよい。
H/D≦1.1×(d/D)+0.342+0.001/χ ・・・(1)
また、以下の(2)式を満足するように定めることでさらに均一度の高い磁場強度分布を得ることができる。
1.1×(d/D)+0.342−0.002/χ≦H/D≦1.1×(d/D)
+0.342+0.001/χ・・・(2)
ここで、Gd系(χ=0.01)超電導体の場合についてこの許容範囲を示したのが図9の破線F、Fであり、この範囲においては、±1mm点における磁場シフトの偏差Δbが−1ppm以上10ppm以下である。例えば、外径が60mm、内径が16mmの場合には、(1)式から高さHを44mm以下の範囲で選択すればよい。また、より好ましくは、(2)式を使って26〜44mmの範囲で選択する。
図11は、上述のようにして高さHを選択した外径が60mm、内径が16mmの超電導体に磁場を印加したときの中央領域における磁場分布を示すグラフである。縦軸は磁場シフトの偏差Δb(ppm)であり、横軸は中点0からの距離Z(mm)である。プロファイルf9(■)は高さH=30mmの場合であり、プロファイルf10(□)は高さH=40mmの場合である。Hが30mmでは下に凸型であり、±1mm点における偏差Δbは5.5ppmである。また、Hが40mmでは緩やかに上に凸型であり、±1mm点における偏差Δbは0.25ppmである。すなわち、Hが40mmでは中央領域で偏差Δbが1ppm以下であり、磁場強度の分布は略平坦であるといえる。また、Hが30mmでは下に凸型であり、かつ偏差Δbは10ppm以下であるので、いずれの場合も上記の条件を満足する好適な形状の超電導体であるといえる。
本発明の超電導体は以上のようにしてその形状(外径、内径、高さ)を設定しているので、超電導磁石で印加しているときの磁場強度の分布が超電導体の軸方向の中央領域で略平らあるいは下に凸状となり、着磁された超電導磁場発生素子は中空部において均一度の高い磁場を発生することができる。
このような超電導体は、その主成分がRE−Ba−Cu−Oで表せる酸化物超電導体であり、REはイットリウム(元素記号Y)、サマリウm(Sm)、ランタン(La)、ネオジウム(Nd)、ユーロピウム(Eu)、ガドリウム(Gd)、エルビウム(Er)、イッテルビウム(Yb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)のうち少なくとも1種又は2種以上を併せてなり、絶対温度90K〜96Kの超電導転移温度を有する。
(2)超電導体の着磁方法
前記(1)のように形成した超電導体に超電導磁石を用いて磁場を捕捉させる。着磁方法には特に限定はないが、本発明の超電導体は特に中央領域で均一磁場を得るように設計されているので、静磁場中で着磁する。すなわち、超電導体の超電導転移温度よりも高い温度で超電導磁石などで磁場を印加し、この磁場を印加したまま超電導体の温度を超電導転移温度以下に冷却する着磁方法である。
例えば、Gd系の超電導体では、その超電導転移温度は92Kであるから、この超電導転移温度よりも高い100〜300Kで磁場印加を開始して、この磁場印加を施しながら超電導体を均一に25〜50Kまで冷却する。この温度に維持した状態で600〜3600secかけて徐々に超電導磁石の発生磁場を減少させ、最終的に0とする。この後、さらに超電導体の温度を5K以上低下させると捕捉磁場の時間変化(クリープ)を大幅に抑制できる。このようにして超電導体に磁場を捕捉させることで、均一な磁場を発生する超電導磁場発生素子を得ることができる。
(3)超電導磁場発生素子
(第1の実施の形態)
本実施形態の超電導磁場発生素子は、上記(1)の中空円筒形状を有す超電導体に(2)の着磁方法で着磁したものであり、中空部の中央領域において均一度の高い磁場を捕捉している。
このような超電導磁場発生素子には、単一の磁化率を有する超電導体を用いることができる。また、複数個の超電導個体を中心軸方向に積層した超電導円筒積層体とし、この超電導円筒積層体の少なくとも一方の端にある超電導個体の磁化率が、他の超電導個体の磁化率よりも小さいくなるように構成してもよい。以下具体例を示して本発明の超電導磁場発生素子の第1の実施の形態について詳細に説明する。
(具体例1)
具体例1は、単一の磁化率を有する超電導体1に磁場を印加した超電導磁場発生素子2aであり、その縦断面を図12に模式的に示す。
超電導体1は、外径(D)60mm、内径(d)16mm、高さ(H)40mmのGd系超電導体Gの単体である。この超電導体は溶融法によって作製され、超電導相であるGdBaCu相の結晶c軸が円筒軸方向に配向した疑似単結晶中に非超電導体相であるGdBaCuOとAgの微粒子を含む。
この超電導体1は、d/Dが2.67でH/Dは0.67であり、前記の(1)式を満足する形状である。この超電導体1に磁場を印加して磁場を捕捉させて超電導磁気発生素子2aとする。超電導体1の中央領域における印加中の磁場強度の分布を磁場解析により求めた結果が前記した図11のプロファイルf10であり、超電導磁場発生素子2aは中空部において均一度の高い磁場を発生することができる。
(具体例2)
具体例2は、単一の磁化率を有する超電導個体2個を積層して超電導円筒積層体1´とした超電導磁場発生素子2bである。図13にその縦断模式図を示す。
超電導体としては、外径(D)60mm、内径(d)16mm、高さ(h)20mmのGd系超電導個体G2個を積層して、全体の高さ(H)を40mmとした超電導円筒積層体1´である。超電導個体の組成は具体例1と同様である。磁場解析結果は具体例1と同様であり、この超電導磁場発生素子2bは、超電導円筒積層体の中央領域で極めて均一度の高い磁場を発生することができる。
(具体例3)
具体例3は、磁化率の異なる超電導固体を積層して超電導円筒積層体1´とした超電導磁場発生素子2cであり、その縦断面を図14に模式的に示す。
超電導体としては、外径(D)60mm、内径(d)16mm、高さ(h1)40mmのGd系超電導固体G1個の両側にそれぞれSm系超電導個体Sを積層し、全体の高さ(H)を60mmとした超電導円筒積層体1´である。Gd系超電導個体Gは具体例1と同様のものである。また、Sm系超電導個体Sは、Gd系超電導個体Gと同様に溶融法によって作製され、超電導体相であるSmBaCu相の結晶c軸が円筒軸方向に配向した疑似単結晶中に非超電導体相であるSmBaCuOとAgの微粒子とを含む超電導体である。
Sm系超電導個体Sの磁化率はGd系超電導個体Gの磁化率の約3.5%と極めて小さく、かつSm系超電導個体Sは超電導円筒積層体1´の両端側に配置されているので中央領域の磁場分布に与える影響は限定的なものである。従って、超電導磁場発生素子2cは、超電導円筒積層体1´の中央領域で極めて均一度の高い磁場を発生することができる。
(第2の実施の形態)
本実施形態の超電導磁場発生素子は、前記(1)の中空円筒形状を有す超電導体とこの超電導体の周囲に配設した補強部材とからなり、前記(2)の着磁方法で着磁したものである。この超電導磁場発生素子は中空部の中心領域において発生磁場の極めて高い均一度を有する。
本実施形態の超電導磁場発生素子は超電導体を補強する補強部材を有しているが、補強部材も超電導体と同様に磁化率を有し超電導磁石による印加磁場によって磁化されて印加中の磁場強度の分布を乱す原因となる。
以下、超電導体を除いた補強部材のみに関する磁場解析と、この解析結果に基づく補強部材の最適化について説明する。
図15はアルミニウム製補強部材について磁場解析によって磁場シフトプロファイルを求めたものである。(a)は、内径dが60mm、肉厚tが5mmで高さH(本実施の形態では超電導体の高さに一致させている。以下、同様。)が20、40、60、80mmのリング形状の補強部材の磁場シフトプロファイルである。磁場シフトプロファイルは高さHによって変化するが、リングの内部空間(H/2の範囲、図にはH=60の場合を図示する。)では下に凸型であり、最も磁場強度の高い中央部(0点)における磁場シフトΔBは0.8〜1.2ppmである。なお、補強部材の最も磁場強度の高い中央部は、超電導体の中央領域に含まれる。
この磁場シフトプロファイルは、リングの肉厚によって変動し、肉厚が厚くなると磁場シフトは大きくなる。肉厚10mmでは、中央部の磁場シフトΔBは、1.5〜2.2ppm(図15b)であり、肉厚を15mmにすると、中央部の磁場シフトΔBは、2〜3.2ppm(図15c)となる。
しかし、(a)〜(c)のいずれも中央部の磁場シフトΔBが10ppm以下であり、超電導体の誘発磁場の強さに比べればはるかに小さい。これは、磁化率χが2.07×10−5と極めて小さいアルミニウムを補強部材に適用したからである。
従来は補強部材にオーステナイト系ステンレス(SUS304)が用いられていた。図16aは、内径dが60mm、肉厚tが5mmで高さHが20、40、60、80mmのSUS304製補強部材の磁場シフトプロファイルを図15と同様に磁場解析によって求めたものである。肉厚が5mmであっても、中央部の磁場シフトΔBは125〜175ppm程度であり、アルミ製補強部材に比べて磁場シフトの大きいことが分かる。これは、ステンレスの磁化率が300×10−5とアルミニウムの磁化率に比べて極めて大きいからである。なお、図16bは肉厚10mmの場合であり、図16cは肉厚15mmの場合である。
このように磁場シフトプロファイルは補強部材に用いる材料により大きく変化するので、補強部材としてはその磁化率χの大きさ(絶対値)が2×10−4以下の材料を選択する。各種の材料の室温における磁化率χを表2に示す。
Figure 2008034692
すなわち、補強部材は、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金、マグネシウム、マグネシウム合金、チタン、チタン合金のいずれかで作製するとよい。また、補強部材としては、金属、樹脂の他、セラミックス・ガラス・金属などの強化粒子や強化繊維を樹脂と複合した強化樹脂材料などを適用することができる。なお、本実施の形態においては、これらの材料と超電導体を接着する接着剤も補強部材に含める。
また、図15、16の磁場シフトプロファイルから、材料を一定にした場合に磁場シフトプロファイルは補強部材の形状(d、t、H)により変化することが分かる。
図17は補強部材の最適化を図るために、図15、16をもとに補強部材の形状による磁場シフトの変化をグラフ化したものである。図17は、補強部材であるリングの内径dと肉厚tの比t/dを一定とし、高さHと内径dとの比、H/dを変えたときのリング中央部での磁場シフトΔBの変化を示したものである。ここで、横軸をH/d、縦軸を磁場シフトΔBを磁化率χで除した相対磁場シフト(ΔB/χ、ppm)で示すことで、材料に関係なく形状のみによる磁場シフトの変化を知ることができる。
例えば、実線f11(◆)はt/d=0.0833であり、内径d60mm、肉厚t5mmの図15aあるいは図16aに対応しており、p点は高さHが20mmにおける相対磁場シフトである。また、実線f12(■)は内径d60mm、肉厚t10mmの場合であり、実線f13(▲)は内径d60mm、肉厚t15mmの場合である。いずれも下に凸型であり、あるH/dで相対磁場シフトの絶対値が最大値(白抜きで示す)となることが分かる。なお、図17では、この最大値を求めるために上記4水準以外の高さについてもプロットされている。
図17で得られた相対磁場シフトの最大値(ΔBmax/χ)とt/dとの関係を図18に示す。図18からΔBmax/χとt/dとは比例関係にあり、磁場シフトの最大値ΔBmaxは、ΔBmax=6.2×|χ|・t/d と表すことができる。
従って、ΔBmaxを10ppm(1×10−5)以下にする条件は次の式で表される。
t/d≦1.6×10−5/|χ|
各金属材料の磁化率と上記式から求めたt/dの最大値((t/dmax=1.6×10−5/|χ|)を表2に併記した。
この条件は、磁化率χが小さい材料ほど肉厚tを大きくできることを示しており、例えば、内径dを60mmとした場合には、磁化率が小さいアルミニウムでは、最大の肉厚を48mmとすることができる。しかし、磁化率の大きいステンレスでは肉厚を0.3mm以下にしなければ中央部での磁場シフトを10ppm以下に抑えることができない。すなわち、本実施形態の超電導磁場発生素子においては、補強部材による磁場シフトの影響を10ppm以下に抑えるためには、ステンレス製の補強部材は実質的に適用できないことが分かる。
以下、具体例を示して本発明の超電導磁場発生素子の第2の実施の形態について説明する。
(具体例4)
具体例4は、超電導体1とその周囲に配設した補強部材3(リング4と接着剤5)とからなる超電導磁場発生素子2dであり、その縦断面を図19に模式的に示す。
超電導体1は、外径60mm、内径16mm、高さ40mmのGd系超電導体Gである。また、補強部材3は、内径(d)60mm、肉厚(t)5mm、高さ(H)40mmのアルミニウム製のリングであり、超電導体1と補強部材3とは接着剤4で密着して一体化されている。本具体例では、接着剤3は、適量の硬化剤を混合した粒子分散型複合エポキシ接着剤(商品名;スタイキャスト、エマーソン−カミング社)を用いた。なお、接着剤は磁場に影響を及ぼさないものならば特に限定されるものではなく、超電導体1と補強部材3との密着性を考慮して適宜選択すればよい。本具体例では、接着剤の厚さは約0.2mmであった。
上記の超電導体1は、具体例1と同様であるので、中央領域での磁場シフトプロファイルは略平らである。また補強部材3は、t/dが0.0167であり、磁場シフトΔBは1.2ppmとなるので着磁中の磁場に与える影響は小さい。従って、超電導磁場発生素子2dは、超電導体の中央領域で極めて均一度の高い磁場を発生することができる。
(具体例5)
具体例5は、磁化率の異なる超電導固体を積層して超電導円筒積層体1´とし補強部材3で周囲を補強した超電導磁場発生素子2eであり、その縦断面を図20に模式的に示す。
超電導体としては、外径60mm、内径24mm、高さ40mmのGd系超電導固体G1個の両側にそれぞれ外径60mm、内径16mm、高さ10mmのSm系超電導個体Sを積層し、全体の高さ(H)を60mmとした超電導円筒積層体1´である。
また、補強部材3は、内径60mm、肉厚5mm、高さ60mmのアルミニウム製のリングであり、超電導円筒積層体1´と補強部材3とは具体例4と同様の接着剤4で密着して一体化されている。ただし、各超電導体に個別に同じ高さの補強部材を接着してから積層してもよい。
この具体例5についても具体例4とほぼ同様であり、中央領域での磁場シフトプロファイルは略平らである。また補強部材3は、t/dが0.0167であり、磁場シフトΔBは1.2ppmとなるので着磁中の磁場に与える影響は小さい。従って、超電導磁場発生素子2eは、超電導円筒積層体1´の中央領域で極めて均一度の高い磁場を発生することができる。このような形状の超電導磁場発生素子2eは、Gd系超電導固体Gの中空部6が広いので、分析コイルや補正コイルを配置し易いという利点を有する。
(4)超電導磁場発生装置
本発明の超電導磁場発生装置の好適な実施の形態を図21に示す。
超電導磁場発生装置10は、中空円筒状の超電導体1とこの超電導体1の周囲に配設した補強部材3とからな前記(3)で説明した超電導磁場発生素子2と、超電導磁場発生素子2を冷却する冷却部材12と、超電導磁場発生素子2を冷却部材12に取り付ける固定部材13と、超電導磁場発生素子2と固定部材13とを収容する真空断熱容器14とを備えている。
超電導磁場発生素子2は、固定部材13によって冷却機15の冷却部材12上に密着して固定されるとともに、真空断熱容器14内に収容されている。真空断熱容器14の中央嵌入部16は超電導体1の中空部に嵌入して形成されており、この嵌入部16に被測定物を配置することでNMR分析を行うことができる。なお、図示はしていないが、この嵌入部16と超電導体1の内周壁との間には、NMR信号を検出する検出コイルとともに、発生磁場の均一度を補正する補正コイルが配置されている。
上記のような超電導磁場発生装置10においては、超電導磁場発生素子2における補強部材と同様に、上記の冷却部材12、固定部材13、真空断熱容器14などの周辺部材もまた、印加磁場により磁場を誘発して印加磁場を乱す原因となる。
従って、これらの周辺部材も補強部材3と同様に磁化率の小さい材料で構成することが望ましい。超電導磁場発生装置10においては、少なくとも図21の点線で囲んだ円筒範囲に含まれる周辺部材は、磁化率の絶対値が2×10−4以下である材料によって構成する。これらの周辺部材は、要求される機能に応じてアルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金、マグネシウム、マグネシウム合金、チタン、チタン合金のいずれかで作製するとよい。本実施の形態では、冷却部材12には銅を用い、固定部材13と真空断熱容器14とにはアルミニウム合金を用いている。
ここで、円筒範囲とは、外径D、高さHの超電導体を中心部に内包する直径が2D、高さが2Hである円筒空間であり、より詳細には、超電導体1の中心軸上でH/2の位置を中心点Oとし、このO点を中心として半径DでかつO点を挟んで上下にそれぞれHの長さを持つ直径が2Dで高さが2Hの円柱状の空間である。
本実施形態の超電導磁場発生装置10は、中央領域の磁場の均一度に関して最適化された超電導体と補強部材とを有する超電導磁場発生素子を備え、以上のように超電導体を中心にして外径、高さともに超電導体の2倍の領域にある周辺部材の磁化率の大きさを2×10−4以下に設定しているので、補正可能な均一磁場を発生する超電導磁場発生装置である。
(5)核磁気共鳴装置
本発明の核磁気共鳴装置20は、上記(4)の超電導磁場発生装置10を備える核磁気共鳴装置であり、小型で高性能な核磁気共鳴装置である。その好適な一実施の形態を図22の構成図で示す。
本実施形態の核磁気共鳴装置20は、図21に示した超電導磁場発生装置10と、分析手段30とを備えている。超電導磁場発生装置10の冷凍機15は圧縮機22に接続されており、真空断熱容器14は真空ポンプ23に連通している。破線で示すMは印加時のみ使用する超電導磁石である。
また、分析手段30は、高周波発生装置31、パルスプログラマ(送信器)32、高周波増幅器33、プリアンプ(信号増幅器)34、位相検波器(受信器)35、アナログデジタル変換器36、コンピュータ37などからなる。
このような構成を有する核磁気共鳴装置20は、補正可能な均一磁場を発生する超電導磁場発生装置10を備えているので、コンパクトでありかつ高精度のNMR分析を行うことができる。
本発明の超電導磁場発生素子を有する超電導磁場発生装置は、強力な静磁場を均一な分布で発生させることができるので核磁気共鳴装置の磁場発生装置として好適である。
また、このような超電導核磁気共鳴装置は、高感度で高分解能を備えかつコンパクトであるので、医療分野におけるMRI装置、あるいは工業用素材や農作物などの成分及び構造分析などに好適に用いることができる。
磁場解析により得られた磁場シフトプロファイルを実測値と比較して示したグラフである。 超電導体(外径60mm、内径10mm)の高さによる磁場プロファイルの変化を示すグラフである。 超電導体(外径60mm、内径16mm)の高さによる磁場プロファイルの変化を示すグラフである。 超電導体(外径60mm、内径20mm)の高さによる磁場プロファイルの変化を示すグラフである。 超電導体(外径60mm、内径24mm)の高さによる磁場プロファイルの変化を示すグラフである。 超電導体(外径60mm、内径30mm)の高さによる磁場プロファイルの変化を示すグラフである。 超電導体の円筒形状が相似形に異なる場合の磁場シフトプロファイルを示すグラフである。 図7の横軸を超電導体の高さの1/2でスケーリングした磁場シフトプロファイルを示すグラフである。 超電導体の形状と磁場シフトプロファイルとの関係を示す図である。 材質の異なる超電導体の磁場シフトプロファイルを比較したグラフである。 超電導体の中央領域における磁場シフトプロファイルを示すグラフである。 具体例1の超電導磁場発生素子を説明する断面模式図である。 具体例2の超電導磁場発生素子を説明する断面模式図である。 具体例3の超電導磁場発生素子を説明する断面模式図である。 アルミニウム製補強部材の高さによる磁場シフトプロファイルの変化を示すグラフである。補強部材の内径を60mm一定として、肉厚は(a)5mm、(b)10mm、(c)15mmである。 ステンレス製補強部材の高さによる磁場シフトプロファイルの変化を示すグラフである。補強部材の内径を60mm一定として、肉厚は(a)5mm、(b)10mm、(c)15mmである。 補強部材の形状(H/d)による相対磁場シフトの変化を示すグラフである。 補強部材の形状(t/d)による最大相対磁場シフトの変化を示すグラフである。 具体例4の超電導磁場発生素子を説明する断面模式図である。 具体例5の超電導磁場発生素子を説明する断面模式図である。 超電導磁場発生装置の一例を示す断面模式図である。 核磁気共鳴装置の一例を示す構成図である。
符号の説明
1:超電導体 2:超電導磁場発生素子 3:補強部材 10:超電導磁場発生装置 12:冷却部材 13:固定部材 14:真空断熱容器 15:冷却機 16:中央嵌入部
20:核磁気共鳴装置 22:圧縮機 23:真空ポンプ 30:分析手段

Claims (22)

  1. 印加される磁場を中空部に捕捉する中空円筒状の超電導体であって、
    前記中空部の中心軸方向を横軸、磁場強度を縦軸として、磁場を印加しているときの該中空部における前記横軸方向の磁場強度の分布が、前記超電導体の長さの略半分の位置で、略平ら又は下に凸であることを特徴とする超電導体。
  2. 前記超電導体の長さの半分の位置を中点とし、前記磁場を印加しているときの該中点における磁場強度と、該中点を挟んで中心軸方向に少なくとも±1mm隔てた位置における前記磁場強度との差が、印加した磁場強度の10ppm以下である請求項1に記載の超電導体。
  3. 前記超電導体の長さの半分の位置を中点とし、前記磁場を印加しているときの該中点における磁場強度と、該中点から中心軸方向に少なくとも±1mm隔てた位置における前記磁場強度との差が、印加した磁場強度の1ppm以下である請求項1に記載の超電導体。
  4. 外径をD、内径をd、高さをH、超電導転移温度における磁化率をχとしたとき、
    H/D≦1.1×(d/D)+0.342+0.001/χ
    である請求項1〜3のいずれかに記載の超電導体。
  5. 外径をD、内径をd、高さをH、超電導転移温度における磁化率をχとしたとき、
    1.1×(d/D)+0.342−0.002/χ≦H/D≦1.1×(d/D)
    +0.342+0.001/χ
    である請求項1〜4のいずれかに記載の超電導体。
  6. 溶融法により作製され、主成分がRE−Ba−Cu−O(REは、Y、La、Nd、Sm、Eu、Gd、Er、Yb、Dy、Hoのうち一種以上)で表される請求項1〜5のいずれかに記載の超電導体。
  7. 印加される磁場を中空部に捕捉する中空円筒状の超電導体を印加する超電導体の着磁方法であって、
    請求項1〜6のいずれかに記載の超電導体を、該超電導体の超電導転移温度より高温で磁場を印加し、該磁場を印加したまま前記超電導転移温度以下に冷却することを特徴とする超電導体の着磁方法。
  8. 中空円筒状の超電導体に磁場を印加し、該磁場を捕捉することにより前記超電導体の中空部に磁場を発生する超電導磁場発生素子において、
    前記超電導体は、請求項1〜6のいずれかに記載の超電導体であることを特徴とする超電導磁場発生素子。
  9. 前記超電導体は単一の磁化率を有する請求項8に記載の超電導磁場発生素子。
  10. 前記超電導体は複数個の超電導固体を中心軸方向に積層した超電導円筒積層体であり、該超電導円筒積層体の少なくとも一方の端にある超電導固体の磁化率が、他の超電導固体の磁化率よりも小さい請求項8に記載の超電導磁場発生素子。
  11. 中空円筒状の超電導体と該超電導体の周囲に配設した補強部材とを有し、磁場の印加によって前記超電導体が磁場を捕捉して前記超電導体の中空部に磁場を発する超電導磁場発生素子において、
    前記超電導体に印可するのと同じ磁場を上記補強部材のみに印加したときに前記超電導体の中空部に相当する空間における磁場強度と印加した磁場強度との差が該印加した磁場強度の10ppm以下であることを特徴とする超電導磁場発生素子。
  12. 前記補強部材の磁化率の大きさ(絶対値)が、2×10−4以下である請求項11に記載の超電導磁場発生素子。
  13. 前記補強部材がリング形状である請求項11または12に記載の超電導磁場発生素子。
  14. 前記補強部材の内径をd、肉厚をt、磁化率をχとしたとき、
    t/d≦1.6×10−5/|χ|
    である請求項13に記載の超電導磁場発生素子。
  15. 前記補強部材は、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅金、マグネシウム、マグネシウム合金、チタン、チタン合金のいずれかである請求項11〜14のいずれかに記載の超電導磁場発生素子。
  16. 前記超電導体は、請求項1〜6のいずれかに記載の超電導体である請求項11〜15のいずれかに記載の超電導磁場発生素子。
  17. 中空円筒状の超電導体と該超電導体の周囲に配設した補強部材とからな超電導磁場発生素子と、該超電導磁場発生素子を冷却する冷却部材と、前記超電導磁場発生素子を該冷却部材に取り付ける固定部材と、少なくとも前記超電導磁場発生素子と該固定部材とを収容する真空断熱容器とを備え、磁場の印加によって前記超電導体が磁場を捕捉して前記超電導体の中空部に磁場を発する超電導磁場発生装置であって、
    前記超電導体に印可するのと同じ磁場を前記超電導体を除いた状態で印加したときに前記超電導体の中空部に相当する空間における磁場強度と印加した磁場強度との差が該印加した磁場強度の10ppm以下であることを特徴とする超電導磁場発生装置。
  18. 前記超電導磁場発生素子は、請求項11〜16のいずれかに記載の超電導磁場発生素子である請求項17に記載の超電導磁場発生装置。
  19. 前記補強部材、前記冷却部材、前記固定部材、前記真空断熱容器のいずれかまたは全ての形状は、上記超電導体の中心軸に対して軸対称である請求項17又は18に記載の超電導磁場発生装置。
  20. 外径D、高さHの前記超電導体を中心部に内包する直径が2D、高さが2Hである円筒空間内に含まれる前記補強部材、前記冷却部材、前記固定部材および前記真空断熱容器の磁化率の大きさ(絶対値)は、2×10−4以下である請求項17〜19のいずれかに記載の超電導磁場発生装置。
  21. 前記補強部材、前記冷却部材、前記固定部材および前記真空断熱容器の前記円筒空間内に含まれる部分はアルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金、マグネシウム、マグネシウム合金、チタン、チタン合金のいずれかである請求項20に記載の超電導磁場発生装置。
  22. 請求項17〜21のいずれかに記載の超電導磁場発生装置をマグネットとして備えることを特徴とする核磁気共鳴装置。
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